(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-05
(45)【発行日】2022-08-16
(54)【発明の名称】ストリップ繰り出しデバイス及びシート形態に要素をスタンピングするための機械
(51)【国際特許分類】
B65H 20/34 20060101AFI20220808BHJP
【FI】
B65H20/34
(21)【出願番号】P 2021512936
(86)(22)【出願日】2019-09-06
(86)【国際出願番号】 EP2019025298
(87)【国際公開番号】W WO2020052809
(87)【国際公開日】2020-03-19
【審査請求日】2021-03-08
(32)【優先日】2018-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512159605
【氏名又は名称】ボブスト メックス ソシエテ アノニム
【氏名又は名称原語表記】Bobst Mex SA
【住所又は居所原語表記】Route de Faraz 3,CH-1031 MEX(VD),Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100196221
【氏名又は名称】上潟口 雅裕
(72)【発明者】
【氏名】ド ガイヤンド クリストフ
(72)【発明者】
【氏名】ジャケ ベルナール
【審査官】沖 大樹
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2010/063353(WO,A1)
【文献】特許第2634041(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 16/00-16/10
B65H 20/00-20/40
B65H 23/18-23/198
B65H 26/00-26/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スタンピング機(1)の少なくとも1つのスタンピングスプール(3)とプレートプレス(310)との間に事前に繰り出された形態でのスタンピングされるストリップ(2)の蓄積を可能にする、前記スタンピング機(1)のためのストリップ繰り出しデバイス(10)であって、前記ストリップ繰り出しデバイス(10)は、
前記ストリップ繰り出しデバイス(10)の軸(16)と回転結合して、可変前進速度で回転するように構成された中央ドラム(11)と、
前記中央ドラム(11)の前記軸(16)に平行に構成された軸(21)を呈する衛星ローラー(14)であって、前記衛星ローラー(14)が、前記中央ドラム(11)の周りを回転することができ、前記事前に繰り出されたストリップが、前記衛星ローラー(14)の移動によって、前記中央ドラム(11)の周りを進むことができる、衛星ローラー(14)と、
遊星誘導デバイス(15)であって、前記遊星誘導デバイス(15)は、前記中央ドラム(11)と外側リング(13)の回転速度の差に応じて、前記中央ドラム(11)の周りで前記衛星ローラー(14)を動かし、前記外側リング(13)は、前記中央ドラム(11)の回転方向とは反対方向に一定速度で回転するように構成される、遊星誘導デバイス(15)と、
を備える、ストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項2】
前記遊星誘導デバイス(15)は、
前記中央ドラム(11)の近くで同軸に回転する中央はめば歯車(12)であって、外部ストリップ(13)が、前記中央はめば歯車(12)と同軸である、中央はめば歯車(12)と、
前記中央ドラム(11)の周りの前記衛星ローラー(14)と移動状態で結合し、前記中央ドラム(11)と同軸の衛星キャリア(17)と、
前記衛星キャリア(17)上に取り付けられ、前記中央ドラム(11)と前記外側リング(13)の回転速度の差に応じて、前記中央ドラム(11)の周りを一方向又は逆方向に回転するために、前記外側リング(13)と前記中央はめば歯車(12)と噛み合う、
少なくとも1つの衛星はめば歯車(20)と、
を備える、請求項1に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項3】
前記中央はめば歯車(12)の元の半径は、前記中央ドラム(11)の外半径に一致する、請求項2に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項4】
前記衛星ローラー(14)の直径は、前記外側リング(13)の元の直径と前記中央ドラム(11)の外径との間に位置する半径方向の空間に満たない寸法である、請求項1から3のいずれか一項に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項5】
前記衛星ローラー(14)は回転する、請求項1から4のいずれか一項に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項6】
前記遊星誘導デバイス(15)は、前記衛星キャリア(17)上に取り付けられ、
前記衛星ローラー(14)と移動状態で結合し、前記外側リング(13)と噛み合う歯車(18)をさらに備える、
請求項2又は3に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項7】
前記歯車(18)の元の半径は、前記衛星ローラー(14)の外半径と一致する、請求項6に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項8】
前記衛星ローラー(14)は、前記遊星誘導デバイス(15)の衛星キャリア(17)上に固定され、前記衛星ローラー(14)は多孔質であり、前記スタンピングされるストリップ(2)の下に空気のクッションを形成するように加圧空気と連通するように構成された内部空洞を呈する、請求項1から4のいずれか一項に記載のストリップ繰り出しデバイス。
【請求項9】
前記遊星誘導デバイス(15)は、前記中央ドラム(11)の周りで前記衛星ローラー(14)と移動状態で結合するガイド(22;33)を備え、前記ガイド(22;33)は、前記ストリップの外側ストランドを案内するために、前記事前に繰り出されたストリップの2つのストランドの間に入るのが可能である、請求項1から8のいずれか一項に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項10】
前記ガイド(22)は、
1又は複数の追加の衛星ローラー(23)を備え、前記1又は複数の追加の衛星ローラー(23)及び前記衛星ローラー(14)は、円(C)を描く、請求項9に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項11】
前記1又は複数の追加の衛星ローラー(23)は回転する、請求項10に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項12】
前記遊星誘導デバイス(15)は、前記中央ドラム(11)の周りの前記衛星ローラー(14)と移動状態で結合し、前記中央ドラム(11)と同軸の衛星キャリア(17)を有し、
前記ガイド(22)は、
前記1又は複数の追加の衛星ローラー(23)と同数の歯車(24)をさらに備え、前記歯車(24)は、前記
衛星キャリア(17)上に取り付けられ、前記
1又は複数の追加の衛星ローラー(23)のそれぞれと回転状態で結合し、前記外側リング(13)と噛み合う、請求項11に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項13】
前記ガイド(33)は、衛星キャリア(17)に固定され、
1又は複数の折り目又は
1又は複数の曲線(30)を呈する金属要素を備え、前記1又は複数の折り目、又は前記1又は複数の曲線(30)、及び前記衛星ローラー(14)は、円(C)を描く、請求項9に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項14】
前記円(C)の直径は、前記外側リング(13)の元の直径と一致する、請求項10から13のいずれか一項に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項15】
前記中央ドラム(11)の前記軸(16)は、ストリップを繰り出すために前記デバイス(10)のモーター(25)によって可変前進速度に回転することができ、前進シャフトを形成する、請求項1から14のいずれか一項に記載のストリップ繰り出しデバイス(10)。
【請求項16】
その上に少なくとも1つのスタンピングされるストリップ(2)から作られた金メッキ又は金属フイルムを配置するように構成されたシート形態の要素のスタンピング機(1)であって、請求項1から15のいずれか一項に記載の少なくとも1つのストリップ繰り出しデバイス(10)をさらに備える、スタンピング機(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、要素をシート形態にスタンピングする機械ためのストリップを繰り出すためのデバイスを備える。また、本発明は、各シート上に、スタンピングされる少なくとも1つのストリップから生成される金メッキフイルムは金属フイルムを配置するように構成されたスタンピング機を含む。
【背景技術】
【0002】
スタンピングによって、すなわち、全体として金属フイルムと呼ばれる、スタンピングされる1又は複数のストリップによって生成された着色又は金属化フイルムをシート形態の支持体に圧力を加えることによって、テキスト及び/又はパターンを印刷する方法が知られている。製造業において、このような転写工程は、伝統的に、印刷用の支持体がシート毎に導入され、各スタンピングされるストリップが連続的に導入されるプレートプレスによって行われる。
【0003】
各スタンピングされるストリップは、機械上に回転移動様式で取り付けられると共にストリップを直接引っ張る前進シャフトを使用して巻き戻されるスプールの形態でパッケージ化される。実際には、この前進シャフトは、ストリップの前進がプレートプレス内で連続様式で動作すると仮定すると、可変速度になるように設計されている。しかしながら、スプールは、重量物であり結果的に比較的かなりの慣性を示すので、このような一連の加速、減速、一時停止に追従することは特に困難であることが分かる。
【0004】
この困難性を改善するために、スプールの回転を前進シャフトの回転から切り離し、結果として、これらの2つの回転要素の間にストリップ蓄積を引き起こすことが考えられる。そのために、一般的に、スプールの下流から事前に繰り出された形態でストリップを同時に蓄積することができ、前進シャフトからの各要求に対して適切な長さの事前繰り出しストリップを供給することができる、ストリップ繰り出しシステムを使用する。挿入位置でストリップのこのような蓄積が存在することによって、好都合には、スプールのほぼ一定速度での巻き出しが可能になり、常に前進シャフトが可変速度で機能することが可能になる。
【0005】
この点において、国際公開2012/16681号にはストリップ繰り出しシステムが開示されており、これはスプールと前進シャフトとの間で行われ、2つの一連の歯車を動かし、距離をストリップの前進に応じて変えることができる。具体的には、2つの一連の歯車は、その形態が1つの一連の歯車から他方に交互に通過する状態で各歯車をそれぞれバイパスする一連のループを呈するストリップの循環経路を定めるように配置される。一連の歯車の一方は、移動式に取り付けられ、一連の歯車が最小長さのストリップ循環経路を定めるように互いに隣接して配置される互いに接近した1つの位置と、一連の歯車が最大長の循環経路を定めるように所定距離で配置された特定距離の位置との間で一方から他方へ移動する。
【0006】
しかしながら、このストリップ巻き出しシステムは、特に始動の過渡期及び加速及び減速の停止時に、スプールの慣性に起因して間欠的な動作を生じる可能性がある。これらの間欠的な動作では、スタンピングされるストリップが伸張して損傷を受ける可能性がある。スプール制動デバイスは、一般に、ストリップの最適な張力を保証し、前進シャフトが減速して停止する際に必要以上にスプールを巻き出さないようにするために必要である。システムの別の欠点は、具体的には製造の何らかの機能不全の後に、作動を開始するのが困難になる場合があることである。別の問題は、外部委託されたシステムでは、地面に設置し、スプールとプレスとの間のストリップの配置を必要とすることであり、これは無視できない。繰り出されたストリップの相当の長さは、除去の正確性を損ない、消費されるストリップの長さを増加させる可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的の1つは、上述の欠点うちの少なくとも1つを少なくとも部分的に解決するのを可能にする、スタンピングのためにストリップ繰り出しデバイスを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このため、本発明は、スタンピング機の少なくとも1つのスタンピングスプールとプレートプレスとの間で、事前に繰り出された形態でスタンピングされるストリップの蓄積を可能にする、スタンピング機のためのストリップ繰り出しデバイスを目的としており、ストリップ繰り出しデバイスは、
ストリップ繰り出しデバイスの軸と回転結合して、可変前進速度で回転するように構成された中央ドラムと、
中央ドラムの軸に平行に構成された軸を呈する衛星ローラーであって、衛星ローラーが、中央ドラムの周りを回転することができ、事前に繰り出されたストリップが、衛星ローラーの移動によって、中央ドラムの周りを進むことができる、衛星ローラーと、
遊星誘導デバイスであって、遊星誘導デバイスは、中央ドラムと外側リングの回転速度の差に応じて、中央ドラムの周りで衛星ローラーを動かし、外側リングは、中央ドラムの回転方向とは反対方向に一定速度で回転するように構成される、遊星誘導デバイスと、
を備える。
【0010】
従って、スタンピングされるストリップは、スタンピングスプールの一定速度で事前に繰り出すことはでき、衛星ローラーによって引き出される。ストリップは、可変前進速度でストリップを繰り出すために、デバイスの端部に供給することができる。スタンピングされるストリップの蓄積長さは、中央ドラムの周りの衛星ローラーの角度変位によって変化し、これは、遊星誘導の結果として、中央ドラムと外側リングの回転速度の差に応じて変化する。従って、スタンピングされるストリップを蓄積し、次に、前進シャフトの各要求に応じて、蓄積されたスタンピングされるストリップを供給することが可能である。
【0011】
ストリップ繰り出しデバイスは、機械に直接組み込むことができるため、従来技術の「線形」システムよりもさらに小型である。また、頑丈でありかつ運転がより簡単である。スプールとプレスとの間の距離は、短くすることができ、ストリップの配置の精度を高めること、結果的にストリップの消費量を低減することができる。
【0012】
一実施形態によれば、遊星誘導デバイスは、
中央ドラムに対して同軸に回転する中央はめば歯車であって、外側リングが、中央はめば歯車と同軸である、中央はめば歯車と、
中央ドラムの周りの衛星ローラーと移動状態で結合し、中央ドラムと同軸の衛星キャリアと、
衛星キャリア上に取り付けられ、中央ドラムと外側リングの回転速度の差に応じて、中央ドラムの周りを一方向又は逆方向に回転するために、外側リングと中央はめば歯車と噛み合う、少なくとも1つの衛星はめば歯車と、
を備える。
【0013】
一実施形態によれば、中央はめば歯車の元の半径は、中央ドラムの外半径と一致する。
【0014】
一実施形態によれば、衛星ローラーの直径は、外部ストリップの元の直径と中央ドラムの外径との間に位置している半径方向の空間よりも小さい寸法を有する。
【0015】
一実施形態によれば、衛星ローラーは回転する。
【0016】
例えば、遊星誘導デバイスは、衛星キャリア上に取り付けられ、衛星ローラーと移動状態で結合し、外側リングと噛み合う歯車をさらに備える。
【0017】
例えば、歯車の元の半径は、衛星ローラーの外半径に一致する。
【0018】
別の実施形態によれば、衛星ローラーは、遊星誘導デバイスの衛星キャリア上に固定され、衛星ローラーは多孔質であり、スタンピングされるストリップの下に空気のクッションを形成するように加圧空気と連通するように構成された内部空洞を呈する。
【0019】
一実施形態によれば、遊星誘導デバイスは、中央ドラムの周りで衛星ローラーと移動状態で結合するガイドを備え、ガイドは、ストリップの外側ストランドを案内するために、事前に繰り出されたストリップの2つのストランドの間に入るのが可能である。
【0020】
一実施形態によれば、ガイドは、1から10の、例えば5の追加の衛星ローラーを備え、1又は複数の追加の衛星ローラー及び衛星ローラーは、円を描く。
【0021】
1又は複数の追加の衛星ローラーは、回転することができる。
【0022】
例えば、ガイドは、追加の衛星ローラーと同数の歯車をさらに備え、歯車は、衛星キャリア上に取り付けられ、追加の衛星ローラーのそれぞれと回転状態で結合し、外側リングと噛み合う。
【0023】
別の実施形態によれば、ガイドは、衛星キャリアに固定され、1から10の、例えば5の折り目又は曲線を呈する金属要素を備え、1又は複数の折り目、又は1又は複数の曲線、及び衛星ローラーは、円を描く。
【0024】
一実施形態によれば、円の直径は、外側リングの元の直径に一致する。
【0025】
一実施形態によれば、外側リングは、可変前進速度の平均値にほぼ等しい一定速度で回転するように構成される。
【0026】
一実施形態によれば、中央ドラムの軸は、ストリップを繰り出すためにデバイスのモーターによって可変前進速度に回転することができ、前進シャフトを形成する。従って、部品数を低減することができる。
【0027】
また、本発明は、その上に少なくとも1つのスタンピングされるストリップから作られた金メッキ又は金属フイルムを配置するように構成されたシート形態の要素のスタンピング機を目的としており、上記のような少なくとも1つのストリップ繰り出しデバイスをさらに備える。
【0028】
他の利点及び特徴は、本発明の説明を読むことで並びに本発明の非限定的な実施形態の例を表す添付図面で明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図2】
図1のスタンピング機のストリップ繰り出しデバイスの斜視図を示し、透明なボックスが示されている。
【
図3】
図2のストリップ繰り出しデバイスの別の図を示す。
【
図4】
図2のストリップ繰り出しデバイスの要素の縦切断部を示す。
【
図5】
図4のストリップ繰り出しデバイスの要素の横切断部A-Aを示す。
【
図6】
図2のストリップ繰り出しデバイスの中央ドラム及び中央はめば歯車の斜視図を示す。
【
図7】
図2のストリップを繰り出すための外側リング及びデバイス支持体の斜視図を示す。
【
図8】
図2のストリップ繰り出しデバイスの遊星誘導デバイスの斜視図を示す。
【
図10】スタンピングされるストリップを繰り出す間の
図2のストリップ繰り出しデバイスの横切断部を示し、ストリップ繰り出しデバイスは最も端の第1の位置にある。
【
図11】
図10と類似する図を示し、最も端の第2の位置にある。
【
図12】第2の実施形態による、ストリップ繰り出しデバイスの要素の斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
これらの図面では、同じ要素には同じ参照番号が付与されている。以下の実施形態は、実施例である。説明が1又は複数の実施形態に言及しているとしても、このことは、各言及が同じ実施形態に関連していること又は特徴が単一の実施形態にのみ適用されることを必ずしも意味するわけではない。他の実施形態を提供するために、異なる実施形態の単純な特徴を組み合わせること又は置換することもできる。
【0031】
用語「上流側」及び「下流側」は、シートの長手方向の移動に関して定められる(
図1)。シートは上流側から下流側に配置され、一般に、周期的な停止によってリズムが設定される動きの機械の主長手方向軸に沿う。
【0032】
「シート形態の要素」及び「シート」という用語は、同義と見なされ、折り畳まれた段ボール紙及び平らな段ボール紙、紙、又は包装業界で現在使用されている他の材料で構成される要素も含まれる。本文において、「シート」又は「シートの要素」又は「シート形態の要素」という用語は、非常に一般的な様式で、段ボールシート、紙シート、プラスチック素材シートなどのシート形態の印刷支持体を示すことを意図している。
【0033】
「上」、「下」、「低」、「高」、「水平」、及び「垂直」という用語は、地面にセットされた成形機内の要素の配置に関連して定められる。
【0034】
図1は、具体的には包装材の製造のために、少なくとも1つのスタンピングされるストリップ2によって生成された金メッキ又は金属フイルムを各シート上にセットすることができるスタンピング機1の実施形態を表す。
【0035】
この機械1は、従来のように、シート形態の一連の要素を処理するために、並置されるが互いに相互依存的な統合された集合体を形成する複数のワークステーション100、200、300、400、500で構成される。
【0036】
従って、フィーダー100、マージンストップ200、スタンピングステーション300、ストリップ供給ステーション400、及び受け取りステーション500が示されている。また、移送デバイス600は、各シートをマージンストップ200の出口から、スタンピングステーション300を横断して、受け取りステーション500まで個別に移動させるために提供される。
【0037】
実施例としてのみ選択されたこの特定の実施形態では、シートは、シートを直接隣接するマージンストップ200まで輸送する部分把持要素によってパイルの頂部から上手く持ち上げられる。
【0038】
マージンストップ200の高さで、シートは、吸引把持要素によってクロス(cloth)に置かれ、換言すると、シートが部分的に重なるように順々に配置される。次に、クロスの集合体は、ベルトで動かされる輸送機構によって、スタンピングステーション300の方向に平面に沿って移動する。クロスの端部では、ヘッドシートは、正面及び側面のくさびを使用することによって又は見当合わせシステムによって、体系的に正確に位置決めすることができる。
【0039】
従って、テーブルストップ200の直後に位置するワークステーションは、スタンピングステーション300である。スタンピングステーション300は、高温スタンピングによってスタンピングストリップ2によって作られた金属フイルムを各シート上に配置する機能を有する。このために、スタンピングステーションは、固定された1つの上部加熱プレート320と垂直方向の往復運動に追従して動くように取り付けられた下部プレート330との間で、従来通りの方法でその内部でスタンピング動作が行われるプレートプレス310を使用する。
【0040】
ストリップの供給ステーション400は、同時に起こる機械1のスタンピングストリップ2の供給及びスタンピングステーション300の通過後に一度だけ使用されたこのストリップ2の排出を保証するために装着される。
【0041】
スタンピング機1内でシートを処理するプロセスは、受け取りステーション500内で完了するが、その主な機能は、処理済みのシートをパイルに再包装することである。これを行うために、輸送デバイス600は、例えば、シートがこの新しいパイルの右側に行き着くと各シートを自動的に放出するように構成される。さもなければ、シートはパイルの最上部に直角に落下することになる。
【0042】
従来通りの方法で、輸送デバイス600は、スタンピング機1の両側に横方向に配置された2つの列状チェーン620を使用して可動に取り付けられた一連のピンサーバーを備える。各列状チェーン620は、ピンサーバーがスタンピングステーション300、ストリップ供給ステーション400、及び受け取りステーション500を連続して通過する軌道を辿るのを可能にするループを通過する。
【0043】
ピンサーバーの集合体は、1つのワークステーションから次のワークステーションへのシートの移動に対応するサイクルを描く間ずっと、停止位置から出発し、加速し、最高速度に達し、減速し、次に停止する。列状チェーン620は、各停止の間にシートを支持する全てのピンサーバーが1つのステーションから隣接する下流側のワークステーションに移行するように、定期的に移動して停止する。各ステーションは、このサイクルと同期して機能し、このサイクルは、全体でマシンサイクルと呼ばれる。ワークステーションは、各マシンサイクルの開始時に新しい仕事を開始する。
【0044】
ストリップのための供給ステーション400は、ストリップを繰り出すための少なくとも1つのデバイス10を備え、このデバイスは、少なくとも1つのスタンピングスプール3の下流側で事前に繰り出された形態のスタンピングストリップ2を蓄積することができ、機械1の前進シャフトからの各要求で事前に繰り出されたストリップを供給することができる。
【0045】
このために、ストリップ繰り出しデバイス10は、少なくとも1つのスタンピングスプール3とプレートプレス310との間に挿入される(
図1)。
【0046】
加えて、特に
図2から11でよく分かるように、ストリップ繰り出しデバイス10は、中央ドラム11、衛星ローラー14、及び遊星誘導デバイス15を備える。
【0047】
中央ドラム11は、可変前進速度で回転するように構成され、ストリップ繰り出しデバイス10の軸16と回転結合する。各マシンサイクルにおいて、機械1で導かれた前進速度は、増加した後に減少し(「前進」と言う)、次に停止する。この前進ステップ(前進してから停止)は、機械1内で事前に定められたプログラムに従って金属フイルムをスタンピングすることによって配置するために、スタンピングされるストリップ2をシートと一致させるようにさせる。前進は、各停止の間で同一とすること又は異なることができ、もしくは少なくとも2つの連続的かつ定期的な停止の間で異なることができる。
【0048】
衛星ローラー14は、中央ドラム11の軸16と平行に構成された軸21を備える。衛星ローラー14は、中央ドラム11の周りを回転することができる。
【0049】
機能時、事前に繰り出されたストリップは、衛星ローラー14の動きの効果で、中央ドラム11の周りを(少なくとも1回転にわたり)進むことができる。より正確には、事前に繰り出されたストリップは、事前に繰り出されたストリップのレバーを形成する衛星ローラー14を通過した後、中央ドラム11の周りを進む(
図10及び11)。
【0050】
一実施形態によれば、遊星誘導デバイス15は、中央はめば歯車12、外側リング13、衛星
キャリア17、及び少なくとも1つの衛星はめば歯車20(
図4及び5)を備える。
【0051】
中央はめば歯車12は、中央ドラム11と回転結合すると共に中央ドラム11と同軸である(
図6)。例えば、中央はめば歯車は、軸16に固定されている(
図4)。例えば、軸受は、軸16の反対側の先端を支持する。
【0052】
例えば、中央はめば歯車12の元の半径は、中央ドラム11の外半径に相当する(
図6)。
【0053】
外側リング13は、歯付きである(
図7)。外側リングは、中央はめば歯車12と同軸であり、一定速度で回転するように構成されている。「一定」とは、ほぼ一定の速度を意味し、すなわち、例えば、平均速度の+/-10%未満で変化する。一定速度は、例えば、可変前進速度の平均値にほぼ等しい。
【0054】
外側リング13の回転方向は、中央ドラム11の回転方向とは反対である。外側リング13の回転方向は、外側リング13の回転がスタンピングスプール3を繰り出すように選択される。
【0055】
例えば、外側リング13は、軸受によって軸16上に回転状態で取り付けられた支持体19によって支えられる(
図4)。軸方向では、中央はめば歯車12は、中央ドラム11と外側リング13の支持体19との間に挿入されている。
【0056】
衛星ローラー14は、例えば、外側リング13の元の直径と中央ドラム11の外径との間に位置付けられた半径方向の隙間よりも小さな寸法の直径を示し、衛星ローラー14と中央ドラム11との間に詰まることなく挿入される、スタンピングされるストリップ2の内側ストランドが中央ドラム11上を進むのを可能にする。
【0057】
衛星
キャリア17は、中央ドラム11の周りで衛星ローラー14と移動状態で結合し、中央ドラム11と同軸である。衛星
キャリア17は、例えば、軸受によって軸16上に回転状態で取り付けられる(
図4)。
【0058】
一例として、衛星
キャリア17は、一方ではディスク17a、例えば中央に軸受を備えるしっかりしたものによって形成され、他方ではディスク17aと同軸に固定されたリング17bによって形成され、少なくとも1つの衛星はめば歯車20、適切な場合に以下で示される歯車18及び24の軸のための平軸受を支持する(
図4、8、及び9)。
【0059】
少なくとも1つの衛星はめば歯車20は、衛星キャリア17上に取り付けられる。衛星はめば歯車は、一方では外側リング13と噛み合い、他方では中央はめば歯車12と噛み合い、中央ドラム11と外側リング13の回転速度の差に応じて中央ドラム11のいずれかの方向に回転する。少なくとも1つの衛星はめば歯車20の移動は、中央ドラム11の周りの衛星軸受14の移動を誘導し、これが事前に繰り出されたストリップの長さの変動を引き起こす。
【0060】
遊星誘導デバイス15は、衛星
キャリア17上に取り付けられた、例えば十字の形で示された、例えば4つの衛星はめば歯車20を備える(
図5、
図8、及び
図9)。
【0061】
衛星はめば歯車20は、外側リング13及び中央はめば歯車12の誘導を衛星キャリア17に伝達し、衛星軸受14と移動状態で結合する。衛星はめば歯車20自体は、いかなる衛星軸受にも接続されない。
【0062】
少なくとも1つの衛星はめば歯車20の直径は、例えば、衛星軸受14の直径よりも概して大きい。
【0063】
衛星はめば歯車20、中央はめば歯車12、及び外側リング13は、軸16の一方の先端に略同一平面上で構築される。これらは、例えば、箱28(
図2及び3)に収容される。この係合要素の構成は、「外サイクロイド歯車列」又は「遊星誘導」とも呼ばれ、「遊星内部」又は「サン」が中央歯車12であり、「遊星外部」又は「リング」が外側リング13であり、2つの遊星と噛み合いそれらの共通の軸を中心に回転する「衛星」は、衛星はめば歯車20であり、「共通の軸」は、軸16である。
【0064】
一実施形態によれば、衛星軸受14は回転しており、それ自体、その軸21の周りで回転することができる。従って、スタンピングストリップ2は、衛星軸受14の周りをこすることなく進むことができる。
【0065】
一実施形態によれば、遊星誘導デバイス15は、衛星
キャリア17上に取り付けられ、衛星ローラー14と移動状態で結合し、外側リング13と噛み合う歯車18でさらに構成される。歯車18及び衛星軸受14は、例えば、衛星軸受14の一端の軸21上に取り付けられる(
図4)。平軸受領域は、例えば、衛星軸受14の軸21の反対側の先端を支持する。歯車18の元の半径は、例えば、衛星軸受14の外半径に一致する。従って、衛星軸受14の円周回転速度は、スタンピングされるストリップ2がスタンピングスプール3から繰り出される外側リング13の回転速度に一致する。従って、スタンピングされるストリップ2は、スタンピングスプール3からの巻き戻しと同じ速度で衛星軸受14によって導くことができる。
【0066】
別の実施形態によれば、衛星ローラー14は非回転である。例えば、衛星ローラーは、衛星キャリア17に固定される。この場合、衛星ローラー14は、多孔質とすることができ、スタンピングされるストリップ2がこすることなく衛星ローラー14の周りを進むことができるように、スタンピングされるストリップ2の下に空気のクッションを形成する方法で、加圧空気と連通して配置されるように構成された内部空洞を備えることができる。
【0067】
一実施形態によれば、遊星誘導デバイス15は、中央ドラム11の周りで衛星ローラー14と移動状態で結合するガイド22をさらに備える(
図8及び
図9)。
【0068】
ガイド22は、事前に繰り出されたストリップ2の2つのストランドの間に入れることができ、中央ドラム11に接触するスタンピングされるストリップ2の内側ストランドと、外側ストランドであり、外側ストランドを案内する(
図10及び
図11)。
【0069】
一実施形態によれば、ガイド22は、1から10の、例えば5の追加の衛星ローラー23を備え、追加の1又は複数の衛星ローラー23及び衛星ローラー14は円Cを描く(
図9)。追加の衛星ローラー23及び衛星ローラー14は、例えば、規則的間隔の、例えば90°と180°との間を含む円弧上にある。また、ガイド22は、軸16の周りで追加の衛星ローラー23の対向する先端を保持及び案内するための保持要素34を備えることができる。
【0070】
1又は複数の追加の衛星ローラー23は回転することができる。従って、事前に繰り出されたストリップの外側ストランドは、実質的にこすることなく、追加の回転衛星ローラー23上を滑らかに動くことができる。
【0071】
図1から
図11の実施例では、ガイド22は、1から10の、例えば5の追加の回転衛星ローラー23と、衛星
キャリア17上に取り付けられた同数の歯車24とを備える(
図5及び
図8)。歯車24は、それぞれの追加の衛星ローラー23と回転状態で結合する。歯車24は、それぞれ追加の衛星ローラー23の軸方向先端に取り付けられ、外側リング13と噛み合う。平軸受領域は、追加の衛星ローラー23の各々の反対側の先端を支持することができる。
【0072】
追加の衛星ローラー23及び歯車24は、例えば、衛星ローラー14の直径と同様の寸法の直径を呈する。また、スタンピングされるストリップ2の内側ストランドは、一方では衛星ローラー14及び追加の衛星ローラー23と、他方では中央ドラム11との間に詰まることなく入れることができる。
【0073】
外側リング13の上記の円Cの直径は、外側リング13の元の直径にほぼ一致する。追加の衛星ローラー23の円周回転速度は、スタンピングされるストリップ2がスタンピングスプール3から繰り出される外側リング13の回転速度に一致する。従って、スタンピングされるストリップ2は、スタンピングスプール3から巻き戻しと同じ速度で追加の衛星ローラー23によって導くことができる。
【0074】
従って、スタンピングスプール3から到来するスタンピングされるストリップ2は、外側ストランドが中央ドラム11の周りを進むストリップの内側ストランドとほぼ平行な状態で、外側ストランドがおおよそ外側リング13の元の直径を辿るように、追加の衛星ローラー23によって案内することができる。加えて、複数の追加の衛星ローラー23が存在し、外側ストランドの案内は、ほぼ円形であり、ストリップの繰り出しの間欠的な動作を回避するのを可能にする。
【0075】
また、ガイド22は、中央ドラム11に対してスタンピングされるストリップ2の内側ストランドを案内するために、円弧で衛星
キャリア17に固定されたプレート32又はプレート要素を備えることができる(
図8から
図11)。
【0076】
スタンピングスプール3とストリップ繰り出しデバイス10との間で、スタンピングされるストリップ2は、例えば、入口レバー26によって追加の衛星ローラー23に対して接線方向に配向される。ストリップ繰り出しデバイス10を離れたところで、スタンピングされるストリップ2は、ストリップ2をプレートプレス310内の平面に導くために、出口レバー27によって水平位置まで動かすことができる(
図1)。
【0077】
一実施形態によれば、ストリップ繰り出しデバイス10は、中央ドラム11の軸16を可変の前進速度に導くように構成されたモーター25を備えることが意図されている(
図3及び
図4)。モーター25は、例えば、軸16の先端と直結する。軸16は、スタンピングされるストリップ2を繰り出すために、中央ドラム11と回転状態で結合し、そしてまた、前進シャフトを形成する。従って、部品点数を低減することができる。
【0078】
また、ストリップ繰り出しデバイス10は、スタンピングされるストリップ2と中央ドラム11との間の良好な伝達を保証するために、中央ドラム11を押す前進ローラー29を備えることができる(
図1)。
【0079】
外側リング13は、ストリップ繰り出しデバイス10の補助モーター31によって一定速度で回転することができる(
図3)。補助モーター31は、例えばプーリーシステムによって外側リング13を誘導する。
【0080】
機能状態で、外側リング13は、一定速度で、例えば可変前進速度の平均値にほぼ等しい回転速度で回転する(
図10及び11の例では反時計方向)。
【0081】
前進速度がゼロの場合(
図10)、衛星ローラー14は、外側リング13によって中央ドラム11の周りに(ここでは反時計回りの回転方向に)誘導される。衛星ローラー14の移動は、事前に繰り出されたストリップの長さを増加させ、ひいては蓄積されるストリップの蓄積量を増加させる効果を有する。従って、
図10は、事前に繰り出されたストリップの蓄積が最大である衛星ローラー14の第1の端位置を示している。衛星ローラー14が中央ドラム11の周りを移動して第1の端位置に到達する間に、プレートプレス310内のシート上で金メッキ又は金属フイルムの配置が行われる。
【0082】
次に、前進速度が増大すると(
図11)、中央ドラム11は、外側リング13とは反対方向(
図11の時計回りの方向)に回転し、同じ方向の衛星ローラー14の回転をもたらし、これにより、スタンピングステーション400に供給される事前に繰り出されたストリップの長さが減少する。
図11は、事前に繰り出されたストリップの蓄積が最小である衛星ローラー14の第2の端位置の例を示す。
【0083】
次に、前進速度は停止するまで低下する。結果的に、衛星ローラー14は、第1の端位置に戻る箇所まで、外側リング13によって中央ドラム11の周りに(ここでは反時計方向に)誘導される(
図10)。次に、新しいマシンサイクルが始まり引き続き起こる。
【0084】
従って、スタンピングされるストリップ2は、スタンピングスプール3の一定速度で事前に繰り出すことができ、衛星ローラー14によって引き出される。ストリップは、ストリップ繰り出しデバイス10を離れる場合に中央ドラム11によって与えられる可変前進速度で供給することができる。スタンピングされるストリップ2の蓄積長さは、中央ドラム11の周りの衛星ローラー14の角運動によって変化し、これは、遊星誘導によって、中央ドラム11と外側リング13の回転速度の差に応じて、その周りで変化する。従って、スタンピングされるストリップ2を蓄積し、次に、前進シャフトからの各要求により、蓄積されたスタンピングされるストリップ2を供給することが可能である。
【0085】
また、複数のスプール3は、同じ前進速度でスタンピングステーション300に供給される場合、ストリップ繰り出しデバイス10を使って繰り出すことができる。
【0086】
ストリップ繰り出しデバイス10は、機械1に直接統合することができるので、従来技術の「線形」システムよりもさらに小型であることを理解されたい。また、これは頑丈でありかつ運転がより簡単である。スプール3とプレス310との間の距離は、短くすることができ、これにより、ストリップの配置精度を高めること、結果的にストリップの消費量を低減することができる。スタンピングスプール3の繰り出しは、製造時に、ストリップを劣化させる可能性のある間欠的な動作を回避することを可能にする、より穏やかな方法で最小のストリップ張力を保証するために、制動デバイスによって制動し続けることができる。
【0087】
図12は、ストリップ繰り出しデバイス10’の別の実施形態を示す。
【0088】
この実施例は、ガイド33が、1から10の、例えば5の折り目又は曲線30を呈する金属シート又は金属のシート片などの金属要素を備える点で上記の実施例とは異なっている。
【0089】
金属要素の軸方向先端は、衛星キャリア17に固定されている。また、ガイド33は、軸16の周りの金属要素の反対側の先端を保持して案内するための保持要素34を備えることができる。
【0090】
折り目又は曲線30並びに衛星ローラー14は、外側リング13と同軸の円を描く(軸16と同様に半径方向において)。この円の直径は、例えば、外側リング13の元の直径にほぼ一致する。
【0091】
折り目又は曲線30は、例えば、規則的間隔で、例えば、90°と180°との間を含む円弧上にある。
【0092】
また、事前に繰り出されたストリップの外側ストランドは、実質的にこすることなく、折り目又は曲線30上を滑らかに動くことができる。従って、スタンピングスプール3から到来するスタンピングされるストリップ2は、外側ストランドが中央ドラム11の周りを進むストリップの内側ストランドとほぼ平行な状態で、外側ストランドがおおよそ外側リング13の元の直径を辿るように、折り目及び曲線30によって案内することができる。折り目又は曲線30が多いほど外側ストランドの案内がほぼ円形になり、ストリップの繰り出しの間欠的な動作を回避するのが可能になる。
【符号の説明】
【0093】
1 スタンピング機
2 スタンピングされるストリップ
3 スタンピングスプール
10 ストリップ繰り出しデバイス
11 中央ドラム
13 外側リング
14 衛星ローラー
15 遊星誘導デバイス
26 入口レバー
27 出口レバー
29 前進ローラー
100 フィーダー
200 マージンストップ
300 スタンピングステーション
310 プレートプレス
320 上部加熱プレート
330 下部プレート
400 ストリップ供給ステーション
500 受け取りステーション
600 移送デバイス
620 列状チェーン