(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-04
(45)【発行日】2022-08-15
(54)【発明の名称】ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブヘッド製造方法
(51)【国際特許分類】
A63B 53/04 20150101AFI20220805BHJP
A63B 102/32 20150101ALN20220805BHJP
【FI】
A63B53/04 C
A63B102:32
(21)【出願番号】P 2021553785
(86)(22)【出願日】2020-03-10
(86)【国際出願番号】 US2020021869
(87)【国際公開番号】W WO2020185765
(87)【国際公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-11-09
(32)【優先日】2019-03-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-05-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-05-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-09-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2020-03-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515001358
【氏名又は名称】パーソンズ エクストリーム ゴルフ,エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】PARSONS XTREME GOLF,LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100116687
【氏名又は名称】田村 爾
(74)【代理人】
【識別番号】100098383
【氏名又は名称】杉村 純子
(74)【代理人】
【識別番号】100155860
【氏名又は名称】藤松 正雄
(72)【発明者】
【氏名】ロバート アール.パーソンズ
(72)【発明者】
【氏名】ブラッドリー ディー.シュワイガート
(72)【発明者】
【氏名】マイケル アール.ニコレット
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0045141(US,A1)
【文献】米国特許第06093116(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2009/0069908(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0258482(US,A1)
【文献】米国特許第05505453(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0038799(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2016-0083894(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 53/00
A63B 53/04-53/06
A63B 102/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フロント部と、リア部と、トウ部と、ヒール部と、トップ部と、ボトム部とを有するボディ部と、
前記フロント部内のフロント開口部と、
前記フロント部に接合され、前記フロント開口部を封止するフロントポケット部であって、前記フロントポケット部は、内壁と側壁によって画定されるフロントポケットを含む、前記フロントポケット部と、
前記フロントポケット内に配置され、フロント面と、リア面と、サイド面とを含むポリマー挿入物であって、前記リア面は、前記内壁と接触する、前記ポリマー挿入物と、
前記フロントポケット内に配置され、前記ポリマー挿入物の前記フロント面と接触するフェース部であって、前記フェース部は、前記フロントポケット部の前記側壁に接合される、前記フェース部と、
前記フロントポケット部の前記内壁もしくは前記側壁、または前記フェース部に設けられたアクセス孔と、
前記フェース部が取り付けられた前記フロントポケット内
に前記アクセス孔を通じて追加された充填材料であって、前記充填材料は、前記内壁と、前記フェース部と、前記ポリマー挿入物の前記サイド面とに接触する、前記充填材料と、
を備えたことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項2】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記ポリマー挿入物は、ディスク形状であり、
前記フェース部のスイートスポットの後背中心にあることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項3】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フロントポケット部は、第1の降伏強度を有する第1の材料を含み、
前記フェース部は、前記第1の降伏強度より少なくとも40%大きい第2の降伏強度を有する第2の材料を含むことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項4】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フロントポケット部の前記内壁は、0.020インチから0.030インチの範囲の厚さを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項5】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フロントポケット部の前記内壁は、0.035インチ以下の厚さを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項6】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フェース部は、0.075インチから0.125インチの範囲の厚さを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項7】
請求項1に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フェース部は、0.125インチ以下の厚さを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項8】
フロント部と、リア部と、トウ部と、ヒール部と、トップ部と、ボトム部とを有するボディ部と、
前記フロント部内のフロント開口部と、
前記フロント部に接合され、前記フロント開口部を封止するフロントポケット部であって、前記フロントポケット部は、内壁によって画定されるフロントポケットを含み、前記内壁は、第1の密度を有する第1の材料を含む、前記フロントポケット部と、
前記フロントポケット内に配置され、前記フロント部に接合されるフェース部であって、前記フェース部は、第2の密度を有する第2の材料を含み、前記第2の密度は、前記第1の密度より大きい、前記フェース部と、
前記フロントポケット内のポリマー挿入物であって、前記ポリマー挿入物は、前記フェース部
のリア面から前記フロントポケット部の
前記内壁まで延在し、前記ポリマー挿入物は、第3の密度を有し、前記第3の密度は、前記第1の密度より小さく、かつ、前記第2の密度より小さい、前記ポリマー挿入物と、
前記フロントポケット内の充填材料であって、前記充填材料は、前記内壁と、前記フェース部と、前記ポリマー挿入物のサイド面とに接触する、前記充填材料と、
を備えたことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項9】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記ポリマー挿入物は、ディスク形状であり、接着剤によって前記フェース部の前記リア面に接合されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項10】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記第2の材料は、前記第1の材料の降伏強度より少なくとも45%大きい降伏強度を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項11】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フロントポケットは、0.110インチ未満の深さを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項12】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フェース部の前記サイド面と前記フロントポケット部の側壁との間にあるギャップを更に備え、
前記ギャップは、少なくとも部分的に溶接材料で充填されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項13】
請求項8に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フロントポケット部は、4.4グラム/立方センチメートルを超える密度を有する第1の材料を含み、
前記フェース部は、4.4グラム/立方センチメートルを超える密度を有する第2の材料を含むことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項14】
フロント部と、リア部と、トウ部と、ヒール部と、トップ部と、ボトム部とを有するボディ部を備え、
前記フロント部は、
前記フロント部内のフロントポケットであり、前記フロントポケットは、内壁を含む、前記フロントポケットと、
前記フロントポケット内に配置され、フロント面と、リア面と、サイド面とを含むポリマー挿入物であって、前記リア面は、前記内壁と接触する、前記ポリマー挿入物と、
前記フロントポケット内に配置され、前記ポリマー挿入物の前記フロント面と接触するフェース部であって、前記フェース部は、前記フロント部に接合される、前記フェース部と、
前記フェース部
のサイド面と前記フロントポケッ
トの側壁との間にあるギャップであって、前記ギャップは、少なくとも部分的に溶接材料で充填されている、前記ギャップと、
前記フロントポケット内の充填材料であって、前記充填材料は、前記内壁と、前記フェース部と、前記ポリマー挿入物の前記サイド面とに接触する、前記充填材料と、
を備えたことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項15】
請求項14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フロントポケットは、第1のチタン系材料を含み、
前記フェース部は、第2のチタン系材料を含み、
前記第2のチタン系材料は、前記第1のチタン系材料の降伏強度より少なくとも50%大きい降伏強度を有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項16】
請求項14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記内壁は、0.30インチ以下の厚さを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項17】
請求項14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記フロントポケットは、0.020インチから0.250インチの範囲の深さを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項18】
請求項14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記充填材料は、前記ポリマー挿入物の材料より高いデュロメータを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項19】
請求項14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記充填材料は、前記ポリマー挿入物の材料より低いデュロメータを有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【請求項20】
請求項14に記載のゴルフクラブヘッドにおいて、
前記充填材料は、前記フロントポケットの容積の少なくとも25%を占有することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[著作権表示]
本開示は、著作権による保護の対象となり得る。著作権者は、特許商標庁の特許ファイル又は記録に表れるように、本開示又はその関連文書が何人かによりファクシミリ複製されることに異議を持たないが、そうでない場合には全ての著作権を留保する。
【0002】
本開示は概ねスポーツ用品に関し、より具体的には、ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブヘッド製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
ゴルフでは、種々の要因が、ゴルフボールの進む距離や方向に影響を与え得る。特に、ゴルフクラブヘッドの重心(CG)及び/又は慣性モーメント(MOI)が、インパクト時のゴルフボールの打ち出し角、スピンレート、及び方向に影響を与え得る。このような要因が、ゴルフスイングのタイプによって大きく変化する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0005】
図2は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの底面斜視図である。
【0006】
図3は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの平面図である。
【0007】
図4は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0008】
図5は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0009】
図6は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの背面図である。
【0010】
図7は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0011】
図8は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドのヒール側を示す図である。
【0012】
図9は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの
図3に示す9-9線に沿った断面図である。
【0013】
図10は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの
図3に示す10-10線に沿った断面図である。
【0014】
図11は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの
図3に示す11-11線に沿った断面図である。
【0015】
図12は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの
図3に示す12-12線に沿った断面図である。
【0016】
図13は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドのクラウン部を除いた上面図である。
【0017】
図14は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの
図3に示す14-14線に沿った断面図である。
【0018】
図15は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドをフェース部に近接するゴルフボールと共に示す上面図である。
【0019】
図16は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの例示的なクラウン部の
図15に示す16-16線に沿った断面図である。
【0020】
【0021】
図18は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドに対する例示的なクラウン部の分解図である。
【0022】
図19は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0023】
図20は、
図19に例示したゴルフクラブヘッドの底面斜視図である。
【0024】
図21は、
図19に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0025】
図22は、
図19に例示したゴルフクラブヘッドの背面図である。
【0026】
図23は、
図19に例示したゴルフクラブヘッドの平面図である。
【0027】
図24は、
図19に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0028】
図25は、
図19に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0029】
図26は、
図19に例示したゴルフクラブヘッドのヒール側を示す図である。
【0030】
図27は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの上面斜視図である。
【0031】
図28は、
図27に例示したゴルフクラブヘッドの底面斜視図である。
【0032】
図29は、
図27に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0033】
図30は、
図27に例示したゴルフクラブヘッドの背面図である。
【0034】
図31は、
図27に例示したゴルフクラブヘッドのヒール側を示す図である。
【0035】
図32は、
図27に例示したゴルフクラブヘッドのトウ側を示す図である。
【0036】
図33は、
図27に例示したゴルフクラブヘッドの平面図である。
【0037】
図34は、
図27に例示したゴルフクラブヘッドの底面図である。
【0038】
図35は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドのクラウン部を取り付ける前の上面斜視図である。
【0039】
図36は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドのクラウン部を取り付ける前の上面斜視図である。
【0040】
図37は、
図19に例示したゴルフクラブヘッドのクラウン部を取り付ける前の背面斜視図である。
【0041】
図38は、
図27に例示したゴルフクラブヘッドのクラウン部を取り付ける前の背面斜視図である。
【0042】
図39は、例示的なゴルフクラブヘッドに対する例示的なクラウン部の分解図である。
【0043】
図40は、例示的なゴルフクラブヘッドに対する例示的なクラウン部の分解図である。
【0044】
図41は、例示的なゴルフクラブヘッドに対する例示的なクラウン部の分解図である。
【0045】
図42は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの正面斜視図である。
【0046】
図43は、
図42に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0047】
図44は、
図42に例示したゴルフクラブヘッドの側面断面図である。
【0048】
図45は、
図42に例示したゴルフクラブヘッドの分解図である。
【0049】
図46は、
図42に例示したゴルフクラブヘッドの正面斜視図である。
【0050】
図47は、
図42に例示したゴルフクラブヘッドの正面図である。
【0051】
図48は、
図42に例示したゴルフクラブヘッドの側面断面図である。
【0052】
図49は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの正面斜視図である。
【0053】
図50は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの側面断面図である。
【0054】
図51は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの側面断面図である。
【0055】
図52は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの側面断面図である。
【0056】
図53は、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物の一実施形態に関する例示的なゴルフクラブヘッドの側面断面図である。
【0057】
説明の簡素化及び明確化のために、図面は構造を一般的な方法で示し、周知の機能及び技術の説明及び詳細は本開示を不必要に不明瞭にすることを避けるために省略される場合がある。更に、図面中の要素は必ずしも一定の縮尺で描かれているとは限らない。例えば、図面中の幾つかの要素の寸法は、本開示の実施形態の理解の改善を助けるために他の要素に対して誇張される場合がある。
【発明を実施するための形態】
【0058】
概ね、ゴルフクラブヘッド及びゴルフクラブヘッド製造方法が本明細書に記載されている。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
図1~14の例では、ゴルフクラブヘッド100は、トップ130と、クラウン部135と、ボトム部140と、トウ部150と、ヒール部160と、フロント部170と、リア部180とを有するボディ部110を含み得る。ボトム部140は、トップ部130とボトム部140との間に、フロント部170を除き、トウ部150からリア部180を回ってヒール部160に至るゴルフクラブヘッド100の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド100のサイド部として規定されたスカート部190を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド100は、スカート部190を含まなくてもよい。フロント部170は、ゴルフボール(例えば、
図15に概ね1501として示される)に当たるフェース部175を含み得る。フェース部175は、ボディ部110と一体であってもよく、フロント部170の開口部を封止するようにフロント部170に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であってもよい。ボディ部110はまた、シャフト部(不図示)を受け入れるように構成されたホーゼル部165を含み得る。ホーゼル部165は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部165は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部110は、ホーゼル部165に代えてボアを含み得る。ボディ部110は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、ボディ部110は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0059】
ゴルフクラブヘッド100は、300立方センチメートル(cm
3 又はcc)以上のクラブヘッド体積を有し得る。一例では、ゴルフクラブヘッド100は、約460ccであり得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド100は、300cc以下のクラブヘッド体積を有し得る。特に、ゴルフクラブヘッド100は、100ccから200ccの間のクラブヘッド体積を有し得る。ゴルフクラブヘッド100のクラブヘッド体積は、加重水置換法(すなわち、アルキメデスの原理)を用いて測ることができる。例えば、ゴルフ標準団体、及び/又は、全米ゴルフ協会(USGA)及び/又は全英ゴルフ協会(R&A)などの運営組織によって規定された手順を、ゴルフクラブヘッド100のクラブヘッド体積を測定するために使用することができる。
図1は特定のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド)を示すが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、アイアン系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0060】
トップ部130は、
図9に示すように、フロント部170とクラウン部135の間の距離134に延在するフォワード部131を含み得る。一例では、フォワード部131は、フロント-リア方向に少なくとも12mmの距離134に延在し得る。別の例では、フォワード部131は、フロント-リア方向に少なくとも16mmの距離134に延在し得る。更に別の例では、フォワード部131は、フロント-リア方向に少なくとも20mmの距離134に延在し得る。更に別の例では、フォワード部131は、フロント-リア方向に12mmから20mmの範囲の距離134に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、フロント-リア方向の12mm未満の距離に延在するフォワード部を含み得る。フォワード部131は、ゴルフクラブヘッド100の構造的完全性を高め、ゴルフボールとの衝突時にフロント部170が後方に歪むことに抵抗することができる。フォワード部131は、ゴルフボールとの衝突時にクラウン部135に衝撃力を伝達することができる。フォワード部131は、クラウン部135とトップ部130のフォワード部131との間に形成された接合部132に隣接するクラウン部の表面に沿って衝撃力を分散させることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0061】
クラウン部135は、トップ部130に取り付けられ得る別個の部品であり得る。クラウン部135は、トップ部130の開口部を封止し得る。
図13に示すように、例えば、ゴルフクラブヘッド100のトップ部130は、クラウン部135の取り付け前の開口部を含み得る。クラウン部135は、1つ又は複数の材料から構成することができ、それらの材料はボディ部110の材料と同じでもよく、異なってもよい。一例では、クラウン部135は、繊維系複合材料などの複合材料から少なくとも部分的に構成され得る。クラウン部135は、トップ部130のショルダー部133に取り付けられ得る。ショルダー部133は、トップ部130の開口部の全部又は一部に沿って延在し得る。ショルダー部133は、クラウン部135を支持し得る。一例では、ショルダー部133は、トップ部130の開口部に向かって内側に少なくとも2mmの距離1333に延在し得る。別の例では、ショルダー部133は、少なくとも6mmの距離1333に延在し得る。更に別の例では、ショルダー部133は、少なくとも8mmの距離1333に延在し得る。更に別の例では、ショルダー部133は、2mmから8mmの範囲の距離1333に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、トップ部130の開口部に向かって内側に2mm未満の距離1333に延在するショルダー部133を含み得る。ショルダー部133は、トップ部130の開口部を取り囲む連続部分であり得る。あるいは、ショルダー部133は、クラウン部135を支持するように配置された1つ又は複数の別々のショルダー部を含み得る。別の例では、ショルダー部133は、クラウン部135を支持するように配置された複数のタブを含み得る。更に別の例では、ショルダー部133を省略してもよく、クラウン部135は、トップ部130の外側面又はトップ部130の内側面に接着され得る。更に別の例では、ショルダー部133を省略してもよく、クラウン部135は、開口部の周縁エッジとの締り嵌めを提供する、クラウン部135のボトム面から延びる突出部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0062】
クラウン部135は、1つ又は複数の薄肉部を含んでもよく、その1つが概ね1035として示される。薄肉部1035は、クラウン部135の重量を減らすことができ、ゴルフクラブヘッド100のCGを下げることができる。一例では、薄肉部1035は、1.0mm未満の厚さ1036を有し得る。別の例では、薄肉部1035は、0.75mm未満の厚さ1036を有し得る。更に別の例では、薄肉部1035は、0.65mm未満の厚さ1036を有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、1.0mm以上の厚さを有する1つ又は複数の薄肉部1035を含み得る。1つ又は複数の薄肉部1035は、1つ又は複数の比較的厚いクラウン補強領域から延在しもよく、その1つが概ね136として示される。一例では、薄肉部1035は、クラウン部135の外部表面積の少なくとも50%を形成し得る。別の例では、薄肉部1035は、クラウン部135の外部表面積の少なくとも75%を形成し得る。更に別の例では、薄肉部1035は、クラウン部135の外部表面積の少なくとも85%を形成し得る。更に別の例では、薄肉部1035は、クラウン部135の外部表面積の少なくとも95%を形成し得る。上記の例はクラウン部135の特定のパーセンテージを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、クラウン部135の外部表面積の75%未満を形成する1つ又は複数の薄肉部1035を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0063】
クラウン補強部136は、クラウン部135の剛性を高めることができる。クラウン補強部136は、クラウン部135の他の場所に1つ又は複数の比較的剛性の低い領域の存在を補うことができる。クラウン補強部136は、ゴルフクラブヘッド100の全体的な剛性を高めることができる。クラウン補強部136は、ゴルフボールに衝突するフェース部175に応じてフェース部175及び/又はトップ部130のフォワード部131がリア部180側に歪むことを制限することができる。クラウン補強部136は、ゴルフボールに衝突するフェース部175に応じてクラウン部135がフロント-リア方向に物理的に圧縮されることを制限することができ、クラウン部135が2つ以上の複合材料の層で構成される例では、クラウン部135の亀裂や層間剥離のリスクを低減することができる。クラウン補強部136は、隆起部分の一部であり得る。クラウン補強部136は、輪郭部分の一部であり得る。クラウン補強部136は、ゴルフショットを揃えるゴルファーのための視覚的位置合わせ補助として機能し得る。クラウン補強部136は、ゴルフボールに衝突するフェース部175に応じてゴルフクラブヘッド100の音響応答を改善することができる。クラウン補強部136は、薄肉部1035より大きい厚さを有し得る。クラウン補強部136は、クラウン部135の平均厚さより大きい厚さを有し得る。クラウン補強部136は、クラウン部135と一体であり得る。クラウン補強部136は、クラウン部135の内側面に接着又は固定されて構造的補強を提供する1つ又は複数の別個の部分であり得る。クラウン補強部136は、クラウン部135の外側面に接着又は固定されて構造的補強を提供する1つ又は複数の別個の部分のいずれかであり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0064】
上記のように、クラウン部135は、
図1に第1のクラウン補強部137、第2のクラウン補強部138、第3のクラウン補強部139として一例が概ね示される、1つ又は複数のクラウン補強部を含み得る。第1のクラウン補強部137は、トップ部130のフォワード部131に隣接して配置され得る。第1のクラウン補強部137は、クラウン部135とトップ部130のフォワード部131の間に形成された接合部132に沿って延在し得る。第1のクラウン補強部137は、接合部132に隣接し得る。第1のクラウン補強部137は、接合部132に近接するフォワード部の輪郭にマッチする表面を有し得る。第1のクラウン補強部137は、クラウン部135の平均厚さより大きい厚さを有し得る。一例では、第1のクラウン補強部137は、2mmを超える厚さを有し得る。別の例では、第1のクラウン補強部137は、2.2mm以上の厚さを有し得る。更に別の例では、第1のクラウン補強部137は、2.4mm以上の厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm以下の厚さを有する第1のクラウン補強部137を含み得る。第1のクラウン補強部137は、繊維系複合材料7614の2つ以上のプライ(plies)(例えば、3プライ、4プライ、5プライ、6プライ、7プライ、8プライ、又は9プライの繊維系複合材料7614など)を含み得る。一例では、第1のクラウン補強部137は、ヒール-トウ方向に少なくとも1.25cmの長さを有し得る。別の例では、第1のクラウン補強部137は、ヒール-トウ方向に少なくとも2cmの長さを有し得る。更に別の例では、第1のクラウン補強部137は、ヒール-トウ方向に少なくとも3cmの長さを有し得る。更に別の例では、第1のクラウン補強部137は、ヒール-トウ方向に少なくとも4cmの長さを有し得る。別の例では、第1のクラウン補強部137は、ヒール-トウ方向に4~4.5cmの範囲の長さを有し得る。上記の例は特定の長さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、3cm未満の長さを有する第1のクラウン補強部137を含み得る。第1のクラウン補強部137は、ゴルフクラブヘッド100の空気抵抗を低減することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0065】
第2のクラウン補強部138は、第1のクラウン補強部137からリア部180に向かって延在し得る。第2のクラウン補強部138は、第1のクラウン補強部137からリア部180に向かって及びトウ部150に向かって延在し得る。第2のクラウン補強部138は、第1のクラウン補強部137のトウ側端部からクラウン部135のリア側周縁まで延在し得る。第2のクラウン補強部138は、第1のクラウン補強部137からボトム部140の突出部141のトウ側部分281に向かって延在し得る。第2のクラウン補強部138は、第1のクラウン補強部137からボトム部140の突出部141のトウ側周縁部283に向かって延在し得る。第2のクラウン補強部138は、第1のクラウン補強部137からボトム部140のウェイトポート237に向かって延在し得る。第2のクラウン補強部138は、第1のクラウン補強部137からボトム部140のウェイトポート237に向かって延在してもよく、そのウェイトポートはボトム部の他のウェイトポートよりもトウ部150に近い。第2のクラウン補強部138は、フロント-リア方向に次第に先細くなり得る。
【0066】
第2のクラウン補強部138は、フォワード部131とリア部180の間の支持構造として機能し得る。第2のクラウン補強部138は、ゴルフボールに衝突するフェース部175に応じてフォワード部131が後方に歪むことに対抗することができる。第2のクラウン補強部138は、クラウン部135の平均厚さより大きい厚さを有し得る。第2のクラウン補強部138は、2mmを超える厚さを有し得る。第2のクラウン補強部138は、2.2mm以上の厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm以下の厚さを有する第2のクラウン補強部138を含み得る。第2のクラウン補強部138は、繊維系複合材料1514の2つ以上のプライ(例えば、3プライ、4プライ、5プライ、6プライ、7プライ、8プライ、又は9プライの繊維系複合材料1514など)を含み得る。一例では、第2のクラウン補強部138は、少なくとも2cmの長さを有し得る。別の例では、第2のクラウン補強部138は、少なくとも4cmの長さを有し得る。上記の例は特定の長さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2cm未満の長さを有する第2のクラウン補強部138を含み得る。第2のクラウン補強部138は、ゴルフクラブヘッドの空気抵抗を低減することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0067】
第3のクラウン補強部139は、第1のクラウン補強部137からリア部180に向かって延在し得る。第3のクラウン補強部139は、第1のクラウン補強部137からリア部180に向かって及びヒール部160に向かって延在し得る。第3のクラウン補強部139は、第1のクラウン補強部137のヒール側端部からクラウン部135のリア側周縁まで延在し得る。第3のクラウン補強部139は、第1のクラウン補強部137からボトム部140の突出部141のヒール側部分282に向かって延在し得る。第3のクラウン補強部139は、第1のクラウン補強部137からボトム部140の突出部141のヒール側周縁部284に向かって延在し得る。第3のクラウン補強部139は、第1のクラウン補強部137からボトム部140のウェイトポート232に向かって延在し得る。第3のクラウン補強部139は、第1のクラウン補強部137からボトム部140のウェイトポート232に向かって延在してもよく、そのウェイトポート232はボトム部の他のウェイトポートよりもヒール部160に近い。第3のクラウン補強部139は、フロント-リア方向に次第に先細くなり得る。
【0068】
第3のクラウン補強部139は、フォワード部131とリア部180の間の支持構造として機能し得る。第3のクラウン補強部139は、ゴルフボールに衝突するフェース部175に応じてフォワード部131が後方に歪むことに対抗することができる。第3のクラウン補強部139は、クラウン部135の平均厚さより大きい厚さを有し得る。第3のクラウン補強部139は、2mmを超える厚さを有し得る。第3のクラウン補強部139は、2.2mm以上の厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm以下の厚さを有する第3のクラウン補強部139を含み得る。第3のクラウン補強部139は、繊維系複合材料1514の2つ以上のプライ(例えば、3プライ、4プライ、5プライ、6プライ、7プライ、8プライ、又は9プライの繊維系複合材料1514など)を含み得る。第3のクラウン補強部139は、少なくとも2cmの長さを有し得る。第3のクラウン補強部139は、少なくとも4cmの長さを有し得る。第3のクラウン補強部139は、ゴルフクラブヘッドの空気抵抗を低減することができる。上記の例は特定の数のクラウン補強部を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、より多い又は少ないクラウン補強部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0069】
クラウン部135は、中央クラウン部331と、トウ側クラウン部332と、ヒール側クラウン部333とを含み得る。中央クラウン部331は、隆起状中央クラウン部であり得る。隆起状中央クラウン部331は、ヒール側クラウン部333とトウ側クラウン部332の間に配置され得る。隆起状中央クラウン部331は、トウ側クラウン部332の最大高さより大きい最大高さを有し得る。隆起状中央クラウン部331は、ヒール側クラウン部333の最大高さより大きい最大高さを有し得る。隆起状中央クラウン部331は、視覚的位置合わせ補助として機能し得る。隆起状中央クラウン部331は、ゴルフクラブヘッド100の空力性能を改善することができる。隆起状中央クラウン部331は、クラウン部135を補強し、ゴルフボールに衝突するフェース部175に応じてクラウン部135が歪むこと(例えば、膨らみ)を低減することができる。ゴルフクラブヘッドのクラウン部135とトップ部130の間の接合部(例えば、接着接合)に掛かる剪断応力を低減するために、クラウン部135の膨らみを低減することが望ましい場合がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0070】
中央クラウン部331は、薄肉部1035を含み得る。トウ側クラウン部332は、薄肉部1035を含み得る。ヒール側クラウン部333は、薄肉部1035を含み得る。薄肉部1035は、クラウン部135の全体的な質量を低減するのに望ましく、ゴルフクラブヘッド100のCGを下げることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0071】
クラウン部135は、複数の輪郭付け面を含み得る。複数の輪郭付け面は、ゴルフクラブヘッド100の空気抵抗を低減することができる。複数の輪郭付け面は、ゴルフクラブヘッド100の構造的完全性を高めることができる。中央クラウン部331の外側面は、トウ側クラウン部332の外側面より高くされ得る。中央クラウン部331の外側面は、ヒール側クラウン部333の外側面より高くされ得る。クラウン部135は、中央クラウン部331とトウ側クラウン部332の間に位置する第1の輪郭付け遷移領域334を含み得る。クラウン部135は、中央クラウン部331とヒール側クラウン部333の間に位置する第2の輪郭付け遷移領域335を含み得る。第1の輪郭付け遷移領域334の位置は、第2のクラウン補強部138の位置と一致し得る。第2の輪郭付け遷移領域335の位置は、第3のクラウン補強部139の位置と一致し得る。中央クラウン部331、トウ側クラウン部332、ヒール側クラウン部333、第1の輪郭付け遷移領域334、及び第2の輪郭付け遷移領域335は共に、マルチ階層クラウン部135を形成し得る。中央クラウン部331、トウ側クラウン部332、ヒール側クラウン部333、第1の輪郭付け遷移領域334、及び第2の輪郭付け遷移領域335は共に、マルチ厚みクラウン部135を形成し得る。中央クラウン部331、トウ側クラウン部332、ヒール側クラウン部333、第1の輪郭付け遷移領域334、及び第2の輪郭付け遷移領域335は共に、マルチ厚み及びマルチ階層クラウン部135を形成し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0072】
図12は、
図1に例示したゴルフクラブヘッドの
図3に示す12-12線に沿った断面図を示す。中央クラウン部331の外側面1231は、トウ側クラウン部332の外側面より高くされ得る。一例では、中央クラウン部331の外側面1231は、トウ側クラウン部332の外側面より0.5mm以上の高さだけ高くされ得る。別の例では、中央クラウン部331の外側面1231は、トウ側クラウン部332の外側面より1.0mm以上の高さだけ高くされ得る。更に別の例では、中央クラウン部331の外側面1231は、トウ側クラウン部332の外側面より2.0mm以上の高さだけ高くされ得る。中央クラウン部331の外側面1231は、ヒール側クラウン部333の外側面1233より高くされ得る。一例では、中央クラウン部331の外側面1231は、ヒール側クラウン部333の外側面1233より0.5mm以上の高さだけ高くされ得る。別の例では、中央クラウン部331の外側面1231は、ヒール側クラウン部333の外側面1233より1.0mm以上の高さだけ高くされ得る。更に別の例では、中央クラウン部331の外側面1231は、ヒール側クラウン部333の外側面1233より2.0mm以上の高さだけ高くされ得る。上記の例は特定の高さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、高さの差が0.5mm未満の外側面を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0073】
図11に示すように、ヒール側クラウン部333の外側面1233は、接合部132に近接するフォワード部131より下側に凹み得る。同様に、トウ側クラウン部332の外側面1232は、接合部132に近接するフォワード部131より下側に凹み得る。一例では、ヒール側クラウン部133の外側面1233は、接合部132に近接するフォワード部131より下側に0.5mm以上の距離だけ凹み得る。別の例では、ヒール側クラウン部133の外側面1233は、接合部132に近接するフォワード部131より下側に1.0mm以上の距離だけ凹み得る。更に別の例では、トウ側クラウン部132の外側面1232は、接合部132に近接するフォワード部131より下側に0.5mm以上の距離だけ凹み得る。トウ側クラウン部132の外側面1232は、接合部132に近接するフォワード部131より下側に1.0mm以上の距離だけ凹み得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、0.5mm未満の距離まで凹んだ外側面を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0074】
中央クラウン部331は、第1の輪郭付け遷移領域334、第2の輪郭付け遷移領域335、クラウン部135のリア側周縁951、及びクラウン部135のフロント側周縁1532によって境界付けられ得る。中央クラウン部331は、第1のクラウン補強部137、第2のクラウン補強部138、第3のクラウン補強部139、及びクラウン部135のリア側周縁951によって境界付けられ得る。中央クラウン部331の前方部分は、フェース部175の幾何学的中心176(例えば、ゴルフクラブヘッド100の「スイートスポット」又はその近傍)と交差し且つ前方垂直平面715に対して垂直である中央垂直平面(例えば、その1つが概ね1504として示される)に対して対称な形状を有し得る。中央クラウン部331の前方部分は、フェース部175の幾何学的中心176と交差し且つ前方垂直平面715に対して垂直である中央垂直平面1504に対して非対称な形状を有し得る。一例では、
図15に示すように、第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139は、フロント-リア方向に広がり得る。中央クラウン部331は、不規則な多角形のような形状(例えば、四辺形のような形状)を有し得る。フロント部170又はその近傍での第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139の間の距離は、リア部180又はその近傍での第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139の間の距離より小さくてもよい。別の例では、第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139は、フロント-リア方向に狭まり得る。フロント部170又はその近傍での第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139の間の距離は、リア部180又はその近傍での第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139の間の距離より大きくてもよい。更に別の例では、第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139は、フロント-リア方向に狭まってから広がり得る(例えば、
図40を参照)。別の例では、第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139は、フロント-リア方向に広がってから狭まり得る(例えば、
図41を参照)。更に別の例では、第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139は、フロント-リア方向に実質的に平行であり得る。フロント部170又はその近傍での第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139の間の距離は、リア部180又はその近傍での第2のクラウン補強部138と第3のクラウン補強部139の間の距離と等しく、又は実質的に同じであり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0075】
一例では、
図1に示すように、中央クラウン部331は、トウ側クラウン部332及びヒール側クラウン部333に対して隆起し得る。別の例では、中央クラウン部331は、トウ側クラウン部332及びヒール側クラウン部333に対して押し下げられ得る。中央クラウン部331、トウ側クラウン部332、及びヒール側クラウン部333の相対的な高さの変化は、ゴルフクラブヘッド100に関連する抵抗係数の低減により空力性能を改善することができる。中央クラウン部331、トウ側クラウン部332、及びヒール側クラウン部333の相対的な高さの変化は、視覚的位置合わせ補助を提供し得る。中央クラウン部331、トウ側クラウン部332、及びヒール側クラウン部333の相対的な高さの変化は、一体型リブを有する輪郭付け遷移領域と共に、クラウン部135の構造的完全性を高めることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0076】
クラウン部135の総表面積は、中央クラウン部331、トウ側クラウン部332、ヒール側クラウン部333、第1の輪郭付け遷移領域334、及び第2の輪郭付け遷移領域335の表面積を含み得る。一例では、中央クラウン部331の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも10%であり得る。別の例では、中央クラウン部331の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも20%であり得る。更に別の例では、前記331の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも30%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部331の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも40%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部331の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも50%であり得る。別の例では、中央クラウン部331の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも60%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部331の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも70%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部331の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも80%であり得る。更に別の例では、中央クラウン部331の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも90%であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0077】
トウ側クラウン部332は、第1の輪郭付け遷移領域334、クラウン部135のトウ側周縁1533、及びクラウン部135のフロント側周縁1532によって境界付けられ得る。一例では、トウ側クラウン部332の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも5%であり得る。別の例では、トウ側クラウン部332の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも10%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部332の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも15%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部332の表面積は、クラウン部135の表面積の少なくとも20%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部332の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも25%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部332の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも30%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部332の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも35%であり得る。更に別の例では、トウ側クラウン部332の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも40%であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0078】
ヒール側クラウン部333は、第2の輪郭付け遷移領域335、クラウン部135のヒール側周縁1531、及びクラウン部135のフロント側周縁1532によって境界付けられ得る。一例では、ヒール側クラウン部333の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも5%であり得る。別の例では、ヒール側クラウン部333の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも10%であり得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部333の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも15%であり得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部333の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも20%であり得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部333の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも25%であり得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部333の表面積は、クラウン部135の総表面積の少なくとも30%であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0079】
一例では、中央クラウン部331は、クラウン部の総外側表面積の40%以上である外側表面積1231を有してもよく、トウ側クラウン部332は、クラウン部の総外側表面積の30%以下である外側表面積1232を有してもよく、ヒール側クラウン部333は、クラウン部の総外側表面積の15%以下である外側表面積1233を有してもよい。別の例では、中央クラウン部331は、クラウン部の総外側表面積の50%以上である外側表面積1231を有してもよく、トウ側クラウン部332は、クラウン部の総外側表面積の15%以上である外側表面積1232を有してもよく、ヒール側クラウン部333は、クラウン部の総外側表面積の5%以上である外側表面積1233を有してもよい。更に別の例では、中央クラウン部331は、クラウン部の総外側表面積の40%以上である外側表面積1231を有してもよく、トウ側クラウン部332は、クラウン部の総外側表面積の10%以上である外側表面積1232を有してもよく、ヒール側クラウン部333は、クラウン部の総外側表面積の5%以上である外側表面積1233を有してもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0080】
図15は、
図1に例示したゴルフクラブヘッド100をフェース部175に近接するゴルフボール1501と共に示す上面図である。ゴルフボール1501は、フェース部175の幾何学的中心(スイートスポット)176に位置合わせされ得る。ゴルフボール1501は、約1.68インチの直径を有し得る。中央垂直平面1504は、ゴルフボール1501とゴルフクラブヘッド100を二等分し得る。トウ側境界平面1505は、ゴルフクラブヘッド100のトウ側を境界付ける。ヒール側境界平面1506は、ゴルフクラブヘッド100のヒール側を境界付ける。トウ側分割平面1502は、ゴルフボール1501のトウ側を境界付ける。ヒール側分割平面1503は、ゴルフボール1501のヒール側を境界付ける。クラウン部135は、ヒール側周縁1531、フロント側周縁1532、トウ側周縁1533、及びリア側周縁951を含む周縁部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0081】
図16は、
図15に例示したゴルフクラブヘッド100のクラウン部135の16-16線に沿った断面図である。クラウン部135は、複合材料の2つ以上の層を含み得る。クラウン部135は、複合材料の外側層1510と、複合材料の内側層1515とを含み得る。クラウン部135は、複数の一体型リブを含み得る。各一体型リブは、複数の複合材料の層を含み得る。一体型リブ(例えば、概ね1525、1530として示される)は、複合材料の内側層1515と外側層1510の間に配置され得る。一体型リブ1525、1530は、クラウン補強部136を形成し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0082】
トウ側一体型リブ1525は、クラウン部135のフロント側周縁1532からクラウン部のリア側周縁951まで延在し得る。トウ側一体型リブ1525は、
図17に示すように、複合材料1514の複数の層を含み得る。トウ側一体型リブ1525は、クラウン部135の内側層1515と外側層1510の間に配置された複合材料1514の2つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ1525は、フォワード部131から後方に延在し得る。トウ側一体型リブ1525は、中央垂直平面1504とトウ側分割平面1502の間の開始位置から後方に延在し、トウ側境界平面1505とトウ側分割平面1502の間の終了位置で終端し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0083】
トウ側一体型リブ1525の厚さは、クラウン部135の内側層1515と外側層1510に位置してトウ側一体型リブ1525を形成する、複合材料1514の複数の層の厚さに等しくてもよい。一例では、トウ側一体型リブ1525は、1.0mmから2.0mmの範囲の最大厚さを有し得る。別の例では、トウ側一体型リブ1525は、1.0mm以上の最大厚さを有し得る。別の例では、トウ側一体型リブ1525は、2.0mm以上の最大厚さを有し得る。更に別の例では、トウ側一体型リブ1525は、2.2mm以上の最大厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0084】
図17は、
図16に示したクラウン部135の領域1700の拡大図である。クラウン部135は、複合材料1514の複数の層を含み得る。クラウン部135は、複合材料の外側層1510と、複合材料の内側層1515とを含み得る。一例では、複合材料の内側層1515は、グラスファイバー(ガラス繊維)複合材料を含んでもよく、複合材料の外側層1510は、カーボンファイバー(炭素繊維)複合材料を含んでもよい。別の例では、複合材料の内側層1515は、カーボンファイバー複合材料を含んでもよく、複合材料の外側層1510は、グラスファイバー複合材料を含んでもよい。更に別の例では、複合材料の内側層1515は、グラスファイバー複合材料を含んでもよく、複合材料の外側層1510は、グラスファイバー複合材料を含んでもよい。更に別の例では、複合材料の内側層1515は、カーボンファイバー複合材料を含んでもよく、複合材料の外側層1510は、カーボンファイバー複合材料を含んでもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0085】
クラウン部135は、一体型リブ1525を形成する複合層のスタック(積み重ね)を含み得る。一体型リブ1525は、複合材料の外側層1510と複合材料の内側層1515の間に配置され得る。クラウン部135は、平行又は実質的に平行な面に配置された複合材料1514の1つ又は複数の層を含み得る。クラウン部135は、非平行な面に配置された複合材料1514の1つ又は複数の層を含み得る。例えば、
図17に示すように、クラウン部135は、クラウン部135内の複合材料の特定の層に関連する面に非平行な面に配置された複合層のスタックを有する一体型リブ1525を含み得る。クラウン部135内の層の非平行な配置は、クラウン部135の構造的完全性を高めることができる。一例では、
図17に示すように、一体型リブ1525の4つの層は、一体型リブ1525に隣接する複合層1514に接触し得る。別の例では、一体型リブ1525の2つの層は、一体型リブ1525に隣接する複合層1514に接触し得る。フロント-リア軸に沿って決定される、クラウン部135の圧縮強度は、非平行(つまり、不均一な向き)な面に配置された複合材料1514の層を有することによって増強され得る。フロント-リア軸に沿って決定される、クラウン部135の引張強度は、非平行(つまり、不均一な向き)な面に配置された複合材料1514の層を有することによって増強され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0086】
一体型リブ(例えば、概ね1525、1530、1535として示される)は、クラウン部135内に埋め込まれた構造的支持を提供し得る。各一体型リブは、1つ又は複数の薄肉部1035に隣接するクラウン補強領域に配置され得る。クラウン部135は、一体型リブ1525、1530が存在する薄肉部1035と厚肉クラウン補強部との間に輪郭付け遷移領域(例えば、概ね334、335として示される)を有し得る。輪郭付け遷移領域334、335は、薄肉部1035と隣接する厚肉部との間の明瞭なエッジ(例えば、137、138、139など)を回避することで、クラウン部135内の望ましくない応力集中を防止又は軽減することができる。ゴルフクラブヘッド100の使用中にクラウン部135の層の亀裂や剥離が生じる可能性があるので、応力集中は望ましくない可能性がある。例えば、クラウン部の内側面又は外側面のいずれかに取り付けられた非一体型リブを有する代替的な実施形態では、非一体型リブとクラウン部135の表面との間に形成された接合部に明瞭なエッジが存在する可能性があり、そのエッジは望ましくない応力集中をもたらす可能性がある。多数のボールを打った後、応力集中の存在が、非一体型リブに近接するクラウン部135の層の亀裂や剥離を生じさせる可能性がある。このクラウン部135の物理的な劣化は、ゴルフクラブヘッド100の性能に悪影響を及ぼす可能性がある。例えば、クラウン部135が物理的に劣化するにつれて、ショット間のばらつきが増大する可能性がある。ショット間のばらつきは、ゴルフクラブヘッド100から一貫した性能を求める人にとって受け入れられない可能性がある。クラウン部135の物理的な劣化も、ゴルフクラブヘッド100の外観に悪影響を及ぼす可能性がある。従って、長期の耐久性、一貫性、及び外観のために、薄肉部1035と一体型リブ1525、1530の厚肉部の間に輪郭付け遷移領域を有するクラウン部135を有することが望ましい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0087】
クラウン部135は、内側構造層1515と外側構造層1510の間に配置された複数の複合層1512を含み得る。本明細書で使用される「構造層」という用語は、任意の適切な1つ又は複数の形状(例えば、平坦、湾曲、又は複雑な湾曲)、及び、クラウン部135の構造的完全性を明確に高める任意の適切な1つ又は複数の寸法を有する、任意の適切な1つ又は複数の層を表し得る。複数の複合層1512と内側構造層及び外側構造層(例えば、概ね1510、1515として示される)は共に、ボディ部110に結合されてトップ部130の開口部を封止した場合にクラウン部135を形成することができ、ゴルフボールとの衝突時に加わる捩れや圧縮力に耐えるようにゴルフクラブ100の能力を改善することができ、これによりパフォーマンスが向上又はミスヒットが減少する可能性がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0088】
複数の複合層1512は、スタック配置の複数の複合材料の層を含み得る。複合材料1514の層は、ある量の樹脂と組み合わされたファブリック(繊維)の層を含み得る。ファブリックは、グラファイトファイバー(一般に「カーボンファイバー」と称される)、グラスファイバー、アラミドファイバー、カーボンナノチューブ、又は他の適切な高性能ファイバー、これらファイバーの組み合わせ、又は材料で構成され得る。幾つかの例では、ファブリックは、カーボンファイバーとアラミドファイバーからなるハイブリッドファイバーなどの2種類以上のファイバーの混成物であり得る。アラミドファイバーの例には、KEVLAR、TWARON、NOMEX、NEW STAR、TECHNORA、及びTEIJINCONEXの各ファイバーが含まれる。ファブリックは、織布、編布、縫布、又は不織布(例えば、一方向性)のファブリックとして構成され得る。適切な織布ファブリックの例には、Style 1625 Bi-directional E-Glass(アイテム番号1094)、 Twill Weave Carbon Fiber Fabric(アイテム番号1069)、及び、KEVLAR Plain Weave Fabric(アイテム番号2469)があり、これら全てオハイオ州ブルックビルのFibre Glast Developments Corporation社から入手できる。
【0089】
幾つかの例では、樹脂は、手作業又は注入プロセスのいずれかによって、ラミネーション(積層)プロセス中にファブリックに塗布され得る。他の例では、ファブリックは、樹脂が事前に含浸され得る。このようなファブリックは、一般に「プリプレグ(prepreg)」ファブリックと称される。プリプレグファブリックは、樹脂が早期に硬化しないように冷蔵が必要な場合がある。製造時、樹脂の硬化に連れてクラウン部135が望ましい構造的属性となるように、樹脂を完全に硬化(すなわち、重合)させるために、クラウン部135を(例えば、オーブン又はオートクレーブで)加熱することが必要な場合がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0090】
幾つかの例では、樹脂は、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、ポリエステル樹脂、又は他の適切な樹脂などの熱硬化性樹脂であり得る。樹脂の選択は、少なくとも部分的に、ファブリックの適合性及び複合層の特性に基づき得る。エポキシ樹脂は、寸法的に安定した、強力で軽量な複合クラウン部135を形成するのに使用できるので、適切である。適切なエポキシ樹脂は、Fibre Glast Developments Corporation社から入手できるSystem 2000 Epoxy Resin(アイテム番号2000-A)である。
【0091】
エポキシ樹脂は、Fibre Glast Developments Corporation社から入手できる2020 Epoxy Hardener(アイテム番号2020-A)、2060 Epoxy Hardener(アイテム番号2060-A)、又は、2120 Epoxy Hardener(アイテム番号2120-A)などの適切なエポキシ硬化剤と混合され得る。エポキシ硬化剤の選択は、少なくとも部分的に、製造される複合クラウン部135のサイズ及び複雑さによって決定され得る、所望のポットライフ及び作業時間に基づき得る。エポキシ硬化剤の選択はまた、所望の硬化温度及び硬化時間に基づき得る。エポキシ硬化剤は、選択された製造温度及び時間に適合するものが選択され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0092】
クラウン部135は、繊維で作られたファブリックに液体樹脂を散布してファブリックを濡らすウェットレイアップ(満水保かん)プロセスなどの任意の適切なプロセスによって形成され得る。液体樹脂は、手作業、樹脂注入プロセス、又は任意の他の適切なプロセスによって散布され得る。ウェットレイアッププロセスは、剥離プライ層又は離型剤を利用して、真空袋詰めプロセス中に複合クラウン部135が真空バッグフィルムに付着することを防止できる。適切な剥離プライ層の例は、フロリダ州ウェストパームビーチのU.S.Composites,Inc.社から入手できるPeel Ply Release Fabric(カタログ番号VB-P56150)である。
【0093】
レイアッププロセス中、ファブリックは、適切なサイズにトリミングしてから型に配置され得る。次に、ローラーやブラシなどの適切な工具を使用して、樹脂がファブリックの表面に塗布され得る。ラミネーションプロセスを通じて、樹脂がファブリックに含浸するように、樹脂がファブリックに押し入れられ得る。プリプレグファブリックをレイアップに使用する場合、ラミネーションプロセスを容易化するために適切な量の樹脂が既にファブリックに含まれているので、樹脂を塗布するステップを省略できる。剥離プライ層をプリプレグファブリックと真空バッグフィルムの間に挿入して、複合カーボンクラウン部135が真空バッグフィルムに付着することを防止できる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0094】
図18は、
図1に示した輪郭付けクラウン部135を生成する製造プロセスの実行前の例示的なクラウン部135の各層の分解図である。クラウン部135は、上側の複数の複合層1850と、下側の複数の複合層1855と、上側の複数の複合層と下側の複数の複合層の間に配置されたクラウン補強部136とを含み得る。クラウン補強部136の存在は、
図1に示すように、クラウン補強部136に隣接して軽量の薄肉部1035を利用することを可能にし得る。クラウン補強部136及び隣接する薄肉部1035は共に、均一な厚さを有するクラウン部より軽量及び/又は強固なクラウン部135を生成し得る。薄肉部1035は、クラウン補強部136を含まないクラウン部135内の任意の領域であり得る。クラウン補強部136は、スタック構成で配置された複数の複合材料の層を含み得る。複合材料1514の各層は、樹脂と組み合わされたファブリックの層を含み得る。ファブリックは、カーボンファイバー、グラスファイバー、アラミドファイバー、カーボンナノチューブ、又は他の適切な高性能ファイバー、これらファイバーの組み合わせ、又は材料で構成され得る。幾つかの例では、ファブリックは、カーボンファイバー及びアラミドファイバーからなるハイブリッドファイバーなどの2種類以上のファイバーの混成物であり得る。ファブリックは、織布、編布、縫布、又は一方向性ファブリックとして構成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0095】
クラウン部135の製造中、
図18に示すような複数の複合層1514は、輪郭付け型枠に配置され得る。輪郭付け複合クラウン部135を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように圧力が層1514に加えられ得る。クラウン部135を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように熱が層に加えられ得る。複合層1514を型枠の輪郭付け面に対して押し付けると、
図1に示すように、隆起状中央クラウン部331と、隆起状中央クラウン部に隣接する輪郭付け遷移領域(例えば、概ね334、335として示される)が生成され得る。隆起状中央クラウン部331に隣接する滑らかな遷移領域を確保するために、クラウン補強領域136を形成する複合層のスタック内の後続の各複合層は(例えば、スタック内の降順で)徐々に幅広になり、製造されたクラウン部135に滑らかな遷移領域334、335を付与することができる。
図18に示す例では、クラウン補強部136の各複合層は、フロント側幅(wF)、ヒール側幅(wH)、及びトウ側幅(wT)を有し得る。一例では、クラウン補強部136内の複合層1514は、クラウン補強部136内の隣接する複合層1514より少なくとも1%大きい幅(wF、wH、又はwT)を有し得る。別の例では、クラウン補強部136内の複合層1514は、クラウン補強部136内の隣接する複合層1514より少なくとも5%大きい幅(wF、wH、又はwT)を有し得る。更に別の例では、クラウン補強部136内の複合層1514は、クラウン補強部136内の隣接する複合層1514より少なくとも10%大きい幅(wF、wH、又はwT)を有し得る。更に別の例では、クラウン補強部136内の複合層1514は、クラウン補強部136内の隣接する複合層1514より少なくとも15%大きい幅(wF、wH、又はwT)を有し得る。更に別の例では、クラウン補強部136内の複合層1514は、クラウン補強部136内の隣接する複合層1514より少なくとも30%大きい幅(wF、wH、又はwT)を有し得る。上記の例は特定のパーセンテージを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、クラウン補強部136内の複合層1514がクラウン補強部136内の隣接する複合層1514の1%未満の幅を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0096】
内側構造層1515は、樹脂と組み合わされたファブリックの層を含み得る。ファブリックは、カーボンファイバー、グラスファイバー、アラミドファイバー、カーボンナノチューブ、又は他の適切な高性能ファイバー、これらファイバーの組み合わせ、又は材料で構成され得る。幾つかの例では、ファブリックは、カーボンファイバー及びアラミドファイバーからなるハイブリッドファイバーなどの2種類以上のファイバーの混成物であり得る。ファブリックは、織布、編布、縫布、又は一方向性ファブリックとして構成され得る。一例では、内側構造層1515は、エポキシ樹脂を含浸させたグラスファイバーファブリックの層を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0097】
外側構造層1510は、樹脂と組み合わされたファブリックの層を含み得る。ファブリックは、カーボンファイバー、グラスファイバー、アラミドファイバー、カーボンナノチューブ、又は他の適切な高性能ファイバー、これらファイバーの組み合わせ、又は材料で構成され得る。幾つかの例では、ファブリックは、カーボンファイバー及びアラミドファイバーからなるハイブリッドファイバーなどの2種類以上のファイバーの混成物であり得る。ファブリックは、織布、編布、縫布、又は一方向性ファブリックとして構成され得る。一例では、外側構造層1510は、エポキシ樹脂を含浸させたKEVLARファイバーファブリックの繊維層を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0098】
複数の複合層1512は、スタック構成で配置された複数の複合材料の層を含み得る。一例では、複数の複合層1512は、プリプレグ一方向性ファブリックの2つ以上の層を含み得る。別の例では、複数の複合層1512は、プリプレグ一方向性ファブリックの3つ以上の層を含み得る。更に別の例では、複数の複合層1512は、2つの直交軸に沿って引張強度を高めるように4つの層が0/90/0/90構成で配置された、プリプレグ一方向性ファブリックの4つ以上の層を含み得る。別の例では、複数の複合層1512は、2つの直交軸に沿って引張強度を高めるように2つの層が0/90構成で配置された、プリプレグ一方向性ファブリックの2つ以上の層を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0099】
クラウン部135の外側面1511は、アンチグレア(映り込み防止)仕上げされ得る。クラウン部135の外側面は、ゴルフクラブヘッド100をゴルフボールに位置合わせしてゴルフショットを実行するときに、人の目に向かって上方に反射する光の量が低減するように、中光沢性又は低光沢性の外観を有し得る。相対的な光沢値は、クラウン部135の外側面1511に一定の強度及び角度で光線を投射し、同じ方向で逆向きに人に向かって上方に反射した光の量を測定することにより決定され得る。測定尺度では、0グロスユニット(GU)の鏡面反射率は、完全にマット(つや消し)な表面に関連付けられ、100GUの鏡面反射率は、高度に研磨された黒いガラス材料に関連付けられる。ゴルフクラブヘッド100の人によって知覚される注意散漫を低減するように比較的低い鏡面反射率を有するクラウン部135を提供することが望ましく、ミスショットを低減し、これにより性能を改善し得る。一例では、クラウン部135の外側面1511は、55GU未満の鏡面反射率を有し得る。別の例では、クラウン部135の外側面1511は、40GU未満の鏡面反射率を有し得る。更に別の例では、クラウン部135の外側面1511は、25GU未満の鏡面反射率を有し得る。更に別の例では、クラウン部135の外側面1511は、10GU未満の鏡面反射率を有し得る。上記の例は特定の鏡面反射率を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、55GU以上の鏡面反射率を有するクラウン部135の外側面1511を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0100】
幾つかの例では、クラウン部135の外側面1511は、反射防止コーティングを含み得る。一例では、反射防止コーティングは、55GU未満の鏡面反射率を有し得る。別の例では、反射防止コーティングは、40GU未満の鏡面反射率を有し得る。更に別の例では、反射防止コーティングは、25GU未満の鏡面反射率を有し得る。更に別の例では、反射防止コーティングは、10GU未満の鏡面反射率を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0101】
製造プロセス中に内側構造層1515が隣接する内側複合層1514に接着するよう促すために、内側構造層1515と隣接する複合層との間に樹脂又はフィルム接着層を挿入することが必要性な場合がある。製造プロセス中に外側構造層1510が隣接する内側複合層1514に接着するよう促すために、外側構造層1510と隣接する複合層との間に樹脂又はフィルム接着層を挿入する必要な場合がある。樹脂又はフィルム接着剤は、エポキシ、エポキシフォーム(発泡体)、液体樹脂、又はドイツのCollano AG社から入手できる任意の適切なフィルム接着剤であり得る。一例では、クラウン部135は、内側構造層1515と隣接する複合層1514との間に第1のフィルム接着層を含み得る。第1のフィルム接着層は、外側構造層1510を上側の複数の複合層1850内の隣接する複合層1514の上面に接着することができる。クラウン部135は、内側構造層1515と隣接する複合層1514との間に第2のフィルム接着層を含み得る。第2のフィルム接着層は、内側構造層1515を下側の複数の複合層1855内の隣接する複合層1514の底面に接着することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0102】
図17は、
図16に示した断面図の領域1700の拡大図である。クラウン部135は、内側層1515と外側層1510の間に配置された一体型リブ1525を含み得る。一体型リブ1525は、複合材料1512の複数の層を含み得る。一体型リブ1525は、複合材料の2つ以上の層を含み得る。一体型リブ1525は、カーボンファイバー複合材料の2つ以上の層を含み得る。一体型リブ1525は、複合材料の3つ以上の層を含み得る。一体型リブ1525は、複合材料の4つ以上の層を含み得る。一体型リブ1525は、複合材料の5つ以上の層を含み得る。一体型リブ1525は、複合材料の6つ以上の層を含み得る。一体型リブ1525は、複合材料の7つ以上の層を含み得る。一体型リブ1525は、複合材料の8つ以上の層を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0103】
一体型リブは、トウ側一体型リブ1525であり得る。トウ側一体型リブ1525は、クラウン部135のフロント側周縁1532からクラウン部135のリア側周縁951まで延在し得る。トウ側一体型リブ1525は、複合材料1514の複数の層を含み得る。トウ側一体型リブ1525は、クラウン部135の内側層1515と外側層1510の間に配置された複合材料の2つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ1525は、フォワード部131から後方に延在し得る。トウ側一体型リブ1525は、中央垂直平面1504とトウ側分割平面1502の間の開始位置から後方に延在し、トウ側境界平面1505とトウ側分割平面1502の間の終了位置で終端し得る。一例では、トウ側一体型リブ1525は、2mm以上の最大厚さを有し得る。別の例では、トウ側一体型リブ1525は、2.1mm以上の最大厚さを有し得る。更に別の例では、トウ側一体型リブ1525は、2.4mm以上の最大厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm未満の最大厚さを有するトウ側一体型リブ1525を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0104】
クラウン部135は、ヒール側一体型リブ1530を含み得る。ヒール側一体型リブ1530は、クラウン部135のフロント側周縁1532からクラウン部のリア側周縁951まで延在し得る。ヒール側一体型リブ1530は、複合材料1514の複数の層を含み得る。ヒール側一体型リブ1530は、クラウン部の内側層1515と外側層1510の間に配置された複合材料の2つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ1530は、フォワード部131から後方に延在し得る。ヒール側一体型リブ1530は、中央垂直平面1504とヒール側分割平面1503の間の開始位置から後方に延在し、ヒール側境界平面1506とヒール側分割平面1503の間の終了位置で終端し得る。一例では、ヒール側一体型リブ1530は、2.0mm以上の最大厚さを有し得る。別の例では、ヒール側一体型リブ1530は、2.1mm以上の最大厚さを有し得る。更に別の例では、ヒール側一体型リブ1530は、2.4mm以上の最大厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm未満の最大厚さを有するヒール側一体型リブ1530を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0105】
クラウン部135は、中央一体型リブ1535を含み得る。中央一体型リブ1535は、クラウン部135のフロント側周縁1532に沿って延在し得る。中央一体型リブ1535は、トウ側一体型リブ1525からヒール側一体型リブ1530まで延在し得る。中央一体型リブ1535は、トウ側一体型リブ1525の最前端からヒール側一体型リブ1530の最前端まで延在し得る。中央一体型リブは、クラウン部135のフロント側周縁1532とトップ部130のフォワード部131の間に形成された接合部132の横に少なくとも3センチメートルの距離に延在し得る。中央一体型リブ1535は、複合材料1514の複数の層を含み得る。中央一体型リブ1535は、クラウン部135の内側層1515と外側層1510の間に配置された複合材料の2つ以上の層を含み得る。中央一体型リブ1535は、トウ側分割平面1502とヒール側分割平面1503の間に配置され得る。一例では、中央一体型リブ1535は、2.0mm以上の最大厚さを有し得る。別の例では、中央一体型リブ1535は、2.1mm以上の最大厚さを有し得る。更に別の例では、中央一体型リブ1535は、2.4mm以上の最大厚さを有し得る。上記の例は特定の厚さを説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2mm未満の最大厚さを有する中央一体型リブ1535を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0106】
一体型リブ(例えば、概ね1525、1530、1535として示される)は、クラウン部135の曲げ強度を高めることができる。一体型リブ1525、1530、1535は、クラウン部135の圧縮強度を高めることができる。一体型リブ1525、1530、1535は、ゴルフボールとの衝突時にボディ部110からクラウン部135に伝達される衝撃力に応じてクラウン部135が外側へ歪むこと(例えば、膨らみ)を低減することができる。一体型リブ1525、1530、1535は、クラウン部135の外側面に加えられた下向きの力に応じてクラウン部135がゴルフクラブヘッド100の内部キャビティの内側に歪むことを低減することができる。クラウン部135の内向きの歪みは、テスト環境で正確に測定することが外向きの歪みよりも容易であり得る。特定の例では、内向きの歪みに対する抵抗は、外向きの歪みに対する抵抗と相関し得る。内向きの歪みは、クラウン部の外側面に下向きの力を加え、適切な測定器で物理的な歪みを測定することにより測定され得る。一例では、200重量ポンド(lbf)の下向きの力が中央クラウン部331に加えられたとき、中央クラウン部331は、0.025インチ未満の歪みが生じ得る。別の例では、200 lbfの下向きの力が中央クラウン部331に加えられたとき、中央クラウン部331は、0.015インチ未満の歪みが生じ得る。別の例では、200 lbfの下向きの力が中央クラウン部331に加えられたとき、中央クラウン部331は、0.012インチ未満の歪みが生じ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0107】
USGA又は他の運営組織によって課される特定の規則又は規定は、ゴルフクラブヘッドの特定の設計、材料、又は構造によるスプリング効果を制限することができる。従って、クラブヘッドが特定の規則又は規定に準拠していることを確認するには、クラブヘッドの特定の側面によるスプリング効果を最小化することが望ましい場合がある。例えば、使用中の歪を最小化するためにクラウン部を補強することで、クラウン部135のスプリング効果を最小化することが望ましい場合がある。一体型リブ(例えば、概ね1525、1530、1535として示される)により、クラウン部135は、一体型リブを有しない同様の軽量クラウン部よりも歪みに抵抗することができる。一例では、それぞれのクラウン部に200 lbfの下向きの力を加えたことに応じて、一体型リブを有するクラウン部135は内側に約0.012インチ歪み得る一方で、一体型リブを有しないクラウン部は約0.020インチ歪み得る。別の例では、それぞれのクラウン部に200 lbfの下向きの力を加えたことに応じて、フェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッド2700の一体型リブ(例えば、2715、2716、2717)を有するクラウン部135は、内側に約0.007インチ歪み得る一方で、同様のゴルフクラブヘッドの一体型リブを有しないクラウン部は、約0.013インチ歪み得る。更に別の例では、それぞれのクラウン部に200 lbfの下向きの力を加えたことに応じて、ハイブリッド系ゴルフクラブヘッド1900の一体型リブ(例えば、1915、1916、1917)を有するクラウン部1935は、内側に約0.005インチ歪み得る一方で、同様のゴルフクラブヘッドの一体型リブを有しないクラウン部は、約0.009インチ歪み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0108】
図18の例では、クラウン部135は、中央一体型リブ1535と、トウ側一体型リブ1525と、ヒール側一体型リブ1530とを含み得る。トウ側一体型リブ1525とヒール側一体型リブ1530は、クラウン部135に沿ってフロント-リア方向に広がり得る。別の例では、
図39に示すように、トウ側一体型リブ3925とヒール側一体型リブ3930は、クラウン部3930に沿ってフロント-リア方向に広がり得る。更に別の例では、
図40に示すように、トウ側一体型リブ4025とヒール側一体型リブ4030は、クラウン部4035に沿ってフロント-リア方向に狭まってから広がり得る。更に別の例では、
図41に示すように、トウ側一体型リブ4125とヒール側一体型リブ4130は、クラウン部4135に沿ってフロント-リア方向に広がってから狭まり得る。別の例では、トウ側一体型リブとヒール側一体型リブは、クラウン部に沿ってフロント-リア方向に実質的に平行であり得る。実質的に直線部分で示したが、トウ側一体型リブ1525は、その長さに沿って1つ又は複数の湾曲部分を含み得る。同様に、ヒール側一体型リブ1530は、その長さに沿って1つ又は複数の湾曲部分を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0109】
図39は、輪郭付けクラウン部を生成する製造プロセスの実行前の例示的なクラウン部3935の各層3914の分解図である。一例では、クラウン部3935は、
図1のゴルフクラブヘッド100のクラウン部135を置き換え得る。クラウン部3935は、上側の複数の複合層3950と、下側の複数の複合層3955と、上側の複数の複合層と下側の複数の複合層の間に配置されたクラウン補強部3936とを含み得る。クラウン補強部3936の存在は、クラウン補強部3936に隣接して軽量の薄肉部を利用することを可能にし、これらは共に、均一な厚さを有するクラウン部よりも軽量及び/又は強固なクラウン部3935を提供し得る。薄肉部1035は、クラウン補強部3936を含まないクラウン部3935内の任意の領域であり得る。クラウン補強部3936は、トウ側一体型リブ3925と、ヒール側一体型リブ3930とを含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0110】
トウ側一体型リブ3925は、内側層3910と外側層3915の間に配置され得る。トウ側一体型リブ3925は、上側の複数の複合層3950と下側の複数の複合層3955の間に配置され得る。トウ側一体型リブ3925は、複合材料3914の1つ又は複数の層を含み得る。トウ側一体型リブ3925は、複合材料3914の2つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ3925は、クラウン部のフロント部からクラウン部3935のリア部まで延在し得る。トウ側一体型リブ3925は、クラウン部3935のフロント側周縁3932又はその近傍の位置からクラウン部3935のリア側周縁3951又はその近傍の位置まで延在し得る。トウ側一体型リブ3925は、クラウン部3935のフロント側周縁3932又はその近傍の位置からクラウン部3935のトウ側周縁3933に向かって延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0111】
ヒール側一体型リブ3930は、内側層3910と外側層3915の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ3930は、上側の複数の複合層3950と下側の複数の複合層3955の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ3930は、複合材料3914の1つ又は複数の層を含み得る。ヒール側一体型リブ3930は、複合材料3914の2つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ3930は、クラウン部3935のフロント部からクラウン部3935のリア部まで延在し得る。ヒール側一体型リブ3930は、クラウン部3935のフロント側周縁3932又はその近傍の位置からクラウン部3935のリア側周縁3951又はその近傍の位置まで延在し得る。ヒール側一体型リブ3930は、クラウン部3935のフロント側周縁3932又はその近傍の位置からクラウン部3935のヒール側周縁3931に向かって延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0112】
トウ側一体型リブ3925とヒール側一体型リブ3930は、クラウン部3935においてフロント-リア方向に広がり得る。上側の複数の複合層3950は、本明細書に記載の上側の複数の複合層1850と同様であり得る。下側の複数の複合層3955は、本明細書に記載の下側の複数の複合層1855と同様であり得る。外側層3910は、本明細書に記載の外側層1810と同様であり得る。内側層3915は、本明細書に記載の外側層1815と同様であり得る。クラウン部3935は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッド(例えば、100)に組み込まれ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0113】
クラウン部3935の製造中、
図39に示すような複数の複合層3914は、輪郭付け型枠に配置され得る。輪郭付け複合クラウン部3935を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように圧力が層3914に加えられ得る。クラウン部3935を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように熱が層3914に加えられ得る。複合層3914を型枠の輪郭付け面に対して押し付けると、隆起状中央クラウン部と、隆起状中央クラウン部に隣接する輪郭付け遷移領域が生成され得る。隆起状中央クラウン部に隣接する滑らかな遷移領域を確保するために、クラウン補強領域3936を形成する複合層のスタック内の後続の各複合層は(例えば、スタック内の降順で)徐々に幅広になり、製造されたクラウン部3935に滑らかな遷移領域を付与することができる。
図39に示す例では、トウ側一体型リブ3925の各複合層は、トウ側幅(wT)を有し得る。ヒール側一体型リブ3930の各複合層は、ヒール側幅(wH)を有し得る。一例では、一体型リブ3925又は3930内の複合層3914は、一体型リブ3925又は3930内の隣接する複合層3914より少なくとも1%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。別の例では、一体型リブ3925又は3930内の複合層3914は、一体型リブ3925又は3930内の隣接する複合層3914より少なくとも5%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。更に別の例では、一体型リブ3925又は3930内の複合層3914は、一体型リブ3925又は3930内の隣接する複合層3914より少なくとも10%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。更に別の例では、一体型リブ3925又は3930内の複合層3914は、一体型リブ3925又は3930内の隣接する複合層3914より少なくとも15%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。更に別の例では、一体型リブ3925又は3930内の複合層3914は、一体型リブ3925又は3930内の隣接する複合層3914より少なくとも30%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0114】
図40は、輪郭付けクラウン部を生成する製造プロセスの実行前の例示的なクラウン部4035の各層の分解図である。一例では、クラウン部4035は、
図1のゴルフクラブヘッド100のクラウン部135を置き換え得る。クラウン部4035は、上側の複数の複合層4050と、下側の複数の複合層4055と、上側の複数の複合層と下側の複数の複合層の間に配置されたクラウン補強部4036とを含み得る。クラウン補強部4036の存在は、クラウン補強部4036に隣接して軽量の薄肉部を利用することを可能にし、これらは共に、均一な厚さを有するクラウン部より軽量及び/又は強固なクラウン部4035を提供し得る。薄肉部は、クラウン補強部4036を含まないクラウン部4035内の任意の領域であり得る。クラウン補強部4036は、トウ側一体型リブ4025と、ヒール側一体型リブ4030とを含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0115】
トウ側一体型リブ4025は、内側層4015と外側層4010の間に配置され得る。トウ側一体型リブ4025は、上側の複数の複合層4050と下側の複数の複合層4055の間に配置され得る。トウ側一体型リブ4025は、複合材料4014の1つ又は複数の層を含み得る。トウ側一体型リブ4025は、複合材料4014の2つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ4025は、クラウン部4035のフロント部からクラウン部4035のリア部まで延在し得る。トウ側一体型リブ4025は、クラウン部4035のフロント側周縁4032又はその近傍の位置からクラウン部4035のリア側周縁4051又はその近傍の位置まで延在し得る。トウ側一体型リブ4025は、クラウン部4035のフロント側周縁4032又はその近傍の位置からクラウン部4035のトウ側周縁4033に向かって延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0116】
ヒール側一体型リブ4030は、内側層4015と外側層4010の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ4030は、上側の複数の複合層4050と下側の複数の複合層4055の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ4030は、複合材料4014の1つ又は複数の層を含み得る。ヒール側一体型リブ4030は、複合材料4014の2つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ4030は、クラウン部4035のフロント部からクラウン部4035のリア部まで延在し得る。ヒール側一体型リブ4030は、クラウン部4035のフロント側周縁4032又はその近傍の位置からクラウン部4035のリア側周縁4051又はその近傍の位置まで延在し得る。ヒール側一体型リブ4030は、クラウン部4035のフロント側周縁4032又はその近傍の位置からクラウン部4035のヒール側周縁4031に向かって延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0117】
トウ側一体型リブ4025とヒール側一体型リブ4030は、クラウン部4035においてフロント-リア方向に狭まってから広がり得る。トウ側一体型リブ4025は、狭まるフロント部と、広がるリア部とを有し得る。ヒール側一体型リブ4030は、狭まるフロント部と、広がるリア部とを有し得る。上側の複数の複合層4050は、本明細書に記載の上側の複数の複合層1850と同様であり得る。下側の複数の複合層4055は、本明細書に記載の下側の複数の複合層1855と同様であり得る。外側層4010は、本明細書に記載の外側層1810と同様であり得る。内側層4015は、本明細書に記載の外側層1815と同様であり得る。クラウン部4035は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッド(例えば、100)に組み込まれ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0118】
クラウン部4035の製造中、
図40に示すような複数の複合層4014は、輪郭付け型枠に配置され得る。輪郭付け複合クラウン部4035を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように圧力が層4014に加えられ得る。クラウン部4035を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように熱が層4014に加えられ得る。複合層4014を型枠の輪郭付け面に対して押し付けると、隆起状中央クラウン部と、隆起状中央クラウン部に隣接する輪郭付け遷移領域が生成され得る。隆起状中央クラウン部に隣接する滑らかな遷移領域を確保するために、クラウン補強領域4036を形成する複合層のスタック内の後続の各複合層は(例えば、スタック内の降順で)徐々に幅広になり、製造されたクラウン部4035に滑らかな遷移領域を付与することができる。
図40に示す例では、トウ側一体型リブ4025の各複合層は、トウ側幅(wT)を有し得る。ヒール側一体型リブ4030の各複合層は、ヒール側幅(wH)を有し得る。一例では、一体型リブ4025又は4030内の複合層4014は、一体型リブ4025又は4030内の隣接する複合層4014より少なくとも1%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。別の例では、一体型リブ4025又は4030内の複合層4014は、一体型リブ4025又は4030内の隣接する複合層4014より少なくとも5%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。更に別の例では、一体型リブ4025又は4030内の複合層4014は、一体型リブ4025又は4030内の隣接する複合層4014より少なくとも10%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。更に別の例では、一体型リブ4025又は4030内の複合層4014は、一体型リブ4025又は4030内の隣接する複合層3914より少なくとも15%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。更に別の例では、一体型リブ4025又は4030内の複合層3914は、一体型リブ4025又は4030内の隣接する複合層3914より少なくとも30%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0119】
図41は、輪郭付けクラウン部を生成する製造プロセスの実行前の例示的なクラウン部4135の各層の分解図である。一例では、クラウン部4135は、
図1のゴルフクラブヘッド100のクラウン部135を置き換え得る。クラウン部4135は、上側の複数の複合層4150と、下側の複数の複合層4155と、上側の複数の複合層と下側の複数の複合層の間に配置されたクラウン補強部4136とを含み得る。クラウン補強部4136の存在は、クラウン補強部4136に隣接して軽量の薄肉部を利用することを可能にし、これらは共に、均一な厚さを有するクラウン部(例えば、4835)より軽量及び/又は強固なクラウン部4135を提供し得る。薄肉部は、クラウン補強部4136を含まないクラウン部4135内の任意の領域であり得る。クラウン補強部4136は、トウ側一体型リブ4125と、ヒール側一体型リブ4130とを含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0120】
トウ側一体型リブ4125は、内側層4115と外側層4110の間に配置され得る。トウ側一体型リブ4125は、上側の複数の複合層4150と下側の複数の複合層4155の間に配置され得る。トウ側一体型リブ4125は、複合材料4114の1つ又は複数の層を含み得る。トウ側一体型リブ4125は、複合材料4114の2つ以上の層を含み得る。トウ側一体型リブ4125は、クラウン部4135のフロント部からクラウン部のリア部まで延在し得る。トウ側一体型リブ4125は、クラウン部4135のフロント側周縁4132又はその近傍の位置からクラウン部4135のリア側周縁4151又はその近傍の位置まで延在し得る。トウ側一体型リブ4125は、クラウン部4135のフロント側周縁4132又はその近傍の位置からクラウン部4135のトウ側周縁4133に向かって延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0121】
ヒール側一体型リブ4130は、内側層4115と外側層4110の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ4130は、上側の複数の複合層4150と下側の複数の複合層4155の間に配置され得る。ヒール側一体型リブ4130は、複合材料4114の1つ又は複数の層を含み得る。ヒール側一体型リブ4130は、複合材料4114の2つ以上の層を含み得る。ヒール側一体型リブ4130は、クラウン部4135のフロント部からクラウン部のリア部まで延在し得る。ヒール側一体型リブ4130は、クラウン部4135のフロント側周縁4132又はその近傍の位置からクラウン部4135のリア側周縁4151又はその近傍の位置まで延在し得る。ヒール側一体型リブ4130は、クラウン部4135のフロント側周縁4132又はその近傍の位置からクラウン部4135のヒール側周縁4131に向かって延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0122】
トウ側一体型リブ4125とヒール側一体型リブ4130は、クラウン部4135においてフロント-リア方向に広がってから狭まり得る。トウ側一体型リブ4125は、広がるフロント部と、狭まるリア部とを有し得る。ヒール側一体型リブ4130は、広がるフロント部と、狭まるリア部とを有し得る。上側の複数の複合層4150は、本明細書に記載の上側の複数の複合層1850と同様であり得る。下側の複数の複合層4155は、本明細書に記載の下側の複数の複合層1855と同様であり得る。外側層4110は、本明細書に記載の外側層1810と同様であり得る。内側層4115は、本明細書に記載の外側層1815と同様であり得る。クラウン部4135は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドに組み込まれ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0123】
クラウン部4135の製造中、
図41に示すような複数の複合層4114は、輪郭付け型枠に配置され得る。輪郭付け複合クラウン部4135を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように圧力が層4114に加えられ得る。クラウン部4035を形成するために、隣接する層同士の結合が促進されるように熱が層4114に加えられ得る。複合層4114を型枠の輪郭付け面に対して押し付けると、隆起状中央クラウン部と、隆起状中央クラウン部に隣接する輪郭付け遷移領域が生成され得る。隆起状中央クラウン部に隣接する滑らかな遷移領域を確保するために、クラウン補強領域4136を形成する複合層のスタック内の後続の各複合層は(例えば、スタック内の降順で)徐々に幅広になり、製造されたクラウン部4135に滑らかな遷移領域を付与することができる。
図41に示す例では、トウ側一体型リブ4125の各複合層は、トウ側幅(wT)を有し得る。ヒール側一体型リブ4130の各複合層は、ヒール側幅(wH)を有し得る。一例では、一体型リブ(例えば、4125、4130)内の複合層4114は、一体型リブ内の隣接する複合層4114より少なくとも1%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。別の例では、一体型リブ4125又は4130内の複合層4114は、一体型リブ4125又は4130内の隣接する複合層4114より少なくとも5%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。更に別の例では、一体型リブ4125又は4130内の複合層4114は、一体型リブ4125又は4130内の隣接する複合層4114より少なくとも10%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。更に別の例では、一体型リブ4125又は4130内の複合層4114は、一体型リブ4125又は4130内の隣接する複合層1514より少なくとも15%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。更に別の例では、一体型リブ4125又は4130内の複合層4114は、一体型リブ4125又は4130内の隣接する複合層4114より少なくとも30%大きい幅(例えば、wH又はwT)を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0124】
ボディ部110は、例えば
図2に示すように、突出部141を含み得る。突出部141は、ゴルフクラブヘッド100のCGを下げるように機能し得る。突出部141は、フェース部175からリア部180に向かってCGをシフトするように機能し得る。突出部141は、ボディ部110のリア部180の輪郭に沿った弧状の形状を有し得る。突出部141は、スカート部190から延在し得る。突出部141は、ボトム部140から延在し得る。突出部141は、リア部180から延在し得る。突出部141は、ボトム部140及びスカート部190から延在し得る。突出部141は、リア部180及びボトム部140から延在し得る。突出部141は、リア部180及びスカート部190から延在し得る。突出部141は、ボトム部140、スカート部190、及びリア部180から延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0125】
突出部141は、
図7に示すように、クラウン部135のリア周縁951を超えた距離746に延在し得る。一例では、突出部141は、クラウン部135のリア側周縁951を少なくとも2mm超えて後方に延在し得る。別の例では、突出部141は、クラウン部135のリア側周縁951を少なくとも3mm超えて後方に延在し得る。更に別の例では、突出部141は、クラウン部135のリア側周縁951を少なくとも5mm超えて後方に延在し得る。突出部141は、ゴルフクラブヘッド100の後方2分の1に配置され得る。突出部141は、トウ部150からヒール部160まで延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0126】
突出部141は、トウ部150に近接するトウ側部分281を含み得る。突出部141のトウ側部分281は、突出部141からボトム部140まで延在するトウ側周縁部283を含み得る。突出部141は、ヒール部160に近接するヒール側部分282を含み得る。突出部141のヒール側部分282は、突出部141からボトム部140まで延在するヒール側周縁部284を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0127】
ゴルフクラブヘッド100の中立軸706は、
図7に示すように、突出部141と交差し得る。突出部141の一部は、中立軸706の上側に配置され得る。突出部141の一部は、中立軸706の下側に配置され得る。突出部141は、前方垂直平面715に関して凹状であり得る。突出部141は、フロント部170に関して凹状であり得る。突出部141は、フェース部175に関して凹状であり得る。突出部141は、リア部180の輪郭に一致し得る。突出部141は、第2の平面に平行な第1の平面を画定するボトム面290を有してもよく、第2の平面は、中立軸706を含み且つ中央垂直平面1504に対して垂直である。突出部141は、ゴルフクラブヘッド100の後方3分の1に配置され得る。突出部141は、ゴルフクラブヘッド100の水平中央平面705の下側に配置され得る。水平中央平面705は、接地平面710に平行で且つ垂直方向にオフセットされ、フェース部175の幾何学的中心176と交差し得る。幾何学的中心176は、フェース部175の中点に対応し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0128】
突出部141の位置及び質量のために、ゴルフクラブヘッド100は、他のゴルフクラブヘッドと比較して比較的低いCGを有し得る。CGの高さが低いと、ボールスピンが比較的少なくなる可能性があり、これは一部の人にとって望ましい場合がある。一例では、CGは、ゴルフクラブヘッド100の中立軸706に沿って、又はこれに近接して配置され得る。別の例では、CGは、
図7に示すように、中立軸706の下側に配置され得る。CGは、中立軸706の下側で0.2インチの範囲内に配置され得る。CGは、中立軸706の下側の約0.1インチ~約0.2インチの範囲に配置され得る。CGは、中立軸706の少なくとも0.1インチ下側に配置され得る。CGは、中立軸706の少なくとも0.15インチ下側に配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0129】
突出部141は、1つ又は複数のウェイトポート領域を含み得る。各ウェイトポート領域は、1つ又は複数のウェイトポートを含み得る。一例では、突出部141は、ウェイトポート領域230を含み得る。ウェイトポート領域230は、突出部のボトム面290に形成され得る。ウェイトポート領域230は、ウェイトポートのセット231(例えば、概ねウェイトポート232、233、234、235、236、237として示される)を含み得る。ウェイトポートの少なくとも1つは、突出部141のトウ側部分281に形成され得る。突出部141のトウ側部分281には、ウェイトポートの2つ以上が形成され得る。ウェイトポートの少なくとも1つは、突出部のヒール側部分282に形成され得る。突出部のヒール側部分282には、ウェイトポートの2つ以上が形成され得る。突出部のヒール側部分282には、ウェイトポートの3つ以上が形成され得る。ウェイトポート231は、弧245に沿って配置され得る。弧245は、リア部180の輪郭に沿っていてもよい。弧245は、前方垂直平面715に関して凹状であり得る。ウェイトポート領域230は、最大トウ-ヒール間クラブヘッド距離の50%を超えて延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0130】
ゴルフクラブヘッド100は、ウェイト部のセット261として示される(概ねウェイト部262、263、264、265、266、267として示される)複数のウェイトを含み得る。ウェイトポートのセット231のうちの1つ又は複数のウェイトポートは、ウェイト部を受け入れることができる。ウェイト部の各々は、質量と関連付けられ得る。一例では、ウェイト部は、タングステン系材料で作製され得る。別の例では、ウェイト部は、アルミニウム系材料で作製され得る。更に例では、ウェイトポートのセット231のうちの1つ又は複数のウェイトポートは、ウェイト部を含まなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0131】
図13に示すように、1つ又は複数のウェイトポート(例えば、233、236)は、ゴルフクラブヘッド100の内部容積にアクセスする開口部を含んでもよく、ゴルフクラブヘッド100の内部容積への充填材料の追加を容易にし得る。一例では、ゴルフクラブヘッド100の内部容積は、充填材料で完全に充填され得る。別の例では、ゴルフクラブヘッド100の内部容積は、充填材料で部分的に充填され得る。更に例では、ゴルフクラブヘッドの内部容積は、充填材料で充填されなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0132】
充填材料は、衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又はノイズを減衰するように、弾性ポリマー又はエラストマー材料(例えば、オハイオ州、ケント、Sorbothane社製のSorbothane(登録商標)などの粘弾性ウレタンポリマー材料)、熱可塑性エラストマー材料(TPE)、熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)、及び/又は他の適切なタイプの材料であり得る。別の例では、充填材料は、高密度エチレン共重合体アイオノマー、脂肪酸変成エチレン共重合体アイオノマー、高非晶質エチレン共重合体アイオノマー、エチレン酸アクリレート三元共重合体のアイオノマー、マグネシウムアイオノマーを含むエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の射出成形装置で使用される射出成形可能なエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の押出し装置で使用できるエチレン共重合体、及び/又は熱硬化性ポリブタジエンゴムに類似した高圧縮性及び低反発性のエチレン共重合体であり得る。例えば、エチレン共重合体は、デラウェア州、ウィルミントンのE.I.du Pont de Nemours and Company社製の、DuPontTM 高性能樹脂(HPF)ファミリーの材料(例えば、DuPontTM HPF AD1172、DuPontTM HPF AD1035、DuPont(登録商標) HPF 1000、及びDuPontTM HPF 2000)に関連するエチレン共重合体のいずれかを含み得る。エチレン共重合体のDuPontTM HPFファミリーは射出成形可能であり、従来の射出成形装置及び型を使用することができ、低圧縮性及び高反発力を提供する。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0133】
複数のウェイト部の各ウェイト部及び複数のウェイトポートの各ウェイトポートの特性(例えば、密度、形状、体積、サイズ、色、寸法、深さ、直径、構成材料、質量、形成方法など)、及び/又は任意の他の特性は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドの各ウェイト部及びウェイトポートのそれぞれと多くの点で類似し得る。一例では、
図1~
図14のゴルフクラブヘッドのウェイトポート及びウェイト部は、それぞれ、本明細書に記載のウェイトポート及び/又はウェイト部のいずれよりも大きい寸法(例えば、長さ、幅、直径、深さなど)を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0134】
ウェイト部のセット261(例えば、概ねウェイト部262、263、264、265、266、267として示される)は、類似又は異なる質量を有し得る。各ウェイトポートにおいて類似又は異なる質量を有するウェイト部を使用することによって、ウェイトポート領域230における全体の質量及び/又はウェイトポート領域230における質量分布を調整し、ゴルフクラブヘッド100を使用する人のためにゴルフクラブヘッド100のスイングウェイト、重心、慣性モーメント、及び/又は全体的な感触を概ね最適化及び/又は調整することができる。一例では、ウェイト部のセット261は、まとめて少なくとも8グラムの質量を有し得る。別の例では、ウェイト部のセット261は、まとめて少なくとも12グラムの質量を有し得る。更に別の例では、ウェイト部のセット261は、まとめて8グラム~13グラムの範囲の質量を有し得る。更に別の例では、ウェイト部のセット261は、まとめて12グラム~16グラムの範囲の質量を有し得る。更に別の例では、ウェイト部のセット261は、まとめて15グラム~19グラムの範囲の質量を有し得る。更に別の例では、ウェイト部のセット261は、まとめて18グラム~22グラムの範囲の質量を有し得る。上記の例は特定の質量を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、8グラム未満の総質量、又は19グラムを超える総質量を有するウェイト部のセット261を含み得る。更に、突出部141は、ウェイト部のセット261と組み合わせて、少なくとも15グラムの質量を有し得る。別の例では、突出部141は、ウェイト部のセット261と組み合わせて、少なくとも18グラムの質量を有し得る。更に別の例では、突出部141は、ウェイト部のセット261と組み合わせて、少なくとも24グラムの質量を有し得る。上記の例は特定の質量を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、ウェイト部のセット261と組み合わせて、15グラム未満の総質量を有する突出部141を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0135】
1つ又は複数のウェイトポート231は、垂直の後方に傾斜した軸を有し得る。
図9に例として示すように、ウェイトポート236は、ある角度938だけ垂直の後方に傾斜した軸936を有し得る。前方垂直平面715に関するウェイトポート236の後方傾斜配向は、ウェイト部266を、ウェイトポート236がボトム部140に垂直な場合より低く配置することができる。ウェイトポート236の後方傾斜配向は、ゴルフクラブヘッド100のCGを低下させることができる。ウェイトポート236の後方傾斜配向は、ゴルフクラブヘッド100のCGを後方にシフトさせることができる。一例では、角度938は、少なくとも5度であり得る。別の例では、角度938は、少なくとも10度であり得る。更に別の例では、角度938は、少なくとも15度であり得る。上記の例は特定の角度を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、5度未満の後方傾斜配向を有するウェイトポート236を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0136】
ボトム部140の外側面142及び/又は内側面144は、1つ又は複数の内側支持部(不図示)及び/又は1つ又は複数の外側支持部(不図示)を含み得る。ボトム部140は、1mm未満の厚さ145を有し得る。ボトム部140は、0.7mm未満の厚さ145を有し得る。ボトム部140は、0.6mm未満の厚さ145を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0137】
ゴルフクラブヘッド100のボディ部110の内部の特定の領域は、本明細書で充填材料と称され得る弾性ポリマー材料又はエラストマー材料を含み得る。充填材料は、ゴルフクラブヘッド100がゴルフボールを打つことに応じて、振動を減衰し、ノイズを減衰し、重心を下げ、及び/又は良好な感触及び音を提供し得る。ゴルフクラブヘッド100は、本明細書に記載の充填材料を含み得る1つ又は複数の内部領域を有し得る。一例では、充填材料は、本明細書に記載するように、1つ又は複数のウェイトポート(例えば、概ねウェイト部232、233、234、235、236、237として示される)からボディ部110に注入され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0138】
クラウン部135は、特定の図においてドライバー系ゴルフクラブヘッドと併せて示しているが、これに限定されない。クラウン部135は、例えば
図19~
図26に示すようなハイブリッド系ゴルフクラブヘッド、及び、例えば
図27~
図34に示すようなフェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッドで使用するためにサイズ変更され得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載のクラウン補強部を有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の1つ又は複数の一体型リブを有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載のトウ側クラウン部及びヒール側クラウン部を有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の中央クラウン部、トウ側クラウン部、及びヒール側クラウン部を有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の1つ又は複数の輪郭付け遷移領域を有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載のマルチ階層クラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の隆起状中央クラウン部を含み得る。本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、本明細書に記載の多層複合構造を有するクラウン部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0139】
図19~
図26及び
図37の例では、ハイブリッド系ゴルフクラブヘッド1900は、トップ部1930と、クラウン部1935と、ボトム部1940と、トウ部1950と、ヒール部1960と、フロント部1970と、リア部1980とを有するボディ部1910を含み得る。ボトム部1940は、トップ部1930とボトム部1940との間に、フロント部1970を除き、トウ部1950からリア部1980を回ってヒール部1960に至るゴルフクラブヘッド1900の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド1900のサイド部として規定されたスカート部1990を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド1900は、スカート部1990を含まなくてもよい。フロント部1970は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部1975を含み得る。フェース部1975は、ボディ部1910と一体であってもよく、フロント部1970の開口部を封止するようにフロント部1970に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であってもよい。ボディ部1910はまた、シャフト部を受け入れるように構成されたホーゼル部1965を含み得る。ホーゼル部1965は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部1965は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部1910は、ホーゼル部1965に代えてボアを含み得る。ボディ部1910は、本明細書に記載の任意の材料から、部分的に又は全体的に作製され得る。更に、ゴルフクラブヘッド1900は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積と同様なクラブヘッド体積を有する任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0140】
トップ部1930は、フロント部1970とクラウン部1935の間に延在するフォワード部1911を含み得る。一例では、フォワード部1911は、フロント-リア方向に少なくとも12mmの距離2434に延在し得る。別の例では、フォワード部1911は、フロント-リア方向に少なくとも16mmの距離2434に延在し得る。更に別の例では、フォワード部1911は、フロント-リア方向に少なくとも20mmの距離2434に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、フロント-リア方向に少なくとも12mm未満の距離に延在するフォワード部を含み得る。フォワード部1911は、ゴルフクラブヘッド1900の構造的完全性を高め、ゴルフボールとの衝突時にフロント部1970が後方に歪むことに抵抗することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0141】
クラウン部1935は、中央クラウン部1931を含み得る。クラウン部1935は、トウ側クラウン部1932を含み得る。クラウン部1935は、ヒール側クラウン部1933を含み得る。第1の輪郭付け遷移領域1921は、中央クラウン部1931とトウ側クラウン部1932を分離し得る。第2の輪郭付け遷移領域1922は、中央クラウン部1931とヒール側クラウン部1933を分離し得る。クラウン部1935は、中央一体型リブ1915と、トウ側一体型リブ1916と、ヒール側一体型リブ1917とを含み得る。中央一体型リブ1915は、クラウン部のフロント側周縁1903の近傍のクラウン部1935内に配置され得る。トウ側一体型リブ1916は、第1の輪郭付け遷移領域1921の近傍のクラウン部1935内に配置され得る。ヒール側一体型リブ1917は、第2の輪郭付け遷移領域1922の近傍のクラウン部1935内に配置され得る。トウ側クラウン部1932は、クラウン部1935のフロント側周縁1903、クラウン部のトウ側周縁1901、及び第1の輪郭付け遷移領域1921によって境界付けられ得る。ヒール側クラウン部1933は、フロント側周縁1903、クラウン部のヒール側周縁1902、及び第2の輪郭付け遷移領域1922によって境界付けられ得る。中央クラウン部1931は、第1の輪郭付け遷移領域1921と第2の輪郭付け遷移領域1922の間に延在し得る。中央クラウン部2731は、クラウン部のリア側周縁1904によって境界付けられ得る。一例では、中央クラウン部1931は、2平方インチを超える表面積を有し得る。別の例では、中央クラウン部1931は、2~4平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、中央クラウン部1931は、2.2~3.5平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、中央クラウン部1931は、2.5~3.2平方インチの範囲の表面積を有し得る。一例では、トウ側クラウン部1932は、0.2~1.5平方インチの範囲の表面積を有し得る。別の例では、トウ側クラウン部1932は、0.2~1.2平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、トウ側クラウン部1932は、0.3~0.8平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、トウ側クラウン部1932は、0.4~0.5平方インチの範囲の表面積を有し得る。上記の例は特定の表面積を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、4平方インチを超える表面積を有するトウ側クラウン部1932を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0142】
図37の例では、クラウン部1935を取り付ける前のハイブリッド系ゴルフクラブヘッド1900が示される。クラウン部1935は、トップ部1930のショルダー部3701に取り付けられ得る。ショルダー部3701は、トップ部1930の開口部の全部又は一部に沿って延在し得る。ショルダー部3701は、クラウン部1935を支持することができる。一例では、ショルダー部3701は、トップ部1930の開口部に向かって内側に少なくとも2mmの距離3702に延在し得る。別の例では、ショルダー部3701は、少なくとも6mmの距離3702に延在し得る。更に別の例では、ショルダー部3701は、少なくとも8mmの距離3702に延在し得る。更に別の例では、ショルダー部3701は、2mmから8mmの範囲の距離3702に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、トップ部1930の開口部に向かって内側に2mm未満の距離3702に延在するショルダー部3701を含み得る。ショルダー部3701は、トップ部1930の開口部を取り囲む連続部分であり得る。あるいは、ショルダー部3701は、クラウン部1935を支持するように配置された1つ又は複数の別々のショルダー部を含み得る。別の例では、ショルダー部3701は、クラウン部1935を支持するように配置された複数のタブを含み得る。更に別の例では、ショルダー部3701を省略してもよく、クラウン部1935は、トップ部1930の外側面又はトップ部1930の内側面に接着され得る。更に別の例では、ショルダー部3701を省略してもよく、クラウン部1935は、開口部の周縁エッジとの締り嵌めを提供する、クラウン部1935のボトム面から延びる突出部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0143】
図37に示すように、挿入物3750は、ゴルフクラブヘッド1900の内部領域内に設けられ得る。挿入物3750は、ゴルフボールとの衝突に起因するゴルフクラブヘッド1900内の振動を減衰させることができ、人によって知覚される音又は感触を改善することができる。挿入物3750は、衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又はノイズを減衰するように、弾性ポリマー又はエラストマー材料(例えば、オハイオ州、ケント、Sorbothane社製のSorbothane(登録商標)などの粘弾性ウレタンポリマー材料)、熱可塑性エラストマー材料(TPE)、熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)、及び/又は他の適切なタイプの材料であり得る。別の例では、挿入物3750は、高密度エチレン共重合体アイオノマー、脂肪酸変成エチレン共重合体アイオノマー、高非晶質エチレン共重合体アイオノマー、エチレン酸アクリレート三元共重合体のアイオノマー、マグネシウムアイオノマーを含むエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の射出成形装置で使用される射出成形可能なエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の押出し装置で使用できるエチレン共重合体、及び/又は熱硬化性ポリブタジエンゴムに類似した高圧縮性及び低反発性のエチレン共重合体であり得る。例えば、エチレン共重合体は、デラウェア州、ウィルミントンのE.I.du Pont de Nemours and Company社製の、DuPont
TM 高性能樹脂(HPF)ファミリーの材料(例えば、DuPont
TM HPF AD1172、DuPont
TM HPF AD1035、DuPont(登録商標) HPF 1000、及びDuPont
TM HPF 2000)に関連するエチレン共重合体のいずれかを含み得る。エチレン共重合体のDuPont
TM HPFファミリーは射出成形可能であり、従来の射出成形装置及び型を使用することができ、低圧縮性及び高反発力を提供する。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0144】
挿入物3750は、ゴルフクラブヘッド1900のボディ部と挿入物3750との間の接着力の改善及び/又は層間剥離の軽減のために、結合部(不図示)によってゴルフクラブヘッド1900に結合、連結及び/又は接続され得る。一例では、挿入物3750は、ボトム部1940の内側面に結合、連結及び/又は接続され得る。結合部は、結合剤、エポキシ樹脂、結合剤の組み合わせ、結合構造又は連結具、結合構造及び/又は連結具の組み合わせ、及び/又は、1つ又は複数の結合剤及び/又は1つ又は複数の結合構造及び/又は1つ又は複数の連結具の組み合わせであり得る。一例では、結合部は、ミシガン州、オーバーンヒルズ、Dow Chemical Company社製のMEGUMTM、ROBONDTM、及び/又はTHIXONTM材料などの低粘度有機溶剤型の溶液及び/又はポリマーと他の反応性化学物質の分散液であり得る。別の例では、結合部は、コネチカット州、ロッキーヒル、Henkel Corporation社製のLOCTITE(登録商標)であり得る。前記装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0145】
ゴルフクラブヘッド1900は、ゴルフクラブヘッド1900のボトム部1940に配置されたウェイトポートのセット(例えば、2032~2039)を含み得る。各ウェイトポートは、ウェイト部(例えば、2070~2077)を含み得る。ウェイトポートのセットは、第1セットのウェイトポート2001と、第2セットのウェイトポート2002と、第3セットのウェイトポート2003とを含み得る。第1セットのウェイトポート2001は、リア部1980よりフロント部1970の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポート2002は、トウ部1950よりヒール部1960の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポート2002は、フロント部1970よりリア部1980の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポート2002は、第1セットのウェイトポート2001よりリア部1980の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポート2002は、第1セットのウェイトポート2001の任意のウェイトポートよりトウ部1950に近い少なくとも1つのウェイトポートを有し得る。第3セットのウェイトポート2003は、ヒール部1960よりトウ部1950の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポート2003は、フロント部1970よりリア部1980の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポート2003は、第1セットのウェイトポート2001よりリア部1980の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポート2003は、第1セットのウェイトポート2001の任意のウェイトポートよりヒール部1960に近いウェイトポートを有し得る。第1セットのウェイトポート2001は、約3.5グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第1セットのウェイトポート2001は、約4グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第2セットのウェイトポート2002は、約0.5グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第2セットのウェイトポート2002は、約0.75グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第3セットのウェイトポート2003は、約0.5グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第3セットのウェイトポート2003は、約0.75グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第2セットのウェイトポート2002及び第3セットのウェイトポート2003は、第1セットのウェイトポート2001と同じ数のウェイトポートをまとめて有し得る。前記装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0146】
図37に示すように、挿入物3750は、第1セットのウェイトポート2001からゴルフクラブヘッド1900のリア部1980に向かって延在し得る。挿入物3750は、第1セットのウェイトポート2001からゴルフクラブヘッド1900のリア部1980まで延在し得る。挿入物3750は、第2セットのウェイトポート2002と第3セットのウェイトポート2003の間に延在し得る。挿入物3750は、第1セットのウェイトポート2001と、第2セットのウェイトポート2002と、第3セットのウェイトポート2003との間に延在し得る。挿入物3750は、挿入物3750の厚さを貫通又は部分的に貫通する複数の六角形穴部を含み得る。六角形穴部は、ハニカムパターンと同様なパターンを画定するように挿入物3750に配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0147】
図27~
図34及び
図38の例では、フェアウェイウッド系ゴルフクラブヘッド2700は、トップ部2730と、クラウン部2735と、ボトム部2740と、トウ部2750と、ヒール部2760と、フロント部2770と、リア部2780とを有するボディ部2710を含み得る。ボトム部2740は、トップ部2730とボトム部2740との間に、フロント部2770を除き、トウ部2750からリア部2780を回ってヒール部2760に至るゴルフクラブヘッド2700の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド2700のサイド部として規定されたスカート部2790を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド2700は、スカート部2790を含まなくてもよい。フロント部2770は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部2775を含み得る。フェース部2775は、ボディ部2710と一体であってもよく、フロント部2770の開口部を封止するようにフロント部2770に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であってもよい。ボディ部2710はまた、シャフト部を受け入れるように構成されたホーゼル部2765を含み得る。ホーゼル部2765は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部2765は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部2710は、ホーゼル部2765に代えてボアを含み得る。ボディ部2710は、本明細書に記載の任意の材料から、部分的に又は全体的に作製され得る。更に、ゴルフクラブヘッド2700は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積と同様なクラブヘッド体積を有する任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。前記装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0148】
トップ部2730は、フロント部2770とクラウン部2735の間に延在するフォワード部2711を含み得る。一例では、フォワード部2711は、フロント-リア方向に少なくとも12mmの距離3234に延在し得る。別の例では、フォワード部1911は、フロント-リア方向に少なくとも16mmの距離3234に延在し得る。更に別の例では、フォワード部2711は、フロント-リア方向に少なくとも20mmの距離3234に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、フロント-リア方向に少なくとも12mm未満の距離に延在するフォワード部を含み得る。フォワード部2711は、ゴルフクラブヘッド2700の構造的完全性を高め、ゴルフボールとの衝突時にフロント部2770が後方に歪むことに抵抗することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0149】
クラウン部2735は、中央クラウン部2731を含み得る。クラウン部2735は、トウ側クラウン部2732を含み得る。クラウン部2735は、ヒール側クラウン部2733を含み得る。第1の輪郭付け遷移領域2721は、中央クラウン部2731とトウ側クラウン部2732を分離し得る。第2の輪郭付け遷移領域2722は、中央クラウン部2731とヒール側クラウン部2733を分離し得る。クラウン部2735は、中央一体型リブ2715を含み得る。クラウン部2735は、トウ側一体型リブ2716を含み得る。クラウン部2735は、ヒール側一体型リブ2717を含み得る。中央一体型リブ2715は、クラウン部のフロント側周縁2703の近傍のクラウン部2735内に配置され得る。トウ側一体型リブ2716は、第1の輪郭付け遷移領域2721の近傍のクラウン部2735内に配置され得る。ヒール側一体型リブ2717は、第2の輪郭付け遷移領域2722の近傍のクラウン部2735内に配置され得る。前記装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0150】
中央クラウン部2731は、第1の輪郭付け遷移領域2721と第2の輪郭付け遷移領域2722の間に延在し得る。中央クラウン部2731は、クラウン部2735のリア側周縁2704によって境界付けられ得る。中央クラウン部2731は、クラウン部2735のフロント側周縁2703によって境界付けられ得る。中央クラウン部2731は、トウ側クラウン部2732に対して隆起し得る。中央クラウン部2731は、ヒール側クラウン部2733に対して隆起し得る。一例では、中央クラウン部2731は、3平方インチを超える表面積を有し得る。別の例では、中央クラウン部2731は、2.5~6平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、中央クラウン部2731は、3.0~4.5平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、中央クラウン部2731は、3.2~4.2平方インチの範囲の表面積を有し得る。前記装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0151】
トウ側クラウン部2732は、クラウン部2735のフロント側周縁2703によって境界付けられ得る。トウ側クラウン部2732は、クラウン部2735のトウ側周縁2701によって境界付けられ得る。トウ側クラウン部2732は、第1の輪郭付け遷移領域2721によって境界付けられ得る。一例では、トウ側クラウン部2732は、0.4~2.3平方インチの範囲の表面積を有し得る。別の例では、トウ側クラウン部2732は、0.8~1.5平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、トウ側クラウン部2732は、1.0~1.4平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、トウ側クラウン部2732は、1.1~1.3平方インチの範囲の表面積を有し得る。上記の例は特定の表面積を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2.3平方インチを超える表面積を有するトウ側クラウン部2732を含み得る。前記装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0152】
ヒール側クラウン部2733は、クラウン部2735のフロント側周縁2703によって境界付けられ得る。ヒール側クラウン部2733は、クラウン部2735のヒール側周縁2702によって境界付けられ得る。ヒール側クラウン部2733は、第2の輪郭付け遷移領域2722によって境界付けられ得る。一例では、ヒール側クラウン部2733は、2平方インチ未満の表面積を有し得る。別の例では、ヒール側クラウン部2733は、0.2~1平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部2733は、0.2~0.8平方インチの範囲の表面積を有し得る。更に別の例では、ヒール側クラウン部2733は、0.3~0.6平方インチの範囲の表面積を有し得る。上記の例は特定の表面積を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、2平方インチを超える表面積を有するヒール側クラウン部2733を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0153】
図38に示すように、挿入物3850は、ゴルフクラブヘッド2700の内部領域内に設けられ得る。挿入物3850は、ゴルフボールとの衝突に起因するゴルフクラブヘッド2700内の振動を減衰させることができ、人によって知覚される音又は感触を改善することができる。挿入物3850は、衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又はノイズを減衰するように、弾性ポリマー又はエラストマー材料(例えば、オハイオ州、ケント、Sorbothane社製のSorbothane(登録商標)などの粘弾性ウレタンポリマー材料)、熱可塑性エラストマー材料(TPE)、熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)、及び/又は他の適切なタイプの材料であり得る。別の例では、挿入物3850は、高密度エチレン共重合体アイオノマー、脂肪酸変成エチレン共重合体アイオノマー、高非晶質エチレン共重合体アイオノマー、エチレン酸アクリレート三元共重合体のアイオノマー、マグネシウムアイオノマーを含むエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の射出成形装置で使用される射出成形可能なエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の押出し装置で使用できるエチレン共重合体、及び/又は熱硬化性ポリブタジエンゴムに類似した高圧縮性及び低反発性のエチレン共重合体であり得る。例えば、エチレン共重合体は、デラウェア州、ウィルミントンのE.I.du Pont de Nemours and Company社製の、DuPont
TM 高性能樹脂(HPF)ファミリーの材料(例えば、DuPont
TM HPF AD1172、DuPont
TM HPF AD1035、DuPont(登録商標) HPF 1000、及びDuPont
TM HPF 2000)に関連するエチレン共重合体のいずれかを含み得る。エチレン共重合体のDuPont
TM HPFファミリーは射出成形可能であり、従来の射出成形装置及び型を使用することができ、低圧縮性及び高反発力を提供する。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0154】
挿入物3850は、ゴルフクラブヘッド2700のボディ部と挿入物3850との間の接着力の改善及び/又は層間剥離の軽減のために、結合部(不図示)によってゴルフクラブヘッド2700に結合、連結及び/又は接続され得る。一例では、挿入物3850は、ボトム部2740の内側面に結合、連結及び/又は接続され得る。結合部は、結合剤、エポキシ樹脂、結合剤の組み合わせ、結合構造又は連結具、結合構造及び/又は連結具の組み合わせ、及び/又は、1つ又は複数の結合剤及び/又は1つ又は複数の結合構造及び/又は1つ又は複数の連結具の組み合わせであり得る。一例では、結合部は、ミシガン州、オーバーンヒルズ、Dow Chemical Company社製のMEGUMTM、ROBONDTM、及び/又はTHIXONTM材料などの低粘度有機溶剤型の溶液及び/又はポリマーと他の反応性化学物質の分散液であり得る。別の例では、結合部は、コネチカット州、ロッキーヒル、Henkel Corporation社製のLOCTITE(登録商標)であり得る。前記装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0155】
ゴルフクラブヘッド2700は、ゴルフクラブヘッド2700のボトム部2740に配置されたウェイトポートのセット(例えば、2832~2839)を含み得る。ウェイトポートのセットは、第1の複数のウェイトポート2801を含み得る。ウェイトポートのセットは、第2の複数のウェイトポート2802を含み得る。ウェイトポートのセットは、第3の複数のウェイトポート2803を含み得る。ウェイトポートのセットの各ウェイトポートは、ウェイト部(例えば、2865~2872)を含み得る。第1セットのウェイトポート2801は、リア部2780よりフロント部2770の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポート2802は、トウ部2750よりヒール部2760の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポート2802は、フロント部2770よりリア部2780の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポート2802のうちの少なくとも1つのウェイトポートは、第1セットのウェイトポート2801の任意のウェイトポートよりヒール部2760の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポート2802は、第1セットのウェイトポート2801の任意のウェイトポートよりヒール部2760の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポート2803は、ヒール部2760よりトウ部2750の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポート2803は、フロント部2770よりリア部2780の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポート2803のうちの少なくとも1つのウェイトポートは、第1セットのウェイトポート2801の任意のウェイトポートよりトウ部2750の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポート2803は、第1セットのウェイトポート2801の任意のウェイトポートよりトウ部2750の近くに配置され得る。前記装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0156】
第1セットのウェイトポート2801は、約3.5グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第1セットのウェイトポート2801は、約4グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第2セットのウェイトポート2802は、約0.5グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第2セットのウェイトポート2802は、約0.75グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第3セットのウェイトポート2803は、約0.5グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。第3セットのウェイトポート2803は、約0.75グラム以上の質量を有する1つ又は複数のウェイト部を含み得る。前記装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0157】
図38に示すように、例えば、挿入物3850は、第1セットのウェイトポート2801からゴルフクラブヘッド2700のリア部2780に向かって延在し得る。挿入物3850は、第2セットのウェイトポート2802と第3セットのウェイトポート2803の間に延在し得る。挿入物3850は、第1セットのウェイトポート2801に隣接するフロント面3851を有し得る。挿入物3850は、第2セットのウェイトポート2802に隣接するヒール側面3854を有し得る。挿入物3850は、第3セットのウェイトポート2803に隣接するトウ側面3853を有し得る。挿入物3850は、第2セットのウェイトポート2802と第3セットのウェイトポート2803の間に延在するリア側面3852を有し得る。挿入物3850のリア側面3852は、ゴルフクラブヘッド2700のリア部2780に関して凹状であり得る。挿入物3850は、第1セットのウェイトポート2801、第2セットのウェイトポート2802、及び第3セットのウェイトポート2803まで延在し得る。挿入物3850は、挿入物3850の厚さを貫通又は部分的に貫通する複数の六角形穴部を含み得る。六角形穴部は、ハニカムパターンと同様なパターンを画定するように挿入物3850に配置され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0158】
図35の例では、クラウン部をボディ部3510に取り付ける前のゴルフクラブヘッド3500が示される。ボディ部3510は、トップ部3530と、ボトム部3540と、トウ部3550と、ヒール部3560と、フロント部3570と、リア部3580とを含み得る。ボトム部3540は、トップ部3530とボトム部3540との間に、フロント部3570を除き、トウ部3550からリア部3580を回ってヒール部3560に至るゴルフクラブヘッド3500の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド3500のサイド部として規定されたスカート部を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド3500は、スカート部を含まなくてもよい。フロント部3570は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部を含み得る。フェース部は、ボディ部3510と一体であってもよく、フロント部3570の開口部を封止するようにフロント部3570に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であってもよい。ボディ部3510はまた、シャフト部(不図示)を受け入れるように構成されたホーゼル部3565を含み得る。ホーゼル部3565は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部3565は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部3510は、ホーゼル部3565に代えてボアを含み得る。ボディ部3510は、本明細書に記載の任意の材料から、部分的に又は全体的に作製され得る。更に、ゴルフクラブヘッド3500は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積と同様なクラブヘッド体積を有する任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。一例では、ゴルフクラブヘッドは、460立方センチメートル未満のクラブヘッド体積を有し得る。別の例では、ゴルフクラブヘッドは、460立方センチメートルを超えるクラブヘッド体積を有し得る。更に例では、ゴルフクラブヘッドは、500立方センチメートルを超えるクラブヘッド体積を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0159】
トップ部3530は、フォワード部3511を含み得る。一例では、フォワード部3511は、フロント-リア方向に少なくとも12mmの距離3515に延在し得る。別の例では、フォワード部3511は、フロント-リア方向に少なくとも16mmの距離3515に延在し得る。更に別の例では、フォワード部3511は、フロント-リア方向に少なくとも20mmの距離3515に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、フロント-リア方向に少なくとも12mm未満の距離に延在するフォワード部を含み得る。フォワード部3511は、ゴルフクラブヘッド3500の構造的完全性を高め、ゴルフボールとの衝突時にフロント部3570が後方に歪むことに抵抗することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0160】
ゴルフクラブヘッド3500は、本明細書に記載の任意のクラウン部(例えば、135、3935、4035、4135)と同様なクラウン部を含み得る。クラウン部は、1つ又は複数の一体型リブを含み得る。クラウン部は、1つ又は複数の薄肉部を含み得る。クラウン部は、1つ又は複数のクラウン補強領域を含み得る。クラウン部は、トップ部3530に取り付けられ得る別個の部品であり得る。クラウン部は、トップ部3530のトップ開口部を封止し得る。クラウン部は、1つ又は複数の材料で構成されてもよく、それら材料は、ボディ部3510の材料と同じでもよく、異なってもよい。一例では、クラウン部は、繊維系複合材料などの複合材料で少なくとも部分的に構成され得る。クラウン部は、トップ部3530のショルダー部3512に取り付けられ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0161】
ショルダー部3512は、トップ部のトップ開口部に沿って延在し得る。ショルダー部3512は、クラウン部を支持することができる。一例では、ショルダー部3512は、トップ部3530のトップ開口部に向かって内側に少なくとも2mmの距離3513に延在し得る。別の例では、ショルダー部3512は、少なくとも6mmの距離3513に延在し得る。更に別の例では、ショルダー部3512は、少なくとも8mmの距離3513に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、トップ部3530の開口部に向かって内側に2mm未満の距離に延在するショルダー部3512を含み得る。ショルダー部3512は、トップ部3530の開口部を取り囲む連続部分であり得る。あるいは、ショルダー部3512は、クラウン部を支持するように配置された1つ又は複数の別々のショルダー部を含み得る。別の例では、ショルダー部3512は、クラウン部を支持するように配置された複数のタブを含み得る。更に別の例では、ショルダー部3512を省略してもよく、クラウン部は、トップ部3530の外側面に接着され得る。更に別の例では、ショルダー部3512を省略してもよく、クラウン部は、開口部の周縁エッジとの締り嵌めを提供する、クラウン部のボトム面から延びる突出部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0162】
ゴルフクラブヘッド3500は、ボトム部3540にウェイトポートのセット(例えば、3532~3536)を含み得る。ウェイトポートは、リア部の近くに配置され得る。ウェイトポートは、トウ部3550からヒール部3560まで延びる列に配置され得る。列は、フロント部3570に関して凹状である弧であり得る。列は、リア部3580の輪郭に沿った弧であり得る。各ウェイトポートは、ウェイト部を受け入れるように適合され得る。1つ又は複数のウェイトポート(例えば、3532~3536)は、ゴルフクラブヘッド3500の内部容積に充填物を導入するのに適した開口部を含み得る。充填物は、本明細書に記載の任意の充填材料と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0163】
ゴルフクラブヘッド3500は、本明細書に記載の任意の挿入物と材料が類似する挿入物3545を含み得る。
図35に示すように、挿入物3545は、ゴルフクラブヘッド3500のボトム部3540の内側面に配置され得る。挿入物3545は、ボトム部3540のウェイトポートのセット(例えば、3532~3536)からフロント部3570に向かって延在し得る。挿入物3545は、1つ又は複数のウェイトポートに隣接し得る。挿入物3545は、1つ又は複数のウェイトポートに接触し得る。挿入物3545は、1つ又は複数のウェイトポートからの振動を減衰させることができる。挿入物3545は、ボトム部3540からの振動を減衰させることができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0164】
図36の例では、クラウン部をボディ部3610に取り付ける前のゴルフクラブヘッド3600が示される。ボディ部3610は、トップ部3630と、ボトム部3640と、トウ部3650と、ヒール部3660と、フロント部3670と、リア部3680とを含み得る。ボトム部3640は、トップ部3630とボトム部3640との間に、フロント部3570を除き、トウ部3650からリア部3680を回ってヒール部3660に至るゴルフクラブヘッド3600の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド3600のサイド部として規定されたスカート部を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド3600は、スカート部を含まなくてもよい。フロント部3670は、ゴルフボール(不図示)に当たるフェース部を含み得る。フェース部は、ボディ部3610と一体であってもよく、フロント部3570の開口部を封止するようにフロント部3670に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であってもよい。ボディ部3610はまた、シャフト部(不図示)を受け入れるように構成されたホーゼル部3665を含み得る。ホーゼル部3665は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部3665は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部3610は、ホーゼル部3665に代えてボアを含み得る。ボディ部3610は、本明細書に記載の任意の材料から、部分的に又は全体的に作製され得る。更に、ゴルフクラブヘッド3600は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドのクラブヘッド体積と同様なクラブヘッド体積を有する任意のタイプのゴルフクラブヘッドであり得る。一例では、ゴルフクラブヘッドは、460立方センチメートル未満のクラブヘッド体積を有し得る。別の例では、ゴルフクラブヘッドは、460立方センチメートルを超えるクラブヘッド体積を有し得る。更に例では、ゴルフクラブヘッドは、500立方センチメートルを超えるクラブヘッド体積を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0165】
トップ部3630は、フォワード部3611を含み得る。一例では、フォワード部3611は、フロント-リア方向に少なくとも12mmの距離3615に延在し得る。別の例では、フォワード部3611は、フロント-リア方向に少なくとも16mmの距離3615に延在し得る。更に別の例では、フォワード部3611は、フロント-リア方向に少なくとも20mmの距離3615に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、フロント-リア方向に少なくとも12mm未満の距離に延在するフォワード部を含み得る。フォワード部3611は、ゴルフクラブヘッド3600の構造的完全性を高め、ゴルフボールとの衝突時にフロント部3670が後方に歪むことに抵抗することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0166】
ゴルフクラブヘッド3600は、本明細書に記載の任意のクラウン部(例えば、135、3935、4035、4135)と同様なクラウン部を含み得る。クラウン部は、1つ又は複数の一体型リブを含み得る。クラウン部は、1つ又は複数の薄肉部を含み得る。クラウン部は、1つ又は複数のクラウン補強領域を含み得る。クラウン部は、トップ部3630に取り付けられ得る別個の部品であり得る。クラウン部は、トップ部3630のトップ開口部を封止し得る。クラウン部は、1つ又は複数の材料で構成されてもよく、それら材料は、ボディ部3610の材料と同じでもよく、異なってもよい。一例では、クラウン部は、繊維系複合材料などの複合材料で少なくとも部分的に構成され得る。クラウン部は、トップ部3630のショルダー部3612に取り付けられ得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0167】
ショルダー部3612は、トップ部のトップ開口部に沿って延在し得る。ショルダー部3612は、クラウン部を支持することができる。一例では、ショルダー部3612は、トップ部3630のトップ開口部に向かって内側に少なくとも2mmの距離3613に延在し得る。別の例では、ショルダー部3612は、少なくとも6mmの距離3613に延在し得る。更に別の例では、ショルダー部3612は、少なくとも8mmの距離3613に延在し得る。上記の例は特定の距離を説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、トップ部3630の開口部に向かって内側に2mm未満の距離に延在するショルダー部3612を含み得る。ショルダー部3612は、トップ部3630のトップ開口部を取り囲む連続部分であり得る。あるいは、ショルダー部3512は、クラウン部を支持するように配置された1つ又は複数の別々のショルダー部を含み得る。別の例では、ショルダー部3612は、クラウン部を支持するように配置された複数のタブを含み得る。更に別の例では、ショルダー部3612を省略してもよく、クラウン部は、トップ部3630の外側面に接着され得る。更に別の例では、ショルダー部3612を省略してもよく、クラウン部は、開口部の周縁エッジとの締り嵌めを提供する、クラウン部のボトム面から延びる突出部を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0168】
ゴルフクラブヘッド3600は、ボトム部3640にウェイトポートのセット(例えば、3631~3639)を含み得る。各ウェイトポートは、ウェイト部を受け入れるように適合され得る。ウェイトポートのセットは、第1セットのウェイトポート(例えば、3631、3638、3639)を含み得る。ウェイトポートのセットは、第2セットのウェイトポート(例えば、3632~3634)を含み得る。ウェイトポートのセットは、第3セットのウェイトポート(例えば、3635~3637)を含み得る。ウェイトポートは、トウ部3650からヒール部3660まで延びる列に配置され得る。第1セットのウェイトポートは、リア部3680よりフロント部3670の近くに配置され得る。第1セットのウェイトポートは、少なくとも2つのウェイトポートを含み得る。第1セットのウェイトポートは、3つ以上のウェイトポートを含み得る。第2セットのウェイトポートは、トウ部3650よりヒール部3660の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポートは、フロント部3670よりリア部3680の近くに配置され得る。第2セットのウェイトポートは、少なくとも2つのウェイトポートを含み得る。第2セットのウェイトポートは、3つ以上のウェイトポートを含み得る。第3セットのウェイトポートは、ヒール部3660よりトウ部3650の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポートは、フロント部3670よりリア部3680の近くに配置され得る。第3セットのウェイトポートは、少なくとも2つのウェイトポートを含み得る。第3セットのウェイトポートは、3つ以上のウェイトポートを含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0169】
1つ又は複数のウェイトポート(例えば、3631~3639)は、ゴルフクラブヘッド3600の内部容積に充填物を導入するのに適した開口部を含み得る。充填物は、本明細書に記載の任意の充填材料と同様であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0170】
ゴルフクラブヘッド3600は、本明細書に記載の任意の挿入物と材料が類似する挿入物3645を含み得る。挿入物3645は、ゴルフクラブヘッド3600の内部領域内に設けられ得る。
図36に示すように、挿入物3645は、ゴルフクラブヘッド3500のボトム部3640の内側面に隣接して配置され得る。挿入物3645は、ゴルフボールとの衝突に起因するゴルフクラブヘッド3600内の振動を減衰させることができ、人によって知覚される音又は感触を改善することができる。挿入物3645は、1つ又は複数のウェイトポート(例えば、3631~3639)に隣接し得る。挿入物3645は、1つ又は複数のウェイトポート(例えば、3631~3639)を取り囲み得る。挿入物3645は、第1セットのウェイトポートを取り囲み得る。挿入物3645は、第2セットのウェイトポートに隣接し得る。挿入物3645は、第3セットのウェイトポートに隣接し得る。挿入物3645は、第1セットのウェイトポートから第2セットのウェイトポートまで延在し得る。挿入物3645は、第1セットのウェイトポートから第3セットのウェイトポートまで延在し得る。挿入物は、第2セットのウェイトポートから第3セットのウェイトポートまで延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0171】
挿入物3645は、中央開口部3651を含み得る。中央開口部3651は、ゴルフクラブヘッド3600内の挿入物3645の重量配分を改善することができる。挿入物3645の中央開口部3651のサイズ及び位置は、ゴルフクラブヘッド3600の中央ソール領域の重量を減らすことによってゴルフクラブヘッド3600のMOIを増加させることができる。中央開口部3651は、ゴルフクラブヘッドのボトム部の総内部表面積3616の約10%以上の面積を有し得る。中央開口部3651は、ゴルフクラブヘッドのボトム部の総内部表面積3616の約15%以上の面積を有し得る。中央開口部3651は、ゴルフクラブヘッドのボトム部の総内部表面積3616の約20%以上の面積を有し得る。中央開口部3651は、ゴルフクラブヘッドのソール部の総内部表面積3616の約25%以上の面積を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0172】
ボディ部の内部の特定の領域は、本明細書に記載の任意のゴルフクラブヘッドと同様な弾性ポリマー材料又はエラストマー材料を含み得る。充填材料は、ゴルフボール(不図示)を打つときのゴルフクラブヘッドの振動を減衰し、ノイズを減衰し、重心を下げ、及び/又は良好な感触及び音を提供し得る。ゴルフクラブヘッドは、本明細書に記載の充填材料を含み得る1つ又は複数の内部領域を有し得る。一例では、充填材料は、本明細書に記載するように、1つ又は複数のウェイトポートからボディ部に注入され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0173】
図42~
図48の例では、ゴルフクラブヘッド4200は、トップ部4230と、クラウン部4235と、ボトム部4240と、トウ部4250と、ヒール部4260と、フロント部4270と、リア部4280とを有するボディ部4210を含み得る。ボトム部4240は、トップ部4230とボトム部4240との間に、フロント部4270を除き、トウ部4250からリア部4280を回ってヒール部4260に至るゴルフクラブヘッド4200の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド4200のサイド部として規定されたスカート部4290を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド4200は、スカート部4290を含まなくてもよい。フロント部4270は、ゴルフボールに当たるフェース部4275を含み得る。フェース部4275は、ゴルフクラブヘッド4200に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であり得る。ボディ部4210はまた、シャフト部(不図示)を受け入れるように構成されたホーゼル部4265を含み得る。ホーゼル部4265は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部4265は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部4210は、ホーゼル部4265に代えてボアを含み得る。ボディ部4210は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、ボディ部4210は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0174】
ゴルフクラブヘッド4200は、300立方センチメートル(cm
3 又はcc)以上のクラブヘッド体積を有し得る。一例では、ゴルフクラブヘッド4200は、約460ccであり得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド4200は、300cc以下のクラブヘッド体積を有し得る。特に、ゴルフクラブヘッド4200は、100ccから200ccの間のクラブヘッド体積を有し得る。ゴルフクラブヘッド4200のクラブヘッド体積は、加重水置換法(すなわち、アルキメデスの原理)を用いて測ることができる。例えば、ゴルフ標準団体、及び/又は、全米ゴルフ協会(USGA)及び/又は全英ゴルフ協会(R&A)などの運営組織によって規定された手順を、ゴルフクラブヘッド4200のクラブヘッド体積を測定するために使用することができる。
図42は特定のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド)を示すが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、アイアン系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0175】
本明細書に記載の例では、フェース部(例えば、175、1975、2775)は、フロント部(例えば、170、1970、2770)のフロント開口部に取り付けられる別個の部品であってもよく、フロント開口部を封止するようにゴルフクラブヘッド(例えば、100、1900、2700)に接合され得る。あるいは、フェース部(例えば、175、1975、2775)は、一般的な鋳造物の一部など、ゴルフクラブヘッド(例えば、100、1900、2700)の不可欠な部分であり得る。
図42~
図48に示す別の例では、ゴルフクラブヘッド4200のフロント部4270は、別個のフェース部4275を受け入れるように構成されたフロントポケット4276を含み得る。
図51に示す別の例では、ゴルフクラブヘッド5100のフロント部5170は、別個のフェース部5175と、フロントポケットの内壁5178とフェース部5175の間に位置するフェースキャビティ5198内の充填材料5199とを受け入れるように構成されたフロントポケット部5176を含み得る。
図52に示す別の例では、ゴルフクラブヘッド5200のフロント部5270は、別個のフェース部5275と、フロントポケットの内壁5278とフェース部5275の間に位置するフェースキャビティ5298内のポリマー挿入物5211とを受け入れるように構成されたフロントポケット5277を含み得る。
図53に示す別の例では、ゴルフクラブヘッド5300のフロント部5370は、別個のフェース部535と、ポリマー挿入物5311と、フロントポケットの内壁5278とフェース部5375の間に位置するフェースキャビティ5398内の充填材料5399とを受け入れるように構成されたフロントポケット部5376を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0176】
フェース部4275は、フロントポケット4276内に配置され得る。フェース部4275は、フロント面4291と、リア面4293と、サイド面と、フロント周縁エッジと、リア周縁エッジとを含み得る。フェース部4275は、フロントポケット部の側壁4279に接合(例えば、溶接)され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0177】
フロントポケット4276は、内壁4278と側壁4279によって画定され得る。内壁4278は、内側面4277を有し得る。フロントポケット4276は、外側周縁エッジ4281を有し得る。フロントポケット4276は、フェース部4275がフロント部4270に溶接される溶接プロセスなどの接合プロセス中に、フロント部4270に対してフェース部4275を容易かつ正確に配置できるようにする組み立て補助として機能し得る。接合プロセス中にフロント部4270に対してフェース部4275を正確に配置することにより、サンディング(sanding)又は研磨プロセスなどの後続の仕上げプロセスに関連する時間及び費用を削減することができる。また、性能の一貫性を改善するために、製造されたゴルフクラブヘッド間のバラツキを減らすことができる。フロントポケット4276の内壁4278は、ゴルフボールとの衝突時にフェース部4275を補強及び支持することができる。フロントポケット4276は、ゴルフクラブヘッド4200の構造的完全性を改善することができる。フロントポケット4276は、ゴルフクラブヘッド4200の性能を改善することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0178】
フロントポケット4276は、内壁4278と側壁4279によって画定され得る。外側周縁エッジ4281は、フロントポケット4276を取り囲み得る。フロントポケット4276の内側面4277は、内壁4278の表面であり得る。内壁4278は、ヒール-トウ方向に延在し得る。内壁4278は、ボトム-トップ方向に延在し得る。内壁4278は、フロント-リア方向に延びる厚さ4477を有し得る。一例では、内壁4278は、0.020インチから0.030インチの範囲の厚さ4477を有し得る。別の例では、内壁4278は、0.030インチ未満の厚さ4477を有し得る。別の例では、内壁4278は、0.035インチ以下の厚さ4477を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0179】
フロントポケット4276の内壁4278は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フロントポケット4276の内壁4278は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フロントポケット4276の内壁4278の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット4276の内壁4278の材料は、少なくとも4.4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット4276の内壁4278の材料は、なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット4276の内壁4278の材料は、ゴルフクラブヘッドのボディ部4210と同じ材料であり得る。フロントポケット4276の内壁4278の材料は、ゴルフクラブヘッド4200のボディ部4210とは異なる材料であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0180】
一例では、
図48に示すように、フェース部4275の外側周縁エッジ4281とフロントポケット4276の外側周縁エッジ4281との間にギャップ4815が存在し得る。製造中、ギャップ4815は、フェース部4575がフロント部4270に接合される溶接プロセス中に、全体的に又は部分的に、溶接材料で充填され得る。ゴルフクラブヘッド4200のフロント部4270にわたって滑らかな表面を生成するために、過剰な溶接材料を除去するサンディング又は研磨プロセスが後続する場合がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0181】
フェース部4575は、
図45に示すように、フロント面4591と、サイド面4592と、リア面4593と、フロント周縁エッジ4590と、リア周縁エッジ4594とを含み得る。一例では、フェース部4575は、0.075インチから0.125インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、フェース部4575は、0.090インチから0.110インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、フェース部4575は、0.115インチ未満の厚さを有し得る。更に別の例では、フェース部4575は、0.125インチ未満の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0182】
フェース部4575は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フェース部4575は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フェース部4575の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部4575の材料は、少なくとも4.4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部4575の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部4575の材料は、フロントポケット4276の内壁4278の材料より高い密度を有し得る。フェース部4275の材料は、フロントポケット4276の内壁4278の材料より高い降伏強度を有し得る。例えば、フェース部4575の材料は、フロントポケット4276の内壁4278の材料より少なくとも40%高い降伏強度を有し得る。別の例では、フェース部4575の材料は、フロントポケット4276の内壁4278の材料より少なくとも45%高い降伏強度を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0183】
フェース部4575のリア面全体は、
図48に示すように、フロントポケット4276の内壁4278に接触し得る。別の例では、フェース部4275のリア面の一部のみが、フロントポケット4276の内壁4278に接触し得る。
図50に示す別の例では、フェース部5075のリア面は、フロントポケット部5076の内壁5078に接触しなくてもよく、空の容積5098が、フェース部5075のリア面と内壁5078との間に存在し得る。
図51に示す別の例では、フェース部5175のリア面は、フロントポケット部5176の内壁5178に接触しなくてもよく、充填材料5199が、内壁とフェース部5175のリア面との間の容積5198を、部分的に又は全体的に充填し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0184】
フェース部のリア面が内壁に部分的にしか接触しない例、又は内壁に接触しない例では、フェースキャビティが、フェース部のリア面とフロントポケットの内壁との間のフロントポケット内に存在し得る。例えば、
図50に示すように、フェースキャビティ5098は、フェース部5075のリア面からフロントポケットの内壁5078までフロント-リア方向に延在し得る。一例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.020インチから0.250インチの範囲の深さを有し得る。別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.030インチから0.110インチの範囲の深さを有し得る。更に別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.030インチ未満の深さを有し得る。更に別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.250インチを超える深さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0185】
フェースキャビティは、充填材料を含み得る。充填材料は、フェース部を支持し、フェース部の後方への歪みを制限し得る。充填材料は、ゴルフボールとの衝突に起因する振動を減衰させることができる。充填材料は、フェース部にわたって測定されたCT値を効果的に低減し、特定の規則又は規定の遵守を確保することができる。
図51に示すように、フェースキャビティ5198は、充填材料5199で充填され得る。別の例では、フェースキャビティは、充填材料で部分的に充填され得る。別の例では、
図50に示すように、フェースキャビティは、充填材料で充填されなくてもよい。別の例では、
図53に示すように、フェースキャビティは、ポリマー挿入物5311と、充填材料5399とを含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0186】
充填材料は、衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又はノイズを減衰するように、弾性ポリマー又はエラストマー材料(例えば、オハイオ州、ケント、Sorbothane社製のSorbothane(登録商標)などの粘弾性ウレタンポリマー材料)、熱可塑性エラストマー材料(TPE)、熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)、及び/又は他の適切なタイプの材料であり得る。別の例では、充填材料は、高密度エチレン共重合体アイオノマー、脂肪酸変成エチレン共重合体アイオノマー、高非晶質エチレン共重合体アイオノマー、エチレン酸アクリレート三元共重合体のアイオノマー、マグネシウムアイオノマーを含むエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の射出成形装置で使用される射出成形可能なエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の押出し装置で使用できるエチレン共重合体、及び/又は熱硬化性ポリブタジエンゴムに類似した高圧縮性及び低反発性のエチレン共重合体であり得る。例えば、エチレン共重合体は、デラウェア州、ウィルミントンのE.I.du Pont de Nemours and Company社製の、DuPontTM 高性能樹脂(HPF)ファミリーの材料(例えば、DuPontTM HPF AD1172、DuPontTM HPF AD1035、DuPont(登録商標) HPF 1000、及びDuPontTM HPF 2000)に関連するエチレン共重合体のいずれかを含み得る。エチレン共重合体のDuPontTM HPFファミリーは射出成形可能であり、従来の射出成形装置及び型を使用することができ、低圧縮性及び高反発力を提供する。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0187】
充填材料は、フェース部4575をフロント部4270に接合する前に、フロントポケット4276に追加され得る。あるいは、充填材料は、フェース部4575をフロント部4270に接合した後で、フェースキャビティに追加され得る。フェース部4575がフロントポケット4276に取り付けられた後に充填材料がフェースキャビティに追加される例では、充填材料は、1つ又は複数のアクセス孔を通じてフロントポケット4276に追加され得る。アクセス孔は、フェースキャビティの任意の境界面を通じて延在し得る。例えば、アクセス孔は、ゴルフクラブヘッド4200の内部容積からフロントポケット4276の内壁4278を通じて延在し得る。あるいは、アクセス孔は、フロントポケット4276の側壁4279を通じて、又はフェース部4575を通じて提供され得る。充填プロセス中にフェースキャビティから空気を逃がせられるように、1つ又は複数のアクセス孔を設けてもよい。ポート孔は、フェースキャビティの任意の境界面を通じて延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0188】
充填材料は、液体、固体、気体、又はそれらの組み合わせであり得る。一例では、充填材料は、固体充填材料内に気泡が閉じ込められた固体充填材料であり得る。別の例では、充填材料は、浮遊固体粒子を有する液体充填材料の溶液であり得る。充填材料が液体又は気体の充填材料を含む場合、フェースキャビティは、充填材料の損失を回避するように密封された空洞であり得る。充填材料が液体又は気体の充填材料を含む場合、フェースキャビティの内容物は、大気圧より高い圧力に加圧され得る。一例では、充填材料は、1.1気圧から25気圧の範囲の圧力に加圧され得る。別の例では、充填材料は、1.1気圧から10気圧の範囲の圧力に加圧され得る。別の例では、充填材料は、1.1気圧から5気圧の範囲の圧力に加圧され得る。別の例では、充填材料は、1気圧を超える圧力に加圧され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0189】
図49の例では、ゴルフクラブヘッド4900は、トップ部4930と、クラウン部4935と、ボトム部4940と、トウ部4950と、ヒール部4960と、フロント部4970と、リア部4980とを有するボディ部4910を含み得る。ボトム部4940は、トップ部4930とボトム部4940との間に、フロント部4970を除き、トウ部4950からリア部4980を回ってヒール部4960に至るゴルフクラブヘッド4900の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド4900のサイド部として規定されたスカート部4990を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド4900は、スカート部4990を含まなくてもよい。フロント部4970は、ゴルフボールに当たるフェース部4975を含み得る。フェース部4975は、ゴルフクラブヘッド4900に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であり得る。ボディ部4910はまた、シャフト部(不図示)を受け入れるように構成されたホーゼル部4965を含み得る。ホーゼル部4965は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部4965は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部4910は、ホーゼル部4965に代えてボアを含み得る。ボディ部4910は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、ボディ部4910は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0190】
ゴルフクラブヘッド4900は、300立方センチメートル(cm
3 又はcc)以上のクラブヘッド体積を有し得る。一例では、ゴルフクラブヘッド4900は、約460ccであり得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド4900は、300cc以下のクラブヘッド体積を有し得る。特に、ゴルフクラブヘッド4900は、100ccから200ccの間のクラブヘッド体積を有し得る。ゴルフクラブヘッド4900のクラブヘッド体積は、加重水置換法(すなわち、アルキメデスの原理)を用いて測ることができる。例えば、ゴルフ標準団体、及び/又は、全米ゴルフ協会(USGA)及び/又は全英ゴルフ協会(R&A)などの運営組織によって規定された手順を、ゴルフクラブヘッド4900のクラブヘッド体積を測定するために使用することができる。
図49は特定のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド)を示すが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、アイアン系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0191】
ゴルフクラブヘッド4900は、フロント部4970にフロント開口部4971を含み得る。フロントポケット部4976は、フロント開口部4971を封止し得る。フロントポケット部4976は、内壁4978と側壁4979によって画定されるフロントポケット4977を含み得る。ポリマー挿入物4911は、フロントポケット4977内に配置され得る。ポリマー挿入物4911は、フェース部4975とフロントポケット部4976の内壁4978の間に配置され得る。ポリマー挿入物4911は、フェース部4975からフロントポケット部4976の内壁4978まで延在し得る。ポリマー挿入物4911は、フェース部4975とフロントポケット部4976の内壁4978の間で圧縮され得る。ポリマー挿入物4911は、ディスク形状又は他の任意の適切な形状であり得る。ポリマー挿入物4911は、本明細書に記載の任意のポリマー材料を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0192】
フェース部4975は、フロントポケット4977内に配置され得る。フェース部4975は、フロント面と、リア面と、サイド面と、フロント周縁エッジと、リア周縁エッジとを含み得る。フェース部4975は、フロントポケット部の側壁4979に接合(例えば、溶接)され得る。ポリマー挿入物4911は、フロントポケット部4976の内壁4978とフェース部4975との間に構造的支持を提供することができ、それによってフェース部を支持し、ボール打撃中のフェース部の内向きの歪みを制限する。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0193】
フロントポケット4977は、フェース部4975がフロント部4970に溶接される溶接プロセスなどの接合プロセス中に、フロント部4970に対してフェース部4975を容易かつ正確に配置できるようにする組み立て補助として機能し得る。接合プロセス中にフロント部4970に対してフェース部4975を正確に配置することにより、サンディング又は研磨プロセスなどの後続の仕上げプロセスに関連する時間及び費用を削減することができる。また、性能の一貫性を改善するために、製造されたゴルフクラブヘッド間のバラツキを減らすことができる。フロントポケット4977の内壁4978は、ゴルフボールとの衝突時にフェース部4975を補強及び支持することができる。フロントポケット4977及びポリマー挿入物4911は、ゴルフクラブヘッド4900の構造的完全性を改善することができる。フロントポケット4977及びポリマー挿入物4911は、ゴルフクラブヘッド4900の性能を改善することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0194】
フロントポケット4977は、内側面と外側面によって画定され得る。外側周縁エッジは、フロントポケット4977を取り囲み得る。フロントポケットの内側面は、内壁4978の表面であり得る。内壁4978は、ヒール-トウ方向に延在し得る。内壁4978は、フロント-リア方向に延びる厚さを有し得る。一例では、内壁4978は、0.020インチから0.030インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、内壁4978は、0.030インチ未満の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0195】
フロントポケット部4976の内壁4978は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フロントポケット部4976の内壁4978は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フロントポケット部4976の内壁4978の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット部4976の内壁4978の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット部4976の内壁4978の材料は、ゴルフクラブヘッド4900のボディ部4910と同じ材料であり得る。フロントポケット部4976の内壁4978の材料は、ゴルフクラブヘッド4900のボディ部4910とは異なる材料であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0196】
一例では、フェース部4975は、0.075インチから0.125インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、フェース部4975は、0.090インチから0.110インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、フェース部4975は、0.125インチ以下の厚さを有し得る。別の例では、フェース部4975は、0.115インチ以下の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0197】
フェース部4975は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フェース部4975は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フェース部4975の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部4975の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部4975の材料は、フロントポケット4976の内壁4978の材料より高い密度を有し得る。フェース部4975の材料は、フロントポケットの内壁の材料より高い降伏強度を有し得る。例えば、フェース部4975の材料は、フロントポケットの内壁4978の材料の降伏強度より少なくとも40%高い降伏強度を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0198】
一例では、ポリマー挿入物は、フェース部4975のリア面全体に接触し得る。
図49に示す別の例では、ポリマー挿入物4911は、フェース部4975のリア面の一部に接触し得る。別の例では、フェース部のリア面は、フロントポケット内のポリマー挿入物に直接接触しなくてもよい。フェース部のリア面がポリマー挿入物4911に部分的にしか接触しない例、又はポリマー挿入物4911に接触しない例では、フェースキャビティが、フェース部4975のリア面とフロントポケット部4976の内壁4978との間のフロントポケット4977内に存在し得る。一例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.020インチから0.250インチの範囲の深さを有し得る。別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.030インチから0.110インチの範囲の深さを有し得る。別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.110インチ未満の深さを有し得る。更に別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.030インチ未満の深さを有し得る。更に別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.250インチを超える深さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0199】
フェースキャビティ4998は、充填材料を含み得る。一例では、フェースキャビティ4998は、充填材料で完全に充填され得る。別の例では、フェースキャビティ4998は、充填材料で部分的に充填され得る。充填材料は、ポリマー挿入物4911の周縁の周囲に注入され得る。充填材料は、ポリマー挿入物4911の材料よりも高いデュロメータ(硬度測定値)を有し得る。充填材料は、ポリマー挿入物4911の材料よりも低いデュロメータを有し得る。充填材料は、ポリマー挿入物4911、内壁4978、及びフェース部4975に接触し得る。充填材料は、ポリマー挿入物4911の周縁を取り囲み得る。充填材料は、内壁4978とポリマー挿入物4911との間に配置され得る。充填材料は、フェース部4975とポリマー挿入物4911との間に配置され得る。充填材料は、内壁4978とポリマー挿入物4911との間、及びフェース部4975とポリマー挿入物4911との間に配置され得る。別の例では、フェースキャビティ4998は、充填材料で充填されなくてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0200】
充填材料は、衝撃を吸収し、振動を分離し、及び/又はノイズを減衰するように、弾性ポリマー又はエラストマー材料(例えば、オハイオ州、ケント、Sorbothane社製のSorbothane(登録商標)などの粘弾性ウレタンポリマー材料)、熱可塑性エラストマー材料(TPE)、熱可塑性ポリウレタン材料(TPU)、及び/又は他の適切なタイプの材料であり得る。別の例では、充填材料は、高密度エチレン共重合体アイオノマー、脂肪酸変成エチレン共重合体アイオノマー、高非晶質エチレン共重合体アイオノマー、エチレン酸アクリレート三元共重合体のアイオノマー、マグネシウムアイオノマーを含むエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の射出成形装置で使用される射出成形可能なエチレン共重合体、様々な形状を作り出す従来の押出し装置で使用できるエチレン共重合体、及び/又は熱硬化性ポリブタジエンゴムに類似した高圧縮性及び低反発性のエチレン共重合体であり得る。例えば、エチレン共重合体は、デラウェア州、ウィルミントンのE.I.du Pont de Nemours and Company社製の、DuPontTM 高性能樹脂(HPF)ファミリーの材料(例えば、DuPontTM HPF AD1172、DuPontTM HPF AD1035、DuPont(登録商標) HPF 1000、及びDuPontTM HPF 2000)に関連するエチレン共重合体のいずれかを含み得る。エチレン共重合体のDuPontTM HPFファミリーは射出成形可能であり、従来の射出成形装置及び型を使用することができ、低圧縮性及び高反発力を提供する。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0201】
充填材料は、フェース部4975をフロント部4970に接合する前に、フロントポケット4977に追加され得る。あるいは、充填材料は、フェース部をフロント部に接合した後で、フェースキャビティに追加され得る。フェース部4975がフロントポケット4977に取り付けられた後に充填材料がフェースキャビティに追加される例では、充填材料は、1つ又は複数のアクセス孔を通じてフロントポケットに追加され得る。アクセス孔は、フェースキャビティの任意の境界面を通じて延在し得る。例えば、アクセス孔は、ゴルフクラブヘッド8200の内部容積からフロントポケット4977の内壁4978を通じて延在し得る。あるいは、アクセス孔は、フロントポケット部4976の側壁4979を通じて、又はフェース部4975を通じて提供され得る。充填プロセス中にフェースキャビティから空気を逃がせられるように、1つ又は複数のアクセス孔を設けてもよい。ポート孔は、フェースキャビティの任意の境界面を通じて延在し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0202】
充填材料は、液体、固体、気体、又はそれらの組み合わせであり得る。一例では、充填材料は、固体充填材料内に気泡が閉じ込められた固体充填材料であり得る。別の例では、充填材料は、浮遊固体粒子を有する液体充填材料の溶液であり得る。充填材料が液体又は気体の充填材料を含む場合、フェースキャビティは、密封された空洞であり得る。充填材料が液体又は気体の充填材料を含む場合、フェースキャビティの内容物は、大気圧より高い圧力に加圧され得る。一例では、充填材料は、1.1気圧から25気圧の範囲の圧力に加圧され得る。別の例では、充填材料は、1.1気圧から10気圧の範囲の圧力に加圧され得る。別の例では、充填材料は、1.1気圧から5気圧の範囲の圧力に加圧され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0203】
図50の例では、ゴルフクラブヘッド5000は、トップ部5030と、クラウン部(不図示)と、ボトム部5040と、トウ部5050と、ヒール部5060と、フロント部5070と、リア部5080とを有するボディ部5010を含み得る。ボトム部5040は、トップ部5030とボトム部5040との間に、フロント部5070を除き、トウ部5050からリア部5080を回ってヒール部5060に至るゴルフクラブヘッド5000の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド5000のサイド部として規定されたスカート部5090を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド5000は、スカート部5090を含まなくてもよい。フロント部5070は、ゴルフボールに当たるフェース部5075を含み得る。フェース部5075は、ゴルフクラブヘッド5000に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であり得る。ボディ部5010はまた、シャフト部(不図示)を受け入れるように構成されたホーゼル部5065を含み得る。ホーゼル部5065は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部5065は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部5010は、ホーゼル部5065に代えてボアを含み得る。ボディ部5010は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、ボディ部5010は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0204】
ゴルフクラブヘッド5000は、300立方センチメートル(cm
3 又はcc)以上のクラブヘッド体積を有し得る。一例では、ゴルフクラブヘッド5000は、約460ccであり得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド5000は、300cc以下のクラブヘッド体積を有し得る。特に、ゴルフクラブヘッド5000は、100ccから200ccの間のクラブヘッド体積を有し得る。ゴルフクラブヘッド5000のクラブヘッド体積は、加重水置換法(すなわち、アルキメデスの原理)を用いて測ることができる。例えば、ゴルフ標準団体、及び/又は、全米ゴルフ協会(USGA)及び/又は全英ゴルフ協会(R&A)などの運営組織によって規定された手順を、ゴルフクラブヘッド5000のクラブヘッド体積を測定するために使用することができる。
図50は特定のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド)を示すが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、アイアン系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0205】
ゴルフクラブヘッド5000は、フロント部5070にフロント開口部5071を含み得る。フロントポケット部5076は、フロント部5070に接合され、フロント開口部5071を封止し得る。フロントポケット部5076は、内壁5078と側壁5079によって画定されるフロントポケット5077を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0206】
フェース部5075は、フロントポケット5077内に配置され得る。フェース部5075は、フロント面と、リア面と、サイド面と、フロント周縁エッジと、リア周縁エッジとを含み得る。フェース部5075は、フロントポケット部の側壁5079に接合(例えば、溶接)され得る。フロントポケット5077は、フェース部5075がフロントポケット部5076に溶接される溶接プロセスなどの接合プロセス中に、フロント部5070に対してフェース部5075を容易かつ正確に配置できるようにする組み立て補助として機能し得る。接合プロセス中にフロント部5070に対してフェース部5075を正確に配置することにより、サンディング又は研磨プロセスなどの後続の仕上げプロセスに関連する時間及び費用を削減することができる。また、性能の一貫性を改善するために、製造されたゴルフクラブヘッド間のバラツキを減らすことができる。フロントポケット5077の内壁5078は、ゴルフボールとの衝突時にフロント部5070を補強及び支持することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0207】
フロントポケット5077は、内側面と外側面によって画定され得る。外側周縁エッジは、フロントポケット5077を取り囲み得る。フロントポケットの内側面は、内壁5078の表面であり得る。内壁5078は、ヒール-トウ方向に延在し得る。内壁5078は、フロント-リア方向に延びる厚さを有し得る。一例では、内壁5078は、0.020インチから0.030インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、内壁5078は、0.030インチ未満の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0208】
フロントポケット部5076の内壁5078は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フロントポケット部5076の内壁5078は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フロントポケット部5076の内壁5078の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット部5076の内壁5078の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット部5076の内壁5078の材料は、ゴルフクラブヘッド5000のボディ部5010と同じ材料であり得る。フロントポケット部5076の内壁5078の材料は、ゴルフクラブヘッド5000のボディ部5010とは異なる材料であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0209】
一例では、フェース部5075は、0.075インチから0.125インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、フェース部5075は、0.090インチから0.110インチの範囲の厚さを有し得る。更に別の例では、フェース部5075は、0.115インチ未満の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0210】
フェース部5075は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フェース部5075は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フェース部5075の材料は、なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部5075の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部5075の材料は、フロントポケット部5076の内壁5078の材料より高い密度を有し得る。フェース部5075の材料は、フロントポケット部の内壁5078の材料より高い降伏強度を有し得る。例えば、フェース部5075の材料は、フロントポケット部5076の内壁5078の材料の降伏強度より少なくとも40%高い降伏強度を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0211】
図50に示すように、フェース部5075の外側周縁エッジとフロントポケット部5076の外側周縁エッジとの間にギャップ5015が存在し得る。製造中、ギャップ5015は、フェース部5075がフロント部5070に接合される溶接プロセス中に、全体的に又は部分的に、溶接材料で充填され得る。ゴルフクラブヘッド5000のフロント部5070にわたって滑らかな表面を生成するために、過剰な溶接材料を除去するサンディング又は研磨プロセスが後続する場合がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0212】
図51の例では、ゴルフクラブヘッド5100は、トップ部5130と、クラウン部(不図示)と、ボトム部5140と、トウ部5150と、ヒール部5160と、フロント部5170と、リア部5180とを有するボディ部5110を含み得る。ボトム部5140は、トップ部5130とボトム部5140との間に、フロント部5170を除き、トウ部5150からリア部5180を回ってヒール部5160に至るゴルフクラブヘッド5100の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド5100のサイド部として規定されたスカート部5190を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド5100は、スカート部5190を含まなくてもよい。フロント部5170は、ゴルフボールに当たるフェース部5175を含み得る。フェース部5175は、ゴルフクラブヘッド5100に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であり得る。ボディ部5110はまた、シャフト部(不図示)を受け入れるように構成されたホーゼル部5165を含み得る。ホーゼル部5165は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部5165は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部5110は、ホーゼル部5165に代えてボアを含み得る。ボディ部5110は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、ボディ部5110は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0213】
ゴルフクラブヘッド5100は、300立方センチメートル(cm
3 又はcc)以上のクラブヘッド体積を有し得る。一例では、ゴルフクラブヘッド5100は、約460ccであり得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド5100は、300cc以下のクラブヘッド体積を有し得る。特に、ゴルフクラブヘッド5100は、100ccから200ccの間のクラブヘッド体積を有し得る。ゴルフクラブヘッド5100のクラブヘッド体積は、加重水置換法(すなわち、アルキメデスの原理)を用いて測ることができる。例えば、ゴルフ標準団体、及び/又は、全米ゴルフ協会(USGA)及び/又は全英ゴルフ協会(R&A)などの運営組織によって規定された手順を、ゴルフクラブヘッド5100のクラブヘッド体積を測定するために使用することができる。
図51は特定のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド)を示すが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、アイアン系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0214】
ゴルフクラブヘッド5100は、フロント部5170にフロント開口部5171を含み得る。フロントポケット部5176は、フロント部5170に接合され、フロント開口部5171を封止し得る。フロントポケット部5176は、内壁5178と側壁5179によって画定されるフロントポケット5177を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0215】
フェース部5175は、フロントポケット5177内に配置され得る。フェース部5175は、フロント面と、リア面と、サイド面と、フロント周縁エッジと、リア周縁エッジとを含み得る。フェース部5175は、フロントポケット部5176の側壁5179に接合(例えば、溶接)され得る。充填材料5199は、フェースキャビティ5198を占有し、フロントポケット部5176の内壁5178とフェース部5175との間に構造的支持を提供することができる。充填材料は、フェース部5175を支持し、ボール打撃中のフェース部の後方への歪みを制限することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0216】
フロントポケット部5176は、フェース部5175がフロント部5170に溶接される溶接プロセスなどの接合プロセス中に、フロント部5170に対してフェース部5175を容易かつ正確に配置できるようにする組み立て補助として機能し得る。接合プロセス中にフロント部5170に対してフェース部5175を正確に配置することにより、サンディング又は研磨プロセスなどの後続の仕上げプロセスに関連する時間及び費用を削減することができる。また、性能の一貫性を改善するために、製造されたゴルフクラブヘッド間のバラツキを減らすことができる。フロントポケット5177の内壁5178は、ゴルフボールとの衝突時にフェース部5175を補強及び支持することができる。フロントポケット5177及び充填材料5199は、ゴルフクラブヘッド5100の構造的完全性を改善することができる。フロントポケット5177及び充填材料5199は、ゴルフクラブヘッド5300の性能を改善することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0217】
フロントポケット5177は、内側面と外側面によって画定され得る。外側周縁エッジは、フロントポケット5177を取り囲み得る。フロントポケットの内側面は、内壁5178の表面であり得る。内壁5178は、ヒール-トウ方向に延在し得る。内壁5178は、フロント-リア方向に延びる厚さを有し得る。一例では、内壁5178は、0.020インチから0.030インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、内壁5178は、0.030インチ未満の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0218】
フロントポケット部5176の内壁5178は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フロントポケット部5176の内壁5178は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フロントポケット部5176の内壁5178の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット部5176の内壁5178の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット部5176の内壁5178の材料は、ゴルフクラブヘッド5100のボディ部5110と同じ材料であり得る。フロントポケット部5176の内壁5178の材料は、ゴルフクラブヘッド5100のボディ部5110とは異なる材料であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0219】
一例では、フェース部5175は、0.075インチから0.125インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、フェース部5175は、0.090インチから0.110インチの範囲の厚さを有し得る。更に別の例では、フェース部5175は、0.115インチ未満の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0220】
フェース部5175は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フェース部5175は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フェース部5175の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部5175の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部5175の材料は、フロントポケット部5176の内壁5178の材料より高い密度を有し得る。フェース部5175の材料は、フロントポケットの内壁の材料より高い降伏強度を有し得る。例えば、フェース部5175の材料は、フロントポケットの内壁5178の材料の降伏強度より少なくとも40%高い降伏強度を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0221】
図51に示すように、フェース部5175の外側周縁エッジとフロントポケット部5176の外側周縁エッジとの間にギャップ5115が存在し得る。製造中、ギャップ5115は、フェース部5175がフロント部5170に接合される溶接プロセス中に、全体的に又は部分的に、溶接材料で充填され得る。ゴルフクラブヘッド5100のフロント部5170にわたって滑らかな表面を生成するために、過剰な溶接材料を除去するサンディング又は研磨プロセスが後続する場合がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0222】
図52の例では、ゴルフクラブヘッド5200は、トップ部5230と、クラウン部(不図示)と、ボトム部5240と、トウ部5250と、ヒール部5260と、フロント部5270と、リア部5280とを有するボディ部5210を含み得る。ボトム部5240は、トップ部5230とボトム部5240との間に、フロント部5270を除き、トウ部5250からリア部5280を回ってヒール部5260に至るゴルフクラブヘッド5200の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド5200のサイド部として規定されたスカート部5290を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド5200は、スカート部5290を含まなくてもよい。フロント部5270は、ゴルフボールに当たるフェース部5275を含み得る。フェース部5275は、ゴルフクラブヘッド5200に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であり得る。ボディ部5210はまた、シャフト部(不図示)を受け入れるように構成されたホーゼル部5265を含み得る。ホーゼル部5265は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部5265は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部5210は、ホーゼル部5265に代えてボアを含み得る。ボディ部5210は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、ボディ部5210は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0223】
ゴルフクラブヘッド5200は、300立方センチメートル(cm
3 又はcc)以上のクラブヘッド体積を有し得る。一例では、ゴルフクラブヘッド5200は、約460ccであり得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド5200は、300cc以下のクラブヘッド体積を有し得る。特に、ゴルフクラブヘッド5200は、100ccから200ccの間のクラブヘッド体積を有し得る。ゴルフクラブヘッド5200のクラブヘッド体積は、加重水置換法(すなわち、アルキメデスの原理)を用いて測ることができる。例えば、ゴルフ標準団体、及び/又は、全米ゴルフ協会(USGA)及び/又は全英ゴルフ協会(R&A)などの運営組織によって規定された手順を、ゴルフクラブヘッド5200のクラブヘッド体積を測定するために使用することができる。
図52は特定のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド)を示すが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、アイアン系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0224】
ゴルフクラブヘッド5200は、フロント部5270にフロント開口部5271を含み得る。フロントポケット部5276は、フロント開口部5271を封止し得る。フロントポケット部5276は、内壁5278と側壁5279によって画定されるフロントポケット5277を含み得る。ポリマー挿入物5211は、フロントポケット5277内に配置され得る。ポリマー挿入物5211は、フェース部5275とフロントポケット部5276の内壁5278の間に配置され得る。ポリマー挿入物5211は、フェース部5275からフロントポケット部5276の内壁5278まで延在し得る。ポリマー挿入物5211は、フェース部5275とフロントポケット部5276の内壁5278の間で圧縮され得る。ポリマー挿入物5211は、ディスク形状又は他の任意の適切な形状であり得る。ポリマー挿入物5211は、本明細書に記載の任意のポリマー材料を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0225】
フェース部5275は、フロントポケット5277内に配置され得る。フェース部5275は、フロント面と、リア面と、サイド面と、フロント周縁エッジと、リア周縁エッジとを含み得る。フェース部5275は、フロントポケット部の側壁5279に接合(例えば、溶接)され得る。ポリマー挿入物5211は、フロントポケット部5276の内壁5278とフェース部5275との間に構造的支持を提供することができ、それによってフェース部を支持し、ボール打撃中のフェース部の内向きの歪みを制限する。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0226】
フロントポケット5277は、フェース部5275がフロント部5270に溶接される溶接プロセスなどの接合プロセス中に、フロント部5270に対してフェース部5275を容易かつ正確に配置できるようにする組み立て補助として機能し得る。接合プロセス中にフロント部5270に対してフェース部5275を正確に配置することにより、サンディング又は研磨プロセスなどの後続の仕上げプロセスに関連する時間及び費用を削減することができる。また、性能の一貫性を改善するために、製造されたゴルフクラブヘッド間のバラツキを減らすことができる。フロントポケット5277の内壁5278は、ゴルフボールとの衝突時にフェース部5275を補強及び支持することができる。フロントポケット5277及び充填材料5211は、ゴルフクラブヘッド5200の構造的完全性を改善することができる。フロントポケット5277及び充填材料5211は、ゴルフクラブヘッド5200の性能を改善することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0227】
フロントポケット5277は、内側面と外側面によって画定され得る。外側周縁エッジは、フロントポケット5277を取り囲み得る。フロントポケットの内側面は、内壁5278の表面であり得る。内壁5278は、ヒール-トウ方向に延在し得る。内壁5278は、フロント-リア方向に延びる厚さを有し得る。一例では、内壁5278は、0.020インチから0.030インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、内壁5278は、0.030インチ未満の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0228】
フロントポケット部5276の内壁5278は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フロントポケット部5276の内壁5278は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フロントポケット部5276の内壁5278の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット部5276の内壁5278の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット部5276の内壁5278の材料は、ゴルフクラブヘッド5200のボディ部5210と同じ材料であり得る。フロントポケット部5276の内壁5278の材料は、ゴルフクラブヘッド5200のボディ部5210とは異なる材料であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0229】
一例では、フェース部5275は、0.075インチから0.125インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、フェース部5275は、0.090インチから0.110インチの範囲の厚さを有し得る。更に別の例では、フェース部5275は、0.115インチ未満の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0230】
フェース部5275は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フェース部5275は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フェース部5275の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部5275の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部5275の材料は、フロントポケット部5276の内壁5278の材料より高い密度を有し得る。フェース部5275の材料は、フロントポケットの内壁の材料より高い降伏強度を有し得る。例えば、フェース部5275の材料は、フロントポケットの内壁5278の材料の降伏強度より少なくとも40%高い降伏強度を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0231】
フェースキャビティ5298は、フェース部5275のリア面とフロントポケット部5276の内壁5278との間のフロントポケット5277内に存在し得る。一例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.020インチから0.250インチの範囲の深さを有し得る。別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.030インチから0.110インチの範囲の深さを有し得る。更に別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.030インチ未満の深さを有し得る。更に別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.250インチを超える深さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0232】
図52に示すように、フェース部5275の外側周縁エッジとフロントポケット部5276の外側周縁エッジとの間にギャップ5215が存在し得る。製造中、ギャップ5215は、フェース部5275がフロント部5270に接合される溶接プロセス中に、全体的に又は部分的に、溶接材料で充填され得る。ゴルフクラブヘッド5200のフロント部5270にわたって滑らかな表面を生成するために、過剰な溶接材料を除去するサンディング又は研磨プロセスが後続する場合がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0233】
図53の例では、ゴルフクラブヘッド5300は、トップ部5330と、クラウン部(不図示)と、ボトム部5340と、トウ部5350と、ヒール部5360と、フロント部5370と、リア部5380とを有するボディ部5310を含み得る。ボトム部5340は、トップ部5330とボトム部5340との間に、フロント部5370を除き、トウ部5350からリア部5380を回ってヒール部5360に至るゴルフクラブヘッド5300の周縁部を横断して延在する、ゴルフクラブヘッド5300のサイド部として規定されたスカート部5390を含み得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド5300は、スカート部5390を含まなくてもよい。フロント部5370は、ゴルフボールに当たるフェース部5375を含み得る。フェース部5375は、ゴルフクラブヘッド5300に結合(例えば、溶接)される別個のフェース部であり得る。ボディ部5310はまた、シャフト部(不図示)を受け入れるように構成されたホーゼル部5365を含み得る。ホーゼル部5365は、本明細書に記載の任意のホーゼル部と多くの点で類似し得る。ホーゼル部5365は、交換可能なホーゼルスリーブを含み得る。あるいは、ボディ部5310は、ホーゼル部5365に代えてボアを含み得る。ボディ部5310は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、ボディ部5310は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0234】
ゴルフクラブヘッド5300は、300立方センチメートル(cm
3 又はcc)以上のクラブヘッド体積を有し得る。一例では、ゴルフクラブヘッド5300は、約460ccであり得る。あるいは、ゴルフクラブヘッド5300は、300cc以下のクラブヘッド体積を有し得る。特に、ゴルフクラブヘッド5300は、100ccから200ccの間のクラブヘッド体積を有し得る。ゴルフクラブヘッド5300のクラブヘッド体積は、加重水置換法(すなわち、アルキメデスの原理)を用いて測ることができる。例えば、ゴルフ標準団体、及び/又は、全米ゴルフ協会(USGA)及び/又は全英ゴルフ協会(R&A)などの運営組織によって規定された手順を、ゴルフクラブヘッド5300のクラブヘッド体積を測定するために使用することができる。
図53は特定のタイプのクラブヘッド(例えば、ドライバー系クラブヘッド)を示すが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、他のタイプのクラブヘッド(例えば、フェアウェイウッド系クラブヘッド、ハイブリッド系クラブヘッド、アイアン系クラブヘッド、パター系クラブヘッドなど)に適用可能であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0235】
ゴルフクラブヘッド5300は、フロント部5370にフロント開口部5371を含み得る。フロントポケット部5376は、フロント開口部5371を封止し得る。フロントポケット部5376は、内壁5378と側壁5379によって画定されるフロントポケット5377を含み得る。ポリマー挿入物5311は、フロントポケット5377内に配置され得る。ポリマー挿入物5311は、フェース部5375とフロントポケット部5376の内壁5378の間に配置され得る。ポリマー挿入物5311は、フェース部5375からフロントポケット部5376の内壁5378まで延在し得る。ポリマー挿入物5311は、フェース部5375とフロントポケット部5376の内壁5378の間で圧縮され得る。ポリマー挿入物5311は、ディスク形状又は他の任意の適切な形状であり得る。ポリマー挿入物5311は、本明細書に記載の任意のポリマー材料を含み得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0236】
フェース部5375は、フロントポケット5377内に配置され得る。フェース部5375は、フロント面と、リア面と、サイド面と、フロント周縁エッジと、リア周縁エッジとを含み得る。フェース部5375は、フロントポケット部の側壁5379に接合(例えば、溶接)され得る。ポリマー挿入物5311は、フロントポケット部5376の内壁5378とフェース部5375との間に構造的支持を提供することができ、それによってフェース部を支持し、ボール打撃中のフェース部の内向きの歪みを制限する。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0237】
フロントポケット5377は、フェース部5375がフロント部5370に溶接される溶接プロセスなどの接合プロセス中に、フロント部5370に対してフェース部5375を容易かつ正確に配置できるようにする組み立て補助として機能し得る。接合プロセス中にフロント部5370に対してフェース部5375を正確に配置することにより、サンディング又は研磨プロセスなどの後続の仕上げプロセスに関連する時間及び費用を削減することができる。また、性能の一貫性を改善するために、製造されたゴルフクラブヘッド間のバラツキを減らすことができる。フロントポケット5377の内壁5378は、ゴルフボールとの衝突時にフェース部5375を補強及び支持することができる。フロントポケット5377及び充填材料5311は、ゴルフクラブヘッド5300の構造的完全性を改善することができる。フロントポケット5377及び充填材料5311は、ゴルフクラブヘッド5300の性能を改善することができる。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0238】
フロントポケット5377は、内側面と外側面によって画定され得る。外側周縁エッジは、フロントポケット5377を取り囲み得る。フロントポケットの内側面は、内壁5378の表面であり得る。内壁5378は、ヒール-トウ方向に延在し得る。内壁5378は、フロント-リア方向に延びる厚さを有し得る。一例では、内壁5378は、0.020インチから0.030インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、内壁5378は、0.030インチ未満の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0239】
フロントポケット部5376の内壁5378は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フロントポケット部5376の内壁5378は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フロントポケット部5376の内壁5378の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット部5376の内壁5378の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フロントポケット部5376の内壁5378の材料は、ゴルフクラブヘッド5300のボディ部5310と同じ材料であり得る。フロントポケット部5376の内壁5378の材料は、ゴルフクラブヘッド5300のボディ部5310とは異なる材料であり得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0240】
一例では、フェース部5375は、0.075インチから0.125インチの範囲の厚さを有し得る。別の例では、フェース部5375は、0.090インチから0.110インチの範囲の厚さを有し得る。更に別の例では、フェース部5375は、0.115インチ未満の厚さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0241】
フェース部5375は、部分的に又は全体的に、アルミニウム系材料、マグネシウム系材料、スチール系材料、チタン系材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料で作製され得る。別の例では、フェース部5375は、部分的に又は全体的に、セラミック材料、複合材料、それらの任意の組み合わせ、又は任意の他の適切な材料などの非金属材料で作製され得る。フェース部5375の材料は、少なくとも4グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部5375の材料は、少なくとも4.5グラム/立方センチメートルの密度を有し得る。フェース部5375の材料は、フロントポケット部5376の内壁5378の材料より高い密度を有し得る。フェース部5375の材料は、フロントポケットの内壁の材料より高い降伏強度を有し得る。例えば、フェース部5375の材料は、フロントポケットの内壁5378の材料の降伏強度より少なくとも40%高い降伏強度を有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0242】
フェースキャビティ5398は、フェース部5375のリア面とフロントポケット部5376の内壁5378との間のフロントポケット5377内に存在し得る。一例では、フェースキャビティ5398は、フロント-リアで測定された、0.020インチから0.250インチの範囲の深さを有し得る。別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.030インチから0.110インチの範囲の深さを有し得る。更に別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.030インチ未満の深さを有し得る。更に別の例では、フェースキャビティは、フロント-リアで測定された、0.250インチを超える深さを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0243】
フェースキャビティ5398は、充填材料を含み得る。一例では、フェースキャビティ5398は、充填材料で完全に充填され得る。別の例では、フェースキャビティ5398は、充填材料で部分的に充填され得る。充填材料は、フェースキャビティ5398の少なくとも50%を占有し得る。充填材料は、フェースキャビティ5398の少なくとも75%を占有し得る。充填材料は、フェースキャビティ5398の少なくとも95%を占有し得る。充填材料は、フロントポケット5377の容積の少なくとも25%を占有し得る。充填材料は、フロントポケット5377の容積の少なくとも45%を占有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0244】
充填材料は、ポリマー挿入物5311の周縁の周囲に注入され得る。充填材料は、ポリマー挿入物5311、内壁5378、及びフェース部5375に接触し得る。充填材料は、ポリマー挿入物5311の周縁を取り囲み得る。充填材料5399は、ポリマー挿入物5311の材料よりも高いデュロメータを有し得る。充填材料5399は、ポリマー挿入物5311の材料よりも低いデュロメータを有し得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0245】
図53に示すように、フェース部5375の外側周縁エッジとフロントポケット部5376の外側周縁エッジとの間にギャップ5315が存在し得る。製造中、ギャップ5315は、フェース部5375がフロント部5370に接合される溶接プロセス中に、全体的に又は部分的に、溶接材料で充填され得る。ゴルフクラブヘッド5300のフロント部5370にわたって滑らかな表面を生成するために、過剰な溶接材料を除去するサンディング又は研磨プロセスが後続する場合がある。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0246】
本明細書に記載のゴルフクラブヘッドのいずれも、ゴルフクラブの一部であり得る。ゴルフクラブは、ゴルフクラブヘッドから延びるシャフト(不図示)を含み得る。シャフトは、ゴルフクラブヘッドのホーゼルに取り付けられた第1の端部と、第1の端部の反対側の第2の端部とを有し得る。ゴルフクラブは、シャフトの第2の端部又はその近傍にグリップを含み得る。シャフトは、金属材料、複合材料、又は任意の他の適切な材料、又はそれら材料の組み合わせから形成され得る。グリップは、ゴム材料、ポリマー材料、又は他の適切な材料、又はそれら材料の組み合わせから形成され得る。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0247】
本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、1つ又は複数のクラブ識別子(例えば、シリアル番号、マトリクスバーコード、ブランド名、クラブ番号、ロフト角、文字など)を含み得る。例えば、ゴルフクラブヘッドは、ゴルフクラブヘッドのタイプを識別するためのクラブ番号などの視覚的識別子を含み得る。一例では、クラブ番号は、ゴルフクラブヘッドのロフト角に対応し得る(例えば、3、4、5、6、7、8、又は9)。一例では、7番のアイアン系ゴルフクラブヘッドは、「7」がマークされ得る。別の例では、ゴルフクラブヘッドは、ロフト角がマークされ得る。例えば、54度のウェッジ系ゴルフクラブヘッドは、「54」がマークされ得る。更に別の例では、10.5度のドライバー系ゴルフクラブヘッドは、「10.5」がマークされ得る。クラブ識別子は、ゴルフクラブヘッドのブランド名又はモデルを識別する商標であり得る。クラブ識別子は、ゴルフクラブ100を真正の用具として識別するため、在庫を追跡するため、又は、ゴルフクラブを模倣品又は偽造品から区別するための、製品番号又はシリアル番号などの別のタイプの視覚的識別子であり得る。あるいは、クラブ識別子は、ゴルフクラブヘッドに関する情報又はデータのデジタル署名又は機械読み取り可能な光学表現であり得る(例えば、数字、英数字、バイト、UPC(Universal Product Code)などの一次元バーコード、QR(Quick Response)コードなどの二次元バーコードなど)。クラブ識別子は、様々な方法(例えば、ゴルフクラブヘッドへのレーザーエッチング、スタンプ、鋳造、又は成形)を使用して、ゴルフクラブヘッドの様々な位置(例えば、ホーゼル部、フェース部、ソール部など)に配置され得る。例えば、クラブ識別子は、ゴルフクラブヘッドのホーゼル部にレーザーエッチングされたシリアル番号であり得る。ゴルフクラブヘッドと一体的な部分に代えて、クラブ識別子は、ゴルフクラブヘッドに結合された別々の構成要素(例えば、接着剤又はエポキシ樹脂を介して接着されたラベル)であり得る。
【0248】
「and(及び)」及び「or(又は)」という用語は、論理積及び論理和の意味の両方を有し得る。「a」及び「an」という用語は、本開示で別段の指示がない限り、1つ又は複数のものとして定義される。「coupled(結合)」という用語及びその任意の変形は、2つ以上の要素を化学的、機械的、及び/又は他の方法で直接又は間接に接続することを指す。「removably connected(取り外し可能に接続された)」という語句は、「取り外し可能に接続された」2つの要素が、いずれかの要素の有用性を破壊又は損なうことなく互いに分離され得るように定義される。
【0249】
「substantially(実質的に,略、など)」の用語は、要素の特徴、パラメータ、特性、又は値の説明に使用される場合に、要素が提供しようとする特徴、パラメータ、特性、又は値を損なわない偏差又は変動を表し得る。要素の特徴、パラメータ、特性、又は値の偏差又は変動は、例えば、許容誤差、測定誤差、測定精度限界及び他の要因に基づき得る。「proximate(近接する)」という用語は、「adjacent(隣接する)」、「close(近い)」、「immediate(接近した)」、「nearby(近くの)」、「neighboring(近隣の)」などの用語と同義であり、これらの用語は、本開示に現れるように交換可能に使用され得る。
【0250】
本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、種々の実施形態で実現することができ、これらの実施形態の幾つかの上記説明は、必ずしも全ての可能な実施形態の完全な説明を表すものではない。代わりに、図面の説明、及び図面自体は、少なくとも1つの実施形態を開示し、及び代替の実施形態を開示し得る。
【0251】
ゴルフの規則が時々変更され得る(例えば、USGA(United States Golf Association)、R&A(Ancient Golf Club of St. Andrews)などのゴルフ標準団体及び/又は運営組織によって、新しい規定が採択され得る又は古い規定が撤廃又は変更され得る)ので、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物に関連するゴルフ用品は、任意の特定の時点のゴルフの規則に準拠してもよく、準拠しなくてもよい。従って、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物に関連するゴルフ用品は、準拠又は非準拠のゴルフ用品として宣伝され、売り出され、及び/又は販売されてもよい。本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、これに限定されない。
【0252】
更に、上記の例はゴルフクラブヘッドについて説明したが、本明細書に記載の装置、方法、及び製造物は、釣り竿、ホッケーのスティック、スキーのポール、テニスのラケットなどの他の適切なタイプのスポーツ用品に適用することができる。
【0253】
特定の例示的な装置、方法、及び製造物を本明細書に記載したが、本開示の適用範囲はこれに限定されない。それどころか、本開示は、文言通り又は均等論の下で、添付の特許請求の範囲内に適正に収まる全ての装置、方法、及び製造物をカバーする。