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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】混合吐出容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/00 20060101AFI20220808BHJP
   B65D 81/32 20060101ALI20220808BHJP
【FI】
B65D83/00 K
B65D81/32 T
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018161760
(22)【出願日】2018-08-30
(65)【公開番号】P2020033061
(43)【公開日】2020-03-05
【審査請求日】2021-03-05
(73)【特許権者】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100154003
【弁理士】
【氏名又は名称】片岡 憲一郎
(72)【発明者】
【氏名】前田 信也
【審査官】吉澤 秀明
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-515178(JP,A)
【文献】特開2017-214122(JP,A)
【文献】特開2008-030824(JP,A)
【文献】米国特許第06068396(US,A)
【文献】特表2014-500203(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/00
B65D 81/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1内容物を収容し、減容変形可能なパウチ容器部を有するベース部と、
押下げポンプ式の吐出具及び第2内容物を収容可能な収容部を有する操作部と、を備え、
前記ベース部に対して前記操作部を装着することにより、前記ベース部に設けた突起部が前記収容部の底壁部を破断し、前記収容部内の第2内容物が前記パウチ容器部に流入するよう構成されており、
前記吐出具は、吐出口を有するノズルヘッドと、前記ノズルヘッドの下方に位置し、前記ノズルヘッドの押し下げ操作により作動するポンプ部と、を有し、
前記操作部は、前記ノズルヘッドと前記収容部の間に位置し、前記ポンプ部の周囲を取り囲むように配置された把持筒部を有する、混合吐出容器。
【請求項2】
前記ベース部は、前記パウチ容器部の開口部に設けられた筒状の口部を有し、
前記口部の先端部が前記突起部を構成する、請求項に記載の混合吐出容器。
【請求項3】
前記ベース部は、前記口部の周囲に設けられた被連結筒部を有し、
前記操作部は、前記収容部の下方に位置し、前記被連結筒部に係合する連結筒部を有する、請求項に記載の混合吐出容器。
【請求項4】
前記底壁部には、薄肉に形成された破断部が設けられている、請求項1~の何れか一項に記載の混合吐出容器。
【請求項5】
前記第2内容物は、前記第1内容物よりも粘度が小さい、請求項1~の何れか一項に記載の混合吐出容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の内容物を混合して吐出するための混合吐出容器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、化粧水にブースター(導入液)を混合して使用する場合や、毛染め用液として2種類の薬剤を混合して使用する場合など、複数種類の液体を混合してから使用するための容器が知られている。
【0003】
このような容器としては、例えば、第1の内容物が収容された容器本体に、別容器に収容された第2の内容物を注ぎ入れ、押し下げポンプ式の吐出具を備えたキャップを閉めて振ることにより、2種類の内容物を混合する容器が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-132535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、例えば、混合する2種類の内容物のうち何れか一方の内容物の粘度が高い場合など、上記のように2種類の内容物を1つの空間に収容した容器を振っただけでは、適度に混ざり合わず、所望の混合内容物が得られない虞がある。
【0006】
それゆえ本発明は、内容物の粘度が高い場合でも、容易に複数種類の内容物を混ぜ合わせて吐出することが可能な混合吐出容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の混合吐出容器は、第1内容物を収容し、減容変形可能なパウチ容器部を有するベース部と、
押下げポンプ式の吐出具及び第2内容物を収容可能な収容部を有する操作部と、を備え、
前記ベース部に対して前記操作部を装着することにより、前記ベース部に設けた突起部が前記収容部の底壁部を破断し、前記収容部内の第2内容物が前記パウチ容器部に流入するよう構成されていることを特徴とするものである。
【0008】
なお、本発明の混合吐出容器にあっては、前記吐出具は、吐出口を有するノズルヘッドと、前記ノズルヘッドの下方に位置し、前記ノズルヘッドの押し下げ操作により作動するポンプ部と、を有する
【0009】
また、本発明の混合吐出容器にあっては、前記操作部は、前記ノズルヘッドと前記収容部の間に位置し、前記ポンプ部の周囲を取り囲むように配置された把持筒部を有する
【0010】
また、本発明の混合吐出容器にあっては、前記ベース部は、前記パウチ容器部の開口部に設けられた筒状の口部を有し、
前記口部の先端部が前記突起部を構成することが好ましい。
【0011】
また、本発明の混合吐出容器にあっては、前記ベース部は、前記口部の周囲に設けられた被連結筒部を有し、
前記操作部は、前記収容部の下方に位置し、前記被連結筒部に係合する連結筒部を有することが好ましい。
【0012】
また、本発明の混合吐出容器にあっては、前記底壁部には、薄肉に形成された破断部が設けられていることが好ましい。
【0013】
また、本発明の混合吐出容器にあっては、前記第2内容物は、前記第1内容物よりも粘度が小さいことが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、内容物の粘度が高い場合でも、容易に複数種類の内容物を混ぜ合わせて吐出することが可能な混合吐出容器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態に係る混合吐出容器のベース部を断面で示す側面図である。
図2】本発明の一実施形態に係る混合吐出容器の操作部を一部断面で示す側面図である。
図3図1に示すベース部に図2に示す操作部を装着する過程を示す側面図である。
図4図3に示す混合吐出容器において、ベース部に操作部を装着する過程で収容部の底壁部が破断する様子を示す側面図である。
図5図3に示す混合吐出容器において、ベース部に対する操作部の装着が完了し、ポンプアップした状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。
【0017】
図1、2はそれぞれ、本発明の一実施形態である混合吐出容器1を構成するベース部2及び操作部3を示している。混合吐出容器1は、図1、2に示すように予め分離されたベース部2と操作部3とを、図3~5に示すように組み合わせて用いるものである。
【0018】
ベース部2は、減容変形可能なパウチ容器部21を有する。パウチ容器部21は、比較的薄肉の柔軟な合成樹脂材料で構成され、その内部は、第1内容物Aを収容する第1収容空間S1となっている。パウチ容器部21は、外側から把持して圧搾することで容易に弾性変形するよう構成されている。
【0019】
ベース部2は、パウチ容器部21の開口部に設けられた筒状の口部22を有する。本例において、口部22は、円筒状であり、先端部22aが軸線Oに対して斜めに切断された形状となっている。すなわち、口部22の先端部22aは先細り形状となっており、当該先端部22aが、後述する底壁部38を破断するための突起部を構成する。また、口部22の先端部22aにおける最も突出した位置(図1における口部22の上端)に、軸線Oに平行な切欠き23が形成されている。当該切欠き23は、図4、5に示すようにベース部2に操作部3を装着した状態において、内容物(第1内容物A、第2内容物B、あるいは第1内容物Aと第2内容物Bとを混ぜ合わせた混合内容物C)の流路を構成する。
【0020】
パウチ容器部21は、口部22が鉛直方向の上方に位置するような姿勢で自立可能であることが好ましい。つまり、口部22の逆側に位置するパウチ容器部21の底部21aは、水平な平坦面上に、安定した状態で載置可能な形状となっていることが好ましい。パウチ容器部21の形状は特に限定されないが、例えば、円柱状、または立方体状等とすることができる。
【0021】
ベース部2は、口部22の周囲に設けられた被連結筒部24を有する。被連結筒部24の外周面には、雄ねじ部24aが設けられている。また、被連結筒部24の外周側には、外筒部25が設けられている。本例において、被連結筒部24と外筒部25は一体に形成され、口部22の外周面に嵌合保持されている。また、口部22を構成する筒状の部材はパウチ容器部21の開口部に溶着等により固定することができる。
【0022】
パウチ容器部21は、内部が視認できるように少なくとも一部が透明もしくは半透明であることが好ましい。これによれば、パウチ容器部21に収容された第1内容物Aと第2内容物Bの混合の度合いを、外部から色の変化等により確認することができる。また、混合内容物Cを吐出する過程においては、その残留量を確認することもできる。
【0023】
なお、図1に示すように、使用前のベース部2は、被連結筒部24に係合保持される蓋部26等によって、口部22を密閉することができる。これにより、外気との接触による第1内容物Aの劣化等を抑制することができる。なお、第1収容空間S1内に外気が入り込まないように口部22を密閉可能なものであれば、蓋部26の形状は特に限定されず、例えば、口部22の開口を覆うように先端部22aに貼着されたフィルム状(アルミフィルム等)もしくはシート状の部材としてもよい。
【0024】
図2に示すように、操作部3は、押下げポンプ式の吐出具31と、第2内容物Bを収容可能な収容部32とを備える。また操作部3は、収容部32の下方に位置し、後述する被連結筒部24に係合する連結筒部33を有する。
【0025】
吐出具31は、吐出口34aを有するノズルヘッド34と、ノズルヘッド34の下方に位置し、ノズルヘッド34の押し下げ操作により作動するポンプ部35とを有する。なお、収容部32は、ポンプ部35の下方に位置する。
【0026】
収容部32は、第2内容物Bを収容可能な第2収容空間S2を区画形成している。収容部32は、筒状の側壁部36と、側壁部36の上部を覆う天壁部37と、側壁部36の下部を閉塞する底壁部38とを有する。天壁部37には開口部37aが形成されており、ポンプ部35のシリンダ部39に連通している。また、底壁部38には、他の部分よりも薄肉に形成された破断部40が設けられている。破断部40は、ベース部2に操作部3を装着する際に、ベース部2の突起部(本例では口部22の先端部22a)が押し当てられて破断するように構成されている。したがって、本例の破断部40は、ベース部2の口部22の形状に対応しており、軸線Oの延在方向から見た平面視で円形となるように形成されている。
【0027】
本例のノズルヘッド34は、周壁34bと、周壁34bの上部に連なる頂壁34cと、周壁34bの径方向内側で頂壁34cから垂下し、ステム42に固定保持される保持筒部34dと、周壁34bから前方に突出する筒状のノズル34eとを有する。ノズル34eの先端は吐出口34aとなっている。また、ノズル34eはステム42に連通しており、内容物の流路を構成する。
【0028】
ポンプ部35は、収容部32の上方に設けられている。ポンプ部35は、天壁部37から上方に立設する筒状のシリンダ部39と、シリンダ部39の内周面に対して摺動可能に当接する環状のピストン41と、ピストン41から上方に延びる筒状のステム42と、を有する。また、シリンダ部39の下部には、内周面から突出する環状の内側フランジ43が設けられており、内側フランジ43の内周縁付近の上面には弁座部44が設けられている。弁座部44には、内側フランジ43の開口を閉塞する下側逆止弁45が配置されている。
【0029】
ステム42の内周面には、内溶液が下方に逆流するのを阻止する上側逆止弁46(本例ではボール弁)が設けられている。ピストン41は、付勢部材(本例ではコイルばね)47によって上方に付勢されており、これにより、押し下げられたノズルヘッド34が上方に付勢されて元の位置に復帰することとなる。
【0030】
本例では、シリンダ部39の上端部に固定されたカバー部材50が設けられている。カバー部材50は、図2に示すように、ポンプ部35側に押し下げた状態のノズルヘッド34を係合保持するための保持部51と、保持部51の下方に延びて、ポンプ部35におけるシリンダ部39の周囲を取り囲む把持筒部52とを有する。把持筒部52は、ノズルヘッド34と収容部32の間に位置する。また本例の把持筒部52は、ノズルヘッド34の周壁34b、収容部32の側壁部36、及び連結筒部33と外径が略同一となっており、図2に示す状態では、操作部3全体が円柱状となるように構成されている。また、把持筒部52の外周面には、環状の凸リブ53が、軸方向の2箇所に間隔を開けて設けられている。凸リブ53により、把持筒部52を把持する際に滑り難くなる。つまり、混合吐出容器1または操作部3単独で持ち運ぶ際、あるいはノズルヘッド34の押し下げ操作の際などに、把持筒部52を把持し易いように構成されている。
【0031】
また把持筒部52は、保持部51に連なる上端から、収容部32の近傍に位置する下端まで軸線Oに沿って直線的に延在している。保持部51は、把持筒部52よりも小径の筒状部で構成され、外周面に雄ねじ部51aが設けられている。ノズルヘッド34の周壁34bの内周面には、保持部51雄ねじ部51aに係合可能な雌ねじ部34fが設けられている。
【0032】
ノズルヘッド34は、押し下げた状態で保持部51に螺着することで、図2に示す収納状態とすることができる。これにより、操作部3を小型化することができるので、流通時及び保管時の効率を高めることができる。
【0033】
連結筒部33は円筒状であり、底壁部38から下方に突出している。連結筒部33の内周面には、被連結筒部24の雄ねじ部24aに係合可能な雌ねじ部33aが設けられている。連結筒部33の径方向内側には、底壁部38から下方に突出する内側筒部48が、破断部40の周囲を取り囲むように設けられている。
【0034】
本例の操作部3は、ノズルヘッド34の天面34gを接地させた倒立姿勢で、第2収容空間S2に第2内容物Bを注入し易いように構成されている。具体的に、ノズルヘッド34は、天面34gの外縁部が略平坦な面を構成するように形成されており、天面34gを接地させた倒立姿勢で自立し易くなっている。また、天面34gの中央部には、ノズルヘッド34の押し下げ操作の際に指を置き易いように緩やかに湾曲する凹部が形成されていることが好ましい。
【0035】
また、本例では、収容部32の底壁部38が、側壁部36とは別体で形成されており、第2収容空間S2への第2内容物Bの注入後に、側壁部36に底壁部38を装着することができるように構成されている。つまり、操作部3を倒立姿勢とし、底壁部38を取り付けていない状態で第2収容空間S2に第2内容物Bの注入した後、側壁部36に底壁部38を取り付けることで、容易に第2内容物Bを第2収容空間S2に封入することができる。底壁部38には、側壁部36の下部外周面に設けた被係合部36aに係合する係合筒部38aと、側壁部36の下部内周面に当接するシール筒部38bが設けられている。
【0036】
以下に、本実施形態の混合吐出容器1の使用方法について説明する。混合吐出容器1は、ベース部2に対して操作部3を装着することにより、ベース部2に設けた突起部(本例では口部22の先端部22a)が収容部32の底壁部38を破断し、収容部32内(第2収容空間S2)の第2内容物Bがパウチ容器部21内(第1収容空間S1)に流入するよう構成されている。
【0037】
具体的には、先ず、図1に示すベース部2から蓋部26を取り外して口部22を開放する。次いで、図3に示すように、ベース部2の口部22の先端部22aを操作部3の内側筒部48の内側に差し込むようにして、ベース部2の上方に操作部3を配置する。この時、ベース部2の被連結筒部24の外周側に操作部3の連結筒部33が配置される。また、操作部3の連結筒部33の外周側にベース部2の外筒部25が配置される。
【0038】
そして、ベース部2に対して操作部3を軸線O周りで回転させると、被連結筒部24の雄ねじ部24aと連結筒部33の雌ねじ部33aとが螺合して、ベース部2と操作部3が近接していく。その過程で、口部22の先端部22aが底壁部38に当接して強く押し当てられることにより、破断部40が破断する。
【0039】
図4に示すように、破断部40が破断すると底壁部38に孔が形成され、収容部32内の第2内容物Bが自重によりパウチ容器部21内に流入する。この時、口部22の先端部22aが底壁部38によって塞がれた場合でも、口部22に切欠き23が形成されているため、第2内容物Bの流路が確保される。このようにして、パウチ容器部21の第1収容空間S1に第1内容物Aと第2内容物Bが収容され、混合可能な状態となる。
【0040】
本実施形態では、パウチ容器部21が容易に減容変形するため、外側からパウチ容器部21を繰返し揉むように圧搾することで、第1内容物Aと第2内容物Bを容易に混ぜ合わせることができる。第1内容物Aと第2内容物Bとを混ぜ合わせることで、図5に示すように混合内容物Cとなる。
【0041】
そして、図5に示すように、保持部51からノズルヘッド34を螺脱させると、コイルばね47の付勢力によりノズルヘッド34が上方に押し上げられて、押し下げ操作可能なポンプアップ状態となる。そして、ノズルヘッド34を繰返し押し下げることにより、第1収容空間S内の混合内容物Cはポンプ部35の作用により吸上げられて、口部22、第2収容空間S2を通過して、シリンダ部39及びステム42の内部を通り、さらにノズル34eを通って、吐出口34aから外部に吐出される。混合内容物Cの吐出に伴い、パウチ容器部21は徐々に減容変形していき、混合内容物Cが最後まで吐出されると、パウチ容器部21は完全に潰れた形状となる。
【0042】
以上のように、本実施形態の混合吐出容器1にあっては、容易に減容変形するパウチ容器部21内で第1内容物Aと第2内容物Bとを混ぜ合わせる構成としているため、パウチ容器部21を繰返し揉むことで、第1内容物Aと第2内容物Bを容易に混ぜ合わせることができる。そのため、例えば第1内容物Aが比較的粘度の大きい液体である場合など、第1内容物Aと第2内容物Bとが相互に混ざり難い液体である場合でも、確実に混合内容物Cを得ることができる。また、押下げポンプ式の吐出具30を採用しているため、混合内容物Cの粘度が高い場合でも、ポンプ部35を動作させることで確実に混合内容物Cを吐出させることができる。
【0043】
また、混合内容物Cを吐出し始める際には、パウチ容器部21を絞り上げることで第1収容空間S1内に存在する空気を外部に送り出し、ヘッドスペースを縮小することができる。また、混合内容物Cが残り少なくなった際には、パウチ容器部21を絞り上げることで第1収容空間S1に残留する混合内容物Cを絞り出すことができ、残留量を低減することができる。
【0044】
また、第2内容物Bは、第1内容物Aよりも粘度が小さいことが好ましく、これによれば、第2内容物Bが収容部32からパウチ容器部21内に流入する際の移動がスムーズとなる。
【0045】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、ポンプ部35は、ノズルヘッド34の押し下げ操作によりパウチ容器部21から内容物を吸い上げて吐出口34aから吐出させることができるものであればよく、詳細な構造は特に限定されない。また、上述の実施形態では、連結筒部33と被連結筒部24とがねじ結合する構成であるが、これに限られず、連結筒部33及び被連結筒部24に何れか一方側に設けた凹部に対して他方側に設けた凸部が嵌合する構成としてもよい。その場合、ベース部2に対して操作部3を装着する際には、連結筒部33と被連結筒部24の位置を合わせて軸方向に押し込んで装着する。また、上述の実施形態では、底壁部38と、連結筒部33と、内側筒部48とが一体の部材として形成されているが、これに限定されない。
【符号の説明】
【0046】
1:混合吐出容器
2:ベース部
3:操作部
21:パウチ容器部
21a:底部
22:口部
22a:先端部(突起部)
23:切欠き
24:被連結筒部
24a:雄ねじ部
25:外筒部
26:蓋部
31:吐出具
32:収容部
33:連結筒部
33a:雌ねじ部
34:ノズルヘッド
34a:吐出口
34b:周壁
34c:頂壁
34d:保持筒部
34e:ノズル
34f:雌ねじ部
34g:天面
35:ポンプ部
36:側壁部
36a:被係合部
37:天壁部
37a:開口部
38:底壁部
38a:係合筒部
39:シリンダ部
40:破断部
41:ピストン
42:ステム
43:内側フランジ
44:弁座部
45:下側逆止弁
46:上側逆止弁
47:付勢部材(コイルばね)
48:内側筒部
50:カバー部材
51:保持部
51a:雄ねじ部
52:把持筒部
53:凸リブ
A:第1内容物
B:第2内容物
C:混合内容物
O:軸線
S1:第1収容空間
S2:第2収容空間
図1
図2
図3
図4
図5