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特許7121035後付け型照明アセンブリ、及び一体型又は後付け型照明を有する粉末スプレーガン
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】後付け型照明アセンブリ、及び一体型又は後付け型照明を有する粉末スプレーガン
(51)【国際特許分類】
   B05B 5/025 20060101AFI20220809BHJP
   F21L 4/00 20060101ALI20220809BHJP
   F21V 3/00 20150101ALI20220809BHJP
   F21V 5/00 20180101ALI20220809BHJP
   F21V 23/00 20150101ALI20220809BHJP
   F21V 23/04 20060101ALI20220809BHJP
   F21V 33/00 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
B05B5/025 Z
F21L4/00 600
F21V3/00 510
F21V5/00 510
F21V23/00 140
F21V23/04 130
F21V33/00
【請求項の数】 38
(21)【出願番号】P 2019551997
(86)(22)【出願日】2018-03-21
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-04-23
(86)【国際出願番号】 US2018023546
(87)【国際公開番号】W WO2018175569
(87)【国際公開日】2018-09-27
【審査請求日】2021-03-22
(31)【優先権主張番号】62/474,580
(32)【優先日】2017-03-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391019120
【氏名又は名称】ノードソン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(74)【代理人】
【識別番号】100202119
【弁理士】
【氏名又は名称】岩附 秀幸
(72)【発明者】
【氏名】ファルカーソン,テレンス,エム.
(72)【発明者】
【氏名】メイザー,ブライアン,ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ベル,ジェレド,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】トーマス,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】パーキンス,ジェフリー,エー.
(72)【発明者】
【氏名】グレコ,ジョン,エー.
(72)【発明者】
【氏名】ロパロ,トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ロヴァス,スティーブン,ピー.
(72)【発明者】
【氏名】ドーソン,グレゴリー,エス.
(72)【発明者】
【氏名】パラゾ,ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ビセンス,マーティン,ティー.
(72)【発明者】
【氏名】バインダー,ジョン,ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】デイリダス,ジェフリー
(72)【発明者】
【氏名】コーリー,ジェームズ
【審査官】市村 脩平
(56)【参考文献】
【文献】独国特許出願公開第04203989(DE,A1)
【文献】米国特許出願公開第2002/0131267(US,A1)
【文献】米国特許第09409196(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0089555(US,A1)
【文献】米国特許第05341989(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B5/00-5/16
F21L2/00-27/00
F21V1/00-15/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
静電的に帯電したコーティング材料をスプレーするためのスプレーガンであって、
バレルと、前記バレルから縦方向に延在するノズルアセンブリと、電圧増倍器と、前記電圧増倍器を起動状態と停止状態との間で移行するように構成されたアクチュエータアセンブリと、を備える、ガン本体と、
前記ガン本体に結合された照明アセンブリであって、照明と、前記照明に電気的に接続された回路と、前記回路に電気的に接続された少なくとも1つの電池と、を含む、照明アセンブリと、を備え、
前記回路は、前記電圧増倍器が前記起動状態であるときに、前記回路によって誘導的に得られる電気エネルギーを前記照明に供給し、前記電圧増倍器が前記停止状態であるときに、所定の又は調節可能な期間にわたって、前記少なくとも1つの電池から得られる電気エネルギーを前記照明に供給するように構成される、スプレーガン。
【請求項2】
前記少なくとも1つの電池が、充電式であり、前記回路は、前記電圧増倍器が前記起動状態であるときに、前記少なくとも1つの電池を再充電するように構成される、請求項1に記載のスプレーガン。
【請求項3】
前記照明アセンブリによって放射される照明ビームの特性を変更するための制御を更に備える、請求項1又は2に記載のスプレーガン。
【請求項4】
前記特性が、輝度レベル、時間モード、又は色温度である、請求項3に記載のスプレーガン。
【請求項5】
前記制御が、前記ガン本体の前記バレルの後端部に取り付けられたボタン又はスイッチを含む、請求項4に記載のスプレーガン。
【請求項6】
前記特性が、前記輝度レベルであり、前記ボタン又はスイッチの手動作動が、前記照明の前記輝度レベルを増加又は減少させる、請求項5に記載のスプレーガン。
【請求項7】
前記制御が、前記アクチュエータアセンブリを含む、請求項4に記載のスプレーガン。
【請求項8】
前記特性が、前記輝度レベルであり、前記アクチュエータアセンブリは、前記電圧増倍器が前記起動状態であるときに、多数のモードのうちの1つで作動するように構成され、前記多数のモードが、
第1のモードであって、前記アクチュエータアセンブリの第1の作動が、前記電圧増倍器を前記停止状態に移行させるように構成され、前記少なくとも1つの電池が、前記照明を第1の輝度レベルに維持するように構成される、第1のモードと、
第2のモードであって、前記アクチュエータアセンブリの第2の作動が、前記電圧増倍器を前記停止状態に移行させるように構成され、前記少なくとも1つの電池が、前記照明を第2の輝度レベルに維持するように構成される、第2のモードと、を含み、前記第2の輝度レベルが、前記第1の輝度レベルとは異なる、請求項7に記載のスプレーガン。
【請求項9】
前記アクチュエータアセンブリが、トリガアセンブリであり、前記アクチュエータアセンブリの前記第1の作動が、前記トリガアセンブリの単回引きであり、前記アクチュエータアセンブリの前記第2の作動が、前記トリガアセンブリの2回引きである、請求項8に記載のスプレーガン。
【請求項10】
前記電圧増倍器が、前記ガン本体内に配置された変圧器を備え、前記変圧器は、前記電圧増倍器が前記起動状態であるときに、磁界を生成する、請求項1から9のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項11】
前記回路が、前記縦方向に対して前記変圧器と半径方向に整列された誘導性構成要素を含む、請求項10に記載のスプレーガン。
【請求項12】
ブラケットと、
前記ブラケットを前記ガン本体の前記バレルに固定するための第1のアセンブリと、
前記ブラケットを前記照明アセンブリのハウジングに固定するための第2のアセンブリと、を更に備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項13】
前記第1のアセンブリが、第1のねじであり、前記第2のアセンブリが、第2のねじである、請求項12に記載のスプレーガン。
【請求項14】
前記スプレーガンの前記バレルに対して配置されるように構成された下面と、前記下面に対向する上面と、前記上面から延在する延在部と、を有し、前記延在部が、第1のボアと、第2のボアと、を画定する、半円形基部を画定するスリーブと、
前記第1のボアを通して配置され、かつ前記照明アセンブリのハウジングに係合するように構成された第1のアセンブリと、
前記第2のボアを通して配置され、かつ前記スプレーガンの前記バレルに係合するように構成された第2のアセンブリと、を更に備える、請求項1から11のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項15】
前記第1のアセンブリが、第1のねじであり、前記第2のアセンブリが、第2のねじである、請求項14に記載のスプレーガン。
【請求項16】
前記照明アセンブリが、前記スプレーガンに取り外し可能に結合される、請求項1から15のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項17】
前記照明アセンブリが、前記スプレーガンの前記バレルと一体化されたハウジングを含む、請求項1から15のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項18】
前記スプレーガンが、手で保持するスプレーガンであり、前記アクチュエータアセンブリが、前記静電的に帯電したコーティング材料のスプレーを制御するトリガアセンブリである、請求項1から17のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項19】
前記手で保持するスプレーガンは、粉末コーティング材料のスプレーガンである、請求項18に記載のスプレーガン。
【請求項20】
前記照明アセンブリは、第1のスプレーガンモデルに、又は前記第1のスプレーガンモデルとは異なる第2のスプレーガンモデルに接続することができる、請求項1から19のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項21】
前記照明アセンブリを前記第1のスプレーガンモデル又は前記第2のスプレーガンモデルに取り付けるためのアダプタを更に備える、請求項20に記載のスプレーガン。
【請求項22】
前記回路が、前記電圧増倍器によって生成された磁界の存在を感知するように構成され、よって、前記回路は、前記回路によって前記磁界が検出されていないときに、前記少なくとも1つの電池から前記照明に電力を提供する、請求項1から21のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項23】
前記回路は、前記電圧増倍器によって生成される磁界が前記回路によって検出されたときに、前記磁界から誘導的に得られる電気エネルギーを前記照明に供給するように構成される、請求項1から22のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項24】
前記照明アセンブリが、ハウジングと、前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられたレンズカバーと、を含み、前記レンズカバーは、異なるレンズカバーと交換して、前記照明アセンブリから放射される照明ビームの色を調節することができる、請求項1から23のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項25】
前記照明を異なる照明と交換して、前記照明アセンブリから放射される照明ビームの色を調節することができるように、前記照明が、前記照明アセンブリに取り外し可能に取り付けられる、請求項1から24のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項26】
前記照明アセンブリが、ハウジングと、前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられたレンズと、を含み、前記レンズは、異なるレンズと交換して、前記照明アセンブリから放射される照明ビームの焦点を変更することができる、請求項1から25のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【請求項27】
静電的に帯電したコーティング材料をスプレーするためのスプレーガンに結合するように構成された照明アセンブリであって、前記スプレーガンは、電圧増倍器が磁界を生成した起動状態と、前記電圧増倍器が前記磁界を生成しない停止状態との間で移行可能な前記電圧増倍器を含み、前記照明アセンブリが、
ハウジングと、
前記ハウジングに取り付けられた照明と、
前記照明に電気的に接続され、前記ハウジング内に収容された回路と、
前記回路に電気的に接続され、前記ハウジング内に収容された少なくとも1つの電池と、を備え、
前記回路が、前記電圧増倍器が起動状態であるときに前記回路によって誘導的に得られる電気エネルギーを前記照明に供給し、前記電圧増倍器が停止状態であるときに所定の又は調節可能な期間にわたって、前記少なくとも1つの電池から得られる電気エネルギーを前記照明に供給するように構成される、照明アセンブリ。
【請求項28】
前記回路が、前記スプレーガンの前記電圧増倍器によって生成された前記磁界の存在を感知するように構成され、よって、前記回路は、前記磁界が前記回路によって検出されていないときに、前記少なくとも1つの電池から前記照明に電力を提供する、請求項27に記載の照明アセンブリ。
【請求項29】
前記回路は、前記磁界が前記回路によって検出されたときに、前記スプレーガンの前記電圧増倍器によって生成される磁界から誘導的に得られる電気エネルギーを前記照明に供給するように構成される、請求項28に記載の照明アセンブリ。
【請求項30】
前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられたレンズカバーを更に備え、前記レンズカバーは、異なるレンズカバーと交換して、前記照明アセンブリから放射される前記照明の色を調節することができる、請求項27から29のいずれか一項に記載の照明アセンブリ。
【請求項31】
前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられたレンズを更に備え、前記レンズは、異なるレンズと交換して、前記照明アセンブリから放射される前記照明の焦点を変更することができる、請求項27から30のいずれか一項に記載の照明アセンブリ。
【請求項32】
前記回路が、共振周波数を有し、前記回路は、第1のスプレーガンが第1の共振周波数を有し、第2のスプレーガンが第2の共振周波数を有するときに、前記回路の前記共振周波数が、前記スプレーガンの前記電圧増倍器の共振周波数と一致して、前記第1及び第2のスプレーガン上の前記照明アセンブリの使用を可能にするように調整されるように構成され、前記第1及び第2の共振周波数が異なる、請求項27から31のいずれか一項に記載の照明アセンブリ。
【請求項33】
前記回路が、第1のインダクタと、第1のコンデンサと、を含み、前記第1のインダクタが、第2のインダクタと交換されるように構成され、前記第1のコンデンサは、第2のコンデンサと交換して、前記第1又は第2のスプレーガンの前記電圧増倍器の共振周波数と一致するように前記回路の共振周波数を調整する、請求項32に記載の照明アセンブリ。
【請求項34】
前記照明アセンブリが、前記スプレーガンに取り外し可能に結合される、請求項27から33のいずれか一項に記載の照明アセンブリ。
【請求項35】
静電的に帯電したコーティング材料をスプレーするためのスプレーガンであって、
バレルと、前記バレルから縦方向に延在するノズルアセンブリと、電圧増倍器と、前記電圧増倍器を起動状態と停止状態との間で移行するように構成されたアクチュエータアセンブリと、を備える、ガン本体と、
前記ガン本体に結合された照明アセンブリであって、ハウジングと、照明と、前記照明に電気的に接続された回路と、前記回路に電気的に接続された少なくとも1つの電池と、前記照明アセンブリから放射される照明ビームの特性を変更するために、前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられたレンズカバーと、を含む、照明アセンブリと、を備え、
前記回路は、前記電圧増倍器が前記起動状態であるときに、前記回路によって誘導的に得られる電気エネルギーを前記照明に供給し、前記電圧増倍器が前記停止状態であるときに、所定の又は調節可能な期間にわたって、前記少なくとも1つの電池から得られる電気エネルギーを前記照明に供給するように構成される、スプレーガン。
【請求項36】
前記レンズカバーは、異なるレンズカバーと交換して、前記照明アセンブリから放射される前記照明ビームの色を変更することができる、請求項35に記載のスプレーガン。
【請求項37】
前記レンズは、異なるレンズと交換して、前記照明ビームの焦点を変更することができる、請求項35又は36に記載のスプレーガン。
【請求項38】
前記照明アセンブリが、ハウジングと、前記ハウジングに取り外し可能に取り付けられたレンズと、を含み、
前記レンズにより、前記照明アセンブリによって放射される照明ビームが第1のビーム幅を有するようになり、前記レンズは、異なるレンズと交換可能であり、前記異なるレンズにより、前記照明アセンブリによって放射される前記照明ビームが前記第1のビーム幅とは異なる第2のビーム幅を有するようになる、請求項1から26のいずれか一項に記載のスプレーガン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2017年3月21日に出願された米国仮特許出願第62/474,580号の利益を主張し、その開示が参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本開示は、概して、照明アセンブリに関し、より具体的には、付属の照明アセンブリを含む、材料塗布装置、例えばスプレーガンに関する。
【背景技術】
【0003】
スプレーガンなどの材料塗布装置は、物体、部品、又は他の被加工物若しくは表面にコーティング材料を塗布するために使用される。コーティング材料は、必要に応じて液体、粉末、又は他の材料とすることができ、また、スプレーガンによって静電的に帯電させることができる。静電的に帯電したコーティング材料を使用することは、多くの利点を有し得る。例えば、静電的に帯電したコーティング材料の使用は、被加工物に接触していないコーティング材料粒子は、静電荷により被加工物に引き寄せられるので、オーバースプレーを制限する。これは、無駄になるコーティング材料の削減、したがって、コストの削減を支援する。
【0004】
手動で動作させることができるスプレーガンの動作中に、ユーザは、スプレーガンの使用を周期的に中止し、作業部分を視覚的に検査して、加工部分が十分にコーティングされたことを確実にすることが必用であり得る。いくつかのコーティング材料の微細性質、又は暗い照明などのスプレーが生じる周囲条件のため、被加工物に塗布されるコーティング材料の量又は一貫性は、外部照明を有しないユーザには容易に明らかにならない場合がある。被加工物を検査するために、ユーザは、しばしば、作業領域を照明するために、LED照明などの照明の使用を用いる必要がある。しかしながら、従来の照明は、コーティング動作に必要とされる用具の数を増やし、かつ外部電源への接続を必要とする。
【0005】
したがって、スプレーガンに取り付けることができて、外部電源への物理的な接続を必要としない照明アセンブリに対する必要性が存在する。
【発明の概要】
【0006】
静電的に帯電したコーティング材料をスプレーするためのスプレーガンを開示する。スプレーガンは、バレルと、バレルから縦方向に延在するノズルアセンブリと、電圧増倍器と、電圧増倍器を起動状態と停止状態との間で移行するように構成されたアクチュエータアセンブリと、を備える、ガン本体を含む。スプレーガンは、ガン本体に結合された照明アセンブリを含み、照明アセンブリは、照明と、照明に電気的に接続された回路と、を含む。回路は、電圧増倍器が起動状態であるときに、回路によって誘導的に得られる電気エネルギーを照明に供給するように構成される。
【0007】
本発明の別の実施形態は、静電的に帯電したコーティング材料をスプレーするためのスプレーガンに結合するように構成された照明アセンブリであり、スプレーガンは、電圧増倍器が磁界を生成した起動状態と、電圧増倍器が磁界を生成しない停止状態との間で移行可能な電圧増倍器を含む。照明アセンブリは、ハウジングと、ハウジングに取り付けられた照明と、ハウジング内に収容された回路と、を含み、回路は、照明に電気的に接続され、かつ回路によって誘導的に得られる電気エネルギーを照明に供給するように構成される。
【0008】
本開示の更なる実施形態は、静電的に帯電したコーティング材料をスプレーするためのスプレーガンである。スプレーガンは、バレルと、バレルから縦方向に延在するノズルアセンブリと、電圧増倍器と、電圧増倍器を起動状態と停止状態との間で移行するように構成されたアクチュエータアセンブリと、を備える、ガン本体を含む。スプレーガンはまた、ガン本体に結合された照明アセンブリも含み、照明アセンブリは、ハウジング、照明、照明に電気的に接続された回路、並びにハウジングに取り外し可能に取り付けられて、照明アセンブリから放射される照明の特性を変更するレンズカバーも含む。
【0009】
本開示の一実施形態は、静電的に帯電したコーティング材料をスプレーするための、手で保持するスプレーガンである。スプレーガンは、バレルと、バレルから縦方向に延在するノズルアセンブリと、電圧増倍器と、スプレーガンからの静電的に帯電したコーティング材料のスプレーを制御するためのトリガアセンブリと、を備える、ガン本体を含む。スプレーガンはまた、ガン本体に結合された照明アセンブリ、照明及び照明に電気的に接続された回路を含む照明アセンブリ、並びに照明アセンブリによって放射される照明の特性を変更するためのガン上の制御部材も含む。
【0010】
本開示の追加的な一実施形態は、静電的に帯電したコーティング材料をスプレーするためのスプレーガンである。スプレーガンは、バレルを備えるガン本体と、バレルから縦方向に延在するノズルアセンブリと、電圧増倍器と、ガンからのコーティング材料のスプレーを制御するためのアクチュエータアセンブリと、を含む。スプレーガンはまた、ガン本体に結合された照明アセンブリも含み、照明アセンブリは、照明と、照明に電気的に接続された回路と、を含み、照明アセンブリは、ハウジングに収容され、ハウジングの壁を通過するいかなる電気コネクタも存在しない。
【0011】
前述の「発明の概要」、及び以下の「発明を実施するための形態」は、添付の図面と併せて読むと、よりよく理解されるであろう。図面は、本開示の例示的な実施形態を示している。しかしながら、本願は、図示されている正確な配置及び手段に制限されるものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】照明アセンブリを取り付けていない、本開示の一実施形態によるスプレーガンの正面斜視図である。
図2】照明アセンブリを取り付けた、本開示の一実施形態によるスプレーガンの正面斜視図である。
図3図2に示されるスプレーガンの背面斜視図である。
図4】本開示の一実施形態によるスプレーガンの概略図である。
図5図2に示される線5-5に沿った縦方向の断面における、図2に例示されるスプレーガンの断面図である。
図6図5の前方の円で囲まれた領域によって示される、図2のスプレーガンの前方セクションの断面図である。
図7図5の後方の円で囲まれた領域によって示される、図2のスプレーガンの後方セクションの断面図である。
図8図2に示されるスプレーガンの照明アセンブリの正面斜視図である。
図9図8に示される照明アセンブリの背面斜視図である。
図10図2に示されるスプレーガンの分解図である。
図11図8に示される照明アセンブリの分解図である。
図12】電池ハウジングを取り外した、図8に示される照明アセンブリの背面斜視図である。
図13】本開示の一実施形態による照明アセンブリの回路の一実施形態を例示する図である。
図14A】本開示の一実施形態による照明アセンブリの共振回路の一実施形態を例示する図である。
図14B】本開示の一実施形態による照明アセンブリの共振回路の別の実施形態を例示する図である。
図14C】本開示の一実施形態による照明アセンブリの共振回路の更なる実施形態を例示する図である。
図15】照明アセンブリを取り付けた、本開示の一実施形態による別のスプレーガンの斜視図である。
図16図15に示される線16-16に沿って切断した、図15に示されるスプレーガン及び照明アセンブリの断面図である。
図17図16の円で囲まれた領域によって示される、図15に示されるスプレーガンの後方部分の断面図である。
図18図15に示されるスプレーガンのバレルの簡略背面図である。
図19】本開示の照明アセンブリに含まれる第2の回路の一実施形態の概略図である。
図20】照明アセンブリを取り付けた、本開示の一実施形態による別のスプレーガンの斜視図である。
図21図20に示される線21-21に沿って切断した、図20に示されるスプレーガン及び照明アセンブリの断面図である。
図22図20に示されるスプレーガン及び照明アセンブリの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
磁界Hを生成する電圧増倍器140、666と、変圧器160、668と、を含む、スプレーガン10、10a、10bを本明細書で説明する。スプレーガン10は、照明アセンブリ15、15aを更に含み、照明アセンブリ15、15aは、磁界Hから誘導的に得られる電気エネルギーによって給電されるように構成されたLED268、400を含む。以下の説明では、スプレーガン10、10a、10bを説明するために特定の専門用語を使用するが、便宜のためだけであり、限定するものではない。「右」「左」、「下部」、及び「上部」という用語は、参照が行われている図面内での方向を示す。「内側」及び「外側」という用語は、それぞれ、スプレーガン10、10a、10b及びその関連部品を説明するために、説明の幾何中心に向かう、及びそこから離れる方向を指す。「前方」及び「後方」という用語は、スプレーガン10、10a、10b及びその関連部品に沿って、縦方向2の方向、及び縦方向2の反対方向を指す。専門用語は、上で列記した用語、それらの派生語、及び類似する意味の用語を含む。
【0014】
本明細書で別途指定されない限り、「縦」、「垂直」、及び「横」は、縦方向2、横方向3、及び垂直方向4によって示されるように、スプレーガン10、10a、10bの様々な構成要素の直交方向の構成要素を説明するために使用される。縦方向2及び横方向3は、水平面に沿って延在するように例示され、垂直方向4は、垂直面に沿って延在するように例示されるが、様々な方向を包含する面は、使用中に異なり得ることを認識されたい。
【0015】
スプレーガン
図1図3を参照すると、スプレーガン10は、バレル34を画定し得るガン本体11と、縦方向2に沿ってバレル34から延在するノズルアセンブリ36と、ハンドル32と、を含むことができる。スプレーガン10は、手動で動作させることができる。スプレーガン10は、例えば、Nordson Corporation、Westlake、Ohioから入手可能であるENCORE(登録商標)モデルのマニュアルスプレーガンとすることができる。ENCORE(登録商標)モデルのマニュアルスプレーガンは、ベンチュリポンプからの希薄相又は高密度低速(HDLV)ポンプからの濃密相などの、粉末コーティング材料を被加工物に塗布するように設計される。典型的に、ノズルアセンブリ36、バレル34、及びハンドル32は、それぞれ、多部品アセンブリであり、また、互いに分離可能でもある。しかしながら、本開示は、スプレーガン10又はその構成部品のいかなる特定の設計、形状、又は構成にも限定されない。スプレーガン10は、機械加工部品、成型部品、それらの組み合わせ、一体化部分などを含むことができる。スプレーガン10のバレル34は、バレル34の頂部から上方へ延在するアプリケータフック40を含むことができる。スプレーガン10はまた、バレル34に取り外し可能に取り付けることができる照明アセンブリ15も含むことができる。図1は、照明アセンブリ15が取り付けられていない、スプレーガン10を表し、一方で、図2及び図3は、照明アセンブリ15が取り付けられたスプレーガン10を表す。照明アセンブリ15、及びそれをスプレーガン10に係合する手段を更に下で説明する。
【0016】
示されるように、ハンドル32は、手で把持するように構成され、また、ユーザの手に接触し、かつ接地される部分を含むことができる。一実施形態において、ハンドル32は、ワイヤ91を通して電気的接地90に接続される(図4)。ハンドル32は、スプレーガン10への入力及び他の接続部がそこを通って入ることができる基部33を画定し、下で更に説明する。ハンドル32は、ユーザが手でスプレーガン10の動作を開始及び終了させることを可能にする、アクチュエータアセンブリ45を更に含むことができる。一実施形態において、アクチュエータアセンブリ45は、トリガアセンブリ50とすることができる。しかしながら、スイッチ、ノブ、レバーなどの、アクチュエータアセンブリ45の他の実施形態が想到される。説明の便宜上、「ハンドル」という用語は、概して、ハンドル、グリップ、又はハンドル32などの実施形態である他の構造体を伴うスプレーガン10を支持及び制御するために、スプレーガン10の動作中に操作者によって手で保持又は把持される任意の構造物、アセンブリ、又は部材を指す。
【0017】
図4を参照すると、上で述べたように、ハンドル32は、スプレーガン10への入力及び他の接続部がそこを通って入ることができる基部33を画定する。コーティング材料供給源60は、コーティング材料のスプレーガン10への供給源として使用することができる。コーティング材料は、コーティング材料供給源60から、コーティング材料流れ制御弁61を通し、供給ホース64を通して、スプレーガン10まで導くことができる。供給ホース64は、下で論じる入口管154に接続することができる。コーティング材料流れ制御弁61は、コーティング材料のスプレーガン10への流れを制御することができるが、本発明の別の実施形態において、コーティング材料流れ制御弁61は、コーティング材料ポンプ(図示せず)への空気の流れを制御する。コーティング材料をスプレーガン10へ導くべきであるときに、コントローラ72は、コーティング材料流れ制御弁61を動作させて、コーティング材料をコーティング材料供給源60から導くことを可能にする。コントローラ72は、スプレーガンの電気的要件の入力電力及び動作を制御するための、並びにコーティング材料供給源60、コーティング材料流路19を掃除するためのパージ空気供給源78(後述する図5)、コーティング材料流れ制御弁61、及び他の関連する特徴の動作を制御するための、当技術分野で知られているような任意の適切な配設とすることができる。コーティング材料供給源60は、多くの異なる構造を有することができ、かつ粉末又は液体のコ-ティング材料などの異なるタイプのコーティング材料を収容することができる。コーティング材料供給源60からノズルアセンブリ36へのコーティング材料の流れは、アクチュエータアセンブリ45によって制御することができる。アクチュエータアセンブリ45を手で作動させると、コントローラ72がコーティング材料流れ制御弁61を閉鎖位置から開放位置へ作動させ、コーティング材料が供給ホース64を通ってスプレーガン10まで流れることを可能にする。コーティング材料供給源60は、典型的に、コントローラ72の制御下にあるポンプ(図示せず)を含み、それにより、コントローラ72は、操作者がアクチュエータアセンブリ45を作動させることに応じてポンプを始動する。ポンプを始動することで、コーティング材料をハンドル32、バレル34を通し、ノズル20によって画定されたスプレー出口104を通して外に流れさせて、所望のスプレーパターンを形成させる。
【0018】
スプレーガン10はまた、電圧増倍器140(図5)に給電するように構成された電源93も含む。電源93は、図4に示されるように直流電圧の供給源とすることができるか、又は交流電圧の供給源とすることができる。電気ケーブル又は接続部70は、コントローラ72と電圧増倍器140の電気入力170との間に提供することができる。電圧増倍器140に通電するために、コントローラ72は、スイッチ94を例示される開放位置から閉鎖位置へ移動させて、電源93を電気入力170に、したがって、電圧増倍器140に接続する。
【0019】
同時に、コーティング材料流れ制御弁61を開き、スイッチ94を閉じると、コントローラ72は、弁97を閉鎖位置から開放位置へ作動させて、電極洗浄空気源96からの加圧下の空気が空気通路148(図5)を通って流れることを可能にすることができる。空気通路148は、スプレーガン10のハンドル32を通り、バレル34を通って、ノズルアセンブリ36まで延在する。電極洗浄空気源96からの加圧空気の機能は、下で更に述べる。
【0020】
スプレーガン10はまた、コントローラ72によって制御されるパージ空気供給源78も含むことができる。パージ空気供給源78は、加圧パージ空気又は他のガスを、制御弁79、及びパージ空気供給源78をスプレーガン10に接続するパージホース82を通して提供するために使用することができる。パージホース82は、ハンドル32上の適切なコネクタ(図示せず)に接続可能であり得る。パージ空気供給源78にアクセスすると、制御弁79を通るパージ空気の流れを開始し、したがって、制御弁79を閉鎖位置から開放位置へ開くための信号がコントローラ72に送信される。この時点で、コーティング材料流れ制御弁61は、閉鎖されて、供給ホース64を通したコーティング材料の流れを遮断する。特に、パージ空気は、ハンドル32の基部33を通して配置された入口(図示せず)を通して、スプレーガン10の中へ導入することができる。パージ空気供給源78及び関連する要素は、以前のコーティング材料とは異なる特徴を有する新しいコーティング材料が導入されるときには常に、コーティング材料流路19(下で更に説明する)をパージするように構成することができる。これは、新しいコーティング材料の不必要な混入を防止することができる。
【0021】
図5及び図6を参照すると、ノズルアセンブリ36は、縦方向2に沿ってバレル34の前端部に取り付けられる。ノズルアセンブリ36は、ノズル20、並びにノズル20をバレル34に取り付けるように構成されたノズルナット38を含むことができる。ノズルナット38は、様々な手段によってバレル34に取り外し可能に取り付けることができる。一実施形態において、ノズルナット38は、ねじ切りされる。ノズル20は、様々な所望のスプレーパターンに適応するように構成することができる。例えば、ノズル20は、スロット型ノズル23とすることができる。しかしながら、他のノズル構成が想到される。
【0022】
図4及び図5を参照すると、供給ホース64は、入口管154に接続することができ、この入口管は、ハンドル32通って上へ延在し、伸縮自在の接続部と、例えばエルボアダプタ150の一方の端部と嵌合することができる。エルボアダプタ150は、伸縮自在の接続部を通して、例えば出口管18の第1の端部と嵌合することができる、別の端部を有する。出口管18は、コーティング材料が出口管18の前端部を通って出てノズル20の中へ入るように、バレル34に沿ってノズルアセンブリ36まで延在することができる。代替の実施形態において、例えば、出口管18は、それ自体が、コーティング材料がそこを通ってノズル20を出る出口オリフィスを形成又は提供することができる。入口管154、エルボアダプタ150、及び出口管18は、組み合わせて、(数字19と関連付けられた矢印によって表されるように)コーティング材料流路19を形成することができ、この流路は、ハンドル32から、バレル34に沿って、ノズルアセンブリ36まで延在する。図5において、コーティング材料流路19の一部分は、ハンドル32の内部容積内に配置される。しかしながら、コーティング材料流路19は、ハンドル32の外壁の一部である部分を含むことができる。加えて、コーティング材料流路19は、スプレーガン10のガン本体11内に一体的に形成された通路によって画定することができる。
【0023】
引き続き図4図6を参照すると、電極洗浄空気源96に接続する空気通路148は、ハンドル32を通って上へ、バレル34に沿って、電極支持アセンブリ112の中へ入り、角度付きダクト114を通り、そして、電極通路108aを通って延在して、電極先端100aへのコーティング材料の堆積を防止するのを補助することができる。フィルタ149は、空気通路148に接続して、コーティング材料が空気通路148の中へ逆に移動するのを防止することができる。更に、電極支持アセンブリ112は、ノズルアセンブリ36内に収容することができる。電極支持アセンブリ112は、出口管18に接続されるスパイダ118内で受容される第1の端部を有する、電極ホルダ108を含むことができる。電極支持アセンブリ112は、干渉嵌合によって出口管18に接続することができ、電極支持アセンブリ112の後端部は、出口管18の前端部との干渉嵌合を形成する。封止部144は、出口管18の前端部の周囲に配置して、コーティング材料が、ガン本体11の後方セクションに漏出するのを防止することができる。代替的に、出口管18は、保持シール部材(図示せず)によって、スパイダ118に隣接して位置付け、保持することができる。スパイダ118は、ノズルナット38がバレル34の前端部に締め込まれたときに、スプレーノズル20とバレル34の前端部との間で捕捉することができる。電極ホルダ108は、電極ホルダ108を通って縦方向2に延在する電極通路108aを画定することができる。電極通路108aは、電極100を受容するように構成することができる。電極100は、電極ホルダ108の外側で縦方向2に延在する電極先端100aを画定することができる。しかしながら、電極先端100aは、縦方向2、横方向3、及び垂直方向4の任意の組み合わせで電極ホルダ108から延在することができる。電極100は、電極先端100aに対向して縦方向2に沿って配置されたコイル状端部100bを含むことができる。コイル状端部100bは、スパイダ118によって画定された盲孔116の中へ延在することができる。スパイダ118は、フランジ120を通って外方へ延在する2つの角度付きダクト113及び114を画定することができる。角度付きダクトのうちの1つ113には、電流制限抵抗器122を配置することができ、この抵抗器は、電極100のコイル状端部100bに接触する第1のリード124と、導電リング132に接触する第2のリード128と、を有することができる。導電リング132は、フランジ120の後面側で支持することができる。導電リング132は更に、出力接点ピン136に接続することができ、このピンはまた、ガン本体11内に配置された電圧増倍器140にも接続することができる。したがって、電圧増倍器140は、電極100が電圧増倍器140から高電圧の電気エネルギーを受容することができるように、電極100に電気的に接続される。電極100は、次いで、電界を確立し、この電界は、ノズルアセンブリ36を出るときにコーティング材料を帯電させる。電圧増倍器140は、更に下で述べる。
【0024】
ノズルアセンブリ36の外側に位置付けられた電極先端などの数多くの異なるタイプの電極を使用することができる。加えて、多くの異なるタイプの電力供給源の設計、構成、及び場所を、スプレーガン10内に配置された電圧増倍器140以外で使用することができる。例えば、スプレーガン10は、スプレーガン10の完全に外部にある電力供給源を含むことができる。電極支持アセンブリ112はまた、コーティング材料がスパイダ118を超えて、スプレーノズル20の中へ流れることを可能にする流路(図示せず)も含む。電極洗浄空気源96から加圧空気を受容する空気通路148は、ハンドル32を通って上へ、バレル34を通り、電極支持アセンブリ112に入り、ノズル20まで延在して、電極洗浄空気をノズルアセンブリ36に提供することができる。特に、加圧空気は、空気通路148を通り、空気嵌合金具(図示せず)を通り、スパイダ118のダクト113及び114まで流れることができる。
【0025】
図5及び図7を参照して、スプレーガン10の電圧増倍器140及び関連する構成要素を説明する。コーティング材料は、スプレーガンに進入するときに、最初は帯電されていないので、電圧増倍器140は、コーティング材料がスプレーガン10を通過するときに、電極100を通して帯電させる役割を果たす。スプレーガン10のユーザによるアクチュエータアセンブリ45の作動に応じて、電圧増倍器140が同時に通電される。その結果、電圧増倍器140は、電極100が、ノズルアセンブリ36内に電界を確立することを可能にする。
【0026】
電圧増倍器140は、電気入力170に電気的に接続されており、電気入力170は電圧増倍器140をスプレーガン10の電気ケーブル70に接続し、同様に、電源93に電気的に接続されている。コントローラ72がスイッチ94を開放位置から閉鎖位置へ作動させたときに、電圧増倍器140が起動し、よって、電圧増倍器140が電源93に電気的に接続される。同様に、コントローラ72がスイッチ94を閉鎖位置から開放位置へ作動させたときに、電圧増倍器140が停止し、よって、電圧増倍器140が電源93から電気的に接続解除される。その結果、電圧増倍器140は、起動状態と停止状態との間を交替するように構成される。一実施形態において、アクチュエータアセンブリ45は、コントローラ72に、スイッチ94を作動させるように命令する。したがって、この実施形態において、アクチュエータアセンブリ45は、電圧増倍器140を起動状態と停止状態との間で切り替える。
【0027】
電源93は、低圧直流を電圧増倍器140に提供するように構成することができる。電圧増倍器140は、電源93からの低圧直流を交流に変換する発振器を含むことができる。電圧増倍器140は、発振器からの電圧を高くする変圧器160を更に含むことができる。例えば、電圧増倍器140は、電圧を、80,000~100,000ボルトなどの非常に高い電圧に上昇させることができる。変圧器160は、第1の端部164aと、第1の中心軸Aに沿って第1の端部164aに対向する第2の端部164bと、を含むことができる。一実施形態において、第1の中心軸Aは、縦方向2と平行とすることができる。しかしながら、第1の中心軸Aは、縦方向2、横方向3、垂直方向4、又はこれらの任意の組み合わせのいずれかに沿って延在することができる。電圧増倍器140が起動すると、電圧が電圧増倍器140に印加され、変圧器160が磁界Hを生成する。
【0028】
取り外し可能に取り付けられる照明アセンブリ
図8図13を参照して、照明アセンブリ15を更に詳細に論じる。照明アセンブリ15は、電池248などの、照明アセンブリ15の様々な構成要素を収容するために略中空である、電池ハウジング200を含む。電池ハウジング200は、ポリカーボネートプラスチックで構成することができるが、他の材料が想到される。電池ハウジング200はまた、ねじ山インサート216も含むことができ、これは、電池ハウジング200の硬度よりも高い硬度を有する、金属又は別の材料で構成することができる。ねじ山インサート216は、下で更に説明するように、ねじ232bを受容するように構成することができる。照明アセンブリ15は、2つの電池248を含むように示されているが、照明アセンブリ15は、所望に応じて、1つの電池又は2つを超える電池を含むことができる。各電池248は、第1の端部248a及び第2の端部248bを画定することができ、第1の端部248a及び第2の端部248bの各々は、異なる極性を画定する。電池ハウジング200は、電池248の対応する1つを受容するように各々がサイズ決定された複数の電池チャンバを画定することができる。例えば、示される実施形態に示されるように、電池ハウジング200は、第1の電池チャンバ200a、及び横方向3に沿って第1の電池チャンバ200aから離間された第2の電池チャンバ200bを画定することができる。2つの電池チャンバが示されているが、電池ハウジング200は、所望に応じて、より多くの電池チャンバを画定することができる。第1の電池チャンバ200a及び第2の電池チャンバ200bは、下で更に説明されるインダクタプリント回路基板アセンブリ(PCA)258を受容するように構成された中央チャンバ202によって分割することができる。第1の電池チャンバ202a及び第2の電池チャンバ202b内に配置された電池248の各々は、従来のAAA又はAAのアルカリ電池などの非充電式電池とすることができる。しかしながら、電池248は、所望に応じて、他のタイプの非充電式電池又は充電式電池で構成することができる。電池248は、照明アセンブリ15が任意の外部電力の入力を伴うことなく独立して動作することができるように、並列又は直列に接続することができ、また、照明アセンブリ15のための1つの電力供給源として機能することができる。
【0029】
電池248を電池ハウジング200内に固定するために、照明アセンブリ15は、第1の電池キャップアセンブリ212aと、第2の電池キャップアセンブリ212bと、を含むことができる。2つの電池キャップアセンブリが示されているが、電池キャップアセンブリの数は、変えることができるが、概して、電池ハウジング200内に収容される電池248の数に対応する。第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bの各々は、電池キャップ224と、電池端子228と、を含むことができる。電池端子228は、ニッケルめっき鋼などの導電材料で構成することができる。しかしながら、電池端子228は、任意の種類の導電材料で構成できることが想到される。照明アセンブリ15が完全に組み立てられると、各電池端子228を、電池端子228が電池248の第1の端部248aと直接接触するように、それぞれの電池キャップ224とそれぞれの電池248の第1の端部248aとの間に配置することができる。その結果、電池端子228は、電池248の第1の端部248aとLED PCA256との間の導電性媒体として機能する。各電池キャップ224は、対応する電池端子228及び電池248を電池ハウジング200内に固定すること、並びに電池ハウジング200との直接係合を通して、電池端子228を電池248と直接接触させることができる。示される実施形態において、各電池キャップ224は、電池ハウジング200の内面に画定された内部ねじ切りに係合して、電池キャップ224を電池ハウジング200に取り外し可能に係止するように構成された、外部ねじ切りを画定する。電池キャップ224を電池ハウジング200に固定するためのねじ係合が示されているが、プレス嵌め又はスナップ係合などの他の係合方法が想到される。
【0030】
電池キャップ224の各々は、第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bが電池ハウジング200に取り付けられたときに外方へ面するそれぞれのキー220a、220bを、電池キャップ224の側部の画定することができる。キー220a、220bは、多数の機能を有し、これらのキーの形状は、電池ハウジング200内に配置された電池248の極性をスプレーガン10の操作者に示すことができ、並びに操作者が、電池ハウジング200から第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bをねじ外しするための特定の用具によって電池キャップ224に係合することを可能にするように成形することができる。例えば、キー220a、220bは、プラス記号として成形することができる。これは、電池248の第1の端部248aが正の極性を有することを操作者に知らせ、操作者が、標準又はプラスのドライバを使用して、電池ハウジング200から第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bを係合解除することを可能にすることができる。キー220a、220bは、プラス記号として成形されているように示されているが、他の形状及び構成が想到される。
【0031】
照明アセンブリ15は、第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bを受容するためのランヤード208も含むことができる。ランヤード208は、実質的に可撓性とすることができ、プラスチック又は類似的に屈曲可能な材料で構成することができる。ランヤード208は、一方の横方向側部の第1の開口部209a及び他方の横方向側部の第2の開口部209bを画定するエラストマを画定する。2つの開口部が表されているが、ランヤード208は、所望に応じてより多くの開口部を画定することができるが、開口部の数は、概して、電池キャップアセンブリの数に対応する。第1の開口部209aは、第1の電池キャップアセンブリ212aの電池キャップ224を受容するようにサイズ決定され、一方で、第2の開口部209bは、第2の電池キャップアセンブリ212bの電池キャップ224を受容するようにサイズ決定される。第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bが、第1の開口部209a及び第2の開口部209bを通して配置され、電池ハウジング200に取り付けられると、ランヤード208が電池キャップ224と電池ハウジング200との間に確実に固定されるように、電池キャップ224の各々がランヤード208に対して押圧される。第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bは、第1の開口部209a及び第2の開口部209bを通して配置したままの状態にすることができるので、第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bを電池ハウジング200から取り外すときに、ランヤード208の第1の開口部209a及び第2の開口部209bは、第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bが誤って配置されることを防止するのを支援する。その結果、ランヤード208、並びに第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bは、電池ハウジング200から取り外すときに、ユニットとして移動させることができる。第1の電池キャップアセンブリ212a及び第2の電池キャップアセンブリ212bがランヤード208を電池ハウジング200に固定するときには、ランヤード208と電池ハウジング200との間に間隙210が画定される。間隙210は、第1の電池キャップアセンブリ212aと第2の電池キャップアセンブリ212bとの間の中央に位置付けることができ、かつスプレーガン10のアプリケータフック40を受容するように構成することができる。
【0032】
図11図12を続けると、図13の回路300は、LED PCA256及びインダクタPCA258に載置される。インダクタPCA258は、インダクタPCA258がLED PCA256から中央チャンバ202を通って縦方向に延在するように、LED PCA256によって、電池ハウジング200の中央チャンバ202内で支持することができる。インダクタPCA258はまた、インダクタ259も含むことができ、下で説明するように、インダクタ259が磁界Hの近傍に配置されたときに、電流を誘導することができる。インダクタPCA258の反対側には、LED268がLED PCA256に取り付けられ、このLEDは、スプレーガン10からコーティング材料が塗布される被加工物(図示せず)を照明し、検査するためのインダクタPCA258に電気的に接続される。LED268は、白色LEDとすることができるが、他のタイプのLEDが想到される。LED PCA256は、インダクタPCA258の両側でLED PCA256から各々が縦方向に延在する、第1のアーム255aと、第2のアーム255bと、を含むことができる。第1のアーム255a及び第2のアーム255bの各々は、導電性材料で構成することができる。照明アセンブリ15が完全に組み立てられると、第1のアーム255a及び第2のアーム255bの各々が電池端子228のうちの1つと接触する。示されるように、第1のアーム255aは、第1の電池キャップアセンブリ212aの電池端子228と接触し、第2のアーム255bは、第2の電池キャップアセンブリ212bの電池端子228と接触する。その結果、第1のアーム255a及び第2のアーム255bは、電池端子228及びLED PCA256を通して、電池248の第1の端部248aへの電気的接続をインダクタPCA258に提供する。LED PCA256はまた、第1のバネクリップ257a、及び第1のバネクリップ257aから横方向に離間された第2のバネクリップ257bも含むことができる。第1のアーム255a及び第2のアーム255bのように、第1のバネクリップ257a及び第2のバネクリップ257bは、導電性材料で構成することができる。照明アセンブリ15が完全に組み立てられると、第1のバネクリップ257a及び第2のバネクリップ257bの各々が、電池248のそれぞれの1つの第2の端部248bと接触する。その結果、第1のバネクリップ257a及び第2のバネクリップ257bは、LED PCA256を通した電池248の第2の端部248bへの電気的接続をインダクタPCA258に提供する。第1のバネクリップ257a及び第2のバネクリップ257b並びに第1のアーム255a及び第2のアーム255bの包含は、電池ハウジング200内に電池248、LED PCA256、及びインダクタPCA258を有する完全な電気回路の作成を可能にする。
【0033】
ランヤード208の反対側の電池ハウジング200の端部で、レンズハウジング260によって電池ハウジング200をキャップすることができる。電池ハウジング200のように、レンズハウジング260は、ポリカーボネートプラスチックで構成することができるが、他の材料が想到される。レンズハウジング260は、LED PCA256に面する第1の側部260aと、LED PCA256の反対側に面する、第1の側部260aの反対側の第2の側部260bと、を画定する。レンズハウジング260は、超音波連続溶接とすることができる溶接を通して、電池ハウジング200に永続的に取り付けることができる。代替的に、レンズハウジング260は、スナップ嵌め又はバヨネット型係合などを通して、電池ハウジング200に取り外し可能に取り付けることができる。レンズハウジング260は、レンズハウジング260の第2の側部260bのより大きい開口部から、レンズハウジング260の第1の側部260aのより小さい開口部まで延在する、凹部262を画定することができる。照明アセンブリ15が完全に組み立てられると、LED PCA256に取り付けられたLED268は、LED268が凹部262内に少なくとも部分的に配置されるように、レンズハウジング260の第1の側部260aのより小さい開口部を通って、少なくとも部分的に延在する。レンズ264が凹部262内に配置され、レンズカバー204がレンズハウジング260に取り付けられ、各々が、LED268によって生成されて照明アセンブリ15から放射される照明のサイズ、形状、及び色を制御する。例えば、レンズカバー204又はレンズ264は、所望の照明の色を提供するために有色とすることができる。代替的に、LED268は、所望の照明の色を変更するために交換することができる。レンズカバー204は、実質的に透明な材料で構成することができ、また、レンズ264に損傷を与え得る、又は遮り得る環境汚染物質からレンズ264を保護するように機能する。レンズ264及びレンズカバー204は、超音波連続溶接とすることができる溶接などを通して、レンズハウジング260に永続的に取り付けることができる。代替的に、レンズ264及びレンズカバー204は、下で更に説明するように、レンズハウジング260に取り外し可能に取り付けることができる。
【0034】
図8図12を続けて、スプレーガン10への照明アセンブリ15の取り付けを更に詳細に説明する。特に、図10の分解図は、説明する部品がどのように相互関係を有するのかを示す。最初に、ブラケット240をスプレーガン10のバレル34に取り付ける。ブラケット240は、ねじ232aとすることができるアセンブリを受容するように構成された下部孔238aを画定する。ねじ232aは、従来のねじとすることができ、又は所望に応じて任意の他の種類の締結具を画定することができる。スプレーガン10の操作者は、ワッシャ236aがねじ232aのヘッドとブラケット240との間に、かつバレル34の頂部に画定されたボア239の中へ位置付けられるように、ブラケット240の下部孔238aを通してねじ232aを挿入することができる。その結果、ブラケット240がスプレーガン10に固定される。次いで、照明アセンブリ15のねじ山インサート216が、ブラケット240を通って延在する上部孔238bと整列するように、照明アセンブリ15がブラケット240に隣接して配置される。上部孔238bは、下部孔238aから垂直に離間された位置でブラケット240に位置付けることができる。ねじ山インサート216及び上部孔238aを整列させると、スプレーガン10の操作者は、ワッシャ236bがねじ232bのヘッドとブラケット240との間に、かつねじ山インサート216の中へ位置付けられるように、ブラケット240の上部孔238aを通して、ねじ232bとすることができるアセンブリを嵌入することができる。その結果、照明アセンブリ15がブラケット240に、同様にスプレーガン10のバレル34に固定される。
【0035】
照明アセンブリ15がブラケット240と共にスプレーガン10に固定された後に、アプリケータフック40をスプレーガン10に取り付けることができる。アプリケータフック40の頂部は、ランヤード208と照明アセンブリ15の電池ハウジング200との間に画定された間隙210を通して挿入され、よって、ランヤード208は、アプリケータフック40の後方側に接触し、アプリケータフック40を通って延在するボア(図示せず)が、バレル34の後側からスプレーガン10の中へ延在するボア(図示せず)と整列する。アプリケータフック40が配置されると、スプレーガン10の操作者は、アプリケータフック40のボア及びスプレーガン10のバレル34を通してねじ244を挿入して、アプリケータフック40をスプレーガン10に固定し、これは、同様に照明アセンブリ15をスプレーガン10に更に固定する。任意選択で、ねじ244を挿入する前に、ベゼル42をアプリケータフック40と整列させることができ、ねじ244を、ベゼル42、アプリケータフック40を通して、スプレーガン10のバレル34の中へ挿入することができる。照明アセンブリ15を取り付ける1つの方法を説明しているが、照明アセンブリ15をスプレーガン10に取り付ける他の方法も想到される。
【0036】
照明アセンブリの電気構成要素
動作に際して、照明アセンブリ15は、電池248を通すか、又は電圧増倍器140の変圧器160によって生成された磁界Hからエネルギーを採取することによって、電力を得る。図13を続けて、照明アセンブリ15にどのように給電するのかを制御する照明アセンブリ15の電気構成要素を更に詳細に論じる。電気構成要素は、電池248と、LED268と、回路300の構成要素と、を含む。回路300は、電池248又は磁界Hから採取される電力のいずれかからLED268への電力の供給を制御する。電池248は、上で説明したように、回路300のブーストコンバータ314などのDC-DCコンバータに電力を提供するように接続し、構成することができる。例えば、電池248は、1.5Vの直流をブーストコンバータ314に提供することができる。しかしながら、この直流電圧は、特に電池248の連続放電のため、変動し得る。ブーストコンバータ314は、入力及び出力貯蔵コンデンサを含むことができ、また、電池248からの直流出力を、増加した電圧の一定の直流に変換するために使用される。例えば、ブーストコンバータ314は、電池248からの1.5Vの直流を、一定の3.3Vの直流に変換することができる。回路300はまた、誤ったタイプの電池が照明アセンブリ15の中へ挿入される影響を多少なりとも解消するために、並びに逆方向電圧保護のために、バイパスコンデンサ及びツェナークランプ(図示せず)も含むことができる。
【0037】
ブーストコンバータ314は、ホールドアップ時間論理、及びパスMOSFET310などのスイッチ部材に電力を供給することができる。この回路300の一部分は、LEDドライバ318の給電が共振回路302からであるか、又は電池248からであるかを判定するために使用され、下で更に説明する。LEDドライバ318が電池248から給電されるときに、ホールドアップ時間論理及びパスMOSFET310は、所定の又は調節可能な期間にわたって、ブーストコンバータ314からの電力をLEDドライバ318に提供する。例えば、期間は、15秒とすることができる。期間は、照明アセンブリ15の製造業者の設定とすることができ、又はスプレーガン10の操作者によって所望に応じて操作することができる。有限の期間にわたるブーストコンバータ314からLEDドライバ318への電力の制限は、電池248の動作寿命を延ばすのを補助し、かつスプレーガン10の非活動期間中にLEDドライバ318が電池248から電力を連続的に引き出すのを防止する。
【0038】
電池248に加えて、LED268はまた、共振回路302によっても給電することができる。共振回路302は、インダクタ259と、少なくとも1つのコンデンサと、を備える。例えば、一実施形態において、共振回路302は、3つのコンデンサを含む。動作に際して、照明アセンブリ15(及び同様にインダクタPCA258)がバレル34の後部においてスプレーガン10の頂部に載置されているときに、回路300、及び特にインダクタ259は、電圧増倍器140の変圧器160によって生成される磁界H内にある。磁界Hは、共振回路302のインダクタ259内に電流を誘導し、得られたエネルギーは、コンデンサに貯蔵される。共振回路302の出力は、交流電圧であり、DC電圧に整流される。例えば、全波整流器306を使用して、共振回路302からの交流電圧を直流電圧に変換し、それを複数のコンデンサ(図示せず)に貯蔵することができる。コンデンサにおける最小のバルク貯蔵のため、磁界Hの除去に応じて、共振回路302からの電圧は、急速に崩壊する。
【0039】
一実施形態において、共振回路302の共振周波数は下の式に従って、電圧増倍器140の駆動周波数と同じになるように調整することができる。
式1
F=1/[2×π×√(L×C)]
式中、
Fは、共振周波数(ヘルツ)であり、
Lは、インダクタンス(ヘンリー)であり、
Cは、静電容量(ファラド)である。
共振回路302の共振周波数を調節するために、照明アセンブリ15が使用されているスプレーガン10の特定の電圧増倍器140の共振周波数Fを式1が満たすように、インダクタ259を、異なるインダクタンスを有するインダクタと交換することができ、及び/又は少なくとも1つのコンデンサを、異なる静電容量を有するコンデンサと交換することができる。
【0040】
図14Aを参照すると、別の実施形態において、照明アセンブリ15は、共振回路302aを含むことができる。共振回路302aは、インダクタ259と、コンデンサC1~C4と、ジャンパーJ1と、ダイオードD1~D4と、を含む。インダクタ259及びコンデンサC1は、LC回路を形成するように平行に配設される。LC回路は、その共振周波数fで振動するときに、電気エネルギーを貯蔵するように構成される。ダイオードD1~D4は、全波整流器を形成するように配設される。全波整流器は、本明細書で説明されるように、LC回路から受信する入力波形を、LED268に給電するために使用することができる、一定の極性の1つに変換することができる。図14Aの実施例において、回路302aの共振周波数は、ジャンパワイヤJ1を挿入又は取り外すことによって、初期周波数fから第1の周波数fまで調節することができる。ジャンパワイヤJ1が回路302aから取り外されると、コンデンサC2が接続解除され、L及びC1によって発生する共振周波数が維持される。ジャンパワイヤが回路302aに挿入されると、コンデンサC2は、コンデンサC2の特性に基づいて、回路302aの共振周波数を変更することができる。
【0041】
図14Bを参照すると、別の実施形態において、照明アセンブリ15は、共振回路302bを含むことができる。共振回路302bは、集積回路U1と、インダクタ259と、コンデンサC1~C6と、ダイオードD1~D5と、を含む。インダクタ259及びコンデンサC1は、LC回路を形成するように平行に配設される。LC回路は、その共振周波数fで振動するときに、電気エネルギーを貯蔵するように構成される。ダイオードD1~D4は、全波整流器を形成するように配設される。全波整流器は、本明細書で説明されるように、LC回路から受信する入力波形を、LEDに給電するために使用することができる、一定の極性の1つに変換することができる。図14Bの実施例において、インダクタ259、ダイオードD5、並びにコンデンサC5及びC6によって形成された回路構成要素は、共振回路302bが、所望の共振周波数fではなく、周波数fで動作していることを検出することができる。この不一致を検出したときに、集積回路U1の出力Bが有効になる。集積回路U1の出力Bが有効になると、コンデンサC2が、コンデンサC2の特性に基づいて、回路の共振周波数を変更する。対照的に、回路が所望の共振周波数fで動作しているときに、集積回路U1の出力Aが有効になり、それによって、L1及びC1によって決定された回路の共振周波数fを維持する。
【0042】
図14Cを参照すると、別の実施形態において、照明アセンブリ15は、共振回路302cを含むことができる。共振回路302cは、インダクタ259と、コンデンサC1~C4と、ダイオードD1~D4と、を含む。インダクタL及びコンデンサC1は、LC回路を形成するように平行に配設される。LC回路は、その共振周波数fで振動するときに、電気エネルギーを貯蔵するように構成される。ダイオードD1~D4は、全波整流器を形成するように配設される。全波整流器は、本明細書で説明されるように、LC回路から受信する入力波形を、LEDに給電するために使用することができる、一定の極性の1つに変換することができる。図14Cの実施例において、共振回路302cのコンデンサC2は、可変コンデンサである。回路302cの共振周波数fは、コンデンサC2の容量値を変更することによって変化させることができる。
【0043】
回路300はまた、LED268を駆動するLEDドライバ318も含む。LEDドライバ318は、電池248から受容した電力又は共振回路302から受容した電力のいずれかを通して、LED268を駆動する。一実施形態において、LEDドライバ318は、電力の供給源に応じて異なる電流をLED268に給電することができる。例えば、LED駆動装置318は、共振回路302から電力を受容するときに第1のアンペア数でLED268に給電することができ、その後に、電池248から電力を受容するときに第1のアンペア数とは異なる第2のアンペア数でLED268に給電することができる。
【0044】
スプレーガン及び照明アセンブリの動作
動作に際して、ユーザがスプレーガン10を使用し始めようとするときに、ユーザは、ガン本体11のハンドル32を手で把持する。ユーザがスプレーガン10を使用し始めたいときに、ユーザは、トリガアセンブリ50とすることができるアクチュエータアセンブリ45を手で作動させることによって、スプレーガン10を作動させることができる。アクチュエータアセンブリ45を作動させることで、コントローラ72に、コーティング材料流れ制御弁61を閉鎖位置から開放位置へ切り替えるように命令する。これは、コーティング材料が、コーティング材料供給源60から、コーティング材料流れ制御弁61を通り、供給ホース64を通って、スプレーガン10まで流れることを可能にする。そこから、コーティング材料は、ハンドル32から延在するコーティング材料流路19に沿って、バレル34を通り、ノズルアセンブリ36まで流れる。コーティング材料は、次いで、ノズルアセンブリ36を出る前に電極100によって帯電された状態になる。コーティング材料流れ制御弁61の開放と同時に、コントローラ72は、弁97を閉鎖位置から開放状態へ切り替えて、電極洗浄空気源96からの加圧空気が空気通路148を通って流れることを可能にすることができる。空気通路148は、スプレーガン10のハンドル32を通り、バレル34を通って、ノズルアセンブリ36まで延在し、よって、加圧空気の流れを電極先端100a全体にわたって提供して、電極先端100aへのコーティング材料の蓄積を防止するのを補助する。
【0045】
加えて、ユーザがアクチュエータアセンブリ45を作動させると、コントローラ72は、スイッチ94を例示される開放状態(図4)から閉鎖状態へ作動させることができ、これは、電気ケーブル又は接続部70及び電気入力170を通して、電源93を電圧増倍器140と接続する役割を果たす。これは、次に、電圧増倍器140を停止状態から起動状態へ切り替え、よって、電圧増倍器140は、電荷を電極100に提供する。電圧増倍器140が起動状態であるときに、電圧増倍器140内に含まれる変圧器160が磁界Hを作成する。磁界Hは、インダクタPCA258のインダクタ259内に電流を誘導し、これは、上で説明したように電力をLED268に提供する。その結果、インダクタ259によって得られる電気エネルギーは、アクチュエータアセンブリ45が電圧増倍器を停止状態から起動状態へ切り替えたときに、LED268を消灯状態から点灯状態へ切り替えさせる。LED268は、スプレーガン10の操作者が、スプレーガン10の動作中にコーティング材料が塗布されている被加工物をより良好に検査すること、及びコーティング材料が満足な様態で塗布されていることを確実にすることを可能にする。
【0046】
しかしながら、ユーザがアクチュエータアセンブリ45をもはや作動させないときに、電圧増倍器140は、変圧器160が磁界Hを作成するのを止めるように、起動状態から停止状態へ切り替えられる。その結果、インダクタPCA258のインダクタ259内には電流がもはや誘導されなくなり、共振回路302は、電力をLED268にもはや提供することができない。この状況において、ホールドアップ時間論理及びパスMOSFET310は、共振回路302から電力の停止を検出し、LEDドライバ318に、ブーストコンバータ314から、したがって電池248から電力を引き出すように命令する。したがって、スプレーガン10が使用中でないときに、LED268をある期間にわたって点灯状態のままにすることができ、それにより、スプレーガン10の操作者は、被加工物の検査を続けることができる。この期間は、上で説明したように、ホールドアップ時間論理及びパスMOSFET310によって制御される。期間が終了した後に、ホールドアップ時間論理及びパスMOSFET310は、電池248からLED268への更なる電力の引き出しを阻止する。LED268が共振回路302によって給電されているか、電池248によって給電されているかにかかわらず、照明アセンブリ15は、スプレーガン10のいかなる部分にも電気的に接続されていないことに留意されたい。
【0047】
電圧増倍器140が停止状態に切り替えられた後に、電池248から電力を引き出すことを通してLED268を点灯状態のままにする能力は、複数の利点を提供する。第1に、操作者が被加工物を検査するときに、照明を提供するために第2の用具に切り替える必要がないので、時間が節約される。これは、必要とされる用具がより少なくなり、コーティング動作が単純になる。更に、照明アセンブリ15は、スプレーガン10に給電するために使用される電源93及び電池ハウジング200に収容された電池248以外の追加的な電源を必要としないので、電力が節約される。上で説明した照明アセンブリ15はまた、ビルトインの照明供給源のない既存のスプレーガンに適用することもでき、これは、追加的なコーティング用具を入手する必要性を回避することによって、総コーティングコストを下げる。
【0048】
各特定の照明アセンブリ15は、LED268によって放射される照明が特定の被加工物を照明する最適距離、並びに特定のコーティング材料と最適にコントラストをなす色を画定することができる。これは、典型的に、レンズハウジング260に取り付けられたレンズ264の特性によって決定付けられる。しかしながら、被加工物の異なるタイプ及びサイズ、並びにスプレーガン10で利用することができるコーティング材料の種類を考慮すると、特定の照明アセンブリ15が全てのコーティング用途での使用に最適とはならない。例えば、あるコーティング動作において、被加工物は、スプレーガン10から8~10インチに位置し得るが、別のコーティング動作において、被加工物は、スプレーガン10からより遠くに位置し得る。その結果、照明アセンブリ15は、レンズ264及び/又はレンズカバー204がレンズハウジング260に取り外し可能に取り付けられるように構成することができ、よって、スプレーガン10の操作者は、特定のコーティング動作と共に使用する際に最適ではなくなったときに、照明アセンブリ15から特定のレンズ264及び/又はレンズカバー204を取り外し、好適な特性を有する異なるレンズ264及び/又はレンズカバー204を取り付けることができる。レンズ264及びレンズカバー204は、バヨネット方式、ねじ込み、又はスナップ嵌め係合などの様々な手段を通して、レンズハウジング260に取り外し可能に取り付けることができる。異なるレンズ264及びレンズカバー204は、LED268からの照明を白色、赤色、又は緑色などの異なる色で具現化させることができ、各色は、異なるタイプ及び色のコーティング材料との最適なコントラストを提供する。特定の色が列記されているが、それらは、包括的であることを意味しない。代替的に、着色したキャップをレンズカバー204の上に置いて、所望の照明色を生成することができる。更に、異なるレンズ264及び/又はレンズカバー204は、照明アセンブリ15から照明のデパーチャ角の増加又は減少のいずれか行うことによって、焦点と称される(下で更に論じる)、LED268からの照明が被加工物を照明する最適距離を増加又は減少させることができる。
【0049】
一体的な照明アセンブリを有するスプレーガン
図15図19を参照して、本開示による別のスプレーガン10aを説明する。スプレーガン10及び10aは、多数の同じ要素を備える。その結果、任意の共有要素は、スプレーガン10aに関して同じように番号が付されるが、説明しない。スプレーガン10のように、スプレーガン10aは、ガン本体11aと、ガン本体11aに載置された照明アセンブリ15aと、を含む。しかしながら、照明アセンブリ15aは、スプレーガン10aのガン本体11aと一体的である。具体的には、照明アセンブリ15aは、ガン本体11aのバレル34aと一体的であるハウジング402を含むことができる。照明アセンブリ15aは、スプレーガン10aからのコーティング材料が塗布される被加工物(図示せず)を照明及び検査するために、LED268のようなLED400を含むことができる。LEDとしてラベルが付されているが、LED400は、代替的に、所望に応じて任意の他のタイプの照明とすることができる。照明アセンブリ15aは、エネルギー貯蔵部とも称される電力供給源401を更に含むことができ、これは、電力をLED400に提供し、したがって、照明を消灯状態から点灯状態に切り替える。加えて、照明アセンブリ15aは、照明アセンブリ15aの動作を制御する回路410を含むことができる。回路410は、電力供給源401の一部とすることができ、また、共振回路302a~302cなどの、上で論じた回路300の構成要素のうちのいずれかを含むことができる。同様に、回路300は、下で論じられるように、回路410の構成要素のうちのいずれかを含むことができる。照明アセンブリ15aは、電圧増倍器140から電気的に絶縁され、これは、スプレーガン10aの内部部品に損傷を引き起こし得る電荷蓄積を防止する。照明アセンブリ15aは、熱的に効率的であり、また、スプレーガン10aの動作中に、熱的なホットスポットがスプレーガン10a上に形成されるのを防止する。熱的なホットスポットは、コーティング材料をガン本体11aの内側及び外側に対して硬化させる場合があり、これは、スプレーガン10aの動作に悪影響を及ぼす。照明アセンブリ15aは、LED400によって生成される照明を集束させるレンズ及び/又はレンズカバーを含むことができる。例えば、照明アセンブリ15aは、照明アセンブリ15に関して説明したレンズ264及び/又はレンズカバー204を含むことができる。
【0050】
図18を参照すると、スプレーガン10aは、1つ以上の動作パラメータに関する情報、並びにスプレーガン10aに関する他の情報を操作者に提示するためのディスプレイ430も含むことができる。示される実施形態において、ディスプレイ430は、操作者がスプレーガン10aを使用している間、操作者が容易に視認できるように、バレル34aの後端部に位置付けられる。
【0051】
ディスプレイ430は、ガン本体11aに取り付けるか、又は嵌め込むことができ、また、スプレーガン10a又は関連する構成要素の動作値を表示するための一対のセグメント化されたLEDを含む視覚的インジケータ装置434を含むことができる。例えば、ディスプレイ430は、第1のLEDディスプレイ446と、第2のディスプレイ450と、を含むことができる。第1のLEDディスプレイ446及び第2のディスプレイ450の各々は、7分割LEDディスプレイを含むものとして示される。しかしながら、第1のLEDディスプレイ446及び第2のディスプレイ450は、LCDディスプレイなどを備えるなど、別様に構成できることが想到される。更に、他の実施形態において、ディスプレイ430は、所望に応じて、2つの又は1つだけのLEDディスプレイを含むことができる。
【0052】
視覚的インジケータ装置434に示されるパラメータの値を変更するために、ディスプレイ430は、第1のボタン454と、第1のボタン454から離間された第2のボタン458と、を含むことができる。示されるように、第1のボタン454は、マイナス記号のラベルが付され、視覚的インジケータ装置434に示される値を減少させるために使用することができ、一方で、第2のボタン458は、プラス記号のラベルが付され、視覚的インジケータ装置434に示される値を増加させるために使用することができる。第1のボタン454又は第2のボタン458を押して放すことによって、視覚的インジケータ装置434に示される値、したがって、スプレーガン10aの動作パラメータの対応する値をそれぞれ1つだけ減少又は増加させることができる。第1のボタン454又は第2のボタン458を押して保持することによって、視覚的インジケータ装置434に示される値、したがって、スプレーガン10aの動作パラメータの対応する値を、第1のボタン454又は第2のボタン458がもはや保持されなくなるまで、それぞれ減少又は増加させることができる。他の実施形態において、第1のボタン454及び第2のボタン458は、視覚的インジケータ装置434上に表される動作パラメータの所望の値を手で入力するためのテンキーパッドと交換することができる。
【0053】
ディスプレイ430はまた、1つ以上の手動作動式入力436も含むことができ、本実施形態では、押しボタン膜スイッチとして示される。示される実施形態において、手動作動式入力436は、第1の入力438と、第2の入力442と、を含む。手動作動式入力436は、スプレーガン10aの様々な動作モードの間で、並びに視覚的インジケータ装置434に表示するための異なる動作パラメータの間で交替させるために、及び第1のボタン454及び第2のボタン458による制御のために使用することができる。これらの動作パラメータとしては。下で更に論じるように、輝度レベル、焦点レベル、時間モード、色温度などを挙げることができる。2つの手動作動式入力436が示されているが、ディスプレイ430は、代替的に、1つだけ又は2つ以上の手動作動式入力を含むことができる。更に、手動作動式入力436は、代替的に、スプレーガン10aの操作者によって手で作動させることができるダイヤル、ノブ、ボタン、又は任意の他のタイプの入力として構成することができる。
【0054】
一体的な照明アセンブリの電気構成要素
以下、図19を参照して、回路410を説明する。インダクタ259は、先に説明したように、共振回路302a~302cのうちの1つとすることができる共振回路302を通して、電気エネルギーを回路410に提供することができる。回路410はまた、共振回路302に接続された全波整流器BR1も含むことができる。回路410は、回路410の様々な構成部品の間の電圧分配を管理するように構成することができる電圧調節回路500を含むことができ、下で説明する。回路410はまた、ホールドアップ時間制御回路505も含むことができ、これは、電圧増倍器140が停止した後に、LED400をオンのままにする時間を制御するように構成される。ホールドアップ時間制御回路505は、LED400に、電圧増倍器140を起動状態から停止状態に切り替えたときに同時に点灯状態から消灯状態に切り替えるように、電圧増倍器140を停止状態に切り替えた後に設定した期間にわたって点灯状態のままにするように、又はインダクタ259からの電気エネルギーを貯蔵する回路410の構成要素がエネルギーを失うまでオンのままにするように命令することができる。ホールドアップ時間制御回路505のこれらの態様は、予め設定することができ、又はいくつかのユーザインターフェース(図示せず)を通してスプレーガン10aのユーザによって手動で変更可能とすることができる。
【0055】
回路410はまた、LED400に給電するように、並びにインダクタ259から受容される電気エネルギーを貯蔵するように構成された充電式電池515も含むことができる。充電式電池515は、必要に応じて充電式電池515を交換することができるように、回路410の中へ着脱可能に一体化することができる。充電式電池515によって貯蔵される電気エネルギーは、電圧増倍器140が停止状態であるときにLED400に電力を供給するために使用することができる。充電式電池515はまた、所望に応じて、2つ又は3つの充電式電池などの任意の数の充電式電池を含むこともできる。回路410は、充電式電池515の充電を制御するように構成された電池充電回路510を含むことができる。一実施形態において、電池充電回路510は、充電式電池515のエネルギーレベルを感知し、その後に、感知したレベルのエネルギーに基づいて、充電式電池515に充電すること、又は充電しないことができる。回路410が1つを超える充電式電池515を含むときに、回路410はまた、対応する数の電池充電回路510も含むことができる。例えば、回路410が2つの充電式電池515を含む場合、回路はまた、2つの電池充電回路510も含み、各電池充電回路510がそれぞれの充電式電池515に対応する。同様に、回路410が3つの充電式電池515を含む場合、回路はまた、3つの電池充電回路510も含む。
【0056】
代替的に、回路410は、インダクタ259から受容されるエネルギーを貯蔵するための、並びに電圧増倍器140が停止状態であるときにインダクタ259から受容した貯蔵されたエネルギーを使用してLED400に給電するためのコンデンサを含むことができる。回路410は、充電式電池515の代わりに、又はそれと組み合わせて、コンデンサを含むことができる。
【0057】
引き続き図19を参照すると、回路410は、LED400に提供される電圧を制御するように構成された駆動回路520を含むことができる。駆動回路520は、ホールドアップ時間制御回路505及び輝度制御回路525からの入力を受信して、LED400に供給する電気エネルギーの量を決定するように、並びにLED400への電力の供給をいつ開始するのかを決定するように構成することができる。駆動回路520は、電気エネルギーを充電式電池515又は共振回路302a~302cから受容することができる。駆動回路520はまた、スプレーガン10aのユーザによるユーザ入力(図示せず)の作動に基づいて、電気エネルギーをLED400に導くように構成することもできる。加えて、回路410は、LED400の輝度レベルを調節するように構成された輝度制御回路525を含むことができる。スプレーガン10aのユーザは、下で更に論じるように、スプレーガン10aの特定の用途に基づいて、LED400の輝度レベルを調節することを望む場合がある。同様に、回路410はまた、LED400のケルビン色温度を調節するように構成された色温度制御回路530も含むことができる。LED400の輝度レベルのように、スプレーガン10aのユーザは、スプレーガン10aの特定の用途に基づいて、LED400の色温度を調節することを望む場合がある。
【0058】
スプレーガン及び一体的な照明アセンブリの動作
動作に際して、ユーザがスプレーガン10aを使用し始めようとするときに、ユーザは、ガン本体11aのハンドル32を手で把持する。ユーザがスプレーガン10aを使用し始めたいときに、ユーザは、トリガアセンブリ50とすることができるアクチュエータアセンブリ45を手で作動させることによって、スプレーガン10aを作動させることができる。アクチュエータアセンブリ45を作動させることで、コントローラ72に、コーティング材料流れ制御弁61を閉鎖位置から開放位置へ切り替えるように命令する。これは、コーティング材料が、コーティング材料供給源60から、コーティング材料流れ制御弁61を通り、供給ホース64を通って、スプレーガン10aまで流れることを可能にする。そこから、コーティング材料は、ハンドル32から延在するコーティング材料流路19に沿って、バレル34aを通り、ノズルアセンブリ36まで流れる。コーティング材料は、次いで、ノズルアセンブリ36を出る前に電極100によって帯電された状態になる。コーティング材料流れ制御弁61の開放と同時に、コントローラ72は、弁97を閉鎖位置から開放状態へ切り替えて、電極洗浄空気源96からの加圧空気が空気通路148を通って流れることを可能にすることができる。空気通路148は、スプレーガン10aのハンドル32を通り、バレル34aを通って、ノズルアセンブリ36まで延在し、よって、加圧空気の流れをノズル20全体にわたって提供して、電極先端100aへのコーティング材料の蓄積を防止するのを補助する。
【0059】
加えて、ユーザがアクチュエータアセンブリ45を作動させると、コントローラ72は、スイッチ94を例示される開放状態(図4)から閉鎖状態へ作動させることができ、これは、電気ケーブル又は接続部70及び電気入力170を通して、電源93を電圧増倍器140と接続する役割を果たす。これは、次に、電圧増倍器140を停止状態から起動状態へ切り替え、よって、電圧増倍器140は、電荷を電極100に提供する。電圧増倍器140が起動状態であるときに、電圧増倍器140内に含まれる変圧器160が磁界Hを作成する。電力供給源401、特に回路410内のインダクタ259は、磁界Hから、LED400に給電することができる電気エネルギーを得る。インダクタ259によって得られる電気エネルギーは、回路410を介して電気エネルギーを貯蔵するための手段に充電することができる。電気エネルギーを貯蔵するための手段は、他のコンデンサ、充電式電池515、又はこれらの組み合わせを含むことができる。
【0060】
電力供給源401内のインダクタ259によって得られる電気エネルギーのため、アクチュエータアセンブリ45が電圧増倍器140を停止状態から起動状態へ切り替えたときに、電力供給源401は、LED400を消灯状態から点灯状態へ切り替えることができる。LED400は、スプレーガン10aのユーザが、スプレーガン10aの動作中にコーティング材料が塗布されている被加工物をより良好に検査すること、及びコーティング材料が満足な様態で塗布されていることを確実にすることを可能にする。加えて、コンデンサ及び/又は充電式電池515は、電圧増倍器140が起動状態から停止状態へ切り替えられた後に、貯蔵された電気エネルギーをLED400に提供することができる。その結果、ユーザは、コーティング動作が完了した後に、被加工物の検査を続けて、コーティング品質を確実にすることができる。電圧増倍器140が停止状態に切り替えられた後に、貯蔵された電気エネルギーを通してLED400を点灯状態のままにする能力は、複数の利点を提供する。第1に、操作者が被加工物を検査するときに、照明を提供するために第2の用具に切り替える必要がないので、時間が節約される。また、これは、必要とされる用具がより少ないので、コーティング動作を単純化する。更に、照明アセンブリ15aは、スプレーガン10aに給電するために使用される電源93以外の追加的な電源を必要としないので、電力が節約される。しかしながら、一実施形態において、照明アセンブリ15aはまた、電力供給源401に対するバックアップとして、電力供給源401を外部電源(図示せず)に接続する有線接続部も含むことができる。外部電源は、電源93が停止したとき、及び電力供給源401がエネルギーをもはや伝達しなくなったときの状況において使用することができる。
【0061】
電力供給源401が1つを超える充電式電池515を含むときに、電池充電回路510は、充電式電池515をどのように充電するのかを制御することができる。一実施形態において、電力供給源401は、第1及び第2の充電式電池515と、第1及び第2の充電式電池515にそれぞれ対応する第1及び第2の電池充電回路510と、を含むことができる。上で説明したように、電圧増倍器140が起動状態であるときに、回路410内のインダクタ259は、磁界Hから電気エネルギーを得る。その結果、回路410は、第1及び第2の電池充電回路510を通して第1及び第2の充電式電池515に充電することができる。第1及び第2の電池充電回路510は、それぞれの電池のエネルギーレベルを監視し、その後に、第1及び第2の充電式電池515がいつ満充電に到達したのかを判定するように構成することができる。第1及び第2の充電式電池515が満充電に到達したときに、第1及び第2の電池充電回路510は、回路410に、第1及び第2の充電式電池515への充電を中止し、むしろ電気エネルギーを使用してLED400に給電するように命令することができる。スプレーガン10aを動作させる過程で、第1及び第2の充電式電池515のうちの一方が他方よりも早く充電される状況が起こる場合がある。この状況においては、最初に充電された充電式電池515に対応する第1及び第2の電池充電回路510のうちの一方が、満充電を検出し、そして回路410に、まだ満充電されていない第1及び第2の充電式電池515のうちの他の一方だけを充電し、並びに満充電された充電式電池515だけを使用してLED400に給電するように命令する。また、スプレーガン10aを動作させる過程で、第1及び第2の充電式電池515のうちの一方の充電が少なく、一方で、他方の充電式電池515の充電がより多い状況も起こる場合がある。この状況において、充電が少ない充電式電池515に対応する第1及び第2の電池充電回路510のうちの一方が、充電が少ないこと検出し、そして回路410に、充電が少ない第1及び第2の充電式電池515のうちの一方だけを充電し、並びに充電がより多い充電式電池515だけを使用してLED400に給電するように命令する。
【0062】
照明アセンブリ15aは、複数の時間モードで動作させることができる。各時間モードは、電圧増倍器140を起動状態から停止状態へ切り替えた後に、LED400を点灯状態のままにする期間に対応する。任意の所与の時点でスプレーガン10aによって利用される時間モードは、ホールドアップ時間制御回路505を介して制御及び調節することができる。スプレーガン10aのコントローラ72は、ホールドアップ時間制御回路505に接続されたユーザ入力(図示せず)を調節することによって、又はスプレーガン10aの使用を開始する前にホールドアップ時間制御回路505をプログラムすることによって、時間モードを変更することができる。第1の時間モードにおいて、アクチュエータアセンブリ45が電圧増倍器140を起動状態から停止状態へ切り替えたときに、電力供給源401は、LED400を点灯状態から消灯状態へ切り替える。この時間モードにおいては、電圧増倍器140が停止状態に切り替えられた後に、電力供給源401に貯蔵された電気エネルギーは利用されない。第2の時間モードにおいて、電力供給源401は、アクチュエータアセンブリ45が電圧増倍器140を起動状態から停止状態へ切り替えることに続いて、一定の期間にわたってLED400を点灯状態に維持するように構成される。この時間モードは、電圧増倍器140が停止状態に切り替えられた後に、コンデンサ及び/又は充電式電池515に貯蔵された電気エネルギーを利用して、一定の期間にわたってLED400に給電する。この一定の期間は、ホールドアップ時間制御回路505に予めプログラムすることができ、又はスプレーガン10aのユーザによって選択し、ユーザ入力(図示せず)を使用してホールドアップ時間制御回路505に入力することができる。一定の期間は、スプレーガン10aの動作中に操作者によって決定することができ、又は行われているコーティング動作若しくは検査されている被加工物に基づいて予め決定することができる。第3の時間モードにおいて、電力供給源401は、電力供給源401に貯蔵された電気エネルギーを完全に使い切るまでの時間に対応する可変期間にわたって、アクチュエータアセンブリ45が電圧増倍器140を起動状態から停止状態に切り替えることに続いて、LED400を点灯状態に維持するように構成される。電力供給源401に貯蔵された電気エネルギーを完全に使い切ったときに、LED400を点灯状態から消灯状態へ切り替える。代替的に、LED400は、次いで、有線接続を介して電力供給源401に接続された外部電源から電気エネルギーを引き出すことに移行する。したがって、特定の電力供給源401の能力及び特性、電圧増倍器140が停止状態に切り替えられる前にどのくらい長くコンデンサ及び/又は充電式電池515を充電しなければならなかったか、並びに最初に電圧増倍器140を起動状態に切り替えるときのコンデンサ及び/又は充電式電池515の初期エネルギーなどの要因に依存するので、第3の時間モードにおいてLED400が点灯状態のままである可変期間は一定でない。
【0063】
照明アセンブリ15aはまた、異なる色温度モードでも動作させることができる。色温度は、照明の色特性と関係があり、また、ケルビン(K)で測定される1,000K~10,000K程度の数値として定量化することができる。例えば、約2,000K~約3,000Kの色温度を有する照明は、「暖白色」照明と称することができ、また、橙色又は黄色の見た目を有することができ、約3,000K~約4,500Kの色温度を有する照明は、「冷白色」照明と称することができ、また、自然な白色又はわずかに青みがかった見た目を有することができ、約4,600K~約6,500Kの色温度を有する照明は、「昼光色」照明と称することができ、また、昼の光を模倣した青色及び白色の見た目を有することができる。スプレーガン10aを使用するときには、異なるシナリオにおいて、色温度を変動させることによる異なるタイプの照明が必要とされ得る。照明の所望の色温度に影響を及ぼし得る要因としては、存在する周囲光源、使用されているコーティング材料のタイプ、及びコーティング材料が塗布されている被加工物のタイプが挙げられる。スプレーガン10aは、LED400の色温度を制御するために、色温度制御回路530を含むことができる。同様に、LED400は、可変の色温度を可能にするタイプの照明とすることができる。スプレーガン10aのユーザは、色温度制御回路530に接続されたユーザ入力(図示せず)を調節することによって、又はスプレーガン10aの使用を開始する前に色温度制御回路530をプログラムすることによって、LED400の色温度を変更することができる。LED400の色温度は、所望に応じて任意のレベルであるように構成することができる。例えば、一実施形態において、LED400の色温度は、約2,700K~約3,400Kとすることができる。別の実施形態において、LED400の色温度は、約4,000K~約6,000Kとすることができる。
【0064】
照明アセンブリ15aは、更に、異なる焦点モードで動作させることができる。スプレーガン10aの動作中に、照明アセンブリ15aを使用して、被加工物の様々なサイズ又はスプレーガン10aからの距離を検査することができる。その結果、特定の被加工物又は粉末タイプと共に使用するための最適なレベルの焦点を提供するために、第1のビーム幅から、第1のビーム幅とは異なる第2のビーム幅までなどの、照明アセンブリ15aによって放射される照明のビーム幅を広げること、又は狭くすることができる。一実施形態において、これは、異なるレンズを有する照明アセンブリ15に関連して上で説明したように、レンズ264とすることができる照明アセンブリ15aの第1のレンズを交換することによって達成することができる。しかしながら、照明アセンブリ15aの焦点モードを変更するための他の手段が想到される。
【0065】
時間モード及び色温度モードに加えて、照明アセンブリ15aはまた、複数の輝度モードでも動作させることができ、各輝度モードは、異なる輝度レベルのLED400に対応する。LED400の輝度は、スプレーガン10aが使用されている環境内に存在する環境照明のレベル、塗布されているコーティング材料のタイプ、コーティング材料が塗布されている被加工物のタイプ、及びスプレーガン10aのユーザの視覚的品質を含む、様々な理由で変化し得る。加えて、スプレーガン10aのユーザが電力を節約することを所望するとき、及び/又はより長い期間にわたって照明を点灯状態のままにしておきたいときには、より低い輝度レベルのLED400を使用することができる。照明アセンブリ15aの輝度モードは、輝度制御回路525に接続されたユーザ入力(図示せず)を使用して変更することができる。代替的に、輝度モードは、異なる方法のアクチュエータアセンブリ45を作動させることによって変更することができる。例えば、電圧増倍器140が起動状態であるときに、アクチュエータアセンブリ45の第1の作動は、電圧増倍器140を停止状態に切り替えるように構成することができ、電力供給源401は、LED400を第1の輝度レベルでの点灯状態に維持するように構成することができる。第1の輝度レベルは、第1の輝度モードを画定することができる。代替的に、電圧増倍器140が起動状態であるときに、アクチュエータアセンブリ45の第2の作動は、電圧増倍器140を停止状態に切り替えるように構成することができ、電力供給源401は、LED400を第2の輝度レベルでの点灯状態に維持するように構成することができる。第2の輝度レベルは、第2の輝度モードを画定することができる。第2の輝度レベルは、第1の輝度レベルよりも小さくすることができ、又は代替的に、第1の輝度レベルよりも大きくすることができる。代替的に、電圧増倍器140が起動状態であるときに、アクチュエータアセンブリ45の第3の作動は、電圧増倍器140を停止状態に切り替えるように構成され、電力供給源401は、LED400を第3の輝度レベルでの点灯状態に維持するように構成される。第3の輝度レベルは、第3の輝度モードを画定することができる。第3の輝度レベルは、第1及び第2の輝度レベルのうちのいずれか若しくは両方よりも小さくすることができ、又は第3の輝度レベルは、第1及び第2の輝度レベルのうちのいずれか若しくは両方よりも大きくすることができる。照明アセンブリ15aは、所望に応じて、より少ない、又は追加的な輝度モードを含むことができる。加えて、輝度モードの間で選択する方法は、アクチュエータアセンブリ45以外のユーザ入力を利用することができ、アクチュエータアセンブリ45を使用して、上で列記したもの以外の輝度モードの間で選択する方法を使用することができる。
【0066】
輝度モードを変更することに関して上で具体的に説明したが、LED400の動作の様々な他の特性は、異なる方法でアクチュエータアセンブリ45を作動させることによって変更することができる。例えば、LED400の時間モード、焦点モード、及び/又は色温度は、異なる方法でアクチュエータアセンブリ45を作動させることによって変更することができる。一実施形態において、アクチュエータアセンブリ45の第1の作動、第2の作動、及び第3の作動は、上で述べたように、それぞれ、アクチュエータアセンブリ45の単回作動、アクチュエータアセンブリ45の素早い2回作動(すなわち、アクチュエータアセンブリ45を2回高速に連続して作動させる)、アクチュエータアセンブリ45の素早い3回作動(すなわち、アクチュエータアセンブリ45を3回高速に連続して作動させる)を指すことができる。加えて、LED400の輝度モード、時間モード、焦点モード、及び/又は色温度は、上で説明したような第1のスイッチ438及び第2のスイッチ442並びに第1のボタン454及び第2のボタン458を含む、ディスプレイ430の手動作動式入力436を作動させることを通して、アクチュエータアセンブリ45以外の手段によって変更することができる。したがって、ディスプレイ430の構成要素は、LED400の輝度レベル、時間モード、焦点モード、及び/又は色温度を増加及び減少させるために、並びにそれらの間で交替させるために使用することができる。
【0067】
動作に際して、変圧器160に対するインダクタ259の間隔及び配向は、インダクタ259が磁界Hからエネルギーを得る効率を高める際のより大きい要因である。特に、インダクタ259は、変圧器160及びインダクタ259が共に密に離間されたときに、磁界Hからより多くの電気エネルギーを得る。加えて、磁界Hは、変圧器160及びインダクタ259が互いに垂直又は平行に配向されたときに、インダクタ259内でより高いエネルギー伝達を誘導する。その結果、一実施形態において、変圧器160及びインダクタ259は、縦方向2に対して垂直である方向にガン本体11a内から延在する半径が変圧器160及びインダクタ259の両方を通過するように、縦方向2に対して半径方向に整列させることができる。これは、ガン本体11a内に配置された変圧器160及び照明アセンブリ15a内に配置されたインダクタ259を、共に空間的にできるだけ近づけることを確実にする。また、変圧器160の第1の中心軸A及びインダクタ259の第2の中心軸Aは、どちらも縦方向2と平行とすることができる。この実施形態において、第1の中心軸A及び第2の中心軸Aは、変圧器160及びインダクタ259が互いに対して平行に配向されるように、互いに平行である。別の実施形態において、変圧器160の第1の中心軸Aは、縦方向2に対して平行とすることができ、一方で、インダクタ259の第2の中心軸Aは、縦方向2に対して垂直とすることができる。この実施形態において、第1の中心軸A及び第2の中心軸Aは、変圧器160及びインダクタ259が互いに対して垂直に配向されるように、互いに対して垂直である。別の実施形態において、変圧器160の第1の中心軸Aは、縦方向2に対して垂直とすることができ、一方で、インダクタ259の第2の中心軸Aは、縦方向に対して平行とすることができる。この実施形態において、第1の中心軸A及び第2の中心軸Aは、変圧器160及びインダクタ259が互いに対して垂直に配向されるように、互いに対して垂直である。
【0068】
照明アセンブリ15aは、LED400が電力供給源401及び回路410から空間的に分離することができるように構成することができる。一実施形態において、図15及び図16に示されるように、電力供給源401及びLED400は、どちらもスプレーガン10aのバレル34aの後部付近において変圧器160の近くに位置付けることができる。この実施形態において、スプレーガン10aのバレル34aの後部付近に照明アセンブリ15a全体を配置することは、スプレーガン10aの重心が影響を受けることを防止し、したがって、スプレーガン10aがユーザによって保持されるときにバランスを保つのを確実にする。別の実施形態において、電力供給源401は、スプレーガン10aのバレル34aの後部付近において変圧器160の近くに位置付けることができ、一方で、LED400は、スプレーガンのバレル34aの前方部分付近に位置付けられる。特に、LED400は、所与の時間でのスプレーガン10aの特定の使用に依存して、スプレーガン10aのユーザによる必要に応じて、ノズルアセンブリ36、バレル34a、又はハンドル32に沿った任意の場所を含む、ガン本体11aに沿った任意の場所に位置付けられることが可能であり得る。
【0069】
後付け型アタッチメントを有する照明アセンブリ
図20図22を続けて、照明アセンブリ15をスプレーガン10bの別の実施形態に接続するためのシステムを示す。スプレーガン10bは、ガン本体611を含むことができ、このガン本体は、バレル634、縦方向2に沿ってバレル634から延在するノズルアセンブリ636、及びハンドル632を画定することができる。スプレーガン10bは、手動で動作させることができる。スプレーガン10bのバレル634は、バレル634の頂部から上方へ延在するアプリケータフック640を含むことができる。照明アセンブリ15は、下で更に論じるように、アプリケータフック640の前方へバレル634に取り外し可能に取り付けることができる。示されるように、ハンドル632は、手で把持するように構成され、また、ユーザの手に接触し、かつ接地される部分を含むことができる。ハンドル632は、ユーザが手でスプレーガン10cの動作を開始及び終了することを可能にする、トリガアセンブリ650などの、アクチュエータアセンブリ645を含むことができる。
【0070】
スプレーガン10、10aとは異なり、コーティング材料供給源660は、ハンドル632を通すこととは対照的に、バレル634の前端部でスプレーガン10bに接続する供給ホース664を通してコーティング材料をスプレーガン10bに供給することができる。供給ホース664は、バレル634の前端部からバレル634に取り付けられたノズル620まで延在する出口管18にコーティング材料を輸送することができる。ノズル620は、スプレーガン10bの外で出口管18から受容するコーティング材料をスプレーするためのスロット623を含むことができる。水平スロットとして示されるが、スロット623は、他の形状を画定して、異なるスプレーパターンを生成できることが想到される。
【0071】
スプレーガン10、10aのように、スプレーガン10bはまた、ノズル20内に配置された電極支持アセンブリ612も含むことができる。電極支持アセンブリ612は、電極614を支持することができ、この電極は、コーティング材料がノズル620を出るときに帯電させる電界を確立するように構成される。電極614は、変圧器668を含む電圧増倍器666から高電圧の電気エネルギーを受容する。ユーザがアクチュエータアセンブリ645を作動させると、電圧増倍器666が停止状態から起動状態に移行され、電圧増倍器666が高電圧の電気エネルギーを電極614に供給する。加えて、起動状態において、変圧器668は、磁界Hを生成し、この磁界は、照明アセンブリ15のインダクタ259の電流を誘導することができる。照明アセンブリ15の電力を採取する態様は、上で詳細に説明されており、簡潔にするためにここでは繰り返さない。
【0072】
図22を続けて、後付け型アタッチメントを使用した、スプレーガン10bへの照明アセンブリ15の取り付けを更に詳細に説明する。特に、後付け型アタッチメントは、照明アセンブリ15をスプレーガン10bに取り付けるために使用されるスリーブ700とすることができる。スリーブ700は、照明アセンブリ15を、示されるスプレーガン10bに加えて、様々なタイプ及び設計のスプレーガンに取り付けることを好都合に可能にする、機能的に柔軟なインタフェースを提供する。例えば、スリーブ700はまた、照明アセンブリ15をスプレーガン10に取り付けるために利用することもできる。スリーブ700は、上面704aと、上面704aに対向する下面704bと、を有する、半円形に成形された基部704含むことができる。スリーブ700は、基部704の上面704aから延在する延在部708を更に含むことができる。延在部708は、延在部708を通って縦方向に延在する上部ボア712、並びに同じく延在部708を通って縦方向に延在する、上部ボア712から下方へ離間された下部ボア710を含むことができる。下部ボア710及び上部ボア712の各々は、下部ボア710及び上部ボア712がそれぞれ第1のねじ付きねじ716及び第2のねじ付きねじ718を受容するように構成されるように、ねじ切りすることができる。
【0073】
照明アセンブリ15がスリーブ700と共にスプレーガン10bに取り付けられたときに、スリーブ700は、ガン本体611と接触している。具体的には、基部704の下面704bは、スプレーガン10bのバレル634と接触している。照明アセンブリ15は、基部704の上面704aと接触し、また、ねじ山インサート216が延在部708の上部ボア712と整列するように位置付けることができる。第2のねじ718は、上部ボア712及びねじ山インサート216を通して配置し、かつそれらに係合して、照明アセンブリ15をスプレーガン10bに結合することができる。照明アセンブリ15及びスリーブ700は、延在部708の下部ボア710が、スプレーガン10bのバレル634の中へ延在するボア670と整列するように位置付けることもできる。第1のねじ716は、下部ボア710及びボア670を通して配置し、かつそれらに係合して、照明アセンブリ15及びスリーブ700をスプレーガン10bに取り付けることができる。照明アセンブリ15、スリーブ700、及びスプレーガン10bは、第1のねじ716及び第2のねじ718を通して取り付けられるように説明されているが、スナップ嵌め、バヨネットなどの他の取り付け手段が想到される。
【0074】
本発明の様々な発明的態様、概念、及び特徴は、例示的な実施形態において、組み合わせて具現化されるように本明細書で説明され、例示され得るが、これらの様々な態様、概念、及び特徴は、多くの代替の実施形態において、個々に又はそれらの様々な組み合わせ及び副次的な組み合わせのいずれかで使用され得る。本明細書で明示的に除外されない限り、全てのそのような組み合わせ及び副次的な組み合わせは、本発明の範囲内であることを意図する。また更に、代替の材料、構造、構成、方法、回路、装置及び構成要素、ソフトウェア、ハードウェア、制御論理、形態、適合、及び機能に関する代替物、などといった、本発明の様々な態様、概念、及び特徴に関する様々な代替の実施形態が本明細書で説明され得るが、そのような記載は、現在知られているか、後に開発されるかにかかわらず、利用可能な代替の実施形態の完全な、又は包括的なリストであることを意図しない。当業者は、発明の態様、概念、又は特徴のうちの1つ以上を追加的な実施形態に容易に採用することができ、また、そのような実施形態が本明細書で明示的に開示されていない場合であっても、本発明の範囲の範囲内で使用することができる。加えて、本発明のいくつかの特徴、概念、又は態様は、好ましい配設又は方法であるように本明細書で説明され得るが、そのような説明は、明示的にそのように述べられていない限り、そのような特徴が要求されること又は必要であることを示唆することを意図しない。また更に、例示的又は代表的な値及び範囲は、本開示を理解するのを支援するために含まれ得るが、そのような値及び範囲は限定する意味に解釈されるべきではなく、そのように明示的に述べられている場合にのみ決定的な値又は範囲であることを意図する。更に、様々な態様、特徴、及び概念が、本発明の発明的部分又は形成部分であるように本明細書で明示的に識別され得るが、そのような識別は、排他的であることを意図せず、むしろ、そのような特定の発明又はその一部として明示的に識別されることなく、本明細書で完全に説明される発明の態様、概念、及び特徴が存在してもよく、その代わりに、本発明は、添付の特許請求の範囲に、又は関連出願若しくは継続出願の特許請求の範囲に記載されている。例示的な方法又は過程の説明は、全ての場合に必要とされるように全ての工程を含むことに限定されるものではなく、工程が表される順序は、明示的にそのように述べられていない限り、要求されるもの又は必要であるものと解釈されるものでもない。
【0075】
本発明は、本明細書において限られた数の実施形態を用いて説明されているが、これらの具体的な実施形態は、本明細書において別途記載され、特許請求される本発明の範囲を限定するものではない。本明細書に記載されている物品及び方法の明確な様々な要素の配置及び工程の順序は、限定するものとみなすべきではない。具体的には、方法の工程は、図中のブロックの連続的な一連の参照記号及び進行を参照して説明されているが、方法は、所望により特定の順序で実行されることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B
図14C
図15
図16
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図18
図19
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図21
図22