(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】情報管理システム及び情報管理方法
(51)【国際特許分類】
G16H 10/60 20180101AFI20220808BHJP
【FI】
G16H10/60
(21)【出願番号】P 2020183060
(22)【出願日】2020-10-30
(62)【分割の表示】P 2017562404の分割
【原出願日】2016-01-22
【審査請求日】2020-10-30
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (その1)開催日 2015年10月8日 集会名 聞き取り調査 沖縄コンベンションセンター面談スペース(宜野湾市真志喜4丁目3-1) (その2)開催日 2015年10月9日 集会名 聞き取り調査 医療法人 栄仁会 宇治おおばく病院(京都府宇治市五ケ庄三番割32-1) (その3)開催日 2015年10月13日 集会名 聞き取り調査 医療法人 長尾会 ねや川サナトリウム(大阪府寝屋川市寝屋川公園2370-6) (その4)開催日 2015年10月22日 集会名 聞き取り調査 公益財団法人 復康会 沼津中央病院(静岡県沼津市中瀬町24番1号) (その5)開催日 2015年10月22日 集会名 聞き取り調査 医療法人社団 澤記念会神経科浜松病院(静岡県浜松市中区広沢二丁目56番1号)
(73)【特許権者】
【識別番号】000206956
【氏名又は名称】大塚製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 啓之
【審査官】加舎 理紅子
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-170040(JP,A)
【文献】特表2011-501845(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0066451(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00 - 80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
精神疾患症状を有する患者に関するカルテ情報から、前記患者の疾患に関連する因子情報を抽出する解析部と、
前記解析部によって抽出された因子情報を、前記患者と関連付けて記憶する因子情報記憶部と、
検索要求を受けた場合に、当該検索要求で指定された患者に対応する前記因子情報を出力する因子情報検索部と、
外部入力により指定された患者と前記因子情報が類似する患者の症例を検索する類似症例検索部と、
を備え、
前記因子情報は、患者の生活背景に関する少なくとも一つの因子情報及び患者の退院後生活環境に関する少なくとも一つの因子情報を含み、
前記生活背景に関する因子情報は、いじめの有無、虐待の有無、離婚経験、最終学歴および就労経験の少なくともいずれかの情報を含み、
前記類似症例検索部は、前記因子情報記憶部から、前記指定された患者と関連付けられた前記因子情報を抽出し、保有している因子情報のうち、患者の退院後生活環境に関する少なくとも一つの因子情報が前記抽出した因子情報と一致する他の患者を抽出することを特徴とする、情報管理システム。
【請求項2】
前記類似症例検索部は、保有している因子情報のうち、患者の生活背景に関する少なくとも一つの因子情報が前記抽出した因子情報と一致する他の患者を抽出する、請求項1に記載の情報管理システム。
【請求項3】
前記因子情報記憶部は、前記因子情報を前記患者の患者IDと関連付けて記憶する、請求項1または2に記載の情報管理システム。
【請求項4】
コンピュータによって実施される情報管理方法であって、
精神疾患症状を有する患者に関するカルテ情報から、前記患者の疾患に関連する因子情報を抽出する解析ステップと、
前記解析ステップによって抽出された因子情報を、前記患者と関連付けて記憶する因子情報記憶ステップと、
検索要求を受けた場合に、当該検索要求で指定された患者に対応する前記因子情報を出力する因子情報検索ステップと、
外部入力により指定された患者と前記因子情報が類似する患者の症例を検索する類似症例検索ステップと、
を備え、
前記因子情報は、患者の生活背景に関する少なくとも一つの因子情報及び患者の退院後生活環境に関する少なくとも一つの因子情報を含み、
前記生活背景に関する因子情報は、いじめの有無、虐待の有無、離婚経験、最終学歴および就労経験の少なくともいずれかの情報を含み、
前記類似症例検索ステップでは、前記因子情報記憶ステップによって、前記指定された患者と関連付けられた前記因子情報を抽出し、保有している因子情報のうち、患者の退院後生活環境に関する少なくとも一つの因子情報が前記抽出した因子情報と一致する他の患者を抽出することを特徴とする、情報管理方法。
【請求項5】
前記因子情報記憶ステップでは、前記因子情報を前記患者の患者IDと関連付けて記憶する、請求項4に記載の情報管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、患者の治療効率を向上できる情報管理システム、特に、精神疾患症状を有する患者の治療効率を向上できる情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、患者の病状、処置、経過などを記録したカルテを電子情報としてデータベースで管理する電子カルテが開発され普及してきている(例えば、特許文献1)。電子カルテの導入によって、それまで紙ベースで蓄積されてきた診療行為記録は電子的に蓄積されるようになった。
【0003】
内科および外科用の電子カルテには、患者の個人情報、症状、検査結果などが記録可能になっている。また、精神科用の電子カルテとしては、基本的には、内科および外科用の電子カルテを単純に適用したものが用いられることが多いが、隔離や拘束の記録といった特別項目や、生活エピソード等を文章で記録可能な自由入力欄を備えた電子カルテも存在する(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2000-235577号公報
【文献】特開2015-069348号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
精神疾患症状を有する患者の治療においては、内科や外科領域で用いられる検査結果や症状に関する情報だけでなく、自由入力欄に記録される事項も、患者の治療方法・看護方法を正確に判断するための重要な情報となる。しかし、自由入力欄への記載量は、時には数十ページに及ぶほど膨大となる。そのため、医師等は、担当患者の治療方法・看護方法を電子カルテから判断するために、膨大なテキスト情報を読まなければならず、治療効率の低下を招いていた。ここで、精神疾患症状を呈する疾患としては、うつ病、統合失調症、不安障害、薬物・アルコール依存症などとともに、アルツハイマー病などの認知症やパーキンソン病などの中枢神経疾患が含まれるが、それらには限られない。
【0006】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであって、患者、特に、精神疾患症状を有する患者に対する治療効率を大幅に向上させる情報管理システム及び情報管理方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、本発明は、下記の項に示す情報管理システムおよび情報管理方法を提供する。
項1.
患者に関するカルテ情報から、前記患者の疾患に関連する因子情報を抽出する解析部と、
前記解析部によって抽出された因子情報を、前記患者と関連付けて記憶する因子情報記憶部と、
検索要求を受けた場合に、当該検索要求で指定された患者に対応する前記因子情報を出力する因子情報検索部と、を備え、
前記因子情報は、患者の生活背景に関する少なくとも一つの因子情報及び/または患者の退院後生活環境に関する少なくとも一つの因子情報を含むことを特徴とする、情報管理システム。
項2.
前記生活背景に関する因子情報は、いじめの有無、虐待の有無、離婚経験、最終学歴および就労経験の少なくともいずれかの情報を含む、項1に記載の精神科用情報管理システム。
項3.
外部入力により指定された患者と前記因子情報が類似する患者の症例を検索する類似症例検索部をさらに備え、
該類似症例検索部は、前記因子情報記憶部から、前記指定された患者と関連付けられた前記因子情報を抽出し、保有している因子情報の少なくとも一部が前記抽出した因子情報と一致する他の患者の因子情報を抽出する、項1または2に記載の情報管理システム。
項4.
前記類似症例検索部は、保有している因子情報のうち、患者の生活背景に関する少なくとも一つの因子情報が前記抽出した因子情報と一致する他の患者を抽出する、項3に記載の情報管理システム。
項5.
前記類似症例検索部は、保有している因子情報のうち、患者の退院後生活環境に関する少なくとも一つの因子情報が前記抽出した因子情報と一致する他の患者を抽出する、項3に記載の情報管理システム。
項6.
前記因子情報記憶部は、前記因子情報を前記患者の患者IDと関連付けて記憶する、項1から5のいずれかに記載の情報管理システム。
項7.
患者に関するカルテ情報から、前記患者の疾患に関連する因子情報を抽出する解析ステップと、
前記解析ステップによって抽出された因子情報を、前記患者と関連付けて記憶する因子情報記憶ステップと、
検索要求を受けた場合に、当該検索要求で指定された患者に対応する前記因子情報を出力する因子情報検索ステップと、を備え、
前記因子情報は、患者の生活背景に関する少なくとも一つの因子情報及び/または患者の退院後生活環境に関する少なくとも一つの因子情報を含むことを特徴とする、情報管理方法。
項8.
外部入力により指定された患者と前記因子情報が類似する患者の症例を検索する類似症例検索ステップをさらに備え、
該類似症例検索ステップでは、前記因子情報記憶ステップによって記憶された因子情報から、前記指定された患者と関連付けられた前記因子情報を抽出し、保有している因子情報の少なくとも一部が前記抽出した因子情報と一致する他の患者の因子情報を抽出する、項7に記載の情報管理方法。
項9.
前記因子情報記憶ステップでは、前記因子情報を前記患者の患者IDと関連付けて記憶する、項7または8に記載の情報管理方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、患者、特に、精神疾患症状を有する患者に対する治療効率を大幅に向上させる情報管理システム及び情報管理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の実施の形態の精神科用情報管理システムの構成を示す模式図である。
【
図4】テキストマイニングによる因子情報の抽出の具体例であり、(a)は、ある患者に関するテキストデータであり、(b)は、このテキストデータから抽出された因子情報である。
【
図7】ある患者の治療難易度・看護難易度・退院難易度の画面の具体例である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は下記実施の形態に限定されるものではない。
【0011】
(全体構成)
本実施の形態は本発明の情報管理システムを精神科病院に適用した場合の例を示すものである。
図1は本実施の形態の精神科用情報管理システム1の構成を示す模式図である。
図1において、精神科用情報管理システム1は、クライアント端末100と、電子カルテサーバ200と、精神科用データ処理サーバ300と、を備えている。
【0012】
<クライアント端末>
クライアント端末100は、医師や看護師等のユーザが操作する端末であり、ユーザが所属する病院内に1または複数設けられる。クライアント端末100は、例えば汎用のパーソナルコンピュータ、またはタブレット等の携帯端末で構成され、入力装置110、表示装置120および情報処理装置130を備えている。
【0013】
入力装置110は、ユーザからの操作入力およびデータ入力を受け付ける、キーボード、マウス、タッチパネルなどから構成されている。また、表示装置120は、液晶モニターなどから構成されており、入力装置110によるデータ入力のための画面や、後述する因子情報の検索結果や難易度の結果等を示す画面を表示する。情報処理装置130は、図示しないCPU、ハードディスク装置およびメモリ等を備え、入力装置110からの操作等に応じて、各種情報処理や通信処理を行う。
【0014】
例えば、精神疾患患者の診察を受けた医師は、電子カルテを表示するためのプログラムを起動させることにより、表示装置120に電子カルテの画面を表示させ、入力装置110を介して患者の症状・病名、患者に施した医療行為などを入力する。入力された情報は、カルテ情報として、クライアント端末100から電子カルテサーバ200に送信される。
【0015】
本実施の形態において、カルテ情報は、診療記録データ、処方情報データ、看護記録データ、精神保健福祉士(PSW)記録データ、検査結果データに分類される。
【0016】
診療記録データは、医師が入力装置110を介して診察時などに入力する、患者の症状・病名、患者に施した医療行為などのデータである。精神科では、診察やカウンセリングにて患者が話した内容が詳細に記録されることになるが、患者の話す内容は様々あり、発熱や発疹の有無などのような一定の形式には収まらない。このため、精神科の診療記録データは、通常は定型フォーマットではなく、不定形の文章の形態で記録される。
【0017】
処方記録データは、患者に処方した医薬品の情報である。
【0018】
看護記録データは、看護師が入力装置110を介して、入院患者についての睡眠障害や自殺企図などの状況を記録したデータである。医師による診療記録データと同様に、精神科の看護記録データも一定の形式に収まるものではないため、記録者それぞれの文体にて記録されることが多い。
【0019】
PSW記録データは、患者から相談を受けた際に聞き取った内容、例えば、患者の生活歴・生活環境、患者を支持するキーパーソンの存在の有無などを記録したデータである。
【0020】
検査結果データは、患者に対して行われた様々な検査の結果を記録したデータである。具体的には、各種血液検査の結果や、X線やCTスキャンの画像が、検査結果データに該当する。
【0021】
なお、精神科領域では、診療・看護・PSW相談の各段階において、患者との面談結果などを細かく記録する必要があるため、電子カルテの画面は、ユーザが自由な形式で入力できるような入力欄を有している。精神科領域では、この入力欄への記載量が時には数十ページに及ぶほど膨大となり、ここに記載される事項が治療方法・看護方法を決めるための重要な情報となる。
【0022】
<電子カルテサーバ>
電子カルテサーバ200は、上記病院内に設置されており、例えばLAN2を介してクライアント端末100と通信可能に接続されている。電子カルテサーバ200とクライアント端末100との接続は、有線接続であってもよいし、無線接続であってもよい。電子カルテサーバ200は、カルテ情報処理部210およびカルテ情報記憶部220を備えている。
【0023】
カルテ情報処理部210は、内部に記憶された電子カルテプログラムをCPUが実行することによって実現される機能ブロックであり、カルテ情報検索・参照部211、カルテ情報更新部212および解析部213を備えている。
【0024】
カルテ情報記憶部220は、例えばハードディスク装置によって構成されており、精神疾患患者に関するカルテ情報を記憶する。具体的には、カルテ情報記憶部220は、カルテ情報として、診療記録データベース221、処方記録データベース222、看護記録データベース223、精神保健福祉士(PSW)記録データベース224および検査結果データベース225を記憶している。これらの各データベース221~225は、病院で診察・治療を受けた患者に関する上述の診療記録データ、処方情報データ、看護記録データ、PSW記録データおよび検査結果データを、それぞれベータベース化したものである。
【0025】
カルテ情報検索・参照部211は、クライアント端末100からの要求に応じて、カルテ情報記憶部220に記憶されたカルテ情報を検索・参照する機能を有している。具体的には、クライアント端末100においてユーザが入力装置110を操作することにより、情報処理装置130の記憶領域に記憶されたフォーマットにしたがって、表示装置120に電子カルテの初期画面を表示させる。続いてユーザが、初期画面において患者番号などを指定すると、情報処理装置130は指定された患者番号に対応する患者のカルテ情報を参照する要求を、電子カルテサーバ200に送信する。これに応じて、カルテ情報検索・参照部211は、カルテ情報記憶部220に記憶されている各データベース221~225にアクセスして、要求された患者のカルテ情報を検索し、検索結果をクライアント端末100に送信する。これにより、表示装置120に、指定された患者番号に対応する患者のカルテ情報が表示される。
【0026】
なお、表示装置120には、カルテ情報の全データをまとめて表示してもよいし、画面を切り替えることによってカルテ情報の各データ(診療記録データ、処方記録データ、看護記録データ、PSW記録データ、検査結果データ)を1つずつ表示してもよい。
【0027】
カルテ情報更新部212は、カルテ情報記憶部220に記憶されたカルテ情報を更新する機能を有している。具体的には、クライアント端末100からカルテ情報が送信されると、カルテ情報更新部212は、カルテ情報を受信し、カルテ情報のデータの分類に従ってカルテ情報記憶部220にテキストデータとして記憶させる。具体的には、カルテ情報更新部212は、受信したカルテ情報の診療記録データ、処方情報データ、看護記録データ、PSW記録データおよび検査結果データをそれぞれ、診療記録データベース221、処方記録データベース222、看護記録データベース223、PSW記録データベース224および検査結果データベース225に追加する。
【0028】
なお、各データベース221~225への記録内容については、記録内容毎に所定の電子カルテタグまたは電子カルテコードが付されており、例えば、カルテ情報検索・参照部211による参照・検索の際には、その電子カルテタグ・電子カルテコードを利用することにより、迅速な処理ができるようになっている。なお、ユーザが自由形式で入力した部分については、通常はタグやコードは付されないが、検索インデックスを付すようにしても良い。
【0029】
解析部213は、カルテ情報記憶部220に記憶されたカルテ情報から、前記精神疾患患者の症状の因子情報を抽出する機能を有する。解析部213の機能の詳細は、後述する。
【0030】
<精神科用データ処理サーバ>
精神科用データ処理サーバ300は、例えば、精神科医療に関する情報を管理する外部機関に設置されており、当該外部機関と提携する1または複数の病院からアクセス可能となっている。電子カルテサーバ200およびクライアント端末100は、LAN2およびインターネット3を介して、精神科用データ処理サーバ300と通信可能に接続されている。
【0031】
精神科用データ処理サーバ300は、因子情報処理部310および因子情報記憶部320を備えている。因子情報処理部310は、内部に記憶された因子情報処理プログラムをCPUが実行することによって実現される機能ブロックであり、因子情報取得部311、因子情報検索部312、特定症例検索部313、類似症例検索部314、難易度設定部315、ベストプラクティス(PB)抽出部316、入院期間予測部317および再入院率予測部318を備えている。これらの各部の機能については、後述する。
【0032】
因子情報記憶部320は、例えばハードディスク装置によって構成されており、電子カルテサーバ200の解析部213によって抽出された因子情報を因子情報データベース321として記憶する。
【0033】
(因子情報の定義)
因子情報とは、精神疾患患者の疾患に関連する情報の要約であり、患者に対する治療/看護の方法を決定する要素となるものである。因子情報の具体例を
図2に示す。因子情報は、病名、症状といった、疾患に関連する項目である因子と、各因子に対する患者の回答・診断結果とからなる情報である。
【0034】
本実施の形態において、因子情報は、病名情報、患者情報、入院情報、薬剤情報、患者の生活背景および退院後生活環境に関する情報を含む。これらの情報のうち、内科や外科の領域においては、因子情報として、病名情報、患者情報、入院情報、薬剤情報に関する情報を含む。病名情報は、患者の病名および症状等を示す情報であり、患者情報は、患者ID、生年月日、性別、初発時の年齢、拒薬傾向などを示す情報であり、入院情報は、入院日数、入院時の年齢、入院回数、入院時入院形態、隔離の有無、拘束の有無、睡眠障害、ストレス耐性、退院意欲、薬物依存、自殺企図などを示す情報であり、薬剤情報は、入院時に服用していた薬剤、退院時に服用していた薬剤などを示す情報である。ここで、患者IDは、電子カルテサーバにおける患者番号と同じものであっても良いし、個人情報保護やセキュリティのために患者番号と異なるものであってもよい。患者IDが患者番号と異なる場合には、例えば各病院・各施設ごとに患者番号と患者IDとの相関を示すテーブルなどを記憶しておく必要がある。
【0035】
本実施の形態では、因子情報は、患者の生活背景および退院後生活環境に関する情報をさらに含んでいる。患者の生活背景に関する因子情報は、例えば、患者に対するいじめや虐待の有無、患者の離婚経験、患者の最終学歴および就労経験などであり、退院後生活環境に関する因子情報は、例えば、患者の職業、キーパーソン(保護者等)の存在、および住居などである。
【0036】
なお、
図2に示す因子情報は一例であり、疾患に関連する情報であれば、特に限定されない。例えば、患者の生活背景に関する因子情報として、両親の離婚または死別の有無、対人関係の問題、通報・犯罪の有無等が挙げられる。
【0037】
(精神科用情報管理システムの機能)
以下、本実施の形態の精神科用情報管理システム1において、ユーザが利用可能な機能について説明する。
【0038】
<因子情報の抽出・取得>
本実施の形態では、
図1における解析部213によって、上述の因子情報をカルテ情報記憶部220に記憶された各データベース221~225から抽出することができる。具体的には、解析部213は、診療記録データベース221から、病名、症状、自殺企図、いじめの有無などの因子情報を抽出し、処方記録データベース222から、投与した薬剤などの因子情報を抽出し、看護記録データベース223から、睡眠障害、拘束の有無、自殺企図などの因子情報を抽出し、PSW記録データベース224からいじめの有無、就労経験などの因子情報を抽出する。
【0039】
本実施の形態では、解析部213は、テキストマイニングの手法を用いることによって、各データベース221~225のテキストデータから因子情報を抽出する。
図3は、解析部213による因子情報の抽出方法を説明する図である。
【0040】
解析部213は、まず、各データベース221~225に記録されているカルテ情報のテキストデータを読み取り、その内容をテキスト解析して、因子情報を抽出する。このテキスト解析は自由形式にて記載されている面談記録などについても実行される。具体的には、テキスト情報を単語に分割するとともに構文解析を行い、さらに同義語を整理することで、システム内の辞書に収められている各因子に関係のある情報を抽出する。さらに、テキスト情報から時制を抜き出すことにより、各因子に関する事象の発生時期も抽出する。この因子の抽出は、従来から知られているテキストマイニングの手法により実行できる。
【0041】
テキストマイニングによる因子情報の抽出の具体例を
図4に示す。
図4(a)は、診療記録データベース221に記録された、ある患者に関するテキストデータであり、
図4(b)は、このテキストデータから抽出された因子情報である。他のカルテ情報に対してもテキストマイニングを実行することにより、
図2に示すような因子情報が抽出される。
【0042】
因子情報の抽出が完了すると、解析部213は、因子情報のデータをコード化して、患者IDとともに精神科用データ処理サーバ300に送信する。精神科用データ処理サーバ300では、因子情報取得部311が因子情報を受信して、因子情報記憶部320内の因子情報データベース321に患者IDと関連付けて記憶させる。これにより、因子情報データベース321が更新される。ここで、患者IDは上述したように、電子カルテサーバにおける患者番号とは異なるものであっても良い。
【0043】
なお、各データベース221~225に記憶されたカルテ情報のうち、電子カルテタグや電子カルテコードが付された情報については、実際のテキストデータを直接読み取るのではなく、電子カルテタグや電子カルテコードを直接的に因子情報コードに変換させても良い。
【0044】
解析部213による因子情報の抽出は、まず、精神科用情報管理システム1の初期設定時にデータベース221~225にアクセスして行われる。初期設定後は、解析部213が、一定期間毎にデータベース221~225の更新された内容を取り込むようにしても良いし、各クライアント端末100と連携しておき、新しいカルテ情報が電子カルテサーバ200に送信される毎に、解析部213を起動して因子情報を抽出するようにしても良い。
【0045】
<因子情報の検索・表示>
因子情報記憶部320に記憶された因子情報データベース321は、外部から検索することが可能となっている。本実施の形態では、因子情報検索部312が、外部から検索要求を受けた場合に、当該検索要求で指定された患者に対応する因子情報を出力する機能を有している。例えば、ある患者の因子情報を検索する場合、精神科用データ処理サーバ300にアクセス可能なクライアント端末100において、ユーザが入力装置110を操作して、患者ID(例えば、ABCDE-12345)を指定して検索要求を行う。これに応じて、因子情報検索部312は、因子情報データベース321から、検索要求で指定された患者IDに対応する因子情報を検索して、クライアント端末100に出力する。これにより、当該クライアント端末100の表示装置120に、
図5に示す因子情報が表示される。なお、患者IDが電子カルテサーバにおける患者番号と異なる場合には、ユーザが患者番号を指定したときに、クライアント端末100側で、患者番号を患者IDに変換して、精神科用データ処理サーバ300に問い合わせを行うことになる。
【0046】
(精神科用情報管理システムの主な特徴)
以上のように、本実施の形態による精神科用情報管理システム1では、患者との面談情報など自由形式で記載されていた情報を、因子情報として抽出してデータベース化することができる。特に、本実施の形態では、前記因子情報に、これまではデータベース化されていなかった、患者の生活背景に関する因子情報が含まれる。このため、例えば、医師や看護師などが患者ID毎の因子情報を検索要求して表示装置120に表示させるだけで、患者の状態をその因子情報に基づき把握することができる。したがって、生活背景に関する因子情報を把握するために、膨大なテキスト情報を読まなければならなかった従来のシステムに比べて、時間および労力を大幅に短縮でき、精神科治療の効率を大幅に向上させることができる。さらには、データベース221~225に別個に登録されていた情報を統合して表示できるため、治療チーム全体での情報共有も容易になる。
【0047】
(他の機能)
精神科用情報管理システム1において、ユーザは、上述の機能の他、以下の機能を利用できる。
【0048】
<特定症例の検索>
また、本実施の形態では、特定症例検索部313によって、因子情報データベース321から特定症例を検索することが可能となっている。具体的には、クライアント端末100において、ユーザが入力装置110を操作することにより、表示装置120に電子カルテの初期画面を表示させ、当該初期画面における検索ボタンを選択して検索ボックスに因子情報を入力する。例えば、検索ボックスには各因子が配列されており、ユーザは特定症例に対応する因子をクリックすることにより、因子情報を入力することができる。
【0049】
ここで、入力可能な因子情報には、患者の生活背景や退院後生活環境が含まれる。例えば、年齢の因子情報欄に“20代”、就労経験の因子情報欄に“あり”、職業の因子情報欄に“無職”を入力すれば、20代で就労経験があるが現在は無職の患者の情報の検索を実行することができる。
【0050】
検索が実行されると、クライアント端末100から、入力された因子情報に対応する特定症例の検索要求が精神科用データ処理サーバ300に送信される。特定症例検索部313は、当該検索要求に応じて、因子情報データベース321を参照して、入力された因子情報を有する症例を抽出し、抽出された症例の情報をクライアント端末100に送信する。これにより、表示装置120に、検索ボックスに入力した因子情報に該当する患者の症例の情報を表示することができる。
図5は、表示装置120に表示された特定症例の情報の具体例である。
【0051】
なお、特定症例検索部313のよる具体的な処理手順は以下の通りである。入力装置110により、検索する因子情報が入力され、検索ボタンがクリックされると、特定症例検索部313は、入力のあった全ての因子情報について、それらをコード変換して、因子情報データベース321を参照し、入力のあった全ての因子情報のコードと結び付けられている患者IDを探索して、抽出する。そして、特定症例検索部313は、抽出した患者IDに関する因子情報コードを因子情報に変換してクライアント端末100に送信する。
【0052】
このように、精神科用情報管理システム1では、従来、自由入力欄の面談記録にのみ記載されているような患者の生活背景や退院後生活環境に基づいて症例を抽出し、参照することができる。
【0053】
<類似症例の検索>
また、本実施の形態では、類似症例検索部314が、外部入力により指定された患者と因子情報が類似する患者の症例を、因子情報データベース321から検索することが可能となっている。具体的には、クライアント端末100において、ある患者に関する情報を表示装置120に表示している状態で、ユーザが入力装置110により“類似症例”の表示部分を選択すると、クライアント端末100から、当該患者に類似する症例の検索要求が精神科用データ処理サーバ300に送信される。類似症例検索部314は、当該検索要求を受信すると、まず、因子情報記憶部320の因子情報データベース321を参照して、該当の患者IDと関連付けられている全ての因子情報を抽出する。そして、類似症例検索部314は、保有している因子情報の少なくとも一部が前記抽出した因子情報と一致する他の患者のIDを検索する。
【0054】
具体的には、保有している因子情報の全てが前記抽出した因子情報と一致する他の患者が存在する場合、類似症例検索部314は、当該患者のIDを抽出する。一方、保有している因子情報の全てが前記抽出した因子情報と一致する患者が存在しない場合は、類似症例検索部314は、抽出した因子情報と一致する因子情報の数が多い患者のIDを抽出するようにしても良い。類似症例検索部314は、該当する患者のIDを抽出すると、当該患者の因子情報を抽出してクライアント端末100に送信する。これにより、指定された患者と因子情報が類似する患者の症例が、表示装置120に表示される。
【0055】
図6は、表示装置120に表示された類似症例の一覧の具体例である。なお、当該一覧の右端欄の「ベストプラクティス」については、後述する。
【0056】
本実施の形態では、類似症例検索部314は、保有している因子情報のうち、患者の生活背景に関する少なくとも一つの因子情報が前記抽出した因子情報と一致する他の患者を抽出することが好ましい。または、類似症例検索部314は、保有している因子情報のうち、患者の退院後生活環境に関する少なくとも一つの因子情報が前記抽出した因子情報と一致する他の患者を抽出することが好ましい。つまり、患者の生活背景や退院後生活環境に関する因子情報を類似症例検出の対象としている。
【0057】
患者の生活背景や退院後生活環境は、精神科の治療/看護においては重要な因子情報であるが、従来は自由形式で入力された情報であるため、特定の患者と生活背景や退院後生活環境が類似した患者の症例を検索することが困難であった。これに対し、本実施の形態では、生活背景や退院後生活環境が類似する患者の症例を容易に検出することができるため、患者の治療や看護に大きく貢献することができる。
【0058】
<難易度の設定>
また、本実施の形態では、難易度設定部315によって、患者毎に治療難易度・看護難易度・退院難易度など各種の難易度を設定し、患者ID毎にその各種難易度を、因子情報記憶部320に記憶しておくことができる。難易度は、難易性に関連する所定の複数の因子情報を組み合わせることで算出できる。以下、難易度設定部315による難易度の算出方法について説明する。
【0059】
例えば、因子情報データベース321に記憶されている因子情報の中から因子A,B,C,Dを用いた場合、
難易度ポイント=Ka×A+Kb×B+Kc×C+Kd×D (Ka~Kd:重み付け係数)
により難易度ポイントを算出し、それを複数の閾値と比較することで、難易度を例えば3段階で判定できる。なお、因子A~Dについては、各因子の有り無しに応じて0又は1としたり、程度に応じて得点化することができる。具体的には、看護難易度であれば、例えば以下のように判定できる。まず、看護難易度ポイントを以下の式で算出する。
【0060】
看護難易度ポイント=4×拘束の有無+2×睡眠障害の有無+1×ストレス耐性度
算出された看護難易度ポイントが4より大きければ難易度3、1より大きく4未満であれば難易度2、1未満であれば難易度1という具合に設定できる。
【0061】
難易度設定部315は、設定した難易度を、患者のIDと関連付けて因子情報記憶部320に記憶させる。これにより、クライアント端末100のユーザが、入力装置110を操作して、ある患者の難易度の情報を要求した場合、精神科用データ処理サーバ300から、因子情報とともに難易度の情報が送信され、当該患者の各種難易度が、表示装置120に表示される。
図7は、表示装置120に表示された、ある患者の治療難易度・看護難易度・退院難易度の画面の具体例である。
【0062】
本実施の形態では、上述のように面談記録など自由形式で記載される入力欄からも因子情報を得ているため、その入力欄からのみ得られる因子情報、例えば、患者の拘束の有無、退院意欲の有無、キーパーソンの存在の有無のような因子情報を用いて難易度を判定できる。このため、よりきめ細かい設定により難易度を正確に判定できる。
【0063】
なお、難易度設定部315は、患者の治療難易度、看護難易度、退院難易度うちの少なくとも2つの難易度を別個に設定することが好ましい。
【0064】
<ベストプラクティスの抽出>
また、本実施の形態では、PB抽出部316が、最適な治療や看護が実施されたケースをベストプラクティスとしてマーキング(抽出)することができる。具体的には、PB抽出部316は、難易度が所定値よりも高く、且つ、入院期間が所定期間よりも短い患者のケースをベストプラクティスとして抽出する。ベストプラクティスの抽出件数は、特に限定されない。
【0065】
本実施の形態では、電子カルテサーバ200の解析部213がカルテ情報記憶部220の各データベース221~225から因子情報を抽出し、精神科用データ処理サーバ300に抽出された因子情報が送信された際に、PB抽出部316が、入院期間についての因子情報を参照し、入院期間が例えば90日未満であって、難易度が所定値(難易度3)よりも高いケースにベストプラクティスのコードを付与する。
【0066】
これにより、クライアント端末100において、類似症例を検索した場合に、
図6の一覧の右端欄に示すように、「ベストプラクティス」の項目が表示される。当該項目では、治療面、看護面、退院面で、ベストプラクティスに該当するケースに「○」印が表示される。具体的には、患者IDがABCDE-089のケースでは、治療面、看護面、退院面すべてにおいて難易度が高いが入院期間が66日であったため、治療面、看護面、退院面すべてにおいてベストプラクティスとしてコードが付与されている。一方、患者IDがABCDE-198のケースでは、治療面、看護面では難易度は高くないが退院面で難易度が高く、入院期間が81日であったため、退院面についてのみベストプラクティスとしてコードが付与されている。医師等は、担当患者の類似症例として挙げられたケースの中から、ベストプラクティスに該当するケースの患者の因子情報やカルテ情報を参照することにより、担当患者に対する治療/看護の方針をより適切に決定することが可能となる。
【0067】
なお、難易度設定部315が患者の治療難易度、看護難易度、退院難易度のうちの少なくとも2つの難易度を別個に設定した場合に、前記少なくとも2つの難易度のいずれもが所定値よりも高く、且つ、入院期間が所定期間よりも短い患者の情報をベストプラクティスとして抽出することが望ましい。これにより医師等は、より理想的なケースを参照することができる。
【0068】
<入院期間の予測>
また、本実施の形態では、入院期間予測部317が、因子情報データベース321から抽出した特定の患者に関する1または複数の因子情報に基づいて、当該患者の入院期間を予測することができる。この入院期間は、上述した難易度設定部315が設定した難易度を参照し、その難易度を変換テーブルを用いて入院期間に変換することにより算出できる。例えば、入院期間予測部317は、設定された難易度が低い(難易度1)の場合には、入院期間30日以内として、因子情報データベース321に患者IDと関連付けて記録する。クライアント端末100では、入力装置110を用いた所定の操作により、患者IDに関連付けられた予測入院期間を表示装置120に表示させることができる。このように予測された入院期間は、病院内でのベッドの空き状況の予測などに利用できる。
【0069】
本実施の形態では、入院期間の予測のために、内科外科において用いられる因子情報の他、精神科における治療/看護に重要な、いじめの有無、就労経験等の患者の生活背景に関する因子情報を用いることができる。よって、従来では困難であった精神疾患患者の入院期間を、正確に予測することができるようになった。
【0070】
<再入院率の予測>
また、本実施の形態では、再入院率予測部318が、退院した患者または退院予定の患者に関する1または複数の因子情報を参照して、当該患者の再入院率を予測することができる。再入院率予測部318が参照する因子情報には、退院後生活環境に関する少なくとも一つの因子情報が含まれている。退院後の精神疾患患者の予後は、退院後の生活環境に大きく影響されるが、再入院率予測部318は、退院後生活環境に関する因子情報を参照することにより、従来では困難であった精神疾患患者の再入院率の予測を、より正確に行うことができる。
【0071】
(他の形態)
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0072】
例えば、
図1に示す精神科用データ処理サーバ300を、電子カルテサーバ200およびクライアント端末100を備える医療機関内に設けてもよい。あるいは、精神科用データ処理サーバ300が有する因子情報処理部310および因子情報記憶部320を電子カルテサーバ200が備えてもよい。この場合、カルテ情報の管理および因子情報の管理の両方を、1つの医療機関が行うことになる。
【0073】
また、精神科用データ処理サーバ300の因子情報処理部310有する機能の一部または全部を、電子カルテサーバ200のカルテ情報処理部210に持たせてもよい。また、小規模な個人の開業医院などでは、クライアント端末100と電子カルテサーバ200とを1台の情報処理装置に統合してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0074】
以上説明した実施の形態では、本発明の情報管理システムを精神科病院に適用した例を示したが、本発明の情報管理システムは、様々な患者、特に精神疾患症状を有する患者の治療効率を向上させるものであり、例えば総合病院、老人科や神経内科病院、ケアハウスなどにおいても利用可能である。
【符号の説明】
【0075】
1 精神科用情報管理システム
2 LAN
3 インターネット
100 クライアント端末
110 入力装置
120 表示装置
130 情報処理装置
200 電子カルテサーバ
210 カルテ情報処理部
211 カルテ情報検索・参照部
212 カルテ情報更新部
213 解析部
220 カルテ情報記憶部
221 診療記録データベース
222 処方記録データベース
223 看護記録データベース
224 精神保健福祉士記録データベース
225 検査結果データベース
300 精神科用データ処理サーバ
310 因子情報処理部
311 因子情報取得部
312 因子情報検索部
313 特定症例検索部
314 類似症例検索部
315 難易度設定部
316 ベストプラクティス抽出部
317 入院期間予測部
318 再入院率予測部
320 因子情報記憶部
321 因子情報データベース