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▶ インスティテュート フォー マスキュロスケレタル サイエンス アンド エジュケイション,リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】椎間インプラント
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/44 20060101AFI20220809BHJP
   A61B 17/70 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
A61F2/44
A61B17/70
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020156917
(22)【出願日】2020-09-18
(62)【分割の表示】P 2017556733の分割
【原出願日】2016-04-28
(65)【公開番号】P2020199326
(43)【公開日】2020-12-17
【審査請求日】2020-09-18
(31)【優先権主張番号】62/217,542
(32)【優先日】2015-09-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/154,599
(32)【優先日】2015-04-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/301,546
(32)【優先日】2016-02-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517373240
【氏名又は名称】インスティテュート フォー マスキュロスケレタル サイエンス アンド エジュケイション,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002310
【氏名又は名称】特許業務法人あい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】モリス,ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ダッフィールド,ウィリアム
(72)【発明者】
【氏名】マクシェイン,エドワード
(72)【発明者】
【氏名】スタウファー,ミーガン
【審査官】小林 睦
(56)【参考文献】
【文献】特表2006-515194(JP,A)
【文献】米国特許第04309777(US,A)
【文献】特表2004-510494(JP,A)
【文献】特開2014-151209(JP,A)
【文献】特表2012-501236(JP,A)
【文献】特表2015-502192(JP,A)
【文献】特表2009-505686(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/44
A61B 17/70
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
椎間インプラントであって、
第1の一体に形作られた構造を形成し、インプラントの第1の端を規定し、
インプラントが椎骨の間に埋め込まれたとき椎間領域の前方部に配置される前方プレートであって、前記第1の一体に形作られた構造はそれぞれ骨ねじを受け入れるように構成された少なくとも2つのねじ穴を有する、前記前方プレートと、
前記前方プレートからインプラントの周辺部にかけて延びる複数のコイルと、を備え、
前記ねじ穴は、インプラントが隣り合う椎骨の間に挿入され骨ねじが前記ねじ穴に挿入されたときに、前記骨ねじが前記隣り合う各椎骨に導かれるように、角度を付けて形成されている、インプラント。
【請求項2】
前記複数のコイルは、インプラントが椎骨の間に埋め込まれたとき上下方向に積み重ねられた複数の階層のコイルを含む、請求項1に記載のインプラント。
【請求項3】
前記複数のコイルは6つの階層のコイルを含む、請求項2に記載のインプラント。
【請求項4】
前記複数のコイルは、インプラントの周辺部において、中心を共有する形態で配置された複数のコイルを含み、各コイルは当該コイルが周りに巻かれる中心軸を有し各コイルの中心軸は同心に配置される、請求項1に記載のインプラント。
【請求項5】
前記複数のコイルは、3つの同心に配置されたコイルを含む、請求項4に記載のインプラント。
【請求項6】
前記複数のコイルは、複数の階層のコイルの組を含み、それぞれの階層は、インプラントの周辺部において、中心を共有する形態で配置された3つのコイルの組を含み、各コイルは当該コイルが周りに巻かれる中心軸を有し各コイルの中心軸は同心に配置される請求項1に記載のインプラント。
【請求項7】
前記少なくとも2つのねじ穴は、前記前方プレートを第1の側部と第2の側部とに分ける直中の第1の側に配置され、かつ上方に傾けられた第1のねじ穴と、
前記前方プレートの垂直中の第2の側に配置され、かつ下方に傾けられた第2のねじ穴を含む、請求項1に記載のインプラント。
【請求項8】
前記第1のねじ穴は、前記第1のねじ穴の入口端から前記第1のねじ穴を通って前記第1のねじ穴の出口端まで延びる第1の中心軸が、前記中心ら横に離れて角度付けられ、
前記第2のねじ穴は、前記第2のねじ穴の入口端から前記第2のねじ穴を通って前記第2のねじ穴の出口端まで延びる第2の中心軸が、前記中心ら横に離れて角度付けられている、請求項7に記載のインプラント。
【請求項9】
前記複数のコイルを通ってインプラントの中央領域を完全に貫いて延びる開口を含み、前記開口はインプラントが隣接する椎骨の間に埋め込まれたとき上下方向を向いている、請求項1に記載のインプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、患者における骨成長を支持するインプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
種々の異なるインプラントが体内で使用される。あるエリアを安定させ、骨内部成長を促すように体内で使用されるインプラントは、安定性(すなわち、経時にわたる圧力下での最小限の変形)および骨内部成長のスペースの双方を提供する。
【0003】
脊椎固定術または脊椎癒着術としても知られている脊椎固定は、変性円板疾患、すべり症(椎骨のすべり)、脊柱管狭窄症、脊柱側弯症、骨折、感染または腫瘍等の、種々の病的状態の治療に使用される外科的な治療方法である。脊椎固定処置の目的は、不安定さ、ひいては痛みを低減することである。
【0004】
脊椎固定に備えて、椎間板のほとんどが除去される。デバイス、すなわち脊椎固定ケージ、を椎骨間に配置して、脊椎の位置合わせおよび椎間板の高さを維持してもよい。癒合、すなわち骨橋は、椎骨の終板間で生じる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、骨内部成長のためにインプラント内にスペースを設けることは、インプラントの強度および安定性を損なう可能性がある。
【0006】
圧力および張力下でインプラントの形状を維持するとともに、骨内部成長のための十分な開口を提供する、改良されたインプラントが必要とされている。
【0007】
本発明の目的は、改良されたインプラントを提供することである。
【0008】
本発明のさらなる目的は、患者の骨を修復するかまたは患者における骨の癒合を生成するシステムを提供することである。
【0009】
本発明のまたさらなる目的は、そのようなインプラントを製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
インプラント、システム、ならびに、そのようなインプラントを作製および使用する方法が、本明細書において記載される。インプラントは、1つまたは複数のコイル、好ましくは複数のコイルから形成される。いくつかの実施形態では、インプラントの壁は複数のコイルから形成され、任意選択的に、コイルは、2つ以上のコイルの、セットまたは群に含まれる。
【0011】
コイルのそれぞれのセットにおけるコイルは、互いに接触しないように位置合わせされる。しかし、通常、インプラントは、互いに隣接して1つまたは複数の交差領域において、通常は一定の間隔で互いに交差する少なくとも2個のコイル(またはコイルのセットもしくは群)を含む。コイルは、複数の交差領域、任意選択的には交差領域のアレイに沿って交差してもよい。交差領域は大略的に、隣接する上側または下側の骨表面に接触する、インプラントの上側表面または下側表面には位置付けられない。むしろ、交差領域は大略的に、インプラントの内部、および/または、インプラントの側壁に位置付けられる。
【0012】
任意選択的に、インプラントは、固定および/または挿入を助ける1つまたは複数のプレートを含む。いくつかの実施形態では、インプラントは、側壁のうちの1つの代わりにプレートを含む。他の実施形態では、1つまたは複数のプレートは、側壁またはインプラントの角部に取り付けられるとともにこれと一体である。これらの実施形態では、プレートは、壁の一部のみにある。プレートは、挿入器具が嵌まる1つまたは複数の領域を含んでもよい。代替的または付加的に、プレートは、骨ねじまたは他の固定デバイスのための1つまたは複数の穴を含んでもよい。プレートは好ましくは、ケージと一体である。たとえば、プレートおよびケージは、3Dプリントを使用して1つのプロセスで製造することができる。任意選択的に、プレートは、別個に製造され、ケージに取り付けられるように構成されている。
【0013】
システムは、任意選択的に1つまたは複数の固定要素を有する、1つまたは複数のインプラントを含む。任意選択的に、システムは、インプラント内に骨移植片または骨移植片代用品を含む。
【0014】
インプラントは、部位を修復するために骨成長を必要とする体内の種々の異なるスペースにおいて使用されるように構成することができる。一実施形態では、インプラントは、脊椎固定におけるように、脊椎において使用されるように構成されている。別の実施形態では、インプラントは、関節において使用されるように構成されている。任意選択的に、インプラントは、足首または足における骨折を修復するため等に、この領域において使用されるように構成されている。あるいは、インプラントは、大関節(たとえば、臀部および/もしくは膝インプラント)、小関節(たとえば、肩、肘および/もしくは足首インプラント)、外傷の部位(たとえば、肩の骨折、長骨再建インプラントおよび/もしくは髄内ロッド/釘インプラント)、頭蓋顎顔面(たとえば、顎置換もしくは頭蓋再建において使用するためのインプラント)、または、口内(たとえば、歯科インプラント)においてまたは隣接して使用するため等の、体内の他の部位のために構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】らせん軸(z)、その外径(D1)とも称されるコイルの最大径、その内径(D2)とも称されるコイルの最小径、ピッチ(P)、コイルの断面の最大寸法(α)、および、その上に表記される長さ(l)を有する単一のらせんコイルの図である。コイルが円の形状である場合、D1=D2であり、本明細書では「D」と称される。コイルを形成する材料が円の断面を有する場合、コイルの断面の最大寸法(α)は、本明細書では「d」と称されるその直径である。
図2】外側コイルおよび内側コイルを含むコイルの群を示す図である。
図3A】インプラントにおいて使用することができる、コイルのセットを示す側方立面図である。コイルのセットは、4個のらせんコイルを含み、この場合、コイルは実質的に同じ直径およびピッチを有する。
図3B】インプラントにおいて使用することができる、コイルのセットを示す正面軸方向図である。コイルのセットは、4個のらせんコイルを含み、この場合、コイルは実質的に同じ直径およびピッチを有する。
図4A】インプラントに含めることができる、コイルの群を示す側方立面図である。コイルの群は、4個の外側らせんコイルの第1のセットおよび4個の内側らせんコイルの第2のセットを含む。コイルの第2のセットは、コイルの第1のセットの内側にある。
図4B】インプラントに含めることができる、コイルの群を示す正面軸方向図である。コイルの群は、4個の外側らせんコイルの第1のセットおよび4個の内側らせんコイルの第2のセットを含む。コイルの第2のセットは、コイルの第1のセットの内側にある。
図5A】外側壁、および、インプラントの内側部分におけるコイルの単一のスタックを示す、部分的に形成されたインプラントを示す側方立面図である。完全なインプラントは通常、インプラントの内側部分における複数のコイルのスタックを含む。
図5B】外側壁、および、インプラントの内側部分におけるコイルの単一のスタックを示す、部分的に形成されたインプラントを示す上面図である。完全なインプラントは通常、インプラントの内側部分における複数のコイルのスタックを含む。
図5C】外側壁、および、インプラントの内側部分におけるコイルの単一のスタックを示す、部分的に形成されたインプラントを示す側面図である。完全なインプラントは通常、インプラントの内側部分における複数のコイルのスタックを含む。
図5D】外側壁、および、インプラントの内側部分におけるコイルの単一のスタックを示す、部分的に形成されたインプラントを示す。完全なインプラントは通常、インプラントの内側部分における複数のコイルのスタックを含む。図5Dは、図5Cにおいて示されているインプラントの外側壁の一部の拡大図である。
図6A】連続的なループの形態の2個の合同コイルを含む、コイルのセットを示す上面図である。
図6B】連続的なループの形態の2個の合同コイルを含む、コイルのセットを示す側方立面図である。
図6C】連続的なループの形態の2個の合同コイルを含む、コイルのセットを示す側面図(反対側は実質的に鏡像である)である。図6Cは両凸インプラントの一方の側を示している。
図6D】連続的なループの形態の2個の合同コイルを含む、コイルのセットを示す。図6Dは、図6Cにおいて示されている側の正面部分に隣接する側から見た別の側面図(反対側は実質的に鏡像である)である。図6Dは隣接する側を示している。
図7A】インプラントを示す側方立面図である。この図では、インプラントは、コイルの3個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
図7B】インプラントの凸状部を示す側面図である。この図では、インプラントは、コイルの3個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。インプラントの一方の表面は凸状であり、反対側の表面は凹状である。
図8A】インプラントにおける1つのレベルを示す側方立面図である。この図では、レベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
図8B】インプラントにおける1つのレベルを示す側面図である。図8Bはレベルの凸状部を示している。
図8C】インプラントにおける1つのレベルを示す側面図である。図8Cはレベルの両凸部を示す、レベルの別の側の側面図である。
図8D】インプラントにおける1つのレベルを示す上面図である。
図9A】隣接する頭蓋および尾椎に固定するためのプレートおよびねじを有する、スタンドアロン前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す側方立面図である。この図では、インプラントは、コイルの6個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
図9B】隣接する頭蓋および尾椎に固定するためのプレートおよびねじを有する、スタンドアロン前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す上面図である。この図では、インプラントは、コイルの6個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
図9C】隣接する頭蓋および尾椎に固定するためのプレートおよびねじを有する、スタンドアロン前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す正面図である。この図では、インプラントは、コイルの6個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
図9D】隣接する頭蓋および尾椎に固定するためのプレートおよびねじを有する、スタンドアロン前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す図9Cにおける線A-Aを中心にとった断面図である。この図では、インプラントは、コイルの6個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
図10A】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す側方立面図である。インプラントは、患者内へのケージの挿入を助けるようにケージと一体化された2個のプレートを含む。この図では、インプラントは、コイルの6個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
図10B】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す側方立面図である。インプラントは、患者内へのケージの挿入を助けるようにケージと一体化された2個のプレートを含む。この図では、インプラントは、コイルの6個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
図10C】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す上面図である。インプラントは、患者内へのケージの挿入を助けるようにケージと一体化された2個のプレートを含む。この図では、インプラントは、コイルの6個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
図10D】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、2個のプレート間の角部におけるインプラントを示す側面図である。インプラントは、患者内へのケージの挿入を助けるようにケージと一体化された2個のプレートを含む。この図では、インプラントは、コイルの6個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
図11A】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す平面図である。インプラントは、ケージと一体化されるとともに、患者内へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレートを含む。この図では、インプラントは、コイル状円弧の同心のセットの2個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを6個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。レベルにおけるコイル状円弧のそれぞれのセットは、同じレベルにおけるコイル状円弧の対応するセットの鏡像であり、この場合、対称軸は、前方端Aから後方端Pにインプラントの中央を通って延びる線Mに沿うものである。同様に、インプラントは、1つのレベルがインプラントの横断面Tに沿う他のレベルとは反対に対称であるように、横断面Tにおける対称面を有する。
図11B】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す後方端面図である。インプラントは、ケージと一体化されるとともに、患者内へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレートを含む。この図では、インプラントは、コイル状円弧の同心のセットの2個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを6個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。レベルにおけるコイル状円弧のそれぞれのセットは、同じレベルにおけるコイル状円弧の対応するセットの鏡像であり、この場合、対称軸は、前方端Aから後方端Pにインプラントの中央を通って延びる線Mに沿うものである。同様に、インプラントは、1つのレベルがインプラントの横断面Tに沿う他のレベルとは反対に対称であるように、横断面Tにおける対称面を有する。
図11C】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す等角図である。インプラントは、ケージと一体化されるとともに、患者内へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレートを含む。この図では、インプラントは、コイル状円弧の同心のセットの2個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを6個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。レベルにおけるコイル状円弧のそれぞれのセットは、同じレベルにおけるコイル状円弧の対応するセットの鏡像であり、この場合、対称軸は、前方端Aから後方端Pにインプラントの中央を通って延びる線Mに沿うものである。同様に、インプラントは、1つのレベルがインプラントの横断面Tに沿う他のレベルとは反対に対称であるように、横断面Tにおける対称面を有する。
図11D】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す端面図である。インプラントは、ケージと一体化されるとともに、患者内へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレートを含む。この図では、インプラントは、コイル状円弧の同心のセットの2個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを6個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。レベルにおけるコイル状円弧のそれぞれのセットは、同じレベルにおけるコイル状円弧の対応するセットの鏡像であり、この場合、対称軸は、前方端Aから後方端Pにインプラントの中央を通って延びる線Mに沿うものである。同様に、インプラントは、1つのレベルがインプラントの横断面Tに沿う他のレベルとは反対に対称であるように、横断面Tにおける対称面を有する。
図11E】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す側面図である。インプラントは、ケージと一体化されるとともに、患者内へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレートを含む。この図では、インプラントは、コイル状円弧の同心のセットの2個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを6個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。レベルにおけるコイル状円弧のそれぞれのセットは、同じレベルにおけるコイル状円弧の対応するセットの鏡像であり、この場合、対称軸は、前方端Aから後方端Pにインプラントの中央を通って延びる線Mに沿うものである。同様に、インプラントは、1つのレベルがインプラントの横断面Tに沿う他のレベルとは反対に対称であるように、横断面Tにおける対称面を有する。
図12A】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す平面図である。インプラントは、ケージと一体化されるとともに、患者内へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレートを含む。この図では、インプラントは同心のセットのコイルの2個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを2個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。インプラントは、1個のレベルがインプラントの横断面Tに沿って他のレベルとは反対に対称であるように、横断面Tにおける対称面を有する。
図12B】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す後方端面図である。インプラントは、ケージと一体化されるとともに、患者内へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレートを含む。この図では、インプラントは同心のセットのコイルの2個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを2個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。インプラントは、1個のレベルがインプラントの横断面Tに沿って他のレベルとは反対に対称であるように、横断面Tにおける対称面を有する。
図12C】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す等角図である。インプラントは、ケージと一体化されるとともに、患者内へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレートを含む。この図では、インプラントは同心のセットのコイルの2個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを2個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。インプラントは、1個のレベルがインプラントの横断面Tに沿って他のレベルとは反対に対称であるように、横断面Tにおける対称面を有する。
図12D】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す前方端面図である。インプラントは、ケージと一体化されるとともに、患者内へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレートを含む。この図では、インプラントは同心のセットのコイルの2個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを2個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。インプラントは、1個のレベルがインプラントの横断面Tに沿って他のレベルとは反対に対称であるように、横断面Tにおける対称面を有する。
図12E】前方経路頸部および/または前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す側面図である。インプラントは、ケージと一体化されるとともに、患者内へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレートを含む。この図では、インプラントは同心のセットのコイルの2個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを2個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。インプラントは、1個のレベルがインプラントの横断面Tに沿って他のレベルとは反対に対称であるように、横断面Tにおける対称面を有する。
図13A】プレートを有しない、図12A図12Eにおいて示されているインプラントの単一のレベルにおける閉ループを示す平面図である。この図にはプレートは含まれておらず、したがって、閉ループ(コイル状のセグメントではない)がこの図において示されている。
図13B】プレートを有しない、図12A図12Eにおいて示されているインプラントの単一のレベルにおける閉ループを示す側面図である。この図にはプレートは含まれておらず、したがって、閉ループ(コイル状のセグメントではない)がこの図において示されている。
図14A】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す上面図である。
図14B】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す側方立面図である。
図14C】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す後方端面図である。
図14D】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す前方端面図である。
図14E】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントの4分の1を示す上部後方斜視図であり、この場合、インプラントは、正中面Mおよび横断面Tの双方に沿って切り取られている。
図14F】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、図14Eにおいて示されているインプラントの同じ部分を示す底面斜視図である。
図14G】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、正中面Mに対して一方の側から見たインプラントの上面斜視図である。
図14H】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、正中面Mに対して反対の側から見たインプラントの別の上面斜視図である。
図14I】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントの前方端および後方端に取り付けられる中央支持部分を示す、インプラントの部分図である。
図15A】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントを示す上面図である。
図15B】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントの4分の1を示す上部後方斜視図であり、この場合、インプラントは、正中面Mおよび横断面Tの双方に沿って切り取られている。
図15C】前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)脊椎固定デバイスとして使用される、インプラントの前方端および後方端に取り付けられる中央支持部分を示す、インプラントの部分図である。
図16A】3Dプリント技術によって、インプラント1000等のインプラントを作製する方法を示すフローチャートである。図16Aは、電子ビーム溶解(EBM)法を使用する3Dプリント方法を示している。
図16B】3Dプリント技術によって、インプラント1000等のインプラントを作製する方法を示すフローチャートである。図16Bは、直接金属レーザー焼結(DMLS)法を使用する3Dプリント方法を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
I.インプラント
A.構造
インプラントは、体内で高い圧縮力下にあっても十分な強度および安定性を提供しながらも、骨成長のためのインプラント内の十分な開スペースを提供するように構成されている。
【0017】
インプラントは、1つまたは複数のコイル、通常は複数のコイルから形成される。好ましくは、インプラント内のコイルは、十分な構造支持を提供するように十分な量およびパッキング密度で互いに対する向きにされ、それによって、インプラントは、ヒトの脊柱に加えられる標準的な荷重に晒されたとき等に、経時にわたる一定の荷重下で撓みに抵抗する。好ましくは、インプラントは、頸椎の圧縮限界点に大略的に対応する、約630lb~940lbまでの荷重等の、より高い荷重か、または、単一の椎体の圧縮強度および腰椎の圧縮限界点に大略的に対応する、約8kN(1800lb)までの荷重等のより高い荷重に晒されたときに、撓みに抵抗する。
【0018】
インプラントは、インプラントが使用される特定の部位に合わせて任意の好適な形状およびサイズを有することができる。頸椎において使用されるインプラントの場合、冠状面におけるインプラントの幅は、およそ10mm~22mmに及び、矢状面におけるインプラントの寸法は、およそ8mm~16mmに及び、インプラントの高さは約5mm~40mmに及ぶ。胸椎において使用されるインプラントの場合、冠状面におけるインプラントの幅は、およそ23mm~34mmに及び、矢状面におけるインプラントの寸法は、およそ16mm~27mmに及び、インプラントの高さは約6mm~53mmに及ぶ。腰椎において使用されるインプラントの場合、冠状面におけるインプラントの幅はおよそ24mm~46mmに及び、矢状面におけるインプラントの寸法は、およそ20mm~40mmに及び、インプラントの高さは、約6mm~60mmに及ぶ。
【0019】
大関節(たとえば、臀部および/もしくは膝インプラント)、小関節(たとえば、肩、肘および/もしくは足首インプラント)、外傷の部位(たとえば、肩の骨折、長骨再建インプラントおよび/もしくは髄内ロッド/釘インプラント)、頭蓋顎顔面(たとえば、顎置換もしくは頭蓋再建において使用するためのインプラント)、または、口内(たとえば、歯科インプラント)において使用するため等の、体の他の部分において使用されるインプラントの場合、典型的な寸法は、これらの部位において使用されている現在のインプラントに大略的に対応する。
【0020】
インプラントは、1つまたは複数の平面を中心に対称であってもよい。本明細書において用いられる場合、「正中面」という用語は、インプラントを右側半体および左側半体に分ける、インプラントの前方端から後方端に通る垂直面を指す。本明細書において用いられる場合、「横断面」という用語は、インプラントを上側半体および下側半体に分ける、インプラントの中心に位置付けられる水平面を指す。本明細書において用いられる場合、「冠状面」という用語は、インプラントを前方半体および後方半体に分ける、インプラントの中心に位置付けられる垂直面を指す。いくつかの実施形態では、インプラントは、正中面および横断面等の2つの平面を中心に対称である。
【0021】
任意選択的に、インプラントの1つまたは複数の部分は、骨の表面に対する摩擦を増大させ、および/または、骨移植片の成長を促すように、テクスチャー加工されたまたは多孔質の表面を含む。いくつかの実施形態では、上側面および下側面、支持体および内側壁を含む任意の内側面には、テクスチャー加工されたまたは多孔質の表面を3Dプリントしてもよい。さらなる実施形態では、インプラント全体には、任意選択的に、前方プレート、後方プレートおよび/または側壁を含む外周リングの外側表面を除いて、テクスチャー加工されるかまたは多孔質の表面が3Dプリントされる。
【0022】
1.コイル
インプラントは1つまたは複数のコイルを含む。通常、インプラントは複数のコイルを含む。たとえば、コイルの2つ以上、任意選択的にはすべては、同じ寸法を有してもよい(たとえば、コイルの外径(D1)および内径(D2)、ピッチ(p)、コイルの断面の最大寸法(α)ならびに長さ(l)、図1を参照のこと)。他の実施形態では、インプラント内のコイルは様々な寸法を有してもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のより小径のコイルが、インプラント内の1つまたは複数のより大きいコイル内に位置付けられるとともに囲まれる。
【0023】
さらに他の実施形態では、所与のコイルにおける寸法のうちの1つまたは複数は変えてもよく、たとえば、コイルの外径(D1)および/または内径(D2)は、コイルの長さにわたって変えてもよい。一実施形態では、コイルが円形のらせんコイルであり、D1=D2(本明細書ではDと称される)である場合、直径(D)は、コイルの中央において直径が最も大きく、コイルの端のそれぞれにおいて直径が最も小さい状態で、テーパー状になる。別の実施形態では、コイルの直径は、インプラントの前方端においてインプラント内の1つまたは複数のコイルの直径(D)が最も大きく、インプラントの後方端において直径が最も小さい状態で、テーパー状になる。さらに他の実施形態では、インプラント内の1つまたは複数のコイルの最大の直径は、インプラントの後方端にあり、最小の直径はインプラントの前方端にある。さらに他の実施形態では、コイルの最大の直径(D)は、インプラントの1つの端付近に位置付けてもよいが、正確にインプラントの端には位置付けられなくてもよい。たとえば、コイルの最大の直径(D)は、ALIF等の、椎体間固定スペーサにおけるインプラントの中央とインプラントの前方端との間に位置付けてもよく、コイルが前方端および後方端に達するまで、直径がこの領域から縮小する。この実施形態では、前方端は、後方端よりも大きい直径(D)を有する。
【0024】
さらに、ピッチを、コイルの長さにわたって、たとえば端のそれぞれにおいて変えてもよく、コイルは、巻線のそれぞれが近接する巻線に接触するように、きつく巻き付けてもよい。
【0025】
インプラント内の1つまたは複数のコイル、コイルのセットまたはコイルの群は、インプラントの下側面または上側面に位置付けられるコイルの部分に通常は対応する、1つまたは複数の平坦な部分を含んでもよい。1つまたは複数のコイルの外側表面は、インプラ
ントが患者の体に埋め込まれるときに隣接する骨表面の形状に一致するように構成してもよい。
【0026】
コイルの典型的な長さは、インプラントのサイズ、および、インプラント内のコイルの位置に依存する。たとえば、インプラントを形成するように複数回巻き付くコイルは、極めて長いものとすることができる。長さは、5mm~100mmに及ぶことができる。しかし、より短いかまたはより長い長さを有するコイルを使用してインプラントを形成してもよい。
【0027】
インプラント内のコイルを形成する材料の断面の最大寸法(α)は、それぞれのコイルまたはコイルのセットもしくは群について同じであるか、または、コイルまたはコイルのセットもしくは群間で変えることができる。さらなる異なるコイルは、異なる断面形状または同じ断面形状を有することができる。
【0028】
インプラント内のコイルを形成する材料の直径(d)は、それぞれのコイルまたはコイルのセットもしくは群について同じであるか、または、コイルまたはコイルのセットもしくは群間で変えることができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、外側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料は、内側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料の直径(dic)よりも大きい直径(dec)を有する。他の実施形態では、外側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料は、内側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料の直径(dic)よりも小さい直径(dec)である。さらに他の実施形態では、decおよびdicは等しい。好ましくは、外側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料は、内側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料の直径(dic)以上である直径(dec)を有し(dec≧dic)、より好ましくは、decはdicよりも大きい。
【0030】
通常、コイルを形成する材料の直径(d)は、約0.25mm~約5mm、好ましくは1mm~3mmに及ぶ。
【0031】
通常、ピッチは約2mm~約30mmに及ぶ。
【0032】
インプラントを形成するのに使用されるコイルの好適な直径(D)は、通常は少なくとも0.7mmであり、任意選択的には直径が少なくとも1mmまたは少なくとも2mmである。しかし、他の直径およびその範囲も想定される。いくつかの実施形態では、コイルの直径(D)は、約1mm~約13mmに及ぶ。くつかの実施形態では、コイルの直径(D)は、コイルの長さに沿って変わる。任意選択的に、直径(D)は、一端における最大の直径から反対端における最小の直径まで、コイルの長さにわたって徐々に変化する。たとえば、一端において、コイルは約1mmの直径(D)を有してもよく、反対端において、コイルは約13mmの直径(D)を有してもよく、直径は、コイルの長さにわたって第1の端から第2の端に増大し、周囲の/隣接する骨の生体構造との接触を増大させる。
【0033】
コイルは、端を含まない連続的な閉ループ等の任意の形態であるか、または、少なくとも第1の端および第2の端を有するコイル(本明細書では「コイル状セグメント」とも称される)であるものとすることができる。「外側コイル」という用語は、インプラントの中央に対してインプラントの最も外側の位置に位置決めされるコイル、コイルの群またはコイルのセットを指す。「内側コイル」という用語は、外側コイルに対してインプラントの中央に位置付けられるかまたは交差するものを含む、インプラントの中央の最も近くに/より近くに位置決めされる任意のコイル、コイルの群またはコイルのセットを指す。
【0034】
「コイル状セグメント」という用語は、1つまたは複数のコイル、好ましくはコイルのセットにおける2つ以上の合同コイルまたはコイルの群における2つ以上のコイルから形成される任意の幾何学的形状のセグメントを指す。好適な幾何学的形状は、限定はされないが、円、長円、直線、および、通常は1つまたは複数の湾曲した部分を含み、任意選択的には1つまたは複数の湾曲した部分および1つまたは複数の直線的な部分の組み合わせを含む不規則的な形状を含む。「コイル状セグメント」という用語は、中断ループ、すなわち、プレートもしくは外周リング、または、隣接するコイルもしくはコイルのセットもしくは群と交差する、その他の部分では連続的なループを含む。それぞれのコイル状セグメントは、少なくとも第1の端および第2の端を有する。「外側コイル状セグメント」という用語は、インプラントの中央に対してインプラントの最も外側の位置に位置決めされるコイル状セグメントを指す。「内側コイル状セグメント」という用語は、外側コイル状セグメントに対してインプラントの中央の最も近くに/より近くに位置決めされる任意のコイル状セグメントを指す。
【0035】
円弧の形態であるコイル状セグメントは、本明細書では、多くの場合に「コイル状円弧」と称される。円弧は、任意の曲線の任意の部分における任意の円の外周の任意の部分を表してもよい。コイル状円弧は通常、第1の端および第2の端を有する。コイル状円弧の第1の端および第2の端は、任意の曲線の任意の部分における任意の円の外周の任意の部分に沿って位置決めされてもよい。曲線は凹状または凸状であってもよい。「外側コイル状円弧」という用語は、インプラントの中央に対してインプラントの最も外側の位置に位置決めされるコイル状円弧を指す。「内側コイル状円弧」という用語は、インプラントの中央の最も近くに位置決めされるコイル状円弧を指す。「中間コイル状円弧」という用語は、内側コイル状円弧と外側コイル状円弧との間に位置決めされる任意のコイル状円弧を指す。
【0036】
いくつかの実施形態では、インプラントは、重なり合って積み重ねられる複数のコイルを含み、インプラントの、外側側面、すなわち、壁、を画定する。たとえば、外側壁を形成するコイルのそれぞれは、連続的な閉ループの形態であってもよい。いくつかの実施形態では、インプラントの外側壁を形成するコイルのうちの1つまたは複数、任意選択的にすべては、中断ループ等のコイル状セグメントであり、2つ以上の端が、1つのプレートまたは2つ以上のプレートに取り付けられる。また、インプラントの内部は、重なり合って積み重ねられる複数のコイルで満たしてもよい。いくつかの実施形態では、インプラントの内部のそれぞれのコイルは、2つの端を有し、それぞれの端は、1つまたは複数の壁形成コイルに接触する。一実施形態では、インプラントの内部は、連続的な閉ループの形態のコイルも含み、この場合、所与のレベル(level)(すなわち、1個のコイルの幅)
について、外側コイルよりも小さい寸法を有する少なくとも1個のコイルは、外側コイルと同心であり、外側コイル内に位置付けられ、外側コイルに隣接する。任意選択的に、コイルのそれぞれのレベルは、2つ以上の同心のコイルまたはコイルのセットもしくは群を含む。
【0037】
コイル内のおよびコイル間の開口は、埋め込み後の、成長する骨のための開スペースを提供する。任意選択的に、骨移植片代用品または骨移植片材料が、埋め込み前に、埋め込みの時点で、または、埋め込み後でさえも、開口内に存在するかまたは挿入される。いくつかの実施形態では、コイルは、本明細書では中央開口と称される、インプラントの中央に通常は位置付けられる比較的大きい開スペースを画定する。中央開口は、1つの大きい開スペースであってもよい。あるいは、中央開口は、2つ以上の、より小さい開スペースに分けることができる。分けるものは、コイル、通常は複数の積み重ねられたコイルの形態であってもよく、または、任意の他の好適な形状であってもよい。
【0038】
i.量(amount)
コイルの数は、インプラントの用途に応じて変えることができる。
【0039】
a.コイルのセット
本明細書において用いられる場合、「コイルのセット」という用語は、共通のらせん軸または経路に沿って位置合わせされる2つ以上のコイルを指し、この場合、コイルは互いに交差しないかまたは接触しない。本明細書において用いられる場合、「らせん軸」は、コイルの中心にあり、その周りでコイルが回転する(図1において「Z」として特定される)直線を指す。本明細書において用いられる場合、「らせん経路」とは、コイルの中心にあり、その周りでコイルが回転する直線または湾曲した線を指す。いくつかの実施形態では、コイルのセットにおけるコイルは合同である。たとえば、図3Aおよび図3Bは、4個の合同コイル100、100’、100’’および100’’’を含むコイルのセット200を示している。
【0040】
コイルのセットにおけるコイルは通常、互いから等間隔に離間される。たとえば、図3Aにおいて示されているように、4個のコイルがコイルのセットを形成し、この場合、セット内のすべてのコイルは、互いから等間隔に90°離間される。それぞれのコイルの端102は、隣接するコイルの端102’から90°離間して位置付けられる。図3Aにおいて示されているように、端102は端102’および端102’’から90°離間しており、端102’’は端102’’’から90°離間している。同じことが、コイルのセットの反対端において分かる。たとえば、コイル100、100’、100’’および100’’’それぞれの端104、104’、104’’および104’’’を参照のこと。所与の数(n)のコイルの等しい間隔は、360°をnで割ることによって計算することができ、したがって、3個のコイルを含むセットの場合、コイルは120°離間され、6個のコイルを含むセットの場合、コイルは60°離間される。
【0041】
同様に、図6Aにおいて示されているように、2個のコイルがコイルのセットを形成し、この場合、セットにおけるすべてのコイルは互いから180°等間隔に離間される。どちらのコイルも、コイルのセットにおける他方のコイルに接触しない。この実施形態では、コイルのセットは、インプラントの一部を形成するのに使用することができる連続的なループの形態である。
【0042】
いくつかの実施形態では、コイルのセットにおけるコイルは、互いから等間隔で離間されない。
【0043】
b.コイルの群(group)
本明細書において用いられる場合、「コイルの群」という用語は、2つ以上のコイルを指し、この場合、少なくとも1個のコイルが少なくとも別のコイルよりも大きい直径を有し、より小さい直径を有するコイル(「内側コイル」と称される)が、より大きい直径を有する1つまたは複数のコイル(「外側コイル」と称される)の内部にある。2つ以上の内側コイルを囲む2つ以上の外側コイルを含むコイルの群の場合、外側コイルの数は通常、内側コイルの数と同じである。
【0044】
図2は、単一の外側コイル100および単一の内側コイル150を含むコイルの群500を示している。図2において示されているコイルの群は、全部で2個のコイルを含む。
【0045】
コイルの群における外側コイルおよび内側コイルは、好ましくは異なるピッチを有し、最も好ましくは、内側コイルおよび外側コイルは互い違いにまたはオフセットされて位置合わせされ、好ましくは、コイルは、約180°離間するように位置合わせされる。たとえば図2を参照のこと。
【0046】
一定の荷重下での撓みに抵抗する強いインプラントを提供するためにコイルに密なパッキングが必要とされる場合、コイルの数は、約10個~約100個、好ましくは約30個~約60個に及ぶことができる。付加的に、インプラントは、第1のセットの約30個~約60個の外側の合同コイル、および、第2のセットの約30個~約60個の内側の合同コイルを含んでもよい。
【0047】
たとえば、図4Aおよび図4Bは、インプラントを形成するのに使用することができるコイルの群を示している。群600は、第1のセット200の4個の外側らせんコイル100、100’、100’’および100’’’、ならびに、第2のセット400の4個の内側らせんコイル300、300’、300’’および300’’’を含む。コイルの第2のセット400はコイルの第1のセット200の内部にある。それぞれのセットにおけるコイルは合同である。図4Aおよび図4Bにおいて示されているコイルの群は、全部で8個のコイルを含む。
【0048】
任意選択的に、インプラントは、第1のセットのコイルおよび第2のセットのコイル内に1つまたは複数の付加的なセットの合同コイルを含んでもよい(図示せず)。
【0049】
ii.サイズ
インプラント内の異なるコイルは異なる直径を有してもよい。たとえば、コイルの群において、外側コイルは内側コイルよりも大きい直径を有する。
【0050】
付加的に、所与のコイルの直径はコイルに沿って変えてもよく、この場合、最大の直径がコイルの中央にあり、最小の直径が同じコイルの遠位端および近位端にあるといった具合である。あるいは、最大の直径は、コイルの一端に対応してもよく、最小の直径は、コイルの反対端に対応してもよい。
【0051】
iii.形状
コイルのうちの1つまたは複数は、コイルが楕円形のコイルであるように、異なる値を有する外径(D1)および内径(D2)を有することができる。コイルのうちの1つまたは複数は、コイルが円形のらせんコイルであるように、同じ外径および内径を有する。さらに他の実施形態では、所与のコイルにおける寸法のうちの1つまたは複数を変えてもよく、たとえば、コイルの外径(D1)および/または内径(D2)を、コイルの長さにわたって変えてもよい。
【0052】
それぞれのコイルの断面は、任意の好適な形状を有することができる。断面形状は、限定はされないが、円形、楕円形、星形、正方形、矩形、長円形、六角形、八角形および非対称な形状を含む。コイルの断面の最大寸法(α)は、大略的に0.7mm以上である。たとえば、コイルの断面が円の形状である場合、円の直径(d)は通常、0.7mm以下である。たとえば図1を参照のこと。
【0053】
B.インプラントの構造
インプラントは、インプラントの所望の用途に応じて任意の好適な構造を有することができる。
【0054】
通常、インプラントは、互いに隣接するとともに1つまたは複数の交差領域において互いに交差する少なくとも2個のコイル(またはコイルのセットもしくは群)を含む。コイルは、複数の交差領域において、任意選択的には交差領域のアレイに沿って交差してもよい。交差領域は大略的に、椎体間固定スペーサの外側の下側表面または上側表面等の、隣接する骨表面に接触するインプラントの外側表面には位置付けられない。むしろ、交差領域は、インプラントの内部および/またはインプラントの側壁に大略的に位置付けられる
【0055】
一実施形態では、インプラントは、閉ループコイル等の複数のコイルから形成される。通常、インプラントは、2つ以上のレベル(level)を含み、この場合、それぞれのレベ
ルは、2つ以上の閉ループコイルを含む。たとえば、2つ以上の閉ループを含むレベルにおいて、コイルのセットまたは群は、1個のコイルが他のコイルの内部にある状態で位置合わせされてレベルを形成する同心の閉ループである。通常、それぞれの閉ループは、コイルのセットの形態の2つ以上の合同コイルを含む。任意選択的に、インプラントは、1つまたは複数のプレート、および、1つまたは複数のセットの中断ループを含み、この場合、コイルの一端がプレートの一方の側に接触し、同じコイルの別の端が、同じプレートの別の側または第2のプレートの側に接触する。
【0056】
代替的な実施形態では、インプラントは、コイル状セグメントの形態の、任意選択的にはコイル状円弧の形態等の、さらに任意選択的には1つまたは複数のプレートに接触する、複数のコイルを含む。
【0057】
代替的な実施形態では、インプラントの側壁は複数の積み重ねられた閉ループを含み、インプラントの内側部分は、コイルのスタックから形成される。コイルのそれぞれのスタックの中心は通常、スタックにおける他のコイルよりも大きい直径を有する。通常、コイルのスタックを形成するコイルは、2つ以上のコイルの複数のセットまたは群と積み重ねられる、2つ以上のコイルのセットまたは群の形態である。
【0058】
またさらなる代替的な実施形態では、インプラントは、少なくとも2個のコイル、ならびに、コイル間および/またはコイル内の開口を含む複数のコイルまたはコイルのセットを備え、この場合、インプラントは、1つまたは複数の外側壁、上側表面および下側表面、ならびに、中央支持部分を備える。中央支持部分は、外側壁の内部にある。上側表面および下側表面は、複数のコイルまたはコイルのセットから形成される。外側壁は、交差領域における2つ以上の外側コイルまたは外側コイルのセットの交差から形成される。外側壁は好ましくは、平滑な外周リングの形態である。
【0059】
好ましい実施形態では、インプラントは、1つまたは複数の対称面を中心に対称である。好ましい実施形態では、インプラントは、正中面Mおよび横断面Tの双方を中心に対称である。
【0060】
いくつかの実施形態では、インプラントの外側面および内側面は平滑ではなく、むしろ、テクスチャー加工されているかまたは多孔質である。しかし、通常は、外周リング、および、外周リングに取り付けられるかまたは外周リングに組み込まれるプレート等の側壁は平滑であり、すなわち、テクスチャー加工されずおよび/または多孔質ではない。
【0061】
1.側壁
インプラントの外側表面は大略的に、1つまたは複数の側壁、通常は4個の側壁、または、5個以上の側壁、上側の外側表面および下側の外側表面を含む。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の側壁は複数のコイルから形成され、この場合、コイルは、閉ループまたは中断ループの形態である。たとえば、閉ループまたは中断ループ等の複数のコイルは、重なり合って積み重ねられ、インプラントの側壁を形成してもよい。いくつかの実施形態では、1つまたは複数の側壁は、任意選択的には1つまたは複数のコイル状円弧の形態の、複数のコイル状セグメントから形成される。
【0062】
任意選択的に、側壁は、インプラントの挿入中の組織への損傷を防止するように実質的に平滑である。
【0063】
いくつかの実施形態では、側壁は、平滑な外周リングまたは2つ以上の外周リングセグメントの形態である。平滑な外周リングは、嵌め込み中にインプラントにさらなる強度を与え、嵌め込み力を分散させることを助ける。たとえば、外側コイルまたはコイルのセットが骨端輪に載る椎体間固定スペーサにおけるように、外側のセットのコイルがほとんどの圧負荷を支えることが期待されるインプラントでは、外周リングは、外側のセットのコイルに付加的な軸方向の機械的強度を加える。付加的に、平滑な外周リングによって提供される平滑な表面は、嵌め込み段階を含む配置の種々の段階においてインプラントが組織と接触するときに、近傍の組織のせん断を最小限に抑えることができる。
【0064】
2.プレート
インプラントの側壁は、1つまたは複数のプレートを含んでもよい。いくつかの実施形態では、側壁のうちの1つまたはその一部が、インプラントの残りの部分と一体であるプレートに置換される。
【0065】
「プレート」という用語は、本明細書において用いられる場合、外側表面に位置付けられるかまたはインプラントの外側表面の一部もしくはすべてを形成するインプラントの一部を大略的に指す。プレートは、平坦なまたは丸みを帯びた表面であるものとすることができる。プレートは大略的に、1つまたは複数のコイルからは形成されない。
【0066】
2つ以上の外側壁を含む実施形態では、任意選択的に、プレートのうちの1つは、インプラントの壁のうちの1つを画定し、インプラントの2個の他の壁に接続される。いくつかの実施形態では、外側壁は、インプラントの前方端の前方プレートおよびインプラントの後方端の後方プレートを含む外周リングの形態である。
【0067】
プレートは、インプラントに存在する場合、1つまたは複数のコイルと交差し、側壁のうちの1つもしくは複数、または、側壁の一部を形成してもよい。
【0068】
3.開スペース
本明細書において記載されるインプラントは、インプラントの中央、コイル間および/もしくはコイル内、ならびに/または、コイルと中央支持部分との間等における開スペースを含み、インプラントにおけるおよびインプラントを通した骨成長を促進する。開スペースの一部またはすべては、任意選択的に、患者の部位におけるインプラントの挿入前または挿入後に、骨移植片または骨移植片代用品で満たされ、骨成長を促進する。
【0069】
任意の特定のインプラント内の開スペースの総体積は、インプラントの全体的な寸法、ならびに、コイル、中央支持体(存在する場合)、前方プレート、後方プレート等を含むインプラント内の個々の構成要素のサイズおよび寸法に依存する。空隙の体積は通常、インプラントの体積の約20%~80%に及ぶ。任意選択的に、インプラントの空隙の体積は、インプラントの体積の少なくとも20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%または80%である。ALIFインプラント等の椎体間固定スペーサの場合に好ましくは、パーセント空隙体積は、インプラントの総体積の少なくとも約25%、より好ましくは少なくとも約40%、および、インプラントの総体積の最大でも80%であり、好ましくは、空隙の体積は、約25%~75%、より好ましくは約40%~75%に及ぶ。
【0070】
4.インプラントの様々な用途
脊柱において使用されるインプラントは、脊柱内、通常は2つの椎体間に挿入するのに好適な全体的な寸法を有する。インプラントの形状および寸法は、インプラントが挿入される部位に依存する。たとえば、ALIFデバイスの場合、インプラントは通常、18m
m以上、好ましくは約20mm~約40mmの前後深さ、約24mm~約46mm等の24mm以上の横幅、および、6mm~60mmに及ぶ(その最高点における)高さを有する。インプラントを形成するのに使用されるコイルの好適な直径は通常、直径が少なくとも0.79mmである。
【0071】
i.閉ループのスタックから形成される壁によって囲まれる積み重ねられたコイルの列を有するインプラントの実施形態
いくつかの実施形態では、インプラントの内側部分は通常、積み重ねられたコイルの列で満たされる。積み重ねられたコイルのそれぞれの列において、コイルのすべては、単一の軸(z)に沿って位置合わせする。それぞれの列におけるコイル(またはコイルのセット)の数は、同じであってもよく、または異なっていてもよい。付加的に、インプラントの内部を形成する列のそれぞれにおけるコイル(またはコイルのセット)の数は、側壁を形成するように積み重ねられるコイル(またはコイルのセット)の数と同じであってもよい。複数の列の積み重ねられたコイルの上部および下側部分は、上側の外側表面および下側の外側表面をそれぞれ形成する。通常、複数の列の中央の列において、中央のコイル(コイルのセットまたはコイルの群)は、同じ列における他のコイルよりも大きい直径を有する(本明細書では「中央支持コイル」850と称される)。3Dプリントプロセスは、下から上にまたは上から下にインプラントを構築する(重なり合う層を構築するために支持構造を必要とするため)。
【0072】
コイルのパッキング密度は、インプラントの用途に応じて変わる。
【0073】
図5A図5Dにおいて示されているように、インプラント1000は、4個の側壁1100、1200、1300および1400ならびに内側部分1600を含む。
【0074】
側壁は、複数の積み重ねられた閉ループコイルから形成される。たとえば、図5A図5Cにおいて示されているインプラントは、6列のセットの閉ループコイルを含み、この場合、コイルのそれぞれのセット800は、2個の合同コイル100および700を含む。
【0075】
積み重ねられたコイルの1つの列1700のみが、見やすくするために図5A図5Cにおいて示されているインプラントの内側部分1600において示されている。図面に示されているように、上側の外側表面1800および下側の外側表面(図示せず)は、コイルの列1700の上側部分および下側部分によって画定される。しかし、通常は、インプラントは、複数の列の積み重ねられたコイルを含み、この場合、列のそれぞれの上側部分は、完全な上側の外側表面を形成し、列のそれぞれの下側部分は、完全な下側の外側表面を形成する。
【0076】
側壁と同様に、コイルの列1700は好ましくは、コイルのセット6個のスタックを含み、この場合、コイルのそれぞれのセット900’および900’’は、2個の合同コイル100’および700’を含む。それぞれのコイルの端は、側壁1100または1300の内側部分1110および1310にそれぞれ取り付けられる。任意選択的に、コイルのセットを含むスタックの代わりに、スタックは、図3A図3Bおよび図4A図4Bにおいて示されているような単一のコイルもしくはコイルの群、または、コイルのそのようなセットおよび群の組み合わせもしくは変形を含んでもよい。
【0077】
ii.複数の閉ループコイルおよび/または中断ループから形成されるインプラント
図7Aおよび図7B図9A図9Dおよび図10A図10Dにおいて示されているような別の実施形態では、インプラントは、側壁を形成する積み重ねられたループ、ならびに、インプラントの内部とともにインプラントの上側表面および下側表面を形成する実
質的に同心のループの形態等の、複数の閉ループコイルおよび/または中断ループを含む。
【0078】
インプラントは、インプラントの用途に依存する任意の好適なサイズおよび形状を有することができる。インプラントは、複数の側壁、通常は少なくとも4個の側壁、任意選択的には5個以上の側壁、1つの上側表面および1つの下側表面を含む。閉ループコイルは通常、コイルのセットまたはコイルの群の形態の2つ以上のコイルを含む。好ましい実施形態では、閉ループコイルのそれぞれはコイルのセットである。インプラントは好ましくは、閉ループコイルの2つ以上のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルは、少なくとも1つの、および好ましくは2つ以上の閉ループコイルを含む。好ましい実施形態では、それぞれのレベルは複数の同心の閉ループコイルを含み、この場合、最も外側の閉ループコイルは、最も大きい寸法(たとえば直径)を有し、インプラントの内部に向かって移動するそれぞれの隣接する閉ループコイルの寸法は、隣接する外側の閉ループコイルよりも小さい。
【0079】
図7Aおよび図7Bにおいて示されているように、インプラント2000は、4個の側壁2100、2200、2300および2400、1つの上側表面2600ならびに1つの下側表面2700を含む。
【0080】
側壁は、複数の積み重ねられた閉ループコイルの外側表面によって画定される。たとえば、図7Aおよび図7Bにおいて示されているインプラントはコイルの3個のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルはコイルのセットを3個含み、それぞれのセットは2個の合同コイルを含む。
【0081】
a.閉ループの形態のコイルのセット
連続的な閉ループの形態のコイルの単一のセット800が、見やすくするために図6A図6Dにおいて示されている。図6A図6Dにおいて示されているように、コイルのそれぞれのセット800は、2個の合同コイル100および700を含む。それぞれのセットにおけるコイルの数は、単に例示目的であり、当業者は、それぞれのセットが同じ数の合同コイルまたは異なる数の合同コイルを有することができることを理解するであろう。付加的に、それぞれのセットにおける合同コイルの数は、それぞれのセットにおいて少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個以上の合同コイル等、必要に応じて変えることができる。それぞれのセットにおける15個以上、20個以上またはさらにより多い数等の、合同コイルの他の量も想定される。
【0082】
単一の閉ループの湾曲が、側面図(図6Cおよび図6D)において分かる。いくつかの実施形態では、コイルのそれぞれのセットは、インプラントの上側表面または下側表面に隣接することになる体内の表面の凸状部または凹状部に大略的に対応するプロファイルを有してもよい。たとえば、図6Cおよび図6Dにおいて示されているように、閉ループは、凸状面または凹状面のプロファイルを有してもよい。凸状面の形状は、脊椎固定インプラントに特に有用である。
【0083】
いくつかの実施形態では、上側表面または下側表面のみが、体内の隣接する表面の凸状部または凹状部に対応するプロファイルを有する。たとえば、インプラントの上側表面または下側表面を形成する、レベルにおけるコイルの1つまたは複数のセットは、インプラントの上側表面が通常のコイルよりも平坦であり、椎体の端等の隣接する凹状面に大略的に対応するように、変更された形状を有してもよい。
【0084】
b.同心のコイルのレベル
インプラントは、任意の好適な数のレベルを有してもよく、それぞれのレベルは、任意
の好適な数のコイルの同心のループを含んでもよい。レベルの好適な数は、ループの半径およびインプラントの全体的なサイズに応じて、2個~100個またはそれ以上に及ぶ。通常、脊椎インプラントの場合、レベルの数は、2個~約40個、好ましくは2個~30個、より好ましくは2個~約10個、好ましくは2個~6個に及ぶ。
【0085】
同心のコイル(またはコイルの同心のセット)の1つのレベル2800のみが、見やすくするために図8A図8Dにおいて示されている。これらの図において示されているように、レベルは、コイルのセット3個、2810、2820および2830、から形成され、この場合、コイルのそれぞれのセットは2個の合同コイル、たとえばセット2810における2812および2814を含む。それぞれのレベルにおけるコイルのセットの数は、単に例示目的であり、当業者は、それぞれのレベルが同じ数の同心のコイルまたは異なる数の同心のコイルを有することができることを理解するであろう。付加的に、それぞれのレベルにおける同心のコイルの数は、必要に応じて変えることができる。たとえば、それぞれのレベルは、少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個以上の同心のコイルを含むことができる。それぞれのレベルにおける15個以上、20個以上またはより多くの数等の、同心のコイルの他の量も想定される。
【0086】
上側の外側表面2850および下側の外側表面(図示せず)は、コイルのレベル2800の上側部分および下側部分によって画定される。
【0087】
所与のレベル内または隣接するレベルにおけるコイルの隣接するセットにおけるコイルは、一定の間隔で、すなわち、コイル2810の回転内で同じ角度で、交差領域において互いに交差する。
【0088】
図8Aおよび図8Cにおいて示されているように、コイルの外側のセット2810におけるコイル2812および2814は、交差領域2826a、2826bおよび2826cにおいて、コイルの隣接するセット2820におけるコイル2822および2824と一定の間隔で交差する。交差領域は、それぞれの接続コイルに対して同じ相対的な位置に位置付けられる。たとえば、接続コイル2812および2822は、2812が0°位置にあり、2822が180°位置にあるときに、交差領域において接続する。同様に、接続コイル2814および2824は、2814が0°位置にあり、2824が180°位置にあるときに、交差領域において接続する。
【0089】
c.両凸インプラント
通常、インプラントは、同心のコイルの複数のレベルを含み、内側のレベルそれぞれの上側部分は、上記で説明したように、規則的な交差領域においてコイルの隣接するレベルの下側部分と交差する。図7Aおよび図7Bにおいて示されているように、インプラントは、同心の閉ループの3個のレベル2800、2900および3000を含む。インプラントにおけるレベルの数は、単に例示目的であり、当業者は、それぞれのインプラントが、インプラントのサイズおよびインプラントにおけるコイルのサイズに応じて、異なる数のレベルを有することができることを理解するであろう。たとえば、インプラントにおけるレベルの数は、10個以上、15個以上、20個以上または最高で40個のレベル等の、2個以上であるものとすることができる。いくつかの実施形態では、インプラントは、最高で100個または最高で1000個等の、より多くの量のレベルを含んでもよい。
【0090】
それぞれのレベルにおける外側の閉ループ(2810、2910および3010)を見ると、コイルの外側のセット2910は、隣接するレベルにおけるコイルの外側のセット2810および3010と一定の間隔で接続する2個のコイル2912および2914を含む。たとえば、コイルの外側のセット3010におけるコイル3012および3014のそれぞれは、コイルに沿う同じ相対的な位置に一定の間隔で位置付けられる交差領域3
026a、3026bおよび3026cにおいて、コイルの外側のセット2910におけるコイルのうちの1つに接続する。同様に、コイルの外側のセット2810におけるコイルのそれぞれは、コイルに沿う同じ相対的な位置に一定の間隔で位置付けられる交差領域2926a、2926b、2926cおよび2926dにおいて、コイルの外側のセット2910におけるコイルのうちの1つに接続する。
【0091】
iii.複数のコイル状円弧から形成されるインプラント
図11A図11Eにおいて示されているような別の実施形態では、インプラントは、側壁と、インプラントの内部とともにインプラントの上側表面および下側表面を形成する実質的に同心のコイル状円弧とを形成する積み重ねられたコイル状円弧の形態等の、複数のコイル状円弧を含む。
【0092】
コイル状円弧の代替として、任意の幾何学的形状のコイル状セグメントをインプラントにおいて使用してもよい。
【0093】
インプラントは、インプラントの用途に依存する任意の好適なサイズおよび形状を有することができる。インプラントは、複数の側壁、通常は少なくとも4個の側壁、任意選択的には5個以上の側壁、1つの上側表面および1つの下側表面を含む。コイル状円弧は通常、コイルのセットまたはコイルの群の形態の2つ以上のコイルを含む。好ましい実施形態では、コイル状円弧のそれぞれはコイルのセットである。インプラントは好ましくは、コイル状円弧の2つ以上のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルは、少なくとも1つの、および好ましくは2つ以上のコイル状円弧を含む。好ましい実施形態では、それぞれのレベルは複数の同心のコイル状円弧を含み、この場合、外側コイル状円弧は、最も大きい寸法(たとえば半径)を有し、内側コイル状円弧の寸法は最小である。同様に、それぞれの中間コイル状円弧は、内側コイル状円弧よりも大きい半径を有し、中間コイル状円弧の半径は、インプラントの中央に対して外方に移動するにつれて増大する。
【0094】
いくつかの実施形態では、インプラントは、少なくとも2個の合同コイル、ならびに、コイル間および/またはコイル内の開口を含む複数のコイルまたはコイルのセットを含み、この場合、インプラントは、外側の側壁、上側表面および下側表面ならびに内側部分を含み、この場合、内側部分は外側の側壁内にあり、この場合、外側の側壁、上側表面および下側表面は、複数のコイルまたはコイルのセットから形成され、この場合、側壁は、複数のコイルまたはコイルのセットのスタックから形成され、この場合、コイルまたはコイルのセットは、コイル状円弧の形態である。
【0095】
任意選択的に、インプラントの内側部分は、積み重ねられたコイルまたは積み重ねられたコイルのセットの複数の列を含む。任意選択的に、それぞれの列におけるコイルまたはコイルのセットの数は、外側の側壁を形成するコイルのスタックにおけるコイルまたはコイルのセットの数と同じである。
【0096】
インプラントは1つまたは複数のプレートをさらに含んでもよく、この場合、1つまたは複数のプレートはインプラントの壁と一体である。任意選択的に、プレートのうちの1つは、インプラントの壁のうちの1つとして働き、その側部がインプラントの他の壁に接続される。
【0097】
いくつかの実施形態では、コイルまたはコイルのセットのうちの1つまたは複数は、コイルの長さにわたって変わる直径(D)を有する。任意選択的に、直径(D)は、インプラントの前方端において最も大きく、後方端において最も小さい。他の実施形態では、直径(D)は、インプラントの中央において最も大きく、インプラントの中央からインプラントの前方端および後方端に向かって移動するにつれて縮小する。いくつかの好ましい実
施形態では、インプラントは、前方経路腰椎椎体間固定(ALIF)デバイスである。
【0098】
図11A図11Eにおいて示されているように、インプラント6000は、コイル状円弧によって画定される側壁ならびに上側表面および下側表面を含み、コイル状円弧の外側のセット6100、6100’は、インプラントの正中面Mを対称面として、互いに反対に対称である。インプラントは、1つのレベル6710がインプラントの横断面Tに沿って他のレベル6720の反対に対称であるように、横断面Tにおける別の対称面を有する。
【0099】
側壁は、コイル状円弧の複数のセットの外側表面によって画定される。たとえば、図11A図11Eにおいて示されているインプラントは2個のレベル6710および6720を含み、この場合、それぞれのレベルはコイル状円弧のセットを6個含み、正中面Mの一方の側の1つのレベルにおける3個のセット、および、正中面Mの他方の側の他の3個のセットを有する。
【0100】
a.コイル状円弧のセット
図11A図11Eにおいて示されているように、コイルのそれぞれのセット6100は、2個の合同コイル6110および6120を含む。それぞれのセットにおけるコイルの数は、単に例示目的であり、当業者は、それぞれのセットが同じ数の合同コイルまたは異なる数の合同コイルを有することができることを理解するであろう。それぞれのセットにおける合同コイルの数は、それぞれのセットにおける少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個以上の合同コイル等、必要に応じて変えることができる。それぞれのセットにおける15個以上、20個以上またはより多くの数等の、合同コイルの他の量も想定される。
【0101】
いくつかの実施形態では、コイル状円弧のそれぞれのセットは、インプラントの上側表面または下側表面に隣接することになる体内の表面の凸状部または凹状部に大略的に対応するプロファイルを有してもよい。たとえば、図11Eにおいて示されているように、湾曲した円弧は、典型的なALIFインプラントのプロファイルを有してもよい。この形状は、脊椎固定インプラントに特に有用である。
【0102】
いくつかの実施形態では、上側表面または下側表面のみが、体内の隣接する表面の凸状部または凹状部に対応するプロファイルを有する。たとえば、インプラントの上側表面または下側表面を形成するレベルにおけるコイルの1つまたは複数のセットは、インプラントの上側表面が通常のコイルよりも平坦であるかまたはより湾曲しているように、変更された形状を有してもよい。
【0103】
b.コイル状円弧のレベル
インプラントは、任意の好適な数のレベルを有してもよく、それぞれのレベルは、任意の好適な数の同心のコイル状円弧を含んでもよい。たとえば、レベルの数は、円弧の半径およびインプラントの全体的なサイズに応じて、2個~1000個またはそれ以上に及んでもよい。脊椎インプラントの場合に通常は、レベルの数は、2個~約30個、好ましくは2個~20個または2個~10個に及ぶ。
【0104】
これらの図において示されているように、レベル6710は、コイル状円弧のセット3個、6100、6120および6130、から形成され、この場合、コイル状円弧のそれぞれのセットは、2個の合同コイル、たとえばセット6100における6110および6120を含む。それぞれのレベルにおけるコイル状円弧のセットの数は、単に例示目的であり、当業者は、それぞれのレベルが同じ数の同心のコイル状円弧または異なる数の同心のコイル状円弧を有することができることを理解するであろう。付加的に、それぞれのレ
ベルにおける同心のコイル状円弧の数は、必要に応じて変えることができる。たとえば、それぞれのレベルは、少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個以上の同心のコイル状円弧を含むことができる。それぞれのレベルにおける15個以上、20個以上またはより多くの数等の、同心のコイル状円弧の他の量も想定される。
【0105】
上側の外側表面6510および下側の外側表面6530は、コイル状円弧のレベル6710および6720の、合同コイル6110、6120、6210、6220、6310および6320の上側表面6112a、6112b等、6122a、6122b等、6212a、6212b等、6222a、6222b等、ならびに、合同コイル6110’’、6120’’、6210’’、6220’’、6310’’および6320’’の下側表面6112a’’、6112b’’等、6122a’’、6122b’’等、6212a’’、6212b’’等、6222a’’、6222b’’等、および、6312a’’、6312b’’等、6322a’’、6322b’’によって画定される。
【0106】
所与のレベル内または隣接するレベルにおけるコイル状円弧の隣接するセットにおけるコイルは、交差領域において互いに交差する。図11Eにおいて示されているように、第1のレベル6710におけるコイル状円弧6100のコイル6110および6120は、交差領域6520a、6520bにおいて、第2のレベル6720におけるコイル状円弧6100’’のコイル6110’’および6120’’と交差する。また、コイル状円弧6100のコイル6110および6120は、交差領域6250a、6250b等において、同じレベル6710におけるコイル状円弧6200のコイル6210および6220と交差する。
【0107】
c.椎間インプラント
図11A図11Eにおいて示されているような一実施形態では、インプラントは、それぞれのレベルにおける複数のコイル状円弧、すなわち、外側コイル状円弧6100、6100’、中間コイル状円弧6200、6200’および内側コイル状円弧6300、6300’、を含む。コイル状円弧は2個の合同コイルから形成される。たとえば、外側コイル状円弧6100は、2個の合同コイル6110および6120から形成され、中間コイル状円弧6200は、2個の合同コイル6210および6220から形成され、内側コイル状円弧6300は、2個の合同コイル6310および6320から形成される。
【0108】
インプラントが正中面Mによって分けられた場合のレベル6710の一方の半体を参照すると、半体6910は、同心の配置で配置される、外側コイル状円弧6100、中間コイル状円弧6200および内側コイル状円弧6300から形成される3個の交差するコイル状円弧を含む。レベルの第2の半体6920は、第1の半体6910の鏡像である。ともに、双方の半体6910および6920の相互接続するコイル状円弧は、レベル6710を形成する。
【0109】
図11A図11Eにおいて示されているインプラントは、対向する同心のコイル状円弧の2個のレベル、すなわち、上側レベル6710および下側レベル6720を含む。まとめて、インプラントのレベルは6700である。下側レベル6720は、インプラントの横断面Tに沿う上側レベル6710の鏡像である。この実施形態では、インプラントは、正中面Mおよび横断面Tに沿って対称である。
【0110】
インプラントの上側表面および下側表面は、インプラントが患者の体内にあるときに隣接する椎骨終板の形状に一致する、すなわち篏合する、任意の形状であるものとすることができる。たとえば、上側表面および/または下側表面は、形状が凸状、凹状または両凸等であるものとすることができる。これは、椎間板腔におけるインプラントの確実で密な
フィットを提供する。この実施形態では、合同コイル6110、6120、6210、6220、6310および6320は、平坦化された上側表面6112a、6112b等、6122a、6122b等、6212a、6212b等、6222a、6222b等を含み、インプラントの上側表面6510をまとめて形成する。同様に、下側レベル6720では、外側コイル状円弧6100’’を形成する合同コイル6110’’、6120’’、中間コイル状円弧6200’’を形成する合同コイル6210’’、6220’’、および、内側コイル状円弧(図示せず)の2個の合同コイルは、平坦化された下側表面6112a’’、6122a’’等を含む。下側レベル6720のコイル状円弧におけるコイルの平坦化された表面は、インプラントの下側表面6530をまとめて形成する。
【0111】
インプラントは、前方プレート6600および後方プレート6400も含む。コイルは、それらの接続端を介してこれらのプレートの双方に接続する。たとえば、コイル6110は、接続端6111がプレート6400の内側に接続し、コイル6120は、接続端6121がプレート6400の内側に接続する。前方プレート6600は、挿入器具、骨移植片展開器具または隣接する骨生体構造への別個の固定具を受け入れるように構成されている穴6620を含む。インプラントの前方Aから見て、外側コイル状円弧6100、6100’、中間コイル状円弧6200、6200’、および、内側コイル状円弧6300、6300’は、前方プレート6600から後方プレートに向かって湾曲して延びる。インプラントの後方Pにおいて、外側コイル状円弧6100の合同コイル6110および6120は、接続端6450a、6450b等において後方プレート6400に合流する。インプラントの後方Pにおいて、中間コイル状円弧6200の合同コイル6210および6220、ならびに、内側コイル状円弧6300の合同コイル6310および6320は、接続端6420a、6420b、6420cにおいて、正中面Mに沿ってそれらのそれぞれの鏡像の合同コイルに合流する。コイルが前方プレート6600から後方プレート6400に向かって延びるにつれて、コイルの直径(D)は低減し、インプラントの後方Pにおいて最小の直径に達する。
【0112】
図11A図11Cにおいて示されているように、インプラントは、インプラントの中央に大きい開スペース6830を含んでもよい。大きい開スペース6830の一部またはすべては、任意選択的に骨移植片または骨移植片代用品で満たされ、骨成長を促進する。インプラント6000は、外側コイル状円弧6100の内部および周りに形成される、開スペース6820a、6820b等、まとめて6820、および、開スペース6810a、6810b等、まとめて6810も含む。開スペース6820、6810の任意の部分またはすべてを、任意選択的に骨移植片または骨移植片代用品で満たし、骨成長を促進してもよい。
【0113】
iv.複数の中断ループから形成されるインプラント
図12A図12Eにおいて示されているような別の実施形態では、インプラントは、側壁を形成する積み重ねられた中断ループ、ならびに、インプラントの内部とともにインプラントの上側表面および下側表面を形成する実質的に同心のループの形態等の、複数の中断ループを含む。任意選択的に、インプラントは、通常は内側コイルまたはコイルの内側のセットもしくは群として、任意選択的には1つまたは複数の中間のコイル、または、コイルの中間のセットもしくは群としても、1つまたは複数の閉ループコイルも含む。
【0114】
インプラントは、インプラントの用途に依存する、任意の好適なサイズおよび形状を有することができる。インプラントは、複数の側壁、通常は少なくとも4個の側壁、任意選択的には5個以上の側壁、1つの上側表面および1つの下側表面を含む。中断ループは通常、コイルのセットまたはコイルの群の形態の2つ以上のコイルを含む。好ましい実施形態では、中断ループのそれぞれはコイルのセットである。
【0115】
インプラントは好ましくは、コイルの2つ以上のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルは、少なくとも1つの、および、好ましくは2つ以上の中断ループを含む。好ましい実施形態では、それぞれのレベルは複数の同心の中断ループを含み、この場合、外側のループは最大の寸法(たとえば直径)を有し、内側のループは最小の寸法を有する。任意の内側のループは、存在する場合、内側のループよりも大きい直径を有するが、外側のループよりも小さい直径を有し、直径は、ループがインプラントの内部に向かって移動するにつれて縮小する。
【0116】
図12A図12Eにおいて示されているように、インプラント7000は、ケージと一体化されているとともに、患者へのケージの挿入を容易にするように構成されている前方プレート7600、および、通常は丸みを帯びた端を有する楔の形状の後方プレート7400を含む。これらの図において、インプラントは、中断ループの同心のセットの2個のレベル(7710および7720)を含み、この場合、それぞれのレベルは、中断ループのセット2個(上側レベル7710における7810および7820、ならびに、下側レベル7720における7810’および7820’)を含み、それぞれのセットは、2個の合同コイル(中断ループの外側のセット7810をまとめて形成する7812および7814、ならびに、中断ループの内側のセット7820をまとめて形成する7822および7824)、上側表面7850ならびに下側表面7830を含む。インプラントは、前方端7200および後方端7300を有する。インプラントは、前方端7200および後方端7300において異なる高さを有してもよい。通常、インプラントの形状は、コイルの直径Dにおける変化とともに変化する。
【0117】
a.閉ループおよび/または中断ループの形態のコイルのセット
連続的な閉ループの形態の、まとめてレベル7710を形成するコイルのセット2個、7810および7820が、見やすくするために図13Aおよび図13Bにおいて示されている。図13Aおよび図13Bにおいて示されているように、コイルのセット7810は、2個の合同コイル7812および7814を含み、コイルのセット7820は、2個の合同コイル7822および7824を含む。それぞれのセットにおけるコイルの数は、単に例示目的であり、当業者は、それぞれのセットが同じ数の合同コイルまたは異なる数の合同コイルを有することができることを理解するであろう。付加的に、それぞれのセットにおける合同コイルの数は、それぞれのセットにおいて少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個以上の合同コイル等、必要に応じて変えることができる。それぞれのセットにおける15個以上、20個以上またはさらにより多い数等の、合同コイルの他の量も想定される。
【0118】
単一の閉ループの湾曲が、側面図(図13B)において分かる。いくつかの実施形態では、コイルのそれぞれのセットは、インプラントの上側表面または下側表面に隣接することになる体内の表面の凸状部または凹状部に大略的に対応するプロファイルを有してもよい。この実施例では、コイルのセットは、可変の直径Dを有するコイルから形成され、それによって、インプラントの前方端7200’におけるコイルは、インプラントの後方端7300’におけるコイルよりも大きい直径を有し、インプラントは、前方端から後方端に直径がテーパー状になる。最大の直径Dは、最大で13mm、最大で9mm、最大で8mm、最大で7mm、最大で6mm、好ましくは5mmであってもよく、所与のコイルにおける最小の直径(D)は、コイルの最大の直径よりも小さく、好ましくは0.7mm~4mm、または、約1mm、より好ましくは2mmに及ぶ。たとえば、図12Eにおいて示されているように、インプラントは楔の形状を有してもよい。この形状は、脊椎固定インプラントに特に有用である。
【0119】
いくつかの実施形態では、インプラントの上側表面または下側表面は、体内の隣接する表面の凸状部または凹状部に対応するプロファイルを有する。たとえば、インプラントの
上側表面または下側表面におけるコイルの1つまたは複数のセットは、インプラントの上側表面が通常のコイルよりも平坦であり、椎体の端等の隣接する凹状面に大略的に対応するように、変更された形状を有してもよい。図12A図12Eにおいて、これは、インプラント7000の上側表面7850および下側表面7830によって実証されている。
【0120】
b.同心のコイルのレベル
インプラントは、任意の好適な数のレベルを有してもよく、それぞれのレベルは、任意の好適な数のコイルの同心のループを含んでもよい。レベルの好適な数は、ループの半径およびインプラントの全体的なサイズに応じて、2個~1000個またはそれ以上に及ぶ。脊椎インプラントの場合に通常は、レベルの数は、2個~約30個、好ましくは2個~20個または2個~10個に及ぶ。
【0121】
同心のコイル(またはコイルの同心のセット)の1つのレベル7800のみが、見やすくするために図13Aおよび図13Bにおいて示されている。これらの図において示されているように、レベルは、コイルのセット2個、7810および7820から形成され、この場合、コイルのそれぞれのセットは、2個の合同コイル、たとえば、第1のセット7810におけるコイル7812および7814、ならびに、第2のセット7820におけるコイル7822および7824を含む。それぞれのレベルにおけるコイルのセットの数は、単に例示目的であり、当業者は、それぞれのレベルが同じ数の同心のコイルまたは異なる数の同心のコイルを有することができることを理解するであろう。それぞれのレベルにおける同心のコイルの数は、必要に応じて変えることができる。たとえば、それぞれのレベルは、少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個以上の同心のコイルを含むことができる。それぞれのレベルにおける15個以上、20個以上またはより多くの数等の、同心のコイルの他の量も想定される。
【0122】
上側表面7850および下側表面7840は、コイルのレベル7800の上側部分および下側部分によって画定される。
【0123】
所与のレベル内または隣接するレベルにおけるコイルの隣接するセットにおけるコイルは、交差領域において互いに交差する。任意選択的に、交差領域は、一定の間隔で、すなわち、コイル7810の回転内で同じ角度で離間される。図12Aおよび図13Aにおいて示されているように、コイルの外側のセット7810におけるコイル7812および7814は、複数の交差領域7826a、7826bおよび7826cにおいて、コイルの隣接する内側のセット7820におけるコイル7822および7824と一定の間隔で交差する。
【0124】
c.コイルの閉ループのセット、1つまたは複数のプレートによって中断ループの外側のセットから形成されるインプラント
通常、インプラントは、同心のコイルの複数のレベルを含み、内側のレベルのそれぞれの上側部分は、上記で説明したように、一定の交差領域においてコイルの隣接するレベルの下側部分と交差する。図12A図12Eにおいて示されているように、インプラントは、同心のループの2個のレベル7710および7720を含む。インプラントにおけるレベルの数は、単に例示目的であり、当業者は、インプラントに、異なる数のレベルを設けることができることを理解するであろう。たとえば、インプラントにおけるレベルの数は、10個以上、15個以上、20個以上または最高で100個もしくは最高で1000個のレベル等の、2個以上であるものとすることができる。
【0125】
図12A図12Eにおいて示されているインプラントでは、上側レベル7710は、横断面Tを中心に下側レベル7720と対称である。
【0126】
上側レベル7710におけるコイルの外側のセット7810は、2個の合同コイル7812および7814を含み、同様に、下側レベル7720におけるコイルの外側のセット7810’は、2個の合同コイル7812’および7814’を含む。上側レベル7710におけるコイルの外側のセット7810のコイル7812および7814は、隣接するレベルにおけるコイルの外側のセット7810’のコイル7812’および7814’に一定の間隔で接続する。たとえば、コイルの外側のセット7810におけるコイル7812および7814は、それぞれのコイルに沿って一定の間隔で同じ相対的な位置に位置付けられる交差領域7520a、7520bおよび7520cにおいて、コイルの外側のセット7810’の2個のコイル7812’および7814’に接続する。
【0127】
同様の交差領域が、上側レベル7710におけるコイルの内側のセット7820のコイル7822および7824と、第2の下側レベル7720における内側のセットのコイル(図では表記されていない)とを接続する。
【0128】
コイルの外側のセット7810は、前方プレート7600から、後方プレート7400に向かって湾曲して延びる。後方プレート7400において、コイルの外側のセット7810の合同コイル7812および7814は、まとめて7450として示されている、接続端7450a、7450b、7450c等において後方プレート7400に合流する。図12Aにおいて示されているように、接続端は、プレートの内側(後面)7402において後方プレートに合流する。コイルの外側のセット7810の合同コイル7812および7814は、まとめて7650として示されている、接続端7650a、7650b等において前方プレート7600に合流する。同様に、コイルの内側のセット7820の合同コイル7822および7824は、接続端7823a、7823b等において前方プレート7600に合流する。
【0129】
コイルが前方プレート7600から後方プレート7400に向かって延びるにつれて、コイルの直径Dは縮小し、インプラントの後方において最小の直径に達する。最大の直径(D)は、最大で9mm、最大で8mm、最大で7mm、最大で6mm、好ましくは5mmであってもよく、所与のコイルにおける最小の直径Dは、コイルの最大の直径よりも小さく、好ましくは1mm~4mm、または、約1mm、より好ましくは2mmに及ぶ。
【0130】
図12Aおよび図12Cにおいて示されているように、インプラントは、インプラントの中央に大きい開スペース7210を含んでもよい。大きい開スペース7210の一部またはすべては、任意選択的に、骨移植片または骨移植片代用品で満たされ、骨成長を促進する。インプラント7000は、開スペース7320a、7320b等、まとめて7320、ならびに、コイルの外側のセット7810の内部および周りに形成される開スペース7310a、7310b等、まとめて7310も含む。開スペース7320、7310の任意の部分またはすべては、任意選択的に、骨移植片または骨移植片代用品で満たされ、骨成長を促進してもよい。
【0131】
5.挿入および/または固定のためのプレート
いくつかの実施形態では、システムまたはインプラントは、患者の体内の所望の部位におけるケージの挿入または固定を助けるように構成されている1つまたは複数のプレートを含む。1つまたは複数のプレートは、インプラントにおいて任意の位置に存在してもよい。通常、プレートは、コイルの端、コイルの側部または双方に合流する。
【0132】
コイルまたはコイルのセットもしくは群の端(本明細書では「接続端」とも称される)は、プレートの内側(後面)、プレートの上側表面もしくは下側表面、または、プレートの側方側面等の、プレートの任意の側部または部分に接続してもよい。いくつかの実施形態では、コイルまたはコイルのセットもしくは群の端は、プレートの外側(正面)に接続
する。
【0133】
いくつかの実施形態では、プレートは、インプラントの前方部分に位置付けられる。他の実施形態では、プレートは、インプラントの挿入を容易にするのに使用されるとき等に、実質的にインプラントの角部に位置付けてもよい。さらに他の実施形態では、プレートは、インプラントの後方側またはその一部に位置付けてもよい。
【0134】
プレートは、インプラントの残りの部分と一体であってもよい。この実施形態では、プレートおよびインプラントの残りの部分は、3Dプリントによって一緒にプリントされる。あるいは、プレートおよびインプラントの残りの部分は、他の好適な方法によって形成してもよい。代替的な実施形態では、プレートは、インプラントの残りの部分とは別個に提供されるが、患者への挿入前にインプラントに取り付け可能である。
【0135】
プレートは、挿入器具を受け入れるとともに取り付けるように構成されている1つまたは複数の領域を有し、患者の体の所望の位置へのインプラントの挿入を容易にしてもよい。
【0136】
あるいはまたは付加的に、プレートは、骨ねじを受け入れるように構成されている1つまたは複数の穴を含み、所望の部位における固定を助けてもよい。プレートは、ねじのヘッドの本体がボア内に嵌まるように好適な直径を有する1つまたは複数のボアを含んでもよい。任意選択的に、固定プレートにある穴は、溝付き釘等の他の固定要素を受け入れるように構成されている。
【0137】
付加的に、1つまたは複数のプレートがインプラントに含まれ、インプラントの強度を高め、および/または、インプラントの挿入を容易にしてもよい。たとえば、楔の形状等の好適な形状のプレートをALIFの後方端に含め、インプラントの挿入中に椎体間の距離を増大させてもよい。
【0138】
i.固定要素のための穴を有するプレートを含むスタンドアロンインプラント
プレートを含むインプラントが、図9A図9Dにおいて示されている。これらの図において示されているように、インプラント4000は、インプラント本体またはケージ4100およびプレート4200を含み、この場合、プレートはケージの前方部分に位置付けられている。プレートは、インプラント本体が3個の側壁(4160、4170および4180)ならびに上側表面(4190)および下側表面(図示せず)を含むように(図9A図9Bおよび図9Dを参照のこと)、前方プレートを含まないインプラントに対して、上記で記載した4個の側壁のうちの1つに取って代わる。
【0139】
インプラント本体4100は、コイル4110、4120、4130、4140、4150および4155の同心の閉ループの6個のレベルから形成され、コイル4110、4120、4130、4140、4150および4155は、それらの前方端においてプレート4200に接続する。たとえば、コイル4110は、接続端4112および4114においてプレート4200の内側4202に接続し、コイル4120は、接続端4122および4124においてプレート4200の内側4202に接続する。インプラントにおけるレベルの数は、単に例示目的であり、当業者は、それぞれのインプラントが、異なる数のレベルを有することができることを理解するであろう。たとえば、インプラントにおけるレベルの数は、10個以上、15個以上、20個以上または最高で100個もしくは最高で1000個のレベル等の、2個以上であるものとすることができる。
【0140】
インプラントは、骨移植片または骨移植片代用品を受け入れるように構成されている中央開口4310も含む。中央開口は骨内部成長を支持するようにも構成されている。
【0141】
プレート4200は、骨ねじ4300aおよび4300bを受け入れるように構成されている2個の穴(4210aおよび4210b)を含む。当業者は、穴の数が単に例示であること、および、骨ねじまたは他の固定要素のための他の量の穴がインプラントのプレートに存在してもよいことを理解するであろう。
【0142】
図9A図9Bおよび図9Cにおいて示されているように、完全に組み立てられると、ねじのヘッド4310aまたは4310bが、プレートの穴に着座している。穴は、ねじの本体4312aおよび4312bがインプラント本体もしくはケージに接触しないかまたはインプラント本体もしくはケージを通らないように、ねじを、プレートを通して、インプラント本体またはケージの上側表面もしくは下側表面にわたってガイドするように角度が付けられている。
【0143】
ii.挿入を助けるように2個のプレートを含むインプラント
2個のプレートを含むインプラントが図10A図10Dにおいて示されている。これらの図において示されているように、インプラント5000は、インプラント本体またはケージ5100、ならびに、2個のプレート5200aおよび5200bを含み、この場合、一方のプレート5200aが側壁5190に位置付けられており、他方のプレート5200bが丸みを帯びた角部5300の周りに位置付けられており、この場合、1つの側壁5180が別の側壁5190に合流している。
【0144】
角部のプレートの位置は、前外側処置中に患者の脊柱に挿入するために好適である。インプラントは、血管の栄養成分強化に対する退縮が可能ではない場合に特に有用である。
【0145】
それぞれのプレート5200aおよび5200bは、挿入器具を受け入れるように構成されている1つの穴(それぞれ5210aおよび5210b)を含む。これらの図において示されているように、穴は、相補的なねじ山を有する挿入器具を受け入れるためにねじ山が付けられている。しかし、挿入器具を受け入れるための任意の好適な機構を、ねじ山の代わりに使用してもよい。当業者は、穴の数、および、穴、すなわち、挿入器具を受け入れるとともに接続するための要素、の形状が、単に例示であること、ならびに、他の量の穴または代替的な形状がインプラントのプレートに存在してもよいことを理解するであろう。
【0146】
インプラント本体5100は、4個の側壁(5160、5170、5180および5190)、ならびに、上側表面(5400)および下側表面(5500)を含む(図10A図10Bおよび図10Cを参照のこと)。インプラントは、コイル5110、5120、5130、5140、5150および5155の同心の閉ループの6個のレベルから形成される。インプラントにおけるレベルの数は、単に例示目的であり、当業者は、それぞれのインプラントが、異なる数のレベルを有することができることを理解するであろう。たとえば、インプラントにおけるレベルの数は、10個以上、15個以上、20個以上または最高で100個もしくは最高で1000個のレベル等の、2個以上であるものとすることができる。
【0147】
プレート5200a、5200bは、プレート5200a、5200bが位置付けられる側壁と一体である。コイルは、プレートの内側(後面)、プレートの外側(正面)、プレートの上側表面もしくは下側表面、または、プレートの側方側面等の、プレートの任意の部分に接続することができる。たとえば、側壁5180は、コイル5110、5120、5130、5140、5150および5155を含む。これらのコイルのそれぞれは、プレート5200bにその側方側面のうちの一方5220bにおいて接続する少なくとも第1の接続端5112、5122、5132および5142をそれぞれ含む。同様に、側
壁5190は、コイル5110、5120、5130、5140、5150および5155を含む。これらのコイルのそれぞれは、プレート5200aにその側方側面のうちの一方5220aにおいて接続する少なくとも第2の接続端5114、5124、5134および5144をそれぞれ含む。
【0148】
インプラントは、骨移植片または骨移植片代用品を受け入れるように構成されている中央開口5310も含む。中央開口は、骨内部成長を支持するようにも構成されている。
【0149】
6.複数のコイル状セグメントから形成されるインプラント
図14A図14Iおよび図15A図15Cにおいて示されているような他の実施形態では、インプラントは、互いに交差する複数のコイル状セグメントを含む。インプラントは、インプラントの側部、上側表面および下側表面を画定する1つまたは複数の外側壁を含む。
【0150】
好ましくは、外側壁は、実質的に平滑であるか、または、実質的に平滑な部分を含む。好ましくは、インプラントの側部は、任意選択的に、インプラントの前方端および後方端にそれぞれ対応する前方端および後方端を含む、リングの形態等の実質的に平滑な外側壁によって画定される。コイル状セグメントの上側表面および下側表面の少なくとも一部が、インプラントの上側表面および下側表面をそれぞれ形成する。
【0151】
好ましくは、インプラントは中央支持部分も含む。任意選択的に、内側コイルの1つまたは複数は、中央支持部分と交差する。
【0152】
インプラントは、インプラントの用途に依存する任意の好適なサイズおよび形状を有することができる。いくつかの好ましい実施形態では、インプラントは、脊柱の胸部、頸部または腰部領域におけるスペーサ等の、椎体間固定のためのスペーサである。いくつかの実施形態では、スペーサは前方経路腰椎椎体間固定術(ALIF)である。
【0153】
インプラントの側部は、1つまたは複数のプレートを含んでもよく、この場合、1つまたは複数のプレートは、インプラントの外側壁と一体である。任意選択的に、プレートのうちの1つは、インプラントの壁のうちの1つとして働き、その側部がインプラントの2つの他の側壁に接続される。
【0154】
いくつかの実施形態では、インプラントは、インプラントの前方端における前方プレート、および、インプラントの後方端における後方プレートを含む外周リングの形態の外側の側壁、ならびに、上側表面および下側表面によって画定される、インプラント本体を含む。インプラントの本体は複数のコイルを含み、通常、コイルは、2つ以上のコイルのセットまたは群、好ましくは2個のコイルのセットの形態である。好ましくは、インプラントは、対称面としてのインプラントの正中面M、および/または、対称面としての横断面T等の1つまたは複数の対称面を有する。これらの実施形態では、インプラントの前方端からインプラントの後方端まで延びる正中面Mが対称面である場合、正中面Mに対するインプラントの一方の側は、他方の側の反対に対称(鏡像)である。横断面Tが対称面である実施形態では、インプラントの上側半体は、インプラントの下側半体の反対に対称(鏡像)である。
【0155】
インプラントは、任意の好適な数のレベルを有してもよく、それぞれのレベルは、任意の好適な数のコイルを含んでもよい。レベルの好適な数は、コイルの半径およびインプラントの全体的なサイズに応じて、2個~1000個またはそれ以上に及ぶ。脊椎インプラントの場合に通常は、レベルの数は、2個~約30個、好ましくは2個~20個または2個~10個に及ぶ。
【0156】
いくつかの実施形態では、インプラントは、複数のコイルまたは少なくとも2個のコイルを含むコイルのセット、ならびに、コイル間および/またはコイル内の開口を含み、この場合、インプラントは、1つまたは複数の外側壁、上側表面および下側表面、ならびに、中央支持部分を含む。中央支持部分は、外側壁の内部にある。上側表面および下側表面は、複数のコイルまたはコイルのセットから形成される。外側壁は、2つ以上の外側コイルまたは外側コイルのセットの交差から形成される。外側の側壁は好ましくは、平滑な外周リングの形態である。
【0157】
インプラント内の空隙スペース
インプラントは、インプラントの中央、コイル間および/もしくはコイル内、ならびに/または、コイルと中央支持部分との間等における開スペースを含む。開スペースの一部またはすべては、任意選択的に、骨移植片または骨移植片代用品で満たされ、骨成長を促進する。
【0158】
任意の特定のインプラント内の開スペースの総体積は、インプラントの全体的な寸法、ならびに、コイル、前方プレート、後方プレート、中央支持部分(たとえば、任意選択的にリングを有するベース)等を含むインプラント内の個々の構成要素のサイズおよび寸法に依存する。空隙の体積は通常、インプラントの体積の約20%~80%に及ぶ。任意選択的に、インプラントの空隙の体積は、インプラントの体積の少なくとも20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%または80%である。
【0159】
ALIFインプラントの場合に好ましくは、パーセント空隙体積は、インプラントの総体積の少なくとも40%、および、インプラントの総体積の最大でも80%であり、好ましくは、空隙の体積は、約40%~75%に及ぶ。
コイルのセット
インプラントは好ましくは、コイルの2個以上のレベルを含み、この場合、それぞれのレベルは、コイルの少なくとも1つの、好ましくは2つ以上のセットを含む。いくつかの実施形態では、コイルのそれぞれのセットは2個のコイルを含む。当業者は、それぞれのセットが、特定のインプラントおよびその提案される目的に応じて、同じ数のコイルまたは異なる数のコイルを有することができることを理解するであろう。それぞれのセットにおけるコイルの数は、それぞれのセットにおける少なくとも1個、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個または10個以上のコイル等、必要に応じて変えることができる。それぞれのセットにおける15個以上、20個以上またはより多くの数等の、コイルの他の量も想定される。
【0160】
いくつかの実施形態では、コイルのそれぞれのセットは、インプラントの上側表面または下側表面に隣接することになる体内の表面の凸状部または凹状部に大略的に対応するプロファイルを有する。たとえば、図14Bおよび図14Cにおいて示されているように、コイルは、ALIFインプラントのプロファイルを有してもよい。この形状は、脊椎固定インプラントに特に有用である。
【0161】
いくつかの実施形態では、上側表面または下側表面のみが、体内の隣接する表面の凸状部または凹状部に対応するプロファイルを有する。たとえば、インプラントの上側表面/下側表面を形成する、レベルにおけるコイルの1つまたは複数のセットは、本明細書では「平坦化された表面」と称される、インプラントの上側表面が通常のコイルよりも平坦であるように、変更された形状を有してもよい。
【0162】
コイルの寸法
インプラント内のコイルを形成する材料の直径(d)は、それぞれのコイルまたはコイルのセットもしくは群について同じであるか、または、コイルまたはコイルのセットもしくは群間で変えることができる。いくつかの実施形態では、外側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料は、内側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料の直径(dic)よりも大きい直径(dec)を有する。他の実施形態では、外側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料は、内側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料の直径(dic)よりも小さい直径(dec)である。さらに他の実施形態では、decおよびdicは等しい。好ましくは、外側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料は、内側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料の直径(dic)以上である直径(dec)を有し(dec≧dic)、より好ましくは、decはdicよりも大きい。
【0163】
通常、インプラント内のコイルを形成する材料の直径(d)は、約0.7mm~約5.0mm、好ましくは約1.5mm~約2.5mmに及ぶ。しかし、それらの断面に関して、より大きい直径を有するコイルも使用してもよい。いくつかの実施形態では、外側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料の直径(dec)は、内側コイルのセットにおけるコイルを形成する材料の直径(dic)よりも大きい。中央支持部分の1つまたは複数のリングを形成する材料の直径(dring)は、約0.7mm~約5.0mm、好ましくは約1.5mm~約2.5mm、より好ましくは約1.8mm等、コイルの直径と同様の範囲を有することができる。
【0164】
いくつかの実施形態では、コイルまたはコイルのセットの1つまたは複数は、コイルの長さにわたって変わる直径(D)を有する。任意選択的に、直径(D)は、インプラントの前方端において最大であり、後方端において最小である。他の実施形態では、直径(D)は、インプラントの中央において最大であり、インプラントの中央からインプラントの前方端および後方端に向かって移動するにつれて縮小する。
【0165】
i.外側コイル
好ましくは、インプラントにおける第1のレベルは、外側コイルのセット2個、すなわち、正中面(M)に対して右側の外側コイルの第1のセット、および、左側の外側コイルの第2のセットを含む。インプラントにおける第2のレベルも、外側コイルのセット2個、すなわち、正中面(M)に対して右側の外側コイルの第1のセット、および、左側の外側コイルの第2のセットを含む。
【0166】
第1のレベルにおける外側コイルの第1のセットの凸状面、および、第2のレベルにおける外側コイルの第1のセットの凸状面は、互いに交差し、インプラントの外側壁を画定する、外周リング8550の一方の側を形成する。同様に、第1のレベルにおける外側コイルの第2のセットの凸状面、および、第2のレベルにおける外側コイルの第2のセットの凸状面は、互いに交差し、インプラントの外側壁を画定する、外周リング8550の反対の側を形成する。
【0167】
外側コイルの端は、インプラントの外周リングにおいて終端する。
【0168】
ii.内側コイル
好ましくは、インプラントにおける第1のレベルは、内側コイルのセット2個、すなわち、正中面(M)に対して右側の内側コイルの第1のセット、および、左側の内側コイルの第2のセットを含む。インプラントにおける第2のレベルも、内側コイルのセット2個、すなわち、正中面(M)に対して右側の内側コイルの第1のセット、および、左側の内側コイルの第2のセットを含む。内側コイルのセットは、中央支持体と外側コイルのセットとの間に位置付けられる。
【0169】
内側コイルのセットは、複数の地点において外側コイルのセットに交差する。内側コイルの1つまたは複数の端は、インプラントの外側壁または中央支持部分において終端する。
【0170】
任意選択的に、インプラントは、1つまたは複数のコイル、内側コイルのセットと外側コイルのセットとの間のコイルのセットおよび/またはコイルの群を含む。
【0171】
iii.側壁
インプラントは、インプラントの側部を画定する1つまたは複数の側壁を含む。好ましくは、側壁は、実質的に平滑であるか、または、実質的に平滑な部分を含む。好ましくは、インプラントの側部は、任意選択的に、インプラントの前方端および後方端にそれぞれ対応する前方端および後方端を含む、リングの形態等の実質的に平滑な側壁によって画定される。
【0172】
好ましい実施形態では、外側壁は、2つの外周リングセグメント、前方プレートおよび後方プレートを含む。平滑な外周リングは、嵌め込み中にインプラントにさらなる強度を与え、嵌め込み力を分散させることを助ける。ループの外側のセットが骨端輪に載るときにほとんどの圧負荷を支えることが期待されるため、外周リングは、ループの外側のセットに付加的な軸方向の機械的強度を加える。付加的に、外周リングによって提供される平滑な表面は、嵌め込み段階を含む配置の種々の段階においてインプラントが組織と接触するときに、近傍の組織のせん断を最小限に抑えることができる。
【0173】
インプラントの外側壁は、1つまたは複数のプレートを含んでもよい。2つ以上の外側壁を含む実施形態では、任意選択的に、プレートのうちの1つは、インプラントの壁のうちの1つを画定し、その側部がインプラントの2個の他の壁に接続される。いくつかの実施形態では、外側壁は、インプラントの前方端の前方プレートおよびインプラントの後方端の後方プレートを含む外周リングの形態である。
【0174】
iv.中央支持部分
好ましい実施形態では、インプラントは、特に患者の体内への挿入中にインプラントに支持を提供する中央支持部分も含む。中央支持部分は通常、前方端および後方端、または、側部の外側壁の一部および反対側の側部の外側壁の対応する部分等の、インプラントの2個の反対の側を接続するベースを含む。好ましくは、中央支持部分のベースは、インプラントの前方端と後方端とを接続する正中面に沿う。任意選択的に、中央支持部分は、1つまたは複数のリング等の、1つまたは複数の付加的な支持体も含む。中央支持部分は、ベースと内側コイルとの間の接続を強化する、2個、3個、4個、5個、6個、7個、8個、9個、10個またはより多くの量等、1つまたは複数のリングを含んでもよい。付加的なリングは、インプラントの嵌め込み/挿入中の支持、ならびに、圧縮および/またはせん断力に対する抵抗を提供する。さらに、リング、たとえば平滑な外側表面、の幾何学的形状は、隣接する組織の表面への安全性のために、挿入中に平滑な外周を提供する。
【0175】
v.特定の実施例
図14A図14Fおよび図15A図15Cにおいて示されているように、インプラント8000、9000は、外側壁、上側表面および下側表面によって画定されるインプラント本体を含む。外側の側壁は、インプラントの前方端の前方プレート8600およびインプラントの後方端の後方プレート8400を含む外周リング8550、9550の形態である。外周リング8550は、外側コイルのセットの外側の凸状面に沿って延びる。
【0176】
インプラント8000、9000の本体は複数のコイルを含み、通常、コイルは、2つ以上のコイルのセットまたは群、好ましくは2個のコイルのセットの形態である。
【0177】
図14A図14Fおよび図15A図15Cにおいて示されているように、インプラントは、外側コイルのセットを2個、内側コイルのセットを2個、および中央支持部分を含む。外側コイルのセット8100、8100’は、インプラントの正中面Mを対称面として(図14A)、互いに反対に対称である。インプラントは、第1のレベル8710がインプラントの横断面Tに沿って第2のレベル8720の反対に対称である(図14Cおよび図14D)ように、横断面Tにおける別の対称面を有する。外側コイルのセットおよび内側コイルのセットにおけるコイルは、それぞれのセットにおいて実質的に同心であり、中央のリングとともにインプラントの上側表面および下側表面を形成する。
【0178】
中央支持部分8300は、前方プレート8600と後方プレート8400とを接続するインプラントの長さにわたるベース8330を含む。中央支持部分は、4個のリング8310、8320、8310’および8320’の形態の付加的な支持体も含む。
【0179】
a.ALIF
図14A図14Iにおいて示されているような一実施形態では、インプラントは、外側コイルのセット2個、8100、8100’、および内側コイルのセット2個、8200、8200’の形態の、それぞれのレベルにおける複数のコイルを含む。コイルのそれぞれのセットは2個のコイルから形成される。たとえば、コイルの第1の外側のセット8100は2個の外側コイル8110および8120から形成され、コイルの第2の内側のセット8200は2個の内側コイル8210および8220から形成される。
【0180】
インプラントは、ベース8330ならびに支持リング8310、8320、8310’および8320’を含む中央支持部分8300をさらに含む。
【0181】
この実施形態では、インプラントは、正中面Mおよび横断面Tに沿って対称である。インプラントは、2つの対称なレベル、すなわち、上側レベル8710および下側レベル8720を含む。まとめて、インプラントのレベルは8700として示されている。下側レベル8720は、インプラントの横断面Tに沿って上側レベル8710の鏡像である。したがって、図14Aにおいて示されているインプラントの上面図では、上側レベル8710のみが見える。
【0182】
図14Eは、正中面Mおよび横断面Tに沿って切り取ったインプラントの4分の1、すなわち、正中面Mに沿って切り取ったレベル8710の1つの半体8910を示している。レベル8710の半体8910は、同心の配置で配置される、コイルの外側のセット8100およびコイルの内側のセット8200から形成される、交差するコイルのセットを2個含む。加えて、中央支持部分8300の4分の1が、前方プレート8600と後方プレート8400とを接続する正中面に沿う。図14Eにおいて示されているように、第1の支持リング8310の1つの半体および第2の支持リング8320の1つの半体が、交差領域8315a、8325aにおいて支持ベース8330と交差している。
【0183】
正中面Mに沿って切り取ったレベル8710の第2の半体8920は、第1の半体8910の反対に対称(鏡像)である。第2の半体8920は、2個のセット(この場合、一方はコイルの外側のセット8100’であり、他方はコイルの内側のセット8200’である)、ならびに、ベースの対応する4分の1および2個の支持リング8320’および8310’のそれぞれの半体を含む中央支持体の4分の1を含み、これらはそれぞれ、第1の半体8910におけるコイルの対応するセットおよびリングの鏡像である。
【0184】
ともに、双方の半体8910および8920のコイルおよび中央支持部分は、第1のレベル8710を形成する。
【0185】
レベル8710の外側壁は、実質的に平滑であり、1つの半体8910におけるコイルの外側のセットの凸状側の周りの第1の外周リングセグメント8550、および、第2の半体8920におけるコイルの外側のセットの凸状側の第2の外周リングセグメント8550’に大略的に対応する。2個の外周リングセグメントのそれぞれは、前方プレート8600および後方プレート8400に接合されている。
【0186】
i.コイルのセット
図14A図14Fにおいて示されているように、コイルのそれぞれのセット8100、8200、8100’、8200’等は、それぞれ2個のコイル8110および8120、8210および8220、8110’および8120’、ならびに、8210’および8220’を含む。
【0187】
a.外側コイル
上側レベル8710は、図14Aにおいて示されているように、2個の外側コイル8110および8120を含むコイルの第1の外側のセット8100、ならびに、その鏡像である、2個の外側コイル8110’および8120’を含むコイルの第2の外側のセット8100’を含む。同様に、上側レベル8710のインプラントの横断面Tに沿う鏡像である下側レベル8720は、2個の外側コイル8110’’および8120’’を含むコイルの第1の外側のセット8100’’、ならびに、その鏡像である、2個の外側コイル8110’’’および8120’’’を含むコイルの第2の外側のセット8100’’’を含む。
【0188】
b.内側コイル
上側レベル8710は、2個の内側コイル8210および8220を含むコイルの第1の内側のセット8200、ならびに、その鏡像である、2個の内側コイル8210’および8220’を含むコイルの第2の内側のセット8200’を含む。同様に、上側レベル8710の横断面Tに沿う鏡像である下側レベル8720は、2個の内側コイル8210’’および8220’’を含むコイルの第1の内側のセット8200’’、ならびに、その鏡像である、2個の内側コイル8210’’’および8220’’’を含むコイルの第2の内側のセット8200’’’を含む。
【0189】
c.コイルの平坦化された表面
インプラントの上側表面および下側表面は、インプラントが患者の体内にあるときに隣接する椎骨終板の形状に一致する、すなわち嵌合する任意の形状であるものとすることができる。これは、椎間板腔におけるインプラントの確実で密なフィットを提供する。
【0190】
この実施形態では、コイル8110、8120、8210、8220、8110’、8120’、8210’および8220’、ならびに、支持リング8310、8320、8310’および8320’は、インプラントの平坦化された上側表面8510をまとめて形成する、平坦化された上側表面8112a等、8122a、8122b等、8212a等、8222a、8222b等、8312a等および8322a等を含む。同様に、下側レベル8720では、コイル8110’’、8120’’、8210’’、8220’’、8110’’’、8120’’’、8210’’’および8220’’’、ならびに、支持リング8310、8320、8310’および8320’は、インプラント8000の平坦化された下側表面8530をまとめて形成する、平坦化された下側表面8112a’’、8122a’’、8122b’’、8212a’’、8222a’’、8222b’’、8222a’’、8312a’’等を含む(図14Cを参照のこと)。
【0191】
d.交差領域
所与のレベル内のコイルの隣接するセットにおけるコイルは、交差領域において互いに交差する。図14Gにおいて示されているように、コイルのセット8100の外側コイル8110および8120は、交差領域8250a、8250bおよび8250cにおいて、同じレベル8710におけるコイルのセット8200の内側コイル8210および8220と交差する。同じ交差領域が、レベル8710および8720における内側コイルおよび外側コイルの他のセット間に存在する。
【0192】
同様に、隣接するレベルにおけるコイルは、複数の交差領域において互いに交差する。図14Fにおいて示されているように、第1のレベル8710におけるコイルの外側のセット8100の外側コイル8110および8120は、交差領域8119a、8129aおよび8129bにおいて、第2のレベル8720(図14Fには示されていない)におけるコイル8100’’のコイル8110’’および8120’’と交差する。
【0193】
第1のレベル8710におけるコイルの内側のセット8200の内側コイル8210および8220は、交差領域8219a、8219b、8229aおよび8229bにおいて、第2のレベル8720におけるコイルの内側のセット8200’’の内側コイル8210’’および8220’’と交差する。
【0194】
ii.外側壁
図14A図14Hにおいて示されているように、インプラント8000は、インプラントの側部を画定する、1つまたは複数の外側壁を含むインプラント本体を含む。外側壁は、挿入中の隣接する組織への損傷を防止するように実質的に平滑である。
【0195】
外側壁は、インプラントの1つの半体8910においてコイルの外側のセットの凸状側に位置付けられる第1の外周リングセグメント8550、および、インプラントの第2の半体8920においてコイルの外側のセットの凸状側の第2の外周リングセグメント8550’を含む。2個の外周リングセグメントのそれぞれは、一端において前方プレート8600に接続し、他端において後方プレート8400に接続する。
【0196】
外周リングセグメント8550および8550’は、複数の交差領域においてコイルの外側のセットに合流する。たとえば、図14Dにおいて示されているように、コイルの外側のセット8100の外側コイル8110は、8115aおよび8115bにおいて外周リングセグメント8550と交差し、コイルの外側のセット8100の外側コイル8120は、8125a、8125bおよび8450cにおいて外周リングセグメント8550と交差する。同じ交差領域が、レベル8710および8720における内側コイルおよび外側コイルの他のセット間に存在する。
【0197】
iii.中央支持体
インプラントは、ベース支持体とコイルの内側のセットとの間の接続を強化するベース8330および1つまたは複数のリングを含む中央支持部分8300も有する。
【0198】
a.ベース支持体
ベース支持体8330は、前方プレート8600と後方プレート8400とを接続するインプラントの長さにわたる。ベース支持体は、複数の領域において、前方プレート、後方プレート、コイルの内側のセット、中央リングおよび外周リングと交差する。
【0199】
b.接続リング
図14Iにおいて示されているように、中央支持部分は、4個のリング8310、8320、8310’および8320’または9310、9320、9310’および9320’を含む。リングは、細長い形状を採ってインプラントの深さを横断する。リングは、
インプラントの上側レベル8710および下側レベル8720の双方を横断する。リングは、任意選択的に、8312a、8322a等のような平坦化された表面も含み、これらの平坦化された表面は、内側コイルおよび外側コイルの平坦化された表面とともに、インプラントの上側表面8510および下側表面8530を画定する。
【0200】
c.交差領域
中央支持部分は、インプラントの正中面Mの対称線に沿う。中央支持部分の1つの半体が、インプラントの第1の半体8910に位置付けられ、その鏡像である、中央支持部分の第2の半体が、インプラントの第2の半体8920に位置付けられる。
【0201】
図14Eにおいて示されているように、コイルのセット8200の内側コイル8210の前方端は、交差領域8420cにおいてベース8330と交差し、コイルのセット8200の内側コイル8210の後方端は、交差領域8420aにおいてベース8330と交差し、その鏡像8210’(図14Eには示されていない)は、対称の正中面Mに沿う。
【0202】
コイルのセット8200の内側コイル8220の前方端は、交差領域8420dにおいてベース8330と交差し、コイルのセット8200の内側コイル8220の後方端は、8420bにおいてベース8330と交差する。
【0203】
同じ交差領域が、レベル8710および8720における内側コイルの他のセットとベース8330との間に存在する。
【0204】
iv.前方プレート
インプラントは、前方プレート8600および後方プレート8400も含む。インプラントの前方端Aから見て、コイルの外側のセット8100、8100’およびコイルの内側のセット8200、8200’は大略的に、前方プレート8600からインプラントのプレート端Pに向かう方向に湾曲して延びる。コイルが前方プレート8600から後方プレート8400に向かって延びるにつれて、コイルの直径(D)は縮小し、インプラントの後方Pの最も近くで最小の直径に達する。
【0205】
コイルの直径(D)はまた、中心から離れて外周リングの各側に横方向に移動するにつれて変わり、この場合、コイルの内側のセットの直径(D)は、コイルの外側のセットの直径(D)よりも大きい。
【0206】
さらに、コイルの断面の直径(d)は、異なるコイルまたはコイルのセット間で変わることができる。図14A図14Hにおいて示されている実施形態では、コイルの外側のセット8100、8100’を形成する材料の断面は、コイルの内側のセット8200、8200’の断面の直径(d)よりも大きい直径(d)を有する。
【0207】
図14Aにおいて示されているように、内側のセットのコイルまたはコイルの外側のセットのいずれも、前方プレート8600において終端しない。前方プレートのサイズ、コイルの直径(D1、任意選択的には、コイルが円ではない場合にD2)、および、コイルの断面の直径(α、または、円形の断面の場合にはd)等の、個々の構成要素の寸法に応じて、そのような交差が想定されるが。
【0208】
a.挿入領域
前方プレート8600は好ましくは、隣接する椎体間の所望の部位にインプラントを挿入するのに使用される好適な挿入器具を受け入れるように構成されている1つまたは複数の挿入領域8620を含む。いくつかの実施形態では、挿入領域8620は、挿入器具の端にある相補的なねじ山に篏合するねじ山を含むねじ山部分8622を含む(図14F
参照のこと)。しかし、挿入器具を受け入れる任意の好適な機構を、ねじ山部分の代わりに使用してもよい(たとえば摩擦嵌め)。当業者は、挿入領域8620、すなわち挿入器具を受け入れるとともに接続する要素、の形状が単に例示であること、および、挿入を容易にするために代替的な形状がインプラントに存在してもよいことを理解するであろう。いくつかの実施形態では、挿入領域8620は、骨ねじを受け入れ、および/または、プレートに取り付けられ、付加的な固定を可能にするように構成されている。さらに他の実施形態では、2つ以上の挿入領域8620が存在する。
【0209】
v.後方プレート
インプラントは後方プレート8400を含む。インプラントの後方Pにおいて、コイルの外側のセット8100のコイル8120は、交差領域8450aにおいて後方プレート8400に合流する。コイルの外側のセット8100の外側コイル8110は、後方プレート8400に部分的に、および、交差地点8115aにおいて外周リング8550に部分的に合流する。コイルの内側のセット8200の内側コイル8210は、交差地点8440aにおいて後方プレート8400に合流し、付加的に、コイルの内側のセット8200のコイル8210は、交差地点8420aにおいて、正中面Mに沿ってそのそれぞれの鏡像コイル8210’に合流する。
【0210】
vi.パーセント空隙スペース
図14A図14Hにおいて示されているように、インプラントは、8830a、8830b等のような開スペースを含む。開スペース8830a、8830b等の一部またはすべては、任意選択的に、骨移植片または骨移植片代用品で満たされ、骨成長を促進する。
【0211】
図14Aにおいて示されている実施形態では、パーセント空隙体積は、インプラントの総体積の約75%であり、インプラントの構造的な構成要素は、インプラントの総体積の約25%を占める。
変形形態
図14A図14Iにおいて示されているインプラントは、より小さいかもしくはより大きいスペース、または、種々の形状のスペースに嵌まるように変更することができる。そのような変更の1つの実施例が、図15A図15Cにおいて示されている。図14A図14Iおよび図15A図15Cにおいて示されているインプラントは、同じ大略的な構造を有するが、それらの全体的なサイズが異なる。サイズの違いに起因して、図14A図14Iおよび図15A図15Cにおいて示されているインプラントは、それらのコイルの厚さ、コイルの特定の交差領域、ならびに、中央支持体のサイズおよび形状も異なる。
【0212】
これらのインプラントの好ましい寸法は、前後深さに関して(すなわち、後方プレートから前方プレートまで、これらのプレートを含めて)それぞれ約36mm~23mm、横幅に関して(すなわち、対向する外周リングセグメントの2個の最も離れた地点)それぞれ約42mm~26mm、および、前方プレートの高さまたは最高の地点における積み重ねられたコイルの2個のレベルの高さに関してそれぞれ約21mm~9mmである。
【0213】
図14A図14Hにおいて示されているインプラントの場合、好ましい寸法は、前後深さに関して(すなわち、後方プレートから前方プレートまで、これらのプレートを含めて)約36mm、横幅に関して(すなわち、対向する外周リングセグメントの2個の最も離れた地点)約42mm、および、高さ(すなわち、前方プレートの高さまたは最高の地点における積み重ねられたコイルの2個のレベルの高さ)が約21mmである。
【0214】
任意の特定のインプラント内の開スペースの総体積は、インプラントの全体的な寸法、
ならびに、コイル、リング、前方プレート、後方プレート、中央支持体等を含むインプラント内の個々の構成要素のサイズおよび寸法に依存する。
【0215】
図15Aにおいて示されている実施形態では、パーセント空隙体積は、インプラントの総体積の約47%であり、インプラントの構造的な構成要素は、インプラントの総体積の約53%を占める。
【0216】
図14A図14Iおよび図15A図15Cのインプラントは、図14A図14Iのコイルの内側のセット8200のコイル8210が、交差地点8420aにおいて、正中面Mに沿うそのそれぞれの鏡像コイル8210’に合流するという点においても異なる。対照的に、図15A図15Cのコイルの内側のセット9200の内側コイル9210は、そのそれぞれの鏡像コイル9210’に、および、交差地点9219bにおいて、正中面Mに沿って中央支持部分のベース9330に合流する。
【0217】
図15A図15Cにおいて示されている変更形態は、単に例示目的であり、当業者は、体内の異なる位置に合わせてインプラントを形成するか、または、より大きいかもしくはより小さい椎間インプラントを形成するように、他の好適な変更を加えることができることを理解するであろう。
【0218】
7.インプラントの開口
インプラントは、コイルの中央、セット、群および/またはレベルにおけるコイル間、ならびに、任意選択的にインプラントの中央領域における開口エリアを含む。開口エリアの一部またはすべては、任意選択的に、骨移植片または骨移植片代用品で満たされ、骨成長を促進する。
【0219】
コイル、コイルの群またはコイルのセット内の開口エリアに関して、開口エリアのサイズは、群またはセットにおける最小の直径を有するコイルによって画定される。
【0220】
図3Aおよび図3Bにおいて示されているように、開口エリア210は、コイル100、100’、100’’および100’’’間、ならびに、コイルの内部に位置付けられる。開口エリア210の一部またはすべては、骨移植片または骨移植片代用品で、任意選択的には、1つまたは複数の付加的な生物活性剤で満たすことができる。
【0221】
図7Aにおいて示されているように、インプラントは、インプラントの中央に大きい開スペース2210を含んでもよい。大きい開スペース2210の一部またはすべては、任意選択的に、骨移植片または骨移植片代用品で満たされ、骨成長を促進する。
【0222】
いくつかの実施形態では、大きい開スペースは、任意の好適な生体適合性材料から形成してもよいとともに任意の好適な形状を有してもよい仕切りによって、2つ以上のより小さい開スペース(図示せず)に隔てられる。たとえば、仕切りは、コイルのスタックの形態の複数のコイルから等、1つまたは複数のコイルから形成してもよい。
【0223】
C.材料
インプラントの種々の構成要素およびインプラントシステムは、特定の用途および/または医師の好みに応じて、金属(たとえばチタンもしくは他の金属)、合成ポリマー、セラミック、および/または、それらの組み合わせを含むがこれらに限定されない、ヒトの体内に埋め込むのに好適な生体適合性材料から製造される。
【0224】
一般に、インプラントは、十分な強度を有する、任意の好適な生体適合性の、非分解性の材料から形成することができる。典型的な材料としては、限定はされないが、チタン、
生体適合性チタン合金(たとえば、γチタンアルミナイド、Ti-Al-V ELI(ASTM F136)またはTi-Al-V(ASTM F1108およびASTM F1472))、および、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の不活性の生体適合性ポリマー(たとえば、PEEK-OPTIMA(登録商標)、Invibio Inc)が挙げられる。任意選択的に、インプラントは、画像化中の可視化を容易にするためにX線不透過性マーカーを含む。
【0225】
いくつかの実施形態では、インプラントまたはシステムは、壁またはその一部を含み、それを通して、固定要素が挿入されるかまたは取り付けられる。この壁は、インプラントの残りの部分とは異なる材料から形成してもよい。たとえば、インプラントの大部分は、PEEK等の第1の材料から形成してもよく、一方で、骨ねじまたは他の固定要素を取り付けるための壁または部分は、同様の強度を有するチタンまたは別の生体適合性材料等の第2の異なる材料から形成される。好ましくは、壁は、インプラントの残りの部分に恒久的に固定される。
【0226】
II.システムおよびキット
いくつかの実施形態では、様々なサイズの複数のインプラントを、キットで構成して届けてもよい。医療保健専門家は、手術中に(たとえば、必要とされるサイズに従って)インプラントを選択してもよい。いくつかの実施形態では、2つ以上のインプラントを、患者の体内の、処置を必要とする部位に挿入してもよい。
【0227】
インプラントの高さ、長さおよび/またはインプラントの幅の変更が、患者の解剖学的構造における多様性に対応するために必要とされる。好ましい実施形態では、キットは、種々のサイズの複数のインプラントを提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、複数のインプラントは、異なるサイズの2個~5個のインプラントを含み、他の実施形態では、複数のインプラントは、5個~10個またはそれ以上の異なるサイズのインプラントを含む。
【0228】
いくつかの実施形態では、キットは、椎間板腔のサイズを測るとともに正しいサイズおよびフィットのインプラントを選択するための器具を含む。サイズを測るこれらの器具は、適切なサイズのインプラントの選択を容易にするために、1つまたは複数のサイズの予備的なスペーサを含む。予備的なスペーサは通常、椎間腔に挿入され、インプラントの挿入前にそこから取り出される。
【0229】
A.固定要素
通常、骨成長および/または修復システムは、1つまたは複数のインプラント、および、溝付き釘または骨ねじ等の1つまたは複数の固定要素を含む。1つまたは複数の固定要素は、インプラントのそれぞれの端にある端部を通して配置してもよい。
【0230】
1つまたは複数の固定要素は、インプラントへの挿入および/またはインプラントへの取り付けのために提供される。固定要素は、体内への埋め込み後にインプラントに安定性を与える。固定要素は、埋め込み後、手術がない場合、または、固定要素の意図的な取り出しの別の方法の場合に、適所から滑り出ないようにインプラントに取り付けられる。
【0231】
患者への挿入後に、また任意選択的に展開後に、固定要素は、隣接する骨内にインプラントを固定する。
【0232】
B.骨移植片または骨移植片代用品
骨移植片または骨移植片代用品は、多くの場合に、骨成長のための適切な環境を作り出す必要がある。たとえば、脊椎固定において、骨移植片または骨移植片代用品は一般に、
脊椎間に中実の骨橋を形成するために必要とされる。
【0233】
種々の材料が、(患者の体の腸骨稜から摘出された)自家移植片、同種移植片、脱灰骨基質、および、種々の合成材料を含む骨移植片または骨移植片代用品として働いてもよい。
【0234】
自家移植片は、中実の骨橋が成長するために必要な特徴をすべて有するため、脊椎固定において至適基準である。自家移植片は、脊椎固定に、新たな骨が成長するためのカルシウムコラーゲン足場を提供する(骨伝導能)。付加的に、自家移植片は、骨成長細胞、間葉系幹細胞および骨を再生する骨芽細胞を含む。最後に、自家移植片は、患者における新たな骨成長を助長するために、骨形態形成タンパク質(BMP)を含む骨成長タンパク質を含む。しかし、患者自身の骨の供給量が限られていること、ドナー部位の痛みのリスク、ならびに、長期の入院および手術時間と組み合わせた病的状態(失血、感染)が、自家移植片を、骨移植片代用品よりも魅力の少ない選択肢にしている。
【0235】
合成材料は、リン酸カルシウムまたはヒドロキシアパタイト、幹細胞と他の種類の骨移植片代用品のうちの1つとを組み合わせる幹細胞含有生成物、および、骨移植片代用品の最新世代として、Medtronic,IncからのINFUSE(登録商標)(rhBMP-2を含有する骨移植片)等の成長因子含有基質を含む。
【0236】
C.インプラントを作製する方法
インプラント、その構成要素、および/または、インプラントシステムは、種々の方法によって製造することができる。たとえば、インプラント内のコイルおよび/またはインプラント全体は、射出成形、鋳造または射出成形、インサート成形、共押出、引き抜き成形、トランスファー成形、オーバーモールド、圧縮成形、3次元(3D)プリント、浸漬被覆、スプレー被覆、粉末被覆、多孔性被覆、中実の原材料からの粉砕、および、それらの組み合わせによって製造して組み立ててもよい。
【0237】
いくつかの実施形態では、インプラントの複数の部分は、鋳造するかまたは射出成形し、(たとえば溶接、融解等によって)一緒に接合してもよい。いくつかの実施形態では、インプラントを形成する個々のコイルは、(たとえば鋳造、射出成形等によって)別個に生成し、一緒に溶接して、本明細書において記載されるインプラントを形成してもよい。
【0238】
任意選択的に、インプラントの1つまたは複数の部分は、テクスチャー加工されたまたは多孔質の表面を含むように、3Dプリントによってプリントされる。いくつかの実施形態では、上側表面および下側表面、支持体および内側壁を含む任意の内側表面は、テクスチャー加工されたまたは多孔質の表面を3Dプリントしてもよい。さらなる実施形態では、インプラント全体が、任意選択的に前方プレート、後方プレートおよび外側壁を含む外周リングの外側表面を除いて、テクスチャー加工されたまたは多孔質の表面を3Dプリントされる。
【0239】
任意選択的に、インプラント全体を、直接金属レーザー焼結(DMLS)または電子ビーム溶解(EBM)等の3次元プリントによって形成してもよい。EBMおよびDMLSを使用する典型的な3Dプリント方法のフローチャートが、図16Aおよび図16Bにそれぞれ示されている。6001において、インプラントの3次元モデルを生成し、インプラント製造プロセスを制御するように動作可能なコントローラにアクセス可能な記憶媒体に記憶する。6003において、材料の層(たとえば、粉末、液体等)を支持体に塗布する。いくつかの実施形態では、粉末は、高強度/低重量材料であってもよい、γTiAl(γチタンアルミナイド)またはTi-Al-V ELI等のチタン合金を含んでもよい。しかし、他の材料も使用してもよい。粉末は、ガス噴霧法を使用して形成してもよ
い。粉末は、(たとえば貯蔵容器から送達される)分配器を通して支持体に送達してもよい。分配器および/または支持体は、分配中に移動して粉末の層を支持体に塗布してもよい。いくつかの実施形態では、層は、略均一な厚さであってもよい(たとえば、20マイクロメートル~200マイクロメートル(μm)の平均厚さを有する)。いくつかの実施形態では、分配器および支持体は、移動しなくてもよい(たとえば、材料を支持体に噴霧してもよい)。
【0240】
図16Aにおいて示されているように、EBM法では、6005において、コントローラは電子ビームを材料層に対して移動させる。いくつかの実施形態では、電子ビーム発生器を移動させてもよく、いくつかの実施形態では、支持体を移動させてもよい。材料がγTiAlである場合、およそ1200℃~1800℃の範囲(たとえば1500℃)の融解温度を、電子ビームと材料との間で得てもよい。6007において、それぞれの電子ビームの通過間で、付加的な材料を分配器によって塗布する。6009において、融解されていない材料を除去し、(たとえば冷却不活性ガスを使用して)インプラントを冷却する。
【0241】
あるいは、図16Bにおいて示されているようなDMLS法では、6004において、コントローラはレーザーを材料層に対して移動させる(図16B)。6006において、付加的な材料層を、それぞれのレーザーの通過間で分配器によって塗布する。6008において、付加的な材料を生成して、パーツの層を支持する。6010において、すべての層が完成したら、付加的な支持材料をパーツから除去する。いくつかの実施形態では、インプラントの縁を平滑にして、粗い縁を除去してもよい。いくつかの実施形態では、インプラントは、インプラントと周囲の骨との間の摩擦を高め、骨へのインプラントの密着性を高めるように、粗い縁を含んでもよい。
【0242】
インプラントは、特定の患者または患者内の部位に合わせてカスタマイズしてもよい。たとえば、インプラントの3次元測定および/または形状を使用して、3Dプリント技法を使用した1つまたは複数のインプラントを構築してもよい。図16Aにおいて記されているように、インプラントの3次元形状設計を、電子ビーム溶解プロセスを制御してもよいコンピュータシステム/コントローラに入力してもよい。いくつかの実施形態では、コイルの設計、および、インプラントにおける他のコイル内のコイルの相対的な位置は、コンピュータシステム/コントローラによって予め設定するかまたは予め決定してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザーは、使用する設計を選択してもよい。いくつかの実施形態では、ユーザーは、3次元形状の外側寸法を入力してもよく、コンピュータシステム/コントローラは、スペースおよび部位の要件を満たす3次元インプラントを生成してもよい。
【0243】
いくつかの実施形態では、コンピュータシステムは、1つまたは複数のコンピュータプログラムまたはソフトウェアコンポーネントを記憶することができる記憶媒体を含んでもよい。たとえば、記憶媒体は、本明細書において記載される方法を行うように実行可能である1つまたは複数のプログラムを記憶してもよい。記憶媒体は、オペレーティングシステムソフトウェア、および、コンピュータシステムのオペレーションのための他のソフトウェアも記憶してもよい。「記憶媒体」という用語は、異なる位置、たとえば、ネットワークを介して接続される異なるコンピュータにある2つ以上の記憶媒体を包含する。
【0244】
D.使用
1.脊柱
インプラントは、脊柱の胸部、頸部または腰部領域等の、脊柱の任意の部分においてスペーサとして使用されるように構成することができる。たとえば、インプラントは、限定はされないが、頸椎前方固定術(ACDF)、前方経胸、後外側胸部手法、前方経路腰椎
椎体間固定術(ALIF)、片側進入腰椎後方椎体間固定術(オブリークとも呼ばれる)(TLIF)、後方経路腰椎椎体間固定術(PLIF)、および、側方経路腰椎椎体間固定術(XLIF、極端側方椎体間固定術とも呼ばれる)(LLIF)を含む、種々の脊柱手術において使用されるように構成することができる。いくつかの好ましい実施形態では、インプラントはALIFデバイスである。
【0245】
脊柱手術において通常使用される標準的な処置に、本明細書において記載されるインプラントが続いてもよい。典型的なステップのうちのいくつかを以下で記載する。
【0246】
i.椎間板および終板の準備
椎間板は多くの場合に、輪前部および側方輪のみが残るまで、椎間板を除去することによって準備される。スクレーパ、やすり、カッター等を使用して、髄核および軟骨終板の表層の除去を助けてもよい。軟骨終板の表層を除去して、出血している骨を露出させてもよい。
【0247】
終板の十分な準備は、骨移植片への血管の供給を容易にする。
【0248】
ii.伸延
脊柱手術における使用に好適な伸延ブレードは、後方経路腰椎椎体間固定(PLIF)術に利用可能な伸延器を含む。他の伸延器は、椎間板腔を伸延するのに使用される低侵襲脊髄手技のための伸延器を含む。伸延器の市販の供給元としては、TeDan Surgical Innovations and Synthes Holding AGが挙げられる。
【0249】
伸延が必要である場合、伸延器ブレードを、椎体内に載るまで椎間板腔内に挿入する。蛍光透視法を使用して、伸延器ブレードが終板に対して平行であることを確認してもよい。伸延器ブレードは、適切に配置されると頭側で角度が付けられる。次に、椎間板腔を伸延する。
【0250】
iii.インプラントサイズの決定
予備的なスペーサを椎間腔に挿入し、正しくフィットするインプラントを選択してもよい。蛍光透視法および触覚による判断によって、予備的なスペーサのフィットの確認を補助してもよい。予備的なスペーサが緩すぎるかまたはきつすぎるように思われる場合、代替的なサイズおよび/または形状のインプラントを、確実なフィットが達成されるまで試すべきである。次に、正しい予備的なスペーサに対応するインプラントを選択する。予備的なスペーサアセンブリを取り出す。スラップハンマーを使用して取り出しを補助してもよい。
【0251】
iv.自家骨移植片のパッキング
任意選択的に、インプラントを、骨移植片または骨移植片代用品で予め満たしてもよい。自家骨移植片または骨移植片代用品は、移植片装填ブロックを使用してインプラントの開口内にパッキングしてもよい。
【0252】
あるいは、骨移植片、骨移植片代用品、または、骨移植片代用品を形成する1つまたは複数の前駆体物質を、インプラントの挿入後に、インプラントの開口、または、開口の一部に送達してもよい。
【0253】
v.インプラントの挿入
適切にサイズ決めされたインプラントを椎間腔に挿入する。通常、インプラントは挿入器具に取り付けられる。たとえば、インプラントを、挿入ハンドルのねじ山付きのロッド
に螺合させてもよい。次に、インプラントおよび器具を、必要に応じた向きにし、準備が整った椎間腔内に導入する。いくつかの実施形態では、インプラントは、所望の部位に達するまで回転される。必要であれば、軽い嵌め込みを用いて、インプラントを椎間板腔内に適切に着座させる。インプラントが所望の位置になったら、挿入ロッドのねじを緩める。
【0254】
いくつかの実施形態では、同じプロファイル、長さ、幅および高さ(または異なるサイズ)の第2のインプラントを、利用可能な椎間板腔内に挿入する。前述のように、そっと嵌め込んでもよい。
【0255】
vi.補助的な固定
これらのインプラントは、補助的な固定システムとともに使用してもよい。たとえば、固定システムは、1つまたは複数の複軸スクリューおよび/または横方向接続部を含んでもよい。
【0256】
2.体の他の部分
本明細書において記載されるインプラントは、大関節(たとえば、臀部および/もしくは膝インプラント)、小関節(たとえば、肩、肘および/もしくは足首インプラント)、外傷の部位(たとえば、肩の骨折、長骨再建インプラントおよび/もしくは髄内ロッドインプラント)、頭蓋顎顔面(たとえば、顎置換において使用するためのインプラント)、または、口内(たとえば、歯科インプラント)を含むがこれらに限定されない、体内の種々の位置に配置されるように構成することができる。典型的な寸法は、これらの部位において使用される現在のインプラントに大略的に対応する。
【0257】
本明細書において記載されるインプラントは、骨折を修復する上で使用されるように構成してもよく、または、骨間隙に挿入してもよい。
【0258】
別途定義されない限り、本明細書において用いられるすべての技術的および科学的な用語は、開示される発明が属する分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本明細書において引用される刊行物、および、それらにおいて言及される材料は、参照により具体的に援用される。
【0259】
当業者は、日常的な実験のみを用いて、本明細書において記載される本発明の特定の実施形態に対する多くの均等物を認識するか、または確認可能であろう。そのような均等物は、以下の特許請求の範囲によって包含されることが意図される。
本発明の精神および範囲は、添付する特許請求の範囲の中に存在するが、本願の出願時に特許請求の範囲として存在し、その一部は補正により削除された、以下の[予備的な特許請求の範囲]の中にも潜在する。この[予備的な特許請求の範囲]の記載事項は、本願明細書の開示に含まれるものとする。
[予備的な特許請求の範囲]
[予備請求項11]
椎間インプラントであって、
第1のモノリシックな構造を形成し、インプラントの第1の端を規定し、それぞれ骨ねじを受け入れるように構成された少なくとも2つのねじ穴を有する前方プレートと、
前記前方プレートからインプラントの周辺部にかけて延びる複数のコイルと、を備え、
前記複数のコイルは、上下方向に積み重ねられた複数のレベルのコイルを含む、インプラント。
[予備請求項12]
前記複数のコイルは、6つのレベルのコイルを含む、予備請求項11に記載のインプラント。
[予備請求項13]
前記6つのレベルのコイルのそれぞれは、コイルの組を有し、各組は2つの合同コイルを含む、予備請求項12に記載のインプラント。
[予備請求項14]
前記複数のコイルは、インプラントの周辺部において、中心を共有する形態で配置された複数のコイルを含む、予備請求項11に記載のインプラント。
[予備請求項15]
前記複数のコイルは、3つの同心のコイルを含む、予備請求項14に記載のインプラント。
[予備請求項16]
前記複数のコイルは、コイルの組を有し、各組は、それぞれ2つの合同コイルを含む、予備請求項11に記載のインプラント。
[予備請求項17]
前記複数のコイルは、複数のレベルのコイルの組を有し、各レベルは、
インプラントの周辺部において、中心を共有する形態で配置された3つのコイルの組を含む、予備請求項16に記載のインプラント。
[予備請求項18]
前記少なくとも2つのねじ穴は、
上向きに角度付けられ、かつ前記前方プレートの垂直向きの中心線の第1の側に設けられた第1のねじ穴と、
下向きに角度付けられ、かつ前記前方プレートの垂直向きの中心線の第2の側に設けられた第2のねじ穴を含む、予備請求項11に記載のインプラント。
[予備請求項19]
前記第1のねじ穴は、前記前方プレートの前記中心線からやや横に離れて角度付けられ、
前記第2のねじ穴は、前記前方プレートの前記中心線からやや横に離れて角度付けられている、予備請求項18に記載のインプラント。
[予備請求項20]
前記複数のコイルを通ってインプラントの中央領域を完全に貫いて延びる垂直開口を含む、予備請求項11に記載のインプラント。
【0260】
関連出願の相互参照
本願は、2015年4月29日に出願された米国出願第62/154,599号、2015年9月11日に出願された米国出願第62/217,542号、および、2016年2月29日に出願された米国出願第62/301,546号に対する優先権を主張するものであり、これらの開示は、参照によりそれらの全体が本明細書に援用される。
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図5C
図5D
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図9D
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図11C
図11D
図11E
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図13A
図13B
図14A
図14B
図14C
図14D
図14E
図14F
図14G
図14H
図14I
図15A
図15B
図15C
図16A
図16B