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▶ メドス・インターナショナル・エスエイアールエルの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】関節インプラントコネクタ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/70 20060101AFI20220808BHJP
【FI】
A61B17/70
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2019553450
(86)(22)【出願日】2018-03-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-23
(86)【国際出願番号】 US2018024731
(87)【国際公開番号】W WO2018183423
(87)【国際公開日】2018-10-04
【審査請求日】2021-01-19
(31)【優先権主張番号】15/471,075
(32)【優先日】2017-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/926,051
(32)【優先日】2018-03-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】514046806
【氏名又は名称】メドス・インターナショナル・エスエイアールエル
【氏名又は名称原語表記】Medos International SARL
【住所又は居所原語表記】Chemin-Blanc 38, CH-2400 Le Locle, Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】リー・ケビン
(72)【発明者】
【氏名】ラムゼイ・クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】アマラル・フランシスコ
(72)【発明者】
【氏名】リボルシ・カール
(72)【発明者】
【氏名】オルティス・オーブリー
(72)【発明者】
【氏名】ホール・マーク
(72)【発明者】
【氏名】カルース・ロバート
【審査官】菊地 康彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-522021(JP,A)
【文献】特表2007-530223(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0029571(US,A1)
【文献】米国特許第09451994(US,B1)
【文献】特表2010-540112(JP,A)
【文献】特表2003-526442(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0195096(US,A1)
【文献】特開2014-097405(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び前記遠位端を有する、第1の本体と、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び前記遠位端を有する、第2の本体と、
前記第1の本体を前記第2の本体に連結するヒンジピンであって、前記ヒンジピンの中央長手方向軸が、前記第1及び第2の本体が互いに対して回転する回転軸を画定する、ヒンジピンと、
記第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して移動可能な締結具と、を備え、
前記締結具は、前記第1及び第2の本体を前記回転軸に沿って互いに向かって付勢し、それによって、前記回転軸を中心とする前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように、前記第1のロッド受容凹部及び前記第2のロッド受容凹部のうちの少なくとも1つに着座されたロッドまたは前記ロッドと前記ヒンジピンとの間に配設されたサドルを介して前記ヒンジピンに力を加えるように構成されており、
前記ヒンジピンが、前記第1及び第2の本体の両方に対して回転可能である、コネクタ。
【請求項2】
前記締結具が、前記第1及び第2のロッド受容凹部のうちの1つに前記ロッドを固定する、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記締結具が、前記第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具であり、前記コネクタが、前記第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具を更に備える、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記第1及び第2の本体が、互いに対して当接して、前記回転軸を中心とした前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように構成された、それぞれの軸受表面を含む、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項5】
前記軸受表面が、前記第1及び第2の本体の相補的な雄型及び雌型構造によって画定されている、請求項に記載のコネクタ。
【請求項6】
コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び前記遠位端を有する、第1の本体と、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び前記遠位端を有する、第2の本体と、
前記第1の本体を前記第2の本体に連結するヒンジピンであって、前記ヒンジピンの中央長手方向軸が、前記第1及び第2の本体が互いに対して回転する回転軸を画定する、ヒンジピンと、
前記第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して移動可能な締結具と、を備え、
前記締結具は、前記第1及び第2の本体を前記回転軸に沿って互いに向かって付勢し、それによって、前記回転軸を中心とする前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように、前記第1のロッド受容凹部及び前記第2のロッド受容凹部のうちの少なくとも1つに着座されたロッドまたは前記ロッドと前記ヒンジピンとの間に配設されたサドルを介して前記ヒンジピンに力を加えるように構成されており、
前記第1及び第2の本体が、互いに対して当接して、前記回転軸を中心とした前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように構成された、それぞれの軸受表面を含み、
前記第1の本体が、円錐形雄型突起を含み、その外面が、前記第1の本体の前記軸受表面を画定し、前記第2の本体が、円錐形雌型凹部を含み、その内面が、前記第2の本体の前記軸受表面を画定している、コネクタ。
【請求項7】
前記軸受表面が各々、歯又はスプラインを含む、請求項に記載のコネクタ。
【請求項8】
前記ヒンジピンが、前記第1の本体又は前記第2の本体内に形成された空洞内に受容されている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項9】
前記ヒンジピンは、前記締結具が、前記第1及び第2の本体のうちの前記少なくとも1つに対して移動される際に、前記空洞内で長手方向に並進する、請求項に記載のコネクタ。
【請求項10】
前記第1及び第2の本体の前記近位-遠位軸が、互いに対して斜角をなす、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項11】
前記締結具によって加えられる前記力が、前記サドルを通して前記ヒンジピンに伝達される、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項12】
コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び前記遠位端を有する、第1の本体と、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び前記遠位端を有する、第2の本体と、
前記第1の本体を前記第2の本体に連結するヒンジピンであって、前記ヒンジピンの中央長手方向軸が、前記第1及び第2の本体が互いに対して回転する回転軸を画定する、ヒンジピンと、
前記第1及び第2の本体を前記回転軸に沿って互いに向かって付勢し、それによって、前記回転軸を中心とする前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように、前記第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して移動可能な締結具と、を備え、
前記締結具によって加えられる力が、サドルを通して前記ヒンジピンに伝達され、
前記サドルが、前記第1及び第2の本体を互いに向かって引くように、前記ヒンジピンの対応する円錐形表面に係合し、かつそれに対して当接する、円錐形表面を含む、コネクタ。
【請求項13】
コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び前記遠位端を有する、第1の本体と、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び前記遠位端を有する、第2の本体と、
前記第1の本体を前記第2の本体に連結するヒンジピンであって、前記ヒンジピンの中央長手方向軸が、前記第1及び第2の本体が互いに対して回転する回転軸を画定する、ヒンジピンと、
前記第1及び第2の本体を前記回転軸に沿って互いに向かって付勢し、それによって、前記回転軸を中心とする前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように、前記第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して移動可能な締結具と、を備え、
前記締結具によって加えられる力が、サドルを通して前記ヒンジピンに伝達され、
前記サドルが、そこから遠位に延伸するキールを含み、前記キールが、前記ヒンジピン内に形成されたスロット内に受容されており、前記第1及び第2の本体を互いに向かって引くように、前記スロットの対応する軸受表面に係合し、かつそれに対して当接する、軸受表面を有する、コネクタ。
【請求項14】
前記キール及び前記スロットの前記軸受表面が、前記回転軸に対して斜角をなす平面内にある、請求項13に記載のコネクタ。
【請求項15】
コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び前記遠位端を有する、第1の本体と、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び前記遠位端を有する、第2の本体と、
前記第1の本体を前記第2の本体に連結するヒンジピンであって、前記ヒンジピンの中央長手方向軸が、前記第1及び第2の本体が互いに対して回転する回転軸を画定する、ヒンジピンと、
前記第1及び第2の本体を前記回転軸に沿って互いに向かって付勢し、それによって、前記回転軸を中心とする前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように、前記第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して移動可能な締結具と、を備え、
前記締結具によって加えられる力が、サドルを通して前記ヒンジピンに伝達され、
前記サドルは、前記ヒンジピンの中央リブが受容される、第1のキールと第2のキールとの間の空間を画定する前記第1及び第2のキールを含み、前記第1及び第2のキールが、前記ヒンジピンの対応する軸受表面に係合し、かつそれに対して当接する軸受表面を有する、コネクタ。
【請求項16】
前記ヒンジピンが、その中に形成されたロッドシートを含み、前記ロッドシートは、前記ロッドを前記ロッドシートに対して付勢することで、前記ヒンジピンを、前記回転軸に沿って前記第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して並進させるように構成されている、請求項1に記載のコネクタ。
【請求項17】
前記ロッドシートは、前記ロッドが前記第1のロッド受容凹部内に着座される際に、前記ロッドシートの横側壁が前記ロッドに干渉するように、前記第1のロッド受容凹部に対して位置決めされている、請求項16に記載のコネクタ。
【請求項18】
前記ロッドシートが、複数の平面で湾曲されている、請求項16に記載のコネクタ。
【請求項19】
コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、
前記第1の本体と一体的に形成され、そこから自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、前記第2の本体は、前記ヒンジピンの前記自由端が、前記第2の本体を前記第1の本体に連結するように受容される空洞を有し、それにより、前記第1及び第2の本体が、回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、
前記第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、
前記第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するように、かつ前記第1及び第2の本体を前記回転軸に沿って互いに向かって付勢して、前記回転軸を中心とする前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように構成された第2の締結具と、を備え、
前記第2の締結具が、前記第2のロッド受容凹部内に配設されたサドルに対して当接して、前記サドルの軸受表面を前記ヒンジピンの軸受表面に対して付勢して、前記第1及び第2の本体を互いに向かって移動させるように構成されている、コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2017年3月28日出願の米国特許出願第15/471,075号の継続出願であり、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
関節インプラントコネクタ及び関連方法が本明細書に開示される。
【背景技術】
【0003】
固定システムは、複数の骨又は骨片間の所望の空間的関係を維持するために整形外科手術で使用することができる。例えば、脊椎固定システムを1つ又は2つ以上の椎骨に取り付けることによって、骨折、変形、及び変性疾患などの脊椎の様々な症状を治療することができる。そのようなシステムは、典型的には、要素をねじ、フック、又はワイヤなどの様々なアンカ装置に取り付けることによって椎骨に連結される、剛性又は可撓性のロッド又はプレートなどの脊椎固定要素を含む。一旦設置されると、この固定システムは、治癒若しくは脊椎固定が生じ得るまでか、又は何らかの他の期間、椎骨を所望の位置に保持する。
【0004】
多くの場合で、複数のインプラントを互いに接続することが望ましい場合がある。例えば、一部の再置換手術は、新たに設置された脊椎ロッドを以前に設置されたロッドに連結することによって、以前に設置された構築物を更なる椎骨レベルまで延伸させることを伴う。更なる例として、患者の解剖学的構造、使用される外科技術、又は所望の矯正の態様は、複数の脊椎ロッドを相互に接続することを必要とする場合がある。更に別の例として、複数のロッドを互いに連結することにより、インプラントされた構築物の全体的な強度及び安定性を改善することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複数のインプラントを互いに接続することは、様々な困難を伴う場合がある。インプラントされた構築物のために使用可能な空間は、特に脊椎の頚部領域において大きく制限されることが多い。また、手術創部内でインプラント及びコネクタを位置合わせ及び位置決めすることは、外科医にとって困難又は面倒である場合がある。改善されたインプラントコネクタ及び関連する方法の必要性は、依然として存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
関節インプラントコネクタ及び関連方法が本明細書に開示される。例示的なコネクタは、回転軸を中心に互いに対して回転可能であり、そのような回転に抵抗する又はそれを防止するように選択的に係止可能である、第1及び第2の本体を含み得る。本体の各々は、ロッド又は他の固定構成要素に連結するように構成され得、コネクタは、ロッドが互いに対して斜角をなすときであっても、第1及び第2のロッドを一緒に係止するために使用され得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、コネクタは、第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する近位端及び遠位端を有する、第1の本体と、第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する近位端及び遠位端を有する、第2の本体と、第1の本体を第2の本体に連結するヒンジピンであって、ヒンジピンの中央長手方向軸が、第1及び第2の本体が互いに対して回転する回転軸を画定する、ヒンジピンと、第1及び第2の本体を回転軸に沿って互いに向かって付勢し、それによって、回転軸を中心とする第1及び第2の本体の相対回転を係止するように、第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して移動可能な締結具と、を含み得る。
【0008】
締結具は、ロッドを第1及び第2のロッド受容凹部のうちの1つに固定し得る。締結具は、第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具とすることができる。コネクタは、第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具を含み得る。ヒンジピンは、第1の本体と一体的に形成され得る。ヒンジピンは、第1及び第2の本体の両方に対して回転可能であり得る。第1及び第2の本体は、互いに対して当接して、回転軸を中心とした第1及び第2の本体の相対回転を係止するように構成された、それぞれの軸受表面を含み得る。軸受表面は、第1及び第2の本体の相補的な雄型及び雌型構造によって画定され得る。第1の本体は、円錐形雄型突起を含み得、その外面が、第1の本体の軸受表面を画定する。第2の本体は、円錐形雌型凹部を含み得、その内面が、第2の本体の軸受表面を画定する。軸受表面は、各々、歯又はスプラインを含み得る。ヒンジピンは、第1の本体又は第2の本体内に形成された空洞内に受容され得る。ヒンジピンは、締結具が、第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して移動される際に、空洞内で長手方向に並進し得る。第1及び第2の本体の近位-遠位軸は、互いに対して斜角をなし得る。締結具によって加えられる力は、サドルを通してヒンジピンに伝達され得る。サドルは、第1及び第2の本体を互いに向かって引くように、ヒンジピンの対応する円錐形表面に係合し、かつそれに対して当接する、円錐形表面を含み得る。サドルは、そこから遠位に延伸するキールを含み得る。キールは、ヒンジピンに形成されたスロット内に受容され得る。キールは、第1及び第2の本体を互いに向かって引くように、スロットの対応する軸受表面に係合し、かつそれに対して当接する、軸受表面を有し得る。キール及びスロットの軸受表面は、回転軸に対して斜角をなす平面内にあり得る。サドルは、空間を画定する第1及び第2キールを含み得、その間でヒンジピンの中央リブが受容される。第1及び第2キールは、ヒンジピンの対応する軸受表面に係合し、かつそれに対して当接する軸受表面を有し得る。ヒンジピンは、その中に形成されたロッドシートを含み得る。ロッドシートは、ロッドをロッドシートに対して付勢することで、ヒンジピンを、回転軸に沿って第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して並進させるように構成され得る。ロッドシートは、ロッドが第1のロッド受容凹部内に着座される際に、ロッドシートの横側壁がロッドに干渉するように、第1のロッド受容凹部に対して位置決めされ得る。ロッドシートは、複数の平面で湾曲され得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、コネクタは、第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、第1の本体と一体的に形成され、そこから自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、第2の本体は、ヒンジピンの自由端が、第2の本体を第1の本体に連結するように受容される空洞を有し、それにより、第1及び第2の本体が、回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するように、かつ第1及び第2の本体を回転軸に沿って互いに向かって付勢して、回転軸を中心とする第1及び第2の本体の相対回転を係止するように構成された第2の締結具と、を含み得る。
【0010】
第2の締結具は、第2のロッド受容凹部内に配設されたサドルに対して当接して、サドルの軸受表面をヒンジピンの軸受表面に対して付勢して、第1及び第2の本体を互いに向かって移動させるように構成され得る。第2の締結具は、第2のロッド受容凹部内に配設されたロッドに対して当接して、ロッドをヒンジピンのロッドシートに対して付勢して、第1及び第2の本体を互いに向かって移動させるように構成され得る。
【0011】
いくつかの実施形態において、外科的方法は、コネクタの第1の本体の第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを挿入することと、コネクタの第2の本体の第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを挿入することであって、第2の本体が、ヒンジピンによって第1の本体に連結されている、挿入することと、ヒンジピンによって画定された回転軸を中心に第2の本体に対して第1の本体を回転させることと、締結具を第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して移動させて、第1及び第2の本体を回転軸に沿って互いに向かって付勢し、それによって、回転軸を中心とする第1及び第2の本体の相対回転を係止することと、第1及び第2のロッドを患者の解剖学的構造に固定することと、を含み得る。
【0012】
第1のロッドは、1つ又は2つ以上の骨アンカによって患者の頚椎に固定され得、第2のロッドは、1つ又は2つ以上の骨アンカによって患者の胸椎に固定され得る。第1の本体を第2の本体に対して回転させることで、第1及び第2のロッドを、互いに対して斜角をなすようにさせ得る。締結具を移動させることは、第1及び第2のロッドのうちの1つをコネクタに固定することと、コネクタの回転を係止することと、の両方に有効であり得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、コネクタは、第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、第1の本体から自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、第2の本体は、ヒンジピンの自由端が、第2の本体を第1の本体に連結するように受容され得る空洞を有し、それにより、第1及び第2の本体が、ヒンジピンの回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具と、を含み得る。ヒンジピンは、1つ又は2つ以上の角を形成するように交差する平坦面を有し得る。ヒンジピンの角は、第2の締結具が第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するときに、ヒンジピンを定位置に係止する第2の本体の空洞に対して力を加え得る。
【0014】
ヒンジピンの断面は、多角形外形を有し得る。コネクタは、第2のロッド受容凹部内に配設されたサドルを更に含み得る。サドルは、それから遠位に延伸するサドル突出部を含み得る。サドル突出部は、ヒンジピンに形成されたスロット内に受容され得る。ヒンジピンの1つ又は2つ以上の角によって加えられる力は、サドルを通して第2の締結具によって加えられる力から伝達され得る。サドル突出部は、ヒンジピンのスロットの末端がサドル突出部に係合し、かつそれに対して当接するときに、第2の本体の空洞内でのヒンジピンの回転を制限し得る。サドルは、スロットに隣接するヒンジピンの対応する軸受表面に係合し、かつそれに対して当接する、サドル突出部に隣接する軸受表面を有し得る。ヒンジピンのスロットは、ヒンジピンの中央リブを中心に半径方向に形成され得る。サドルのサドル突出部は、ヒンジピンの中央リブが受容される陥凹を画定し得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、コネクタは、第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、第1の本体から自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、第2の本体は、ヒンジピンの自由端が、第2の本体を第1の本体に連結するように受容され得る空洞を有し、それにより、第1及び第2の本体が、ヒンジピンの回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、第2のロッド受容凹部内に配設されたロッドシートを画定するサドルであって、サドルが、そこから遠位に延伸するサドル突出部を含み、サドル突出部が、ヒンジピンに形成されたスロット内に受容されている、サドルと、第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、サドルのロッドシート上に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具と、を含み得る。ヒンジピンのスロットは、第2の締結具が第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するときに、ヒンジピンを定位置に係止するように、サドル突出部の対応する角度付き軸受表面に係合し、かつそれに対して当接し得る角度付きカム表面を有し得る。
【0016】
スロットの角度付きカム表面は、ヒンジピンの長手方向軸に対して斜角で配向され得る。サドル突出部の角度付き軸受表面は、ヒンジピンの長手方向軸に対して斜角で配向され得る。サドル突出部の角度付き軸受表面は、ヒンジピン内のスロットの角度付きカム表面の斜角と一致するように配向され得る。サドル突出部は、第2の締結具が第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するときに、ヒンジピンを定位置に係止するように、ヒンジピンのスロットの角度付きカム表面に対して力を加え得る楔形断面を有し得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、コネクタは、第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、第1の本体から自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、第2の本体は、ヒンジピンの自由端が、第2の本体を第1の本体に連結するように受容され得る空洞を有し、それにより、第1及び第2の本体が、ヒンジピンの回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具と、を含み得る。ヒンジピンの自由端は、空洞を通って、第2の本体内に画定された開口部内に延伸し得る。開口部は、回転軸を中心とした第2の本体に対するヒンジピンの自由端の回転を制限する断面形状を有し得る。
【0018】
ヒンジピンの自由端は、第2の本体の開口部内で回転するように構成された断面形状を有し得る。ヒンジピンの自由端の断面形状及び開口部の断面形状は、ヒンジピンの自由端の回転度を画定し得る。第2の本体の開口部の断面形状及びヒンジピンの自由端の断面形状は、D字形とすることができる。第2本体の開口部のD字形断面は、ヒンジピンの自由端のD字形断面の面積よりも大きい面積を有し得る。
【0019】
第2の締結具は、第2のロッド受容凹部内に配設されたサドルに対して当接して、サドルの軸受表面をヒンジピンの対応する軸受表面に対して付勢するように構成され得る。サドルは、サドルの軸受表面に隣接してサドルの縁から遠位に延伸するサドル突出部を含み得る。サドル突出部は、ヒンジピンの軸受表面に隣接してヒンジピンに形成されたスロット内に受容され得る。ヒンジピンのスロットは、ヒンジピンの自由端が第2の本体の貫通孔開口部内に挿入されるときに、第2のロッド受容凹部の縁と位置合わせされ得る。ヒンジピンの軸受表面は、第2のロッド受容凹部の幅の半分よりも長い連続長にわたってサドルの軸受表面に対して当接し得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、コネクタは、第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、第1の本体から自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、第2の本体は、ヒンジピンの自由端が、第2の本体を第1の本体に連結するように受容され得る空洞を有し、それにより、第1及び第2の本体が、ヒンジピンの回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、第2のロッド受容凹部内に配設されたロッドシートを画定するサドルであって、サドルが、そこから遠位に延伸するサドル突出部を含み、サドル突出部が、ヒンジピンに形成されたスロット内に受容されている、サドルと、第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、サドルのロッドシート上に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具と、を含み得る。ヒンジピンのスロットは、ヒンジピンの自由端が第2の本体の空洞内に挿入されるときに、第2のロッド受容凹部の縁と位置合わせされ得る。
【0021】
サドル突出部は、サドルの軸受表面に隣接するサドルの縁から遠位に延伸し得る。サドル突出部は、ヒンジピンのスロット内に受容され得る。サドルの軸受表面は、第2のロッド受容凹部の幅の半分よりも長い連続長にわたってヒンジピンの軸受表面に対して当接し得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、外科的方法は、コネクタの第1の本体の第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを挿入することであって、第1の本体が、そこから自由端まで横方向に延伸するヒンジピンを含む、挿入することと、コネクタの第2の本体の第2のロッド受容凹部内に配設されたサドル内に形成されたロッドシート上に第2のロッドを挿入することであって、第1の本体のヒンジピンが、第2の本体内に形成された空洞内に挿入され、それによって、コネクタの第1の本体をコネクタの第2の本体に連結する、挿入することと、ヒンジピンによって画定された回転軸を中心に第2の本体に対して第1の本体を回転させることであって、ヒンジピン内に形成されたスロットが、サドルから遠位に延伸するサドル突出部を中心に回転するように、回転させることと、締結具を第2の本体に対して移動させて、第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定し、それによって、回転軸を中心とした第1及び第2の本体の相対回転を係止することと、第1及び第2のロッドを患者の解剖学的構造に固定することと、を含み得る。
【0023】
締結具を第2の本体に対して移動させることで、サドルの軸受表面をヒンジピンの対応する軸受表面に対して付勢し、それによって、ヒンジピンの1つ又は2つ以上の角に、第2の本体の空洞に対して力を加えさせ得る。ヒンジピンによって画定される回転軸を中心に第2の本体に対して第1の本体を回転させることは、ヒンジピンのスロットの末端がサドル突出部に係合し、かつそれに対して当接するときに、サドル突出部がヒンジピンの回転を制限し得るように、第2の本体に対して第1の本体を回転させることを含み得る。ヒンジピンのスロットは、角度付きカム表面を有し得、サドル突出部は、対応する角度付き軸受表面を有し得る。第2の本体に対して締結具を移動させることで、サドル突出部の角度付き軸受表面をスロットの角度付きカム表面に楔留めし得る。ヒンジピンによって画定された回転軸を中心に第2の本体に対して第1の本体を回転させることは、ヒンジピンの自由端がコネクタの第2の本体に画定された開口部内で回転するように、第1の本体を回転させることを含み得る。開口部は、ヒンジピンの自由端の回転を制限する断面形状を有し得る。ヒンジピンによって画定された回転軸を中心に第2の本体に対して第1の本体を回転させることは、ヒンジピンのスロットが、サドルの縁から遠位に延伸し、かつ第2のロッド受容凹部の縁と位置合わせされ得るサドル突出部を中心に回転するように、第1の本体を回転させることを含み得る。締結具を第2の本体に対して移動させることで、第2のロッド受容凹部の幅の半分を超える連続長にわたってヒンジピンの対応する軸受表面に対してサドルの軸受表面を付勢し得る。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1A】第1及び第2のロッドと共に示されている、コネクタの斜視図である。
図1B図1Aのコネクタの分解斜視図である。
図1C図1Aのコネクタ及びロッドの断面側面図である。
図1D図1Aのコネクタの部分分解図である。
図1E図1Aのコネクタの第1の本体の斜視図である。
図1F図1Eの第1の本体の別の斜視図である。
図1G図1Aのコネクタの第1のサドルの斜視図である。
図1H図1Gの第1のサドルの別の斜視図である。
図1I図1Aのコネクタのヒンジピンの斜視図である。
図1J図1Iのヒンジピンの端面図である。
図1K図1Iのヒンジピンの側面図である。
図1L図1Iのヒンジピンの上面図である。
図2A】第1及び第2のロッドと共に示されている、コネクタの斜視図である。
図2B図2Aのコネクタの分解斜視図である。
図2C図2Aのコネクタ及びロッドの断面側面図である。
図2D図2Aのコネクタの第2の本体の斜視図である。
図2E図2Aの第2の本体の別の斜視図である。
図3A】第1及び第2のロッドと共に示されている、コネクタアセンブリの斜視図である。
図3B図3Aのコネクタの分解斜視図である。
図3C図3Aのコネクタ及びロッドの断面側面図である。
図3D図3Aのコネクタのサドルの斜視図である。
図3E図3Dのサドルの側面図である。
図3F図3Dのサドルの別の斜視図である。
図3G図3Aのコネクタの第1の本体の斜視図である。
図3H図3Aのコネクタの第2の本体の斜視図である。
図3I図3Aのコネクタの代替の第1の本体の上面図である。
図3J図3Aのコネクタの代替のサドルの端面図である。
図3K図3Iの代替の第1の本体の側面図である。
図3L図3Jの代替のサドルの側面図である。
図4A】第1及び第2のロッドと共に示され、コネクタの第1及び第2の締結具が省略されている、コネクタの斜視図である。
図4B図4Aのコネクタの分解斜視図である。
図4C図4Aのコネクタの断面側面図である。
図4D図4Aのコネクタの第2の本体の斜視図である。
図4E図4Aのコネクタの第1の本体の側面図である。
図4F図4Aのコネクタの第1の本体の斜視断面図である。
図5A】第1及び第2の脊椎ロッドと共に示されている、コネクタの斜視図である。
図5B図5Aのコネクタの分解斜視図である。
図5C図5Aのコネクタの第1の本体の斜視図である。
図5D図5Cの第1の本体の別の斜視図である。
図5E図5Cの第1の本体の端面図である。
図5F】コネクタのサドルが省略されて示されている、図5Aのコネクタの上面図である。
図5G図5Aのコネクタの第2の本体の斜視図である。
図5H図5Gの第2の本体の別の斜視図である。
図5I図5Aのコネクタのサドルの斜視図である。
図5J】コネクタの締結具が省略されて示されている、図5Aのコネクタの断面側面図である。
図5K図5Iのサドルの別の斜視図である。
図5L図5Iのサドルの端面図である。
図5M】第2の本体が透明に示されている、コネクタの別の斜視図である。
図5N】コネクタの締結具が省略されて示されている、図5Aのコネクタの断面端面図である。
図5O】コネクタの締結具が省略されて示されている、図5Aのコネクタの別の断面端面図である。
図6A】コネクタの締結具が省略されて示されている、コネクタの斜視図である。
図6B図6Aのコネクタの分解斜視図である。
図6C図6Aのコネクタの第1の本体の斜視図である。
図6D】コネクタのサドルが省略されて示されている、図6Aのコネクタの上面図である。
図6E図6Aのコネクタの斜視図である。
図6F図6Eのサドルの別の斜視図である。
図6G図6Eのサドルの別の斜視図である。
図6H】コネクタの第2の本体が透明に示されている、図6Aのコネクタの別の斜視図である。
図6I】締結具が省略されている、図6Aのコネクタの断面側面図である。
図6J】コネクタの第2の本体が透明に示されている、図6Aのコネクタの底面図である。
図7A】コネクタの締結具なしで示されている、コネクタの斜視図である。
図7B図7Aのコネクタの分解斜視図である。
図7C図7Aのコネクタの第1の本体の側面図である。
図7D図7Cの第1の本体の上面図である。
図7E図7Cの第1の本体の端面図である。
図7F図7Aのコネクタの第2の本体の側面図である。
図7G図7Fの第2の本体の斜視図である。
図7H図7Fの第2の本体の別の斜視図である。
図7I図7Aのコネクタのサドルの側面図である。
図7J図7Iのサドルの斜視図である。
図7K図7Iのサドルの別の斜視図である。
図7L】サドル、及びコネクタの締結具が省略されて示されている、図7Aのコネクタの別の斜視図である。
図7M図7Aのコネクタの断面側面図である。
図7N図7Aのコネクタの端面図である。
図7O】コネクタの締結具が省略されて示されている、図7Aのコネクタの断面端面図である。
図8】固定システムが取り付けられた人間の脊椎の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
関節インプラントコネクタ及び関連方法が本明細書に開示される。例示的なコネクタは、回転軸を中心に互いに対して回転可能であり、そのような回転に抵抗する又はそれを防止するように選択的に係止可能である、第1及び第2の本体を含み得る。本体の各々は、ロッド又は他の固定構成要素に連結するように構成され得、コネクタは、ロッドが互いに対して斜角をなすときであっても、第1及び第2のロッドを一緒に係止するために使用され得る。
【0026】
以下に、本明細書で開示する装置及び方法の構造、機能、製造、及び使用の原理の全体的な理解が得られるように、特定の例示的な実施形態を説明する。これらの実施形態のうちの1つ又は2つ以上の実施例が、添付の図面に例示されている。当業者であれば、本明細書で詳細に説明され、添付の図面に例示される装置及び方法は、非限定的で例示的な実施形態である点を理解するであろう。1つの典型的な実施形態に関連して例示又は説明される特徴は、他の実施形態の特徴と組み合わせることができる。
【0027】
図1A図1Lは、コネクタ100の例示的な一実施形態を例示する。示されているように、コネクタ100は、第1のロッド受容凹部又はチャネル104を画定する第1の本体102と、第2のロッド受容凹部又はチャネル108を画定する第2の本体106と、を含み得る。第1及び第2の本体102、106は、少なくとも部分的にヒンジピン110によって互いに接続され得る。ヒンジピン110は、回転軸A1を画定し得、これを中心に、第1及び第2の本体102、106が互いに対して回転し得る。コネクタ100は、それぞれの第1及び第2のロッドR1、R2又は他の固定要素をコネクタ100に固定するように構成された第1及び第2の締結具112、114を含み得る。
【0028】
締結具112、114のうちの少なくとも1つは、第1及び第2の本体102、106を互いに向かって付勢し、それによって、回転軸A1を中心とした第1及び第2の本体の相対回転を係止するように更に構成され得る。例えば、第1の締結具112は、第1の本体102内に第1のロッドR1を固定するために、かつ第1及び第2の本体102、106を互いに向けて引き寄せてそれらの間の回転を係止するようにヒンジピン110の第1の傾斜表面、湾曲表面、又は別様の先細表面116に力を加えるために、締め付けられ得る。例示された実施形態では、第1の締結具112によって加えられた力は、第1のロッドR1を通して、かつ第1のロッドとヒンジピンとの間に配設された第1のサドル118を通して、ヒンジピン110に伝達される。他の構成では、サドル118は、省略されてもよく、第1のロッドR1は、ヒンジピン110に直接当接してもよい。また更なる構成では、第1の締結具112は、サドル118に対して直接当接してもよい。例えば、第1の締結具112は、本体102、106の相対回転を係止するためにサドル118に対して当接する外側止めねじと、第1のロッドをコネクタ100に固定するために第1のロッドR1に対して当接する内側止めねじと、を含み得る。
【0029】
同様に、第2の締結具114は、第2の本体106内に第2のロッドR2を固定するために、かつ第1及び第2の本体102、106を互いに向けて引き寄せてそれらの間の回転を係止するようにヒンジピン110の第2の傾斜表面、湾曲表面、又は別様の先細表面120に力を加えるために、締め付けられ得る。例示された実施形態では、第2の締結具114によって加えられた力は、第2のロッドR2を通して、かつ第2のロッドとヒンジピンとの間に配設された第2のサドル122を通して、ヒンジピン110に伝達される。他の構成では、サドル122は、省略されてもよく、第2のロッドR2は、ヒンジピン110に直接当接してもよい。また更なる構成では、第2の締結具114は、サドル122に対して直接当接してもよい。例えば、第2の締結具114は、本体102、106の相対回転を係止するためにサドル122に対して当接する外側止めねじと、第2のロッドをコネクタ100に固定するために第2のロッドR2に対して当接する内側止めねじと、を含み得る。
【0030】
コネクタ100の様々な構成要素の幾何学的形状は、締結具112、114のいずれかを個々に締め付けることが、本体102、106間の相対回転を係止するために有効であるように、又は本体102、106間の相対回転が係止される前に両方の締結具112、114が締め付けられなければならないように、構成され得る。
【0031】
回転軸A1を中心に第1及び第2の本体102、106を互いに対して回転させる能力は、有利には、第1及び第2のロッドR1、R2が、例えば、矢状面又は冠状面で、互いに対して斜角をなすときであっても、ロッドが一緒に係止されることを可能にし得る。コネクタ100は、患者の頸部-胸部(cervical-thoracic、CT)境界部にわたって脊椎固定構成物のタンデムロッドを接続する際に特に有用であり得る。例えば、コネクタ100は、CT境界部で生じ得る、異なるねじ軌道に適合するように、横方向オフセット構成でロッドR1、R2を固定し得る。更なる例として、関節運動するコネクタ100の能力は、例えば、本来の脊柱前弯又は脊柱後湾を修復するために、頸部ロッド及び胸部ロッドが矢状面において斜角で互いに係止されることを可能にし得る。コネクタ100はまた、脊椎変形矯正、及び複数の角度付きロッドが互いに連結される他の手技に特に有用であり得る。
【0032】
第1の本体102は、図1C図1E、及び図1Fに、より詳細に示される。第1の本体102は、近位-遠位軸A2を画定する近位端102p及び遠位端102dを含み得る。本体102の近位端102pは、一対の離間されたアーム124、126を含み得、その間に第1のロッド受容凹部104を画定する。第1のロッド受容凹部104内に配設されたロッドR1は、中央長手方向ロッド軸A3を有し得る。第1のロッド受容凹部104は、ロッドをコネクタ100に対して遠位に移動させることによってロッドR1が凹部内に挿入され得るように、近位方向に開口され得る。代替的に、第1のロッド受容凹部104は、ロッドR1が、ロッドを凹部104内に挿入するために軸A3に沿って並進されなければならないように、遠位方向に開口されてもよく、横方向に開口されてもよく、又は閉鎖されてもよい。
【0033】
各アーム124、126は、本体102の遠位部分102dから自由端まで延伸し得る。アーム124、126の各々の外面は、コネクタ100を様々な器具に連結することを容易にするために、凹部、小凹部、ノッチ、突起などの特徴(図示せず)を含み得る。例えば、各アーム124、126の外面は、アームのそれぞれの自由端でコネクタ100を延伸タワー又は開創器に取り付けるための円弧状の溝を含み得る。アーム124、126は、本体102から近位に延伸して、アーム124、126の長さを機能的に延伸する延伸又は縮小タブ(図示せず)を含んでもよく、又はそれに連結されてもよい。延伸タブは、ロッド又は他のインプラントの挿入及び縮小、並びに第1の締結具112の挿入及び係止を容易にし得る。延伸タブは、アーム124、126から破断又は別様に分離されるように構成され得る。
【0034】
アーム124、126の各々の内面は、第1の締結具112と嵌合するように構成され得る。例えば、アーム124、126の内面は、第1の締結具112上に形成された雄ねじに対応するねじ山を含み得る。したがって、軸A2を中心とした第1の締結具112の本体102に対する回転は、第1の締結具を本体に対して軸A2に沿って軸方向に並進させるために有効であり得る。
【0035】
アーム124、126の各々の内面は、第1の本体102内に第1のサドル118を保持するための、及び/又は本体に対するサドルの特定の移動を制限若しくは防止するための機構を含み得る。例えば、アーム124、126は各々、サドル118上に形成された対応する突起144を受容するように構成された凹部128を含み得る。各凹部128は、軸A2に沿ったサドル118の近位の進行を制限するように構成された遠位に面する上面と、軸線A2に沿ったサドル118の遠位の進行を制限するように構成された近位に面する下面と、を画定し得る。凹部128は、凹部が形成されるアームの全幅未満を通って延伸し得、それにより、サドルの突起144が凹部内に受容されるときに、軸A2を中心とした本体102に対するサドル118の回転が制限又は防止される。
【0036】
例示された保持機構は、例示的であり、様々な他の保持機構が、代わりに又は追加的に使用され得ることが理解されるであろう。例えば、構造体は、本体102がサドル118に形成された対応する凹部内に受容される突起を含むように、反転されてもよい。別の例として、サドル118及び本体102は、スナップリング又はCクリップがサドルを本体に保持するために受容される、対向する溝を含んでもよい。更に別の例として、サドル118及びヒンジピン110は、スナップリング又はCクリップがサドルをヒンジピンに保持するために受容される、対向する溝を含んでもよい。
【0037】
第1の本体102は、第2の本体106の対応する軸受表面140に接触し、かつそれに対して当接するように構成された外側軸受表面130を含み得る。本体102、106のそれぞれの軸受表面130、140は、それらが互いに向かって付勢される際に、本体間の相対回転を係止するために、互いに対して当接し得る。例示された実施形態では、第1及び第2の本体102、106の軸受表面130、140は、コネクタ100が係止されたときに互いに摩擦係合するように構成された対向する平坦面である。しかしながら、代わりに又は追加的に、様々な他の構成が使用されてもよいことが理解されよう。例えば、軸受表面130、140は、第1及び第2の本体102、106の相補的な雄型及び雌型構造を含んでもよく、又はそれによって画定されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の本体102が、円錐形雄型突起を含み得、その外面が、第1の本体の軸受表面130を画定し、第2の本体106が、円錐形雌型凹部を含み得、その内面が、第2の本体の軸受表面140を画定する。第1の本体102の突起が、第2の本体106の凹部内に付勢されると、円錐形表面は、互いに対して楔留めして、先細係止接続を形成する。上記の実施例では、円錐形表面が説明されているが、雄型及び雌型機構は、凹状又は凸状の球面、段付き表面などを含んでもよい。
【0038】
軸受表面130、140の一方又は両方は、表面間のグリップを強化するための表面特徴を含み得る。例えば、一方又は両方の表面は、歯、溝、粗面、表面テクスチャ又はコーティングなどを含み得る。いくつかの実施形態では、図1Dに示されているように、各軸受表面130、140は、回転軸A1から半径方向外向きに延伸する複数の歯を含み得る。歯は、互いに対して複数の離散的な回転位置のうちの1つで本体102、106を維持するように、選択的に組み合い得る。
【0039】
本体102の遠位端102dは、ヒンジピン110の第1の端が受容され得る内部空洞132を画定し得る。空洞132は、示されているように、第1の本体102の軸受表面130に対して開口され、第1のロッド受容凹部104に対して開口され得る。いくつかの実施形態では、空洞132は、本体102の軸受表面130に形成され、かつ第1のロッド受容凹部104と交差する止まり穴であってもよい。空洞132の少なくとも1つの寸法は、ヒンジピンが空洞内で回転軸A1に沿って並進することを可能にするように、ヒンジピン110の対応する寸法よりも大きいものであり得る。以下で更に説明されるように、空洞132は、本体102が軸線A1を中心にヒンジピン110に対して回転し得る程度を制限するように寸法決めされ得る。
【0040】
第2の本体106は、第1の本体102と同一若しくは実質的に同一であってもよく、又は第1の本体102に関して上述された特徴又は変形のいずれかを有してもよい。したがって、第2の本体106の簡単な説明のみが、簡潔さのために本明細書に提供される。第2の本体106は、近位-遠位軸A4を画定する近位端106p及び遠位端106dを含み得る。本体106の近位端106pは、一対の離間されたアーム134、136を含み得、その間に第2のロッド受容凹部108を画定する。第2のロッド受容凹部108内に配設されたロッドR2は、中央長手方向ロッド軸A5を有し得る。第2のロッド受容凹部108は、ロッドをコネクタ100に対して遠位に移動させることによって、ロッドR2が凹部内に挿入され得るように、近位方向に開口され得る。代替的に、第2のロッド受容凹部108は、ロッドR2が、ロッドを凹部108内に挿入するために軸A5に沿って並進されなければならないように、遠位方向に開口されてもよく、横方向に開口されてもよく、又は閉鎖されてもよい。
【0041】
アーム134、136の各々は、本体106内にサドル122を保持するための機構138を含み得る。第2の本体106は、第1の本体102の外側軸受表面130に接触し、かつそれに対して当接するように構成された外側軸受表面140を含み得る。第2の本体106の遠位端106dは、ヒンジピン110の第2の端が受容され得る内部空洞142を画定し得る。空洞142は、示されているように、第2の本体106の軸受表面140に対して開口され、第2のロッド凹部108に対して開口され得る。いくつかの実施形態では、空洞142は、本体106の軸受表面140に形成され、かつ第2のロッド凹部108と交差する止まり穴であってもよい。空洞142の少なくとも1つの寸法は、ヒンジピンが空洞内で回転軸A1に沿って並進することを可能にするように、ヒンジピン110の対応する寸法よりも大きいものであり得る。以下で更に説明されるように、空洞142は、本体106が軸線A1を中心にヒンジピン110に対して回転し得る程度を制限するように寸法決めされ得る。
【0042】
コネクタ100の本体102、106は、ロッドがコネクタに係止されるときに、第1及び第2のロッドR1、R2の間で中心間オフセットを減少又は増加させるための様々な機構を含み得る。例示された実施形態では、第1及び第2の本体102、106の軸受表面130、140は、それぞれの近位-遠位軸A2、A4に対して斜角をなす。したがって、ロッドR1、R2は、それらがコネクタ100内に遠位に前進される際、互いに向かって移動する。これは、有利には、ロッド縮小、締結具の締め付け、及び/又は術後の患者の移動中にコネクタ100が受ける比較的高い力に耐えるように、本体102、106の近位端の十分な材料厚さを保ちながら、ロッドR1、R2の中心間オフセットを低減させ得る。
【0043】
別の例として、本体102、106の軸受表面130、140は、近位-遠位軸A2、A4に対して平行であってもよく、代わりにロッド凹部104、108が、近位-遠位軸に対して湾曲した経路に従って、ロッドR1、R2を互いに近付けてもよい。
【0044】
別の例として、第1の締結具112が締め付けられる際に前進するときに沿う軸は、第1のロッドR1が凹部104内に完全に着座されたときに、第1のロッド軸A3から横方向にオフセットされてもよく、又は第1の本体102の近位-遠位軸A2に対して斜角をなしてもよい。代替的に、又は追加的に、第2の締結具114が締め付けられる際に前進するときに沿う軸は、第2のロッドR2が凹部108内に完全に着座されたときに、第2のロッド軸A5から横方向にオフセットされてもよく、又は第2の本体106の近位-遠位軸A4に対して斜角をなしてもよい。
【0045】
コネクタ100の回転軸A1は、ロッド軸A3に対して垂直、かつロッド軸A5に対して垂直であってもよい。回転軸A1は、第1の本体の近位-遠位軸A2に対して垂直であってもよく、又は軸線A2に対して斜角をなしてもよい。回転軸A1は、第2の本体の近位-遠位軸A4に対して垂直であってもよく、又は軸線A4に対して斜角をなしてもよい。本体102、106の近位-遠位軸A2、A4は、互いに平行であってもよく、又は互いに対して斜角をなして延伸してもよい。
【0046】
第1のサドル118は、図1C図1G及び図1Hに、より詳細に示される。サドル118は、本体102内に位置決めされ得る。サドル118は、本体102内で軸A2に沿って、例えば、本体102の凹部128とサドル上に形成された突起144との間の相互作用によって画定される近位限界及び遠位限界の間で並進するように構成され得る。
【0047】
サドル118は、第1及び第2のアーム146、148がアームのそれぞれの自由端まで近位方向に延伸する、略円筒形であり得る。第1及び第2のアーム146、148は、それらの間に画定される凹部が第1のロッド受容凹部104と位置合わせされるように、本体102の第1及び第2のアーム124、126と位置合わせされ得る。したがって、第1のロッドR1は、ロッドが第1のロッド受容凹部104内に配設されるときに、サドル118のアーム146、148と本体102のアーム124、126との間で同時に支えられ得る。サドル118の第1及び第2のアーム146、148は、そこから半径方向外向きに延伸し、かつ第1の本体102の凹部128内に受容されるように構成された突起144を含み得る。
【0048】
サドル118の遠位に面する表面は、ヒンジピン110の少なくとも一部分を受容するように構成された凹部150を画定し得る。例示された実施形態では、凹部150は、半円筒形である。凹部150の深さは、本体の近位-遠位軸A2がヒンジピン110の回転軸A1に対して斜角をなす本体の幾何学的形状を考慮して、示されているように凹部の長さに沿って増加し得る。
【0049】
サドル118は、ヒンジピン110の対の表面に接触し、かつそれに対して当接するように構成された1つ又は2つ以上の傾斜表面、湾曲表面、又は別様の先細表面を含み得る。例えば、サドル118の第1のアーム146の外面に形成された陥凹は、錐体の一区分である第1の軸受表面152を画定し得る。サドル118の第2のアーム148の外面に形成された陥凹は、錐体の一区分である第2の軸受表面154を画定し得る。
【0050】
第2のサドル122は、第1のサドル118と同一若しくは実質的に同一であってもよく、又は第1のサドル118に関して上述された特徴又は変形のいずれかを有してもよい。したがって、第2のサドル122の簡単な説明のみが、簡潔さのために本明細書に提供される。第2のサドル122は、本体106内に位置決めされ得る。サドル122は、本体106内で軸A4に沿って、例えば、本体の凹部138とサドル上に形成された突起156との間の相互作用によって画定される近位限界及び遠位限界の間で並進するように構成され得る。
【0051】
サドル122は、第1及び第2のアーム158、160がアームのそれぞれの自由端まで近位方向に延伸する、略円筒形であり得る。第1及び第2のアーム158、160は、それらの間に画定される凹部が第2のロッド受容凹部108と位置合わせされるように、本体106の第1及び第2のアーム134、136と位置合わせされ得る。したがって、第2のロッドR2は、ロッドが第2のロッド受容凹部108内に配設されるときに、サドル122のアーム158、160と本体106のアーム134、136との間で同時に支えられ得る。サドル122の第1及び第2のアーム158、160は、そこから半径方向外向きに延伸し、かつ第2の本体106の凹部138内に受容されるように構成された突起156を含み得る。
【0052】
サドル122の遠位に面する表面は、ヒンジピン110の少なくとも一部分を受容するように構成された凹部162を画定し得る。例示された実施形態では、凹部162は、半円筒形である。凹部162の深さは、本体106の近位-遠位軸A4がヒンジピン110の回転軸A1に対して斜角をなす本体の幾何学的形状を考慮して、示されているように凹部の長さに沿って増加し得る。
【0053】
サドル122は、ヒンジピン110の対の表面に接触し、かつそれに対して当接するように構成された1つ又は2つ以上の傾斜表面、湾曲表面、又は別様の先細表面を含み得る。例えば、サドル122の第1のアーム158の外面に形成された陥凹は、錐体の一区分である第1の軸受表面164を画定し得る。サドル122の第2のアーム160の外面に形成された陥凹は、錐体の一区分である軸受表面166を画定し得る。
【0054】
第1の締結具112は、本体102のアーム124、126上に形成された雌ねじと嵌合して、第1の締結具が、軸A2を中心に第1の締結具を回転させることによって本体に対して軸A2に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第1の締結具112は、軸A2を中心として回転力を第1の締結具に加えるための駆動部を受容するように構成された駆動インターフェース168を含み得る。第1の締結具112の遠位表面は、ロッドをコネクタ100に係止するために第1のロッド受容104凹部内に配設されたロッドR1に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR1に対して締め付けられたとき、第1の締結具112は、ロッドが、コネクタ100に対して軸A3に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A3を中心に回転することを防止し得る。単一の止めねじ112が示されているが、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、本体の外部上にねじ止めされるナット、又は独立して回転可能な内側及び外側部材を有し、内側部材がロッドR1上で作用し、かつ外側部材がサドル118上で作用する、二重構成要素の止めねじなどの、他の締結具が、代わりに又は追加的に使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0055】
第2の締結具114は、第2の本体106のアーム134、136上に形成された雌ねじと嵌合して、第2の締結具が、軸A4を中心に第2の締結具を回転させることによって本体に対して軸A4に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第2の締結具114は、軸A4を中心として回転力を第2の締結具114に加えるための駆動部を受容するように構成された駆動インターフェース170を含み得る。第2の締結具114の遠位表面は、ロッドをコネクタ100に係止するために第2のロッド受容108凹部内に配設されたロッドR2に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR2に対して締め付けられたとき、第2の締結具114は、ロッドが、コネクタ100に対して軸A5に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A5を中心に回転することを防止し得る。単一の止めねじ114が示されているが、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、本体の外部上にねじ止めされるナット、又は独立して回転可能な内側及び外側部材を有し、内側部材がロッドR2上で作用し、かつ外側部材がサドル122上で作用する、二重構成要素の止めねじなどの、他の締結具が、代わりに又は追加的に使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0056】
ヒンジピン110は、図1I図1Lに、より詳細に示されている。示されているように、ヒンジピン110は、対向する第1及び第2の端を含み得、それらの間に延伸する中央長手方向軸A6を画定する。長手方向軸A6は、コネクタ100の回転軸A1と共線とすることができる。ヒンジピン110は、そこから半径方向外向きに延伸する1つ又は2つ以上の突出部172を有する、実質的に円筒形のシャフトとして形成され得る。突出部172の一方又は両方の側面は、傾斜、湾曲、又は別様に先細とすることができ、サドル118、122の対の表面に対して、又はサドルが省略される実施形態では、ロッドR1、R2の対の表面に対して、接触及び当接するように構成され得る。例示されるヒンジピン110は、各々がそれぞれの錐体の区分を形成する、少なくとも第1及び第2の突出部表面116、120を含む。ヒンジピン110の中央突出部172は、ヒンジピンを空洞132、142の中心に留め、軸受表面130、140が平行である位置に本体102、106を維持することを助け得る。
【0057】
突出部172は、突出部が、軸A6に対して横断する平面内に非円筒形断面を有するように、ヒンジピン110の全周未満で周囲に延伸し得る。例えば、図1Jに示されるように、各突出部は、円弧172Cによって接合された第1及び第2の平坦セグメント172A、172Bを有するローブ形状を画定し得る。本体102、106内に形成された空洞132、142は、ヒンジピン110の周囲を中心により大きい程度に延伸する円弧のみを有する、対応する形状を有し得る。したがって、突出部172が空洞132、142内に受容されるとき、本体102、106が軸A1を中心にヒンジピン110に対して回転することができる程度は、突出部の弧長と空洞の弧長との間の差に制限される。
【0058】
コネクタ100は、ヒンジピン110の一端を第1の本体102の空洞132に挿入し、かつヒンジピンの他端を第2の本体106の空洞142内に挿入することによって組み立てられ得る。サドル118、122は、本体102、106の近位端内に挿入され、サドルの突起144、156が本体の溝128、138内にスナップ嵌めされて、サドルをその中に保持するまで、遠位に前進され得る。組み立てのこの段階では、コネクタ100内にロッドを係止する前であっても、サドル118、122は、ヒンジピン110の突出部172に干渉して、ヒンジピンが第1及び第2の本体102、106のいずれかから取り外されることを防止し得る。
【0059】
第1のロッドR1は、第1のロッド凹部104内に着座され、第1の締結具112を締め付けることによってコネクタ100に固定され得る。第1の締結具112が締め付けられると、第1のロッドR1は、サドル118に対して遠位に付勢され、次に、サドルをヒンジピン110に対して遠位に付勢し得る。サドル118が遠位に付勢されると、サドルの雌型円錐形表面152は、ヒンジピン突出部172の雄型円錐形表面116に対して当接し、ヒンジピン110に、ヒンジピンを空洞132内により深く付勢する力を加える。
【0060】
第2のロッドR2は、第2のロッド凹部108内に着座され、第2の締結具114を締め付けることによってコネクタ100に固定され得る。第2の締結具114が締め付けられると、第2のロッドR2は、サドル122に対して遠位に付勢され、次に、サドルをヒンジピン110に対して遠位に付勢し得る。サドル122が遠位に付勢されると、サドルの雌型円錐形表面166は、ヒンジピン突出部172の雄型円錐形表面120に対して当接し、ヒンジピン110に、ヒンジピンを空洞142内により深く付勢する力を加える。
【0061】
締結具112、114の一方又は両方を完全に締め付ける前に、本体102、106は、ユーザーによって所望されるように軸A1を中心に互いに対して回転され得る。締結具112、114は、次いで、そのような相対回転を係止するように締め付けられ得る。具体的には、締結具112、114が締め付けられる際に、サドル118、122によってヒンジピン110に加えられた対向する力は、本体102、106を、軸A1に沿って互いに対して並進させ得、本体の軸受表面130、140を互いに係合させるように付勢する。軸受表面130、140間の摩擦、機械的組み合い、又は他の力は、軸A1を中心とした本体102、106の相対回転を係止するために有効であり得る。
【0062】
図2A図2Eは、コネクタ200の例示的な一実施形態を例示する。示されているように、コネクタ200は、第1のロッド受容凹部又はチャネル204を画定する第1の本体202と、第2のロッド受容凹部又はチャネル208を画定する第2の本体206と、を含み得る。第1及び第2の本体202、206は、少なくとも部分的にヒンジピン210によって互いに接続され得る。ヒンジピン210は、回転軸A1を画定し得、これを中心に、第1及び第2の本体202、206が互いに対して回転し得る。コネクタ200は、それぞれの第1及び第2のロッドR1、R2又は他の固定要素をコネクタ200に固定するように構成された第1及び第2の締結具212、214を含み得る。
【0063】
締結具212、214のうちの少なくとも1つは、第1及び第2の本体202、206を互いに向かって付勢し、それによって、回転軸A1を中心とした第1及び第2の本体の相対回転を係止するように更に構成され得る。例えば、第1の締結具212は、第1の本体202内に第1のロッドR1を固定するために、かつ第1及び第2の本体202、206を互いに向けて引き寄せて、それらの間の回転を係止するようにヒンジピン210の第1の傾斜表面、湾曲表面、又は別様の先細表面216に力を加えるために、締め付けられ得る。例示された実施形態では、第1の締結具212によって加えられた力は、第1のロッドR1を通してヒンジピン210に伝達される。他の構成では、上記の種類のサドルは、第1のロッドR1とヒンジピン210との間に配設されてもよい。また更なる構成では、第1の締結具212は、サドルに対して直接当接してもよい。例えば、第1の締結具212は、本体202、206の相対回転を係止するためにサドルに対して当接する外側止めねじと、第1のロッドをコネクタ200に固定するために第1のロッドR1に対して当接する内側止めねじと、を含み得る。
【0064】
第2の締結具214は、第2の本体206内に第2のロッドR2を固定するために締め付けられ得る。第2の締結具214は、示されるように、第2のロッドR2に対して、又は中間ロッドプッシャ222に対して、直接当接し得る。
【0065】
回転軸A1を中心に第1及び第2の本体202、206を互いに対して回転させる能力は、有利には、第1及び第2のロッドR1、R2が、例えば、矢状面又は冠状面で、互いに対して斜角をなすときであっても、ロッドが一緒に係止されることを可能にし得る。コネクタ200は、患者の頸部-胸部(CT)境界部にわたって脊椎固定構成物のタンデムロッドを接続する際に特に有用であり得る。例えば、コネクタ200は、CT境界部で生じ得る、異なるねじ軌道に適合するように、横方向オフセット構成でロッドR1、R2を固定し得る。更なる例として、関節運動するコネクタ200の能力は、例えば、本来の脊柱前弯又は脊柱後湾を修復するために、頸部ロッド及び胸部ロッドが矢状面において斜角で互いに係止されることを可能にし得る。コネクタ200はまた、脊椎変形矯正、及び複数の角度付きロッドが互いに連結される他の手技に特に有用であり得る。
【0066】
第1の本体202は、近位-遠位軸A2を画定する近位端202p及び遠位端202dを含み得る。本体202の近位端202pは、一対の離間されたアーム224、226を含み得、それらの間に第1のロッド受容凹部204を画定する。第1のロッド受容凹部204内に配設されたロッドR1は、中央長手方向ロッド軸A3を有し得る。第1のロッド受容凹部204は、ロッドをコネクタ200に対して遠位に移動させることによってロッドR1が凹部内に挿入され得るように、近位方向に開口され得る。代替的に、第1のロッド受容凹部204は、ロッドR1が、ロッドを凹部204内に挿入するために軸A3に沿って並進されなければならないように、遠位方向に開口されてもよく、横方向に開口されてもよく、又は閉鎖されてもよい。
【0067】
各アーム224、226は、本体202の遠位部分202dから自由端まで延伸し得る。アーム224、226の各々の外面は、コネクタ200を様々な器具に連結することを容易にするために、凹部、小凹部、ノッチ、突起などの特徴(図示せず)を含み得る。例えば、各アーム224、226の外面は、アームのそれぞれの自由端でコネクタ200を延伸タワー又は開創器に取り付けるための円弧状の溝を含み得る。アーム224、226は、本体202から近位に延伸して、アーム224、226の長さを機能的に延伸する延伸又は縮小タブ(図示せず)を含んでもよく、又はそれに連結されてもよい。延伸タブは、ロッド又は他のインプラントの挿入及び縮小、並びに第1の締結具212の挿入及び係止を容易にし得る。延伸タブは、アーム224、226から破断又は別様に分離されるように構成され得る。
【0068】
アーム224、226の各々の内面は、第1の締結具212と嵌合するように構成され得る。例えば、アーム224、226の内面は、第1の締結具212上に形成された雄ねじに対応するねじ山を含み得る。したがって、軸A2を中心とした第1の締結具212の本体202に対する回転は、第1の締結具を本体に対して軸A2に沿って軸方向に並進させるために有効であり得る。
【0069】
第1の本体202は、第2の本体206の対応する軸受表面240に接触し、かつそれに対して当接するように構成された外側軸受表面230を含み得る。本体202、206のそれぞれの軸受表面230、240は、それらが互いに向かって付勢される際に、本体間の相対回転を係止するために、互いに対して当接し得る。例示された実施形態では、第1及び第2の本体202、206の軸受表面230、240は、第1及び第2の本体202、206の相補的な雄型及び雌型構造によって画定される。示されているように、第1の本体202が、円錐形雄型突起を含み得、その外面が、第1の本体の軸受表面230を画定し、第2の本体206が、円錐形雌型凹部を含み得、その内面が、第2の本体の軸受表面240を画定する。第1の本体202の突起が、第2の本体206の凹部内に付勢されると、円錐形表面230、240は、互いに対して楔留めして、先細係止接続を形成する。上記の実施例では、円錐形表面が説明されているが、雄型及び雌型機構は、凹状又は凸状の球面、段付き表面などを含んでもよい。上記のコネクタ100のように互いに摩擦係合するように構成された対向する平坦面などの、様々な他の構成が、代わりに又は追加的に使用され得ることが理解されるであろう。
【0070】
軸受表面230、240の一方又は両方は、表面間のグリップを強化するための表面特徴を含み得る。例えば、一方又は両方の表面は、歯、溝、粗面、表面テクスチャ又はコーティングなどを含み得る。いくつかの実施形態では、各軸受表面230、240は、回転軸A1から半径方向外向きに延伸する複数の歯を含み得る。歯は、互いに対して複数の離散的な回転位置のうちの1つで本体202、206を維持するように、選択的に組み合い得る。
【0071】
本体202の遠位端202dは、ヒンジピン210の第1の端が受容され得る内部空洞232を画定し得る。空洞232は、示されているように、第1の本体202の軸受表面230に対して開口され、第1のロッド受容凹部204に対して開口され得る。いくつかの実施形態では、空洞232は、本体202の軸受表面230に形成され、かつ第1のロッド受容凹部204と交差する止まり穴であってもよい。空洞232の少なくとも1つの寸法は、ヒンジピンが空洞内で回転軸A1に沿って並進することを可能にするように、ヒンジピン210の対応する寸法よりも大きいものであり得る。
【0072】
第2の本体202は、図2C図2D、及び図2Eに、より詳細に示される。第2の本体206は、近位-遠位軸A4を画定する近位端206p及び遠位端206dを含み得る。本体206は、一対の離間されたアーム234、236を含み得、それらの間に第2のロッド受容凹部208を画定する。第2のロッド受容凹部208内に配設されたロッドR2は、中央長手方向ロッド軸A5を有し得る。第2のロッド受容凹部208は、示されているように、ロッドをコネクタ200に対して横方向に移動させることによって、ロッドR2が凹部内に挿入され得るように、横方向に開口され得る。代替的に、第2のロッド受容凹部208は、ロッドR2が、ロッドを凹部208内に挿入するために軸A5に沿って並進されなければならないように、近位方向に開口されてもよく、遠位方向に開口されてもよく、又は閉鎖されてもよい。
【0073】
第2の本体206は、第1の本体202の外側軸受表面230に接触し、かつそれに対して当接するように構成された外側軸受表面240を含み得る。第2の本体206は、ヒンジピン210の第2の端が受容され得る内部空洞242を画定し得る。空洞242は、示されているように、第2の本体206の軸受表面240に対して開口され、第2のロッド凹部208に対して開口され得る。空洞242は、軸A1に沿った本体206に対するヒンジピン210の並進を制限するように構成された肩部274を含み得る。
【0074】
ロッドプッシャ222は、空洞242内に配設され得、第2のロッドR2に対して当接するように構成され得る。ロッドプッシャ222は、ロッドプッシャをロッドR2に向かって付勢するように、例えば、ロッドを第2の凹部208内に着座させるときに「スナップアンドドラッグ」効果を提供するように構成された付勢要素によって、第2の本体206に連結され得る。そのような機構の更なる詳細は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2016年5月18日出願の米国特許出願第15/158、127号、発明の名称「IMPLANT CONNECTORS AND RELATED METHODS」に見出され得る。
【0075】
第2の本体206のアーム234、236のうちの少なくとも一方は、内部に第2の締結具214を受容するように構成された開口部276を含み得る。例えば、示されているように、第1のアーム234は、第2の締結具214が、第2のロッド受容凹部208内に着座した第2のロッドR2に対してロッドプッシャ222を付勢するように前進され得るねじ山付き開口部276を含み得る。
【0076】
コネクタ200の本体202、206は、ロッドがコネクタに係止されるときに、第1及び第2のロッドR1、R2の間で中心間オフセットを減少又は増加させるための様々な機構を含み得る。例示された実施形態では、第2の本体206に対向する第1の本体202の外面は、近位-遠位軸A2に対して斜角をなす。したがって、ロッドR1、R2は、それらがコネクタ200内で前進される際、互いに向かって移動する。これは、有利には、ロッド縮小、締結具の締め付け、及び/又は術後の患者の移動中にコネクタ200が受ける比較的高い力に耐えるように、第1の本体202の近位端の十分な材料厚さを保ちながら、ロッドR1、R2の中心間オフセットを低減させ得る。
【0077】
別の例として、本体202、206の対向する外面は、近位-遠位軸A2、A4に対して平行であってもよく、代わりにロッド凹部204、208が、近位-遠位軸に対して湾曲した経路に従って、ロッドR1、R2を互いに近付けてもよい。
【0078】
別の例として、第1の締結具212が締め付けられる際に前進するときに沿う軸は、第1のロッドR1が凹部204内に完全に着座されたときに、第1のロッド軸A3から横方向にオフセットされてもよく、又は第1の本体202の近位-遠位軸A2に対して斜角をなしてもよい。代替的に、又は追加的に、第2の締結具214が締め付けられる際に前進するときに沿う軸は、第2のロッドR2が凹部208内に完全に着座されたときに、第2のロッド軸A5から横方向にオフセットされてもよく、又は第2の本体206の近位-遠位軸A4に対して斜角をなしてもよい。
【0079】
コネクタ200の回転軸A1は、ロッド軸A3に対して垂直、かつロッド軸A5に対して垂直であってもよい。回転軸A1は、第1の本体の近位-遠位軸A2に対して垂直であってもよく、又は軸線A2に対して斜角をなしてもよい。回転軸A1は、第2の本体の近位-遠位軸A4に対して垂直であってもよく、又は軸線A4に対して斜角をなしてもよい。本体202、206の近位-遠位軸A2、A4は、互いに平行であってもよく、又は互いに対して斜角をなして延伸してもよい。
【0080】
第1の締結具212は、本体202のアーム224、226上に形成された雌ねじと嵌合して、第1の締結具が、軸A2を中心に第1の締結具を回転させることによって本体に対して軸A2に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第1の締結具212は、軸A2を中心として回転力を第1の締結具に加えるための駆動部を受容するように構成された駆動インターフェース268を含み得る。第1の締結具212の遠位表面は、ロッドをコネクタ200に係止するために第1のロッド受容204凹部内に配設されたロッドR1に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR1に対して締め付けられたとき、第1の締結具212は、ロッドが、コネクタ200に対して軸A3に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A3を中心に回転することを防止し得る。単一の止めねじ212が示されているが、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、本体の外部上にねじ止めされるナット、又は独立して回転可能な内側及び外側部材を有し、内側部材がロッドR1上で作用し、かつ外側部材が上記の種類のサドル上で作用する、二重構成要素の止めねじなどの、他の締結具が、代わりに又は追加的に使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0081】
第2の締結具214は、第2の本体206の第1のアーム234上に形成された雌ねじと嵌合して、第2の締結具が、軸A4を中心に第2の締結具を回転させることによって本体に対して軸A4に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第2の締結具214は、軸A4を中心として回転力を第2の締結具214に加えるための駆動部を受容するように構成された駆動インターフェース270を含み得る。第2の締結具214の遠位表面は、ロッドプッシャ222に対して、又はロッドプッシャが省略されている実施形態では、ロッドをコネクタ200に係止するために第2のロッド受容208凹部内に配設されたロッドR2に対して、接触及び当接するように構成され得る。締め付けられたとき、第2の締結具214は、ロッドR2が、コネクタ200に対して軸A5に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A5を中心に回転することを防止し得る。単一の止めねじ214が示されているが、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、又は本体の外部上にねじ止めされるナットなどの他の締結具が、代わりに又は追加的に使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0082】
ヒンジピン210は、対向する第1及び第2の端を含み得、それらの間に延伸する中央長手方向軸A6を画定する。長手方向軸A6は、コネクタ200の回転軸A1と共線とすることができる。ヒンジピン210は、実質的に円筒形のシャフトとして形成され得る。第1の本体202内に受容されるヒンジピン210の部分は、ロッドシート278を含み得る。第2の本体206内に受容されるヒンジピン210の部分は、そこから半径方向外向きに延伸する突出部272を含み得る。
【0083】
突出部272は、第2の本体206内に形成された肩部274内に着座し、それに対して当接し得る。したがって、例えば、第1のロッドR1がヒンジピンに対して付勢される際、軸A1に沿ったヒンジピン210の横方向並進は、第2の本体206を、第1の本体に向かって付勢させ、それらの間の相対回転を係止させ得る。ロッドシート278は、傾斜、湾曲、又は別様に先細であり、第1のロッドR1に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドシート278は、第1のロッドR1の直径よりも大きい、及び/又は第1のロッド受容凹部204の幅よりも大きい、軸A1に平行な幅を有し得る。ロッドシート278は、ロッドが第1のロッド受容凹部204内に着座される際に、ロッドシートの横側壁216がロッドR1に干渉する位置に、ヒンジピン210の長さに沿って位置し得る。ロッドR1が第1のロッド受容凹部204内に前進されると、ロッドR1は、ロッドシート278の横側壁216に対して当接して、ヒンジピン210を、軸A1に沿って横方向に並進させ得、第2の本体206を第1の本体202に向かって引いて、それらの間の相対回転を係止する。ヒンジピン210は、ロッドシート278のフロアが第1のロッド受容凹部204のフロアと位置合わせされたままであるように、又はロッドR1がその中に着座した際に自動的にそのような位置合わせに移動されるように、軸A1を中心に第1及び第2の本体202、206に対して回転可能であり得る。第1のロッドR1を着座させる前に、ヒンジピン210は、軸A1を中心とした本体に対するヒンジピンの回転を制限せずに、本体に対するヒンジピン210の軸方向の並進を制限するスウェージングピン又は保持ピンなどの、様々な技術を使用して第1の本体202の空洞232内に保持され得る。
【0084】
コネクタ200は、ヒンジピン210を第2の本体206の空洞242を通して挿入することによって組み立てられて、ヒンジピンの突出部272を肩部274に対して着座させ、次いで、ロッドプッシャ222を第2の本体内に設置して、ヒンジピンをその中に保持し得る。ヒンジピン210の自由端は、次いで、第1の本体202の空洞232内に挿入され、その中に上記の種類の保持機構によって保持され得る。組み立てのこの段階では、コネクタ200内にロッドを係止する前であっても、ヒンジピン210は、第1及び第2の本体202、206のいずれかから取り外されることを防止され得る。
【0085】
第2のロッドR2は、第2のロッド凹部208内に着座され、第2の締結具214を締め付けることによってコネクタ200に固定され得る。第2の締結具214が締め付けられると、ロッドプッシャ222は、ロッドをコネクタ200に係止するために第2のロッドR2に対して遠位に付勢され得る。第2の本体206は、第2のロッドR2がコネクタ200に係止された後であっても、軸A1を中心に第1の本体202に対して自由に回転するままであり得る。
【0086】
第1のロッドR1は、第1のロッド凹部204内に着座され、第1の締結具212を締め付けることによってコネクタ200に固定され得る。第1の締結具212が締め付けられると、第1のロッドR1は、ヒンジピン210のロッドシート278に対して遠位に付勢され得、ヒンジピンを空洞232内により深く付勢する力をヒンジピンに加える。
【0087】
締結具212、214の一方又は両方を完全に締め付ける前に、本体202、206は、ユーザーによって所望されるように軸A1を中心に互いに対して回転され得る。締結具212は、次いで、そのような相対回転を係止するように締め付けられ得る。具体的には、締結具212が締め付けられるときに、第1のロッドR1によってヒンジピン210に加えられた力は、本体202、206を、軸A1に沿って互いに対して並進させ得、本体の軸受表面230、240を互いに係合させるように付勢する。軸受表面230、240間の摩擦、機械的組み合い、又は他の力は、軸A1を中心とした本体202、206の相対回転を係止するために有効であり得る。コネクタ200は、コネクタへの第2のロッドR2の係止、及びコネクタの回転自由度の係止が、互いに独立して実施されることを可能にし得ることが理解されるであろう。
【0088】
図3A図3Lは、コネクタ300の例示的な一実施形態を例示する。示されているように、コネクタ300は、第1のロッド受容凹部又はチャネル304を画定する第1の本体302と、第2のロッド受容凹部又はチャネル308を画定する第2の本体306と、を含み得る。第1及び第2の本体302、306は、少なくとも部分的にヒンジピン310によって互いに接続され得る。ヒンジピン310は、回転軸A1を画定し得、これを中心に、第1及び第2の本体302、306が互いに対して回転し得る。コネクタ300は、それぞれの第1及び第2のロッドR1、R2又は他の固定要素をコネクタ300に固定するように構成された第1及び第2の締結具312、314を含み得る。
【0089】
締結具312、314のうちの少なくとも1つは、第1及び第2の本体302、306を互いに向かって付勢し、それによって、回転軸A1を中心とした第1及び第2の本体の相対回転を係止するように更に構成され得る。例えば、第2の締結具314は、第2の本体306内に第2のロッドR2を固定するために、かつ第1及び第2の本体302、306を互いに向けて引き寄せて、それらの間の回転を係止するようにヒンジピン310の傾斜面、湾曲面、又は別様の先細面320に力を加えるために、締め付けられ得る。例示された実施形態では、第2の締結具314によって加えられた力は、第2のロッドR2を通して、かつ第2のロッドとヒンジピンとの間に配設されたサドル322を通して、ヒンジピン310に伝達される。他の構成では、サドル322は、省略されてもよく、第2のロッドR2は、ヒンジピン310に直接当接してもよい。また更なる構成では、第2の締結具314は、サドル322に対して直接当接してもよい。例えば、第2の締結具314は、本体302、306の相対回転を係止するためにサドル322に対して当接する外側止めねじと、第2のロッドをコネクタ300に固定するために第2のロッドR2に対して当接する内側止めねじと、を含み得る。
【0090】
第1の締結具312は、第1の本体302内に第1のロッドR1を固定するために締め付けられ得る。第1の締結具312は、示されているように第1のロッドR1に対して、又はコネクタ200に関して上述された種類の中間ロッドプッシャに対して、直接当接し得る。
【0091】
回転軸A1を中心に第1及び第2の本体302、306を互いに対して回転させる能力は、有利には、第1及び第2のロッドR1、R2が、例えば、矢状面又は冠状面で、互いに対して斜角をなすときであっても、ロッドが一緒に係止されることを可能にし得る。コネクタ300は、患者の頸部-胸部(CT)境界部にわたって脊椎固定構成物のタンデムロッドを接続する際に特に有用であり得る。例えば、コネクタ300は、CT境界部で生じ得る、異なるねじ軌道に適合するように、横方向オフセット配置でロッドR1、R2を固定し得る。更なる例として、関節運動するコネクタ300の能力は、例えば、本来の脊柱前弯又は脊柱後湾を修復するために、頸部ロッド及び胸部ロッドが矢状面において斜角で互いに係止されることを可能にし得る。コネクタ300はまた、脊椎変形矯正、及び複数の角度付きロッドが互いに連結される他の手技に特に有用であり得る。
【0092】
第1の本体302は、図3C及び図3Gに、より詳細に示される。第1の本体302は、近位-遠位軸A2を画定する近位端302p及び遠位端302dを含み得る。本体302の近位端302pは、一対の離間されたアーム324、326を含み得、それらの間に第1のロッド受容凹部304を画定する。第1のロッド受容凹部304内に配設されたロッドR1は、中央長手方向ロッド軸A3を有し得る。第1のロッド受容凹部304は、ロッドをコネクタ300に対して遠位に移動させることによってロッドR1が凹部内に挿入され得るように、近位方向に開口され得る。代替的に、第1のロッド受容凹部304は、ロッドR1が、ロッドを凹部304内に挿入するために軸A3に沿って並進されなければならないように、遠位方向に開口されてもよく、横方向に開口されてもよく、又は閉鎖されてもよい。
【0093】
各アーム324、326は、本体302の遠位部分302dから自由端まで延伸し得る。アーム324、326の各々の外面は、コネクタ300を様々な器具に連結することを容易にするために、凹部、小凹部、ノッチ、突起などの機構(図示せず)を含み得る。例えば、各アーム324、326の外面は、アームのそれぞれの自由端でコネクタ300を延伸タワー又は開創器に取り付けるための円弧状の溝を含み得る。アーム324、326は、本体302から近位に延伸して、アーム324、326の長さを機能的に延伸する延伸又は縮小タブ(図示せず)を含んでいてもよく、又はそれに連結されてもよい。延伸タブは、ロッド又は他のインプラントの挿入及び縮小、並びに第1の締結具312の挿入及び係止を容易にし得る。延伸タブは、アーム324、326から破断又は別様に分離されるように構成され得る。
【0094】
各アーム324、326の内面は、第1の締結具312と嵌合するように構成され得る。例えば、アーム324、326の内面は、第1の締結具312上に形成された雄ねじに対応するねじ山を含み得る。したがって、軸A2を中心とした第1の締結具312の本体302に対する回転は、第1の締結具を本体に対して軸A2に沿って軸方向に並進させるために有効であり得る。
【0095】
第1の本体302は、第2の本体306の対応する軸受表面340に接触し、かつそれに対して当接するように構成された外側軸受表面330を含み得る。本体302、306のそれぞれの軸受表面330、340は、それらが互いに向かって付勢される際に、本体間の相対回転を係止するために、互いに対して当接し得る。例示された実施形態では、第1及び第2の本体302、306の軸受表面330、340は、第1及び第2の本体302、306の相補的な雄型及び雌型構造によって画定される。示されているように、第1の本体302は、円錐形雄型突起を含み得、その外面が、第1の本体の軸受表面330を画定し、第2の本体306が、円錐形雌型凹部を含み得、その内面が、第2の本体の軸受表面340を画定する。第1の本体302の突起は、第2の本体306の凹部内に付勢されると、円錐形表面330、340は、互いに対して楔留めして、先細係止接続を形成する。上記の実施例では、円錐形表面が説明されているが、雄型及び雌型機構は、凹状又は凸状の球面、段付き表面などを含んでもよい。上記のコネクタ100のように互いに摩擦係合するように構成された対向する平坦面などの、様々な他の構成が、代わりに又は追加的に使用され得ることが理解されるであろう。
【0096】
軸受表面330、340の一方又は両方は、表面間のグリップを強化するための表面特徴を含み得る。例えば、一方又は両方の表面は、歯、溝、粗面、表面テクスチャ又はコーティングなどを含み得る。いくつかの実施形態では、各軸受表面330、340は、回転軸A1から半径方向外向きに延伸する複数の歯を含み得る。歯は、互いに対して複数の離散的な回転位置のうちの1つで本体302、306を維持するように、選択的に組み合い得る。
【0097】
以下で更に説明されるように、ヒンジピン310は、第1の本体302と一体的に形成され得る。ヒンジピン310は、軸A1に沿って第1の本体302の遠位端302dから横方向に突出し得る。第1の本体302の軸受表面330は、一体的に形成されたヒンジピン310の外側表面とすることができる。
【0098】
第2の本体302は、図3C及び図3Hに、より詳細に示されている。以下に説明されることを除いて、第2の本体306は、第1の本体302と同一若しくは実質的に同一であってもよく、又は第1の本体302に関して上述された特徴又は変形のいずれかを有してもよい。したがって、第2の本体306の簡単な説明のみが、簡潔さのために本明細書に提供される。第2の本体306は、近位-遠位軸A4を画定する近位端306p及び遠位端306dを含み得る。本体306の近位端306pは、一対の離間されたアーム334、336を含み得、それらの間に第2のロッド受容凹部308を画定する。第2のロッド受容凹部308内に配設されたロッドR2は、中央長手方向ロッド軸A5を有し得る。第2のロッド受容凹部308は、ロッドをコネクタ300に対して遠位に移動させることによって、ロッドR2が凹部内に挿入され得るように、近位方向に開口され得る。代替的に、第2のロッド受容凹部308は、ロッドR2が、ロッドを凹部308内に挿入するために軸A5に沿って並進されなければならないように、遠位方向に開口されてもよく、横方向に開口されてもよく、又は閉鎖されてもよい。
【0099】
アーム334、336の各々は、例えば、コネクタ100に関して上述された種類の、本体306内にサドル322を保持するための機構338を含み得る。第2の本体306は、第1の本体302の外側軸受表面330に接触し、かつそれに対して当接するように構成された外側軸受表面340を含み得る。第2の本体306の遠位端306dは、ヒンジピン310の自由端が受容され得る内部空洞342を画定し得る。空洞342は、示されているように、第2の本体306の軸受表面340に対して開口され、第2のロッド凹部308に対して開口され得る。いくつかの実施形態では、空洞342は、本体306の軸受表面340に形成され、かつ第2のロッド凹部308と交差する止まり穴であってもよい。空洞342の少なくとも1つの寸法は、ヒンジピンが空洞内で回転軸A1に沿って並進することを可能にするように、ヒンジピン310の対応する寸法よりも大きいものであり得る。
【0100】
コネクタ300の本体302、306は、ロッドがコネクタに係止されるときに、第1及び第2のロッドR1、R2の間で中心間オフセットを減少又は増加させるための様々な機構を含み得る。例えば、互いに対向する本体302、306の外面の一方又は両方は、それぞれの近位-遠位軸A2、A4に対して斜角をなし得る。したがって、ロッドR1、R2は、それらがコネクタ300内で前進される際、互いに向かって移動し得る。これは、有利には、ロッド縮小、締結具の締め付け、及び/又は術後の患者の移動中にコネクタ300が受ける比較的高い力に耐えるように、本体302、306の近位端の十分な材料厚さを保ちながら、ロッドR1、R2の中心間オフセットを低減させ得る。
【0101】
別の例として、本体302、306の対向する外面は、近位-遠位軸A2、A4に対して平行であってもよく、代わりにロッド凹部304、308が、近位-遠位軸に対して湾曲した経路に従って、ロッドR1、R2を互いに近付けてもよい。
【0102】
別の例として、第1の締結具312が締め付けられる際に前進するときに沿う軸は、第1のロッドR1が凹部304内に完全に着座されたときに、第1のロッド軸A3から横方向にオフセットされてもよく、又は第1の本体302の近位-遠位軸A2に対して斜角をなしてもよい。代替的に、又は追加的に、第2の締結具314が締め付けられる際に前進するときに沿う軸は、第2のロッドR2が凹部308内に完全に着座されたときに、第2のロッド軸A5から横方向にオフセットされてもよく、又は第2の本体306の近位-遠位軸A4に対して斜角をなしてもよい。
【0103】
コネクタ300の回転軸A1は、ロッド軸A3に対して垂直、かつロッド軸A5に対して垂直であり得る。回転軸A1は、第1の本体の近位-遠位軸A2に対して垂直であってもよく、又は軸線A2に対して斜角をなしてもよい。回転軸A1は、第2の本体の近位-遠位軸A4に対して垂直であってもよく、又は軸線A4に対して斜角をなしてもよい。本体302、306の近位-遠位軸A2、A4は、互いに平行であってもよく、又は互いに対して斜角をなして延伸してもよい。
【0104】
サドル322は、図3C図3D図3E及び図3Fに、より詳細に示されている。サドル322は、本体306内に位置決めされ得る。サドル322は、本体306内で軸A4に沿って、例えば、本体306の凹部338とサドル上に形成された突起356との間の相互作用によって画定される近位限界及び遠位限界の間で並進するように構成され得る。
【0105】
サドル322は、第1及び第2のアーム358、360がアームのそれぞれの自由端まで近位方向に延伸する、略円筒形であり得る。第1及び第2のアーム358、360は、それらの間に画定される凹部が第2のロッド受容凹部308と位置合わせされるように、本体306の第1及び第2のアーム334、336と位置合わせされ得る。したがって、第2のロッドR2は、ロッドが第2のロッド受容凹部308内に配設されるときに、サドル322のアーム358、360と本体306のアーム334、336との間で同時に支えられ得る。サドル322の第1及び第2のアーム358、360は、そこから半径方向外向きに延伸し、かつ第2の本体306の凹部338内に受容されるように構成された突起356を含み得る。
【0106】
サドル322の遠位に面する表面は、ヒンジピン310の少なくとも一部分を受容するように構成された凹部362を画定し得る。例示された実施形態では、凹部362は、半円筒形である。凹部362の深さは、本体306の近位-遠位軸A4がヒンジピン310の回転軸A1に対して斜角をなす本体の幾何学的形状を考慮して、凹部の長さに沿って増加し得る。
【0107】
サドル322は、ヒンジピン310の対の表面に接触し、かつそれに対して当接するように構成された1つ又は2つ以上の傾斜面、湾曲面、又は別様の先細面を含み得る。例えば、サドル322の凹部362から遠位に延伸するキール突起380は、第1の軸受表面366を画定し得る。第1の軸受表面366は、平坦であり得る。第1の軸受表面366は、回転軸A1に対して斜角をなす平面内にあり得る。図3Fに示されているように、第1の軸受表面366は、互いに対して、かつ軸A1に対して斜角をなし、中央リッジで交わる、第1及び第2の平坦部分を含み得る。これは、コネクタ本体302、306が中立位置から互いに対して回転されるときに、より滑らかに傾斜することを容易にし得る。
【0108】
第1の締結具312は、本体302のアーム324、326上に形成された雌ねじと嵌合して、第1の締結具が、軸A2を中心に第1の締結具を回転させることによって本体に対して軸A2に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第1の締結具312は、軸A2を中心として回転力を第1の締結具に加えるための駆動部を受容するように構成された駆動インターフェース368を含み得る。第1の締結具312の遠位表面は、ロッドをコネクタ300に係止するために、第1のロッド受容304凹部内に配設されたロッドR1に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR1に対して締め付けられたとき、第1の締結具312は、ロッドが、コネクタ300に対して軸A3に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A3を中心に回転することを防止し得る。単一の止めねじ312が示されているが、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、又は本体の外部上にねじ止めされるナットなどの他の締結具が、代わりに又は追加的に使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0109】
第2の締結具314は、第2の本体306のアーム334、336上に形成された雌ねじと嵌合して、第2の締結具が、軸A4を中心に第2の締結具を回転させることによって本体に対して軸A4に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第2の締結具314は、軸A4を中心として回転力を第2の締結具314に加えるための駆動部を受容するように構成された駆動インターフェース370を含み得る。第2の締結具314の遠位表面は、ロッドをコネクタ300に係止するために、第2のロッド受容308凹部内に配設されたロッドR2に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR2に対して締め付けられたとき、第2の締結具314は、ロッドが、コネクタ300に対して軸A5に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A5を中心に回転することを防止し得る。単一の止めねじ314が示されているが、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、本体の外部上にねじ止めされるナット、又は独立して回転可能な内側及び外側部材を有し、内側部材がロッドR2上で作用し、かつ外側部材がサドル322上で作用する、二重構成要素の止めねじなどの、他の締結具が、代わりに又は追加的に使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0110】
ヒンジピン310は、対向する第1及び第2の端を含み得、それらの間に延伸する中央長手方向軸A6を画定する。長手方向軸A6は、コネクタ300の回転軸A1と共線とすることができる。ヒンジピン310は、示されているように、第1の本体302と一体的又はモノリシックに形成され得るか、又は、例えば、溶接若しくは他のプロセスによって、それに固定的に取り付けられ得る。ヒンジピン310の自由端は、第2の本体306内に受容され得る。第2の本体306内に受容されるヒンジピン310の部分は、その中に形成されたスロット382を含み得、その中にサドル322のキール380が受容され得る。スロット382の1つ又は2つ以上の側壁は、傾斜、湾曲、又は別様に先細とすることができ、サドル322の対の表面に対して、又はサドル322が省略される実施形態では、第2のロッドR2の対の表面に対して、接触及び当接するように構成され得る。例示されているヒンジピン310は、第2の締結具314が締め付けられる際に、サドル322の軸受表面366に接触し、かつそれに対して当接するように構成された傾斜軸受表面320を含む。軸受表面320は、平坦であり得る。軸受表面320は、軸A1に対して斜角をなす平面内にあり得る。
【0111】
第2の締結具314が締め付けられると、サドル322は、キール380をスロット382内で遠位に並進させるために遠位に付勢され得る。キール380がスロット382内で移動すると、キールの軸受表面366は、ヒンジピン310の対の軸受表面320に沿って付勢され得、ヒンジピンを、第2の本体306の空洞342内で軸A1に沿って横方向に並進させ、それによって、第1の本体302を第2の本体に向かって引いて、それらの間の相対回転を係止する。
【0112】
キール380の遠位端は、スロット382内へのキールの挿入を容易にするために先細又は弾丸状とすることができる。ヒンジピン310のスロット382内へのキール380の挿入は、ヒンジピンが第2の本体306から取り外されることを防止し得、それによって、一方又は両方のロッドR1、R2がコネクタ300に係止される前であっても、第1及び第2の本体302、306を互いに保持する。キール380とスロット382との間の相互作用はまた、第1及び第2の本体302、306の間の関節運動範囲を制限するために有効であり得る。例えば、スロット382は、軸A1に垂直な方向に、かつキール380の対応する幅よりも大きい軸A4に垂直な幅を有し得る。本体302、306が軸A1を中心に互いに対して回転し得る程度は、スロット382の幅とキール380の幅との間の差によって制限され得る。
【0113】
コネクタ300は、ヒンジピン310の自由端を第2の本体306の空洞342内に挿入することによって組み立てられ得る。サドル322は、第2の本体306の近位端内に挿入され、サドルの突起356が第2の本体306の溝338内にスナップ嵌めされて、サドルをその中に保持するまで、遠位に前進され得る。組み立てのこの段階では、コネクタ300内にロッドを係止する前であっても、サドル322は、ヒンジピン310のスロット382に干渉して、ヒンジピンが第2の本体306から取り外されることを防止し得る。
【0114】
第1のロッドR1は、第1のロッド凹部304内に着座され、第1の締結具312を締め付けることによってコネクタ300に固定され得る。第2の本体306は、第1のロッドR1がコネクタ300に係止された後であっても、軸A1を中心に第1の本体302に対して自由に回転するままであり得る。
【0115】
第2のロッドR2は、第2のロッド凹部308内に着座され、第2の締結具314を締め付けることによってコネクタ300に固定され得る。第2の締結具314が締め付けられると、第2のロッドR2は、サドル322に対して遠位に付勢され、次に、サドルをヒンジピン310に対して遠位に付勢し得る。サドル322が遠位に付勢されると、サドルの傾斜表面366は、ヒンジピン310内のスロット382の傾斜表面320に対して当接し、ヒンジピンに、ヒンジピンを空洞342内により深く付勢する力を加える。
【0116】
締結具312、314の一方又は両方を完全に締め付ける前に、本体302、306は、ユーザーによって所望されるように軸A1を中心に互いに対して回転され得る。締結具314は、次いで、そのような相対回転を係止するように締め付けられ得る。具体的には、締結具314が締め付けられるときに、サドル322によってヒンジピン310に加えられた力は、本体302、306を、軸A1に沿って互いに対して並進させ得、本体の軸受表面330、340を互いに係合させるように付勢する。軸受表面330、340間の摩擦、機械的組み合い、又は他の力は、軸A1を中心とした本体302、306の相対回転を係止するために有効であり得る。コネクタ300は、コネクタへの第1のロッドR1の係止、及びコネクタの回転自由度の係止が、互いに独立して実施されることを可能にし得ることが理解されるであろう。
【0117】
単一の中央に装着されたキール380が上述されているが、他の構成が可能であることが理解されるであろう。例えば、図3I図3Lに示されているように、サドル322は、サドルの幅寸法で互いに離間された第1及び第2キール380A、380Bを含み得る。同様に示されるように、ヒンジピン310のスロットは、コネクタ300が組み立てられたときにサドル322のキール380A、380B間に受容されるように構成されたヒンジピンの幅が低減された部分又は中央リブ384を形成する第1及び第2のスロット382A、382Bと交換することができる。各キール380A、380Bは、中央リブ384に隣接するヒンジピン310の対応する表面に接触し、かつそれに対して当接する、傾斜軸受表面、湾曲軸受表面、又は別様の先細軸受表面を含み得る。リブ384の相対幅及びキール380A、380B間の空間は、第1の本体302が軸A1を中心に第2の本体306に対して回転し得る程度を制限するように選択され得る。
【0118】
図4A図4Fは、コネクタ400の例示的な一実施形態を例示する。示されているように、コネクタ400は、第1のロッド受容凹部又はチャネル404を画定する第1の本体402と、第2のロッド受容凹部又はチャネル408を画定する第2の本体406と、を含み得る。第1及び第2の本体402、406は、少なくとも部分的にヒンジピン410によって互いに接続され得る。ヒンジピン410は、回転軸A1を画定し得、これを中心に、第1及び第2の本体402、406が互いに対して回転し得る。コネクタ400は、それぞれの第1及び第2のロッドR1、R2又は他の固定要素をコネクタ400に固定するように構成された第1及び第2の締結具412、414を含み得る。
【0119】
締結具412、414のうちの少なくとも1つは、第1及び第2の本体402、406を互いに向かって付勢し、それによって、回転軸A1を中心とした第1及び第2の本体の相対回転を係止するように更に構成され得る。例えば、第2の締結具414は、第2の本体406内に第2のロッドR2を固定するために、かつ第1及び第2の本体402、406を互いに向けて引き寄せて、それらの間の回転を係止するようにヒンジピン410の傾斜面、湾曲面、又は別様の先細面420に力を加えるために、締め付けられ得る。例示された実施形態では、第2の締結具414によって加えられた力は、第2のロッドR2を通してヒンジピン410に伝達される。第1の締結具412は、第1の本体402内に第1のロッドR1を固定するために締め付けられ得る。第1の締結具412は、示されているように第1のロッドR1に対して、又はコネクタ200に関して上述された種類の中間ロッドプッシャに対して、直接当接し得る。
【0120】
以下で示されることを除いて、かつ本開示に関して当業者が容易に理解するように、コネクタ400の構造及び動作は、上記のコネクタ300と同一であり、それゆえに、詳細な説明は、簡潔さのために本明細書では省略される。
【0121】
示されているように、コネクタ400は、サドル構成要素を省略し得、それにより、第2のロッドR2は、ヒンジピン410内に形成されたロッドシート420に直接当接する。ロッドシート420は、傾斜、湾曲、又は別様に先細とすることができる。ロッドシート420は、第2のロッドR2の直径よりも大きい、及び/又は第2のロッド受容凹部408の幅よりも大きい、軸A1に平行な幅を有し得る。ロッドシート420は、ロッドが第2のロッド受容凹部408内に着座される際に、ロッドシートの横側壁がロッドR2に干渉する位置に、ヒンジピン410の長さに沿って位置し得る。ロッドR2が第2のロッド受容凹部408内に前進されると、ロッドR2は、ロッドシート420の横側壁に対して当接して、ヒンジピン410を、軸A1に沿って並進させ得、第2の本体406を第1の本体402に向かって引いて、それらの間の相対回転を係止する。
【0122】
ロッドシート420は、複数の平面で湾曲されて、上述の当接作用が、ヒンジピン410及び第2の本体406の軸A1を中心とした複数の相対回転位置のいずれかで生じることを可能にし得る。例えば、ロッドシート420は、軸A1、A2によって画定された第1の平面内、及び軸A2、A3によって画定された第2の平面内で湾曲され得る。図4Eに示されているように、ロッドシートは、第1の平面P1内に円形断面を有し得る。図4Fに示されているように、ロッドシート420は、互いに対して角度付けられた第1及び第2の直線セグメントによって画定され、かつ弓状セグメントによって接合された、第1の平面P1に垂直な平面P2に断面を有し得る。
【0123】
ロッドシート420は、第1及び第2の本体402、406の関節運動角度にかかわらず、ほぼ同じ傾斜の幾何学的形状がロッドR2に提示されるように構成され得る。第2の平面P2内のロッドシート420の湾曲の程度は、第1及び第2の本体402、406の関節運動を制限するように構成され得る。
【0124】
ヒンジピン410は、第2の本体に対するヒンジピンの回転を依然として許容しつつ、本体に対するヒンジピンの軸方向の並進を制限するスウェージングピン又は保持ピンなどの、様々な技術を使用して第2の本体406内に保持され得る。例示された実施形態では、ヒンジピン410の自由端は、そこから軸方向に突出する支柱又はリベット尾部486を含む。支柱486は、第2の本体406内に形成された貫通孔488内に受容され、その後、支柱が貫通孔から自由に取り外されることができないように、スウェージング、変形、平坦化、又は別様に改造され得る。支柱486の末端は、スウェージングプロセス中の支柱の変形を容易にするために、カップ状又は中空にされ得る。
【0125】
図5A図5Oは、コネクタ500の例示的な一実施形態を例示する。示されているように、コネクタ500は、第1のロッド受容凹部又はチャネル512を画定する第1の本体510と、第2のロッド受容凹部又はチャネル582を画定する第2の本体580と、を含み得る。第1及び第2の本体510、580は、回転軸A1を画定するヒンジピン514によって少なくとも部分的に互いに接続され得、回転軸A1を中心に本体が互いに対して回転し得る。ヒンジピン514は、第1の本体510から自由端まで横方向に突出し得る。ヒンジピン514の自由端は、第2の本体580内に形成された内部空洞584内に受容され得、それによって第1及び第2の本体510、580を連結する。コネクタ500は、第1及び第2のロッドR1、R2又は他の固定要素を、それぞれのロッド受容凹部512、582内でコネクタ500に固定するように構成された第1及び第2の締結具520、522を含み得る。第2の締結具522はまた、ヒンジピンに力を加え、それによって第1及び第2の本体510、580の相対回転を係止するように構成され得る。例示された実施形態に示されているように、第2の締結具522によって加えられる力は、サドル550を介してヒンジピン514に伝達され得る。
【0126】
以下で更に考察されるように、コネクタ500の係止強度を増加させるために、ヒンジピン514の外側表面は、第2の本体580の空洞584の内壁に対して当接する稜角516又は他の表面特徴を含み得る。力が第2の締結具522によってヒンジピン514に加えられると、ピンの角516は、空洞584の内壁に切り込み得るか、又はそれを別様に変形し得、それによって回転に対するコネクタ本体510、580の抵抗を増加させる。第1の本体510のヒンジピン514は、第2のロッド受容凹部582内に配設されたサドル550の遠位突起を受容するように構成されたスロット518を含み得、それによって第1及び第2の本体510、580の分解を防止し、第1の本体510と第2の本体580との間の相対回転を制限する。
【0127】
ヒンジピン514を含むコネクタ500の第1の本体510は、図5C図5Fに、より詳細に示される。第1の本体510は、近位-遠位軸A2を画定する近位端510p及び遠位端510dを含み得る。本体510の近位端510pは、本体510の遠位部分510dから自由端まで延在する一対の離間されたアーム524、526を含み得る。離間されたアーム524、526は、それらの間に第1のロッド受容凹部512を画定し得る。第1のロッド受容凹部512は、ロッドをコネクタ500に対して遠位に移動させることによってロッドR1が凹部内に挿入され得るように、近位方向に開口され得る。代替的に、第1のロッド受容凹部512は、ロッドR1が、ロッドを凹部512内に挿入するために軸A3に沿って並進されなければならないように、遠位方向に開口されてもよく、横方向に開口されてもよく、又は閉鎖されてもよい。
【0128】
ヒンジピン514は、アーム526の外面528から回転軸A1に沿って突出し得る。例示された実施形態に示されているように、アーム526の外面528は、第1の本体510の遠位端510dから垂直に延伸し得る。ヒンジピン514は、アーム526の外面528の遠位端部分から垂直に延伸し得る。ヒンジピン514は、対向する第1及び第2の端を含み得、それらの間に延伸する中央長手方向軸A6を画定する。長手方向軸A6は、コネクタ500の回転軸A1と共線とすることができる。ヒンジピン514は、示されているように、第1の本体510と一体的又はモノリシックに形成され得るか、又は、例えば、溶接若しくは他のプロセスによって、それに固定的に取り付けられ得る。
【0129】
ヒンジピン514は、ピンの外周の周りに少なくとも部分的に半径方向に配設された稜角516を含む外側表面を有し得る。以下で更に考察されるように、ヒンジピンが固定化されたとき、ピンの稜角516は、第2の本体580の空洞584の内壁に切り込むか、又はそれを変形させることができ、それによって、端部荷重を介してコネクタ500の係止強度を増加させる。例えば、そのような端部荷重を介して、ヒンジピン514の稜角516は、軸A1を中心とした本体510、580の相対回転を有効に係止するために、追加の摩擦、機械的組み合いをもたらし得るか、又はピンによって第2の本体580に加えられる半径方向の力を増加させ得る。ヒンジピン514の角516は、ピンの周囲に少なくとも部分的に長手方向に延伸する平坦面セグメント530によって形成され得る。平坦面セグメント530の各々は、平坦面セグメント530が互いに交差してヒンジピン514の稜角516を形成するように、1つ又は2つ以上の隣接する平坦面セグメントに対して斜角をなし得る。
【0130】
図5Eに示されているように、ヒンジピン514は、ピンの横方向表面及び遠位表面を形成する5つの平坦面セグメント530を有し得る。平坦セグメント530は、ヒンジピン514の角516が部分的な八角形の断面外形を形成するように、それらのそれぞれの縁で斜めに交差し得る。ヒンジピン514の近位表面532は、丸、湾曲、傾斜、又は他の輪郭形状を有し得る。いくつかの実施形態では、平坦面セグメント530は、稜角516がピンの全周の周りに半径方向に配設されるように、ヒンジピン514の外側表面を形成し得ることが理解されるであろう。一部の実施形態では、5つを超える平坦面セグメント530が、ヒンジピン514の角516を多角形又はその一部分の断面外形で形成するために使用されてもよい。一部の実施形態では、5つ未満の平坦面セグメントが、ヒンジピン514の角516を多角形又はその一部分の断面外形で形成するために使用されてもよい。
【0131】
図5C及び図5Fに示されているように、スロット518は、ヒンジピン514の近位表面532内に形成され得る。スロット518は、弓状又は矩形のスロットとすることができる。スロット518の長さは、第1の対の対向する側壁540、542の間に画定され得る。対向する側壁540、542の各々は、回転軸A1に垂直な平面内にあり得る。スロット518の幅は、第1の対の対向する側壁の間に配設された第2の対の側壁544、546の間に画定され得る。側壁544、546の各々は、スロットの対向する側壁540、542に対して垂直又は斜めの平面内にあり得る。リブ548は、側壁544、546の間のスロット518内に形成され得る。以下で更に考察されるように、スロット518は、第2のロッド受容凹部582内に配設されたサドル550の遠位突起を受容するように構成され得、それによって第1及び第2の本体510、580の分解を防止し、第1の本体510と第2の本体580との間の相対回転を制限する。
【0132】
第2の本体580は、図5G及び図5Hに、より詳細に示される。第2の本体580は、近位-遠位軸A4を画定する近位端580p及び遠位端580dを含み得る。本体580の近位端580pは、一対の離間されたアーム586、588を含み得、それらの間に第2のロッド受容凹部582を画定する。第2のロッド受容凹部582内に配設されたロッドR2は、中央長手方向ロッド軸A5を有し得る。第2のロッド受容凹部582は、ロッドをコネクタ500に対して遠位に移動させることによって、ロッドR2が凹部内に挿入され得るように、近位方向に開口され得る。代替的に、第2のロッド受容凹部582は、ロッドR2が、ロッドを凹部582内に挿入するために軸A5に沿って並進されなければならないように、遠位方向に開口されてもよく、横方向に開口されてもよく、又は閉鎖されてもよい。アーム586、588の各々は、本体580内にサドル550を保持するための凹部又は溝590を含み得る。第2の本体580は、第1の本体510の外面528に対向する外面592を含み得る。
【0133】
第2の本体580の遠位端580dは、ヒンジピン514の自由端が受容され得る内部空洞584を画定し得る。空洞584は、示されているように、第2の本体580の外面592から開口され、第2のロッド凹部582に対して開口され得る。例示された実施形態に示されているように、空洞584は、本体580の外面592内に形成され、かつ第2のロッド凹部582と交差する止まり穴であってもよい。いくつかの実施形態では、空洞584は、貫通孔であってもよい。空洞584の少なくとも1つの寸法は、ヒンジピンが空洞内で回転軸A1に沿って並進することを可能にするように、ヒンジピン514の対応する寸法よりも大きいものであり得る。
【0134】
サドル550は、図5I図5Lに、より詳細に示される。サドル550は、第2の本体580内に位置決めされ得る。サドル550は、第1及び第2のアーム554、556がアームのそれぞれの自由端まで近位方向に延伸する、略円筒形であり得る。第1及び第2のアーム554、556は、それらの間に、ロッド受容凹部又はロッドシート558を画定し得る。サドル550の第1及び第2のアーム554、556は、ロッドシート558が第2のロッド受容凹部582と位置合わせされるように、第2の本体580の第1及び第2のアーム586、588と位置合わせされ得る。したがって、第2のロッドR2は、ロッドR2が第2のロッド受容凹部582内に配設されるときに、サドル550のアーム554、556と第2の本体580のアーム586、588との間で同時に支えられ得る。サドル550の第1及び第2のアーム554、556は、そこから半径方向外向きに延伸し、かつ第2の本体580の溝又は他の凹部590内に受容されるように構成された突起560(例えば、ばねタブ)を含み得る。サドル550は、本体580内で軸A4に沿って、例えば、第2の本体580の溝又は凹部590とアーム554、556の半径方向の突起560との間の相互作用によって画定される近位限界及び遠位限界の間で並進するように構成され得る。
【0135】
図5J図5Lに示されているように、サドル550は、凹状の遠位に面する軸受表面562と、そこから遠位に延伸するサドル突起552と、を有し得る。凹状の軸受表面562は、ヒンジピン514の半円筒形の外側表面に接触し、かつそれに対して当接するように構成された湾曲又は他の好適な形状を有し得る。遠位サドル突起552は、ヒンジピン514のスロット518内に受容されるように構成され得、それによって第1の本体510と第2の本体580との連結を維持する。遠位サドル突起552はまた、ヒンジピン514が回転する際にスロット518に干渉するように構成され得、それによって第2の本体580に対する第1の本体510の回転範囲を制限する。
【0136】
例示された実施形態に示されているように、遠位サドル突起552は、凹状の軸受表面562内に中央に配設され得る。遠位サドル突起552は、凹部から遠位に延伸する横方向に面する軸受表面564、566を有し得る。サドル突起の横方向に面する軸受表面564、566は、凹状の軸受表面562及び回転軸A1に対して垂直である平面内にあり得る。サドル突起の横方向に面する軸受表面564、566は、平坦であってもよく、又は湾曲されていてもよい。サドル突起の横方向に面する軸受表面564、566は、回転軸A1に垂直なヒンジピン514のスロット518の対向する側壁540、542にそれぞれ接触し、かつそれらに当接し、それによって第1及び第2の本体510、580の分解を防止するように構成され得る。
【0137】
サドル突起の横方向に面する軸受表面564、566は、遠位に面する軸受表面を有するリッジ570で交わり得る。サドル突起552のリッジ570は、第2の本体580の近位-遠位軸A4に対して垂直に延伸し得る。例示された実施形態では、リッジ570は、遠位に面する軸受表面に形成された凹部572を含み得る。凹部572は、スロット518内に形成されたリブ548を収容するようにサイズ決めされ得る。以下で更に考察されるように、凹部572に隣接するリッジ570の遠位に面する軸受表面は、ヒンジピン514が回転する際にスロット518の側壁544、546に干渉するように構成され得、それによって第2の本体580に対する第1の本体510の回転範囲を制限する。
【0138】
図5M図5Oに示されているように、コネクタ500は、ヒンジピン514の自由端を外側軸受表面592の開口部を通して第2の本体580の空洞584内に挿入することによって組み立てられ得る。ヒンジピン514は、ピンのスロット518が第2のロッド受容凹部582と位置合わせされるように、空洞584内に配向され得る。サドル550は、第2の本体580の近位端580pに挿入され、遠位サドル突起552がヒンジピン514のスロット518内に受容されるまで遠位に前進され得る。サドルアーム554、556の半径方向の突起560は、サドル550を保持するために、第2の本体580の溝又は凹部590内にスナップ嵌めし得る。
【0139】
組み立てのこの段階では、コネクタ500内にロッドを係止する前であっても、サドル550は、ヒンジピン514のスロット518に干渉して、ピンが第2の本体580から取り外されることを防止し得る。例えば、サドル突起552がスロット518内に受容されるとき、サドル突起の横方向に面する表面564、566は、スロットの対向する側壁540、542に対して当接して、ピンの取り外しを防止し、それによって第1及び第2の本体510、580の連結を維持し得る。遠位サドル突起552はまた、ヒンジピン514のスロット518に干渉して、コネクタ本体510、580の相対回転を制限し得る。例えば、図5Nに示されているように、ヒンジピン514が回転軸A1を中心に時計回り又は反時計回りに回転するとき、そのような回転の程度は、サドル突起552のリッジ570に接触するスロット518の側壁544、546のうちの1つによって制約され得る。
【0140】
例示された実施形態では、サドル突起552のリッジ570は、第2の本体の近位-遠位軸A4に対して垂直な平面内にある、遠位に面する接触表面を有し得る。示されているように、スロット518の側壁544、546は、共通の平面内にあり得る。サドル突起552がスロット518内に配設されるとき、間隙が、リッジ570の平坦接触表面とスロット518との間に形成され得、それによってヒンジピン514がそれらの間に画定される制限内で回転することを可能にする。
【0141】
いくつかの実施形態では、凹部572は、スロットの側壁544、546の間に配設されたリブ548を少なくとも部分的に受容するようにサイズ決めされるリッジ570内に形成され得る。そのような実施形態は、間隙の幅の対応する増加を伴わずに、ヒンジピン514の回転範囲の増加を容易にし得る。代替的に、又は追加的に、そのような実施形態は、ヒンジピンの回転範囲の対応する減少を伴わずに、間隙の幅の減少を容易にし得る。いくつかの実施形態では、スロットの側壁544、546は、ピンの回転範囲を増加又は減少させるために斜めに交差する、それぞれの平面内にあり得る。
【0142】
いくつかの実施形態では、ヒンジピン514のスロット518とサドル突起552との間の相互作用は、回転軸A1に対するピンの回転範囲を対称的に制限し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ヒンジピン514の回転範囲は、±30度、±60度、±180度、又は外科手技に応じて好適な他の対称的な範囲に制限され得る。いくつかの実施形態では、ヒンジピン514のスロット518とサドル突起552との間の相互作用は、回転軸A1に対するピンの回転範囲を非対称的に制限し得る。より小さいスロット518を形成することによってピン514の回転範囲を制限することで、より多くの材料がピン上に保持されることを可能にし得、それによってピンの強度が増加する。
【0143】
第1のロッドR1は、第1の本体510の第1のロッド受容凹部512内に着座され、第1の締結具520を締め付けることによって、コネクタ500に固定され得る。第1の締結具520は、第1の本体510のアーム524、526上に形成された雌ねじと嵌合して、第1の締結具が、軸A2を中心に第1の締結具を回転させることによって本体に対して軸A2に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第1の締結具520は、軸A2を中心として回転力を第1の締結具に加えるための駆動部を受容するように構成された駆動インターフェースを含み得る。単一の止めねじ520が示されているが、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、又は本体の外部上にねじ止めされるナットなどの他の締結具が、代わりに又は追加的に使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0144】
第1の締結具520の遠位表面は、ロッドをコネクタ500に係止するために、第1のロッド受容凹部512内に配設されたロッドR1に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR1に対して締め付けられたとき、第1の締結具520は、ロッドが、コネクタ500に対して軸A3に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A3を中心に回転することを防止し得る。第1のロッドR1は、第1のロッド受容凹部512内で着座され得るが、第2の本体580は、第1のロッドR1がコネクタ500に係止された後であっても、回転軸A1を中心に第1の本体510に対して自由に回転するままであり得る。
【0145】
第2のロッドR2は、第2の本体580の第2のロッド受容凹部582内に配設されたサドル550のロッドシート558内に着座され得る。第2のロッドR2は、第2の締結具522を締め付けることによってコネクタ500に固定され得る。第2の締結具522は、第2の本体580のアーム586、588上に形成された雌ねじと嵌合して、第2の締結具が、軸A4を中心に第2の締結具を回転させることによって本体に対して軸A4に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第2の締結具522は、軸A4を中心として回転力を第2の締結具522に加えるための駆動部を受容するように構成された駆動インターフェースを含み得る。
【0146】
第2の締結具522の遠位表面は、ロッドをコネクタ500に係止するために、サドル550内に配設されたロッドR2に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR2に対して締め付けられたとき、第2の締結具522は、ロッドが、コネクタ500に対して軸A5に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A5を中心に回転することを防止し得る。単一の止めねじ522が示されているが、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、本体の外部上にねじ止めされるナット、又は独立して回転可能な内側及び外側部材を有し、内側部材がロッドR2上で作用し、かつ外側部材がサドルアーム554、556の近位自由端上で作用する、二重構成要素の止めねじなどの、他の締結具が、代わりに又は追加的に使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0147】
第2の締結具522が締め付けられると、第2のロッドR2は、サドル550に対して遠位に付勢され得、それによってサドルをヒンジピン514に対して遠位に付勢させる。図5Oに示されているように、遠位サドル突起552に隣接するサドル550の凹状の遠位に面する軸受表面562は、ヒンジピン514の対の軸受表面に対して当接し得る。サドル550によって加えられる下向きの力は、ピン514を第2の本体580の空洞582の内壁に対して付勢し得る。
【0148】
締結具520、522の一方又は両方を完全に締め付ける前に、本体510、580は、ユーザーによって所望されるように軸A1を中心に互いに対して回転され得る。第2の締結具522は、次いで、そのような相対回転を係止するように締め付けられ得る。具体的には、締結具522が締め付けられるとき、サドル550によってヒンジピン514に加えられる力は、ピンの稜角516を付勢して、第2の本体580の空洞584の内壁を切断及び/又は変形させ得る。そのような端部荷重を介して、ヒンジピン514の稜角516は、軸A1を中心とした本体510、580の相対回転を有効に係止するために、追加の摩擦、機械的組み合いをもたらし得るか、又はピンによって第2の本体580に加えられる半径方向の力を増加させ得る。コネクタ500は、コネクタへの第1のロッドR1の係止、及びコネクタの回転自由度の係止が、互いに独立して実施されることを可能にし得ることが理解されるであろう。
【0149】
他の構成では、第2の締結具522は、サドル550に対して直接当接してもよい。例えば、第2の締結具522は、本体510、580の相対回転を係止するためにサドルアーム554、556に対して当接する外側止めねじと、第2のロッドをコネクタ500に固定するために第2のロッドR2に対して当接する内側止めねじと、を含み得る。また更なる構成では、サドル522は、省略されてもよく、第2のロッドR2は、ヒンジピン514に直接当接してもよい。
【0150】
回転軸A1を中心に第1及び第2の本体510、580を互いに対して回転させる能力は、有利には、第1及び第2のロッドR1、R2が、ロッドが、例えば、矢状面又は冠状面で、互いに対して斜角をなすときであっても、一緒に係止されることを可能にし得る。コネクタ500は、患者の頸部-胸部(CT)境界部にわたって脊椎固定構成物のタンデムロッドを接続する際に特に有用であり得る。例えば、コネクタ500は、CT境界部で生じ得る、異なるねじ軌道に適合するように、横方向オフセット配置でロッドR1、R2を固定し得る。更なる例として、関節運動するコネクタ500の能力は、例えば、本来の脊柱前弯又は脊柱後湾を修復するために、頸部ロッド及び胸部ロッドが矢状面において斜角で互いに係止されることを可能にし得る。コネクタ500はまた、脊椎変形矯正、及び複数の角度付きロッドが互いに連結される他の手技に特に有用であり得る。
【0151】
いくつかの実施形態では、コネクタ500の本体510、580は、ロッドがコネクタに係止されるときに、第1及び第2のロッドR1、R2の間で中心間オフセットを減少又は増加させるための様々な機構を含み得る。例えば、互いに対向する本体510、580の外面の一方又は両方は、それぞれの近位-遠位軸A2、A4に対して斜角をなし得る。したがって、ロッドR1、R2は、それらがコネクタ500内で前進される際、互いに向かって移動し得る。これは、有利には、ロッド縮小、締結具の締め付け、及び/又は術後の患者の移動中にコネクタ500が受ける比較的高い力に耐えるように、本体510、580の近位端の十分な材料厚さを保ちながら、ロッドR1、R2の中心間オフセットを低減させ得る。
【0152】
別の例として、本体510、580の対向する外面は、近位-遠位軸A2、A4に対して平行であってもよく、代わりにロッド凹部512、582が、近位-遠位軸に対して湾曲した経路に従って、ロッドR1、R2を互いに近付けてもよい。
【0153】
別の例として、第1の締結具520が締め付けられる際に前進するときに沿う軸は、第1のロッドR1が凹部512内に完全に着座されたときに、第1のロッド軸A3から横方向にオフセットされてもよく、又は第1の本体510の近位-遠位軸A2に対して斜角をなしてもよい。代替的に、又は追加的に、第2の締結具522が締め付けられる際に前進するときに沿う軸は、第2のロッドR2が凹部582内に完全に着座されたときに、第2のロッド軸A5から横方向にオフセットされてもよく、又は第2の本体580の近位-遠位軸A4に対して斜角をなしてもよい。
【0154】
アーム524、526は、本体510から近位に延伸して、アーム524、526の長さを機能的に延伸する延伸又は縮小タブ(図示せず)を含んでもよく、又はそれに連結されてもよい。延伸タブは、ロッド又は他のインプラントの挿入及び縮小、並びに第1の締結具520の挿入及び係止を容易にし得る。延伸タブは、アーム524、526から破断又は別様に分離されるように構成され得る。各アーム524、526の内面は、第1の締結具520と嵌合するように構成され得る。例えば、アーム524、526の内面は、第1の締結具520上に形成された雄ねじに対応するねじ山を含み得る。したがって、軸A2を中心とした第1の締結具520の本体510に対する回転は、第1の締結具を本体に対して軸A2に沿って軸方向に並進させるために有効であり得る。アーム586、588は、同様に、延伸又は縮小タブを含むか、又はそれらに連結されてもよい。
【0155】
いくつかの実施形態では、コネクタ500は、限定されるものではないが、1つ又は2つ以上の溝594及び表面突起596を含む、様々な機構の片側係止インターフェースを含み得る。片側係止インターフェースは、片側係止機構(図示せず)を含む外科用器具がコネクタ500の片側に堅固に保持することを可能にする。コネクタ500に含められ得る例示的な片側係止インターフェースは、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年12月15日出願の米国特許出願第15/843,618号、発明の名称「Unilateral Implant Holders and Related Methods」に開示されている。
【0156】
図6A図6Jは、コネクタ600の例示的な一実施形態を例示する。示されているように、コネクタ600は、第1のロッド受容凹部又はチャネル612を画定する第1の本体610と、第2のロッド受容凹部又はチャネル682を画定する第2の本体680と、を含み得る。第1及び第2の本体610、680は、回転軸A1を画定するヒンジピン614によって少なくとも部分的に互いに接続され得、回転軸A1を中心に本体が互いに対して回転し得る。例示された実施形態では、ヒンジピン614は、第1の本体610から自由端まで横方向に突出し得る。ヒンジピン614の自由端は、第2の本体680内に形成された内部空洞684内に受容され得る。コネクタ600は、第1及び第2のロッドR1、R2又は他の固定要素を、それぞれのロッド受容凹部612、682内でコネクタ600に固定するように構成された第1及び第2の締結具620、622を含み得る。第1の本体610のヒンジピン614は、第2のロッド受容凹部682内に配設されたサドル650の遠位突起652を受容するように構成されたスロット618を含み得、それによって第1及び第2の本体610、680の分解を防止し、第1の本体610と第2の本体680との間の相対回転を制限する。
【0157】
以下で更に考察されるように、コネクタ600の係止強度を増加させるために、ピンのスロット618は、ピンの回転軸A1に対して斜角をなし得る。角度付きスロット618は、第2のロッド受容凹部682内に配設されたサドル650の遠位突起652を受容するように構成され得る。遠位サドル突起652は、ヒンジピン614の角度付きスロット618と一致又は合致するように斜角で配向され得る。遠位サドル突起652は、ロッドR2及び/又はサドル650自体に対して第2の締結具622によって加えられる力に応答して、スロット618内のサドル突起の楔留めを容易にする先細軸受表面を有する楔形断面を有し得る。ヒンジピン614の角度付きスロット618内に遠位サドル突起652を楔留めすることで、軸A1を中心とした本体610、680の相対回転を有効に係止するために、追加の摩擦、機械的組み合い、又は第2の本体680に対してピンによって加えられる増加した力をもたらし得る。
【0158】
以下に説明されることを除いて、又は当業者によって容易に理解されるように、コネクタ600の第1の本体610、第2の本体680、第1の締結具620、及び第2の締結具622は、図5A図5Oに関して上述されたコネクタ500の第1の本体510、第2の本体580、第1の締結具520、及び第2の締結具522と実質的に同様である。したがって、それらの構造及び機能の詳細な説明は、簡潔にするために、ここでは省略する。コネクタ600は、上記のコネクタ500の特徴のうちのいずれかの組み合わせを含み得る。
【0159】
ヒンジピン614を含む、コネクタ600の第1の本体610は、図6C及び図6Dに、より詳細に示される。第1の本体610は、近位-遠位軸A2を画定する近位端610p及び遠位端610dを含み得る。本体610の近位端610pは、本体610の遠位部分610dから自由端まで延在する一対の離間されたアーム624、626を含み得る。離間されたアーム624、626は、それらの間に第1のロッド受容凹部612を画定し得る。
【0160】
ヒンジピン614は、アーム626の外面628から回転軸A1に沿って突出し得る。ヒンジピン614は、アーム626の外面628の遠位端部分から垂直に延伸し得る。ヒンジピン614は、対向する第1及び第2の端を含み得、それらの間に延伸する中央長手方向軸A6を画定する。長手方向軸A6は、コネクタ600の回転軸A1と共線とすることができる。図5A図5Oに関して上で考察されるように、ヒンジピン614の外側表面は、コネクタ600の係止強度を増加させるために、第2の本体680の空洞684の内壁に対して当接し得る稜角616又は他の表面特徴を含み得る。
【0161】
スロット618は、ヒンジピン614の近位表面に形成され得る。ピンのスロット618は、ピンの回転軸A1及び第2のロッド受容凹部682の中央長手方向ロッド軸A5に対して斜角で配向され得る。いくつかの実施形態では、スロット618は、ロッド軸線A5に対して約7度の斜角で配向され得る。本体が回転されるとき、斜角は、本体を、互いに対して更に離れて又はより近くに離れて横方向に移動させる。この追加の運動は、抗力をもたらし、それによって第1の本体が固定化されたときに軸A1の回転抵抗を増加させる。いくつかの実施形態では、スロット618は、ロッド軸A5に対して約5~10度の範囲内の斜角で配向され得る。
【0162】
スロット618の長さは、角度付きカム表面を形成する、第1の対の対向する側壁640、642の間に画定され得る。対向する側壁640、642の各々は、第2のロッド受容凹部682の回転軸A1及びロッド軸A5に対して斜めである平面内にあり得る。対向する側壁640、642は、実質的に平行な平面内にあり得るか、又は互いに対して斜角をなし得る。スロット618の幅は、スロットの第1の対の対向する側壁640、642の間に配設された近位に面する表面644によって画定され得る。以下で更に考察されるように、スロット618は、第2のロッド受容凹部682内に配設されたサドル650の遠位突起652を受容し、それによって第1及び第2の本体610、680の分解を防止し、第1の本体610と第2の本体680との間の相対回転に抵抗するようにコネクタ600の係止強度を増加させるように構成され得る。
【0163】
サドル650は、図6E図6Jに、より詳細に示される。サドル650は、第1及び第2のアーム654、656がアームのそれぞれの自由端まで近位方向に延伸する、略円筒形であり得る。サドル650の第1及び第2のアーム654、656は、それらの間にロッドシート658を画定し得る。サドル650の第1及び第2のアーム654、656は、そこから半径方向外向きに延伸する突起660(例えば、ばねタブ)を含み得る。半径方向の突起660は、サドル650をその中に保持するために、第2の本体680の溝又は他の凹部690内にスナップ嵌めするか、又は別様に受容されるように構成され得る。
【0164】
サドル650は、遠位に面する軸受表面662を有し得る。遠位に面する軸受表面662は、ヒンジピン614の対の軸受表面に接触し、かつそれに対して当接するように構成された平坦、傾斜、湾曲又は他の好適な輪郭を有し得る。サドル650は、第1及び第2の本体610、680の連結を維持し、かつ本体の相対回転に抵抗するようにコネクタ600の係止強度を増加させるために、遠位に面する軸受表面662から遠位に延伸するサドル突起652を含み得る。いくつかの実施形態では、サドル突起652のみがヒンジピン614と接触し、かつそれに対して接触するように構成される。
【0165】
例示された実施形態に示されているように、遠位サドル突起652は、ロッドシート658によって画定される中央長手方向ロッド軸A5に対して斜角をなし得る。遠位サドル突起652は、ヒンジピン614のスロット618の角度と一致又は合致するように斜角で配向され得る。したがって、第2本体680内に配設されるとき、遠位サドル突起652は、ピンの回転軸A1及び第2のロッド受容凹部682の中央長手方向ロッド軸A5に対して斜角で配向され得る。サドル突起652及びスロット618の斜角付き幾何学的形状は、コネクタ600が係止されたときに、軸A1を中心とした本体610、680の間の相対回転に対する増加した抵抗を提供し得る。
【0166】
遠位サドル突起652は、サドル650に対して加えられた下向きの力に応答して、スロット618内のサドル突起の楔留めを容易にするように構成された先細軸受表面665、667を有し得る。楔留めを容易にするために、遠位サドル突起652の先細軸受表面665、667は、ヒンジピン614のスロット618の側壁640、642と不一致の角度で交差するように角度付けられ得るか、又は傾斜され得る。言い換えると、遠位サドル突起の先細軸受表面665、667は、スロット618の対向する側壁640、642に対して傾けられているそれぞれの平面内にあり得る。ヒンジピン614の角度付きスロット618内に遠位サドル突起652を楔留めすることは、軸A1を中心とした本体610、680の相対回転を有効に係止するために、追加の摩擦、機械的組み合い、又は増加した力をもたらし得る。
【0167】
図6H図6Jに示されているように、コネクタ600は、ヒンジピン614の自由端を外面692の開口部を通して第2の本体680の空洞684内に挿入することによって組み立てられ得る。ヒンジピン614は、ピンのスロット618が第2のロッド受容凹部682と位置合わせされるように、空洞684内に配向され得る。サドル650は、第2の本体680の近位端680p内に挿入され得る。サドル650は、軸A4に沿って本体680内で並進するように構成され得、したがって遠位サドル突起652がヒンジピン614のスロット618内に受容されるまで遠位に前進され得る。
【0168】
いくつかの実施形態では、サドル650は、第2の本体680の溝又は凹部690とアーム654、656の半径方向の突起660との間の相互作用によって画定される近位限界と遠位限界との間で並進するように構成され得る。第2の本体680内に配設されたとき、サドル650の第1及び第2のアーム654、656は、ロッドシート658が第2のロッド受容凹部682と位置合わせされるように、第2の本体の第1及び第2のアーム686、688と位置合わせされ得る。したがって、第2のロッドR2は、ロッドR2が第2のロッド受容凹部682内に配設されるときに、サドル650のアーム654、656と第2の本体680のアーム686、688との間で同時に支えられ得る。
【0169】
組み立てのこの段階では、コネクタ600内にロッドを係止する前であっても、サドル650は、ヒンジピン614のスロット618に干渉して、ピンが第2の本体680から取り外されることを防止し得る。例えば、サドル突起652がスロット618内に受容されるとき、サドル突起の先細軸受表面665、667は、スロットの対向する側壁640、642に対して当接して、ピンの取り外しを防止し、それによって第1及び第2の本体610、680の連結を維持し得る。
【0170】
遠位サドル突起652はまた、ヒンジピン614のスロット618に干渉して、コネクタ本体610、680の相対回転を制限し得る。例えば、ヒンジピン614が回転軸A1を中心に時計回り又は反時計回りに回転するとき、そのような回転の程度は、サドル突起652のリッジ670に接触するスロット618の近位に面する表面644の外縁668によって制約され得る。例示された実施形態では、サドル突起652のリッジ670は、第2の本体の近位-遠位軸A4に対して垂直な平面内にある、遠位に面する接触表面を有し得る。サドル突起622がスロット618内に配設されるとき、間隙が、リッジ670とスロット618の近位に面する表面644との間に形成され得、それによってヒンジピン614がそれらの間に画定される制限内で回転することを可能にする。
【0171】
いくつかの実施形態では、ヒンジピン614のスロット618とサドル突起652との間の相互作用は、回転軸A1に対するピンの回転範囲を対称的に制限し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ヒンジピン614の回転範囲は、±30度、±60度、±180度、又は外科手技に応じて好適な他の対称的な範囲に制限され得る。いくつかの実施形態では、ヒンジピン614のスロット618とサドル突起652との間の相互作用は、回転軸A1に対するピンの回転範囲を非対称的に制限し得る。
【0172】
第1のロッドR1は、第1の本体610の第1のロッド受容凹部612内に着座され、第1の締結具620を締め付けることによってコネクタ600に固定され得る。第1の締結具620は、第1の本体610のアーム624、626上に形成された雌ねじと嵌合して、第1の締結具が、軸A2を中心に第1の締結具を回転させることによって本体に対して軸A2に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第1の締結具620の遠位表面は、ロッドをコネクタ600に係止するために、第1のロッド受容凹部612内に配設されたロッドR1に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR1に対して締め付けられたとき、第1の締結具620は、ロッドが、コネクタ600に対して軸A3に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A3を中心に回転することを防止し得る。第1のロッドR1は、第1のロッド受容凹部612内で着座され得るが、第2の本体680は、第1のロッドR1がコネクタ600に係止された後であっても、回転軸A1を中心に第1の本体610に対して自由に回転するままであり得る。
【0173】
第2のロッドR2は、第2の本体680の第2のロッド受容凹部682内に配設されたサドル650のロッドシート658内に着座され得る。第2のロッドR2は、第2の締結具622を締め付けることによってコネクタ600に固定され得る。第2の締結具622は、第2の本体680のアーム686、688上に形成された雌ねじと嵌合して、第2の締結具が、軸A4を中心に第2の締結具を回転させることによって本体に対して軸A4に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第2の締結具622の遠位表面は、ロッドをコネクタ600に係止するために、サドル650内に配設されたロッドR2に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR2に対して締め付けられたとき、第2の締結具622は、ロッドが、コネクタ600に対して軸A5に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A5を中心に回転することを防止し得る。
【0174】
第2の締結具622が締め付けられると、第2のロッドR2は、サドル650に対して遠位に付勢され得、それによってサドル突起652をヒンジピン614のスロット618内に遠位に付勢させ、本体610、680の相対回転を係止させる。他の構成では、第2の締結具622は、サドル650に対して直接当接してもよい。例えば、第2の締結具622は、本体610、680の相対回転を係止するためにサドルアーム654、656に対して当接する外側止めねじと、第2のロッドをコネクタ600に固定するために第2のロッドR2に対して当接する内側止めねじと、を含み得る。
【0175】
締結具620、622の一方又は両方を完全に締め付ける前に、本体610、680は、ユーザーによって所望されるように軸A1を中心に互いに対して回転され得る。第2の締結具622は、次いで、そのような相対回転を係止するように締め付けられ得る。具体的には、第2の締結具622によってサドル650に加えられた力は、サドル突起652をヒンジピン614のスロット618内に楔留めし得る。例えば、図6Iに示されているように、遠位サドル突起652は、先細軸受表面665、667がスロット618の側壁640、642と不一致の角度で交差するように、ヒンジピン614のスロット618内に楔留めされ得る。遠位サドル突起652をヒンジピン614の角度付きスロット618内に楔留めすることによって加えられた下向きの力は、ピン614を第2の本体680の空洞684の内壁に対して付勢し、それによって、軸A1を中心とした本体610、680の相対回転を有効に係止し得る。
【0176】
いくつかの実施形態では、ピンのスロット618内にサドル650を楔留めすることによってヒンジピン614に加えられた力は、ピンの稜縁又は稜角616を付勢して、第2の本体680の空洞684の内壁を切断及び/又は変形させ得る。そのような端部荷重を介して、ヒンジピン614の稜角616は、軸A1を中心とした本体610、680の相対回転を有効に係止するために、追加の摩擦、機械的組み合いをもたらし得るか、又はピンによって第2の本体680に加えられる半径方向の力を増加させ得る。コネクタ600は、コネクタへの第1のロッドR1の係止、及びコネクタの回転自由度の係止が、互いに独立して実施されることを可能にし得ることが理解されるであろう。
【0177】
回転軸A1を中心に第1及び第2の本体610、680を互いに対して回転させる能力は、有利には、第1及び第2のロッドR1、R2が、ロッドが、例えば、矢状面又は冠状面で、互いに対して斜角をなすときであっても、一緒に係止されることを可能にし得る。コネクタ600は、患者の頸部-胸部(CT)境界部にわたって脊椎固定構成物のタンデムロッドを接続する際に特に有用であり得る。例えば、コネクタ600は、CT境界部で生じ得る、異なるねじ軌道に適合するように、横方向オフセット配置でロッドR1、R2を固定し得る。更なる例として、関節運動するコネクタ600の能力は、例えば、本来の脊柱前弯又は脊柱後湾を修復するために、頸部ロッド及び胸部ロッドが矢状面において斜角で互いに係止されることを可能にし得る。コネクタ600はまた、脊椎変形矯正、及び複数の角度付きロッドが互いに連結される他の手技に特に有用であり得る。
【0178】
図7A図7Oは、コネクタ700の例示的な一実施形態を例示する。示されているように、コネクタ700は、第1のロッド受容凹部又はチャネル712を画定する第1の本体710と、第2のロッド受容凹部又はチャネル782を画定する第2の本体780と、を含み得る。第1及び第2の本体710、780は、回転軸A1を画定するヒンジピン714によって少なくとも部分的に互いに接続され得、回転軸A1を中心に本体が互いに対して回転し得る。例示された実施形態では、ヒンジピン714は、第1の本体710から自由端まで横方向に突出し得る。ヒンジピン714の自由端は、第2の本体780内に形成された内部空洞784内に受容され得る。コネクタ700は、第1及び第2のロッドR1、R2、又は他の固定要素を、それぞれのロッド受容凹部712、782内でコネクタ700に固定するように構成された第1及び第2の締結具720、722を含み得る。第1の本体710のヒンジピン714は、第2のロッド受容凹部782内に配設されたサドル750の遠位突起752を受容するように構成された保持スロット718を含み得、それによって第1及び第2の本体710、780の分解を防止する。
【0179】
以下で更に考察されるように、コネクタ700の構造的一体性は、第1の本体710と第2の本体780との間の加えられた剪断力下で、ヒンジピン714が破断する危険性を低減するように改善され得る。例えば、例示された実施形態に示されているように、ヒンジピン714の構造的一体性は、ヒンジピンの長さの大部分の最大断面積を有するヒンジピンを提供しつつ、スロットが第2のロッド受容凹部782を通して露出され得るように、ヒンジピン714の自由端に近接して保持スロット718を形成することによって改善され得る。代替的に、又は追加的に、いくつかの実施形態では、コネクタ700の係止強度は、サドル750とヒンジピン714との間の接触表面積を最大化することによって増加され得る。代替的に、又は追加的に、いくつかの実施形態では、ヒンジピン714の自由端は、第2の本体780内に画定された貫通孔開口部798と相互作用して、ピンによる回転の程度を制限し、それによって本体710、780の間で許容される相対回転を制限するように構成され得る。
【0180】
ヒンジピン714を含むコネクタ700の第1の本体710は、図7C図7Eに、より詳細に示される。第1の本体710は、近位-遠位軸A2を画定する近位端710p及び遠位端710dを含み得る。本体710の近位端710pは、本体710の遠位部分710dから自由端まで延在する一対の離間されたアーム724、726を含み得る。離間されたアーム724、726は、それらの間に第1のロッド受容凹部712を画定し得る。第1のロッド受容凹部712は、ロッドをコネクタ700に対して遠位に移動させることによってロッドR1が凹部内に挿入され得るように、近位方向に開口され得る。代替的に、第1のロッド受容凹部712は、ロッドR1が、ロッドを凹部712内に挿入するために軸A3に沿って並進されなければならないように、遠位方向に開口されてもよく、横方向に開口されてもよく、又は閉鎖されてもよい。
【0181】
ヒンジピン714は、アーム726の外面728から回転軸A1に沿って突出し得る。例示された実施形態に示されているように、アーム726の外面728は、第1の本体710の遠位端710dから垂直に延伸し得る。ヒンジピン714は、アーム726の外面728の遠位端部分から垂直に延伸し得る。ヒンジピン714は、対向する第1及び第2の端を含み得、それらの間に延伸する中央長手方向軸A6を画定する。長手方向軸A6は、コネクタ700の回転軸A1と共線とすることができる。ヒンジピン714は、示されているように、第1の本体710と一体的又はモノリシックに形成され得るか、又は、例えば、溶接若しくは他のプロセスによって、それに固定的に取り付けられ得る。
【0182】
ヒンジピン714は、第1の部分730と、第2の部分732と、第1の部分及び第2の部分を接続する中間部分又はリブ734と、を有し得る。ヒンジピン714の第1の部分730は、ピンが第2の本体780の空洞784内で自由に回転することを可能にする、円筒形又は他の好適な形状を有し得る。ヒンジピン714の第2の部分732は、空洞784内のピンの回転を制限するために、第2の本体780と相互作用し得る断面を有する半円筒形又は他の好適な形状を有し得る。いくつかの実施形態では、ピン714の第2の部分732は、半円形又はD字形の断面を有してもよい。ヒンジピン714のリブ734は、ピンの第1の部分730と第2の部分732との間に保持スロット718を形成するために、円筒形又は他の好適な形状を有し得る。スロット718の長さは、第1の部分730の側壁740と第2の部分732の対向する側壁742との間に配設されたリブ734の長さによって画定され得る。対向する側壁740、742の各々は、回転軸A1に垂直な平面内にあり得る。以下で更に考察されるように、スロット718は、第2のロッド受容凹部782内に配設されたサドル750の遠位突起を受容するように構成され得、それによって第1及び第2の本体710、780の分解を防止する。
【0183】
第2の本体780は、図7F図7Hに、より詳細に示されている。第2の本体780は、近位-遠位軸A4を画定する近位端780p及び遠位端780dを含み得る。本体780の近位端780pは、一対の離間されたアーム786、788を含み得、それらの間に第2のロッド受容凹部782を画定する。第2のロッド受容凹部782内に配設されたロッドR2は、中央長手方向ロッド軸A5を有し得る。第2のロッド受容凹部782は、ロッドをコネクタ700に対して遠位に移動させることによって、ロッドR2が凹部内に挿入され得るように、近位方向に開口され得る。代替的に、第2のロッド受容凹部782は、ロッドR2が、ロッドを凹部782内に挿入するために軸A5に沿って並進されなければならないように、遠位方向に開口されてもよく、横方向に開口されてもよく、又は閉鎖されてもよい。アーム786、788の各々は、本体780内にサドル750を保持するための凹部又は溝790を含み得る。第2の本体780は、第1の本体710の外面728に対向する外面792を含み得る。
【0184】
第2の本体780の遠位端780dは、ヒンジピン714の自由端が受容され得る内部空洞784を画定し得る。例示された実施形態に示されているように、空洞784は、外面792に形成された第1の開口部794から、第2の本体780の反対側の外面796に形成された第2の開口部798まで延伸する貫通孔である。以下で更に考察されるように、第2の本体780の外面796に形成された第2の開口部798は、ヒンジピン714の自由端部分732を少なくとも部分的に受容し、かつこれと相互作用し、それによって空洞784内のピンの回転を制限するように構成され得る。図7Hに示されているように、第2の本体の外面796の第2の開口部は、半円形又はD字形の断面を有し得る。空洞784の少なくとも1つの寸法は、ヒンジピンが空洞内で回転軸A1に沿って並進することを可能にするように、ヒンジピン714の対応する寸法よりも大きいものであり得る。
【0185】
サドル750は、図7I図7Kに、より詳細に示される。サドル750は、第1及び第2のアーム754、756がアームのそれぞれの自由端まで近位方向に延伸する、略円筒形であり得る。サドル750の第1及び第2のアーム754、756は、それらの間にロッドシート758を画定し得る。サドル750の第1及び第2のアーム754、756は、そこから半径方向外向きに延伸する突起760(例えば、ばねタブ)を含み得る。半径方向の突起760は、サドル750をその中に保持するために、第2の本体780の溝又は他の凹部790内にスナップ嵌めするか、又は別様に受容されるように構成され得る。
【0186】
サドル750は、凹状の遠位に面する軸受表面762と、そこから延伸するサドル突起752と、を有し得る。凹状の遠位に面する軸受表面762は、ヒンジピン714の外側表面に接触し、かつそれに対して当接するように構成された平坦、傾斜、湾曲又は他の好適な輪郭を有し得る。例示された実施形態に示されているように、サドル750の凹状の軸受表面762は、ヒンジピン714の第1の部分730の円筒形表面に接触し、かつそれに対して当接するように湾曲され得る。サドル突起752は、第1及び第2の本体710、780の連結を維持するために、遠位に面する軸受表面762から遠位に延伸し得る。
【0187】
図7J及び図7Kに示されているように、遠位サドル突起752は、サドル750のアーム756と位置合わせされ得る。例えば、例示された実施形態に示されているように、遠位サドル突起752は、サドルアーム756と共平面のサドル750の縁に沿って遠位に延伸し得る。いくつかの実施形態では、遠位サドル突起752は、突起が、サドルアーム756に平行な平面内でサドル750の縁に隣接して配設されるように、サドルの凹状の軸受表面762から遠位に延伸し得る。
【0188】
以下で更に考察されるように、サドル750の縁に又は縁に隣接して遠位サドル突起752を配設することによって、接触表面積は、ヒンジピン714の第1の部分730とサドル750の遠位に面する軸受表面762との間で最大化され得る。ヒンジピン714とサドル750との間の接触表面積を最大化することは、コネクタ700の係止強度を増加させて、第1の本体710と第2の本体780との間の回転に抵抗し得る。いくつかの実施形態では、サドル突起752は、ヒンジピン714の中間部分(又はリブ)734を部分的に受容し、それによってリブが凹部内で回転することを可能にするようにサイズ決めされた凹部754を画定し得る。
【0189】
図7L図7Oに示されているように、コネクタ700は、ピンの自由端部分732が外面796の第2の開口部798内に受容されるまで、ヒンジピン714を第2の本体780の外面792の第1の開口部794を通して空洞784内に挿入することによって組み立てられ得る。ヒンジピン714の自由端部分732が第2の本体780の第2の開口部798内に受容されるとき、ピンの保持スロット718は、スロットが第2の本体780のアーム788に最も近い凹部782の縁と位置合わせされるように、第2のロッド受容凹部782を通して近位に露出され得る。いくつかの実施形態では、スロット718は、中央長手方向ロッド軸A5と第2の本体780のアーム788との間の第2のロッド受容凹部782の縁からオフセットされ得る。
【0190】
例えば、スロットが第2のロッド受容凹部782の縁で又は縁に隣接して露出されるように、保持スロット718をヒンジピン714の自由端に近接して形成することによって、ヒンジピンは、その長さの大部分に関して最大断面積を有し、それによってコネクタ700の構造的一体性を改善し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ヒンジピン714の第1の部分730は、第2のロッド受容凹部782の幅にわたって、第1の本体710の外側軸受表面728から半分を越えて長手方向に延伸する最大断面積を有し得る。そのような実施形態では、ヒンジピン714が、第1及び第2の本体710、780の間に加えられた剪断力下で破断する危険性が低減され得る。
【0191】
図7Mに示されているように、サドル750は、第2の本体780の近位端780pに挿入され、遠位サドル突起752がヒンジピン714のスロット718内に受容されるまで遠位に前進され得る。サドルアーム754、756の半径方向の突起760は、サドル750を保持するために、第2の本体780の溝又は凹部790内にスナップ嵌めし得る。第2の本体780内に配設されたとき、サドル750の第1及び第2のアーム754、756は、ロッドシート758が第2のロッド受容凹部782と位置合わせされるように、第2の本体の第1及び第2のアーム786、788と位置合わせされ得る。したがって、第2のロッドR2は、ロッドR2が第2のロッド受容凹部782内に配設されるときに、サドル750のアーム754、756と第2の本体780のアーム786、788との間で同時に支えられ得る。
【0192】
組み立てのこの段階では、コネクタ700内にロッドを係止する前であっても、サドル750は、ヒンジピン714のスロット718に干渉して、ピンが第2の本体780から取り外されることを防止し得る。例えば、サドル突起752がスロット718内に受容されるとき、突起の横方向に面する表面は、スロットの対向する側壁740、742に対して当接して、ピンの取り外しを防止し、それによって第1及び第2の本体710、780の連結を維持し得る。スロット718の深さは、サドルの遠位に面する表面762が係止中にピンの第1の部分730に対して当接することを確実にするために、遠位サドル突起752の高さよりも深いように構成され得る。
【0193】
第1のロッドR1は、第1の本体710の第1のロッド受容凹部712内に着座され、第1の締結具720を締め付けることによってコネクタ700に固定され得る。第1の締結具720は、第1の本体710のアーム724、726上に形成された雌ねじと嵌合して、第1の締結具が、軸A2を中心に第1の締結具を回転させることによって本体に対して軸A2に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第1の締結具720の遠位表面は、ロッドをコネクタ700に係止するために、第1のロッド受容凹部712内に配設されたロッドR1に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR1に対して締め付けられたとき、第1の締結具720は、ロッドが、コネクタ700に対して軸A3に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A3を中心に回転することを防止し得る。第1のロッドR1は、第1のロッド受容凹部712内で着座され得るが、第2の本体780は、第1のロッドR1がコネクタ700に係止された後であっても、回転軸A1を中心に第1の本体710に対して自由に回転するままであり得る。
【0194】
第2のロッドR2は、第2の本体780の第2のロッド受容凹部782内に配設されたサドル750のロッドシート758内に着座され得る。第2のロッドR2は、第2の締結具722を締め付けることによってコネクタ700に固定され得る。第2の締結具722は、第2の本体780のアーム786、788上に形成された雌ねじと嵌合して、第2の締結具が、軸A4を中心に第2の締結具を回転させることによって本体に対して軸A4に沿って前進又は後退されることを可能にするように構成された雄ねじを含み得る。第2の締結具722は、軸A4を中心として回転力を第2の締結具722に加えるための駆動部を受容するように構成された駆動インターフェースを含み得る。
【0195】
第2の締結具722の遠位表面は、ロッドをコネクタ700に係止するために、サドル750内に配設されたロッドR2に接触し、かつそれに対して当接するように構成され得る。ロッドR2に対して締め付けられたとき、第2の締結具722は、ロッドが、コネクタ700に対して軸A5に沿って並進すること、及び/又はコネクタに対して軸A5を中心に回転することを防止し得る。単一の止めねじ722が示されているが、4分の1回転によって前進及び係止する閉塞キャップ、回転せずに横方向に摺動する閉塞キャップ、本体の外部上にねじ止めされるナット、又は独立して回転可能な内側及び外側部材を有し、内側部材がロッドR2上で作用し、かつ外側部材がサドルアーム754、756の近位自由端上で作用する、二重構成要素の止めねじなどの、他の締結具が、代わりに又は追加的に使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0196】
締結具720、722の一方又は両方を完全に締め付ける前に、本体710、780は、ユーザーによって所望されるように軸A1を中心に互いに対して回転され得る。ヒンジピン714の回転の程度、それによって本体710、780の間で許容される相対回転は、ヒンジピン714の自由端部分732と第2の本体780の外面796の開口部798との間の相互作用によって制限され得る。
【0197】
図7Nに示されているように、第2の本体780の外面796の貫通孔開口部798及びヒンジピン714の自由端部分732は、回転軸A1に対して垂直なそれぞれの断面外形を有するように構成され得、この断面外形は、ピンが回転軸A1を中心とした所定の角度範囲の間で時計回り又は反時計回りに回転することを可能にする。例えば、例示された実施形態では、ピンの自由端部分732及び第2の本体780の貫通孔開口部798は、両方、半円形又はD字形の断面外形を有し得る。示されているように、貫通孔開口部798の半円形外形は、ピンの自由端部分が、第2の本体の貫通孔開口部内で回転軸A1を中心に回転することを可能にするように、ピンの自由端部分732の半円形外形よりも大きい。ヒンジピン714が回転軸A1を中心に時計回り又は反時計回りに回転するとき、そのような回転の程度は、貫通孔開口部798の内壁に接触する自由端部分732の軸受表面735、737によって制約され得る。いくつかの実施形態では、貫通孔開口部798とヒンジピン714の自由端部分732との間の相互作用は、回転軸A1に対するピンの回転範囲を対称的に制限し得る。例えば、いくつかの実施形態では、ヒンジピン714の回転範囲は、±30度、±60度、±180度、又は外科手技に応じて好適な他の対称的な範囲に制限され得る。いくつかの実施形態では、貫通孔開口部798とヒンジピン714の自由端部分732との間の相互作用は、回転軸A1に対するピンの回転範囲を非対称的に制限し得る。
【0198】
一旦、第1及び第2の本体710、780が所望される配向に回転されると、第2の締結具722は、次いで、第1及び第2の本体710、780の相対回転を係止するために締め付けられ得る。第2の締結具722が締め付けられると、第2のロッドR2は、サドル750に対して遠位に付勢され得、それによってサドルをヒンジピン714に対して遠位に付勢させる。例えば、図7Oの例示された実施形態に示されているように、サドル750の遠位に面する軸受表面762は、ヒンジピン714の第1の部分730の対の軸受表面に接触し、かつそれに対して当接するように付勢され得る。スロット718をピンの自由端部分732に可能な限り近くに形成することによって、サドル750の遠位に面する軸受表面762とヒンジピン714の対の軸受表面との間の接触表面積が最大化され得る。例えば、いくつかの実施形態では、サドル750とヒンジピン714との間の接触表面積は、第2のロッド受容凹部782の幅の半分を超える連続長にわたって長手方向軸A6の方向に延伸し得る。いくつかの実施形態では、サドル750とピン714との間の接触表面積は、第2のロッド受容凹部782の幅の70%~90%の連続長にわたって延伸し得る。サドル750とピン714との間の接触表面積を最大化することによって、コネクタ700の係止力、したがって係止強度が増加されて、第1及び第2の本体710、780の相対回転に抵抗し得る。
【0199】
他の構成では、第2の締結具722は、サドル750に対して直接当接してもよい。例えば、第2の締結具722は、本体710、780の相対回転を係止するためにサドルアーム754、756に対して当接する外側止めねじと、第2のロッドをコネクタ700に固定するために第2のロッドR2に対して当接する内側止めねじと、を含み得る。
【0200】
コネクタ700は、コネクタへの第1のロッドR1の係止、及びコネクタの回転自由度の係止が、互いに独立して実施されることを可能にし得ることが理解されるであろう。
【0201】
いくつかの実施形態では、コネクタ700は、限定されるものではないが、1つ又は2つ以上の溝702及び表面突起704を含む、様々な機構の片側係止インターフェースを含み得る。片側係止インターフェースは、片側係止機構(図示せず)を含む外科用器具がコネクタ700の片側に堅固に保持することを可能にする。コネクタ700に含められ得る例示的な片側係止インターフェースは、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年12月15日出願の米国特許出願第15/843,618号、発明の名称「Unilateral Implant Holders and Related Methods」に開示されている。
【0202】
コネクタ700は、上記のコネクタ500の特徴のうちのいずれかの組み合わせを含み得る。例えば、図5A図5Oに関して上で考察されるように、ヒンジピン714の外側表面は、コネクタ700の係止強度を増加させるために、第2の本体780の空洞784の内壁に対して当接し得る稜角又は他の表面特徴(ここで図示される)を含み得る。
【0203】
回転軸A1を中心に第1及び第2の本体710、780を互いに対して回転させる能力は、有利には、第1及び第2のロッドR1、R2が、例えば、矢状面又は冠状面で、互いに対して斜角をなすときであっても、ロッドが一緒に係止されることを可能にし得る。コネクタ500は、患者の頸部-胸部(CT)境界部にわたって脊椎固定構成物のタンデムロッドを接続する際に特に有用であり得る。例えば、コネクタ500は、CT境界部で生じ得る、異なるねじ軌道に適合するように、横方向オフセット配置でロッドR1、R2を固定し得る。更なる例として、関節運動するコネクタ500の能力は、例えば、本来の脊柱前弯又は脊柱後湾を修復するために、頸部ロッド及び胸部ロッドが矢状面において斜角で互いに係止されることを可能にし得る。コネクタ500はまた、脊椎変形矯正、及び複数の角度付きロッドが互いに連結される他の手技に特に有用であり得る。
【0204】
上記のコネクタ100、200、300、400、500、600及び700のいずれかは、第1及び第2の本体の間で嵌合する先細係止を含み得る。先細係止は、円錐形雌型機構に楔留めされた円錐形雄型機構によって形成され得る。雄型機構の錐体角度は、約5度~約35度の範囲であり得る。雄型機構の錐体角度は、約20度とすることができる。雌型機構の錐体角度は、約5度~約35度の範囲であり得る。雌型機構の錐体角度は、約20度とすることができる。雄型及び雌型錐体機構は、同じ錐体角度又は異なる錐体角度を有し得る。コネクタの幾何学的形状は、コネクタが完全に締め付けられたときに、軸A1に沿って第1及び第2の本体の間に空間が存在するように選択され得、これは、先細係止が係止力の大部分又は全てを生じさせることを確実にし得る。雄型及び雌型機構は、平坦な錐体であってもよく、又は軸方向スプラインなどの表面特徴を含んでもよい。
【0205】
第1及び第2の本体が互いに対して回転し得る程度は、上記のコネクタ100、200、300、400、500、600及び700のいずれかにおいて変化してもよい。第1の本体は、第2の本体に対して最大360度回転可能であってもよい。第1の本体は、第2の本体に対して約180度まで回転可能であってもよい。第1の本体は、第2の本体に対して約60度まで回転可能であってもよい。
【0206】
上記のコネクタ100、200、300、400、500、600、及び700のいずれかのロッド受容凹部の幾何学的形状は、変化してもよい。一方又は両方の凹部は、異なる直径のロッドを収容するように構成されたV字形シートを含んでもよい。
【0207】
本明細書で開示されるコネクタを使用する例示的な方法を以下で説明する。
【0208】
この手技は、標的部位にアクセスするために患者に開放切開又は経皮的切開を形成することによって開始することができる。標的部位は、患者の1つ又は2つ以上の椎骨、長骨若しくは長骨の複数部分、又は任意の他の骨若しくは非骨構造体であってよい。図8に示されているように、標的部位は、患者の頸椎及び胸椎の複数の椎骨であり得る。
【0209】
骨アンカを1つ又は2つ以上の椎骨に打ち込んでもよく、脊椎ロッドは、既知の技術を使用して骨アンカに取り付けることができる。図示される実施例では、左右の脊椎ロッドR1、R2が、8つの骨アンカS1~S8を用いて、隣接する4つの椎骨V1~V4に連結されている。加えて、左右のロッドR3、R4が、4つの骨アンカS9~S12を使用して、2つの追加の椎骨V5~V6に連結されている。ロッドR1、R2は、本明細書で説明される種類の2つのコネクタC1~C2(例えば、コネクタ100、200、300、400、500、600、700のうちのいずれか、又はそれらの組み合わせ若しくは変形)を使用して、それぞれ、ロッドR3、R4に連結され得る。
【0210】
コネクタC1~C2は、示されているように、関節位置で関節運動及び係止され得る。これは、ロッドR1、R3の主要長手方向軸が互いに対して斜角をなすことを可能にし得、及び/又はロッドR2、R4の主要長手方向軸が互いに対して斜角をなすことを可能にし得る。
【0211】
ロッドR1~R4、コネクタC1~C2、及び骨アンカS1~S12の全ては、単一の手技で設置され得る。
【0212】
代替的に、ロッドR1、R2、及び骨アンカS1~S8は、以前の手技において設置されていてもよく、現行の手技は、予め設置された構成体を追加的なレベルに延伸するためにロッドR3、R4、コネクタC1~C2、及び骨アンカS9~S12が設置される再置換手技であってもよい。
【0213】
コネクタC1~C2は、それらが横から見て重なるように、ロッドR1~R4を位置決めするように取り付けられ得る。一方又は両方のコネクタC1~C2はまた、一方又は両方のロッド対R1、R3、及びR2、R4を、それらが後方視又は前方視において重なるように、位置決めするように示される配向から90度回転され得る。
【0214】
同じ又は異なる椎骨レベルに追加のロッド及び/又はコネクタを設置するために、上記の工程を繰り返してもよい。既知の技法を用いて、構築物の最終的な締め付け又は他の調節を実施することができ、その手技を完了することができ、切開が閉鎖される。
【0215】
上記の説明若しくは添付図面において表現された又は示唆された方法工程の任意の順序は、その順序で工程を実施することに開示された方法を限定するものと解釈すべきではないことに留意すべきである。むしろ、本明細書で開示された方法のそれぞれの様々な工程は、任意の様々な順序で行うことができる。更に、説明された方法は、例示的な実施形態に過ぎず、追加の工程を含む、又はより少ない工程を含む、様々な他の方法も本開示の範囲内である。
【0216】
本明細書で例示及び説明される方法は、一般に脊椎ロッドを複数の椎骨に取り付けることを含むが、本明細書のコネクタ及び方法は、任意の骨、非骨組織、又は非生物若しくは非組織対象物内で、様々な他の種類の固定化又は安定化機器と共に用いることができることを理解されたい。本明細書に開示されるコネクタは、完全にインプラントすることができ、又は外部固定化又は安定化システムの一部として使用することができる。本明細書で開示された装置及び方法は、最小侵襲性手術及び/又は切開手術で用いることができる。
【0217】
本明細書で開示される装置及びそれらの様々な構成要素部品は、様々な既知の材料のいずれかから構築することができる。例示的な材料は、例えば、ステンレス鋼、チタン、又はそれらの合金のような金属、PEEK、セラミックス、炭素繊維などのポリマーを含む、外科用途で使用するのに好適である材料を含む。本明細書で開示された装置の様々な構成要素は、剛性又は可撓性であり得る。装置の1つ又は2つ以上の構成要素又は部分は、蛍光透視法及び他の画像処理技法の下での視覚化を容易にするために、放射線不透過性材料から形成することができ、あるいは他の構造物の可視化を干渉しないように放射線透過性材料から形成することができる。例示的な放射線透過性の材料としては、炭素繊維及び高強度のポリマーが挙げられる。
【0218】
以上、特定の実施形態を記載したが、記載された概念の趣旨及び範囲内で多くの変更がなされ得る点を理解されたい。
【0219】
〔実施の態様〕
(1) コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び遠位端を有する、第1の本体と、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、近位端と遠位端との間に延伸する近位-遠位軸を画定する前記近位端及び遠位端を有する、第2の本体と、
前記第1の本体を前記第2の本体に連結するヒンジピンであって、前記ヒンジピンの中央長手方向軸が、前記第1及び第2の本体が互いに対して回転する回転軸を画定する、ヒンジピンと、
前記第1及び第2の本体を前記回転軸に沿って互いに向かって付勢し、それによって、前記回転軸を中心とする前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように、前記第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して移動可能な締結具と、を備える、コネクタ。
(2) 前記締結具が、前記第1及び第2のロッド受容凹部のうちの1つにロッドを固定する、実施態様1に記載のコネクタ。
(3) 前記締結具が、前記第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具であり、前記コネクタが、前記第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具を更に備える、実施態様1に記載のコネクタ。
(4) 前記ヒンジピンが、前記第1の本体と一体的に形成されている、実施態様1に記載のコネクタ。
(5) 前記ヒンジピンが、前記第1及び第2の本体の両方に対して回転可能である、実施態様1に記載のコネクタ。
【0220】
(6) 前記第1及び第2の本体が、互いに対して当接して、前記回転軸を中心とした前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように構成された、それぞれの軸受表面を含む、実施態様1に記載のコネクタ。
(7) 前記軸受表面が、前記第1及び第2の本体の相補的な雄型及び雌型構造によって画定されている、実施態様6に記載のコネクタ。
(8) 前記第1の本体が、円錐形雄型突起を含み、その外面が、前記第1の本体の前記軸受表面を画定し、前記第2の本体が、円錐形雌型凹部を含み、その内面が、前記第2の本体の前記軸受表面を画定している、実施態様6に記載のコネクタ。
(9) 前記軸受表面が各々、歯又はスプラインを含む、実施態様6に記載のコネクタ。
(10) 前記ヒンジピンが、前記第1の本体又は前記第2の本体内に形成された空洞内に受容されている、実施態様1に記載のコネクタ。
【0221】
(11) 前記ヒンジピンは、前記締結具が、前記第1及び第2の本体のうちの前記少なくとも1つに対して移動される際に、前記空洞内で長手方向に並進する、実施態様10に記載のコネクタ。
(12) 前記第1及び第2の本体の前記近位-遠位軸が、互いに対して斜角をなす、実施態様1に記載のコネクタ。
(13) 前記締結具によって加えられる力が、サドルを通して前記ヒンジピンに伝達される、実施態様1に記載のコネクタ。
(14) 前記サドルが、前記第1及び第2の本体を互いに向かって引くように、前記ヒンジピンの対応する円錐形表面に係合し、かつそれに対して当接する、円錐形表面を含む、実施態様13に記載のコネクタ。
(15) 前記サドルが、そこから遠位に延伸するキールを含み、前記キールが、前記ヒンジピン内に形成されたスロット内に受容されており、前記第1及び第2の本体を互いに向かって引くように、前記スロットの対応する軸受表面に係合し、かつそれに対して当接する、軸受表面を有する、実施態様13に記載のコネクタ。
【0222】
(16) 前記キール及び前記スロットの前記軸受表面が、前記回転軸に対して斜角をなす平面内にある、実施態様15に記載のコネクタ。
(17) 前記サドルは、前記ヒンジピンの中央リブが受容される、第1のキールと第2のキールとの間の空間を画定する前記第1及び第2のキールを含み、前記第1及び第2のキールが、前記ヒンジピンの対応する軸受表面に係合し、かつそれに対して当接する軸受表面を有する、実施態様13に記載のコネクタ。
(18) 前記ヒンジピンが、その中に形成されたロッドシートを含み、前記ロッドシートは、ロッドを前記ロッドシートに対して付勢することで、前記ヒンジピンを、前記回転軸に沿って前記第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して並進させるように構成されている、実施態様1に記載のコネクタ。
(19) 前記ロッドシートは、前記ロッドが前記第1のロッド受容凹部内に着座される際に、前記ロッドシートの横側壁がロッドに干渉するように、前記第1のロッド受容凹部に対して位置決めされている、実施態様18に記載のコネクタ。
(20) 前記ロッドシートが、複数の平面で湾曲されている、実施態様18に記載のコネクタ。
【0223】
(21) コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、
前記第1の本体と一体的に形成され、そこから自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、前記第2の本体は、前記ヒンジピンの前記自由端が、前記第2の本体を前記第1の本体に連結するように受容される空洞を有し、それにより、前記第1及び第2の本体が、回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、
前記第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、
前記第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するように、かつ前記第1及び第2の本体を前記回転軸に沿って互いに向かって付勢して、前記回転軸を中心とする前記第1及び第2の本体の相対回転を係止するように構成された第2の締結具と、を備える、コネクタ。
(22) 前記第2の締結具が、前記第2のロッド受容凹部内に配設されたサドルに対して当接して、前記サドルの軸受表面を前記ヒンジピンの軸受表面に対して付勢して、前記第1及び第2の本体を互いに向かって移動させるように構成されている、実施態様21に記載のコネクタ。
(23) 前記第2の締結具が、前記第2のロッド受容凹部内に配設されたロッドに対して当接して、前記ロッドを前記ヒンジピンのロッドシートに対して付勢して、前記第1及び第2の本体を互いに向かって移動させるように構成されている、実施態様21に記載のコネクタ。
(24) 外科的方法であって、
コネクタの第1の本体の第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを挿入することと、
前記コネクタの第2の本体の第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを挿入することであって、前記第2の本体が、ヒンジピンによって前記第1の本体に連結されている、挿入することと、
前記ヒンジピンによって画定された回転軸を中心に前記第2の本体に対して前記第1の本体を回転させることと、
締結具を前記第1及び第2の本体のうちの少なくとも1つに対して移動させて、前記第1及び第2の本体を前記回転軸に沿って互いに向かって付勢し、それによって、前記回転軸を中心とする前記第1及び第2の本体の相対回転を係止することと、
前記第1及び第2のロッドを患者の解剖学的構造に固定することと、を含む、方法。
(25) 前記第1のロッドが、1つ又は2つ以上の骨アンカによって前記患者の頚椎に固定され、前記第2のロッドが、1つ又は2つ以上の骨アンカによって前記患者の胸椎に固定される、実施態様24に記載の方法。
【0224】
(26) 前記第1の本体を前記第2の本体に対して回転させることで、前記第1及び第2のロッドを、互いに対して斜角をなすようにさせる、実施態様24に記載の方法。
(27) 前記締結具を移動させることが、前記第1及び第2のロッドのうちの1つを前記コネクタに固定することと、前記コネクタの回転を係止することと、の両方に有効である、実施態様24に記載の方法。
(28) コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、
前記第1の本体から自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、前記第2の本体は、前記ヒンジピンの前記自由端が、前記第2の本体を前記第1の本体に連結するように受容される空洞を有し、それにより、前記第1及び第2の本体が、前記ヒンジピンの回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、
前記第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、
前記第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具と、を備え、
前記ヒンジピンが、1つ又は2つ以上の角を形成するように交差する複数の平坦面を有し、前記ヒンジピンの前記1つ又は2つ以上の角は、前記第2の締結具が、前記第2のロッド受容凹部内に前記第2のロッドを固定するときに、前記ヒンジピンを定位置に係止する力を前記第2の本体の前記空洞に対して加える、コネクタ。
(29) 前記ヒンジピンの断面が、多角形外形を有する、実施態様28に記載のコネクタ。
(30) 前記第2のロッド受容凹部内に配設されたサドルを更に備え、前記サドルが、そこから遠位に延伸するサドル突出部を含み、前記サドル突出部が、前記ヒンジピンに形成されたスロット内に受容されている、実施態様28に記載のコネクタ。
【0225】
(31) 前記ヒンジピンの前記1つ又は2つ以上の角によって加えられる前記力が、前記サドルを通して前記第2の締結具によって加えられる力から伝達される、実施態様30に記載のコネクタ。
(32) 前記サドル突出部は、前記ヒンジピンの前記スロットの末端が前記サドル突出部に係合し、かつそれに対して当接するときに、前記第2の本体の前記空洞内での前記ヒンジピンの回転を制限する、実施態様30に記載のコネクタ。
(33) 前記サドルが、前記スロットに隣接する前記ヒンジピンの対応する軸受表面に係合し、かつそれに対して当接する、前記サドル突出部に隣接する軸受表面を有する、実施態様30に記載のコネクタ。
(34) 前記ヒンジピンの前記スロットが、前記ヒンジピンの中央リブを中心に半径方向に形成され、前記サドルの前記サドル突出部は、前記ヒンジピンの前記中央リブが受容される陥凹を画定している、実施態様30に記載のコネクタ。
(35) コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、
前記第1の本体から自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、前記第2の本体は、前記ヒンジピンの前記自由端が、前記第2の本体を前記第1の本体に連結するように受容される空洞を有し、それにより、前記第1及び第2の本体が、前記ヒンジピンの回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、
前記第2のロッド受容凹部内に配設されたロッドシートを画定するサドルであって、前記サドルが、そこから遠位に延伸するサドル突出部を含み、前記サドル突出部が、前記ヒンジピンに形成されたスロット内に受容されている、サドルと、
前記第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、
前記サドルの前記ロッドシート上に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具と、を備え、
前記ヒンジピンの前記スロットは、前記第2の締結具が前記第2のロッド受容凹部内に前記第2のロッドを固定するときに、前記ヒンジピンを定位置に係止するように、前記サドル突出部の対応する角度付き軸受表面に係合し、かつそれに対して当接する角度付きカム表面を有する、コネクタ。
【0226】
(36) 前記スロットの前記角度付きカム表面が、前記ヒンジピンの前記長手方向軸に対して斜角で配向されている、実施態様35に記載のコネクタ。
(37)前記サドル突出部の前記角度付き軸受表面が、前記ヒンジピンの前記長手方向軸に対して斜角で配向されている、実施態様36に記載のコネクタ。
(38) 前記サドル突出部の前記角度付き軸受表面が、前記ヒンジピン内の前記スロットの前記角度付きカム表面の前記斜角と一致するように配向されている、実施態様37に記載のコネクタ。
(39) 前記サドル突出部は、前記第2の締結具が前記第2のロッド受容凹部内に前記第2のロッドを固定するときに、前記ヒンジピンを定位置に係止するように、前記ヒンジピンの前記スロットの前記角度付きカム表面に対して力を加える楔形断面を有する、実施態様35に記載のコネクタ。
(40) コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、
前記第1の本体から自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、前記第2の本体は、前記ヒンジピンの前記自由端が、前記第2の本体を前記第1の本体に連結するように受容される空洞を有し、それにより、前記第1及び第2の本体が、前記ヒンジピンの回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、
前記第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、
前記第2のロッド受容凹部内に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具と、を備え、
前記ヒンジピンの前記自由端が、前記空洞を通って前記第2の本体内に画定された開口部内に延伸し、前記開口部が、前記回転軸を中心とした前記第2の本体に対する前記ヒンジピンの前記自由端の回転を制限する断面形状を有する、コネクタ。
【0227】
(41) 前記ヒンジピンの前記自由端が、前記第2の本体の前記開口部内で回転するように構成された断面形状を有し、前記ヒンジピンの前記自由端の前記断面形状、及び前記開口部の前記断面形状が、前記ヒンジピンの前記自由端の回転度を画定する、実施態様40に記載のコネクタ。
(42) 前記第2の本体の前記開口部の前記断面形状、及び前記ヒンジピンの前記自由端の前記断面形状が、D字形であり、前記第2の本体の前記開口部の前記D字形断面が、前記ヒンジピンの前記自由端の前記D字形断面の面積よりも大きい面積を有する、実施態様41に記載のコネクタ。
(43) 前記第2の締結具が、前記第2のロッド受容凹部内に配設されたサドルに対して当接して、前記サドルの軸受表面を前記ヒンジピンの対応する軸受表面に対して付勢するように構成されている、実施態様40に記載のコネクタ。
(44) 前記サドルが、前記サドルの前記軸受表面に隣接する前記サドルの縁から遠位に延伸するサドル突出部を含み、前記サドル突出部が、前記ヒンジピンの前記軸受表面に隣接して前記ヒンジピンに形成されたスロット内に受容されている、実施態様43に記載のコネクタ。
(45) 前記ヒンジピンの前記スロットは、前記ヒンジピンの前記自由端が前記第2の本体の前記貫通孔開口部内に挿入されるときに、前記第2のロッド受容凹部の縁と位置合わせされる、実施態様43に記載のコネクタ。
【0228】
(46) 前記ヒンジピンの前記軸受表面が、前記第2のロッド受容凹部の前記幅の半分よりも長い連続長にわたって前記サドルの前記軸受表面に対して当接する、実施態様45に記載のコネクタ。
(47) コネクタであって、
第1のロッド受容凹部を画定する第1の本体と、
前記第1の本体から自由端まで横方向に延伸するヒンジピンと、
第2のロッド受容凹部を画定する第2の本体であって、前記第2の本体は、前記ヒンジピンの前記自由端が、前記第2の本体を前記第1の本体に連結するように受容される空洞を有し、それにより、前記第1及び第2の本体が、前記ヒンジピンの回転軸を中心に互いに対して回転する、第2の本体と、
前記第2のロッド受容凹部内に配設されたロッドシートを画定するサドルであって、前記サドルが、そこから遠位に延伸するサドル突出部を含み、前記サドル突出部が、前記ヒンジピンに形成されたスロット内に受容されている、サドルと、
前記第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを固定するように構成された第1の締結具と、
前記サドルの前記ロッドシート上に第2のロッドを固定するように構成された第2の締結具と、を備え、
前記ヒンジピンの前記スロットは、前記ヒンジピンの前記自由端が前記第2の本体の前記空洞内に挿入されるときに、前記第2のロッド受容凹部の縁と位置合わせされる、コネクタ。
(48) 前記サドル突出部が、前記サドルの軸受表面に隣接する前記サドルの縁から遠位に延伸し、前記サドル突出部が、前記ヒンジピンの前記スロット内に受容されている、実施態様47に記載のコネクタ。
(49) 前記サドルの前記軸受表面が、前記第2のロッド受容凹部の前記幅の半分よりも長い連続長にわたって前記ヒンジピンの軸受表面に対して当接する、実施態様48に記載のコネクタ。
(50) 外科的方法であって、
コネクタの第1の本体の第1のロッド受容凹部内に第1のロッドを挿入することであって、前記第1の本体が、そこから自由端まで横方向に延伸するヒンジピンを含む、挿入することと、
前記コネクタの第2の本体の第2のロッド受容凹部内に配設されたサドル内に形成されたロッドシート上に第2のロッドを挿入することであって、前記第1の本体の前記ヒンジピンが、前記第2の本体内に形成された空洞内に挿入され、それによって、前記コネクタの前記第1の本体を前記コネクタの前記第2の本体に連結する、挿入することと、
前記ヒンジピンによって画定された回転軸を中心に前記第2の本体に対して前記第1の本体を回転させることであって、前記ヒンジピン内に形成されたスロットが、前記サドルから遠位に延伸するサドル突出部を中心に回転するように、回転させることと、
締結具を前記第2の本体に対して移動させて、前記第2のロッド受容凹部内に前記第2のロッドを固定し、それによって、前記回転軸を中心とした前記第1及び第2の本体の相対回転を係止することと、
前記第1及び第2のロッドを患者の解剖学的構造に固定することと、を含む、外科的方法。
【0229】
(51) 前記締結具を前記第2の本体に対して移動させることで、前記サドルの軸受表面を前記ヒンジピンの対応する軸受表面に対して付勢し、それによって、前記ヒンジピンの1つ又は2つ以上の角に、前記第2の本体の前記空洞に対して力を加えさせる、実施態様50に記載の外科的方法。
(52) 前記ヒンジピンによって画定される回転軸を中心に前記第2の本体に対して前記第1の本体を回転させることは、前記ヒンジピンの前記スロットの末端が前記サドル突出部に係合し、かつそれに対して当接するときに、前記サドル突出部が前記ヒンジピンの回転を制限するように、前記第2の本体に対して前記第1の本体を回転させることを含む、実施態様50に記載の外科的方法。
(53) 前記ヒンジピンの前記スロットが、角度付きカム表面を有し、前記サドル突出部が、対応する角度付き軸受表面を有し、前記第2の本体に対して前記締結具を移動させることで、前記サドル突出部の前記角度付き軸受表面を前記スロットの前記角度付きカム表面に楔留めする、実施態様50に記載の外科的方法。
(54) 前記ヒンジピンによって画定された回転軸を中心に前記第2の本体に対して前記第1の本体を回転させることは、前記ヒンジピンの前記自由端が、前記コネクタの前記第2の本体内に画定された開口部内で回転するように、前記第1の本体を回転させることを含み、前記開口部が、前記ヒンジピンの前記自由端の回転を制限する断面形状を有する、実施態様50に記載の外科的方法。
(55) 前記ヒンジピンによって画定された回転軸を中心に前記第2の本体に対して前記第1の本体を回転させることは、前記ヒンジピンの前記スロットが、前記サドルの縁から遠位に延伸し、かつ前記第2のロッド受容凹部の縁と位置合わせされている前記サドル突出部を中心に回転するように、前記第1の本体を回転させることを含む、実施態様50に記載の外科的方法。
【0230】
(56) 前記締結具を前記第2の本体に対して移動させることで、前記第2のロッド受容凹部の前記幅の半分よりも長い連続長にわたって前記ヒンジピンの対応する軸受表面に対して前記サドルの軸受表面を付勢する、実施態様55に記載の外科的方法。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図1I
図1J
図1K
図1L
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図3J
図3K
図3L
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図5G
図5H
図5I
図5J
図5K
図5L
図5M
図5N
図5O
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図6F
図6G
図6H
図6I
図6J
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図7I
図7J
図7K
図7L
図7M
図7N
図7O
図8