(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】加熱用包装材
(51)【国際特許分類】
B65D 65/40 20060101AFI20220808BHJP
B65D 85/50 20060101ALI20220808BHJP
【FI】
B65D65/40 A
B65D85/50 140
(21)【出願番号】P 2018040025
(22)【出願日】2018-03-06
【審査請求日】2021-02-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000241186
【氏名又は名称】朋和産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】神谷 知毅
【審査官】家城 雅美
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2007/0048421(US,A1)
【文献】特開2003-128117(JP,A)
【文献】特開2003-160142(JP,A)
【文献】実開平01-137887(JP,U)
【文献】特開2012-187056(JP,A)
【文献】特開2017-114548(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 65/40
B65D 85/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を包み込み可能なシート状の本体部を備え、該シート状の本体部は、一方向に延びる分割位置で前記一方向に対して交差する他方向に分割可能に構成されており、
シート状の本体部の一方の面が外側となるように物品を包んで包装体が形成された状態で、物品を加熱する際に用いられる加熱用包装材であって、
物品を包んだ状態の内側から外側への熱の伝達を緩和する熱緩和部を備えており、
該熱緩和部は、空気を内包する空気内包シートがシート状の本体部に重なるように配置されることで形成されており、
空気内包シートは、シート状の本体部における分割位置と重ならないように配置され
、
空気内包シートは、前記他方向に間隔を空けて少なくとも二つ配置されており、
隣り合う2つの空気内包シートの間にシート状の本体部の分割位置が位置するように構成され、
空気内包シートは、前記他方向におけるシート状の本体部の端部から中央部側へ離間した位置に配置される加熱用包装材。
【請求項2】
シート状の本体部は、前記他方向に分割可能に構成されて前記一方の面を構成する外シートと、前記他方向に分割可能に構成されると共に外シートと重なるように配置されて前記一方の面の反対側の他方の面を構成する内シートとを備え、外シートと内シートとの間にシート状加工食品を配置可能に構成されており、
空気内包シートは、外シートと内シートとの間に配置される請求項1に記載の加熱用包装材。
【請求項3】
空気内包シートは、不織布から構成される請求項1又は2に記載の加熱用包装材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱される物品を包み込む加熱用包装材に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、おにぎり等の物品は、該物品を包み込む包装材によって包み込まれた状態で店頭販売等されている。斯かる包装材としては、一方向に対して交差する他方向に分割可能に構成されたものが知られている。例えば、物品を包み込むことが可能なサイズのシート状の本体部と、前記一方向が長手となるように配置されるカットテープとを備えると共に、該カットテープと交差するように形成された円弧状の切り込みを備えるものが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
斯かる包装材では、円弧状の切り込みの内側に形成される摘み部を摘んで、前記一方向の一端側から他端側へ向かって引っ張ることで、切り込み部の各端部を起点にシート状の本体部がカットテープに沿って切断される。これにより、包装材は、前記他方向へ2つに分割されることになる。このように構成される包装材で物品が包装されてなる包装体の内側から物品を取り出す際には、包装体を手で把持した状態で、上述のように摘み部を摘んで引っ張る。これにより、包装材が2つに分割され、分割された包装材の一方の側を他方の側から離間させることで、包装材を物品から取り除き、包装材の内側から物品を取り出すことができる。
【0004】
ところで、物品の種類によっては、包装体内で物品が加熱される場合がある。例えば、おにぎりのような米飯加工食品を物品とした場合、米飯加工食品を食する前に、包装体内の米飯加工食品を電子レンジ等で加熱する場合がある。これにより、包装体の内側から米飯加工食品を取り出して食する際に、暖かい状態の米飯加工食品を食することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のように、包装体の内側の物品を加熱した状態で、包装体を手で把持すると、物品の熱が包装体の外側に伝わって、手を火傷したり、手で把持し続けることが困難になったりする虞がある。このため、包装体の内側から物品を取り出し難くなる。
【0007】
そこで、本発明は、包装体の内側の物品が加熱された際にも、包装体を容易に把持することができる加熱用包装材を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る加熱用包装材は、物品を包み込み可能なシート状の本体部を備え、該シート状の本体部は、一方向に延びる分割位置で前記一方向に対して交差する他方向に分割可能に構成されており、シート状の本体部の一方の面が外側となるように物品を包んで包装体が形成された状態で、物品を加熱する際に用いられる加熱用包装材であって、物品を包んだ状態の内側から外側への熱の伝達を緩和する熱緩和部を備えており、該熱緩和部は、空気を内包する空気内包シートがシート状の本体部に重なるように配置されることで形成されており、空気内包シートは、シート状の本体部における分割位置と重ならないように配置される。
【0009】
斯かる構成によれば、熱緩和部が形成された領域には、空気内包シートが配置されているため、空気内包シートが配置されていない場合よりも包装体の内側から外側へ熱が伝わり難くなる。これにより、加熱用包装材で包装された物品を電子レンジ等で加熱した際に、熱緩和部を手で把持することで、物品の熱が手に伝わり難くなるため、包装体を手で把持して開封等を容易に行うことができる。
【0010】
また、熱緩和部を形成する空気内包シートは、シート状の本体部における分割位置と重ならないように配置される。これにより、シート状の本体部の分割が空気内包シートによって妨害されることがないため、シート状の本体部の分割を容易に行うことができる。
【0011】
空気内包シートは、前記他方向に間隔を空けて少なくとも二つ配置されており、隣り合う2つの空気内包シートの間にシート状の本体部の分割位置が位置するように構成されることが好ましい。
【0012】
斯かる構成によれば、空気内包シートは、前記他方向に間隔を空けて少なくとも2つ配置されており、隣り合う2つの空気内包シートの間にシート状の本体部の分割位置が位置するように構成される。つまり、前記他方向において、シート状の本体部の分割位置を挟んで少なくとも二つの熱緩和部が形成される。これにより、シート状の本体部における一方の熱緩和部を備える側から他方の熱緩和部を備える側を前記他方向に離間させるように引っ張ってシート状の本体部を分割する際に、シート状の本体部の分割位置を挟んで二つの熱緩和部を手で把持することができる。これにより、シート状の本体部の分割を容易に行うことができる。
【0013】
シート状の本体部は、前記他方向に分割可能に構成されて前記一方の面を構成する外シートと、前記他方向に分割可能に構成されると共に外シートと重なるように配置されて前記一方の面の反対側の他方の面を構成する内シートとを備え、外シートと内シートとの間にシート状加工食品を配置可能に構成されており、空気内包シートは、外シートと内シートとの間に配置されてもよい。
【0014】
斯かる構成によれば、シート状の本体部は、前記他方向に分割可能に構成されて前記一方の面を構成する外シートと、前記他方向に分割可能に構成されると共に外シートと重なるように配置されて前記一方の面の反対側の他方の面を構成する内シートとを備える。そして、外シートと内シートとの間にシート状加工食品を配置可能に構成される。また、空気内包シートは、外シートと内シートとの間に配置される。これにより、外シートと内シートとの間の湿気が空気内包シートに吸湿されるため、外シートと内シートとの間に配置されたシート状加工食品が湿気ってしまうのを抑制することができる。
【0015】
空気内包シートは、不織布から構成されることが好ましい。
【0016】
斯かる構成によれば、不織布は、不織布を構成する繊維間に空気が包含されるため、空気内包シートとして好適に用いることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明によれば、包装体の内側の物品が加熱された際にも、包装体を容易に把持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係る加熱用包装材を示した斜視図。
【
図2】同実施形態に係る加熱用包装材で物品が包装されて形成される包装体を示した斜視図。
【
図3】本発明の他の実施形態に係る加熱用包装材を示した斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に、本発明に係る加熱用包装材の実施形態について、
図1,2に基づいて説明する。なお、以下の図面において同一又は相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。また、以下の説明において、一方向とは、各図の座標軸におけるx軸に沿った方向であり、前記一方向に交差する他方向とは、各図の座標軸におけるy軸に沿った方向である。
【0020】
本実施形態に係る加熱用包装材1は、
図1に示すように、シート状に形成される。また、加熱用包装材1は、一方の面が外側となるように、米飯加工食品等(例えば、おにぎり等)の物品を包み込むシート状の本体部2を備える。また、加熱用包装材1は、シート状の本体部2に重なるように配置されると共に空気を内包する空気内包シート3を更に備える。また、加熱用包装材1は、シート状の本体部2と空気内包シート3とが重なり合った部分に、物品を包んだ状態における内側から外側への熱の伝達を緩和する熱緩和部1aを備える。
【0021】
シート状の本体部2は、一方向(以下、第一方向とも記す)に延びる分割位置で第一方向に対して交差する他方向(以下、第二方向とも記す)に分割可能に構成される。具体的には、シート状の本体部2は、第一方向に延びる切断予定線(仮想線)上で切断可能に構成される。より詳しくは、シート状の本体部2は、第一方向に延びるように配置されるカットテープ2aを備える。該カットテープ2aは、空気内包シート3から第二方向へ離間した位置に配置される。また、シート状の本体部2は、シート状の本体部2を貫通する切り込み部2bを備える。該切り込み部2bは、第一方向に開放する凹状に形成される。これにより、切り込み部2bの内側に指などで摘むことが可能な摘み部2cが形成される。そして、切り込み部2bの両端部間にカットテープ2aが位置する(具体的には、摘み部2cとカットテープ2aとが重なる)ように構成される。また、シート状の本体部2は、他方の面側(物品を包み込む際の物品側)から切り込み部2bを覆うシート片2dを備える。該シート片2dは、空気内包シート3と重なり合わないように配置される。
【0022】
これにより、シート状の本体部2は、第二方向に分割可能に構成される。具体的には、シート状の本体部2は、空気内包シート3から第二方向へ離間した位置(具体的には、シート状の本体部2における第二方向の略中央部)を境に、第二方向の一端側と他端側とに分割可能に構成される。より詳しくは、第一方向におけるシート状の本体部2の一端側から他端側へ向かって摘み部2cを引っ張ることで、シート状の本体部2は、切り込み部2bの端部を起点にカットテープ2aの外側の切断予定線上でカットテープ2aに沿って切断可能に構成される。これにより、シート状の本体部2が第二方向に分割可能に構成される。
【0023】
熱緩和部1aは、シート状の本体部2に空気内包シート3が重なるように配置されることで形成される。空気内包シート3は、シート状の本体部2の他方の面(物品を包装する際に内側になる面)に重なるように配置される。また、空気内包シート3は、シート状の本体部2における分割位置(具体的には、シート状の本体部2の切断位置)と重ならないように配置される。具体的には、空気内包シート3は、第二方向におけるシート状の本体部2の中央部に位置して第一方向に延びる領域(具体的には、カットテープ2a及び切り込み部2bを備える領域)から離間した位置に配置される。本実施形態では、空気内包シート3は、第二方向に間隔を空けて少なくとも二つ配置される。つまり、本実施形態では、加熱用包装材1は、第二方向に間隔を空けて少なくとも二つの熱緩和部1aを備える。そして、隣り合う二つの空気内包シート3の間(換言すれば、二つの熱緩和部1aの間)にシート状の本体部2の分割位置(具体的には、シート状の本体部2の切断位置)が位置する。
【0024】
空気内包シート3は、第一方向に延びる帯状に形成される。また、空気内包シート3は、第一方向におけるシート状の本体部2の両端部間の全域に亘って配置される。空気内包シート3は、第二方向におけるシート状の本体部2の端部から中央部側へ離間した位置に配置される。つまり、シート状の本体部2は、第二方向の端部に空気内包シート3と重ならない領域を備える。空気内包シート3を構成するシート材としては、内部に空気を内包する空間を有するものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、不織布、紙、段ボール、発泡スチロール、又は、気泡緩衝材等から構成されるシート材から選択される少なくとも一つを用いることができ、これらのシート材を複数重ねて使用してもよい。
【0025】
上記のように構成される加熱用包装材1を用いて物品を包装する際には、シート状の本体部2の一方の面(空気内包シート3が重ねられていない側の面)が外側になるように物品を包み込む。また、加熱用包装材1を用いて物品を包装する際には、物品の形状に沿って加熱用包装材1(具体的には、シート状の本体部2)を変形させる。
【0026】
具体的には、
図2に示すように、物品Xにおける対向する一方の面X1側から他方の面X2側へ物品Xの形状に沿ってシート状の本体部2を変形させて物品Xを包み込む。そして、シート状の本体部2における物品Xの他方の面X2上で重なる領域を跨ぐように商品情報等が印字されたラベル(図示せず)を貼り付けることで、加熱用包装材1で物品Xが包装された状態(包装体10)が形成される。
【0027】
この際、熱緩和部1a(換言すれば、空気内包シート3)は、第一方向の両端部が物品Xの他方の面X2側に位置し、第一方向の中央部が物品Xの一方の面X1側に位置する。つまり、熱緩和部1a(換言すれば、空気内包シート3)は、物品Xの一方の面X1側から他方の面X2側に亘って配置される。
【0028】
上記のように包装体10が形成された状態で、物品Xは、電子レンジ等の加熱手段によって加熱される。そして、包装体10から物品Xを取り出す際には、少なくとも一方の熱緩和部1aを手で把持した状態で、摘み部2cをカットテープ2aに沿って引っ張る。これにより、カットテープ2aの両側の切断予定線上でカットテープ2aに沿ってシート状の本体部2が切断され、カットテープ2aに重なる領域が他の領域から切除される。これにより、加熱用包装材1が第二方向に分割される。そして、加熱用包装材1における切断された部分を境に、加熱用包装材1の一方の側が備える熱緩和部1aと他方の側が備える熱緩和部1aとを手で把持し、該一方の側と他方の側とを第二方向において離間させるように引っ張ることで、加熱用包装材1における少なくとも一方の側を物品Xから取り除くことができる。
【0029】
以上のように、本実施形態に係る加熱用包装材1は、包装体10の内側の物品Xが加熱された際にも、包装体10を容易に把持することができる。
【0030】
即ち、熱緩和部1aが形成された領域には、空気内包シート3が配置されているため、空気内包シート3が配置されていない場合よりも包装体10の内側から外側へ熱が伝わり難くなる。これにより、加熱用包装材1で包装された物品Xを電子レンジ等で加熱した際に、熱緩和部1aを手で把持することで、物品Xの熱が手に伝わり難くなるため、包装体10を手で把持して開封等を容易に行うことができる。
【0031】
また、熱緩和部1aを形成する空気内包シート3は、シート状の本体部2における分割位置と重ならないように配置される。これにより、シート状の本体部2の分割が空気内包シート3によって妨害されることがないため、シート状の本体部2の分割を容易に行うことができる。
【0032】
また、空気内包シート3は、第二方向に間隔を空けて少なくとも2つ配置されており、隣り合う2つの空気内包シート3の間にシート状の本体部2の分割位置が位置するように構成される。つまり、第二方向において、シート状の本体部2の分割位置を挟んで少なくとも二つの熱緩和部1aが形成される。これにより、シート状の本体部2における一方の熱緩和部1aを備える側から他方の熱緩和部1aを備える側を第二方向に離間させるように引っ張ってシート状の本体部2を分割する際に、シート状の本体部2の分割位置を挟んで二つの熱緩和部1aを手で把持することができる。これにより、シート状の本体部2の分割を容易に行うことができる。
【0033】
また、不織布は、不織布を構成する繊維間に空気が包含されるため、空気内包シート3として好適に用いることができる。
【0034】
なお、本発明に係る加熱用包装材は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。また、上記した複数の実施形態の構成や方法等を任意に採用して組み合わせてもよく(1つの実施形態に係る構成や方法等を他の実施形態に係る構成や方法等に適用してもよく)、さらに、下記する各種の変更例に係る構成や方法等を任意に選択して、上記した実施形態に係る構成や方法等に採用してもよいことは勿論である。
【0035】
例えば、上記実施形態では、シート状の本体部2は、一枚のシート材から構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、
図3に示すように、シート状の本体部2が複数のシート材から構成されてもよい。具体的には、第二方向に分割可能に構成されてシート状の本体部2の前記一方の面を構成する外シート4と、第二方向に分割可能に構成されると共に外シート4に重なるように配置されてシート状の本体部2の他方の面を構成する内シート5とからシート状の本体部2が構成されてもよい。
【0036】
外シート4は、第一方向の一端縁と交差して第一方向に延びる一対の切り込み部4aを備える。また、外シート4は、第一方向が長手となるように配置されるカットテープ2aを備え、該カットテープ2aの長手方向の一端部が一対の切り込み部4aの間に位置する。これにより、一対の切り込み部4aの間に形成される摘み部2cを摘んで、第一方向における外シート4の一端部側から他端部側へ向かって摘み部2cを引っ張ることで、外シート4がカットテープ2aに沿って切断される。これにより、外シート4は、第二方向に分割可能となっている。
【0037】
内シート5は、一対の内シート片5aから構成される。また、内シート5は、第二方向の中央部側に位置する一対の内シート片5aの端部同士が重なるように配置されて形成された重合部5bを備える。該重合部5bは、第一方向に延びるように形成されると共に、カットテープ2aと重なるように形成される。そして、一対の内シート片5aが第二方向の離間することで、内シート5が第二方向に分割可能となっている。
【0038】
そして、外シート4と内シート5との間には、空気内包シート3(具体的には、一対の空気内包シート3)と、シート状加工食品(図示せず)とを配置可能に構成される。具体的には、各空気内包シート3は、外シート4における内シート5側の面に貼り付けられる。そして、空気内包シート3と内シート5との間にシート状加工食品が配置され、該シート状加工食品を囲むように、外シート4と、内シート5とが連結(例えば、ヒートシール)される。
【0039】
斯かる構成によれば、シート状の本体部2は、第二方向に分割可能に構成されて前記一方の面を構成する外シート4と、第二方向に分割可能に構成されると共に外シート4と重なるように配置されて前記一方の面の反対側の他方の面を構成する内シート5とを備える。そして、外シート4と内シート5との間にシート状加工食品(図示せず)を配置可能に構成される。また、空気内包シート3は、外シート4と内シート5との間に配置される。これにより、外シート4と内シート5との間の湿気が空気内包シート3に吸湿されるため、外シート4と内シート5との間に配置されたシート状加工食品が湿気ってしまうのを抑制することができる。
【0040】
また、上記実施形態では、空気内包シート3は、第一方向におけるシート状の本体部2の両端間の全域に亘って連続して配置されているが、これに限定されるものではなく、例えば、複数の空気内包シート3が第一方向に間隔を空けて配置されてもよい。また、上記実施形態では、一対の空気内包シート3を備えるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、一方の空気内包シート3のみを備えるように構成されてもよい。
【0041】
また、上記実施形態では、シート状の本体部2の他方の面に空気内包シート3が重なるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、シート状の本体部2の一方の面に空気内包シート3が重なるように構成されてもよい。
【0042】
また、
図3の実施形態では、空気内包シート3が外シート4と内シート5との間に配置されるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、内シート5における外シート4に対向する面の反対側の面に、空気内包シート3が重なるように配置されてもよく、外シート4における内シート5に対向する面の反対側の面に、空気内包シート3が重なるように配置されてもよい。更に、
図3の実施形態では、空気内包シート3は、外シート4と内シート5との間において外シート4に貼り付けられるように構成されているが、これに限定されるものではなく、例えば、外シート4と内シート5との間において内シート5に貼り付けられるように構成されてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1…加熱用包装材、1a…熱緩和部、2…シート状の本体部、2a…カットテープ、2b…切り込み部、2c…摘み部、2d…シート片、3…空気内包シート、4…外シート、4a…切り込み部、5…内シート、5a…内シート片、5b…重合部、10…包装体、X…物品