(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G01F 1/00 20220101AFI20220809BHJP
G01F 1/704 20060101ALI20220809BHJP
G01F 15/06 20220101ALI20220809BHJP
G01F 23/2962 20220101ALI20220809BHJP
G01P 5/18 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
G01F1/00 F
G01F1/704
G01F15/06
G01F23/2962
G01P5/18 F
(21)【出願番号】P 2020565898
(86)(22)【出願日】2018-11-29
(86)【国際出願番号】 KR2018014987
(87)【国際公開番号】W WO2020101104
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2020-11-18
(31)【優先権主張番号】10-2018-0139116
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520453548
【氏名又は名称】ハイドロセム
(73)【特許権者】
【識別番号】519391907
【氏名又は名称】リパブリック オブ コリア(ナショナル ディザスター マネジメント リサーチ インスティチュート)
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ビョン マン
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ホ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン ス
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,テ ソン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,ジェ スン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヒョン ソク
【審査官】岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-169968(JP,A)
【文献】特開2006-258575(JP,A)
【文献】特開2004-219179(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104297516(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01P 5/00- 5/26
G01P13/00-13/04
G01F 1/00- 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定手段によって測定された水位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングして河川の水位を算出する水位測定装置;
河川流速測定現場の連続映像を獲得する映像獲得装置;
前記映像獲得装置の映像を利用してリアルタイムに表面流速を計測し、水位測定装置から計測水位の伝送を受けて断面資料とともにリアルタイムに流量を計測する映像分析PC;
ウェブ基盤のリアルタイム流量計測結果伝送および表出のための流量算出および管理サーバー;
を含
み、
前記水位測定装置は、
超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信して超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度を基準として測定対象の表面との距離を測定する超音波センサ部と、
前記超音波センサ部の測位資料をフィルタリングして小河川の荒い水面の波紋による水位測定不確かさを最小化できるようにする測位資料フィルタリング部と、
を含み、
前記測位資料フィルタリング部は、
測定された測位資料で任意の位置での平滑化された値を推定する平滑値推定部と、
推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算する平滑化最確値計算部と、
それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する残差算定部と、
それぞれの点で最適帯域幅を算定する最適帯域幅算定部と、
初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する帯域幅選択部と、
平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する最終平滑化最確値算定部と、を含むことを特徴とする、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システム。
【請求項2】
前記水位測定装置は、
GPS衛星から河川水位測定装置の設置位置によるGPS情報を受信するGPS受信部と
、
前記GPS受信部で受信されたGPS情報に含まれた高度情報および
前記測位資料フィルタリング部でフィルタリングされた
前記超音波センサ部で測定された距離情報および構造物と測定対象の底との距離情報を利用して測定対象の底から測定対象の水面に至る距離である水位を算出する水位算出部
と、を
さらに含むことを特徴とする、請求項1に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システム。
【請求項3】
前記映像分析PCは、
前記映像獲得装置の映像データを正規化するために動的に連続映像のフレームを抽出し、抽出されたフレームを映像変換してホモグラフィ(Homography)算定をする映像変換分析部と、
分析地点の分析領域を抽出する分析領域抽出部と、
前記分析領域抽出部で抽出された分析地点の分析領域映像を通じてピクセル流速を算定するピクセル流速算定部と、
前記ピクセル流速算定部で算定されたピクセル流速を実際流速に換算する実際流速算定部と、
測定された水位資料をフィルタリングして河川の水位を算出する水位測定部と、
前記実際流速算定部の実際流速および
前記水位測定部の水位情報を利用してリアルタイム流量算出を遂行する流量算定部を含
み、
前記映像変換分析部は、
ホモグラフィ(Homography)算定のために、入力点の平均X座標とY座標を算定して該当座標を原点に移動させ、入力点と平均X座標とY座標間の距離を変換して映像データを正規化(Normalize)することを特徴とする、請求項1に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システム。
【請求項4】
前記ピクセル流速算定部はオプティカルフローを適用した表面流速場算定のために、
指定された格子設定を呼び出して分析する映像の個数(N)と分析結果を保存する配列宣言をして映像を配列に保存し、
映像間分析を格子点の個数だけ繰り返して表面流速場算定をすることを特徴とする、請求項
3に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システム。
【請求項5】
前記ピクセル流速算定部は地点流速算定のために、
映像と格子点変数宣言をし、格子点の位置から映像抽出をしてピクセル流速算定をし、
格子点位置とピクセル流速、フィルタ係数変数を定めて、地点流速算定時に算定された誤差がフィルタ係数より大きいとフィルタリングをして地点流速算定をすることを特徴とする、請求項
3に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システム。
【請求項6】
映像獲得装置で撮影される映像歪み補正のために、
水位が変わってもカメラが見る参照点の映像座標が変わらないように4個の参照点を堤防高さに設置し、
カメラの実際の座標(Xc、Yc、H)、カメラと水面までの高さ(H)および堤防上の参照点(A)の実際の座標(X
0、Y
0、Z
0)を利用して水の表面と同じ高さの点A’の実際の座標(X’
0、Y’
0、Z’
0)を求めることを特徴とする、請求項
3に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システム。
【請求項7】
河川流速測定現場の連続映像を獲得する段階;
獲得された映像データを正規化するために動的に連続映像のフレームを抽出し、抽出されたフレームを映像変換してホモグラフィ(Homography)算定を遂行する映像変換分析段階;
分析地点の分析領域を抽出し、抽出された分析地点の分析領域映像を通じてピクセル流速を算定する段階;
算定されたピクセル流速を実際流速に換算してこれを利用して流量算出をする段階;
測位フィルタリング過程を経て算出された水位情報を受けてウェブサーバーのウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当流量および水位情報をウェブサーバーのウェブページを通じて提供する段階;を含
み、
前記映像変換分析段階は、
ホモグラフィ(Homography)算定のために、入力点の平均X座標とY座標を算定して該当座標を原点に移動させ、入力点と平均X座標とY座標間の距離を変換して映像データを正規化(Normalize)することを特徴とする、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項8】
ピクセル流速を算定する段階でオプティカルフローを適用した表面流速場算定のために、
M個の個数を有する分析する点で構成された格子変数を定義する段階と、
あらかじめ指定された格子設定を呼び出して分析する映像の個数(N)と分析結果を保存する配列を宣言する段階と、
カメラを通じて映像を配列に保存する段階と、
映像間分析を格子点の個数だけ繰り返して分析結果を配列に保存する段階
と、を含むことを特徴とする、請求項
7に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項9】
ピクセル流速を算定する段階で地点流速算定のために、
映像と格子点変数宣言をし、格子点の位置から映像抽出をする段階と、
オプティカルフローピクセル流速算定アルゴリズムを適用して、格子点位置とピクセル流速、フィルタ係数変数宣言をして格子点位置とピクセル流速を実際流速に変換する段階と、
算定された流速誤差がフィルタ係数より大きいとフィルタリングをし、そうでなければ流速算定結果を出力する段階
と、を含むことを特徴とする、請求項
7に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項10】
ピクセル流速を算定する段階で、
ピクセル流速算定のための式が
【数1】
で定義され、
ここで、Iは映像のピクセル値、xはX方向座標、yはY方向座標、tは時間、
δxはX方向座標の変化量、δyはY方向座標の変化量、δtは時間の変化量であることを特徴とする、請求項
7に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項11】
ピクセル流速算定のための式が、
【数2】
の右項をテイラー展開した
【数3】
で整理され、
右項の微分式の合計が0にならなければならないことを利用してピクセル流速算定のための式は
【数4】
で定義され、
ここで、I
xは映像のX方向微分行列、I
yは映像のY方向微分行列、V
xはX方向ピクセル速度、V
yはY方向ピクセル速度、I
tは映像の時間微分行列であることを特徴とする、請求項
10に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項12】
ピクセル流速算定のための式は、
【数5】
で定義され、
ここで、
【数6】
q
nはn番目のピクセル、nは映像のピクセル個数であることを特徴とする、請求項
11に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項13】
算定されたピクセル流速を実際流速に換算してこれを利用して流量算出をする段階で実際流速は、
【数7】
であり、
ここで、V
γは実際流速であり、V
pはピクセル流速、LPPはピクセル当たりの距離、Kはスケールファクターであることを特徴とする、請求項
7に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項14】
算定されたピクセル流速を実際流速に換算してこれを利用して流量算出をする段階で、
分析地点の水深と実際流速を活用して
【数8】
で流量を算出し、
ここで、Qは流量であり、A
iは分析地点の単位面積、V
iは分析地点の流速であることを特徴とする、請求項
7に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項15】
測位フィルタリング過程を経て算出された水位情報を、
超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信する段階と、
超音波センサで受信された測位資料をフィルタリングするために、任意の位置での平滑化された値を推定し、推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算し、それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する段階と、
それぞれの点で最適帯域幅を算定し、初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する段階と、
平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する段階と、
フィルタリングを経た測位資料を利用して超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度を基準として測定対象の表面との距離を計算して水位を算出する段階
と、を含んで算出することを特徴とする、請求項
7に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項16】
測位資料をフィルタリングするための任意の位置での平滑化された値を推定するために、
散布図で任意の
【数9】
位置での平滑化された値である
【数10】
は最小二乗法を活用した局部的な回帰分析を通じて推定され、
【数11】
ここで、Nは
【数12】
周囲の局地的な帯域幅を意味し、位置ごとに最適化されるようにし、
特定帯域幅Jが与えられ、帯域幅内の変数の個数がNであれば局地的線形回帰追跡者は
【数13】
であり、
ここで、
【数14】
と
【数15】
は
【数16】
で存在する局地的な資料の線形回帰で求めることができ、
【数17】
は位置
【数18】
に該当する平滑化された最確値となることを特徴とする、請求項
15に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項17】
局地的に適合化された帯域幅(locally adaptive bandwidth)と連動する平滑化された最確値を算出するために、x位置で観測値y=f(x)と帯域幅をJ(x)とする時、
【数19】
のように推定誤差の二乗が最小になるようにするJ(x)とf(x)を算出することを特徴とする、請求項
16に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項18】
推定誤差の二乗が最小になるようにするために全体の資料数がnである場合、
【数20】
間の多様な大きさの初期固定帯域幅(J)に対して複数の平滑化された最確値f(x)を計算し、残差算定部でそれぞれの帯域幅Jに対して、
【数21】
の形態の残差(cross-validated residual)を算定し、
この時、
【数22】
であることを特徴とする、請求項
17に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項19】
J=0.2nの帯域幅を有する
【数23】
に対して導き出された
【数24】
を平滑化(smooth)した結果として
【数25】
を導き出し、それぞれの点で最適帯域幅(optimal bendwidth)、
【数26】
を算定するために、
【数27】
で計算し、
特定
【数28】
で複数の帯域幅Jに対する導き出された最確誤差
【数29】
のうち
【数30】
に該当するJ値がすなわち最適帯域幅
【数31】
になることを特徴とする、請求項
18に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【請求項20】
各
【数32】
に対する
【数33】
は再びJ=0.2n帯域幅で平滑化された後、初期投入された帯域幅のうち
【数34】
と最も近い帯域幅を、
【数35】
で選択し、
求めておいた
【数36】
に対して選択された二つの初期帯域幅
【数37】
に該当する平滑化された最確値をそれぞれ
【数38】
とする時、二つの値を活用して線形補間を通じて
【数39】
を
【数40】
で求め、
【数41】
に該当する最終平滑化された最確値
【数42】
は再びJ=0.5n帯域幅で平滑化された値を使うことを特徴とする、請求項
19に記載のCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は河川の流量の算出に関し、具体的には小河川に最適化された映像基盤自動流量計測でリアルタイム状況対応のための現場映像を提供し、水位および流速情報を収集して流量をリアルタイムに計測できるようにした、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在韓国には22,823個の小河川が全国各地に分布しているにも関わらず、これを管理できる公務員の数は絶対的に足りないのが実情である。
【0003】
このような理由から、現在まで政府が直接管理する国家河川でのみ計測が行われたが、生活の質の向上による地域共同体の小河川の洪水の被害低減の要求が増加しており、少ない人員によっても計測が可能な自動化計測技術が要求される。
【0004】
河川を管理するのに必要な水門資料には多様なものがあるが、その中で流域の降雨資料と河川の水位および流量資料が最も核心となる。
【0005】
流域の降雨は多様な雨量計を通じて持続的かつ自動的に測定されており、測定資料の頻度や正確度面で現在適切に測定が行われている。
【0006】
反面、河川の水位と流量資料は計測の困難性のため、降雨測定に比べて計測の頻度や測定正確度が相当落ちているのが現実である。
【0007】
特に流量測定は非常に難しい。自動化のためにH-ADCPを利用する観測所も多くあるが、全体流量を測定するのではないため相当部分を補正に依存しなければならない。
【0008】
現在韓国では水位を測定し、ここにあらかじめ作っておいた水位-流量曲線を適用して流量に換算する方法を主に採択している(Hydrological Survey Center、2014)。
【0009】
反面、水位測定は流量測定に比べて自動化が容易であるため比較的容易にまた、持続的に行われている。
【0010】
韓国の水位測定は通常浮子式水位計、圧力式水位計、超音波式水位計などによって行われている。
【0011】
超音波水位測定装置は超音波を測定しようとする水面の方向に出力した後、水面で反射して戻ってくる超音波を感知し、これを利用して水面の高さを算出するものである。
【0012】
河川の規模が大きい国家河川と地方河川の場合は洪水時の時間の変化による河川の水位の変化が比較的緩やかに増加するため、水位の計測結果を一つの曲線で提示することができる。
【0013】
しかし、小河川の場合、洪水時に流出が急激に発生し、その殆どは傾斜が急であるため水面が非常に荒い流れ特性を示す。このような理由から、いかに性能が良い水位計測センサを利用するとしても小河川の洪水時の水位の計測結果が非常に不規則に測定されざるを得ない限界を有している。
【0014】
したがって、小河川の洪水時の水位の計測結果の正確度が非常に落ちざるを得ず、これを活用した小河川の流量計側および洪水予警報システムの信頼度にも直接的に影響を及ぼすため、洪水時の小河川の水位の計測結果に対する品質管理のためのフィルタリング技術が必要である。
【0015】
そして、河川流速測定に関して説明すると次の通りである。
【0016】
一般的に河川に流れる流水の流速を測定するために、平水時にはプロペラ流速計、カップ型流速計、または電磁流速計などの検知器を利用する方法が、洪水時には浮子観測法が多く利用されている。
【0017】
平水時の流速測定に利用される流速計は専ら一点での流速のみを測定できるだけであって、渦流の形成や流向 の分析などが困難な問題を有している。
【0018】
したがって、万一、河川の全幅にかけての流速を測定しようとする場合、多くの時間、努力、および費用がかかることになる。
【0019】
一方、河川に洪水が発生する場合、流速が速く水深が深いため、接近するのに多くの危険が伴われる。このため、プロペラ流速計や電磁流速計などの検知器を水中に入れなければならない従来の流速計は洪水の時には使い難い短所がある。
【0020】
反面、洪水時に多く利用される浮子観測法は人員の問題、機敏性の欠如(尖頭流量の欠測可能性が高い点)、連続観測が不可能な点、浮子が流れの流速を正確について行くかという追随性の問題、浮子の長さ選択の問題などによって、高正確度の観測を期待できないのが現実である。
【0021】
特に、小河川は国家および地方河川と異なって、流域面積が小さく、傾斜が急であるため尖頭到達時間が非常に短く、流れなどが複雑であるため浮子を利用した計測方法は信頼度が落ちる。併せて、小河川では浮子を利用するほどの一定の長さの直線区間と計測のための安全場所を探すことが困難であるため、小河川で活用可能な非接触式計測技術が要求される。
【0022】
このように、生活の質の向上による地域共同体の小河川の洪水の被害低減の要求が増加しており、少ない人員によっても計測が可能な自動化計測技術が要求される。
【0023】
したがって、このような計測を自動化したり容易にする方法が多様に摸索されてきた。その中で表面映像流速測定法は従来方法の多様な問題点を解消できる可能性が高い方法である。
【0024】
表面映像流速測定法とは、河川の表面を撮影した航空写真やビデオ映像などで河川の表面映像を抽出して流速を算定することである。
【0025】
表面映像流速測定法は大きく映像パーティクル一致法(template pattern matching)を利用する方法と時空間映像(STI、spatio-temporal image)を利用する方法に分けることができる。
【0026】
映像パーティクル一致法は粒子映像流速計測法(PIV、Particle Image Velocimetry)に基づいて、一対の映像を利用して河川の表面の2次元流速分布を計測する方法である。
【0027】
このような映像パーティクル一致法はフレームを一定の大きさのブロックに分け、現在のブロックと最も類似する明暗値を有するブロックを次のフレームで探して移動距離を計算する方法であり、移動距離ベクター推定の正確度を高めるためにはブロック周辺のすべての変位に対して平均絶対値の差を計算しなければならないが、この時、ウインドウの大きさが大きくなるほど多くの演算時間が要求されてリアルタイム流速の測定が難しい。
【0028】
一方、時空間映像分析法は多数枚の連続した映像(時空間映像)を一度に分析してその時間の間の平均流速を分析することである。
【0029】
時空間映像を利用する例としては、時空間映像流速計測法(STIV、Space-Time Image Velocimetry)が挙げられる。
【0030】
ただし、STIVは実用性を高めるために計測対象を主流方向成分のみに限定して流速の横断分布を計測する問題点を有している。
【0031】
また、時空間映像分析法は映像内の連続する多くのピクセルの明暗値が時間により変化するのを計算して流速を算定する方法であって、一定時間の間のピクセルの明暗値を求めなければならないため、時間平均した流速を計算するには優秀であるが河川の水面の波紋が多い場合、雑音が多く発生して正確度が落ち得る。
【0032】
特に、明暗値を時間平均しなければならないため計算量が多く、リアルタイム流速の測定に適用するには限界がある。
【0033】
このような従来技術の流速測定方法は映像獲得および映像の分析過程が複雑であり、参照点の測量が必要であるためリアルタイム自動流速測定が難しい。
【0034】
特に、従来技術での映像獲得および映像の分析過程での映像変換には2次元投影座標変換法および3次元投影座標変換法が使われている。
【0035】
2次元投影座標変換法は水面と同じ高さの参照点が最小4個必要であり、水位の変化により参照点の高さを再設定することが必要であるが、参照点の再設定が難しいため誤差が多く発生する問題がある。
【0036】
また、3次元投影座標変換法は高さが異なる参照点6個と水面と同じ高さの参照点1個か必要であり、水位の変化により新しいマッピング係数の適用が必要である。
【0037】
このような3次元投影座標変換法は、高さが異なる6個の参照点より水位が上昇する場合には適用が不可能であり、参照点が多いため測量誤差による正確度の低下問題がある。
【0038】
以上で詳察した通り、小河川を効率的に管理するための水位、流速、流量計測のための新しい技術の開発が要求されており、計測および算出された河川情報の接近および検索などの活用性を高めるための新しい河川管理システムの構築が要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0039】
本発明はこのような従来技術の河川流量算出技術の問題を解決するためのもので、小河川に最適化された映像基盤自動流量計測でリアルタイム状況対応のための現場映像を提供し、水位および流速情報を収集して流量をリアルタイムに計測できるようにした、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法を提供することにその目的がある。
【0040】
本発明は現場の断面情報、分析時間、分析間隔、分析領域に対してカメラが収集した連続映像からピクセル流速を算出し、これを実際の物理的な流速に換算してこれを利用してリアルタイム自動流量算出をして効率性および正確性を高めた、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法を提供することにその目的がある。
【0041】
本発明は映像変換時に実際の座標と映像座標間の関係式をマトリックス形態で保存し、ピクセル流速で算定された流速をマトリックスを活用して実際流速に変換して流速算定の正確性を高め、これを利用してリアルタイム自動流量算出をして効率性および正確性を高めた、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法を提供することにその目的がある。
【0042】
本発明はピクセル流速算定をし、格子点位置とピクセル流速、フィルタ係数変数を定めて、地点流速算定時に算定された誤差がフィルタ係数より大きいとフィルタリングをして地点流速算定の正確度を高めたオプティカルフロー映像処理を利用してリアルタイム自動流量算出の効率性および正確性を高めた、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法を提供することにその目的がある。
【0043】
本発明は河川の水位の変化を考慮した映像歪み補正のための方法を適用して、水位が変わってもカメラが見る参照点の映像座標が変わらないようにして、測量した実際の座標と変換結果の誤差が発生しないようにして正確な映像歪み補正を可能にした、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法を提供することにその目的がある。
【0044】
本発明は水位測定手段の測位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングして正確度を高めた水位情報をリアルタイムに提供できるようにした、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法を提供することにその目的がある。
【0045】
本発明は算出された流量および水位情報をウェブサーバーのウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当結果をウェブサーバーのウェブページを通じて提供して河川管理の効率性を高めることができるようにした、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法を提供することにその目的がある。
【0046】
本発明の目的は以上で言及した目的に制限されず、言及されていないさらに他の目的は下記の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0047】
このような目的を達成するための本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムは、測定手段によって測定された水位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングして河川の水位を算出する水位測定装置;河川流速測定現場の連続映像を獲得する映像獲得装置;前記映像獲得装置の映像を利用してリアルタイムに表面流速を計測し、水位測定装置から計測水位の伝送を受けて断面資料とともにリアルタイムに流量を計測する映像分析PC;ウェブ基盤のリアルタイム流量計測結果伝送および表出のための流量算出および管理サーバー;を含むことを特徴とする。
【0048】
他の目的を達成するための本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計測方法 は、河川流速測定現場の連続映像を獲得する段階;獲得された映像データを正規化するために動的に連続映像のフレームを抽出し、抽出されたフレームを映像変換してホモグラフィ(Homography)算定を遂行する段階;分析地点の分析領域を抽出し、抽出された分析地点の分析領域映像を通じてピクセル流速を算定する段階;算定されたピクセル流速を実際流速に換算してこれを利用して流量算出をする段階;測位フィルタリング過程を経て算出された水位情報を受けてウェブサーバーのウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当流量および水位情報をウェブサーバーのウェブページを通じて提供する段階;を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0049】
このような本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法は次のような効果を有する。
【0050】
第1に、小河川に最適化された映像基盤自動流量計測でリアルタイム状況対応のための現場映像を提供し、水位および流速情報を収集して流量をリアルタイムに正確に計測できるようにする。
【0051】
第2に、現場の断面情報、分析時間、分析間隔、分析領域に対してカメラが収集した連続映像からピクセル流速を算出し、これを実際の物理的な流速に換算してこれを利用してリアルタイム自動流量算出をして効率性および正確性を高める。
【0052】
第3に、ピクセル流速算定をし、格子点位置とピクセル流速、フィルタ係数変数を定めて、地点流速算定時に算定された誤差がフィルタ係数より大きいとフィルタリングをして地点流速算定の正確度を高める。
【0053】
第4に、河川の水位の変化を考慮した映像歪み補正のための方法を適用して、水位が変わってもカメラが見る参照点の映像座標が変わらないようにして、測量した実際の座標と変換結果の誤差が発生しないようにして正確な映像歪み補正を可能にする。
【0054】
第5に、水位測定手段の測位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングして正確度を高めた水位情報をリアルタイムに提供できるようにする。
【0055】
第6に、算出された流量および水位情報をウェブサーバーのウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当結果をウェブサーバーのウェブページを通じて提供して河川管理の効率性を高めることができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0056】
【
図1a】CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムの全体構成図。
【
図1b】本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムの詳細構成図。
【
図2】本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側方法を示したフローチャート。
【
図3】本発明に係るオプティカルフローを活用した表面流速場算定方法を示したフローチャート。
【
図4】本発明に係る地点流速算定のための方法を示したフローチャート。
【
図5】本発明に係るピクセル流速算定のための方法を示したフローチャート。
【
図6】本発明に係るピクセル流速算定時の微分関数。
【
図7】本発明に係るピクセル流速算定時の微分関数。
【
図8】河川の水位の変化を考慮した映像歪み補正のための方法を示した構成図。
【
図9】河川の水位の変化を考慮した映像歪み補正のための方法を示した構成図。
【
図10】河川の水位の変化を考慮した映像歪み補正のための方法を示した構成図。
【
図11】本発明に係るリアルタイム自動流量計側システムの測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置の構成図。
【
図12】本発明に係る測位資料フィルタリング部の詳細構成図。
【
図13】本発明に係るリアルタイム自動流量計側システムの測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0057】
以下、本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法の好ましい実施例に関して詳細に説明すると次の通りである。
【0058】
本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法の特徴および利点は以下での各実施例に対する詳細な説明を通じて明白になるであろう。
【0059】
図1aはCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムの全体構成図であり、
図1bは本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムの詳細構成図である。
【0060】
現在までの流量計側は人が現場で水理量資料を不連続的に計測し、計測結果を装備に保存した後にPCに資料をダウンロードして流量を計測する方法であるため、自動化に困難があった。
【0061】
したがって、本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法では、小河川の流速および水位などの水理量資料の連続無人計測、水理量計測結果のリアルタイム収集および流量計測、ウェブ基盤のリアルタイム流量計測結果伝送および表出のための構成を含む。
【0062】
本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法は、水位、流速などを自動で計測するための装置だけでなく計測された資料をリアルタイムに分析して流量を計測および伝送する構成を含む。
【0063】
本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法は、リアルタイム流量算出の効率性および正確性を高めるために次のような技術的特徴を含むことができる。
【0064】
本発明は現場の断面情報、分析時間、分析間隔、分析領域に対してカメラが収集した連続映像からピクセル流速を算出し、これを実際の物理的な流速に換算する構成を含むことができる。
【0065】
本発明はオプティカルフロー映像処理のための構成を含み、これは一フレームの特定の位置の明暗値分布と次のフレームでの明暗値分布が最もよくマッチングされる個所を探して移動距離を計算するものである。
【0066】
このように映像内の各ピクセルの明暗値を利用して移動距離を計算するため時間が非常に短いという長所があり、河川での急激な流量変化時にもリアルタイム流速を非常に短い時間に計算できるためLSPIVとSTIV方法で遂行できない河川のリアルタイム流速の測定に効果的に適用され得る。
【0067】
このために本発明は映像変換時に実際の座標と映像座標間の関係式をマトリックス形態で保存し、ピクセル流速で算定された流速をマトリックスを活用して実際流速に変換する構成を含むことができる。
【0068】
本発明はあらかじめ指定された格子設定を呼び出して分析する映像の個数(N)と分析結果を保存する配列(マトリックス)宣言をして映像を配列に保存し、映像間分析を格子点の個数だけ繰り返して表面流速場算定の正確度を高める構成を含むことができる。
【0069】
本発明はピクセル流速算定をし、格子点位置とピクセル流速、フィルタ係数変数を定めて、地点流速算定時に算定された誤差がフィルタ係数より大きいとフィルタリングをする構成を含むことができる。
【0070】
本発明は表面流速を計測するために2次元投影座標変換プログラムと相互相関法を使うものであって、歪んだ映像を正射映像に変換する映像変換構成および、相互相関法(相関領域の大きさ内の明暗値分布の類似性を探索して追跡者群の変位を計算)プログラムで表面流速を計測する映像分析、計測された流速資料のうち相関係数が低い結果を除去するフィルタリング、計測された流速資料を時間平均して計測結果として保存する構成を含むことができる。
【0071】
本発明は河川の水位の変化を考慮した映像歪み補正のための方法を適用して、水位が変わってもカメラが見る参照点の映像座標が変わらないようにして、測量した実際の座標と変換結果の誤差が発生しないようにして正確な映像歪み補正を可能にする構成を含むことができる。
【0072】
また、本発明は河川水位測定を正確性を高めるために計測した小河川の洪水位資料をフィルタリングできるアルゴリズムを含み、荒い水面の波紋による水位測定不確かさを最小化できる水位資料補正アルゴリズムを含むことができる。
【0073】
特に、計測した水位資料をシステムコントローラおよびサーバーPCに有線/無線伝送して自動流量計側プログラムの入力資料として活用できるようにし、水位計測資料はリアルタイム水位および流量表出ウェブサービスを通じてリアルタイムに確認できるようにする。
【0074】
そして、オープンソースを基盤とした単一ボードマイクロコントローラを利用するアルドゥイーノ(Arduino)基盤の河川水位測定装置を構成して開発および適用環境を改善できるようにする。
【0075】
本発明に係る自動流量計側のためのシステムには、水位測定装置100、CCTVのような映像獲得装置200、映像分析PC300、資料伝送のための流量算出および管理サーバー400が含まれる。
【0076】
図1aでのように、測定手段によって測定された水位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングして河川の水位を算出する水位測定装置100と、河川流速測定現場の連続映像を獲得する映像獲得装置200と、映像獲得装置200の映像を利用してリアルタイムに表面流速を計測し、水位測定装置100から計測水位の伝送を受けて断面資料とともにリアルタイムに流量を計測する映像分析PC300と、ウェブ基盤のリアルタイム流量計測結果伝送および表出のための流量算出および管理サーバー400を含む。
【0077】
このような構成を有する本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムは、小河川の流速および水位などの水理量資料の連続無人計測を遂行し、水理量計測結果のリアルタイム収集および流量計測を遂行し、ウェブ基盤のリアルタイム流量計測結果伝送および表出を遂行する。
【0078】
本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムは、具体的には、
図1bでのように、河川流速測定現場の連続映像を獲得する映像撮影部10と、映像撮影部10の映像データを正規化するために動的に連続映像のフレームを抽出し、抽出されたフレームを映像変換してホモグラフィ(Homography)算定をする映像変換分析部20と、分析地点の分析領域を抽出する分析領域抽出部30と、分析領域抽出部30で抽出された分析地点の分析領域映像を通じてピクセル流速を算定するピクセル流速算定部40と、ピクセル流速算定部40で算定されたピクセル流速を実際流速に換算する実際流速算定部50と、測定された水位資料をフィルタリングして河川の水位を算出する水位測定部70と、実際流速算定部50の実際流速および水位測定部70の水位情報を利用してリアルタイム流量算出を遂行する流量算定部60を含む。
【0079】
このような構成を有する本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムのリアルタイム流量計測方法は次の通りである。
【0080】
図2は、本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側方法を示したフローチャートである。
【0081】
まず、河川流速測定現場の連続映像を獲得する。(S201)
引き続き、獲得された映像データを正規化するために動的に連続映像のフレームを抽出し、抽出されたフレームを映像変換してホモグラフィ(Homography)算定を遂行する。(S202)
そして、分析地点の分析領域を抽出し、抽出された分析地点の分析領域映像を通じてピクセル流速を算定する。(S203)
引き続き、算定されたピクセル流速を実際流速に換算してこれを利用して流量算出を遂行する。(S204)
そして、測位フィルタリング過程を経て算出された水位情報を受けてウェブサーバーのウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当流量水位情報をウェブサーバーのウェブページを通じて提供する。(S205)
このような本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法のオプティカルフロー映像処理を利用する河川流速測定および測位資料フィルタリングを通じての河川の水位測定に関して具体的に説明すると次の通りである。
【0082】
映像変換分析部20は回転、スケール、平行性保存は原点[0、0]を基準として発生するため、ホモグラフィ(Homography)算定のために映像データを正規化(Normalize)するものである。
【0083】
映像データの正規化は入力点の平均X座標とY座標を算定して該当座標を原点に移動させ、入力点と平均X座標とY座標間の距離を変換することである。
【0084】
ホモグラフィ(Homography)算定を具体的に説明すると次の通りである。
【0085】
数学式1はホモジーニアス(Homogeneous)形態を示したものである。
【0086】
【0087】
ここで、x、yは映像変換前の座標であり、x’、y’は映像変換後の座標、h11、h12、h13、h21、h22、h23、h31、h32は映像変換に必要な媒介変数である。
【0088】
数学式2および数学式3はホモグラフィ(Homography)算定のための形態を示したものである。
【0089】
【0090】
【0091】
そして、ピクセル流速算定部40はオプティカルフローを適用した表面流速場算定のために、あらかじめ指定された格子設定を呼び出して分析する映像の個数(N)と分析結果を保存する配列(マトリックス)宣言をして映像を配列に保存し、映像間分析を格子点の個数だけ繰り返して表面流速場算定の正確度を高める。
【0092】
そして、ピクセル流速算定部40は地点流速算定のために、映像と格子点変数宣言をし、格子点の位置から映像抽出をしてピクセル流速算定をし、格子点位置とピクセル流速、フィルタ係数変数を定めて、地点流速算定時に算定された誤差がフィルタ係数より大きいとフィルタリングをして地点流速算定の正確度を高める。
【0093】
本発明は分析地点を中心にした分析領域の映像を通じてピクセル流速を算定するために次のようなピクセル流速算出構成を含む。
【0094】
客体の明るさ値は短い時間が過ぎても変わらないという仮定と各映像の動きは非常に小さいためピクセル流速算定のための式を数学式4でのように定義することができる。
【0095】
【0096】
ここで、Iは映像内ピクセルの明暗値、xはX方向座標、yはY方向座標、tは時間、δtは時間の変化量である。
【0097】
数学式4の右項をテイラー展開をすると、
【0098】
【0099】
で整理される。
【0100】
数学式4と数学式5を同時に満足するためには数学式5の右項の微分式の合計が0にならなければならない。
【0101】
【0102】
したがって、ピクセル流速算定のための式は次のように定義される。
【0103】
【0104】
ここで、Ixは映像のX方向微分行列、Iyは映像のY方向微分行列、VxはX方向ピクセル速度、VyはY方向ピクセル速度、Itは映像の時間微分行列である。
【0105】
数学式7を通じてピクセル速度を求めるためには数学式8のような行列式の形態に変換して解く。
【0106】
【0107】
ここで、
【0108】
【0109】
qnはn番目のピクセル、nは映像のピクセル個数である。
【0110】
そして、実際流速算定部50でピクセル流速を実際流速に換算する過程は数学式9のように定義される。
【0111】
【0112】
ここで、Vγは実際流速であり、Vpはピクセル流速、LPPはピクセル当たりの距離、Kはスケールファクターである。
【0113】
そして、ピクセル当たりの距離は数学式10のように定義される。
【0114】
【0115】
ここで、LPPはピクセル当たりの距離、Nは映像変換の参照点の個数、Lγは映像変換の隣り合う両参照点がなす物理距離、Lpは映像変換の隣り合う両参照点がなすピクセル距離である。
【0116】
そして、スケールファクターは数学式11のように定義される。
【0117】
【0118】
ここで、Kはスケールファクター、D1はセンサと映像変換の参照点間の初期平均標高差、D2はセンサと映像変換の参照点間の平均標高差である。
【0119】
そして、分析地点の水深と実際流速を活用して流速を算定し、数学式12のように流量を算出する。
【0120】
【0121】
ここで、Qは流量であり、Aiは分析地点の単位面積、Viは分析地点の流速である。
【0122】
このような実際流速算定方法を具体的に説明すると次の通りである。
【0123】
図3は本発明に係るオプティカルフローを活用した表面流速場算定方法を示したフローチャートであり、
図4は本発明に係る地点流速算定のための方法を示したフローチャートである。
【0124】
本発明に係るオプティカルフロー映像処理を利用する流速測定方法は、大きく河川流速測定現場の連続映像を獲得する映像撮影段階と、映像撮影段階で獲得された映像データを正規化するために動的に連続映像のフレームを抽出し、抽出されたフレームを映像変換してホモグラフィ(Homography)算定をする映像変換分析段階と、分析地点の分析領域を抽出する分析領域抽出段階と、分析領域抽出段階で抽出された分析地点の分析領域映像を通じてピクセル流速を算定するピクセル流速算定段階と、ピクセル流速算定段階で算定されたピクセル流速を実際流速に換算する実際流速算定段階を含む。
【0125】
ここで、ピクセル流速算定段階はオプティカルフローを適用した表面流速場算定のために、
図3でのように、まずM個の個数を有する分析する点で構成された格子変数を定義する。(S301)
引き続き、あらかじめ指定された格子設定を呼び出して(S302)分析する映像の個数(N)と分析結果を保存する配列(マトリックス)を宣言する。(S303)
そして、カメラを通じて映像を配列に保存する。(S304)
映像間分析を格子点の個数だけ繰り返して分析結果を配列に保存する。(S305)
そして、ピクセル流速算定段階は地点流速算定のために、
図4でのように、映像と格子点変数宣言をし(S401)、格子点の位置から映像抽出をする。(S402)
引き続き、オプティカルフローピクセル流速算定アルゴリズムを適用し(S403)、格子点位置とピクセル流速、フィルタ係数変数宣言をして(S404)格子点位置とピクセル流速を実際流速に変換する。(S405)
算定された流速誤差がフィルタ係数より大きいとフィルタリングをし、そうでなければ流速算定結果を出力して地点流速算定の正確度を高める。(S406)
そして、
図5は本発明に係るピクセル流速算定のための方法を示したフローチャートであり、
図6と
図7は本発明に係るピクセル流速算定時の微分関数を示したものである。
【0126】
ピクセル流速算定段階は
図5でのように、映像変数宣言をし(S501)、X方向、Y方向、時間微分変数宣言をする。(S502)
そして、X方向映像微分(S503)、Y方向映像微分(S504)、時間方向映像微分をして(S505)ピクセル流速を算定する。(S506)
このような構成を有する本発明に係るオプティカルフロー映像処理を利用する流速測定時に河川の水位の変化を考慮した映像歪み補正のための方法を適用して、水位が変わってもカメラが見る参照点の映像座標が変わらないようにして、測量した実際の座標と変換結果の誤差が発生しないようにして正確な映像歪み補正を可能にする。
【0127】
図8~
図10は、河川の水位の変化を考慮した映像歪み補正のための方法を示した構成図である。
【0128】
4個の参照点を利用して簡便かつ正確に映像歪みを補正することが可能であるようにしたものであって、水位の変化を考慮するために4個の参照点を
図8でのように堤防高さに設置して堤防高さの参照点がすべて撮影されるように映像撮影をする。
【0129】
このような構成によって
図9でのように水位が変わってもカメラが見る参照点の映像座標が変わらない。
【0130】
図10でのようにカメラの実際の座標(Xc、Yc、H)、カメラと水面までの高さ(H)および堤防上の参照点(A)の実際の座標(X
0、Y
0、Z
0)を利用して水の表面と同じ高さの点A’の実際の座標( X’
0、Y’
0、Z’
0)を求めることができる。
【0131】
【0132】
ここで、
【0133】
【0134】
である。
【0135】
そして、本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法での測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川の水位測定に関して具体的に説明すると次の通りである。
【0136】
本発明は測位資料フィルタリングのために、水位測定手段から受けた測位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングして正確度を高めるための測位資料フィルタリング手段を含む。
【0137】
図11は、本発明に係るリアルタイム流量計側システムの測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置の構成図である。
【0138】
本発明の一実施例に係るリアルタイム河川水位測定装置は、
図11でのように、GPS衛星から河川水位測定装置の設置位置によるGPS情報を受信するGPS受信部71と、超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信して超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度などに基づいて測定対象の表面との距離を測定する超音波センサ部72と、超音波センサ部72の測位資料をフィルタリングして小河川の荒い水面の波紋による水位測定不確かさを最小化できるようにする測位資料フィルタリング部73と、GPS受信部71で受信されたGPS情報に含まれた高度情報および測位資料フィルタリング部73でフィルタリングされた超音波センサ部72で測定された距離情報および構造物と測定対象の底との距離情報を利用して測定対象の底から測定対象の水面に至る距離である水位を算出する水位算出部74と、外部通信機器と無線で通信可能にして水位算出部74で算出された測定対象の水位情報とGPS受信部71で受信した側定位置によるGPS情報を外部通信機器で無線送信する無線通信部75と、算出された水位情報を無線通信部75を通じて提供されてウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当結果をウェブページを通じて提供するウェブサーバー76を含む。
【0139】
ここで、GPS受信部71は河川水位測定装置が設置された位置に対する位置情報を受信して、該当位置で測定対象の水位情報を提供する時に該当位置に対する位置情報も共に提供することになる。
【0140】
GPS情報は緯度と経度の座標値からなる位置情報と、高度を示す高度情報と、日付と時間からなる時間情報などをすべて含む。
【0141】
そして、ウェブサーバー76のウェブサービスは水位情報を検索および提供できるAPIを含む。
【0142】
そして、構造物と測定対象の底との距離情報はGPS受信部71で受信された高度情報と超音波センサ部72で測定された距離情報さえ存在すれば測定対象の水位を算出できるいかなる情報でも代替できることは言うまでもない。
【0143】
そして、無線通信部75はWi-Fi通信、モバイル通信、近距離通信、無線インターネット通信などを利用してノートパソコン、スマートフォン、タブレットなどの外部通信機器に測定対象の水位情報とこれに対応するGPS情報を無線で送信して別途に保存または分析できるようにするものである。
【0144】
外部通信機器は河川情報を総合的に管理する河川情報管理サーバーであり得、安全性を高めるために無線通信ではなく有線通信を使ってもよいことは言うまでもない。
【0145】
このような本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置は、河川の橋梁の中間に設置され、常時電源とインターネットを連結して資料を伝送するように設置されることが好ましい。
【0146】
そして、超音波センサ部72の超音波水位センサの測定範囲は橋梁から河上までの高さを考慮して最大5m以上であり、測定最小時間間隔は10秒以内にし、分解能は1mm以内であることが好ましい。
【0147】
このように設置される河川水位測定装置はオープンソースを基盤とした単一ボードマイクロコントローラを利用するアルドゥイーノ(Arduino)基盤の河川水位測定装置を構成して開発および適用環境を改善できるようにすることが好ましい。
【0148】
また、本発明に係るリアルタイム河川水位測定装置は突発豪雨にも安定的に作動しなければならないため、防水および防塵に強い構造を有することが好ましい。
【0149】
特に、河川水位測定装置はリアルタイムに小河川を計測するために、断絶なく運営され得るように耐久性が保障されなければならず、落雷、台風、豪雨発生などの極限状況でも正常に作動できるように、堅固に設置されてすべての装置や施設は最大限の性能が発揮され得るように配置して障害を最小化することが好ましい。
【0150】
本発明に係る測位資料フィルタリング部の詳細構成を説明すると次の通りである。
【0151】
図12は、本発明に係る測位資料フィルタリング部の詳細構成図である。
【0152】
本発明に係る測位資料フィルタリング部73は超音波センサで受信された測位資料で任意の位置での平滑化された値を推定する平滑値推定部73aと、推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算する平滑化最確値計算部73bと、それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する残差算定部73cと、それぞれの点で最適帯域幅を算定する最適帯域幅算定部73dと、初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する帯域幅選択部73eと、平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する最終平滑化最確値算定部73fを含む。
【0153】
このような本発明に係る測位資料フィルタリングに関して具体的に説明すると次の通りである。
【0154】
一般的に計測および調査される多数の測定資料は、(x、y)形態の異変量変数で散布図(scatterplot)で表示して、線形あるいは非線形的回帰を通じての数学的な趨勢線を導き出して定性的な傾向を分析する。
【0155】
しかし、多数の時系列測定資料や局所的な領域を逸脱した変数の間の不足しているため、定量的な数学的な趨勢線の導き出しが不可能な場合が多い。
【0156】
この場合、無作為挙動による変動を除去し局地的な傾向を反映した後、全体的な趨勢を導き出す平滑化(Smoothing)技法が主に適用されてきた。
【0157】
これらの技法は基本的に周辺の局地的な資料に基づいて最小二乗法で最確値を推定し(local linear regression)、推定された数値を連結して散布図を平滑化して傾向を追跡できるようにする(scatterplot smoothing)。
【0158】
代表的な散布図平滑化技法としてLOWESS( LOcally WEighted regression Scatterplot Smoothing、あるいはLOESS)があるが、固定された帯域幅(bandwidthあるいはwindow)に基づいて局地的に分割された資料を使う。
【0159】
本発明では測位資料フィルタリングの信頼性を高めるために、局地的な資料の特性を反映して弾力的帯域幅(adaptive bandwidth)を算出して正確度を向上させ、LOWESSの短所である処理効率を改善する。
【0160】
本発明の測位資料フィルタリング部73は異変量資料を弾力的帯域幅で割ってそれぞれの区間で重み付き線形回帰(weighted linear regression)を適用して最確値を算出する。
【0161】
そして、すべてのx位置あるいは与えられた間隔(span)で同じ作業を繰り返して最確値を推定し、これらを連結して平滑化された趨勢曲線を求める。
【0162】
散布図平滑化技法の根幹は帯域幅幅設定と重み付き最小二乗法(weighted least squares method)にある。
【0163】
帯域幅(bandwidth)はScatterplotの一部のみを指定する領域を意味し、一つの個体のx変数値を中心に一定の範囲(幅)の資料が選択されて計算に活用され、次の個体のx変数値を中心にさらに他の帯域幅が設定される。
【0164】
すなわち、帯域幅は局所的パターン(local pattern)を推定するための手段として使われる。
【0165】
LOWESS方法の場合、固定された帯域幅の大きさであって、代表的な帯域幅は該当する位置で全体資料の1/3~2/3間に該当する数字が使われる。
【0166】
この時、帯域幅が過度に大きいと回帰関数が直線に近い曲線となり(過小適合、under-fitting)、小さくすると回帰関数が曲がった程度が大きい曲線となる(過多適合、over-fitting)。
【0167】
したがって、使用目的に合うように適切な帯域幅を指定することが重要である。
【0168】
本発明に係る測位資料フィルタリング部73に適用されるフィルタリングアルゴリズムに関して具体的に説明すると次の通りである。
【0169】
まず、平滑値推定部73aで、散布図で任意の
【0170】
【0171】
位置での平滑化された値(あるいは最確値)の
【0172】
【0173】
は次のように最小二乗法を活用した局部的な回帰分析を通じて推定される。
【0174】
【0175】
ここで、Nは
【0176】
【0177】
周囲の局地的な帯域幅を意味し、位置ごとに最適化されるようにする。
【0178】
もし特定帯域幅Jが与えられ、帯域幅内の変数の個数がNであれば局地的線形回帰追跡者は次の数学式2の通りである。
【0179】
【0180】
ここで、
【0181】
【0182】
と
【0183】
【0184】
は
【0185】
【0186】
で存在する局地的な資料の線形回帰で求めることができ、
【0187】
【0188】
は位置
【0189】
【0190】
に該当する平滑化された最確値となる。
【0191】
帯域幅Jが固定されず次のような追加的な作業を進める。
【0192】
局地的に適合化された帯域幅(locally adaptive bandwidth)と連動する平滑化された最確値を算出するために、本発明に係るフィルタリングアルゴリズム(Friedman’s Super Smoother)ではx位置で観測値y=f(x)と帯域幅をJ(x)とする時、数学式16のように推定誤差の二乗が最小になるようにするJ(x)とf(x)を算出することに基本的な原理を置いている。
【0193】
【0194】
平滑化最確値計算部73bで数学式16を最小化するために全体の資料数がnである場合、0<J<n間の多様な大きさの初期固定帯域幅(J)に対して数学式15を適用して複数の平滑化された最確値f(x)を計算し、残差算定部73cでそれぞれの帯域幅Jに対して次のような形態の残差(cross-validated residual)を算定する。
【0195】
【0196】
この時、
【0197】
【0198】
である。
【0199】
そして、J=0.2nの帯域幅を有する
【0200】
【0201】
に対して数学式17を活用して導き出された
【0202】
【0203】
を平滑化(smooth)した結果として
【0204】
【0205】
を導き出し、最適帯域幅算定部73dでそれぞれの点で最適帯域幅(optimal bendwidth)、
【0206】
【0207】
を算定するために次の数学式18を使う。
【0208】
数学式18は特定
【0209】
【0210】
で複数の帯域幅Jに対する導き出された最確誤差
【0211】
【0212】
のうち
【0213】
【0214】
に該当するJ値がすなわち最適帯域幅
【0215】
【0216】
となる意味である。
【0217】
【0218】
各
【0219】
【0220】
に対する
【0221】
【0222】
は再びJ=0.2n帯域幅で平滑化された後、帯域幅選択部73eで初期投入された帯域幅のうち
【0223】
【0224】
と近い帯域幅を数学式19のように選択する。
【0225】
【0226】
そして、最終平滑化最確値算定部73fであらかじめ求めておいた
【0227】
【0228】
に対して選択された二つの初期帯域幅
【0229】
【0230】
に該当する平滑化された最確値をそれぞれ
【0231】
【0232】
とする時、二つの値を活用して線形補間を通じて
【0233】
【0234】
を次のように求める。
【0235】
【0236】
【0237】
に該当する最終平滑化された最確値
【0238】
【0239】
は再びJ=0.5n帯域幅で平滑化された値を使う。
【0240】
このような測位資料フィルタリングアルゴリズムによって河川の水位測定資料をフィルタリングして流域面積が小さく、傾斜が急な小河川に適用する場合にも測定された水位データの信頼性を保障できるようにする。
【0241】
本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法を具体的に説明すると次の通りである。
【0242】
図13は、本発明に係るリアルタイム流量算出システムの測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法を示したフローチャートである。
【0243】
まず、超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信する。(S1301)
引き続き、超音波センサで受信された測位資料で任意の位置での平滑化された値を推定し(S1302)、推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算し(S1303)、それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する。(S1304)
引き続き、それぞれの点で最適帯域幅を算定し(S1305)、初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する。(S1306)
そして、平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する。(S1307)
次いで、フィルタリングを経た測位資料を利用して超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度に基づいて測定対象の表面との距離を計算して水位を算出する。(S1308)
そして、算出された水位情報をウェブサーバーのウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当結果をウェブサーバーのウェブページを通じて提供する。(S1309)
このようにフィルタリングを経て算出された水位情報は、システムコントローラおよびサーバーPCに有線/無線伝送して自動流量計側プログラムの入力資料として活用できるようにし、リアルタイム水位および流量表出ウェブサービスを通じてリアルタイムに確認できるようにするのに活用され得る。
【0244】
以上で説明した本発明に係るCCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法は、小河川の流速および水位などの水理量資料の連続無人計測、水理量計測結果のリアルタイム収集および流量計測、ウェブ基盤のリアルタイム流量計測結果伝送および表出のための構成を含むものであって、小河川に最適化された映像基盤自動流量計測でリアルタイム状況対応のための現場映像を提供し、水位および流速情報を収集して流量をリアルタイムに計測できるようにしたものである。
【0245】
以上での説明でのように、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態で本発明が具現されていることが理解できるであろう。
【0246】
したがって、明示された実施例は限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されるべきであり、本発明の範囲は前述した説明ではなく特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるすべての差異点は本発明に含まれるものと解釈されるべきである。
産業上利用の可能性
本発明は小河川に最適化された映像基盤自動流量計測でリアルタイム状況対応のための現場映像を提供し、水位および流速情報を収集して流量をリアルタイムに計測できるようにした、CCTV映像基盤のリアルタイム自動流量計側システムおよび方法に関する。