(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】統合圧力モニタリングを含むスパイラル巻きモジュールアセンブリ
(51)【国際特許分類】
B01D 63/10 20060101AFI20220809BHJP
【FI】
B01D63/10
(21)【出願番号】P 2019553843
(86)(22)【出願日】2018-03-20
(86)【国際出願番号】 US2018023215
(87)【国際公開番号】W WO2018187024
(87)【国際公開日】2018-10-11
【審査請求日】2021-03-05
(32)【優先日】2017-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100128495
【氏名又は名称】出野 知
(74)【代理人】
【識別番号】100093665
【氏名又は名称】蛯谷 厚志
(74)【代理人】
【識別番号】100173107
【氏名又は名称】胡田 尚則
(74)【代理人】
【識別番号】100147212
【氏名又は名称】小林 直樹
(72)【発明者】
【氏名】ジョンズ、スティーブン ディー
(72)【発明者】
【氏名】フランクリン、ルーク
【審査官】富永 正史
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-045843(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0180610(US,A1)
【文献】特開2012-176371(JP,A)
【文献】特開2012-217898(JP,A)
【文献】特表2020-533158(JP,A)
【文献】欧州特許出願公開第01844836(EP,A2)
【文献】国際公開第2017/019282(WO,A1)
【文献】特表2007-533451(JP,A)
【文献】特開2001-099735(JP,A)
【文献】国際公開第2016/048923(WO,A1)
【文献】特表2019-524440(JP,A)
【文献】特開昭63-042704(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 61/00-71/82
B01D 53/22
C02F 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧力容器(40)であって、第1の端部(38)と第2の端部(38’)との間に軸(X)に沿って延在するチャンバ(41)、少なくとも1つの供給入口ポート(42)、濃縮出口ポート(42’)及び透過物出口ポート(44)、並びに前記容器の端部(38,38’)に配置された取り外し可能なエンドプレート(54)を含み、前記透過物出口ポート(44)が前記取り外し可能なエンドプレート(54)を貫通して軸方向に延在する、圧力容器(40)と、
前記第1の端部(38)に隣接して配置された第1のモジュール(2)及び前記第2の端部(38’)に隣接して配置された第2のモジュール(2’)を有する前記チャンバ(41)内に直列配列において軸方向に整列される複数のスパイラル巻きモジュール(2,2’)であって、それぞれのスパイラル巻きモジュール(2,2’)が、内周(9)を備える透過物収集チューブ(8)の周りに巻かれる少なくとも1つの膜エンベロープ(4)を含み、それぞれのスパイラル巻きモジュール(2,2’)の前記透過物収集チューブ(8)が互いに封止流体連通している、複数のスパイラル巻きモジュール(2,2’)と、
前記第1のスパイラル巻きモジュール(2)の前記透過物収集チューブ(8)及び前記透過物出口ポート(44)と封止流体連通している透過アダプターチューブ(52)と、
前記第1のスパイラル巻きモジュール(2)と前記圧力容器(40)の前記第1の端部(38)との間の前記チャンバ(41)内に配置された対向した第1及び第2の面(60,61)を備えるフロープレート(58)であって、前記フロープレート(58)が前記透過アダプターチューブ(52)の周りに同心円状に配置され、前記チャンバ(41)内で半径方向に外へ延在し、前記第1の面(60)が前記第1のスパイラル巻きモジュール(2)に対向し、前記第2の面(61)が前記第1の端部(38)に対向し、前記フロープレート(58)が、前記第1のスパイラル巻きモジュール(2)と前記供給入口ポート(42)及び濃縮出口ポート(42’)の近い方との間の流体の圧力低下を生じる前記第1の面(60)から前記第2の面(61)まで通る複数の穴(62)を備える、フロープレート(58)と、
前記チャンバ(41)内に配置され、前記フロープレート(58)の前記第1及び第2の面(60,61)と連通している差圧センサー(64)であって、前記フロープレート(58)の前記対向した面(60,61)上に配置された流体間の圧力の差を測定するように適合されている差圧センサー(64)
を含む、スパイラル巻きモジュールアセンブリ(39)。
【請求項2】
前記差圧センサー(64)が、前記フロープレート(58)の前記対向した第1及び第2の面(60,61)と接触しているダイヤフラムを含む、請求項1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
【請求項3】
前記差圧センサー(64)がポリマー樹脂内に包まれる、請求項1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
【請求項4】
前記フロープレート(58)が、第1及び第2の面(60,61)の少なくとも1つ
の上に少なくとも1つの半径方向延在支持リブ(70)を含む、請求項1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
【請求項5】
前記透過アダプターチューブ(52)が、透過物が前記第1のスパイラル巻きモジュール(2)の前記透過物収集チューブ(8)から前記透過物出口ポート(44)まで通るための封止通路を画定する中空導管(53)と、前記透過アダプターチューブ(52)内に配置され、前記中空導管(53)と連通している第2のセンサー(74)とを含む、請求項1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
【請求項6】
前記透過アダプターチューブ(52)が、前記第2のスパイラル巻きモジュール(2’)の前記透過物収集チューブ(8)の前記内周(9)内に封止されたプラグ(66)を含み
、第2のセンサー(74)が、前記プラグ(66)上に配置され、前記第2のスパイラル巻きモジュール(2’)の前記透過物収集チューブ(8)の前記内周(9)と流体連通している、請求項
1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
【請求項7】
周囲封止部材(72)が、前記チャンバ(41)の周面(43)と封止接触している前記フロープレート(58)の周りに周方向に配置される、請求項1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
【請求項8】
前記フロープレート(58)が、スラストリング(76)と前記第2のスパイラル巻きモジュール(2’)のエンドキャップ(32’)との間に配置される、請求項1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的にスパイラル巻きモジュールアセンブリに関し、特に、加圧流体を処理するのに有用なアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
スパイラル巻き膜アセンブリは多種多様な流体の分離において使用される。従来の実施形態において、1つ又は複数のスパイラル巻き逆浸透(RO)又はナノ濾過(NF)膜モジュール(「要素」)が一般的な圧力容器内で直列に接続される。大規模水処理設備は典型的に、6~8のスパイラル巻きモジュールをそれぞれ含む、容器の複数列及び/又は段を含む。モジュールが圧力容器内に封止されるとすれば、モジュール性能をモニタすることは難しい。それにもかかわらず、様々な技術が開発されており、例えば:国際公開第WO2012/117669号パンフレット、米国特許第8808539号明細書、米国特許第8617397号明細書、米国特許第8519559号明細書、米国特許第8272251号明細書、米国特許第8210042号明細書、米国特許第7886582号明細書、米国特許第2011/10114561号明細書及び特開2016/019932号公報を参照。既存のモジュール及び圧力容器設計の改良をほとんど乃至全く必要とせず格納プローブの使用を避けるモニタリング装置など、より複雑でないモニタリング装置が望ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明は、スパイラル巻きモジュールアセンブリ、その使用方法及びこのようなアセンブリの組合せを含む。好ましい実施形態において、課題スパイラル巻きモジュールアセンブリ(39)は、
圧力容器(40)であって、第1の端部(38)と第2の端部(38’)との間に軸(X)に沿って延在するチャンバ(41)、少なくとも1つの供給入口ポート(42)、濃縮出口ポート(42’)及び透過物出口ポート(44)、並びに容器の端部(38,38’)に配置された取り外し可能なエンドプレート(54)を含み、透過物出口ポート(44)が取り外し可能なエンドプレート(54)を貫通して軸方向に延在する、圧力容器(40)と、
第1の端部(38)に隣接して配置された第1のモジュール(2)及び第2の端部(38’)に隣接して配置された第2のモジュール(2’)を有するチャンバ(41)内に直列配列において軸方向に整列される複数のスパイラル巻きモジュール(2,2’)であって、それぞれのスパイラル巻きモジュール(2,2’)が、内周(9)を備える透過物収集チューブ(8)の周りに巻かれる少なくとも1つの膜エンベロープ(4)を含み、それぞれのスパイラル巻きモジュール(2,2’)の透過物収集チューブ(8)が互いに封止流体連通している、複数のスパイラル巻きモジュール(2,2’)と、
第1のスパイラル巻きモジュール(2)の透過物収集チューブ(8)及び透過物出口ポート(44)と封止流体連通している透過アダプターチューブ(52)と、
第1のスパイラル巻きモジュール(2)と圧力容器(40)の第1の端部(38)との間のチャンバ(41)内に配置された対向した第1及び第2の面(60,61)を備えるフロープレート(58)であって、フロープレート(58)が透過アダプターチューブ(52)の周りに同心円状に配置され、チャンバ(41)内で半径方向に外へ延在し、第1の面(60)が第1のスパイラル巻きモジュール(2)に対向し、第2の面(61)が第1の端部(38)に対向し、フロープレート(58)が、第1のスパイラル巻きモジュール(2)と供給入口ポート(42)及び濃縮出口ポート(42’)の近い方との間の流体の圧力低下を生じる第1の面(60)から第2の面(61)まで通る複数の穴(62)を備える、フロープレート(58)と、
チャンバ(41)内に配置され、フロープレート(58)の第1及び第2の面(60,61)と連通している差圧センサー(64)であって、フロープレート(58)の対向した面(60,61)上に配置された流体間の圧力の差を測定するように適合されている差圧センサー(64)とを含む。
【0004】
多くの追加の実施形態が説明される。
【0005】
図面は縮尺通りではなく、説明を容易にするための理想化された図を含む。可能であれば、同じ又は同様な特徴を示すために同じ数字が図面及び明細書全体にわたって使用されている。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、スパイラル巻きモジュールの部分切り欠き透視図である。
【
図2】
図2は、圧力容器内に直列関係において軸方向に整列される複数のスパイラル巻きモジュールを含むスパイラル巻きモジュールアセンブリの断面図である。
【
図3】
図3は、フロープレートと差圧センサーとを示す部分的に組み立てられたスパイラル巻きモジュールアセンブリの部分切り欠き断面透視図である。
【
図4】
図4は、エンドキャップとスラストリングとの間に取り付けられたフロープレートを示す完全に組み立てられたスパイラル巻きモジュールアセンブリの部分切り欠き断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明は、逆浸透(RO)及びナノ濾過(NF)システムにおいて使用するために適したスパイラル巻きモジュールを含む。このようなモジュールは透過物収集チューブの周りに巻かれる1つ又は複数のRO又はNF膜エンベロープ及び供給スペーサーシートを含む。エンベロープを形成するために使用されるRO膜は、ほとんど全ての溶解塩に対して比較的不透過性であり、典型的に、塩化ナトリウムなどの一価イオンを有する塩の約95%超を阻止する。また、RO膜は典型的に、約100ダルトン超の分子量を有する無機分子並びに有機分子の約95%超を阻止する。NF膜はRO膜より透過性であり、典型的に、二価イオンの種に応じて二価イオンを有する塩の約50%超を(しばしば90%超)阻止しながら、一価イオンを有する塩の約95%未満を阻止する。また、NF膜は典型的に、ナノメートル範囲の粒子並びに約200~500ダルトンより大きい分子量を有する有機分子を阻止する。この説明の目的のために、用語「超濾過」は、RO及びNFの両方を包含する。
【0008】
代表的なスパイラル巻き膜モジュールは
図1の2に略示される。モジュール(2)は、透過物収集チューブ(8)の周りに1つ又は複数の膜エンベロープ(4)及び任意選択の供給スペーサーシート(「供給スペーサー」)(6)を同心円状に巻くことによって形成される。透過物収集チューブ(8)は、対向した第1及び第2の端部(13’,13)の間に延在する内周(9)及び長さを備え、その長さの部分に沿って複数の開口(24)を備える。それぞれの膜エンベロープ(4)は好ましくは、膜シートの2つの略矩形形材(10,10’)を含む。膜シート(10,10’)のそれぞれの形材は、膜又は前面(34)及び支持体又は裏面(36)を有する。膜エンベロープ(4)は、膜シート(10,10’)を重ね合わせる工程とそれらの端縁を整列する工程とによって形成される。好ましい実施形態において、膜シートの形材(10,10’)は透過スペーサーシート(12)を囲む。このサンドイッチ型構造物は、3つの端縁(16,18,20)に沿って例えばシーラント(14)によって一緒に固定され、第4の端縁、すなわち「近位縁」(22)が透過物収集チューブ(8)と接触したままエンベロープ(4)を形成し、エンベロープ(4)(及び任意選択の透過スペーサー(12))の内側部分が、透過物収集チューブ(8)の部分に沿って延在する開口(24)と流体連通しているようにする。モジュール(2)は、単一のエンベロープ又は供給スペーサーシート(6)によってそれぞれ隔てられた複数の膜エンベロープ(4)を備えてもよい。図解された実施形態において、膜エンベロープ(4)は、隣接して配置された膜リーフパケットの裏面(36)の表面を接合することによって形成される。膜リーフパケットは、自身の上に折りたたまれて2つの膜「リーフ」を画定する略矩形膜シート(10)を含み、そこでそれぞれのリーフの前面(34)は互いに対向しており、折りたたみは膜エンベロープ(4)の近位縁(22)と軸方向に整列されており、すなわち透過物収集チューブ(8)と平行である。折りたたまれた膜シート(10)の対向する前面(34)間に配置された供給スペーサーシート(6)が示される。供給スペーサーシート(6)は、モジュール(2)を通る供給流体の流れを促進する。示されないが、付加的な中間層もまた、アセンブリに含まれてもよい。膜リーフパケット及びそれらの製造の代表的な実施例が米国特許第7875177号明細書にさらに説明されている。
【0009】
モジュールを製造する間、透過スペーサーシート(12)は、膜リーフパケットをそれらの間に挟んで透過物収集チューブ(8)の円周の周りに付着されてもよい。隣接して配置された膜リーフ(10,10’)の裏面(36)は、それらの周面(16,18,20)の部分の周りに封止されて透過スペーサーシート(12)を密閉し、膜エンベロープ(4)を形成する。透過スペーサーシートを透過物収集チューブに付着させるための適した技術は米国特許第5538642号明細書に記載されている。膜エンベロープ(4)及び供給スペーサー(6)は透過物収集チューブ(8)の周りに同心円状に巻かれるか又は「巻き上げられ」、2つの対向したスクロール面(入口スクロール面及び出口スクロール面)を形成する。得られたらせん束は、テープ又は他の手段によって所定の位置に保持される。次に、米国特許第7951295号明細書に記載されているように、モジュールのスクロール面は、トリミングされてもよく、シーラントは、任意選択により、スクロール面と透過物収集チューブ(8)との間の接合部に適用されてもよい。モジュールの端部、例えば入口端部(30)及び出口端部(30’)は、露出スクロール面であるか、又は
図3において(32)として示されるように、アンチテレスコーピングデバイス(又は「エンドキャップ」)を含んでもよい。実施例は米国特許第6632356号明細書に記載されている。米国特許第8142588号明細書に記載されるようにテープなどの不透過層が巻きモジュールの円周の周りに巻かれてもよい。代替実施形態において、多孔性テープ又はガラス繊維コーティングがモジュールの周面に適用されてもよい。
【0010】
操作において加圧供給液体(水)が入口端部(30)でモジュール(2)に入り、モジュールを通って略軸方向に流れ、矢印(26)によって示される方向に出口端部(30’)で濃縮物として出る。透過物は、膜(10,10’)を通って延在する矢印(28)によって略示される透過物流路に沿って流れ、膜エンベロープ(4)に流入し、そこでそれが開口(24)に流入し、透過物収集チューブ(8)を通り、チューブ(8)の第2の端部(13)を出る。
【0011】
スパイラル巻きモジュールの様々な構成要素を作るための材料は本技術分野に公知である。膜エンベロープを封止するための適したシーラントには、ウレタン、エポキシ、シリコーン、アクリレート、ホットメルト接着剤及び紫外線硬化性接着剤が含まれる。より一般的ではないが、熱、圧力、超音波溶接及びテープの適用などの他の封止手段もまた、使用されてもよい。透過物収集チューブは典型的に、アクリロニトリルブタジエンスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリスルホン、ポリ(フェニレンオキシド)、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン等のプラスチック材料から製造される。トリコットポリエステル材料は一般的に、透過スペーサーとして使用される。いくつかのモジュールにおいて、透過物収集チューブは、複数の形材を含み、これらは、接着剤又は回転溶接などによって、一緒に接合されてもよい。米国特許第8388848号明細書には付加的な透過スペーサーが記載されている。
【0012】
膜シートは特に限定されず、多種多様な材料、例えばセルロースアセテート材料、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリスルホンアミド、ポリフッ化ビニリデン等が使用されてもよい。好ましい膜は、1)不織支持ウェブ(例えばAwa Paper Companyから入手可能なポリエステル繊維布などの不織布)の裏層(裏面)、2)約25~125μmの典型的な厚さを有する多孔性支持体を含む中心層及び3)典型的に約1ミクロン未満、例えば0.01ミクロン~1ミクロンだがより一般的には約0.01~0.1μmの厚さを有する薄いフィルムポリアミド層を含む最上識別層(前面)を含む3層複合体である。裏層は特に限定されないが、好ましくは、配向されていてもよい繊維を含有する不織布又は繊維ウェブマットを含む。代わりに、帆布などの織布を用いてもよい。代表的な実施例は、米国特許第4,214,994号明細書、米国特許第4,795,559号明細書、米国特許第5,435,957号明細書、米国特許第5,919,026号明細書、米国特許第6,156,680号明細書、米国特許第2008/0295951及び米国特許第7,048,855号明細書に記載されている。多孔性支持体は典型的に、透過物の本質的に無制限の通過を可能にする十分な大きさであるがその上に形成される薄いフィルムポリアミド層のブリッジングオーバーを妨げるほど大きくはない細孔径を有するポリマー材料である。例えば、支持体の細孔径は好ましくは、約0.001~0.5μmの範囲である。多孔性支持体の非限定的な例には、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリアクリロニトリル、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリエチレン、ポリプロピレンの他、ポリフッ化ビニリデンなどの様々なハロゲン化ポリマーから製造される多孔性支持体が含まれる。識別層は好ましくは、微ポート性ポリマー層の表面上で多官能価アミンモノマーと多官能価ハロゲン化アシルモノマーとの間の界面重縮合反応によって形成される。
【0013】
逆浸透のための典型的な膜は、m-フェニレンジアミンとトリメソイルクロリドとの反応によって製造される、FilmTec CorporationのFT-30(商標)タイプの膜である。この及びその他の界面重縮合反応は、いくつかの情報源(例えば米国特許第4277344号明細書及び米国特許第6878278号明細書)に記載されている。ポリアミド膜層は、多孔性支持体の少なくとも1つの表面上で多官能価アミンモノマーを多官能価ハロゲン化アシルモノマーと界面重合させることによって調製されてもよい(それぞれの用語は単一の種又は複数の種の使用について両方を意味することを意図する)。本明細書中で用いられるとき、用語「ポリアミド」は、アミド結合(-C(O)NH-)が分子鎖に沿って存在するポリマーを意味する。多官能価アミン及び多官能価ハロゲン化アシルモノマーは最も一般的に、溶液からのコーティング工程を通して多孔性支持体に適用され、そこで多官能価アミンモノマーは典型的に、水系又は極性溶液からコートされ、多官能価ハロゲン化アシルは有機系又は無極性溶液からコートされる。
【0014】
操作において、1つ又は複数(例えば典型的に6~10)のスパイラル巻きモジュールが、スパイラル巻きアセンブリをひとまとめにして画定する圧力容器内に収容される。容器は、供給入口ポート、濃縮出口ポート及び透過物出口ポートを備える。供給入口ポートは、供給液体の加圧供給源と接続するように適合されている。濃縮出口ポートは、再利用又は廃棄のための経路に接続するように適合されている。透過物出口ポートは、貯蔵、使用、又は追加処理のための経路に接続するように適合されている。本発明において用いられる圧力容器は、特に限定されないが、好ましくは、操作条件に伴う圧力に耐えることができる一体構造物を含む。容器構造物は好ましくは、その中に収容されるスパイラル巻きモジュールの外周にサイズ及び形状において相当する内周を有するチャンバを含む。圧力容器の向きは特に限定されず、例えば水平の向き及び縦向きの両方を用いてもよい。適用可能な圧力容器、モジュールの配列及び装填の例は、米国特許第6074595号明細書、米国特許第6165303号明細書、米国特許第6299772号明細書及び米国特許第2008/0308504号明細書に記載されている。大きなシステム用の圧力容器の製造元には、Minneapolis MNのPentair、Vista CAのBekaert及びBeer Sheva,IsraelのBel Compositeが含まれる。
【0015】
スパイラル巻きモジュールアセンブリの典型的な実施形態は一般的に、
図2の39に示される。図示されるように、アセンブリは、圧力容器(40)の加圧チャンバ(41)内に直列配列において(軸Xに沿って)軸方向に整列された複数のスパイラル巻きモジュール(2,2’)を含む。チャンバ(41)は、モジュール(2,2’)を密閉する周面(43)を備える。隣接したモジュール(2,2’)の透過物収集チューブ(8)は、任意選択の透過シール(48)とともにインタコネクタ(46)によって接合されてもよい。接合されたチューブ(8)の効果は、容器(40)のための組み合わせられた透過物収集領域(50)を画定することである。圧力容器(40)は、第1の端部及び第2の端部(38,38’)の間に中心軸(X)に沿って延在する。容器(40)は、容器(40)の1つの端部(38,38’)に配置された少なくとも1つの取り外し可能なエンドプレート(54)を備える。エンドプレート(54)の取り外しによって、チャンバ(41)がモジュール(2)を装填及び取出されることができる。代替実施形態において、取り外し可能なエンドプレート(54、54’)は、両方の端部(38,38’)に配置されてもよい。容器(40)は、いくつかの流体ポート(42、42’、44、及び44’)、例えば少なくとも1つの供給入口ポート(42)、濃縮出口ポート(42’)及び透過物出口ポート(44)を備える。容器のそれぞれの端部(38,38’)に付加的なポート、例えば供給入口ポート、濃縮出口ポート及び透過物出口ポート(44,44’)が含まれてもよい。同様に、供給入口及び濃縮出口ポートが、
図2に示される向きと逆向きに提供されてもよい。説明を簡単にするために、供給入口ポート及び濃縮出口ポートはポート(42/42’)によって総称的に参照されてもよい。半径方向形態で示されるが、1つ又は複数の供給ポート及び濃縮ポートは、容器(40)の端部(38,38’)を通って延在する軸方向形態をとってもよい。容器(40)の端部(38,38’)と最も近いモジュール(2,2’)との間にチャンバ(41)内の間隙空間(56,56’)が配置される。好ましい実施形態において、エンドプレート(54’)に最も近く配置されたモジュール(2’)上に軸方向負荷を移動させるように設計されたスラストリング(76)が間隙空間(56’)内に配置されてもよい。
【0016】
図示されるように、最も近い軸方向整列スパイラル巻きモジュールの透過物収集チューブ(8)と流体連通している容器(40)の一方又は両方の端部(38,38’)に透過アダプターチューブ(52)が配置されてもよい。例えば、透過アダプターチューブ(52)は、第1のスパイラル巻きモジュール(2)の透過物収集チューブ(8)及び透過物出口ポート(44)と封止流体連通状態で提供される。好ましい実施形態において、透過アダプターチューブ(52)は、透過物が第1のスパイラル巻きモジュール(2)から例えば透過物収集領域(50)からの透過物出口ポート(44)を通過して容器(40)を出る封止通路を画定する中空導管(53)を含む。代わりに、透過アダプターチューブ(52)は、透過物収集領域(50)の一方の端部(38’)を封止して透過物が透過物収集領域(50)から透過物出口ポート(44’)に通過するのを防ぐ第2のスパイラル巻きモジュール(2’)の透過物収集チューブ(8)の内周(9)内に封止されたプラグ(66)を備えてもよい。
図2の実施形態において、間隙空間(56,56’)は、容器(40)の両方の端部(38,38’)の近くに相応する透過アダプターチューブ(52,52’)とともに示される。透過アダプターチューブ(52)は単一統合ユニットであってもよく、又はそれは、接合して最も近いモジュール(2,2’)と透過物出口ポート(44)の両方に封止するユニットを形成する複数の部品を含んでもよい。例えば、
図2に図解されている透過アダプターチューブ(52,52’)のそれぞれは、透過物出口ポート(44,44’)を貫通して容器(40)内に通る透過パイプを含む第1の部品と、最も近いモジュール(2,2’)の透過物収集チューブ(8)への接続部を含む第2の合わせ部品とを備える。2つの部品は、Oリングによって封止されるように図解されている。左側の透過アダプターチューブ(52)は、透過物がその最も近いスパイラル巻きモジュール、すなわち第1のスパイラル巻きモジュール(2)の透過物収集チューブ(8)から通過して容器(40)を出る封止通路を提供する中空導管(53)を有するように図解されている。右側の透過アダプターチューブ(52’)は、最も近いスパイラル巻きモジュール、すなわち第2のスパイラル巻きモジュール(2’)の透過物収集チューブ(8)内に封止されるプラグ(66)を備える。プラグ(66)は、この透過物収集チューブ(8)の中空内部(9)を含む透過物収集領域(50)を容器(40)内の加圧供給液又は原液の隣接した領域(68、68’)から封止する。これは、加圧供給液又は原液が透過物収集チューブ(8)に入るのを防ぐ。
【0017】
図3は、
図2に示されたものと同様な部分的に組み立てられたスパイラル巻きモジュールアセンブリを示す。しかしながら、エンドプレート(54’)及び任意選択のスラストリング(76)は、さらなる説明を容易にするために取り除かれる。特に、アセンブリは、アセンブリの中間状態で示される、すなわち容器(40)の端部(38’)からスパイラル巻きモジュール(例えば第2のモジュール(2’)のエンドキャップ(32’)に対して当接配置の方向にチャンバ(41)内へ軸方向に移動されている、フロープレート(58)を備える。同様な実施形態を示す完全に組み立てられたスパイラル巻きモジュールアセンブリは、
図4に図解されている。フロープレート(52)は透過アダプターチューブ(52’)の周りに同心円状に配置され、チャンバ(41)内で外へ半径方向に延在する。封止部材(72)は好ましくは、フロープレート(58)の周りに周方向に配置され、チャンバ(41)の周面(43)と封止係合するように適合されている。フロープレート(52)は、対向した第1及び第2の面(60,61)を備え、第1又は第2のスパイラル巻きモジュール(2,2’)(すなわち最も外側のモジュール)の少なくとも1つと圧力容器(40)の第1又は第2の端部(38,38’)それぞれとの間のチャンバ(41)内に配置され、第1の面(60)はスパイラル巻きモジュール(2,2’)に対向し、第2の面(61)は容器(40)の相当する端部(38,38’)に対向する。フロープレート(58)は、隣接して配置されたスパイラル巻きモジュール(2,2’)とそれぞれの流体ポート、すなわち供給入口ポート(42)又は濃縮出口ポートとの間の流体の圧力低下を生じる第1の面(60)から第2の面(61)まで通る複数の穴(62)を備える。
【0018】
好ましい実施形態において、穴(62)の数及びサイズは、5cm/secの面速度について0.05psi(3.45kPa)~1.5psi(10.3kPa)の間、より好ましくは0.1psi(0.69kPa)~1.0psi(6.9kPa)の間の圧力低下を生じる、フロープレート(58)を通る流体(例えば25°Cの水)の流れに対する耐性を生じる。例えば、直径3.5cmの透過チューブを有する直径20cmのモジュールは、304cm2の供給流のための面積を有する。5cm/secの面速度は、供給液又は原液約1.52Liters/secに相当する。
【0019】
パイプ内の単一中央オリフィスを仮定すると、質量流量q
m(kg/s)は、オリフィスの直径d(m)、密度ρ
1(kg/m3)、及び差圧Δp(Pa)から推定することができる。(ISO5167-1:2003)。カッコ内の部分は、典型的に0.6~0.85の間である無次元単位の組合せである。
【数1】
【0020】
この関係式及び説明された直径20cmのモジュールから、直径4mmの50の穴が5cm/secの面速度でプレート(58)全体にわたって約1psi(6.9kPa)の圧力低下を生じると見積もることができる。複数の穴を有するプレートの圧力低下を計算するためのより精密な方法は、Malavasi,et.al.,Flow Measurement and Instrumentation、28(2012)57-66に記載されている。好ましい実施形態において、フロープレート(58)は、0.5~10mmの間、より好ましくは1mm~5mmの間の複数の穴を備える。
【0021】
構造物の材料に応じて、フロープレート(58)の全体にわたって引き起こされる圧力低下は、フロープレートのかなりの変形をもたらす場合がある。いくつかの実施形態において、フロープレート(58)は、その面(60,61)の少なくとも1つの上に少なくとも1つの及び好ましくはいくつかの半径方向支持リブ(70)を備える。いくつかの実施形態において、封止部材(72)はフロープレート(58)の周面上に提供される。封止部材(72)は、最も近いスパイラル巻きモジュール(2)のエンドキャップ(32)又はチャンバ(41)の内周面(43)と接触し、フロープレート(58)内の穴(62)を通して供給液を圧入する封止材を作る。
図4において最も良く示されるように、フロープレート(58)はまた、スラストリング(76)とスパイラル巻きモジュール(2’)のエンドキャップ(32’)との間に配置されてもよい。
【0022】
差圧センサー(64)はチャンバ(41)内に配置され、フロープレート(58)の第1及び第2の面(60,61)と同時連通している。差圧センサー(64)は、フロープレート(58)の対向した面(60,61)上に配置された流体間の圧力の差を測定するように適合されている。好ましい実施形態において、差圧センサー(64)はダイヤフラムを備える。好ましくは、ダイヤフラムは、フロープレート(58)の対向した第1及び第2の面(60,61)と接触する溶液を隔てる。差圧センサーの例には、Omega’s PX26-001DV、Dwyer 629C-02-CH-P2-E5-S1、及びCole-Parmer EW-68071-52が含まれる。
【0023】
差圧センサー(64)は好ましくはフロープレート(58)に固定され、容器(40)の外側に配置された外部電源又は信号プロセッサ又は記憶デバイスと連通しているパワーリード又はワイヤー及び信号リード又はワイヤーを備えてもよい。例えば、パワーリード又は信号リードは、差圧センサー(64)から供給入口ポート(42)、濃縮出口ポート(42’)、又は透過物出口ポート(44)を通ってマイクロプロセシング装置(78)などの外部に配置されたデバイスまで延びていてもよい。他の実施形態において、電力又は信号を伝送するリードは、差圧センサー(64)から間隙空間(56,56’)内に配置されたマイクロプロセシング装置(78)に延在してもよい。好ましい実施形態において、透過アダプターチューブ(52)内に配置されたワイヤーは透過物出口ポート(44)を通り、容器(40)の内側と外側との間を通るこれらのワイヤーは、差圧センサー(64)のための電力又は差圧の測定に相応する信号の少なくとも1つを提供する。
【0024】
いくつかの実施形態において、差圧センサー(64)は、保護ポリマー樹脂(例えば熱硬化性又は熱可塑性材料)中に包まれるか又は「注封され」、したがって10バールを超える、より好ましくは15バールを超える、又はさらに20バールを超える供給圧力でそれが機能することを可能にする。好ましい注封材料には、ウレタン、エポキシ、及びホットメルトが含まれ、差圧センサー(64)は、圧力を0~10バール、0~15バール、又は0~20バールの間でそれぞれ変化させることによってその読み取りが1%未満変化するときに「機能する」と考えられる。
【0025】
また、スパイラル巻きモジュールアセンブリはまた、透過アダプターチューブ(52)上に取り付け又は配置されてもよい第2のセンサー(74)を備えてもよい。いくつかの実施形態において、第2のセンサー(74)は透過アダプターチューブ(52)内に配置され、透過アダプターチューブ(52)の中空導管(53)と流体連通している。他の実施形態において、第2のセンサー(74)は、プラグ(66)上に配置され、最も近いスパイラル巻きモジュール(2)の透過物収集チューブ(8)の中空内周(9)と流体連通している。(この実施形態は、
図4に示される。)第2のセンサーは、透過アダプターチューブ(52)の中空導管(53)又は透過物収集チューブ(8)の内周(9)内の、接触される透過溶液とチャンバ(41)の間隙空間(56,56’)内の加圧供給液又は原液との間の圧力の差を測定するように適合された第2の差圧センサーであってもよい。他の実施形態において、第2のセンサー(74)は、透過溶液の蛍光、導電率、又は流量を測定してもよい。好ましい実施形態において、第2のセンサー(74)は、第1の差圧センサー(64)と同じマイクロプロセシング装置(78)と連通する第2の組のパワーリード又はワイヤー及び信号リード又はワイヤーを備えてもよい。
【0026】
マイクロプロセシング装置(78)は、圧力容器(40)の内側又は外側に配置されてもよい。それは特に限定されず、適用可能な例には、Analog Devices製のAD5931などの自律集積回路及びTexas Instruments製のモデルCC2430又はCC2530などの集積回路が含まれる。さらなる例には、Arduino及びRaspberry Piボードが含まれる。マイクロプロセシング装置(78)は好ましくは、プロトコル、制御機能及びデータを保存するためのフラッシュメモリを含む。マイクロプロセシング装置(78)は好ましくは、取り外し可能なエンドプレート(54)及び透過アダプターチューブ(52)の少なくとも1つに固定される。容器の外側から容器内のセンサーまで延在するワイヤーの数を低減するために、マイクロプロセシング装置(78)は好ましくは、容器(40)内に配置され、好ましくは間隙空間(56)内に配置される。結果として、容器の外側からチャンバ(41)まで通ることが必要とされるワイヤーは低減される。好ましくは、マイクロプロセシング装置(78)は注封材料に封入され、透過アダプターチューブ(52)に接合される。
【0027】
本発明の多くの実施形態が説明されており、いくつかの場合、特定の実施形態、選択、範囲、構成要素、又は他の特徴は、「好ましい」と特徴づけられた。「好ましい」特徴のこのような明示は決して、本発明の本質的又は重要な態様として解釈されるべきではない。表された範囲は詳細には、エンドポイントを含む。前述の特許及び特許出願のそれぞれの全内容は参照によって本明細書に組み込まれる。
(態様)
(態様1)
圧力容器(40)であって、第1の端部(38)と第2の端部(38’)との間に軸(X)に沿って延在するチャンバ(41)、少なくとも1つの供給入口ポート(42)、濃縮出口ポート(42’)及び透過物出口ポート(44)、並びに前記容器の端部(38,38’)に配置された取り外し可能なエンドプレート(54)を含み、前記透過物出口ポート(44)が前記取り外し可能なエンドプレート(54)を貫通して軸方向に延在する、圧力容器(40)と、
前記第1の端部(38)に隣接して配置された第1のモジュール(2)及び前記第2の端部(38’)に隣接して配置された第2のモジュール(2’)を有する前記チャンバ(41)内に直列配列において軸方向に整列される複数のスパイラル巻きモジュール(2,2’)であって、それぞれのスパイラル巻きモジュール(2,2’)が、内周(9)を備える透過物収集チューブ(8)の周りに巻かれる少なくとも1つの膜エンベロープ(4)を含み、それぞれのスパイラル巻きモジュール(2,2’)の前記透過物収集チューブ(8)が互いに封止流体連通している、複数のスパイラル巻きモジュール(2,2’)と、
前記第1のスパイラル巻きモジュール(2)の前記透過物収集チューブ(8)及び前記透過物出口ポート(44)と封止流体連通している透過アダプターチューブ(52)と、
前記第1のスパイラル巻きモジュール(2)と前記圧力容器(40)の前記第1の端部(38)との間の前記チャンバ(41)内に配置された対向した第1及び第2の面(60,61)を備えるフロープレート(58)であって、前記フロープレート(58)が前記透過アダプターチューブ(52)の周りに同心円状に配置され、前記チャンバ(41)内で半径方向に外へ延在し、前記第1の面(60)が前記第1のスパイラル巻きモジュール(2)に対向し、前記第2の面(61)が前記第1の端部(38)に対向し、前記フロープレート(58)が、前記第1のスパイラル巻きモジュール(2)と前記供給入口ポート(42)及び濃縮出口ポート(42’)の近い方との間の流体の圧力低下を生じる前記第1の面(60)から前記第2の面(61)まで通る複数の穴(62)を備える、フロープレート(58)と、
前記チャンバ(41)内に配置され、前記フロープレート(58)の前記第1及び第2の面(60,61)と連通している差圧センサー(64)であって、前記フロープレート(58)の前記対向した面(60,61)上に配置された流体間の圧力の差を測定するように適合されている差圧センサー(64)
を含む、スパイラル巻きモジュールアセンブリ(39)。
(態様2)
前記差圧センサー(64)が、前記フロープレート(58)の前記対向した第1及び第2の面(60,61)と接触しているダイヤフラムを含む、態様2に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
(態様3)
前記差圧センサー(64)がポリマー樹脂内に包まれる、態様1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
(態様4)
前記フロープレート(58)が、第1及び第2の面(60,61)の少なくとも1つの上に少なくとも1つの半径方向延在支持リブ(70)を含む、態様1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
(態様5)
前記透過アダプターチューブ(52)が、透過物が前記第1のスパイラル巻きモジュール(2)の前記透過物収集チューブ(8)から前記透過物出口ポート(44)まで通るための封止通路を画定する中空導管(53)と、前記透過アダプターチューブ(52)内に配置され、前記中空導管(53)と連通している第2のセンサー(74)とを含む、請
求項1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
(態様6)
前記透過アダプターチューブ(52)が、前記第2のスパイラル巻きモジュール(2’)の前記透過物収集チューブ(8)の前記内周(9)内に封止されたプラグ(66)を含み、前記第2のセンサー(74)が、前記プラグ(66)上に配置され、前記第2のスパイラル巻きモジュール(2’)の前記透過物収集チューブ(8)の前記内周(9)と流体連通している、態様5に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
(態様7)
周囲封止部材(72)が、前記チャンバ(41)の周面(43)と封止接触している前記フロープレート(58)の周りに周方向に配置される、態様1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。
(態様8)
前記フロープレート(58)が、スラストリング(76)と前記第2のスパイラル巻きモジュール(2’)のエンドキャップ(32’)との間に配置される、態様1に記載のスパイラル巻きモジュールアセンブリ。