(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】四足バイオニックロボットの人間化制御システム及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
B25J 5/00 20060101AFI20220809BHJP
B25J 13/00 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
B25J5/00 E
B25J5/00 C
B25J13/00 Z
(21)【出願番号】P 2017248405
(22)【出願日】2017-12-25
【審査請求日】2020-01-17
(31)【優先権主張番号】201711098717.4
(32)【優先日】2017-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517452729
【氏名又は名称】深▲せん▼市終極進化科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100194526
【氏名又は名称】叶野 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100103207
【氏名又は名称】尾崎 隆弘
(72)【発明者】
【氏名】趙同陽
【審査官】臼井 卓巳
(56)【参考文献】
【文献】特表2009-503494(JP,A)
【文献】特開2009-012148(JP,A)
【文献】特開平06-039760(JP,A)
【文献】特開2015-202534(JP,A)
【文献】特開昭61-273610(JP,A)
【文献】特開平11-042574(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0052029(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2009/0031823(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 5/00-13/08
A63H 23/00
G01L 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット本体と、それぞれロボット本体にある四足の運動を制御するための対応する駆動モータを含む四足バイオニックロボットの制御システムであり、
制御ロープ、動作を制御して制御感応ユニットに作用させることに用いられ、
制御感応ユニット、制御ロープの制御動作を感応し、感応した制御ロープの制御動作信号を制御処理ユニットに送信することに用いられ、
制御処理ユニット、各種の感応信号に対応する制御信号を設定し、制御感応ユニットの感応信号を受信するとともに、感応信号を処理し、感応信号の対応する制御信号を対応する駆動モータに出力し、ロボット本体を制御して対応する動作を行うことに用いられ、
前記の制御ロープはロボット本体の表面に接続され、前記の制御感応ユニットの出力側と制御処理ユニットの入力側と接続され、前記の制御処理ユニットの出力側はそれぞれ駆動モータと接続され
、
前記の制御感応ユニットはモータ電流センサーであり、前記の電流センサーの数量は駆動モータの数量と一致し、また、それぞれ駆動モータと接続しており、前記の制御ロープはロボット本体の表面に固定され、制御ロープの行った制御動作に生じられた作用力はロボット本体に作用し、ロボット本体に受けられた力は対応する駆動モータに作用し、力を受けた駆動モータの電流に変化が生じ、モータ電流センサーは駆動モータの電流変化を感応してから、感応信号を制御処理ユニットに送信し、制御処理ユニットは対応する感応信号を処理してから対応する感応信号の制御信号を対応する駆動モータに出力し、
制御ロープはロボット本体に作用し、ロボット本体によって駆動モータに作用し、電流変化信号を起こし、モータ電流センサーより感応することによって、間接的に操作者の制御ロープに対する引張りの大きさと向きを獲得するものであり、制御ロープは四つの駆動モータの間にある中心位置に設けられ、操作者の引張りの大きさと向きを均一にさせる四足バイオニックロボットの制御システム。
【請求項2】
四足バイオニックロボットの制御システムに応用される制御方法であり、その特徴は下記のステップを含むことにある
、
S1.制御処理ユニットによって各種感応信号の対応する制御信号を設定すること、
S2.制御ロープによってロボット本体に対し、制御動作を行うこと、
S3.制御感応ユニットは制御ロープからの制御動作を感応でき、また、感応した制御ロープの制御動作信号を制御処理ユニットに送信すること、
S4.制御処理ユニットは制御感応ユニットからの感応信号を受信し、感応信号を処理し、また、感応信号の対応する制御信号を対応する駆動モータに出力し、ロボット本体を制御して対応する動作を行わせること
、
S5.前記ステップS3の中で、制御感応ユニットはモータ電流センサーであり、前記のモータ電流センサーの数量は駆動モータの数量と一致し、また、それぞれ駆動モータと接続し、制御ロープの行った制御動作は作用力を生じさせ、ロボット本体に作用し、ロボット本体は力を受けて、対応する駆動モータに作用し、力を受けた駆動モータの電流に変化を生じさせ、モータ電流センサーは駆動モータ電流の変化を感応し、また、感応信号を制御処理ユニットに送信すること、
S6.制御ロープはロボット本体に作用し、ロボット本体によって駆動モータに作用し、電流変化信号を起こし、モータ電流センサーより感応することによって、間接的に操作者の制御ロープに対する引張りの大きさと向きを獲得するものであり、制御ロープは四つの駆動モータの間にある中心位置に設けられ、操作者の引張りの大きさと向きを均一にさせること。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は四足ロボットの制御技術分野に及んでおり、特に四足バイオニックロボットの人間化制御システム及びその制御方法を指す。
【背景技術】
【0002】
四足シミュレーションロボットは四足生物の構造を模倣するロボットであり、その体積と重量が比較的に真実の四足生物に近く、その応用分野がますます広くなってきており、軍事、生活サービス、災害救援、娯楽などの分野に及び、人類の生活と発展に大きな便利さをもたらしている。
【0003】
目下、四足シミュレーションロボットの制御は主にリモートコントロールモードと自主制御モードを含んでいる。リモートコントロールの場合、別に専用のリモコンを配置すべきであり、操作に難しく、間違い易く、操作を習うために多くの時間を費やすほか、その操作はタイムリーではなく、直感ではない。また、自主制御モードの場合、相応する制御プログラムを設定することによって、ロボット自身より決定を下し、自ら走行、停止、速度、曲がり等を決める。この制御モードは大きい技術開発費用が必要であり、成熟した技術もなく、応用が普及できなく、誤って自主決定した場合に、比較的大きい危険がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記の問題点を解決するため、本発明は四足バイオニックロボットの人間化制御システム及びその制御方法を提供し、人間とペットのインタアクティブ習慣をアナログした上に、制御方法が簡単であり、使いやすく、しかもシステムの構造が簡単であると同時に、コストが低いため、普及しやすい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記の目的を実現するため、本発明の提案した実施形態の一つは下記の通りである:ロボット本体と、それぞれロボット本体に装着された四足の運動を制御する駆動モータを含む四足バイオニックロボットの制御システムであり、また、次のようなものを含んでいる。
【0006】
制御ロープ、動作を制御して制御感応ユニットに作用させることに用いられる。
【0007】
制御感応ユニット、制御ロープの制御動作を感応し、感応した制御ロープの制御動作信号を制御処理ユニットに送信することに用いられる。
【0008】
制御処理ユニット、各種感応信号の対応する制御信号を設定し、制御感応ユニットの感応信号を受信するとともに、感応信号を処理し、感応信号の対応する制御信号を対応する駆動モータに出力し、ロボット本体を制御して対応する動作を行うことに用いられる。
【0009】
前記の制御ロープはロボット本体の表面に接続され、前記の制御感応ユニットの出力側と制御処理ユニットの入力側と接続され、前記の制御処理ユニットの出力側はそれぞれ駆動モータと接続される。
制御ロープはロボット本体に作用し、ロボット本体によって駆動モータに作用し、電流変化信号を起こし、モータ電流センサーより感応することによって、間接的に操作者の制御ロープに対する引張りの大きさと向きを獲得するものであり、制御ロープは四つの駆動モータの間にある中心位置に設けられ、操作者の引張りの大きさと向きを均一にさせる。
【0010】
前記の目的を実現するため、本発明の提案した実施形態のもう一つは下記の通りである。四足バイオニックロボットの制御方法であり、下記のステップを含んでいる
【0011】
S1.制御処理ユニットによって各種感応信号の対応する制御信号を設定すること。
【0012】
S2.制御ロープによってロボット本体に対し、制御動作を行うこと。
【0013】
S3.制御感応ユニットは制御ロープからの制御動作を感応でき、また、感応した制御ロープの制御動作信号を制御処理ユニットに送信すること。
【0014】
S4.制御処理ユニットは制御感応ユニットからの感応信号を受信し、感応信号を処理し、また、感応信号の対応する制御信号を対応する駆動モータに出力し、ロボット本体を制御して対応する動作を行わせること。
S5.前記ステップS3の中で、制御感応ユニットはモータ電流センサーであり、前記のモータ電流センサーの数量は駆動モータの数量と一致し、また、それぞれ駆動モータと接続し、制御ロープの行った制御動作は作用力を生じさせ、ロボット本体に作用し、ロボット本体は力を受けて、対応する駆動モータに作用し、力を受けた駆動モータの電流に変化を生じさせ、モータ電流センサーは駆動モータ電流の変化を感応し、また、感応信号を制御処理ユニットに送信すること。
S6.制御ロープはロボット本体に作用し、ロボット本体によって駆動モータに作用し、電流変化信号を起こし、モータ電流センサーより感応することによって、間接的に操作者の制御ロープに対する引張りの大きさと向きを獲得するものであり、制御ロープは四つの駆動モータの間にある中心位置に設けられ、操作者の引張りの大きさと向きを均一にさせること。
【0015】
本発明の有利な効果は下記の通りである。本発明では制御動作を感応するための制御センサーが設けられており、また、制御処理ユニットが設けられているため、制御処理ユニットによって対応する制御センサーにおける感応信号の制御信号を設定でき、操作者の制御意図をロボット本体に接続された制御ロープによって制御し、操作者の力の大きさ、向きと時間順序が制御センサーに作用して感応信号を生じさせ、この感応信号が制御処理ユニットに送信され、制御処理ユニットによって操作者の制御意図を読み取り、感応信号を処理してから、感応信号の対応する制御信号を対応する駆動モータに出力し、四足シミュレーションロボットに対する制御を実行することになる。これにより、1本の制御ロープで既存ロボットにおける複雑な操作を置き換えることができ、人間とペットとのインタラクティブ習慣をアナログし、制御方法が簡単であり、使いやすく、しかもシステムの構造が簡単であると同時に、コストが低いため、普及しやすく、ロボットと人間とのインタラクティブ効果がより直接になる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の実施形態の制御方法を示す全体図である。
【
図2】本発明の実施形態の制御システム実施例1のブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態の制御システム実施例2のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に本発明の具体的な実施形態をより詳細に図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0018】
図1と
図2に示すように、本実施例の四足バイオニックロボットの制御システムは、ロボット本体1、ロボット本体1にある四足2の運動を制御するためのそれぞれ対応する駆動モータ3、制御ロープ4、制御感応ユニット5、制御処理ユニット6を備える制御システムである。その中で、制御ロープ4はロボット本体1の表面に接続され、前記の制御感応ユニット5の出力側と制御処理ユニット6の入力側と接続され、前記の制御処理ユニット6の出力側はそれぞれ駆動モータ3と接続される。
【0019】
その中で、制御感応ユニット5は力ベクトルセンサーであり、その具体的な制御方法は下記の通りである
【0020】
S1.先に制御処理ユニット6によって各種の感応信号Kの対応する制御信号Cを設定する。
【0021】
S2.制御ロープ4によってロボット本体1に対し、制御動作を行う。
【0022】
S3.制御ロープ4からの制御動作を感応し、また、感応した制御ロープ4の制御動作信号を力ベクトルセンサーに送信し、力ベクトルセンサーより操作者の制御ロープ4に対する引張りの大きさと向きを感応し、対応する感応信号Kを得ることができ、例えば、上へ引っ張る場合、立つことを示す感応信号Kであり、前へ引っ張る場合、進むことを示す感応信号Kであり、後ろへ引っ張る場合、止まることを示す感応信号Kであり、左または右へ引っ張る場合、左へ曲がるまたは右へ曲がることを示す感応信号Kであり、力を入れて引っ張る場合、速やかな動作で実行することを示す感応信号Kであり、軽く引っ張る場合、緩やかな動作で実行することを示す感応信号Kである。また、これらの感応信号Kを制御処理ユニット6に送信する。
【0023】
S4.制御処理ユニット6は制御感応ユニット5からの感応信号Kを受信し、感応信号Kを処理し、また、感応信号Kに対応する制御信号Cを対応する駆動モータ3に出力し、ロボット本体1を制御して対応する動作を行わせ、ロボット本体1に対する制御を実現する。
【0024】
さらに好ましい実施形態として、ロボット本体1に対するより正しい制御を実現するため、制御ロープ4を直接に対応する力ベクトルセンサーに締めることができ、制御ロープ4が直接に力ベクトルセンサーに作用することによって、感応の精度を高める。
【0025】
本実施形態により、1本の制御ロープ4で既存ロボットにおける複雑な操作を置き換えることができ、人間とペットとのインタラクティブ習慣をアナログし、制御方法が簡単であり、使いやすく、しかもシステムの構造が簡単であると同時に、コストが低いため、普及しやすく、ロボットと人間とのインタラクティブ効果がより直接になる。
【実施例2】
【0026】
図1と
図3に示すように、本実施例2と実施例1の異なる所は下記の通りである。制御感応ユニット205はモータ電流センサーであり、モータ電流センサー205の数量は駆動モータ203の数量と一致し、また、それぞれ駆動モータ203と接続しており、制御ロープ4の行った制御動作に生じられた作用力はロボット本体1に作用し、ロボット本体1に受けられた力は対応する駆動モータ203に作用し、力を受けた駆動モータ203の電流に変化が生じ、モータ電流センサー205は駆動モータ203の電流変化を感応し、また、感応信号Kを制御処理ユニット206に送信する。
【0027】
さらに好ましい実施形態として、制御ロープ4はロボット本体1に作用し、また、ロボット本体1によって具体的な駆動モータ203に作用し、電流変化信号を起こし、モータ電流センサー205より感応することによって、間接的に操作者の制御ロープ4に対する引張りの大きさと向きを獲得するものであり、ロボット本体1に対するより正しい制御を実現するため、制御ロープ4は四つの駆動モータ203の間にある中心位置に設けられ、操作者の引張りの大きさと向きをより均一にさせ、感応の精度を高める。
【0028】
前記の実施例はただ本発明の好ましい実施例について述べられたものであり、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。本発明の設計精神を離脱しない限り、当該分野の普通技術者が本発明の実施形態について行う各種変形と改良は全部本発明の権利請求書に確定された保護範囲内に属するべきである。