(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】表示装置
(51)【国際特許分類】
G02F 1/1335 20060101AFI20220808BHJP
G02F 1/13363 20060101ALI20220808BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20220808BHJP
G02B 5/20 20060101ALI20220808BHJP
G02B 5/30 20060101ALI20220808BHJP
【FI】
G02F1/1335 505
G02F1/13363
G02F1/13 505
G02B5/20 101
G02B5/30
(21)【出願番号】P 2018042219
(22)【出願日】2018-03-08
【審査請求日】2021-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小村 真一
(72)【発明者】
【氏名】浅川 陽一
【審査官】井亀 諭
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-326887(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2017-0119793(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F 1/1335
G02F 1/13363
G02F 1/13
G02B 5/20
G02B 5/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層に向けて第1色成分及び第2色成分を含んだ混色光を照射する照明装置と、
前記照明装置及び前記カラーフィルタ層の間に配置された波長選択層と、を備え、
前記カラーフィルタ層は、前記第1色成分を透過し且つ前記第2色成分を吸収する第1色フィルタと、前記第2色成分を透過し且つ前記第1色成分を吸収する第2色フィルタと、を備え、
前記波長選択層は、位相子層と、前記照明装置及び前記位相子層の間に配置された第1偏光板と、前記位相子層及び前記カラーフィルタ層の間に配置された第2偏光板と、を備え、
前記位相子層は、前記第1色フィルタに対応する位置に配置された第1色位相子と、前記第2色フィルタに対応する位置に配置された第2色位相子と、を備え、
前記第1色位相子は、前記第1偏光板を透過して該第1色位相子に入射した前記混色光の偏光状態を前記第1色成分が前記第2偏光板を透過するように変化させ、
前記第2色位相子は、前記第1偏光板を透過して該第2色位相子に入射した前記混色光の偏光状態を前記第2色成分が前記第2偏光板を透過するように変化させ
、
前記第1色位相子及び前記第2色位相子にそれぞれ異なる位相差の位相板が形成されている、表示装置。
【請求項2】
カラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層に向けて第1色成分及び第2色成分を含んだ混色光を照射する照明装置と、
前記照明装置及び前記カラーフィルタ層の間に配置された波長選択層と、を備え、
前記カラーフィルタ層は、前記第1色成分を透過し且つ前記第2色成分を吸収する第1色フィルタと、前記第2色成分を透過し且つ前記第1色成分を吸収する第2色フィルタと、を備え、
前記波長選択層は、位相子層と、前記照明装置及び前記位相子層の間に配置された第1偏光板と、前記位相子層及び前記カラーフィルタ層の間に配置された第2偏光板と、を備え、
前記位相子層は、前記第1色フィルタに対応する位置に配置された第1色位相子と、前記第2色フィルタに対応する位置に配置された第2色位相子と、を備え、
前記第1色位相子は、前記第1偏光板を透過して該第1色位相子に入射した前記混色光の偏光状態を前記第1色成分が前記第2偏光板を透過するように変化させ、
前記第2色位相子は、前記第1偏光板を透過して該第2色位相子に入射した前記混色光の偏光状態を前記第2色成分が前記第2偏光板を透過するように変化させ、
前記位相子層は、前記第1色位相子及び前記第2色位相子にそれぞれ異なる電圧が印加される
第1の液晶層である
、表示装置。
【請求項3】
カラーフィルタ層と、
前記カラーフィルタ層に向けて第1色成分及び第2色成分を含んだ混色光を照射する照明装置と、
前記照明装置及び前記カラーフィルタ層の間に配置された波長選択層と、を備え、
前記カラーフィルタ層は、前記第1色成分を透過し且つ前記第2色成分を吸収する第1色フィルタと、前記第2色成分を透過し且つ前記第1色成分を吸収する第2色フィルタと、を備え、
前記波長選択層は、位相子層と、前記照明装置及び前記位相子層の間に配置された第1偏光板と、前記位相子層及び前記カラーフィルタ層の間に配置された第2偏光板と、を備え、
前記位相子層は、前記第1色フィルタに対応する位置に配置された第1色位相子と、前記第2色フィルタに対応する位置に配置された第2色位相子と、を備え、
前記第1色位相子は、前記第1偏光板を透過して該第1色位相子に入射した前記混色光の偏光状態を前記第1色成分が前記第2偏光板を透過するように変化させ、
前記第2色位相子は、前記第1偏光板を透過して該第2色位相子に入射した前記混色光の偏光状態を前記第2色成分が前記第2偏光板を透過するように変化させ、
前記位相子層は、前記第1色位相子及び前記第2色位相子にそれぞれ異なるセルギャップが形成された第1
の液晶層である
、表示装置。
【請求項4】
前記第1偏光板及び前記第2偏光板は、所定の位相の光を透過し、他の光を反射する反射偏光板である、請求項1乃至
3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1色成分が緑色成分であり、前記第2色成分が赤色成分であり、
前記第1色フィルタは、前記緑色成分を透過し且つ他の色成分を吸収する緑色フィルタであり、
前記第2色フィルタは、前記赤色成分を透過し且つ他の色成分を吸収する赤色フィルタであり、
前記第1色位相子は、緑色位相子であり、前記緑色成分を透過させ且つ他の色成分を反射させ、
前記第2色位相子は、赤色位相子であり、前記赤色成分を透過させ且つ他の色成分を反射させる、
請求項
4に記載の表示装置。
【請求項6】
前記カラーフィルタ層は、第3色フィルタをさらに備え、該第3色フィルタは、青色成分を透過し且つ他の色成分を吸収する青色フィルタであり、
前記位相子層は、第3色位相子をさらに備え、該第3色位相子は、前記第3色フィルタに対応する位置に配置された青色位相子であり、
前記青色位相子は、前記青色成分を透過させ且つ他の色成分を反射させる、請求項
5に記載の表示装置。
【請求項7】
前記照明装置は、緑色レーザー光源と、赤色レーザー光源と、青色レーザー光源と、を有する、請求項
6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記緑色位相子の位相差が1590nmであり、前記赤色位相子の位相差が1280nmであり、前記青色位相子の位相差が1400nmである、請求項
6に記載の表示装置。
【請求項9】
第1基板と、第2基板と、前記第1基板及び前記第2基板の間に挟持された第2の液晶層と、を備え、
前記カラーフィルタ層は、前記第2基板と前記第2の液晶層との間に形成され、
前記第1基板は、前記第2の液晶層と前記第1偏光板との間に配置された、請求項1乃至
8のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第1基板は、樹脂からなる基板である、請求項
9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1基板は、ガラスからなる基板である、請求項
9に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、カラーフィルタを備えた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置は、光を選択的に透過する液晶層等の電気光学層と、電気光学層を透過した光を着色するカラーフィルタ層と、を備えている。例えば、赤色に着色する赤色フィルタの場合、白色光に含まれる緑色成分及び青色成分を吸収して赤色成分のみを透過する。つまり、赤色フィルタに入射した緑色成分及び青色成分は、画像の表示に利用されないで吸収されてしまう。同様に、緑色フィルタに入射した青色成分及び赤色成分や、青色フィルタに入射した赤色成分及び緑色成分も、画像の表示に利用されないで吸収されてしまう。
【0003】
光の利用効率を高めるため、所望の波長の光のみを透過させて、透過波長以外の波長の光を積極的にバックライト側に反射させる選択反射型コレステリック液晶フィルタを備えた液晶表示装置が提案されている(例えば、特許文献1の段落[0048]参照)。選択反射型コレステリック液晶フィルタは、吸収型カラーフィルタとコレステリックカラーフィルタとを組み合わせた多層膜であり、コレステリック液晶の螺旋ピッチに応じて入射光を円偏光に変換して反射できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、そのような選択反射型コレステリック液晶フィルタは、製造プロセスが複雑で設計通りに成膜することが困難である。成膜できたとしても表示装置が高価になってしまう。本開示の目的は、光の利用効率が高く、価格競争力にも優れた表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一実施形態に係る表示装置は、カラーフィルタ層と、照明装置と、波長選択層と、を備えている。照明装置は、カラーフィルタ層に向けて第1色成分及び第2色成分を含んだ混色光を照射する。波長選択層は、照明装置及びカラーフィルタ層の間に配置されている。カラーフィルタ層は、第1色フィルタと、第2色フィルタと、を備えている。第1色フィルタは、第1色成分を透過し且つ第2色成分を吸収する。同様に、第2色フィルタは、第2色成分を透過し且つ第1色成分を吸収する。
波長選択層は、位相子層と、第1反射偏光板と、第2反射偏光板と、を備えている。第1反射偏光板は、照明装置及び位相子層の間に配置されている。第2反射偏光板は、位相子層及びカラーフィルタ層の間に配置されている。位相子層は、第1色位相子と、第2色位相子と、を備えている。第1色位相子は、第1色フィルタに対応する位置に配置されている。第2色位相子は、第2色フィルタに対応する位置に配置されている。
第1色位相子は、第1反射偏光板を透過して第1色位相子に入射した混色光の偏光状態を第1色成分が第2反射偏光板に透過され且つ第2色成分が第2反射偏光板に反射されるように変化させる。同様に、第2色位相子は、第1反射偏光板を透過して第2色位相子に入射した混色光の偏光状態を第2色成分が第2反射偏光板に透過され且つ第1色成分が第2反射偏光板に反射されるように変化させる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、各実施形態に共通する表示装置の概略的な構成を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、
図1に示された表示パネル及び波長選択層の断面構造を示す断面図である。
【
図3】
図3は、
図2に示された波長選択層の第1変形例を示す断面図である。
【
図4】
図4は、
図2に示された波長選択層の第2変形例を示す断面図である。
【
図5】
図5は、緑色画素における波長選択層及び緑色フィルタの透過特性を模式的に示す図である。
【
図6】
図6は、赤色画素における波長選択層及び赤色フィルタの透過特性を模式的に示す図である。
【
図7】
図7は、青色画素における波長選択層及び青色フィルタの透過特性を模式的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
いくつかの実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者が発明の主旨を保って適宜変更について容易に想到し得るものは、当然に本発明の範囲に含まれる。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。各図において、連続して配置される同一又は類似の要素について符号を省略することがある。また、本明細書及び各図において、既に説明した図と同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を省略することがある。
【0009】
また、本明細書において「αはA,B又はCを含む」、「αはA,B及びCのいずれかを含む」、「αはA,B及びCからなる群から選択される一つを含む」といった表現は、特に明示がない限り、αがA~Cの複数の組み合わせを含む場合を排除しない。さらに、これらの表現は、αが他の要素を含む場合も排除しない。各実施形態において、表示装置の一例として液晶表示装置DSPを開示する。ただし、各実施形態は、他種の表示装置に対する、各実施形態にて開示される個々の技術的思想の適用を妨げるものではない。
【0010】
液晶表示装置DSPは、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末、パーソナルコンピュータ、テレビ受像装置、車載装置、ゲーム機器、ウェアラブル端末等の種々の装置に用いることができる。
【0011】
まず、
図1を参照して各実施形態に共通する構成について述べる。
図1は、液晶表示装置DSPの概略的な構成を示す斜視図である。液晶表示装置DSPは、表示パネルPNLと、表示パネルPNLの背面に光を照射する照明装置(バックライト)BLと、表示パネルPNL及び照明装置BLの間に配置された波長選択層3と、表示パネルPNLや照明装置BLの動作を制御する制御モジュールCTRと、表示パネルPNLを駆動する駆動ICチップ4と、表示パネルPNLや照明装置BLへ制御モジュールCTRの制御信号を伝達するフレキシブル回路基板FPC1,FPC2と、を備えている。
【0012】
表示パネル(液晶セル)PNLは、第1基板(アレイ基板)SUB1と、第1基板SUB1に対向する第2基板(対向基板)SUB2と、第1及び第2基板SUB1,SUB2の間に配置された液晶層(第2の液晶層)LCと、を備えている。液晶層LCは、光を選択的に透過する電気光学層の一例である。表示パネルPNLは、画像を表示する表示領域DAを有している。表示パネルPNLは、表示領域DAにおいて、マトリクス状に配列された複数の画素PXを有している。
【0013】
駆動ICチップ4は、例えば第1基板SUB1に実装されている。なお、駆動ICチップ4は、制御モジュールCTR等に実装されてもよい。フレキシブル回路基板FPC1は、第1基板SUB1と制御モジュールCTRとを接続している。フレキシブル回路基板FPC2は、照明装置BLと制御モジュールCTRとを接続している。
【0014】
制御モジュールCTRは、液晶表示装置DSPが搭載される電子機器のメインボード等から表示領域DAに表示するための1フレーム分の画像データを順次受信する。この画像データは、例えば各画素PXの表示色等の情報を含む。制御モジュールCTRは、受信した画像データに基づいて各画素PXを駆動するための信号を駆動ICチップ4に供給する。また、制御モジュールCTRは、受信した画像データに基づいて光源5を駆動するための信号を照明装置BLに供給する。
【0015】
照明装置BLは、表示パネルPNLの第1基板SUB1に対向するように配置されている。照明装置BLは、光を発する光源5と、光源5からの光が入射する導光板6とを備えている。光源5は、例えば、緑色レーザー光を発する緑色レーザー素子5Gと、赤色レーザー光を発する赤色レーザー素子5Rと、青色レーザー光を発する青色レーザー素子5Bと、を含んでいる。
【0016】
なお、光源5は、レーザー半導体(Laser Diode)等のレーザー素子に限られずLED(Light-Emitting Diode)等であってもよい。緑色LEDが発する緑色光は緑色波長域(例えば、490~590nm)において所定の帯域幅を有している。
【0017】
赤色LEDが発する赤色光は赤色波長域(例えば、590~780nm)において所定の帯域幅を有している。青色LEDが発する青色光は青色波長域(例えば、380~490nm)において所定の帯域幅を有している。ただし、後述する光の利用効率の観点から、本実施形態には、レーザー光を発するレーザー素子5G,5R,5Bが特に好適である。
【0018】
導光板6は、第1基板SUB1に対向する出射面(第1主面)6Aと、出射面6Aとは反対側の反射面(第2主面)6Bと、出射面6A及び反射面6Bの間の入射面(端面)6Cと、を有している。入射面6Cに沿って複数の光源5が並べられている。光源5からの光は、入射面6Cに入射し、反射面6Bに反射されながら導光板6内を伝播し、出射面6Aから出射する。
【0019】
照明装置BLは、表示パネルPNLの背面に向けて緑色成分(G)、赤色成分(R)及び青色成分(B)を含んだ白色光を照射する。緑色成分(G)、赤色成分(R)及び青色成分(B)は、第1乃至第3色成分のそれぞれ一例であり、白色光は、二色以上の成分の光を含んだ混色光の一例である。
【0020】
図2は、表示パネルPNL及び波長選択層3の断面構造を示す断面図である。表示パネルPNLの第1及び第2基板SUB1,SUB2は、透光性を有した第1及び第2透明基材10,20をそれぞれ備えている。波長選択層3を透過した光を対応する各色フィルタ22G,22R,22Bに位置精度よく入射させるため、第1透明基材10の厚さは、薄い方が好ましく、例えば5~10μmである。基材を薄く形成しやすいため、第1及び第2透明基材10,20は、例えば透光性の樹脂材料から形成されている。なお、第1及び第2基板SUB1,SUB2をガラス材料から形成してもよい。
【0021】
第1透明基材10は、第1面10Aと、第1面10Aとは反対側の第2面10Bと、を有している。第2透明基材20は、第3面20Aと、第3面20Aとは反対側の第4面20Bと、を有している。第1及び第2基板SUB1,SUB2は、第1面10Aと第3面20Aとを対向させた状態で貼り合わされている。第1及び第2基板SUB1,SUB2の間には、液晶層LCが封入されている。
【0022】
表示パネルPNLの表示面側及び背面側には、第1及び第2偏光板PL1,PL2がそれぞれ配置されている。
図2に示す例では、背面側の第1偏光板PL1は、第1基板SUB1の第2面10Bに貼着されている。表示面側の第2偏光板PL2は、第2基板SUB2の第4面20Bに貼着されている。
【0023】
第1基板SUB1は、第1透明基材10に加え、液晶層LCに電圧を印加するTFT層11等を備えている。TFT層11は、第1透明基材10の第1面10Aに形成され、画素電極、共通電極、走査信号線、映像信号線、薄膜トランジスタ、それらの間に介在する各種絶縁膜等を含んでいる。
【0024】
第2基板SUB2は、第2透明基材20に加え、遮光層21、カラーフィルタ層22等を備えている。遮光層21は、第2透明基材20の第3面20Aに形成されている。前述の画素PXは、例えば、緑色、赤色及び青色にそれぞれ対応する副画素SPX(緑色画素SPXG、赤色画素SPXR、青色画素SPXB)を含んでおり、遮光層21がそれらの副画素SPXを区画している。
【0025】
カラーフィルタ層22は、第2透明基材20の第3面20Aに形成され、第3面20A及び遮光層21を覆っている。なお、カラーフィルタ層22を第4面20Bや第1基板SUB1に形成してもよい。表示パネルPNLの背面に入射した光は、液晶層LCに選択的に透過され、カラーフィルタ層22に入射する。
【0026】
カラーフィルタ層22は、緑色画素SPXGに配置された緑色フィルタ22Gと、赤色画素SPXRに配置された赤色フィルタ22Rと、青色画素SPXBに配置された青色フィルタ22Bと、を含んでいる。緑色フィルタは、入射光に含まれる緑色成分(G)を透過し且つ赤色成分(R)及び青色成分(B)を吸収する。
【0027】
同様に、赤色フィルタ22Rは、入射光に含まれる赤色成分(R)を透過し且つ青色成分(B)及び緑色成分(G)を吸収する。青色フィルタ22Bは、入射光に含まれる青色成分(B)を透過し且つ緑色成分(G)及び赤色成分(R)を吸収する。その結果、入射光は、カラーフィルタ層22に対応する色の可視光となって第2偏光板PL2に到達する。
【0028】
本実施形態は、照明装置BLとカラーフィルタ層22との間に波長選択層(選択的反射層)3を備えていることが特徴の一つである。波長選択層3は、第1及び第2反射偏光板31,32と、それらの間に配置された位相子層33と、を備えている。第1反射偏光板(第1偏光板)31は、照明装置BLの導光板6の出射面6Aに対向している。第2反射偏光板(第2偏光板)32は、表示パネルPNLの第1偏光板PL1に貼着されている。なお、本実施形態では、光の再利用を前提にしているため、反射型の偏光板を用いているが、光の再利用を行わない場合は、反射偏光板に代えて、吸収型の偏光板を用いてもよい。
【0029】
図2に示す例では、第1及び第2反射偏光板31,32が直交ニコルの関係に配置されている。なお、第1及び第2反射偏光板31,32を平行ニコルの関係に配置してもよい。位相子層33は、緑色位相子(第1位相子)33Gと、赤色位相子(第2位相子)33Rと、青色位相子(第3位相子)33Bと、を含んでいる。
【0030】
緑色位相子33Gは、表示パネルPNLの厚さ方向において緑色画素SPXG(緑色フィルタ22G)に重畳する位置に配置されている。同様に、青色位相子33Bは、青色画素SPXB(青色フィルタ22B)に重畳する位置に配置され、赤色位相子33Rは、赤色画素SPXR(赤色フィルタ22R)に重畳する位置に配置されている。隣り合う位相子33G,33R,33Bの間に遮光層34を形成してもよい。
【0031】
位相子33G,33R,33Bの一例は、直線偏光を与える位相板(波長板)である。各位相子は、それぞれ異なる複屈折異方性(Δn)と位相子の厚さ(d)の積(Δnd)(以下、本実施形態において、Δndを位相差(リタデーション)と称する)を有する。例えば、緑色位相子33Gは位相差1590nmの位相板であり、赤色位相子33Rは位相差1280nmの位相板であり、青色位相子33Bは位相差1400nmの位相板である。
【0032】
位相子層33は、位相板に限られず液晶層(第1の液晶層)であってもよい。位相子層33が液晶層の場合、緑色位相子33Gは表示パネルPNLの厚さ方向において緑色画素SPXGに重畳する領域であり、赤色位相子33Rは表示パネルPNLの厚さ方向において赤色画素SPXRに重畳する領域であり、青色位相子33Bは表示パネルPNLの厚さ方向において青色画素SPXBに重畳する領域である。
【0033】
図3及び
図4は、波長選択層3を液晶層で構成した変形例を示す断面図である。位相子層33を構成する液晶層の駆動方式は、
図3及び
図4に示すVA型(ホメオトロピック配向)であってもよいし、図示しないIPS型(ホモジニアス配向)であってもよい。前述の制御モジュールCTR等によって位相子層33の配向状態を制御できる。
【0034】
図3に示す例では、位相子層33は、緑色位相子33Gにおいて1590nmの波長を透過するようにし、赤色位相子33Rにおいて1280nmの波長を透過するようにし、青色位相子33Bにおいて1400nmの波長を透過するように電圧を印加された液晶層である。透過する波長は、印加する電圧によって制御され、青色位相子33Bに印加された電圧は、赤色位相子33Rに印加された電圧よりも高い。緑色位相子33Gに印加された電圧は、青色位相子33Bに印加された電圧よりもさらに高い。
【0035】
図4に示す例では、位相子層33は、
図3の変形例であり、緑色位相子33G、赤色位相子33R、青色位相子33Bの各領域でセルギャップを変えることで、液晶層の厚さを変え、リタデーションを各色で変更したものである。具体的には、青色位相子33Bに形成されたセルギャップd3は、緑色位相子33Gに形成されたセルギャップd1よりも狭い。赤色位相子33Rに形成されたセルギャップd2は、青色位相子33Bに形成されたセルギャップd3よりもさらに狭い。このような構造でも、各位相子で所望の波長を効率よく透過させることができる。
【0036】
続いて、
図3乃至
図7を参照して、波長選択層3の作用について説明する。なお、赤色位相子33R及び青色位相子33Bは、これまで説明した位相差を除いて、緑色位相子33Gと略同一の形状及び機能を有している。そのため、代表して緑色位相子33Gを詳しく説明し、赤色位相子33R及び青色位相子33Bについては重複する説明を省略する。
【0037】
導光板6の出射面6Aから出射した白色光には、非偏光の緑色成分(G)、赤色成分(R)及び青色成分が含まれている。緑色成分(G)が第1反射偏光板31に入射すると、
図3に示すように、第1反射偏光板31の偏光軸に対して偏光方向が0°の直線偏光は透過され、第1反射偏光板31の偏光軸に対して偏光方向が90°の直線偏光は導光板6へ反射される。第1反射偏光板31に反射された直線偏光は、導光板6内を伝播するうちに偏光度が変化し、やがて第1反射偏光板31に透過されて再利用される。
【0038】
同様に、導光板6の出射面6Aから出射した白色光に含まれる赤色成分(R)及び青色成分(B)が第1反射偏光板31に入射すると、第1反射偏光板31の偏光軸に対して偏光方向が0°の直線偏光は透過され、第1反射偏光板31の偏光軸に対して偏光方向が90°の直線偏光は導光板6へ反射されて再利用される。
【0039】
第1及び第2反射偏光板31,32が直交ニコルの場合、緑色位相子33Gは、第1反射偏光板31を透過した緑色成分(G)の偏光方向をほぼ90°変化させる。一方、緑色位相子33Gは、第1反射偏光板31を透過した赤色成分(R)及び青色成分(B)の偏光方向をほとんど変化させない。
【0040】
また、第1及び第2反射偏光板31,32が平行ニコルの場合、緑色位相子33Gは、第1反射偏光板31を透過した緑色成分(G)の偏光方向をほとんど変化させない。一方、緑色位相子33Gは、第1反射偏光板31を透過した赤色成分(R)及び青色成分(B)の偏光方向をほぼ90°変化させる。
【0041】
その結果、緑色位相子33Gに入射した白色光は、緑色成分(G)が第2反射偏光板32に透過され、赤色成分(R)及び青色成分(B)が第2反射偏光板32に反射されるように偏光状態が変化する。第2反射偏光板32に反射された赤色成分(R)及び青色成分(B)は、緑色位相子33G及び第1反射偏光板31に透過され、導光板6へ戻されて再利用される。
【0042】
緑色画素SPXGで反射された赤色成分(R)及び青色成分(B)は、導光板6に入射して再び出射される光路において副画素SPXの幅方向に移動する。再利用された赤色成分(R)及び青色成分(B)は、反射された副画素SPXとは異なる副画素SPX(例えば、赤色画素SPXR)に入射する。
【0043】
緑色位相子33Gと同様にして、赤色位相子33Gは、赤色成分(R)が第2反射偏光板32に透過され、青色成分(B)及び緑色成分(G)が第2反射偏光板32に反射されるように入射光の偏光状態を変化させる。青色位相子33Bは、青色成分(B)が第2反射偏光板32に透過され、緑色成分(G)及び赤色成分(R)が第2反射偏光板32に反射されるように入射光の偏光状態を変化させる。
【0044】
本実施形態によれば、緑色画素SPXGにおいて、緑色フィルタ22Gに入射すれば画像の表示に利用されることなく吸収されてしまう赤色成分(R)及び青色成分(B)を積極的に導光板6へ反射して再利用できる。赤色画素SPXR及び青色画素SPXBについても同様に光を再利用できる。
【0045】
図5は、緑色画素SPXGにおける波長選択層3及び緑色フィルタ22Gの透過特性を模式的に示す図である。実線は、緑色画素SPXGに重畳する波長選択層3(第1反射偏光板31、位相子33G及び第2反射偏光板32)の透過特性を示し、破線は、緑色フィルタ22Gの透過特性を示している。
【0046】
例えば、緑色成分(G)、赤色成分(R)及び青色成分(B)がそれぞれ波長530nm、波長630nm、波長470nmのレーザー光の場合、
図5に示すように、緑色画素SPXGに重畳する波長選択層3に入射した緑色成分(G)の透過率が約1(約100%)であり、赤色成分(R)の透過率が約0(約0%)であり、青色成分(B)の透過率が約0.1(約10%)である。
【0047】
つまり、緑色画素SPXGに重畳する波長選択層3は、緑色成分(G)の透過率よりも赤色成分(R)及び青色成分(B)の透過率が小さくなるように入射光を変化させる。緑色位相子33Gに入射した緑色成分(G)は、緑色フィルタ22Gを透過して画像の表示に利用される。
【0048】
一方、緑色位相子33Gに入射した赤色成分(R)は、約1(約100%)が第2反射偏光板32に反射される。一部の赤色成分(R)が第2反射偏光板32から入射される可能性もあるが、第1反射偏光板31でも反射されるため、赤色成分(R)は実質的に100%の光が導光板6へ反射されて再利用される。同様に、緑色位相子33Gに入射した青色成分(B)は、約0.9(約90%)が第2反射偏光板32に反射されるが、第2反射偏光板32を透過した残りの青色成分(B)は、第1反射偏光板31でも反射されて再利用される。第1反射偏光板31と第2反射偏光板32とが同じ材質で形成されていた場合、0.9+(0.1×0.9)≒約0.99(約99%)の青色成分(B)が導光板6へ反射されることになる。
【0049】
図6は、赤色画素SPXRにおける波長選択層3及び赤色フィルタ22Rの透過特性を模式的に示す図である。実線は、赤色画素SPXRに重畳する波長選択層3(第1反射偏光板31、位相子33R及び第2反射偏光板32)の透過特性を示し、破線は、赤色フィルタ22Rの透過特性を示している。
【0050】
例えば、緑色成分(G)、赤色成分(R)、青色成分(B)がそれぞれ波長530nm、波長630nm、波長470nmのレーザー光の場合、
図6に示すように、赤色画素SPXRに重畳する波長選択層3に入射した緑色成分(G)の透過率が約0.1(約10%)であり、赤色成分(R)の透過率が約1(約100%)であり、青色成分(B)の透過率が約0.5(約50%)である。
【0051】
つまり、赤色画素SPXRに重畳する波長選択層3は、赤色成分(R)の透過率よりも青色成分(B)及び緑色成分(G)の透過率が小さくなるように入射光を変化させる。赤色位相子33Rに入射した赤色成分(R)は、赤色フィルタ22Rを透過して画像の表示に利用される。
【0052】
一方、赤色位相子33Rに入射した青色成分(B)は、約0.5(約50%)が第2反射偏光板32に反射される。残りの青色成分(B)は第1反射偏光板31で同様に反射されるため、0.5+(0.5×0.5)≒0.75(約75%)の青色成分(B)が導光板6へ反射されて再利用される。同様に、赤色位相子33Rに入射した緑色成分(G)は、約0.9(約90%)が第2反射偏光板32に反射される。他の緑色成分(G)は、第1反射偏光板31で同様に反射されるため、0.9+(0.1×0.9)≒約0.99(約99%)の緑色成分(G)が導光板6へ反射されて再利用される。
【0053】
図7は、青色画素SPXBにおける波長選択層3及び青色フィルタ22Bの透過特性を模式的に示す図である。実線は、青色画素SPXBに重畳する波長選択層3(第1反射偏光板31、位相子33R及び第2反射偏光板32)の透過特性を示し、破線は、青色フィルタ22Bの透過特性を示している。
【0054】
例えば、緑色成分(G)、赤色成分(R)、青色成分(B)がそれぞれ波長530nm、波長630nm、波長470nmのレーザー光の場合、
図7に示すように、青色画素SPXBに重畳する波長選択層3に入射した緑色成分(G)の透過率が約0.1(約10%)であり、赤色成分(R)の透過率が約0.7(約70%)であり、青色成分(B)の透過率が約1(約100%)である。
【0055】
つまり、青色画素SPXBに重畳する波長選択層3は、青色成分(B)の透過率よりも緑色成分(G)及び赤色成分(R)の透過率が小さくなるように入射光を変化させる。青色位相子33Bに入射した青色成分(B)は、青色フィルタ22Bを透過して画像の表示に利用される。
【0056】
一方、青色位相子33Bに入射した緑色成分(G)は、約0.9(約90%)が第2反射偏光板32に反射される。残りの緑色成分(G)は第1反射偏光板31で導光板6へ反射されて再利用される。第1反射偏光板31と第2反射偏光板32とが同じ材質で形成されていた場合、0.9+(0.9×0.1)≒約0.99(約99%)の緑色成分(G)が導光板6へ反射されることになる。同様に、青色位相子33Bに入射した赤色成分(R)は、約0.3(約30%)が第2反射偏光板32に反射される。残りの赤色成分(R)は、第1反射偏光板31で導光板6へ反射されて再利用される。第1反射偏光板31と第2反射偏光板32とが同じ材質で形成されていた場合、0.7+(0.3×0.7)≒約0.91(約91%)の赤色成分(R)が導光板6へ反射されることになる。
【0057】
以上のように構成された本実施形態の液晶表示装置DSPによれば、緑色フィルタ22Gに入射すれば画像の表示に利用されることなく吸収されてしまう赤色成分(R)及び青色成分(B)、赤色フィルタ22Rに入射すれば画像の表示に利用されることなく吸収されてしまう青色成分(B)及び緑色成分(G)、青色フィルタ22Bに入射すれば画像の表示に利用されることなく吸収されてしまう緑色成分(G)及び赤色成分(R)を積極的に導光板6へ反射して再利用できる。
【0058】
光の利用効率が向上するため、照明装置BLの消費電力を節約して液晶表示装置DSPの稼働時間を延長できる。表示パネルPNLの光量を増やすことができ、液晶表示装置DSPの表示品位が向上する。
【0059】
本実施形態では、画像の表示に利用されない光が波長選択層3に反射されてカラーフィルタ層22にほぼ入射しない。カラーフィルタ層22の透過帯域を狭くすると表示パネルPNLの光量が低下するため、一般に、緑色フィルタ22G、赤色フィルタ22R、青色フィルタ22Bは、透過帯域の一部が重複している。とりわけ、青色フィルタ22Bの透過帯域は、
図7に示すように緑色波長域まで広がっていることが多い。そのような青色フィルタ22Bに緑色成分(G)が入射すると、混色により色が濁るおそれがあった。
【0060】
しかしながら本実施形態では、緑色画素SPXGには色純度の高い緑色成分(G)が入射し、赤色画素SPXRには色純度の高い赤色成分(R)が入射し、青色画素SPXBには、色純度の高い青色成分(B)が入射する。各々の副画素SPXに色純度の高い光が入射するため、カラーフィルタ層22における混色を防いで鮮やかな色彩を再現できるようになる。その結果、液晶表示装置DSPの表示品位が向上する。
【0061】
本実施形態は、緑色レーザー光、赤色レーザー光及び青色レーザー光を発するレーザー素子5G,5R,5Bを備えている。レーザー半導体等が発するレーザー光は、LED等が発する光と比較して帯域幅が極めて狭い。屈折率は波長に左右されるため、緑色成分(G)、赤色成分(R)及び青色成分(B)の帯域幅が広がるほど、第2反射偏光板32に入射するそれらの偏光方向がばらつく。レーザー光よりも帯域幅が広い光にも本実施形態に係る波長選択層3を適用できるものの、各色の帯域幅が広がるほど第2反射偏光板32に反射されて再利用される光が減少する。
【0062】
本実施形態は、緑色成分(G)、赤色成分(R)及び青色成分(B)がレーザー光であるため、効率的にそれらを選別できる。そのため、表示に利用されない光を最大限に再利用して、光の利用効率を高めることができる。カラーフィルタ層22の混色を最小限に抑えて、色再現性を高めることもできる。
【0063】
図3及び
図4に示された第1及び第2変形例の液晶表示装置DSPは、位相子層33が液晶層である。位相子層33を液晶層で構成すれば、緑色成分(G)、赤色成分(R)及び青色成分(B)を選別して透過するだけでなく、透過せずにすべて遮光することもできる。表示パネルPNL側の液晶層LCの漏れ光を低減することができるため、コントラスト向上に寄与する。
【0064】
ここで、画像のコントラストを向上させる目的のために液晶パネルを二枚重ねた液晶表示装置が考えられる。そのような液晶表示装置において、背面側の液晶パネルについて吸収型の偏光板を反射偏光板31,32に置き換え、液晶層が位相子33G,33R,33Bとして機能するように入力された前述の制御モジュールCTRに置き換えれば、
図3に示された本実施形態の第1変形例を構成できる。大きな追加コストを発生させずに第1変形例に特有の優れた効果、すなわち緑色成分(G)、赤色成分(R)及び青色成分(B)を選別して透過する機能を追加できる。
【0065】
或いは、液晶パネルを二枚重ねた液晶表示装置において、背面側の液晶パネルについて吸収型の偏光板を反射偏光板31,32に置き換え、副画素SPXG,SPXR,SPXBのセルギャップをそれぞれ前述のd1,d2,d3に形成すれば、
図4に示された本実施形態の第2変形例を構成できる。大きな追加コストを発生させずに第2変形例に特有の優れた効果、すなわち緑色成分(G)、赤色成分(R)及び青色成分(B)を選別して透過する機能を追加できる。その他、本実施形態及びその変形例からは、種々の好適な効果を得ることができる。
【0066】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。各実施形態にて開示した構成は、適宜に組み合わせることができる。
【0067】
例えば、画素PXの構成は、例えば白色等に対応する副画素SPXをさらに含んでいてもよいし、同一色に対応する副画素SPXを複数含んでいてもよい。白色画素を含む場合、白色画素に対応する位相子は、緑色成分(G)、赤色成分(R)及び青色成分(B)がすべて第2反射偏光板32を透過するように位相差を与える。
【符号の説明】
【0068】
3…波長選択層、5B…青色レーザー素子(青色レーザー光源の一例)、5G…緑色レーザー素子(緑色レーザー光源の一例)、5R…赤色レーザー素子(赤色レーザー光源の一例)、22…カラーフィルタ層、22G…緑色フィルタ(第1色フィルタの一例)、22R…赤色フィルタ(第2色フィルタの一例)、22B…青色フィルタ、31…第1偏光板、32…第2偏光板、33…位相子層、33G…緑色位相子(第1色位相子の一例)、33R…赤色位相子(第2色位相子の一例)、33B…青色位相子、BL…照明装置、DSP…液晶表示装置(表示装置の一例)、LC…液晶層(第2の液晶層の一例)、SUB1…第1基板、SUB2…第2基板。