(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】端末及び通信方法
(51)【国際特許分類】
H04W 72/04 20090101AFI20220809BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
H04W72/04 136
H04W72/04 132
H04L27/26 114
(21)【出願番号】P 2019516365
(86)(22)【出願日】2018-03-08
(86)【国際出願番号】 JP2018008927
(87)【国際公開番号】W WO2018203440
(87)【国際公開日】2018-11-08
【審査請求日】2020-10-01
(31)【優先権主張番号】P 2017091778
(32)【優先日】2017-05-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】特許業務法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高田 智史
(72)【発明者】
【氏名】岩井 敬
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】堀内 綾子
【審査官】三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】ZTE,Remaining issues for NB-PUSCH[online],3GPP TSG-RAN WG1#84 R1-160478,2016年02月19日
【文献】Ericsson,Summary of informal email discussion on time and frequency relationships for MTC[online],3GPP TSG-RAN WG1#83 R1-157471,2015年11月22日
【文献】Potevio,Considerations on mitigating multi-cell SRS interference and increasing SRS capacity[online],3GPP TSG-RAN WG1#59b R1-100611,2010年01月22日,全文
【文献】CMCC,Further considerations on SRS configuration and transmission for NR[online],3GPP TSG RAN WG1 #88 R1-1703407,2017年02月17日,全文
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Sounding Reference Signal(SRS)が割り当てられた第1の周波数リソースのパラメータ、及び、前記第1の周波数リソースに隣接し、前記第1の周波数リソースで用いるサブキャリア間隔と異なるサブキャリア間隔を用いる第2の周波数リソースのパラメータに基づいて、前記第1の周波数リソースと前記第2の周波数リソースとの境界において前記
SRSをパンクチャするpunctureサイズを決定する回路と、
前記punctureサイズでパンクチャされた前記
SRSを送信する送信機と、
を具備する端末。
【請求項2】
前記第1の周波数リソースのサブキャリア間隔が、前記第2の周波数リソースのサブキャリア間隔よりも大きいほど、前記punctureサイズは大きい、
請求項1に記載の端末。
【請求項3】
前記第1の周波数リソースのサブキャリア間隔が大きいほど、前記punctureサイズは大きい、
請求項1に記載の端末。
【請求項4】
前記
SRSは、符号系列の部分と、前記符号系列の一部をコピーした拡張部分とからなる拡張符号系列であり、
前記拡張部分のサイズが大きいほど、前記punctureサイズは大きい、
請求項1に記載の端末。
【請求項5】
前記回路は、前記第2の周波数リソースで使用されるチャネル種別又はサービス種別の優先度が高いほど、前記punctureサイズは大きい、
請求項1に記載の端末。
【請求項6】
前記第2の周波数リソースに割り当てられる信号の電力スペクトル密度(PSD)が、前記
SRSのPSDより低いほど、前記punctureサイズは大きい、
請求項1に記載の端末。
【請求項7】
前記回路は、前記第1の周波数リソースのうち、前記
SRS以外の他のチャネルが割り当てられた周波数リソースと重複する部分をパンクチャする、
請求項1に記載の端末。
【請求項8】
前記回路は、前記punctureサイズに基づいて、前記
SRSを生成する方法を変更し、
前記送信機は、前記変更後の方法を用いて生成された前記
SRSを送信する、
請求項1に記載の端末。
【請求項9】
前記
SRSは、符号系列の部分と、前記符号系列の一部をコピーした拡張部分とからなる拡張符号系列であり、
前記回路は、前記punctureサイズが閾値以上の場合、前記punctureサイズを前記拡張部分のサイズに変更する、
請求項8に記載の端末。
【請求項10】
前記回路は、前記punctureサイズが閾値以上の場合、前記
SRSが割り当てられた第1のリソースサイズから前記punctureサイズを引いた後の第2のリソースサイズ以下の素数を系列長とする符号系列から、前記第2のリソースサイズの
SRSを生成する、
請求項8に記載の端末。
【請求項11】
前記送信機は、前記punctureサイズが閾値以上の場合、前記
SRSをドロップする、
請求項8に記載の端末。
【請求項12】
Sounding Reference Signal(SRS)が割り当てられた第1の周波数リソースのパラメータ、及び、前記第1の周波数リソースに隣接し、前記第1の周波数リソースで用いるサブキャリア間隔と異なるサブキャリア間隔を用いる第2の周波数リソースのパラメータに基づいて、前記第1の周波数リソースと前記第2の周波数リソースとの境界において前記
SRSをパンクチャするpunctureサイズを決定し、
前記punctureサイズでパンクチャされた前記
SRSを送信する、
通信方法。
【請求項13】
前記第1の周波数リソースのうち、前記
SRS以外の他のチャネルが割り当てられた周波数リソースと重複する部分をパンクチャする、
請求項12に記載の通信方法。
【請求項14】
前記punctureサイズに基づいて、前記
SRSを生成する方法を変更し、
前記変更後の方法を用いて生成された前記
SRSを送信する、
請求項12に記載の通信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末及び通信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
5Gの標準化において、LTE/LTE-Advancedとは必ずしも後方互換性を持たない新しい無線アクセス技術(NR:New Radio)が3GPPで議論されている。
【0003】
NRでは、要求仕様が異なる複数のサービス(enhanced Mobile Broadband (eMBB)、Ultra-Reliable and Low Latency Communications (URLLC)、Massive Machine Type Communications (mMTC))をサポートするために、サービス毎に異なるサブキャリア間隔(subcarrier spacing、以下、「SCS」と呼ぶ)等の複数のnumerologyをサポートする。
【0004】
また、NRでは、SCSが異なる複数のサービスを周波数領域で多重することが検討されている。異なるSCSの信号が周波数領域で多重された場合、サブキャリアの直交性の崩れによるinter-numerology干渉が発生する。特に、異なるSCSの周波数リソースの境界(以下、「SCS境界(SCS boundary)」と呼ぶこともある)での干渉量が大きくなる。干渉を低減させるため、異なるSCSの周波数リソースの境界にGuard bandを設ける方法が検討されている(例えば、非特許文献1を参照)。
【0005】
LTEでは、端末(「UE(User Equipment)」と呼ぶこともある)が基地局(「eNB」又は「gNB」と呼ぶこともある)から割り当てられた無線リソースで、Sounding Reference Signal(以下、「SRS」と呼ぶ)と呼ばれる参照信号を送信する。基地局は、SRSの受信品質を測定することで、SRSの送信帯域における上り品質を推定する。基地局は、上り品質の推定値を用いて、端末の周波数スケジューリング又はリンクアダプテーション(適応変調符号化)を行う。また、LTEでは、SRSと他のチャネル(例えば、PUCCH(Physical Uplink Control Channel)等)との間で、送信タイミング又は送信リソースが重なった場合、端末がSRSを非送信(「ドロップ」と呼ぶこともある)にすることが可能である。
【0006】
LTEのSRSには、CM/PAPR(Cubic Metric/Peak to Average Power Ratio)が低く、相互相関特性が良いという利点を持つZadoff-Chu(ZC)系列が使用されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【文献】R4-1700217, Ericsson, “On multiplexing of numerologies”, RAN4#NR AH, January 2017
【文献】R1-071339, Motorola, “Selection between Truncation and Cyclic Extension for UL RS”, RAN1#48bis, March 2007
【文献】R1-1702084, CATT, “Further discussion on SRS transmission”, RAN1#88, February 2017
【発明の概要】
【0008】
NRでも、LTEと同様に、SRSの送信が検討されている。しかしながら、NRにおいて、異なるSCSの周波数リソースの境界にSRSが配置される場合、又は、SRSと、SRS以外のチャネルとの間で周波数リソースがオーバラップする場合におけるSRS用符号系列の生成方法については十分に検討がなされていない。
【0009】
本開示の一態様は、異なるSCSの周波数リソースの境界にSRSが配置される場合、又は、SRSと、SRS以外のチャネルとの間で周波数リソースがオーバラップする場合においてSRS用符号系列を適切に生成することができる端末及び通信方法の提供に資する。
【0010】
本開示の一態様に係る端末は、参照信号が割り当てられた第1の周波数リソースのパラメータ、及び、前記第1の周波数リソースに隣接し、前記第1の周波数リソースで用いるサブキャリア間隔と異なるサブキャリア間隔を用いる第2の周波数リソースのパラメータに基づいて、前記第1の周波数リソースと前記第2の周波数リソースとの境界において前記参照信号をパンクチャする回路と、前記パンクチャされた参照信号を送信する送信機と、を具備する。
【0011】
本開示の一態様に係る端末は、参照信号が割り当てられた周波数リソースのうち、前記参照信号以外の他のチャネルが割り当てられた周波数リソースと重複する部分をパンクチャする回路と、前記パンクチャされた参照信号を送信する送信機と、を具備する。
【0012】
本開示の一態様に係る端末は、参照信号をパンクチャするpunctureサイズに基づいて、前記参照信号を生成する方法を変更する回路と、前記変更後の方法を用いて生成された前記参照信号を送信する送信機と、を具備する。
【0013】
本開示の一態様に係る通信方法は、参照信号が割り当てられた第1の周波数リソースのパラメータ、及び、前記第1の周波数リソースに隣接し、前記第1の周波数リソースで用いるサブキャリア間隔と異なるサブキャリア間隔を用いる第2の周波数リソースのパラメータに基づいて、前記第1の周波数リソースと前記第2の周波数リソースとの境界において前記参照信号をパンクチャし、前記パンクチャされた参照信号を送信する。
【0014】
本開示の一態様に係る通信方法は、参照信号が割り当てられた周波数リソースのうち、前記参照信号以外の他のチャネルが割り当てられた周波数リソースと重複する部分をパンクチャし、前記パンクチャされた参照信号を送信する。
【0015】
本開示の一態様に係る通信方法は、参照信号をパンクチャするpunctureサイズに基づいて、前記参照信号を生成する方法を変更し、前記変更後の方法を用いて生成された前記参照信号を送信する。
【0016】
なお、これらの包括的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、または、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムおよび記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0017】
本開示の一態様によれば、異なるSCSの周波数リソースの境界にSRSが配置される場合、又は、SRSと、SRS以外のチャネルとの間で周波数リソースがオーバラップする場合においてSRS用符号系列を適切に生成することができる。
【0018】
本開示の一態様における更なる利点および効果は、明細書および図面から明らかにされる。かかる利点および/または効果は、いくつかの実施形態並びに明細書および図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つまたはそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、extended ZC系列の一例を示す。
【
図2】
図2は、SRSの割り当て周波数の単位(粒度)の一例を示す。
【
図3】
図3は、SRSの周波数リソース及びSCS境界の一例を示す。
【
図4】
図4は、SRSの周波数リソースと他のチャネルの周波数リソースとが重複する例を示す。
【
図5】
図5は、実施の形態1に係る端末の一部の構成を示す。
【
図6】
図6は、実施の形態1に係る端末の構成を示す。
【
図7】
図7は、実施の形態1に係る基地局の構成を示す。
【
図8】
図8は、実施の形態1に係る端末の動作例を示す。
【
図9】
図9は、実施の形態1に係る基地局の動作例を示す。
【
図10】
図10は、実施の形態1に係るSRSのpuncture処理の一例を示す。
【
図11】
図11は、実施の形態1に係るSRSのpuncture処理の一例を示す。
【
図12】
図12は、実施の形態1の具体例1に係るpunctureサイズの決定方法の一例を示す。
【
図13】
図13は、実施の形態1の具体例1に係るSCSとオフセット値との関係の一例を示す。
【
図14】
図14は、実施の形態1の具体例1に係るSCSとオフセット値との関係の他の例を示す。
【
図15】
図15は、実施の形態1の具体例1に係るinter-numerology干渉の計算機シミュレーション結果を示す。
【
図16】
図16は、実施の形態1の具体例1に係るSCSが異なる信号の一例を示す。
【
図17】
図17は、実施の形態1の具体例1に係るパンクチャ後のinter-numerology干渉の計算機シミュレーション結果を示す。
【
図18】
図18は、実施の形態1の具体例1に係るパンクチャ後のinter-numerology干渉の計算機シミュレーション結果を示す。
【
図19】
図19は、実施の形態1の具体例2に係るSRSのpuncture処理の一例を示す。
【
図20】
図20は、実施の形態1の具体例3に係るSRSのpuncture処理の一例を示す。
【
図21】
図21は、実施の形態1の具体例3に係るチャネルとオフセット値との関係の一例を示す。
【
図22】
図22は、実施の形態1の具体例3に係るチャネルとオフセット値との関係の他の例を示す。
【
図23】
図23は、pure ZC及びextended ZCの特性を示す。
【
図24】
図24は、実施の形態3の具体例2に係るSRSの送信方法の一例を示す。
【
図25】
図25は、実施の形態3の具体例2に係るZC系列の特性の計算機シミュレーション結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
LTEのSRSには、CM/PAPR(Cubic Metric/Peak to Average Power Ratio)が低く、相互相関特性が良いという利点を持つZadoff-Chu(ZC)系列が使用されている。また、SRSに使用されるZC系列長は素数であり、SRSのリソースが割り当てられたPRB(Physical Resource Block, 1PRB = 12サブキャリア)サイズに合わせるため、
図1に示すように、ZC系列の一部(
図1では先頭)をコピーして系列を拡張したextended ZC系列(拡張符号系列。単に、extended ZCと呼ぶこともある)が用いられる。しかし、extended ZC又はZC系列の一部を削除したtruncation ZC(図示せず)は、純粋なZC系列と比較して、CM/PAPR及び相互相関特性等の特性が劣化する(例えば、非特許文献2を参照)。
【0022】
なお、以下では、
図1に示すように、拡張する前の純粋なZC系列の部分を「pure ZC part」と呼び、コピー元の部分を「repeated part」と呼び、コピーして拡張された部分を「extended part」と呼ぶ。
【0023】
NRでは、通知又は規定されているルールに従って周期的にSRSを送信する「periodic SRS」、基地局からのトリガにより所定回数(例えば1回)のSRSを送信する「aperiodic SRS」、及び、SRSの送信の開始と停止を指示するトリガによりSRSを送信する「semi-persistent SRS」の3種類が想定される。
【0024】
また、SRSの割り当て周波数の単位(粒度)は、例えば、
図2に示すように、「sub-band(サブバンド)」と呼ばれる周波数単位になると考えられている。また、NRでは、LTE/LTE-Advancedよりもシステム帯域幅が広いため、システム帯域を分割した「partial band」と呼ばれる周波数単位で、SRSの送信が制御される可能性がある(例えば、非特許文献3を参照)。なお、「partial band」は「Carrier bandwidth part」と呼ばれることもある。
【0025】
図3及び
図4は、Periodic SRSの周波数・時間リソースを用いて、端末が周期的にSRSを送信する一例を示す。
【0026】
LTEのPeriodic SRSの周波数・時間リソースは、静的に(又は準静的に)変更され、動的に変更できない。一方で、
図3に示すように、NRのSCS境界は、例えば、各サービスのリソース割当に伴って動的に変更される場合がある。この場合、
図3に示すように、SCS境界が動的に変更されることで、SRS(
図3ではSRS#3)がSCS境界の周辺に配置される場合がある。この場合、inter-numerology干渉を低減させるために、SRSが割り当てられた周波数領域の一部を非送信にする(「パンクチャ(puncture)する」とも呼ぶ)必要がある。
【0027】
また、SRSが、SCS境界の周辺に配置されない場合でも、
図4に示すように、SRSと他のチャネルとの間で周波数リソース(周波数帯)がオーバラップ(重複)する場合、SRSが割り当てられた周波数リソースの一部をpunctureする必要がある。
【0028】
しかしながら、SRSがpunctureされる場合にextended ZC系列のCM/PAPR及び相互相関特性の劣化が懸念される。そこで、本開示の一態様では、SRSがpunctureされる場合の効率的なpuncture方法、及び、punctureを行う場合のextended ZC系列生成方法について説明する。
【0029】
(実施の形態1)
[通信システムの概要]
本開示の各実施の形態に係る通信システムは、端末100及び基地局200を備える。
【0030】
なお、本実施の形態では、periodic SRSを想定した場合について説明するが、本実施の形態はperiodic SRSに限定されず、aperiodic SRS又はsemi-persistent SRSにも同様に適用できる。
【0031】
図5は本開示の実施の形態に係る端末100の一部の構成を示すブロック図である。
図5に示す端末100において、SRS生成部107は、参照信号(SRS)が割り当てられた第1の周波数リソースのパラメータ、及び、第1の周波数リソースに隣接し、第1の周波数リソースで用いるサブキャリア間隔(SCS)と異なるサブキャリア間隔を用いる第2の周波数リソースのパラメータに基づいて、第1の周波数リソースと第2の周波数リソースとの境界において参照信号をパンクチャする。無線送信部109は、パンクチャされた参照信号を送信する。
【0032】
[端末の構成]
図6は、本実施の形態に係る端末100の構成を示すブロック図である。
図6において、端末100は、アンテナ101と、無線受信部102と、復調・復号部103と、制御情報保持部104と、Punctureサイズ決定部105と、SRS生成指示部106と、SRS生成部107と、リソース割当部108と、無線送信部109と、を有する。
【0033】
無線受信部102は、アンテナ101を介して受信した受信信号に対して、ダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を施し、受信信号を復調・復号部103へ出力する。
【0034】
復調・復号部103は、無線受信部102から入力される受信信号に対して復調及び復号を行い、復号結果から、基地局200から送信された端末100宛てのSRSリソース情報、及び、SRS用符号系列及びSRSのpunctureサイズを決定するための制御情報を抽出する。復調・復号部103は、抽出した情報を制御情報保持部104、及び、他の構成部(図示せず)に出力する。
【0035】
SRSリソース情報には、例えば、端末100がSRSを送信する、周波数リソース情報(例えば、SRS帯域幅、システム帯域内のsub-band番号、Partial band番号等)、時間リソース情報(例えば、slot番号、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル番号など)、符号系列情報(例えば、系列番号)等が含まれる。なお、全てのSRSリソース情報が端末100に対して同時に通知される必要はない。例えば、SRSリソース情報の一部の情報はセル共通情報として、又は、準静的な通知情報として端末100に通知されてもよい。また、SRSリソース情報の一部の情報は、スペックで規定されたシステム共通情報とし、端末100に通知されなくてもよい。
【0036】
SRS用符号系列及びSRSのpunctureサイズを決定するための制御情報の詳細については後述する。
【0037】
制御情報保持部104は、復調・復号部103から入力される情報のうち、Periodic SRSの送信に使用される制御情報(例えば、SRSの周波数リソース、ホッピングパターン等)を保持する。制御情報保持部104が保持する制御情報には準静的な制御情報、及び、動的な制御が含まれる。制御情報保持部104は、保持した制御情報を、必要に応じてPunctureサイズ決定部105、SRS生成指示部106、又は、リソース割当部108に出力する。
【0038】
Punctureサイズ決定部105は、制御情報保持部104から入力される制御情報に基づいて、SRSのpunctureサイズを決定する。Punctureサイズ決定部105におけるSRSのpunctureサイズの決定方法の詳細については後述する。Punctureサイズ決定部105は、決定したpunctureサイズをSRS生成指示部106に出力する。
【0039】
SRS生成指示部106は、制御情報保持部104から入力される制御情報、及び、Punctureサイズ決定部105から入力されるpunctureサイズに基づいて、pure ZC partのサイズ、punctureサイズ(又は、extended partのサイズ)、系列番号等のSRS生成に必要な情報を設定し、SRS生成部107に出力する。
【0040】
SRS生成部107は、SRS生成指示部106から入力されるpure ZC partのサイズ、Punctureサイズ、系列番号等のSRS生成に必要な情報に基づいて、SRS用符号系列(例えば、ZC系列)を生成する。SRS生成部107は、生成した符号系列をSRSとして、リソース割当部108に出力する。
【0041】
リソース割当部108は、制御情報保持部104から入力されるSRSリソース情報に含まれる時間・周波数リソースに、SRS生成部107から入力されるSRS(符号系列)をマッピングし、マッピング後の信号を無線送信部109へ出力する。なお、SRSがマッピングされた信号に対してIFFT(Inverse Fast Fourier Transform)が施されてもよい(図示せず)。
【0042】
無線送信部109は、リソース割当部108から入力される信号に対してD/A変換、アップコンバートを施し、得られた無線信号をアンテナ101から基地局200へ送信する。
【0043】
[基地局の構成]
図7は、本実施の形態に係る基地局200の構成を示すブロック図である。
図7において、基地局200は、制御情報生成部201と、制御情報保持部202と、変調・符号化部203と、無線送信部204と、アンテナ205と、無線受信部206と、復調・復号部207と、Punctureサイズ決定部208と、SRS生成指示部209と、レプリカ生成部210と、品質推定部211と、スケジューリング部212と、を有する。
【0044】
制御情報生成部201は、後述するスケジューリング部212からの指示に基づいて、SRSリソース情報、及び、SRS用符号系列及びSRSのPunctureサイズを決定するための制御情報(上述した端末100が受信した制御情報と同様の情報)を端末100に通知するための制御信号を生成し、制御情報保持部202及び変調・符号化部203へ出力する。
【0045】
なお、前述したように、基地局200は、全てのSRSリソース情報を端末100へ同時に通知する必要はない。Partial bandサイズ、Periodic SRSの送信に使用される準静的な通知情報(SRSの周波数リソース、ホッピングパターンなど)等の複数の端末100で共通の情報の一部は、セル固有の情報として基地局200が収容する複数の端末100に通知してもよい。また、制御情報は、DCI(Downlink Control Information)、MAC(Medium Access Control)、RRC(Radio Resource Control)の何れかの情報、又は、これらを複数組み合わせて通知されてもよい。
【0046】
制御情報保持部202は、制御情報生成部201から入力される制御情報を保持し、保持した制御情報を、必要に応じてPunctureサイズ決定部208又はSRS生成指示部209に出力する。
【0047】
変調・符号化部203は、制御情報生成部201から入力される制御信号を変調及び符号化し、符号化後の信号を無線送信部204へ出力する。
【0048】
無線送信部204は、変調・符号化部203から入力される信号に対してD/A変換、アップコンバート、増幅等の送信処理を施し、送信処理により得られた無線信号をアンテナ205から端末100へ送信する。
【0049】
無線受信部206は、アンテナ205を介して受信した端末100からの信号に対してダウンコンバート、A/D変換等の受信処理を施し、受信信号を復調・復号部207へ出力する。
【0050】
復調・復号部207は、無線受信部206から入力される受信信号を復調及び復号し、復号した信号を品質推定部211へ出力する。
【0051】
Punctureサイズ決定部208は、制御情報保持部202から入力される制御情報に基づいて、SRS(レプリカ信号)のpunctureサイズを決定する。なお、Punctureサイズ決定部208は、例えば、システムの規定又は基地局200から端末100への通知等によって事前に端末100と基地局200との間で認識を合わせた生成方法に基づいてPunctureサイズを決定する。Punctureサイズ決定部208は、決定したpunctureサイズをSRS生成指示部209に出力する。
【0052】
SRS生成指示部209は、制御情報保持部202から入力される制御情報、及び、Punctureサイズ決定部208から入力されるpunctureサイズに基づいて、pure ZC partのサイズ、Punctureサイズ(又は、extended partのサイズ)、系列番号等のSRS生成に必要な情報を設定し、レプリカ生成部210に出力する。
【0053】
レプリカ生成部210は、SRS生成指示部209から入力されるpure ZC partのサイズ、Punctureサイズ、系列番号等のSRS生成に必要な情報に基づいて、端末100でSRSとして生成されるSRS用符号系列と同一系列(例えば、ZC系列)をレプリカ信号として生成する。レプリカ生成部210は、生成したレプリカ信号を品質推定部211へ出力する。
【0054】
品質推定部211は、端末100に通知したSRSリソース情報に基づいて、復調・復号部207から入力される復号信号から、SRS受信信号を抽出する。そして、品質推定部211は、抽出したSRS受信信号と、レプリカ生成部210から入力されるレプリカ信号との相関演算結果から品質推定値を算出する。品質推定部210は、算出した品質推定結果をスケジューリング部212へ出力する。
【0055】
スケジューリング部212は、品質推定部211から入力される品質推定結果に基づいてデータのスケジューリング(MCS(Modulation and Coding Scheme)設定、周波数リソース割当、送信電力制御等)を行う。また、スケジューリング部212は、データの割当周波数を考慮して、各端末100のSRSリソース情報を決定し、制御情報生成部201に出力する。
【0056】
[端末100及び基地局200の動作]
以上の構成を有する端末100及び基地局200における動作について詳細に説明する。
【0057】
図8は端末100(
図6)の動作を示すフローチャートであり、
図9は基地局200(
図7)の動作を示すフローチャートである。
【0058】
端末100は、基地局200へ送信するSRSを生成する(ST101)。この際、端末100は、SRSが割り当てられた周波数リソースで使用されるパラメータ、及び、SRSが割り当てられた周波数リソースに隣接し、SCSが異なる周波数リソースで使用されるパラメータに基づいて、異なるSCSの周波数リソースの境界(SCS境界)におけるSRSのpunctureサイズを決定する。
【0059】
そして、端末100は、決定したpunctureサイズでpunctureしたSRSを基地局200へ送信する(ST102)。
【0060】
一方、基地局200は、端末100から送信されるSRSと同様のレプリカ信号を生成する(ST201)。また、基地局200は、端末100から送信されるSRSを受信する(ST202)。そして、基地局200は、受信したSRSと生成したレプリカ信号とを用いて上り品質を推定する(ST203)。
【0061】
[punctureサイズの決定方法]
次に、端末100(Punctureサイズ決定部105)及び基地局200(Punctureサイズ決定部208)において、SRS(レプリカ信号)に対するPunctureサイズの決定方法(つまり、ST101及びST201の処理)について詳細に説明する。
【0062】
複数の異なるSCSの信号が周波数領域で多重される環境において、端末100は、端末100が送信するSRSに割り当てられている周波数リソースと、SCS境界の位置とに応じて、punctureサイズを決定する。また、端末100は、基地局200から通知されたpunctureの制御情報(例えば、隣接する周波数リソースに関するパラメータ)に基づいて、punctureサイズを更に変更してもよい。
【0063】
図10及び
図11は、punctureサイズの決定方法の一例を示す。
図10は、SRSの後端(end side。ここでは高周波数側)をpunctureする例を示し、
図11は、SRSの前端(start side。ここでは低周波数側)をpunctureする例を示す。つまり、端末100は、SRSが割り当てられた周波数リソースにおけるSCS境界の位置(つまり、隣接する周波数リソースとの位置関係)に応じて
図10又は
図11のようにpuncture処理を行う。
【0064】
例えば、端末100は、
図10及び
図11に示すように、SRSが割り当てられている周波数リソース(SRSの割当開始位置、割当終了位置)と、SCS境界の位置とに応じて次式(1)に従ってpunctureサイズ(P
size)を計算する。
【数1】
【0065】
端末100は、計算したpunctureサイズが0より大きい場合(Psize>0)、SRSをpunctureする。すなわち、式(1)に示すように、端末100は、SRSに割り当てられた周波数リソースのうち、SCS境界から、隣接する周波数リソース側に跨がる部分(「POSSRSend-POSboundary」又は「「POSboundary-POSSRSstart」」に相当)と、その反対側の部分(offsetに相当)とをpunctureする。
【0066】
なお、SRS割当開始位置(POSSRSstart)、割当終了位置(POSSRSend)、異なるSCSの境界位置(POSboundary)、オフセット値(offset)は、DCI、MAC、RRC、システム情報(MIB(Master Information Block)又はSIB(System Information Block))の何れかの情報、もしくは、それらを複数、組み合わせて通知されてもよい。
【0067】
また、異なるSCSを用いる周波数リソースの境界位置(POSboundary)、オフセット値(offset)が基地局200から通知されず、punctureサイズ(Psize)が基地局200から通知されて、端末100が、通知されたpunctureサイズに基づいてSRSをpunctureしてもよい。これにより、異なるSCSの境界位置、オフセット値、puncture用の制御情報が不要となり、シグナリングのオーバヘッドを削減できる。
【0068】
次に、端末100(punctureサイズ決定部105)において、基地局200から通知されたpuncture用制御情報に基づいてpunctureサイズを決定(調整)する具体例1~4について説明する。
【0069】
なお、以下では、説明の簡易化のため、
図10のSRSの割当終了位置(P
OSSRSend)又は
図11のSRSの割当開始位置(P
OSSRSstart)と、SCS境界位置(P
OSboundary)とを同一とする。つまり、式(1)において、「P
OSSRSend-P
OSboundary」又は「「P
OSboundary-P
OSSRSstart」」がゼロとなる。換言すると、以下では、式(1)におけるオフセット値(offset)の設定について説明する。ただし、具体例1~4は、SRSの割当終了位置(P
OSSRSend)又はSRSの割当開始位置(P
OSSRSstart)と、SCS境界位置(P
OSboundary)とが異なる場合でも適用可能である。
【0070】
<具体例1>
具体例1では、
図12に示すように、端末100は、SRSが割り当てられている周波数リソースのSCS(SCS of resource #1)、又は、隣接する周波数リソースのSCS(SCS of resource #2)に基づいて、オフセット値(offset size X)を設定して、punctureサイズを決定する。
【0071】
具体例1では、SCSが大きい周波数リソースに割り当てられたSRSに対するオフセット値を大きくし、punctureサイズ(Psize)を大きくする。
【0072】
図13は、SCSと設定されるオフセット値(offset size)との対応関係の一例を示す。
図13では、resource #2のSCSはresource #1のSCSよりも大きいため、resource #2に対するオフセット値は、resource #1に対するオフセット値よりも大きく設定されている。また、
図13に示すように、各周波数リソースのSCS間の差(比率)が大きいほど、各リソースに設定されるオフセット値間の差を大きくしてもよい。
【0073】
なお、端末100は、端末100に対してオフセット値が既に通知されている場合、
図13に示す値によってオフセット値を上書きしてもよく、既に通知されたオフセット値に対して、
図13に示す値を加算してもよい。
【0074】
また、
図13では、resource #2のSCSがresource #1のSCSよりも大きい場合について示したが、これに限定されず、resource #1のSCSがresource #2のSCSよりも大きい場合についても、同様にしてオフセット値が設定されればよい。つまり、SRSが割り当てられる周波数リソースのSCSが、隣接する周波数リソースのSCSよりも大きいほど、オフセット値が大きく設定され、SRSをパンクチャするpunctureサイズが大きくなる。
【0075】
また、隣接する周波数リソース間でSCSが同じ場合には、inter-numerology干渉の発生を考慮する必要が無いので、オフセット値を0としてもよい。
【0076】
また、punctureサイズ(P
size)が指示されている場合は、
図13においてオフセット値の代わりにpunctureサイズが規定されてもよい。
【0077】
また、SCSに基づくオフセット値は、隣接するSRSの割り当てに関係なく、端末100がSRSを送信する周波数リソースのSCS(
図12ではSCS of resource #1)に応じて、
図14に示すように設定されてもよい。
図14では、端末100がSRSを送信する周波数リソース域のSCSが大きいほど、オフセット値が大きく設定され、SRSをパンクチャするpunctureサイズ(P
size)が大きくなる。
【0078】
また、puncture用制御情報である各周波数リソースのSCS(例えば、
図12に示すSCS of resource #1及びSCS of resource #2)は、基地局200の制御情報生成部201で生成され、DCI、MAC、RRC、システム情報(MIB又はSIB)のいずれかの情報、もしくは、それらを複数、組み合わせて通知されてもよい。また、周波数リソースとは、partial band毎、sub-band毎、サービス毎(eMBB, URLLC, mMTC)の周波数リソースと定義されてもよい。
【0079】
次に、SCSに応じてオフセット値(punctureサイズ)を変更する効果について説明する。
【0080】
図15は、
図16に示すように、15kHz SCSの信号(サブキャリア番号19~28)と、30kHz SCSの信号(サブキャリア番号0~18)とが隣接する周波数リソースで多重される場合のinter-numerology干渉を評価した計算機シミュレーション結果を示す。
【0081】
図15に示すように、15kHz SCSの信号と、30kHz SCSの信号との境界(つまり、SCS境界位置)のinter-numerology干渉が大きくなっていることが分かる。さらに、
図15に示すように、30kHz SCS及び15kHz SCSのそれぞれの周波数リソースで発生するinter-numerology干渉は同じではなく、15kHz SCSに生じるinter-numerology干渉と比較して、30kHz SCSに生じるinter-numerology干渉の方が大きいことが分かる。
【0082】
図17は、
図15に示す信号のうち、15kHz SCSに割り当てた信号のSCS境界付近の一部(2サブキャリア(サブキャリア番号19,20に相当))をpunctureした場合のinter-numerology干渉を評価した計算機シミュレーション結果の一例を示す。また、
図18は、
図15に示す信号のうち、30kHz SCSに割り当てた信号のSCS境界付近の一部(2サブキャリア(サブキャリア番号15~18に相当))をpunctureした場合のinter-numerology干渉を評価した計算機シミュレーション結果の一例を示す。
【0083】
すなわち、
図17及び
図18において、punctureされるサブキャリア数は同数(2サブキャリア)である。
【0084】
図17及び
図18を比較すると、punctureするサブキャリア数(
図17,
図18では2サブキャリア)が同じ場合、SCSが大きい信号(ここでは、30kHz SCS)のpunctureサイズを大きくした方がinter-numerology干渉をより抑圧することができ、SRSによる品質推定精度をより向上できることが分かる。
【0085】
このように、具体例1では、端末100及び基地局200は、SRSが割り当てられた周波数リソースのSCSが、隣接する周波数リソースのSCSより大きいほど、又は、SRSが割り当てられた周波数リソースのSCSが大きいほど、SRSに対するオフセット値Xを大きく設定し、punctureサイズを大きくする。これにより、inter-numerology干渉を抑圧し、punctureによるSRSの品質推定精度の劣化を抑圧することができる。
【0086】
なお、
図13及び
図14に示すオフセット値は一例であって、これらの値に限定されるものではない。
【0087】
<具体例2>
具体例2では、
図19に示すように、端末100は、SRSが割り当てられている周波数リソース又は隣接する周波数リソースに割り当てられたSRSに用いられている拡張符号系列(拡張ZC系列)のextended partサイズに基づいて、オフセット値(X)を設定して、punctureサイズを決定する。
【0088】
具体的には、端末100は、extended partサイズが大きいSRSほど、オフセット値を大きくする。例えば、
図19では、resource #1に割り当てられたSRSに用いられるZC系列のextended partサイズE1は、resource #2に割り当てられたSRSに用いられるZC系列のextended partサイズE2よりも小さい。よって、resource #1に割り当てられたSRSに対するオフセット値(punctureサイズ)Xは、resource #2に割り当てられたSRSに対するオフセット値(punctureサイズ)Yよりも小さく設定される。
【0089】
なお、extended partサイズに基づくオフセット値は、隣接する周波数リソースに割り当てられたSRSのextended partサイズに関係なく、端末100がSRSを送信する周波数リソースのSRSのextended partサイズに応じて設定されてもよい。すなわち、端末100が送信するSRSのextended partサイズが大きいほど、オフセット値が大きく設定され、SRSをパンクチャするpunctureサイズ(Psize)が大きくなる。
【0090】
また、puncture用制御情報である隣接する周波数リソースに割り当てられたSRSに用いられるZC系列のextended partサイズは、基地局200の制御情報生成部201で生成され、DCI、MAC、RRC、システム情報(MIB又はSIB)のいずれかの情報、もしくは、それらを複数、組み合わせて通知されてもよい。
【0091】
また、SRSの符号系列長がsub-bandサイズに関連付けられている場合、端末100は、sub-bandサイズから符号系列のextended partサイズを計算することも可能である。この場合、端末100は、extended partサイズの代わりに、sub-bandサイズに基づいてオフセット値を設定してもよい。また、各周波数リソース域におけるsub-bandサイズは、extended partサイズと同様に、DCI、MAC、RRC、システム情報(MIB又はSIB)のいずれかの情報、もしくは、それらを複数、組み合わせて通知されてもよい。
【0092】
ここで、SRSのpunctureサイズがextended part(又はrepeated part)より大きい場合には、extended partに加え、pure ZC partがpunctureされる可能性がある。pure ZC partがpunctureされると、extended part(又はrepeated part)のみがpunctureされる場合と比較して、ZC系列の特性(低PAPR/CM、低相互相関)がより大きく劣化する可能性がある。
【0093】
よって、具体例2のように、端末100及び基地局200は、extended partサイズが大きいSRSのpunctureサイズを大きくし、extended partサイズが小さいSRSのpunctureサイズを小さくすることができる。これにより、pure ZC partがpunctureされる可能性を低減しつつ、inter-numerology干渉を抑圧することができる。また、具体例2によれば、punctureによるZCの特性劣化を抑えることができ、SRSによる品質推定精度を向上させることができる。
【0094】
<具体例3>
具体例3では、
図20、
図21に示すように、端末100は、SRSが割り当てられている周波数リソースに隣接する周波数リソースに割り当てられた信号のチャネル種別又はサービス種別に基づいて、オフセット値(X)を設定して、punctureサイズを決定する。
【0095】
具体的には、端末100は、隣接する周波数リソースに割り当てられた信号のチャネル又はサービス種別の優先度が高いほど、SRSに対するオフセット値(punctureサイズ)を大きくする。
図21に示す一例では、PUCCH、PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)、SRSの順に優先度が高く、端末100が送信するSRSの周波数リソースに隣接する周波数リソースに割り当てられる信号がPUCCH、PUSCH、SRSである順に、端末100が送信するSRSに対するオフセット値(punctureサイズ)Xは、より大きく設定される。
【0096】
例えば、
図20では、SRSの周波数リソース(resource #1)に隣接する周波数リソース(resource #2)にPUSCHが割り当てられている。この場合、端末100は、
図21に示すように、SRSに対するオフセット値X=3を設定する。
【0097】
なお、puncture用制御情報である隣接するリソースに割り当てられた信号のチャネル種別又はサービス種別は、基地局200の制御情報生成部201で生成され、DCI、MAC、RRC、システム情報(MIB又はSIB)のいずれかの情報、もしくは、それらを複数、組み合わせて通知されてもよい。
【0098】
このように、具体例3では、SRSの周波数リソースに隣接する周波数リソースのチャネル種別又はサービス種別の優先度が高いほど、SRSのオフセット値(punctureサイズ)を大きくする。これにより、隣接する周波数リソースの重要度が高いチャネル・サービスに対してSRSが与える干渉をより低減することができ、隣接する周波数リソースのチャネル・サービスの受信品質を向上させることができる。
【0099】
なお、
図22に示すように、SRSのオフセット値が大きくなるほど、隣接する周波数リソースのチャネル・サービス(例えば、他のUEが使用するチャネル・サービス)に対して適用するオフセット値(punctureサイズ)を小さくしてもよい。例えば、この隣接する周波数リソースのチャネル・サービスを利用するUE(図示せず)は、
図22のように設定されたオフセット値を用いて、当該チャネル・サービスの信号に対してpunctureする。すなわち、隣接する周波数リソースのチャネル・サービスの優先度が高いほど、当該チャネル・サービスに対して適用するオフセット値(punctureサイズ)は小さく設定される。これにより、重要なチャネル・サービスほど、SRSに対するpunctureサイズを大きくする一方で、当該チャネル・サービスに対するpunctureサイズを小さくすることができる。このように、隣接する周波数リソースのチャネル・サービスに応じて、SRS及びチャネル・サービスの信号の双方のpunctureサイズも併せて変更することで、inter-numerology干渉をより抑圧することができる。
【0100】
また、
図22に示すチャネル種別は一例であり、これらに限定されるものではない。すなわち、他のチャネル種別、又は、サービス種別(例えば、eMBB、URLLC、mMTC等)に対して、SRSに対するオフセット値が設定されてもよい。
【0101】
<具体例4>
具体例4では、端末100は、SRSの電力スペクトル密度(PSD:Power Spectral Density)、及び、SRSが割り当てられている周波数リソースに隣接する周波数リソースに割り当てられた信号のPSDに基づいて、オフセット値(X)を設定し、punctureサイズを決定する。
【0102】
具体的には、端末100は、隣接するリソースに割り当てられた信号のPSDが、SRSのPSDより低いほど、SRSのオフセット値(punctureサイズ)を大きく設定する。
【0103】
なお、puncture用の制御情報である隣接するリソースに割り当てられた信号のPSDは、基地局200の制御情報生成部201で生成され、DCI、MAC、RRC、システム情報(MIB又はSIB)のいずれかの情報、もしくは、それらを複数、組み合わせて通知されてもよい。
【0104】
また、チャネルの種別毎に目標とするPSDが規定される場合は、端末100は、具体例3と同様に、チャネルの種別に応じてオフセット値を変更してもよい。
【0105】
ここで、隣接する周波数リソースに割り当てられた信号のPSDが低いほど、SRSが与えるinter-numerology干渉の影響はより大きくなる。これに対して、具体例4では、SRSのPSDと比較して、隣接する周波数リソースに割り当てられた信号のPSDが低いほど、SRSのオフセット値(punctureサイズ)を大きくする。これにより、隣接する周波数リソースに割り当てられた信号のPSDが小さい場合でも、端末100が送信するSRSが当該信号に与える干渉をより低減することができ、隣接する周波数リソース(チャネル)の受信品質を向上させることができる。
【0106】
以上、punctureサイズを変更する具体例1~4について説明した。
【0107】
以上説明したように、本実施の形態では、端末100は、SRSが割り当てられた周波数リソースのパラメータ、及び、SCSが異なる隣接周波数リソースのパラメータに基づいて、SCS境界においてSRSをパンクチャする際のpunctureサイズを決定する。
【0108】
これにより、
図3に示すようにSCS境界の周辺にSRSが配置される場合でも、SRSが割り当てられる周波数リソース及び隣接周波数リソースのパラメータ(例えば、SCS、extended partサイズ、チャネル・サービス種別、PSD等)に応じて、inter-numerology干渉及び信号の受信品質を考慮して、SRSに対するpunctureサイズを適切に決定することができる。
【0109】
よって、本実施の形態によれば、異なるSCSの周波数リソースの境界にSRSが配置される場合でも、端末100は、SRS用符号系列を適切に生成して送信することができる。
【0110】
(実施の形態2)
実施の形態1では、
図3に示すように、SRSが割り当てられている周波数リソースとSCS境界の位置とに応じてpunctureサイズを決定し、さらに、puncture用制御情報を用いてpunctureサイズ(例えば、オフセット値)を調整することで、効率的にinter-numerology干渉を抑圧する方法について説明した。
【0111】
これに対して、本実施の形態では、
図4に示すように、SRSが割り当てられている周波数リソースと、他のチャネル又はサービスで使用されている周波数リソースとが重複する場合に、SRSをpunctureする方法について説明する。
【0112】
なお、本実施の形態に係る端末及び基地局は、実施の形態1に係る端末100及び基地局200と基本構成が共通するので、
図6及び
図7を援用して説明する。本実施の形態では、端末100のPunctureサイズ決定部105及び基地局200のPunctureサイズ決定部208の動作が実施の形態1と異なる。
【0113】
具体的には、端末100及び基地局200は、SRSが割り当てられた周波数リソースのうち、SRS以外の他のチャネル又はサービスの信号が割り当てられた周波数リソースと重複する部分をpunctureする。すなわち、端末100及び基地局200は、SRSが割り当てられている周波数リソースと、他のチャネル又はサービス送信用に指示された隣接する周波数リソースとを比較し、重複した周波数リソースにおいてSRS(又はレプリカ信号)をpunctureする。
【0114】
つまり、Punctureサイズ決定部105,208は、SRSが割り当てられた周波数リソースと、他のチャネル又はサービス送信用に指示された隣接する周波数リソースとが重複する領域をPunctureサイズとして決定する。
【0115】
ここで、他のチャネル又はサービスとは、例えば、URLLC、CSI-RS(Channel State Information - Reference Signal)、PRS(Positioning Reference Signal)、PUSCH、PUCCH、SS(Synchronization signal)、PBCH(Physical Broadcast Channel)である。なお、他のチャネル又はサービスはこれらに限定されるものではない。
【0116】
これらのチャネル又はサービスのリソース情報は、基地局200の制御情報生成部201で生成され、DCI、MAC、RRC、システム情報(MIB又はSIB)のいずれかの情報、もしくは、それらを複数、組み合わせて通知されてもよい。また、SS及びPBCHのリソースは、上記制御情報で通知又はスペックで規定される。なお、CSI-RS、PRS、SS及びPBCHは、下り用制御信号であるため、SRSとこれらのチャネルの周波数リソースが重複するケースは、full duplexを適用した場合(上り信号と下り信号とが同一タイミングで周波数リソースに多重される場合)である。
【0117】
このように、本実施の形態によれば、端末100は、punctureサイズ又はpuncture用制御情報の通知無しで、他のチャネルと重複したリソースにおいてSRSをpunctureすることができる。このため、punctureサイズを通知するシグナリングオーバヘッドを削減することができる。
【0118】
また、本実施の形態では、端末100は、他のチャネルと重複したリソースにおいてSRSをpunctureすることで、SRSと他のチャネルとの衝突を防ぐことができるため、受信性能を向上させることができる。
【0119】
(実施の形態3)
本実施の形態に係る端末及び基地局は、実施の形態1に係る端末100及び基地局200と基本構成が共通するので、
図6及び
図7を援用して説明する。
【0120】
実施の形態1、2で説明したようにPunctureサイズ決定部105,208で計算したpunctureサイズが大きい場合、extended ZC系列のpunctureサイズが大きくなり、ZC系列の特性(低PAPR/CM、低相互相関)が大きく劣化する可能性がある。特に、punctureサイズがextended part(すなわち、repeated part)のサイズよりも大きい場合には、pure ZC partがpunctureされてしまうため、ZC系列の特性劣化はより大きくなる。
【0121】
そこで、本実施の形態では、端末100及び基地局200は、決定したPunctureサイズでZC系列をPunctureした場合にZC系列の特性が劣化すると判断した場合、ZC系列の特性劣化を防ぐために、SRS生成方法を切り替える。
【0122】
本実施の形態では、端末100のSRS生成指示部106及び基地局200のSRS生成指示部209の動作が実施の形態1又は2と異なる。
【0123】
具体的には、SRS生成指示部106,209は、Punctureサイズ決定部105,208で求めたSRSのpunctureサイズに基づいて、punctureサイズが閾値よりも大きい場合には、ZC系列の特性が劣化すると判断して、SRS用符号系列の生成方法を切り替える。そして、SRS生成指示部106,209は、切替後のSRS生成方法に基づいて、SRS用符号系列の系列長(例えば、pure ZC partのサイズ)、系列番号、extended partサイズ、punctureサイズなどを決定する。
【0124】
そして、SRS生成部107及びレプリカ生成部210は、SRS生成指示部106,209で決定されたパラメータに従って、SRS(レプリカ信号)を生成する。つまり、SRS生成部107及びレプリカ生成部210は、SRSをパンクチャするpunctureサイズに基づいて、SRSを生成する方法を変更する。
【0125】
以下、SRS用符号系列(例えば、ZC系列)の生成方法の具体例1~3について説明する。
【0126】
<具体例1>
具体例1では、punctureサイズが次式(2)を満たす場合、SRS生成指示部106,209は、SRS用符号系列のExtended partを未送信に設定する。換言すると、punctureサイズが次式(2)を満たす場合、SRS生成指示部106,209は、punctureサイズをextended partサイズ(又はrepeated partサイズ)に再設定する。
【数2】
【0127】
すなわち、SRS生成指示部106,209は、Punctureサイズ決定部105,208で決定されたpunctureサイズがextended partサイズに近似する場合、punctureサイズをextended partサイズに変更する。
【0128】
なお、閾値αは、スペックで規定されてもよく、DCI、MAC、RRC、システム情報(MIB又はSIB)の何れかの情報、もしくは、それらを複数、組み合わせて通知されてもよい。
【0129】
このように、具体例1では、端末100及び基地局200は、punctureサイズとextended partサイズに基づいてZC系列の特性が劣化すると判断した場合には、Extended partを未送信、つまり、PureなZC系列をSRS用符号系列とすることで、ZC系列の特性劣化を防止し、ZC系列の特性を維持することができる。すなわち、端末100及び基地局200は、PureなZC系列がpunctureされないように、punctureサイズを設定する。
【0130】
図23は、extended ZC系列(つまり、extended partサイズ>1)及びPure ZC系列(つまり、extended partサイズが0)の双方の相互相関特性の一例を示す。
図23に示すように、extended partサイズを0にすることで、相互相関特性が大きく改善することが分かる。
【0131】
よって、具体例1によれば、ZC系列の相互相関特性が改善することにより、SRSによる品質推定精度を向上させることができる。
【0132】
<具体例2>
具体例2では、punctureサイズが閾値を超える場合、SRS生成指示部106,209は、
図24に示すように、LTEの方法のようにSRS(extended ZC系列)が割り当てられた周波数リソース(SRリソースサイズ)ではなく、SRSリソースサイズからpunctureサイズを引いた後のリソースサイズに基づいて、新たなextended ZC系列を生成するように設定する。
【0133】
すなわち、SRS生成部107及びレプリカ生成部210は、punctureサイズが閾値以上の場合、SRSが割り当てられた周波数リソースサイズ(第1のリソースサイズ)からpunctureサイズを引いた後の周波数リソースサイズ(第2のリソースサイズ)以下の素数を系列長とする符号系列から、上記第2のリソースサイズのSRSを生成する。
【0134】
例えば、新たなextended ZC系列を生成する際に用いるPure ZC partの系列長(ZCLength
pure)は次式(3)で表される。
【数3】
【0135】
なお、関数primes(X)は、X以下の全ての素数の内の最大値を取得することを意味する。
【0136】
また、閾値は、スペックで規定されてもよく、DCI、MAC、RRC、システム情報(MIB又はSIB)の何れかの情報、もしくは、それらを複数、組み合わせて通知してもよい。
【0137】
例えば、閾値は、extended partサイズと同一でもよく、extended partサイズに近似する値でもよい。すなわち、SRS生成指示部106,209は、
図24に示すように、Punctureサイズ決定部105,208で決定されたpunctureサイズがextended partサイズより大きく、pure ZC partもpunctureされる可能性がある場合には、SRS符号系列に使用するZC系列の系列長(ZCLength
size)を短く再設定する。
【0138】
これにより、
図24に示すように、新たに生成されるSRS符号系列において、pure ZC partはpunctureされない。すなわち、具体例2では、SRSリソースサイズから、punctureサイズを引いた後のリソースサイズとなるextended ZC系列を生成することで、extended ZC系列の特性を維持することができる。
【0139】
図25は、SRSリソースサイズ(R_SRS
size)に基づいてextended ZC系列を生成した後にpunctureする方法(「no punctured resource based」)、及び、具体例2に係るSRSリソースサイズから、punctureサイズを引いた後のリソースサイズ(R_SRS
size-P
size)に基づいてextended ZC系列を生成する方法(「punctured resource based」)のCM特性を計算機シミュレーションによりそれぞれ評価した結果を示す。
図25に示すように、具体例2の方法では、SRSリソースサイズに基づいてextended ZC系列を生成した後にpunctureする方法よりもCM特性が改善していることが分かる。
【0140】
よって、具体例2によれば、CM特性劣化による端末100の最大送信電力の低下を防ぐことができる。
【0141】
<具体例3>
具体例3では、punctureサイズが閾値を超える場合、SRS生成指示部106,209は、SRSをドロップするように設定する。つまり、端末100(無線送信部109)は、punctureサイズが閾値以上の場合、SRSをドロップする。
【0142】
なお、閾値は、スペックで規定されてもよく、DCI、MAC、RRC、システム情報(MIB又はSIB)の何れかの情報、もしくは、それらを複数、組み合わせて通知してもよい。
【0143】
例えば、閾値は、extended partサイズと同一でもよく、extended partサイズに近似する値でもよい。
【0144】
このように、端末100は、Punctureサイズ決定部105で決定されたpunctureサイズがextended partサイズより大きく、pure ZC partもpunctureされてしまう場合には、SRSをドロップする。こうすることで、具体例3では、punctureによるextended ZC系列の特性劣化により相互相関特性が劣化したSRSが、他のSRSに干渉を与える影響を防ぐことができる。
【0145】
以上、SRS用符号系列の生成方法の具体例1~3について説明した。
【0146】
このように、本実施の形態では、端末100は、SRSをpunctureするpunctureサイズに基づいて、SRSを生成する方法を変更し、変更後の方法を用いて生成されたSRSを送信する。これにより、本実施の形態によれば、端末100は、符号系列の特性を劣化させることなく、SRSをpunctureして送信することができるので、inter-numerology干渉を抑圧しつつ、SRSによる品質推定精度をより向上できることができる。
【0147】
以上、本開示の各実施の形態について説明した。
【0148】
なお、本開示において各実施の形態を組み合わせて使用してもよい。例えば、実施の形態1と実施の形態2とを組み合わせた方法について説明する。例えば、端末100は、実施の形態2で説明したようにSRSと隣接するリソースのチャネルとで重複するリソースに応じてSRSのpunctureサイズを決定後、SRSが割り当てられたリソースのSCSと、当該SRSとリソースが重複するチャネルのSCSとが異なる場合には、更に、実施の形態1で説明したように、SCSの差異による追加のpunctureサイズの変更(例えば、
図13を参照)を加えてもよい。これにより、SRSとリソースが重複するチャネルによる干渉、及び、inter-numerology干渉を抑えられ、かつ、SRSによる品質推定精度を向上させることができる。
【0149】
また、端末100は、SRSをpunctureする場合、punctureサイズに応じて、SRSのPSDを増加させてもよく、punctureサイズに関係なく、SRSのPSDを一定にする制御を行ってもよい。punctureが行われる際にSRSのPSDを増加させることで、SRSの受信品質を向上させる効果が得られる。また、Punctureの有無によらず、PSDを一定にすることで他セル干渉レベルが一定になり、スケジューリング性能が向上できる。
【0150】
また、DCIには、NRで追加されたGroup common PDCCHで送信される制御情報も含む。
【0151】
また、上記実施の形態はSRSに限るものでもなく、ZC系列などの符号系列を使用する別のチャネルに適用してもよい。
【0152】
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部または全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【0153】
本開示の端末は、参照信号が割り当てられた第1の周波数リソースのパラメータ、及び、前記第1の周波数リソースに隣接し、前記第1の周波数リソースで用いるサブキャリア間隔と異なるサブキャリア間隔を用いる第2の周波数リソースのパラメータに基づいて、前記第1の周波数リソースと前記第2の周波数リソースとの境界において前記参照信号をパンクチャする回路と、前記パンクチャされた参照信号を送信する送信機と、を具備する。
【0154】
本開示の端末において、前記第1の周波数リソースのサブキャリア間隔が、前記第2の周波数リソースのサブキャリア間隔よりも大きいほど、前記参照信号をパンクチャするpunctureサイズは大きい。
【0155】
本開示の端末において、前記第1の周波数リソースのサブキャリア間隔が大きいほど、前記参照信号をパンクチャするpunctureサイズは大きい。
【0156】
本開示の端末において、前記参照信号は、符号系列の部分と、前記符号系列の一部をコピーした拡張部分とからなる拡張符号系列であり、前記拡張部分のサイズが大きいほど、前記参照信号をパンクチャするpunctureサイズは大きい。
【0157】
本開示の端末において、前記回路は、前記第2の周波数リソースで使用されるチャネル種別又はサービス種別の優先度が高いほど、前記参照信号をパンクチャするpunctureサイズは大きい。
【0158】
本開示の端末において、前記第2の周波数リソースに割り当てられる信号の電力スペクトル密度(PSD)が、前記参照信号のPSDより低いほど、前記参照信号をパンクチャするpunctureサイズは大きい。
【0159】
本開示の端末は、参照信号が割り当てられた周波数リソースのうち、前記参照信号以外の他のチャネルが割り当てられた周波数リソースと重複する部分をパンクチャする回路と、前記パンクチャされた参照信号を送信する送信機と、を具備する。
【0160】
本開示の端末は、参照信号をパンクチャするpunctureサイズに基づいて、前記参照信号を生成する方法を変更する回路と、前記変更後の方法を用いて生成された前記参照信号を送信する送信機と、を具備する。
【0161】
本開示の端末において、前記参照信号は、符号系列の部分と、前記符号系列の一部をコピーした拡張部分とからなる拡張符号系列であり、前記回路は、前記punctureサイズが閾値以上の場合、前記punctureサイズを前記拡張部分のサイズに変更する。
【0162】
本開示の端末において、前記回路は、前記punctureサイズが閾値以上の場合、前記参照信号が割り当てられた第1のリソースサイズから前記punctureサイズを引いた後の第2のリソースサイズ以下の素数を系列長とする符号系列から、前記第2のリソースサイズの参照信号を生成する。
【0163】
本開示の端末において、前記送信機は、前記punctureサイズが閾値以上の場合、前記参照信号をドロップする。
【0164】
本開示の通信方法は、参照信号が割り当てられた第1の周波数リソースのパラメータ、及び、前記第1の周波数リソースに隣接し、前記第1の周波数リソースで用いるサブキャリア間隔と異なるサブキャリア間隔を用いる第2の周波数リソースのパラメータに基づいて、前記第1の周波数リソースと前記第2の周波数リソースとの境界において前記参照信号をパンクチャし、前記パンクチャされた参照信号を送信する。
【0165】
本開示の通信方法は、参照信号が割り当てられた周波数リソースのうち、前記参照信号以外の他のチャネルが割り当てられた周波数リソースと重複する部分をパンクチャし、前記パンクチャされた参照信号を送信する。
【0166】
本開示の通信方法は、参照信号をパンクチャするpunctureサイズに基づいて、前記参照信号を生成する方法を変更し、前記変更後の方法を用いて生成された前記参照信号を送信する。
【0167】
本開示の一態様は、移動通信システムに有用である。
【符号の説明】
【0168】
100 端末
101,205 アンテナ
102,206 無線受信部
103 復調・復号部
104,202 制御情報保持部
105,208 Punctureサイズ決定部
106,209 SRS生成指示部
107 SRS生成部
108 リソース割当部
109,204 無線送信部
200 基地局
201 制御情報生成部
203 変調・符号化部
207 復調・復号部
210 レプリカ生成部
211 品質推定部
212 スケジューリング部