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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】支柱と横架部材との連結部の補強構造
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/74 20060101AFI20220809BHJP
【FI】
E04B2/74 531G
E04B2/74 541G
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2017189712
(22)【出願日】2017-09-29
(65)【公開番号】P2019065505
(43)【公開日】2019-04-25
【審査請求日】2020-09-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000139780
【氏名又は名称】株式会社イトーキ
(74)【代理人】
【識別番号】100074561
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 隆生
(74)【代理人】
【識別番号】100177264
【弁理士】
【氏名又は名称】柳野 嘉秀
(74)【代理人】
【識別番号】100124925
【弁理士】
【氏名又は名称】森岡 則夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141874
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 久由
(74)【代理人】
【識別番号】100163577
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 正人
(72)【発明者】
【氏名】湯川 賢訓
【審査官】土屋 保光
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-032415(JP,A)
【文献】特開2008-111234(JP,A)
【文献】特開2007-120001(JP,A)
【文献】特開平08-193364(JP,A)
【文献】特開2002-227297(JP,A)
【文献】実開昭59-000070(JP,U)
【文献】特開2009-168160(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/74
A47B 96/04,96/14
F16B 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に立設する複数の支柱と、隣り合う前記支柱同士の上端部間を繋ぐ横架部材との連結部の補強構造であって、
隣接する前記支柱及び前記横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具を備え、
前記支柱・横架部材間連結補強具は、前記支柱の上方に位置する第1部、及び前記横架部材の上方に位置する第2部、並びに、前記第1部と前記第2部とを繋ぐ段部を有する形状に構成され
前記第1部の高さと、前記第2部の高さとは異なり、
前記支柱・横架部材間連結補強具は、前記支柱の上部に前記第1部が接触するとともに、前記横架部材の上部に前記第2部が接触した状態で、前記支柱及び前記横架部材に取り付けられる、
支柱と横架部材との連結部の補強構造。
【請求項2】
前記支柱は、鉛直軸まわりに周方向へ90°ずつ方向を変えた四方向に前記横架部材を取付可能なものであり、前記四方向に用いる前記支柱・横架部材間連結補強具を共通化してなる、
請求項1記載の支柱と横架部材との連結部の補強構造。
【請求項3】
床面に立設する複数の支柱と、隣り合う前記支柱同士の上端部間を繋ぐ横架部材との連結部の補強構造であって、
隣接する前記支柱及び前記横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具と、
前記支柱から離れた位置で、隣接する前記横架部材間の隅部に跨がり、これらを一体化するように連結固定する横架部材間連結補強具と、
を備え
前記横架部材間連結補強具は、前記横架部材に設けた溝部に係合する係合片を有する、
支柱と横架部材との連結部の補強構造。
【請求項4】
床面に立設する複数の支柱と、隣り合う前記支柱同士の上端部間を繋ぐ横架部材との連結部の補強構造であって、
隣接する前記支柱及び前記横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具を備え、
前記支柱は、
支柱中央の中央構造体と、
前記中央構造体の外面から前記横架部材に向かう方向に行くにしたがって幅方向外方に傾斜するように延びる傾斜壁部、及び、前記傾斜壁部の先端を幅方向内方へ折り曲げた側壁部を有する外壁形成体と、
を備え、
前記横架部材は、前記支柱に向かって突出する突出部を有する連結部材を取り付けたものであり、
前記突出部は、隣り合う前記傾斜壁部間に形成された、前記支柱の内部空間に収容されるとともに、前記傾斜壁部の壁面に当接する傾斜面を有し、
前記中央構造体に前記突出部をねじ締結することにより、前記傾斜壁部の壁面に前記突出部の傾斜面が当接した状態で、前記支柱と前記横架部材が連結される
支柱と横架部材との連結部の補強構造。
【請求項5】
床面に立設する複数の支柱と、隣り合う前記支柱同士の上端部間を繋ぐ横架部材との連結部の補強構造であって、
隣接する前記支柱及び前記横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具を備え、
前記支柱・横架部材間連結補強具は、前記支柱及び前記横架部材間で延びる配線を取り回すための開口部を有する
支柱と横架部材との連結部の補強構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゾーニング什器等における支柱と横架部材との連結部の補強構造に関する。
【背景技術】
【0002】
支柱と横架部材を組み合わせて空間を演出するゾーニング什器等においては、支柱の側面の上下方向に設けた断面略コ字形の係合溝を利用して横架部材を取り付けている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の執務空間構成什器における支柱(3)と横架部材である連結杆(4)の連結構造は、支柱(3)の奥幅広溝(5)にねじ座板材(14)を挿入した状態で、連結杆(4)の端面に取り付けた取付部材(10)の上下の傾斜孔(16,16)から挿通したボルト(15,15)を、ねじ座板材(14)の上下の螺合孔(14b,14b)に螺合するものである([0019]及び[0020]、並びに図2図4参照)。
【0003】
また、横架部材である複数の梁材を連結して組み立てる建築構造体や工作機械の架台等に用いる前記梁材の連結構造として、井桁状骨格を構成する梁材(10,10)を直交させた隅部の上下に一対の連結金具(20,20)をそれぞれ係止し、上下の連結金具(20,20)をボルト(32)及びナット(33)で締結するものがある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-104416号公報
【文献】特開平10-317511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
大地震の発生頻度は増加傾向にあり、近年発生した大地震での負傷原因において、家具の転倒や落下による場合が約3ないし5割を占めている。
特許文献1又は2のような前記連結構造では、大地震で大きな揺れを受けた際に、前記ボルトにせん断応力や曲げ応力が繰り返し作用して前記ボルトが破損するおそれがある。
例えば、特許文献1の連結構造で前記ボルト(15)が破損した場合、支柱(3)から横架部材である連結杆(4)が外れて落下してしまう。
支柱から横架部材が外れて落下した場合には人身事故に繋がる可能性あるので、地震で大きな揺れを受けた際であっても横架部材が支柱から落下しないようにするために、支柱と横架部材との連結部を効果的に補強する必要がある。
【0006】
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、地震で大きな揺れを受けた際であっても横架部材が支柱から落下しないように効果的に補強できる、支柱と横架部材との連結部の補強構造を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る支柱と横架部材との連結部の補強構造は、前述の課題解決のために、床面に立設する複数の支柱と、隣り合う前記支柱同士の上端部間を繋ぐ横架部材との連結部の補強構造であって、
隣接する前記支柱及び前記横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具を備え、
前記支柱・横架部材間連結補強具は、前記支柱の上方に位置する第1部、及び前記横架部材の上方に位置する第2部、並びに、前記第1部と前記第2部とを繋ぐ段部を有する形状に構成され
前記第1部の高さと、前記第2部の高さとは異なり、
前記支柱・横架部材間連結補強具は、前記支柱の上部に前記第1部が接触するとともに、前記横架部材の上部に前記第2部が接触した状態で、前記支柱及び前記横架部材に取り付けられる(請求項1)。
【0008】
このような構成によれば、支柱と横架部材との連結部に対して、支柱及び横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具を備え前記支柱・横架部材間連結補強具は、第1部及び第2部、並びに段部を有するねじり剛性が高い形状を成す。その上、前記第1部の高さと、前記第2部の高さとは異なり、前記支柱・横架部材間連結補強具は、前記支柱の上部に前記第1部が接触するとともに、前記横架部材の上部に前記第2部が接触した状態で、前記支柱及び前記横架部材に取り付けられるので、地震で大きな揺れを受けた際であっても横架部材が支柱から落下しないように前記連結部を効果的に補強できる
【0009】
ここで、前記支柱は、鉛直軸まわりに周方向へ90°ずつ方向を変えた四方向に前記横架部材を取付可能なものであり、前記四方向に用いる前記支柱・横架部材間連結補強具を共通化してなるのが好ましい実施態様である(請求項2)。
【0010】
このような構成によれば、前記四方向に対して共通化した支柱・横架部材間連結補強具を用いることから、支柱と横架部材との連結部が、平面視でL字状、T字状、及び十字状に交差する場合であっても、同一形状の支柱・横架部材間連結補強具で補強できるので、製造コスト及び部品管理コストを低減できる。
【0011】
また、本発明に係る支柱と横架部材との連結部の補強構造は、前述の課題解決のために、
床面に立設する複数の支柱と、隣り合う前記支柱同士の上端部間を繋ぐ横架部材との連結部の補強構造であって、
隣接する前記支柱及び前記横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具と、
前記支柱から離れた位置で、隣接する前記横架部材間の隅部に跨がり、これらを一体化するように連結固定する横架部材間連結補強具と、
を備え
前記横架部材間連結補強具は、前記横架部材に設けた溝部に係合する係合片を有する(請求項3)。
【0012】
このような構成によれば、支柱と横架部材との連結部に対して、支柱及び横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具を備えているので、地震で大きな揺れを受けた際であっても横架部材が支柱から落下しないように前記連結部を効果的に補強できる。
その上、支柱と横架部材との連結部において、支柱から離れた位置で、隣接する横架部材間の隅部に跨がり、これらを一体化するように連結固定する横架部材間連結補強具をさらに備え、前記横架部材間連結補強具は、前記横架部材に設けた溝部に係合する係合片を有するので、地震で大きな揺れを受けた際であっても横架部材が支柱から落下しないように前記連結部を一層効果的に補強できる。
【0013】
さらに、本発明に係る支柱と横架部材との連結部の補強構造は、前述の課題解決のために、床面に立設する複数の支柱と、隣り合う前記支柱同士の上端部間を繋ぐ横架部材との連結部の補強構造であって、
隣接する前記支柱及び前記横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具を備え、
前記支柱は、
支柱中央の中央構造体と、
前記中央構造体の外面から前記横架部材に向かう方向に行くにしたがって幅方向外方に傾斜するように延びる傾斜壁部、及び、前記傾斜壁部の先端を幅方向内方へ折り曲げた側壁部を有する外壁形成体と、
を備え、
前記横架部材は、前記支柱に向かって突出する突出部を有する連結部材を取り付けたものであり、
前記突出部は、隣り合う前記傾斜壁部間に形成された、前記支柱の内部空間に収容されるとともに、前記傾斜壁部の壁面に当接する傾斜面を有し、
前記中央構造体に前記突出部をねじ締結することにより、前記傾斜壁部の壁面に前記突出部の傾斜面が当接した状態で、前記支柱と前記横架部材が連結され(請求項4)。
【0014】
このような構成によれば、支柱と横架部材との連結部に対して、支柱及び横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具を備えているので、地震で大きな揺れを受けた際であっても横架部材が支柱から落下しないように前記連結部を効果的に補強できる。
その上、支柱中央の中央構造体が主に強度を担う部材であり、傾斜壁部及び側壁部を有する外壁形成体が、中央構造体を補強するとともに支柱の開口部を塞ぐカバー体を取り付ける部材となる。
また、横架部材に取り付けた連結部材の突出部は、前記傾斜壁部の壁面に当接する傾斜面を有する。
よって、前記突出部を支柱内の平面視略台形状の空間内に収容し、支柱の中央構造体に前記突出部をねじ締結すると、前記傾斜壁部の壁面に前記突出部の傾斜面が当接し、その当接状態が維持されることから、支柱と横架部材との連結部の連結強度が高くなるので、前記連結補強具による補強効果に加え、さらに前記連結部の強度が高くなる。
【0015】
さらにまた、本発明に係る支柱と横架部材との連結部の補強構造は、前述の課題解決のために、床面に立設する複数の支柱と、隣り合う前記支柱同士の上端部間を繋ぐ横架部材との連結部の補強構造であって、
隣接する前記支柱及び前記横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具を備え、
前記支柱・横架部材間連結補強具は、前記支柱及び前記横架部材間で延びる配線を取り回すための開口部を有す(請求項5)。
【0016】
このような構成によれば、支柱と横架部材との連結部に対して、支柱及び横架部材間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具を備えているので、地震で大きな揺れを受けた際であっても横架部材が支柱から落下しないように前記連結部を効果的に補強できる。
その上、前記支柱・横架部材間連結補強具により支柱と横架部材との連結部を効果的に補強しながら、支柱・横架部材間連結補強具の開口部及び連結部材の通線孔から上下方向へ配線を通すことができるので、配線作業性が高くなる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明に係る支柱と横架部材との連結部の補強構造によれば、地震で大きな揺れを受けた際であっても横架部材が支柱から落下しないように効果的に補強できること等の顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の実施の形態に係る支柱と横架部材との連結部の補強構造を適用したゾーニング什器を示す斜視図である。
図2】支柱と横架部材との連結部を示す要部拡大斜視図である。
図3】支柱へのカバー体及びキャップ体の取付けを示す部分分解斜視図である。
図4】支柱と横架部材との連結部を示す要部拡大平面図であり、キャップ体を外した状態を示している。
図5】同じく要部拡大縦断側面図であり、キャップ体を取り付けた状態を示している。
図6】支柱の横断平面図である。
図7】支柱及びカバー体を横断して示す、支柱、カバー体、及び配線暴れ止め具の分解斜視図である。
図8】支柱への配線暴れ止め具の取付けを示す横断平面図である。
図9】配線暴れ止め具の係止部にカバー体の係止爪を係止してカバー体を支柱に取り付けた状態を示す横断平面図である。
図10】横架部材の要部拡大分解斜視図である。
図11】横架部材の端部の斜視図である。
図12】横架部材への連結部材の取付方法を示す部分分解斜視図である。
図13】横架部材に連結部材を取り付けた状態を示す要部拡大斜視図である。
図14】支柱への横架部材の取付方法を示す部分分解斜視図である。
図15】支柱に横架部材を取り付けた状態を示す要部拡大斜視図である。
図16】支柱・横架部材間連結補強具の取付方法を示す部分分解斜視図である。
図17】支柱・横架部材間連結補強具を支柱及び横架部材に取り付けた状態を示す要部拡大斜視図である。
図18】横架部材間連結補強具の取付方法を示す分解斜視図である。
図19】支柱の鉛直軸まわりに周方向へ90°ずつ方向を変えた四方向に横架部材を取り付けた状態を示す要部拡大平面図であり、キャップ体を外した状態を示している。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、添付図面に示した実施形態に基づき、本発明を更に詳細に説明する。
以下の実施形態では、床面に立設する複数の支柱であるポストと、隣り合う前記ポスト同士の上端部間を繋ぐ横架部材である横ビームとにより構成されるゾーニング什器について説明する。
本発明の支柱と横架部材との連結部の補強構造は、前記ゾーニング什器の他、支柱と横架部材を連結してなる様々なフレーム構造体に対して適用できる。
以下において、横架部材である横ビームの長手方向に直交する水平方向を、「幅方向」という。
【0020】
<ゾーニング什器>
図1の斜視図に示すように、本発明の実施の形態に係る支柱の配線構造を適用したゾーニング什器Fは、床面に立設する支柱である4本のポスト1,1,…の上端間を横架部材である横ビーム2で連結して空間を演出するものである。
ポスト1,1,…の頂部には、キャップ体P,P,…を装着する(図3及び図5も参照)。
【0021】
図2の要部拡大斜視図、図3の部分分解斜視図、図4の要部拡大平面図、及び図5の要部拡大縦断側面図に示すように、ポスト1に取り付ける横ビーム2の端部には、上下方向の通線孔Bを有するとともに、ポスト1に向かって突出する突出部4を有する連結部材3を取り付ける。
そして、横ビーム2は、突出部4をポスト1内に挿入した状態で、突出部4がポスト1に固定され、通線孔Bは横ビーム2内からポスト1内にわたる大きさを有する。
よって、図5のように、横ビーム2からポスト1へ及び/又はポスト1から横ビーム2へ、配線Cを通線孔Bに通して受け渡すことができる。
【0022】
<支柱であるポスト>
ポスト1は、例えばアルミニウム合金製であり、図6の横断平面図に示すように、ポスト中央の中央構造体である、横断面が正方形状の角筒部11を有する。
また、ポスト1は、外壁形成体である、角筒部11の角部から、前記正方形状の対角線を外方へ延ばす方向(X1,X2,Y1,Y2)へ延びる4つの傾斜壁部12,12,…、及び、傾斜壁部12の先端を幅方向内方へ折り曲げてなる側壁部13,13を有し、側壁部13,13の先端は、角筒部11側へ折り曲げられた折曲部14,14を有する。
折曲部14,14,…は、ポスト1の縁部であり、対向する折曲部14,14間が、図2及び図3に示す上下方向に延びる開口Iとなる。
さらに、ポスト1の外壁形成体を構成する側壁部13,13は、図4のように横ビーム2に対向する端部側面13A,13Aを有する。
そして、隣り合う傾斜壁部12,12間には、周方向に分離した4つの平面視略台形状の内部空間A,A,…が形成される。
【0023】
ポスト1の前記中央構造体は、主に強度を担う部材であり、ポスト1の前記外壁形成体は、前記中央構造体を補強するとともに、後述する、カバー体であるポストカバーJ、及び配線暴れ止め具Kを取り付ける部材となる。
なお、前記中央構造体は、角筒部11に限定されるものではなく、円筒状等の他の形状であってもよい。
また、前記傾斜壁部は、前記中央構造体の外面から横架部材2に向かう方向に行くにしたがって幅方向外方に傾斜するように延びるものであればよい。
【0024】
図7の分解斜視図に示すように、ポスト1の下端には、通孔26A,26A,…に皿頭タッピングねじ28,28,…を挿通してねじ込み孔部15,15,…に螺着することにより連結具26を取り付け、連結具26の螺孔26BにスタンドSのねじ部27を螺合することによりスタンドSを取り付ける。スタンドSを回動することによりポスト1の高さを調整できる。
【0025】
<配線暴れ防止具、及びカバー体であるポストカバー>
図3及び図7に示すように、ポスト1の側面の横ビーム2が連結されない部分には、ポスト1に着脱可能な配線暴れ止め具K,K,…を取り付けた後、ポスト1の上下方向に延びる開口I,I,…を塞ぐカバー体であるポストカバーJ,J,…を装着する。
配線暴れ止め具Kは、例えば、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン又はABS等の合成樹脂製であり、ポストカバーJは、例えばアルミニウム合金製である。
【0026】
先ず、図8及び図9の横断平面図に示すように、ポスト1の内部空間Aに上下方向へ挿通した配線Cに対し、配線Cを押さえるように径方向外方から配線暴れ止め具Kを装着する。
配線暴れ止め具Kは、取付部19,19と、取付部19,19間を連結し、内部空間A内の配線Cが径方向外方へ移動することを規制する外方移動規制部20と、ポストカバーJの係止爪18,18を係止する係止部21,21とを有する。
取付部19は、摺動面19A、係合凸部19B、及び係止片19Cからなり、摺動面19Aはポスト1の傾斜壁部12に面接触し、係合凸部19Bはポスト1の傾斜壁部12の上下方向のガイド溝Gに係合し、係止片19Cはポスト1の縁部である折曲部14に係止する。
【0027】
図8の矢印のようにポスト1に配線暴れ止め具Kを取り付けた後、図9のように、配線暴れ止め具Kの係止部21,21にポストカバーJの係止爪18,18を係止することでポストカバーJの取付けが完了する。
【0028】
このような配線暴れ止め具Kを用いたポスト1の配線構造によれば、ポスト1に着脱可能な配線暴れ止め具KがポストカバーJを係止する係止部21,21を有する。
それにより、配線暴れ止め具K及びカバー体Jをポスト1から外した状態で、ポスト1の内部空間Aに配線Cを上下方向へ挿通する作業を行い、ポスト1に配線暴れ止め具Kを装着した後、配線暴れ止め具Kの係止部21,21にポストカバーJを係止する。
あるいは、配線暴れ止め具Kをポスト1に取り付けてポストカバーJを外した状態で、ポスト1の内部空間Aに配線Cを上下方向へ挿通する作業を行った後、配線暴れ止め具Kの係止部21,21にポストカバーJを係止する。
【0029】
したがって、ポスト1へ配線暴れ止め具Kを装着した状態で、配線暴れ止め具Kによりポスト1の内部空間Aにおける配線Cの暴れを容易に防ぐことができるとともに、配線暴れ止め具Kの係止部21,21にポストカバーJを係止することでポスト1の開口IをポストカバーJで容易に塞ぐことができる。
よって、ポスト1の内部空間Aに配線Cを上下方向へ挿通して配線Cをまとめる配線処理作業を簡略化できる。
【0030】
その上、ポスト1に装着した配線暴れ止め具KにポストカバーJを取り付けることから、ポストカバーJに設けた取付部材によりポストカバーJを直接ポスト1に取り付ける構造よりも、ポストカバーJの厚みを薄くすることができるとともに、ポストカバーJを例えばアルミニウム合金等のみで成形できる。
よって、ポストカバーJ,J,…を保管又は輸送する際に省スペースになるとともに取り扱いが容易になる。
【0031】
また、配線暴れ防止具Kは合成樹脂製であるとともに、図8に示すように、外方移動規制部20は平面視アーチ状で、取付部19,19に近い両端部からアーチ状の凸部中央Hへ向かって肉厚Tが漸減する。
したがって、アーチ状の外方移動規制部20は、前記両端部を近づける方向(幅方向内方)へ弾性変形しやすい。
よって、アーチ状の外方移動規制部20を容易に弾性変形させながら、ワンアクションでポスト1に対して配線暴れ止め具Kを簡単に装着できるので、ポスト1に配線暴れ止め具Kを装着する作業の作業性を向上できる。
【0032】
さらに、配線暴れ防止具Kは、左右の摺動面19A,19Aがポスト1の左右の傾斜壁部12,12に面接触し、左右の係合凸部19B,19Bがポスト1の左右の上下方向のガイド溝G,Gに係合するとともに、左右の係止片19C,19Cがポスト1の左右の折曲部14,14に係止した状態で、ポスト1に取り付けられる。
よって、配線暴れ防止具Kはポスト1により上下方向へスライド可能に支持されており、容易かつ確実に上下方向へスライドできるので、ポスト1の内部空間Aに挿通した配線Cの暴れが生じている位置へ配線暴れ止め具Kをスライドすることにより、配線Cの暴れを効果的に抑制できるとともに、使用する配線暴れ止め具K,K,…の数を少なくできる。
その上、配線暴れ止め具Kをポスト1に取り付けた状態で配線暴れ止め具Kを上下方向へ移動できるので、配線暴れ止め具Kをポスト1に取り付けた状態でポスト1の内部空間Aに配線を上下方向へ挿通する作業を行う場合における作業性を向上できる。
【0033】
<横架部材である横ビーム>
横ビーム2は、例えばアルミニウム合金製であり、図10の要部拡大分解斜視図、及び図11の斜視図に示すように、幅方向両端部に、緩衝体6,6、及び掛止片7,7を取り付ける。ここで、緩衝体6は、例えば、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン又はABS等の合成樹脂製であり、掛止片7は、例えば鋼等の金属製である。
図10に示すように、緩衝体6の通孔(皿穴)6Aに皿頭タッピングねじ8Aを通して、横ビーム2のねじ込み穴部2Cに螺着することにより、横ビーム2に緩衝体6を取り付ける。また、掛止片7の通孔(皿穴)7A,7A、及び緩衝体6の通孔6B,6Bに皿頭タッピングねじ8B,8Bを通して、横ビーム2のねじ込み穴部2D,2Dに螺着することにより、横ビーム2に掛止片7を取り付ける。
【0034】
<横ビームの連結部材>
連結部材3は、例えばアルミニウム合金製であり、図12の部分分解斜視図、及び図13の要部拡大斜視図に示すように、横ビーム2の開口部Dに、連結部材3の基端部E(図12)を嵌合し、横ビーム2の通孔(皿穴)2Aに皿頭締付ねじ9を通して、連結部材3の螺孔3Aに螺合することにより、連結部材3は横ビーム2に取り付けられる(図5も参照)。
横ビーム2は、その上部及び下部に、長手方向の上部凹溝17A及び下部凹溝17Bを備える。ここで、横ビーム2に連結部材3を取り付けた状態で連結部材3の通線孔Bを塞がないように、上部凹溝17A及び下部凹溝17Bの長手方向の端部には切欠部2B,2Bを形成している。
【0035】
<ポストへの横ビームの取付構造>
図4の要部拡大平面図、図5の要部拡大縦断側面図、及び図14の部分分解斜視図に示すように、ポスト1の角筒部11の内部に、例えば鋼製である角筒状の取付部材Oを収容し、取付ねじ32を角筒部11の通孔16Bに通して取付部材Oの螺孔31Bに螺合することにより、ポスト1に取付部材Oを固定する。
横ビーム2に取り付けた連結部材3の突出部4は、ポスト1内の平面視略台形状の内部空間A内に収容されるとともに、内部空間A,A,…を仕切る傾斜壁部12,12の壁面12A,12Aに当接する傾斜面5,5を有する。
また、連結部材3の突出部4には、幅方向中央の上下に、通孔3B、及び下向き切欠孔3Cを形成しており、ポスト1の角筒部11の側面11Aには、突出部4の上下の通孔3B及び切欠孔3Cに対向するように、幅方向中央の上下に、通孔16A,16Aを形成している。
そして、前記のとおりポスト1の角筒部11内に固定された取付部材Oにおける上下の螺孔31A,31Aは、ポスト1の角筒部11の幅方向中央の上下の通孔16A,16Aと位置が合っている。
【0036】
ポスト1への横ビーム2の取付けは、先ず、図14に示す状態から、図11に示す横ビーム2の幅方向両端部の掛止片7,7の掛止部7Bを、図4及び図6に示すポスト1の側壁部13に掛止させる。
その状態では、掛止片7,7の当止部7C,7Cが側壁部13,13の上面に当接して当て止めされ、図5のように、突出部4の上下の通孔3B及び切欠孔3Cと、角筒部11の上下の通孔16A,16Aとが位置合わせされる。
よって、横ビーム2側から、なべ頭締付ねじ10,10を上下の通孔3B及び切欠孔3C、並びに通孔16A,16Aに通して、取付部材Oの上下の螺孔31A,31Aに螺合する作業が容易であるので、ポスト1に横ビーム2を連結する作業の作業性を向上できる。
【0037】
図15の要部拡大斜視図に示すようにポスト1に横ビーム2,2を取り付けた状態(図4の要部拡大平面図、及び図6の横断平面図も参照)では、ポスト1の傾斜壁部12,12の壁面12A,12Aに、横ビーム2に取り付けた連結部材3の突出部4の傾斜面5,5が当接し、その当接状態が維持されるので、ポスト1に対して横ビーム2を強固に連結できる。
【0038】
また、突出部4を取付部材Oにねじ締結する途中で、横ビーム2の幅方向両端部の緩衝体6,6がポスト1の端部側面13A,13Aに当接し、端部側面13A,13Aに緩衝体6,6が当接した際に、傾斜壁部12,12の壁面12A,12Aから突出部4の傾斜面5,5が離間している。
よって、端部側面13A,13Aに緩衝体6,6が当接した状態から、さらに前記ねじ締結が進行し、前記ねじ締結が完了した図4に示す状態では、幅方向両端部の緩衝体6,6を圧縮変形させる力が作用しており、緩衝体6,6を圧縮するように、ポスト1に対して横ビーム2が引き付けられた状態で、傾斜壁部12,12の壁面12A,12Aに突出部4の傾斜面5,5が当接する。
すなわち、横ビーム2の幅方向両端部の緩衝体6,6がポスト1の端部側面13A,13Aに圧接するとともに、横ビーム2に取り付けられた連結部材3の突出部4の傾斜面5,5がポスト1の傾斜壁部12,12の壁面12A,12Aに当接した状態となるので、ポスト1に対して横ビーム2をさらに強固に連結できる。
【0039】
図4及び図6に示すように、周方向90°等分の4方向から横ビーム2が取り付けられるポスト1内に、中央構造体である角筒部11の径方向外方に、周方向に分離した4つの平面視略台形状の空間A,A,…が形成される。
そして、角筒部11の側面11Aは平面であり、傾斜壁部12,12の壁面12A,12Aも平面に形成できる。
それにより、前記4方向から横架部材2をポスト1に取り付ける際に、横ビーム2に取り付けた連結部材3の突出部4をポスト1の角筒部11に締結すると、締結面の接触、並びに突出部4の傾斜面5,5及び傾斜壁部12,12の壁面12A,12Aの接触が、平面同士の接触になる。
よって、ポスト1に対して横架部材2を、より安定した状態で精度良く連結できる。
その上、角筒部11への通孔等の加工を含め、中央構造体である角筒部11を含むポスト1と連結部材3の製造が容易になるので、製造コストを低減できる。
【0040】
ポスト1に横ビーム2,2を連結固定した、例えば図15の状態において、図4及び図5のように横ビーム2内からポスト1内にわたる大きさを有する通線孔Bがあるので、大きな配線挿通空間を確保できる。
その上、図6の平面形状のポスト1により、ポスト1内の平面視略台形状の内部空間A,A,…内に連結部材3の突出部4を収容でき、その状態で取付部材Oにより突出部4を角筒部11に固定して横ビーム2をポスト1に連結固定できる。
よって、連結部材3に設ける上下方向の通線孔Bを平面方向に大きくすることが容易になるので、配線作業性が高くなる。
その上さらに、図5及び図15のように、横ビーム2は、その上部及び下部に、長手方向の上部凹溝17A及び下部凹溝17Bを備える。
よって、横ビーム2に取り付けられている連結部材3の、配線挿通空間が大きい上下方向の通線孔Bを通して、横ビーム2の長手方向の上部凹溝17A及び下部凹溝17Bの間の配線を容易に行うことができるので、配線の自由度が向上する。
その上、例えば図15の状態において、横ビーム2,2の一方から他方への配線も、ポスト1の上方を通して容易に行うことができる。
【0041】
<支柱・横架部材間連結補強具>
ポスト1に横ビーム2,2を取り付けた図15の要部拡大斜視図に示す状態で、隣接するポスト1及び横ビーム2間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具R1,R1を、図16の部分分解斜視図及び図17の要部拡大斜視図に示すように取り付ける。
支柱・横架部材間連結補強具R1は、例えば鋼板製であり、段部Lを有する形状であるので平面的な形状のものよりもねじり剛性が高い。
【0042】
支柱・横架部材間連結補強具R1の通孔(皿穴)22Aに皿頭締付ねじ9を通して、連結部材3のポスト1側の螺孔3Aに螺合することにより、支柱・横架部材間連結補強具R1は横架部材である横ビーム2の上面に取り付けられる。
また、支柱・横架部材間連結補強具R1の通孔(皿穴)22Bに皿頭タッピングねじ29を通して、ポスト1のねじ込み孔部15に螺着することにより、支柱・横架部材間連結補強具R1は支柱であるポスト1の上面に取り付けられる。
【0043】
ポスト1及び横ビーム2間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具R1を取り付けることにより、地震で大きな揺れを受けた際であっても横ビーム2がポスト1から落下しないように、ポスト1と横ビーム2との連結部を効果的に補強できる。
【0044】
また、ポスト1は、鉛直軸まわりに周方向へ90°ずつ方向を変えた四方向(周方向90°等分の4方向)から横ビーム2を取り付け可能であり、よって、ポスト1と横ビーム2との連結部は、図4の要部拡大平面図、及び図17の要部拡大斜視図のような平面視L字状に交差する形態の他、平面視T字状に交差する形態、又は図19の要部拡大平面図のような平面視十字状に交差する形態を成す。
それらの全ての形態において、支柱・横架部材間連結補強具R1を共通化しており、例えば図19のように支柱・横架部材間連結補強具R1,R1,…は干渉せずに配置でき、前記全ての形態で同一形状の支柱・横架部材間連結補強具R1,R1,…を用いて補強できるので、製造コスト及び部品管理コストを低減できる。
【0045】
その上、支柱・横架部材間連結補強具R1は、図16のように開口部23を有しており、開口部23は連結部材3の上下方向の通線孔Bの上方に位置する。
よって、支柱・横架部材間連結補強具R1によりポスト1と横ビーム2との連結部を効果的に補強しながら、支柱・横架部材間連結補強具の開口部23及び連結部材3の通線孔Bから上下方向へ配線を通すことができるので、配線作業性が高くなる。
【0046】
<横架部材間連結補強具>
図17に示すように、ポスト1及び横ビーム2,2の連結部を支柱・横架部材間連結補強具R1,R1で補強した状態で、隣接する横ビーム2,2間の隅部に跨がり、これらを一体化するように連結固定する横架部材間連結補強具R2を、図2に示すように取り付ける。
【0047】
横架部材間連結補強具R2の取付けは、その説明用の図18の分解斜視図を参照して説明する。なお、図18では、横ビーム2の端部の連結部材3、緩衝体6、及び掛止片7等の図示を省略している。
横架部材間連結補強具R2は、基体24、及び取付体25からなり、これらは例えば鋼板製である。
【0048】
基体24は、垂直板部24A、垂直板部24Aの上端縁から折り曲げた上板部24B、及び垂直板部24Aの下端縁から折り曲げた下板部24C、並びに、下板部24Cの端縁部に立起片M,Mを有する。立起片M,Mの長手方向は直交する。
取付体25は、基体24の上板部24Bに添う添板部25A、及び添板部25Aの端縁部に垂下片N,Nを有する。垂下片N,Nの長手方向は直交する。
また、基体24の上板部24Bは螺孔24D,24Dを有するとともに、取付体25の添板部25Aは螺孔24D,24Dに位置が合う通孔25B,25Bを有する。
【0049】
隣接する横ビーム2,2の下面の溝部2E,2Eに基体24の立起片M,Mを差し込むとともに、前記横ビーム2,2の上面の溝部2E,2Eに取付体25の垂下片N,Nを差し込んだ状態で、なべ頭締付ねじ30,30を通孔25B,25Bに挿入して螺孔24D,24Dに螺合することにより、図2のように横架部材間連結補強具R2を取り付ける。
図2、及び図19に示すように、ポスト1と横ビーム2との連結部において、隣接するポスト1及び横ビーム2間に跨がり、これらを一体化するように連結固定する支柱・横架部材間連結補強具R1,R1,…に加え、隣接する横ビーム2,2間の隅部に跨がり、これらを一体化するように連結固定する横架部材間連結補強具R2,R2,…をさらに備えることにより、地震で大きな揺れを受けた際であっても横ビーム2がポスト1から落下しないように前記連結部を一層効果的に補強できる。
【0050】
以上の実施の形態の記載はすべてすべて例示であり、これに制限されるものではない。本発明の範囲から逸脱することなく種々の改良及び変更を施すことができる。
【符号の説明】
【0051】
1 ポスト(支柱) 2 横ビーム(横架部材)
2A 通孔 2B 切欠部
2C,2D ねじ込み穴部 2E 溝部
3 連結部材 3A 螺孔
3B 通孔 3C 切欠孔
4 突出部 5 傾斜面
6 緩衝体 6A,6B 通孔
7 掛止片 7A 通孔
7B 掛止部 7C 当止部
8A,8B 皿頭タッピングねじ 9 皿頭締付ねじ
10 なべ頭締付ねじ 11 角筒部(中央構造体)
11A 側面 12 傾斜壁部(外壁形成体)
12A 壁面 13 側壁部(外壁形成体)
13A 端部側面 14 折曲部(縁部)
15 ねじ込み孔部 16A,16B 通孔
17A 上部凹溝 17B 下部凹溝
18 係止爪 19 取付部
19A 摺動面 19B 係合凸部
19C 係止片 20 外方移動規制部
21 係止部 22A,22B 通孔
23 開口部 24 基体
24A 垂直板部 24B 上板部
24C 下板部 24D 螺孔
25 取付体 25A 添板部
25B 通孔 26 連結具
26A 通孔 26B 螺孔
27 ねじ部 28,29 皿頭タッピングねじ
30 なべ頭締付ねじ 31A,31B 螺孔
32 取付ねじ
A 内部空間 B 通線孔
C 配線 D 開口部
E 基端部 F ゾーニング什器
G ガイド溝 H 凸部中央
I 上下方向に延びる開口 J ポストカバー(カバー体)
K 配線暴れ止め具 L 段部
M 立起片 N 垂下片
O 取付部材 P キャップ体
R1 支柱・横架部材間連結補強具 R2 横架部材間連結補強具
S スタンド T 肉厚
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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図12
図13
図14
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