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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】車線属性検出
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/00 20170101AFI20220808BHJP
【FI】
G06T7/00 650A
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021500086
(86)(22)【出願日】2020-02-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-11-25
(86)【国際出願番号】 CN2020076036
(87)【国際公開番号】W WO2020258894
(87)【国際公開日】2020-12-30
【審査請求日】2021-01-04
(31)【優先権主張番号】201910556260.X
(32)【優先日】2019-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】520291939
【氏名又は名称】北京市商▲湯▼科技▲開▼▲發▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BEIJING SENSETIME TECHNOLOGY DEVELOPMENT CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Room 1101-1117,11th Floor No.58 Northwest 4th Ring Road, Haidian District Beijing 100080 China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ 雅▲シュー▼
(72)【発明者】
【氏名】林 培文
(72)【発明者】
【氏名】程 光亮
(72)【発明者】
【氏名】石 建萍
【審査官】千葉 久博
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-67136(JP,A)
【文献】特開2010-60371(JP,A)
【文献】特開2009-237706(JP,A)
【文献】特開2001-263479(JP,A)
【文献】特開平11-211659(JP,A)
【文献】特表2017-533482(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108052904(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第102862574(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車線属性検出方法であって、
スマートデバイスに装着された画像収集装置が収集した路面画像を取得するステップと、
前記路面画像に基づいて確率マップを確定するステップと、
前記確率マップに基づいて前記路面画像における車線属性を確定するステップと、を含み、
前記確率マップは、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップの中の少なくとも2種を含み、
前記色属性確率マップは、N1個あり、前記線形属性確率マップは、N2個あり、前記エッジ属性確率マップは、N3個あり、ここで、N1、N2、および、N3は、いずれも、0より大きい整数であり、
各々の前記色属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該色属性確率マップに対応する色に属する確率を表し、
各々の前記線形属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該線形属性確率マップに対応する線形に属する確率を表し、
各々の前記エッジ属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該エッジ属性確率マップに対応するエッジに属する確率を表す
ことを特徴とする車線属性検出方法。
【請求項2】
前記N1個の色属性確率マップに対応する色は、白色、黄色、および、青色の中の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1に記載の車線属性検出方法。
【請求項3】
前記N2個の線形属性確率マップに対応する線形は、破線、実線、二重破線、二重実線、破線実線二重線、実線破線二重線、三重破線、および、破実破三重線の中の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車線属性検出方法。
【請求項4】
前記N3個のエッジ属性確率マップに対応するエッジは、縁石型エッジ、フェンス型エッジ、壁または画壇型エッジ、仮想エッジ、および、非エッジの中の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の車線属性検出方法。
【請求項5】
前記確率マップは、第1属性確率マップと第2属性確率マップとを含み、前記第1属性確率マップと前記第2属性確率マップとは、前記色属性確率マップ、前記線形属性確率マップ、および、前記エッジ属性確率マップの中の2種であり、かつ、前記第1属性確率マップと前記第2属性確率マップとは、互いに異なり、
前記確率マップに基づいて前記路面画像における前記車線属性を確定するステップは、
前記路面画像における1本の車線の位置のところの各々の点に対して、当該点のL個の前記第1属性確率マップにおける対応する位置のそれぞれの確率値を確定するステップと、
当該点に対して、確率値が最大である第1属性確率マップに対応する第1属性の値を、当該点の第1属性の値とするステップと、
前記路面画像における当該車線の位置のところの各点の第1属性の値に基づいて、当該車線の第1属性の値を確定するステップと、
前記路面画像における当該車線の位置のところの各々の点に対して、当該点のS個の前記第2属性確率マップにおける対応する位置のそれぞれの確率値を確定するステップと、
当該点に対して、確率値が最大である第2属性確率マップに対応する第2属性の値を、当該点の第2属性の値とするステップと、
前記路面画像における当該車線の位置のところの各点の第2属性の値に基づいて、当該車線の第2属性の値を確定するステップと、
当該車線の前記第1属性の値と当該車線の前記第2属性の値とを組み合わせるステップと、
組み合わせた後の属性の値を当該車線の属性の値とするステップと、を含み、
ここで、前記第1属性確率マップが前記色属性確率マップである場合、LはN1に等しく、前記第1属性は色属性であり、
前記第1属性確率マップが前記線形属性確率マップである場合、LはN2に等しく、前記第1属性は線形属性であり、
前記第1属性確率マップが前記エッジ属性確率マップである場合、LはN3に等しく、第1属性はエッジ属性であり、
前記第2属性確率マップが前記色属性確率マップである場合、SはN1に等しく、前記第2属性は前記色属性であり、
前記第2属性確率マップが前記線形属性確率マップである場合、SはN2に等しく、前記第2属性は前記線形属性であり、
前記第2属性確率マップが前記エッジ属性確率マップである場合、SはN3に等しく、前記第2属性は前記エッジ属性である
ことを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の車線属性検出方法。
【請求項6】
前記路面画像における当該車線の位置のところの各点の前記第1属性に基づいて、当該車線の前記第1属性の値を確定するステップは、
当該車線の位置のところの各点の前記第1属性の値が互いに異なることに応答して、当該車線の位置のところの各々の点の中の、第1属性の値が同一である点の数が最多である点の前記第1属性の値を、当該車線の前記第1属性の値とするステップを含む
ことを特徴とする請求項5に記載の車線属性検出方法。
【請求項7】
前記路面画像における当該車線の位置のところの各点の前記第1属性に基づいて、当該車線の前記第1属性の値を確定するステップは、
当該車線の位置のところの各点の前記第1属性の値が同一であることに応答して、当該車線の位置のところの点の前記第1属性の値を当該車線の前記第1属性の値とするステップを含む
ことを特徴とする請求項5または6に記載の車線属性検出方法。
【請求項8】
前記路面画像における当該車線の位置のところの各点の前記第2属性の値に基づいて、当該車線の前記第2属性の値を確定するステップは、
当該車線の位置のところの各点の前記第2属性の値が互いに異なることに応答して、当該車線の位置のところの各々の点の中の、第2属性の値が同一である点の数が最多である点の前記第2属性の値を、当該車線の前記第2属性の値とするステップを含む
ことを特徴とする請求項5乃至7の何れか1項に記載の車線属性検出方法。
【請求項9】
前記路面画像における当該車線の位置のところの各点の前記第2属性の値に基づいて、当該車線の前記第2属性の値を確定するステップは、
当該車線の位置のところの各点の前記第2属性の値が同一であることに応答して、当該車線の位置のところの点の前記第2属性の値を当該車線の前記第2属性の値とするステップを含む
ことを特徴とする請求項5乃至8の何れか1項に記載の車線属性検出方法。
【請求項10】
前記確率マップは、第3属性確率マップをさらに含み、前記第3属性確率マップは、前記色属性確率マップ、前記線形属性確率マップ、および、前記エッジ属性確率マップの中の1種であり、かつ、前記第3属性確率マップ、前記第2属性確率マップ、および、前記第1属性確率マップは、その属性がいずれも互いに異なる確率マップであり、
当該車線の前記第1属性の値と当該車線の前記第2属性の値とを組み合わせるステップの前に、前記車線属性検出方法は、
前記路面画像における当該車線の位置のところの各々の点に対して、当該点のU個の前記第3属性確率マップにおける対応する位置のそれぞれの確率値を確定するステップと、
当該点に対して、確率値が最大である第3属性確率マップに対応する第3属性の値を、当該点の第3属性の値とするステップと、
前記路面画像における当該車線の位置のところの各点の第3属性の値に基づいて、当該車線の第3属性の値を確定するステップと、をさらに含み、
ここで、前記第3属性確率マップが前記色属性確率マップである場合、UはN1に等しく、前記第3属性は前記色属性であり、
前記第3属性確率マップが前記線形属性確率マップである場合、UはN2に等しく、前記第3属性は前記線形属性であり、
前記第3属性確率マップが前記エッジ属性確率マップである場合、UはN3に等しく、前記第3属性は前記エッジ属性であり、
当該車線の前記第1属性の値と当該車線の前記第2属性の値とを組み合わせるステップは、
当該車線の前記第1属性の値、当該車線の前記第2属性の値、および、当該本の車線の前記第3属性の値を組み合わせるステップを含む
ことを特徴とする請求項5乃至9の何れか1項に記載の車線属性検出方法。
【請求項11】
前記路面画像における当該車線の位置のところの各点の前記第3属性の値に基づいて、当該車線の前記第3属性の値を確定するステップは、
当該車線の位置のところの各点の前記第3属性の値が互いに異なることに応答して、当該車線の位置のところの各々の点の中の、第3属性の値が同一である点の数が最多である点の前記第3属性の値を、当該車線の前記第3属性の値とするステップを含む
ことを特徴とする請求項10に記載の車線属性検出方法。
【請求項12】
前記路面画像における当該車線の位置のところの各点の前記第3属性の値に基づいて、当該車線の前記第3属性の値を確定するステップは、
当該車線の位置のところの各点の前記第3属性の値が同一であることに応答して、当該車線の位置のところの点の前記第3属性の値を当該車線の前記第3属性の値とするステップを含む
ことを特徴とする請求項10または11に記載の車線属性検出方法。
【請求項13】
前記路面画像に基づいて前記確率マップを確定するステップは、
前記路面画像をニューラルネットワークに入力し、ニューラルネットワークが前記確率マップを出力するステップを含み、
ここで、前記ニューラルネットワークは、色種類、線形種類、および、エッジの種類のラベル情報を含む路面トレーニング画像セットを使用して監督トレーニングして得られたものである
ことを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載の車線属性検出方法。
【請求項14】
前記路面画像を前記ニューラルネットワークに入力する前に、前記車線属性検出方法は、
前記路面画像に対して歪み除去処理を実行するステップをさらに含む
ことを特徴とする請求項13に記載の車線属性検出方法。
【請求項15】
車線属性検出装置であって、
スマートデバイスに装着された画像収集装置が収集した路面画像を取得するための第1取得モジュールと、
前記路面画像に基づいて確率マップを確定するための第1確定モジュールと、
前記確率マップに基づいて前記路面画像における車線属性を確定するための第2確定モジュールと、を備え、
前記確率マップは、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップの中の少なくとも2種を含み、
前記色属性確率マップは、N1個あり、前記線形属性確率マップは、N2個あり、前記エッジ属性確率マップは、N3個あり、ここで、N1、N2、および、N3は、いずれも、0より大きい整数であり、
各々の前記色属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該色属性確率マップに対応する色に属する確率を表し、
各々の前記線形属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該線形属性確率マップに対応する線形に属する確率を表し、
各々の前記エッジ属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該エッジ属性確率マップに対応するエッジに属する確率を表す
ことを特徴とする車線属性検出装置。
【請求項16】
電子デバイスであって、
プログラム命令を記憶するためのメモリと、
前記メモリ中の前記プログラム命令を呼び出して実行することによって、請求項1乃至14の何れか1項に記載の方法のステップを実行するためのプロセッサと、を備える
ことを特徴とする電子デバイス。
【請求項17】
スマートデバイスに用いられるスマート運転方法であって、
路面画像を取得するステップと、
請求項1乃至14の何れか1項に記載の車線属性検出方法を使用して、取得した前記路面画像における車線属性を検出するステップと、
検出して得た前記車線属性に基づいてプロンプト情報を出力するか、または、前記スマートデバイスに対して走行制御を実行するステップと、を含む
ことを特徴とするスマート運転方法。
【請求項18】
スマートデバイスであって、
路面画像を取得するための画像収集装置と、
プログラム命令を記憶するためのメモリであって、記憶されたプログラム命令が実行されると、請求項1乃至14の何れか1項に記載の車線属性検出方法が実現されるメモリと、
前記画像収集装置が取得した前記路面画像に基づいて、前記メモリに記憶された前記プログラム命令を実行することによって、前記路面画像における車線属性を検出し,検出して得た車線属性に基づいて、プロンプト情報を出力するか、または、スマートデバイスに対して走行制御を実行するためのプロセッサと、を備える
ことを特徴とするスマートデバイス。
【請求項19】
コンピュータプログラムが記憶されている不揮発性可読記憶媒体であって、
前記コンピュータプログラムは、請求項1乃至14の何れか1項に記載の方法のステップを実行する
ことを特徴とする不揮発性可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、コンピュータ技術に関し、特に、車線属性検出方法、装置、電子デバイス、及びスマートデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
補助運転と自動運転は、スマート運転分野における2つの重要な技術であり、補助運転または自動運転によって、車両間の間隔を縮小し、交通事故の発生を減らし、運転者の負担を軽減することができるため、スマート運転の分野で重要な役割を果たしている。補助運転技術と自動運転技術では、車線属性検出を実行する必要があり、車線属性検出によって、白色実線、白色破線などの、路面上の車線の種類を識別する。車線属性の検出結果に基づいて、経路計画、経路オフセット警告、交通流分析などを実行することができ、精確なナビゲーションに参照を提供することもできる。
【0003】
したがって、車線属性検出は、補助運転と自動運転にとって非常に重要であり、どのように正確かつ効率的な車線属性検出を実行するかは、研究に値する重要な課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施例は、車線属性検出の技術的解決策を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施例の第1の態様によると、車線属性検出方法を提供し、当該方法は、
スマートデバイスに装着された画像収集装置が収集した路面画像を取得するステップと、前記路面画像に基づいて確率マップを確定するステップと、前記確率マップに基づいて前記路面画像における車線属性を確定するステップと、を含み、前記確率マップは、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップの中の少なくとも2種を含み、ここで、色属性確率マップは、N1個あり、線形属性確率マップは、N2個あり、エッジ属性確率マップは、N3個あり、ここで、N1、N2、および、N3は、いずれも、0より大きい整数であり、各々の色属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該色属性確率マップに対応する色に属する確率を表し、各々の線形属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該線形属性確率マップに対応する線形に属する確率を表し、各々のエッジ属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該エッジ属性確率マップに対応するエッジに属する確率を表す。
【0006】
本発明の実施例の第2の態様によると、車線属性検出装置を提供し、当該装置は、
スマートデバイスに装着された画像収集装置が収集した路面画像を取得するための第1取得モジュールと、前記路面画像に基づいて確率マップを確定するための第1確定モジュールと、前記確率マップに基づいて前記路面画像における車線属性を確定するための第2確定モジュールと、を備え、前記確率マップは、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップの中の少なくとも2種を含み、ここで、色属性確率マップは、N1個あり、線形属性確率マップは、N2個あり、エッジ属性確率マップは、N3個あり、ここで、N1、N2、および、N3は、いずれも、0より大きい整数であり、各々の色属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該色属性確率マップに対応する色に属する確率を表し、各々の線形属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該線形属性確率マップに対応する線形に属する確率を表し、各々のエッジ属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該エッジ属性確率マップに対応するエッジに属する確率を表す。
【0007】
本発明の実施例の第3の態様によると、電子デバイスを提供し、当該電子デバイスは、
プログラム命令を記憶するためのメモリと、前記メモリ中のプログラム命令を呼び出して実行することによって、上記の第1の態様に記載の方法のステップを実行するためのプロセッサと、を備える。
【0008】
本発明の実施例の第4の態様によると、スマートデバイスに用いられるスマート運転方法を提供し、当該方法は、
路面画像を取得するステップと、上記の第1の態様に記載の車線属性検出方法を使用して、取得した路面画像における車線属性を検出するステップと、検出して得た車線属性に基づいて、プロンプト情報を出力するか、または、前記スマートデバイスに対して走行制御を実行するステップと、含む。
【0009】
本発明の実施例の第5の態様によると、スマートデバイスを提供し、当該デバイスは、
路面画像を取得するための画像収集装置と、プログラム命令を記憶するためのメモリであって、記憶されたプログラム命令が実行されると、上記の第1の態様に記載の車線属性検出方法が実現されるメモリと、前記画像収集装置が取得した路面画像に基づいて、前記メモリに記憶されたプログラム命令を実行することによって、前記路面画像における車線属性を検出し,検出して得た車線属性に基づいて、プロンプト情報を出力するか、または、スマートデバイスに対して走行制御を実行するためのプロセッサと、を備える。
【0010】
本発明の実施例の第6の態様によると、不揮発性可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体には、コンピュータプログラムが記憶されており、前記コンピュータプログラムは、上記の第1の態様に記載の方法のステップを実行する。
【発明の効果】
【0011】
本発明の実施例によって提供される車線属性検出方法、装置、電子デバイス、及びスマートデバイスによると、車線属性を色、線形、および、エッジのような3種の次元に区分し、得られた路面画像の各点を利用してこの3種の次元における3種の属性確率マップを確定し、この3種の属性確率マップの中の少なくとも2種に基づいて、路面画像における車線属性を確定することができる。上記の過程で得られた3種の属性確率マップは、それぞれ1種の次元の車線属性に対するものであるため、路面画像に基づいて各種の確率マップを確定することを単一のタスクの検出を実行することとして見なすことができ、タスク検出の複雑度を軽減した。その後、各々のタスクで検出した結果に基づいて路面画像における車線属性を確定し、つまり、各種の検出結果を結合することで車線属性を得ることになる。したがって、車線属性の種類がより多い場合、または、車線の属性を精密に確定する必要がある場合、本発明の実施例によって提供される車線属性検出方法は、車線属性を検出する際に、異なる属性を別々に検出し、検出結果を結合する方式を使用することによって、車線属性を予測する正確性と堅牢性を向上させた。したがって、上記の方法を複雑度がより高いシーンに適用する場合、もう一層正確な車線属性検出結果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の1実施例によって提供される車線属性検出方法のシーンの模式図である。
図2】本発明の1実施例によって提供される車線属性検出方法のフローの模式図である。
図3】本発明のもう1実施例によって提供される車線属性検出方法のフローの模式図である。
図4】本発明の別の1実施例によって提供される車線属性検出方法のフローの模式図である。
図5】本発明の1実施例によって提供される車線属性検出を実行するためのニューラルネットワークのトレーニング方法のフローの模式図である。
図6】本発明の1実施例によって提供される畳み込みニューラルネットワークの構成の模式図である。
図7】本発明の1実施例によって提供される車線属性検出を実行するためのニューラルネットワークが路面画像処理を実行するフローの模式図である。
図8】本発明の1実施例によって提供される車線属性検出装置のモジュールの構成図である。
図9】本発明のもう1実施例によって提供される車線属性検出装置のモジュールの構成図である。
図10】本発明の1実施例によって提供される電子デバイスの構成の模式図である。
図11】本発明の1実施例によって提供されるスマートデバイスの構成の模式図である。
図12】本発明の1実施例によって提供されるスマート運転方法のフローの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の目的、技術的解決策、および、利点をいっそう明確にするために、本発明の実施例の図面と結合して、本発明の実施例の技術的解決策を明確かつ完全に叙述し、当然ながら、叙述する実施例は、本発明の一部の実施例に過ぎず、全部の実施例ではない。当業者が本発明の実施例に基づいて創造的な仕事なしで取得したすべての他の実施例は、いずれも、本発明が保護する範囲に属する。
【0014】
図1は、本発明の実施例によって提供される車線属性検出方法のシーンの模式図である。図1に示すように、当該方法は、画像収集装置110が装着されている車両120に適用され得る。ここで、当該画像収集装置110は、車両120に装着されている撮影機能を有するデバイスであり得、例えば、カメラ、ドライビングレコーダーなどデバイスであり得る。車両が路面上に位置しているときに、車両上の画像収集装置を利用して路面画像を収集し、本発明によって提供される方法を利用して車両が位置している路面上の車線属性を検出し、さらに、得られた検出結果が補助運転または自動運転中に適用されるようにする。例えば、経路計画、経路オフセット警告、交通流分析などを実行する。
【0015】
いくつかの例において、本発明によって提供される車線属性検出方法は、ロボットまたはブラインド案内デバイスなどの道路識別を実行する必要があるスマートデバイスにも適用される。
【0016】
図2は、本発明の実施例によって提供される車線属性検出方法のフローの模式図であり、図2に示すように、当該方法は、ステップS201~S203を含む。
【0017】
S201において、スマートデバイスに装着された画像収集装置が収集した路面画像を取得する。
【0018】
スマートデバイスが車両である例を挙げると、車両上に装着された画像収集装置は、車両が走行している路面上の路面画像をリアルタイムに収集することができる。さらに、後続のステップを通じて、継続的に、画像収集装置によって収集された路面画像に基づいて、継続的に更新される車線属性検出結果を得ることができる。
【0019】
S202において、上記路面画像に基づいて確率マップを確定する。
【0020】
ここで、上記確率マップは、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップの中の少なくとも2種を含む。
【0021】
上記色属性確率マップは、N1個あり、各々の色属性確率マップは、1種の色に対応し、N1個の色属性確率マップは、N1種の色に対応する。上記線形属性確率マップは、N2個あり、各々の線形属性確率マップは、1種の線形に対応し、N2個の線形属性確率マップは、N2種の線形に対応する。上記エッジ属性確率マップは、N3個あり、各々のエッジ属性確率マップは、1種のエッジに対応し、N3個のエッジ属性確率マップは、N3種のエッジに対応する。ここで、各々の色属性確率マップは、上記路面画像における各点が対応する当該種の色に属する確率を表し、各々の線形属性確率マップは、上記路面画像における各点が対応する当該種の線形に属する確率を表し、各々のエッジ属性確率マップは、上記路面画像における各点が対応する当該種のエッジに属する確率を表す。ここで、N1、N2、および、N3は、いずれも、0より大きい整数である。
【0022】
いくつかの例において、ニューラルネットワークを利用して上記確率マップを確定することができる。具体的に、上記路面画像をニューラルネットワークに入力し、ニューラルネットワークによって上記確率マップが出力される。ここで、上記のニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワークを含んでもよいが、これらに限定されない。
【0023】
本発明の実施例において、車線の属性を、色、線形、および、エッジのような3個の次元にしたがって分割し、ニューラルネットワークを利用して路面画像の各点それぞれの上記の3個の次元の中の少なくとも2個の次元における確率マップを予測する。
【0024】
1例において、色の次元の場合、上記のN1種の色は、白色、黄色、および、青色の中の少なくとも1つを含んでもよい。この3種の色に加えて、色の次元の場合、無車線と他の色のような2種の結果をさらに含んでもよく、すなわち、無車線と他の色もそれぞれ1種の色とする。ここで、無車線は、路面画像の点が車線に属しないことを表し、他の色は、路面画像の点の色が白色、黄色、および、青色以外の色であることを表す。
【0025】
表1は、上記色の次元での色種類の例であり、表1に示すように、色の次元では、5種の色種類を含んでもよく、N1の値は5である。
【0026】
【表1】
【0027】
1例において、線形の次元の場合、上記のN2種の線形は、破線、実線、二重破線、二重実線、破線実線二重線、実線破線二重線、三重破線、および、破実破三重線の中の少なくとも1つを含んでもよい。これら線形に加えて、線形の次元の場合、無車線と他の線形のような2種の結果をさらに含んでもよく、すなわち、無車線と他の線形もそれぞれ1種の線形とする。ここで、無車線は、路面画像の点が車線に属しないことを表し、他の線形は、路面画像の点の線形が上記線形以外の線形であることを表す。上記の破線実線二重線は、左から右への方向において、1本目の線が破線であり、2本目の線が実線であり、これに応じて、上記の実線破線二重線は、左から右への方向において、1本目の線が実線であり、2本目の線が破線である。
【0028】
表2は、上記線形の次元での線形の例であり、表2に示すように、線形の次元では、10種の線形を含んでもよく、N2の値は10である。
【0029】
【表2】
【0030】
1例において、エッジの次元の場合、上記のN3種のエッジは、縁石型エッジ、フェンス型エッジ、壁または画壇型エッジ、仮想エッジ、および、非エッジの中の少なくとも1つを含んでもよい。ここで、非エッジは、路面画像の点がエッジに属せずに、車線に属することを表す。これらエッジ種類に加えて、エッジの次元の場合、無車線と他のエッジのような2種の結果をさらに含んでもよく、すなわち、無車線と他のエッジもそれぞれ1種のエッジとする。ここで、無車線は、路面画像の点が、車線にも属しないし、エッジにも属しないことを表し、他のエッジは、路面画像の点が上記エッジ種類以外のエッジ種類に属することを表す。
【0031】
表3は、上記エッジの次元でのエッジの例であり、表3に示すように、エッジの次元上は、7種のエッジ種類を含んでもよく、N3の値は7である。
【0032】
【表3】
【0033】
上記の表1、表2、および、表3に示した各属性の種類を例とすると、本ステップにおいて、路面画像をニューラルネットワークに入力した後に、ニューラルネットワークによって、5個の色属性確率マップ、10個の線形属性確率マップ、および、7個のエッジ属性確率マップが出力されることができる。ここで、5個の色属性確率マップの中の各々の色属性確率マップは、路面画像における各点が上記の表1中の1種の色に属する確率を代表し、10個の線形属性確率マップの中の各々の線形属性確率マップは、路面画像における各点が上記の表2中の1種の線形に属する確率を代表し、7個のエッジ属性確率マップの中の各々のエッジ属性確率マップは、路面画像における各点が上記の表3の中の1種のエッジに属する確率を代表する。
【0034】
色属性を例とすると、上記の表1に示したナンバーを使用し、5個の色属性確率マップが、それぞれ、確率マップ0、確率マップ1、確率マップ2、確率マップ3、および、確率マップ4であると仮定する。すると、色属性確率マップと表1中の色種類との対応関係は、表4に示すようであってもよい。
【0035】
【表4】
【0036】
さらに、上記の表4に示した対応関係に基づいて、例示的に、確率マップ2は、路面画像における各々の点が白色に属する確率を表すことができる。路面画像を200*200サイズのマトリックスを使用して表すと仮定すると、当該マトリックスを上記のニューラルネットワークに入力した後、もう1つの200*200大きさのマトリックスを出力することができ、ここで、出力したマトリックスの中の各々の要素の値が路面画像上の対応する位置の点が白色に属する確率である。例えば、ニューラルネットワークが出力した200*200大きさのマトリックスにおいて、1行目1列目の要素の値が0.4であると、路面画像における1行目1列目の点が白色の種類に属する確率が0.4であることを表す。さらに、ニューラルネットワークによって出力されたマトリックスは、色属性確率マップの形式で表すことができる。
【0037】
S203において、上記確率マップに基づいて上記路面画像における車線属性を確定する。
【0038】
本発明の実施例において、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップは、3種の確率マップに属し、ここでの1種の確率マップを使用する場合、当該種の確率マップの中の複数の確率マップを同時に使用することができることを説明する必要がある。例えば、色属性確率マップを使用する場合、N1個の色属性確率マップを同時に使用して路面画像の色属性を確定することができる。
【0039】
1種の選択可能な形態において、上記確率マップは、上記色属性確率マップ、上記線形属性確率マップ、および、上記エッジ属性確率マップの中の2種であり得、すなわち、上記色属性確率マップ、上記線形属性確率マップ、および、上記エッジ属性確率マップの中の2種を使用して路面画像における車線属性を確定することができる。
【0040】
このような形態において、路面画像における車線属性を確定する場合、車線属性の数は、使用する2種の確率マップに対応する属性の数の組み合わせの数であり、各々の車線属性は、使用する2種の確率マップ中の各々の属性のセットである。
【0041】
例示的に、色属性確率マップと線形属性確率マップを使用して路面画像における車線属性を確定し、色属性確率マップがN1個あり、線形属性確率マップがN2個あると、確定する路面画像における車線属性の数は、N1*N2である。ここで、1つの車線属性は、1つの色属性と1つの線形属性のセットであり、すなわち、1つの車線属性は、1つの色属性と1つの線形属性を含む。例えば、特定の車線属性が白色破線であることは、白色と破線のセットであることである。
【0042】
もう1種の選択可能な形態において、上記確率マップは、上記色属性確率マップ、上記線形属性確率マップ、および、上記エッジ属性確率マップの中の3種であり得、すなわち、上記色属性確率マップ、上記線形属性確率マップ、および、上記エッジ属性確率マップを同時に使用して、路面画像における車線属性を確定することができる。
【0043】
このような形態において、路面画像における車線属性を確定する場合、車線属性の数は、使用する3種の確率マップに対応する属性の数の組み合わせの数であり、各々の車線属性は、使用する3種の確率マップ中の各々の属性の組み合わせである。
【0044】
例示的に、色属性確率マップがN1個あり、線形属性確率マップがN2個あり、エッジ属性確率マップがN3個あると、確定する路面画像における車線属性の数は、N1*N2*N3である。ここで、1つの車線属性は、1つの色属性、1つの線形属性、および、1つのエッジ属性の組み合わせであり、すなわち、1つの車線属性は、1つの色属性、1つの線形属性、および、1つのエッジ属性を含む。例えば、特定の車線属性が白色破線の車線であることは、白色、破線、および、非エッジの組み合わせである。
【0045】
上記のN1*N2*N3は、本発明の実施例がサポートできるすべての組み合わせであり、具体的な実施過程において特定の組み合わせが実際の使用過程で出現されない可能性があることを説明する必要がある。
【0046】
上記の3種の形態の具体的な実施過程は、下記の実施例で詳細に説明される。
【0047】
本実施例において、車線属性を色、線形、および、エッジのような3種の次元に区分し、さらに、路面画像の各点のこの3種の次元における3種の属性確率マップを得ることができ、この3種の属性確率マップの中の少なくとも2種に基づいて、路面画像における車線属性を確定することができる。上記の過程で得られた3種の属性確率マップは、それぞれ1種の次元の車線属性に対するものであるため、路面画像に基づいて各種の確率マップを確定することを単一のタスクの検出を実行することとして見なすことができ、タスク検出の複雑度を軽減した。その後、各々のタスクで検出した結果に基づいて路面画像における車線属性を確定し、つまり、各種の検出結果を結合して、車線属性を得る必要がある。したがって、車線属性の種類がより多い場合、または、車線の属性を精密に確定する必要がある場合、本発明の実施例によって提供される車線属性検出方法は、車線属性を検出際に、異なる属性を別々に検出し、検出結果を結合する方式を使用することによって、車線属性を予測する正確性と堅牢性を向上させた。上記の過程を複雑度がより高いシーンに適用する場合、もう一層正確な車線属性検出結果を得ることができる。また、本発明において、エッジを1種の属性次元とすることによって、本発明は、車線標示線が標示されている構造化された路面シーンで車線種類などを正確に検出できるだけでなく、車線標示線が欠落しているか、または車線標示線が標示されていないシーン、例えば地方の道路走行シーンでも、本実施例の方法によって各種類のエッジ種類などを正確に検出することができる。
【0048】
上記の実施例を基として、本実施例は、確率マップを使用して路面画像における車線属性を確定する過程を具体的に叙述する。
【0049】
1種の選択可能な形態において、上記色属性確率マップ、上記線形属性確率マップ、および、上記エッジ属性確率マップの中の2種を使用して路面画像における車線属性を確定することができる。
【0050】
1例において、上記のステップS203で使用した確率マップは、第1属性確率マップと第2属性確率マップとを含み、第1属性確率マップと第2属性確率マップとは、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップの中の2種であり、第1属性確率マップと第2属性確率マップと互いに異なる。
【0051】
図3は、本発明のもう1実施例によって提供される車線属性検出方法のフローの模式図であり、図3に示すように、上記確率マップが第1属性確率マップと第2属性確率マップとを含む場合、上記のステップS203で確率マップに基づいて路面画像における車線属性を確定する過程は、以下のステップを含む。
【0052】
S301において、上記路面画像における1本の車線の位置のところの各々の点に対して、当該点のL個の第1属性確率マップにおける対応する位置のそれぞれの確率値を確定する。
【0053】
S302において、当該点に対して、確率値が最大である第1属性確率マップに対応する第1属性の値を、当該点の第1属性の値とする。
【0054】
S303において、上記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第1属性の値に基づいて、当該本の車線の第1属性の値を確定する。
【0055】
上記のステップS301の前に、まず、上記路面画像に対して前処理を実行して、路面画像における車線を得ることができる。例えば、路面画像を特定の既にトレーニングされたニューラルネットワークに入力し、当該ニューラルネットワークによって当該路面画像における車線結果を出力することができる。さらに、例えば、路面画像を特定の既にトレーニングされたセマンティック分割ネットワークに入力し、当該セマンティック分割ネットワークによって当該路面画像における車線分割結果を出力することができる。その後、図3に示した方法を使用して、車線に対して属性処理を実行して、車線の属性を算出する。このようにして、車線識別の正確性を向上させる。
【0056】
上記のステップS301~S303は、路面画像における1本の車線の第1属性の値を確定することができる。ここで、第1属性は、第1属性確率マップに対応する属性であり、例示的に、第1属性確率マップが色属性確率マップであると、第1属性は色属性であり、第1属性の値は、白色、黄色、青色、他の色などであり得る。
【0057】
ニューラルネットワークを使用して確率マップを得る例を挙げると、当該過程で、路面画像をニューラルネットワークに入力した後、ニューラルネットワークは、L個の第1属性確率マップを出力することができ、路面画像における1本の車線中の1つの点に対して、各々の第1属性確率マップはいずれも1つの対応する位置の確率値を有し、確率値が大きいほど、当該点が当該確率マップに対応する属性に属する確率が大きいことを意味し、したがって、当該点に対して、L個の第1属性確率マップ中の対応する位置の確率値と比較し、確率値が最大である第1属性確率マップに対応する第1属性の値を、当該点の第1属性の値とすることができる。
【0058】
例示的に、第1属性確率マップが色属性確率マップであり、第1属性が色属性であり、Lが5であり、すなわち、5個の色属性確率マップを含み、それぞれ、上記の表4に示した確率マップ0、確率マップ1、確率マップ2、確率マップ3、および、確率マップ4であると仮定すると、各々の確率マップが1種の色属性に対応する。路面画像における1本の車線中の1つの点の確率マップ1における確率値が最大であると仮定すると、当該点の色属性の値を確率マップ1に対応する色属性として確定することができる。
【0059】
上記の方法を使用して路面画像における1本の車線の位置のところの各点の第1属性の値を得ることができ、これを基礎として、各点の第1属性の値に基づいて当該本の車線の第1属性の値を確定することができる。
【0060】
例えば、当該本の車線の位置のところの各点の第1属性の値が互いに異なると、当該本の車線の位置のところの、第1属性の値が同一である点の数が最多である点の第1属性の値を、当該本の車線の第1属性の値とすることができる。
【0061】
例示的に、第1属性が色属性であり、当該本の車線中の各点の中で、第1属性の値が白色である点の数が総点の数の80%を占め、第1属性の値が黄色である点の数が総点の数の17%を占め、第1属性の値が他の色である点の数が総点の数の3%を占めると仮定すると、白色を当該本の車線の第1属性の値とし、すなわち色属性の値とすることができる。
【0062】
さらに、例えば、当該本の車線の位置のところの各点の第1属性の値が同一であると、当該本の車線の位置のところの点の第1属性の値を当該本の車線の第1属性の値とすることができる。
【0063】
例示的に、第1属性が色属性であり、当該本の車線位置上のすべての点の第1属性の値がいずれも黄色であると仮定すると、黄色を当該本の車線の第1属性の値とし、すなわち色属性の値とすることができる。
【0064】
S304において、上記路面画像における1本の車線の位置のところの各々の点に対して、当該点のS個の第2属性確率マップにおける対応する位置のそれぞれの確率値を確定する。
【0065】
S305において、当該点に対して、確率値が最大である第2属性確率マップに対応する第2属性の値を、当該点の第2属性の値とする。
【0066】
S306において、上記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第2属性の値に基づいて、当該本の車線の第2属性の値を確定する。
【0067】
上記のステップS304~S306は、路面画像における1本の車線の第2属性の値を確定することができる。ここで、第2属性は、第2属性確率マップに対応する属性であり、例示的に、第2属性確率マップが線形属性確率マップであると、第2属性は、線形属性であり、第2属性の値は、実線、破線、二重実線、二重破線などであり得る。
【0068】
ニューラルネットワークを使用して確率マップを得る例を挙げると、当該過程で、路面画像をニューラルネットワークに入力した後、ニューラルネットワークは、S個の第2属性確率マップを出力することができ、路面画像における1本の車線中の1つの点に対して、各々の第2属性確率マップはいずれも1つの対応する確率値を有し、確率値が大きいほど、当該点が当該確率マップに対応する属性に属する確率が大きいことを意味し、したがって、当該点に対して、S個の第2属性確率マップ中の対応する位置の確率値を比較して、確率値が最大である第2属性確率マップに対応する第2属性の値を、当該点の第2属性の値とすることができる。
【0069】
例示的に、第2属性確率マップが線形属性確率マップであり、第2属性が線形属性であり、Sが10であり、すなわち、10個の線形属性確率マップを含むと仮定すると、各々の確率マップが1種の線形属性に対応する。路面画像における1本の車線中の1つの点の1番目の線形属性確率マップにおける確率値が最大であると仮定すると、当該点の線形属性の値を1番目の線形属性確率マップに対応する線形属性として確定できる。
【0070】
上記の方法を使用して路面画像における1本の車線の位置のところの各点の第2属性の値を得ることができ、これを基礎として、各点の第2属性の値に基づいて当該本の車線の第2属性の値を確定することができる。
【0071】
例えば、当該本の車線の位置のところの各点の第2属性の値が互いに異なると、当該本の車線の位置のところの、第2属性の値が同一である点の数が最多である点の第2属性の値を、当該本の車線の第2属性の値とすることができる。
【0072】
例示的に、第2属性が線形属性であり、当該本の車線中の各点の中で、第2属性の値が実線である点の数が総点の数の81%を占め、第2属性の値が破線である点の数が総点の数の15%を占め、第2属性の値が他の線形である点の数が総点の数の4%を占めると仮定すると、実線を当該本の車線の第2属性の値とし、すなわち線形属性の値とすることができる。
【0073】
さらに、例えば、当該本の車線の位置のところの各点の第2属性の値が同一であると、当該本の車線の位置のところの点の第2属性の値を当該本の車線の第2属性の値とすることができる。
【0074】
例示的に、第2属性が線形属性であり、当該本の車線位置上のすべての点の第2属性の値がいずれもが実線であると仮定すると、実線を当該本の車線の第2属性の値とし、すなわち線形属性の値とすることができる。
【0075】
上記のステップS301~S303は、順に実行され、上記のステップS304~S306も、順に実行されるが、本発明の実施例は、S301~S303およびS304~S306の実行順序に対して限定しなく、まずS301~S303を実行してから、S304~S306を実行してもよいし、まずS304~S306を実行してから、S301~S303を実行してもよいし、S301~S303およびS304~S306を並行して実行してもよいことを説明する必要がある。
【0076】
上記のステップS301~S306において、第1属性確率マップは、L個であり、第2属性確率マップは、S個である。上述したように、色属性確率マップは、N1個あり、線形属性確率マップは、N2個あり、エッジ属性確率マップは、N3個ある。すると、L、Sと、前述したN1、N2、N3との関係は、以下である。
【0077】
第1属性確率マップが色属性確率マップであると、LはN1に等しく、第1属性は色属性である。第1属性確率マップが線形属性確率マップであると、LはN2に等しく、第1属性は線形属性である。第1属性確率マップがエッジ属性確率マップであると、LはN3に等しく、第1属性はエッジ属性である。第2属性確率マップが色属性確率マップであると、SはN1に等しく、第2属性は色属性である。第2属性確率マップが線形属性確率マップであると、SはN2に等しく、第2属性は線形属性である。第2属性確率マップがエッジ属性確率マップであると、SはN3に等しく、第2属性はエッジ属性である。
【0078】
第1属性確率マップが第2属性確率マップと互いに異なるため、第1属性確率マップが色属性確率マップであると、第2属性確率マップは、線形属性確率マップまたはエッジ属性確率マップであり得、第1属性確率マップが線形属性確率マップであると、第2属性確率マップは、色属性確率マップまたはエッジ属性確率マップであり得、第1属性確率マップがエッジ属性確率マップであると、第2属性確率マップは、色属性確率マップまたは線形属性確率マップであり得ることに注意する必要がある。
【0079】
S307において、当該本の車線の第1属性の値と当該本の車線の第2属性の値とを組み合わせる。
【0080】
S308において、組み合わせた後の属性の値を当該本の車線の属性の値とする。
【0081】
例えば、1本の車線の第1属性の値と第2属性の値とを得た後、第1属性の値と第2属性の値とに対して組み合わせ処理を実行することによって、組み合わせた後の属性の値を当該本の車線の属性の値とすることができる。組み合わせ処理の方式は、例えば、第2属性の値を第1属性の値の後の重ね合せること、または、第1属性の値を第2属性の値の後に重ね合せることであり得る。
【0082】
例示的に、第1属性が色属性であり、第2属性が線形属性であり、前述したステップを通じて、路面画像における特定本の車線の第1属性の値が白色であり、第2属性の値が実線であると仮定すると、第2属性の値を第1属性の値の後に重ね合せて、「白色実線」を得、「白色実線」が当該本の車線の属性の値である。
【0083】
1例において、上記色属性確率マップ、上記線形属性確率マップ、および、上記エッジ属性確率マップを同時に使用して、路面画像における車線属性を確定することができる。
【0084】
このような形態において、上記のステップS203で使用した確率マップは、前述した第1属性確率マップと第2属性確率マップに加えて、第3属性確率マップをさらに含む。ここで、当該第3属性確率マップは、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップの中の1種であり、かつ、当該第3属性確率マップ、上記の第2属性確率マップ、および、上記の第1属性確率マップは、その属性がいずれも互いに異なる確率マップである。
【0085】
図4は、本発明の別の1実施例によって提供される車線属性検出方法のフローの模式図であり、図4に示すように、上記確率マップが、第1属性確率マップと第2属性確率マップも含むし、さらに、第3属性確率マップも含む場合、上記のステップS307で第1属性の値と第2属性の値とを組み合わせる前に、以下のステップを実行することができる。
【0086】
S401において、上記路面画像における1本の車線の位置のところの各々の点に対して、当該点のU個の第3属性確率マップにおける対応する位置のそれぞれの確率値を確定する。
【0087】
S402において、当該点に対して、確率値が最大である第3属性確率マップに対応する第3属性の値を、当該点の第3属性の値とする。
【0088】
S403において、上記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第3属性の値に基づいて、当該本の車線の第3属性の値を確定する。
【0089】
上記のステップS401~S403は、路面画像における1本の車線の第3属性の値を確定することができる。ここで、第3属性は、第3属性確率マップに対応する属性であり、例示的に、第3属性確率マップがエッジ属性確率マップであると、第3属性はエッジ属性であり、第3属性の値は、縁石型エッジ、フェンス型エッジ、仮想エッジなどであり得る。
【0090】
ニューラルネットワークを使用して確率マップを得る例を挙げると、当該過程で、路面画像をニューラルネットワークに入力した後、ニューラルネットワークは、U個の第3属性確率マップを出力することができ、路面画像における1本の車線中の1つの点に対して、各々の第3属性確率マップはいずれも1つの対応する確率値を有し、確率値が大きいほど、当該点が当該確率マップに対応する属性に属する確率が大きいことを意味し、したがって、当該点に対して、U個の第3属性確率マップ中の対応する位置の確率値を比較し、確率値が最大である第3属性確率マップに対応する第3属性の値を、当該点の第3属性の値とすることができる。
【0091】
例示的に、第3属性確率マップがエッジ属性確率マップであり、第3属性がエッジ属性であり、Uが7であり、すなわち、7個のエッジ属性確率マップを含むと仮定すると、各々の確率マップは、1種のエッジ属性に対応する。路面画像における1本の車線中の1つの点の7番目のエッジ属性確率マップにおける確率値が最大であると仮定すると、当該点のエッジ属性の値を第7個のエッジ属性確率マップに対応するエッジ属性として確定することができる。
【0092】
上記の方法を使用して路面画像における1本の車線の位置のところの各点の第3属性の値を得ることができ、これを基礎として、各点の第3属性の値に基づいて当該本の車線の第3属性の値を確定することができる。
【0093】
例えば、当該本の車線の位置のところの各点の第3属性の値が互いに異なると、当該本の車線の位置のところの、第3属性の値が同一である点の数が最多である点の第3属性の値を、当該本の車線の第3属性の値とすることができる。
【0094】
例示的に、第3属性がエッジ属性であり、当該本の車線中の各点の中で、第3属性の値が縁石型エッジである点の数が総点の数の82%を占め、第3属性の値が仮想エッジである点の数が総点の数の14%を占め、第3属性の値が非エッジである点の数が総点の数の4%を占めると仮定すると、縁石型エッジを当該本の車線の第3属性の値とし、すなわちエッジ属性の値とすることができる。
【0095】
さらに、例えば、当該本の車線の位置のところの各点の第3属性の値が同一であると、当該本の車線の位置のところの点の第3属性の値を当該本の車線の第3属性の値とすることができる。
【0096】
例示的に、第3属性がエッジ属性であり、当該本の車線位置上のすべての点の第3属性の値がいずれも縁石型エッジであると仮定すると、縁石型エッジを当該本の車線の第3属性の値とし、すなわちエッジ属性の値とすることができる。
【0097】
具体的な実施過程で、上記のステップS401~S403は、順に実行されるが、本発明の実施例は、S401~S403、S301~S303、および、S304~S306の実行順序に対して限定しない。例示的に、まずS301~S303を実行してから、S304~S306を実行し、その後に、S401~S403を実行してもよいし、まずS304~S306を実行してから、S301~S303を実行し、その後に、S401~S403を実行してもよいし、まずS401~S403を実行してから、S304~S306を実行し、その後に、S301~S303を実行してもよいし、S301~S303、S304~S306、および、S401~S403を並行して実行してもよいことを説明する必要がある。
【0098】
上記のステップS401~S403において、第3属性確率マップは、U個であり、上述したように、色属性確率マップは、N1個あり、線形属性確率マップは、N2個あり、エッジ属性確率マップは、N3個ある。すると、Uと前述したN1、N2、N3との関係は、以下である。
【0099】
第3属性確率マップが色属性確率マップであると、UはN1に等しく、第3属性は色属性である。第3属性確率マップが線形属性確率マップであると、UはN2に等しく、第3属性は線形属性である。第3属性確率マップがエッジ属性確率マップであると、UはN3に等しく、第3属性はエッジ属性である。
【0100】
1例において、上記確率マップが、第1属性確率マップ、第2属性確率マップ、および、第3属性確率マップを含む場合、上記のステップS307で1本の車線の第1属性の値と第2属性の値を組み合わせるときに、具体的に、当該本の車線の第1属性の値、当該本の車線の第2属性の値、および、当該本の車線の第3属性の値を組み合わせることができる。
【0101】
例示的に、組み合わせ処理の方式は、例えば、第3属性の値を第2属性の値と第1属性の値の後に重ね合せること、または、第3属性の値を第2属性の値と第1属性の値の前に重ね合せることができる。
【0102】
例示的に、第1属性が色属性であり、第2属性が線形属性であり、第3属性がエッジ属性であり、前述した方式を通じて路面画像における特定本の車線の第1属性の値が白色であり、第2属性の値が実線であり、第3属性の値が非エッジであると仮定すると、第3属性の値を第2属性と第1属性の後に重ね合せて、「白色実線の非エッジ」を得ることができ、上述したように、非エッジは、エッジに属せずに、車線に属することを表し、したがって、当該例で得られた車線属性は、白色実線の車線である。
【0103】
上記のように、確率マップに基づいて路面画像における車線属性を確定する過程を説明した。上述したように、当該確率マップは、ニューラルネットワークによって得ることができ、路面画像をニューラルネットワークに入力して、ニューラルネットワークによって上記確率マップを出力することができる。
【0104】
以下、実施例を使用して上記の実施例に関するニューラルネットワークのトレーニングおよび使用過程を説明する。
【0105】
上記のニューラルネットワークを使用する前に、上記のニューラルネットワークに対して、事前に、色種類、線形種類、および、エッジの種類のラベル情報を含む路面トレーニング画像セットを使用して、監督トレーニングを実行することができる。当該路面トレーニング画像セットは、大量のトレーニング用画像を含む。各々のトレーニング用画像は、実際の路面画像を収集してラベル付けを実行する過程で得たものである。1例において、まず、昼、夜、雨、トンネル、直線道路、カーブ、強い光などの複数の種類のシーンでの複数枚の実際路面画像を収集し、さらに、各枚の実際路面画像に対して、ピクセルレベルのラベル付けを実行し、すなわち、実際路面画像における各々のピクセル点の種類を、色種類、線形種類、および、エッジの種類のラベル情報にラベル付けすることによって、トレーニング画像セットを得る。ニューラルネットワークのパラメータは、豊富なシーンで収集したトレーニング画像セットを利用して監督トレーニングを実行して得られたものであり、したがって、トレーニングされた後のニューラルネットワークは、いくつかの簡単なシーン、例えば、天気条件と光の条件がいずれもより良い昼のシーンで、正確な車線属性検出結果を得ることができるだけでなく、複雑度がより高いシーン、例えば、雨、夜、トンネル、カーブ、強い光などのシーンでも、正確な車線属性検出結果を得ることができる。
【0106】
上記の過程に関するトレーニングを通じた画像セットは、実際の各種のシーンをカバーし、したがって、トレーニング画像セットを使用してトレーニングされたニューラルネットワークは、各種のシーンでの車線属性検出でいずれも良い堅牢性を有し、検出時間が短く、検出結果の正確性が高い。
【0107】
路面トレーニング画像セットを取得した後、下記の過程に従って上記のニューラルネットワークをトレーニングすることができる。
【0108】
図5は、本発明の実施例によって提供される車線属性検出を実行するためのニューラルネットワークをトレーニングする方法のフローの模式図であり、図5に示すように、上記のニューラルネットワークのトレーニング過程は、以下のステップを含んでもよい。
【0109】
S501において、ニューラルネットワークが、入力されたトレーニング用画像に対して処理を実行して、トレーニング用画像の予測色属性確率マップ、予測線形属性確率マップ、および、予測エッジ属性確率マップを出力する。
【0110】
ここで、上記トレーニング用画像は、上記の路面トレーニング画像セットに含まれている。
【0111】
ここで、上記の予測色属性確率マップ、予測線形属性確率マップ、および、予測エッジ属性確率マップは、ニューラルネットワークの現在実際に出力する予測色属性確率マップ、予測線形属性確率マップ、および、予測エッジ属性確率マップである。
【0112】
S502において、上記トレーニング用画像における1本の車線の位置のところの各々の点に対して、当該点の色属性の値、線形属性の値、および、エッジ属性の値をそれぞれ確定する。
【0113】
S503において、上記トレーニング用画像における当該本の車線の位置のところの各点の色属性の値、線形属性の値、および、エッジ属性の値にそれぞれ基づいて、当該本の車線の予測色種類、予測線形種類、および、予測エッジ種類を確定する。
【0114】
ここで、予測色種類とは、ニューラルネットワークが出力した確率マップによって得られた車線の色属性の値を指し、予測線形種類とは、ニューラルネットワークが出力した確率マップによって得られた車線の線形属性の値を指し、予測エッジ種類とは、ニューラルネットワークが出力した確率マップによって得られた車線のエッジ属性の値を指す。
【0115】
上記のステップS502~S503において、色、線形、エッジの次元に従って別々に処理して、トレーニング用画像における1本の車線の予測色種類、予測線形種類、および、予測エッジ種類を確定することができる。
【0116】
ここで、トレーニング用画像における1本の車線の位置のところの各々の点の色属性の値を確定する具体的な方法、および、各点の色属性の値に基づいて車線の予測色種類を確定する具体的な方法は、前述したステップS301~S303、ステップS304~S306、または、ステップS401~S403を参照すればよく、ここでは再度繰り返して説明しない。
【0117】
トレーニング用画像における1本の車線の位置のところの各々の点の線形属性の値を確定する具体的な方法、および、各点の線形属性の値に基づいて車線の予測線形を確定する具体的な方法、前述したステップS301~S303、ステップS304~S306、または、ステップS401~S403を参照すればよく、ここでは再度繰り返して説明しない。
【0118】
ニューラルネットワークは、1本の車線の位置のところの各々の点の線形属性またはエッジ属性を確定する場合、路面画像全体を利用して車線が破線であるか実線であるかを判断し、その後、車線上の点が破線であるか実線であるかの確率を得、なぜなら、ニューラルネットワークが路面画像から抽出した特徴マップ中の各々のピクセル点が路面画像における広い領域の情報を集約するため、車線の線形またはエッジの種類を判断できるからである。
【0119】
トレーニング用画像における1本の車線の位置のところの1つの点のエッジ属性の値を確定する具体的な方法、および、各点のエッジ属性の値に基づいて車線の予測エッジ種類を確定する具体的な方法は、前述したステップS301~S303、ステップS304~S306、または、ステップS401~S403を参照すればよく、ここでは再度繰り返して説明しない。
【0120】
S504において、上記トレーニング用画像の車線の予測色種類と上記トレーニング用画像の車線の色種類の真の値(Ground-truth)マップ中の色種類との間の第1損失値、上記トレーニング用画像の車線の予測線形と上記トレーニング用画像の車線の線形の真の値マップ中の線形との間の第2損失値、および、上記トレーニング用画像の車線の予測エッジ種類と上記トレーニング用画像の車線のエッジ種類の真の値マップ中のエッジ種類との間の第3損失値を取得する。
【0121】
ここで、上記色種類の真の値マップは、論理代数の方式によってトレーニング用画像の色を表し、上記色種類の真の値マップは、上記トレーニング用画像の色種類のラベル情報に基づいて得たものである。上記線形の真の値マップは、論理代数の方式によってトレーニング用画像の線形を表し、上記線形の真の値マップは、上記トレーニング用画像の線形のラベル情報に基づいて得たものである。上記エッジ種類の真の値マップは、論理代数の方式によってトレーニング用画像のエッジ種類を表し、上記エッジ種類の真の値マップは、上記トレーニング用画像のエッジの種類のラベル情報に基づいて得たものである。
【0122】
1例において、損失関数を使用して、予測色種類と色種類の真の値マップの色種類との間の第1損失値、予測線形と線形の真の値マップの線形との間の第2損失値、および、予測エッジ種類とエッジ種類の真の値マップ中のエッジ種類との間の第3損失値を算出することができる。
【0123】
S505において、上記の第1損失値、第2損失値、および、第3損失値に基づいて、上記のニューラルネットワークのネットワークのパラメータ値を調整する。
【0124】
例えば、ニューラルネットワークのネットワークパラメータは、畳み込みカーネルのサイズ、重み情報などを含んでもよい。
【0125】
本ステップにおいて、勾配逆方向伝播の方式によって、上記の損失値をニューラルネットワーク中で逆方向バック伝播することによって、ニューラルネットワークのネットワークパラメータ値を調整する。
【0126】
本ステップを介した後、すなわち、1回のトレーニングの反復過程を完成して、新たなニューラルネットワークのパラメータ値を得る。
【0127】
1例において、上記の第1損失値が所定の損失範囲内に入るまで、かつ、第2損失値が所定の損失範囲内に入るまで、かつ、第3損失値が所定の損失範囲内に入るまで、当該新たなニューラルネットワークのパラメータ値に基づいて、継続的に、上記のステップS501~S504を実行し、この時に得られたニューラルネットワークのパラメータ値が最適化後のパラメータ値であり、当該ニューラルネットワークのトレーニングが終了される。
【0128】
もう1つの例において、上記の第1損失値と第2損失値と第3損失値との和の値がもう1つの所定の損失範囲内に入るまでに、当該新たなニューラルネットワークのパラメータ値に基づいて、継続的に上記のステップS501~S504を実行し、この時に得られたニューラルネットワークのパラメータ値が最適化後のパラメータ値であり、当該ニューラルネットワークのトレーニングが終了される。
【0129】
別の1つの例において、さらに、勾配降下アルゴリズムまたは他のニューラルネットワーク分野の一般的なアルゴリズムによって、当該ニューラルネットワークのトレーニングを終了するか否かを判断することができる。
【0130】
例示的に、毎回に1枚のトレーニング画像を使用してニューラルネットワークをトレーニングしてもよいし、1回に複数枚のトレーニング画像を使用してニューラルネットワークをトレーニングしてもよい。
【0131】
1例において、上記のニューラルネットワークは、畳み込みニューラルネットワークであり得、当該畳み込みニューラルネットワークは、畳み込み層、残差ネットワークユニット、アップサンプリング層、および、正規化層を含んでもよい。ここで、畳み込み層と残差ネットワークユニットの前後の順序は、必要によって柔軟に設定することができ、また、各層の数も、必要によって柔軟に設定することができる。
【0132】
例えば、上記の畳み込みニューラルネットワークは、接続された6~10個の畳み込み層、接続された7~12個の残差ネットワークユニット、および、1~4個のアップサンプリング層を含んでもよい。当該特定構成を有する畳み込みニューラルネットワークを車線属性検出に用いる場合、複数のシーンまたは複雑なシーンでの車線属性検出の用件を満たして、検出結果の堅牢性がいっそう良くなるようにする。
【0133】
1例において、上記の畳み込みニューラルネットワークは、接続された8個の畳み込み層、接続された9個の残差ネットワークユニット、および、接続された2個のアップサンプリング層を含んでもよい。
【0134】
図6は、本発明の1実施例によって提供される畳み込みニューラルネットワークの構成の模式図であり、図6に示すように、路面画像入力610の後に、まず、当該畳み込みニューラルネットワークの連続された8個の畳み込み層620を経過し、当該連続された8個の畳み込み層620の後に、連続された9個の残差ネットワークユニット630を含み、当該連続された9個の残差ネットワークユニット630の後に、連続された2個のアップサンプリング層640を含み、当該連続された2個のアップサンプリング層640の後に、正規化層650があり、最終に、正規化層650によって確率マップが出力される。
【0135】
例示的に、各々の上記の残差ネットワークユニット630は、256個のフィルタを含んでもよく、各層は、128個の3*3と128個の1*1のサイズのフィルタを含んでもよい。
【0136】
上記の過程を通じてニューラルネットワークのトレーニングを完成した後、ニューラルネットワークを使用して前述した確率マップを出力するときに、以下の過程に従って出力することができる。
【0137】
図7は、本発明の実施例によって提供される車線属性検出を実行するためのニューラルネットワークが路面画像処理を実行するフローの模式図であり、図7に示すように、ニューラルネットワークを利用して上記確率マップを取得する過程は、以下のステップを含む。
【0138】
S701において、上記のニューラルネットワークの少なくとも1つの畳み込み層を利用して上記路面画像のM個のチャンネルの低レベル特徴情報を抽出する。
【0139】
ここで、Mは、ステップS202で得られた確率マップの数である。1例において、確率マップが色属性確率マップと線形属性確率マップとを含むと、Mは、N1とN2の和である。もう1例において、確率マップが色属性確率マップと線形属性確率マップとエッジ属性確率マップとを含むと、Mは、N1とN2とN3との和である。
【0140】
畳み込み層を利用して路面画像の解像度を低下させ、路面画像の低レベル特徴を残すことができる。例示的に、路面画像の低レベル特徴情報は、画像における縁情報、直線情報、および、曲線情報などを含んでもよい。
【0141】
確率マップが色属性確率マップと線形属性確率マップとエッジ属性確率マップとを含む例を挙げると、上記路面画像のM個のチャンネルの中の各々のチャンネルは、1種の色属性、1種の線形属性、または、1種のエッジ属性に対応する。
【0142】
S702において、上記のニューラルネットワークの少なくとも1つの残差ネットワークユニットを利用して上記のM個のチャンネル低レベル特徴情報に基づいて上記路面画像のM個のチャンネルの高レベル特徴情報を抽出する。
【0143】
残差ネットワークユニットを利用して抽出した路面画像のM個のチャンネルの高レベル特徴情報は、語義特徴、輪郭、全体的構造などを含む。
【0144】
S703において、上記のニューラルネットワークの少なくとも1つのアップサンプリング層を利用して上記のM個のチャンネルの高レベル特徴情報に対してアップサンプリング処理を実行して、上記路面画像と同じ大きさのM個の確率マップを得る。
【0145】
アップサンプリング層のアップサンプリング処理を通じて、画像をニューラルネットワークに入力した画像の元の大きさに復元することができる。本ステップにおいて、M個のチャンネルの高レベル特徴情報に対してアップサンプリング処理を実行した後、ニューラルネットワークに入力した路面画像と同じ大きさのM個の確率マップを得ることができる。
【0146】
本発明の実施例に記載の低レベル特徴情報と高レベル特徴情報は、1つの特定ニューラルネットワークでの相対的な概念であることを説明する必要がある。例えば、深度ニューラルネットワークにおいて、深度がより浅いネットワーク層によって抽出された特徴は、深度がより深いネットワーク層によって抽出された特徴と比較すると、前者によって抽出されたものが低レベル特徴情報に属し、後者によって抽出されたものが高レベル特徴情報に属する。
【0147】
1例において、ニューラルネットワークで、上記のアップサンプリング層の後に、正規化層をさらに含んでもよく、正規化層を利用して上記のM個の確率マップを出力する。
【0148】
例示的に、アップサンプリング処理を通じた後に得られた路面画像の特徴マップの場合、当該特徴マップ中の各ピクセル点の値に対して正規化処理を実行することによって、特徴マップ中の各ピクセル点の値が0から1の範囲内に入るようにして、M個の確率マップを得る。
【0149】
例示的に、1種の正規化方法は、まず、特徴マップ中のピクセル点の値の最大値を確定し、その後、各ピクセル点の値を当該最大値で除算することによって、特徴マップ中の各ピクセル点の値が0から1の範囲内に入るようにする。
【0150】
本発明の実施例は、上記のステップS701とS702の実行順序に対して限定しなく、すなわち、まずS701を実行してからS702を実行してもよいし、まずS702を実行してからS701を実行してもよいことを説明する必要がある。
【0151】
選択的な1実施形態として、上記のステップS202で路面画像をニューラルネットワークに入力する前に、まず、上記路面画像に対して歪み除去処理を実行することによって、ニューラルネットワーク出力結果の正確性をいっそう向上させることができる。
【0152】
図8は、本発明の実施例によって提供される車線属性検出装置のモジュールの構成図であり、図8に示すように、当該装置は、第1取得モジュール801と、第1確定モジュール802と、第2確定モジュール803と、備える。
【0153】
第1取得モジュール801は、スマートデバイスに装着された画像収集装置が収集した路面画像を取得する。
【0154】
第1確定モジュール802は、前記路面画像に基づいて確率マップを確定し、前記確率マップは、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップの中の少なくとも2種を含み、ここで、色属性確率マップは、N1個あり、線形属性確率マップは、N2個あり、エッジ属性確率マップは、N3個あり、ここで、N1、N2、および、N3は、いずれも、0より大きい整数であり、各々の色属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該種の色に属する確率を表し、各々の線形属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該種の線形に属する確率を表し、各々のエッジ属性確率マップは、前記路面画像における各点が当該種のエッジに属する確率を表す。
【0155】
第2確定モジュール803は、前記確率マップに基づいて前記路面画像における車線属性を確定する。
【0156】
もう1実施例において、前記N1個の色属性確率マップに対応する色は、白色、黄色、および、青色の中の少なくとも1つを含む。
【0157】
もう1実施例において、前記N2個の線形属性確率マップに対応する線形は、破線、実線、二重破線、二重実線、破線実線二重線、実線破線二重線、三重破線、および、破実破三重線の中の少なくとも1つを含む。
【0158】
もう1実施例において、前記N3個のエッジ属性確率マップに対応するエッジは、縁石型エッジ、フェンス型エッジ、壁または画壇型エッジ、仮想エッジ、および、非エッジの中の少なくとも1つを含む。
【0159】
もう1実施例において、前記確率マップは、第1属性確率マップと第2属性確率マップとを含み、前記第1属性確率マップと前記第2属性確率マップとは、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップの中の2種であり、かつ、前記第1属性確率マップと前記第2属性確率マップとは、互いに異なる。
【0160】
第2確定モジュール803は、具体的に、前記路面画像における1本の車線の位置のところの各々の点に対して、当該点のL個の前記第1属性確率マップにおける対応する位置のそれぞれの確率値を確定し、当該点に対して、確率値が最大である第1属性確率マップに対応する第1属性の値を、当該点の第1属性の値とし、前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第1属性の値に基づいて、当該本の車線の第1属性の値を確定し、前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各々の点に対して、当該点のS個の前記第2属性確率マップにおける対応する位置のそれぞれの確率値を確定し、当該点に対して、確率値が最大である第2属性確率マップに対応する第2属性の値を、当該点の第2属性の値とし、前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第2属性の値に基づいて、当該本の車線の第2属性の値を確定し、当該本の車線の第1属性の値と当該本の車線の第2属性の値とを組み合わせ、組み合わせた後の属性の値を当該本の車線の属性の値とし、ここで、第1属性確率マップが色属性確率マップであると、LはN1に等しく、第1属性は色属性であり、第1属性確率マップが線形属性確率マップであると、LはN2に等しく、第1属性は線形属性であり、第1属性確率マップがエッジ属性確率マップであると、LはN3に等しく、第1属性はエッジ属性であり、第2属性確率マップが色属性確率マップであると、SはN1に等しく、第2属性は色属性であり、第2属性確率マップが線形属性確率マップであると、SはN2に等しく、第2属性は線形属性であり、第2属性確率マップがエッジ属性確率マップであると、SはN3に等しく、第2属性はエッジ属性である。
【0161】
もう1実施例において、第2確定モジュール803が前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第1属性に基づいて、当該本の車線の第1属性の値を確定することは、当該本の車線の位置のところの各点の第1属性の値が互いに異なることに応答して、当該本の車線の位置のところの、第1属性の値が同一である点の数が最多である点の第1属性の値を、当該本の車線の第1属性の値とすることを含む。
【0162】
もう1実施例において、第2確定モジュール803が前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第1属性に基づいて、当該本の車線の第1属性の値を確定することは、当該本の車線の位置のところの各点の第1属性の値が同一であることに応答して、当該本の車線の位置のところの点の第1属性の値を当該本の車線の第1属性の値とすることを含む。
【0163】
もう1実施例において、第2確定モジュール803が前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第2属性の値に基づいて、当該本の車線の第2属性の値を確定することは、当該本の車線の位置のところの各点の第2属性の値が互いに異なることに応答して、当該本の車線の位置のところの、第2属性の値が同一である点の数が最多である点の第2属性の値を、当該本の車線の第2属性の値とすることを含む。
【0164】
もう1実施例において、第2確定モジュール803が前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第2属性の値に基づいて、当該本の車線の第2属性の値を確定することは、当該本の車線の位置のところの各点の第2属性の値が同一であることに応答して、当該本の車線の位置のところの点の第2属性の値を当該本の車線の第2属性の値とすることを含む。
【0165】
もう1実施例において、前記確率マップは、第3属性確率マップをさらに含み、前記第3属性確率マップは、色属性確率マップ、線形属性確率マップ、および、エッジ属性確率マップの中の1種であり、かつ、前記第3属性確率マップ、前記第2属性確率マップ、および、前記第1属性確率マップは、その属性がいずれも互いに異なる確率マップである。
【0166】
第2確定モジュール803は、さらに、当該本の車線の前記第1属性の値と当該本の車線の前記第2属性の値とを組み合わせる前に、前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各々の点に対して、当該点のU個の前記第3属性確率マップにおける対応する位置のそれぞれの確率値を確定し、当該点に対して、確率値が最大である第3属性確率マップに対応する第3属性の値を、当該点の第3属性の値とし、前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第3属性の値に基づいて、当該本の車線の第3属性の値を確定し、ここで、第3属性確率マップが色属性確率マップであると、UはN1に等しく、第3属性は色属性であり、第3属性確率マップが線形属性確率マップであると、UはN2に等しく、第3属性は線形属性であり、第3属性確率マップがエッジ属性確率マップであると、UはN3に等しく、第3属性はエッジ属性であり、第2確定モジュール803が当該本の車線の第1属性の値と当該本の車線の第2属性の値とを組み合わせることは、当該本の車線の第1属性の値、当該本の車線の第2属性の値、および、当該本の車線の第3属性の値を組み合わせることをふくむ。
【0167】
もう1実施例において、第2確定モジュール803が前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第3属性の値に基づいて、当該本の車線の第3属性の値を確定することは、当該本の車線の位置のところの各点の第3属性の値が互いに異なることに応答して、当該本の車線の位置のところの、第3属性の値が同一である点の数が最多である点の第3属性の値を、当該本の車線の第3属性の値とすることを含む。
【0168】
もう1実施例において、第2確定モジュール803が前記路面画像における当該本の車線の位置のところの各点の第3属性の値に基づいて、当該本の車線の第3属性の値を確定することは、当該本の車線の位置のところの各点の第3属性の値が同一であることに応答して、当該本の車線の位置のところの点の第3属性の値を当該本の車線の第3属性の値とすることを含む。
【0169】
もう1実施例において、第1確定モジュール802は、具体的に、前記路面画像をニューラルネットワークに入力し、ニューラルネットワークが前記確率マップを出力し、ここで、前記ニューラルネットワークは、色種類、線形種類、および、エッジの種類のラベル情報を含む路面トレーニング画像セットを使用して監督トレーニングして得られたものである。
【0170】
図9は、本発明の実施例によって提供される車線属性検出装置のモジュールの構成図であり、図9に示すように、前記路面画像に対して歪み除去処理を実行するための前処理モジュール804をさらに備える。
【0171】
上記の装置の各モジュールの分割は、ただ、論理的な機能の分割に過ぎず、実際に実現するときに、全部または一部を1つの物理的実体に統合されてもよく、物理的に分離されてもよいことを理解すべきであることを、説明する必要がある。また、これらモジュールは、すべてソフトウェアが処理要素によって呼び出される形式で実現されてもよいし、全部がハードウェアの形式で実現されてもよいし、一部のモジュールが処理要素によってソフトウェアを呼び出す形式で実現されてもよいし、一部のモジュールがハードウェアの形式で実現されてもよい。例えば、確定モジュールは、単独的に確立された処理要素であってもよいし、上記の装置の特定のチップに統合されて実現されてもよく、なお、プログラムコードの形式で上記の装置のメモリに記憶されてもよいし、上記の装置の特定の処理要素によって上記の確定モジュールの機能を呼び出すて実行されてもよい。他のモジュールの実現も、同様である。なお、これらモジュールは、全部または一部が統合されてもよいし、独立的に実現されてもよい。ここで記載される処理要素は、信号の処理能力を有する集積回路であってもよい。実現過程において、上記の方法の各ステップまたは上記の各モジュールは、プロセッサ要素中のハードウェアの集積論理回路またはソフトウェア形式の命令によって完成されることができる。
【0172】
例えば、上記のこれらモジュールは、上記の方法を実施する1つまたは複数の集積回路として構成されてもよく、例えば、1つまたは複数の特定集積回路(application specific integrated circuit、ASIC)、1つまたは複数のマイクロプロセッサ(digital signal processor、DSP)、または、1つまたは複数のフィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)などであってもよい。また、例えば、上記の特定のモジュールが処理要素によってプログラムコードを呼び出す形式で実現される場合、当該処理要素は、汎用プロセッサであり得、例えば、中央処理ユニット(central processing unit、CPU)または他のプログラムコードを呼び出すことができるプロセッサであり得る。また、例えば、これらモジュールは、1つに統合されて、システムオンチップ(system-on-a-chip、SOC)の形式で実現されてもよい。
【0173】
上記の実施例は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、または、その任意の組み合わせによって、全部または一部が実現され得る。ソフトウェアを使用して実現する場合、コンピュータプログラム製品の形式によって、全部または一部が実現され得る。前記コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ上に前記コンピュータプログラム命令をロードして実行するときに、本発明の実施例に記載のフローまたは機能の全部または一部が発生される。前記コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または、他のプログラム可能な装置であり得る。前記コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶されることができるか、または、1つのコンピュータ可読記憶媒体からもう1つのコンピュータ可読記憶媒体に伝送されることができる。例えば、前記コンピュータ命令は、1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ、または、データセンターから、有線(例えば、同軸ケーブル、光ファイバ、デジタル追加者回線(DSL))、または、無線(例えば、赤外線、無線、マイクロ波など)方式によって、もう1つのウェブサイト、コンピュータ、サーバ、または、データセンターへ、伝送されることができる。前記コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセスできるいかなる利用可能な媒体、または、1つまたは複数の利用可能な媒体が統合されたサーバ、データセンターなどを含むデータ記憶デバイスであり得る。前記利用可能な媒体は、磁気媒体、(例えば、フロッピーディスク、ハードディスク、磁気テープ)、光学媒体(例えば、DVD)、または、半導体媒体(例えば、ソリッドステートディスクsolid state disk (SSD))などであり得る。
【0174】
図10は、本発明の実施例によって提供される電子デバイスの構成の模式図である。図10に示すように、当該電子デバイス1000は、プロセッサ1001と、メモリ1002と、通信インターフェース1003と、システムバス1004と、を含んでもよい。前記メモリ1002と前記通信インターフェース1003は、前記システムバス1004を介して前記プロセッサ1001と接続されて相互間の通信を完成する。前記メモリ1002は、コンピュータ実行命令を記憶し、前記通信インターフェース1003は、他のデバイスと通信を実行する。前記プロセッサ1001によって前記コンピュータ命令を実行されるときに、本発明の実施例によって提供される車線属性検出方法が実現される。
【0175】
当該図10で言及されたシステムバスは、周辺部品相互接続標準(peripheral component interconnect、PCI)バスまたは拡張産業標準構成(extended industry standard architecture、EISA)バスなどであり得る。前記システムバスは、アドレスバス、データバス、制御バスなどに分けることができる。便利に示すために、図面では1本の太線のみで表したが、1本のバスまたは1つの種類のバスのみが存在することを意味しない。通信インターフェースは、データベースアクセス装置と他のデバイス(例えば、クライアント、読み取り/書き込みライブラリ、および、読み取り専用ライブラリ)との間の通信を実現する。メモリは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)を含んでもよく、不揮発性メモリ(non-volatile memory)をさらに含んでもよいし、例えば、少なくとも1つのディスクメモリを含む。
【0176】
上記のプロセッサは、中央処理ユニットCPU、ネットワークプロセッサ(network processor、NP)などを含む、汎用プロセッサであり得、デジタル信号プロセッサDSP、専用集積回路ASIC、フィールドプログラマブルゲートアレイFPGAまたは他のプログラマブルロジックデバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジックデバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよい。
【0177】
図11は、本発明の実施例によって提供されるスマートデバイスの構成の模式図であり、図11に示すように、本実施例のスマートデバイス1100は、画像収集装置1101と、プロセッサ1102と、メモリ1103と、を備える。
【0178】
具体的に、図11に示すように、実際に使用するときに、画像収集装置1101は、路面画像を撮影して、路面画像をプロセッサ1102に送信し、プロセッサ1102は、メモリ1103を呼び出してメモリ1103中のプログラム命令を実行して、取得した路面画像における車線属性を検出し、検出して得た車線属性に基づいて、プロンプト情報を出力するか、または、前記スマートデバイスに対して走行制御を実行する。
【0179】
本実施例のスマートデバイスは、道路上で走行できるスマートデバイスであり、例えば、スマート運転車両、ロボット、ブラインド案内デバイスなどであり、ここで、スマート運転車両は、自動運転車両、または、補助運転システムを有する車両であり得る。
【0180】
ここで、プロンプト情報は、車線オフセット警告プロンプト、車線維持プロンプト、走行速度変更、走行方向変更、車線維持、車両灯状態変更などを含んでもよい。
【0181】
上記の走行制御は、制動、走行速度変更、走行方向変更、車線維持、車両灯状態変更、運転モード切替えなどを含んでもよく、ここで、運転モード切替えは、補助運転と自動運転との間の切替えであってもよく、例えば、補助運転から自動運転への切替えである。
【0182】
図12は、本発明の実施例によって提供されるスマート運転方法のフローの模式図であり、上記の実施例を基として、本発明の実施例は、上記の図11に記載のスマートデバイスに用いられるスマート運転方法をさらに提供し、図12に示すように、当該方法は、以下のステップを含む。
【0183】
S1201において、路面画像を取得する。
【0184】
S1202において、上記の方法の実施例に記載の車線属性検出方法を使用して、取得した路面画像における車線属性を検出する。
【0185】
S1203において、検出して得た車線属性に基づいて、プロンプト情報を出力するか、または、スマートデバイスに対して走行制御を実行する。
【0186】
本実施例の実行主体は、移動できるスマートデバイスであり、例えば、スマート運転車両、ロボット、ブラインド案内デバイスなどであり、ここで、スマート運転車両は、自動運転車両、または、補助運転システムを有する車両であり得る。
【0187】
本実施例のスマート運転は、補助運転、自動運転、および/または、補助運転と自動運転との間の運転モード切替えを含む。
【0188】
ここで、路面画像の車線属性検出結果は、上記の実施例の車線属性検出方法によって得られ、具体的な過程は、上記の実施例の叙述を参照すればよく、ここでは再度繰り返して説明しない。
【0189】
具体的に、スマートデバイスは、上記の車線属性検出方法を実行して、路面画像の車線属性検出結果を得、路面画像の車線属性検出結果に基づいてプロンプト情報を出力するか、および/または、移動制御を実行する。
【0190】
ここで、プロンプト情報は、車線オフセット警告プロンプト、車線維持プロンプト、走行速度変更、走行方向変更、車線維持、車両灯状態変更などを含んでもよい。
【0191】
上記の走行制御は、制動、走行速度変更、走行方向変更、車線維持などを含んでもよい。
【0192】
本実施例によって提供される運転制御方法によると、スマートデバイスは、路面画像の車線属性検出結果を取得し、路面画像の車線属性検出結果に基づいてプロンプト情報を出力するか、または、スマートデバイスの走行制御を実行することによって、スマートデバイスの安全性と信頼性をさらに向上させた。
【0193】
選択的に、本発明の実施例は、不揮発性記憶媒体をさらに提供し、前記記憶媒体には、命令が記憶されており、当該命令がコンピュータで運行されると、コンピュータが本発明の実施例によって提供される車線属性検出方法を実行するようにする。
【0194】
選択的に、本発明の実施例は、命令を運行するチップをさらに提供し、前記チップは、本発明の実施例によって提供される車線属性検出方法を実行する。
【0195】
本発明の実施例は、プログラム製品をさらに提供し、前記プログラム製品は、コンピュータプログラムを含み、前記コンピュータプログラムは、記憶媒体に記憶されており、少なくとも1つのプロセッサは、前記記憶媒体から前記コンピュータプログラムを読み取ることができ、前記少なくとも1つのプロセッサによって前記コンピュータプログラムが実行されるときに、本発明の実施例によって提供される車線属性検出方法が実現される。
【0196】
本発明の実施例において、「少なくとも1つ」は、1つまたは複数を指し、「複数」は、2つ以上を指す。「および/または」は、関連対象の関連関係を叙述し、3種の関係の存在を表し、例えば、Aおよび/またはBは、Aが単独的に存在すること、AとBが同時に存在すること、および、Bが単独的に存在することを表すことができ、ここで、A、Bは、単数または複数であり得る。文字である「/」は、一般的に、前後の関連対象の間が「または」の関係であることを表す。式において、文字「/」は、前後の関連対象の間が「除算」の関係であることを表す。「以下の少なくとも1項(個)」または類似な表現は、これら項の中の任意の組み合わせを指し、単一の項(個)または複数項(個)の任意の組み合わせを含む。例えば、a、b、または、cの中の少なくとも1項(個)は、a、b、c、a-b、a-c、b-c、または、a-b-cを表し、ここで、a、b、cは、単数または複数であり得る。
【0197】
本発明の実施例で言及された各種の数字のナンバーは、ただ、叙述の便利のために区分したものであり、本発明の実施例の範囲を限定しないことを理解できる。
【0198】
本発明の実施例において、上記の各過程の配列番号の大きさは、実行順序の前後を意味しない。各過程の実行順序は、その機能と内部論理によって決定されるべきであり、本発明の実施例の実施過程に対するいかなる制限も構成しないことを理解できる。
【0199】
最後に説明すべきなのは、以上の各実施例は、ただ、本発明の技術的解決策を説明するために使用され、それを限定するものではない。前述した各実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、当業者は、依然として、前述した各実施例に記載の技術的解決策を修正するか、または、その中の一部または全部の技術的特徴に対して同等の置換を行うことができるが、これら修正または置換は、該当する技術的解決策の本質が本発明の各実施例の技術的解決策の範囲を逸脱するようにしないことを理解すべきである。
図1
図2
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図5
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図10
図11
図12