(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】潰瘍性大腸炎を治療する方法
(51)【国際特許分類】
A61K 39/395 20060101AFI20220808BHJP
A61P 1/04 20060101ALI20220808BHJP
A61P 29/00 20060101ALI20220808BHJP
A61P 37/02 20060101ALI20220808BHJP
【FI】
A61K39/395 U ZMD
A61P1/04
A61P29/00
A61P37/02
(21)【出願番号】P 2020552872
(86)(22)【出願日】2019-03-28
(86)【国際出願番号】 US2019024633
(87)【国際公開番号】W WO2019191464
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2020-09-29
(32)【優先日】2018-03-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】594197872
【氏名又は名称】イーライ リリー アンド カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100126778
【氏名又は名称】品川 永敏
(74)【代理人】
【識別番号】100162684
【氏名又は名称】呉 英燦
(72)【発明者】
【氏名】ジェイムズ・ベネディクト・キャナバン
(72)【発明者】
【氏名】スチュアート・ウィリアム・フリードリック
(72)【発明者】
【氏名】キャスリン・アン・クルーガー
(72)【発明者】
【氏名】キャサリン・ミルチ
(72)【発明者】
【氏名】ジェイ・ローレンス・タットル
【審査官】吉川 阿佳里
(56)【参考文献】
【文献】ClinicalTrials.gov archive,NCT02589665,2018年01月,〈URL:https://clinicaltrials.gov/ct2/history/NCT02589665?A=49&B=49&C=merged#StudyPageTop〉
【文献】Adv Dig Med,2016年,Vol. 3,p. 88-94
【文献】Inflamm Bowel Dis,2014年,Vol. 20, No. 12,p. 2321-2329
【文献】British Journal of Dermatology,2017年,Vol. 177,p. e249, FC31
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 39/00-39/44
A61P 1/00-43/00
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗IL-23p19抗体を含む、潰瘍性大腸炎(UC)の治療用医薬組成物であって、前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブであり、前記組成物が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブが4週間間隔で静脈内注入によってそれを必要とする患者に投与され、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
b)維持用量のミリキズマブが4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与され、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含むように用いられることを特徴とする組成物。
【請求項2】
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与されるように用いられることを特徴とする、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項5】
抗IL-23p19抗体を含む、UCの治療剤であって、前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブであり、前記治療剤が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブが4週間間隔で静脈内注入によってそれを必要とする患者に投与され、ここで、最後の誘導用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
b)維持用量のミリキズマブが4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与され、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含むように用いられることを特徴とする治療剤。
【請求項6】
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与されるように用いられることを特徴とする、請求項5に記載の治療剤。
【請求項7】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項5または6に記載の治療剤。
【請求項8】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項5または6に記載の治療剤。
【請求項9】
抗IL-23p19抗体を含む、UCの治療剤であって、前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブであり、前記治療剤が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブが4週間間隔で静脈内注入によってそれを必要とする患者に投与され、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
b)維持用量のミリキズマブが4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与され、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与されるように用いられることを特徴とし、
前記患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で前記患者に投与され、各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量が、200mgのミリキズマブを含むように用いられることを特徴とする治療剤。
【請求項10】
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、前記最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与されるように用いられることを特徴とする、請求項9に記載の治療剤。
【請求項11】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項9または10に記載の治療剤。
【請求項12】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項9または10に記載の治療剤。
【請求項13】
抗IL-23p19抗体を含む、UCの治療剤であって、前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブであり、前記治療剤が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブが4週間間隔で静脈内注入によってそれを必要とする患者に投与され、ここで、最後の誘導用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
b)維持用量のミリキズマブが4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与され、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与されるように用いられることを特徴とし、
前記患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で前記患者に投与され、各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量が、200mgのミリキズマブを含むように用いられることを特徴とする治療剤。
【請求項14】
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、前記最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与されるように用いられることを特徴とする、請求項13に記載の治療剤。
【請求項15】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項13または14に記載の治療剤。
【請求項16】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項13または14に記載の治療剤。
【請求項17】
UCの治療剤の製造における抗IL-23p19抗体の使用であって、前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブであり、前記治療剤が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブが4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与され、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
b)維持用量のミリキズマブが4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与され、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含むように用いられることを特徴とする治療剤である、前記使用。
【請求項18】
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与されるように用いられることを特徴とする、請求項17に記載の使用。
【請求項19】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項17または18に記載の使用。
【請求項20】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項17または18に記載の使用。
【請求項21】
UCの治療剤の製造における抗IL-23p19抗体の使用であって、前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブであり、前記治療剤が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブが4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与され、ここで、最後の誘導用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
b)維持用量のミリキズマブが4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与され、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含むように用いられることを特徴とする治療剤である、前記使用。
【請求項22】
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与されるように用いられることを特徴とする、請求項21に記載の使用。
【請求項23】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項21または22に記載の使用。
【請求項24】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項21または22に記載の使用。
【請求項25】
UCの治療剤の製造における抗IL-23p19抗体の使用であって、前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブであり、前記治療剤が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブが4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与され、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
b)維持用量のミリキズマブが4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与され、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与されるように用いられることを特徴とし、
前記患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で前記患者に投与され、
各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量が、200mgのミリキズマブを含むように用いられることを特徴とする治療剤である、前記使用。
【請求項26】
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、前記最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与されるように用いられることを特徴とする、請求項25に記載の使用。
【請求項27】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項25または26に記載の使用。
【請求項28】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項25または26に記載の使用。
【請求項29】
UCの治療剤の製造における抗IL-23p19抗体の使用であって、前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブであり、前記治療剤が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブが4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与され、ここで、最後の誘導用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
b)維持用量のミリキズマブが4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与され、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与されるように用いられることを特徴とし、
前記患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で前記患者に投与され、各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量が、200mgのミリキズマブを含むように用いられることを特徴とする治療剤である、前記使用。
【請求項30】
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、前記最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与されるように用いられることを特徴とする、請求項29に記載の使用。
【請求項31】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項29または30に記載の使用。
【請求項32】
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与されるように用いられることを特徴とする、請求項29または30に記載の使用。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、潰瘍性大腸炎を治療する方法に関する。
【0002】
潰瘍性大腸炎(UC)は、結腸の炎症を特徴とする原因不明の慢性疾患である。患者は、寛解の期間が点在する断続的な疾患再燃を有し、主な症状は、血便、下痢、および腹痛であり、これにより、全体的な生活の質が低下する。UC患者の多くは、重度の臨床経過を経験し、約30%が、診断から10年以内に結腸切除を必要とする(Ordas et al.,Lancet,Vol.380,No.9853,pp1606-1619,2012)。UCにおける治療目標は、寛解(ステロイドを含まない寛解を含む)の誘導および維持である。UCの治療に使用される従来薬には、5-アミノサリチル酸(5-ASA)、ステロイド、ならびにアザチオプリン(AZA)および6-メルカプトプリン(6-MP)などの免疫抑制薬が含まれる。しかしながら、UC患者の40%もが、従来薬に反応しないか、または反応を維持せず、二次的な薬物治療または結腸切除を必要とする(Burger D et al.,Gastroenterology,Vol.140,No.6,pp1827-1837,2011)。その結果、特定の免疫学的経路を標的とする様々な生物学的製剤が、UCに対する潜在的な治療法として研究されてきた。抗腫瘍壊死因子-α(抗TNF-α)モノクローナル抗体、およびより最近では、インテグリン受容体拮抗薬であるベドリズマブが、食品医薬品局および欧州医薬品庁によって承認されている。
【0003】
サイトカインのインターロイキン-12(IL-12)ファミリーのメンバーであるインターロイキン-23(IL-23)は、2つのサブユニット:IL-12によって共有されるp40サブユニット、およびIL-23に特異的なp19サブユニットから構成されるヘテロ二量体タンパク質である。IL-23は、樹状細胞およびマクロファージなどの抗原提示細胞によって生成され、Tヘルパー17(Th17)細胞の維持および増幅に重要な役割を果たしている。IL-23によるこれらの細胞の刺激は、インターロイキン-17A、インターロイキン-17F、インターロイキン-6、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、腫瘍壊死因子α、ケモカインリガンド20、ケモカインリガンド22、およびIL-23受容体を含む特有の炎症シグネチャを誘導する。Th17細胞に加えて、多くの自然免疫細胞は、IL-23に反応し、UCおよびクローン病(CD)を含む多くの自己免疫性/炎症性疾患の感染抵抗性および病態の媒介の両方に重要である。IL-23標的療法によるいくつかの状態の治療は、いくつかの会社によって進められている。自己免疫疾患における臨床的利益を実証した最初のそのような生物学的製剤は、乾癬、乾癬性関節炎、およびCDの治療のための食品医薬品局承認のモノクローナル抗体であるウステキヌマブであった。ウステキヌマブは、IL-12およびIL-23の共通のp40サブユニットに結合するため、IL-23ではなく、両方のサイトカインを特に標的とする。IL-12経路の遮断により、Th1細胞により誘導されたTh17細胞発生のインターフェロン遮断が妨げられ、p40を標的とする抗体の臨床活性が潜在的に制限され得る。IL-23p19サブユニットを特異的に標的とする薬剤は、乾癬およびCDにおける臨床活性を実証している(Kopp T et al.,Nature,Volume 521,No.7551,pages 222-226,2015、Sands BE et al.,Journal of Crohn’s and Colitis,Volume 9,Issue Supplement 1,ppS15-S16,2015)。
【0004】
IL-23/Th17経路は、UCにおいて役割を果たすと考えられている(El-Bassat H et al,Journal of Molecular Biomarkers&Diagnosis,Vol.5,No.5,100191,2014)。それにもかかわらず、UCでのIL-23標的療法の臨床評価はまだ行われておらず、例えば、治療の有効性、安全性、および/または忍容性の点で、患者にとって好ましい結果をもたらす潰瘍性大腸炎に対する治療選択肢の必要性が依然としてある。特に、最適な有効性を提供する投与計画の形態での治療選択肢の必要性が依然としてある。
【0005】
したがって、本発明の第1の態様では、潰瘍性大腸炎(UC)を治療する方法であって、それを必要とする患者に有効量の抗IL-23p19抗体を投与することを含み、当該方法が、
a)少なくとも1回の誘導用量の抗IL-23p19抗体を患者に投与することであって、誘導用量が、50mg~1200mgの抗体を含む、投与することと、
b)最後の誘導用量が投与された後、少なくとも1回の維持用量の抗IL-23p19抗体を患者に投与することであって、維持用量が、150~400mgの抗IL-23p19抗体を含む、投与することと、を含む、方法を提供する。
【0006】
本発明の方法は、所望の治療効果を誘導するための誘導期間中に、それを必要とする患者に少なくとも1回の誘導用量の抗IL-23p19抗体を投与することを含み、所望の治療効果は、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解である。誘導期間の終了時に患者が所望の治療効果を達成した場合、その後、患者は、誘導期間中に得られた治療効果(複数可)のうちの少なくとも1つを維持するために、少なくとも1回の維持用量を投与され、治療効果(複数可)は、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解である。
【0007】
誘導期間の最小持続期間または最大持続期間はないが、典型的には、持続期間は、4週間、8週間、または12週間であり、誘導期間の終了は、典型的には、最後の誘導用量が投与された4週間または8週間後に行われる誘導終了評価である。例えば、4週間の誘導期間は、0週目の誘導用量の投与および4週目の誘導終了評価を含み得る。8週間の誘導期間は、0週目および4週目の誘導用量の投与および8週目の誘導終了評価を含み得る。12週間の誘導期間は、0週目、4週目、および8週目の誘導用量の投与および12週目の誘導終了評価を含み得る。
【0008】
本発明の実施形態では、潰瘍性大腸炎は、中程度~重度の潰瘍性大腸炎である。
【0009】
本発明の方法のさらなる実施形態では、患者は、生物学的製剤未経験者(biologic-naive)である。本発明の方法の代替的な実施形態では、患者は、生物学的製剤経験者(biologic-experienced)である。本発明の方法のさらなる代替的な実施形態では、患者は、生物学的製剤不成功(biologic-failed)または従来薬不成功(conventional-failed)である。
【0010】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、200mg~1000mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0011】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、200mg~600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0012】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0013】
本発明の方法の好ましい実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0014】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の誘導用量が、患者に投与される。
【0015】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、2回または3回の誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0016】
本発明の方法の好ましい実施形態では、3回の誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0017】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量が、静脈内注入によって投与される。
【0018】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、最後の誘導用量が投与された4~12週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、1回、2回、または3回の延長誘導用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、最後の延長誘導用量が投与された4~12週間後に患者が臨床反応を達成した場合、少なくとも1回の維持用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される。
【0019】
本発明の方法のこの実施形態は、患者が最初の誘導期間の終了時に臨床反応を達成しなかった場合、最初の誘導用量と区別するために、「延長誘導用量」と呼ばれる1回、2回、または3回のさらなる誘導用量の投与を含む。延長誘導期間中の用量および投薬間隔は、典型的には、最初の誘導期間中の用量および投薬間隔と同じであるが、担当の医療専門家が、患者が抗IL-23p19の用量の増加またはより頻繁な投薬などの変更から利益を得ることができると信じる理由がある場合は変更され得る。患者が延長誘導期間の終了時に臨床反応を達成した場合、臨床的寛解、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解などの臨床反応または他の所望の治療効果(複数可)を維持するために、少なくとも1回の維持用量の抗IL-23p19抗体が投与される。
【0020】
最初の維持用量は、最後の延長誘導用量が患者に投与された4~12週間後に投与される。4~12週間の期間は、最後の延長誘導用量の投与と延長誘導終了評価との間の期間の変動に対応する。変動は、延長誘導期間における投薬頻度の変動から生じ得る。例えば、延長誘導期間中の投薬頻度は、4週間ごとであり、延長誘導終了評価は、最後の延長誘導用量が投与された4週間後に行われる。患者が臨床反応を達成した場合、最初の維持用量は、誘導終了評価の来診時に(すなわち、最後の延長誘導用量の投与の4週間後に)投与され得るか、またはその後間もなく行う予定の次の来診時に投与され得る。代替的に、延長誘導期間中の投薬頻度は、8週間ごとであり、延長誘導終了評価は、最後の延長誘導用量が投与された8週間後に行われる。患者が臨床反応を達成した場合、最初の維持用量は、誘導終了評価の来診時に(すなわち、最後の延長誘導用量の投与の8週間後に)投与され得るか、またはその後間もなく行う予定の次の来診時に投与され得る。
【0021】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、最後の誘導用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、1回、2回、または3回の延長誘導用量が、患者に投与される。
【0022】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、2回または3回の延長誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0023】
本発明の方法の好ましい実施形態では、3回の延長誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0024】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の延長誘導用量は、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0025】
本発明の方法の好ましい実施形態では、1回、2回、または3回の延長誘導用量は、300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0026】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の延長誘導用量が、静脈内注入によって投与される。
【0027】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の維持用量は、150mg、200mg、250mg、または300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0028】
本発明の方法の好ましい実施形態では、少なくとも1回の維持用量は、200mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0029】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、多数回の維持用量が患者に投与され、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された2~8週間後に投与される。
【0030】
好ましくは、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0031】
代替的に、好ましくは、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間後に投与される。
【0032】
またさらに好ましくは、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4週間後に投与される。
【0033】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、その後の維持用量(複数可)は、最初の維持用量の投与後、4週間、8週間、または12週間間隔で投与される。
【0034】
好ましくは、その後の維持用量(複数可)は、4週間間隔(複数可)で投与される。
【0035】
代替的に、好ましくは、その後の維持用量(複数可)は、8週間間隔(複数可)で投与される。
【0036】
代替的に、好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、12週間間隔(複数可)で投与される。
【0037】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、維持用量(複数可)は、皮下注射によって投与される。
【0038】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、患者が維持期間中に反応の喪失を起こした場合、1回、2回、または3回の臨時追加用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、最後の臨時追加用量が投与された4~12週間後に患者が臨床反応を達成した場合、1回以上のさらなる維持用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される。
【0039】
本発明のこの実施形態は、患者が維持期間中に反応の喪失を起こした場合、1回、2回、または3回の臨時追加用量の抗IL-23p19抗体の投与を含む。臨時追加用量は、誘導期間の終了時に達成される治療効果を再誘導/再達成するために患者に投与される抗IL-23p19抗体の用量であり、治療効果は、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解である。臨時追加投薬期間中の臨時追加用量および投薬間隔は、典型的には、最初の誘導期間中の用量および投薬間隔と同じであるが、担当の医療専門家が、患者が抗IL-23p19の用量の増加またはより頻繁な投薬などの変更から利益を得ることができると信じる理由がある場合は変更され得る。
【0040】
患者が臨時追加投薬期間の終了時に臨床反応を達成した場合、維持療法が再開され、1回以上のさらなる維持用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与される。これらの維持用量は、維持療法が再開されたときに投与される維持用量である用量としてそれらを識別するために、「さらなる維持用量(複数可)」と呼ばれる。さらなる維持用量は、臨時追加期間中の臨時追加用量(複数可)の投与後に達成される、臨床的寛解、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解などの臨床反応または他の所望の治療効果(複数可)を維持または継続するために患者に投与される、ある用量の抗IL-23p19抗体である。再開された維持療法中のさらなる維持用量(複数可)および投薬間隔は、典型的には、最初の維持期間中の維持用量および投薬間隔と同じであるが、担当の医療専門家が、患者が抗IL-23p19の用量の増加またはより頻繁な投薬などの変更から利益を得ることができると信じる理由がある場合は変更され得る。
【0041】
最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が患者に投与された4~12週間後に投与される。4~12週間の期間は、最後の臨時追加用量の投与と臨時追加終了評価との間の期間の変動に対応する。変動は、臨時追加期間中の投薬頻度の変動から生じ得る。例えば、臨時追加期間中の投薬頻度は、4週間ごとであり、延長誘導終了評価は、最後の延長誘導用量が投与された4週間後に行われる。患者が臨床反応を達成した場合、最初のさらなる維持用量は、臨時追加終了評価の来診時に(すなわち、最後の臨時追加用量の投与の4週間後に)に投与され得るか、またはその後間もなく行う予定の次の来診時に投与され得る。代替的に、臨時追加期間中の投薬頻度は、8週間ごとであり、最後の臨時追加用量が投与された8週間後に臨時追加終了評価が行われる。患者が臨床反応を達成した場合、最初のさらなる維持用量は、誘導終了評価の来診時に(すなわち、最後の臨時追加用量量の投与の8週間後に)投与され得るか、またはその後間もなく行う予定の次の来診時に投与され得る。
【0042】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、2回または3回の臨時追加用量が、4週間間隔で投与される。
【0043】
本発明の方法の好ましい実施形態では、3回の臨時追加用量が、4週間間隔で投与される。
【0044】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の臨時追加用量は、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0045】
好ましくは、1回、2回、または3回の臨時追加用量は、300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0046】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の臨時追加用量が、静脈内注入によって投与される。
【0047】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、1回以上のさらなる維持用量は、150mg、200mg、250mg、または300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0048】
本発明の方法の好ましい実施形態では、1回以上のさらなる維持用量は、200mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0049】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、多数回のさらなる維持用量が、患者に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間後に投与される。
【0050】
好ましくは、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された4週間後に投与される。
【0051】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、その後のさらなる維持用量(複数可)は、最初のさらなる維持用量の投与後、4週間、8週間、または12週間間隔(複数可)で投与される。
【0052】
好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、4週間間隔(複数可)で投与される。
【0053】
代替的に、好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、8週間間隔(複数可)で投与される。
【0054】
さらに代替的には、好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、12週間間隔(複数可)で投与される。
【0055】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、さらなる維持用量(複数可)は、皮下注射によって投与される。
【0056】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、抗IL-23p19抗体は、ミリキズマブ、グセルクマブ、チルドラキズマブ、リサンキズマブ、またはブラジクマブである。
【0057】
本発明の方法の好ましい実施形態では、抗IL-23p19抗体は、ミリキズマブである。
【0058】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、本方法は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、投与することと、を含む。
【0059】
本発明の方法の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0060】
本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0061】
本発明の方法の代替的な好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0062】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、本方法は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、最後の誘導用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、投与することと、を含む。
【0063】
本発明の方法の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0064】
本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0065】
本発明の方法の代替的な好ましい実施形態では、その後の維持用量のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0066】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、本方法は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、投与することと、を含み、
患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で患者に投与され、各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量は、200mgのミリキズマブを含む。
【0067】
本発明の方法の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0068】
本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0069】
本発明の方法の代替的な好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0070】
本発明の方法のまたさらなる実施形態では、本方法は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、最後の誘導用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、投与することと、を含み、
患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で患者に投与され、各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量(複数可)のミリキズマブが、患者に投与され、最初のさらなる維持用量(複数可)が、最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量は、200mgのミリキズマブを含む。
【0071】
本発明の方法の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0072】
本発明の方法のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0073】
本発明の方法の代替的な好ましい実施形態では、その後の維持用量のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0074】
本発明のさらなる態様では、UCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体であって、本治療が、
a)少なくとも1回の誘導用量の抗IL-23p19抗体を患者に投与することであって、誘導用量が、50mg~1200mgの抗体を含む、投与することと、
b)最後の誘導用量が投与された後、少なくとも1回の維持用量の抗IL-23p19抗体を患者に投与することであって、維持用量が、150~400mgの抗IL-23p19抗体を含む、投与することと、を含む、UCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体を提供する。
【0075】
本発明の実施形態では、UCは、中程度~重度の潰瘍性大腸炎である。
【0076】
本発明のさらなる実施形態では、患者は、生物学的製剤未経験者である。本発明の代替的な実施形態では、患者は、生物学的製剤経験者である。本発明のさらなる代替的な実施形態では、患者は、生物学的製剤不成功または従来薬不成功である。
【0077】
本発明のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、200mg~1000mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0078】
本発明のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、200mg~600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0079】
本発明のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0080】
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0081】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の誘導用量が、患者に投与される。
【0082】
本発明のまたさらなる実施形態では、2回または3回の誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0083】
本発明の好ましい実施形態では、3回の誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0084】
本発明のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量が、静脈内注入によって投与される。
【0085】
本発明のまたさらなる実施形態では、最後の誘導用量が投与された4~12週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、1回、2回、または3回の延長誘導用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、最後の延長誘導用量が投与された4~12週間後に患者が臨床反応を達成した場合、少なくとも1回の維持用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される。
【0086】
本発明のまたさらなる実施形態では、最後の誘導用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、1回、2回、または3回の延長誘導用量が、患者に投与される。
【0087】
本発明のまたさらなる実施形態では、2回または3回の延長誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0088】
本発明の好ましい実施形態では、3回の延長誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0089】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の延長誘導用量は、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0090】
本発明の好ましい実施形態では、1回、2回、または3回の延長誘導用量は、300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0091】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の延長誘導用量が、静脈内注入によって投与される。
【0092】
本発明のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の維持用量は、150mg、200mg、250mg、または300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0093】
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも1回の維持用量は、200mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0094】
本発明のまたさらなる実施形態では、多数回の維持用量が、患者に投与され、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された2~8週間後に投与される。
【0095】
好ましくは、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0096】
代替的に、好ましくは、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間後に投与される。
【0097】
さらに好ましくは、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4週間後に投与される。
【0098】
本発明のまたさらなる実施形態では、その後の維持用量(複数可)は、最初の維持用量の投与後、4週間、8週間、または12週間間隔(複数可)で投与される。
【0099】
好ましくは、その後の維持用量(複数可)は、4週間間隔(複数可)で投与される。
【0100】
代替的に、好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、8週間間隔(複数可)で投与される。
【0101】
さらに代替的に、好ましくは、その後の維持用量(複数可)は、12週間間隔(複数可)で投与される。
【0102】
本発明のまたさらなる実施形態では、維持用量(複数可)は、皮下注射によって投与される。
【0103】
本発明のまたさらなる実施形態では、患者が維持期間中に反応の喪失を起こした場合、1回、2回、または3回の臨時追加用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、最後の臨時追加用量が投与された4~12週間後に患者が臨床反応を達成した場合、1回以上のさらなる維持用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される。
【0104】
本発明のまたさらなる実施形態では、2回または3回の臨時追加用量が、4週間間隔で投与される。
【0105】
本発明の好ましい実施形態では、3回の臨時追加用量が、4週間間隔で投与される。
【0106】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の臨時追加用量は、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0107】
本発明の好ましい実施形態では、1回、2回、または3回の臨時追加用量は、300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0108】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の臨時追加用量が、静脈内注入によって投与される。
【0109】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回以上のさらなる維持用量は、150mg、200mg、250mg、または300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0110】
本発明の好ましい実施形態では、1回以上のさらなる維持用量は、200mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0111】
本発明の好ましい実施形態では、多数回のさらなる維持用量が、患者に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間後に投与される。
【0112】
好ましくは、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された4週間後に投与される。
【0113】
本発明のまたさらなる実施形態では、その後のさらなる維持用量(複数可)は、最初のさらなる維持用量の投与後、4週間、8週間、または12週間間隔(複数可)で投与される。
【0114】
好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、4週間間隔(複数可)で投与される。
【0115】
代替的に、好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、8週間間隔(複数可)で投与される。
【0116】
さらに代替的には、好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、12週間間隔(複数可)で投与される。
【0117】
本発明のまたさらなる実施形態では、さらなる維持用量(複数可)は、皮下注射によって投与される。
【0118】
本発明のまたさらなる実施形態では、抗IL-23p19抗体は、ミリキズマブ、グセルクマブ、チルドラキズマブ、リサンキズマブ、またはブラジクマブである。
【0119】
本発明の好ましい実施形態では、抗IL-23p19抗体は、ミリキズマブである。
【0120】
本発明のまたさらなる実施形態では、本治療は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、投与することと、を含む。
【0121】
本発明の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0122】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0123】
本発明の代替的な好ましい実施形態では、さらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0124】
本発明のまたさらなる実施形態では、本治療は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、最後の誘導用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、投与することと、を含む。
【0125】
本発明の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0126】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0127】
本発明の代替的な好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0128】
本発明のまたさらなる実施形態では、本治療は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、投与することと、を含み、
患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で患者に投与され、
各臨時追加用量は、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、患者に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量は、200mgのミリキズマブを含む。
【0129】
本発明の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0130】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0131】
本発明の代替的な好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0132】
本発明のまたさらなる実施形態では、本治療は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、最後の誘導用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、投与することと、を含み、
患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で患者に投与され、各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、患者に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量は、200mgのミリキズマブを含む。
【0133】
本発明の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0134】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0135】
本発明の代替的な好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0136】
本発明のさらなる態様では、UCの治療に使用するための薬剤の製造における抗IL-23p19抗体の使用であって、本治療が、
a)少なくとも1回の誘導用量の抗IL-23p19抗体を患者に投与することであって、誘導用量が、50mg~1200mgの抗体を含む、投与することと、
b)最後の誘導用量が投与された後、少なくとも1回の維持用量の抗IL-23p19抗体を患者に投与することであって、維持用量が、150~400mgの抗IL-23p19抗体を含む、投与することと、を含む、抗IL-23p19抗体の使用を提供する。
【0137】
本発明の実施形態では、UCは、中程度~重度の潰瘍性大腸炎である。
【0138】
本発明のさらなる実施形態では、患者は、生物学的製剤未経験者である。本発明の代替的な実施形態では、患者は、生物学的製剤経験者である。本発明のさらなる代替的な実施形態では、患者は、生物学的製剤不成功または従来薬不成功である。
【0139】
本発明のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、200mg~1000mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0140】
本発明のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、200mg~600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0141】
本発明のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0142】
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも1回の誘導用量は、300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0143】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の誘導用量が、患者に投与される。
【0144】
本発明のまたさらなる実施形態では、2回または3回の誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0145】
本発明の好ましい実施形態では、3回の誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0146】
本発明のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の誘導用量が、静脈内注入によって投与される。
【0147】
本発明のまたさらなる実施形態では、最後の誘導用量が投与された4~12週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、1回、2回、または3回の延長誘導用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、最後の延長誘導用量が投与された4~12週間後に患者が臨床反応を達成した場合、少なくとも1回の維持用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される。
【0148】
本発明のまたさらなる実施形態では、最後の誘導用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、1回、2回、または3回の延長誘導用量が、患者に投与される。
【0149】
本発明のまたさらなる実施形態では、2回または3回の延長誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0150】
本発明の好ましい実施形態では、3回の延長誘導用量が、4週間間隔で投与される。
【0151】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の延長誘導用量は、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0152】
本発明の好ましい実施形態では、1回、2回、または3回の延長誘導用量は、300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0153】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の延長誘導用量が、静脈内注入によって投与される。
【0154】
本発明のまたさらなる実施形態では、少なくとも1回の維持用量は、150mg、200mg、250mg、または300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0155】
本発明の好ましい実施形態では、少なくとも1回の維持用量は、200mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0156】
本発明のまたさらなる実施形態では、多数回の維持用量が、患者に投与され、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された2~8週間後に投与される。
【0157】
好ましくは、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0158】
代替的に、好ましくは、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間後に投与される。
【0159】
さらに好ましくは、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4週間後に投与される。
【0160】
本発明のまたさらなる実施形態では、その後の維持用量(複数可)は、最初の維持用量の投与後、4週間、8週間、または12週間間隔(複数可)で投与される。
【0161】
好ましくは、その後の維持用量(複数可)は、4週間間隔(複数可)で投与される。
【0162】
代替的に、好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、8週間間隔(複数可)で投与される。
【0163】
さらに代替的に、好ましくは、その後の維持用量(複数可)は、12週間間隔(複数可)で投与される。
【0164】
本発明のまたさらなる実施形態では、維持用量(複数可)は、皮下注射によって投与される。
【0165】
本発明のまたさらなる実施形態では、患者が維持期間中に反応の喪失を起こした場合、1回、2回、または3回の臨時追加用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、最後の臨時追加用量が投与された4~12週間後に患者が臨床反応を達成した場合、1回以上のさらなる維持用量の抗IL-23p19抗体が、患者に投与され、反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される。
【0166】
本発明のまたさらなる実施形態では、2回または3回の臨時追加用量が、4週間間隔で投与される。
【0167】
本発明の好ましい実施形態では、3回の臨時追加用量が、4週間間隔で投与される。
【0168】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の臨時追加用量は、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0169】
本発明の好ましい実施形態では、1回、2回、または3回の臨時追加用量は、300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0170】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回、2回、または3回の臨時追加用量が、静脈内注入によって投与される。
【0171】
本発明のまたさらなる実施形態では、1回以上のさらなる維持用量は、150mg、200mg、250mg、または300mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0172】
本発明の好ましい実施形態では、1回以上のさらなる維持用量は、200mgの抗IL-23p19抗体を含む。
【0173】
本発明の好ましい実施形態では、多数回のさらなる維持用量が、患者に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間後に投与される。
【0174】
好ましくは、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された4週間後に投与される。
【0175】
本発明のまたさらなる実施形態では、その後のさらなる維持用量(複数可)は、最初のさらなる維持用量の投与後、4週間、8週間、または12週間間隔(複数可)で投与される。
【0176】
好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、4週間間隔(複数可)で投与される。
【0177】
代替的に、好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、8週間間隔(複数可)で投与される。
【0178】
さらに代替的には、好ましくは、その後のさらなる維持用量(複数可)は、12週間間隔(複数可)で投与される。
【0179】
本発明のまたさらなる実施形態では、さらなる維持用量(複数可)は、皮下注射によって投与される。
【0180】
本発明のまたさらなる実施形態では、抗IL-23p19抗体は、ミリキズマブ、グセルクマブ、チルドラキズマブ、リサンキズマブ、またはブラジクマブである。
【0181】
本発明の好ましい実施形態では、抗IL-23p19抗体は、ミリキズマブである。
【0182】
本発明のまたさらなる実施形態では、本治療は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、投与することと、を含む。
【0183】
本発明の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0184】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0185】
本発明の代替的な好ましい実施形態では、さらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0186】
本発明のまたさらなる実施形態では、本治療は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、最後の誘導用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、投与することと、を含む。
【0187】
本発明の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0188】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0189】
本発明の代替的な好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0190】
本発明のまたさらなる実施形態では、本治療は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、投与することと、を含み、
患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で患者に投与され、
各臨時追加用量は、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、患者に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量は、200mgのミリキズマブを含む。
【0191】
本発明の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0192】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0193】
本発明の代替的な好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【0194】
本発明のまたさらなる実施形態では、本治療は、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって患者に投与することであって、最後の誘導用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される、投与することと、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって患者に投与することであって、最初の維持用量が、最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、投与することと、を含み、
患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で患者に投与され、各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、患者に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量は、200mgのミリキズマブを含む。
【0195】
本発明の好ましい実施形態では、最初の維持用量は、最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、最初のさらなる維持用量は、最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与される。
【0196】
本発明のさらなる好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与される。
【0197】
本発明の代替的な好ましい実施形態では、その後の維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブは、最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与される。
【図面の簡単な説明】
【0198】
【
図1】臨床研究におけるミリキズマブの母集団PKモデル推定平均血清濃度を例示している。
【
図2】各用量群におけるミリキズマブの平均濃度と比較した、関心の誘導エンドポイントの12週目の割合を例示している。
【
図3】臨床反応(上部パネル)または臨床的寛解(下部パネル)の状態に基づいて、患者における誘導中のミリキズマブのモデル推定平均濃度をプロットしている。
【
図4】臨床反応(上部パネル)または臨床的寛解(下部パネル)の状態に基づいて、患者における誘導中のミリキズマブの観察された12週目の濃度をプロットしている。
【
図5】ミリキズマブの12週目の濃度に対する12週目の改変Mayoスコア(MMS)のモデルシミュレーションによる変化をプロットしている。
【発明を実施するための形態】
【0199】
UCは、特徴的な潰瘍を含む、腸、通常は結腸の炎症性疾患である大腸炎の一形態である。活動性疾患の症状には、通常、血液と混じった下痢が含まれ、通常、軽度の不快感から重度の痛みを伴うけいれんまで、様々な程度の腹痛を伴う。
【0200】
Mayoスコア、改変Mayoスコア(MMS)、および潰瘍性大腸炎疾患活動性指数(UCDAI)を含む、疾患の重症度を評価するための方法はいくつかある。
【0201】
Mayoスコアは、以下の4つのサブスコアから構成される複合的な計測手段である。
(i)排便頻度(SF):SFサブスコアは、患者が報告する測定値である。この項目は、同じ期間のその患者の通常の排便数と比較して、24時間の排便数を4ポイントのスケールで報告する。排便とは、患者が便通を有したとき、または血液のみ、血液および粘液、または粘液のみを排泄するときのいずれかにトイレへ行くことと定義される。24時間の期間内で排泄された排便の合計数が、患者によって記録される。その患者の参照「正常な」SFは、典型的には、研究の開始時または観察期間に記録される。その患者の正常なSFは、患者が寛解したときに報告されたSFであるか、患者が寛解を達成したことがない場合は、UCの兆候および症状が最初に発現する前に報告されたSFである。
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
【0202】
各サブスコアは、0~3の範囲の4ポイントスケールでスコア付けされ、最大Mayoスコアは、12になる。
【0203】
MMSは、元のMayo指標基準(Schroeder et al.,New Eng J Med,317(26):1625-1629,1987)に加えられた改変であり、Mayoスコアの4つのサブスコアのうちの3つが含まれている。医師総合評価は含まれていない。MMSは、3つのサブスコアを評価し、各々0~3のスケールで、最大合計スコアは9である。以下の表は、スコア付けのためにそれぞれのMMSサブスケールを要約している。
【表5】
【0204】
Mayoスコアが6~12またはMMSが4~9で、各々ESが2以上の患者は、中程度~重度の活動性潰瘍性大腸炎を有するものとして定義される。
【0205】
本明細書で使用される場合、「生物学的製剤経験者である」という用語は、UCの治療、特に中程度~重度のUCの治療のために、生物学的製剤、例えば、抗TNF-α抗体を投与されていた患者を指す。そのような患者は、UCの治療のために従来薬を投与されていてもいなくてもよい。UCの治療のための従来薬には、5-アミノサリチル酸(5-ASA)、ステロイド、ならびにアザチオプリン(AZA)および6-メルカプトプリン(6-MP)などの免疫抑制薬が含まれる。
【0206】
本明細書で使用される場合、「生物学的製剤不成功である」という用語は、UCの治療、特に中程度~重度のUCの治療のために、生物学的製剤、例えば、抗TNF-α抗体を投与されていた患者を指す。そのような患者は、UCの治療のために従来薬を投与されていてもいなくてもよい。UCの治療のための従来薬には、5-アミノサリチル酸(5-ASA)、ステロイド、ならびにアザチオプリン(AZA)および6-メルカプトプリン(6-MP)などの免疫抑制薬が含まれる。このような患者は、UCに対する生物学的療法(抗TNF抗体または抗インテグリン抗体など)またはヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤(トファシチニブなど)に対して不十分な反応、反応の喪失、または不耐性を有する。「生物学的製剤不成功である」という用語の文脈では、不十分な反応とは、使用時に製品ラベルに示されている承認された誘導投薬での誘導治療にもかかわらず、持続性活動性疾患の兆候および症状を示すことを意味する。「生物学的製剤不成功である」という用語の文脈では、反応の喪失は、以前の臨床的利益に続いて承認された維持投薬中の活動性疾患の兆候および症状の再発として定義される(臨床的利益にもかかわらず中止することは、UC生物学的療法に対して不成功であるか、または不耐性であるとの証拠とならない)。「生物学的製剤不成功である」という用語の文脈では、不耐性は、インフリキシマブ、アダリムマブ、ゴリムマブ、ベドリズマブ、トファシチニブ、または他の承認された生物学的製剤もしくはJAK阻害剤に対する不耐性の病歴を意味する(輸液関連事象、脱髄、鬱血性心不全、または用量の減少もしくは投薬の中止につながった任意の他の薬物関連のAEを含むが、これらに限定されない)。
【0207】
本明細書で使用される場合、「生物学的製剤未経験者である」という用語は、UCの治療、特に中程度~重度のUCの治療のために、生物学的製剤、例えば、抗TNF-α抗体を投与されていない患者を指す。そのような患者は、UCの治療のために従来薬を投与されていてもいなくてもよい。UCの治療のための従来薬には、5-アミノサリチル酸(5-ASA)、ステロイド、ならびにアザチオプリン(AZA)および6-メルカプトプリン(6-MP)などの免疫抑制薬が含まれる。
【0208】
本明細書で使用される場合、「従来薬不成功である」という用語は、以下の薬剤のうちの少なくとも1つに対して不十分な反応、反応の喪失、または不耐性を有する患者を指す。
(i)コルチコステロイド
-コルチコステロイド難治性大腸炎は、最低2週間、少なくとも30mg/日の用量で経口プレドニゾン(または同等のもの)を投与したにもかかわらず、活動性UCの兆候および/または症状を示すものとして定義される。
-コルチコステロイド依存性大腸炎は、(a)活動性UCの兆候および/または症状が再発せずに、コルチコステロイドを開始してから3か月以内に、コルチコステロイドをプレドニゾン10mg/日相当量未満に低下させることができないこと、および(b)コルチコステロイドの経過を完了した3か月以内の再発として定義される。
-コルチコステロイドの不耐性の病歴には、クッシング症候群、骨減少症/骨粗しょう症、高血糖症、またはコルチコステロイド治療に関連する、不眠症を含む神経精神病の副作用が含まれるが、これらに限定されない。
(ii)免疫調節剤:
-以下のうちの1つによる少なくとも3か月の治療にもかかわらず、持続性活動性疾患の兆候および/または症状を有する。
(a)経口AZA(1.5mg/kg/日以上)もしくは6-MP(0.75mg/kg/日以上)、または
(b)チオグアニン代謝物試験によって判定される治療範囲内の経口AZAもしくは6-MP、または
(c)チオグアニン代謝物試験によって判定される治療範囲内のチオプリンおよびアロプリノールの組み合わせ
-少なくとも1つの免疫調節剤に対する不耐性の病歴には、悪心/嘔吐、腹痛、膵炎、肝機能検査の異常、およびリンパ球減少症が含まれるが、これらに限定されない
【0209】
従来薬不成功である患者は、UCの治療に適応される生物学的投薬(抗TNF抗体または抗インテグリン抗体)に対して不成功であったか、または不耐性を実証したことがない。
【0210】
本明細書で使用される場合、MMSを使用した、「臨床的寛解」は、RBサブスコアが0、SFサブスコアが0または1(ベースラインから1ポイント以上減少)、およびESが0または1(脆弱性を除く)として定義される。本明細書で使用される場合、MMSを使用した、臨床反応は、RBサブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントのMMSのサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される。本明細書で使用される場合、MMSを使用した、「内視鏡的寛解」は、0のMayo ESを達成するものとして定義される。本明細書で使用される場合、MMSを使用した、「内視鏡的治癒」は、0または1のMayo ESを達成したものとして定義される。本明細書で使用される場合、MMSを使用した、「症候性寛解」は、ベースラインから1ポイント以上の減少を有する、SF=0またはSF=1、およびRB=0を達成するものとして定義される。本明細書で使用される場合、MMSを使用した、「反応の喪失」は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義される。
【0211】
本明細書で使用される場合、「用量」または「投薬」は、治療目的(例えば、潰瘍性大腸炎の治療)を達成するための物質(例えば、抗IL-23p19抗体)の投与を指す。
【0212】
本明細書で使用される場合、「誘導期間」は、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解を誘導するための、患者への抗IL-23p19抗体の投与を含む、患者の治療期間を指し、これらの用語の各々は、上記で定義される通りである。「誘導期間」の最小持続期間または最大持続期間はないが、典型的には、4週間、8週間、または12週間の持続期間である。誘導期間の終了は、典型的には、最後の誘導用量が投与された4週間または8週間後に行われる誘導終了評価である。
【0213】
本明細書で使用される場合、「誘導用量」は、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解を誘導するために患者に投与される抗IL-23p19抗体の最初の用量を指し、これらの用語の各々は、上記で定義される通りである。「誘導用量」は、単回用量、または代替的には、用量のセットであり得る。「誘導用量」は、誘導期間中に投与される。
【0214】
本明細書で使用される場合、「延長誘導期間」は、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解が最初の誘導期間中に達成されなかったために、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解を誘導するために必要とされる、患者への抗IL-23p19抗体の投与を含む、患者の治療期間を指し、これらの用語の各々は、上記で定義される通りである。「延長誘導期間」は、4週間、8週間、または12週間の持続期間であり得る。
【0215】
本明細書で使用される場合、「延長誘導用量」は、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解が最初の誘導期間中に達成されなかったために、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解を誘導するために患者に投与される抗IL-23p19抗体のさらなる誘導用量を指し、これらの用語の各々は、上記で定義される通りである。「延長誘導用量」は、単回用量、または代替的に、用量のセットであり得る。「延長誘導期間」の最小持続期間または最大持続期間はないが、典型的には、4週間、8週間、または12週間の持続期間である。延長誘導期間の終了は、典型的には、最後の延長誘導用量が投与された4週間または8週間後に行われる延長誘導終了評価である。「延長誘導用量」は、延長誘導期間中に投与される。
【0216】
本明細書で使用される場合、「維持期間」は、所望の治療効果を維持するための、患者への抗IL-23p19抗体の投与を含む、治療期間を指し、所望の治療効果は、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解であり、これらの用語の各々は、上記で定義される通りである。「維持期間」は、誘導期間または延長誘導期間に続くものであり、したがって、所望の治療効果-臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解-が達成されると開始される。
【0217】
本明細書で使用される場合、「維持用量」は、所望の治療効果、すなわち、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解を維持または継続するために患者に投与される抗IL-23p19抗体のその後の用量を指し、これらの用語の各々は、上記で定義される通りである。「維持用量」は、誘導用量に続いて投与される。「維持用量」は、単回用量、または代替的に、用量のセットであり得る。
【0218】
患者が維持期間中に反応の喪失を起こし、1回以上の臨時追加用量の投与後に所望の治療効果を再び達成し、維持療法を再開される状況では、維持用量は、「さらなる維持用量」と呼ばれる。「維持用量」または「さらなる維持用量」は、治療の維持期間中に投与される。再開された維持療法中のさらなる維持用量および投薬間隔は、典型的には、最初の維持期間中の用量および投薬間隔と同じであるが、担当の医療専門家が、患者が抗IL-23p19の用量の増加またはより頻繁な投薬などの変更から利益を得ることができると信じる理由がある場合は変更され得る。
【0219】
本明細書で使用される場合、「臨時追加用量」という用語は、誘導期間の終了時に達成される治療効果を再誘導/再達成するために、反応の喪失を起こした患者に投与される抗IL-23p19抗体の用量を指し、治療効果は、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解であり、これらの用語の各々は、上記で定義される通りである。
【0220】
本明細書で使用される場合、「臨時追加期間」という用語は、臨床的寛解を再誘導するための患者への抗IL-23p19抗体の投与を含む、患者の治療期間を指し、治療効果は、誘導期間の終了時に達成され、治療効果は、臨床的寛解、臨床反応、内視鏡的寛解、内視鏡的治癒、および/または症候性寛解であり、これらの用語の各々は、上記で定義される通りである。「臨時追加期間」は、4週間、8週間、または12週間の持続期間であり得る。
【0221】
臨時追加期間中の臨時追加用量および投薬間隔は、典型的には、最初の誘導期間中の用量および投薬間隔と同じであるが、担当の医療専門家が、患者が抗IL-23p19の用量の増加またはより頻繁な投薬などの変更から利益を得ることができると信じる理由がある場合は変更され得る。
【0222】
本明細書で使用される場合、「治療すること」、「治療する」、または「治療」という用語は、既存の症状、障害、状態、もしくは疾患の進行もしくは重症度を抑制、減速、弱化、低下、もしくは逆転させること、または状態の臨床症状および/もしくは兆候を緩解させることを指す。有益なまたは所望の臨床結果には、検出可能であるかまたは検出不可能であるかにかかわらず、症状の緩和、疾患または障害の程度の低減、疾患または障害の安定化(すなわち、疾患または障害が悪化していない場合)、疾患または障害の進行の遅延または減速、疾患または障害の改善または緩和、および疾患または障害の寛解(部分的であるかまたは全体的であるかにかかわらず)が含まれるが、これらに限定されない。治療を必要とする者には、すでにその疾患に罹患している者が含まれる。
【0223】
本明細書で使用される場合、「抗体」という用語は、抗体模倣物を含むか、あるいは一本鎖抗体およびそれらの断片を含む、抗体またはその特定の断片もしくは部分の構造および/または機能を模倣する抗体の部分を含む、抗体、消化断片、特定の部分、およびそれらの変異体を包含することがさらに意図される。機能的断片には、ヒトIL-23に結合する抗原結合断片が含まれる。例えば、Fab(例えば、パパイン消化による)、Fab’(例えば、ペプシン消化および部分的還元による)、およびF(ab’)2(例えば、ペプシン消化による)、facb(例えば、プラスミン消化による)、pFc’(例えば、ペプシンまたはプラスミン消化による)、Fd(例えば、ペプシン消化、部分的還元、および再凝集による)、FvまたはscFv(例えば、分子生物学的技術による)断片を含むが、これらに限定されない、IL-12/23またはその一部分に結合することができる抗体断片が、本発明によって包含される(例えば、Colligan et al.,Current Protocols in Immunology,John Wiley&Sons,NY,NY,(1994-2001)を参照)。
【0224】
このような断片は、当該技術分野で知られているように、かつ/または本明細書に記載されるように、酵素的切断、合成、または組み換え技術によって生成され得る。抗体はまた、1回以上の終止コドンが天然の終止部位の上流に導入されている抗体遺伝子を使用して、様々な切断型で生成され得る。例えば、F(ab’)2重鎖部分をコードする組み合わせ遺伝子は、重鎖のCH1ドメインおよび/またはヒンジ領域をコードするDNA配列を含むように設計され得る。抗体の様々な部分は、従来の技術によって化学的に接合され得るか、遺伝子工学技術を使用して隣接するタンパク質として調製され得る。
【0225】
本明細書で使用される場合、「抗IL-23p19抗体」は、ヒトIL-23のp19サブユニットに結合するが、ヒトIL-23のp40サブユニットには結合しない抗体を指す。したがって、抗IL-23p19抗体は、ヒトIL-23に結合するが、ヒトIL-12には結合しない。
【0226】
本発明の方法で使用され得る抗IL-23p19抗体の例には、グセルクマブ、チルドラキズマブ、リサンキズマブ、ミリキズマブ、およびブラジクマブが挙げられる。
【0227】
CAS登録番号1350289-85-8のグセルクマブは、ヒトIL-23のp19サブユニットに結合する完全ヒト型IgG1ラムダモノクローナル抗体である。抗体およびそれを作製する方法は、米国特許第7,935,344号に記載されている。
【0228】
CAS登録番号1326244-10-3のチルドラキズマブは、ヒトIL-23のp19サブユニットを標的とするヒト化IgG1カッパモノクローナル抗体である。抗体およびそれを作製する方法は、米国特許第8,293,883号に記載されている。
【0229】
CAS登録番号1612838-76-2のリサンキズマブは、ヒトIL-23のp19サブユニットを標的とするヒト化IgG1カッパモノクローナル抗体である。抗体およびそれを作製する方法は、米国特許第8,778,346号に記載されている。
【0230】
CAS登録番号1884201-71-1のミリキズマブは、ヒトIL-23のp19サブユニットを標的とするヒト化IgG4カッパモノクローナル抗体である。抗体およびそれを作製する方法は、米国特許第9,023,358号に記載されている。
【0231】
CAS登録番号1610353-18-8のブラジクマブは、ヒトIL-23のp19サブユニットを標的とするヒト化IgG2ラムダモノクローナル抗体である。抗体およびそれを作製する方法は、米国特許第8,722,033号に記載されている。
【0232】
抗IL-23p19抗体、またはそれを含む医薬組成物は、非経口経路(例えば、皮下、静脈内、腹腔内、筋肉内、または経皮)によって投与され得る。
【0233】
「静脈内注入」という用語は、約15分を超える期間、一般的には約30~90分の期間にわたる動物またはヒト患者の静脈への薬剤の導入を指す。
【0234】
「皮下注射」という用語は、薬物容器からの比較的ゆっくりとした持続的な送達による、動物またはヒト患者の皮膚の下、好ましくは、皮膚と下層組織との間のポケット内への薬剤の導入を指す。皮膚をつまむか、または下層組織から持ち上げて離すと、ポケットが作成され得る。
【0235】
本発明の方法で使用するための抗IL-23p19抗体を含む医薬組成物は、当該技術分野でよく知られている方法(例えば、Remington:The Science and Practice a/Pharmacy,19th edition(1995),A.Gennaro et al.,Mack Publishing Co.)によって調製され得、本明細書に開示される抗体、および1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む。
【実施例】
【0236】
実施例1:臨床研究
概要
この研究は、中程度~重度の潰瘍性大腸炎(UC)患者におけるミリキズマブの第2相多中心性ランダム化二重盲検平行プラセボ対照研究である。中程度~重度のUCは、6~12のMMSとして定義され、内視鏡サブスコアは。2以上である。この研究は、最長28日間のスクリーニング期間、12週間の盲検静脈内治療期間、12週目の反応者に対する92週間の皮下治療期間、および12週目の非反応者に対する92週目の静脈内および皮下延長から構成される。
【0237】
目的
主な目的は、12週間の治療後(12週目)、ミリキズマブによる治療がプラセボよりも臨床的寛解を誘導する点で優れているという仮説を検証することであった。二次的な目的には、以下が含まれた。
●ミリキズマブによる治療の安全性および忍容性の評価、
●12週目に臨床反応を誘導する際のミリキズマブの有効性の評価、
●12週目および52週目の内視鏡的寛解の評価、
●ミリキズマブによる維持療法の、52週目の臨床的寛解、内視鏡的寛解、および臨床反応の持続性に対する効果の評価、ならびに
●ミリキズマブの薬物動態(PK)プロファイルの特性。
【0238】
エンドポイントは、医師総合評価(PGA)を除いた9ポイントのMayoスコアであるMMSを使用して定義された。内視鏡検査は、一元的に読み取られる。内視鏡的治癒率も、12週目および52週目に判定される。エンドポイントの定義は、以下の通りである。
●臨床的寛解:以下のMayoサブスコアを達成:直腸出血(RB)サブスコアが0、排便頻度(SF)サブスコアが0または1(ベースラインから1ポイント以上の減少)、および内視鏡サブスコアが0または1。
●臨床反応:RBサブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントのMayoサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの35%以上の減少を達成。
●内視鏡的寛解:Mayo ESが0を達成。
●内視鏡的治癒:Mayo ESが0または1を達成。
【0239】
方法
この研究には、スクリーニング期間、12週目の反応者に対する2つの治療期間(12週間の盲検静脈内誘導期間および92週間の皮下維持期間)、および研究の継続を希望する12週目の非反応者に対する2つの治療期間(12週間の盲検静脈内誘導期間および92週間の静脈内および皮下延長期間)が含まれる。治療を研究するためにランダム化された患者の約3分の2は、以前に少なくとも1つの生物学的療法(TNF拮抗薬またはベドリズマブ)を経験しており、患者の約3分の1は、生物学的療法に対して未経験である。
【0240】
a)スクリーニング期間
患者は、ベースライン来診の28日前までに研究の適格性について評価される。ベースライン来診時に、適格基準を満たす患者は、4つの誘導治療群のうちの1つに等しくランダム化される。
【0241】
適格な患者とは、研究治療の最初の用量前14日以内に2以上の内視鏡サブスコアを有する、6~12のMayoスコア(または4~9のMMS)によって定義されるような、中程度~重度の活動性UCを有し、直腸の近位にUCが拡がっている証拠(関連する結腸の15cm以上)を有する、最初のスクリーニング時に18~75歳の男性または女性の患者である。患者は、以下のいずれかである必要がある。
(a)生物学的療法(例えば、TNF拮抗薬またはベドリズマブ)に対して未経験であり、以下のうちの少なくとも1つを有する。
-経口もしくは静脈内コルチコステロイドもしくは免疫調節剤(6-MPまたはAZA)による現在の治療への忍容性に対する不十分な反応もしくは不成功、または
-コルチコステロイド依存症の病歴(UCの再発なしにコルチコステロイドを首尾よく漸減できないこと)
あるいは
(b)そのような治療に反応しないか、または忍容性がない既往歴の有無にかかわらず、UCの治療のために承認された用量で、1つ以上の生物学的製剤(TNF
拮抗薬、またはベドリズマブ、または実験的UC治療法、生物学的製剤もしくは経口キナーゼ阻害剤など)による治療も受けている。
【0242】
患者は、以下の薬物の治療的投与を受けている可能性がある。
(a)経口5-ASA化合物:処方された用量がベースライン前少なくとも2週間安定している場合、
(b)経口コルチコステロイド療法(20mg/日以下または同等のプレドニゾン):処方された用量がベースライン前少なくとも2週間安定している場合、
(c)AZAまたは6-MP:処方された用量がベースライン前少なくとも8週間安定している場合。
【0243】
b)誘導期間
12週間の誘導期間は、プラセボと比較して、0週目、4週目、および8週目に静脈内投与されたミリキズマブの有効性および安全性を確立するように設計される。0週目(ベースライン)に、患者は、臨床反応および寛解エンドポイントを適切に評価するために、4つの誘導治療群(プラセボ、50mgのミリキズマブ、200mgのミリキズマブ、または600mgのミリキズマブ)に登録される。試験に登録された患者は、UCの治療のための生物学的療法への以前の曝露に基づいて、治療群全体で階層化される。盲検治験薬(ミリキズマブまたはプラセボ)を、0週目、4週目、および8週目に投与する。
【0244】
ミリキズマブの血漿濃度に基づいて2つのミリキズマブ用量グループについて、曝露ベースの用量調整を使用した。50mgのミリキズマブおよび200mgのミリキズマブグループの患者における用量レベルは、これらの来診に対する予測トラフ濃度が事前に指定された閾値を下回った場合、4週目および8週目の来診で増加される可能性がある。600mgのミリキズマブ用量グループにおける患者は、誘導期間全体を通して一定の用量を維持した。
【0245】
c)維持期間
維持期間は、SC Q4WまたはQ12Wを投与した200mgのミリキズマブによる治療に対する臨床反応および寛解の安全性および耐久性を調査するように設計される。ミリキズマブ誘導盲検投薬で反応を達成した患者は、2つのミリキズマブ維持治療群(4週間ごとに200mg[Q4W]皮下(SC)または12週間ごとに200mg[Q12W]SC)のうちの1つに再ランダム化される。臨床反応を達成したプラセボ治療群における患者は、プラセボを維持する。12週目に臨床反応を有する患者は、最大52週目までの維持期間に研究への参加を継続する。ミリキズマブ維持投薬期間に入っている患者は、12週目の寛解状態に従って階層化される。
【0246】
d)延長期間
誘導期間にランダム化されているが、12週目に臨床反応を有しない患者は、研究延長期間を継続するか、または研究を中止するかを選択することができる。延長期間は、主要な研究設計における誘導期間および維持期間の改変バージョンである誘導部および維持部からなる。延長期間の誘導中、患者は、600mgまたは1000mgのミリキズマブを、延長の0週目、4週目、および8週目に静脈内投与で受ける。延長期間の誘導投薬による臨床反応を有する患者は、延長期間の維持療法を継続する機会があるが、延長期間中の非反応者は、研究を中止する。延長期間の維持治療を継続する患者は、200mgのミリキズマブを、SC Q4W(非盲検)投与で受ける。
【0247】
研究の要約
治療意図(ITT)母集団には、合計249人の患者がいた。人口統計学的特徴は、ミリキズマブグループ(合計)とプラセボ(合計)との間でバランスが取れていた。ランダム化された患者249人のうち、100人の患者が女性であった。平均年齢(±標準偏差)は、42.6歳(±13.9歳)であった。
【0248】
疾患の特徴は、ミリキズマブ治療グループ全体とプラセボとの間でバランスが取れていた。患者の約42%は、ベースラインで中程度の活動性疾患を有した(Mayoスコア6~8:プラセボ42.9%、合計ミリキズマブ41.8%)が、約58%は、ベースラインで重度の活動性疾患を有した(Mayoスコア9~12:プラセボ57.1%、合計ミリキズマブ58.2%)。MMSでは、ベースラインでの糞便のカルプロテクチンおよびC反応性タンパク質(CRP)はすべて、グループ間でバランスが取れていた。
【0249】
ベースラインで経口コルチコステロイドまたは5-アミノサリチル酸を受けた患者の割合に関して、合計ミリキズマブグループとプラセボとの間に有意な差はなかった。合計ミリキズマブグループと比較して、プラセボグループにおける患者のより大きい割合が、ベースラインでチオプリン療法を受けた(合計ミリキズマブ23.1%、プラセボ39.7%)。
【0250】
結果:要約
内視鏡映像は、治療の割り当ておよび時点を知らされていない専門家によって一元的に読み取られた。ロジスティック回帰分析を使用して、臨床的寛解(一次的結果)、臨床反応、内視鏡的治癒、内視鏡的寛解、および症候性寛解の割合の比較を行った。ベースライン特徴は、治療グループ間で類似していた。ほとんどの患者(63%)は、生物学的製剤による治療を経験したことがあるか、または治療が不成功であった。
【0251】
12週目では、200mgのミリキズマブにより治療された患者における臨床的寛解率は、プラセボ治療を受けた患者と比較して高かった(p<0.01)が、50mgのミリキズマブまたは600mgのミリキズマブでは、そうではなかった(表)。12週目の臨床反応率は、プラセボ群と比較して、すべてのミリキズマブグループの方が高かった(p<0.05)。内視鏡的治癒率は、プラセボ治療を受けた患者と比較して、50mgおよび200mgのミリキズマブグループの方が高かった(p<0.05)。内視鏡的寛解率は、すべてのグループ間で類似していた。症候性寛解率は、プラセボ治療を受けた患者と比較して、200mgおよび600mgのミリキズマブグループの方が高かった(p<0.01)。ミリキズマブへの曝露は、用量とともに増加したが、有効性は、典型的なプラトー化用量または曝露反応に従わなかった。重篤な有害事象(SAE)および治療中に発生した有害事象(TEAE)の発生率は、治療グループにわたり類似していた。
【0252】
まとめると、12週目の結果データは、200mgのミリキズマブグループにおける患者が、プラセボグループまたは50mgのミリキズマブグループにおける患者よりも12週目の治療に対してより良好に反応したことを示している。さらに、200mgのミリキズマブグループにおける患者は、600mgのミリキズマブグループにおける患者よりも12週目の治療に対してより良好に反応した。
【0253】
この研究の維持期間のために利用可能な有効性データに基づいて、200mgのQ4Wおよび200mgのQ12Wの2つのミリキズマブSC投薬計画は、52週目に同様の臨床的寛解、臨床反応、および内視鏡的治癒率を有することが観察された。維持期間に入った患者のベースライン(BL)特徴は、グループ間で類似していた。BLでは、52.7%が、以前に生物学的製剤を受けていた。52週目に、46.8%(Q4W)および37.0%(Q12W)は、臨床的寛解状態であった。追加的に、80.9%(Q4W)および76.1%(Q12W)は、臨床反応を有し、57.4%(Q4W)および47.8%(Q12W)は、ES=0/1を有した。12週目で臨床的寛解状態にある患者のうち、61.1%(Q4W)および38.5%(Q12W)は、52週目で臨床的寛解状態を維持した。12週目に臨床反応を示した者(寛解ではない)のうち、37.9%(Q4W)および36.4%(Q12W)が、52週目に臨床的寛解を達成した。維持期間中、有害事象(AE)に起因して1人の患者が研究を中止し、両方の治療グループにわたり治療中に発生したAEおよび重篤なAEの同様の頻度が報告された。したがって、ミリキズマブは、予期しない安全信号がなく、維持期間全体にわたってAEに起因する中止がほとんどなく、耐久性のある有効性(多数の測定値によって評価された)を実証した。
【0254】
ミリキズマブ濃度データの分析は、曝露が用量に比例して増加することを示した。曝露は、12週目のMMSにおけるベースラインからの変化の有意な予測因子であったが、個々の患者の曝露と臨床反応または寛解との間に強い関係はなかった。
【0255】
維持中、Q12W計画は、より断続的なミリキズマブ濃度プロファイルを生成したが、Q4W濃度プロファイルは、より一貫性があった。Q4W計画でも、200mgの誘導コホートで生成された12週目のトラフ濃度と同様のトラフ濃度が生成された。
【0256】
ミリキズマブは、一般的に、忍容性が高く、有害事象(AE)に起因する中止はほとんどなかった。臨床的に有意な安全性所見はなく、誘導期間または維持期間における用量関係は認められなかった。すべてのグループにわたって、治療中に発生した有害事象(TEAE)の重症度は、概して、軽度または中程度であった。死者はいなかった。
【0257】
結果:第12週目-有効性
内視鏡映像は、治療の割り当ておよび時点を知らされていない専門家によって一元的に読み取られた。ロジスティック回帰分析を使用して、臨床的寛解(一次的な結果)、臨床反応、内視鏡的治癒、内視鏡的寛解、および症候性寛解の割合の比較を行った。
【0258】
12週目の一次的、二次的、および主要な探索的エンドポイントデータ(非反応者、補完[NRI]、ITT母集団)を表2に要約する。
【表6-1】
【表6-2】
【0259】
12週目では、プラセボ治療を受けた患者と比較して、200mgのミリキズマブにより治療された患者の方が、臨床的寛解率が高かった(p<0.01)が、50mgのミリキズマブまたは600mgのミリキズマブでは、そうではなかった。12週目の臨床反応率は、プラセボグループと比較して、すべてのミリキズマブグループの方が高かった(p<0.05)。内視鏡的治癒率は、プラセボ治療を受けた患者と比較して、50mgのミリキズマブおよび200mgのミリキズマブのグループの方が高かった(p<0.05)。内視鏡的寛解率は、すべてのグループ間で類似していた。症候性寛解率は、プラセボ治療を受けた患者と比較して、200mgおよび600mgのミリキズマブグループの方が高かった(p<0.01)。
【0260】
全体として、プラセボと比較して有意な有効性が、研究における50mgおよび200mgのIV Q4Wグループで12週目に観察され、最大の有効性は、200mgのIV Q4Wグループで観察された。曝露ベースの用量調整の適用に起因して、50mgおよび200mgのコホートにおいて患者が受けた全体的な平均誘導用量は、それぞれ、100mgおよび250mgであった。ミリキズマブ曝露は、用量に比例して増加したが、600mgのミリキズマブグループにおける患者は、200mgのミリキズマブグループにおける患者よりも12週目の治療に良好に反応しなかった。
【0261】
結果:12週目-以前の生物学的療法による有効性
生物学的療法に対して未経験であった患者が、以前に生物学的製剤を経験した患者よりも良好な臨床結果を有したかどうかを判定するために、臨床的寛解、臨床反応、および内視鏡的治癒データを、以前の生物学的サブグループ(生物学的製剤経験者対生物学的製剤未経験者)によって調査した。
【0262】
12週目の臨床的寛解、臨床反応、および内視鏡的治癒率は、生物学的製剤経験のある患者と比較して、生物学的製剤未経験の患者の方が高かった(表3~5を参照)。
【0263】
生物学的製剤未経験の200mgのミリキズマブグループにおける臨床的寛解率は、プラセボよりも高かった(36.4%対8.7%、p=0.035、表3)。
【0264】
生物学的製剤未経験者の200mgのミリキズマブ(72.7%対34.8%、p=0.017)および生物学的製剤経験者の200mgのミリキズマブ(52.5%対12.5%、p<0.001)および600mgのミリキズマブ(42.1%対12.5%、p=0.005)における臨床反応率は、プラセボよりも高かった(表4)。
【0265】
内視鏡的治癒率は、生物学的製剤未経験者の50mgのミリキズマブ(37.5%対8.7%、p=0.036)および200mgのミリキズマブグループ(50.0%対8.7%、p=0.003、表5)において、プラセボよりも高かった。
【表7】
【表8】
【表9】
【0266】
臨床的寛解、臨床反応、および内視鏡的治癒の割合は、生物学的製剤経験のある患者と比較して、ミリキズマブを受けた生物学的製剤未経験の患者の方が高かった。
【0267】
結果:維持期間-52週目
12週目に臨床反応を示した患者をランダム化して、200mgのミリキズマブSC Q4Wまたは200mgのミリキズマブSC Q12Wのいずれかを受けた。維持中のプラセボグループへのランダム化治療中止はなかった。52週目の中間の一次的、二次的、および主要な探索的エンドポイントデータを、表6aおよび6bに要約する。52週目の最終的な一次的、二次的、および主要な探索的エンドポイントデータを、表7に要約する。
【0268】
表6aおよび6bに示されている52週目の暫定的読み出し時の各有効性測定値の割合は、Q12Wグループにおいて数値的に高かった内視鏡的寛解を除いて、ミリキズマブQ4WおよびQ12W維持グループ間で同等であった。
【表10】
【表11】
【表12-1】
【表12-2】
【0269】
52週目の最後の読み出しでは、12週目の臨床的寛解状態の患者のうち、61.1%(Q4W)および38.5%(Q12W)が、52週目の臨床的寛解状態を維持した。12週目に臨床反応を示した者(寛解ではない)のうち、37.9%(Q4W)および36.4%(Q12W)が、52週目に臨床的寛解を達成した。したがって、ミリキズマブは、永続的な有効性を実証している
【0270】
結果:延長期間-12週目
プラセボまたはミリキズマブ誘導治療のいずれかにランダム化され、12週目に臨床反応が見られなかった患者は、2つの部分:12週間の延長誘導期間と、その後の28週間の延長維持期間とを含む延長期間に入る資格があった。延長誘導期間では、患者は、0週目、4週目、および8週目に一定用量の600mgのミリキズマブIV Q4Wによる継続的な誘導治療を受け、延長12週目に有効性が評価された。より高い延長誘導用量が結果の改善に関連し得るかどうかを調査するために、用量を1000mgのミリキズマブIV Q4Wに増加した。
【0271】
ミリキズマブによる延長誘導治療を受けた患者のうち、600mgのミリキズマブIV Q4Wにより治療された50.0%、および1000mgのミリキズマブIV Q12Wにより治療された43.8%が、それぞれ、臨床反応を達成し、15.0%および9.4%が、臨床的寛解を達成し、20.0%および15.6%が、0/1の内視鏡スコアを達成し、0および3.0%が、延長誘導期間の終了時(24週目)に内視鏡スコアが0であった。プラセボ非反応者のうち、12週間の600mgまたは1000mgのミリキズマブIV Q4Wを受けた58.0%および71.9%が、それぞれ、臨床反応を達成し、25.0%および25.0%が、臨床的寛解を達成し、25.0%および37.5%が、0/1の内視鏡スコアを達成し、0および9.4%が、延長誘導の終了時(24週目)に0の内視鏡スコアを達成した。治療中に発生した有害事象(AE)、AEに起因する中止、および重篤なAEは、延長誘導期間中、治療グループ間で類似していた。
【表13】
【0272】
ミリキズマブによる延長誘導および維持投薬は、最大研究の52週目までの有効性(多数の測定値によって評価)を実証した。重要なことに、ミリキズマブによる追加の12週間の延長誘導により、誘導ミリキズマブ非反応者の43.8~50.0%が臨床反応を達成することができた。これらの患者の65.8%は、ミリキズマブ200mgのSC Q4Wにより52週目に臨床反応を示した。
【0273】
結果:安全
ミリキズマブは、忍容性が良好で、有害事象(AE)に起因する中止はほとんどなかった。重篤な有害事象(SAE)および治療緊急有害事象(TEAE)の発生率は、プラセボおよびミリキズマブ治療グループ間で類似しており、誘導期間または維持期間に用量関係は認められなかった。研究中に死亡はなかった。誘導、維持、および延長研究期間によるAEの概要を、表9~11に示す。
【表14】
【表15】
【表16】
【0274】
結果:薬物動態(PK)および曝露/反応モデリング
i)母集団PK分析の要約
合計2828個の血清ミリキズマブ濃度試料を、誘導、維持、および延長期間中に229人の患者から採取し、PK分析で使用した。濃度データを、母集団PK法を使用して分析した。SC維持用量に対する一次吸収を伴う2区画モデルが、ミリキズマブのPKを最良に表すことがわかった。推定される典型的な母集団クリアランスは、0.023L/時(推定値の2.8%のSD(SEE))であり、見かけのクリアランスにおけるランダムな患者間変動は、32%(%CV)であった。推定SCバイオアベイラビリティは、42%であった。
【0275】
分布の中心および末梢の容積および区画間のクリアランスについての推定される典型的な母集団値は、それぞれ、3.5L、1.4L、および0.0064L/時であった。合計303個の試料(9%)が、ミリキズマブアッセイの定量下限(100ng/mL)未満であった。これらの試料を除外して、PKモデリングで標準的な補完または条件付き推定モデルと比較し、推定PKパラメータへの影響は認められなかった。
【0276】
図1は、PKモデルで推定された個々の患者のクリアランス値を使用して計算されたミリキズマブの平均血清濃度を、平均濃度の中央値が300mgのIV一定用量について予想される場所を示す参照線とともに示している。
【0277】
母集団PKモデルを使用して、以下の共変量の影響を評価した:年齢、性別、BMI、体重、民族起源、用量レベル、喫煙状態、注射部位、以前の生物学的状態、ベースラインアルブミン、時変アルブミン、ベースラインCRP、ベースライン糞便カルプロテクチン、ベースラインMMS、ベースラインRBサブスコア、疾患の程度、免疫原性(ADA+/-、TE-ADA+/-、ADA力価、中和ADA+/-)。統計的に有意な影響があることが判明した唯一の要因は、クリアランスに対する時変アルブミン、および分布の中心体積に対する体重であった。
【0278】
ii)維持中に観察された濃度の要約
200mgのミリキズマブSC Q4Wグループでは、最初の試料は、最初の用量の2~10日後に収集され、その後のすべての試料は、投薬前に収集されたため、トラフ濃度を表している。Q4W計画は、維持期間を通じて一貫したトラフ濃度をもたらした。これらのトラフ濃度は、誘導期間の12週目に200mgのミリキズマブIV誘導群で観察されたトラフ濃度と同様であった。
【0279】
200mgのミリキズマブSC Q12Wグループでは、最初の試料も、最初の用量の2~10日後に収集され、その後の試料は、用量の4週間、8週間、または12週間後に収集された。24週目、48週目、および72週目に収集された試料は、用量投与前に採取されたものであり、トラフ濃度を表している。この用量グループのほとんどの患者の濃度は、トラフで定量限界(BQL)未満であった。これは、用量間の長い間隔に基づいて予想された。SC Q12W計画は、Q4W計画よりも断続的な濃度プロファイルをもたらした。
【0280】
iii)観察された曝露反応データの要約
図2は、観察された臨床反応、臨床的寛解、内視鏡的反応、および症候性反応対各誘導グループにおける平均濃度の中央値を示している。曝露量は、用量に比例して増加した。プロットされたエンドポイントの平均曝露反応関係は、同じ一般的なパターンに従い、割合は、プラセボグループと50mgのグループとの間、および50mgのグループと200mgのグループとの間では増加したが、その後、200mgのグループと600mgのグループとの間では減少した。
【0281】
図3および
図4は、患者が臨床反応または寛解を達成したかどうかによってグループ分けされた、個々の患者の平均濃度または12週目に観測された濃度を示している。これらのプロットは、反応または寛解を達成した患者対これらのエンドポイントを達成しなかった患者では、個々の患者の濃度に有意な重複があったことを示している。プロットはまた、50mgおよび200mgのコホートにおける患者が、600mgのグループにおける最も低い個々の患者と同等またはそれ未満の曝露で臨床反応および寛解を達成したため、一部の患者では600mgのグループで観察された、より低い有効性が低曝露に起因するものではなかったことも示している。寛解を達成しなかった600mgのグループにおける三分位値1および三分位値2で12週目に最も低い濃度が観察された患者は、50mgおよび200mgのグループで寛解を達成した患者の濃度と類似している。
【0282】
iv)モデルベースの分析の要約
曝露と有効性との間の関係を、MMSを使用して調査した。MMSを直接評価すると、2値臨床反応および寛解エンドポイントと比較して、より多くのレベルを有する指標であるため、曝露と有効性との関係が解決される。MMSは、MMSのベースラインから12週目までの変化を評価することによって評価され、MMSのベースラインからの減少が最も大きい患者は、最高の有効性を達成したと解釈される。モデルにおいて、以下の共変量を評価した:ベースラインアルブミン、ベースラインCRP、ベースライン糞便中カルプロテクチン、以前の生物学的治療状態、疾患の程度、ベースラインMMS、ベースラインSFサブスコア、ベースラインRBサブスコア、ベースラインES、喫煙状態、体重、および患者が曝露ベースの用量調整を受けたかどうか。
【0283】
ミリキズマブへの曝露と12週目のMMSの減少との間の関係は、300mg未満の用量では有効性が低下する可能性があり、300mgの用量ではミリキズマブで可能な最大効果の91%が得られることを示している。さらに、300mgの用量は、研究において200mgのコホートで観察された個々の患者の曝露の大部分をカバーする平均濃度の中央値を生成すると予想される(
図5を参照)。
【0284】
維持期間では、より断続的な濃度プロファイルを生成するQ12W計画と比較して、Q4W用量計画では、より一貫した濃度プロファイルが観察された。Q4W計画はまた、最高の有効性を達成した200mgの誘導グループにおいて生成された12週目のトラフ濃度と同様のトラフ濃度も生成した。52週目に臨床反応または臨床的寛解を達成した患者も、維持濃度が高くなる傾向があった。これらの結果は、200mgのSC Q4W計画が200mgのQ12W計画よりも良好な維持有効性を提供する可能性が高いことを示唆している。
【0285】
実施例2:臨床研究
パートA
概要
この試験は、12週間の誘導期間にわたって、ミリキズマブの安全性および有効性をプラセボと比較して評価するために設計された、多中心性ランダム化二重盲検平行治療群プラセボ対照研究である。研究対象母集団には、中程度~重度の活動性のUCで、コルチコステロイドまたはUCに対する免疫調節療法に対する不十分な反応、反応の喪失、または不耐性を有する(この研究では「従来薬不成功である」と呼ばれる)患者、およびUCに対する生物学的療法に対する不十分な反応、反応の喪失、または不耐性を有する(この研究では「生物学的製剤不成功である」と呼ばれる)患者が含まれる。パートAから12週目までを完了した患者は、パートAで治療後のフォローアップを完了するか、またはパートBに参加する資格があるであろう。
【0286】
12週目の評価の前に治療を中止した患者、またはパートBに参加することができない、もしくは参加する意志がない患者は、最後の来診の16週間後に治療後のフォローアップを完了するであろう。この研究は、最長28日間のスクリーニング期間、および12週間の盲検静脈内療法期間から構成される。
【0287】
目的
主な目的は、中程度~重度の活動性潰瘍性大腸炎(UC)の患者において、ミリキズマブが12週目の臨床的寛解の誘導においてプラセボよりも優れているという仮説を検証することである。
【0288】
二次的な目的には、以下のものが含まれる。
●12週目に臨床反応を誘導する際の、ミリキズマブによる治療の有効性を、プラセボと比較して評価すること、
●12週目に内視鏡的寛解を誘導する際の、ミリキズマブによる治療の有効性を、プラセボと比較して評価すること、
●4週目および12週目に症候性寛解を誘導する際の、ミリキズマブによる治療の有効性を、プラセボと比較して評価すること、
●12週目に生物学的製剤不成功の母集団において臨床反応を誘導する際の、ミリキズマブによる治療の有効性を、プラセボと比較して評価すること、ならびに
●症候性反応までの時間および症候性寛解までの時間を評価すること。
【0289】
エンドポイントを、MMSを使用して定義した。内視鏡検査は、一元的に読み取られる。内視鏡的治癒率も、12週目に判定する。エンドポイントの定義は、以下の通りである。
●臨床的寛解:以下のMMSサブスコアを達成:直腸出血(RB)サブスコアが0、排便頻度(SF)サブスコアが0または1(ベースラインから1ポイント以上の減少)、および内視鏡サブスコア(ES)が0または1(脆弱性を除く)。
●臨床反応:RBサブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントのMayoサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30%以上の減少を達成。
●内視鏡的寛解:Mayo ESが0を達成。
●内視鏡的治癒:Mayo ESが0または1を達成。
●症候性寛解:ベースラインから1ポイント以上の減少を有する、SF=0、またはSF=1、およびRB=0。
●症候性反応:複合SFおよびRBにおけるベースラインからの少なくとも30%の減少。
【0290】
方法
この研究は、スクリーニング期間および12週間の盲検静脈内誘導期間から構成される。
【0291】
a)スクリーニング期間
患者は、ベースライン来診の28日前までに研究の適格性について評価される。ベースライン来診時に、適格基準を満たす患者は、4つの誘導治療群のうちの1つに等しくランダム化される。
【0292】
適格な患者とは、最初のスクリーニング時に18~80歳の男性または女性の患者である。患者は、以下を有する必要がある。
i)UCの内視鏡的証拠およびUCの診断を支持する病理組織学的報告を含む、ベースライン(0週目)の前に持続期間が3か月以上であるUCの確立された診断。
ii)ベースラインの10日前以内に行われた内視鏡検査により、内視鏡サブスコア(ES)≧2で4~9の改変Mayoスコア(MMS)によって定義される、中程度~重度の活動性UC。
iii)直腸の近位(肛門の縁から約10~15cmにある直腸S状接合部の遠位)に広がるUCの証拠。
iv)次の文書:
a)ベースラインの12か月前以内の、以下についてのサーベイランス結腸鏡検査(地域の基準に従って行われる)
-持続期間が8年を超える膵炎の患者、もしくは
-持続時間が12年を超える左側大腸炎の患者、もしくは
-原発性硬化性胆管炎の患者。
または
b)a)に該当しない患者における、最新の結腸直腸癌サーベイランス(地域の基準に従って行われる)。治験責任医師の裁量により、この研究のためのスクリーニング内視鏡検査として、(軟性S状結腸鏡検査の代わりに)結腸鏡検査を行うことができる。ソース文書で利用可能な結腸鏡検査の報告がない患者は、スクリーニング時に結腸鏡検査を受けるであろう。
【0293】
患者は、以下の薬物の治療的投与を受けている可能性がある。
(a)経口5-ASA化合物:処方された用量がベースラインの前に少なくとも2週間安定している場合、
(b)20mg/日以下または同等の経口コルチコステロイド療法プレドニゾン、もしくは9mg/日のブデソニド延長徐放錠[ブデソニドMMX]):処方された用量がスクリーニング内視鏡検査の前に少なくとも2週間安定している場合、または
(c)AZA、6-MP、およびメトトレキサート:スクリーニング内視鏡検査の前に、これらの免疫調節剤が安定した用量で少なくとも8週間処方されている場合。
【0294】
b)誘導期間
この研究には、12週間の誘導期間中のミリキズマブ対プラセボのIV投与の比較が含まれる。
【表17】
ミリキズマブまたはプラセボのIV注入は、少なくとも30分かけて行われるであろう。
【0295】
主要なエンドポイントは、12週目の臨床的寛解である(ミリキズマブ対プラセボ)。臨床的寛解は、MMSに基づいている。
【0296】
Mayoスコアの評価から導き出されたMMSならびに複合SFおよびRBスコアを使用して、主要な二次的エンドポイントを判定する。
【0297】
パートB
概要
パートBは、40週目(すなわち、パートAと組み合わせて、52週間の継続治療)の治療反応の維持における200mgのミリキズマブQ4W SCの安全性および有効性を評価する、多中心性ランダム化二重盲検プラセボ対照平行治療群研究である。研究対象母集団には、パートAを完了した中程度~重度の活動性のUC患者が含まれる。パートAには、UCに対する従来の(非生物学的)療法に対する不十分な反応、反応の喪失、または不耐性を有する(「従来薬不成功である」)患者、およびUCに対する生物学的療法に対する不十分な反応、反応の喪失、または不耐性を有する(「生物学的製剤不成功である」)患者が含まれる。
【0298】
パートA中に盲検ミリキズマブ治療により臨床反応を達成した患者は、盲検200mgのミリキズマブQ4W SCまたは盲検プラセボに2:1でランダム化される。誘導研究で盲検プラセボに反応した患者は、パートBの盲検プラセボを維持する。患者が反応を喪失した場合は、3回の用量について300mgのミリキズマブQ4W静脈内注入(IV)による非盲検臨時追加療法を投与される。
【0299】
パートA中に盲検ミリキズマブまたは盲検プラセボのいずれかにより臨床反応を達成しなかった患者は、3回の投与について300mgのミリキズマブQ4W IVによる非盲検延長誘導療法を受ける。(誘導研究のベースラインを使用して定義される)遅延臨床反応を達成した患者は、非盲検200mgのミリキズマブQ4W SCを受ける。パートAの12週目に臨床反応を達成しない延長誘導研究の非反応者は、中止される。
【0300】
目的
主な目的は、ミリキズマブによる臨床的寛解に誘導された患者において、ミリキズマブが40週目(52週間の継続治療)の臨床的寛解の維持においてプラセボよりも優れているという仮説を検証することである。これには、パートAの12週目に臨床的寛解状態になり、40週目に臨床的寛解、すなわち、永続的な臨床的寛解状態にある患者の割合を判定することが含まれる。
【0301】
二次的な目的には、以下のものが含まれる。
●ミリキズマブによる臨床反応に誘導された患者が、40週目に臨床的寛解を達成する際の、ミリキズマブの有効性を、プラセボと比較して評価すること。
●ミリキズマブによる臨床反応に誘導された患者の、40週目の内視鏡的寛解に対するミリキズマブの有効性を、プラセボと比較して評価すること。
●ミリキズマブによる臨床反応に誘導され、誘導ベースラインでコルチコステロイドを投与された患者が、手術なしでコルチコステロイドなしの寛解を達成する際の、ミリキズマブの有効性を、プラセボと比較して評価すること。
●生物学的製剤が不成功であるか、または不寛容を引き起こした患者のサブグループにおける、ミリキズマブによる臨床反応に誘導された患者の40週目の臨床的寛解を評価すること。
●生物学的製剤が不成功であるか、または不耐性を引き起こした患者のサブグループにおける、ミリキズマブによる臨床反応に誘導された患者の40週目の内視鏡的寛解を評価すること。
●生物学的製剤が不成功であるか、または不寛容を引き起こした患者のサブグループにおける、ミリキズマブによる臨床的寛解に誘導された患者の40週目の臨床的寛解を評価すること。
●ミリキズマブによる臨床的寛解に誘導され、誘導ベースラインでコルチコステロイドを受けた患者が、手術なしでコルチコステロイドなしの寛解を達成する際の、ミリキズマブの有効性を、プラセボと比較して評価すること。
【0302】
エンドポイントは、MMSを使用して定義される。内視鏡検査は、一元的に読み取られる。内視鏡的治癒率も、52週目に判定される。エンドポイントの定義は、以下の通りである。
●臨床的寛解:以下のMMSサブスコアを達成:直腸出血(RB)サブスコアが0、排便頻度(SF)サブスコアが0または1(ベースラインから1ポイント以上の減少)、および内視鏡サブスコア(ES)が0または1(脆弱性を除く)。
●臨床反応:RBサブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントのMayoサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30%以上の減少を達成。
●内視鏡的寛解:Mayo ESが0を達成。
●内視鏡的治癒:Mayo ESが0または1を達成。
●症候性寛解:ベースラインから1ポイント以上の減少を有する、SF=0、またはSF=1、およびRB=0。
●症候性反応:複合SFおよびRBにおけるベースラインからの少なくとも30%の減少。
●手術なしでコルチコステロイドなしの寛解は、次のように定義される。
-臨床的寛解、および
-評価前の12週間以上、コルチコステロイドを使用しない
【0303】
方法
患者母集団
パートAを完了し、適格要件を満たしている中程度~重度の活動性のUC患者が、この研究に登録される。研究では、パートAで盲検ミリキズマブまたはプラセボ投薬による臨床反応または臨床的寛解を達成した患者、ならびにパートA中に盲検ミリキズマブまたはプラセボによる臨床反応を達成しなかった患者が登録される。
【0304】
治療課題
維持研究治療課題は、患者がパートAの治験薬投薬に反応したかどうか、およびこの研究中に以下のように反応の喪失(LOR)を経験したかどうかに依存する。
i)パートAからのミリキズマブ反応者
パートAの盲検ミリキズマブにより臨床反応を達成した患者は、2:1の比率で盲検200mgのミリキズマブQ4W SCまたは盲検プラセボSC Q4W(ランダム化治療中止)を受けるようにランダム化される。ランダム化は、生物学的製剤不成功である状態(はい、またはいいえ)、誘導寛解状態(はい、またはいいえ)、コルチコステロイドの使用(はい、またはいいえ)、および地域(北アメリカ/ヨーロッパ/他)に基づいて、グループ間の比較可能性を達成するために階層化される。患者は、二次的なLORを起こさない限り、パートBの残りの部分についてはランダム化治療の課題を継続するであろう。
【0305】
反応喪失(LOR)は、次のように定義される。
-SF+RBの合計スコアでパートBのベースラインから2ポイント以上の増加、
-2回の連続した来診時(7日間以上空いており、クロストリジウム・ディフィシル試験が陰性であると確認されている場合)の、SF+RBの合計スコアが4以上、
-一元的に読み取られた内視鏡サブスコア(ES)が2または3であることによって確認された
【0306】
SC投薬は、LORが確認されたかどうか内視鏡検査で判定されるまで、投薬スケジュールに従って継続される。12週目以降に内視鏡検査に基づいてLORが確認された(かつクロストリジウム・ディフィシル排便毒素試験が陰性である)場合、患者は、3回の用量について非盲検300mgのミリキズマブQ4W IVにより臨時追加投与される。最初のIV臨時追加用量は、最新のSC用量から7日間以上である場合、LORが一元的に読み取られた内視鏡検査によって確認され次第、投与され得る。その後の用量は、合計3回の用量について、4週間ごとに投与されるであろう。
【0307】
内視鏡検査で二次的LORが確認されない場合、患者は、SC治験薬投薬を継続し、予定された投薬間隔を維持する。治験薬投薬を継続する場合、40週目に早期中止の来診(ETV)または予定外の来診(UV)で追加の内視鏡検査が行われる。
【0308】
治験責任医師の意見では、LOR臨時追加療法の完了後(最初のIV臨時追加用量の12週間後)に臨床的利益を受ける患者は、さらなるSC投薬を受けるために長期延長研究パートCへの登録が検討される。LOR IV臨時追加療法が開始されると、パートBでは、さらなるSC投薬は利用できない。
【0309】
ii)パートAからのプラセボ反応者
パートAで盲検プラセボにより臨床反応を達成した患者は、維持研究の残りの部分について盲検プラセボを受け続ける。プラセボSC注射は、研究盲検を維持するためにQ4Wで投与される。12週目以降に内視鏡検査に基づいてLORが確認された(かつクロストリジウム・ディフィシル排便毒素試験が陰性である)場合、患者は、3回の用量について非盲検300mgのミリキズマブQ4W IVにより臨時追加投与される。パートAからのミリキズマブ反応者について記載される野と同じLOR評価および手順を行う必要がある。
【0310】
iii)パートAからのミリキズマブおよびプラセボの非反応者
パートA中に盲検ミリキズマブまたは盲検プラセボに対する臨床反応を達成しなかった患者は、0週目、4週目、および8週目に300mgのミリキズマブIVによる非盲検延長誘導療法を受け、12週目に内視鏡検査を受ける。
【0311】
12週目に延長ミリキズマブ誘導療法により(誘導研究のベースラインと比較して)遅延臨床反応を達成した患者は、その後、12週目に開始される非盲検200mgのミリキズマブQ4W SCを受ける。患者は、この用量計画を継続し、40週目に内視鏡検査を受ける。
【0312】
治験責任医師の意見では、臨床的利益を受ける患者は、さらなるSC投薬を受けるために長期延長研究パートCへの登録が検討され得る。
【0313】
誘導ベースラインと比較して、12週目にミリキズマブIV延長誘導療法に対する臨床反応を達成しない患者は、治験薬を中止し、治療後のフォローアップを含む、治験薬の早期中止のための手順を受ける。
【0314】
iv)治療後のフォローアップ期間
患者は、治療後最大16週間のフォローアップ期間を受けるであろう。
-最終用量のIV投与による治験薬を中止した患者は、治療終了来診の4週間後および16週間後に、治療後のフォローアップ来診のために再来する。
-最終用量のSC投与による治験薬を中止した患者は、治療終了来診の4週間後および12週間後に、治療後のフォローアップ来診のために再来する。
-その後、長期延長研究パートCに入る患者は、治療後のフォローアップ期間を完了する必要はない。
【0315】
パートC
概要
パートCは、実施例1およびパートBに記載の研究を含むが、これらに限定されない、元のミリキズマブUC研究に参加した、中程度~重度の活動性のUC患者におけるミリキズマブの有効性および安全性を評価する、単回治療群、外来患者、非盲検、多中心性、長期延長研究である。
【0316】
目的
主な目的は、ミリキズマブの長期有効性を評価することである。二次的な目的は、組織学的寛解(粘膜治癒)に対するミリキズマブの長期療法の効果を評価することである。
【0317】
方法
実施例1の研究およびパートBの患者は、パートCに登録する資格がある。
【0318】
患者母集団
実施例1の研究は、中程度~重度のUC患者におけるミリキズマブの有効性および安全性を調査する、ランダム化二重盲検プラセボ対照研究である。この研究は、合計最大156週間にわたる、12週間の二重盲検誘導期間、その後の維持期間(最大144週間)または延長期間(12週間の延長誘導、最大132週間の延長維持)のいずれかからなる。パートCへの登録を検討する資格のある研究患者には、以下が含まれる。
●維持期間52週目の内視鏡検査の来診、および研究終了時/早期中止の来診時の評価を完了した患者、または
●延長期間40週目の内視鏡検査の来診および研究終了時/早期中止の来診時の評価を完了した患者。
【0319】
最後の実施例1の研究の来診時に、患者は、盲検ミリキズマブ200mgのSC Q4W、盲検ミリキズマブ200mgのSC Q12W、盲検プラセボSC Q4W、または非盲検(非盲検)ミリキズマブ200mgのSC Q4Wを受けている可能性がある。実施例1の研究で最後の来診時に盲検プラセボSCを受けた患者は、パートCで初めてミリキズマブを受けるであろう。
【0320】
パートBは、12週間の誘導治療を完了した中程度~重度の活動性のUC患者における、40週目(52週間の継続治療)の治療反応の維持における200mgのミリキズマブSC Q4W投与の安全性および有効性を評価する、ランダム化二重盲検プラセボ対照研究である。AMAPへの登録を検討する資格があるパートBの患者には、以下が含まれる。
●パートB中に反応の喪失(LOR)を起こさずに、盲検SCミリキズマブまたはプラセボ療法で40週目の来診を完了した患者
●IVミリキズマブによる再誘導に反応した後、非盲検SCミリキズマブで40週目の来診を完了した患者
●LORに対するIV臨時追加を受けた後、パートBの早期中止の来診を完了し、最後のパートBの来診時に臨床的利益を有した患者
【0321】
患者は、盲検ミリキズマブ200mgのSC Q4W、盲検プラセボSC Q4W、非盲検(非盲検)ミリキズマブ300mgのIV、または非盲検ミリキズマブ200mgのSC Q4Wを受けている可能性がある。パートBでの最後の来診時に盲検プラセボSCを受けた患者は、パートCで初めてミリキズマブを受けるであろう。
【0322】
研究治療
ミリキズマブ200mgを、4週間ごとに皮下投与する。患者は、元の研究への参加が終了したときに盲検または非盲検(非盲検)ミリキズマブまたは盲検プラセボを受けていたかどうかに関係なく、パートCで非盲検ミリキズマブを受ける。パートC中に、ミリキズマブによる臨時追加は利用できない。
【0323】
内視鏡検査は、パートCの52週目(1年目)、100週目(2年目)、および160週目(3年目)に行われる。元の研究で行われた最後の内視鏡検査は、パートCのためのベースラインとして使用され得る。パートCの0週目から8か月以内に内視鏡検査を受けていないパートCからの患者は、0週目に内視鏡検査を受ける。持続期間が8年を超える膵炎、12年を超える左側大腸炎、または原発性硬化性胆管炎の患者は、UC関連異形成および悪性腫瘍に対する結腸直腸癌サーベイランス結腸鏡検査が必要である。直腸結腸癌の家族歴、直腸結腸癌リスクの増加の個人歴、年齢が50歳を超えている、または他の既知のリスク因子を有する患者も、結腸直腸癌のサーベイランスのために結腸鏡検査が必要である。
本発明は以下の態様を含む。
(項1)
潰瘍性大腸炎(UC)を治療する方法であって、それを必要とする患者に抗IL-23p19抗体を投与することを含み、前記方法が、
a)少なくとも1回の誘導用量の前記抗IL-23p19抗体を前記患者に投与する工程であって、前記誘導用量が、50mg~1200mgの前記抗体を含む、工程と、
b)最後の誘導用量が投与された後、少なくとも1回の維持用量の前記抗IL-23p19抗体を前記患者に投与する工程であって、前記維持用量が、150~400mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、工程を含む、UCを治療する方法。
(項2)
前記UCが、中程度~重度の潰瘍性大腸炎である、項1に記載のUCを治療する方法。
(項3)
前記患者が、生物学的製剤未経験者(biologic-naive)である、項1または2に記載のUCを治療する方法。
(項4)
前記患者が、生物学的製剤経験者(biologic-experienced)である、項1または2に記載のUCを治療する方法。
(項5)
前記患者が、生物学的製剤不成功(biologic-failed)または従来薬不成功(conventional-failed)である、項1または2に記載のUCを治療する方法。
(項6)
前記少なくとも1回の誘導用量が、200mg~1000mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項1~5のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項7)
前記少なくとも1回の誘導用量が、200mg~600mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項1~6のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項8)
前記少なくとも1回の誘導用量が、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項1~7のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項9)
前記少なくとも1回の誘導用量が、300mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項1~8のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項10)
1回、2回、または3回の誘導用量が、前記患者に投与される、項1~9のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項11)
2回または3回の誘導用量が、4週間間隔で投与される、項1~10のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項12)
3回の誘導用量が、4週間間隔で投与される、項1~11のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項13)
前記少なくとも1回の誘導用量が、静脈内注入によって投与される、項1~12のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項14)
前記最後の誘導用量が投与された4~12週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、1回、2回、または3回の延長誘導用量の前記抗IL-23p19抗体が、前記患者に投与され、最後の延長誘導用量が投与された4~12週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、前記少なくとも1回の維持用量の前記抗IL-23p19抗体が、前記患者に投与され、臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される、項1~13のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項15)
前記最後の誘導用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、前記1回、2回、または3回の延長誘導用量が、前記患者に投与される、項14に記載のUCを治療する方法。
(項16)
2回または3回の延長誘導用量が、4週間間隔で投与される、項14または15に記載のUCを治療する方法。
(項17)
3回の延長誘導用量が、4週間間隔で投与される、項14または15に記載のUCを治療する方法。
(項18)
1回、2回、または3回の延長誘導用量が、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項14~17のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項19)
前記1回、2回、または3回の延長誘導用量が、300mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項14~18のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項20)
前記1回、2回、または3回の延長誘導用量が、静脈内注入によって投与される、項14~19のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項21)
前記少なくとも1回の維持用量が、150mg、200mg、250mg、または300mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項1~20のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項22)
前記少なくとも1回の維持用量が、200mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項1~21のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項23)
多数回の維持用量が患者に投与され、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、項1~22のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項24)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与される、項1~23のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項25)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間後に投与される、項1~23のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項26)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4週間後に投与される、項23~25のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項27)
その後の維持用量(複数可)が、前記最初の維持用量の投与後、4週間、8週間、または12週間間隔(複数可)で投与される、項23~26のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項28)
その後の維持用量(複数可)が、4週間間隔(複数可)で投与される、項23~27のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項29)
その後の維持用量(複数可)が、8週間間隔(複数可)で投与される、項23~27のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項30)
その後の維持用量(複数可)が、12週間間隔(複数可)で投与される、項23~27のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項31)
前記維持用量が、皮下注射によって投与される、項1~30のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項32)
前記患者が維持期間中に反応の喪失を起こした場合、1回、2回、または3回の臨時追加用量の前記抗IL-23p19抗体が、前記患者に投与され、最後の臨時追加用量が投与された4~12週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、1回以上のさらなる維持用量の前記抗IL-23p19抗体が、前記患者に投与され、反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される、項1~31のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項33)
2回または3回の臨時追加用量が、4週間間隔で投与される、項32に記載のUCを治療する方法。
(項34)
3回の臨時追加用量が、4週間間隔で投与される、項32に記載のUCを治療する方法。
(項35)
前記1回、2回、または3回の臨時追加用量が、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項32~34のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項36)
前記1回、2回、または3回の臨時追加用量が、300mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項32~35のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項37)
前記1回、2回、または3回の臨時追加用量が、静脈内注入によって投与される、項32~36のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項38)
前記1回以上のさらなる維持用量が、150mg、200mg、250mg、または300mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項32~37のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項39)
前記1回以上のさらなる維持用量が、200mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項32~38のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項40)
多数回のさらなる維持用量が患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間後に投与される、項32~39のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項41)
前記最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された4週間後に投与される、項40に記載のUCを治療する方法。
(項42)
その後のさらなる維持用量(複数可)が、前記最初のさらなる維持用量の投与後、4週間、8週間、または12週間間隔(複数可)で投与される、項40または41に記載のUCを治療する方法。
(項43)
その後のさらなる維持用量(複数可)が、4週間間隔(複数可)で投与される、項40~42のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項44)
その後のさらなる維持用量(複数可)が、8週間間隔(複数可)で投与される、項40~42のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項45)
その後のさらなる維持用量(複数可)が、12週間間隔(複数可)で投与される、項40~42のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項46)
前記さらなる維持用量(複数可)が、皮下注射によって投与される、項32~45のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項47)
前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブ、グセルクマブ、チルドラキズマブ、リサンキズマブ、またはブラジクマブである、項1~46のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項48)
前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブである、項1~47のいずれか一項に記載のUCを治療する方法。
(項49)
前記方法が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって前記患者に投与する工程であって、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、工程と、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与する工程であって、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、工程を含む、項1に記載のUCを治療する方法。
(項50)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与される、項49に記載のUCを治療する方法。
(項51)
その後の維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与される、項49または50に記載のUCを治療する方法。
(項52)
その後の維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与される、項49または50に記載のUCを治療する方法。
(項53)
前記方法が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって前記患者に投与する工程であって、前記最後の誘導用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、工程と、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与する工程であって、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、工程とを含む、項1に記載のUCを治療する方法。
(項54)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与される、項53に記載のUCを治療する方法。
(項55)
その後の維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与される、項53または54に記載のUCを治療する方法。
(項56)
その後の維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与される、項53または54に記載のUCを治療する方法。
(項57)
前記方法が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって前記患者に投与する工程であって、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、工程と、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与する工程であって、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、工程と、を含み、
前記患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で前記患者に投与され、各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、項1に記載のUCを治療する方法。
(項58)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、前記最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与される、項57に記載のUCを治療する方法。
(項59)
その後の維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与される、項57または58に記載のUCを治療する方法。
(項60)
その後の維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与される、項57または58に記載のUCを治療する方法。
(項61)
前記方法が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって前記患者に投与する工程であって、前記最後の誘導用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、投与する工程と、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与する工程であって、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、工程と、を含み、
前記患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で前記患者に投与され、各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、項1に記載のUCを治療する方法。
(項62)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、前記最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与される、項61に記載のUCを治療する方法。
(項63)
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与される、項61または62に記載のUCを治療する方法。
(項64)
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与される、項61または62に記載のUCを治療する方法。
(項65)
UCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体であって、前記治療が、
a)少なくとも1回の誘導用量の前記抗IL-23p19抗体を患者に投与する工程であって、前記誘導用量が、50mg~1200mgの前記抗体を含む、工程と、
b)最後の誘導用量が投与された後、少なくとも1回の維持用量の前記抗IL-23p19抗体を前記患者に投与する工程であって、前記維持用量が、150~400mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、工程と、を含む、UCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項66)
前記UCが、中程度~重度の潰瘍性大腸炎である、項65に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項67)
前記患者が、生物学的製剤未経験者である、項65または66に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項68)
前記患者が、生物学的製剤経験者である、項65または66に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項69)
前記患者が、生物学的製剤不成功または従来薬不成功である、項65または66に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項70)
前記少なくとも1回の誘導用量が、200mg~1000mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項65~69のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項71)
前記少なくとも1回の誘導用量が、200mg~600mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項65~70のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項72)
前記少なくとも1回の誘導用量が、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項65~71のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項73)
前記少なくとも1回の誘導用量が、300mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項65~72のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項74)
1回、2回、または3回の誘導用量が、前記患者に投与される、項65~73のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項75)
2回または3回の誘導用量が、4週間間隔で投与される、項65~74のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項76)
3回の誘導用量が、4週間間隔で投与される、項65~74のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項77)
前記少なくとも1回の誘導用量が、静脈内注入によって投与される、項65~76のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項78)
前記最後の誘導用量が投与された4~12週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、1回、2回、または3回の延長誘導用量の前記抗IL-23p19抗体が、前記患者に投与され、最後の延長誘導用量が投与された4~12週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、前記少なくとも1回の維持用量の前記抗IL-23p19抗体が、前記患者に投与され、臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される、項65~77のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項79)
前記最後の誘導用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、前記1回、2回、または3回の延長誘導用量が、前記患者に投与される、項78に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項80)
2回または3回の延長誘導用量が、4週間間隔で投与される、項78または79に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項81)
3回の延長誘導用量が、4週間間隔で投与される、項78または79に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項82)
1回、2回、または3回の延長誘導用量が、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの抗IL-23p19抗体を含む、項78~81のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項83)
前記1回、2回、または3回の延長誘導用量が、300mgの抗IL-23p19抗体を含む、項78~82のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項84)
前記1回、2回、または3回の延長誘導用量が、静脈内注入によって投与される、項78~83のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項85)
前記少なくとも1回の維持用量が、150mg、200mg、250mg、または300mgの前記抗IL-23p19を含む、項65~84のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項86)
前記少なくとも1回の維持用量が、200mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項65~85のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項87)
多数回の維持用量が患者に投与され、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、項65~86のいずれか一項に記載のUCの治療に使用する抗IL-23p19抗体。
(項88)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与される、項87に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項89)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間後に投与される、項87に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項90)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4週間後に投与される、項87~89のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項91)
その後の維持用量(複数可)が、前記最初の維持用量の投与後、4週間、8週間、または12週間間隔(複数可)で投与される、項87~90のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項92)
その後の維持用量(複数可)が、4週間間隔(複数可)で投与される、項87~91のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項93)
その後の維持用量(複数可)が、8週間間隔(複数可)で投与される、項87~91のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項94)
その後の維持用量(複数可)が、12週間間隔(複数可)で投与される、項87~91のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項95)
前記維持用量(複数可)が、皮下注射によって投与される、項65~94のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項96)
前記患者が維持期間中に反応の喪失を起こした場合、1回、2回、または3回の臨時追加用量の前記抗IL-23p19抗体が、前記患者に投与され、最後の臨時追加用量が投与された4~12週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、1回以上のさらなる維持用量の前記抗IL-23p19抗体が、前記患者に投与され、反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される、項65~95のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項97)
2回または3回の臨時追加用量が、4週間間隔で投与される、項96に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項98)
3回の臨時追加用量が、4週間間隔で投与される、項96に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項99)
前記1回、2回、または3回の臨時追加用量が、50mg、100mg、200mg、250mg、300mg、または600mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項96~98のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項100)
前記1回、2回、または3回の臨時追加用量が、300mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項96~99のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項101)
前記1回、2回、または3回の臨時追加用量が、静脈内注入によって投与される、項96~100のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項102)
前記1回以上のさらなる維持用量が、150mg、200mg、250mg、または300mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項96~101に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項103)
前記1回以上のさらなる維持用量が、200mgの前記抗IL-23p19抗体を含む、項96~102のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項104)
多数回のさらなる維持用量が患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、または8週間後に投与される、項96~103のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項105)
前記最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された4週間後に投与される、項104に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項106)
その後のさらなる維持用量(複数可)が、前記最初のさらなる維持用量の投与後、4週間、8週間、または12週間間隔(複数可)で投与される、項104または105に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項107)
その後のさらなる維持用量(複数可)が、4週間間隔(複数可)で投与される、項104~106のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項108)
その後のさらなる維持用量(複数可)が、8週間間隔(複数可)で投与される、項104~106のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項109)
その後のさらなる維持用量(複数可)が、12週間間隔(複数可)で投与される、項104~106のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項110)
前記さらなる維持用量(複数可)が、皮下注射によって投与される、項96~109のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項111)
前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブ、グセルクマブ、チルドラキズマブ、リサンキズマブ、またはブラジクマブである、項65~110のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項112)
前記抗IL-23p19抗体が、ミリキズマブである、項65~111のいずれか一項に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項113)
前記治療が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって前記患者に投与する工程であって、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、工程と、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与する工程であって、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、工程と、を含む、項1に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項114)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与される、項113に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項115)
その後の維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与される、項113または114に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項116)
その後の維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与される、項113または114に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項117)
前記治療が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって前記患者に投与する工程であって、前記最後の誘導用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、工程と、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与する工程であって、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与され、各維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、工程と、を含む、項1に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項118)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量または最後の延長誘導用量が投与された4~6週間後に投与される、項117に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項119)
その後の維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与される、項117または118に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項120)
その後の維持用量(複数可)のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与される、項117または118に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項121)
前記治療が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって前記患者に投与する工程であって、各誘導用量が、300mgのミリキズマブを含む、工程と、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与する工程であって、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、工程と、を含み、
前記患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で前記患者に投与され、
各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、項1に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項122)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、前記最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与される、項121に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項123)
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与される、項121または122に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項124)
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与される、項121または122に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項125)
前記治療が、
a)3回の誘導用量のミリキズマブを4週間間隔で静脈内注入によって前記患者に投与する工程であって、前記最後の誘導用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成しなかった場合、3回の延長誘導用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、各誘導用量および各延長誘導用量が、300mgのミリキズマブを含み、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義される、工程と、
b)維持用量のミリキズマブを4週間または12週間間隔で皮下注射によって前記患者に投与することであって、最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された2~8週間後に投与される、工程と、を含み、
前記患者が、維持期間中に反応の喪失を起こした場合、3回の臨時追加用量のミリキズマブが、4週間間隔で前記患者に投与され、各臨時追加用量が、300mgのミリキズマブを含み、
最後の臨時追加用量が投与された4週間後に前記患者が臨床反応を達成した場合、さらなる維持用量のミリキズマブが、前記患者に投与され、最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された2~8週間後に投与され、
反応の喪失は、(a)排便頻度(SF)および直腸出血(RB)スコアの組み合わせにおけるベースラインからの2ポイント以上の増加、(b)クロストリジウム・ディフィシル試験の陰性の確認を伴う、7日間以上空いた2回の連続した来診時の4以上のSFおよびRBスコアの組み合わせ、ならびに(c)2または3の内視鏡サブスコア(ES)として定義され、
臨床反応は、直腸出血(RB)サブスコアの1以上の減少またはRBサブスコアが0もしくは1のいずれかを有する、9ポイントの改変Mayoスコア(MMS)のサブスコアの2ポイント以上の減少およびベースラインからの30~35%以上の減少を達成するものとして定義され、
各維持用量および各さらなる維持用量が、200mgのミリキズマブを含む、項1に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項126)
前記最初の維持用量が、前記最後の誘導用量が投与された4~6週間後に投与され、前記最初のさらなる維持用量が、前記最後の臨時追加用量が投与された4~6週間後に投与される、項125に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項127)
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、4週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、4週間間隔で投与される、項125または126に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。
(項128)
その後の維持用量のミリキズマブが、前記最初の維持用量の投与後、12週間間隔で投与され、その後のさらなる維持用量のミリキズマブが、前記最初のさらなる維持用量の投与後、12週間間隔で投与される、項125または126に記載のUCの治療に使用するための抗IL-23p19抗体。