IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 上銀科技股▲分▼有限公司の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】ワークの一方向位置決め機構
(51)【国際特許分類】
   B23Q 5/04 20060101AFI20220808BHJP
   H02P 29/00 20160101ALI20220808BHJP
【FI】
B23Q5/04 530C
H02P29/00
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2021071598
(22)【出願日】2021-04-21
【審査請求日】2021-04-22
(31)【優先権主張番号】110103966
(32)【優先日】2021-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】596016557
【氏名又は名称】上銀科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】謝鎮宇
(72)【発明者】
【氏名】蘇昭忠
(72)【発明者】
【氏名】林柏辰
(72)【発明者】
【氏名】黄國成
【審査官】亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-093725(JP,U)
【文献】特開平03-121738(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01024419(EP,A1)
【文献】特開2004-090213(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 5/04
B23Q 3/18
B23Q 16/02
B23B 19/00 - 19/02
B23B 23/00 - 23/04
H02P 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号が接続している駆動モーター及びコントローラを有し、前記駆動モーターがアキシャルを定義している駆動装置と、
前記駆動モーターに結合され、且つ前記駆動モーターにより駆動されて回転する回転ユニットと、
前記回転ユニットと同期して回転するように前記回転ユニットに装設されている一方向位置決めヘッドであって、前記一方向位置決めヘッドは前記回転ユニットに対して前記アキシャルに沿って変位し、前記一方向位置決めヘッドのうちの一端には装着ヘッドを有し、平板部が前記一方向位置決めヘッドに結合されている一方向位置決めヘッドと、
前記回転ユニットと前記一方向位置決めヘッドとの間に設置されていると共に前記一方向位置決めヘッドを所定の位置に位置決めさせているリセット装置と、
前記平板部に対向し、前記コントローラと信号が接続しているセンサーと、を備え、
ワークが前記装着ヘッドに当接し、前記一方向位置決めヘッド及び前記平板部が前記アキシャルに沿って移動すると、前記センサーが前記コントローラに駆動信号を伝送して前記駆動モーターを駆動させ、前記駆動モーターが前記回転ユニットを駆動させ、前記一方向位置決めヘッド及び前記平板部が回転角度で回転し、前記装着ヘッドが前記ワークに装着され、同時に前記リセット装置が前記一方向位置決めヘッド及び前記平板部を前記アキシャルに沿って復帰させ、且つ前記センサーが前記コントローラに前記駆動信号を伝送して前記駆動モーターを停止させ、前記駆動モーターがコントローラにフィードバックパラメータを伝送して前記回転角度を獲得し、前記コントローラが前記回転角度及び所定の角度に基づいて補償角度を算出し、前記補償角度を回転させるように前記駆動モーターを駆動させ、
前記駆動モーターは回転軸を有し、
前記回転ユニットは孔部を有し、
前記回転軸は前記孔部にロックするように貫設され、
前記回転ユニットは固定部を有し、
前記リセット装置は弾性部材であり、
前記弾性部材のうちの一端は前記固定部に固定され、
前記一方向位置決めヘッドはロック部と、結合部と、凸部とを有し、前記ロック部は円柱体であり、且つ前記アキシャルに沿って延伸し、前記ロック部の前記アキシャルに沿った両端はそれぞれ第一端部及び第二端部であり、前記第一端部は前記装着ヘッドを有し、前記凸部は前記第二端部に位置し、
前記弾性部材の他端は前記凸部に固定され、
前記平板部は前記結合部に結合され、
前記センサーは感知ユニットを有し、前記感知ユニットは前記平板部に対向し、前記感知ユニットは前記コントローラに信号が接続していることを特徴とする、
ワークの一方向位置決め機構。
【請求項2】
前記コントローラはアブソリュートエンコーダを備えていることを特徴とする請求項に記載のワークの一方向位置決め機構。
【請求項3】
前記駆動モーターはモーターマウントに装設され、前記回転ユニットは第1軸キット及び第一一方向位置決め部材を有し、前記第1軸キットは前記回転軸に覆設され、前記孔部は前記第1軸キットを貫通し、前記第1軸キットは第一側面を有し、前記第一側面は前記モーターマウントに背向し、前記第一側面はカラーを有し、前記固定部は前記カラーにより囲まれた第一収容溝であり、前記第一収容溝は前記孔部に連通され、且つ前記第一収容溝の孔径は前記孔部の孔径より大きく、前記第一収容溝及び前記孔部の連結箇所に環状段差面が形成され、前記環状段差面は前記弾性部材の一端を当接させ、前記第一一方向位置決め部材は前記第一側面に結合されていると共に前記第1軸キットと同軸で設置されているボディ部を有し、前記ボディ部は前記アキシャルに沿って貫通している収容孔を有し、前記弾性部材は前記収容孔に内設され、前記ボディ部のアキシャルの両端にはスルーホールがそれぞれ形成され、これら前記スルーホールは前記収容孔に連通され、前記ロック部は前記スルーホールから延出していると共に前記第一一方向位置決め部材の外に突出し、前記ボディ部の径方向の両端には開口部がそれぞれ形成され、これら前記開口部は前記収容孔に連通され、前記一方向位置決めヘッドはスライド部をさらに有し、前記スライド部は前記ロック部の第二端部に形成され、前記スライド部は前記収容孔に内設され、前記結合部は前記スライド部の対向する両側にあるバンプに連接され、2つの前記バンプは前記開口部からそれぞれ延出し、2つの前記バンプは前記ロック部の径方向の延伸線上に位置し、前記スライド部は背向している表面及び裏面を有し、前記表面は前記第二端部に接合し、前記凸部は前記裏面に位置している第二収容溝であり、前記弾性部材の他端は前記第二収容溝に当接し、前記平板部は環状シ-トであり、且つ前記第一一方向位置決め部材に覆設されていると共に前記バンプに結合され、前記駆動装置は前記モーターマウントにロックされている支持部をさらに備え、前記センサーは前記支持部に結合されていることを特徴とする請求項に記載のワークの一方向位置決め機構。
【請求項4】
前記支持部は順に接合されている第一板部と、第二板部と、第三板部とを有し、前記第一板部と前記第二板部との間には挟角を有し、前記第二板部と前記第三板部との間には挟角を有し、前記第一板部は前記モーターマウントにロックされ、前記第三板部は前記平板部に対向し、前記センサーは前記第三板部に結合されていることを特徴とする請求項に記載のワークの一方向位置決め機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークの一方向位置決め機構に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のワークのレタリング技術は顧客が必要とするパターンをワークの指定された位置に刻印するものであるが、従来の人力による角度を調整する方法では、非常に長い時間がかかってしいた。このため、ワークの一方向位置決め機構が登場した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】中国登録実用新案第211163164号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のワークの一方向位置決め機構(例えば、特許文献1参照)は、一方向にしか回転しなかった。また、位置決めされた方向の角度は0度及び180度の2つの角度しかなく、微調整が行えなかった。
【0005】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0006】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、ワークの一方向位置決め機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様のワークの一方向位置決め機構は、信号が接続している駆動モーター及びコントローラを有し、前記駆動モーターがアキシャルを定義している駆動装置と、前記駆動モーターに結合され、且つ前記駆動モーターにより駆動されて回転する回転ユニットと、前記回転ユニットと同期で回転するように前記回転ユニットに装設されている一方向位置決めヘッドであって、前記一方向位置決めヘッドは前記回転ユニットに対して前記アキシャルに沿って変位し、前記一方向位置決めヘッドのうちの一端には装着ヘッドを有し、平板部が前記一方向位置決めヘッドに結合されている一方向位置決めヘッドと、前記回転ユニットと前記一方向位置決めヘッドとの間に設置されていると共に前記一方向位置決めヘッドを所定の位置に位置決めさせているリセット装置と、前記平板部に対向し、前記コントローラと信号が接続しているセンサーと、を備え、ワークが前記装着ヘッドに当接し、前記一方向位置決めヘッド及び前記平板部が前記アキシャルに沿って移動すると、前記センサーが前記コントローラに駆動信号を伝送して前記駆動モーターを駆動させ、前記駆動モーターが前記回転ユニットを駆動させ、前記一方向位置決めヘッド及び前記平板部が回転角度で回転し、前記装着ヘッドが前記ワークに装着され、同時に前記リセット装置が前記一方向位置決めヘッド及び前記平板部を前記アキシャルに沿って復帰させ、且つ前記センサーが前記コントローラに前記駆動信号を伝送して前記駆動モーターを停止させ、前記駆動モーターがコントローラにフィードバックパラメータを伝送して前記回転角度を獲得し、前記コントローラが前記回転角度及び所定の角度に基づいて補償角度を算出し、前記補償角度を回転させるように前記駆動モーターを駆動させる。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、前記一方向位置決めヘッドがアキシャルに沿って移動し、平板部を連動させて前記センサーの感知ユニットに近接または離間させ、感知ユニットがコントローラに駆動信号を伝送して前記駆動モーターを作動または停止させ、これによりワークを装着ヘッドにスムーズに覆設させている。
駆動モーターの作動時にコントローラにフィードバックパラメータを伝送することで、駆動モーターの回転角度を取得し、且つ前記コントローラが外部から入力された所定の角度を受信する。前記コントローラは前記回転角度及び所定の角度に基づいて補償角度を算出し、補償角度に基づいて前記駆動モーターの回転を制御し、装着ヘッドを所定の角度まで回転させることで、ワークの角度を精確に位置決めさせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1実施例に係るワークの一方向位置決め機構を示す傾斜図である。
図2】本発明の第1実施例に係るワークの一方向位置決め機構を示す分解図である。
図3】本発明の第1実施例に係るワークの一方向位置決め機構の作動を示す概略図である。
図4】本発明の第1実施例に係るワークの一方向位置決め機構の作動を示す概略図である。
図5】本発明の第1実施例に係るワークの一方向位置決め機構の作動を示す概略図である。
図6】本発明の第1実施例に係るワークの一方向位置決め機構の作動を示す概略図である。
図7】本発明のコントローラ、駆動モーター及び感知ユニット間の信号接続を示す概略図である。
図8】本発明のコントローラ及び角度感知ユニット間の信号接続を示す概略図である。
図9】本発明の第2実施例に係るワークの一方向位置決め機構を示す分解図である。
図10A】本発明の第2実施例に係るワークの一方向位置決め機構を示す傾斜図である。
図10B】本発明の第2実施例に係るワークの一方向位置決め機構を他の角度から見た傾斜図である。
図11】本発明の好ましい実施例に係るワークの一方向位置決め機構を示す傾斜図である。
図12A】本発明の異なるタイプの装着ヘッドを示す傾斜図である。
図12B】本発明の異なるタイプの装着ヘッドを示す傾斜図である。
図12C】本発明の異なるタイプの装着ヘッドを示す傾斜図である。
図12D】本発明の異なるタイプの装着ヘッドを示す傾斜図である。
図13A】本発明の異なるタイプの装着ヘッドを示す傾斜図である。
図13B】本発明の異なるタイプの装着ヘッドを示す傾斜図である。
図13C】本発明の異なるタイプの装着ヘッドを示す傾斜図である。
図13D】本発明の異なるタイプの装着ヘッドを示す傾斜図である。
図14】本発明の加工機に装設されている概略図である。
図15】角度感知素子が遮断空間に置かれる概略図である。
図16】角度感知素子が遮断空間から取り外す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に図面を参照して、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0011】
[第1実施例]
まず、図1乃至図8を参照しながら本発明のワークの一方向位置決め機構の第1実施の形態について詳述する。駆動装置10と、回転ユニット20と、一方向位置決めヘッド30と、平板部40と、装着ヘッド50と、センサー60と、弾性部材70と、を備えている。
【0012】
前記駆動装置10は信号が接続している駆動モーター11及びコントローラ12を有し、前記駆動モーター11はモーターマウント13に装設されている。前記駆動モーター11はアキシャルXを定義している回転軸111を有している。本実施例では、前記コントローラ12がアブソリュートエンコーダを備えている。
【0013】
前記回転ユニット20はアキシャルXに沿って貫通している孔部20Aを有し、 前記回転軸111は前記孔部20Aにロックするように貫設され、前記回転軸111が前記回転ユニット20を回転するように連動させている。前記回転ユニット20は固定部20Bを有し、前記弾性部材70のうちの一端は前記固定部20Bに固定されている。本実施例では、前記回転ユニット20は第1軸キット21及び第一一方向位置決め部材22を有している。
【0014】
前記第1軸キット21は前記回転軸111に覆設され、前記孔部20Aは前記第1軸キット21を貫通し、前記回転軸111が前記第1軸キット21を回転するように連動させている。前記第1軸キット21は前記モーターマウント13に背向している側面である第一側面211を有し、前記第一側面211はカラー212を有している。前記カラー212が囲むことにより第一収容溝213が形成され、前記第一収容溝213は前記孔部20Aに連通され、且つ前記第一収容溝213の孔径は前記孔部20Aの孔径より大きく、前記第一収容溝213及び前記孔部20Aの連結箇所に環状段差面215が形成されている。前記環状段差面215は前記弾性部材70の一端を当接させている。本実施例では、前記第一収容溝213は前記固定部20Bである。
【0015】
前記第一一方向位置決め部材22は前記第1軸キット21と同軸で設置されているボディ部225と、収容孔221と、2つのスルーホール223と、2つの開口部222とを有している。前記ボディ部225は円筒状を呈し、且つ前記第1軸キット21の第一側面211とロックするように結合されている。前記収容孔221は前記アキシャルXに沿って前記ボディ部225を貫通していると共に前記ボディ部225のアキシャルXの両端には前記スルーホール223がそれぞれ形成されている。2つの前記開口部222は前記ボディ部225の径方向の両端にそれぞれ形成されていると共に前記収容孔221に連通されている。
【0016】
前記一方向位置決めヘッド30は前記回転ユニット20に装設され、且つ前記回転ユニット20と同期で回転し、前記一方向位置決めヘッド30はロック部30Aと、スライド部31と、結合部30Bと、凸部30Cとを有している。前記ロック部30Aは円柱体であり、且つ前記アキシャルXに沿って延伸し、前記ロック部30Aは前記アキシャルXに沿った両端がそれぞれ第一端部31A及び第二端部32Aである。前記ロック部30Aの第一端部31Aは前記スルーホール223から延出していると共に前記第一一方向位置決め部材22の外に突出し、前記第一端部31Aは前記装着ヘッド50を有している。
前記スライド部31は前記ロック部30Aの第二端部32Aに形成され、前記スライド部31は矩形シートを呈し、且つ背向している表面311及び裏面312を有している。前記表面311は前記ロック部30Aの前記第二端部32Aに接合し、前記スライド部31は前記収容孔221に内設され、結合部30Bには前記平板部40を結合し、前記結合部30Bは前記スライド部31の対向する両側にあるバンプ32に接合されている。2つの前記バンプ32は前記ロック部30Aの径方向の延伸線上に位置し、2つの前記バンプ32は前記第一一方向位置決め部材22の径方向の両側にある前記開口部222からそれぞれ延出し、2つの前記バンプ32は第一螺合孔321をそれぞれ有している。前記凸部30Cには前記弾性部材70の他端が固定され、前記凸部30Cは前記裏面312の第二収容溝313に位置している。
【0017】
前記装着ヘッド50には凹部81を有しているワーク80が固定されている。前記装着ヘッド50は前記凹部81内に挿設されている。本実施例では、前記装着ヘッド50はジョイントであり、前記ワーク80はスリーブである。前記スリーブは前記ジョイントに覆設され、前記凹部81は方形溝であり、前記装着ヘッド50は前記ジョイントと同期で回転する四角ジョイントである。
【0018】
本実施例では、前記ロック部30Aの第一端部31Aは方形溝である収容溝33を有し、前記装着ヘッド50は前記収容溝33に設置され、前記装着ヘッド50に貫設されることにより前記装着ヘッド50を前記収容溝33内にロックさせるためのボルト34をさらに有している。これにより、ユーザーはワーク80の形態の違いに合わせて前記装着ヘッド50を交換可能になる。
【0019】
前記平板部40は前記一方向位置決めヘッド30の結合部30Bに結合され、前記一方向位置決めヘッド30に追随して前記アキシャルXに沿って変位する。本実施例では、前記平板部40は環状シートであり、前記平板部40は前記第一一方向位置決め部材22の外に覆設され、前記平板部40は2つの第二螺合孔41を有し、2つの前記第二螺合孔41は2つの前記第一螺合孔321に位置を揃え、前記第一螺合孔321及び前記第二螺合孔41にはボルト42が螺着するように貫設されている。
【0020】
前記センサー60は距離センサーであり、且つ感知ユニット61を有している。前記感知ユニット61は前記平板部40に対向し、前記感知ユニット61は前記コントローラ12と信号が接続している。本実施例では、前記駆動装置10は前記モーターマウント13にロックされている支持部62をさらに備え、前記支持部62は順に接合されている第一板部621と、第二板部622と、第三板部623とを有している。前記第一板部621及び前記第二板部622の延伸方向は概ね垂直となり、前記第二板部622及び前記第三板部623の延伸方向は概ね垂直となり、前記第一板部621は前記モーターマウント13にロックされ、前記第三板部623は前記平板部40に対向している。前記センサー60は前記第三板部623に結合されている。
【0021】
前記弾性部材70は前記収容孔221に内設され、前記弾性部材70はバネである。前記弾性部材70のうちの一端が前記第一収容溝213内に挿入されていると共に前記環状段差面215に当接し、前記弾性部材70の他端が前記第二収容溝313内に当接することにより、前記一方向位置決めヘッド30を駆動して前記アキシャルXに沿って変位させる。
【0022】
本実施例では、前記収容孔221の周囲には相互に対向している2つの内側面224を有し、2つの前記内側面224は前記ボディ部225の径方向の両側にそれぞれ形成され、2つの前記内側面224は平面である。前記スライド部31の相対している両側には上部固定側314及び下部固定側315を有し、前記上部固定側314及び前記下部固定側315は前記ロック部30Aの径方向の延伸線上に位置している。前記上部固定側314及び前記下部固定側315は平面であり、且つ各前記内側面224にそれぞれ当接し、前記一方向位置決めヘッド30を前記第一一方向位置決め部材22と同期して回転させると共に前記第一一方向位置決め部材22内で前記アキシャルXに沿って移動させる。
【0023】
他の実施例では、前記駆動モーター11に応用しているコントローラ12がロータリエンコーダを備えている場合、角度センサー91及び角度平板部92を有している角度感知ユニット90をさらに含む。前記角度センサー91は前記第二板部622に装設され、前記角度センサー91は光学センサーであり、角度センサー91は前記コントローラ12と信号が接続している。前記角度センサー91は光投射ユニット911及び受光ユニット912を有し、前記光投射ユニット911及び前記受光ユニット912の間隔が距離を空けることにより遮断空間913が形成されている。
前記角度平板部92は矩形シートであり、前記角度平板部92は前記第1軸キット21と前記第一一方向位置決め部材22との間に装設されている。前記第1軸キット21には前記第一側面211に溝部214が凹設され、前記角度平板部92は前記溝部214内にロックされている。前記角度平板部92は前記回転ユニット20に追随して回転し、前記角度平板部92が前記遮断空間913を経由すると、前記角度センサー91が駆動されて初期角度を取得する。さらに詳しく説明すると、前記角度平板部92が前記遮断空間913に進入した角度及び前記遮断空間913のから離間した角度を前記角度センサー91が検知し、前記初期角度を算出している。
【0024】
他の好適な実施の形態において、前記支持部62を設置せずに、前記角度センサー91及び前記センサー60または前述の両者のうちの1つを前記駆動モーター11付近にある機械設備に設置してもよく、前記角度平板部92及び前記平板部40にそれぞれ対応するものであればよい。
【0025】
図11を参照する。他の好適な実施の形態において、前記第一板部621と前記モーターマウント13との間に固定されているブロック63をさらに有し、これによりセンサー60と平板部40との間の距離を調整している。
【0026】
図11を参照する。他の好適な実施の形態において、前記駆動モーター11と前記回転ユニット20との間には減速機14がさらに装設され、台座15をさらに有している。前記台座15は前記モーターマウント13に結合され、前記減速機14及び駆動モーター11は前記台座15に装設されている。
【0027】
[第2実施例]
本発明の第2実施例のワークの一方向位置決め機構を図9から図10Bに示す。駆動装置10と、回転ユニット20と、一方向位置決めヘッド30と、平板部40と、装着ヘッド50と、センサー60と、弾性部材70と、を備えている。
【0028】
前記駆動装置10は信号が接続している駆動モーター11及びコントローラ12を有し、前記駆動モーター11はモーターマウント13に装設されている。前記駆動モーター11はアキシャルXを定義している回転軸111を有している。本実施例では、前記コントローラ12はアブソリュートエンコーダを備えている。
【0029】
前記回転ユニット20はアキシャルXに沿って貫通している孔部20Aを有し、 前記回転軸111は前記孔部20Aにロックするように貫設され、前記回転軸111が前記回転ユニット20を回転するように連動させている。前記回転ユニット20は固定部20Bを有し、前記弾性部材70のうちの一端は前記固定部20Bに固定されている。本実施例では、前記回転ユニット20は第2軸キット25及び第二一方向位置決め部材26を有している。
【0030】
前記第2軸キット25は前記回転軸111に覆設され、前記孔部20Aは前記第2軸キット25を貫通し、前記第2軸キット25は挿設部251と、本体部252と、第一ボス253とを有している。前記本体部252は円形板体であり、前記挿設部251及び前記第一ボス253は円柱体である。
前記挿設部251及び前記第一ボス253は前記本体部252のアキシャルXに沿った反対になる両側にそれぞれ連接され、前記挿設部251は前記回転軸111に覆設され、前記回転軸111が前記第2軸キット25を回転するように連動させている。前記本体部252は前記モーターマウント13に背向している側面である第二側面2521を有している。前記第一ボス253は第二側面2521に連接され、前記第一ボス253は前記固定部20Bであり、前記第一ボス253には前記弾性部材70の一端が覆設されている。
【0031】
前記第二一方向位置決め部材26は順に接合されている第一側板261と、底板262と、第二側板263とを有し、前記底板262は前記第一側板261と前記第二側板263との間に位置している。前記第一側板261と前記底板262との間には垂直の挟角を有し、前記底板262と前記第二側板263との間には垂直の挟角を有し、前記第一側板261及び前記第二側板263は相互に平行していると共に相互に対向し、前記第二一方向位置決め部材26がU字形を呈し、前記第一側板261、前記底板262、及び前記第二側板263により囲まれた収容空間264が形成されている。
前記第一ボス253は前記第一側板261を貫通していると共に前記収容空間264内に挿入され、前記第一側板261は前記本体部252にロックするように結合されている。前記第二一方向位置決め部材26は前記第2軸キット25と同期で回転し、前記第二側板263は貫通孔265を有し、前記第二側板263は前記第一側板261に対向している装着面2631を有している。
【0032】
前記一方向位置決めヘッド30は前記回転ユニット20の第二一方向位置決め部材26に装設されると共に前記回転ユニット20と同期で回転し、前記一方向位置決めヘッド30はロック部30Aと、結合部30Bと、凸部30Cとを有している。前記ロック部30Aは方形柱体であり、且つ反対になる第一端部31A及び第二端部32Aを有し、前記ロック部30Aの第一端部31Aは前記貫通孔265から前記第二一方向位置決め部材26に延出している。
前記第一端部31Aは前記装着ヘッド50を有し、前記結合部30Bは前記平板部40に結合され、前記結合部30Bは前記第二端部32Aに形成され、前記結合部30Bは前記ロック部30Aのうちの一側から延伸しているブロック部36である。前記凸部30Cは前記第二端部32Aに位置し、前記弾性部材70の他端は前記凸部30Cに固定され、前記凸部30Cは前記第二端部32Aから突出している第二ボス37である。
【0033】
本実施例では、前記ロック部30Aの第一端部31Aは方形溝である収容溝33を有し、前記装着ヘッド50は前記収容溝33に設置されている。前記装着ヘッド50は四角ジョイントであり、前記装着ヘッド50に貫設されることにより装着ヘッド50を前記収容溝33内にロックするためのボルト34をさらに有している。これにより、ユーザーがワーク80の形態の違いに対応して前記装着ヘッド50を交換可能となる。
【0034】
前記装着ヘッド50にはワーク80が固定され、前記ワーク80は凹部81を有し、前記装着ヘッド50は前記凹部81内に挿設されている。本実施例では、前記装着ヘッド50はジョイントであり、前記ワーク80はスリーブであり、前記スリーブは前記ジョイントに覆設されている。前記凹部81は方形溝であり、前記装着ヘッド50は前記ジョイントと同期して回転する四角ジョイントである。
【0035】
前記平板部40は前記結合部30Bに結合され、前記一方向位置決めヘッド30に追随してアキシャルXに沿って変位する。本実施例では、前記平板部40は矩形シートであり、前記平板部40は接合されている螺設部45及び遮断部46を有し、前記螺設部45は前記ブロック部36にロックするように貼付され、前記遮断部46は前記センサー60に対向している。
【0036】
前記センサー60は前記装着面2631にロックされ、前記センサー60は感知ユニット61を有している距離センサーである。前記感知ユニット61は前記コントローラ12に信号が接続し、前記遮断部46は前記感知ユニット61に対向している。
【0037】
前記弾性部材70は前記収容空間264に内設されている。前記弾性部材70はバネであり、前記弾性部材70のうちの一端は前記第一ボス253に覆設され、他端は前記第二ボス37に覆設され、前記一方向位置決めヘッド30を前記アキシャルXに沿って変位するように駆動させる。
【0038】
好ましくは、図14に示されるように、本発明に係るワークの一方向位置決め機構は加工機Zにさらに装設されている。
【0039】
図12A乃至図12Dを参照する。他の好適な実施の形態において、前記装着ヘッド50は各種形式でもよく(図12B乃至図12Dを参照)、円柱体、キー溝形式、スプライン軸形式、スプライン形式、或いは歯車形式でもよい(図13A乃至図13Dを参照)。前記装着ヘッド50は前記ワーク80に対向している一側に装着溝51を有し、前記装着溝51はキー溝形式、スプライン軸形式、スプライン形式、或いは歯車形式でもよい。
【0040】
以上が本発明の各実施例の主要部材の形態の説明であり、本発明の作動方式及び効果については以下に説明する。
前記コントローラ12がアブソリュートエンコーダを備えている場合、本発明の作動方式は覆設ステップ及び一方向位置決めステップを含む。
【0041】
前記覆設ステップは、図3乃至図6に示されるように、まず、自動化製造ラインを利用して、ロボットまたはユーザーが手持ち方式によりワーク80を前記アキシャルXに沿って前記装着ヘッド50の前方に近接させる。前記凹部81が方形溝であり、前記装着ヘッド50が四角ジョイントであるため、前記凹部81と前記装着ヘッド50との間の角度を完全に同じとすることでワーク80を前記装着ヘッド50に覆設させることができる。凹部81及び前記装着ヘッド50の角度が適合していない場合(図3図4Dを参照)、ワーク80を前記装着ヘッド50に当接し、且つ前記一方向位置決めヘッド30をアキシャルXに沿って後方に変位させると、前記一方向位置決めヘッド30に固定されている平板部40も追随して前記感知ユニット61から離間する。
前記平板部40と前記感知ユニット61との間の距離が改変されると、前記感知ユニット61がトリガーされて前記コントローラ12に駆動信号を伝送し、前記駆動モーター11を作動するように駆動させ、前記駆動モーター11の作動時に回転軸111が前記回転ユニット20及び一方向位置決めヘッド30を回転するように連動させる。装着ヘッド50の角度及びワーク80が適合するまで前記一方向位置決めヘッド30を回転させると、弾性部材70の運動エネルギーが前記一方向位置決めヘッド30を押動してアキシャルXに沿って前方に変位させて復位させ、一方向位置決めヘッド30に装設されている装着ヘッド50を前記凹部81内に挿入させ、ワーク80の覆設作業が完了する(図5図6参照)。この際、前記平板部40が前記感知ユニット61に再度接近し、感知ユニット61がトリガーされて前記コントローラ12に駆動信号を再度伝送し、前記駆動モーター11の作動を停止させる。
【0042】
一方向位置決めステップでは、前記駆動モーター11の回転時にコントローラ12にフィードバックパラメータを伝送することで、覆設ステップ中での回転角度を知ることができる。前記コントローラ12はユーザーが外部から入力した外部パラメータを受信し、前記外部パラメータは所定の角度であり、前記コントローラ12が前記回転角度及び所定の角度に基づいて補償角度を算出し、補償角度に基づいて前記駆動モーター11が回転するように制御することで装着ヘッド50を所定の角度まで回転させ、ワーク80の角度を精確に位置決めさせている。
【0043】
コントローラ12がロータリエンコーダを備えている場合、覆設ステップの前に零点規正ステップをさらに含む。図8図15乃至図16に示されるように、前記コントローラ12が前記駆動モーター11を回転するように駆動させ、前記角度平板部92を前記角度センサー91の遮断空間913まで回転するように連動させることで前記初期角度を知ることができる。
【0044】
一方向位置決めステップでは、前記初期角度、前記回転角度、及び前記所定の角度を参照して前記補償角度を算出する。
【0045】
これにより、本発明は前記一方向位置決めヘッド30がアキシャルXに沿って移動し、平板部40が前記センサー60の感知ユニット61に近接または離間するように連動され、感知ユニット61がコントローラ12に駆動信号を伝送して前記駆動モーター11が作動または停止するように駆動させることで、ワーク80を装着ヘッド50にスムーズに覆設させている。駆動モーター11の作動時に前記コントローラ12にフィードバックパラメータを伝送することで、駆動モーター11の回転角度を知ることができる。前記コントローラ12が外部から入力された所定の角度を受信し、前記コントローラ12が前記回転角度及び所定の角度に基づいて補償角度を算出し、補償角度に基づいて前記駆動モーター11が回転するように制御することで、装着ヘッド50を所定の角度まで回転させ、ワーク80の角度を精確に位置決めさせている。
【0046】
以上、本発明は前述した実施の形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0047】
10 駆動装置
11 駆動モーター
111 回転軸
12 コントローラ
13 モーターマウント
14 減速機
15 台座
20 回転ユニット
20A 孔部
20B 固定部
30 一方向位置決めヘッド
30A ロック部
31A 第一端部
32A 第二端部
30B 結合部
30C 凸部
40 平板部
50 装着ヘッド
51 装着溝
60 センサー
61 感知ユニット
70 弾性部材
80 ワーク
81 凹部
X アキシャル
Z 加工機
21 第1軸キット
211 第一側面
212 カラー
213 第一収容溝
214 溝部
215 環状段差面
22 第一一方向位置決め部材
221 収容孔
222 開口部
223 スルーホール
224 内側面
225 ボディ部
31 スライド部
311 表面
312 裏面
313 第二収容溝
314 上部固定側
315 下部固定側
32 バンプ
321 第一螺合孔
33 収容溝
34 ボルト
41 第二螺合孔
42 ボルト
62 支持部
621 第一板部
622 第二板部
623 第三板部
63 ブロック
90 角度感知ユニット
91 角度センサー
911 光投射ユニット
912 受光ユニット
913 遮断空間
92 角度感知素子
25 第2軸キット
251 挿設部
252 本体部
2521 第二側面
253 第一ボス
26 第二一方向位置決め部材
261 第一側板
262 底板
263 第二側板
2631 装着面
264 収容空間
265 貫通孔
33 収容溝
34 ボルト
36 ブロック部
37 第二ボス
45 螺設部
46 遮断部
【要約】
【課題】ワークの一方向位置決め機構を提供する。
【解決手段】信号が接続している駆動モーター及びコントローラを有し、駆動モーターがアキシャルを定義している駆動装置と、駆動モーターに結合され、且つ駆動モーターにより駆動されて回転する回転ユニットと、回転ユニットと同期して回転するように回転ユニットに装設される一方向位置決めヘッドであって、一方向位置決めヘッドは回転ユニットに対してアキシャルに沿って変位し、一方向位置決めヘッドのうちの一端には装着ヘッドを有し、平板部が一方向位置決めヘッドに結合されていることと、回転ユニットと一方向位置決めヘッドとの間に設置されていると共に一方向位置決めヘッドを所定の位置に位置決めさせているリセット装置と、平板部に対向し、前記コントローラと信号が接続しているセンサーと、を備えている。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図11
図12A
図12B
図12C
図12D
図13A
図13B
図13C
図13D
図14
図15
図16