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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】アンテナ構造及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01Q 9/42 20060101AFI20220809BHJP
   H01Q 1/24 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
H01Q9/42
H01Q1/24 Z
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021108713
(22)【出願日】2021-06-30
【審査請求日】2021-06-30
(31)【優先権主張番号】202110287597.2
(32)【優先日】2021-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(72)【発明者】
【氏名】梁 沛宇
(72)【発明者】
【氏名】焦 涛
(72)【発明者】
【氏名】張 閣
【審査官】佐藤 当秀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/049877(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0331415(US,A1)
【文献】米国特許第08754817(US,B1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0335292(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2010/0156738(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 1/00- 1/52
H01Q 5/00- 13/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
給電点と金属フレームとを含み、
前記金属フレームは、本体、放射体及び結合ブランチを含み、前記放射体及び前記結合ブランチの両方が前記本体に接続されてアンテナクリアランスゾーンを取り囲み、前記放射体と前記結合ブランチと、の前記本体から離れた端が協力してアンテナギャップを形成し、前記アンテナギャップは、前記アンテナクリアランスゾーンに連通し、前記放射体は、前記給電点に接続され、
前記放射体は、貫通溝及び開口部を含み、前記貫通溝は、前記放射体の高さ方向に前記放射体を貫通し、前記開口部は、前記放射体の厚さ方向に前記貫通溝に連通し、前記給電点と前記放射体との接続位置、及び前記開口部は、前記貫通溝の両側に位置する、
ことを特徴とするアンテナ構造。
【請求項2】
前記アンテナギャップ内に設置される第1媒体ユニットをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造。
【請求項3】
前記貫通溝及び前記開口部内に設置される第2媒体ユニットをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造。
【請求項4】
前記放射体の、前記貫通溝の前記給電点から離れた側に位置する部分の長さは、12.5ミリメートル以上且つ13.5ミリメートル以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造。
【請求項5】
前記放射体の前記給電点に接続される部分の長さは、14ミリメートル以上且つ16ミリメートル以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造。
【請求項6】
前記アンテナギャップの長さは、1ミリメートル以上且つ1.8ミリメートル以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造。
【請求項7】
前記放射体、前記結合ブランチ及び前記アンテナギャップの長さの合計は、17ミリメートル以上且つ19ミリメートル以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造。
【請求項8】
前記結合ブランチの長さは、1.5ミリメートル以上且つ2.5ミリメートル以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載のアンテナ構造。
【請求項9】
マザーボードと、
請求項1~請求項8のいずれか1項に記載のアンテナ構造と、を含み、
前記アンテナ構造の給電点が前記マザーボードに設置される、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項10】
前記マザーボードと前記本体とを接続する接地素子をさらに含む、
ことを特徴とする請求項9に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末技術の分野に関し、特に、アンテナ構造及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、第5世代移動通信技術について、市場に出回っている主流の5G通信周波数帯は、N41周波数帯、N77周波数帯、N78周波数帯及びN79周波数帯を含み、ここで、中国国内では主にN41周波数帯、N78周波数帯及びN79周波数帯が使用されており、海外ではN77周波数帯が使用される。したがって、現在、市場に出回っている主流の携帯電話は、N41周波数帯、N78周波数帯及びN79周波数帯をサポートするため、海外では5G通信を行うことができず、電子機器の使用シーンが限定される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本開示は、関連技術の欠点を解決するために、アンテナ構造及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例の第1態様は、アンテナ構造であって、給電点と金属フレームとを含み、前記金属フレームは、本体、放射体及び結合ブランチを含み、前記放射体及び前記結合ブランチの両方が前記本体に接続されてアンテナクリアランスゾーンを取り囲み、前記放射体と前記結合ブランチとの、前記本体から離れた端が協力してアンテナギャップを形成し、前記アンテナギャップは、前記アンテナクリアランスゾーンに連通し、前記放射体は、前記給電点に接続され、前記放射体は、貫通溝及び開口部を含み、前記貫通溝は、前記放射体の高さ方向に前記放射体を貫通し、前記開口部は、前記放射体の厚さ方向に前記貫通溝に連通し、前記給電点と前記放射体との接続位置、及び前記開口部は、前記貫通溝の両側に位置するアンテナ構造を提供する。
【0005】
選択可能に、
前記アンテナギャップ内に設置される第1媒体ユニットをさらに含む。
【0006】
選択可能に、
前記貫通溝及び前記開口部内に設置される第2媒体ユニットをさらに含む。
【0007】
選択可能に、前記放射体の、前記貫通溝の前記給電点から離れた側に位置する部分の長さは、12.5ミリメートル以上且つ13.5ミリメートル以下である。
【0008】
選択可能に、前記放射体の前記給電点に接続される部分の長さは、14ミリメートル以上且つ16ミリメートル以下である。
【0009】
選択可能に、前記アンテナギャップの長さは、1ミリメートル以上且つ1.8ミリメートル以下である。
【0010】
選択可能に、前記放射体、前記結合ブランチ及び前記アンテナギャップの長さの合計は、17ミリメートル以上且つ19ミリメートル以下である。
【0011】
選択可能に、前記結合ブランチの長さは、1.5ミリメートル以上且つ2.5ミリメートル以下である。
【0012】
本開示の実施例の第2態様は、電子機器であって、マザーボードと、上記いずれかの実施例に記載のアンテナ構造と、を含み、前記アンテナ構造の給電点が前記マザーボードに設置される電子機器を提供する。
【0013】
選択可能に、前記マザーボードと前記本体とを接続する接地素子をさらに、含む。
【発明の効果】
【0014】
本開示の実施例によって提供される技術案は、以下の有益な効果を奏する。
【0015】
上記実施例から分かるように、本開示の技術案では、放射体に貫通溝及び開口部を設置することにより、C字状の放射体を構築し、放射体の形状変化を利用してアンテナ構造の共振を構築することにより、5G周波数帯のうちのN41周波数帯、N77周波数帯、N78周波数帯及びN79周波数帯をカバーするようになり、電子機器の使用シーンに対する制約が少なくなり、アパーチャ同調を利用して周波数帯をカバーする関連技術の技術案に比べて、アンテナ構造の回路を簡素化することができ、アンテナ構造の小型化を実現するのに有利である。
【0016】
以上の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的かつ解釈的なものにすぎず、本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成し、本開示に適合する実施例を示し、明細書とともに、本開示の原理を説明するために使用される。
図1】関連技術におけるアンテナ構造の構造概略図である。
図2】例示的な実施例に係るアンテナ構造の斜視概略図である。
図3図2のアンテナ構造の概略的上面図である。
図4図2のアンテナ構造の正面図である。
図5】例示的な実施例に係るアンテナ構造のアンテナ性能のグラフである。
図6】例示的な実施例に係るアンテナ構造のスミスチャートである。
図7】例示的な実施例に係る電子機器の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
ここで、例示的な実施例について詳細に説明し、その例を図面に示している。以下の説明が図面に係る場合、特に明記しない限り、異なる図面における同じ数字は、同じ又は類似する要素を示す。以下の例示的な実施例に記載されている実施形態は、本開示と一致する全ての実施形態を表すわけではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述された、本開示の一部の態様と一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0019】
本開示に使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものにすぎず、本開示を限定することを意図していない。本開示及び添付の特許請求の範囲に使用される単数形の「一」、「前記」及び「当該」も、文脈が他の意味を明確に示していない限り、複数形を含むことを意図している。さらに、本明細書に使用される用語「及び/又は」とは、1つ又は互いに関連する複数の列挙項目を含む、いずれの可能な組合せ又は全ての可能な組み合わせを意味することを理解されたい。
【0020】
本開示で第1、第2、第3などの用語を使用して様々な情報を説明したが、これらの情報は、これらの用語に限定されないことを理解されたい。これらの用語は、単に同じタイプの情報同士を区別するために使用される。例えば、本開示の範囲から逸脱せず、第1情報を第2情報と呼ぶことができ、同様に、第2情報を第1情報と呼ぶこともできる。文脈によっては、本明細書に使用される単語「場合(if)」は、「……であるとき」又は「……であると」又は「決定に応答して」として解釈することができる。
【0021】
図1は、関連技術におけるアンテナ構造100の構造概略図であり、当該アンテナ構造は、N41周波数帯、N78周波数帯及びN79周波数帯をカバーするスリーインワンアンテナであり、アンテナ構造100は、アンテナ本体101、アンテナ102及び結合ユニット103を含み、アンテナ102及び結合ユニット103のそれぞれがアンテナ本体101に接続され、かつ、アンテナ本体101、アンテナ102及び結合ユニット103は、共同でアンテナ構造100のクリアランスゾーンを囲む。図1におけるアンテナ構造100の配置により、当該アンテナ構造100は、N41周波数帯、N78周波数帯及びN79周波数帯しかカバーできないため、アンテナ構造100が配置された電子機器の適用シーンが限定される。
【0022】
アンテナ構造100のカバレッジ周波数帯を広げるため、関連技術では、アンテナ構造100にインピーダンス整合回路又は同調スイッチを配置することで、アンテナ構造100がN77周波数帯までカバーできることを試みたが、アンテナ構造100の回路が複雑になるとともに、実際の実現では、アンテナ102の帯域幅が限られているため、N77とN78との周波数帯を同時にカバーすることは困難である。
【0023】
これに基づき、本開示の技術案を提案し、図2は、例示的な実施例に係るアンテナ構造の概略斜視図であり、図3は、図2のアンテナ構造の概略上面図であり、図4は、図2のアンテナ構造の正面図である。図2図4に示すように、当該アンテナ構造200は、給電点1と金属フレーム2とを含み、当該金属フレーム2は、本体21、放射体22及び結合ブランチ23を含んでもよい。放射体22及び結合ブランチ23の両方が本体21に接続され、放射体22、結合ブランチ23及び本体21は、クリアランスゾーン24を取り囲むことができる。放射体22の本体21から離れた端と結合ブランチ23の本体21から離れた端との間にはアンテナギャップ25が形成されることにより、アンテナ構造200がアンテナ信号を外部に送信できることを確保する。放射体22は、貫通溝221及び開口部222を含み、貫通溝221は、放射体22の高さ方向に放射体22を貫通し、開口部222は、放射体22の厚さ方向に貫通溝221と連通できる。給電点1は放射体22に接続され、給電点1と放射体22との接続される接続位置、及び開口部222は貫通溝221の両側に位置する。このようにすることで、給電点1から供給される信号は、給電点1と放射体22との接続位置から貫通溝221を回って、放射体22の開口部222が形成される端に伝達することができ、アンテナ構造200のC字状の放射体を形成することができる。アンテナ構造200の各寸法を合理的に構成することで、アンテナ構造200が5G周波数帯を完全にカバーすることができる。具体的には、アンテナ構造200は、N41周波数帯(2496MHz~2690MHz)、N77周波数帯(3300MHz~4200MHz)、N78周波数帯(3300MHz~3800MHz)、N79周波数帯(4400MHz~5000MHz)をカバーできる。
【0024】
例を挙げると、L1=18mm、L2=15mm、L3=2mm、L4=1.5mm、L5=13mm、L6=2.3mm、L7=2mm、L8=11mm、W1=2mm、W2=2mm、W3=2mm、W4=6mm、W5=2mm、W6=2mmを例とし、アンテナ構造200をシミュレーションすると、図5に示すようなアンテナ性能のグラフ及び図6に示すようなスミス(smith)チャートを取得することができる。図5及び図6に示すように、当該アンテナ性能のグラフの横軸は周波数で、縦軸はリターンロスであり、図5において、アンテナ構造200の左側の共振はN41周波数帯をカバーでき、右側の共振はN77周波数帯、N78周波数帯及びN79周波数帯をカバーできる。図6に示すように、整合するインピーダンスが50オームであることを例とすると、アンテナ構造200は4つの共振を構成して、広帯域のアンテナを形成することができ、ここで、1つ目の共振の中心周波数は2.05GHzで、2つ目の共振の中心周波数は3.07GHzで、3つ目の共振の中心周波数は4.05GHzで、4つ目の共振の中心周波数は4.57GHzであり、そのうち、3つ目の共振及び4つ目の共振の中心周波数は原点に近く、N77周波数帯及びN79周波数帯に対して良好なインピーダンス整合を実現できる。
【0025】
上記実施例から分かるように、本開示の技術案では、放射体22に貫通溝221及び開口部222を設置することにより、C字状の放射体22を構成し、放射体22の形状変化を利用してアンテナ構造200の共振を構築することにより、5G周波数帯のうちのN41周波数帯、N77周波数帯、N78周波数帯及びN79周波数帯をカバーするようになり、アパーチャ同調を利用して周波数帯をカバーする関連技術の技術案に比べて、アンテナ構造200の回路を簡素化することができ、アンテナ構造200の小型化を実現するのに有利である。
【0026】
無論、アンテナ構造200の最適な共振周波数に達するとともに、アンテナ構造200の小型化を実現するために、アンテナ構造200の各寸法の長さ及び幅を限定することができる。ただし、放射体22、アンテナギャップ25及び結合ブランチ23の長さの合計は、17mm以上且つ19mm以下で、即ち17mm≦L1≦19mmである。アンテナ102のみの長さが約25mmであり、アンテナ構造100全体の長さが25mmを超える図1の関連技術に比べて、アンテナ構造200の小型化が実現され、アンテナ構造200が配置された電子機器の内部レイアウトに有利である。
【0027】
放射体22の給電点1に接続される部分の長さは、14ミリメートル以上且つ16ミリメートル以下であり、即ち14mm≦L2≦16mmであり、結合ブランチ23の長さは、1.5ミリメートル以上且つ2.5ミリメートル以下で、即ち1.5mm≦L3≦2.5mmであり、アンテナギャップ25の長さは、1ミリメートル以上且つ1.8ミリメートル以下で、即ち1mm≦L4≦1.8mmであり、そして、L1=L2+L3+L4である。放射体22の、貫通溝221の給電点1から離れた側に位置する部分の長さは、12.5ミリメートル以上且つ13.5ミリメートル以下で、即ち12.5mm≦L5≦13.5mmであり、開口部222の長さは、2ミリメートル且つ以上3ミリメートル以下で、即ち2mm≦L6≦3mmであり、そして、L2=L5+L6であり。貫通溝221とアンテナギャップ25との間隔の長さは、2ミリメートル以上且つ3ミリメートル以下で、即ち2mm≦L7≦3mmであり、放射体22の本体21に接続される端から給電点1までの距離は、10.5ミリメートル以上且つ11.5ミリメートル以下で、即ち10.5mm≦L8≦11.5mmである。
【0028】
これに応じて、最適な共振周波数に達するために、アンテナ構造200の一部の構造の厚さ寸法及び高さ寸法を限定することができる。例えば、放射体22の、貫通溝221の給電点1から離れた側に位置する部分の厚さは、2ミリメートル以上且つ3ミリメートル以下で、即ち2mm≦W1≦3mmであり、放射体22の厚さ方向において、貫通溝221の寸法は、2ミリメートル以上且つ3ミリメートル以下で、即ち2mm≦W2≦3mmであり、放射体22の給電点1に接続される部分の厚さは、2ミリメートル以上且つ3ミリメートル以下で、即ち2mm≦W3≦3mmであり、結合ブランチ23の厚さは、6ミリメートル以上且つ8ミリメートル以下で、即ち6mm≦W4≦8mmであり、そして、W4=W1+W2+W3である。放射体22の、貫通溝221の給電点1から離れた側に位置する部分の高さは、2ミリメートル以上且つ3ミリメートル以下で、即ち2mm≦W5≦3mmであり、クリアランスゾーン24の高さは、3ミリメートル以上且つ5ミリメートル以下で、即ち3mm≦W6≦5mmである。
【0029】
アンテナ構造200は、第1媒体ユニット3及び第2媒体ユニット4をさらに含み、第1媒体ユニット3は、アンテナギャップ25内に設置され、第2媒体ユニット4は、貫通溝221及び開口部222内に設置されてもよい。これにより、ほこりがアンテナ構造200が配置されている電子機器内に落ちることを防止することができる。また、第1媒体ユニット3及び第2媒体ユニット4の媒体状況に応じてアンテナ構造200の上記寸法を微調整することができる。
【0030】
本開示によって提供されるアンテナ構造200に基づき、本開示は、図7に示す電子機器300をさらに提供し、当該電子機器300は、マザーボード(図示せず)及び上記のいずれかの実施例に記載のアンテナ構造200を含んでもよい。アンテナ構造200の給電点1は、マザーボードに設置され、メタルドーム又は他の導電構造を介して放射体22に接続されてもよい。電子機器300は、接地素子(図示せず)をさらに含んでもよく、当該接地素子は、金属フレームとマザーボードとを接続して接地し、電磁的な保護を実現することができる。当該接地素子は、接地ねじ、メタルドーム、又は他の導電ユニットを含んでもよい。電子機器300は、携帯電話端末又はタブレット端末などを含んでもよいが、本開示はこれに対して限定しない。
【0031】
当業者であれば、明細書を検討し、かつ、本明細書に開示された開示を実践した後、本開示の他の実施案を容易に想到できる。本開示は、本開示のあらゆる変形、用途又は適宜変更を包含することを意図し、これらの変形、用途又は適宜変更は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない本技術分野における常識又は慣用の技術的手段を含む。明細書及び実施例は、単に例示的なものにすぎず、本開示の真の範囲及び精神は、下記の特許請求の範囲によって示される。
【0032】
本開示は、上で説明し、かつ、図面に示した正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱することなく、様々な修正や変更を行うことができることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0033】
(付記)
(付記1)
給電点と金属フレームとを含み、
前記金属フレームは、本体、放射体及び結合ブランチを含み、前記放射体及び前記結合ブランチの両方が前記本体に接続されてアンテナクリアランスゾーンを取り囲み、前記放射体と前記結合ブランチと、の前記本体から離れた端が協力してアンテナギャップを形成し、前記アンテナギャップは、前記アンテナクリアランスゾーンに連通し、前記放射体は、前記給電点に接続され、
前記放射体は、貫通溝及び開口部を含み、前記貫通溝は、前記放射体の高さ方向に前記放射体を貫通し、前記開口部は、前記放射体の厚さ方向に前記貫通溝に連通し、前記給電点と前記放射体との接続位置、及び前記開口部は、前記貫通溝の両側に位置する、
ことを特徴とするアンテナ構造。
【0034】
(付記2)
前記アンテナギャップ内に設置される第1媒体ユニットをさらに含む、
ことを特徴とする付記1に記載のアンテナ構造。
【0035】
(付記3)
前記貫通溝及び前記開口部内に設置される第2媒体ユニットをさらに含む、
ことを特徴とする付記1に記載のアンテナ構造。
【0036】
(付記4)
前記放射体の、前記貫通溝の前記給電点から離れた側に位置する部分の長さは、12.5ミリメートル以上且つ13.5ミリメートル以下である、
ことを特徴とする付記1に記載のアンテナ構造。
【0037】
(付記5)
前記放射体の前記給電点に接続される部分の長さは、14ミリメートル以上且つ16ミリメートル以下である、
ことを特徴とする付記1に記載のアンテナ構造。
【0038】
(付記6)
前記アンテナギャップの長さは、1ミリメートル以上且つ1.8ミリメートル以下である、
ことを特徴とする付記1に記載のアンテナ構造。
【0039】
(付記7)
前記放射体、前記結合ブランチ及び前記アンテナギャップの長さの合計は、17ミリメートル以上且つ19ミリメートル以下である、
ことを特徴とする付記1に記載のアンテナ構造。
【0040】
(付記8)
前記結合ブランチの長さは、1.5ミリメートル以上且つ2.5ミリメートル以下である、
ことを特徴とする付記1に記載のアンテナ構造。
【0041】
(付記9)
マザーボードと、
付記1~付記8のいずれか1つに記載のアンテナ構造と、を含み、
前記アンテナ構造の給電点が前記マザーボードに設置される、
ことを特徴とする電子機器。
【0042】
(付記10)
前記マザーボードと前記本体とを接続する接地素子をさらに含む、
ことを特徴とする付記9に記載の電子機器。
【要約】      (修正有)
【課題】回路の簡素化及び小型化が可能なアンテナ構造及び電子機器を提供する。
【解決手段】アンテナ構造200は、給電点1と金属フレームとを含む。金属フレームは、本体21、放射体22及び結合ブランチ23を含む。放射体22及び結合ブランチ23の両方が本体21に接続されて、アンテナクリアランスゾーン24を取り囲み、放射体22と結合ブランチ23の、本体21から離れた端が協力してアンテナギャップ25を形成する。アンテナギャップ25は、アンテナクリアランスゾーン24に連通する。放射体22は、給電点1に接続され、貫通溝221及び開口部222を含む。貫通溝221は、放射体22の高さ方向に放射体22を貫通する。開口部222は、放射体22の厚さ方向に貫通溝221に連通する。給電点1と放射体22との接続位置及び開口部222は、貫通溝221の両側に位置する。
【選択図】図2
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7