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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】作物収穫機
(51)【国際特許分類】
   A01D 17/00 20060101AFI20220809BHJP
   A01D 45/22 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
A01D17/00
A01D45/22 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018122223
(22)【出願日】2018-06-27
(65)【公開番号】P2020000085
(43)【公開日】2020-01-09
【審査請求日】2021-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(73)【特許権者】
【識別番号】599118768
【氏名又は名称】株式会社斎藤農機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】木下 健太郎
(72)【発明者】
【氏名】杉岡 将人
(72)【発明者】
【氏名】丸山 義貴
(72)【発明者】
【氏名】守山 千仁
(72)【発明者】
【氏名】村上 健太
(72)【発明者】
【氏名】後藤 正志
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 昌幸
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 満
(72)【発明者】
【氏名】高橋 草太
【審査官】星野 浩一
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-201429(JP,A)
【文献】特開2000-201519(JP,A)
【文献】特開平07-227134(JP,A)
【文献】特開平07-075436(JP,A)
【文献】特開平06-078620(JP,A)
【文献】特開平07-079633(JP,A)
【文献】特開2016-149947(JP,A)
【文献】特開2018-088891(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01D 17/00
A01D 45/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場の作物を収穫する収穫部と、横向きの軸芯周りに回転駆動される無端の搬送体と、前記搬送体に沿って配置されたガイドレールと、前記搬送体の横側に配置された分離部とが備えられ、
前記搬送体に、前記搬送体の移動方向に沿って間隔を置いて配置されて、前記ガイドレール側に突出した突部が設けられて、
前記収穫部により収穫された作物の株元が、横倒れ姿勢で前記搬送体と前記ガイドレールとの間に挟持され、前記搬送体が回転駆動されることによる前記突部の移動により、作物が前記ガイドレールに摺動しながら搬送されて、搬送される作物から前記分離部により実が分離されて回収され、
前記ガイドレールに、
作物が接触し摺動することにより作物を前記搬送体側に押圧する押圧部と、前記押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも小さな抵抗を作物に掛ける抵抗変化部とが設けられ、
前記抵抗変化部が、
前記押圧部よりも前記搬送体側に突出して、前記搬送体の移動方向と交差する横向きの軸芯周りに回転可能であり、前記搬送体により搬送される作物が接触することにより回転して、前記押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも小さな抵抗を作物に掛けるローラーである作物収穫機。
【請求項2】
圃場の作物を収穫する収穫部と、横向きの軸芯周りに回転駆動される無端の搬送体と、前記搬送体に沿って配置されたガイドレールと、前記搬送体の横側に配置された分離部とが備えられ、
前記搬送体に、前記搬送体の移動方向に沿って間隔を置いて配置されて、前記ガイドレール側に突出した突部が設けられて、
前記収穫部により収穫された作物の株元が、横倒れ姿勢で前記搬送体と前記ガイドレールとの間に挟持され、前記搬送体が回転駆動されることによる前記突部の移動により、作物が前記ガイドレールに摺動しながら搬送されて、搬送される作物から前記分離部により実が分離されて回収され、
前記ガイドレールに、
作物が接触し摺動することにより作物を前記搬送体側に押圧する押圧部と、前記押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも大きな抵抗を作物に掛ける抵抗変化部とが設けられ、
前記抵抗変化部が、
前記押圧部よりも前記搬送体側に突出して、前記搬送体により搬送される作物が接触することにより、前記押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも大きな抵抗を作物に掛ける抵抗増大部である作物収穫機。
【請求項3】
圃場の作物を収穫する収穫部と、横向きの軸芯周りに回転駆動される無端の搬送体と、前記搬送体に沿って配置されたガイドレールと、前記搬送体の横側に配置された分離部とが備えられ、
前記搬送体に、前記搬送体の移動方向に沿って間隔を置いて配置されて、前記ガイドレール側に突出した突部が設けられて、
前記収穫部により収穫された作物の株元が、横倒れ姿勢で前記搬送体と前記ガイドレールとの間に挟持され、前記搬送体が回転駆動されることによる前記突部の移動により、作物が前記ガイドレールに摺動しながら搬送されて、搬送される作物から前記分離部により実が分離されて回収され、
前記ガイドレールに、
作物が接触し摺動することにより作物を前記搬送体側に押圧する押圧部と、前記押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも小さな抵抗又は大きな抵抗を作物に掛ける抵抗変化部とが設けられ、
前記分離部に、平面視で前記搬送体と交差する向きの上軸芯周りに回転駆動される上回転体と、前記上軸芯の下側で前記上軸芯に沿った下軸芯周りに回転駆動される下回転体とが設けられて、
搬送される作物が前記上回転体と前記下回転体との間を通り、作物に前記上回転体及び前記下回転体が当たることにより、作物から実が分離され、
前記上回転体及び前記下回転体のうち、前記ガイドレール側の前記上回転体又は前記下回転体が、前記上回転体と前記下回転体との間を通る作物を前記搬送体の搬送始端部側に押すように、前記ガイドレール側の前記上回転体又は前記下回転体の回転方向が設定されている作物収穫機。
【請求項4】
前記上回転体及び前記下回転体における前記搬送体側の部分が、前記上回転体及び前記下回転体における前記搬送体の反対側の部分よりも、前記搬送体の搬送始端部側に位置するように、前記上回転体及び前記下回転体が前記搬送体に対して平面視で傾斜して配置されて、
前記上回転体及び前記下回転体が、前記上回転体と前記下回転体との間を通る作物を前記搬送体の搬送始端部側に押すように、前記上回転体及び前記下回転体の回転方向が設定され、
前記上回転体及び前記下回転体が、前記上回転体と前記下回転体との間を通る作物に交互に当たるように、前記上回転体の回転位相及び前記下回転体の回転位相が設定されている請求項3に記載の作物収穫機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場の作物を収穫する作物収穫機に関する。
【背景技術】
【0002】
作物収穫機の一例である枝豆収穫機では、特許文献1に開示されているような構成を備えたものがある。特許文献1では、圃場の作物を収穫する収穫部と、収穫部により収穫された作物を、横倒れ姿勢で挟持して後側に搬送する搬送体と、搬送体の右側に配置された分離部とが備えられている。
【0003】
特許文献1では、分離部に、平面視で搬送体と交差する向きの軸芯周りに回転駆動される回転体が設けられている。搬送体により作物が搬送されるのに伴って、回転する回転体が作物に当たり、作物から実が分離されて回収される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2000-201519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1のような作物収穫機において、分離部の分離作用が作物の特定の部分に掛かるだけであると、作物から全ての実を分離することができずに、作物に分離されない実が残る可能性がある。
【0006】
本発明は、収穫部により収穫された作物が搬送体により横倒れ姿勢で搬送され、分離部により作物から実が分離されて回収される作物収穫機において、作物の実の分離及び回収性能の向上を図ることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の作物収穫機は、
圃場の作物を収穫する収穫部と、横向きの軸芯周りに回転駆動される無端の搬送体と、前記搬送体に沿って配置されたガイドレールと、前記搬送体の横側に配置された分離部とが備えられ、
前記搬送体に、前記搬送体の移動方向に沿って間隔を置いて配置されて、前記ガイドレール側に突出した突部が設けられて、
前記収穫部により収穫された作物の株元が、横倒れ姿勢で前記搬送体と前記ガイドレールとの間に挟持され、前記搬送体が回転駆動されることによる前記突部の移動により、作物が前記ガイドレールに摺動しながら搬送されて、搬送される作物から前記分離部により実が分離されて回収され、
前記ガイドレールに、
作物が接触し摺動することにより作物を前記搬送体側に押圧する押圧部と、前記押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも小さな抵抗を作物に掛ける抵抗変化部とが設けられ、
前記抵抗変化部が、
前記押圧部よりも前記搬送体側に突出して、前記搬送体の移動方向と交差する横向きの軸芯周りに回転可能であり、前記搬送体により搬送される作物が接触することにより回転して、前記押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも小さな抵抗を作物に掛けるローラーである。
【0008】
本発明によると、ガイドレール側に突出した突部が、搬送体の移動方向に沿って間隔を置いて搬送体に設けられている。これにより、作物の株元が搬送体とガイドレールとの間に挟持された状態で、搬送体が回転駆動されると、搬送体の突部が作物の株元を押していく状態となる。
前述のように、作物の株元が搬送体とガイドレールとの間に挟持された状態で、搬送体の突部が作物の株元を押していくと、作物の株元はガイドレールに接触しながらガイドレールを摺動する状態となる。
【0009】
本発明によると、ガイドレールに、作物が接触し摺動することにより作物を搬送体側に押圧する押圧部と、押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも小さな抵抗を作物に掛ける抵抗変化部とが設けられている。
【0010】
これにより、作物の株元が、ガイドレールの押圧部を摺動しながら、搬送体の突部により押されている状態において、作物の株元がガイドレールの抵抗変化部に達すると、ガイドレールから作物の株元に掛かる抵抗が小さくなるので、作物の茎を通る横向きの軸芯周りに、作物が回転し易い状態になる。このときに、分離部の分離作用が作物に掛かると、作物の茎を通る横向きの軸芯周りに作物が回転することが多くなる。
【0011】
前述のように作物が回転すると、分離部の分離作用が、作物において、ある部分から別の部分に掛かるようになり、分離部の分離作用が作物の各部分に掛かるようになるので、作物から実を残すことなく分離することができるようになって、作物の実の分離及び回収性能を向上させることができる。
【0012】
【0013】
本発明によると、作物の株元がガイドレールのローラーに達した場合、ローラーが回転可能であることにより、ガイドレール(ローラー)から作物の株元に掛かる抵抗が十分に小さくなるので、分離部の分離作用により作物が十分に回転し易い状態になる。
【0014】
本発明によると、ローラーが正方向及び逆方向に自由に回転可能であることによって、分離部の分離作用により作物が正方向及び逆方向に回転する状態が得られるので、分離部の分離作用が作物の各部分に掛かる状態を得ることが容易なものとなって、作物の実の分離及び回収性能を向上させることができる。
【0015】
本発明の作物収穫機は、
圃場の作物を収穫する収穫部と、横向きの軸芯周りに回転駆動される無端の搬送体と、前記搬送体に沿って配置されたガイドレールと、前記搬送体の横側に配置された分離部とが備えられ、
前記搬送体に、前記搬送体の移動方向に沿って間隔を置いて配置されて、前記ガイドレール側に突出した突部が設けられて、
前記収穫部により収穫された作物の株元が、横倒れ姿勢で前記搬送体と前記ガイドレールとの間に挟持され、前記搬送体が回転駆動されることによる前記突部の移動により、作物が前記ガイドレールに摺動しながら搬送されて、搬送される作物から前記分離部により実が分離されて回収され、
前記ガイドレールに、
作物が接触し摺動することにより作物を前記搬送体側に押圧する押圧部と、前記押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも大きな抵抗を作物に掛ける抵抗変化部とが設けられ、
前記抵抗変化部が、
前記押圧部よりも前記搬送体側に突出して、前記搬送体により搬送される作物が接触することにより、前記押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも大きな抵抗を作物に掛ける抵抗増大部である。
【0016】
本発明によると、ガイドレール側に突出した突部が、搬送体の移動方向に沿って間隔を置いて搬送体に設けられている。これにより、作物の株元が搬送体とガイドレールとの間に挟持された状態で、搬送体が回転駆動されると、搬送体の突部が作物の株元を押していく状態となる。
前述のように、作物の株元が搬送体とガイドレールとの間に挟持された状態で、搬送体の突部が作物の株元を押していくと、作物の株元はガイドレールに接触しながらガイドレールを摺動する状態となる。
本発明によると、ガイドレールに、作物が接触し摺動することにより作物を搬送体側に押圧する押圧部と、押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも大きな抵抗を作物に掛ける抵抗変化部とが設けられている。
これにより、作物の株元が、ガイドレールの押圧部を摺動しながら、搬送体の突部により押されている状態において、作物の株元がガイドレールの抵抗変化部に達すると、ガイドレールから作物の株元に掛かる抵抗が大きくなるので、作物の茎を通る横向きの軸芯周りに、作物が回転し易い状態になる。このときに、分離部の分離作用が作物に掛かると、作物の茎を通る横向きの軸芯周りに作物が回転することが多くなる。
前述のように作物が回転すると、分離部の分離作用が、作物において、ある部分から別の部分に掛かるようになり、分離部の分離作用が作物の各部分に掛かるようになるので、作物から実を残すことなく分離することができるようになって、作物の実の分離及び回収性能を向上させることができる。
本発明によると、作物の株元がガイドレールの抵抗増大部に達した場合、ガイドレール(抵抗増大部)から作物の株元に掛かる抵抗が十分に大きくなるので、分離部の分離作用により作物が回転することが多くなる。
【0017】
本発明によると、作物の株元がガイドレールの抵抗増大部に達した場合、ガイドレール(抵抗増大部)から作物の株元に大きな抵抗が掛かるのに対して、搬送体は作物の株元を移動させようとするので、搬送体及びガイドレールの抵抗増大部により、作物を回転させようとする作用が発生する。これにより、分離部の分離作用と、搬送体及びガイドレールの抵抗増大部により作物を回転させようとする作用とによって、作物が回転することが多くなる。
【0018】
本発明の作物収穫機は、
圃場の作物を収穫する収穫部と、横向きの軸芯周りに回転駆動される無端の搬送体と、前記搬送体に沿って配置されたガイドレールと、前記搬送体の横側に配置された分離部とが備えられ、
前記搬送体に、前記搬送体の移動方向に沿って間隔を置いて配置されて、前記ガイドレール側に突出した突部が設けられて、
前記収穫部により収穫された作物の株元が、横倒れ姿勢で前記搬送体と前記ガイドレールとの間に挟持され、前記搬送体が回転駆動されることによる前記突部の移動により、作物が前記ガイドレールに摺動しながら搬送されて、搬送される作物から前記分離部により実が分離されて回収され、
前記ガイドレールに、
作物が接触し摺動することにより作物を前記搬送体側に押圧する押圧部と、前記押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも小さな抵抗又は大きな抵抗を作物に掛ける抵抗変化部とが設けられ、
前記分離部に、平面視で前記搬送体と交差する向きの上軸芯周りに回転駆動される上回転体と、前記上軸芯の下側で前記上軸芯に沿った下軸芯周りに回転駆動される下回転体とが設けられて、
搬送される作物が前記上回転体と前記下回転体との間を通り、作物に前記上回転体及び前記下回転体が当たることにより、作物から実が分離され、
前記上回転体及び前記下回転体のうち、前記ガイドレール側の前記上回転体又は前記下回転体が、前記上回転体と前記下回転体との間を通る作物を前記搬送体の搬送始端部側に押すように、前記ガイドレール側の前記上回転体又は前記下回転体の回転方向が設定されている。
【0019】
本発明によると、ガイドレール側に突出した突部が、搬送体の移動方向に沿って間隔を置いて搬送体に設けられている。これにより、作物の株元が搬送体とガイドレールとの間に挟持された状態で、搬送体が回転駆動されると、搬送体の突部が作物の株元を押していく状態となる。
前述のように、作物の株元が搬送体とガイドレールとの間に挟持された状態で、搬送体の突部が作物の株元を押していくと、作物の株元はガイドレールに接触しながらガイドレールを摺動する状態となる。
本発明によると、ガイドレールに、作物が接触し摺動することにより作物を搬送体側に押圧する押圧部と、押圧部から作物に掛かる摺動抵抗よりも小さな抵抗又は大きな抵抗を作物に掛ける抵抗変化部とが設けられている。
これにより、作物の株元が、ガイドレールの押圧部を摺動しながら、搬送体の突部により押されている状態において、作物の株元がガイドレールの抵抗変化部に達すると、ガイドレールから作物の株元に掛かる抵抗が小さくなるので(大きくなるので)、作物の茎を通る横向きの軸芯周りに、作物が回転し易い状態になる。このときに、分離部の分離作用が作物に掛かると、作物の茎を通る横向きの軸芯周りに作物が回転することが多くなる。
前述のように作物が回転すると、分離部の分離作用が、作物において、ある部分から別の部分に掛かるようになり、分離部の分離作用が作物の各部分に掛かるようになるので、作物から実を残すことなく分離することができるようになって、作物の実の分離及び回収性能を向上させることができる。
本発明によると、分離部において、横倒れ姿勢の作物の上側に上回転体が当たり、横倒れ姿勢の作物の下側に下回転体が当たる。
搬送体の上側に沿ってガイドレールが配置されて、作物の株元の下側が搬送体に接触して、作物の株元の上側がガイドレールに接触する状態を想定した場合、ガイドレール側である上回転体が、搬送体の搬送始端部側に押すように横倒れ姿勢の作物の上側に当たる。
これにより、下側の搬送体による作物の搬送方向に対して、ガイドレール側の上回転体が、横倒れ姿勢の作物の上側を、作物の搬送方向と逆方向に押す状態となるので、作物が回転することが多くなる。
【0020】
前述の構成とは逆に、搬送体の下側に沿ってガイドレールが配置されて、作物の株元の上側が搬送体に接触し、作物の株元の下側がガイドレールに接触する状態を想定すると、ガイドレール側である下回転体が、搬送体の搬送始端部側に押すように横倒れ姿勢の作物の下側に当たる。これにより、上側の搬送体による作物の搬送方向に対して、ガイドレール側の下回転体が、横倒れ姿勢の作物の下側を、作物の搬送方向と逆方向に押す状態となるので、作物が回転することが多くなる。
【0021】
本発明において、
前記上回転体及び前記下回転体における前記搬送体側の部分が、前記上回転体及び前記下回転体における前記搬送体の反対側の部分よりも、前記搬送体の搬送始端部側に位置するように、前記上回転体及び前記下回転体が前記搬送体に対して平面視で傾斜して配置されて、
前記上回転体及び前記下回転体が、前記上回転体と前記下回転体との間を通る作物を前記搬送体の搬送始端部側に押すように、前記上回転体及び前記下回転体の回転方向が設定され、
前記上回転体及び前記下回転体が、前記上回転体と前記下回転体との間を通る作物に交互に当たるように、前記上回転体の回転位相及び前記下回転体の回転位相が設定されていると好適である。
【0022】
本発明によると、上回転体と下回転体との間を通る作物に、上回転体及び下回転体が当たる場合、作物の株元が搬送体及びガイドレールに挟持された状態で、作物を株元側(搬送体側)から上部側に向けて引き出そうとする分力が発生する。
これにより、作物が株元側に圧縮され座屈して折れ曲がったりするようなことがなく、作物から実を無理なく分離することができる。
【0023】
上回転体は、搬送体の搬送始端部側に押すように横倒れ姿勢の作物の上側に当たり、下回転体は、搬送体の搬送始端部側に押すように横倒れ姿勢の作物の下側に当たる。
この場合、上回転体により作物が回転させられる方向と、下回転体により作物が回転させられる方向とは、互いに逆方向であるので、上回転体及び下回転体が同時に作物に当たる状態であれば、上回転体が作物を回転させようする作用と、下回転体が作物を回転させようする作用とが、互いに相殺されることになる。
【0024】
本発明によると、上回転体及び下回転体が、上回転体と下回転体との間を通る作物に交互に当たるので(同時には当たらないので)、上回転体が作物を回転させようする作用と下回転体が作物を回転させようする作用とが相殺される状態を避けることができて、作物が十分に回転可能な状態を無理なく得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】枝豆収穫機の左側面図である。
図2】枝豆収穫機の平面図である。
図3】収穫部の後部、分離部の第1下回転体及び第2下回転体の付近の横断平面図である。
図4】第2搬送体及びガイドレールの左側面図である。
図5】収穫部の後部、第2搬送体及びガイドレールの前部、姿勢変更部の付近の左側面図である。
図6】第2搬送体及びガイドレールの搬送始端部、分離部の第1上回転体及び第1下回転体の付近の縦断背面図である。
図7】第1上回転体(第2上回転体)及び第1下回転体(第2下回転体)の断面図である。
図8】第2搬送体及びガイドレールの搬送始端部の付近の斜視図である。
図9】第2搬送体の分解斜視図である。
図10】ガイドレールの分解斜視図である。
図11】第2搬送体及びガイドレールの縦断左側面図である。
図12】第2搬送体及びガイドレールの縦断背面図である。
図13】作物の挟持状態を示す第2搬送体及びガイドレールの縦断左側面図である。
図14】作物の挟持状態を示す第2搬送体及びガイドレールの縦断左側面図である。
図15】発明の実施の第1別形態において、作物の挟持状態を示す第2搬送体及びガイドレールの縦断左側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1図15に、作物収穫機の一例である枝豆収穫機が示されている。
図1図15において、Fは機体1の「前方向」を示し、Bは機体1の「後方向」を示し、Uは機体1の「上方向」を示し、Dは機体1の「下方向」を示している。Rは機体1の「右方向」を示し、Lは機体1の「左方向」を示している。
【0027】
(枝豆収穫機の全体構成)
図1及び図2に示すように、右及び左のクローラ型式の走行装置2により、機体1が支持されており、機体1の前部の左部に収穫部3が設けられ、機体1の前部の右部に運転部4が設けられている。
【0028】
機体1の後部に分離部5が設けられており、分離部5の左側に、第2搬送体9(搬送体に相当)及びガイドレール13が設けられている。機体1の右部に支持台6及び作業デッキ7が設けられており、支持台6に回収箱17が置かれている。
【0029】
(収穫部の構成)
図1,2,3に示すように、収穫部3の前部において、斜め向きの上下方向に沿った軸芯P1周りに、右及び左の従動プーリー45が回転自在に支持されている。収穫部3の後部において、斜め向きの上下方向に沿った軸芯P2周りに、右及び左の駆動プーリー46が回転自在に支持されている。軸芯P1と軸芯P2とは互いに平行である。
【0030】
右の従動プーリー45及び右の駆動プーリー46に亘り、ゴムベルト製の右の第1搬送体8が取り付けられている。左の従動プーリー45及び左の駆動プーリー46に亘り、ゴムベルト製の左の第1搬送体8が取り付けられている。
【0031】
右及び左の第1搬送体8が、収穫部3の全長に亘って合わせられている。収穫部3に、多数のローラー47が回転自在に支持されており、ローラー47により第1搬送体8の合わせ部分(作物Aの挟持部分)の反対側が支持されている。収穫部3の前部に、右及び左のデバイダ48、サブソイラ49が取り付けられている。
【0032】
収穫部3の前部が下側で、収穫部3の後部が上側となるように、収穫部3が側面視で斜めの姿勢で、機体1の前部の左部に前後方向に沿って支持されている。
第1搬送体8において、従動プーリー45の付近が搬送始端部8aであり、駆動プーリー46の付近が搬送終端部8bである。これにより、右及び左の第1搬送体8が、第1搬送体8の搬送始端部8aから搬送終端部8bに亘って、捩じられることなく、直線的に斜め上側の後側に向けて延出されている。
【0033】
(分離部の構成)
図1,2,3に示すように、分離部5が機体1に設けられている。分離部5に、第1上回転体11(上回転体に相当)、第1下回転体12(下回転体に相当)、第2上回転体21(上回転体に相当)、第2下回転体22(下回転体に相当)が設けられている。
【0034】
分離部5において、第1上回転体11及び第1下回転体12、第2上回転体21及び第2下回転体22の下側に、回収コンベア10が前後方向に沿って設けられている。
回収コンベア10の後部の下側に左右方向に沿って搬送コンベア14が設けられ、回収コンベア10の後部から後側に所定間隔を開けて排出コンベア15が設けられており、回収コンベア10の下側に唐箕16が設けられている。
【0035】
図3及び図6に示すように、分離部5の右側に、壁部43,44が設けられている。壁部43は平面視で前後方向に配置され、壁部44は平面視で前後方向と交差する斜めに配置されている。
【0036】
分離部5の左側に、壁部40,29が設けられている。壁部40,29は平面視で前後方向に配置されており、上側の壁部40と下側の壁部29との間に、前後方向に沿った開口部30が設けられている。
【0037】
(第1上回転体及び第1下回転体、第2上回転体及び第2下回転体の構成)
図3,6,7に示すように、第1上回転体11(第1下回転体12、第2上回転体21及び第2下回転体22)において、軸部18と2個の打撃部19とが設けられている。
【0038】
軸部18は六角軸状に形成されている。打撃部19は平板状に形成されており、互いに180度の位相の違いで軸部18に連結されて、半径方向外側に延出されている。打撃部19の外端部に、硬質ゴム製の縁部20が取り付けられている。
【0039】
図7に示すように、第1上回転体11の回転軌跡の直径D1と、第1下回転体12の回転軌跡の直径D1とが同じものに設定されている。第2上回転体21の回転軌跡の直径D1と、第2下回転体22の回転軌跡の直径D1とが同じものに設定されており、第2上回転体21(第2下回転体22)の回転軌跡の直径D1が、第1上回転体11(第1下回転体12)の回転軌跡の直径D1よりも、少し小径に設定されている。
【0040】
(第1上回転体及び第1下回転体、第2上回転体及び第2下回転体の配置)
図3,5,6,7に示すように、第1上回転体11が、第1上軸芯P11(上軸芯に相当)周りに回転自在に、壁部44と壁部40とに亘って、ベアリング23により支持されている。
【0041】
第1下回転体12が、第1上軸芯P11の下側で第1上軸芯P11に沿った第1下軸芯P12(下軸芯に相当)周りに回転自在に、壁部44と壁部29とに亘って、ベアリング23により支持されている。
【0042】
第2上回転体21が、第2上軸芯P21(上軸芯に相当)周りに回転自在に、壁部44と壁部40とに亘って、ベアリング23により支持されている。
第2下回転体22が、第2上軸芯P21の下側で第2上軸芯P21に沿った第2下軸芯P22(下軸芯に相当)周りに回転自在に、壁部44と壁部29とに亘って、ベアリング23により支持されている。
【0043】
図3に示すように、第1上回転体11及び第1下回転体12が、第2上回転体21及び第2下回転体22よりも、第2搬送体9の搬送始端部9a側(前側)(後述の(第2搬送体の全体構成)参照)に配置されている。
【0044】
第1上回転体11及び第1下回転体12における第2搬送体9側の部分が、第1上回転体11及び第1下回転体12における第2搬送体9の反対側の部分よりも、第2搬送体9の搬送始端部9a側(前側)に位置するように、第1上回転体11及び第1下回転体12(第1上軸芯P11及び第1下軸芯P12)が、第2搬送体9に対して平面視で傾斜(交差)して配置されている。
【0045】
第2上回転体21及び第2下回転体22における第2搬送体9側の部分が、第2上回転体21及び第2下回転体22における第2搬送体9の反対側の部分よりも、第2搬送体9の搬送始端部9a側(前側)に位置するように、第2上回転体21及び第2下回転体22(第2上軸芯P21及び第2下軸芯P22)が、第2搬送体9に対して平面視で傾斜(交差)して配置されている。
【0046】
第1上回転体11及び第1下回転体12(第1上軸芯P11及び第1下軸芯P12)と第2搬送体9との角度B1よりも、第2上回転体21及び第2下回転体22(第2上軸芯P21及び第2下軸芯P22)と第2搬送体9との角度B2が、大きいものに設定されている。
【0047】
(第1上回転体及び第1下回転体、第2上回転体及び第2下回転体の回転方向並びに回転位相)
図3に示すように、第1上回転体11(第2上回転体21)の軸部18における第2搬送体9の反対側の部分に、伝動軸24を介して駆動軸25が接続されており、駆動軸25の動力により、第1上回転体11(第2上回転体21)が、回転方向C1(作物Aが第2搬送体9の搬送始端部9a側に押される方向)に回転駆動される(図7参照)。
【0048】
第1下回転体12(第2下回転体22)の軸部18における第2搬送体9の反対側の部分に、伝動軸24を介して駆動軸25が接続されており、駆動軸25の動力により、第1下回転体12(第2下回転体22)が、回転方向C1とは逆方向の回転方向C2(作物Aが第2搬送体9の搬送始端部9a側に押される方向)に回転駆動される(図7参照)。
【0049】
図7に示すように、第1上回転体11及び第1下回転体12において、第1上回転体11の打撃部19と第1下回転体12の打撃部19とが、第1上回転体11と第1下回転体12との間を交互に通過するように(同時に通過しないように)、第1上回転体11の打撃部19の回転位相と、第1下回転体12の打撃部19の回転位相とが、ずらして設定されている。
【0050】
第2上回転体21及び第2下回転体22において、第2上回転体21の打撃部19と第2下回転体22の打撃部19とが、第2上回転体21と第2下回転体22との間を交互に通過するように(同時に通過しないように)、第2上回転体21の打撃部19の回転位相と、第2下回転体22の打撃部19の回転位相とが、ずらして設定されている。
【0051】
(姿勢変更部及び防塵カバーの構成)
図1,2,5に示すように、第1搬送体8の搬送終端部8bの上部に、姿勢変更部62が取り付けられている。姿勢変更部62に、ガイド部63、無端回動体64及び爪体65が設けられている。
【0052】
ガイド部63は、上側及び下側の2組備えられており、第1搬送体8の搬送終端部8bから後側に延出され、平面視で分離部5に近い側(右側)に斜めに傾斜して配置されている。
【0053】
第1搬送体8(駆動プーリー46)に伝達された動力が分岐して、無端回動体64に伝達されており、無端回動体64が図2の時計方向に回転駆動される。爪体65は、無端回動体64の移動方向に沿って所定間隔を置いて無端回動体64に取り付けられており、無端回動体64と一体で図2の時計方向に回転駆動される。
【0054】
姿勢変更部62の右側に位置するように、防塵カバー26が設けられている。防塵カバー26は、板材を組み合わせて箱状に構成されており、防塵カバー26の左部に開口部26aが開口されている。
【0055】
防塵カバー26は、分離部5の入り口に相当するものであり、後述の(枝豆収穫機の収穫全体の流れにおいて、収穫部での状態)に記載のように、作物Aの上部が、倒れ込むようにして防塵カバー26の開口部26aに入り、防塵カバー26から分離部5に入る。
【0056】
(第2搬送体の全体構成)
図1,4,5に示すように、機体1の左部に駆動機構27が支持されて、駆動機構27に、左右方向の軸芯周りに回転駆動される駆動スプロケット27aが設けられている。機体1の左部の前部に、回転輪55,56が左右方向の軸芯周りに回転自在に支持され、機体1の左部の後部に、回転輪57が左右方向の軸芯周りに回転自在に支持されている。
【0057】
駆動機構27の駆動スプロケット27a及び回転輪55,56,57に亘って、第2搬送体9が取り付けられており、機体1の左部(分離部5の左側)に、第2搬送体9が前後方向に沿って配置されている。第2搬送体9は、駆動機構27の駆動スプロケット27aにより、図1及び図4の時計方向に回転駆動される。
【0058】
第2搬送体9は、第1搬送体8の搬送終端部8bから後側に延出されており、第2搬送体9において、回転輪55と回転輪56との間の部分が搬送始端部9aであり、回転輪57の付近が搬送終端部9bである。
【0059】
第2搬送体9の搬送始端部9aの前部分(回転輪55の部分)が、第2搬送体9の搬送始端部9aの後部分(回転輪56の部分)よりも下側の位置に配置されて、第2搬送体9の搬送始端部9aが、第1搬送体8の搬送終端部8bの下側に沿って斜め上向きの傾斜姿勢に配置されている。
第2搬送体9の搬送始端部9aの後部分(回転輪56の部分)から搬送終端部9bに亘る部分が、側面視で略水平姿勢に配置されている。
【0060】
(第2搬送体の具体的構成)
図8及び図9に示すように、第2搬送体9に、第1部分31、第2部分32、ピン34及びカラー35が設けられている。
【0061】
第1部分31は、細長い平板状(リンク状)に形成されて、側面視で三角形状の第1突部31a(突部に相当)が前後中央部に設けられている。
第2部分32は、第1部分31と同様に細長い平板状(リンク状)に形成されて、側面視で三角形状の第2突部32a(突部に相当)が前後中央部に設けられている。
【0062】
第1部分31が左右方向に交互に配置されながら、第1部分31の前部及び後部が重ね合わされている。第2部分32が左右方向に交互に配置されながら、第2部分32の前部及び後部が重ね合わされている。第1部分31と第2部分32との間にカラー35が配置された状態で、ピン34が挿入されて、ピン34が第1部分31及び第2部分32に取り付けられている。
【0063】
これにより、第1部分31がピン34により接続され、第2部分32がピン34により接続されて、第2搬送体9が無端のチェーン状に構成されている。第1部分31及び第2部分32は、カラー35の長さに相当する間隔を置いて配置され、ピン34の部分において、第1部分31及び第2部分32が自由に屈曲できる。
【0064】
(第2搬送体の配置)
図9,11,12に示すように、回転輪55の位置と回転輪57の位置とに亘って、細長い支持部材28が、壁部29の上部に連結されており、第2搬送体9において、ピン34及びカラー35が支持部材28に乗せられている。これにより、第2搬送体9の搬送始端部9aの後部分(回転輪56の部分)から搬送終端部9bに亘る部分が、側面視で略水平姿勢に配置されている。
【0065】
駆動機構27により第2搬送体9が回転駆動されると、ピン34及びカラー35が支持部材28に沿って移動することにより、第1部分31及び第2部分32が、回転輪55の位置から回転輪57の位置に向かって移動する。
【0066】
図8及び図12に示すように、第2搬送体9において、第1部分31が、支持部材28の左側に配置されて、分離部5から遠い側に配置されている。第2部分32が、支持部材28の右側に配置されて、分離部5に近い側に配置されており、開口部30に少し入り込んでいる。
【0067】
支持部材28が正面視で第1部分31及び第2部分32の間に入り込んでおり、第2搬送体9(第1部分31及び第2部分32)の左右方向の位置が、支持部材28により決められている。
【0068】
図4及び図5に示すように、第1部分31及び第2部分32が第2搬送体9の移動方向に沿って並ぶように配置されており、回転輪55の位置と回転輪57の位置とに亘って、第1部分31の第1突部31a及び第2部分32の第2突部32aが上側(ガイドレール13側)に突出している。
【0069】
(ガイドレールの構成)
図1,4,5に示すように、ガイドレール13が、第2搬送体9の上側に沿って配置されている。図10に示すように、ガイドレール13に、第1レール部分41(押圧部に相当)、第2レール部分42(押圧部に相当)、ピン36及びローラー33(抵抗変化部に相当)(後述の(ガイドレールのローラーの構成)参照)が設けられている。
【0070】
図10に示すように、板材がチャンネル状に折り曲げられて、第1レール部分41が構成されており、第1レール部分41に、上側部41aと、上側部41aから下側に延出された横側部41b,41cとが設けられている。第1レール部分41において、横側部41b,41cの前後長は上側部41aの前後長よりも長いものとなっており、横側部41b,41cにおける上側部41aから出た部分に、丸孔状の開口部41dが開口されている。
【0071】
板状の右及び左の第2レール部分42が設けられており、第2レール部分42に、長孔状の開口部42aが開口されている。第2レール部分42が第1レール部分41に入れられて、第1レール部分41と第2レール部分42とが連結されている。
【0072】
図8,11,12に示すように、第1レール部分41及び第2レール部分42が、第2搬送体9に沿って並べて配置されている。前後に並ぶ第1レール部分41及び第2レール部分42において、第1レール部分41の横側部41b,41cの内側に、第2レール部分42が挿入されて、第1レール部分41の開口部41dと第2レール部分42の開口部42aとに亘ってピン36が取り付けられている。
これにより、第1レール部分41及び第2レール部分42が、ピン36により接続されており、ピン36の部分において屈曲できる。
【0073】
図4及び図5に示すように、丸棒材により構成された案内部材61が、ガイドレール13において、第2搬送体9の搬送始端部9a側の前端の第1レール部分41に取り付けられている。案内部材61は、第2搬送体9に沿って前向きに延出されており、第2搬送体9の搬送始端部9aの後部分(回転輪56の部分)から、側面視で斜め上向きの前向きに延出されている。
【0074】
丸棒材により構成された案内部材52が、ガイドレール13において、第2搬送体9の搬送終端部9b側の後端の第1レール部分41に取り付けられている。案内部材52は、第2搬送体9に沿って後向きに延出されており、第2搬送体9の搬送終端部9b(回転輪57の部分)から、側面視で斜め下向きの後向きに延出されている。
【0075】
(ガイドレールのローラーの構成)
図10及び図12に示すように、ガイドレール13において、第1レール部分41の横側部41b,41cにおける上側部41aから出た部分の下部に、硬質ゴム製の2個のローラー33が、左右方向の横向きの軸芯P3周りに、正方向及び逆方向に自由に回転可能に支持されている。
【0076】
ガイドレール13において、全ての第1レール部分41にローラー33が設けられているのではなく、ローラー33が設けられた第1レール部分41と、ローラー33が設けられていない第1レール部分41とが存在する(後述の(第2搬送体とガイドレールとの位置関係)参照)。
【0077】
右のローラー33は、第1レール部分41の横側部41cに対して外側(右側)に配置されており、左のローラー33は、第1レール部分41の横側部41bに対して外側(左側)に配置されている。
【0078】
図11及び図12に示すように、第1レール部分41及び第2レール部分42が接続された状態において、第1レール部分41の横側部41b,41cの下辺部と、第2レール部分42の下辺部は、上下方向で同じ位置に位置している。
右及び左のローラー33は、第1レール部分41の横側部41b,41cの下辺部(第2レール部分42の下辺部)から、少し下側(第2搬送体9側)に突出している。
【0079】
(ガイドレールの支持構成)
図4及び図5に示すように、機体1の左部の上部に、前後方向に沿って支持フレーム58が支持されている。図8,10,11,12に示すように、支持フレーム58にパイプ状のガイド部材37が上下方向に沿って取り付けられており、支持ロッド59がガイド部材37に上下動自在に挿入されている。
【0080】
支持ロッド59の上端部に、リング状の止め部材38及び固定ピン39が取り付けられている。止め部材38及び固定ピン39がガイド部材37の上端部に当たることにより、支持ロッド59の上下動の下限位置が決められる。
【0081】
支持ロッド59の下端部に、接続部材50が連結されている。接続部材50に、円形の受け部50a、受け部50aの縁部分が上側に折り曲げられた外れ止め部50b、受け部50aの縁部分が下側に折り曲げられた横側部50cが設けられている。
【0082】
前述の(ガイドレールの構成)に記載のように、第1レール部分41の開口部41dと第2レール部分42の開口部42dとに亘って、ピン36が取り付けられる場合、ピン36が接続部材50の横側部50cの開口部にも挿入されており、接続部材50(支持ロッド59)が、ガイドレール13(第1レール部分41及び第2レール部分42)に接続されている。
【0083】
ガイド部材37の下端部に、受け部材51が取り付けられて、接続部材50の受け部50aと受け部材51とに亘って、バネ60が取り付けられており、バネ60により支持ロッド59が第2搬送体9側(下側)に付勢されている。
【0084】
支持ロッド59が下限位置に位置している状態において、バネ60は自由長から少し圧縮された状態となっており、バネ60に初期付勢力が発生している。バネ60における接続部材50の受け部50aからの外れが、接続部材50の外れ止め部50bにより防止される。
【0085】
(第2搬送体とガイドレールとの位置関係)
図4及び図5に示すように、ガイドレール13において、第2搬送体9の搬送始端部9a側の先頭の第1レール部分41が搬送始端部13aであり、第2搬送体9の搬送終端部9b側の後端の第2レール部分42が搬送終端部13bである。
【0086】
ガイドレール13の搬送始端部13aが、側面視で第2搬送体9の搬送始端部9aの後部分(回転輪56の部分)よりも少し後側に位置している。ガイドレール13の搬送終端部13bが、側面視で第2搬送体9の搬送終端部9b(回転輪57の部分)よりも少し前側に位置している。
【0087】
ガイドレール13において、側面視及び平面視で、第1上回転体11及び第1下回転体12の左側、第2上回転体21及び第2下回転体22の左側、回収コンベア10の左側に位置する第1レール部分41に、右及び左のローラー33が設けられている。これら以外の第1レール部分41に、ローラー33は設けられていない。
【0088】
図12に示すように、ガイドレール13における分離部5に近い側の部分(第1レール部分41の横側部41c及び右の第2レール部分42、右のローラー33)が、背面視及び平面視で第2搬送体9の第2部分32に対して、分離部5から遠い側(左側)に配置されており、第2搬送体9の第1部分31と第2部分32との間に配置されている。
【0089】
ガイドレール13における分離部5から遠い側の部分(第1レール部分41の横側部41b及び左の第2レール部分42、左のローラー33)が、背面視及び平面視で第2搬送体9の第1部分31に対して、分離部5から遠い側(左側)に配置されている。
これにより、第2搬送体9の第1部分31が、背面視及び平面視で、ガイドレール13の第1レール部分41の横側部41b,41c及び第2レール部分42の間に配置されている。
【0090】
支持ロッド59が下限位置に位置している状態において、ガイドレール13の第1レール部分41の横側部41c、右の第2レール部分42の下端部及び右のローラー33が、第2搬送体9のピン34及びカラー35から少し上側に離れている。
【0091】
支持ロッド59が下限位置に位置している状態において、ガイドレール13の第1レール部分41の横側部41b,41c及び第2レール部分42と、右及び左のローラー33と、第2搬送体9の第1部分31の第1突部31a及び第2部分32の第2突部32aとが、側面視で重複している。
【0092】
(枝豆収穫機の収穫全体の流れにおいて、収穫部での状態)
枝豆収穫機における収穫の全体の流れについて、各部分での状態を、以下のように、本項から後述の(枝豆収穫機の収穫全体の流れにおいて、分離部での回収コンベア、搬送コンベア及び排出コンベアでの状態)において、順に説明する。
【0093】
図1及び図2に示すように、収穫部3において、デバイダ48が圃場に接して、サブソイラ49が圃場に入り込んだ状態で、機体1を前進させると、圃場の作物Aがデバイダ48により分けられ、サブソイラ49により圃場が崩されながら、圃場の起立姿勢の作物Aが右及び左の第1搬送体8の搬送始端部8aに入る。
【0094】
右及び左の第1搬送体8により、圃場の起立姿勢の作物Aが右側及び左側から挟持されて、右及び左の第1搬送体8により作物Aが引き抜かれ持ち上げられて、作物Aが起立姿勢に維持されながら収穫部3に沿って斜め上側の後側に搬送される。
【0095】
作物Aが第1搬送体8の搬送終端部8bに達すると、第1搬送体8の搬送終端部8bから第2搬送体9の搬送始端部9aへの受け渡し部分において、姿勢変更部62により、起立姿勢の作物Aが分離部5側の横倒れ姿勢に姿勢変更されて、作物Aの上部が、倒れ込むようにして防塵カバー26の開口部26aに入る。
【0096】
(枝豆収穫機の収穫全体の流れにおいて、第2搬送体及びガイドレールによる作物の搬送状態)
作物Aの上部が倒れ込むようにして防塵カバー26の開口部26aに入るのに伴って、作物Aの株元A1が第2搬送体9の搬送始端部9aに受け渡されるのであり、横倒れ姿勢の作物Aの株元A1が、案内部材61により案内されながら、第2搬送体9の搬送始端部9aとガイドレール13の搬送始端部13aとの間に挟持される。
【0097】
図12に示すように、第2搬送体9において、横倒れ姿勢の作物Aの株元A1の下側が、第1部分31及び第2部分32に接触して、横倒れ姿勢の作物Aの株元A1が、第1部分31の第1突部31aと第1突部31aとの間(第2部分32の第2突部32aと第2突部32aとの間)に位置するような状態となる。
【0098】
ガイドレール13において、横倒れ姿勢の作物Aの株元A1の上側が、第1レール部分41の横側部41b,41c及び第2レール部分42の下辺部に接触するような状態となる。
【0099】
前述のように、作物Aの株元A1が第2搬送体9とガイドレール13との間に挟持されると、作物Aの株元A1によって、ガイドレール13(第1レール部分41及び第2レール部分42)が、折れ曲がるようにして上側に持ち上げられるのであり、バネ60の付勢力によって第2搬送体9とガイドレール13(第1レール部分41及び第2レール部分42)との間に、作物Aの株元A1が十分な挟持力によって挟持される。
【0100】
横倒れ姿勢の作物Aの株元A1が、第2搬送体9とガイドレール13との間に挟持された状態で、第2搬送体9が回転駆動されると、第2搬送体9の第1部分31の第1突部31a及び第2部分32の第2突部32aにより、作物Aの株元A1が後側に押される状態となる。
【0101】
これにより、作物Aの株元A1の上側が、第1レール部分41の横側部41b,41c及び第2レール部分42の下辺部に摺動しながら、作物Aの株元A1が後側に搬送されるのであり、作物Aが分離部5の開口部30から分離部5の内部に入り、第2搬送体9の搬送始端部9aから搬送終端部9bに向けて搬送される。
【0102】
図13及び図14に示すように、作物Aの株元A1がガイドレール13のローラー33に達すると、作物Aの株元A1が、第2搬送体9の第1部分31及び第2部分32と、ガイドレール13のローラー33との間に挟持された状態となる。これにより、ガイドレール13から作物Aの株元A1に掛かる抵抗が小さくなるので、作物Aの茎を通る横向きの軸芯周りに、作物Aが回転し易い状態になる。
【0103】
(枝豆収穫機の収穫全体の流れにおいて、分離部(第1上回転体及び第1下回転体、第2上回転体及び第2下回転体)での状態)
図2及び図3に示すように、横倒れ姿勢の作物Aが第2搬送体9及びガイドレール13により後側に搬送されると、分離部5において、作物Aは先ず、第1上回転体11と第1下回転体12との間に入る。
【0104】
図7に示すように、第1上回転体11の打撃部19及び第1下回転体12の打撃部19が、交互に繰り返して作物Aに当たる状態となり、作物Aが第2搬送体9の搬送始端部9a側に押される状態となって、作物Aから実A2が分離されて回収コンベア10に落下する(前述の(分離部の構成)参照)。
【0105】
次に作物Aは、第2上回転体21と第2下回転体22との間に入る。第2上回転体21の打撃部19及び第2下回転体22の打撃部19が、交互に繰り返して作物Aに当たる状態となり、作物Aが第2搬送体9の搬送始端部9a側に押される状態となって、作物Aから実A2が分離されて回収コンベア10に落下する。
【0106】
図3に示すように、第1上回転体11及び第1下回転体12が、第2搬送体9に対して角度B1を持って傾斜配置されている。第2上回転体21及び第2下回転体22が、第2搬送体9に対して角度B2を持って傾斜配置されている。
図7に示すように、第1上回転体11(第2上回転体21)の回転方向C1、及び第1下回転体12(第2下回転体22)の回転方向C2が設定されている。
【0107】
これにより、第1上回転体11(第2上回転体21)の打撃部19、及び第1下回転体12(第2下回転体22)の打撃部19が作物Aに当たる際に、作物Aの株元A1が第2搬送体9及びガイドレール13に挟持された状態で、作物Aを株元A1側(第2搬送体9側)から上部側に向けて引き出そうとする分力が発生するのであり、作物Aが株元A1側に圧縮され座屈して折れ曲がったりするようなことがなく、作物Aから実A2が無理なく分離される。
【0108】
(枝豆収穫機の収穫全体の流れにおいて、分離部での作物の回転状態)
前述の(枝豆収穫機の収穫全体の流れにおいて、第2搬送体及びガイドレールによる作物の搬送状態)の記載、及び図13に示すように、作物Aの株元A1が、ガイドレール13のローラー33に達して、第2搬送体9の第1部分31及び第2部分32と、ガイドレール13のローラー33との間に挟持された状態になると、作物Aの茎を通る横向きの軸芯周りに、作物Aが回転し易い状態になる。
【0109】
作物Aの株元A1が、第2搬送体9の第1部分31及び第2部分32と、ガイドレール13のローラー33との間に挟持された状態において、第1上回転体11(第2上回転体21)の打撃部19が、回転方向C1に回転しながら、横倒れ姿勢の作物Aの上側を第2搬送体9の搬送始端部9a側に押すように当たると、第1上回転体11(第2上回転体21)の打撃部19により、作物Aを回転方向C3に回転させようとする作用が生じる。
作物Aを回転方向C3に回転させようとする作用に伴って、ローラー33が回転方向C4に回転するのであり、作物Aが回転方向C3に回転することが多くなる。
【0110】
この場合、作物Aの株元A1の下側が、第2搬送体9(第1部分31及び第2部分32)に接触した状態で後側に搬送されているので、作物Aを回転方向C3に回転させようとする作用と、作物Aの搬送方向とが逆方向となって、作物Aの回転方向C3への回転が促進される。
【0111】
図14に示すように、作物Aの株元A1が、第2搬送体9の第1部分31及び第2部分32と、ガイドレール13のローラー33との間に挟持された状態において、第1下回転体12(第2下回転体22)の打撃部19が、回転方向C2に回転しながら、横倒れ姿勢の作物Aの下側を第2搬送体9の搬送始端部9a側に押すように当たると、第1下回転体12(第2下回転体22)の打撃部19により、作物Aを回転方向C5に回転させようとする作用が生じる。
作物Aを回転方向C5に回転させようとする作用に伴って、ローラー33が回転方向C6に回転するのであり、作物Aが回転方向C5に回転することが多くなる。
【0112】
以上のように作物Aが回転方向C3,C5に回転することにより、第1上回転体11(第2上回転体21)の打撃部19、及び第1下回転体12(第2下回転体22)の打撃部19が、作物Aの各部分に当たるようになって、作物Aから実A2が残ることなく分離される。
【0113】
(枝豆収穫機の収穫全体の流れにおいて、分離部での回収コンベア、搬送コンベア及び排出コンベアでの状態)
図1,2,3に示すように、第1上回転体11及び第1下回転体12、第2上回転体21及び第2下回転体22により、作物Aから実A2が分離され、分離された実A2が回収コンベア10に落下する。作物Aから実A2が分離される際、葉等の屑も一緒に分離されて回収コンベア10に落下する。
【0114】
実A2が分離された作物Aが、後側に搬送されてガイドレール13の搬送終端部13bから外れると、第2搬送体9及び案内部材52により挟持され、第2搬送体9の搬送終端部9b及び案内部材52から圃場に放出される。
【0115】
実A2が分離された作物Aが、第2上回転体21及び第2下回転体22を通過して後側に搬送される場合、ガイドレール13において、第2上回転体21及び第2下回転体22の後側の領域では、ローラー33は設けられておらず、作物Aが回転することはない。
これによって、第2上回転体21及び第2下回転体22を通過した作物Aが回転することにより、屑が作物Aから分離して搬送コンベア14に落下する状態を避けることができる。
【0116】
回収コンベア10が後側に向けて回転駆動されており、回収コンベア10に落下した実A2及び屑は、回収コンベア10により後側に搬送され、回収コンベア10の後部から搬送コンベア14に落下する。
【0117】
唐箕16の搬送風が回収コンベア10の下側から後側に流れ、回収コンベア10と排出コンベア15との間を通って、排出コンベア15の上側を後側に流れている。
実A2及び屑が回収コンベア10の後部から落下する際に、実A2は唐箕16の搬送風に抗して搬送コンベア14に落下する。屑は唐箕16の搬送風により飛ばされて排出コンベア15に乗るのであり、排出コンベア15に乗った屑が、排出コンベア15により後側に搬送されて圃場に放出される。
【0118】
搬送コンベア14は支持台6側に向けて回転駆動されており、多数の回収箱17が支持台6に乗せられている。搬送コンベア14に落下した実A2は、搬送コンベア14により支持台6側に搬送されて、搬送コンベア14の搬送終端部に位置する回収箱17に投入される。作業デッキ7の補助作業者は、搬送コンベア14の搬送終端部に位置する回収箱17が満杯になると、空の回収箱17と入れ換える。
【0119】
(発明の実施の第1別形態)
ガイドレール13において、ローラー33を廃止して、図15に示すように、第1レール部分41の横側部41b,41cにおける上側部41aから出た部分の下部に、第1レール部分41の横側部41b,41cの下辺部(第2レール部分42の下辺部)から、少し下側に突出する突部41e(抵抗変化部、抵抗増大部に相当)を設けてもよい。
【0120】
作物Aの株元A1が、ガイドレール13(第1レール部分41)の突部41eに達すると、作物Aの株元A1の上部に、ガイドレール13(第1レール部分41)の突部41eから大きな抵抗が掛かり、第2搬送体9による作物Aの搬送により、作物Aを回転方向C3に回転させようとする作用が生じる。
【0121】
このときに、第1上回転体11(第2上回転体21)の打撃部19が、回転方向C1に回転しながら、横倒れ姿勢の作物Aの上側を第2搬送体9の搬送始端部9a側に押すように当たると、第1上回転体11(第2上回転体21)の打撃部19により、作物Aを回転方向C3に回転させようとする作用が生じる。
これにより、ガイドレール13(第1レール部分41)の突部41e、及び、第1上回転体11(第2上回転体21)によって、作物Aが回転方向C3に回転することが多くなる。
【0122】
作物Aの株元A1が、ガイドレール13(第1レール部分41)の突部41eに達した状態(第2搬送体9による作物Aの搬送により、作物Aを回転方向C3に回転させようとする作用が生じた状態)において、第1下回転体12(第2下回転体22)の打撃部19が、回転方向C2に回転しながら、横倒れ姿勢の作物Aの下側を第2搬送体9の搬送始端部9a側に押すように当たったとする。
【0123】
この場合、第1下回転体12(第2下回転体22)により、作物Aを回転方向C3の逆方向に回転させようとする作用が生じるので、第1下回転体12(第2下回転体22)の打撃部19から作物Aに大きな分離作用(打撃力)が掛かる。
【0124】
(発明の実施の第2別形態)
ガイドレール13において、ローラー33を、第1レール部分41の横側部41b,41cの内側に設けてもよい。
右のローラー33を、第1レール部分41の横側部41cの外側又は内側に設け、左のローラー33を、第1レール部分41の横側部41bの外側又は内側に設けてもよい。
ローラー33を、前述のようにして第2レール部分42に設けてもよく、前述のようにして第1レール部分41及び第2レール部分42の前後中央部に設けてもよい。
【0125】
(発明の実施の第3別形態)
ガイドレール13において、突部41eを、第2レール部分42に設けてもよく、第1レール部分41及び第2レール部分42の前後中央部に設けてもよい。
【0126】
(発明の実施の第4別形態)
第2搬送体9をガイドレール13に対して上側に配置し、ガイドレール13を第2搬送体9の下側に沿って配置してもよい。
【0127】
(発明の実施の第5別形態)
第1上回転体11及び第1下回転体12における第2搬送体9側の部分が、第1上回転体11及び第1下回転体12における第2搬送体9の反対側の部分よりも、第2搬送体9の搬送終端部9b側(後側)に位置するように、第1上回転体11及び第1下回転体12(第1上軸芯P11及び第1下軸芯P12)を、第2搬送体9に対して平面視で傾斜(交差)して配置してもよい。
【0128】
この構成によると、第1上回転体11の打撃部19、及び第1下回転体12の打撃部19が、作物Aを第2搬送体9の搬送終端部9b側に押すように、第1上回転体11及び第1下回転体12の回転方向C1,C2を設定すればよい。
【0129】
(発明の実施の第6別形態)
第2上回転体21及び第2下回転体22における第2搬送体9側の部分が、第2上回転体21及び第2下回転体22における第2搬送体9の反対側の部分よりも、第2搬送体9の搬送終端部9b側(後側)に位置するように、第2上回転体21及び第2下回転体22(第2上軸芯P21及び第2下軸芯P22)を、第2搬送体9に対して平面視で傾斜(交差)して配置してもよい。
【0130】
この構成によると、第2上回転体21の打撃部19及び第2下回転体22の打撃部19が、作物Aを第2搬送体9の搬送終端部9b側に押すように、第2上回転体21及び第2下回転体22の回転方向C1,C2を設定すればよい。
【0131】
(発明の実施の第7別形態)
機体1の前部の右部に収穫部3(第1搬送体8)、第2搬送体9及びガイドレール13を設けてもよい。この構成によると、第2搬送体9及びガイドレール13の左側に分離部5が設けられる。
【産業上の利用可能性】
【0132】
本発明は、枝豆収穫機ばかりではなく、大豆等の作物Aを収穫する作物収穫機にも適用できるのであり、圃場の作物Aを引き抜くのではなく、圃場の作物Aの株元A1の付近をカッター等で切断して、根部を圃場に残しながら作物Aを収穫する作物収穫機にも適用できる。
【符号の説明】
【0133】
3 収穫部
5 分離部
9 第2搬送体(搬送体)
9a 搬送始端部
11 第1上回転体(上回転体)
12 第1下回転体(下回転体)
13 ガイドレール
21 第2上回転体(上回転体)
22 第2下回転体(下回転体)
31a 第1突部(突部)
32a 第2突部(突部)
33 ローラー(抵抗変化部)
41 第1レール部分(押圧部)
42 第2レール部分(押圧部)
41e 突部(抵抗変化部、抵抗増大部)
A 作物
A2 実
C1 回転方向
C2 回転方向
P11 第1上軸芯(上軸芯)
P12 第1下軸芯(下軸芯)
P21 第2上軸芯(上軸芯)
P22 第2下軸芯(下軸芯)
P3 軸芯
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15