IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝エネルギーシステムズ株式会社の特許一覧

特許7118910電気化学セルスタックおよびそのセパレータ
<>
  • 特許-電気化学セルスタックおよびそのセパレータ 図1
  • 特許-電気化学セルスタックおよびそのセパレータ 図2
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】電気化学セルスタックおよびそのセパレータ
(51)【国際特許分類】
   H01M 8/0202 20160101AFI20220808BHJP
   H01M 8/12 20160101ALI20220808BHJP
   H01M 8/0236 20160101ALI20220808BHJP
   H01M 8/0228 20160101ALI20220808BHJP
   H01M 8/0245 20160101ALI20220808BHJP
   H01M 8/0217 20160101ALI20220808BHJP
   H01M 8/0215 20160101ALI20220808BHJP
【FI】
H01M8/0202
H01M8/12 101
H01M8/12 102A
H01M8/0236
H01M8/0228
H01M8/0245
H01M8/0217
H01M8/0215
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019038389
(22)【出願日】2019-03-04
(65)【公開番号】P2020144985
(43)【公開日】2020-09-10
【審査請求日】2021-03-15
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成30年度国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構「水素利用等先導研究開発事業/水電解水素製造技術高度化のための基盤技術研究開発/高温水蒸気電解技術の研究開発」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】317015294
【氏名又は名称】東芝エネルギーシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】弁理士法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 昌平
(72)【発明者】
【氏名】浅山 雅弘
(72)【発明者】
【氏名】吉野 正人
(72)【発明者】
【氏名】長田 憲和
(72)【発明者】
【氏名】浅田 隆利
(72)【発明者】
【氏名】茂木 理子
【審査官】多田 達也
(56)【参考文献】
【文献】特表2010-516024(JP,A)
【文献】特表2009-534538(JP,A)
【文献】特開2019-087370(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 8/12
H01M 8/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セルとセパレータとが順次積層された平板型の電気化学セルスタックのセパレータであって、
ペロブスカイト型の酸化物で構成され、前記セルの空気極と対向する前記セパレータの表面に設けられた第一の保護膜と、
スピネル型の酸化物で構成され、前記第一の保護膜上に設けられた第二の保護膜と
を備え
前記第一の保護膜の気孔率は、前記第二の保護膜の気孔率よりも小さい、
電気化学セルスタックのセパレータ。
【請求項2】
前記スピネル型の酸化物は、Co、Mn、Ni、Fe、Cr、Ce、Cu、およびZnの少なくとも一つの元素がその組成に含まれる請求項に記載された電気化学セルスタックのセパレータ。
【請求項3】
前記ペロブスカイト型の酸化物は、La、Sr、Co、Fe、Mn、Cr、Pr、Sm、Ba、Ni、Ce、Y、Zr、Gd、Ca、Ti、およびBiの少なくとも一つの元素がその組成に含まれる請求項1または2に記載された電気化学セルスタックのセパレータ。
【請求項4】
セルと、
請求項1からのいずれかに記載されたセパレータと、
を備える電気化学セルスタック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電気化学セルスタックおよびそのセパレータに関する。
【背景技術】
【0002】
平板型の電気化学セルスタック(以下ではセルスタックという)は、平板型の固体酸化
物形燃料電池(SOFC)および固体酸化物形電解セル(SOEC)の最小構成単位であ
るセルとセパレータとを順次積層した積層体である。セパレータは、セルの作動温度であ
る600度から1000度程度の温度領域における電気伝導性が要求され、主にクロムを
含むステンレス合金で構成されている。この作動温度において、セパレータの表面にはC
r2O3を主成分とする酸化被膜が形成される。この酸化被膜は、セルスタックの電気抵
抗となってセルスタックの電気伝導性を低下させる。また、クロムが気化してセルの空気
極に拡散すると、このクロムが空気極に付着してセルで生じる化学反応を阻害するため、
セルの性能も低下する。
【0003】
そこで、セパレータの表面に保護膜を設けることで、Cr2O3を主成分とする酸化被
膜の形成と、空気極へのクロムの拡散とを抑える技術が知られている。さらに、この保護
膜がセパレータ表面から剥離しないように、熱膨張率の異なる二層の保護膜を設ける技術
が知られている。この保護膜には、クロムの拡散を抑えることと、セルスタックの性能を
低下させない程度の電気伝導性とが要求される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6004448号公報
【文献】特開2018-037299号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
二層の保護膜がセパレータ表面に設けられた構造では、その材料として二層ともペロブ
スカイト型の酸化物を用いるものと、二層ともスピネル型の酸化物を用いるものとがある
。二層ともペロブスカイト型の酸化物で構成された保護膜は電気伝導性が良いものの、保
護膜を緻密にすることが一般的に難しく、クロムの空気極への拡散を抑えきれない可能性
がある。一方、スピネル型の酸化物を用いた保護膜は緻密であるものの、抵抗率が大きい
ために電気伝導性が低くなる。
【0006】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、セパレータから空気極側へのクロムの拡散
を抑え、かつ高い電気伝導性を備えた電気化学セルスタックおよびそのセパレータを提供
することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、実施形態のセパレータは、セルとセパレータとが順次積層された平板型の電気化学セルスタックのセパレータであって、ペロブスカイト型の酸化物で構成され、前記セルの空気極と対向する前記セパレータの表面に設けられた第一の保護膜と、スピネル型の酸化物で構成され、前記第一の保護膜上に設けられた第二の保護膜とを備え、前記第一の保護膜の気孔率は、前記第二の保護膜の気孔率よりも小さい。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、セパレータから空気極側へのクロムの拡散を抑え、かつ高い電気伝導
性を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る電気化学セルスタックの構成を示す図である。
図2】実施形態に係る電気化学セルスタックの断面図であって、(a)は図1をP-P断面で見た場合の断面図を、(b)は図1をQ-Q断面で見た場合の断面図をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施形態に係る電気化学セルスタックおよびこの電気化学セルスタックに用いられるセ
パレータについて、図1および図2を用いて説明する。図1は、実施形態に係る電気化学
セルスタックの構成を示す図を、図2は、実施形態に係る電気化学セルスタックの断面図
であって、(a)は図1をP-P断面で見た場合の断面図を、(b)は図1をQ-Q断面
で見た場合の断面図をそれぞれ示す。
【0011】
以降の説明においては、電気化学セルをセル、電気化学セルスタックをセルスタックと
表記して説明する。また、以降の説明において積層方向とは、後述するセル11およびセ
パレータ12を積層する方向(z方向)を示し、その方向や特定の面を表す際には、特段
の指定がない限り積層方向を基準として表記する。例えば、上面とは積層方向を基準とし
た上面、側面とは積層方向を基準とした側面、下側とは積層方向を基準とした下側をそれ
ぞれ示す。なお、ここでいう積層方向は、重力方向とは必ずしも一致しない。
【0012】
図1に示すように、セルスタック1は、セル11と、セパレータ12と、封止板13と
、シール材14と、燃料供給流路30と、空気供給流路35と、燃料排出流路40と、空
気排出流路45とを備える。セルスタック1は、セル11、セパレータ12、封止板13
、およびシール材14を順次積層配置したものを一単位とし、この単位を複数積層した積
層体である。
【0013】
セル11は、燃料極11aと、電解質11bと、空気極11cとを順次積層した固体酸
化物形の平板セルである。セル11は、後述する燃料室15に燃料ガスを、後述する空気
室16に空気をそれぞれ供給して化学反応を引き起こす。ここでいう化学反応とは、SO
FCとして用いる場合には電気エネルギーを生成する反応(発電反応)、SOECとして
用いる場合には電気分解反応をそれぞれ示す。なお、燃料ガスとは、例えばSOFCに用
いる場合には水素や一酸化炭素を、SOECに用いる場合には水蒸気をそれぞれ示す。
【0014】
セパレータ12は、基材20と、第一の保護膜21と、第二の保護膜22とを備える。
【0015】
基材20は、セル11の側面を囲うように配置された板状の部材であり、少なくともC
rを含む金属材料で構成される。本実施形態においては、基材20がセル11の側面から
所定の間隙を経てこのセル11を囲うように配置される。すなわち、基材20の上面には
、この面から下側に凹んだセル収容部20aが設けられ、セル収容部20aよりも内側に
セル11が配置される。なお、ここでいうセル11の側面を囲うとは、図1に示すように
セル11の側面と基材20のセル収容部20aとが所定の間隙だけ離間して設けられる場
合に限定されず、例えばセル11の側面がセル収容部20aの内周面と隣接してもよい。
【0016】
第一の保護膜21は、基材20の下面(空気極11cと対向するセパレータ12の表面
)に設けられた層であり、スピネル型の酸化物で構成される。ここでいうスピネル型の酸
化物とは、化学式がA3O4で表記された体心立方構造の酸化物である。スピネル型の酸
化物には、例えば四酸化三コバルトにMn、Ni、Cu、Ce、Znの少なくとも一種類
がドーパントとして含まれる酸化物や、四酸化三亜鉛にFe、Mn、Cuの少なくとも一
種類がドーパントとして含まれる酸化物が挙げられる。
【0017】
また、第一の保護膜21は緻密な層を形成する。本実施形態における緻密な層とは、気
孔率が15%以下であることを示す。第一の保護膜21が緻密な層である理由は、基材2
0に含まれるCr原子の拡散によって高抵抗層であるCr2O3の層がセパレータ12に
発生することを防ぐためである。ただし、緻密な層の気孔率はこの範囲に限定されるもの
ではない。
【0018】
第二の保護膜22は、第一の保護膜21から積層方向下側(z方向下側)に設けられた
層であり、ペロブスカイト型の酸化物で構成される。ここでいうペロブスカイト型の酸化
物とは、化学式がABO3で表記された面心立方構造の酸化物であり、スピネル型の酸化
物と比べて高い電気伝導性を有する。AおよびBは、La、Sr、Co、Fe、Mn、C
r、Pr、Sm、Ni、Ba、Ce、Y、Zr、Gd、Ca、Ti、Biの元素群から選
択された少なくとも二種類の組み合わせを示している。例えば、(La、Sr)CoO3
、(La、Sr)(Co、Fe)O3、(La、Sr)MnO3、LaNiO4、Ba(
CeY)O3、(BaZr)(CeY)O3が挙げられる。
【0019】
また、第二の保護膜22は多孔な層を形成する。本実施形態における多孔な層とは、気
孔率が15%よりも大きいことを示す。すなわち、第二の保護膜22は、第一の保護膜2
1よりも多孔率が大きい。発明者は鋭意研究を行った結果、特に第二の保護膜22の気孔
率が、第一の保護膜21よりも10%から60%程度高いことが好ましいことを発見して
いる。
【0020】
なお、本実施形態においては、第二の保護膜22がペロブスカイト型の酸化物で構成さ
れる場合を例示して説明しているが、第二の保護膜22の構成はペロブスカイト型の結晶
構造を有する酸化物であればよく、例えば(ABO・AO(Ruddelsden
-Popper型構造)の酸化物でもよい。
【0021】
封止板13は導電性を有する板状の部材であり、セパレータ12の上面に設けられる。
より具体的には、封止板13は少なくともその中央に開口部を有し、封止板13の上面か
ら見た場合に、この開口部を介してセル11の上面が見えるようにセパレータ12の上面
に配置される。
【0022】
シール材14は、導電性を有する板状の部材である。シール材14は、封止板13の上
面に配置される。
【0023】
燃料室15は、セル収容部20aおよび封止板13との間に設けられた空間である。燃
料室15には、後述する燃料供給流路30から燃料ガスが供給される。
【0024】
空気室16は、封止板13の開口部、シール材14、およびシール材14に接する別の
単位のセパレータ12との間に設けられた空間である。空気室16には、後述する空気供
給流路35から空気が供給される。
【0025】
図2(b)に示すように、燃料供給流路30は、燃料供給縦流路30aと、燃料供給横
流路30bを具備する燃料ガスの供給流路である。燃料供給縦流路30aは、各単位のセ
パレータ12、封止板13、およびシール材14を貫き、積層方向に延びた一本の流路を
構成する。燃料供給横孔30bは各単位にそれぞれ設けられ、同じ単位の燃料室15と燃
料供給縦流路30aとを連結する。
【0026】
燃料排出流路40は、燃料排出縦流路40aと、燃料排出横流路40bを具備する燃料
ガスの排出流路である。燃料排出縦流路40aは、積層方向上側から見て(図2(a)の
断面を見て)、燃料供給縦流路30aと対向する側に設けられる。その他の構成は、燃料
供給流路30と同様である。
【0027】
図2(a)に示すように、空気供給流路35は、空気供給縦流路35aと、空気供給横
流路35bを具備する空気の供給流路である。空気供給縦流路35aは、燃料供給流路3
0との接触を防ぐため、積層方向上側から見て、燃料供給流路30aの配置位置からセパ
レータ12の中心周りに90度回転させた位置に設けられている。空気供給横流路35b
は各単位にそれぞれ設けられ、同じ単位の空気室16と空気供給縦流路35bとを連結す
る。
【0028】
空気排出流路45は、空気排出縦流路45aと、空気排出横流路45bを具備する空気
の排出流路である。空気排出横流路45bは各単位にそれぞれ設けられ、同じ単位の空気
室16と空気排出縦流路45bとを連結する。
【0029】
セルスタック1をSOFCとして動作させる場合には、外部から燃料供給縦流路30a
に燃料ガスとして水素を、空気供給縦流路35aに空気をそれぞれ導入する。水素は、燃
料供給縦流路30a、燃料供給横流路30bを順次経て各単位の燃料室15に供給される
。また、空気は、空気供給縦流路35a、空気供給横流路35bを順次経て各単位の空気
室16に供給される。これら水素および空気は、セル11での発電反応(電気エネルギー
を生成する反応)の反応物として用いられる。反応物として用いられなかった水素は、燃
料排出横流路40b、燃料排出縦流路40aを順次経て、空気は、空気排出横流路45b
、燃料排出縦流路40aを順次経て、それぞれ外部へ排出される。
【0030】
一方、セルスタック1をSOECとして動作させる場合には、外部から燃料供給縦流路
30aに燃料ガスとして水蒸気を導入する。この水蒸気は、燃料供給縦流路30a、燃料
供給横流路30bを順次経て各単位の燃料室15に供給され、セル11での電気分解反応
の反応物として用いられる。電気分解反応の反応物として用いられなかった水蒸気は、燃
料排出横流路40b、燃料排出縦流路40aを順次経て外部へ排出される。
【0031】
セル11の化学反応に伴って基材20の温度が上昇すると、基材20に含まれるクロム
は、高い熱エネルギーを持って基材20から空気極11c側に拡散しようとする。しかし
ながら、本実施形態では第一の保護膜21と第二の保護膜22とが互いに異なる材料で構
成されているために、緻密な層である第一の保護膜21の内部だけでなく、第一の保護膜
21と第二の保護膜22との界面においてもクロムの拡散を抑えることができる。つまり
、本実施形態では、第一の保護膜21を構成するスピネル型の酸化物と、第二の保護膜2
2を構成するペロブスカイト型の酸化物との格子定数の差に加えて、これらの結晶構造の
違いを利用することで、第一の保護膜21と第二の保護膜22との界面でクロムが拡散し
にくくなる。
【0032】
上述した実施形態によれば、基台20上にスピネル型の酸化物で構成される第一の保護
膜21と、ペロブスカイト型の酸化物で構成される第二の保護膜22とを設けることによ
って、これらの保護膜の結晶構造の違いとその界面の結晶欠陥を利用し、基台20からの
クロムの拡散を抑えることができる。また、ペロブスカイト型の酸化物はスピネル型の酸
化物よりも電気伝導性が高いため、保護膜の電気伝導性を向上させることもできる。
【0033】
なお、本実施形態では、第一の保護膜21がスピネル型の酸化物、第二の保護膜22が
ペロブスカイト型の酸化物でそれぞれ構成される場合を例示して説明したが、本実施形態
の他の構成として、例えば第一の保護膜21がペロブスカイト型の酸化物、第二の保護膜
22がスピネル型の酸化物でそれぞれ構成されてもよい。ただし、第一および第二の保護
膜は、スピネル型およびペロブスカイト型のいずれか一方の型の酸化物のみで構成され、
スピネル型の酸化物とペロブスカイト型の酸化物との混合物で構成される場合は含まない
。これは、第一および第二の保護膜の少なくとも一方がスピネル型とペロブスカイト型の
混合物で構成される場合、第一および第二の保護膜の界面で結晶構造の同じ箇所が生じて
しまい、クロムがこの箇所を通って第一の保護膜21から第二の保護膜22に拡散する可
能性があるからである。
【0034】
また、本実施形態ではセルスタック1のセパレータが全て本実施形態に係るセパレータ
12である場合を例示して説明したが、セルスタック1を構成するセパレータの少なくと
も一つがセパレータ12であればよく、必ずしもセルスタック1の全てのセパレータがセ
パレータ12である必要はない。
【0035】
さらに、本実施形態ではセルスタック1が封止板13を備える構成を例示して説明した
が、例えば封止板13を設けずに、同じ単位内のセパレータ12とシール材14とが直接
圧着させる構造としてもよいし、シール材14の上面(すなわち絶縁層14bの上面)と
他の単位のセパレータ12の下面とを、絶縁材料の接着剤を介して圧着させる構造として
もよい。また、これらの組み合わせとして、封止板13を設けず、かつ絶縁材料の接着剤
を介してシール材14の上面(すなわち絶縁層14bの上面)と他の単位のセパレータ1
2の下面とを圧着させる構造としてもよい。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したも
のであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その
他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の
省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や
要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる
【符号の説明】
【0037】
1.セルスタック、11.セル、11a.燃料極、11b.電解質、11c.空気極、1
2.セパレータ、13.封止板、14.シール材、15.燃料室、16.空気室、20.
基材、20a.セル収容部、21.第一の保護膜、22.第二の保護膜、30.燃料供給
流路、30a.燃料供給縦流路、30b.燃料供給横流路、35.空気供給流路、35a
.空気供給縦流路、35b.空気供給横流路、40.燃料排出流路、40a.燃料排出縦
流路、40b.燃料排出横流路、45.空気排出流路、45a.空気排出縦流路、45b
.空気排出横流路
図1
図2