(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法
(51)【国際特許分類】
G01F 23/2962 20220101AFI20220809BHJP
G01S 15/08 20060101ALI20220809BHJP
G01S 19/14 20100101ALI20220809BHJP
G01C 13/00 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
G01F23/2962
G01S15/08
G01S19/14
G01C13/00 E
(21)【出願番号】P 2020565904
(86)(22)【出願日】2018-11-29
(86)【国際出願番号】 KR2018014976
(87)【国際公開番号】W WO2020101102
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2020-11-18
(31)【優先権主張番号】10-2018-0139068
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520453548
【氏名又は名称】ハイドロセム
(73)【特許権者】
【識別番号】519391907
【氏名又は名称】リパブリック オブ コリア(ナショナル ディザスター マネジメント リサーチ インスティチュート)
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】キム,ソ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ユン,ビョン マン
(72)【発明者】
【氏名】ユ,ホ ジュン
(72)【発明者】
【氏名】キム,ドン ス
(72)【発明者】
【氏名】ジョン,テ ソン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,ジェ スン
(72)【発明者】
【氏名】チェ,ヒョン ソク
【審査官】岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/149744(WO,A1)
【文献】特開2006-258575(JP,A)
【文献】特開2004-219179(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104297516(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01F23/00-23/76
G01C13/00
G01S 5/00- 5/14
G01S15/00-15/96
G01S19/00-19/55
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象となる河川の水位を測定する測定部;
前記測定手段によって測定された水位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングする測位資料フィルタリング部;
測位資料フィルタリング部によってフィルタリングされて水位測定不確かさが最小化された測位資料を利用して測定対象となる河川の水位を算出する水位算出部;を含
み、
前記測位資料フィルタリング部は、
測定された測位資料で任意の位置での平滑化された値を推定する平滑値推定部と、
推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算する平滑化最確値計算部と、
それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する残差算定部と、
それぞれの点で最適帯域幅を算定する最適帯域幅算定部と、
初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する帯域幅選択部と、
平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する最終平滑化最確値算定部を含むことを特徴とする、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置。
【請求項2】
測定部は、
超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信し、
超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度を基準として測定対象の表面との距離を測定する超音波センサであることを特徴とする、請求項1に記載の測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置。
【請求項3】
GPS衛星から河川水位測定装置の設置位置によるGPS情報を受信するGPS受信部;
超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信して超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度を基準として測定対象の表面との距離を測定する超音波センサ部;
超音波センサ部の測位資料をフィルタリングして小河川の荒い水面の波紋による水位測定不確かさを最小化できるようにする測位資料フィルタリング部;
GPS受信部で受信されたGPS情報に含まれた高度情報および測位資料フィルタリング部でフィルタリングされた超音波センサ部で測定された距離情報および構造物と測定対象の底との距離情報を利用して測定対象の底から測定対象の水面に至る距離である水位を算出する水位算出部;を含
み、
前記測位資料フィルタリング部は、
測定された測位資料で任意の位置での平滑化された値を推定する平滑値推定部と、
推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算する平滑化最確値計算部と、
それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する残差算定部と、
それぞれの点で最適帯域幅を算定する最適帯域幅算定部と、
初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する帯域幅選択部と、
平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する最終平滑化最確値算定部を含むことを特徴とする、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置。
【請求項4】
前記水位算出部で算出された水位情報を、河川情報を総合的に管理する河川情報管理サーバーに伝送する通信部をさらに含むことを特徴とする、請求項1または請求項3に記載の測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置。
【請求項5】
GPS受信部で受信されたGPS情報は緯度と経度の座標値からなる位置情報と、高度を示す高度情報と、日付と時間からなる時間情報を含み、
GPS受信部は河川水位測定装置が設置された位置に対する位置情報を受信して、該当位置で測定対象の水位情報を提供する時に該当位置に対する位置情報も共に提供できるようにすることを特徴とする、請求項3に記載の測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置。
【請求項6】
前記水位算出部を通じて算出された水位情報を有線または無線通信で提供を受けてウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当結果をウェブページを通じて提供するウェブサーバーをさらに含むことを特徴とする、請求項1または請求項3に記載の測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置。
【請求項7】
超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信する段階;
超音波センサで受信された測位資料をフィルタリングするために、任意の位置での平滑化された値を推定し、推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算し、それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する段階;
それぞれの点で最適帯域幅を算定し、初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する段階;
平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する段階;
フィルタリングを経た測位資料を利用して超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度を基準として測定対象の表面との距離を計算して水位を算出する段階;を含むことを特徴とする、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法。
【請求項8】
水位算出する段階で算出された水位情報を、
システムコントローラおよびサーバーPCに有線/無線伝送して自動流量計側プログラムの入力資料として活用できるようにし、リアルタイム水位および流量表出ウェブサービスを通じてリアルタイムに確認できるようにする段階;をさらに含むことを特徴とする、請求項
7に記載の測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法。
【請求項9】
測位資料をフィルタリングするための任意の位置での平滑化された値を推定するために、
散布図で任意の
【数1】
位置での平滑化された値である
【数2】
は最小二乗法を活用した局部的な回帰分析を通じて推定され、
【数3】
ここで、Nは
【数4】
周囲の局地的な帯域幅を意味し、位置ごとに最適化されるようにし、
特定帯域幅Jが与えられ、帯域幅内の変数の個数がNであれば局地的線形回帰追跡者は
【数5】
であり、
ここで、
【数6】
と
【数7】
は
【数8】
で存在する局地的な資料の線形回帰で求めることができ、
【数9】
は位置
【数10】
に該当する平滑化された最確値となることを特徴とする、請求項
7に記載の測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法。
【請求項10】
局地的に適合化された帯域幅(locally adaptive bandwidth)と連動する平滑化された最確値を算出するために、x位置で観測値y=f(x)と帯域幅をJ(x)とする時、
【数11】
のように推定誤差の二乗が最小になるようにするJ(x)とf(x)を算出することを特徴とする、請求項
9に記載の測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法。
【請求項11】
推定誤差の二乗が最小になるようにするために全体の資料数がnである場合、
【数12】
間の多様な大きさの初期固定帯域幅(J)に対して複数の平滑化された最確値f(x)を計算し、残差算定部でそれぞれの帯域幅Jに対して、
【数13】
の形態の残差(cross-validated residual)を算定し、
この時、
【数14】
であることを特徴とする、請求項
10に記載の測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法。
【請求項12】
J=0.2nの帯域幅を有する
【数15】
に対して導き出された
【数16】
を平滑化(smooth)した結果として
【数17】
を導き出し、それぞれの点で最適帯域幅(optimal bendwidth)、
【数18】
を算定するために、
【数19】
で計算し、
特定
【数20】
で複数の帯域幅Jに対する導き出された最確誤差
【数21】
のうち
【数22】
に該当するJ値がすなわち最適帯域幅
【数23】
になることを特徴とする、請求項
11に記載の測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法。
【請求項13】
各
【数24】
に対する
【数25】
は再びJ=0.2n帯域幅で平滑化された後、初期投入された帯域幅のうち
【数26】
と最も近い帯域幅を、
【数27】
で選択し、
求めておいた
【数28】
に対して選択された二つの初期帯域幅
【数29】
に該当する平滑化された最確値をそれぞれ
【数30】
とする時、二つの値を活用して線形補間を通じて
【数31】
を
【数32】
で求め、
【数33】
に該当する最終平滑化された最確値
【数34】
は再びJ=0.5n帯域幅で平滑化された値を使うことを特徴とする、請求項
12に記載の測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は河川の水位測定に関し、具体的には河川の水位測定資料をフィルタリングして流域面積が小さく、傾斜が急な小河川に適用する場合にも測定された水位データの信頼性を保障できるようにした、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在韓国には22,823個の小河川が全国各地に分布しているにも関わらず、これを管理できる公務員の数は絶対的に足りないのが実情である。
【0003】
このような理由から、現在まで政府が直接管理する国家河川でのみ計測が行われたが、生活の質の向上による地域共同体の小河川の洪水の被害低減の要求が増加しており、少ない人員によっても計測が可能な自動化計測技術が要求される。
【0004】
河川を管理するのに必要な水門資料には多様なものがあるが、その中で流域の降雨資料と河川の水位および流量資料が最も核心となる。
【0005】
流域の降雨は多様な雨量計を通じて持続的かつ自動的に測定されており、測定資料の頻度や正確度面で現在適切に測定が行われている。
【0006】
反面、河川の水位と流量資料は計測の困難性のため、降雨測定に比べて計測の頻度や測定正確度が相当落ちているのが現実である。
【0007】
特に流量測定は非常に難しい。自動化のためにH-ADCPを利用する観測所も多くあるが、全体流量を測定するのではないため相当部分を補正に依存しなければならない。
【0008】
現在韓国では水位を測定し、ここにあらかじめ作っておいた水位-流量曲線を適用して流量に換算する方法を主に採択している(Hydrological Survey Center、2014)。
【0009】
反面、水位測定は流量測定に比べて自動化が容易であるため比較的容易にまた、持続的に行われている。
【0010】
韓国の水位測定は通常浮子式水位計、圧力式水位計、超音波式水位計などによって行われている。
【0011】
超音波水位測定装置は超音波を測定しようとする水面の方向に出力した後、水面で反射して戻ってくる超音波を感知し、これを利用して水面の高さを算出するものである。
【0012】
図1aは洪水発生時の小河川の荒い水面状態を示した写真であり、
図1bは洪水発生時の小河川の水位の計測結果グラフである。
【0013】
河川の規模が大きい国家河川と地方河川の場合は洪水時の時間の変化による河川の水位の変化が比較的緩やかに増加するため、水位の計測結果を一つの曲線で提示することができる。
【0014】
しかし、小河川の場合、洪水時に流出が急激に発生し、その殆どは傾斜が急であるため水面が非常に荒い流れ特性を示す。このような理由から、いかに性能が良い水位計測センサを利用するとしても小河川の洪水時の水位の計測結果が非常に不規則に測定されざるを得ない限界を有している。
【0015】
したがって、小河川の洪水時の水位の計測結果の正確度が非常に落ちざるを得ず、これを活用した小河川の流量計側および洪水予警報システムの信頼度にも直接的に影響を及ぼすため、洪水時の小河川の水位の計測結果に対する品質管理のためのフィルタリング技術が必要である。
【0016】
特に、リアルタイム小河川水位計測資料を活用して洪水時に急切な災難対応をする地方自治体の公務員および関係者たちには、品質の良い水位資料をリアルタイムに提供しなければならないため、リアルタイム水位計測結果の信頼度を高めることができる技術が要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
本発明はこのような従来技術の河川水位測定技術の問題を解決するためのもので、水位測定手段の測位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングして正確度を高めた水位情報をリアルタイムに提供できるようにした、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法を提供することにその目的がある。
【0018】
本発明は多様な位置で測定対象の水位を測定することができ、測定対象に設置された構造物に関わらず、正確な水位を測定できるようにして水位測定性能を高めることができるようにした、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法を提供することにその目的がある。
【0019】
本発明は河川の水位測定資料をフィルタリングして流域面積が小さく、傾斜が急な小河川に適用する場合にも測定された水位データの信頼性を保障できるようにして、流量算出などに効果的に使用できるようにした、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法を提供することにその目的がある。
【0020】
本発明は河川の水位測定資料をフィルタリングして測定された水位データの信頼性を高めた水位情報を無線で送信してリアルタイムに保存または管理できるようにした、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法を提供することにその目的がある。
【0021】
本発明はオープンソースを基盤とした単一ボードマイクロコントローラを利用するアルドゥイーノ(Arduino)基盤の河川水位測定装置を構成して開発および適用環境を改善できるようにした、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法を提供することにその目的がある。
【0022】
本発明は算出された水位情報をウェブサーバーのウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当結果をウェブサーバーのウェブページを通じて提供して河川管理の効率性を高めることができるようにした、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法を提供することにその目的がある。
【0023】
本発明の目的は以上で言及した目的に制限されず、言及されていないさらに他の目的は下記の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0024】
このような目的を達成するための本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置は、測定対象となる河川の水位を測定する測定部;前記測定手段によって測定された水位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングする測位資料フィルタリング部;測位資料フィルタリング部によってフィルタリングされて水位測定不確かさが最小化された測位資料を利用して測定対象となる河川の水位を算出する水位算出部;を含むことを特徴とする。
【0025】
ここで、測定部は、超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信して、超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度を基準として測定対象の表面との距離を測定する超音波センサであることを特徴とする。
【0026】
他の目的を達成するための本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置は、GPS衛星から河川水位測定装置の設置位置によるGPS情報を受信するGPS受信部;超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信して超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度を基準として測定対象の表面との距離を測定する超音波センサ部;超音波センサ部の測位資料をフィルタリングして小河川の荒い水面の波紋による水位測定不確かさを最小化できるようにする測位資料フィルタリング部;GPS受信部で受信されたGPS情報に含まれた高度情報および測位資料フィルタリング部でフィルタリングされた超音波センサ部で測定された距離情報および構造物と測定対象の底との距離情報を利用して測定対象の底から測定対象の水面に至る距離である水位を算出する水位算出部;を含むことを特徴とする。
【0027】
ここで、前記水位算出部で算出された水位情報を、河川情報を総合的に管理する河川情報管理サーバーに伝送する通信部をさらに含むことを特徴とする。
【0028】
そして、GPS受信部で受信されたGPS情報は緯度と経度の座標値からなる位置情報と、高度を示す高度情報と、日付と時間からなる時間情報を含み、GPS受信部は河川水位測定装置が設置された位置に対する位置情報を受信して、該当位置で測定対象の水位情報を提供する時に該当位置に対する位置情報も共に提供できるようにすることを特徴とする。
【0029】
そして、測位資料フィルタリング部は、測定された測位資料で任意の位置での平滑化された値を推定する平滑値推定部と、推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算する平滑化最確値計算部と、それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する残差算定部と、それぞれの点で最適帯域幅を算定する最適帯域幅算定部と、初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する帯域幅選択部と、平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する最終平滑化最確値算定部を含むことを特徴とする。
【0030】
そして、前記水位算出部を通じて算出された水位情報を有線または無線通信で提供を受けてウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当結果をウェブページを通じて提供するウェブサーバーをさらに含むことを特徴とする。
【0031】
他の目的を達成するための本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法は、超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信する段階;超音波センサで受信された測位資料で任意の位置での平滑化された値を推定し、推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算し、それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する段階;それぞれの点で最適帯域幅を算定し、初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する段階;平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する段階;フィルタリングを経た測位資料を利用して超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度を基準として測定対象の表面との距離を計算して水位を算出する段階;を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0032】
このような本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法は次のような効果を有する。
【0033】
第1に、河川の水位測定資料をフィルタリングして流域面積が小さく、傾斜が急な小河川に適用する場合にも測定された水位データの信頼性を保障できるようにして、流量算出などに効果的に使うことができるようにする。
【0034】
第2に、水位測定手段の測位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングして正確度を高めた水位情報をリアルタイムに提供することができる。
【0035】
第3に、多様な位置で測定対象の水位を測定することができ、測定対象に設置された構造物に関わらず、正確な水位を測定できるようにして水位測定性能を高めることができるようにする。
【0036】
第4に、河川の水位測定資料をフィルタリングして測定された水位データの信頼性を高めた水位情報を無線で送信してリアルタイムに保存または管理できるようにする。
【0037】
第5に、オープンソースを基盤とした単一ボードマイクロコントローラを利用するアルドゥイーノ(Arduino)基盤の河川水位測定装置を構成して開発および適用環境を改善することができる。
【0038】
第6に、算出された水位情報をウェブサーバーのウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当結果をウェブサーバーのウェブページを通じて提供して河川管理の効率性を高めることができるようにする。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1a】洪水発生時の小河川の荒い水面状態を示した写真。
【
図1b】洪水発生時の小河川の水位の計測結果グラフ。
【
図2】本発明の一実施例に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置の構成図。
【
図3a】河川水位測定装置の設置位置の一例を示した構成図。
【
図3b】本発明の一実施例に係るアルドゥイーノ基盤の超音波水位測定装置の構成図。
【
図4】本発明に係る測位資料フィルタリング部の詳細構成図。
【
図5】本発明に係る測位資料フィルタリング時の帯域幅設定に関する構成図。
【
図6】帯域幅(bandwidth)による平滑化適用結果の差を示したグラフ。
【
図7】本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法を示したフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法の好ましい実施例に関して詳細に説明すると次の通りである。
【0041】
本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法の特徴および利点は以下での各実施例に対する詳細な説明を通じて明白になるであろう。
【0042】
図2は、本発明の一実施例に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置の構成図である。
【0043】
そして、
図3aは河川水位測定装置の設置位置の一例を示した構成図であり、
図3bは本発明の一実施例に係るアルドゥイーノ基盤の超音波水位測定装置の構成図である。
【0044】
以下の説明において、本発明が適用される河川水位測定手段として超音波センサを利用する河川水位測定装置を一例として説明したが、これに限定されず、時空間映像分析を利用した河川水位測定装置またはこれらを組み合わせて使う場合にも本発明が適用され得ることは言うまでもない。
【0045】
また、本発明に係る測位資料フィルタリング手段は河川水位測定装置に構成されるものとして説明したが、これに限定されず、測位資料フィルタリング手段が設置される位置は河川情報を総合的に管理する河川情報管理サーバーに構成されてもよい。
【0046】
そして、本発明は河川水位測定装置を利用して計測した小河川の洪水位資料をフィルタリングできるアルゴリズムを含み、荒い水面の波紋による水位測定不確かさを最小化できる水位資料補正アルゴリズムを含む。
【0047】
特に、計測した水位資料をシステムコントローラおよびサーバーPCに有線/無線伝送して自動流量計側プログラムの入力資料として活用できるようにし、水位計測資料はリアルタイム水位および流量表出ウェブサービスを通じてリアルタイムに確認できるようにする。
【0048】
そして、オープンソースを基盤とした単一ボードマイクロコントローラを利用するアルドゥイーノ(Arduino)基盤の河川水位測定装置を構成して開発および適用環境を改善できるようにする。
【0049】
このような本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法は、水位測定手段から受けた測位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングして正確度を高めるための測位資料フィルタリング手段を含む。
【0050】
本発明の一実施例に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置は、
図1のように、GPS衛星から河川水位測定装置の設置位置によるGPS情報を受信するGPS受信部10と、超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信して超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差および超音波の発信速度と反射波の反射速度などに基づいて測定対象の表面との距離を測定する超音波センサ部20と、超音波センサ部20の測位資料をフィルタリングして小河川の荒い水面の波紋による水位測定不確かさを最小化できるようにする測位資料フィルタリング部30と、GPS受信部10で受信されたGPS情報に含まれた高度情報および測位資料フィルタリング部30でフィルタリングされた超音波センサ部20で測定された距離情報および構造物と測定対象の底との距離情報を利用して測定対象の底から測定対象の水面に至る距離である水位を算出する水位算出部40と、外部通信機器と無線で通信可能にして水位算出部40で算出された測定対象の水位情報とGPS受信部10で受信した側定位置によるGPS情報を外部通信機器で無線送信する無線通信部50と、算出された水位情報を無線通信部50を通じて提供されてウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当結果をウェブページを通じて提供するウェブサーバー60を含む。
【0051】
ここで、GPS受信部10は河川水位測定装置が設置された位置に対する位置情報を受信して、該当位置で測定対象の水位情報を提供する時に該当位置に対する位置情報も共に提供することになる。
【0052】
GPS情報は緯度と経度の座標値からなる位置情報と、高度を示す高度情報と、日付と時間からなる時間情報などをすべて含む。
【0053】
そして、ウェブサーバー60のウェブサービスは水位情報を検索および提供できるAPIを含む。
【0054】
そして、構造物と測定対象の底との距離情報は、GPS受信部10で受信された高度情報と超音波センサ部20で測定された距離情報さえ存在すれば測定対象の水位を算出できるいかなる情報でも代替できることは言うまでもない。
【0055】
そして、無線通信部50はWi-Fi通信、モバイル通信、近距離通信、無線インターネット通信などを利用してノートパソコン、スマートフォン、タブレットなどの外部通信機器に測定対象の水位情報とこれに対応するGPS情報を無線で送信して別途に保存または分析できるようにするものである。
【0056】
外部通信機器は河川情報を総合的に管理する河川情報管理サーバーであり得、安全性を高めるために無線通信ではなく有線通信を使ってもよいことは言うまでもない。
【0057】
このような本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置は、
図3aでのように、河川の橋梁の中間に設置され、常時電源とインターネットを連結して資料を伝送するように設置されることが好ましい。
【0058】
そして、超音波センサ部20の超音波水位センサの測定範囲は橋梁から河上までの高さを考慮して最大5m以上であり、測定最小時間間隔は10秒以内にし、分解能は1mm以内であることが好ましい。
【0059】
このように設置される河川水位測定装置は
図3bでのように、オープンソースを基盤とした単一ボードマイクロコントローラを利用するアルドゥイーノ(Arduino)基盤の河川水位測定装置を構成して開発および適用環境を改善できるようにすることが好ましい。
【0060】
また、このような本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置は、突発豪雨にも安定的に作動しなければならないため、防水および防塵に強い構造を有することが好ましい。
【0061】
特に、河川水位測定装置はリアルタイムに小河川を計測するために、断絶なく運営され得るように耐久性が保障されなければならず、落雷、台風、豪雨発生などの極限状況でも正常に作動できるように、堅固に設置されてすべての装置や施設は最大限の性能が発揮され得るように配置して障害を最小化することが好ましい。
【0062】
本発明に係る測位資料フィルタリング部の詳細構成を説明すると次の通りである。
【0063】
図4は、本発明に係る測位資料フィルタリング部の詳細構成図である。
【0064】
本発明に係る測位資料フィルタリング部30は、超音波センサで受信された測位資料で任意の位置での平滑化された値を推定する平滑値推定部31と、推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算する平滑化最確値計算部32と、それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する残差算定部33と、それぞれの点で最適帯域幅を算定する最適帯域幅算定部34と、初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する帯域幅選択部35と、平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する最終平滑化最確値算定部36を含む。
【0065】
このような本発明に係る測位資料フィルタリングに関して具体的に説明すると次の通りである。
【0066】
一般的に計測および調査される多数の測定資料は、(x、y)形態の異変量変数で散布図(scatterplot)で表示して、線形あるいは非線形的回帰を通じての数学的な趨勢線を導き出して定性的な傾向を分析する。
【0067】
しかし、多数の時系列測定資料や局所的な領域を逸脱した変数の間の不足しているため、定量的な数学的な趨勢線の導き出しが不可能な場合が多い。
【0068】
この場合、無作為挙動による変動を除去し局地的な傾向を反映した後、全体的な趨勢を導き出す平滑化(Smoothing)技法が主に適用されてきた。
【0069】
これらの技法は基本的に周辺の局地的な資料に基づいて最小二乗法で最確値を推定し(local linear regression)、推定された数値を連結して散布図を平滑化して傾向を追跡できるようにする(scatterplot smoothing)。
【0070】
代表的な散布図平滑化技法としてLOWESS( LOcally WEighted regression Scatterplot Smoothing、あるいはLOESS)があるが、固定された帯域幅(bandwidthあるいはwindow)に基づいて局地的に分割された資料を使う。
【0071】
本発明では測位資料フィルタリングの信頼性を高めるために、局地的な資料の特性を反映して弾力的帯域幅(adaptive bandwidth)を算出して正確度を向上させ、LOWESSの短所である処理効率を改善する。
【0072】
図5は、本発明に係る測位資料フィルタリング時の帯域幅設定に関する構成図である。
【0073】
本発明の測位資料フィルタリング部30は異変量資料を弾力的帯域幅で割ってそれぞれの区間で重み付き線形回帰(weighted linear regression)を適用して最確値を算出する。
【0074】
そして、すべてのx位置あるいは与えられた間隔(span)で同じ作業を繰り返して最確値を推定し、これらを連結して平滑化された趨勢曲線を求める。
【0075】
散布図平滑化技法の根幹は帯域幅幅設定と重み付き最小二乗法(weighted least squares method)にある。
【0076】
図5でのように、帯域幅(bandwidth)はScatterplotの一部のみを指定する領域を意味し、一つの個体のx変数値を中心に一定の範囲(幅)の資料が選択されて計算に活用され、次の個体のx変数値を中心にさらに他の帯域幅が設定される。
【0077】
すなわち、帯域幅は局所的パターン(local pattern)を推定するための手段として使われる。
【0078】
図6は、帯域幅(bandwidth)による平滑化適用結果の差を示したグラフである。
【0079】
LOWESS方法の場合、固定された帯域幅の大きさであって、代表的な帯域幅は該当する位置で全体資料の1/3~2/3間に該当する数字が使われる。
【0080】
この時、
図6でのように、帯域幅が過度に大きいと回帰関数が直線に近い曲線となり(過小適合、under-fitting)、小さくすると回帰関数が曲がった程度が大きい曲線となる(過多適合、over-fitting)。
【0081】
したがって、使用目的に合うように適切な帯域幅を指定することが重要である。
【0082】
本発明に係る測位資料フィルタリング部30に適用されるフィルタリングアルゴリズムに関して具体的に説明すると次の通りである。
【0083】
まず、平滑値推定部31で、散布図で任意の
【0084】
【0085】
位置での平滑化された値(あるいは最確値)の
【0086】
【0087】
は次のように最小二乗法を活用した局部的な回帰分析を通じて推定される。
【0088】
【0089】
ここで、Nは
【0090】
【0091】
周囲の局地的な帯域幅を意味し、位置ごとに最適化されるようにする。
【0092】
もし特定帯域幅Jが与えられ、帯域幅内の変数の個数がNであれば局地的線形回帰追跡者は次の数学式2の通りである。
【0093】
【0094】
ここで、
【0095】
【0096】
と
【0097】
【0098】
は
【0099】
【0100】
で存在する局地的な資料の線形回帰で求めることができ、
【0101】
【0102】
は位置
【0103】
【0104】
に該当する平滑化された最確値となる。
【0105】
帯域幅Jが固定されず次のような追加的な作業を進める。
【0106】
局地的に適合化された帯域幅(locally adaptive bandwidth)と連動する平滑化された最確値を算出するために、本発明に係るフィルタリングアルゴリズム(Friedman’s Super Smoother)ではx位置で観測値y=f(x)と帯域幅をJ(x)とする時、数学式3のように推定誤差の二乗が最小になるようにするJ(x)とf(x)を算出することに基本的な原理を置いている。
【0107】
【0108】
平滑化最確値計算部32で数学式3を最小化するために全体の資料数がnである場合、
【0109】
【0110】
間の多様な大きさの初期固定帯域幅(J)に対して数学式2を適用して、複数の平滑化された最確値f(x)を計算し、残差算定部33でそれぞれの帯域幅Jに対して次のような形態の残差(cross-validated residual)を算定する。
【0111】
【0112】
この時、
【0113】
【0114】
である。
【0115】
そして、J=0.2nの帯域幅を有する
【0116】
【0117】
に対して数学式4を活用して導き出された
【0118】
【0119】
を平滑化(smooth)した結果として
【0120】
【0121】
を導き出し、最適帯域幅算定部34でそれぞれの点で最適帯域幅(optimal bendwidth)、
【0122】
【0123】
を算定するために次の数学式5を使う。
【0124】
数学式5は特定
【0125】
【0126】
で複数の帯域幅Jに対する導き出された最確誤差
【0127】
【0128】
のうち
【0129】
【0130】
に該当するJ値がすなわち最適帯域幅
【0131】
【0132】
となる意味である。
【0133】
【0134】
各
【0135】
【0136】
に対する
【0137】
【0138】
は再びJ=0.2n帯域幅で平滑化された後、帯域幅選択部35で初期投入された帯域幅のうち
【0139】
【0140】
と近い帯域幅を数学式6でのように選択する。
【0141】
【0142】
そして、最終平滑化最確値算定部36であらかじめ求めておいた
【0143】
【0144】
に対して選択された二つの初期帯域幅
【0145】
【0146】
に該当する平滑化された最確値をそれぞれ
【0147】
【0148】
とする時、二つの値を活用して線形補間を通じて
【0149】
【0150】
を次のように求める。
【0151】
【0152】
【0153】
に該当する最終平滑化された最確値
【0154】
【0155】
は再びJ=0.5n帯域幅で平滑化された値を使う。
【0156】
このような測位資料フィルタリングアルゴリズムによって本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置は、河川の水位測定資料をフィルタリングして流域面積が小さく、傾斜が急な小河川に適用する場合にも測定された水位データの信頼性を保障できるようにする。
【0157】
本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法を具体的に説明すると次の通りである。
【0158】
図7は、本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定方法を示したフローチャートである。
【0159】
まず、超音波を測定対象の表面に向かって発信し、発信された超音波が測定対象の表面から反射して戻ってくる反射波を受信する。(S601)
引き続き、超音波センサで受信された測位資料で任意の位置での平滑化された値を推定し(S602)、推定誤差の二乗が最小となるように初期固定帯域幅に対して複数の平滑化された最確値を計算し(S603)、それぞれの帯域幅に対して残差(cross-validated residual)を算定する。(S604)
引き続き、それぞれの点で最適帯域幅を算定し(S605)、初期投入された帯域幅の中で最適帯域幅に近い帯域幅を選択する。(S606)
そして、平滑化された最確値を活用して線形補間を通じて最終平滑化最確値を算定する。(S607)
引き続き、フィルタリングを経た測位資料を利用して超音波発信時刻と反射波受信時刻との時間差と、超音波の発信速度と反射波の反射速度などに基づいて測定対象の表面との距離を計算して水位を算出する。(S608)
そして、算出された水位情報をウェブサーバーのウェブサービスを通じてデータベースに保存し、該当結果をウェブサーバーのウェブページを通じて提供する。(S609)
このようにフィルタリングを経て算出された水位情報は、システムコントローラおよびサーバーPCに有線/無線伝送して自動流量計側プログラムの入力資料として活用できるようにし、リアルタイム水位および流量表出ウェブサービスを通じてリアルタイムに確認できるようにするのに活用され得る。
【0160】
以上で説明した本発明に係る測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法は、水位測定手段の測位資料を弾力的帯域幅の適用を通じての局地的線形回帰基盤の異変量散布図平滑化技法でフィルタリングして正確度を高めた水位情報をリアルタイムに提供できるようにする。
【0161】
したがって、流域面積が小さく、傾斜が急な小河川に適用する場合にも測定された水位データの信頼性を保障できるようにする。
【0162】
以上での説明でのように、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲で変形された形態で本発明が具現されていることが理解できるであろう。
【0163】
したがって、明示された実施例は限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮されるべきであり、本発明の範囲は前述した説明ではなく特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にあるすべての差異点は本発明に含まれるものと解釈されるべきである。
産業上利用の可能性
本発明は河川の水位測定資料をフィルタリングして流域面積が小さく、傾斜が急な小河川に適用する場合にも測定された水位データの信頼性を保障できるようにした、測位資料フィルタリングを通じてのリアルタイム河川水位測定装置および方法に関する。