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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】スポーツフィールドカバーシステム
(51)【国際特許分類】
   A63C 19/12 20060101AFI20220809BHJP
【FI】
A63C19/12
【請求項の数】 22
(21)【出願番号】P 2020529086
(86)(22)【出願日】2018-07-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-10-08
(86)【国際出願番号】 NZ2018050106
(87)【国際公開番号】W WO2019027333
(87)【国際公開日】2019-02-07
【審査請求日】2021-07-30
(31)【優先権主張番号】734346
(32)【優先日】2017-08-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NZ
(31)【優先権主張番号】738357
(32)【優先日】2017-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NZ
(73)【特許権者】
【識別番号】520040197
【氏名又は名称】オール ウェザー スポーツカバー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】520040201
【氏名又は名称】ドイグ,マーカス
(74)【代理人】
【識別番号】100088904
【弁理士】
【氏名又は名称】庄司 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100124453
【弁理士】
【氏名又は名称】資延 由利子
(74)【代理人】
【識別番号】100135208
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 卓也
(74)【代理人】
【識別番号】100163544
【弁理士】
【氏名又は名称】平田 緑
(72)【発明者】
【氏名】ドイグ,マーカス
(72)【発明者】
【氏名】ラブグローブ,デイヴィッド,ニール
(72)【発明者】
【氏名】ジャンクションーヒル,オリバー
(72)【発明者】
【氏名】ベスト,ダリル
【審査官】槙 俊秋
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2012/150912(WO,A2)
【文献】西独国特許出願公開第03130858(DE,A)
【文献】仏国特許出願公開第02699829(FR,A1)
【文献】韓国登録特許第10-1332636(KR,B1)
【文献】仏国特許出願公開第02700184(FR,A1)
【文献】仏国特許出願公開第02742348(FR,A1)
【文献】西独国実用新案公開第07313037(DE,U)
【文献】米国特許第07195572(US,B1)
【文献】米国特許第03108804(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63C 19/12
A01G 13/02
E04B 7/02
E04H 4/10
E04H 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
周囲を有するスポーツフィールドを、選択的にカバーし及びカバーを外すための、フィールドカバーシステムであって、フィールドカバーシステムは、
スポーツフィールドをロールから伸展し、覆い、ロールに引っ込み、開放するための柔軟な弾力性のある平坦な材料を含む、フィールドカバーと、
スポーツフィールドの周辺またはその近くにある複数の対の細長い支持部材であって、収縮位置と伸長位置との間で伸長するように移動可能であり、伸長位置ではスポーツフィールドの上方に伸長する、ただし、伸長位置でスポーツフィールドの周辺に細長い支持部材がない、複数の対の細長い支持部材と、
使用時に、フィールドカバーを支持し、かつ/または取り付け、かつ複数の対の細長い支持部材に取り付けるように構成された1つまたは複数の引張部材、とを備え、
前記収縮位置において、前記複数の対の細長い支持部材は、スポーツフィールドの表面レベルの実質的に下に位置し、前記伸長位置において、引張部材がフィールドカバーに取り付けられるかまたは支持する状態で、前記複数の対の細長い支持部材は柔軟な弾力性のある平坦な材料を含む、フィールドカバーをスポーツフィールドの上に持ち上げる、
前記複数の対の細長い支持部材は支持フィールドの中心線に対して外向きに角度が付けられ、それにより、前記複数の対の細長い支持部材の間に取り付けられた前記引張部材および/または前記フィールドカバーは、前記複数の対の細長い支持部材が前記収縮位置から前記伸長位置に移動して、前記フィールドカバーを前記スポーツフィールドの上に支持するときに、引っ張られる、
前記複数の対の細長い支持部材は対になって配置され、各対の細長い支持部材は前記スポーツフィールドの両側に配置される、および
前記スポーツフィールドは、テニスコート、クリケットピッチ、ローンボウルフィールド、野球フィールド、ソフトボールフィールド、サッカーフィールド、ラグビーフィールド、ラグビーリーグフィールド、アメリカンフットボールフィールド、オーストラリアのルールフットボールフィールド、フィールドホッケーフィールド、ネットボールコート、ゴルフコースから選択される、
フィールドカバーシステム。
【請求項2】
前記システムは、複数の油圧ラムを備え、各ラムはピストンと、ピストンから延びるピストンロッドと、シリンダとを備え、各細長い支持部材は前記ピストンロッドであり、各シリンダはスポーツフィールドの表面レベルにあるか、またはそれに隣接するシリンダヘッドを有するスポーツフィールドの表面レベルの実質的に下に位置する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記システムは、前記スポーツフィールドの表面レベルの実質的に下に位置する複数のチャンバを含み、前記複数の対の細長い支持部材は前記収縮位置にあるときに前記複数のチャンバ内に収納可能であり、前記細長い支持部材は、前記チャンバから、前記伸長位置にある前記スポーツフィールドの表面レベルの上まで伸長する、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは、前記収縮位置と伸長位置との間で前記細長い支持部材を駆動するための複数のアクチュエータを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記システムは複数の細長い支持部材アセンブリを含み、各アセンブリは、前記スポーツフィールドの表面レベルの実質的に下に位置するチャンバまたはハウジングと、前記チャンバまたはハウジング内に摺動可能に収納される前記細長い支持部材と、前記チャンバまたはハウジング内に実質的に地面レベルの下に収納される収縮位置と、前記チャンバまたはハウジングから前記スポーツフィールドの表面レベルの上に伸長する伸長位置との間で前記細長い支持部材を移動させるアクチュエータとを含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記細長い支持部材は、前記チャンバまたはハウジング内に入れ子式に入り込んで、前記伸長位置から前記収縮位置に移動する、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
請求項5に記載のシステムであって、各細長い支持部材アセンブリはチャンバまたはハウジング内に進入する破片を回避または最小化するために、チャンバまたはハウジングと細長い支持部材との間にシールを備える、システム。
【請求項8】
前記アクチュエータがラムである、請求項5に記載のシステム。
【請求項9】
前記ラムはピストンおよびシリンダを含み、前記ピストンは、前記細長い支持部材の下端に設けられる、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記ラムが、油圧ラムである、請求項8または9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ラムは前記チャンバの底部に取り付けられるか、または前記ラムのシリンダヘッドが前記チャンバの底部に取り付けられるか、または前記チャンバの底部を形成する、請求項9または10に記載のシステム。
【請求項12】
各細長い支持部材アセンブリがチャンバまたはハウジングの上端に、またはそれに向かって、またはそれに隣接して、電力接続または入力を備える、請求項5~11のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項13】
前記システムは複数のキャップが前記スポーツフィールドの表面と実質的に同一平面にある収縮位置にあるときに、前記複数の対の細長い支持部材を覆う複数のキャップを備える、請求項1に記載のシステム。
【請求項14】
前記複数の対の細長い支持部材は前記スポーツフィールドの中心線に対して10度から45度の範囲の角度で外向きに角度が付けられている、請求項1に記載のシステム。
【請求項15】
前記複数の対の細長い支持部材は少なくとも3つの対になって配置され、各対の細長い支持部材は前記スポーツフィールドの両側に配置される、請求項1に記載のシステム。
【請求項16】
伸長位置において、中央の一対の細長い支持部材が、他の一対の細長い支持部材よりも高く伸長する、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記中央の一対の細長い支持部材は1つ以上の他の一対の細長い支持部材よりも長い、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
請求項1に記載のフィールドカバーシステムを用いて、スポーツフィールドをカバーするための方法であって、以下を含む、
前記フィールドカバーを前記スポーツフィールド上の前記ロールから展開し、
前記フィールドカバーを少なくとも2つ以上の対向するフィールドカバーのコーナーまたは端部においてスポーツフィールドに固定し、
フィールドカバーまたはスポーツフィールドの周辺部で、またはその周辺部に向かって、前記複数の対の細長い支持部材に前記1つまたは複数の引張部材を接続し、一方、細長い支持部材をスポーツフィールドの表面レベルより実質的に下の収縮位置にし、
複数の対の細長い支持部材をスポーツフィールドのレベルより実質的に下の収縮位置からスポーツフィールドより上の伸長位置まで上方に延ばし、引張部材および/またはカバー材料に張力をかけ、スポーツフィールドより上のカバー材料を持ち上げる、および
前記スポーツフィールドは、テニスコート、クリケットピッチ、ローンボウルフィールド、野球フィールド、ソフトボールフィールド、サッカーフィールド、ラグビーフィールド、ラグビーリーグフィールド、アメリカンフットボールフィールド、オーストラリアのルールフットボールフィールド、フィールドホッケーフィールド、ネットボールコート、ゴルフコースから選択される、
方法。
【請求項19】
前記1つまたは複数の引張部材を、フィールドを横切って置き、各引張部材を一対の前記細長い支持部材の間に取り付け、前記フィールドカバーをロールからスポーツフィールドの上および引張部材の上に展開し、前記複数の対の細長い支持部材は、スポーツフィールドの表面レベルより実質的に下の収縮位置にある、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記スポーツフィールドの表面レベルより実質的に下の収縮位置にある細長い支持部材を用いて前記フィールドカバーを前記複数の対の細長い支持部材に取り付ける、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記複数の対の細長い支持部材を支持フィールドの中心線に対して外向きに傾斜させ、複数の細長い支持部材を延ばして、細長い支持部材が収縮位置から伸長位置に移動するときに、前記引張部材および/またはカバーが引っ張られるようにする、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
他の対の細長い支持部材よりも高い中央の対の細長い支持部材を延ばすことを含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スポーツグラウンド等のための保護カバーに関する。特に、しかし排他的ではなく、本発明は、スポーツフィールドの芝生又は他の表面、又はカバーを必要とする広い地面領域を保護するために使用することができるフィールドカバーに関する。より詳細には、本発明がスタジアム等のスポーツフィールド用のフィールドカバーのための半自動展開及び保持方法に関する。本発明はまた、カバーが必要とされる他の領域および表面に適用できる。
【背景技術】
【0002】
敷地、例えば、スポーツフィールド、特に、しかし排他的ではない芝生場が芝生面がその使用を妨げる状態にある期間を制限するために、損傷を引き起こし得る過剰な降雨の有害な影響のような要素から保護され得る手段を必要とすることが長い間要望されてきた。また、競技の一貫性および競技者の安全性から、野外には水がほとんどまたは全く存在しいことが望ましい。従来技術からの1つの解決策は、スタジアム全体を、固定された、または格納式の屋根で囲むことである。しかしながら、このような屋根を実現するためのコストは高価であり、定期的なメンテナンスが困難である。
【0003】
別の解決策は例えば、クリケットウィケットを覆うために使用されるように、フィールド上に引きずり出される従来のカバー又は防水シートでスポーツ面を覆うことである。これは、小さな領域しかカバーせず、展開および取り外しが遅く、扱いにくい。フィールド全体、例えばラグビーフィールドを保護することは、効率的ではなく、実現可能ではない。このような保護手段はその大きさおよび重さが大きいため、高価であり、適所に操作するのが困難であることが知られている。その結果、保護手段の保守及び使用は費用がかかり、時間がかかり、多くの作業者を必要とする傾向がある。
【0004】
従って、カバーのような保護手段が限られた数のオペレータによって、損傷を制限し、迅速かつ効率的な方法で、保護を必要とする表面上に配置され、その後、取り外され、使用されていないときに、コンパクトな方法で容易に収納されることが有利である。さらに、従来の保護カバーは草の表面を近距離から保護し(すなわち、草の表面上に位置し)、空気の循環を防止し、したがって、短期間の解決策のみを提供することが知られている。
【0005】
このようなシステムは、Applied Technical Products Limited(UK)によってMatchsaver(商標)というブランド名で提供されている。
【0006】
例えば、長期間の望ましくない天候がある場合の長期間の被覆は、芝生を死滅させるか、またはスポーツの表面を劣化させる可能性がある。したがって、保護カバーは、風のような外力に影響されないまま、芝生の「発汗」および/または凍結を防止するために空気循環を可能にすることが有利である。
【0007】
スポーツ&スタディアLimited(英国)が提供する、隆起したカバーを含む装置。
スポーツ&スタディアのシステムは、インフレータブルセントラルチューブまたはシリンダーを使用して、スポーツフィールドの上部を囲んでいる。しかしながら、このようなシステムはシリンダを膨張及び収縮させるのに要する時間のために、展開及び回収に長時間を要し、多くの人員を必要とする。さらに、このような近距離、または表面被覆では、地面の作業またはメンテナンスを行うことができない。例えば、作業者又は設備は、そのようなカバーの下を移動することができず、作業されるべき地面の露出及び作業スペースを有する追加のカバーを必要とする。さらに、このような作業が行われた後、密な被覆はスポーツ表面の再生を可能にせず、例えば、再播種された草が発芽し、成長する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、上記の欠点を克服するために少なくとも何らかの方法を行うか、または少なくとも公衆に有用な選択肢を提供する、フィールドカバーシステムおよび/またはその機器、またはスポーツフィールドをカバーするための方法を提供することである。本発明のさらなる目的は、以下の説明から明らかになるのであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の態様によれば、スポーツフィールドまたは同様のものを選択的にカバーおよびカバー解除するフィールドカバーシステムが提供され、ここで該カバーシステムは、以下を含む:
スポーツフィールドを伸長しそして覆い、及びスポーツフィールドを収縮しそして開放のための柔軟な弾力性のある平坦な材料;
複数の細長い支持部材であって、収縮位置と伸長位置との間で伸長するように移動可能であり、伸長位置において、スポーツフィールドの上方に伸長する複数の細長い支持部材;及び、
使用時に、カバーを支持または取り付け、複数の細長い支持部材に取り付けるように構成される一又はそれ以上の引張部材、そして、
ここで、収縮位置において、複数の細長い支持部材はスポーツフィールドの表面レベルの実質的に下方に位置し、伸長位置において、カバーに取り付けられるか支持される引張部材と共に、細長い支持部材が、可撓性弾性平面材料をスポーツフィールドの上方に上昇させる。
【0010】
いくつかの実施態様ではシステムが複数の油圧ラムを備え、各ラムはピストンと、ピストンから伸長するピストンロッドと、シリンダとを備え、各細長い支持部材は前記ピストンロッドであり、各シリンダはスポーツフィールドの表面レベルで、またはスポーツフィールドの表面レベルに隣接し、スポーツフィールドの表面レベルの実質的に下に位置する。
【0011】
いくつかの実施態様ではシステムがスポーツフィールドの表面レベルの実質的に下に位置する複数のチャンバを備え、複数の細長い支持部材は収縮位置にあるとき、複数のチャンバ内に収納され、細長い支持部材は伸長位置において、チャンバからスポーツフィールドの表面レベルの上まで延びる。
【0012】
いくつかの実施態様では、システムが収縮位置と伸長位置との間で細長い支持部材を駆動するための複数のアクチュエータを備える。
【0013】
いくつかの実施態様ではシステムが複数の細長い支持部材アセンブリを備え、各アセンブリはスポーツフィールドの表面レベルの実質的に下に位置するチャンバと、チャンバ内に摺動可能に収納され前記細長い支持部材と、チャンバ内で実質的に地面レベルより下に収納され収縮位置と、チャンバからスポーツフィールドの表面レベルより上に伸長する伸長位置との間で細長い支持部材を移動させるアクチュエータとを備える。
【0014】
いくつかの実施態様では、細長い支持部材がチャンバ内にはめ込まれ、伸張位置から収縮位置に移動する。
【0015】
いくつかの実施態様では、各細長い支持部材アセンブリがチャンバ内に進入するがれき等の破片を回避または最小限に抑えるために、チャンバと細長い支持部材との間にシールを備える。
【0016】
いくつかの実施態様では、アクチュエータはラムである。
【0017】
いくつかの実施態様ではラムがピストンおよびシリンダを備え、ピストンは細長い支持部材の下端に設けられる。
【0018】
いくつかの実施態様では、ラムは油圧ラムである。
【0019】
いくつかの実施態様では、ラムがチャンバの底部に取り付けられるか、またはラムのシリンダヘッドがチャンバの底部に取り付けられるか、またはチャンバの底部を形成する。
【0020】
いくつかの実施態様では、各細長い支持部材アセンブリが細長い支持部材アセンブリの上端に、または上端に向かって、または上端に隣接して、電力接続部と、接続部からアクチュエータへの1つまたは複数のサービスラインとを備える。
【0021】
幾つかの実施態様において、システムは、収縮位置において、複数のカバーがスポーツフィールドの表面と実質的に同じ高さにあるとき、複数の細長い支持部材をカバーするための複数のキャップを含む。
【0022】
いくつかの実施態様では、複数の細長い支持部材が支持フィールドの中心線に対して外向きに角度が付けられ、その結果、一対の細長い支持部材の間に取り付けられた前記引張部材および/またはカバーは、一対の細長い支持部材が収縮位置から伸長位置に移動して、スポーツフィールド上でカバーを支持するときに、引っ張られる。
【0023】
いくつかの実施態様では複数の細長い支持部材が対で配置され、各対の細長い支持部材はスポーツフィールドの両側に配置される。
【0024】
いくつかの実施態様では伸長位置において、中央の一対の細長い支持部材は他の一対の細長い支持部材よりも高く伸長する。
【0025】
いくつかの実施態様では、細長い支持部材の中央対が細長い支持部材の1つ以上の他の対よりも長い。
【0026】
いくつかの実施態様において、引張部材は、ガイライン(引っ張り線)又は同様のものである。
【0027】
いくつかの実施態様では、可撓性平面材料がスポーツフィールドの周辺に少なくとも部分的に共伸長する。
【0028】
いくつかの実施態様では、細長い支持部材がスポーツフィールドの周辺部またはその近傍にある。
【0029】
いくつかの実施態様では、少なくとも部分的に隆起した可撓性平面材料が第1の軸に沿って上方から凸状配置を有する。
【0030】
いくつかの実施態様では、少なくとも部分的に隆起した可撓性平面材料が第2の軸に沿って上方から凹状配置を有する。
【0031】
いくつかの実施態様では第1の軸が第2の軸に対してある角度であり、例えば、第1の軸は第2の軸に対して垂直である。
【0032】
いくつかの実施態様では、複数の支持部材が使用されていないとき、スポーツフィールドの複数のチャンバまたはハウジング内に収納する。
【0033】
いくつかの実施態様では、複数の支持部材が油圧機構を使用して伸長及び収縮する。
【0034】
いくつかの実施態様では、複数の支持部材が複数のチャンバまたはハウジング内にはめ込み式になっている。
【0035】
いくつかの実施態様では、複数の支持部材の伸長および収縮が手動または自動の様式で遠隔制御される。
【0036】
いくつかの実施態様では、複数の支持部材の各々に接続するための少なくとも1つの可撓性引張部材がある。
【0037】
いくつかの実施態様では、複数の引張部材の各々が地面レベルまたはその近くに開放可能なカバーを含む地下収納チャンバまたはキャビネット内に収納される。
【0038】
いくつかの実施態様では、複数の引張部材の各々がリール上に設けられる。
【0039】
いくつかの実施態様では、リールが引張部材またはカバーまたはその両方に張力をかけるように動力を供給される。
【0040】
いくつかの実施態様では、複数の支持部材が少なくとも1つの引張部材を受容し、かつ少なくとも1つの引張部材に取り付けられるための、少なくとも1つの接続点を備える。
【0041】
いくつかの実施態様では、複数の支持部材または引張部材がスマート感知システムをさらに備える。
【0042】
いくつかの実施態様では、スマートセンシングシステムが変化する高さおよび荷重パラメータに従って複数の支持部材を自動的に調整する能力を提供する。
【0043】
いくつかの実施態様では、可撓性弾性平面材料が強化プラスチック材料から作製される。
【0044】
いくつかの実施態様では、カバーシステムが可撓性平面部材をスポーツフィールドに固定するように構成された1つまたは複数の固定化手段をさらに備える。
【0045】
いくつかの実施態様では、締結手段がスポーツフィールドの周辺部の1つ以上のコーナー点および/または1つ以上の縁部にある。
【0046】
いくつかの実施態様では、支持部材の伸長が、引張部材および/またはカバーを引っ張り、可撓性引張部材をスポーツフィールドの大部分から持ち上げる。
【0047】
いくつかの実施態様では、使用されていないときに、可撓性の弾性平面材料のための収納キャビネットが提供される。
【0048】
いくつかの実施態様では、収納キャビネットがスポーツフィールドの表面レベルより下にある。
【0049】
いくつかの実施態様では、収納キャビネットが、収納キャビネットを選択的に覆い及び露出させ、カバーの伸長及び収縮を可能にする可動性カバーを含む。
【0050】
いくつかの実施態様では、収納キャビネットが、フィールドを覆う必要があるときにカバーをキャビネットから持ち上げ、フィールドを覆わないときにカバーをキャビネット内に下げるためのリフトを含む。
【0051】
いくつかの実施態様では、可撓性弾性平面材料が、使用されていないとき、ロール形態で収納される。
【0052】
いくつかの実施態様では、ロール形態で収納されたときに材料を支持するコアまたはローラが存在する。
【0053】
いくつかの実施態様では、コアがスポーツフィールドを横切って移動し、収納された材料を展開する。
【0054】
いくつかの実施態様では、コアがそのいずれかの端部でトロリー上に支持される。
【0055】
いくつかの実施態様では、可撓性弾性平面材料の下に配置されるように構成された1つまたは複数の支持構造が提供される。
【0056】
いくつかの実施態様では、1つ以上の支持構造が少なくとも1つの調節可能な支持アームを含む。
【0057】
いくつかの実施態様では、少なくとも1つの調節可能な支持アームが平面材料の内面に当接するように構成された上面を備える。
【0058】
いくつかの実施態様では、1つまたは複数の支持構造が携帯用三脚である。
【0059】
いくつかの実施態様では、1つまたは複数の支持構造が、それらが可撓性支持部材に接触する荷重拡散要素を有する。
【0060】
本発明の第2の態様によれば、スポーツフィールドをカバーする方法が提供され、それは以下を含む:
カバー材料をスポーツフィールド上のロールから展開し、
カバー材料を少なくとも2つ以上の対向するカバー材料のコーナーまたは端部においてスポーツフィールドに固定し、
カバー材料をカバー材料またはスポーツフィールドの周辺部で、またはその周辺部に向かって複数の細長い支持部材に取り付けるか、または支持する引張部材を接続し、
細長い支持部材をスポーツフィールドの表面レベルより実質的に下の収縮位置にし、複数の細長い支持部材をスポーツフィールドのレベルより実質的に下の収縮位置からスポーツフィールドより上の延長位置まで上方に延ばし、引張部材および/またはカバー材料に張力をかけ、スポーツフィールドより上のカバー材料を持ち上げる。
【0061】
いくつかの実施態様では、該方法が以下を含む:
引張部材を、フィールドを横切って置き、各引張部材を一対の前記細長い支持部材の間に取り付け、
カバー材料をロールからスポーツフィールドの上および引張部材の上に展開し、細長い支持部材は、スポーツフィールドの表面レベルより実質的に下の収縮位置にある。
【0062】
いくつかの実施態様では、該方法が以下を含む:
スポーツフィールドの表面レベルより実質的に下の収縮位置にある細長い支持部材を用いてカバーを細長い支持部材に取り付ける。
【0063】
いくつかの実施態様では、該方法が以下を含む:
複数の細長い支持部材を支持フィールドの中心線に対して外向きに傾斜させ、
複数の細長い支持部材を延ばして、細長い支持部材が引っ込んだ位置から延ばされた位置に移動するときに、前記引張部材および/またはカバーが引っ張られるようにする。
【0064】
いくつかの実施態様では、該方法が、他の対の細長い支持部材よりも高く、中央の対の細長い支持部材を延ばすことを、含む。
【0065】
また、本発明は個々にまたは集合的に、本出願の明細書において参照または示される部分、要素、および特徴、ならびに前記部分、要素、および特徴の任意の2つ以上の任意のまたはすべての組合せからなるものでありえ、本発明が関係する技術分野において既知の同等物を有する特定の整数が本明細書において言及される場合、そのような既知の同等物は、個々に記載されているかのように本明細書に組み込まれるものとみなされる。
【0066】
本発明の他の態様は単に例として与えられる以下の説明から、および添付の図面を参照し明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
次に、本発明のいくつかの実施態様を、添付の図面を参照して説明する:
【0068】
図A図1は、その保護を使用することができる典型的なスポーツフィールドを示す; 図2は、本発明の一実施態様に従って構成され、動作する半自動化フィールドカバーの概略図である;図3は、凸形状を示す図2の半自動フィールドカバーの実施態様の側面図である;図4図2~3の半自動化フィールドカバーの正面/背面図であり、その凹形状を示す;
図B図5は、支持構造を示す、本発明の一実施態様に従って構成され、動作する半自動フィールドカバーの側面図である; 図6は、本発明の一実施態様に従って構成され、動作する半自動化フィールドカバーの概略図である;
図C図7は、収納の一実施態様における巻き上げられた材料を含むコアの一実施態様の断面図である; 図8は、解放されている図7のローラの断面図である;図9は、解放されている図7~8のロールの側面斜視図である; 図10は、解放されている図7~9のロールの側面図である;
図D図11は、いずれかの端部に支持トロリーがある、積み込みの実施態様におけるロールの実施態様の解放の側面図である; 図12は、図11のロールが解放され、トロリーが外に移動している状態を示す側面図である;
図E図13は、ローラの端部に取り付けられたトロリーを示す; 図14は、フィールドカバーを展開するローラの側面図である; 図15は、フィールドカバーを展開するローラの立面図である;
図F図16は、展開されたフィールドカバーの側面図である; 図17Aは、1つ以上の固定化手段の実施態様を示す; 図17Bは、カバーの周囲を下に保持するための重み付けされたポールの周囲フレームワークを示す。
図G図18は、部分的に延長された位置にある角度付き支持部材の実施態様の垂直断面図である;図19は伸長位置にあり、フィールドカバーのガイラインとして引張部材に接続された図18の傾斜する支持部材の垂直断面図である。
図H図20は引張部材をさらに引っ張るためのリールと同様に、引張部材をさらに引っ張るための傾斜支持部材の実施態様を示し、リールはここでは本発明の実施態様に従って構成され、動作可能であり、リールは本発明の実施態様に従って、その収納から解放され、図21は引張部材がその上部接続から取り外された、第1の機能しない構成の図20の傾斜する支持部材の上面図である; 図22はフィールドカバーおよびリールに取り付けられた引張部材を有する第2の機能的配置における図20~21の傾斜支持部材の上面図である。
図I図23は、カバーとして平面材料を上昇させる伸張位置における図20~22の傾斜する支持部材を示す; 図24は、伸長位置における図20~23の傾斜する支持部材であって、取り付けられた引っ張り部材をクローズアップで示す;
図J図25Aおよび25Bは油圧ラムの概略図であり、ラムのピストンロッドは、細長い支持部材を提供する。図25Aは引っ込められたピストンロッドを示し、図25Bは、伸ばされたピストンロッドを示す。図26Aおよび26Bは、細長い支持部材アセンブリの概略図である。図26Aは収縮位置にあるアセンブリの細長い支持部材を示し、図26Bは、伸長位置にある細長い支持部材を示す。
【発明を実施するための形態】
【0069】
ここで、図1図32を参照して好ましい実施態様を説明する。以下の説明では、本発明の様々な原理の完全な理解を提供するために、多数の具体的な詳細が記載される。しかしながら、当業者は本発明を実施するために、これらの詳細の全てが必ずしも常に必要とされるわけではないことを理解するであろう。本発明の前述の説明は、その好ましい形態を含む。本発明の範囲から逸脱することなく、修正を加えることができる。
【0070】
図1は縦辺101及び横辺102を有する典型的なスポーツフィールド100を示し、このために、保護フィールドカバーが、過剰な降雨、熱、寒さ、風などの不適切な状態の場合にフィールドを保護するために使用できる。図示されたスポーツフィールド100は長方形の配置であるが、当業者であれば、対称であろうとなかろうと、円に近似する3辺から多くの辺まで、様々なサイズおよび寸法を有する他のフィールド配置も可能であることを理解するのであろう。いくつかの実施態様では、スポーツフィールドが典型的なサッカー、クリケット、またはラグビーフィールドなど、100mの縦辺および70mの横辺を含む。
【0071】
図2図6は、スポーツフィールド100を保護するために使用することができるフィールドカバー201を備える半自動フィールドカバーシステム200の実施態様を示す。いくつかの実施態様では、フィールドカバー201が可撓性の弾性平面材料で構成できる。例えば、カバー材料は、ポリマー/プラスチックシート材料または強化プラスチックシート材料、あるいはフィールドを保護または被覆するのに適した他の材料であってもよい。好ましくは、カバー材料は水を通さない。
【0072】
いくつかの実施態様では、(図3に示すように) 上から見たときに第1の軸に沿って、縦辺202が凸状(すなわち、膨らんでいる)であり、(図4に示すように) 上から見たときに第2の軸に沿って横辺203が凹状(すなわち、たるんでいる)である、半隆起フィールドカバー201でありうる。
【0073】
いくつかの実施態様では、第1の軸が第2の軸に対して曲がっている。あるいは、半隆起フィールドカバー201が図6に示すように、三角形の断面を有してもよく、すなわち、立ち上がった/隆起したカバーは隆起線を有してもよく、そのような配置の1つの目的はフィールドカバー201上の雨水の蓄積を回避し、フィールドカバー201上の集中した高負荷から生じる損傷を回避するために、効率的な排水手段を提供することである。
【0074】
半自動フィールドカバーシステム200はスポーツフィールド100の側面101、102上の1つまたは複数の位置に1つまたは複数の排水口を備えることができ、この排水口に向かって雨水がフィールドカバー201によって導かれる。当業者は、フィールドカバー201およびドレイン(複数もある)の他の適切な配置が可能であることを理解するのであろう。
【0075】
いくつかの実施態様では、フィールドカバー201の寸法がスポーツフィールド100と同様または同一であり、フィールドカバー201がフィールド100を完全に覆うことを可能にする。しかしながら、所望であれば、フィールドカバー201を使用してフィールド100の部分のみをカバーすることも可能である。フィールドカバー201はフィールドカバー201の位置を固定するために地面に、または地面の近くに固定することができる1つまたは複数のアンカーコーナー204を備えることができる。フィールドカバー201のアンカーコーナー204を固定するための可能な実施態様および方法は、以下でより詳細に説明される。
【0076】
図2図6の実証された実施態様では、半自動フィールドカバーシステム200がスポーツフィールド100の周縁またはその近傍および両側(対で)に設けられた複数の細長い支持部材300を備える。支持部材300の対は上述し、図に示すように、フィールドカバー201の所望の構造的配置を提供し、維持するために使用することができる、ガイライン301などの引張部材を介して互いに接続することができる。図示の実施態様では、支持部材がスポーツフィールドから外側に、すなわち場の中心または中心線に対して外側に傾斜している。例えば、支持部材は、10°~45°の角度で外向きに傾斜してもよい。
【0077】
引張部材はカバーを下から支持し、カバーとは別個であってもよく、またはカバーに取り付けられてもよい。例えば、ガイラインは、カバーに組み込まれてもよく、またはカバーの縁部から伸長してもよい。ガイラインは、好ましくはローラ軸に平行である。
【0078】
図2および図3に示すように、スポーツフィールドの中心線に、またはそれに最も近接して配置された一対の細長い支持部材300は、スポーツフィールドの中心線からさらに離れて配置された支持部材よりも高く伸長させることができる。これは、1つの側から見たときに、上述され、図3に示されるように、すなわち、縦辺または第1の軸または方向において、カバー201の上面に対して凸形状を呈する。フィールドを横切って一対の支持部材300の間に伸長する各引張部材における垂れ下がり(サグ)のために、カバーの上面はフィールドの側部または端部から見たときに、すなわち、第1の軸または方向に垂直な幅または第2の軸または方向において、凹形状を呈する。
【0079】
細長い支持部材の中央対は、1つ以上の他の対よりも長くてもよく、または他の対よりも高く伸長するように制御できる。
【0080】
図5および図6に示すように、半自動化カバーシステム200は半隆起フィールドカバー201と、フィールドカバー201の構造を維持し、半隆起フィールドカバー201のたるみおよび/または潰れを防止するための支持を提供するためにフィールドカバー201の下に配置することができる1つまたは複数のポータブル支持構造700の実施態様とを含むことができる。ポータブル支持構造は可動三脚、例えば、可動足場三脚であってもよい。構造700は、カバーがフィールドを覆うように展開される前または後に展開できる。ポータブル支持構造はフィールドカバー201のたるみを防止するために、半隆起フィールドカバー201の下に均等にまたは不均等に分布できる。当業者は、1つ以上のポータブル支持構造の他の実施態様が可能であることを理解するのであろう。
【0081】
半自動フィールドカバーシステム200を設置するための可能な実施態様および方法を、以下に詳細に説明する。
【0082】
ここで、フィールドカバー201を搬送し展開するように構成されたローラ401として機能するコア部材または管状部材が収納される、好ましい形態が少なくとも部分的に、または全面的に地下にある、キャビネット400の実施態様を示す図7~12に言及する。ローラは、約400mmの直径を有することができる。カバーは、収納のためにローラ上に巻かれるか又は巻き付けられ、展開されるためにローラから巻き戻される。
ローラに巻き付けられた、ローラとカバーの直径は、約550~650mmのレベルであってもよい。いくつかの実施態様では、地下キャビネット400からローラ401を引き出す前に、ローラ401が収納されている間、または引き出されている間(すなわち、持ち上げられた状態)、ガイライン301がスポーツフィールドを横切る、またはスポーツフィールドの上の位置に供給され、かつ/または配置されることが必要とされ得る。その結果、フィールドカバー201がフィールドを横切ってローラによって展開されると、ガイライン301はフィールドカバー201の下に配置される。
【0083】
代替の実施態様ではガイライン301がフィールドカバー201に取り付けられてもよく、その結果、フィールドカバー301がローラ401によって展開されるとき、ガイライン301はフィールドカバー201の下に配置されるか、またはカバーの縁部から伸長する。ガイラインは、展開後、カバーに付着できる。例えば、カバーの側縁と細長い支持部材300との間にガイラインを取り付けることができる。さらに、ローラ401、したがってフィールドカバー201の展開を開始するために、フラグやゴールポストなどの物体をスポーツフィールド100から取り外して、妨害されない展開が確実に行われるようにする必要がある場合がある。
【0084】
いくつかの実施態様では、地下キャビネット400がスポーツフィールド100の一端または両端に設けられて、カバーを展開した後に、一端にフィールドカバー201を支持するローラ401と、他端にフィールドカバーを有さないローラとを収容することができる。地下キャビネット400は、ローラ401を保持するための保持手段 406と、閉鎖時に野外の(芝生)面と面一であることが好ましいカバー405とを備えることができる。カバーは、競技場の表面と同じ又は同様の表面を含むことができる。例えば、カバーは、アストロー芝で作られた表面を含むことができる。このような構成では、保持手段 406を地下キャビネット400のキャビティから持ち上げる/持ち上げることによって、カバー405を手動または自動で開き、ローラ401をキャビネットのキャビティから引き出すことが必要である。
【0085】
図7図10の実施態様に示すように、地下キャビネット400は第1の原動機またはアクチュエータ402、例えば、直接的または間接的に油圧式、空気圧式、またはねじ駆動式のラムまたはシリンダを備えることができ、このラムまたはシリンダは、起動されると、上向きの力を加えることによってカバー405を開くように構成される。さらに、地下キャビネット400は第2の原動機またはアクチュエータ403、例えば、保持手段 406を持ち上げるように、すなわち、旋回軸またはヒンジを中心に旋回させることによって、したがって、地下キャビネット400の空洞からローラ401を持ち上げるように構成されること、直接的または間接的に液圧式、空気圧式、またはねじ駆動式のラムを備えることができる。保持手段若しくは部材406は好ましくはカバーを担持する、すなわち、カバーがローラ上に巻き付けられた状態で、ローラのためのクレードル(架台)を形成若しくは提供する。いくつかの実施態様では、クレードル406がローラの実質的に全長に沿って連続している。
【0086】
代替実施、例えば、図11~12に示される実施態様では、保持手段 406を持ち上げるためのアクチュエータが、鉛直方向に持ち上げられ、その結果、ローラ401を地下キャビネット400のキャビティから持ち上げるように構成された少なくとも1つの機械的持ち上げ装置(例えば、はさみ型持ち上げ装置)を備えることができる。いくつかの実施態様では、少なくとも1つのリフトが、電気回路に電気的に接続されるか、または油圧駆動されてもよく、自動および/または遠隔方式で動作できる。あるいは、少なくとも1つのリフトが、1人以上のオペレータによって手動で操作され得る。いくつかの実施態様では、システムが保持手段/クレードル406を持ち上げるために、互いに均一または不均一に離間された複数のリフト(例えば、7つ)を備えてもよい。いくつかの実施態様では、複数のリフトが互いに10メートルだけ均一に離間できる。
【0087】
いくつかの実施態様では、保持手段 406またはリフトまたは原動機が、保持手段が上向きの垂直方向に上昇したときにカバーを開き、リフトが下向きの垂直方向に下降したときにカバー405を閉じるために、キャビティカバー405に係合する部材またはフレーム409を備えることができる。いくつかの実施態様では、ゴムローラ410が、カバー405の内面に接触し、それに力を加えてカバーを開くために、部材またはフレーム409に設けられてもよい。そのような構成では、第1の原動機402が必要とされず、かつ/または使用されなくてもよい。
【0088】
当業者であれば、地面の上方、下方、および部分的に下方のキャビネット400の代替的な適切な実施態様が可能であることを理解するのであろう。地下キャビネット400からローラ401を引き出し後、展開プロセスを開始することができる。キャビネット400が部分的にまたは完全に地面の上方に取り付けられる場合、キャビネットカバー405は、キャビネットからのカバー付きローラ201のアクセス、伸長、および後退を可能にする側にあってもよい。
【0089】
いくつかの実施態様では、ローラ401が自動化された方法で動作することができ、フィールドに沿ってローラを推進させるための少なくとも1つのモータおよび/またはギアボックスを備えるか、または備えることができる。ローラがフィールドを横切って推進されると、ローラはカバーをローラから巻き戻し、カバーをフィールド上に展開する。
【0090】
いくつかの実施態様では、ローラ401(例えば、その速度および方向)、第1の原動機402、および第2の原動機403のうちの1つ以上は遠隔制御可能であり得、無線制御および監視システムの可能性を提供する。これは、フィールドカバー201の展開プロセスの効率およびメンテナンスを有利に改善し、手動で行われる必要があるタスクの数を低減する。さらに、厳しい環境条件下で高い風荷重がかかる場合、無線制御および監視システムはフィールドカバー201およびスポーツフィールド100を高価な損傷から保護するために、フィールドカバー201の崩壊または離脱を遠隔で制御するための便利な解決策を提供する。代替の実施態様では、ローラ401が1人以上のオペレータによって手動で使用できる。
【0091】
さらに、いくつかの実施態様では、地下キャビネット400が、上述のように、フィールドカバー201から収集された雨水が向けられる排水システム404をさらに備えることができる。いくつかの実施態様では、雨水がカバー405を通って排水システム404に向かって移動することを可能にするために、カバー405は穿孔できる。代替的な実施態様では、カバー405は単に開いたままであってもよい。
【0092】
図14~17Bは、ローラがキャビネットから持ち上げられた後に、ローラ401を使用してフィールドカバー201を展開するプロセスを示す。ローラ401およびフィールドカバー201をキャビネット400から、この場合は地下キャビネットから引き出し、上述したように、ガイライン301を、フィールドを横切って配置した後、ローラ401を制御して、フィールドカバー201をスポーツフィールド100の所望の領域を横切って操縦し展開することができる。
【0093】
いくつかの実施態様ではローラ401がローラ401の移動の安定性および精度を改善するために、複数のホイール407を備えてもよく、ホイール407は地下キャビネット400から引き出されると、ローラ401に別個に取り付けられてもよい。図13に示すように、モータ付き台車またはトロリー/トランドラ408をローラ401の各端部に設けることができ、トランドラは、ローラが地中キャビネットから持ち上げられた後にローラの各端部に取り付けることができる。
【0094】
トランドラ408は、スポーツフィールドに沿ってホイール407上にローラを担持する。トランドラは、ローラを回転させるモータ409を有する。モータは、ローラの中心に沿って走るローラのシャフト410に取り付けられる。電気モータ用のバッテリ又は油圧モータ用の油圧動力ユニットのような動力供給装置をトロリーに搭載することができる。ローラの各端部でモータに動力を供給するために、1つのトロリーに1つの電源を設けることができる。ローラがフィールドを横切って移動すると、ローラは回転し、カバーをローラからフィールド上に巻き戻す。ローラ401の回転は、トランドラのホイール上に担持されたフィールドに沿ってローラを推進させることができる。これに代えて、トランドラのホイール407を駆動してもよい。ローラの各端部におけるモータ409またはホイール407の回転速度はオペレータに、1つのモータまたはトランドラを加速するか、または1つのモータまたはトランドラを減速するかのいずれかによって、ローラを操縦する能力を与えるように制御できる。
【0095】
図16及び17A、17Bに示すように、フィールドカバー201のフィールドへの展開が完了すると、フィールドカバー201をローラ401から完全に取り外すことができる。いくつかの実施態様では、ローラ401が同じまたは異なる地下キャビネット400内に収容できる。
【0096】
上述のように、いくつかの実施態様では、フィールドカバー201が、フィールドカバー201の位置を固定するために地面に固定され得る1つ以上のアンカーコーナー204を備えてもよい。図2~6に示されるような、フィールドカバー201の所望の上昇または半上昇配置を達成するために、図17Aに示されるように固定手段 600を使用して、フィールドカバー201をスポーツフィールド面の上に上昇させる前に、1つ以上の固定コーナー204および/またはフィールドカバー201の縁部を固定しなければならない場合がある。いくつかの実施態様では、アンカーコーナー204および/または縁部が砂袋などのような手動で配置されたロード(重み)を使用して地面に固定することができる。
【0097】
いくつかの実施態様では、固定コーナー204および/またはフィールドカバー201の縁部の位置を固定するために手動または自動で使用できる機械的固定手段 600が提供できる。いくつかの実施態様では、長手方向部材またはフレームワークをカバーの縁部分に沿って配置して、カバーを押し下げることができる。図17Bに示すように、ウェイトポールの周囲フレームワークをカバーの周囲に配置することができる。加重化ポールは、フレームワークのコーナーを形成するジョイントを介して、それらの端部で一緒に接続できる。当業者は、フィールドカバー201を地面に固定するための他の構成が可能であることを理解するのであろう。
【0098】
本発明によれば、フィールドを横切ってフィールドカバーを展開した後、複数の支持部材300を(手動または自動で)作動させて、収縮位置から伸長位置まで伸長させる。支持部材は実質的に同時に、または段階的に、または連続的に作動できる。支持部材300および張力をかけられたガイライン301の可能な実施態様および機能は、以下でより詳細に説明される。
【0099】
ここで、支持部材300の実施態様を示す図18図24を参照する。いくつかの実施態様では、支持部材300が、ガイライン301を取り付けることができる少なくとも1つの取り付けアイレット/接続点302を含むことができる。取付け点は、ガイラインを細長い支持装置の頭部又は頂部に取付けるためのフック、ポスト、又は他の手段を含むことができる。各ガイラインは、一対の支持部材300の間に取り付けられている。未使用の第1の位置(図示せず)では、支持体300が引っ込められ、地面の穴/空洞500内に格納され、取り外し可能なキャップ502によって覆われてもよい。
【0100】
いくつかの実施態様では取り外し可能なキャップ502の表面がアストロターフで構成されてもよく、キャップ502は芝の表面と同一平面にある間、穴500のリム501内にぴったりと嵌まるように構成できる。いくつかの実施態様では、取り外し可能なキャップ502が保守車両などの重い物体を支持するのに十分な剛性を有することができる。キャップは、支持部材の端部に取り付けることができる。
【0101】
いくつかの実施態様では、図20~24に示すように、各引張部材301、304は、リール303上に設けることができる。引張部材は、ワイヤロープまたはDyneema(登録商標)ロープなどのケーブルであってもよい。引張部材は、リールから繰り出され、スポーツフィールドを横切って展開される。引張部材の各端部は、フィールドの各側の細長い支持部材に取り付けられる。引張部材は一対の細長い支持部材の間に取り付けられ、各部材はフィールドの両側に位置する。
【0102】
いくつかの実施態様では引張部材301、304および/またはリール303は、カバーまたはリッド(蓋)307を備える地下収納庫306に収納できる。いくつかの実施態様では、カバー307およびケーブルまたはロープ304および/またはリール303の持ち上げはレバーによって自動および/または手動で作動できる。1つのリールは、細長い支持部材の各対に対してスポーツフィールドの一方の側に設けられてもよい。例えば、細長い支持部材の対を含む図2の図示のシステムでは、各対に1つずつ、3つのリールを設けることができる。各リールは、地下のキャビネット内に配置することができる。
【0103】
いくつかの実施態様では、各細長い支持部材にステー(支索)304を設けることができる。ステーは、低レベルまたは地面レベルのアンカーポイントに取り付けられる。ステーは、引張部材301によって支持部材に与えられる力に対抗する。ステーは、細長い支持部材または引張部材301に張力を与えて、カバーにさらに張力を加えることができる。ステーは細長い支持部材が収縮位置から伸長された位置に移動するとき、きつく引っ張られてもよい。ステーは、リール上に設けることができる。リールは上述したように、キャビネット内の地下に収納することができる。ステーは細長い支持部材に取り付けられたときにリール上に留まることができ、リールは、ステーに張力を与える。リールは、ステーのためのアンカーポイントを提供することができる。リールは、細長い支持部材に張力を与えるように駆動できる。
【0104】
いくつかの実施態様では、引張部材301がステーと、細長い支持部材の間に伸長する引張部材との両方を形成することができる。例えば、引張部材は地面レベルの第1のアンカーポイントから、細長い支持部材のアイレットを通って、スポーツフィールドを横切って、フィールドの反対側の別の細長い支持部材のアイレットを通って展開され、フィールドの反対側の地面レベルの第2のアンカーポイントに固定できる。細長い支持部材が伸長位置に移動すると、引張部材は、第1および第2の固定点の間、および細長い支持部材の間で引っ張られる。
【0105】
フィールドカバー201がフィールドを横切って展開されると、カバーはカバーの下に必要なヘッドスペース205を提供し、カバーの下の空気循環を可能にするために、スポーツフィールドの上に持ち上げられるか、または上昇される。カバーを持ち上げるまたは上昇させるために、支持部材300は図18の矢印によって示されるように、第1の位置または収縮位置から第2の位置または伸長位置に上昇または伸長され、伸長位置では、支持部材が、支持部材が伸長位置に移動されるときに引張部材301に張力をかけるのを助けるために、スポーツフィールドから外側に角度が付けられてもよい。
【0106】
支持部材300が外側に傾斜しているので、一対の支持部材の頂部間の距離は支持部材の対の間に伸長する引張部材に張力をかける(すなわち、真っ直ぐにする)ために、支持部材の対が伸長位置に移動することにつれて増大する。取り付けアイレット302は角度付き支持部材300が穴500から突出するときにのみ、見え、アクセス可能であり得る。その結果、支持部材300は穴/キャビティ500から突出しなければならず、アイレット302はガイライン301および/またはステー304を受け入れ、それらに取り付けられるように構成されている。
【0107】
いくつかの実施態様では、支持体300が図18および19に示すような入れ子式(はめ込み)機構を使用して、穴500から伸長し、突出することができる。。支持部材300を孔500から突出させるための他の構成およびメカニズムは、例えば、孔500から旋回可能に上昇させて図示の所望の角度位置にすることができる支持部材300が可能である。いくつかの実施態様では、支持部材300を(手動または自動で)遠隔制御および監視する能力を提供する、油圧、空気圧、スクリューまたは同様の延長システムが提供できる。ばね付勢部材のような支持部材300の他の実施態様も可能である。
【0108】
支持部材を収縮位置から伸張位置に移動させる前に、引張部材301の端部が支持部材に取り付けられる。引張部材301はカバーがフィールドを横切ってローラから展開される前または後に、支持部材に取り付けられてもよい。引張部材301がカバーの下に伸長し、かつ/またはカバーに取り付けられ、支持部材の対の間に取り付けられた状態で、支持部材は、収縮位置から延出位置に移動されて、カバーをスポーツフィールドの上に上昇または持ち上げられる。
【0109】
図25Aおよび25Bを参照すると、いくつかの実施態様では、前記支持部材300の各々が油圧ラム310(時に油圧シリンダとして知られる)のピストンロッド320である。油圧ラム310は、シリンダ311と、シリンダ310に沿ってストロークするピストン309と、ピストンから延びるピストンロッド320とを備える。ピストンロッドは、シリンダのシリンダヘッド312を通って延びる。ピストンロッド320は、細長い支持部材300を形成する。シリンダは、スポーツフィールド100の表面の下に配置されている。シリンダ311はスポーツフィールドに形成されたキャビティまたは穴に配置または設置されてもよく、シリンダのヘッド312は地面レベルまたは地面レベルよりわずかに下にある。この実施態様では、シリンダが収縮位置にあるピストンロッド支持部材300を収容するチャンバと考えることができる。
【0110】
キャップ(例えば、図18の500)は、図25Aに示すように、ピストンロッド300、320がシリンダ310内に後退した状態で、収縮位置にあるときにラムを覆うように設けることができる。ピストンおよびピストンロッドは図25Bに示されるように、シリンダ内の油圧によって駆動され、ピストンロッドが地面の上方でシリンダから延びる伸長位置に移動する。前述したように、引張部材301はピストンロッドが収縮位置にあるとき、ピストンロッドの頂部のフックなどのアイレット302または他の細部に取り付けられる。次に、ピストンロッドを伸長位置に駆動して、引張部材及びカバー201を上昇位置に上昇させる。
【0111】
油圧ラムのピストンロッドである各支持部材300を有するシステムの利点は、地面の穴またはキャビティが収縮位置におけるラムの長さにほぼ等しい深さを有することである。ラムの下に装置を収容するために、より深い穴または空洞を有する必要はない。
【0112】
図25Aおよび25Bに示される実施態様は、より小さなカバーシステムに適していてもよい。より大きなカバーシステムでは、支持部材としてラムピストンをラムに設けることは経済的ではない。
【0113】
図26Aおよび図26Bを参照すると、いくつかの実施態様では、各細長い支持部材300は、収縮位置にあるときにチャンバまたはハウジング321内に収納されるポールまたはポストである。細長い支持部材は、管状部材であってもよく、炭素繊維管であってもよい。炭素繊維管は剛性であり、細長い支持部材の上端に取り付けられた、またはそれに隣接した引張部材301によって引き起こされる曲げに抵抗するのに十分な剛性を提供する。炭素繊維管は、約280mmの直径を有することができる。
【0114】
細長い支持部材300は、チャンバ/ハウジング内で摺動して、図26Aに示す収縮位置と図26Bに示す伸長位置との間を移動することができる。細長い支持部材は、チャンバの内外に伸縮する。液圧ラム310のような駆動手段またはアクチュエータが、支持部材の下端に設けられて、支持部材を収縮位置と伸長位置との間で駆動する。
【0115】
駆動手段は、チャンバの底部に取り付けることができる。例えば、図示の実施態様では、駆動手段がチャンバの底部に取り付けられた液圧ラムであり、チャンバの外部にある。ラム310のピストンロッド320は支持部材300を駆動するために、チャンバ321内に延びている。ラムのシリンダヘッド312は、チャンバの底部に取り付けられてもよく、またはチャンバの底部を形成してもよい。
【0116】
油圧動力ユニット(図示せず)が設けられ、シリンダとの間で油圧流体を供給し、ピストンを収縮位置と伸長位置との間で駆動し、カバーを昇降させる。油圧動力ユニットは、油圧流体リザーバ、ポンプ、濾過、および当技術分野で知られているような、弁および油圧ラインなどの任意の他の必要な既知の構成要素を備えることができる。単動油圧ラムが図25A図26Bに示されているが、これは限定を意図するものではない。ラムは、複動式または入れ子式のラムであってもよい。
【0117】
ラックが細長い支持部材300に設けられ、ピニオンがラックに係合するラック(rack)&ピニオン(pinion)のような他のアクチュエータも可能である。電動モータのようなモータを付勢してピニオンの回転を駆動し、支持部材をチャンバから又はチャンバへ移動させることができる。ピニオンは好ましくはハウジングまたはチャンバ321の上端に、ピニオンの回転を駆動するためのモータと共に設けられ、その結果、モータへの電力がチャンバの下端に供給される必要がない。ピニオンのためのモータへの電力接続または入力は好ましくはチャンバまたはハウジングの上端に、または上端に向かって、または上端に隣接している。
【0118】
好ましくは細長い支持部材300、チャンバ321、および駆動手段310はスポーツフィールドに形成された空洞または孔内に配置または設置された単一のユニット330内に一緒に設けられ、ユニットの上端は地面または地面よりわずかに下にある。ユニットは、収縮位置と伸長位置との間で移動するための可動の細長い支持部材300を有する細長い支持部材アセンブリ330として提供できる。組立体は、組立体の上端をスポーツフィールドの表面に又はそれに隣接させて地面に設置される。
【0119】
走行手段に油圧及び/又は電力等の電力を供給するための電力接続又は入力322は、好ましくは、図26A及びBに示されるように、ユニット330の上端近辺又はその近辺に設けられており、このため、深いトレンチは、走行手段 310へのサービスを提供する必要がない。ユニットは、ユニットの頂部または頂部付近の連結部からユニットの底部の駆動手段までの1つまたは複数の電線/ワイヤまたは液圧ギャラリなどの1つまたは複数の電源線323を備えることができる。チャンバおよび/またはシリンダの壁には、油圧ギャラリおよび/または電力線を設けることができる。
【0120】
油圧式であろうと電気式であろうと、細長い支持部材300を平行に駆動するアクチュエータ310に動力を供給することができ、その結果、細長い支持部材は実質的に同時に伸長する。あるいは、1つ以上の細長い部材が収縮位置と伸長位置との間で個別に制御できる。
【0121】
ワイパーシールのようなシールをチャンバ/ハウジングと細長い支持部材との間に設けて、汚れのような破片がハウジング/チャンバに入るのを防止することができる。ハウジング/チャンバおよび/または細長い支持部材は、細長い支持部材がハウジング/チャンバ内で摺動するために、ベアリングリングなどのベアリングを備えることができる。
【0122】
いくつかの実施態様では、支持部材300の各々が半隆起フィールドカバー201の望ましい配置を得るために、特定の高さまで突出できる。いくつかの実施態様では、支持部材300が様々な高さおよび荷重パラメータに従って支持部材300を自動的に調整する能力を提供するスマート感知システムを備えることができる。例えば、引張部材の張力を監視することができ、あるいは、細長い支持部材の曲げを監視することができ(例えば、歪みゲージによって)、ポールの高さを、測定された張力または曲げによって決定することができる。ポール300は、引張部材の閾値張力またはポールの曲げに達するまで延長できる。
【0123】
上述の実施態様は、ウィンチテンションシステムのような従来のかさばる不便なシステムの必要性を排除する。その結果、システムは、より少ないメンテナンスしか必要とせず、エラーを起こしにくい。さらに、当業者には理解されるように、大きな利点でより多くの空間が、スポーツフィールド100の周辺で利用可能になる。
【0124】
上記で説明したように、いくつかの実施態様では、図3-6に示されるように、、 半隆起フィールドカバー201が、縦辺202(図3に示されるように)および第1の軸に沿って凸状(すなわち、膨らんでいる)であってもよく、横辺203(図4に示されるように)および第2の軸に沿って凹状(すなわち、たるんでいる)であってもよく、または隆起部を有する可能性がある。いくつかの実施態様ではカバーが一方の側から他方の側に傾斜してもよく、例えば、システムはスポーツフィールドの一方の側にのみ1つ以上の支持部材300を備えてもよく、またはフィールドの一方の側の支持部材が延長位置に移動されてもよく、一方、フィールドの反対側の支持部材は風向に応じて、収縮位置のままであってもよい。
【0125】
いくつかの実施態様では、湿気、汗、霜、乾燥などの蓄積を防止することによってスポーツフィールド100の質を維持するために、カバーの下のヘッドスペース205内で循環および/または熱を提供するように構成された空調および/または暖房手段が提供できる。
【0126】
本発明は半自動フィールドカバーシステムを参照して説明されてきたが、フィールドカバーは半自動フィールドカバレージおよび保護が有利である一連の用途に適用可能であることが当業者には理解されるのであろう。例えば、このシステムは正確で、信頼性があり、自動化されたシステムが有利である任意の用途に適用され得る。フィールドカバーの展開の精度および効率を高めることは、不正確で、遅く、不便な従来の展開プロセスのために、以前に経験したことがあるスポーツフィールドへの損傷を回避する。
【0127】
本発明は限定されるものではないが、以下を含む多くの利点を達成するカバーシステムを提供する:
・ 延長ポールが、グラウンドマンによってポールの移動が開始されると、自動的にカバーを持ち上げるので、カバーの効率的/迅速な展開および回収;
・低レベルの人力を必要とし、例えば、2~3人の配備で、回収することができる;
・ 配備および回収は、従来技術のシステムと比較して非常に高速である。この手段、カバーはいつでも展開することができる。例えば、カバーは、雨がくると、クリケットの試合中に迅速に展開できる。雨が過ぎると、カバーを迅速に回収して、遊びを続けることができる。カバーは毎晩展開され、毎朝回収されて、草の温度を維持し、霜を避けることができる。フットボール場では約30分、クリケットピッチでは約15分でカバーを地上に上げるなどの展開が完了すると予想される;
・ 使用されていないときに地下にポール/細長い支持部材を有することは、収納および重い機器の移動/輸送に関する健康および安全の問題を回避する;
・カバーを上げることによって、水は高架カバーから、ドレンが位置するスポーツフィールドの縁部領域に流出することができる;
・ カバーの表面に水が付着していないため、地面に平らに置かれたカバーに比べてカバーの回収がはるかに迅速になる;
・地面に平らに横たわるアンダーカバーにできる汗やカビを避ける;
・カバーが展開されている間に、マーキング、ローリング、芝刈り、および他の地盤メンテナンスが実行されることを可能にする高さまで持ち上げることができる;
・ポールが伸びるにつれて、傾斜する支持体がカバーまたはガイラインを引っ張る。
【0128】
前述のことから、満たされるべき品質及び効率要件の両方を向上させる半自動フィールドカバーシステムが提供されることが理解されるであろう。
【0129】
文脈がそぐわないことを明確に要求しない限り、説明全体を通して、「備える」、「含む」などの語は排他的または網羅的な意味ではなく、包括的な意味で、すなわち、「含むが、これに限定されない」という意味で解釈されるべきである。
【0130】
本発明を例として、その可能な実施態様を参照して説明したが、本発明の範囲から逸脱することなく、本発明に修正または改良を加えることができることを理解されたい。本発明はまた、本出願の明細書において、個々にまたは集合的に、前記部分、要素、または特徴のうちの2つ以上の任意のまたはすべての組み合わせにおいて言及されるか、または示される部分、要素、および特徴からなると広く言うことができる。さらに、既知の等価物を有する本発明の特定の構成要素または整数を参照した場合、そのような等価物は、あたかも個別に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。
【符号の説明】
【0131】
100:スポーツフィールド
101、102:スポーツフィールド100の側面
101:縦辺
102:横辺
200:半自動フィールドカバーシステム
201:カバー付きローラ
201:フィールドカバー
202:縦辺
203:横辺
204:アンカーコーナー
204:固定コーナー
205:ヘッドスペース
300:ポール
300:支持部材
301、304:引張部材
301:ガイライン
302:アイレット
302:取り付けアイレット/接続点
303:リール
304:ケーブルまたはロープ
304:ステー
306:地下収納庫
307:カバーまたは蓋
309:ピストン
310:シリンダ
310:走行手段
310:油圧ラム
311:シリンダ
312:シリンダヘッド
320:ピストンロッド
321:チャンバ
322:電力接続又は入力
323:電源線
330:ユニット
330:支持部材アセンブリ
400:キャビネット
400:地下キャビネット
401:ローラ
402:原動機またはアクチュエータ
403:原動機またはアクチュエータ
404:排水システム
405:カバー
405:キャビティカバー
405:カバー
406:保持手段
406:保持手段/クレードル
407:ホイール
408:モータ付き台車またはトロリー/トランドラ
409:フレーム
409:モータ
410:ゴムローラ
410:シャフト
500:穴
500:地面の穴/空洞
501:リム
502:取り外し可能なキャップ
600:機械的固定手段
600:固定手段
700:ポータブル支持構造
図A
図B
図C
図D
図E
図F
図G
図H
図I
図J