(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】半導体素子
(51)【国際特許分類】
H01L 33/38 20100101AFI20220808BHJP
H01L 33/32 20100101ALI20220808BHJP
H01L 33/48 20100101ALI20220808BHJP
【FI】
H01L33/38
H01L33/32
H01L33/48
(21)【出願番号】P 2018566526
(86)(22)【出願日】2017-06-20
(86)【国際出願番号】 KR2017006473
(87)【国際公開番号】W WO2017222279
(87)【国際公開日】2017-12-28
【審査請求日】2020-05-11
(31)【優先権主張番号】10-2016-0076586
(32)【優先日】2016-06-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0087728
(32)【優先日】2016-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2016-0115894
(32)【優先日】2016-09-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521268118
【氏名又は名称】スージョウ レキン セミコンダクター カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】パク,スイク
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ヨンジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ミンスン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ヨンキョン
(72)【発明者】
【氏名】イ,ウントク
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-195055(JP,A)
【文献】特開2012-195321(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0043276(US,A1)
【文献】特開2010-050157(JP,A)
【文献】特開2015-198124(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
導電性基板;
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に配置される活性層、および前記第2導電型半導体層と前記活性層を貫通し、前記第1導電型半導体層内に延在する複数個のリセスを含む発光構造物;
前記第1導電型半導体層と電気的に連結される複数個の第1電極;および
前記第2導電型半導体層と電気的に連結される第2電極を含み、
前記第1導電型半導体層、前記第2導電型半導体層および前記活性層は、それぞれアルミニウムを含み、
前記複数個の第1電極は、前記複数個のリセスの上面に配置される前記第1導電型半導体層の一部と接触し、
前記第1導電型半導体層は、前記活性層に隣接して配置される第1Al含有層を含み、前記第1Al含有層は前記第1導電型半導体層内における最も低いアルミニウム組成を有する領域であり、前記複数個のリセスは前記第1Al含有層まで形成され、前記第1電極は前記第1Al含有層と電気的に連結し
、
前記第2電極は、前記第2導電型半導体層と接触し、
前記活性層から放出される光は、100nm~320nmの範囲にメインピークを有し、
前記第2電極が前記第2導電型半導体層と接触する総面積は、前記発光構造物の水平方向最大断面積の35.0%~69.4%の範囲を含み、
前記水平方向は前記発光構造物の厚さ方向と垂直する方向である、
半導体素子。
【請求項2】
前記リセスの前記上面の直径は、30μm~58μmの範囲を含む、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記複数個のリセスの数は、48~236である、請求項2に記載の半導体素子。
【請求項4】
前記複数個の第1電極が前記第1導電型半導体層に接触する総面積は、前記発光構造物の水平方向最大断面積の7.4%~20%の範囲を含む、請求項1から3の何れか1項に記載の半導体素子。
【請求項5】
前記発光構造物と前記導電性基板の間に配置される第1導電層をさらに含み、
前記第1導電層は、前記複数個のリセスに延在し、且つ、前記複数個の第1電極と連結する複数個の連結電極を含み、
前記複数個の連結電極は、それぞれ前記複数個のリセスに延在し、
前記複数個の連結電極の数は、48~236である、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項6】
前記第2電極と前記第1導電層の間に配置される第2導電層をさらに含み、
前記第2導電層は、前記第2電極を囲み、
前記第2導電層は、前記第2電極と接触する領域および前記第2導電型半導体層と接触する領域を含む、請求項5に記載の半導体素子。
【請求項7】
前記第2導電層と前記第1導電層の間に配置される絶縁層をさらに含み、
前記絶縁層は、前記複数個のリセス内に延在し、
前記絶縁層は、前記複数個のリセス内に配置される貫通孔を含む、請求項6に記載の半導体素子。
【請求項8】
前記複数個の第1電極は、前記貫通孔内に配置される、請求項7に記載の半導体素子。
【請求項9】
前記絶縁層が前記第1導電型半導体層と接する領域の幅は、1μm~4μmの範囲を含む、請求項8に記載の半導体素子。
【請求項10】
前記導電性基板に配置され、且つ、前記発光構造物から離隔される第2電極パッドをさらに含み、
前記第2電極パッドは、前記第2導電層に電気的に連結する、請求項6に記載の半導体素子。
【請求項11】
前記第2電極パッドは、その上に溝を含み、
前記発光構造物の上面は、パターンを含む、請求項10に記載の半導体素子。
【請求項12】
前記第2導電層は、前記第2導電層の下面に配置される凹部を含み、
前記凹部は、前記第2導電層の前記下面から前記第2導電層の上面に向かう方向にへこむ、請求項7に記載の半導体素子。
【請求項13】
前記第2導電層は、前記第2電極の下面から前記第2電極が前記絶縁層から離隔される離隔領域に延在し、
前記凹部は前記離隔領域と垂直方向において重なる、請求項12に記載の半導体素子。
【請求項14】
前記第2電極の上面は前記第2導電型半導体層の前記下面に接触し、前記複数個のリセスの前記上面は前記第1導電型半導体層内に配置される端面である、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項15】
本体;および
前記本体内に配置される半導体素子を含み
前記半導体素子は、
導電性基板;
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層の間に配置される活性層、および前記第2導電型半導体層と前記活性層を貫通し、前記第1導電型半導体層内に延在する複数個のリセスを含む発光構造物;
前記第1導電型半導体層と電気的に連結される複数個の第1電極;
前記第2導電型半導体層と電気的に連結される第2電極;
前記発光構造物と前記導電性基板の間に配置される第1導電層;
前記第2電極と前記第1導電層の間に配置される第2導電層;および
前記導電性基板に配置され、且つ、前記発光構造物から離隔される第2電極パッドを含み、
前記第1導電型半導体層、前記第2導電型半導体層および前記活性層は、それぞれアルミニウムを含み、
前記複数個の第1電極は、前記複数個のリセスの上面に配置される前記第1導電型半導体層の一部と接触し、
前記第1導電型半導体層は、前記活性層に隣接して配置される第1Al含有層を含み、前記第1Al含有層は前記第1導電型半導体層内における最も低いアルミニウム組成を有する領域であり、前記複数個のリセスは前記第1Al含有層まで形成され、前記第1電極は前記第1Al含有層と電気的に連結
し、
前記第2電極は、前記第2導電型半導体層と接触し、
前記活性層から放出される光は、100nm~320nmの範囲にメインピークを有し、
前記複数個のリセスの総面積は、前記発光構造物の水平方向最大断面積の13%~30%の範囲を含み、
前記第2電極が前記第2導電型半導体層と接触する総面積は、前記発光構造物の水平方向最大断面積の35.0%~69.4%の範囲を含み、
前記水平方向は前記発光構造物の厚さ方向と垂直する方向であり、
前記第2電極パッドは、前記第2導電層に電気的に連結する、半導体素子パッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は半導体素子に関するものである。
【背景技術】
【0002】
GaN、AlGaNなどの化合物を含む半導体素子は、広くて調整が容易なバンドギャップエネルギーを有するなどの多くの長所を有しているため、発光素子、受光素子および各種ダイオードなどで多様に使用され得る。
【0003】
特に、半導体の3-5族または2-6族化合物半導体物質を利用した発光ダイオード(Light Emitting Diode)やレーザーダイオード(Laser Diode)のような発光素子は、薄膜成長技術および素子材料の開発により赤色、緑色、青色および紫外線などの多様な色を具現することができ、蛍光物質を利用したり色を組み合わせることによって効率の良い白色光線の具現も可能であり、蛍光灯、白熱灯などの既存の光源と比べて低消費電力、半永久的な寿命、迅速な応答速度、安全性、環境親和性の長所を有する。
【0004】
それだけでなく、光検出器や太陽電池のような受光素子も半導体の3-5族または2-6族化合物半導体物質を利用して製作する場合、素子材料の開発により多様な波長領域の光を吸収して光電流を生成することによって、ガンマ線からラジオ波長領域までの多様な波長領域の光を利用することができる。また迅速な応答速度、安全性、環境親和性および素子材料の容易な調節の長所を有しているため、電力制御または超高周波回路や通信用モジュールにも容易に利用することができる。
【0005】
したがって、半導体素子は、光通信手段の送信モジュール、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置のバックライトを構成する冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescence Lamp)を代替できる発光ダイオードバックライト、蛍光灯や白熱電球を代替できる白色発光ダイオード照明装置、自動車ヘッドライトおよび信号灯およびGasや火災を感知するセンサなどにまで応用が拡大している。また、半導体素子は高周波応用回路やその他電力制御装置、通信用モジュールにまでその応用が拡大され得る。
【0006】
特に、紫外線波長領域の光を放出する発光素子は硬化作用や殺菌作用をするため、硬化用、医療用、および殺菌用として使用され得る。
【0007】
しかし、紫外線波長領域の光を放出する発光素子はAlの組成が高いため半導体層に電流がよく分散しない問題がある。したがって、光出力が弱くなり動作電圧が上昇する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
実施例は光出力が向上した半導体素子を提供する。
【0009】
また、指向角の調節が可能な半導体素子を提供する。
【0010】
また、動作電圧が低くなった半導体素子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
実施例に係る半導体素子は、第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層間に配置される活性層を含み、前記第2導電型半導体層と前記活性層を貫通して前記第1導電型半導体層の一部の領域まで配置される複数個のリセスを含む発光構造物;前記複数個のリセスの内部に配置され、前記第1導電型半導体層と電気的に連結される複数個の第1電極;および前記第2導電型半導体層と電気的に連結される第2電極を含み、前記複数個の第1電極が前記第1導電型半導体層に接触する第1面積と前記第2電極が前記第2導電型半導体層に接触する第2面積の比(第1面積:第2面積)は1:3~1:10である。
【0012】
前記第1面積は前記発光構造物の水平方向最大断面積の7.4%以上20%以下であり得る。
【0013】
前記第2面積は前記発光構造物の水平方向最大断面積の35%以上70%以下であり得る。
【0014】
前記複数個のリセスの面積は前記発光構造物の水平方向最大断面積の13%以上30%以下であり得る。
【0015】
前記活性層は紫外線波長帯の光を生成することができる。
【0016】
前記リセスの直径は38μm以上60μm以下であり得る。
【0017】
前記リセスの側面の傾斜角度は70度以上90度以下であり得る。
【0018】
前記第1電極の直径は24μm以上50μm以下であり得る。
【0019】
前記第1導電型半導体層は前記活性層と隣接して配置された低抵抗層と前記低抵抗層上に配置される高抵抗層を含み、前記高抵抗層は前記低抵抗層よりAl含量が高く、前記第1電極は前記低抵抗層に配置され得る。
【0020】
前記複数個のリセスの上面は、第1電極層と第1導電型半導体層が接する第1領域、第1絶縁層と第1導電型半導体層が接する第2領域、および第2絶縁層と第1導電型半導体層が接する第3領域を含むことができる。
【0021】
前記第2領域の幅は11μm~28μmであり得る。
【0022】
前記第3領域の幅は1μm~4μmであり得る。
【0023】
本発明の他の実施例に係る半導体素子は、第1導電型半導体層、活性層、および第2導電型半導体層が第1方向に配置され、前記第2導電型半導体層と前記活性層を貫通して前記第1導電型半導体層の一部の領域まで配置される複数個のリセスを含む発光構造物;および前記複数個のリセスの内部に配置され、前記第1導電型半導体層と電気的に連結される複数個の第1電極を含み、前記第1方向と垂直な方向を第2方向とする時、前記複数個のリセスの前記第2方向での最大断面積は前記発光構造物の前記第2方向での最大断面積の20%以上30%以下である。
【発明の効果】
【0024】
実施例によると、半導体素子の光出力が向上され得る。
【0025】
また、半導体素子の指向角を調節することができる。
【0026】
また、半導体素子の動作電圧が低くなり得る。
【0027】
本発明の多様かつ有益な長所と効果は前述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】本発明の第1実施例に係る半導体素子の概念図。
【
図3】本発明の第1実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図4】本発明の第2実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図5】本発明の第3実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図6】第1~第3実施例に係る半導体素子の光出力を測定したグラフ。
【
図7】第1~第3実施例に係る半導体素子の動作電圧を測定したグラフ。
【
図8】本発明の第4実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図9】本発明の第5実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図10】本発明の第6実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図11】本発明の第7実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図12】第4~第7実施例に係る半導体素子の光出力を測定したグラフ。
【
図13】第4~第7実施例に係る半導体素子の動作電圧を測定したグラフ。
【
図14】本発明の第8実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図15】本発明の第9実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図16】本発明の第10実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図17】本発明の第11実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図18】本発明の第12実施例に係る半導体素子の平面図。
【
図19】第9~第12実施例に係る半導体素子の光出力を測定したグラフ。
【
図20】第9~第12実施例に係る半導体素子の動作電圧を測定したグラフ。
【
図21】本発明の実施例に係る発光構造物の概念図。
【
図22】発光構造物のアルミニウム組成を測定したグラフ。
【
図23a】リセスの個数の変化につれて光出力が向上する構成を説明するための図面。
【
図23b】リセスの個数の変化につれて光出力が向上する構成を説明するための図面。
【
図24】本発明の第13実施例に係る半導体素子の概念図。
【
図30】本発明の第14実施例に係る半導体素子の概念図。
【
図38】本発明の第15実施例に係る半導体素子の概念図。
【
図43】本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの概念図。
【
図47】半導体素子の第17実施例の一部分を詳細に示した図面。
【
図48】半導体素子の第18実施例の一部分を詳細に示した図面。
【
図49】半導体素子の第19実施例の一部分を詳細に示した図面。
【
図52】半導体素子が配置されたパッケージを示した図面。
【
図53】本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの平面図。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本実施例は他の形態に変形させたりまたは複数の実施例を組み合わせることができ、本発明の範囲は下記で説明する実施例に限定されるものではない。
【0030】
特定の実施例で説明された事項が他の実施例で説明されておらずとも、他の実施例でその事項と反対または矛盾する説明がない限り、他の実施例に関連した説明と理解され得る。
【0031】
例えば、特定の実施例で構成Aに対する特徴を説明し、他の実施例で構成Bに対する特徴を説明したのであれば、構成Aと構成Bが結合された実施例が明示して記載されておらずとも、反対または矛盾する説明がない限り、本発明の技術的範囲に属するものと理解されるべきである。
【0032】
実施例の説明において、いずれか一つのelementが他のelementの「上(うえ)または下(した)(on or under)」に形成されるものと記載される場合において、上(うえ)または下(した)(on or under)は二つのelementが互いに直接(directly)接触するか一つ以上の他のelementが前記二つのelementの間に配置されて(indirectly)形成されるものをすべて含む。また「上(うえ)または下(した)(on or under)」と表現される場合、一つのelementを基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含み得る。
【0033】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。
【0034】
図1は本発明の第1実施例に係る半導体素子の概念図、
図2は
図1のA部分拡大図である。
【0035】
図1を参照すると、実施例に係る半導体素子は第1導電型半導体層122、第2導電型半導体層126、活性層124を含む発光構造物120と、第1導電型半導体層122と電気的に連結される第1電極142と、第2導電型半導体層126と電気的に連結される第2電極246を含む。
【0036】
第1導電型半導体層122、活性層124、および第2導電型半導体層126は第1方向(Y方向)に配置され得る。以下では各層の厚さ方向である第1方向(Y方向)を垂直方向と定義し、第1方向(Y方向)と垂直な第2方向(X方向)を水平方向と定義する。
【0037】
実施例に係る発光構造物120は紫外線波長帯の光を出力することができる。例示的に発光構造物120は、近紫外線波長帯の光UV-Aを出力することもでき、遠紫外線波長帯の光UV-Bを出力することもでき、深紫外線波長帯の光UV-Cを出力することもできる。波長範囲は発光構造物120のAlの組成比によって決定され得る。
【0038】
例示的に、近紫外線波長帯の光UV-Aは320nm~420nm範囲の波長を有することができ、遠紫外線波長帯の光UV-Bは280nm~320nm範囲の波長を有することができ、深紫外線波長帯の光UV-Cは100nm~280nm範囲の波長を有することができる。
【0039】
発光構造物120は、第2導電型半導体層126および活性層124を貫通して第1導電型半導体層122の一部の領域まで形成される複数個のリセス128を含むことができる。
【0040】
第1電極142は、リセス128の上面に配置されて第1導電型半導体層122と電気的に連結され得る。第2電極246は第2導電型半導体層126の下部に形成され得る。第2電極246はリセス128により区画され得る。
【0041】
第1電極142と第2電極246はオーミック電極であり得る。第1電極142と第2電極246はITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZONitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、またはNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成され得るが、このような材料に限定されはしない。
【0042】
半導体素子の一側の角領域には第2電極パッド166が配置され得る。第2電極パッド166は中央部分が陥没して上面が凹部と凸部を有することができる。上面の凹部にはワイヤー(図示されず)がボンディングされ得る。したがって、接着面積が広くなって第2電極パッド166とワイヤーがさらに堅固にボンディングされ得る。
【0043】
第2電極パッド166は光を反射することができる。したがって、第2電極パッド166は発光構造物120と近いほど光抽出効率が向上され得る。
【0044】
第2電極パッド166と発光構造物120の間の最短距離は5μm~30μmであり得る。10μmより小さいと工程マージンの確保が難しく、30μmより大きいと全体の素子で第2電極パッド166が配置される面積が広くなって、発光層24の面積が縮小され、光量が低減され得る。
【0045】
第2電極パッド166の凸部の高さは活性層124より高くてもよい。したがって、第2電極パッド166は活性層124から素子の水平方向に放出される光を上部に反射させて光抽出効率を向上させ、指向角を制御することができる。
【0046】
第2電極パッド166の下部で第1絶縁層131が一部オープンされて第2導電層150と第2電極246が電気的に連結され得る。パッシベーション層180は発光構造物120の上部面と側面に形成され得る。パッシベーション層180は第2電極246と隣接した領域や第2電極246の下部で第1絶縁層131と接触することができる。
【0047】
第1絶縁層131がオープンされて第2電極246が第2導電層150と接触する部分の幅d22は、例えば40μm~90μmであり得る。40μmより小さいと動作電圧が上昇する問題があり、90μmより大きいと第2導電層150を外部に露出させないための工程マージンの確保が困難であり得る。第2導電層150が第2電極246の外側領域に露出すると、素子の信頼性が低下され得る。したがって、好ましくは、幅d22は第2電極246の全体幅の60%~95%であり得る。
【0048】
図2を参照すると、発光構造物120のAl組成が高くなると、発光構造物120内で電流拡散特性が低下され得る。また、活性層124はGaN基板の青色発光素子と比べて側面に放出する光量が増加することになる(TMモード)。このようなTMモードは紫外線半導体素子で発生し得る。
【0049】
実施例によると、電流拡散のために、一般的なGaN半導体と比べて相対的に多い個数のリセス128を形成して第1電極142を配置することができる。
【0050】
第1絶縁層131は第1電極142を活性層124および第2導電型半導体層126と電気的に絶縁させることができる。また、第1絶縁層131は第2電極246と第2導電層150を第1導電層165と電気的に絶縁させることができる。
【0051】
第1絶縁層131は、SiO2、SixOy、Si3N4、SixNy、SiOxNy、Al2O3、TiO2、AlNなどからなる群から少なくとも一つが選択されて形成され得るが、これに限定されない。第1絶縁層131は単層または多層で形成され得る。例示的に第1絶縁層131は銀Si酸化物やTi化合物を含む多層構造のDBR(distributed Bragg reflector)でもよい。しかし、必ずしもこれに限定されず、第1絶縁層131は多様な反射構造を含むことができる。
【0052】
第1絶縁層131が絶縁機能を遂行する場合、活性層124から側面に向かって放出される光L1を上向き反射させて光抽出効率を向上させることができる。後述するように、リセス128の個数が多くなるほど光抽出効率はより効果的であり得る。
【0053】
第1電極142の直径W3は24μm以上50μm以下であり得る。このような範囲を満足する場合、電流の分散に有利となり得、多い個数の第1電極142を配置することができる。
【0054】
第1電極142の直径W3が24μmより小さい場合、第1導電型半導体層122に注入される電流が充分でなく、50μmより大きい場合、第1導電型半導体層122の面積に配置される複数個の第1電極142の数が充分でないこともあり得るため、電流の分散特性において不利となり得る。
【0055】
リセス128の直径W1は38μm以上60μm以下であり得る。リセス128の直径W1は、第2導電型半導体層126の下部に配置されてリセスで最も広い面積と定義することができる。
【0056】
リセス128の直径W1が38μmより小さい場合、リセス128の内部に配置される第1電極142の形成において工程マージンの確保が難しく、60μmより大きいと除去される第1電極142に隣接した発光層124のボリュームが増加するため発光効率が低下され得る。
【0057】
リセス128の上面143の直径W2は30μm以上58μm以下であり得る。
【0058】
例示的にリセス128の直径W1は56μmであり、上面の直径W2は54μmであり得る。リセス128の傾斜角度θ5は70度~90度であり得る。このような面積範囲を満足する場合、上面に第1電極142を形成するのに有利であり得、多い個数のリセス128を形成することができる。
【0059】
傾斜角度θ5が70度より小さいと、除去される発光層124のボリュームが増加する問題があるため、発光効率が低下され得る。リセス128の傾斜角度θ5を利用して第1電極142と第2電極246の面積を調節することができる。
【0060】
第1電極142の厚さd2は第1絶縁層131の厚さd3より薄くてもよく、第1絶縁層131と0μm~4μmの離隔距離d4を有することができる。
【0061】
第1電極142の厚さd2が第1絶縁層131の厚さd3より薄い場合、第1導電層165を配置する時に発生するステップカバレッジ特性の低下による剥離およびクラックなどの問題点を解決することができる。また、第1絶縁層131と離隔距離d4を有することによって第2絶縁層132のギャップフィル(Gap-fil)特性が向上され得る。
【0062】
第1電極142と第1絶縁層131の離隔距離d4は0μm~4μmであり得る。
【0063】
第1電極142と第1絶縁層131の離隔距離d4が4μmより大きい場合、リセス128の上面に配置される第1絶縁層131の幅が減るため工程マージンの確保が難しいため信頼性が低下され得る。また、第1電極142の幅W3が減って動作電圧特性が低下され得る。リセス128の上面143は第1絶縁層131と第1導電型半導体層122が接する第1領域d5、第2絶縁層132と第1導電型半導体層122が接する第2領域d4、および第1電極層142と第1導電型半導体層122が接する第3領域d6を含むことができる。第3領域d6は第1電極142の幅Wと同じであり得る。
【0064】
第1絶縁層142と第2絶縁層132が同じ物質で構成される場合、第1絶縁層142と第2絶縁層132は物理的および/または化学的結合によって区分されないこともある。この場合、第1領域d5の幅と第2領域d4の幅の和を第1領域d5の幅や第2領域d4の幅と定義してもよい。
【0065】
第1領域d5の幅が広くなると第3領域d6が狭くなり、第1領域d5の幅が広くなると第3領域d6が広くなり得る。
【0066】
第1領域d5の幅は11μm~28μmであり得る。11μmより小さいと、工程マージンの確保が難しいため素子の信頼性が低下され得、28μmより大きいと第1電極層142の幅W3が減るため電気的特性が低下され得る。
【0067】
第3領域d6の幅は第1領域d5の幅と第2領域d4の幅を調節して決定することができる。素子全体に電流の分布を均一にし、電流の注入を最適化するためにリセス128の幅を前記範囲内で自由に設計することができる。
【0068】
また、リセス128の広さは第1領域d5、第2領域d4、および第3領域d6の幅を調節して決定することができる。リセス128の面積が大きくなる場合、第2電極246が配置され得る面積が減る。これを通じて第1電極142と第2電極246の比率を決定することができ、電子と正孔の密度(density)を整合させて電流密度を最適化するためにリセス128の幅を前記範囲内で自由に設計することができる。
【0069】
第2電極246の厚さは第1絶縁層131の厚さより薄くてもよい。
【0070】
第2電極246は第1絶縁層131と1μm~4μmの第1離隔距離S2を有することができる、1μm未満の離隔距離を有する場合、工程マージンの確保が難しいため信頼性が低下され得る。4μmより離隔距離が長い場合、第2電極246が配置される面積が狭くなって動作電圧が上昇する問題点が発生し得る。
【0071】
第2導電層150は第2電極246を覆うことができる。したがって、第2電極パッド166と、第2導電層150、および第2電極246は一つの電気的チャネルを形成することができる。
【0072】
第2導電層150は第2電極246を完全に包み込み、第1絶縁層131の側面と上面に接することができる。第2導電層150は第1絶縁層131との接着力がよい物質からなり、Cr、Al、Ti、Ni、Auなどの物質で構成される群から選択される少なくとも一つの物質およびこれらの合金で構成され得、単一層あるいは複数の層からなり得る。
【0073】
第2導電層150が第1絶縁層131の側面と上面と接する場合、第2電極246の熱的、電気的信頼性を向上させることができる。また、第1絶縁層131と第2電極246の間に放出される光を上部に反射する反射機能を有することができる。
【0074】
第2導電層150は第1絶縁層131と第2電極246の間の第2離隔距離に配置され得る。第2導電層150は第2離隔距離で第2電極246の側面と上面および第1絶縁層131の側面と上面に接することができる。
【0075】
また、第2離隔距離内で第2導電層150と第2導電性半導体層126が接してショットキー接合が形成される領域が配置され得、ショットキー接合を形成することによって電流の分散が容易となり得る。
【0076】
第2絶縁層132は第2電極246、第2導電層150を第1導電層165と電気的に絶縁させる。第1導電層165は第2絶縁層132に形成されたリセスの内部に延びて第1電極142と電気的に連結され得る。
【0077】
第1絶縁層131の厚さは第2絶縁層132の厚さより小さくてもよい。例示的に第1絶縁層131の厚さは3000オングストローム~7000オングストロームであり得る。3000オングストロームより薄い場合、電気的信頼性が低下され得、7000オングストロームより厚いと第2導電層150が第1絶縁層131の上部と側面に配置される時、第2導電層150のステップカバレッジ特性が悪いため剥離やクラックを誘発する恐れがある。剥離やクラックを誘発する場合、電気的信頼性が低下したり光抽出効率が低下する問題点を引き起こす恐れがある。
【0078】
第2絶縁層132の厚さは4000オングストローム~10000オングストロームであり得る。4000オングストロームより薄い場合、素子の動作時電気的信頼性が低下され得、10000オングストロームより厚い場合、工程時に素子に加えられる圧力や熱的ストレスによって信頼性が低下され得、工程時間が長くなって素子の単価が高くなる問題を引き起こす恐れがある。第1絶縁層131と第2絶縁層132の厚さはこれに限定されない。
【0079】
第1導電型半導体層122は第1導電型半導体層122はIII-V族、II-VI族などの化合物半導体で具現され得、第1導電型半導体層122に第1ドーパントがドーピングされ得る。第1導電型半導体層122は、Inx1Aly1Ga1-x1-y1N(0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦x1+y1≦1)の組成式を有する半導体材料、例えばGaN、AlGaN、InGaN、InAlGaNなどから選択され得る。そして、第1ドーパントはSi、Ge、Sn、Se、Teのようなn型ドーパントであり得る。第1ドーパントがn型ドーパントである場合、第1ドーパントがドーピングされた第1導電型半導体層122はn型半導体層であり得る。
【0080】
第1導電型半導体層122はAlの組成が相対的に低い低抵抗層122aとAlの組成が相対的に高い高抵抗層122bを有することができる。高抵抗層122bはAlの組成が60%~70%であり得、低抵抗層122aはAlの組成が40%~50%であり得る。低抵抗層122aは活性層124と隣接して配置される。
【0081】
第1電極142は低抵抗層122aの内部に配置され得る。すなわち、リセス128は低抵抗層122aに形成されることが好ましい。高抵抗層122bはAlの組成が高く電流拡散特性が相対的に低いためである。したがって、リセス128の内部で第1電極142が低抵抗層122aと接してオーミックを形成することができ、高抵抗層122bに発光する光は高抵抗層122bで吸収されないため発光効率が向上され得る。
【0082】
活性層124は、第1導電型半導体層122を通じて注入される電子(または正孔)と第2導電型半導体層126を通じて注入される正孔(または電子)とが会う層である。活性層124は電子と正孔が再結合するにつれて低いエネルギー準位に遷移し、それに相応する波長を有する光を生成することができる。
【0083】
活性層124は単一井戸構造、多重井戸構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸(Multi Quantum Well;MQW)構造、量子ドット構造または量子細線構造のうちいずれか一つの構造を有することができ、活性層124の構造はこれに限定されない。活性層はAlを含むことができる。
【0084】
第2導電型半導体層126は活性層124上に形成され、III-V族、II-VI族などの化合物半導体で具現され得、第2導電型半導体層126に第2ドーパントがドーピングされ得る。第2導電型半導体層126は、Inx5Aly2Ga1-x5-y2N(0≦x5≦1、0≦y2≦1、0≦x5+y2≦1)の組成式を有する半導体物質またはAlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPから選択された物質で形成され得る。第2ドーパントがMg、Zn、Ca、Sr、Baなどのようなp型ドーパントである場合、第2ドーパントがドーピングされた第2導電型半導体層126はp型半導体層であり得る。
【0085】
第2導電型半導体層126がAlGaNである場合、低い電気電導度によって正孔の注入が円滑でないこともある。したがって、相対的に電気電導度が優秀であり、第2導電型半導体層126のような極性のGaNを第2導電型半導体層126の底面に配置してもよい。しかし、必ずしもこれに限定されず、後述するように、第2電極と接触する第2導電型半導体層126の表面層はAlGaNでもよい。
【0086】
再び
図1を参照すると、第2導電層150は第2電極246と第2電極パッド166を電気的に連結することができる。
【0087】
第2導電層150は、Cr、Al、Ti、Ni、Auなどの物質で構成される群から選択される少なくとも一つの物質およびこれらの合金で構成され得、単一層あるいは複数の層からなり得る。
【0088】
発光構造物120の下部面とリセス128の形状に沿って第1導電層165と接合層160が配置され得る。第1導電層165は反射率が優秀な物質からなり得る。例示的に第1導電層165はアルミニウムを含むことができる。電極層165がアルミニウムを含む場合、活性層124から基板170方向に放出される光を上部反射する役割をして光抽出効率を向上させることができる。
【0089】
接合層160は導電性材料を含むことができる。例示的に接合層160は金、錫、インジウム、アルミニウム、シリコン、銀、ニッケル、および銅で構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0090】
基板170は導電性物質からなり得る。例示的に基板170は金属または半導体物質を含むことができる。基板170は電気伝導度および/または熱電導度が優秀な金属であり得る。この場合、半導体素子の動作時に発生する熱を迅速に外部に放出することができる。
【0091】
基板170はシリコン、モリブデン、シリコン、タングステン、銅およびアルミニウムで構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0092】
第2電極パッド166は導電性物質からなり得る。第2電極パッド166は単層または多層構造を有することができ、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)および金(Au)を含むことができる。例示的に第2電極パッド166はTi/Ni/Ti/Ni/Ti/Auの構造を有することができる。
【0093】
発光構造物120の上面と側面にはパッシベーション層180が配置され得る。パッシベーション層180の厚さは2000オングストローム~5000オングストロームであり得る。2000オングストロームより小さい場合、素子を外部の水分や異物から保護するのに充分でないため素子の電気的、光学的信頼性を低下させ得、5000オングストロームより厚い場合、素子に加えられるストレスが大きくなるため光学的、電気的信頼性を低下させたり、工程時間が長くなることによって素子の単価が高くなる問題点を引き起こす恐れがある。
【0094】
発光構造物120の上面には凹凸が形成され得る。このような凹凸は発光構造物120から出射する光の抽出効率を向上させることができる。凹凸は紫外線波長により平均高さが異なり得、UV-Cの場合、300nm~800nm程度の高さを有し、平均500nm~600nm程度の高さを有する時に光抽出効率が向上され得る。
【0095】
図3は本発明の第1実施例に係る半導体素子の平面図、
図4は本発明の第2実施例に係る半導体素子の平面図、
図5は本発明の第3実施例に係る半導体素子の平面図、
図6は第1~第3実施例に係る半導体素子の光出力を測定したグラフ、
図7は第1~第3実施例に係る半導体素子の動作電圧を測定したグラフである。
【0096】
図3を参照すると、Alの組成が高くなると電流の分散特性が低下され得る。したがって、それぞれの第1電極142周辺の地点にのみ電流が分散し、距離が遠い地点では電流密度が急激に低くなり得る。したがって、有効発光領域P2が狭くなり得る。有効発光領域P2は、電流密度が最も高い第1電極142周辺の地点での電流密度を基準として電流密度が40%以下である境界地点までの領域と定義することができる。例えば、リセス128の中心から5μm~40μm離れた距離を境界地点と定義することができる。しかし、注入電流のレベル、Alの組成により可変的であり得る。
【0097】
特に、隣り合った第1電極142の間である低電流密度領域P3は電流密度が低いため発光にほとんど寄与できないこともある。したがって、実施例は電流密度が低い低電流密度領域P3に第1電極142をさらに配置して光出力を向上させることができる。
【0098】
例示的に
図3と比べて
図4の場合、低電流密度領域P3の面積が減ったことを確認することができる。また、
図5の場合、
図4と比べて低電流密度領域P3の面積がさらに減ったことを確認することができる。
【0099】
一般的にGaN半導体層の場合、相対的に電流の分散特性が優秀であるため、リセスおよび第1電極の面積を最小化することが好ましい。リセスと第1電極の面積が大きくなるほど活性層の面積が小さくなるためである。しかし、実施例の場合Alの組成が高くて電流拡散特性が相対的に劣るため、活性層の面積を犠牲にしてでも第1電極の個数を増加させることが好ましい。
【0100】
チップの全体サイズを基準として、リセスの直径W1の比率は1:0.038~1:0.060であり得る。1:0.038より小さい場合、リセス128の内部に配置される第1電極142の形成において工程マージンの確保が難しく、1:0.060より大きいと除去される第1電極142に隣接した発光層124のボリュームが増加するため発光効率が低下され得る。例示的にチップのサイズは1000μmであり得るがこれに限定されない。
【0101】
また、チップの全体サイズを基準として第1電極の直径W3の比率は1:0.024~1:0.050であり得る。1:0.024より小さい場合、第1導電型半導体層122に注入される電流が充分でなく、1:0.050より大きい場合、第1導電型半導体層122の面積に配置される複数個の第1電極142の数が充分でないこともあり得るため、電流の分散特性において不利となり得る。
【0102】
図6を参照すると、リセス128の個数が14個である第1実施例の光出力100%を基準として、リセス128の個数が31個である第2実施例は光出力が114.7%向上したことを確認することができる。また、リセスの個数が44個となると光出力は140.1%向上することを確認することができる。すなわち、活性層の全体の面積は減ったが、発光に参加する活性層の面積は増加したことが分かる。
【0103】
図7を参照すると、リセス128の個数が14個である第1実施例の動作電圧100%を基準として、リセス128の個数が31個である第2実施例は動作電圧が87%で低くなったことを確認することができる。また、リセスの個数が44個となると動作電圧は78%でさらに低くなることを確認することができる。すなわち、第1電極の総面積が大きくなって電流の分散特性が向上することによって動作電圧が低くなったことを確認することができる。
【0104】
図8は本発明の第4実施例に係る半導体素子の平面図、
図9は本発明の第5実施例に係る半導体素子の平面図、
図10は本発明の第6実施例に係る半導体素子の平面図、
図11は本発明の第7実施例に係る半導体素子の平面図、
図12は第4~第7実施例に係る半導体素子の光出力を測定したグラフ、
図13は第4~第7実施例に係る半導体素子の動作電圧を測定したグラフである。
【0105】
図8を参照すると、リセス128の個数が48個である場合には、リセス128を横縦方向に一直線に配置することができず、ジグザグに配置している。この場合、低電流密度領域P3の面積はさらに狭くなったことを確認することができる。
【0106】
図9~
図11を参照すると、リセス128の個数が62個を越えてからは有効発光領域P2が重なることを確認することができる。したがって、活性層はほとんど発光に参加することができる。
【0107】
複数個の第1電極142が第1導電型半導体層122と接触する第1面積は発光構造物120の水平方向最大断面積の7.4%以上20%以下、または10%以上20%以下であり得る。第1面積はそれぞれの第1電極142が第1導電型半導体層122と接触する総面積であり得る。
【0108】
複数個の第1電極142の第1面積が7.4%未満である場合には、十分な電流拡散特性を有することができないため光出力が減少し、20%を超過する場合には活性層および第2電極の面積が過度に減少して動作電圧が上昇し光出力が減少する問題がある。
【0109】
また、複数個のリセス128の総面積は発光構造物120の水平方向最大断面積の13%以上30%以下であり得る。リセス128の総面積が前記条件を満足しないと、第1電極142の総面積を7.4%以上20%以下に制御し難い。また、動作電圧が上昇し光出力が減少する問題がある。
【0110】
第2電極246が第2導電型半導体層126と接触する第2面積は発光構造物120の水平方向最大断面積の35%以上70%以下であり得る。第2面積は第2電極246が第2導電型半導体層126と接触する総面積であり得る。
【0111】
第2面積が35%未満である場合には第2電極の面積が小さくなって動作電圧が上昇し、正孔の注入効率が低下する問題がある。第2面積が70%を超過する場合には第1面積を効果的に広げることができないため電子の注入効率が低下する問題がある。
【0112】
すなわち、第1面積と第2面積は反比例関係を有する。第1電極の個数を増やすためにリセスの個数を増やす場合、第2電極の面積が減少することになる。光出力を高めるためには電子と正孔の分散特性が均衡を保たなければならない。したがって、第1面積と第2面積の適正な比率を定めることが重要である。
【0113】
図12を参照すると、リセス128の個数が48個である第4実施例の光出力100%を基準として、リセス128の個数が増加するほど光出力は向上することを確認することができる。また、
図13を参照すると、リセス128の個数が48個である第4実施例の動作電圧100%を基準としてリセス128の個数が増加するほど動作電圧が低くなることを確認することができる。
【0114】
下記の表1は実施例1~7の発光構造物の面積、p-オーミック電極の面積(第2面積)、リセスの面積、n-オーミック電極の面積(第1面積)、およびリセスの個数を測定した。
【0115】
発光構造物の水平方向最大面積は発光構造物の面積とリセス面積を合算した面積であり得る。すなわち、発光構造物の水平方向最大面積(発光構造物とリセス面積の和)は100%であり、各面積は発光構造物の水平方向最大面積を基準として計算された値であり得る。
【0116】
発光構造物の面積は発光構造物の最大面積からリセス面積を除いた面積であり得る。すなわち、リセス面積が増加するほど発光構造物の面積は減少することになる。
【0117】
リセス面積はリセスが占める総面積の比率である。
【0118】
p-オーミック電極の面積はリセスの個数が多くなるほど減少する第2電極の面積比率である。
【0119】
n-オーミック電極面積はリセス128の個数が多くなるほど増加する第1電極の面積比率である。
【0120】
【0121】
実施例1~7を参照すると、リセス128の個数が多くなるほど発光構造物の面積と第2電極(p-オーミック電極)の面積は縮小し、リセス128の総面積および第1電極(n-オーミック電極)の面積は次第に増加することを確認することができる。
【0122】
複数個の第1電極が第1導電型半導体層に接触する第1面積と第2電極が第2導電型半導体層に接触する第2面積の比(第1面積:第2面積)は1:3~1:10であり得る。
【0123】
面積比が1:10より大きくなる場合には第1面積が相対的に小さいため電流の分散特性が低下され得る。例示的に実施例1の場合、第1面積が約1.8%しかないため電流の注入効率が低下され得る。その結果、第1電極の隣接領域でのみ発光するようになる。
【0124】
実施例1~7はチップサイズ、リセスおよび第1電極の大きさを同一に制御した。例示的にリセス128の直径は56μmであり得、第1電極の直径は42μmであり得る。リセスおよび第1電極の個数が多くなるほど第1面積は大きくなって第2面積は小さくなることになる。
【0125】
図14は本発明の第8実施例に係る半導体素子の平面図、
図15は本発明の第9実施例に係る半導体素子の平面図、
図16は本発明の第10実施例に係る半導体素子の平面図、
図17は本発明の第11実施例に係る半導体素子の平面図、
図18は本発明の第12実施例に係る半導体素子の平面図、
図19は第9~第12実施例に係る半導体素子の光出力を測定したグラフ、
図20は第9~第12実施例に係る半導体素子の動作電圧を測定したグラフである。
【0126】
図16を参照すると、リセス128の個数を181個に増加させるためにリセス128の直径を減少させた。例示的にリセス128の直径W12は38μmであり得、第1電極の直径W32は24μmであり得る。
【0127】
また、
図18を参照すると、リセス128の個数を236個に増加させるためにリセス128の直径をさらに減少させた。例示的にリセス128の直径W13は32μmであり得、第1電極の直径W33は20μmであり得る。
【0128】
図19を参照すると、第9実施例の光出力100%を基準としてリセス128の個数が181個と208個に増加すると、光出力が微細に増加することを確認することができる。しかし、リセス128の個数が236個に増加すると、かえって光出力が減少することを確認することができる。
【0129】
図20を参照すると、第9実施例の動作電圧を基準としてリセス128の個数が181個および236個に増加させた場合には、かえって動作電圧が上昇したことを確認することができる。
【0130】
下記の表2は実施例8~12の発光構造物面積、p-オーミック電極の面積比率、リセスの総面積比率、n-オーミック電極の総面積、およびリセスの個数を測定した表である。
【0131】
表1で定義した通り、発光構造物の水平方向最大面積は発光構造物の面積とリセス面積を合算した面積であり得る。すなわち、発光構造物の水平方向最大面積(発光構造物とリセス面積の和)は100%であり、それぞれの面積は発光構造物の水平方向最大面積を基準として計算された値であり得る。
【0132】
【0133】
表2を参照すると、実施例10~12はリセス128の個数が増加したにもかかわらず、リセス128の総面積と第1電極の総面積はかえって減少したことを確認することができる。
【0134】
すなわち、リセス128と第1電極142の直径を減らして多い個数を配置しても第1面積と第2面積の比を1:3未満に制御し難いことを確認することができる。
【0135】
表1および表2を総合すると、複数個の第1電極が第1導電型半導体層に接触する第1面積と第2電極が第2導電型半導体層に接触する第2面積の比(第1面積:第2面積)が1:3~1:10である場合、リセスの個数あるいは面積を最適化させて製作が容易でありながらも光出力を効果的に高めることができる。また、動作電圧を効果的に下げることができる。
【0136】
第1面積と第2面積の比は多様な方法によって制御することができる。例示的に、リセスの個数あるいは面積を増やす場合、第1面積は増加し第2面積は減少し得る。
【0137】
しかし、必ずしもこれに限定されず、多様な因子を制御して第1面積と第2面積の比を調節することもできる。
【0138】
例示的に
図2のように、リセスの上面に配置される第1絶縁層の幅d5を制御して第1電極の面積を制御することもでき、第2導電型半導体層126の下部に延びた第1絶縁層131と第2電極246の隔離距離を制御して第2電極の面積を制御することもできる。
【0139】
実施例9~11のように、第2導電型半導体層上に形成された複数個のリセスの総面積を発光構造物の水平方向最大断面積の20%以上30%以下に制御する場合、光出力を効果的に高め、動作電圧を低くすることができる。
【0140】
複数個のリセス間の間隔は9.0μm以上または13.5μm以上であり得る。測定の結果、第8実施例の場合、第2電極間の間隔(リセス間の間隔)は56μmであり、第9実施例の場合、19μmであり、第10実施例の場合、13.5μmであり、第11実施例の場合、9.0μmであり、第12実施例の場合、8.5μmであった。第10~第12実施例の場合、活性層の面積は減少するものの、第2電極間の間隔だけ近くなって光出力が低下し動作電圧が上昇する問題がある。
【0141】
図21は本発明の実施例に係る発光構造物の概念図、
図22は
図21のアルミニウム組成を測定したグラフである。
【0142】
本発明の実施例に係る発光構造物120は紫外線波長帯の光を出力することができる。例示的に発光構造物は近紫外線波長帯の光UV-Aを出力することもでき、遠紫外線波長帯の光UV-Bを出力することもでき、深紫外線波長帯の光UV-Cを出力することもできる。波長範囲は発光構造物120のAlの組成比によって決定され得る。
【0143】
例示的に、近紫外線波長帯の光UV-Aは320nm~420nm範囲の波長を有することができ、遠紫外線波長帯の光UV-Bは280nm~320nm範囲の波長を有することができ、深紫外線波長帯の光UV-Cは100nm~280nm範囲の波長を有することができる。
【0144】
図21を参照すると、実施例に係る半導体素子は第1導電型半導体層124、第2導電型半導体層127、および第1導電型半導体層124と第2導電型半導体層127の間に配置される活性層126を含む発光構造物120を含む。
【0145】
第1導電型半導体層124はIII-V族、II-VI族などの化合物半導体で具現され得、第1ドーパントがドーピングされ得る。第1導電型半導体層124は、Inx1Aly1Ga1-x1-y1N(0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦x1+y1≦1)の組成式を有する半導体材料、例えばGaN、AlGaN、InGaN、InAlGaNなどから選択され得る。そして、第1ドーパントはSi、Ge、Sn、Se、Teのようなn型ドーパントであり得る。第1ドーパントがn型ドーパントである場合、第1ドーパントがドーピングされた第1導電型半導体層124はn型半導体層であり得る。
【0146】
活性層126は第1導電型半導体層124と第2導電型半導体層127の間に配置される。活性層126は第1導電型半導体層124を通じて注入される電子(または正孔)と第2導電型半導体層127を通じて注入される正孔(または電子)とが会う層である。活性層126は電子と正孔が再結合するにつれて低いエネルギー準位に遷移し、紫外線波長を有する光を生成することができる。
【0147】
活性層126は単一井戸構造、多重井戸構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸(Multi Quantμm Well;MQW)構造、量子ドット構造または量子細線構造のうちいずれか一つの構造を有することができ、活性層126の構造はこれに限定されない。
【0148】
第2導電型半導体層127は活性層126上に形成され、III-V族、II-VI族などの化合物半導体で具現され得、第2導電型半導体層127に第2ドーパントがドーピングされ得る。第2導電型半導体層127はInx5Aly2Ga1-x5-y2N(0≦x5≦1、0≦y2≦1、0≦x5+y2≦1)の組成式を有する半導体物質またはAlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPから選択された物質で形成され得る。第2ドーパントがMg、Zn、Ca、Sr、Baなどのようなp型ドーパントである場合、第2ドーパントがドーピングされた第2導電型半導体層127はp型半導体層であり得る。
【0149】
第2導電型半導体層127はアルミニウム組成が高い第2-1導電型半導体層127aとアルミニウム組成が相対的に低い第2-2導電型半導体層127bを含むことができる。
【0150】
第2電極246は第2-2導電型半導体層127bとオーミック接触することができる。第2電極246は相対的に紫外線光の吸収が少ない透明電極を含むことができる。例示的に第2電極246はITOであり得るが必ずしもこれに限定されない。
【0151】
第2導電層150は第2導電型半導体層127に電流を注入することができる。また、第2導電層150は活性層126から出射する光を反射することができる。
【0152】
実施例によると、第2電極246は紫外線光の波長が有するエネルギーより高いバンドギャップを有する半導体層(例:P-AlGaN)に直接接触することができる。既存にはオーミックのためにバンドギャップが小さいGaN層に第2電極246を配置しており、紫外線光がほとんどのGaN層に吸収される問題がある。しかし、実施例の第2電極246はP-AlGaNに直接オーミック接触するためほとんどの光は第2導電型半導体層127を透過することができる。
【0153】
しかし、大多数の第2電極は紫外線光を吸収する問題がある。したがって、第2電極によるオーミック接触は維持しつつ光抽出効率を改善する必要がある。
【0154】
図22を参照すると、活性層126と第2導電型半導体層127の間には電子遮断層129が配置され得る。電子遮断層129は第1導電型半導体層124から供給された電子が第2導電型半導体層127に抜け出る流れを遮断することによって、活性層126内で電子と正孔が再結合する確率を高めることができる。電子遮断層129のエネルギーバンドギャップは活性層126および/または第2導電型半導体層127のエネルギーバンドギャップより大きくてもよい。
【0155】
電子遮断層129は、Inx1Aly1Ga1-x1-y1N(0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦x1+y1≦1)の組成式を有する半導体材料、例えばAlGaN、InGaN、InAlGaNなどから選択され得るがこれに限定されない。電子遮断層129はアルミニウム組成が高い第1層129bとアルミニウム組成が低い第2層129aとが交互に配置され得る。
【0156】
第1導電型半導体層124、障壁層126bおよび井戸層126aを含む活性層126、第2-1導電型半導体層127a、および第2-2導電型半導体層127bはすべてアルミニウムを含むことができる。したがって、第1導電型半導体層124、障壁層126b、井戸層126a、第2-1導電型半導体層127a、および第2-2導電型半導体層127bはAlGaNであり得る。しかし、必ずしもこれに限定されない。
【0157】
第2-1導電型半導体層127aの厚さは10nmより大きく、200nmより小さくてもよい。第2-1導電型半導体層127aの厚さが10nmより小さい場合、水平方向に抵抗が増加して電流の注入効率が低下され得る。また、第2-1導電型半導体層127aの厚さが200nmより大きい場合、垂直方向に抵抗が増加して電流の注入効率が低下され得る。
【0158】
第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成は井戸層126aのアルミニウム組成より高くてもよい。紫外線光を生成するために井戸層126aのアルミニウム組成は約30%~50%であり得る。もし、第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成が井戸層126aのアルミニウム組成より低い場合、第2-1導電型半導体層127aが光を吸収するため光抽出効率が低下され得る。
【0159】
第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成は40%より大きく、80%より小さくてもよい。第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成は40%より小さい場合、光を吸収する問題があり、80%より大きい場合には電流の注入効率が低下する問題がある。例示的に、井戸層126aのアルミニウム組成が30%である場合、第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成は40%であり得る。
【0160】
第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム組成は複数個の井戸層126aのうち、アルミニウム組成が最も低い層のアルミニウム組成より低くてもよい。第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム組成が井戸層126aのアルミニウム組成より高い場合、第2電極と第2-2導電型半導体層127bの間の抵抗が高くなって十分な電流の注入が困難であり得る。
【0161】
第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム組成は1%より大きく、50%より小さくてもよい。50%より大きい場合、pオーミック電極と十分なオーミックが行われないことがあり、組成が1%より小さい場合、ほとんどGaN組成に近くなって光を吸収する問題がある。
【0162】
第2-2導電型半導体層127bの厚さは1nmより大きく、30nmより小さくてもよい。前述した通り第2-2導電型半導体層127bはオーミックのためにアルミニウムの組成が低いので紫外線光を吸収することができる。したがって、できるだけ第2-2導電型半導体層127bの厚さを薄く制御することが光出力の観点で有利であり得る。
【0163】
第2-2導電型半導体層127bの厚さが1nm以下に制御される場合、過度に薄いため一部の区間は第2-2導電型半導体層127bが配置されないことがあり、第2-1導電型半導体層127aが発光構造物120の外部に露出する領域が発生し得る。したがって、一つの層を構成することが困難であり得、第2-2導電型半導体層127bの役割を遂行することが困難であり得る。また、厚さが30nmより大きい場合、吸収する光量が過度に大きくなるため光出力効率が減少する可能性がある。
【0164】
第2-2導電型半導体層127bは第2-3導電型半導体層127cと第2-4導電型半導体層127dを含むことができる。第2-3導電型半導体層127cはp-オーミック電極と接触する表面層であり得、第2-4導電型半導体層127dはアルミニウムの組成を調節する層であり得る。
【0165】
第2-4導電型半導体層127dは相対的に高いアルミニウム含量を含む第2-1導電型半導体層127aと相対的に低いアルミニウム含量を含む第2-3導電型半導体層127cの間に配置され得る。したがって、アルミニウム含量が急激に変化して結晶性が悪化する問題を防止することができる。
【0166】
第2-3導電型半導体層127cはアルミニウム組成が1%より大きく、20%より小さくてもよい。またはアルミニウム組成が1%より大きく、10%より小さくてもよい。
【0167】
アルミニウム組成が1%より低い場合、第2-3導電型半導体層127cで光吸収率が過度に高くなる問題があり得、アルミニウム組成が20%より高い場合、第2電極(p-オーミック電極)の接触抵抗が高くなって電流の注入効率が低下する問題点があり得る。
【0168】
しかし、必ずしもこれに限定されず、第2-3導電型半導体層127cのアルミニウム組成は電流の注入特性と光吸収率を考慮して調節されてもよい。または製品で要求される光出力に応じて調節してもよい。
【0169】
例えば、電流の注入効率特性が光吸収率より重要な場合、アルミニウムの組成比を1%~10%に調節することができる。光出力特性が電気的特性より重要な製品の場合、第2-3導電型半導体層127cのアルミニウム組成比を1%~20%に調節することもできる。
【0170】
第2-3導電型半導体層127cのアルミニウム組成比が1%より大きく、20%より小さい場合、第2-3導電型半導体層127cと第2電極の間の抵抗が減少するため動作電圧が低くなり得る。したがって、電気的特性が向上され得る。第2-3導電型半導体層127cの厚さは1nmより大きく、10nmより小さく形成され得る。したがって、光吸収問題を改善することができる。
【0171】
第2-2導電型半導体層127bの厚さは第2-1導電型半導体層127aの厚さより小さくてもよい。第2-1導電型半導体層127aと第2-2導電型半導体層127bの厚さ比は1.5:1~20:1であり得る。厚さ比が1.5:1より小さい場合、第2-1導電型半導体層127aの厚さが過度に薄くなって電流の注入効率が減少する可能性がある。また、厚さ比が20:1より大きい場合、第2-2導電型半導体層127bの厚さが過度に薄くなってオーミック信頼性が低下され得る。
【0172】
第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム組成は活性層126から遠ざかるほど小さくなり得る。また、第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム組成は活性層126から遠ざかるほど小さくなり得る。したがって、第2-3導電型半導体層127cのアルミニウム組成は1%~10%を満足することができる。
【0173】
しかし、必ずしもこれに限定されず、第2-1導電型半導体層127aと第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム組成は連続的に減少するのではなく一定の区間において減少のない区間を含むこともできる。
【0174】
この時、第2-2導電型半導体層127bのアルミニウム減少幅は第2-1導電型半導体層127aのアルミニウム減少幅より大きくてもよい。すなわち、第2-2導電型半導体層127bのAl組成比の厚さ方向に対する変化率は第2-1導電型半導体層127aのAl組成比の厚さ方向に対する変化率より大きくてもよい。ここで厚さ方向は第1導電型半導体層124から第2導電型半導体層127に向かう方向または第2導電型半導体層127から第1導電型半導体層124に向かう方向であり得る。
【0175】
第2-1導電型半導体層127aは厚さは第2-2導電型半導体層127bより厚い反面、アルミニウム組成は井戸層126aより高くなければならないため減少幅が相対的に緩やかであり得る。
【0176】
しかし、第2-2導電型半導体層127bは厚さが薄くてアルミニウム組成の変化幅が大きいため、アルミニウム組成の減少幅が相対的に大きくてもよい。
【0177】
図23aおよび
図23bはリセスの個数の変化につれて光出力が向上する構成を説明するための図面である。
【0178】
発光構造物120はアルミニウム組成が高くなると発光構造物120内で電流の分散特性が低下され得る。また、活性層はGaN基板の青色発光素子と比べて側面に放出する光量が増加することになる(TMモード)。このようなTMモードは紫外線半導体素子で主に発生し得る。
【0179】
紫外線半導体素子は青色GaN半導体素子と比べて電流の分散特性が劣る。したがって、紫外線半導体素子は青色GaN半導体素子と比べて相対的に多くの第1電極142を配置する必要がある。
【0180】
アルミニウムの組成が高くなると電流の分散特性が悪化し得る。
図23aを参照すると、それぞれの第1電極142周辺の地点でのみ電流が分散し、距離が遠い地点では電流密度が急激に低くなり得る。したがって、有効発光領域P2が狭くなり得る。
【0181】
有効発光領域P2は電流密度が最も高い第1電極142の中心での電流密度を基準として電流密度が40%以下である境界地点までの領域と定義することができる。例えば、有効発光領域P2はリセス128の中心から40μm以内の範囲で注入電流のレベル、Alの組成により調節され得る。
【0182】
低電流密度領域P3は電流密度が低いため発光にほとんど寄与できないこともある。したがって、実施例は電流密度が低い低電流密度領域P3に第1電極142をさらに配置したり反射構造を利用して光出力を向上させることができる。
【0183】
一般的に青色光を放出するGaN基板の半導体素子の場合、相対的に電流の分散特性が優秀であるのでリセス128および第1電極142の面積を最小化することが好ましい。リセス128と第1電極142の面積が大きくなるほど活性層126の面積が小さくなるためである。しかし、実施例の場合、アルミニウムの組成が高くて電流の分散特性が相対的に劣るため、活性層126の面積を犠牲にしてでも第1電極142の個数を増加させて低電流密度領域P3を減らすか、または低電流密度領域P3に反射構造を配置することが好ましい。
【0184】
図23bを参照すると、リセス128の個数が48個である場合にはリセス128を横縦方向に一直線に配置することができず、ジグザグに配置され得る。この場合、低電流密度領域P3の面積はさらに狭くなって多くの活性層が発光に参加することができる。
【0185】
リセス128の個数が70個~110個となる場合、電流がさらに効率的に分散して動作電圧はさらに低くなり、光出力は向上することができる。UV-Cを発光する半導体素子ではリセス128の個数が70個より少ない場合、電気的光学的特性が低下され得、110個より多い場合、電気的特性は向上できるものの、発光層の体積が減って光学的特性が低下され得る。この時、リセス128の直径は20μm~70μmであり得る。
【0186】
リセスの面積、第1電極の面積、第2電極の面積およびこれらの比率は前述した構成がすべて適用され得る。
【0187】
図24は、本発明の第13実施例に係る半導体素子の概念図である。
【0188】
図24の発光構造物120は、
図21および
図22で説明した発光構造物120の構成がそのまま適用され得る。
【0189】
複数個のリセス128は第2導電型半導体層127の第1面で活性層126を貫通して第1導電型半導体層124の一部の領域まで配置され得る。リセス128の内部には第1絶縁層131が配置されて第1導電層165を第2導電型半導体層127および活性層126と電気的に絶縁させることができる。
【0190】
第1電極142はリセス128の上面に配置されて第1導電型半導体層124と電気的に連結され得る。第2電極246は第2導電型半導体層127の下部に形成され得る。
【0191】
前述した通り、第2電極246と接触する第2導電型半導体層127の第1面127Gはアルミニウムの組成が1%~10%であるため電流の注入が容易であり得る。
【0192】
第1電極142と第2電極246はオーミック電極であり得る。第1電極142と第2電極246は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZONitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、またはNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成され得るが、このような材料に限定されはしない。
【0193】
半導体素子の一側の角領域には第2電極パッド166が配置され得る。第2電極パッド166は中央部分が陥没して上面が凹部と凸部を有することができる。上面の凹部にはワイヤー(図示されず)がボンディングされ得る。したがって、接着面積が広くなって第2電極パッド166とワイヤーがさらに堅固にボンディングされ得る。
【0194】
第2電極パッド166は光を反射する作用ができるため、第2電極パッド166は発光構造物120と近いほど光抽出効率が向上され得る。
【0195】
第2電極パッド166の凸部の高さは活性層126より高くてもよい。したがって、第2電極パッド166は活性層126から素子の水平方向に放出される光を上部に反射させて光抽出効率を向上させ、指向角を制御することができる。
【0196】
第2電極パッド166の下部で第1絶縁層131が一部オープンされて第2導電層150と第2電極246が電気的に連結され得る。
【0197】
パッシベーション層180は発光構造物120の上部面と側面に形成され得る。パッシベーション層180は第2電極246と隣接した領域や第2電極246の下部で第1絶縁層131と接触することができる。
【0198】
第1絶縁層131がオープンされて第2電極パッド166がこの第2導電層150と接触する部分の幅d22は、例えば40μm~90μmであり得る。40μmより小さいと動作電圧が上昇する問題があり、90μmより大きいと第2導電層150を外部に露出させないための工程マージンの確保が困難であり得る。第2導電層150が第2電極246の外側領域に露出すると、素子の信頼性が低下され得る。したがって、好ましくは、幅d22は第2電極パッド166の全体幅の60%~95%であり得る。
【0199】
第1絶縁層131は第1電極142を活性層126および第2導電型半導体層127と電気的に絶縁させることができる。また、第1絶縁層131は第2導電層150を第1導電層165と電気的に絶縁させることができる。
【0200】
第1絶縁層131は、SiO2、SixOy、Si3N4、SixNy、SiOxNy、Al2O3、TiO2、AlNなどからなる群から少なくとも一つが選択されて形成され得るが、これに限定されない。第1絶縁層131は単層または多層で形成され得る。例示的に第1絶縁層131は銀Si酸化物やTi化合物を含む多層構造のDBR(distributed Bragg reflector)でもよい。しかし、必ずしもこれに限定されず、第1絶縁層131は多様な反射構造を含むことができる。
【0201】
第1絶縁層131が反射機能を遂行する場合、活性層126から側面に向かって放出される光を上向き反射させて光抽出効率を向上させることができる。紫外線半導体素子は青色光を放出する半導体素子と比べてリセス128の個数が多くなるほど光抽出効率はより効果的であり得る。
【0202】
第2導電層150は第2電極246を覆うことができる。したがって、第2電極パッド166と、第2導電層150、および第2電極246は一つの電気的チャネルを形成することができる。
【0203】
第2導電層150は第2電極246を覆い、第1絶縁層131の側面と下面に接することができる。第2導電層150は第1絶縁層131との接着力がよい物質からなり、Cr、Al、Ti、Ni、Auなどの物質で構成される群から選択される少なくとも一つの物質およびこれらの合金で構成され得、単一層あるいは複数の層からなり得る。
【0204】
第2導電層150が第1絶縁層131の側面と上面と接する場合、第2電極246の熱的、電気的信頼性が向上され得る。また、第1絶縁層131と第2電極246の間に放出される光を上部に反射する反射機能を有することができる。
【0205】
第2絶縁層132は第2導電層150を第1導電層165と電気的に絶縁させる。第1導電層165は第2絶縁層132を貫通して第1電極142と電気的に連結され得る。
【0206】
発光構造物120の下部面とリセス128の形状に沿って第1導電層165と接合層160が配置され得る。第1導電層165は反射率が優秀な物質からなり得る。例示的に第1導電層165はアルミニウムを含むことができる。第1導電層165がアルミニウムを含む場合、活性層126から放出される光を上部に反射する役割をして光抽出効率を向上させることができる。
【0207】
接合層160は導電性材料を含むことができる。例示的に接合層160は金、錫、インジウム、アルミニウム、シリコン、銀、ニッケル、および銅で構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0208】
基板170は導電性物質からなり得る。例示的に基板170は金属または半導体物質を含むことができる。基板170は電気伝導度および/または熱電導度が優秀な金属であり得る。この場合、半導体素子の動作時に発生する熱を迅速が外部に放出することができる。
【0209】
基板170はシリコン、モリブデン、シリコン、タングステン、銅およびアルミニウムで構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0210】
発光構造物120の上面には凹凸が形成され得る。このような凹凸は発光構造物120から出射する光の抽出効率を向上させることができる。凹凸は紫外線波長により平均高さが異なり得、UV-Cの場合、300nm~800nm程度の高さを有し、平均500nm~600nm程度の高さを有する時に光抽出効率が向上され得る。
【0211】
【0212】
図25および
図26を参照すると、第2導電型半導体層127の第1面127Gは平面上で複数個のリセス128を囲む複数個の第1領域127G-1、および複数個の第1領域127G-1の間に配置される第2領域127G-2を含む。複数個の第1領域127G-1はリセス128の外周面と第2領域127G-2の間のリング状の領域と定義することができる。
【0213】
リセス128の直径は20μm~70μmであり得る。リセス128の直径が20μmより小さい場合、内部に配置される第1電極142形成時に工程マージンの確保が難しく、リセス128の直径が70μmより大きい場合、活性層126の面積が減少するため発光効率が悪化し得る。ここでリセス128の直径は第2導電型半導体層127上に形成された最大直径であり得る。
【0214】
第1領域127G-1の直径はリセス128の直径の1.0倍~1.5倍であり得る。第1領域127G-1の直径が1.5倍を超過する場合、第2電極246の接触面積が減って電流の分散効率が低下する問題がある。第1領域127G-1はリセス128の最大外径と第2電極246間の距離S11であり得る。
【0215】
第2領域127G-2は複数個の第1領域127G-1以外の全体領域であり得る。第2領域127G-2には全体的に第2電極246が配置され得る。
【0216】
複数個の第1電極142が第1導電型半導体層124と接触する第1面積は発光構造物120の水平方向最大断面積の7.4%~20%、または10%~20%以下であり得る。第1面積はそれぞれの第1電極142が第1導電型半導体層124と接触する面積の和であり得る。
【0217】
複数個の第1電極142の第1面積が7.4%未満である場合には十分な電流の分散特性を有することができないため光出力が減少し、20%を超過する場合には活性層126および第2電極246の面積が過度に減少して動作電圧が上昇し光出力が減少する問題がある。
【0218】
また、複数個のリセス128の総面積は発光構造物120の水平方向最大断面積の10%~30%または13%~30%であり得る。リセス128の総面積が前記条件を満足しないと、第1電極142の総面積を7.4%以上20%以下に制御し難い。また、動作電圧が上昇し光出力が減少する問題がある。
【0219】
第2導電型半導体層127の面積は発光構造物120の水平方向最大面積でリセス128の総面積を除いた面積であり得る。例示的に第2導電型半導体層127の面積は発光構造物120の水平方向最大面積の70%~90%であり得る。
【0220】
第2電極246と第2導電型半導体層127が接触する第2面積(
図25の第2領域)は発光構造物120の水平方向最大断面積の50%以上70%以下であり得る。第2面積は第2電極246が第2導電型半導体層127と接触する総面積であり得る。
【0221】
第2面積が50%未満である場合には第2電極246の面積が過度に小さくなって動作電圧が上昇し、正孔の注入効率が低下する問題がある。第2面積が70%を超過する場合には第1面積を効果的に広げることができないため電子の注入効率が低下する問題がある。第2電極246と第2導電型半導体層127が接触しない面積(
図25の第1領域)は1%~20%であり得る。
【0222】
第1面積と第2面積は反比例関係を有する。すなわち、第1電極142の個数を増やすためにリセス128の個数を増やす場合、第2電極246の面積が減少することになる。したがって、電気的、光学的特性を高めるためには電子と正孔の分散特性が均衡を保たなければならない。したがって、第1面積と第2面積の適正な比率を定めることが重要である。
【0223】
複数個の第1電極142が第1導電型半導体層124に接触する第1面積と第2電極246が第2導電型半導体層127に接触する第2面積の比(第1面積:第2面積)は1:3~1:7であり得る。
【0224】
面積比が1:7より大きくなる場合には第1面積が相対的に小さくなって電流の分散特性が悪化し得る。また、面積比が1:3より小さくなる場合、相対的に第2面積が小さくなって電流の分散特性が悪化し得る
【0225】
複数個の第1領域127G-1全体の面積と第2領域127G-2の面積の比は1:2.5~1:70、または1:30~1:70であり得る。面積の比が1:2.5より小さい場合、第1領域127G-1の面積が過度に大きくなって第2電極246の十分なオーミック面積を確保することができない問題があり、面積比が1:70より大きくなる場合には第1領域127G-1の面積が小さくなって工程マージンを確保し難い問題がある。
【0226】
第2電極246は抵抗が低い金属または金属酸化物を含むことができる。しかし、第2電極246は可視光を反射または透過するが紫外線光を吸収する問題がある。したがって、第2電極246の面積を狭めて活性層126から第2導電型半導体層127に放出される光を反射させる必要がある。例示的に第2電極246が配置される第2領域127G-2の面積を狭め、第1領域127G-1を広げて反射領域を確保するか、第2領域127G-2を複数個に分割して反射構造を選択的に配置することができる。
【0227】
第2導電層150は第1領域127G-1と第2領域127G-2に配置されるため第1領域127G-1に入射した光は第2導電層150により反射され得る。この時、電流の分散に必要な第2電極246の接触面積を確保しながらもできるだけ反射領域を確保することが重要である。
【0228】
第2領域127G-2の面積は発光構造物120の最大面積を基準として35%~60%であり得る。第2領域127G-2の面積が35%より小さい場合、第2電極246の接触面積が小さいため電流の分散効率が低下され得る。また、第2領域127G-2の面積が60%を超過する場合には第1領域127G-1の面積が小さくなって光抽出効率が減少する可能性がある。
【0229】
リセス128を除いた第1領域127G-1の面積は発光構造物120の最大面積を基準として10%~55%であり得る。第1領域127G-1の面積が10%より小さい場合、十分な反射効率を有することが難しく、第1領域127G-1の面積が55%より大きい場合には第2領域127G-2の面積が小さくなって電流の分散効率が減少する問題がある。
【0230】
したがって、第1領域127G-1の面積と第2領域127G-2の面積の比は1:0.7~1:6であり得る。この関係を満足すると十分な電流の分散効率を有して光出力が向上され得る。また、十分な反射領域を確保して光抽出効果が向上することもある。
【0231】
図26を参照すると、第2導電型半導体層127の第1面127Gは2個の隣接したリセス128の間に配置される第1-1面S10を含むことができる。第1-1面S10は第2電極246が配置されない第2区間S2、および電極が配置される第1区間S1を含むことができる。第1-1面S10の幅は17μm~45μmであり得る。
【0232】
第1-1面S10の幅が17μmより小さい場合、リセス128の間の離隔距離が過度に狭いため第2電極246が配置される面積が減って電気的特性が悪化し得、45μmより大きい場合、リセス128の間の離隔距離が過度に遠くて第1電極142が配置され得る面積が狭くなり得るため電気的特性が悪化し得る。
【0233】
第2区間S2は第1領域127G-1を構成する単位区間であり得る。また、第1区間S1は第2領域127G-2を構成する単位区間であり得る。第1区間S1の第1方向幅は前記第2区間S2の第1方向幅より大きくてもよい。第2区間S2の第1方向幅(リセスで第2電極までの距離)は1μm~15μmであり得る。
【0234】
第2区間S2の幅が1μmより小さい場合、電流拡散のための第2導電型半導体層127上の第1絶縁層131aが工程マージンによって配置が困難であり得る。したがって、電気的特性が悪化し得る。15μmより大きい場合、第2電極246と第1電極142の距離が遠いため電気的特性が低下され得る。したがって、工程マージンと電気的特性を考慮した時、第2区間S2の第1方向幅は前記範囲内に配置され得る。
【0235】
第1絶縁層131は第1面127Gに延びた延長部131aを含むことができ、第2電極246は第1絶縁層131の延長部131aと0μm~4μmの離隔領域S13を有することができる。離隔領域S13が4μmより大きい場合、第2電極246が配置される面積が狭くなって動作電圧が上昇する問題点が発生し得る。
【0236】
第2導電層150は第2電極246を完全に包み込み、第1絶縁層131の側面と下面に接することができる。第2導電層150が第1絶縁層131の側面と上面と接する場合、第2電極246の熱的、電気的信頼性を向上させることができる。また、入射する紫外線光を上部に反射する機能を有することができる。
【0237】
第2導電層150は離隔領域S13で第2導電層150と第2導電型半導体層127がショットキー接合される領域が配置され得る。したがって、電流の分散が容易となり得る。
【0238】
第1面127Gは平均粗さが7nm以下に制御され得る。平均粗さが7nmより大きい場合、第2電極246および第2導電層150の境界面が粗くなって反射率が減少する問題がある。平均粗さは第1面127Gに形成された凹凸の高さ差を計算した値であり得る。平均粗さは原子間力顕微鏡(AFM)で測定したRMS(Root-Mean-Square)値であり得る。
【0239】
【0240】
図27を参照すると、第2電極246の厚さd5は1nm~15nm、または1nm~5nmであり得る。第2電極246の厚さd5が15nm以下である場合には吸収される光量が減少され得る。
【0241】
第2導電層150はアルミニウムを含む反射層151、および第2電極246と反射層151の間に配置される第1中間層152を含むことができる。第2電極246をITOで構成する場合、酸素が反射層151に浸透してAl2O3を形成することができる。この場合、反射層151の反射効率が低下するようになる。実施例では反射層151と第2電極246の間に第1中間層152が配置されてこれらの接着力を向上させ、酸素の浸透を防止することができる。
【0242】
第1中間層152はクロム(Cr)、チタン(Ti)ニッケル(Ni)のうち少なくとも一つを含むことができる。第1中間層152の厚さd6は0.7m~7nmであり得る。第1中間層152はアルミニウムをさらに含むことができる。この場合、第1中間層152とアルミニウムの接着力を向上させることができる。また、第1中間層152が離隔領域で第1面127Gと接触することによってショットキー接合で電流拡散特性が改善され得る。
【0243】
第2電極246と反射層151の厚さ比(d5:d7)は1:2~1:120であり得る。反射層151の厚さd7は30nm~120nmであり得る。反射層151の厚さが30nmより小さい場合、紫外線波長帯で反射率が低下する問題があり、厚さが120nmより厚くなっても反射効率がほとんど上昇しない。
【0244】
図28を参照すると、反射層151の下部には第2中間層153が配置され得る。第2中間層153は隣り合った層であって、アルミニウムがマイグレーションされることを防止することができる。第2中間層153はNi、Ti、No、Pt、Wのうち少なくとも一つを含むことができ、厚さは50nm~200nmであり得る。
【0245】
図29を参照すると、第2中間層153の下部には第3中間層154が配置され得る。第3中間層154は他の層との接合のための層であって、Au、Niなどを含むことができる。
【0246】
【0247】
図30を参照すると、実施例に係る半導体素子は
図1~
図3で説明した発光構造物120、および
図4で説明した各層の構成がそのまま適用され得る。実施例によると2個のリセス128の間に配置された第2導電型半導体層127の第1面127Gに第2電極246が複数個配置され得る。
【0248】
図31~
図33を参照すると、第1面127Gはリセス128を囲む第1領域127G-1、第1領域127G-1を囲む第2領域127G-2、および第2領域127G-2の間に配置される第3領域127G-3を含むことができる。
【0249】
ここで、第1領域127G-1はリセス128と第2電極246の間の領域であり得る。例示的に第1領域127G-1の面積はリング状であり得る。第1領域127G-1の面積は発光構造物120の水平方向最大面積を基準として1%~20%であり得る。
【0250】
第2領域127G-2はリセス128および第1領域127G-1を除いた残りの面積を有することができる。例示的に第2領域127G-2は内側は円の形状であり、外側は多角の形状であり得る。例示的に外側は八角の形状であり得るが必ずしもこれに限定されない。第2領域127G-2は第3領域127G-3により区画された複数個であり得る。
【0251】
第3領域127G-3は複数個の第2領域127G-2の間に配置され得る。第3領域127G-3は第1電極142の電流密度100%を基準として電流密度が40%以下である領域であり得る。したがって、第3領域127G-3は発光に参加する確率が低くてもよい。実施例によると、発光寄与度が低い第3領域127G-3を反射領域として構成して光抽出効率を増加させることができる。
【0252】
第1面127Gは第3領域127G-3と第1面127Gの縁領域の間に配置される第4領域127G-4をさらに含むことができる。
【0253】
第2電極246は第2領域127G-2に配置される第2-1電極246aと第4領域127G-4に配置される第2-2電極246bを含むことができる。
【0254】
第2電極246は抵抗が低い金属または金属酸化物を含むことができる。しかし、このような第2電極246は可視光を反射または透過するが紫外線光を吸収する問題がある。
【0255】
したがって、第2電極246の面積を電気的特性が大きく低下しない面積まで狭めて活性層126から第2導電型半導体層127に放出される光を反射させる必要がある。この時、第2電極246が配置される第2領域127G-2の面積を狭め、第3領域127G-3を広げて反射領域を確保することができる。第2導電層150は第1面127Gに全体的に配置されるため第3領域127G-3に入射した光は第2導電層150により反射され得る。
【0256】
すなわち、本実施例では発光寄与度が低い第3領域127G-3を反射領域として活用することができる。
【0257】
第1面127Gと第2電極246が接触する第1接触面積(
図31の第2領域と第4領域の和)は発光構造物120の最大面積を基準として35%~60%であり得る。第1接触面積が35%より小さい場合、電流の分散効率が低下され得る。また、第1接触面積が60%を超過する場合には第3領域127G-3の面積が小さくなって光抽出効率が減少する可能性がある。
【0258】
第1面127Gと第2電極246が接触しない第2接触面積(
図31の第1領域と第3領域の和)は発光構造物120の最大面積を基準として10%~55%であり得る。第2接触面積が10%より小さい場合、十分な反射効率を有することが難しく、第2接触面積が55%より大きい場合には第2領域127G-2の面積が小さくなって電流の分散効率が減少する問題がある。
【0259】
第2接触面積と第1接触面積の比は1:0.7~1:6であり得る。この関係を満足すると十分な電流の分散効率を有して光出力が向上され得る。また、十分な反射領域を確保して光抽出効果が向上することもある。
【0260】
図33を参照すると、第3領域127G-3と第1面127Gの縁間の離隔距離d1は1.0μm~10μmであり得る。離隔距離d1が1.0μmより小さい場合、マージンが小さくて公差発生時に第2導電層150が正しく形成されないため信頼性が低下され得る。また、離隔距離d1が10μmより大きい場合、第2電極246が配置される面積が減って半導体素子の電気的特性が低下され得る。
【0261】
【0262】
図34を参照すると、第2導電型反射層151の第1面127Gは第1方向(X方向)に最も隣接した2個のリセス128の中心の間に配置される第1-1面S10を含むことができる。ここで、第1方向は発光構造物120の厚さ方向と垂直な方向であり得る。
【0263】
第1-1面S10は第1方向に離隔した2個の第2電極246が配置される第1区間S11、および第2電極246の間に配置される第2区間S12を含むことができる。第2導電層150は第1区間S11および第2区間S12に配置され得る。第1-1面S10の全体幅は17μm~45μmであり得る。
【0264】
第1区間S11の第1方向の全体幅は12μm~24μmであり得る。第1区間S11は第2区間S12の両側に2個の分割領域を含むことができる。各分割領域の幅は6μm~12μmであり得る。
【0265】
第1区間S11の全体幅が12μmより小さい場合には第2電極246の面積が小さくなって電流の分散効率が減少する問題があり、24μmより大きい場合には第2区間S12が狭くなって反射効率が減少する問題がある。
【0266】
第2区間S12の第1方向幅は5μm~16μmであり得る。第2区間S12の第1方向幅が5μmより小さい場合には十分な反射領域を確保し難い問題があり、幅が16μmより大きい場合には第2電極246が狭くなる問題がある。
【0267】
第2区間S12は第1電極142の電流密度300%を基準として40%以下である領域に配置され得る。第2区間S12とリセス128の中心の間の第1距離(W2+S13+S11)はすくなくとも17μm以上であり得る。リセス128の底面半径W2は10μm~35μmであり、第3区間S13の幅は1μm~5μmであり、第1区間S11の幅は6μm~12μmであり得る。したがって、最大離隔距離は52μm以上であり得る。
【0268】
第2区間S12はリセス128の中心からすくなくとも17μm以上離隔した領域のうち、電流密度が40%以下である領域に配置され得る。例示的に第2区間S12はリセス128の中心から40μm以上離隔した領域に配置され得る。
【0269】
半導体素子に複数個のリセス128が存在する場合、各リセス128から40μm以上離れた第2区間S12は互いに重なり得る。したがって、重なった第2区間S12の面積はリセス128の間の距離により調節され得る。
【0270】
この時、第2区間S12は第1-1面S10の第1方向幅の1/2地点を含むことができる。第1-1面S10の第1方向幅の1/2地点は隣接した2個のリセス128の間の領域であるので、電流密度が低い確率が高い。しかし、必ずしもこれに限定されず、複数個のリセスの直径が互いに異なる場合、第1方向幅の1/2地点を必ずしも含まないこともある。
【0271】
第3区間S13は第2電極246とリセス128の間の領域であり得る。第3区間S13の第1方向幅は1μm~5μmであり得る。
【0272】
第2区間S12の幅と第1区間S11の全体幅の比は1:0.7~1:5であり得る。前記幅の比を満足する場合、第2接触面積と第1接触面積の比を1:0.7~1:6に維持することができる。したがって、電流の分散効率および光抽出効果が向上され得る。
【0273】
【0274】
図35を参照すると、第2導電層150は第2区間S12で反射溝150-1を含むことができる。第2区間S12に入射した光は反射溝150-1により進行経路が変更されて反射され得る。このような構成によると光を多様な方向に反射させて均一度を向上させることができる。
【0275】
傾斜面の角度θ5は90度大きく、150度より大きくてもよい。傾斜面の角度が90度より小さいか150度より大きい場合、入射した光の反射角度を多様に変化させることが困難であり得る。傾斜面の角度は底面と傾斜面がなす角度と定義することができる。
【0276】
反射溝150-1の深さは第1絶縁層131の厚さと同じであり得る。第1絶縁層131の厚さは第2電極246の厚さより110%~130%厚くてもよい。
【0277】
反射溝150-1には透光層133が配置され得る。透光層133の形状と反射溝150-1の形状は対応され得る。したがって、透光層133の厚さは反射溝150-1の厚さと同じであり得る。例示的に反射溝150-1は透光層133上に第2導電層150を形成することによって形成され得る。
【0278】
透光層133の材質は紫外線波長帯の光を通過させる多様な材質が含まれ得る。例示的に透光層133は絶縁層材質を含むことができる。透光層133は、SiO2、SixOy、Si3N4、SixNy、SiOxNy、Al2O3、TiO2、AlNのうち少なくとも一つを含むことができるが必ずしもこれに限定されない。
【0279】
【0280】
図36aを参照すると、第2区間S12にはサブリセス127、およびサブリセス127の内部に配置されるサブ反射層135が配置されてもよい。
【0281】
サブ反射層135はサブリセス127の内部に配置され得る。具体的には、サブ反射層135はサブリセス127内で第1絶縁層131上に配置され得る。
【0282】
サブ反射層135は紫外線波長帯で反射率が高い物質が選択され得る。サブ反射層135は導電性物質を含むことができる。例示的にサブ反射層135はアルミニウムを含むことができる。サブ反射層135の厚さが約30nm~120nmである場合、紫外線波長帯の光を80%以上反射させることができる。したがって、活性層126から出射した光が半導体層の内部で吸収されることを防止することができる。
【0283】
サブ反射層135によりななめに出射する光L1が上向き反射され得る。したがって、発光構造物120内で光吸収を減らし、光抽出効率を向上させることができる。また、半導体素子の指向角を調節することもできる。
【0284】
サブ反射層135は第2電極246の一部を覆うことができる。このような構成によって第1絶縁層131と第2電極246の間に流入する光を上部に反射させることができる。しかし、アルミニウムのようなサブ反射層135はステップカバレッジが相対的に悪いため第2電極246を完全に覆うことは好ましくない。
【0285】
第2電極246の厚さは第1絶縁層131の厚さの80%以下であり得る。これによってサブ反射層135および第2導電層150が配置される時、ステップカバレッジの低下によるサブ反射層135あるいは第2導電層150のクラックや剥離などの問題を解決することができる。
【0286】
サブ反射層135の幅はサブリセス127の幅と同じであり得る。第1リセス128の幅とサブリセス127の幅は発光構造物120の第1面127Gに形成された最大幅であり得る。
【0287】
サブ反射層135はサブリセス127から第2電極246に向かって延びた延長部135aを含むことができる。延長部135aはサブリセス127によって分離された第2電極246を互いに電気的に連結することができる。
【0288】
サブ反射層135は第2電極246と第1絶縁層131の間の離隔距離に配置され得、離隔距離内でサブ反射層135が第2導電型半導体層127とショットキー接合が形成される領域が配置され得、ショットキー接合を形成することによって電流の分散が容易となり得る。
【0289】
サブ反射層135の傾斜部と第2導電型半導体層127の第1面がなす角度θ4は90度~145度であり得る。傾斜角θ4が90度より小さい場合、第2導電型半導体層127の食刻が難しく、145度より大きい場合、食刻される活性層126の面積が大きくなって発光効率が低下する問題がある。
【0290】
第2導電層150はサブ反射層135と第2電極246を覆うことができる。したがって、第2電極パッド166と、第2導電層150、サブ反射層135、および第2電極246は一つの電気的チャネルを形成することができる。第2導電層150の構成は前述した構成がすべて適用され得る。
【0291】
図36bを参照すると、サブ反射層135は複数個のリセス128の間に配置されて複数個の発光領域を定義することができる。発光領域の面積は注入電流のレベル、Alの組成により調節され得る。
【0292】
【0293】
第2導電層150はアルミニウムを含む反射層151、および第2電極246と反射層151の間に配置される第1中間層152を含むことができる。第2電極246をITOで構成する場合、酸素が反射層151に浸透してAl2O3を形成することができる。この場合、反射層151の反射効率が低下することになる。実施例では反射層151と第2電極246の間に第1中間層152が配置されてこれらの接着力を向上させ、酸素の浸透を防止することができる。
【0294】
第1中間層152はクロム(Cr)、チタン(Ti)ニッケル(Ni)のうち少なくとも一つを含むことができる。第1中間層152の厚さは0.7m~7nmであり得る。第1中間層152はアルミニウムをさらに含むことができる。この場合、第1中間層152とアルミニウムの接着力を向上させることができる。
【0295】
第1中間層152は第2区間S12、第3区間S13で第2導電型半導体層127の第1面127Gと接触することができる。したがって、ショットキー接合によって電流の分散効率が向上され得る。
【0296】
第2電極246と反射層151の厚さ比は前記第2導電層150の厚さ比は1:2~1:120であり得る。反射層151の厚さは30nm~120nmであり得る。反射層151の厚さが30nmより小さい場合、紫外線波長帯で反射率が低下する問題があり、厚さが120nmより大きくなっても反射効率がほとんど上昇しない。
【0297】
【0298】
図38を参照すると、実施例に係る半導体素子は
図1~
図3で説明した発光構造物120、および
図4で説明した各層の構成がそのまま適用され得る。
【0299】
図39を参照すると、第1面127Gはリセス128が内部に配置される第1領域127G-1、および第1領域127G-1の間に配置される第2領域127G-2を含むことができる。
【0300】
第1領域127G-1の直径はリセス128の直径の1.0倍~1.5倍であり得る。第1領域127G-1の直径が1.5倍を超過する場合、第2電極246の面積が減って電流の分散効率が低下する問題がある。第1領域127G-1はリセス128と第2電極246の間の領域であり得る。
【0301】
第2領域127G-2は複数個の第1領域127G-1以外の残りの領域であり得る。第2領域127G-2には全体的に第2電極246が配置され得る。
【0302】
第2電極246は抵抗が低い金属または金属酸化物を含むことができる。したがって、第2電極246は紫外線光を吸収する問題がある。したがって、第2電極246の面積を狭めて第2電極246が吸収する光量を減らす必要がある。
【0303】
第2導電層150は第1領域127G-1と第2領域127G-2に配置されるため第1領域127G-1に入射した光は第2導電層150により反射され得る。したがって、第2電極246が配置される第2領域127G-2の面積を狭め、第1領域127G-1を広げると光抽出効率を上げることができる。この時、電流の分散に必要な第2電極246の面積を確保しながらもできるだけ反射領域を確保することが重要であり得る。
【0304】
第2領域127G-2の面積は発光構造物120の最大面積を基準として35%~60%であり得る。第2領域127G-2の面積が35%より小さい場合、第2電極246の接触面積が小さいため電流の分散効率が低下され得る。また、第2領域127G-2の面積が60%を超過する場合には第1領域127G-1の面積が小さくなって光抽出効率が減少する可能性がある。
【0305】
第1領域127G-1の面積は発光構造物120の最大面積を基準として10%~55%であり得る。第1領域127G-1の面積が10%より小さい場合、十分な反射効率を有することが難しく、第1領域127G-1の面積が55%より大きい場合には第2領域127G-2の面積が小さくなって電流の注入効率が減少する問題がある。
【0306】
したがって、第1領域127G-1の面積と第2領域127G-2の面積の比は1:0.7~1:6であり得る。この関係を満足すると十分な電流の分散効率を有して光出力が向上され得る。また、十分な反射領域を確保して光抽出効果が向上することもある。
【0307】
【0308】
第2導電型反射層の第1面127Gは第1方向(X方向)に最も隣接した第1、第2リセス128a、128bの中心の間に配置される第1-1面S10を含むことができる。この時、第1方向は発光構造物120の厚さ方向と垂直な方向であり得る。
【0309】
第1-1面S10は第1区間S21、および第1区間S21と第1、第2リセス128a、128bの間に配置される第2区間S22a、S22bを含むことができる。
【0310】
第2区間S22a、S22bは第1区間S21と第1リセス128aの間に配置される第2-1区間S22a、および第1区間S21と第2リセス128bの間に配置される第2-2区間S22bを含むことができる。
【0311】
第2電極246は第1区間S21に配置され得る。第2電極246は第2区間S22a、S22bにのみ配置される場合、第2区間S22a、S22bの電流密度を向上させることはできるが第1区間S21の電流密度は相対的に低くなり得る。また、第2電極246が第1区間S21と第2区間S22a、S22bにすべて配置される場合、第1区間S21と第2区間S22a、S22bですべて光吸収が起きるようになるため、光抽出効率の観点からは好ましくない。
【0312】
第2導電層は第1区間S21および第2区間S22a、S22bに配置され得る。したがって、第2電極246が配置されない第2区間S22a、S22bは反射機能を遂行することができる。
【0313】
実施例によると、発光に必要な電流密度を確保しつつ、光抽出効率も確保できるように第1電極142と第2電極246の間の距離を適切に決定することが重要であり得る。
【0314】
例示的に第1電極142の面積が大きい場合、電流の分散領域が広くなるため第2区間S22a、S22bをもう少し広く確保することができる。したがって、反射領域を広げることができる。しかし、第1電極142の面積が小さい場合、電流の分散領域が狭くなるため第2区間S22a、S22bは狭くなり得る。
【0315】
第2-1区間S22bの第1方向幅と第1リセス128aの直径W1の比は1:1.25~1:14であり得る。直径の比が1:1.25より小さくなる場合、リセス128の直径が減って第1電極142の面積が減少する。したがって、第1電極142を通じて注入される電流の強度が弱くなって第2区間S22a、S22bでの電流密度が弱くなり得る。
【0316】
直径の比が1:14より大きくなる場合、リセス128の直径が過度に大きくなるため相対的に第2導電型半導体層の第1面127Gの面積が減少される。すなわち、第1-1面S10の幅が減少される。その結果、活性層126の面積が減少して発光領域が減少される。
【0317】
リセス128の直径W1は20μm~70μmであり得る。リセス128の直径が20μmより小さい場合、内部に配置される第1電極142形成時に工程マージンの確保が難しく、リセス128の直径が70μmより大きい場合、活性層126の面積が減少するため発光効率が悪化し得る。ここでリセス128の直径は第2導電型半導体層の第1面127Gに形成された最大直径であり得る。
【0318】
第1区間S21の第1方向幅は6μm~12μmであり得る。幅が6μmより小さい場合には第2電極246の面積が小さくなって電流の分散効率が減少する問題があり、12μmより大きい場合には第2区間S22a、S22bが狭くなって反射効率が減少する問題がある。
【0319】
第2-1区間S22aおよび第2-2区間S22bの第1方向幅はそれぞれ5μm~16μmであり得る。すなわち、第2区間S22a、S22bの全体幅は10μm~32μmであり得る。第2-1区間S22aおよび第2-2区間S22bの第1方向幅が5μmより小さい場合には十分な反射領域を確保し難い問題があり、幅が16μmより大きい場合には第2電極246が狭くなる問題がある。
【0320】
第1区間S21の幅と第2区間S22a、S22bの全体幅の比は1:0.8~1:5であり得る。前記幅の比を満足する場合、第1領域127G-1の面積と第2領域127G-2の面積の比を1:0.8~1:6に調節することができる。したがって、電流の分散効率および光抽出効果が向上され得る。
【0321】
第1区間S21は第1-1面S10の1/2地点を含むことができる。第2電極246が第1-1面S10の中心に配置されるため第1区間S21の電流密度は上昇することができる。また、第1区間S21の電流密度が上昇するためその間にある第2区間S22a、S22bも電流が分散して発光に必要な電流密度を確保することができる。しかし、必ずしもこれに限定されず、第1リセス128aの直径と第2リセス128bの直径が変わる場合、第1区間S21は第1-1面S10の1/2地点を外れることもある。
【0322】
【0323】
第2導電層150は第2区間S22a、S22bで反射溝150-2を含むことができる。第2区間S22a、S22bに入射した光は反射溝150-2の傾斜面によって進行経路が変更されて反射され得る。このような構成によると光均一度を向上させることができる。
【0324】
反射溝150-2の深さは第1絶縁層131の厚さと同じであり得る。第1絶縁層131の厚さは第2電極246の厚さより110%~130%厚くてもよい。前述した通り第2電極246の厚さは1~15nmであり得る。
【0325】
反射溝150-2には透光層131bが配置され得る。透光層131bの形状と反射溝150-2の形状は対応され得る。したがって、透光層131bの厚さは反射溝150-2の厚さと同じであり得る。例示的に反射溝150-2は透光層131b上に第2導電層150を配置することによって形成され得る。
【0326】
透光層131bの材質は紫外線波長帯の光を通過させる多様な材質が含まれ得る。例示的に透光層131bは絶縁層材質を含むことができる。透光層131bは、SiO2、SixOy、Si3N4、SixNy、SiOxNy、Al2O3、TiO2、AlNのうち少なくとも一つを含むことができるが必ずしもこれに限定されない。
【0327】
透光層131bは第1リセス128aの内部に配置される第1絶縁層131が第2導電型半導体層に延びて形成されてもよい。しかし、必ずしもこれに限定されず、別途の誘電体層を配置することもできる。
【0328】
図42を参照すると、第2電極246は第1-1面S10の中央地点から遠ざかるほど密度が低くなるように配置され得る。すなわち、分割された第2電極246c、246d、246eが中央から遠ざかるほど小さくなるように配置され得る。分割された第2電極246c、246d、246eはマスクを利用して選択的に食刻して製作することができる。
【0329】
このような構成によると、第1区間S21の電流密度を維持しながらも第2区間S22a、S22bの電流密度を上昇させることができる。また、第1区間S21と第2区間S22a、S22bの面積比を1:0.8~1:6に維持することによって電流の分散効率と反射効率を同時に有することができる。
【0330】
図43は、本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの概念図である。
【0331】
半導体素子はパッケージで構成され、樹脂(resin)やレジスト(resist)やSODまたはSOGの硬化用として使用され得る。または半導体素子は治療用医療用に使用されるか空気清浄器や浄水器などの殺菌に使用されてもよい。
【0332】
図43を参照すると、半導体素子パッケージは溝3が形成された胴体2、胴体2に配置される半導体素子1、および胴体2に配置されて半導体素子1と電気的に連結される一対のリードフレーム5a、5bを含むことができる。
【0333】
胴体2は紫外線光を反射する材質またはコーティング層を含むことができる。胴体2は複数の層2a、2b、2c、2dを積層して形成することができる。複数の層2a、2b、2c、2dは同じ材質でもよく、異なる材質を含んでもよい。
【0334】
溝3は半導体素子から遠ざかるほど広くなるように形成され、傾斜面には段差3aが形成され得る。
【0335】
透光層4は溝3を覆うことができる。透光層4はガラス材質であり得るが、必ずしもこれに限定されない。透光層4は紫外線光を有効に透過できる材質であれば特に制限しない。溝3の内部は空き空間であり得る。
【0336】
半導体素子は照明システムの光源として使用されたり、映像表示装置の光源や照明装置の光源として使用され得る。すなわち、半導体素子はケースに配置されて光を提供する多様な電子デバイスに適用され得る。例示的に、半導体素子とRGB蛍光体を混合して使う場合、演色性(CRI)が優秀な白色光を具現することができる。
【0337】
前述した半導体素子は発光素子パッケージで構成され、照明システムの光源として使用され得るが、例えば映像表示装置の光源や照明装置などの光源として使用され得る。
【0338】
映像表示装置のバックライトユニットとして使用される時、エッジタイプのバックライトユニットとして使用されたり直下タイプのバックライトユニットとして使用され得、照明装置の光源として使用される時、照明器具やバルブタイプで使用されてもよく、また、移動端末の光源として使用されてもよい。
【0339】
【0340】
図44で半導体素子は、複数個のリセス(recess)の内部と外部にそれぞれ第1電極242と第2導電層250が配置され、縁領域(edge region)の外部領域に反射層(reflective layer)が配置されるが、反射層(reflective layer)は第2導電層250が延びたものであり得る。
【0341】
半導体素子で第1電極層とリセス(recess)と第2導電層(第1反射層)からなる構造物は実際にはより多くの個数で構成され得、半導体素子の大きさと電流密度および光出力を考慮してリセスの個数を自由に調節することができる。
【0342】
本実施例に係る半導体素子200Aは、第1導電型半導体層222と活性層224および第2導電型半導体層226を含む半導体構造物220と、第1導電型半導体層222と接触する第1電極242、および第2導電型半導体層226と接触する第2電極246を含むことができる。
【0343】
第2導電型半導体層226から活性層224および第1導電型半導体層226の一部の領域までリセスが備えられて第1導電型半導体層222が露出する領域が複数個存在し得る。これをリセス領域(recess region)とすることができる。リセス領域の断面は例えば円形、多角形、楕円形などであるが、必ずしもこれらに限定されない。
【0344】
リセス領域(recess region)で露出した第1導電型半導体層222の下部に第1電極242が配置され、リセス領域(recess region)の間の第2導電型半導体層226の下部の表面には第2電極246が配置され得る。
【0345】
第1導電型半導体層222は、-族、-族などの化合物半導体で具現され得、第1導電型ドーパントがドーピングされ得る。第1導電型半導体層222はAlxInyGa(1-x-y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質、AlGaN、GaN、InAlGaN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPのうちいずれか一つ以上に成長することができる。
【0346】
第1導電型半導体層222がn型半導体層である場合、第1導電型ドーパントはSi、Ge、Sn、Se、Teなどのようなn型ドーパントを含むことができる。第1導電型半導体層222は単層または多層に成長され得るが、これに限定されはしない。
【0347】
活性層224は単一井戸構造、多重井戸構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸(MQW:Multi Quantum Well)構造、量子ドット構造または量子細線構造のうちいずれか一つを含むことができる。
【0348】
活性層224は、-族元素の化合物半導体材料を利用して井戸層と障壁層、例えばAlGaN/AlGaN、InGaN/GaN、InGaN/InGaN、AlGaN/GaN、InAlGaN/GaN、GaAs(InGaAs)、/AlGaAs、GaP(InGaP)/AlGaPのうちいずれか一つ以上のペア構造で形成され得るがこれに限定されはしない。井戸層は障壁層のエネルギーバンドギャップより小さいエネルギーバンドギャップを有する物質で形成され得る。
【0349】
第2導電型半導体層226は、-族、-族などの化合物半導体で具現され得、第2導電型ドーパントがドーピングされ得る。第2導電型半導体層226は例えば、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質、AlGaN、GaN、AlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPのうちいずれか一つ以上で形成され得る。
【0350】
第2導電型半導体層226がAlGaNからなる場合、AlGaNは低い電気電導度によって正孔の注入が円滑でないこともあり得るが、相対的に電気電導度が優秀なGaNを第2導電型半導体層226の底面に配置してこのような問題点を解決することができる。
【0351】
第2導電型半導体層226がp型半導体層である場合、第2導電型ドーパントはMg、Zn、Ca、Sr、Baなどのようなp型ドーパントであり得る。第2導電型半導体層226は単層または多層で形成され得るが、これに限定しはしない。
【0352】
第1導電型半導体層222の上部の表面は凹凸が形成され得る。凹凸は半導体素子200Aから放出される光の抽出効率を向上させることができる。
【0353】
第1導電型半導体層222から活性層224と電子遮断層および第2導電型半導体層226に行くほど幅が広くなり得るが、食刻工程で発光構造物220の下部構造物の幅がより広く食刻され得るためである。
【0354】
発光構造物220の高さは例えば2~3マイクロメートルであり得、紫外線を発光する発光構造物220の場合、青色波長より波長が短い短波長の光の抽出効率を高めるために、上部の表面の凹凸の深さは3,000オングストローム~8,000オングストロームであり得、平均5,000オングストローム程度の深さを有することができる。
【0355】
第1電極242と一定の距離離隔して第1絶縁層231が配置され得る。第1絶縁層231は第1導電型半導体層22の露出した表面からリセス領域の側面に延びて第2導電型半導体層226の表面まで配置され得る。第2導電型半導体層246の露出した下部面で第2電極246の両終端から一定の距離離隔して第1絶縁層231が配置され得る。
【0356】
第1絶縁層231と第2絶縁層232、およびパッシベーション層280は絶縁性材料からなり得、酸化アルミニウムまたは窒化アルミニウムが使用され得る。例示的に第1絶縁層231と第2絶縁層232、およびパッシベーション層280はSiO2またはSiNを含むことができるが必ずしもこれに限定されない。
【0357】
第2導電型半導体層226の下部面には第2導電層250が配置され得る。第2導電層250は導電性物質からなり得、例えば金属からなり得、詳細にはクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、金(Au)およびニッケル(Ni)で構成される群から選択される少なくとも一つの物質およびこれらの合金で構成され得る。
【0358】
例えば第2導電層250がアルミニウムからなり、活性層224から紫外線波長領域の光が放出される時、第2導電層250の厚さは50ナノメートル以上で備えられると紫外線波長領域の光を80%以上反射するのに充分であり得る。
【0359】
第2導電層250は第2電極246を第2電極パッド266と電気的に連結し、第2電極246を包み込んで支持して安定性を確保するキャッピング層(capping layer)として作用することができる。また、第2導電層250は絶縁層の下部面と側面のうち少なくとも一部を囲むように配置され得る。第2導電層250は絶縁層との接着力が優秀であるため素子の信頼性を確保することができる。
【0360】
特にUV-BやUV-C波長領域の光を放出する半導体素子200Aは、AlGaNをベースに発光構造物220が成長して青色波長領域の光を放出する発光素子と比べて発光構造物220の成長方向と垂直な方向(
図45の水平方向)の発光が優勢なTMモードの発光が増加し得る。この時、活性層224から側面方向に進行する光を第2導電層250で反射させて光の進行方向を変更し、光経路を短縮させることによって、発光構造物220内で光の再吸収を減らすことができる。
【0361】
このような作用のために、第2導電層250は発光構造物220の縁領域(edge region)から活性層224より高い領域まで延びて配置され得る。
【0362】
図46において、発光構造物220の縁領域は第2導電型半導体層226から活性層224および第1導電型半導体層222の一部の領域まで除去されて露出され得、発光構造物220が除去された領域に第2導電層250が配置され得る。
【0363】
図46において、I-I’線で表示された領域が発光構造物220の終端であり、発光構造物220の分離領域と言える。J-J’線で表示された領域は発光構造物220の表面すなわち第2導電型半導体層226が除去されずに上部の表面が残存する領域であり得る。発光構造物の縁部領域はJ-J’線で表示された領域の外側であり得る。
【0364】
ここで、I-I’線とJ-J’線の間の距離d1は3マイクロメートル~7マイクロメートルであり得、例えば5マイクロメートルであり得る。I-I’線とJ-J’線の間の距離が3マイクロメートルより小さいとメサ食刻領域が狭くなって第2導電層250に段差構造を形成させることが困難であり得、7マイクロメートルより大きいと工程安定性はよくなるものの、活性層224のボリューム(volume)が減少する問題点が発生し得る。
【0365】
第2電極パッド266は導電性材料からなり得、金属からなり得、単層または多層構造を有することができ、詳細にはTi(チタン)/Ni(ニッケル)/Ti/Ni/Ti/Au(金)の構造を有してもよい。
【0366】
第2電極パッド266は光を反射する作用ができるため、第2電極パッド266が発光構造物220と近いほど光抽出効率が向上され得る。第2電極パッド266とI-I’線で表示された領域が発光構造物220の終端の間の距離d2は、20マイクロメートル~30マイクロメートルであり得る。距離d2が20マイクロメートルより小さいと第2絶縁層280の形成と工程マージンの確保が困難であり得、30マイクロメートル以上であると第2電極パッド266が発光構造物220と離隔しすぎるため光抽出効率が低下され得る。
【0367】
第2電極パッド266は第2導電層250と電気的に連結されるために、第1絶縁層231とパッシベーション層280のうち少なくとも一つにリセスを形成した後に配置されるが、この時、第1絶縁層231とパッシベーション層280のうち少なくとも一つの段差に沿って形成され得る。第2電極パッド266が下部段差に沿って形成される場合、第2電極パッド266の上面には基板に対してコンケイブ(concave)な表面やコンベクス(convex)な表面を有することができる。コンケイブ(concave)な表面やコンベクス(convex)な表面は後程素子のワイヤーボンディング時に接着面積を広くすることができるため、接着力を向上させる効果を有することができる。
【0368】
リセス領域の深さh1は発光構造物220の縁で第2導電層250の配置のために発光構造物220が除去された深さh3と同じであり得る。
【0369】
そして、発光構造物220、特に第2導電型半導体層226の側面は下部面に対して角度θ1を有して配置され、第2導電層250の側面は下部面に対して角度θ2を有して配置され得るが、前述した角度θ1、θ2は互いに同じであり得る。
【0370】
第2導電層250の傾斜構造は発光構造物220の縁が傾きを有してメサ食刻などの方法で除去されて形成され得、活性層224から放出された光を発光素子200Aの上部に進行させることができる。
図46において、前述した角度θ1、θ2は90度より大きく、150度より小さくてもよい。
【0371】
第2導電型半導体層226の下部面と第1絶縁層231が接触する領域の距離d3は、例えば5マイクロメートル~15マイクロメートルであり得る。5マイクロメートルより小さいと工程マージンの確保が難しく、15マイクロメートルより大きいと第2電極246が配置され得る面積が減って、素子の動作電圧が高くなり得る。そして、第2導電型半導体層226の下部面で、第1絶縁層231が第2導電層250と重なる領域の距離d4は例えば4マイクロメートル~8マイクロメートルであり得る。4マイクロメートルより小さいと第2導電層250と第1絶縁層231が重なりが可能な工程マージンの確保が難しく、8マイクロメートルより大きいと第1電極242と電気的に分離するための工程マージンを確保し難い。
【0372】
第2導電層250と第1絶縁層231の下部には第2絶縁層232が配置され得る。第2絶縁層232はリセス領域の内部で第1導電型半導体層222と接触し、第1電極242の縁を覆って配置される。
【0373】
第2絶縁層231は第1電極242と第2電極246を電気的に分離する役割をすることができる。第2絶縁層232の厚さは5,000オングストローム~13,000オングストロームであり得る。第2絶縁体232の厚さが5,000オングストロームより厚さが薄い場合、第1電極242と第2電極246を電気的に分離するのに充分でないため信頼性が低下され得、13,000オングストロームより厚い場合、支持基板270をボンディングする工程で発生する応力が大きくなって信頼性が低下され得る。
【0374】
第2絶縁層の下部面にはリセス領域と発光構造物の形状に沿って第1導電層265と接合層260が配置され得る。第1リセス領域内の第1導電層265は第2絶縁層232の間で第1電極242と接触することができる。
【0375】
第1導電層265は反射率が優秀な物質からなり得、例えばアルミニウム(Al)からなり得、紫外線波長領域では例えば500オングストローム以上の厚さで備えられる場合、80%以上の光反射率を確保することができる。
【0376】
接合層260は第1導電層265を下部の支持基板270とNi、Sn、Auなどが混在された領域を含む拡散(diffusion)ボンディングまたはユゥーテェクティック(eutectic)ボンディングする領域を含む領域であり得る。
【0377】
接合層260の底面は第2導電型半導体層226の底面に配置される第2電極246と第1絶縁層231間の離隔距離d0で発生する段差に沿って半導体素子の厚さ方向に突起を有することができ、厚さが十分に厚い場合、平たい底面を有することができる。
【0378】
第2電極246と第1絶縁層231が離隔した距離d0は例えば1~2マイクロメートルであり得、前述した離隔距離d0で第2導電型半導体層226が第2導電層250と接触することができる。前記の離隔距離d0はセルフアライメント(self-align)を通じて確保することができる。
【0379】
接合層260は導電性材料からなり得、例えば、金(Au)、錫(Sn)、インジウム(In)、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)および銅(Cu)で構成される群から選択される物質またはこれらの合金で形成することができる。拡散防止層はボンディング工程時に発生する接合層260を構成する物質が第1電極242の周辺まで拡散して信頼性が低下することを防止する。
【0380】
第1導電層265と接合層260の間には拡散防止層(Diffusion Barrier Layer、図示されず)が配置され得るが、拡散防止層は例えばチタン/ニッケル/チタン/ニッケルの多層構造を有することができる。
【0381】
支持基板270は導電性物質からなり得、例えば、金属または半導体物質で形成され得る。支持基板270の材料は電気伝導度または熱伝導度が優秀な金属であり得、発光素子の作動時に発生する熱を十分に発散させることができなければならないため、熱電導度が高い物質で形成され得る。例えば、シリコン(Si)、モリブデン(Mo)、シリコン(Si)、タングステン(W)、銅(Cu)およびアルミニウム(Al)で構成される群から選択される物質またはこれらの合金で構成され得、また、金(Au)、銅合金(Cu Alloy)、ニッケル(Ni)、銅-タングステン(Cu-W)、キャリアウェハー(例:GaN、Si、Ge、GaAs、ZnO、SiGe、SiC、SiGe、Ga2O3等)等を選択的に含むことができる。
【0382】
半導体素子がAlGaN基板で形成された場合、アルミニウム(Al)が多く含まれると発光構造物内で電流拡散特性が低下するが、特にUV-BやUV-C波長領域の光を放出する発光素子はアルミニウム(Al)を多量含むAlGaNをベースに発光構造物が成長されて、青色波長領域の光を放出する発光素子と比べて発光構造物の成長方向と平行な方向の発光が優勢なTMモードに偏光が増加し得る。この時、活性層から側面方向で進行する光を第2導電層250で反射することができる。
【0383】
図47~
図49は、半導体素子の第17実施例~第19実施例の一部分を詳細に示した図面である。
【0384】
図47は、半導体素子の第17実施例の一部分の断面図である。以下では、半導体素子の第16実施例と異なる部分を中心に半導体素子の第17実施例を説明する。
【0385】
本実施例に係る半導体素子200Bは、リセス領域内に第3反射層238が配置された点で前述した第16実施例と異なる。
【0386】
第3反射層238はクロム(Cr)、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、金(Au)およびニッケル(Ni)で構成される群から選択される少なくとも一つの物質およびこれらの合金で構成され得る。第3反射層238がアルミニウムからなり、活性層224から紫外線波長領域の光が放出される時、第3反射層238の厚さは50ナノメートル以上で備えられると紫外線波長領域の光の反射に充分であり得る。
【0387】
第3反射層238の上部面は第1電極242と電気的に連結され、下部面は第1導電層265と電気的に連結され得る。そして、第3反射層238は第2導電層250とは第2絶縁層232によって電気的に分離され得る。
【0388】
この時、第3反射層238は第2導電型半導体層226の下部で第2導電層250と垂直に重なる部分を有することによって工程安定性を確保し、活性層224から支持基板270方向に発光する光を十分に反射させて発光素子の光出力が向上され得る。
【0389】
図48は、半導体素子の第18実施例の一部分の断面図である。以下では、半導体素子の第17実施例と異なる部分を中心に半導体素子の第18実施例を説明する。
【0390】
図48で発光構造物220の底面から第3反射層238の上部面までの高さh52は、発光構造物220の底面から活性層224までの高さh51より大きくてもよい。すなわち、第3反射層238の一部分、すなわち上部領域は第1導電型半導体層222と対応する高さに配置され、下部領域はリセス領域の下部から第2導電型半導体層226の下部面と向かい合って配置され得る。そして、第3反射層238のうち中間領域は活性層224と対応する高さに前記第2導電型半導体層226の下部面と傾斜を有して配置され得るが、この時、活性層224から放出される光が第3反射層238の特に中間領域で反射され得る。
【0391】
本実施例に係る半導体素子200Cにおいて、第3反射層238の上部領域は上部面が第1電極242と接触して第1導電型半導体層222と電気的に連結され、下部面は第1導電層265と接触することができる。ただし、第3反射層238の中間領域と下部領域は第2絶縁層232に囲まれて配置され得る。
【0392】
図49は、半導体素子の第19実施例の一部分の断面図である。以下では、半導体素子の前述した実施例と異なる部分を中心に半導体素子の第19実施例を説明する。
【0393】
実施例の半導体素子200Dは第2導電型半導体層226の下部には導電層228が配置され得る。第2導電型半導体層226がAlGaNからなる時、AlGaNは低い電気電導度によって正孔の注入が円滑でないこともあり得るが、相対的に電気電導度が優秀なGaNを含む導電層228を配置してこのような問題点を解決することができる。
【0394】
接合層260が第1リセスを貫通して第1導電型半導体層222と接触するが、図示してはいないが、接合層260と第1導電型半導体層222の間に第1電極層が配置され得る。
【0395】
第2リセスに第2反射層235が配置されるが、第2反射層235の側面の他に上部面まで絶縁層230が延びて配置されている。接合層260が第1導電型半導体層222と接触する第1リセス領域の高さと第2反射層235が配置される第2リセスの高さは同じであるものの、第2リセスの幅は第1リセスの幅より小さくてもよい。
【0396】
第2反射層235の上部面と側面と底面の上方向には絶縁層230が配置され得、下部面には接合層260が配置されて第2反射層235と電気的に連結され得る。
【0397】
図50は半導体素子の第20実施例の平面図、
図51は
図50の半導体素子のK-K’方向の断面図である。以下で半導体素子の第20実施例を前述した第16実施例と相異なった点を中心に説明する。
【0398】
半導体素子200Eは、第1電極242とリセス(recess)の間の低電流密度領域(Low Current Density Region)に第2反射層235が配置されており、低電流密度領域は第1電極242から距離r0だけ離隔され得る。半導体素子200Eにおいて第1電極242とリセス(recess)からなる構造物は実際にはより多くの個数からなり得、電流密度を考慮して設計が可能であるため個数は限定しない。第1電極242の電流密度を考慮して配置することによって低電流密度領域を設計し、それぞれの低電流密度領域の間に第2反射層を配置することができる。第2反射層235は前述した
図46~
図49の第3反射層238と同じ材料料からなり得る。
【0399】
図50において、複数の第1電極242がそれぞれ円形に図示され、それぞれの第1電極層から距離r0だけ離隔した領域を「境界領域」とすることができ、境界領域の電流密度はIiであり得る。
【0400】
「境界領域」は円形であり得るが第1電極242の形状により変わり得るため、これに限定されず、境界領域での電流密度Iiは前記のI0の30%~40%であり得、例えばIi=I0×exp(-1)であり得る。
【0401】
そして、複数の境界領域の間の領域を「低電流密度領域(Low Current Density Region)」とすることができ、低電流密度領域の電流密度は前記のIiより小さくてもよい。
【0402】
本実施例では一つの第1電極242の周りの「境界領域」に外接して第2反射層235が配置されるが、複数の「境界領域」は互いに外接したり、離隔距離を有することができる。したがって、境界領域が互いに外接する場合、低電流密度領域は互いに離隔することができ、境界領域が互いに離隔する場合、低電流密度領域は延びて配置され得る。
【0403】
図51において、第2導電型半導体層226から活性層224および第1導電型半導体層226の一部の領域までリセスが備えられて第1導電型半導体層222が露出する領域が複数個存在するが、第1リセス領域と第2リセス領域と区分することができ、第1リセス領域と第2リセス領域の断面は例えば円形、多角形、楕円形などであり得るが、必ずしもこれらに限定されない。第2リセス領域は第1リセス領域の周りに配置され得る。
【0404】
第1リセス領域(recess region 1)で露出した第1導電型半導体層222上に第1電極242が配置され、第1リセス領域(recess region 1)と第2リセス領域(recess region 2)の間の第2導電型半導体層226上には第2電極246が配置され得る。そして、第2リセス領域(recess region 2)には第2反射層235が挿入されて配置され得るが、第2反射層235の一部分は第2リセス領域の外部の領域に延びて配置され得る。第2反射層235の一部は活性層224と対応する高さおよび第1導電型半導体層222の一部に対応する高さに配置され得る。すなわち、第2反射層235の上部面は活性層224より同じ高さに配置され得る。
【0405】
発光構造物220がAlGaN基板でなり、アルミニウム(Al)が多く含まれると発光構造物220内で電流拡散特性が低下するが、この時、電流密度が低い領域の発光構造物220を除去し、第2反射層235を形成する。そして、活性層からTMモードに発光して水平方向に進行する光の経路を上部に変更して、発光構造物内で光吸収を減らして半導体素子の指向角を調節し、光抽出効率を向上させることができる。
【0406】
そして、第2導電層250が第2電極246を第2電極パッド266と電気的に連結し、第2電極246と反射層235を包み込んで支持して安定性を確保するキャッピング層(capping layer)として作用することができる。特に、発光構造物220の縁領域で第2導電型半導体層226から活性層224および第1導電型半導体層222の一部の領域まで除去されて露出しており、発光構造物220が除去された領域に第2導電層250が配置され得、第2導電層250は活性層224より高い領域まで延びて配置され得ることは、前述した第16実施例と同じであり得る。
【0407】
すなわち、発光構造物220の縁領域は第2導電型半導体層226から活性層224および第1導電型半導体層222の一部の領域まで除去されて露出しており、発光構造物220が除去された領域に第2導電層250が配置され得る。
【0408】
図51において、I-I’線で表示された領域が発光構造物220の終端であり発光構造物220の分離領域と言え、J-J’線で表示された領域は発光構造物220の表面すなわち第2導電型半導体層226が除去されずに上部の表面が残存する領域であり得る。
【0409】
ここで、I-I’線とJ-J’線の間の距離d1は3マイクロメートル~7マイクロメートルであり得、例えば5マイクロメートルであり得る。I-I’線とJ-J’線の間の距離が3マイクロメートルより小さいとメサ食刻領域が狭くなって第2導電層250に段差構造を形成させることが困難であり得、7マイクロメートルより大きいと工程安定性はよくなるものの、活性層224のボリューム(volume)が減少する問題点が発生し得る。
【0410】
本実施例に係る半導体素子200Eは低電流密度領域で第2リセス領域に第2反射層235が備えられて、活性層224から放出されて側面に進行する光を上部方向に反射することができ、発光構造物220の縁で第2導電層250が活性層224より高い高さにまで延びて配置されて、活性層224から放出されて縁領域に進行する光を上部方向に反射することができる。
【0411】
前述した半導体素子はパッケージで構成され、樹脂(resin)やレジスト(resist)やSODまたはSOGの硬化に、またはアトピー治療用などの医療用に、または空気清浄器や浄水器などの殺菌に使用され得る。また、半導体素子は照明システムの光源として使用され得るが、例えば映像表示装置の光源や照明装置などの光源として使用され得る。
【0412】
映像表示装置のバックライトユニットとして使用される時、エッジタイプのバックライトユニットとして使用されたり、直下タイプのバックライトユニットとして使用され得、照明装置の光源として使用される時、照明器具やバルブタイプで使用されてもよく、また、移動端末の光源として使用されてもよい。
【0413】
図52は、半導体素子が配置されたパッケージを示した図面である。
【0414】
実施例に係る発光素子パッケージ300は、パッケージ胴体310と第1電極部321と第2電極部322と発光素子200Aを含んで構成される。
【0415】
パッケージ胴体310はキャビティ(cavity)を有する絶縁性材料からなり得、例えばPPA(Polypthalamide)樹脂やシリコーン系列の材料などを含むことができる。
【0416】
電極部321と第2電極部322は、それぞれパッケージ胴体310上に配置され、一部はキャビティの底面に配置され得る。
【0417】
発光素子200Aは前述した発光素子であり得、第1電極部321上に配置されて第2電極部322とはワイヤー330を通じて電気的に連結され得る。
【0418】
発光素子200とワイヤー330の周辺は、エアー(air)で満たされ得る。紫外線を放出する発光素子の場合、発光素子の周辺領域にシリコーン系列の物質でモールディング部を配置すると、紫外線波長に対応するエネルギーによってモールディング部にクラックなどの欠陥が誘発されて信頼性が低下され得る。
【0419】
発光素子200Aの周りには蛍光体(図示されず)が含まれてもよい。蛍光体はヤグ(YAG)系列の蛍光体や、ナイトライド(Nitride)系列の蛍光体、シリケート(Silicate)またはこれらが混合されて使用され得るが、これに限定されない。パッケージ胴体310の上部には溝が形成され、溝の上にカバー370が配置されるが、カバー370はガラスなどの透光性材料からなり得、接着剤375を通じてパッケージ胴体310とカバー370が結合され得、接着剤375は例えばシリコーン系列の接着剤が使用され得る。
【0420】
図52のパッケージの形状の他に、半導体素子はフリップボンディングされてパッケージとして使用され得る。
【0421】
図53は本発明の一実施例に係る半導体素子パッケージの平面図、
図54は
図53の変形例である。
【0422】
図53を参照すると、半導体素子10は第1リードフレーム5a上に配置され、第2リードフレーム5bとワイヤーによって連結され得る。この時、第2リードフレーム5bは第1リードフレームの側面を囲むように配置され得る。
【0423】
図54を参照すると、半導体素子パッケージは複数個の半導体素子10a、10b、10c、10dが配置されてもよい。この時、リードフレームは第1~第5リードフレーム5a、5b、5c、5d、5eを含むことができる。
【0424】
第1半導体素子10aは第1リードフレーム5a上に配置されて第2リードフレーム5bとワイヤーに連結され得る。第2半導体素子10bは第2リードフレーム5b上に配置されて第3リードフレーム5cとワイヤーに連結され得る。第3半導体素子10cは第3リードフレーム5c上に配置されて第4リードフレーム5dとワイヤーに連結され得る。第4半導体素子10dは第4リードフレーム5d上に配置されて第5リードフレーム5eとワイヤーに連結され得る。
【0425】
半導体素子は多様な種類の光源装置に適用され得る。例示的に光源装置は照明装置、および表示装置を含む概念であり得る。すなわち、半導体素子はケースに配置されて光を提供する多様な電子デバイスに適用され得る。
【0426】
照明装置は基板と実施例の半導体素子を含む光源モジュール、光源モジュールの熱を発散させる放熱部および外部から提供された電気的信号を処理または変換して光源モジュールに提供する電源提供部を含むことができる。また、照明装置は、ランプ、ヘッドランプ、または街路灯などを含むことができる。
【0427】
表示装置はボトムカバー、反射板、発光モジュール、導光板、光学シート、ディスプレイパネル、画像信号出力回路およびカラーフィルターを含むことができる。ボトムカバー、反射板、発光モジュール、導光板および光学シートはバックライトユニット(Backlight Unit)を構成することができる。
【0428】
反射板はボトムカバー上に配置され、発光モジュールは光を放出することができる。導光板は反射板の前方に配置されて発光モジュールから発散する光を前方に案内し、光学シートはプリズムシートなどを含んで構成され、導光板の前方に配置され得る。ディスプレイパネルは光学シートの前方に配置され、画像信号出力回路はディスプレイパネルに画像信号を供給し、カラーフィルターはディスプレイパネルの前方に配置され得る。
【0429】
半導体素子は表示装置のバックライトユニットとして使用される時、エッジタイプのバックライトユニットとして使用されたり、直下タイプのバックライトユニットとして使用され得る。
【0430】
半導体素子は前述した発光ダイオードの他にレーザーダイオードでもよい。
【0431】
レーザーダイオードは、発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができる。そして、p-型の第1導電型半導体とn-型の第2導電型半導体を接合させた後、電流を流した時に光が放出されるelectro-lμminescence(電界発光)現象を利用するか、放出される光の方向性と位相において差異点がある。すなわち、レーザーダイオードは励起放出(stimulated emission)という現象と補強干渉現象などを利用して一つの特定の波長(単色光、monochromatic beam)を有する光が同一位相を有して同一方向に放出され得、このような特性によって光通信や医療用装備および半導体工程装備などに使用され得る。
【0432】
受光素子としては、光を検出してその強度を電気信号に変換する一種のトランスデューサーである光検出器(photodetector)を例に挙げることができる。このような光検出器として、光電池(シリコン、セレン)、光出力導電素子(硫化カドミウム、セレン化カドミウム)、フォトダイオード(例えば、visible blind spectral regionやtrue blind spectral regionでピーク波長を有するPD)、フォトトランジスタ、光電子増倍管、光電管(真空、ガス封入 )、IR(Infra-Red)検出器などがあるが、実施例はこれに限定されない。
【0433】
また、光検出器のような半導体素子は一般的に光変換効率が優秀な直接遷移半導体(direct bandgap semiconductor)を利用して製作され得る。または光検出器は構造が多様であり、最も一般的な構造としてはp-n接合を利用するpin型光検出器と、ショットキー接合(Schottky junction)を利用するショートキー型光検出器と、MSM(Metal Semiconductor Metal)型光検出器などがある。
【0434】
フォトダイオード(Photodiode)は発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができ、pn接合またはpin構造で構成される。フォトダイオードは逆バイアスあるいはゼロバイアスを加えて動作するようになり、光がフォトダイオードに入射すると電子と正孔が生成されて電流が流れる。この時、電流の大きさはフォトダイオードに入射する光の強度に略比例し得る。
【0435】
光電池または太陽電池(solar cell)はフォトダイオードの一種であって、光を電流に変換することができる。太陽電池は、発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができる。
【0436】
また、p-n接合を利用した一般的なダイオードの整流特性を通じて電子回路の整流器として利用することもでき、超高周波回路に適用されて発振回路などに適用され得る。
【0437】
また、前述した半導体素子は必ずしも半導体でのみ具現されず、場合により金属物質をさらに含むこともできる。例えば、受光素子のような半導体素子は、Ag、Al、Au、In、Ga、N、Zn、Se、P、またはAsのうち少なくとも一つを利用して具現され得、p型やn型ドーパントによってドーピングされた半導体物質や真性半導体物質を利用して具現されてもよい。
【0438】
以上、実施例を中心に説明したが、これは単に例示に過ぎないものであって、本発明を限定するためのものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば、本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で以上に例示されていない多様な変形と応用が可能であることが分かるはずである。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は変形して実施できるものである。そして、このような変形と応用に関係した差異点は添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。