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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】薬剤情報印刷投入装置
(51)【国際特許分類】
   B65B 61/20 20060101AFI20220808BHJP
   A61J 3/00 20060101ALN20220808BHJP
【FI】
B65B61/20
A61J3/00 310E
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019076465
(22)【出願日】2019-04-12
(65)【公開番号】P2020172316
(43)【公開日】2020-10-22
【審査請求日】2021-06-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000151472
【氏名又は名称】株式会社トーショー
(74)【代理人】
【識別番号】100106345
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 香
(72)【発明者】
【氏名】大村 義人
【審査官】沖 大樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2000-024084(JP,A)
【文献】実開昭60-159714(JP,U)
【文献】特開2010-069161(JP,A)
【文献】実開昭51-040684(JP,U)
【文献】特開平06-315514(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 59/00-65/08
A61J 1/00-19/06
B65C 1/00-11/06
B65G 15/00-15/28
B65G 15/60-15/64
B65G 43/00-43/10
B65G 47/52
B65G 47/56-47/62
B65G 47/66
B65H 31/00-31/40
G07D 1/00- 3/16
G07D 9/00-13/00
G07F 19/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に配置されていて何れも印刷用紙に薬剤情報を印刷する複数のプリンタと、それらのプリンタで作成された薬剤情報印刷物を下方へ送る印刷物搬送経路と、前記複数のプリンタより更に下方に設けられていて前記薬剤情報印刷物を薬剤の搬器へ投入する投入部とを備えた薬剤情報印刷投入装置において、
対向配置された両ベルトの間に搬送対象物を挟んで搬送するベルトコンベアにて前記印刷物搬送経路が形成されており、前記印刷物搬送経路のうち縦の部分にベルトの不連続による開口が形成されており、前記の下方のプリンタの印刷物が前記開口から前記印刷物搬送経路へ送り込まれるようになっており、前記印刷物搬送経路を形成するベルトのうち前記開口の対向側に位置するベルトが前記開口の上端より上から前記開口の下端より下まで連続して おり、
前記ベルトコンベアの支持機構が、前記両ベルトのうち前記プリンタに近い方のベルトを支持する内側部分支持機構と、前記両ベルトのうち前記プリンタから遠い方のベルトを支持する外側部分支持機構とを具備しており、前記外側部分支持機構が可動のものであって前記の遠い方のベルトが前記の近い方のベルトに対して当接する対向位置と当接しない離隔位置との間を移動できるようになっている、 ことを特徴とする薬剤情報印刷投入装置。
【請求項2】
上下に配置されていて何れも印刷用紙に薬剤情報を印刷する複数のプリンタと、それらのプリンタで作成された薬剤情報印刷物を下方へ送る印刷物搬送経路と、前記複数のプリンタより更に下方に設けられていて前記薬剤情報印刷物を薬剤の搬器へ投入する投入部とを備えた薬剤情報印刷投入装置において、
対向配置された両ベルトの間に搬送対象物を挟んで搬送するベルトコンベアにて前記印刷物搬送経路が形成されており、前記印刷物搬送経路のうち縦の部分にベルトの不連続による開口が形成されており、前記の下方のプリンタの印刷物が前記開口から前記印刷物搬送経路へ送り込まれるようになっており、前記印刷物搬送経路を形成するベルトのうち前記開口の対向側に位置するベルトが前記開口の上端より上から前記開口の下端より下まで連続して おり、
前記投入部が、前記印刷物搬送経路から前記薬剤情報印刷物を受け取る受止部と、前記受止部の中の薬剤情報印刷物の向きを揃える可動の整理部材と、前記受止部から前記薬剤情報印刷物を受け取って前記搬器に投入する印刷物投入機構とを具備したものであり、
前記整理部材が前記受止部に付設されており、前記印刷物搬送経路の終端位置と前記印刷物投入機構の印刷物受取位置とが離隔しており、その間を前記受止部が移動するようになっている、 ことを特徴とする薬剤情報印刷投入装置。
【請求項3】
上下に配置されていて何れも印刷用紙に薬剤情報を印刷する複数のプリンタと、それらのプリンタで作成された薬剤情報印刷物を下方へ送る印刷物搬送経路と、前記複数のプリンタより更に下方に設けられていて前記薬剤情報印刷物を薬剤の搬器へ投入する投入部とを備えた薬剤情報印刷投入装置において、
対向配置された両ベルトの間に搬送対象物を挟んで搬送するベルトコンベアにて前記印刷物搬送経路が形成されており、前記印刷物搬送経路のうち縦の部分にベルトの不連続による開口が形成されており、前記の下方のプリンタの印刷物が前記開口から前記印刷物搬送経路へ送り込まれるようになっており、前記印刷物搬送経路を形成するベルトのうち前記開口の対向側に位置するベルトが前記開口の上端より上から前記開口の下端より下まで連続して おり、
前記ベルトコンベアの支持機構が、前記両ベルトのうち前記プリンタに近い方のベルトを支持する内側部分支持機構と、前記両ベルトのうち前記プリンタから遠い方のベルトを支持する外側部分支持機構とを具備しており、前記外側部分支持機構が可動のものであって前記の遠い方のベルトが前記の近い方のベルトに対して当接する対向位置と当接しない離隔位置との間を移動できるようになっており、
前記投入部が、前記印刷物搬送経路から前記薬剤情報印刷物を受け取る受止部と、前記受止部の中の薬剤情報印刷物の向きを揃える可動の整理部材と、前記受止部から前記薬剤情報印刷物を受け取って前記搬器に投入する印刷物投入機構とを具備したものであり、
前記整理部材が前記受止部に付設されており、前記印刷物搬送経路の終端位置と前記印刷物投入機構の印刷物受取位置とが離隔しており、その間を前記受止部が移動するようになっている、 ことを特徴とする薬剤情報印刷投入装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、印刷用紙に薬剤情報を印刷してその薬剤情報印刷物を薬剤の搬器に投入する薬剤情報印刷投入装置に関し、詳しくは、小容器等に貼り付けて用いられる貼付用ラベル等を取り扱い対象として印刷と投入とを行うのに好適な薬剤情報印刷投入装置に関する。
【背景技術】
【0002】
薬品名などの薬剤情報を薬袋に印刷するためのプリンタを縦横に並べて多数具備するとともに、それらのプリンタに向けて張り巡らされていて印刷済み薬袋を水平搬送するベルトコンベアと水平搬送後の薬袋を落下させるシュートも具備していて、複数のプリンタにて薬袋に薬剤情報を印刷してからベルトコンベア及びシュートにて印刷済み薬袋を収集して投入ユニットへ送り込む調剤用薬剤払出装置が実用化されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
また、搬器搬送路の上方にプリンタを設けるとともに、搬器搬送路から外れた所にもプリンタを設け、後者のプリンタには、掴持移載機構を付設したり、搬器搬送路への進退機構を付設した薬剤払出機用印刷装置も実用化されている(例えば特許文献2参照)。
このようなプリンタの複数化により、複数プリンタの何れも正常であれば印刷の並行処理にて多くの印刷を素早く済ませることができる他、一部のプリンタが故障等にて印刷できないときでも残りのプリンタが印刷処理を遂行できるので稼働率が高まる。
【0004】
さらに、内部空間が小器等で区画分けされている搬器に対する区分投入を素早くできるようになった薬剤情報印刷投入装置も実用化されている(例えば特許文献3参照)。
この装置は、プリンタから送り出された薬剤情報印刷物を受け止める受板(受止部)も、この受板に載っている薬剤情報印刷物を掴持する掴持機構も、揺動可能にして、揺動タイミングの制御などで薬剤情報印刷物の受け渡しと投入とが行えるようにしたものである。この場合、薬剤情報印刷物を下方の搬器へ投入する操作が昇降と掴持にて行えるうえ、その掴持動作の前後に掴持部材を水平移動させることは必要とされないので、素早く投入できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2000-24084号公報
【文献】特開2005-132565号公報
【文献】特開2012-136240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そして、そのような薬剤情報印刷投入装置(例えば特許文献3参照)の有用性が認識されると、区画分け搬器に対して薬剤を区分投入する薬剤払出装置等の自動機を設備した薬局等では、薬剤に加えて薬剤情報印刷物も自動投入するべく薬剤情報印刷投入装置の並設率が高まっている。そして、薬剤払出装置等の処理能力の向上に伴って、薬剤情報印刷投入装置についても処理能力の向上が求められている。そこで、かかる要求に応えるべく、区分投入用の薬剤情報印刷投入装置についても、既述した非区分投入用の薬袋印刷装置に倣って(例えば特許文献1,2参照)、プリンタを複数化することが考えられる。
【0007】
そして、そのようなプリンタの複数化に際して装置設置面積の増加を抑制するには、プリンタをできるだけ上下に配置して、上方のプリンタから最下の投入ユニットまで印刷物搬送経路を構成するとともに、印刷物搬送経路のうち落下経路に当たる部分の途中に下方のプリンタの印刷物を受け入れる合流部を形成するのが好ましい。
既述した非区分投入用の薬袋印刷装置でも、そのような印刷物搬送経路を乗載用ベルトコンベアや落下用シュートの組み合わせにて具現化している。
【0008】
もっとも、区分投入される薬剤情報印刷物は、薬袋よりも小さなラベル例えばボトル貼着用ラベルであることが多く、しかも、そのようなラベルの多くがラベルロール紙から印刷単位の切り離しにて作成されるうえ、ラベルロール紙では帯状連続紙のロールに対して個々に貼着用ラベル用紙が貼り付けられていることから、巻き癖が残りがちなうえ、変形しやすく直りにくいので、印刷物搬送経路が長くなると、落下用シュートや乗載用ベルトコンベアでは、ラベルの姿勢や形の乱れが大きくて、安定搬送の確保が難しい。
非区分投入用の薬剤情報印刷投入装置でも小さなラベルを扱う場合は同様である。
【0009】
そこで、安定搬送のため、対向配置された両ベルトの間に薬剤情報印刷物を挟んで搬送する謂わば挟持式ベルトコンベアを印刷物搬送経路に採用することが良かろうと考えて、種々のラベルについて挟持式ベルトコンベアの動作確認を行ってみた。
しかしながら、挟持式ベルトコンベアであっても、稀にではあるが、上述した合流部においてラベルが巻き込まれるという不都合な事態が発生した。
そこで、挟持式ベルトコンベアが合流部でも薬剤情報印刷物を安定搬送しうる薬剤情報印刷投入装置を実現することが第1技術課題となる。
【0010】
また、薬剤情報印刷物であるラベルが小さいとその姿勢とくに向きが搬送時等に変わり易いうえ、薬剤情報印刷物の枚数が多くてそれらの向きがバラバラだと、それらを投入前に的確に掴持するのが難しくなる。そのため、印刷物搬送経路の終端の所に位置する既述の受板やそれを拡張した受け箱といった受止部に対して、薬剤情報印刷物の向きを揃える整理部材を付設する、という対策が考えられる。
しかしながら、受止部の近傍には、印刷物搬送経路の終端部に加えて、薬剤情報印刷物を受止部から取り出して搬器へ投入するときに昇降や掴持を行う作動部材や駆動部材が密集して臨んでいるため、更なる作動部材や駆動部材を追加するのは難しく、不用意に付設すると機構の規模の拡大や投入速度の低下といった不都合を招いてしまう。
そこで、そのような不都合の無い態様で受止部に整理部材を付設することが第2技術課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の薬剤情報印刷投入装置は(解決手段1)、上述した第1技術課題を解決するために創案されたものであり、
上下に配置されていて何れも印刷用紙に薬剤情報を印刷する複数のプリンタと、それらのプリンタで作成された薬剤情報印刷物を下方へ送る印刷物搬送経路と、前記複数のプリンタより更に下方に設けられていて前記薬剤情報印刷物を薬剤の搬器へ投入する投入部とを備えた薬剤情報印刷投入装置において、
対向配置された両ベルトの間に搬送対象物を挟んで搬送するベルトコンベアにて前記印刷物搬送経路が形成されており、前記印刷物搬送経路のうち縦の部分にベルトの不連続による開口が形成されており、前記の下方のプリンタの印刷物が前記開口から前記印刷物搬送経路へ送り込まれるようになっており、前記印刷物搬送経路を形成するベルトのうち前記開口の対向側に位置するベルトが前記開口の上端より上から前記開口の下端より下まで連続していることを特徴とする。
【0012】
また、本発明の薬剤情報印刷投入装置は(解決手段2)、上記解決手段1の薬剤情報印刷投入装置であって、
前記ベルトコンベアの支持機構が、前記両ベルトのうち前記プリンタに近い方のベルトを支持する内側部分支持機構と、前記両ベルトのうち前記プリンタから遠い方のベルトを支持する外側部分支持機構とを具備しており、前記外側部分支持機構が可動のものであって前記の遠い方のベルトが前記の近い方のベルトに対して当接する対向位置と当接しない離隔位置との間を移動できるようになっていることを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明の薬剤情報印刷投入装置は(解決手段3)、上記解決手段1,2の薬剤情報印刷投入装置であって、
前記投入部が、前記印刷物搬送経路から前記薬剤情報印刷物を受け取る受止部と、前記受止部の中の薬剤情報印刷物の向きを揃える可動の整理部材と、前記受止部から前記薬剤情報印刷物を受け取って前記搬器に投入する印刷物投入機構とを具備したものであり、
前記整理部材が前記受止部に付設されており、前記印刷物搬送経路の終端位置と前記印刷物投入機構の印刷物受取位置とが離隔しており、その間を前記受止部が移動するようになっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
このような本発明の薬剤情報印刷投入装置にあっては(解決手段1)、印刷物搬送経路を具現化するに際して挟持式ベルトコンベアを採用したうえで、印刷物搬送経路のうち落下経路に当たる縦の部分の途中で上下のプリンタの印刷物を合流させるために形成された開口やその近傍においてベルトの中継箇所が対向側で異なる謂わば段違い配置状態になるようにもしたことにより、具体的にはプリンタ寄りのベルトの不連続な部位である中継箇所において不連続部分の間隔を確保することで下方のプリンタの印刷物の投入用の開口を形成するとともにプリンタ寄りでない方のベルトについては開口より高い所から開口より低い所まで連なるようにしたことにより、薬剤情報印刷物が小さなラベルであってもベルトに巻き込まれることが殆ど無くなった。したがって、この発明によれば、挟持式ベルトコンベアが合流部でも薬剤情報印刷物を安定搬送しうる薬剤情報印刷投入装置をベルトの段違い配置にて実現することができ、その結果、上記の第1技術課題が解決される。
【0015】
また、本発明の薬剤情報印刷投入装置にあっては(解決手段2)、ベルトコンベアの支持機構をプリンタ寄りの内側部分支持機構とプリンタ寄りでない外側部分支持機構とに分けたうえで、外側部分支持機構を印刷物搬送時用の対向位置からそうでない離隔位置へ動かせるようにもしたことにより、ベルトが段違い配置状態であっても必要時には簡単に而も素早く開くことができる印刷物搬送経路が簡素な機構で実現される。
したがって、この発明によれば、挟持式ベルトコンベアが合流部でも薬剤情報印刷物を安定搬送することができるうえ、対向ベルトが段違い配置されていても対向面を開けて行う保守作業等までも容易にできる薬剤情報印刷投入装置が実現される。
【0016】
さらに、本発明の薬剤情報印刷投入装置にあっては(解決手段3)、受止部と印刷物投入機構とを具備した投入部に対して整理部材を追加するに際して、印刷物搬送経路の終端位置と印刷物投入機構の印刷物受取位置とを離隔させたことにより、そこに位置する受止部の周囲空間が広がるので、受止部に付設される整理部材に係る駆動機構等を装備するのに欲しい場所や空間を十分に確保することができる。しかも、そのように受止部と印刷物投入機構とが離れても、受止部が移動することで薬剤情報印刷物の引き継ぎは適切に遂行される。また、そのような受止部の移動に多少の時間が掛かっても、受止部が薬剤情報印刷物を印刷物搬送経路から受け取るタイミングと印刷物投入機構へ引き渡すタイミングとに時間差があるので、全体としては処理能力の低下を避けることができる。
したがって、この発明によれば、機構の偏在化や稠密化さらには投入速度の低下といった不所望な状態を招くことなく受止部に整理部材を付設することができ、その結果、上記の第1技術課題に加えて上記の第2技術課題までも解決される。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施例1について、薬剤情報印刷投入装置の構造を示し、(a)が前扉を外した装置の正面図、(b)が印刷物搬送機構の正面図、(c)がベルトコンベアの正面図、(d)がベルトコンベアをX方向に展開した正面図、(e)がベルトコンベアをY方向にも展開した正面図である。
図2】(a)が薬剤情報印刷投入装置の平面図と正面図、(b)が前扉を開けた薬剤情報印刷投入装置に係る平面図と正面図である。
図3】(a)が受入ガイドをベルトコンベアに寄せた薬剤情報印刷投入装置に係る平面図と正面図、(b)が印刷物搬送機構を筐体から手前[反Z方向]に引き出した薬剤情報印刷投入装置に係る平面図と正面図である。
図4】引き出した印刷物搬送機構から更に外側部分上部のベルトコンベアをZ方向へ揺動させるとともに外側部分下部のベルトコンベアを外側[反X方向]へ引き出した薬剤情報印刷投入装置に係る平面図と正面図である。
図5】本発明の実施例2について、薬剤情報印刷投入装置の構造を示し、(a)は、受止部が印刷物搬送経路の終端位置に来ているところの正面図、(b)は、受止部が印刷物投入機構の印刷物受取位置に来ているところの正面図、(c)は投入部の斜視図、(d)は印刷物投入機構の斜視図である。
図6】(a)~(d)いずれも投入対象となりうる搬器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
このような本発明の薬剤情報印刷投入装置について、これを実施するための具体的な形態を、以下の実施例1~2により説明する。
図1~4に示した実施例1は、上述した解決手段1~2(出願当初の請求項1~2)を具現化したものであり、図5に示した実施例2は、上述した解決手段1~3(出願当初の請求項1~3)を具現化したものである。
なお、それらの図示に際しては、簡明化等のため、ボルト等の締結具や,ヒンジ等の連結具,タイミングベルト等の伝動部材,モータドライバ等の電気回路,コントローラ等の電子回路などは図示を割愛し、発明の説明に必要なものや関連するものを中心に図示した。さらに、煩雑になる部材形状の詳細な図示は割愛し、簡略化して模式的に図示した。
【実施例1】
【0019】
本発明の薬剤情報印刷投入装置の実施例1について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。
【0020】
図1(a)は、前扉を取り外した薬剤情報印刷投入装置10の正面図であり、図2(a)は、薬剤情報印刷投入装置10の平面図と正面図であり、図2(b)は、前扉を開けた薬剤情報印刷投入装置10の平面図と正面図である。
また、図1(b)は、印刷物搬送機構14の正面図であり、図1(c)は、そのうちのベルト22,32,42,52に係る正面図であり、図1(d)は、それらのベルトを左右に離した展開図であり、図1(e)は更に上下にも離した展開図である。
【0021】
薬剤情報印刷投入装置10は(図1(a),図2参照)、縦長の筐体の内部に、模式的に図示した上段プリンタ11と下段プリンタ12と搬器搬送機構13と印刷物搬送機構14と投入部60と、図示しないコントローラと電源とを装備している。
複数のプリンタ11,プリンタ12は、何れも印刷用紙に薬剤情報を印刷するものであり、上下に配置されている。それら11,12は、機能や性能の同じプリンタであることが必須ではないが代用の観点から好ましく、ラベルロール紙の貼付用ラベルに収集薬剤の名称などを印刷してから印刷単位で切り離して送り出す既述のものが多用されるが(例えば特許文献3参照)、薬剤情報印刷物を作成できれば他のプリンタでも良い。
【0022】
搬器搬送機構13は(図1(a),図2(b)参照)、例えば横置きのベルトコンベア等からなり、薬剤の搬器7を上面に載せてX方向へ横送りすることで、搬器7を上流の薬剤払出装置5(搬器供給装置)から受け入れて下流の搬器収納装置6へ送り出すようになっている。
しかも、印刷物搬送機構14から送り出された薬剤情報印刷物を搬送中の搬器7に投入してもらうために、搬器搬送機構13は、搬器7を搬送している途中に、搬器7を投入部60の下方で、搬送を一時停止するようにもなっている。
【0023】
印刷物搬送機構14は(図1参照)、上から下へ連なるベルトコンベア20,30,40,50を具備していて、上段プリンタ11で作成された薬剤情報印刷物も、下段プリンタ12で作成された薬剤情報印刷物も、下方の投入部60へ送るようになっている。
それらのベルトコンベア20~50は(図1(b)~(e)参照)、常態では、対向配置された両ベルトの間に搬送対象物(薬剤情報印刷物)を挟んで搬送するものであり、その上側部分では、コンベア枠21で縦向きに保持されたベルトコンベア20のベルト22の対向部23と、コンベア枠31で同じく縦向きに保持されたベルトコンベア30のベルト32の対向部33とが対向している。
【0024】
また(図1(b)~(e)参照)、ベルトコンベア20~50の下側部分では、コンベア枠41で保持されていて縦から横に向きを変えるベルトコンベア40のベルト42の対向部43と、コンベア枠51で保持されていて同じく縦から横に向きを変えるベルトコンベア50のベルト52の対向部53とが対向している。しかも、上述したベルト32の対向部33のうち下端寄りの部分は、やはり上述したベルト42の対向部43のうち上端寄りの部分とも、対向している。そして、それらのベルト対向部分が軽く当接しあうため、駆動側のベルトコンベア20,40が図示しない電動モータ等で駆動されて循環運動すると、従動側のベルトコンベア30,50も追従して循環運動するので、印刷物搬送経路23+33+43+53は、稼動時に薬剤情報印刷物をベルト対向部分に挟持して下方へ搬送するものとなっている。
【0025】
さらに(図1(b)~(e)参照)、ベルト32の上端支軸34がベルト22の上端支軸24より高い所に装備されるとともに、ベルト22の上端支軸24の直ぐ上に受入ガイド26が装備されていて、上段プリンタ11から送り出された薬剤情報印刷物が受入ガイド26を介してベルトコンベア20,30の対向部23,33へ送り込まれるようになっている。また、ベルト22の下端支軸25とベルト42の上端支軸44との間がベルト32の下端支軸35とベルト52の上端支軸54との間よりも離れていて、ベルト22の下端とベルト42の上端との間に、ベルトの不連続による開口15が形成されている。
【0026】
しかも、その開口15のところに受入ガイド46が装備されて、下段プリンタ12から送り出された薬剤情報印刷物が受入ガイド46と開口15とを介してベルトコンベア30,40の対向部33,43へ送り込まれるようになっているので、そこは、印刷物搬送経路23+33+43+53のうち落下経路に当たる部分の途中に設けられた合流部に該当する。そして、その合流部では、下段プリンタ12の印刷物を受け入れて上段プリンタ11の印刷物の落下経路へ導き入れることが行われるようになっているが、印刷物搬送経路23+33+43+53を成すベルトのうち開口15の対向側に位置するベルト32が開口15の上端より上から開口15の下端より下まで連続しているため、印刷物搬送経路のうち開口15の奥側には、ベルト32の対向部33が真っ直ぐ縦になっている。
【0027】
そのような印刷物搬送経路23+33+43+53の終端部は、下段プリンタ12より更に下方に位置するが搬器搬送機構13よりは上方に位置していて、挟持搬送した薬剤情報印刷物を投入部60へ引き渡す所なので、そこに臨むベルトコンベア40の右下端部には、連結させて又は近接させて投入部60が設けられるとともに、薬剤情報印刷物の投入部60への引渡やその後の投入の円滑化を助けるイオンナイザ47等の静電気除去手段が付設されている。本例では、投入部60は、印刷物搬送機構14から引き渡された薬剤情報印刷物を搬器7のどこかに投入すれば良いので、短い曲管や筒体の様なもので良い。
【0028】
この実施例1の薬剤情報印刷投入装置10について、その使用態様及び動作を、図面を引用して説明する。図1(a)は、薬剤情報印刷投入装置10に対して左から薬剤払出5を連ねるとともに右から搬器収納装置6を連ねたシステムに係る正面図である。
薬剤情報印刷投入装置10は、図示しない上位の管理コンピュータ等から図示しない自己のコントローラに調剤指示データが送信されてくると、その指示に応じたコントローラの制御の下で、図示しないセンサの検出等に基づき、図示しない電動モータ等を作動させることで、以下の動作を行う。
【0029】
すなわち、搬器7が上流[反X方向]の薬剤払出装置5から搬器搬送機構13に送り込まれると、その搬器7を下流[X方向]に向けて搬器搬送機構13にて搬送し、搬器7が投入部60の下に来たら搬送を一旦止める(図1(a)参照)。それから、調剤指示データに基づいて必要な薬剤情報印刷物を上段プリンタ11と下段プリンタ12とにて作成するとともに、ベルトコンベア20,40の駆動を開始する。そうすると、ベルトコンベア30,50が従動を開始して、印刷物搬送経路23+33+43+53が挟持搬送を行うので、上段プリンタ11で作成された薬剤情報印刷物は受入ガイド26にて印刷物搬送経路23+33+43+53に導かれて下方へ運ばれる。
【0030】
また、下段プリンタ12で作成された薬剤情報印刷物は、受入ガイド46にて上記の印刷物搬送経路の途中の開口15へ導かれる。そして、開口15の先に位置するベルト32の対向部33によって薬剤情報印刷物の先頭部分が下方へ引かれるとともに、その引きによってベルト42の上端に薬剤情報印刷物の先頭部分の下面が押しつけられることから、その薬剤情報印刷物は、ベルト32の対向部33とベルト42の対向部43との間へ無理なく引き込まれるので、薬剤情報印刷物の姿勢の乱れが抑えられるとともに、印刷物搬送経路23+33+43+53への合流が円滑になされて、やはり印刷物搬送経路23+33+43+53にに導かれて下方へ運ばれる。
【0031】
こうして、この薬剤情報印刷投入装置10にあっては、上下のプリンタ11,12の何れで作成された薬剤情報印刷物も、印刷物搬送経路23+33+43+53の挟持搬送にて円滑かつ的確に投入部60へ搬送されて、そこから搬器7へ投入される。
薬剤情報印刷物を作成するプリンタ11,12が複数台なので、並行動作にて印刷速度を向上させることや交互動作にてプリンタ寿命を延ばすことができるうえ、一方のプリンタが用紙切れや故障などで動作を停止しても他方のプリンタで印刷処理を継続することができる。
【0032】
なお、そのような並行動作や交互動作については、単純に行うと両プリンタ11,12が同時や近時に寿命を迎える確率の高くなるという不都合も考えられるが、そのような動作は薬剤情報印刷物の作成量が多いときに限定し、薬剤情報印刷物の作成量がさほど多くないときには、一方のプリンタを優先的に動作させて他方のプリンタを予備的に用いるといった使用法も併用することで、簡便に、上記の不都合を回避することができる。
【0033】
この実施例1の薬剤情報印刷投入装置10について、印刷物搬送機構14の保守作業等の容易化に寄与する構成部分や作業手順などを、図面を引用して説明する。
図2(a),図2(b),図3(a),図3(b),図4は、何れも、薬剤情報印刷投入装置10の平面図と正面図である。
【0034】
それらの図のうち、図2(a)は、前扉を閉めた状態を示し、図2(b)は、前扉を開けた状態を示している。また、図3(a)は、受入ガイド26,46をベルトコンベア20~60に寄せた状態を示し、図3(b)は、印刷物搬送機構14を筐体から手前[反Z方向]に引き出した状態を示している。
さらに、図4は、引き出した印刷物搬送機構14から、外側部分上部のベルトコンベア30を左後方[反X方向・Z方向]へ揺動させるとともに、外側部分下部のベルトコンベア50を外側[反X方向]へ引き出した状態を示している。
【0035】
一群のベルトコンベア20,30,40,50は、常態では一連の印刷物搬送経路23+33+43+53を形成するようにベルトコンベア支持機構によって筐体内に支持されているが(図2図3(a)参照)、その支持機構は、図示の簡明化のため一部分56,57,58を略記するにとどめたが(図3(b),図4参照)、ベルトコンベア20~60を纏めて手前[反Z方向]へ進退可能に支持する引出機構56と、奥側[Z方向]で引出機構56とベルトコンベア30とを連結していてベルトコンベア30を左後方[反X方向・Z方向]へ揺動可能に支持する軸支機構57と、ベルトコンベア50を引出機構56から左[反X方向]へ進退可能に支持する引出機構58とを具備している。
【0036】
それらのうち引出機構56は、左右から向き合う形で対向配置された両ベルト(すなわち左方[反X方向]のベルト32,52と、右方[X方向]のベルト22,42)とのうち、プリンタ11,12に近い右方のベルト22,42方を支持する内側部分支持機構を、引出部(進退部)に固定する取り付け態様で、具備している。
これに対し、軸支機構57と引出機構58は、両ベルト32,52及び22,42のうちプリンタ11,12から遠い左方のベルト32,52を支持する外側部分支持機構に該当する。そして、軸支機構57がベルトコンベア30の揺動を可能とすることにより、また引出機構58がベルトコンベア50の直線移動を可能とすることにより、プリンタから遠い方のベルト32,52がプリンタに近い方のベルトベルト22,42に対して当接する対向位置と当接しない離隔位置との間を移動することができるようになっている。
【0037】
このような薬剤情報印刷投入装置10にあっては、清掃等のため印刷物搬送経路23+33+43+53を開けることが必要になったときは、先ず装置の動作停止や電力供給断等の安全状態を確認してから(図2(a)参照)、前扉を開けて印刷物搬送機構14の前面を解放し(図2(b)参照)、それから受入ガイド26,46を揺動させるなどしてプリンタ支持部材の非干渉位置へ退避させ(図3(a)参照)、それから印刷物搬送機構14を手前へ引いて筐体から出し(図3(b)参照)、それからベルトコンベア30を左後方[反X方向・Z方向]へ揺動させ、更にベルトコンベア50を左方[反X方向]へ引き出すと良い。その後、元に戻すときは、上述したのと逆順に作業すれば良い。
【実施例2】
【0038】
本発明の薬剤情報印刷投入装置の実施例2について、その具体的な構成を、図面を引用して説明する。図5(a),(b)は、何れも、前扉を取り外した薬剤情報印刷投入装置70の正面図であり、そのうち図5(a)は投入部80の受止部83~86が印刷物搬送経路23+33+43+53の終端位置に来ている状態を示し、図5(b)は受止部83~86が印刷物投入機構90の印刷物受取位置に来ている状態を示している。
また、図5(c)は、投入部80の外観斜視図であり、図5(d)は、印刷物投入機構90の外観斜視図である。
【0039】
この薬剤情報印刷投入装置70が上述した実施例1の薬剤情報印刷投入装置10と相違するのは、上述の投入部60に代えて投入部80+90が導入された点である。
この新たな投入部80+90は、図示しない適宜な枠部材等に取り付けられて印刷物搬送経路23+33+43+53の後端の所に位置する印刷物受止移送機構80と、そこから搬器送り方向(図5(a),(b)では右方)へ離れた所でやはり適宜な枠部材等に取り付けられている印刷物投入機構90を具備しており、印刷物搬送経路23+33+43+53の終端位置と印刷物投入機構90の印刷物受取位置とが離隔している。
【0040】
印刷物受止移送機構80は(図5(a)~(c)参照)、進退駆動機構81と受止部保持部材82と底板83と前板84と横板85,85と後板86と横板駆動機構87と後板駆動機構88とを具備したものである。
そのうち底板83と前板84と横板85,85と後板86とによって受止部83~86が構成されるとともに、横板85,85と後板86と横板駆動機構87と後板駆動機構88とによって整理機構85~88が構成されている。しかも、それらのうち、横板85,85と後板86は、薬剤情報印刷物に対して直に作用する整理部材に該当するものであり、受止部83~86に対して組み込み態様で付設されている。
【0041】
受止部83~86は、印刷物搬送経路23+33+43+53の終端から放出された薬剤情報印刷物を受け取るものであり、そのために、底板83と、その前端部に固定されて立っている前板84と、底板83の左右に立つ二枚の横板85,86と、底板83の後部に立つ後板86とを具備していて、上面解放の浅い箱体に近い形の物になっている。
底板83の一部には受止部83~86の中の薬剤情報印刷物を印刷物投入機構90に掴持させるための切欠89が形成されている。
【0042】
整理機構85~88は、上述した二枚の横板85,85と、その対向距離を拡縮する横板駆動機構87と、上述した後板86と、それを上述の前板84に向けて進退させる後板駆動機構88とからなり、コントローラの制御によって、受止部83~86の中の薬剤情報印刷物が一枚であれ複数枚であれ、薬剤情報印刷物を前板84の中央部に寄せることで薬剤情報印刷物の向きを揃えるようになっている。
【0043】
このような整理機構85~88と上述した受止部83~86とが受止部保持部材82の両端部のうち印刷物投入機構90寄りの端部に装備されているうえ、受止部保持部材82が進退駆動機構81によって印刷物投入機構90へ向けて進退させられるようになっているので、受止部83~86は印刷物搬送経路23+33+43+53の終端位置と印刷物投入機構90の印刷物受取位置との間を移動しうるものとなっている。
このような印刷物受止移送機構80には、進退駆動機構81と横板駆動機構87と後板駆動機構88という三つの駆動部材が組み込まれている。
【0044】
印刷物投入機構90は(図5(a),(b),(d)参照)、その印刷物受取位置に来た受止部83~86から薬剤情報印刷物を受け取って搬器7へ投入するものであり、そのために、前後に長い固定の前後動ガイド91と、それに固定装備された前後動駆動部92と、これによって前後方向へ直線移動させられる前後動部材93と、これに固定装備された縦長の昇降ガイド94と、これに固定装備された昇降駆動部95と、これによって上下方向へ直線移動させられる掴持駆動部96と、これによって掴持作用部を開閉させられる掴持部材97とを具備している。掴持駆動部96は掴持部材97の旋回駆動(揺動駆動)も担っている。このような印刷物投入機構90には、前後動駆動部92と、昇降駆動部95と、掴持駆動部96の掴持駆動部材と、掴持駆動部96の旋回駆動部材という四つの駆動部材が組み込まれている。
【0045】
この場合、コントローラの制御に従い、一枚の又は複数枚の薬剤情報印刷物が、上下のプリンタ11,12によって作成され、印刷物搬送機構14によって下方へ挟持搬送されるとともに、印刷物受止移送機構80では受止部83~86が横板85,85同士の間も前板84と後板86との間も広げた状態でベルトコンベア50の終端に位置して薬剤情報印刷物の到来を待つ(図5(a)参照)。そして、印刷物搬送機構14から放出された薬剤情報印刷物が総て受止部83~86に収まると、横板85,85の間も前板84と後板86との間も薬剤情報印刷物のサイズに合わせて縮められるので、薬剤情報印刷物が一枚であれ複数枚であれ、その向きが底板83や前板84に対して揃えられる。
【0046】
それから、受止部83~86が右方へ移動してから印刷物投入機構90の印刷物受取位置に到達したところで停止し(図5(b)参照)、その受止部83~86の切欠89のところへ掴持部材97が移動して掴持動作を行うので、薬剤情報印刷物が受止部83~86から掴持部材97へ引き渡される。それから、掴持部材97が上昇等にて退避し、受止部83~86がベルトコンベア50に向けて戻り始めると、掴持部材97が搬器搬送機構13の上方へ移動し、搬器7の到着と位置決めとを待って、掴持部材97から搬器7の中へ薬剤情報印刷物が投入される。その際、搬器7が区画分けされたものであれば何れか該当する区画に対して薬剤情報印刷物が投入される。その後は、掴持部材97も受止部83~86も初期位置に戻り、搬器7の中の残り総ての対象区画に対し同様にして薬剤情報印刷物が投入され、投入完了後の搬器7が搬器搬送機構13によって送り出される。
【0047】
[その他]
上記実施例1の薬剤情報印刷投入装置10は、受入ガイド26,46そのものに手を掛けて揺動させるようになっていたが(図2(b),図3(a)参照)、プリンタ支持部材などが邪魔をして受入ガイド26,46に対して直に手を掛けるのが難しいような場合は、受入ガイド26,46それぞれについて、プリンタ支持部材より手前にハンドル等の操作部材を設けて対応する受入ガイドに連結しておくと良い。
上記実施例2の薬剤情報印刷投入装置70では、掴持駆動部96が掴持部材97の開閉駆動に加えて掴持部材97の旋回駆動(揺動駆動)までも担っていたが、それらの駆動機能は別体の駆動部にて具現化されていても良い。
【0048】
上記実施例1の薬剤情報印刷投入装置10が薬剤情報印刷物を投入する搬器7として好適なものは区画分けのないシンプルな箱体であるが(図6(a)参照)、投入部60の下端開口をX方向に狭めた装置では、X方向に区画分けされた搬器7に対しても区分投入することができる(図6(b)参照)。
これに対し、上記実施例2の薬剤情報印刷投入装置70は、それらの搬器に加えて、X方向の区画分けが細分化された搬器7や(図6(c)参照)、Z方向に区画分けされた搬器7に対しても(図6(d)参照)、薬剤情報印刷物を的確に投入することができる。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明の薬剤情報印刷投入装置は、二台より多くのプリンタを装備したものにも適用することができる。
【符号の説明】
【0050】
5…薬剤払出装置(搬器供給装置)、6…搬器収納装置、7…搬器、
10…薬剤情報印刷投入装置、
11…上段プリンタ(上方のプリンタ)、12…下段プリンタ(下方のプリンタ)、
13…搬器搬送機構、14…印刷物搬送機構、15…開口(合流部)、
23+33+43+53…印刷物搬送経路、
20…ベルトコンベア(内側部分上部)、
21…コンベア枠(内側部分支持機構)、22…ベルト、
23…対向部(挟持部,搬送経路形成部)、24…上端支軸、25…下端支軸、
26…受入ガイド、
30…ベルトコンベア(外側部分上部)、
31…コンベア枠(外側部分支持機構)、32…ベルト、
33…対向部(挟持部,搬送経路形成部)、34…上端支軸、35…下端支軸、
40…ベルトコンベア(内側部分下部)、
41…コンベア枠(内側部分支持機構)、42…ベルト、
43…対向部(挟持部,搬送経路形成部)、44…上端支軸、45…下端支軸、
46…受入ガイド、47…イオナイザ、
50…ベルトコンベア(外側部分下部)、
51…コンベア枠(外側部分支持機構)、52…ベルト、
53…対向部(挟持部,搬送経路形成部)、54…上端支軸、55…下端支軸、
56…引出機構、57…軸支機構、58…引出機構、
60…投入部、
70…薬剤情報印刷投入装置、
80+90…投入部、
80…印刷物受止移送機構、
81…進退駆動機構、82…受止部保持部材、
83~86…受止部、83…底板、84…前板、
85~88…整理機構、85…横板(整理部材)、86…後板(整理部材)、
87…横板駆動機構、88…後板駆動機構、89…切欠、
90…印刷物投入機構、
91…前後動ガイド、92…前後動駆動部、93…前後動部材、
94…昇降ガイド、95…昇降駆動部、96…掴持駆動部、97…掴持部材
図1
図2
図3
図4
図5
図6