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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】折り畳みテーブル
(51)【国際特許分類】
   A47B 3/087 20060101AFI20220808BHJP
   A47B 3/00 20060101ALI20220808BHJP
   A47B 3/10 20060101ALI20220808BHJP
【FI】
A47B3/087 B
A47B3/00 A
A47B3/10 A
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2018203796
(22)【出願日】2018-10-30
(65)【公開番号】P2020068967
(43)【公開日】2020-05-07
【審査請求日】2021-08-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 1.展示会名:2018YAMAZENハードウェアショー 展示日:平成30年9月4日~7日 2.販売場所:別紙参照 販売日:平成30年4月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】595130034
【氏名又は名称】株式会社山善
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 徹二
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】実公昭35-23466(JP,Y1)
【文献】特開2002-165659(JP,A)
【文献】特開2002-119334(JP,A)
【文献】登録実用新案第3114095(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 3/087
A47B 3/00
A47B 3/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いの一縁を軸線として回動可能に連結され、下面同士が対面することで折り畳み可能に構成された2つの天部材と、該2つの天部材の下面のそれぞれに該天部材を支持すべく該下面に対して起立する起立姿勢と該起立姿勢から該下面に沿う倒伏姿勢とに回動可能に取り付けられた脚部材と、を備え、
前記天部材の下面に一端部が回動可能に連結され、かつ、他端部が前記脚部材の長手方向中間部に回動可能に連結されるステーを備え、更に前記天部材の下面に案内溝を備える案内部材を備え、該案内部材の案内溝に一端部が移動自在に係止され、かつ、他端部が前記ステーの長手方向中間部に回動可能に連結されたロックステーを備え、前記案内溝は、前記脚部材の倒伏方向に沿って前記ロックステーの一端部を移動案内すべく前記天部材の下面に沿うように形成される移動溝と、前記脚部材の起立姿勢において前記ロックステーの一端部が係止して該ロックステーの前記移動を阻止すべく前記移動溝と交差する方向に形成されるロック溝と、を備えていることを特徴とする折り畳みテーブル。
【請求項2】
前記ステーが、前記天部材の下面に一端部が回動可能に連結されて、起立状態の前記脚部材の方へ延設される第1部材と、該第1部材の他端部に両側から挟み込んで回動可能に連結される一対の挟持部と該挟持部のそれぞれから前記天部材の幅方向外側に向けて外拡がり状に延びて前記脚部材に回動可能に連結される外拡部とを有する一対の第2部材と、を備え、
前記脚部材の起立姿勢において前記第1部材の他端部と前記第2部材の一対の挟持部とが連結される連結部を覆うことによって、該第1部材と該第2部材との回動を阻止する筒部材を該第1部材に移動自在に備えていることを特徴とする請求項1に記載の折り畳みテーブル。
【請求項3】
前記各天部材が、略矩形状の天壁部と、該天壁部の縁部から下方に垂下する周壁部と、を備えた箱型部材に構成され、該箱型部材のそれぞれに、前記脚部材が前記倒伏姿勢で収容され、前記脚部材は、該脚部材を回動させるべく前記箱型部材に回動可能に取り付けられる回動部と、該回動部から延びる脚部と、を備え、2つの箱型部材が折り畳まれた時に、一方の箱型部材に収容された脚部材の回動部に係止して折り畳まれた両箱型部材が展開されることを阻止するロック部材を他方の箱型部材に備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の折り畳みテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、折り畳みテーブルに関する。
【0002】
従来、屋外で使用するテーブルとして、折り畳んで持ち運びが容易に行える折り畳みテーブルが既に提案されている。この折り畳みテーブルは、互いの一縁を軸線として回動可能に構成され下方が開放された2個の箱型部材と、2個の箱型部材のそれぞれに着脱自在に配置される2本の中空パイプ状の脚部材と、を備えている。各箱型部材は、天壁部と、天壁部の周縁から下方に延びる周壁部と、を備えている。各箱型部材の天壁部の下面(裏面)側に、脚部材を挿入可能な筒状の2つのボス部が一体形成され、ボス部に挿入された脚部材を押さえるロック片を装着するための孔が各ボス部に形成され、前記ロック片を脚部材の外面に押し付けるためのロックレバーが回動可能に各ボス部に設けられている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】実用新案登録第3026265号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、テーブルをセットする場合やテーブルを収納する場合に、各箱型部材の天壁部の2つのボス部のそれぞれに、脚部材を着脱する作業が必要になるだけでなく、それぞれのロックレバーを回動させてボス部に脚部材を固定する又は固定解除する操作をしなければならず、手間のかかる作業になっていた。また、ロックレバーでロック片を脚部材の外面に押し付けて脚部材をボス部に固定する場合に、押し付け力が十分に作用していないと、脚部材をボス部に確実に固定することができず、脚部材がボス部に対してガタ付いてしまうことがあり、改善の余地があった。
【0005】
本発明は前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、脚部材を迅速にセット又は収納することができるとともに、脚部材を確実に固定することができる折り畳みテーブルを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の折り畳みテーブルは、前述の課題解決のために、互いの一縁を軸線として回動可能に連結され、下面同士が対面することで折り畳み可能に構成された2つの天部材と、該2つの天部材の下面のそれぞれに該天部材を支持すべく該下面に対して起立する起立姿勢と該起立姿勢から該下面に沿う倒伏姿勢とに回動可能に取り付けられた脚部材と、を備え、前記天部材の下面に一端部が回動可能に連結され、かつ、他端部が前記脚部材の長手方向中間部に回動可能に連結されるステーを備え、更に前記天部材の下面に案内溝を備える案内部材を備え、該案内部材の案内溝に一端部が移動自在に係止され、かつ、他端部が前記ステーの長手方向中間部に回動可能に連結されたロックステーを備え、前記案内溝は、前記脚部材の倒伏方向に沿って前記ロックステーの一端部を移動案内すべく前記天部材の下面に沿うように形成される移動溝と、前記脚部材の起立姿勢において前記ロックステーの一端部が係止して該ロックステーの前記移動を阻止すべく前記移動溝と交差する方向に形成されるロック溝と、を備えていることを特徴としている。
【0007】
本発明によれば、テーブルをセットする場合には、倒伏姿勢の脚部材を回動させることによって、起立姿勢にすることができる。この倒伏姿勢から起立姿勢への姿勢変更時には、ロックステーの一端部が案内溝に係止案内されることで脚部材の姿勢変更をスムーズに行うことができる。そして、起立姿勢でロックステーの一端部が移動溝と交差する方向に形成されたロック溝に係止することによって案内部材に対するロックステーの一端部の移動が阻止されることで、脚部材が回動不能に固定され、テーブルをセットすることができる。また、テーブルを収納する場合には、ロック溝に係止しているロックステーの一端部を係止解除してから、起立姿勢の脚部材を回動させることによって、倒伏姿勢にしてテーブルを収納することができる。この起立姿勢から倒伏姿勢への姿勢変更時には、ロックステーの一端部が案内溝に係止案内されることで脚部材の姿勢変更をスムーズに行うことができる。
【0008】
又、本発明の折り畳みテーブルは、前記ステーが、前記天部材の下面に一端部が回動可能に連結されて、起立状態の前記脚部材の方へ延設される第1部材と、該第1部材の他端部に両側から挟み込んで回動可能に連結される一対の挟持部と該挟持部のそれぞれから前記天部材の幅方向外側に向けて外拡がり状に延びて前記脚部材に回動可能に連結される外拡部とを有する一対の第2部材と、を備え、前記脚部材の起立姿勢において前記第1部材の他端部と前記第2部材の一対の挟持部とが連結される連結部を覆うことによって、該第1部材と該第2部材との回動を阻止する筒部材を該第1部材に移動自在に備えていてもよい。
【0009】
上記のように、脚部材の起立姿勢において第1部材の他端部と第2部材の挟持部とが連結される連結部を筒部材で覆うことによって、第1部材と第2部材との回動が阻止される。前記ロックステーのロック溝への係止に加えて、第1部材と第2部材との回動が阻止されることによって、脚部材の起立姿勢をより一層確実に保持することができる。
【0010】
又、本発明の折り畳みテーブルは、前記各天部材が、略矩形状の天壁部と、該天壁部の縁部から下方に垂下する周壁部と、を備えた箱型部材に構成され、該箱型部材のそれぞれに、前記脚部材が前記倒伏姿勢で収容され、前記脚部材は、該脚部材を回動させるべく前記箱型部材に回動可能に取り付けられる回動部と、該回動部から延びる脚部と、を備え、2つの箱型部材が折り畳まれた時に、一方の箱型部材に収容された脚部材の回動部に係止して折り畳まれた両箱型部材が展開されることを阻止するロック部材を他方の箱型部材に備えていてもよい。
【0011】
上記のように、各箱型部材に各脚部材が折り畳み姿勢で収容されるので、折り畳みテーブルを持ち運ぶときに、脚部材が他物に直接当接することを防止することができる。また、2つの箱型部材が折り畳まれた時に、一方の箱型部材に収容された脚部材の回動部にロック部材が係止することによって、折り畳みテーブルを持ち運ぶときに、折り畳まれた両箱型部材が展開されることを阻止することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、回動させるだけで起立姿勢と倒伏姿勢に脚部材を姿勢変更させることができ、しかもロックステーの一端部をロック溝に係止又は係止解除するだけで、脚部材の固定及び固定解除を行うことができるので、脚部材を迅速にセット又は収納することができるとともに、脚部材を確実に固定することができる折り畳みテーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】2枚の天部材を折り畳んだ状態の折り畳みテーブルの斜視図である。
図2】2枚の天部材を展開した状態の折り畳みテーブルの底面図である。
図3】2枚の天部材を展開し、脚部材を起立姿勢にした状態の折り畳みテーブルの底面図である。
図4】折り畳みテーブルを地面にセットした状態の側面図である。
図5図3におけるV-V線断面図において、一方側を省略した図である。
図6図5において脚部材を折り畳んでいる状態を示す断面図である。
図7】2枚の天部材を折り畳み不能にするためのロック部材を示し、(a)は非ロック状態を示す平面図、(b)は非ロック状態を示す側面図、(c)はロック状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0015】
本発明の折り畳みテーブルについて説明する。図1図6に、折り畳みテーブル1を示し、この折り畳みテーブル1は、2つの天部材2,2と、天部材2,2に収納される2つの脚部材3,3と、脚部材3,3と天部材2,2とをそれぞれ連結するためのステー4と、天部材2,2の下面(裏面)にそれぞれ備えた案内部材5と、該案内部材5とステー4とを連結するロックステー6と、を備えている。折り畳みテーブル1は、主として屋外で使用される場合が多いが、屋内で使用してもよい。
【0016】
図1では、2つの天部材2,2を折り畳んで一方の天部材2に取り付けられている取っ手7を持って折り畳みテーブル1を持ち運べる状態を示している。図2及び図3は、2つの天部材2,2を展開した状態の折り畳みテーブル1を示している。図4は、折り畳みテーブルFを地面(又は床)Fにセットした状態を示している。
【0017】
天部材2,2は、互いに一縁を軸線X(図2参照)として回動可能に連結され、下面(裏面)同士が対面することで折り畳み可能に構成されている。図1に折り畳んだ折り畳みテーブル1を示している。
【0018】
各天部材2は、略矩形状(略長方形状)で板状の天壁部2Aと、天壁部2Aの縁部から下方に垂下する板状の周壁部2Bと、を備えた箱型部材に構成されている。周壁部2Bは、天壁部2Aの短辺方向で対向する左右壁部2a,2bと、左右の壁部2a,2bの前記軸線Xから離間する側の端同士を連結する連結壁部2cと、を備えている。前記のように構成された各箱型部材2に、各脚部材3が後述する倒伏姿勢で収容されている(図2参照)。また、各天壁部2Aの下面(裏面)に、脚部材3の一部を収容するための凹部2Hが形成されている。
【0019】
図2及び図3に示すように、各天壁部2Aの下面(裏面)の、左右壁部2a,2bの近傍位置のそれぞれに、角型のパイプ8を固定し、2本のパイプ8,8の軸線X側端部に、軸線Xを越えて他方のパイプ側に延びるように一対の延出片9,9、10,10を取り付け、それら一方の一対の延出片9,9に対して他方の一対の延出片10,10を外側に重ね合わせた状態でピン11,11により回動可能に連結している。したがって、ピン11,11の軸線X回りで2つのパイプ8,8が回動することによって、天部材2,2が回動するように構成されている。各延出片9,10は、下方に突出する円弧部9A,10Aを備えており、この円弧部9A,10Aの中心にピン11が貫通している。
【0020】
また、図7(a),(b),(c)に示すように、2つの天部材2,2を折り畳んだ状態から展開した状態で固定可能なロック機構Rを備えている。ロック機構Rは、天部材2の短辺方向一端部にのみ設けられ、内側に位置する前記一対の延出片9,9間に前記ピン11に貫通して回動可能に配置された回動操作部12と、回動操作部12の回動操作により天壁部2Aの下面と平行に移動する棒状のロックピン13と、移動するロックピン13が係止するべく外側に位置する前記一対の延出片10,10に形成の被係止部である切欠き10K,10Kと、を備えている。
【0021】
ロックピン13は、内側に位置する前記一対の延出片9,9に形成の長孔9M,9Mに移動可能に貫通されている。このロックピン13は、長孔9M,9Mの長手方向と直交する幅の寸法よりも大きな直径を有する頭部13A,13Aと頭部13A,13A同士を連結する軸部13Bと、を備えている。この軸部13Bと前記回動操作部12とが連結部材14で連動連結されており、回動操作部12の一方側への回転により軸部13Bを長孔9Mの長手方向一端に移動させ、回動操作部12の他方側への回転により軸部13Bを長孔9Mの長手方向他端に移動させることができる。図7(a),(b)では、回動操作部12を反時計回りに回転させることにより、軸部13Bを押すことで長孔9Mの右端へ移動させる。このとき、頭部13A,13Aが切欠き10K,10Kに係止していない状態となり、2つの天部材2,2を折り畳むことができる。また、図7(c)では、回動操作部12を時計回りに回転させることにより、軸部13Bを引っ張ることで長孔9Mの左端へ移動させる。このとき、頭部13A,13Aが切欠き10K,10Kに係止した状態となり、2つの天部材2,2を折り畳むことができない。つまり、2つの天部材2,2を展開した状態で固定した状態となっている。
【0022】
図2に示すように、各脚部材3は、脚部材を回動させるべく箱型部材2に回動可能に取り付けられる回動部15と、回動部15から延びる脚部16と、を備えている。
【0023】
回動部15は、円筒状のパイプから構成され、前記2つのパイプ8,8の軸線Xから離間する側端部間に回動可能に連結されている。このように2つのパイプ8,8を回動部15で連結することによって、2つのパイプ8,8の強度を高めることができる。
【0024】
脚部16は、回動部15の長手方向両端部から延びる一対の円筒パイプ16A,16Aと、両円筒パイプ16A,16Aの長手方向中間部同士を連結する板状の連結部材16Bと、を備えている。
【0025】
各円筒パイプ16Aは、回動部15から一直線上に延びる第1直線部16aと、第1直線部16aの遊端から外拡がりとなって一直線上に延びる外拡部16bと、外拡部16bの遊端から一直線上に延びるとともに第1直線部16aよりも外側に位置する第2直線部16cと、を備えている。脚部材3の倒伏姿勢において、2つの円筒パイプ16A,16Aのうちの一方の円筒パイプ16Aの第2直線部16cが係止する弾性変形自在なC字状の係止部材17(図2及び図3参照)を天壁部2Aの下面(裏面)に固定している。したがって、脚部材3の倒伏姿勢おいて、一方の円筒パイプ16Aの第2直線部16cが係止部材17の先端を押し広げながら係止部材17内に押し込まれることによって、係止部材17に第2直線部16cが係止され、脚部材3が天壁部2Aの下面(裏面)に係止部材17を介して保持される。
【0026】
また、2つの箱型部材2,2が折り畳まれた時に、一方の箱型部材2に収容される脚部材3の回動部15に係止して折り畳まれた両箱型部材2,2が展開されることを阻止する一対のロック部材18,18を他方の箱型部材2の脚部材3の回動部15に備えている。ロック部材18,18は、弾性変形自在なC字状に形成され、2つの箱型部材2,2が折り畳まれた時に、一方の箱型部材2の回動部15に備える一対のロック部材18,18に、他方の箱型部材2の回動部15を係止することによって、折り畳まれた両箱型部材2,2が不測に展開されることを阻止することができる。前記係止は、他方の箱型部材2の回動部15が、一方の箱型部材2のロック部材18,18の先端を押し広げながらロック部材18,18内に押し込まれることによって、ロック部材18,18に回動部15が係止され、両箱型部材2,2が不測に展開されることを阻止する。
【0027】
ステー4は、天部材2の下面に一端部が回動可能に連結される第1部材19と、第1部材19の他端部に連結される一対の第2部材20,20と、を備えている。
【0028】
第1部材19は、円筒状のパイプからなり、そのパイプの長手方向両端部のそれぞれを潰して該両端部に平坦部19Aを形成している。一方の平坦部19Aの先端部が、天部材2に固定されたUの字状のブラケット21に挿入された状態で両者を貫通するボルト及び貫通したボルトの先端に螺合するナットにより連結されている。ブラケット21は、天部材2の下面のうちの軸線X付近でかつ天部材2の短辺方向略中央部に配置されている。
【0029】
一対の第2部材20,20は、板状部材からなり、第1部材19の他方の平坦部19Aの先端部に両側から挟み込んで回動可能に連結される一対の挟持部20A,20Aと、挟持部20A,20Aから外拡がり状に延びる外拡部20B,20Bと、外拡部20B,20Bから脚部材3,3の第1直線部16a,16aに平行に延びて脚部材3,3の第1直線部16a,16aに回動可能に連結される連結部20C,20Cと、を備えている。
【0030】
また、脚部材3,3の起立姿勢において図4に示すように、第1部材19の第2部材20側端部と第2部材20の一対の挟持部20A,20Aとが連結される連結部22を覆うことによって、第1部材19と第2部材20との回動を阻止する円筒状の筒部材23を第1部材19に移動自在に備えている。したがって、脚部材3,3の起立姿勢において第1部材19の他端部(第2部材20側端部)と第2部材20の挟持部20A,20Aとが連結される連結部22を筒部材23で覆うことによって、第1部材19と第2部材20との回動が阻止される。後述するロックステー6のロック溝5nへの係止(図5参照)に加えて、第1部材19と第2部材20との回動が阻止されることによって、脚部材3,3の起立姿勢をより一層確実に保持することができる。
【0031】
図3図5及び図6に示すように、案内部材5は、金属製の板状部材を90度折り曲げて形成され、天壁部2Aの下面に取り付けられる取付部5Aと、取付部5Aから90度折り曲げられた長方形状の本体部5Bと、を備えている。本体部5Bに、それの長手方向に沿う案内溝5Mを備えている。
【0032】
図5に示すように、案内溝5Mは、脚部材3の起伏方向に沿ってロックステー6を移動案内すべく天壁部2Aの下面に沿うように形成される移動溝5mと、脚部材3の起立姿勢においてロックステー6の一端部が係止してロックステー6の移動を阻止すべく移動溝5mと直交する下方(交差する方向でもよい)に形成されるロック溝5nと、を備えている。ロック溝5nが移動溝5mの長手方向一端に形成され、ロック溝5nとは反対側の他端に、第2のロック溝5eが形成されている。脚部材3が倒伏姿勢において、第2のロック溝5eに後述するロックステー6のピン24が係止することによって、脚部材3を倒伏姿勢に保持することができる。
【0033】
図5及び図6に示すように、ロックステー6は、板状の部材から構成され、その一端部に、案内部材5の案内溝5Mに移動自在に係止するピン24を備えている。ロックステー6の他端部は、前記ステー4の長手方向中間部、具体的には、ステー4の第1部材19の長手方向略中央部に両者を貫通するピン25により回動可能に連結されている。
【0034】
したがって、テーブルをセットする場合には、倒伏姿勢の脚部材3を回動させることによって、起立姿勢にすることができる(図3参照)。この倒伏姿勢から起立姿勢への姿勢変更時には、ロックステー6の一端部が案内溝5Mに係止案内されることで脚部材3の姿勢変更をスムーズに行うことができる。そして、起立姿勢でロックステー6の一端部が移動溝5mと交差する方向(ここでは直交する下方)に形成されたロック溝5nに係止することによって案内部材5に対するロックステー6の移動が阻止されることで、脚部材3が回動不能に固定され、テーブルをセットすることができる(図5参照)。また、テーブルを収納する場合には、テーブルを上下逆にしてから、図6に示すように、ロック溝5nに係止しているロックステー6の一端部を係止解除し、起立姿勢の脚部材3を回動させることによって、倒伏姿勢にしてテーブルを収納することができる。この起立姿勢から倒伏姿勢への姿勢変更時には、ロックステー6の一端部が案内溝5Mに係止案内されることで脚部材3の姿勢変更をスムーズに行うことができる。
【0035】
尚、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0036】
前記実施形態では、天部材2を箱型部材に構成したが、板状部材に構成してもよい。
【0037】
また、前記実施形態では、ロック溝5nを1個のみ形成したが、複数個のロック溝を形成して脚部材の角度を変更できるようにしてもよい。
【0038】
また、前記実施形態では、両箱型部材が展開されることを阻止するロック部材18を一方の脚部材3を構成する回動部15に備え、他方の脚部材3を構成する回動部15がロック部材18に係止する構成であったが、ロック部材を一方の箱型部材2の内部又は外部に備え、このロック部材に係止する被係止部を他方の箱型部材2の内部又は外部に備えて実施してもよい。また、ロック部材18を設けないで実施することもできる。
【0039】
また、前記実施形態では、脚部材3の起立姿勢において第1部材19の他端部と第2部材20の一対の挟持部20A,20Aとが連結される連結部22を覆う筒部材23を設けたが、筒部材23を省略してもよい。
【符号の説明】
【0040】
1…折り畳みテーブル、2…天部材(箱型部材)、2A…天壁部、2B…周壁部、2H…凹部、2a,2b…左右壁部、2c…連結壁部、3…脚部材、4…ステー、5…案内部材、5A…取付部、5B…本体部、5M…案内溝、5e…第2のロック溝、5m…移動溝、5n…ロック溝、6…ロックステー、7…取っ手、8…パイプ、9,10…延出片、9A,10A…円弧部、9M…長孔、11…ピン、12…回動操作部、13…ロックピン、13A…頭部、13B…軸部、14…連結部材、15…回動部、16…脚部、16A…筒パイプ、16B…連結部材、16a…第1直線部、16b…外拡部、16c…第2直線部、17…係止部材、18…ロック部材、19…第1部材、19A…平坦部、20…第2部材、20A…挟持部、20B…外拡部、20C…連結部、21…ブラケット、22…連結部、23…筒部材、24,25…ピン、F…テーブル、R…ロック機構、X…軸線
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7