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▶ スージョウ レキン セミコンダクター カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】半導体素子
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/08 20100101AFI20220808BHJP
   H01L 33/10 20100101ALI20220808BHJP
   H01L 33/38 20100101ALI20220808BHJP
【FI】
H01L33/08
H01L33/10
H01L33/38
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2019524358
(86)(22)【出願日】2017-11-10
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-12-12
(86)【国際出願番号】 KR2017012751
(87)【国際公開番号】W WO2018088851
(87)【国際公開日】2018-05-17
【審査請求日】2020-10-13
(31)【優先権主張番号】10-2016-0149373
(32)【優先日】2016-11-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521268118
【氏名又は名称】スージョウ レキン セミコンダクター カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100166729
【弁理士】
【氏名又は名称】武田 幸子
(72)【発明者】
【氏名】ソン,チュンソク
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ビョンキョン
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン,ク
【審査官】村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-107291(JP,A)
【文献】特開2016-171164(JP,A)
【文献】特開2014-139998(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00-33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、および前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層間に配置される活性層、を含む複数個の半導体構造物;
前記複数個の半導体構造物の間に配置される第2リセス;
前記第2リセスの内面に沿って設けられる絶縁層;
前記絶縁層の前記第2リセスの内面と接しない側に設けられる反射層;
前記第1導電型半導体層と電気的に連結される第1電極;および
前記第2導電型半導体層と電気的に連結される第2電極;を含み、
前記絶縁層と前記反射層は、前記半導体構造物の上面から前記半導体構造物を離れる上方に突出する突出部を有し、
前記絶縁層は、前記複数個の半導体構造物の下方に延伸し、
前記反射層は、前記第2導電型半導体層の下方に延伸し、
前記第2電極は、前記第2導電型半導体層と前記反射層の間に配置され、前記第2導電型半導体層及び前記反射層と電気的に連結され、
前記複数個の半導体構造物の上面は、互いに離間配置され、
前記複数個の半導体構造物は、前記活性層を貫通して前記第1導電型半導体層の一部の領域まで配置される第1リセスを含む、
半導体素子。
【請求項2】
前記反射層の厚さは0.5μm~1μmである、請求項1に記載の半導体素子。
【請求項3】
前記第2リセスは段差部を含み、
前記第2電極の上面と前記段差部の間の距離は、前記第2電極の上面と前記第1電極が前記第1導電型半導体層と接する面の間の距離と同じである、請求項1に記載の半導体素子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
実施例は半導体素子に関する。
【背景技術】
【0002】
GaN、AlGaNなどの化合物を含む半導体素子は広くて調整が容易なバンドギャップエネルギーを有するなどの多くの長所を有しているため、発光素子、受光素子および各種ダイオードなどで多様に使われ得る。
【0003】
特に、半導体の3-5族または2-6族化合物半導体物質を利用した発光ダイオード(Light Emitting Diode)やレーザーダイオード(Laser Diode)のような発光素子は、薄膜成長技術および素子材料の開発によって赤色、緑色、青色および紫外線などの多様な色を具現することができ、蛍光物質を利用したり色を組み合わせることによって効率の良い白色光線も具現が可能であり、蛍光灯、白熱灯などの既存の光源と比べて低消費電力、半永久的な寿命、迅速な応答速度、安全性、環境親和性の長所を有する。
【0004】
それだけでなく、光検出器や太陽電池のような受光素子も半導体の3-5族または2-6族化合物半導体物質を利用して製作する場合、素子材料の開発により多様な波長領域の光を吸収して光電流を生成することによって、ガンマ線からラジオ波長領域までの多様な波長領域の光を利用することができる。また、迅速な応答速度、安全性、環境親和性および素子材料の容易な調節の長所を有しているため、電力制御または超高周波回路や通信用モジュールにも容易に利用することができる。
【0005】
したがって、半導体素子は光通信手段の送信モジュール、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置のバックライトを構成する冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescence Lamp)を代替する発光ダイオードバックライト、蛍光灯や白熱電球を代替できる白色発光ダイオード照明装置、自動車ヘッドライトおよび信号灯およびGasや火災を感知するセンサなどにまで応用が拡大している。また、半導体素子は高周波応用回路やその他電力制御装置、通信用モジュールにまで応用が拡大され得る。
【0006】
特に、紫外線波長領域の光を放出する発光素子は硬化作用や殺菌作用ができるため、硬化用、医療用、および殺菌用として使われ得る。
【0007】
従来の半導体素子は、活性層で生成した光が活性層の上部方向だけでなく側面や下部方向にも進行され得る。特に、Alの組成が高くなるほど側面に放出される光量が高くなり得る。したがって、半導体素子から放出された光の光進行経路が長くなったり半導体構造物の内部で吸収される問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
実施例は光抽出効率が向上した半導体素子を提供する。
【0009】
実施例は光出力が向上し、動作電圧が減少する半導体素子を提供する。
【0010】
実施例はフレキシブルな半導体素子を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一実施例に係る半導体素子は、第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層間に配置される活性層、および前記第2導電型半導体層および前記活性層を貫通して前記第1導電型半導体層の一部の領域まで配置される第1リセスを含む複数個の半導体構造物;前記複数個の半導体構造物の間に配置される第2リセス;前記第1リセスに配置されて前記第1導電型半導体層と電気的に連結される第1電極;前記第2導電型半導体層の下部に配置される反射層;および前記第2リセス上に配置され、前記半導体構造物の上面より高く突出した突出部;を含み、前記第1リセス内で前記第1電極と前記第1導電型半導体層が接触する表面から前記半導体構造物の上面までの距離が300nm~500nmである。
【0012】
隣接した前記第2導電型半導体層の間の最短距離は9μm以上74μm以下であり得る。
【0013】
前記反射層の厚さは0.5μm~1μmであり得る。
【0014】
前記反射層と電気的に連結される第2電極パッドを含むことができる。
【0015】
前記第2導電型半導体層と前記反射層の間に配置される第2電極をさらに含むことができる。
【0016】
前記反射層は前記第2電極と電気的に連結され得る。
【0017】
前記反射層と第1リセスを覆う絶縁層をさらに含むことができる。
【0018】
前記絶縁層、前記第1リセスおよび前記第1電極の下部に配置される接合層をさらに含むことができる。
【0019】
前記接合層の下部に配置されて前記接合層と電気的に連結される基板をさらに含むことができる。
【0020】
前記第2リセス、前記反射層、前記絶縁層および前記接合層の一面は前記半導体構造物の上面と同一面であり得る。
【0021】
前記半導体構造物は紫外線波長帯の光を生成することができる。
【0022】
前記第1導電型半導体層は、前記活性層と隣接して配置された第1-2導電型半導体層と前記第1-2導電型半導体層上に配置される第1-1導電型半導体層を含み、前記第1-1導電型半導体層は前記第1-2導電型半導体層よりAl含量が高く、前記第1電極は前記第1-2導電型半導体層の下部に配置され得る。
【0023】
前記第2リセスは段差部を含むことができる。前記第2電極の上面と前記段差部の間の距離は、前記第2電極の上面と前記第1電極が前記第1導電型半導体層と接する面の間の距離と同じであり得る。
【0024】
前記第2リセスが区画する第1領域と前記第1リセスが区画する第2領域の面積比は1:0.1~1:0.4であり得る。
【0025】
本発明の一実施例に係る半導体素子は、第1導電型半導体層、第2導電型半導体層、前記第1導電型半導体層と前記第2導電型半導体層間に配置される活性層、および前記第2導電型半導体層および前記活性層を貫通して前記第1導電型半導体層の一部の領域まで配置される第1リセスを含み、上面と下面を有する複数個の半導体構造物;前記複数個の半導体構造物の間に配置される第2リセス;前記半導体構造物の下面から前記半導体構造物の上面に延長され、前記半導体構造物の上面で露出する光抽出構造を含み、前記第1導電型半導体層と前記第1電極が接触する表面から前記半導体構造物の上面までの距離は300nm~500nmであり得る。
【0026】
本発明の一実施例に係る電子素子は前記半導体素子および前記半導体素子を収容するケースを含む。
【発明の効果】
【0027】
実施例によると、光抽出効率が向上し得る。
【0028】
また、光出力が向上し得る。
【0029】
また、動作電圧が改善され得る。
【0030】
また、フレキシブルとなり得る。
【0031】
本発明の多様かつ有益な長所と効果は前述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解されるはずである。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】第1実施例に係る半導体素子の平面図。
図2図1のAA’方向に第1実施例に係る半導体素子の断面図。
図3図1の一部拡大図。
図4a図2における厚さおよび距離を説明するための断面図。
図4b図4aに図示した半導体素子の変形例の断面図。
図4c図4aに図示した半導体素子の変形例の断面図。
図4d図4aに図示した半導体素子の変形例の断面図。
図4e図4aに図示した半導体素子の変形例の断面図。
図5】第2実施例に係る半導体素子の平面図。
図6図5のBB’方向に第2実施例に係る半導体素子の断面図。
図7図6におけるDの拡大図。
図8図5のCC’方向に第2実施例に係る半導体素子の断面拡大図。
図9図5におけるEの拡大図。
図10a】本発明の第1実施例に係る半導体素子の製造方法を図示した図面。
図10b】本発明の第1実施例に係る半導体素子の製造方法を図示した図面。
図10c】本発明の第1実施例に係る半導体素子の製造方法を図示した図面。
図10d】本発明の第1実施例に係る半導体素子の製造方法を図示した図面。
図10e】本発明の第1実施例に係る半導体素子の製造方法を図示した図面。
図10f】本発明の第1実施例に係る半導体素子の製造方法を図示した図面。
図11a】本発明の第2実施例に係る半導体素子の製造方法を図示した図面。
図11b】本発明の第2実施例に係る半導体素子の製造方法を図示した図面。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本実施例は他の形態に変形または多様な実施例が互いに組み合わせられ得、本発明の範囲は以下で説明するそれぞれの実施例に限定されるものではない。
【0034】
特定の実施例で説明された事項が他の実施例で説明されておらずとも、他の実施例でその事項と反対または矛盾する説明がない限り、他の実施例に関連した説明と理解され得る。
【0035】
例えば、特定の実施例で構成Aに対する特徴を説明し、他の実施例で構成Bに対する特徴を説明したのであれば、構成Aと構成Bが結合された実施例が明示的に記載されておらずとも反対または矛盾する説明がない限り、本発明の技術的範囲に属するものと理解されるべきである。
【0036】
実施例の説明において、いずれか一つのelementが他のelementの「上(うえ)または下(した)(on or under)」に形成されるものと記載される場合において、上(うえ)または下(した)(on or under)は両elementが互いに直接(directly)接触したり一つ以上の他のelementが前記両elementの間に配置されて(indirectly)形成されるものをすべて含む。また「上(うえ)または下(した)(on or under)」と表現される場合、一つのelementを基準として上側方向だけでなく下側方向の意味も含み得る。
【0037】
以下では、添付した図面を参照して本発明の実施例について本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。
【0038】
図1は第1実施例に係る半導体素子の平面図であり、図2図1のAA’方向に第1実施例に係る半導体素子の断面図であり、図3図1の一部拡大図である。
【0039】
図1図3を参照すると、本発明の第1実施例に係る半導体素子は複数個の半導体構造物を含むことができる。半導体構造物の数は多様に適用され得、これに応じて、半導体素子の大きさも変形され得る。
【0040】
図2を詳察すると、第1実施例に係る半導体素子は、複数個の半導体構造物120、第1絶縁層130、第1リセス125、第2リセス126、反射層140、第2絶縁層150、接合層160、基板170を含むことができる。
【0041】
半導体構造物120は、第1導電型半導体層122、第2導電型半導体層124、第1導電型半導体層122と第2導電型半導体層124の間に配置される活性層123および第2導電型半導体層124および活性層123を貫通して第1導電型半導体層122の一部の領域まで配置される第1リセス125を含むことができる。
【0042】
実施例に係る半導体構造物120は紫外線波長帯の光を生成することができる。
【0043】
例示的に、半導体構造物120は近紫外線波長帯の光UV-Aを出力することもでき、遠紫外線波長帯の光UV-Bを出力することもでき、深紫外線波長帯の光UV-Cを放出することができる。紫外線波長帯は半導体構造物120のAlの組成比によって決定され得る。
【0044】
例示的に、近紫外線波長帯の光UV-Aは320nm~420nm範囲の波長を有することができ、遠紫外線波長帯の光UV-Bは280nm~320nm範囲の波長を有することができ、深紫外線波長帯の光UV-Cは100nm~280nm範囲の波長を有することができる。
【0045】
第1導電型半導体層122は半導体構造物120の上部に配置され得る。第1導電型半導体層122は活性層123と隣接して配置された第1-2導電型半導体層122bと第1-2導電型半導体層122b上に配置される第1-1導電型半導体層122aを含むことができる。
【0046】
第1-1導電型半導体層122aのAl組成は第1-2導電型半導体層122bのAl組成が互いに異なり得る。一例として、第1-1導電型半導体層122aはAl組成が高い層であり得、第1-2導電型半導体層122bはAl組成が低い層であり得る。第1-1導電型半導体層122aの下面は第1電極182の上面と接触して電気的に連結され得る。
【0047】
第1導電型半導体層122は-V族、-VI族などの化合物半導体で具現され得、第1導電型半導体層122に第1ドーパントがドーピングされ得る。第1導電型半導体層122は、Inx1Aly1Ga1-x1-y1N(0≦x1≦1、0≦y1≦1、0≦x1+y1≦1)の組成式を有する半導体材料、例えばGaN、AlGaN、InGaN、InAlGaNなどから選択され得る。そして、第1ドーパントはSi、Ge、Sn、Se、Teのようなn型ドーパントであり得る。第1ドーパントがn型ドーパントである場合、第1ドーパントがドーピングされた第1導電型半導体層122はn型半導体層であり得る。
【0048】
第1-1導電型半導体層122aはAlの組成が55%~70%であり得、第1-2導電型半導体層122bはAlの組成が40%~55%であり得る。第1-2導電型半導体層122bは活性層123と隣接して配置され得る。
【0049】
この時、Al組成が高くなると半導体構造物120内で電流拡散特性が低下し得る。また、活性層123はGaN基盤の青色発光素子に比べて側面に放出する光量が増加するようになる(TMモード)。このようなTMモードは紫外線半導体素子で発生し得る。
【0050】
活性層123は第1導電型半導体層122と第2導電型半導体層124の間に配置され得る。活性層123は第1導電型半導体層122を通じて注入される電子(または正孔)と第2導電型半導体層124を通じて注入される正孔(または電子)が会う層である。活性層123は電子と正孔が再結合することによって低いエネルギー準位に遷移し、それに相応する波長を有する光を生成することができる。
【0051】
活性層123は単一井戸構造、多重井戸構造、単一量子井戸構造、多重量子井戸(Multi Quantum Well;MQW)構造、量子ドット構造または量子細線構造のうちいずれか一つの構造を有することができ、活性層123の構造はこれに限定されない。活性層123はAlを含むことができる。
【0052】
第2導電型半導体層124は活性層123の下部に配置され得る。第2導電型半導体層124は第2電極186と電気的に連結され得る。
【0053】
第2導電型半導体層124は-V族、-VI族などの化合物半導体で具現され得る。そして、第2導電型半導体層124に第2ドーパントがドーピングされ得る。第2導電型半導体層124はInx5Aly2Ga1-x5-y2N(0≦x5≦1、0≦y2≦1、0≦x5+y2≦1)の組成式を有する半導体物質またはAlInN、AlGaAs、GaP、GaAs、GaAsP、AlGaInPのうち選択された物質で形成され得る。第2ドーパントがMg、Zn、Ca、Sr、Baなどのようなp型ドーパントである場合、第2ドーパントがドーピングされた第2導電型半導体層124はp型半導体層であり得る。
【0054】
第1リセス125は、第2導電型半導体層124および活性層123を貫通して第1導電型半導体層122の一部の領域まで配置され得る。第1リセス125は半導体構造物120内で少なくとも一つ以上であり得る。第1電極182は第1リセス125の内部に配置され、第1導電型半導体層122と電気的に連結され得る。
【0055】
第2リセス126は複数個の半導体構造物120の間に配置され得る。第2電極186は第2リセス126と第1リセス125の間に配置され得る。また、第2電極186は第2導電型半導体層124の下部に配置され、第2導電型半導体層124と電気的に連結され得る。
【0056】
図3を参照すると、半導体素子は第2リセス126により区画される複数個の第1領域S1を含むことができる。第1電極182および第2電極186は第1領域S1にそれぞれ配置され得る。第1領域S1は六角形、八角形、四角形などのような多角の形状であるか曲率を含む形状であり得る。ただし、これに限定されない。
【0057】
半導体素子は、第1リセス125の内部で第1導電型半導体層が表れる領域である第2領域S2を含むことができる。第2領域S2は六角形、八角形、四角形などのような多角の形状であるか曲率を含む形状であり得る。ただし、これに限定されない。第2領域S2内に第1電極182が配置され得る。第1領域S1と第2領域S2の面積比は1:0.1以上~1:0.4以下であり得る。
【0058】
第1領域と第2領域の面積比が1:0.1未満の場合、第1リセス125の内部に配置される第1電極182の面積が狭くなって動作電圧が上昇する問題点が発生し得る。
【0059】
そして、第1領域と第2領域の面積比が1:0.4を超過する場合、活性層123および第2導電型半導体層の面積が狭くなるため半導体構造物で発光する光束が低下する問題点が発生し得る。
【0060】
第2リセス126は段差部126aを含むことができる。第2電極186の上面と段差部126aの間の距離は、第2電極186の上面と第1電極182が第1導電型半導体層122に接する面の間の距離と同じであり得る。ただし、これに限定されるものではない。また、第2リセス126は段差部126aを含まなくてもよい。第2リセス126は第1導電型半導体層122を貫通して配置され得る。
【0061】
第2リセス126は半導体構造物120の下面から半導体構造物120の上面より高く配置される突出部190を含むことができる。第2リセス126の内部には反射層140が配置され得、反射層140の上面は半導体構造物120の上面より高く配置され得る。これとは異なり、反射層140の上面は半導体構造物120の上面より低く配置され得るためこれに限定されない。
【0062】
突出部190の上面から反射層140の上面までの距離は突出部190の厚さであり得る。突出部190の厚さは第2リセス126の上面の中心から第1方向に沿って第2リセスの外郭に行くほど薄くなり得る。突出部190の上面は曲率を有することができる。ここで、第1方向はX1またはX2方向であり得る。そして、第2方向はY1またはY2方向であり得る。第2方向は半導体構造物の積層方向であり、第1方向は第2方向に垂直な方向である。
【0063】
突出部190は半導体構造物120の間に放出される光の指向角を調節して、全体の半導体素子で発光する光束を均一にすることができる。突出部190が曲率を有する場合、レンズの役割をすることができ、突出部190の厚さと形状を調節して半導体構造物120の間に放出される光の指向角を調節することができる。したがって、前記突出部190の厚さと形状を調節して半導体素子が放出する光束の均一度を制御することができる。
【0064】
突出部190は反射層140および/または第1絶縁層130を含むことができる。
【0065】
突出部190の内部に配置された第1絶縁層130の厚さは、第2導電型半導体層124の下面に配置された第1絶縁層130の厚さより小さくてもよい。ここで、突出部190の厚さはY2方向に第1導電型半導体層122の上面と突出部190の上面の距離であり得る。突出部190は第2リセス126の内部に配置された反射層140の上面が外部に露出することを防止して外部の湿気や汚染物質から反射層140の上面を保護することができる。
【0066】
また、突出部190の厚さは、半導体素子が放出する光束の均一度を向上させることができるようにするために、0.05μm~0.7μmであり得る。突出部190の厚さが0.05μm未満の場合、前記第2リセス126の内部に配置された反射層140の上面が外部の湿気や汚染物質から前記反射層140の上面を保護する特性が低下し得る。突出部190の厚さが0.7μm超過の場合、半導体素子のフレキシブル特性が低下し得る。
【0067】
第1絶縁層130は半導体構造物120の下部から第1リセス125の内部および第2リセス126の内部に延びて配置され得る。第1絶縁層130は第1導電型半導体層122と第2導電型半導体層124を電気的に分離することができる。
【0068】
第1絶縁層130の厚さは0.1μm~0.7μmであり得るが、これに限定されるものではない。第1絶縁層130の厚さが0.1μm以下であると、電気的信頼性が弱化し得る。その反対に、第1絶縁層130の厚さが0.7μm以上であると、反射層140と第1絶縁層130の熱膨張係数(CTE)の差または反射層140と第1絶縁層130の間の熱応力によって、反射層140が剥離やクラックを誘発し得、半導体素子の電気的信頼性が悪化したり光抽出効率が低下する問題点を引き起こし得る。
【0069】
第1絶縁層130はシリコンオキサイド(Silcon oxide、SiO)、シリコンナイトライド(Silicon Nitride、Si)、アルミニウムオキサイド(Aluminum Oxide、Al)のうち少なくとも一つからなり得るが、これに限定されるものではない。
【0070】
そして、第1絶縁層130は半導体構造物120より低い屈折率を有する物質を含むことができる。このような構成によって、突出部190が第1絶縁層130と同じ物質で配置される場合、半導体構造物120の屈折率より突出部190の屈折率が低いので半導体素子の光抽出効率が向上し得る。
【0071】
反射層140は第1絶縁層130と第2導電型半導体層124の下部に配置され得る。反射層140は第2導電型半導体層124と電気的に連結され得る。また、反射層140は第2電極186を覆い、第2電極186と電気的に連結され得る。
【0072】
反射層140は第2導電型半導体層124の下面から第1リセス125の一部の領域まで延びて配置され得る。また、反射層140は第2導電型半導体層124の下面から第2リセス126の内部まで延びて配置され得る。
【0073】
反射層140は第2導電型半導体層124の下面に配置されて活性層123から放出される光を半導体構造物120の上部に反射され得る。
【0074】
また、反射層140は第1リセス125および第2リセス126の内部に延びて活性層123から放出される光を半導体構造物120の上部に反射することができる。したがって、反射層140は半導体素子が放出する光束を向上させることができ、半導体素子の指向角を制御することができる。
【0075】
反射層140が第1リセス125の一部の領域まで延びて配置される場合、反射層140は第1リセス125の内部に配置される第1電極182および接合層160と直接接触しないように配置され得る。したがって、第1リセス125の側面および上面に放出される光を半導体構造物120の上部に反射することができる。
【0076】
反射層140は第1電極182および接合層160と直接接触する場合、第1電極182と第2電極186が短絡され得る。また、第1電極182と接合層160が短絡することもある。これにより、半導体構造物120に電流が注入されないため半導体素子は誤作動する可能性がある。
【0077】
したがって、反射層140は第1リセス125の上面の一部の領域まで配置され得る。そして、反射層140と第1電極182の間の最短離隔距離は1μm~15μm以内であり得る。反射層140と第1電極182の間の距離が1μm未満の場合、反射層140と第1電極182の間の距離を確保するための工程マージンが足りないため、半導体素子の歩留まりが低下し得る。反射層140と第1電極182が離隔距離を有さない場合、第1電極182と反射層140が電気的に連結されて半導体素子が誤作動する恐れがある。
【0078】
また、半導体素子が長時間動作する時、反射層140のマイグレーション(migration)による第1電極182と反射層140の短絡問題が発生し得る。反射層140と第1電極182の間の距離が15μm超過の場合、第1リセス125の上面の面積が大きくなるため、半導体構造物120の活性層123の面積が減少して半導体構造物120および半導体素子が放出する光束が低下し得る。
【0079】
また、反射層140は第2電極パッド146と電気的に連結され得る。このような構成によって、第2電極パッド146から供給された電源は、反射層140および第2電極186を通じて第2導電型半導体層124に提供され得る。反射層140の厚さは0.03μm~1μmであり得る。好ましくは、反射層140の厚さは0.8μm~1μmであり得る。
【0080】
反射層140は紫外線波長帯で反射率が高い物質が選択され得る。反射層140は導電性物質を含むことができる。例示的に、反射層140はアルミニウム(Al)を含むことができる。
【0081】
第2絶縁層150は反射層140と第1リセス125の下部に配置され得る。第2絶縁層150は接合層160を反射層140と電気的に絶縁することができる。また、第2絶縁層150は基板170を反射層140と電気的に絶縁させることができる。第2絶縁層150の厚さは0.5μm~1μmであり得るが、これに限定されるものではない。
【0082】
第2絶縁層150の厚さは0.5μmより小さいと、半導体素子の動作時に電気的信頼性が悪化し得る。第2絶縁層150の厚さが1μm以上であると、工程時に素子に加えられる圧力や熱的ストレスによって半導体素子の信頼性が低下し、光抽出効率が低下する問題を引き起こし得る。
【0083】
接合層160は第2絶縁層150の下部や第1電極182の下部に配置され得る。接合層160は第1電極182と電気的に連結され得る。接合層160と反射層140の間には第2絶縁層150が配置され得る。第2絶縁層150は反射層140と接合層160が電気的に分離され得るように配置され得る。接合層160は半導体構造物120の下部に配置される基板170と半導体構造物120を接合することができる。
【0084】
接合層160は導電性材料を含むことができる。例示的に接合層160は、金、錫、インジウム、アルミニウム、シリコン、銀、ニッケル、および銅から構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。
【0085】
基板170は接合層160の下部に配置され得る。基板170は金属などの導電性物質で構成され得る。基板170は接合層160と電気的に連結され得る。例示的に基板170は金属または半導体物質を含むことができる。基板170は電気伝導度および/または熱電導度が優秀な金属であり得る。この場合、半導体素子の動作時に発生する熱を迅速に外部に放出することができる。
【0086】
基板170はシリコン、モリブデン、シリコン、タングステン、銅およびアルミニウムから構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。ただし、これに限定されるものではない。
【0087】
第1電極182は第1リセス125の内部に配置され得る。そして、第1電極182は第1-2導電型半導体層122bの下面に接するように配置され得る。このような構成によって、半導体素子は比較的円滑な電流注入特性を確保することができる。第1-1導電型半導体層122aはAlの組成が高くて第1-2導電型半導体層122bに比べて電流拡散特性および電流注入特性が相対的に低い場合もあり得るため、第1電極182は第1-2導電型半導体層122bの下面に配置され得る。
【0088】
第1電極182は第1導電型半導体層122と電気的に連結され得る。第1電極182の厚さは0.2μm~0.3μmであり得る。ただし、これに限定されるものではない。
【0089】
第1電極182の厚さは第1絶縁層130の厚さより薄くてもよい。第1絶縁層130と第1電極182は離隔して配置され得る。第1絶縁層130と第1電極182の離隔最短距離は0.3μm~0.5μmであり得る。離隔最短距離が0.3μm未満の場合、離隔最短距離に配置される第2絶縁層140が配置されるための距離が過度に狭いため、第2絶縁層140の配置が困難であり得る。このため、第2絶縁層140にクラックや剥離が発生し得る。半導体素子の信頼性が低下し得る。
【0090】
離隔最短距離が0.5μmを超過する場合、第1リセス125の面積が過度に広くなるため、半導体構造物120の活性層123の面積が減少して半導体構造物120から放出する光束が低下し得る。第1電極182の厚さは第1絶縁層130の厚さの40%~80%であり得る。
【0091】
第1電極182の厚さは第1絶縁層130の厚さの40%~80%であり得る。第1電極182の厚さが第1絶縁層130の厚さの40%未満である場合、下部電極を配置する時に発生するステップカバレッジ特性の低下による剥離およびクラックなどの問題点が発生し得る。
【0092】
第1電極182の厚さが第1絶縁層130の厚さの80%超過である場合、第2絶縁層140が第1絶縁層130と第1電極182の間の離隔距離内に配置され得る。この時、第2絶縁層140のギャップフィル(Gap-fil)特性が低下して、第2絶縁層140にクラックや剥離が発生し得る。
【0093】
第2電極186は第2導電型半導体層124と反射層140の間に配置され得る。第2電極186は反射層140と電気的に連結され得る。そして、第2電極186は反射層140を通じて第2電極パッド146と電気的に連結され得る。
【0094】
第2電極パッド146と半導体構造物120の間の距離は5μm~30μmであり得る。5μmより小さいと、工程マージンを確保することが難しく、30μmより大きいと全体素子で第2電極パッド146が配置される面積が広くなって、活性層123の面積が減少し、光量が減少し得る。
【0095】
第2電極パッド146の凸部の高さは活性層124より高くてもよい。したがって、第2電極パッド146は活性層124から素子の水平方向に放出される光を上部に反射して光抽出効率を向上させ、指向角を制御することができる。
【0096】
第1電極182と第2電極186は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、またはNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成され得るが、このような材料に限定されない。
【0097】
第2電極パッド146は導電性物質で構成され得る。第2電極パッド146は単層または多層構造を有することができ、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)、銀(Ag)および金(Au)を含むことができる。例示的に第2電極パッド146はTi/Ni/Ti/Ni/Ti/Auの構造を有することができる。
【0098】
第2電極パッド146は中央部分が陥没して上面が凹部と凸部を有することができる。上面の凹部にはワイヤー(図示されず)がボンディングされ得る。したがって、接着面積が広くなって第2電極パッド146とワイヤーがさらに堅固にボンディングされ得る。
【0099】
第2電極パッド146は光を反射する作用ができるため、第2電極パッド146は半導体構造物120と近いほど光抽出効率が向上し得る。
【0100】
半導体構造物120の上部面には凹凸が形成され得る。このような凹凸は半導体構造物120から出射する光の抽出効率を向上させることができる。凹凸は紫外線の波長により平均高さが異なり得、UV-Cの場合、300nm~800nm程度の高さを有し、平均500nm~600nm程度の高さを有する時に光抽出効率が向上し得る。
【0101】
図4aは図2における厚さおよび距離を説明するための断面図であり、図4b~図4eは図4aに図示した半導体素子の変形例の断面図である。
【0102】
図4aを参照すると、第1リセス125内で第1電極182と第1-2導電型半導体層122bが接触する面から半導体構造物120の上面までの距離である第1距離h1は、300nm~500nmであり得る。
【0103】
第1距離h1は第1リセス125の上面から半導体構造物120の上面までの最短距離であり得る。
【0104】
第1電極182と第1導電型半導体層122が接触する面は、第1-1導電型半導体層122aと第1-2導電型半導体層122bの境界面と同一面であってもよいが、必ずしもこれに限定されない。
【0105】
第1距離h1が300nmより小さいと、第1導電型半導体層122の厚さが薄くなって電流スプレッディングが低下し得る。これによって、半導体素子の光束が低下し得る。
【0106】
第1距離h1が500nmより大きいと第1導電型半導体層122に多数の光が閉じ込められ得る。これによって、半導体素子の光強度が低くなり得る。
【0107】
第2導電型半導体層124の下部から第1リセス125の上面の間の距離である第2距離h2は0.7μm~1μmであり得る。
【0108】
第2距離h2が0.7μmより小さいと、第1導電型半導体層122の厚さが過度に薄いため、電流拡散特性が低下して半導体構造物120に注入される電流の均一度が低下し得、第1リセス125の周辺に電流または熱が集中して半導体素子の電気的、光学的特性および信頼性が低下し得る。
【0109】
これとは異なり、第2距離h2が1μmより大きいと、半導体構造物120内で活性層123から放出される光の経路が長くなり、半導体構造物120の内部で吸収される光量が多くなって半導体素子の光束が低下し得る。
【0110】
そして、半導体構造物120の下部面と半導体構造物120の下部面に延びる第2リセス126の間の角度θ1は、90°~120°であり得る。第2リセス126と半導体構造物120の下面の間の第1角度θ1が120°を超過する場合、第2リセス126の上面の幅が過度に狭いため、反射層140を配置する時にギャップフィル(Gap-fill)特性が低下し得る。そして、反射層140の上面と突出部190の下面の間でボイドまたはクラックが発生し得、これによって半導体素子の信頼性および光抽出効率が低下し得る。
【0111】
第2リセス126は段差部126aを含むことができる。段差部126aから半導体構造物120の下面までの高さh3は第1リセス125の上面から半導体構造物120の下面までの高さh2と同じであり得る。
【0112】
第1リセス125および第2リセス126は半導体工程が適用される場合、乾式食刻または湿式食刻を通じて配置することができる。半導体構造物120を貫通する第2リセス126を半導体工程を通じて配置する場合、半導体構造物120の厚さが厚いため、多様な段階の工程を経て第2リセス126が配置され得る。したがって、段差部126aから半導体構造物120の下面までの高さh3と第1リセス125の上面で半導体構造物120の高さh2が同じである場合、複数の食刻工程を通じて第1リセス125および第2リセス126を配置して工程数を減らすことができる。そして、歩留まりおよび半導体素子の原価を節減できる。
【0113】
また、段差部126aの幅L5は0.5μm~3μmであり得る。段差部126aは隣接した半導体構造物120の間に配置された第2リセス126の第1方向への中心を基準として、対称に形成され得る。
【0114】
ただし、これに限定されず、段差部126aは第2リセス126の第1方向への中心を基準として、いずれか一方にのみ形成され得る。図4aにおいて、第2リセス126の第1方向への中心を基準として、X1方向側とX2方向側に同一の段差部126aが配置されるものを図示したが、例示的にX1方向側とX2方向側に配置される段差部126aの幅は異なり得る。
【0115】
また、活性層123から放出される光は半導体構造物120内の段差部126aで散乱が発生し得る。これにより、半導体構造物120の内部で発生する内部全反射確率が低くなり、半導体素子の光抽出効率が向上し得る。
【0116】
そして、第1角度θ1は90°~120°であり得る。ここで、第1角度θ1は半導体構造物120の下部面と半導体構造物120の下部面に延びた第2リセス126の間の角度であり得る。ただし、これに限定されるものではない。
【0117】
第2角度θ2は90°~120°であり得る。ここで、第2角度θ2は、第2リセス126が含む段差部126aと、段差部126aで半導体構造物120の上面と接し、第2リセス126に延びた第1導電型半導体層122の側面がなす角度であり得る。
【0118】
第2角度θ2が120°を超過する場合、第2リセス126の上面の幅が過度に狭いため、反射層140を配置する時にギャップフィル(Gap-fill)特性が低下して反射層140の上面と突出部190の下面の間でボイドまたはクラックが発生し得、これによって半導体素子の信頼性および光抽出効率が低下し得る。
【0119】
第1角度θ1と第2角度θ2は同じでもよく、互いに異なってもよい。半導体構造物120の指向角は、第1角度θ1と第2角度θ2を同一または異なるように調節して制御され得る。
【0120】
第1-1導電型半導体層122aでAlの組成が高くなると、電流分散効果が弱くなり得る。したがって、それぞれの第1電極182の付近にのみ電流が分散して、第1電極182の中心部から距離が遠い地点では電流密度が急激に低くなり得る。したがって、有効発光領域が狭くなり得る。
【0121】
第1電極182の中心部から距離が遠い低電流密度領域は、電流密度が低いため発光にあまり寄与できない可能性もある。したがって、実施例は電流密度が低い領域に反射層140を形成して光抽出効率を向上させることができる。
【0122】
しかし、低電流密度領域の全体面積に反射層140を形成することは非効率的である。したがって、反射層140を形成する領域のみを残し、残りの領域には第1電極182をできる限り稠密に配置することが光出力を高めるのに有利であり得る。
【0123】
また、第1リセス125と第2リセス126の間に配置される第2導電型半導体層124の下部面の最短長さL1は10μm~35μmであり得る。
【0124】
第2-1リセス126に形成された段差部126aから隣接した第2-2リセス126の段差部126aまでの最短距離L3は45μm~100μmであり得る。
【0125】
露出した第2-1リセス126の上面の中心部から隣接した第2-2リセス126の上面の中心部までの最短距離L2は50μm~110μmであり得る。
【0126】
そして、第1領域で配置された前記第2導電型半導体層124の間の最短距離L4は9μm以上74μm以下であり得る。
【0127】
第2リセス126は第1導電型半導体層122を貫通して配置され得る。また、第1導電型半導体層122の上面と半導体構造物120の下面までの距離は、第2リセス126の内部に配置された第1絶縁層130の上面と半導体構造物120の下面までの距離より小さくてもよい。このような場合、突出部190の上面は半導体構造物120の上面より高く配置され得る。そして、半導体構造物120の上面は突出部190の上面と反射層140の上面の間に位置することができる。
【0128】
これとは異なって、図4bを参照すると、突出部190の上面は前述した通り、曲率を有することができる。このような構成によると、半導体素子が放出する光束の均一度が向上し得る。
【0129】
図4cを参照すると、半導体構造物120の上面は第2リセス126の内部に配置された第1絶縁層130の上面と同一面をなすことができる。これとは異なり、図4dを参照すると、食刻の程度により半導体構造物120の上面は、第2リセス126の内部に配置された第1絶縁層130の上面と第2リセス126の内部に配置された反射層140の上面の間に配置され得る。
【0130】
図4eを参照すると、半導体構造物120の上面は第2リセス126の内部に配置された反射層140の上面と第2リセス126の内部に配置された第2絶縁層150の上面の間に位置することができる。食刻の程度により半導体構造物120の上面は多様な位置に配置され得る。
【0131】
図5は第2実施例に係る半導体素子の平面図であり、図6図5のBB’方向に第2実施例に係る半導体素子の断面図であり、図7図6におけるDの拡大図であり、図8図5のCC’方向に第2実施例に係る半導体素子の断面拡大図であり、図9図5におけるEの拡大図である。
【0132】
図5図9を参照すると、本発明の第2実施例に係る半導体素子は、半導体構造物120、第1絶縁層130、第2リセス126、反射層140、第2絶縁層150、接合層160、基板170を含むことができる。
【0133】
まず、第2実施例に係る半導体素子は複数個で半導体構造物120を含むことができる。半導体構造物120の数は多様に適用され得、これに伴い、半導体素子の大きさも変形され得る。ただし、これに限定されるものではない。
【0134】
そして、半導体構造物120は、第1導電型半導体層122、第2導電型半導体層124、第1導電型半導体層122と第2導電型半導体層124の間に配置される活性層123および第2導電型半導体層124および活性層123を貫通して第1導電型半導体層122の一部の領域まで配置される第1リセス125を含むことができる。
【0135】
第1導電型半導体層122は半導体構造物120内で上部に配置され得る。第1導電型半導体層122は、活性層123と隣接して配置された第1-2導電型半導体層122bと第1-2導電型半導体層122b上に配置される第1-1導電型半導体層122aを含むことができる。
【0136】
第1-1導電型半導体層122aと第1-2導電型半導体層122bはAlの組成が互いに異なり得る。一例として、第1-1導電型半導体層122aはAl組成が高い層であり得、第1-2導電型半導体層122bはAl組成が低い層であり得る。第1-1導電型半導体層122aの下面は第1電極182の上面と接触して電気的に連結され得る。
【0137】
活性層123は第1導電型半導体層122と第2導電型半導体層124の間に配置され得る。活性層123は第1導電型半導体層122を通じて注入される電子(または正孔)と第2導電型半導体層124を通じて注入される正孔(または電子)が会う層である。活性層123は電子と正孔が再結合することによって低いエネルギー準位に遷移し、それに相応する波長を有する光を生成することができる。
【0138】
第2導電型半導体層124は活性層123の下部に配置され得る。第2導電型半導体層124は第2電極186と電気的に連結され得る。
【0139】
第1リセス125は、第2導電型半導体層124および活性層123を貫通して第1導電型半導体層122の一部の領域まで配置され得る。第1リセス125は半導体構造物内で少なくとも一つ以上であり得る。第1電極182は第1リセス125の内部に配置され、第1導電型半導体層122と電気的に連結され得る。
【0140】
第2リセス126は複数個の半導体構造物120の間に配置され得る。第2リセス126と第1リセス125の間には第2電極186が配置され得る。
【0141】
第2リセス126は段差部126aを含むことができる。第2電極186の上面と段差部126aの間の距離は第2電極186の上面と第1電極182が第1導電型半導体層122に接する面の間の距離と同じであり得る。
【0142】
ただし、これに限定されるものではない。また、第2リセス126は段差部126aを含まなくてもよい。第2リセス126は第1導電型半導体層122を貫通して配置され得る。
【0143】
第2リセス126は第1導電型半導体層122を貫通して露出され得る。第2リセス126と反射層140は半導体構造物120の上面と同一面に一部露出され得る。ただし、これに限定されるものではなく、半導体構造物120の上面は第2リセス126と反射層140の露出面の上または下に位置することができる。また、第2絶縁層150と接合層160の一部も露出され得る。第2リセス126、反射層140、第2絶縁層150、接合層160により露出する上面は同一面であり得る。
【0144】
露出する面は複数の半導体構造物120の間の境界面を含むことができる。境界面の中心は半導体素子を曲げたり折り畳む場合、ストレスによって第2リセス126および第2絶縁層150が容易に破損し得る。この時、異物や湿気などが侵入して半導体素子は誤作動する恐れがある。
【0145】
また、反射層140がこわれる場合、第2電極186間の電気的連結が遮断されて、アレイされた複数の半導体素子が点灯され得る。したがって、外部のストレスに弱い第2リセス126は露出する面上で反射層140を覆わないようにすることができる。このような構成によって、反射層140の上部に加えられるストレスによって第2絶縁層150が損傷する問題を防止することができる。
【0146】
第1絶縁層130は半導体構造物120の下部から第1リセス125の内部および第2リセス12の内部に延びて配置され得る。第1絶縁層130は第1導電型半導体層122と第2導電型半導体層124を電気的に分離することができる。第1絶縁層130の厚さは0.1μm~0.7μmであり得るが、これに限定されるものではない。反射層140は第1絶縁層130と第2導電型半導体層124の下部に配置され得る。
【0147】
反射層140は第2導電型半導体層124と電気的に連結され得る。また、反射層140は第2電極186を覆い、第2電極186と電気的に連結され得る。また、反射層140は第2導電型半導体層124の下面から第1リセス125の一部の領域まで延びて配置され得、第2導電型半導体層124の下面から第2リセス126の内部まで延びて配置され得る。
【0148】
反射層140が第1リセス125の一部の領域まで延びて配置される場合、反射層140は第1リセス125の内部に配置される第1電極182および接合層160と直接接触しないように配置され得る。したがって、第1リセス125の側面および上面の一部の領域の方向に放出される光を半導体構造物120の上部に反射することができる。
【0149】
反射層140は第1電極182および接合層160と直接接触する場合、第1電極182と第2電極186が短絡し得る。これによって、半導体構造物120に電流が注入されないため半導体素子が誤作動する恐れがある。
【0150】
したがって、第1リセス125の上面の一部の領域まで配置された反射層140と第1電極182の間の距離は1μm~15μm以内である離隔距離を有することができる。反射層140と第1電極182の間の距離が1μm未満の場合、反射層140と第1電極182の間の距離を確保するための工程マージンが足りないため、半導体素子の歩留まりが低下し得る。また、半導体素子が長時間動作する時、反射層140のマイグレーションによる第1電極182と反射層140の短絡の問題が発生し得る。
【0151】
反射層140と第1電極182の間の距離が15μm超過の場合、第1リセス125の上面の面積が大きくなるため、半導体構造物120の活性層123の面積が減少して半導体構造物120および半導体素子が放出する光束が低下し得る。
【0152】
第2絶縁層150は反射層140と第1リセス125の下部に配置され得る。第2絶縁層150は接合層160、基板170を反射層140と電気的に絶縁させることができる。第2絶縁層150の厚さは0.8μm~1μmであり得るが、これに限定されるものではない。
【0153】
接合層160は第2絶縁層150の下部に配置され得る。そして、接合層160は第2絶縁層150の下面および第1電極182の下部に配置され得、第1電極182と電気的に連結され得る。接合層160と反射層140の間には第2絶縁層150が配置され得る。
【0154】
第2絶縁層150は反射層140と接合層160が電気的に分離され得るように配置され得る。接合層160は半導体構造物120の下部に配置される基板170と半導体構造物120を接合することができる。
【0155】
基板170は接合層160の下部に配置され得る。基板170は金属などの導電性物質で構成され得る。基板170は接合層160と電気的に連結され得る。例示的に基板170は、金属または半導体物質を含むことができる。基板170は電気伝導度および/または熱電導度が優秀な金属であり得る。この場合、半導体素子の動作時に発生する熱を迅速に外部に放出することができる。
【0156】
基板170は、シリコン、モリブデン、シリコン、タングステン、銅およびアルミニウムから構成される群から選択される物質またはこれらの合金を含むことができる。ただし、これに限定されるものではない。
【0157】
第1電極182は第1リセス125の内部に配置され得る。そして、第1電極182は第1-2導電型半導体層122b上に配置され得る。このような構成によって、半導体素子は比較的円滑な電流注入特性を確保することができる。
【0158】
第1-1導電型半導体層122aはAlの組成が高くて第1-2導電型半導体層122bに比べて電流拡散特性および電流注入特性が相対的に低い場合もあり得るため、第1電極182は第1-2導電型半導体層122bの下面に配置され得る。
【0159】
第2電極186は第2導電型半導体層124と反射層140の間に配置され得る。第2電極186は反射層140と電気的に連結され得る。
【0160】
図7を参照すると、第1導電型半導体層122の上面と同一面に、第2リセス126、反射層140、第2絶縁層150、接合層160の一部が露出され得る。基板170は露出した面の中心Cを含むことができる。ここで、中心Cは露出した基板170の上面を第1方向に両分する中心点である。
【0161】
そして、中心Cを基準として隣接した半導体素子は区分され得る。また、中心Cを基準として半導体素子は曲げたり折り畳むことができる。第2リセス126と第2絶縁層150は中心を基準として分離され得る。中心Cに第2リセス126および第2絶縁層150が存在しないこともあり得る。このような構成によると、半導体素子が折り畳みまたは曲げに対してストレスを少なく受けることができる。これによって、実施例に係る半導体素子はフレキシブル装置に容易に利用することができる。
【0162】
接合層160が露出する幅d1は5μm~11μmであり得る。中心Cを基準として、半導体素子は隣接した半導体素子とフレキシブル効果を有するために、5μm以上の幅を有することが好ましい。
【0163】
図8を参照すると、半導体素子の上面は一部が露出され得る。このような構成によって、半導体素子の反射層140は一部の領域で分離された形状であり得る。
【0164】
図10a~図10fは、本発明の第1実施例に係る半導体素子の製造方法を図示した図面である。
【0165】
図10a~図10fを参照すると、成長基板1上に半導体構造物を配置する段階、半導体構造物の一部の領域を除去して第1リセスおよび第2リセスを配置する段階、第1リセスの内部に第1電極、第2導電型半導体層上面に第2電極、第1絶縁層を形成する段階、第1絶縁層上に反射層を配置する段階、反射層上に第2絶縁層を配置する段階、第2絶縁層上に接合層を配置する段階、接合層上に基板170を配置する段階を含むことができる。次いで、成長基板1を分離し、第1導電型半導体層を所定の厚さ範囲に食刻する段階を含むことができる。
【0166】
図10aを参照すると、第1導電型半導体層122、活性層123および第2導電型半導体層124は成長基板1上に順に配置されて、半導体構造物120を製作することができる。
【0167】
第1導電型半導体層122は、成長基板1と接する第1-1導電型半導体層122aと第1-1導電型半導体層122a上に配置される第1-2導電型半導体層122bを含むように形成することができる。第1-1導電型半導体層122aは第1-2導電型半導体層122bよりAlの組成が高くてもよい。
【0168】
第1導電型半導体層と基板170の間にバッファー層(図示されず)がさらに備えられ得る。バッファー層(図示されず)は、第1導電型半導体層122、活性層123および第2導電型半導体層124と基板170の間の格子不整合を緩和することができる。バッファー層は族と族の元素が結合された形態であるか、GaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInNのうちいずれか一つを含むことができる。バッファー層にはドーパントがドーピングされてもよいが、これに限定されない。
【0169】
第1導電型半導体層122、活性層123および第2導電型半導体層124は、有機金属化学蒸着法(Metal Organic Chemical Vapor Deposition;MOCVD)、化学蒸着法(Chemical Vapor Deposition;CVD)、プラズマ化学蒸着法(Plasma-Enhanced Chemical Vapor Deposition;PECVD)、分子線成長法(Molecular Beam Epitaxy;MBE)、水素化物気相成長法(Hydride Vapor Phase Epitaxy;HVPE)、スパッタリング(Sputtering)等の方法を利用して形成することができるが、これに限定されない。
【0170】
図10bを参照すると、1次食刻で第2導電型半導体層124、活性層123および第1導電型半導体層122の一部を除去することができる。食刻は第1導電型半導体層122の一部まで行われ得る。食刻で第2導電型半導体層124、活性層123および第1導電型半導体層122は露出され得る。
【0171】
図10cを参照すると、2次食刻で第1-1導電型半導体層122aの上面まで第1導電型半導体層122の一部を除去することができる。2次食刻は第1-1導電型半導体層122aの一部まで行われ得る。これによって、成長基板1は露出されない。2次食刻は第1-1導電型半導体層122aの下部領域の一部まで露出され得る。1次食刻および2次食刻を通じて、第1導電型半導体層122、活性層123および第2導電型半導体層124が露出され得る。半導体構造物120は2回のメサエッチングされた構造であり得る。
【0172】
図10dを参照すると、第1絶縁層130は第1導電型半導体層122、活性層123および第2導電型半導体層124上に位置することができる。第1電極182は第1-2導電型半導体層122bと接する面上に蒸着することができる。そして、第2電極186は第2導電型半導体層124の上部に蒸着することができる。
【0173】
また、第1電極182および第2電極186は、Ag、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfなどのような不透明金属で形成され得る。この場合、第1電極182の面積だけ発光面積が小さくなるので、第1電極182の大きさは小さく形成することが好ましい。
【0174】
第1電極182および第2電極186を形成する方法は、スパッタリング、コーティング、蒸着などのように通常的に使われる電極形成方法がすべて適用され得る。第1電極182および第2電極186の形成時に反射層とオーミック層をさらに形成することができる。
【0175】
第1リセス125は第1電極182と第2電極186の間に形成され、第2リセス126は2次食刻によって露出した第1-1導電型半導体層122aで第2導電型半導体層124の露出した上面の間に形成され得る。
【0176】
第1電極182および第2電極186はオーミック電極であり得る。第1電極182と第2電極186は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al-Ga ZnO)、IGZO(In-Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、またはNi/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうち少なくとも一つを含んで形成され得るが、このような材料に限定されない。
【0177】
反射層140は第2リセス126、第2電極186上に形成され得る。ただし、反射層140は第1電極182と電気的に分離され得る。反射層140は第2電極186の下部に配置され、第2電極186と電気的に連結され得る。
【0178】
第2絶縁層150は反射層140、第1リセス125の下部に配置され得る。このような構成によって、反射層140と第1電極182は電気的に絶縁され得る。
【0179】
図10eを参照すると、接合層160は第2絶縁層150の下部に配置され得る。そして、接合層160は第2絶縁層150の下部および第1電極182の下部に配置され得、第1電極182と電気的に連結され得る。
【0180】
そして、接合層160の上面に基板170を形成することができる。そして、成長基板1は除去することができる。基板170を除去する方法は特に制限されない。一例として、LLO(Laser Lift-Off)工程で成長基板1を除去することができるが、これに限定されるものではない。
【0181】
接合層160は半導体構造物120の下部に配置される基板170と半導体構造物120を接合することができる
【0182】
図10fを参照すると、食刻により第1絶縁層130の上面と半導体構造物120の上面は多様な配置関係をなすことができる。まず、第1絶縁層130は半導体構造物120の上面と同一面をなすことができる。
【0183】
また、食刻を通じて第1絶縁層130は半導体構造物120の下面から半導体構造物120の上面より高く配置される突出部190を含むことができる。すなわち、半導体構造物120の上面は突出部190の上面と反射層140の上面の間に位置することができる。
【0184】
また、食刻を通じて半導体構造物120の上面と反射層140の上面は同一面をなして平坦な面を形成することができる。それだけでなく、食刻を通じて半導体構造物120の上面は反射層140の上面の下部に位置することもできる。
【0185】
図11a~図11bは、本発明の第2実施例に係る半導体素子の製造方法を図示した図面である。
【0186】
図11aを参照すると、図10eと同じであるため、本発明の第2実施例に係る半導体素子の製造方法は図10eまで前述した部分と同じである。
【0187】
図11bを参照すると、接合層160の上面までエッチングすることができる。第1-1導電型半導体層122aは接合層160の上面と同一にエッチングすることができる。これに伴い、接合層160、第2絶縁層150、反射層140、第2リセス126の一部は露出され得る。
【0188】
半導体素子はパッケージで構成され、樹脂(resin)、レジスト(resist)、SODまたはSOGの硬化用として使われ得る。または半導体素子は治療用医療用として使われたり空気清浄器や浄水器などの殺菌に使われてもよい。
【0189】
また、半導体素子は照明システムの光源として使われたり、映像表示装置の光源や照明装置の光源として使われ得る。すなわち、半導体素子はケースに配置されて光を提供する多様な電子素子に適用され得る。例示的に、半導体素子とRGB蛍光体を混合して使う場合、演色性(CRI)が優秀な白色光を具現することができる。
【0190】
前述した半導体素子は発光素子パッケージで構成され、照明システムの光源として使われ得るが、例えば映像表示装置の光源や照明装置などの光源として使われ得る。
【0191】
映像表示装置のバックライトユニットとして使われる時にエッジタイプのバックライトユニットとして使われたり、直下タイプのバックライトユニットとして使われ得、照明装置の光源として使われる時に照明器具やバルブタイプで使われ得、また、移動端末の光源として使われてもよい。
【0192】
発光素子は前述した発光ダイオードの他にレーザーダイオードがある。
【0193】
レーザーダイオードは、発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができる。そして、p-型の第1導電型半導体とn-型の第2導電型半導体を接合させた後、電流を流した時に光が放出されるelectro-luminescence(電界発光)現象を利用するが、放出される光の方向性と位相において差異点がある。すなわち、レーザーダイオードは励起放出(stimulated emission)という現象と補強干渉現象などを利用して一つの特定の波長(単色光、monochromatic beam)を有する光が同じ位相を有して同じ方向に放出され得、このような特性によって光通信や医療用装備および半導体工程装備などに使われ得る。
【0194】
受光素子としては、光を検出してその強度を電気信号に変換する一種のトランスデューサーである光検出器(photodetector)を挙げることができる。このような光検出器として、光電池(シリコン、セレン)、光導電素子(硫化カドミウム、セレン化カドミウム)、フォトダイオード(例えば、visible blind spectral regionやtrue blind spectral regionでピーク波長を有するPD)、フォトトランジスタ、光電子増倍管、光電管(真空、ガス封入)、IR(Infra-Red)検出器などがあるが、実施例はこれに限定されない。
【0195】
また、光検出器のような半導体素子は、一般的に光変換効率が優秀な直接遷移半導体(direct bandgap semiconductor)を利用して製作され得る。または光検出器は構造が多様であり、最も一般的な構造としては、p-n接合を利用するpin型光検出器と、ショットキー接合(Schottky junction)を利用するショットキー型光検出器と、MSM(Metal Semiconductor Metal)型光検出器などがある。
【0196】
フォトダイオード(Photodiode)は発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができ、pn接合またはpin構造からなる。フォトダイオードは逆バイアスあるいはゼロバイアスを加えて動作するようになり、光がフォトダイオードに入射すると電子と正孔が生成されて電流が流れる。この時、電流の大きさはフォトダイオードに入射する光の強度にほぼ比例し得る。
【0197】
光電池または太陽電池(solar cell)はフォトダイオードの一種であって、光を電流に変換することができる。太陽電池は、発光素子と同様に、前述した構造の第1導電型半導体層と活性層および第2導電型半導体層を含むことができる。
【0198】
また、p-n接合を利用した一般的なダイオードの整流特性を通じて電子回路の整流器として利用され得、超高周波回路に適用されて発振回路などに適用され得る。
【0199】
また、前述した半導体素子は必ずしも半導体でのみ具現されず、場合により金属物質をさらに含むこともできる。例えば、受光素子のような半導体素子は、Ag、Al、Au、In、Ga、N、Zn、Se、P、またはAsのうち少なくとも一つを利用して具現され得、p型やn型ドーパントによってドーピングされた半導体物質や真性半導体物質を利用して具現されてもよい。
【0200】
以上、実施例を中心に説明したがこれは単に例示に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば本実施例の本質的な特性を逸脱しない範囲で、以上に例示されていない多様な変形と応用が可能であることが分かるはずである。例えば、実施例に具体的に示された各構成要素は変形して実施できるものである。そして、このような変形と応用に関係した差異点は、添付された特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図5
図6
図7
図8
図9
図10a
図10b
図10c
図10d
図10e
図10f
図11a
図11b