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特許7121199シーケンスを生成及び処理する方法並びに装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-08
(45)【発行日】2022-08-17
(54)【発明の名称】シーケンスを生成及び処理する方法並びに装置
(51)【国際特許分類】
   H04J 13/10 20110101AFI20220809BHJP
   H04L 27/26 20060101ALI20220809BHJP
【FI】
H04J13/10
H04L27/26 114
H04L27/26 200
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2021526281
(86)(22)【出願日】2019-11-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-18
(86)【国際出願番号】 CN2019117064
(87)【国際公開番号】W WO2020098594
(87)【国際公開日】2020-05-22
【審査請求日】2021-06-30
(31)【優先権主張番号】201811348559.8
(32)【優先日】2018-11-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リウ、クンペン
(72)【発明者】
【氏名】ゴン、ミンシン
(72)【発明者】
【氏名】ツアン、レイミン
【審査官】阿部 弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/202130(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第108512642(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0044683(US,A1)
【文献】Qualcomm Incorporated,Lower PAPR reference signals[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1813898,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1813898.zip>,2018年11月11日,pp. 1-25
【文献】Intel Corporation,Low PAPR Reference Signals[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1813892,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1813892.zip>,2018年11月11日,pp. 1-14
【文献】AT & T,Remaining Issues of PAPR in NR[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812851,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812851.zip>,2018年11月03日,pp. 1-14
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on PAPR for CSI-RS and DMRS[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812688,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812688.zip>,2018年11月03日,pp. 1-6
【文献】vivo,Discussion on low PAPR RS[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812326,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812326.zip>,2018年11月03日,pp. 1-9
【文献】NEC,Discussion on low PAPR RS[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812657,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812657.zip>,2018年11月02日,pp. 1-4
【文献】OPPO,Evaluation on DMRS for PAPR reduction[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1812809,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1812809.zip>,2018年11月03日,pp. 1-3
【文献】Ericsson,Feature lead summary #4 of low PAPR RS[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1814203,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1814203.zip>,2018年11月19日,pp. 1-8
【文献】Ericsson,Feature lead summary of low PAPR RS[online],3GPP TSG RAN WG1 #95 R1-1814012,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_95/Docs/R1-1814012.zip>,2018年11月14日,pp. 1-17
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04J 13/10
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
IEEE 802.11
15
16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1シーケンスの初期化係数を取得する段階であって、前記初期化係数は第1パラメータと関連付けられ、
前記初期化係数は、
【数125】
を満たし、
【数126】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数127】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、

【数128】
はシンボルのインデックスであり、
【数129】
はスクランブリング係数であり、
【数130】
はシーケンススクランブリングアイデンティティであり、
λは前記第1パラメータであり、かつ0、1、及び2のうちの1つであり、
【数131】
である、段階と、
前記初期化係数に基づいて前記第1シーケンスを生成する段階と、
を含む、シーケンスを生成する方法。
【請求項2】
前記第1パラメータはポート番号であるか、又は、前記第1パラメータは符号分割多重CDMグループアイデンティティである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
第1シグナリングを受信する段階であって、前記第1シグナリングは、前記第1パラメータを示すために用いられる、段階をさらに含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記第1シーケンスに基づいて第1基準信号を生成する段階と、
前記第1基準信号を送信する段階と、
をさらに含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
第2基準信号を受信する段階と、
前記第1シーケンスに基づいて前記第2基準信号を処理する段階と、
をさらに含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
第1シーケンスの初期化係数を取得するように構成されている決定モジュールであって、前記初期化係数は、第1パラメータと関連付けられ、前記初期化係数は、
【数132】
を満たし、
【数133】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数134】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数135】
はシンボルのインデックスであり、

【数136】
はスクランブリング係数であり、

【数137】
はシーケンススクランブリングアイデンティティであり、
λは前記第1パラメータであり、かつ0、1、及び2のうちの1つであり、
【数138】
である、決定モジュールと、
前記初期化係数に基づいて前記第1シーケンスを生成するように構成されている生成モジュールと、
を備える、シーケンスを生成する装置。
【請求項7】
前記第1パラメータはポート番号であるか、又は、前記第1パラメータは、符号分割多重CDMグループアイデンティティである、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記装置は、
第1シグナリングを受信するように構成されている受信モジュールであって、前記第1シグナリングは前記第1パラメータを示すために用いられる、受信モジュールをさらに備える、請求項6又は7に記載の装置。
【請求項9】
前記装置は、
前記第1シーケンスに基づいて第1基準信号を生成するようにさらに構成されている前記生成モジュールと、
前記第1基準信号を送信するように構成されている送信モジュールと、
をさらに備える、請求項6~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記装置は、
第2基準信号を受信するように構成されている受信モジュールと、
前記第1シーケンスに基づいて前記第2基準信号を処理するように構成されている処理モジュールと、
をさらに備える、請求項6~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
送信側と受信側とを備える通信システムであって、前記送信側は、請求項4に記載の方法を実行するように構成されており、前記受信側は、請求項5に記載の方法を実行するように構成されている、通信システム。
【請求項12】
コンピュータ命令を格納するように構成されているメモリと、
前記メモリに格納されている前記コンピュータ命令を実行するように構成されているプロセッサであって、前記コンピュータ命令が実行されると、前記プロセッサは、請求項1に記載のシーケンスを生成する方法を実行可能になる、プロセッサと、
を備える、信号を処理する装置。
【請求項13】
コンピュータに、請求項1に記載のシーケンスを生成する方法を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2018年11月13日に中国国家知識産権局に出願された「SEQUENCE GENERATING AND PROCESSING METHOD AND APPARATUS」と題する中国特許出願第201811348559.8号に対する優先権を主張する。この中国特許出願は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、移動体通信技術の分野に関し、特に、シーケンスを生成及び処理する方法並びに装置に関する。
【背景技術】
【0003】
多入力多出力(multi-input multi-output)システムにおいて、各伝送アンテナ(例えば、論理アンテナ又は物理アンテナ)は、独立したデータチャネルを有する。受信側デバイス(例えば、ネットワークデバイス又は端末)は、通例、予め知られている基準信号に基づいて各伝送アンテナ上でチャネル推定を実行し、チャネル推定結果に基づいて、データチャネルを通して伝送されたデータ信号を復元する。従って、基準信号を構成する方法又は基準信号を生成するのに用いられるシーケンスを構成する方法は、極めて重要である。基準信号を生成するシーケンスを構成するプロセスにおいては、干渉を回避する方法も、至急解決が必要な重要な課題となる。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施形態は、シーケンスを生成及び処理する方法並びに装置を提供する。本発明は、シーケンスを生成及び処理する方法並びに装置を提供する。シーケンスを生成及び処理する方法並びに装置は、シンボル送信プロセスにおけるピーク対平均電力比を効果的に低減でき、基準信号が送信されるシナリオに特に適用可能である。
【0005】
第1の態様によれば、本願の一実施形態は、第1シーケンスの初期化係数を取得する段階であって、上記初期化係数は、第1パラメータと関連付けられる、段階と、上記初期化係数に基づいて上記第1シーケンスを生成する段階と、を含む、シーケンスを生成する方法を提供する。
【0006】
第1の態様に関連して、第1の可能な設計において、上記初期化係数は、
【数1】
を満たし、ここで、
【数2】
であり、
dは
【数3】
を満たし、λは上記第1パラメータであり、λはλ、λ、及びλのうちの1つであり、
【数4】
であり、
【数5】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数6】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数7】
はシンボルのインデックスであり、
【数8】
はスクランブリング係数であり、
【数9】
はシーケンススクランブリングアイデンティティである。
【0007】
第1の態様又は第1の態様の第1の可能な設計に関連して、第2の可能な設計において、λは0であり、λは1であり、λは2である。
【0008】
第1の態様に関連して、第3の可能な設計において、初期化係数は、
【数10】
を満たし、
ここで、
【数11】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数12】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数13】
はシンボルのインデックスであり、
【数14】
はスクランブリング係数であり、
【数15】
はシーケンススクランブリングアイデンティティであり、
λは上記第1パラメータであり、かつ0、1、及び2のうちの1つであり、
【数16】
である。
【0009】
第1の態様又は第1の態様の第1~第3の可能な設計に関連して、第4の可能な設計において、上記第1パラメータはポート番号であるか、又は、上記第1パラメータは符号分割多重CDMグループアイデンティティである。
【0010】
第1の態様又は第1の態様の第1~第4の可能な設計に関連して、第5の可能な設計において、上記方法は、第1シグナリングを受信する段階であって、上記第1シグナリングは、上記第1パラメータを示すために用いられる、段階をさらに含む。
【0011】
第1の態様又は第1の態様の第1~第5の可能な設計に関連して、第6の可能な設計において、上記方法は、
上記第1シーケンスに基づいて第1基準信号を生成する段階と、
上記第1基準信号を送信する段階と、
をさらに含む。
【0012】
第1の態様又は第1の態様の第1~第5の可能な設計に関連して、第7の可能な設計において、上記方法は、
第2基準信号を受信する段階と、
上記第1シーケンスに基づいて上記第2基準信号を処理する段階と、
をさらに含む。
【0013】
第2の態様によれば、本願の一実施形態は、第1シーケンスの初期化係数を取得するように構成されている決定モジュールであって、上記初期化係数は、第1パラメータと関連付けられる、決定モジュールと、上記初期化係数に基づいて上記第1シーケンスを生成するように構成されている生成モジュールと、を備える、シーケンスを生成する装置を提供する。
【0014】
第2の態様に関連して、第1の可能な設計において、上記初期化係数は、
【数17】
を満たし、ここで、
【数18】
であり、
dは
【数19】
を満たし、λは上記第1パラメータであり、λはλ、λ、及びλのうちの1つであり、
【数20】
であり、
【数21】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数22】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数23】
はシンボルのインデックスであり、
【数24】
はスクランブリング係数であり、
【数25】
はシーケンススクランブリングアイデンティティである。
【0015】
第2の態様又は第2の態様の第1の可能な設計に関連して、第2の可能な設計において、λは0であり、λは1であり、λは2である。
【0016】
第2の態様に関連して、第3の可能な設計において、初期化係数は、
【数26】
を満たし、
ここで、
【数27】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数28】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数29】
はシンボルのインデックスであり、
【数30】
はスクランブリング係数であり、
【数31】
はシーケンススクランブリングアイデンティティであり、
λは上記第1パラメータであり、かつ0、1、及び2のうちの1つであり、
【数32】
である。
【0017】
第2の態様又は第2の態様の第1~第3の可能な設計に関連して、第4の可能な設計において、上記第1パラメータはポート番号であるか、又は、上記第1パラメータは符号分割多重CDMグループアイデンティティである。
【0018】
第2の態様又は第2の態様の第1~第4の可能な設計に関連して、第5の可能な設計において、上記装置は、
第1シグナリングを受信するように構成されている受信モジュールであって、上記第1シグナリングは上記第1パラメータを示すために用いられる、受信モジュールをさらに備える。
【0019】
第2の態様又は第2の態様の第1~第5の可能な設計に関連して、第6の可能な設計において、上記装置は、
上記第1シーケンスに基づいて第1基準信号を生成するようにさらに構成されている上記生成モジュールと、
上記第1基準信号を送信するように構成されている送信モジュールと、
をさらに備える。
【0020】
第2の態様又は第2の態様の第1~第5の可能な設計に関連して、第7の可能な設計において、上記装置は、
第2基準信号を受信するように構成されている受信モジュールと、
上記第1シーケンスに基づいて上記第2基準信号を処理するように構成されている処理モジュールと、
をさらに備える。
【0021】
第3の態様によれば、本願の一実施形態は、送信側と受信側とを備える通信システムを提供する。送信側は、第1の態様の第6の可能な設計を実行するように構成されており、受信側は、第1の態様の第7の可能な設計を実行するように構成されている。
【0022】
第4の態様によれば、本願は、前述の態様と関連付けられるプロセッサ及びメモリをさらに提供する。プロセッサは、第1の態様及び第1の態様の可能な設計に係る方法を実行するように構成されている。メモリは、第1の態様及び第1の態様の可能な設計に対応するプログラムを格納するように構成されている。
【0023】
本発明の実施形態において、前述の態様の実施を通して、シーケンス生成プロセスにおいて複数の初期化係数が存在してよい。さらに、本発明において、初期化係数は、生成された初期化係数のパラメータがポート番号又はCDMグループと関連付けられるように設計される。このようにして、異なるCDMグループに同じシーケンスが用いられる場合を回避でき、DMRSシンボルのPAPRがデータシンボルのそれよりも高いという問題が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0024】
本発明の実施形態における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下では、実施形態を説明する際に用いられる添付図面を簡単に説明する。
【0025】
図1】本願の一実施形態に適用可能な通信システムの概略図である。
【0026】
図2】本願の一実施形態に適用可能な別の通信システムの概略図である。
【0027】
図3】本願の一実施形態に適用可能な通信デバイスのハードウェア構造の概略図である。
【0028】
図4】本願の一実施形態に係るシーケンスを生成する方法の概略図である。
【0029】
図5】本願の一実施形態に係るシーケンスを生成する装置の概略構造図である。
【0030】
図6】本願の一実施形態に係るシーケンスを生成する装置の概略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施形態部において用いられる用語は、本発明の特定の実施形態を説明することを意図しているに過ぎず、本発明を限定する意図はない。以下では、本発明の実施形態における添付図面を参照しながら、本発明の実施形態における技術的解決手段を明確に説明する。
【0032】
図1は、本発明の一実施形態に係る通信システムの概略アーキテクチャ図である。通信システムは、送信側デバイスと、受信側デバイスとを備える。本発明の本実施形態の説明では、送信側デバイスがアクセスネットワークデバイスであり、受信側デバイスがユーザ機器(英語:User Equipment、略してUE)である例が用いられる。ユーザ機器と、アクセスネットワークデバイスとは、無線インタフェース技術を用いて互いに通信する。無線インタフェース技術としては、既存の2G(例えば、移動体通信用グローバルシステム(英語:Global System for Mobile Communications、略してGSM(登録商標)))システムと、3G(例えば、ユニバーサル移動体通信システム(英語:Universal Mobile Telecommunications System、略してUMTS)、広帯域符号分割多重接続(英語:Wideband Code Division Multiple Access、略してWCDMA(登録商標))、及び時分割同期符号分割多重接続(英語:Time Division-Synchronous Code Division Multiple Access、略してTD-SCDMA))システムと、4G(例えば、FDD LTE又はTDD LTE)システムと、新無線接続技術(英語:New Radio Access Technology、略してNew RAT)システム、例えば、4.5G又は5Gシステムとが挙げられ得る。
【0033】
本発明において説明される方法は、ユーザ機器若しくはアクセスネットワークデバイスによって実行されてもよいし、又は、チップ、回路、ストレージデバイス、若しくはコンピュータプログラムによって実行されてもよい。本発明では、ユーザ機器は、一般的な意味でのUEとして説明される。加えて、ユーザ機器は、モバイルステーション、アクセス端末、加入者ユニット、加入者ステーション、リモートステーション、リモート端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、ユーザ装置等とも称され得る。ユーザ機器は、携帯電話、コードレス電話、セッション初期化プロトコル(英語:Session Initiation Protocol、略してSIP)電話、無線ローカルループ(英語:Wireless Local Loop、略してWLL)ステーション、パーソナルデジタルアシスタント(英語:Personal Digital Assistant、略してPDA)、無線通信機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、無線モデムに接続された別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークにおけるモバイルステーション、将来の発展型公衆陸上移動体通信網(英語:Public Land Mobile Network、略してPLMN)における端末デバイス等であってよい。また、本発明の実施形態において、ユーザ機器はさらに、リレー(英語:Relay)、及びアクセスネットワークデバイス(例えば、基地局)とデータ通信を行うことができる別のデバイスを含んでよい。
【0034】
本発明において説明されるアクセスネットワークデバイスは、ユーザ機器と通信するように構成されているデバイスであってよい。具体的には、無線通信システムにおいて、アクセスネットワークデバイスは、無線方式でユーザ機器と通信するデバイスである。例えば、アクセスネットワークデバイスは、GSMシステムにおけるベーストランシーバ基地局(英語:Base Transceiver Station、略してBTS)であってもよいし、WCDMAシステムにおけるNB(英語:NodeB)であってもよいし、又は、LTEにおける発展型NodeB(英語:evolved Node B、略してeNB)、将来の5Gネットワークにおける中継局、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、アクセスネットワークデバイス、将来の発展型PLMNネットワークにおけるアクセスネットワークデバイス等であってもよい。
【0035】
本願の実施形態において提供される技術的解決手段は、様々な通信システムに適用可能であり得る。図2は、本発明の一実施形態に係る別の通信システムの概略図である。
【0036】
図2は、本願の一実施形態に適用可能な通信システムの概略図である。通信システムは、1つ又は複数のネットワークデバイス10(1つのみのネットワークデバイスが示されている)と、各ネットワークデバイス10に接続されている1つ又は複数の端末20とを備えてよい。図2は、概略図に過ぎず、本願において提供される技術的解決手段の適用可能なシナリオを限定するものではない。本発明の実装を行うデバイスは、ネットワークデバイス10であってもよいし、又は、1つ又は複数の端末20であってもよい。ネットワークデバイス10及び1つ又は複数の端末20は、アップリンクシナリオ及びダウンリンクシナリオに適用可能であり得る。
【0037】
ネットワークデバイス10は、送受信ポイント(transmission reception point、TRP)、基地局、中継局、アクセスポイント等であってよい。ネットワークデバイス10は、5G通信システムにおけるネットワークデバイス若しくは将来の発展型ネットワークにおけるネットワークデバイスであってもよいし、又は、ウェアラブルデバイス、車載デバイス等であってもよい。加えて、ネットワークデバイス10は、代替的には、移動体通信用グローバルシステム(global system for mobile communication、GSM)におけるベーストランシーバ基地局(base transceiver station、BTS)若しくは符号分割多重接続(code division multiple access、CDMA)ネットワークであってもよいし、広帯域符号分割多重接続(wideband code division multiple access、WCDMA)におけるNB(NodeB)であってもよいし、又は、ロングタームエボリューション(long term evolution、LTE)におけるeNB若しくはeNodeB(evolutional NodeB)であってもよい。ネットワークデバイス10は、代替的には、クラウド型無線アクセスネットワーク(cloud radio access network、CRAN)シナリオにおける無線コントローラであってもよい。
【0038】
端末20は、ユーザ機器(user equipment、UE)、アクセス端末、UEユニット、UEステーション、モバイルステーション、モバイルステーション、リモートステーション、リモート端末、モバイルデバイス、UE端末、無線通信デバイス、UEエージェント、UE装置等であってよい。アクセス端末は、携帯電話、コードレス電話、セッション初期化プロトコル(session initiation protocol、SIP)電話、無線ローカルループ(wireless local loop、WLL)ステーション、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、無線通信機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、無線モデムに接続されている別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、5Gネットワークにおける端末、将来の発展型公衆陸上移動体通信網(public land mobile network、PLMN)ネットワークにおける端末等であってよい。
【0039】
任意選択で、図2における各ネットワークエレメント(例えば、ネットワークデバイス10及び端末20)は、1つのデバイスによって実施されてもよいし、複数のデバイスによって共同で実施されてもよいし、又はデバイスにおける機能モジュールであってもよい。これは、本願の本実施形態において特に限定されるものではない。前述の機能は、ハードウェアデバイスにおけるネットワークエレメントの機能であってもよいし、専用ハードウェア上で実行されるソフトウェア機能であってもよいし、又はプラットフォーム(例えば、クラウドプラットフォーム)上にインスタンス化された仮想機能であってもよいことが理解され得る。
【0040】
例えば、図2における各ネットワークエレメントは、図3における通信デバイス200を用いて実施されてよい。図3は、本願の一実施形態に適用可能な通信デバイスのハードウェア構造の概略図である。通信デバイス200は、少なくとも1つのプロセッサ201と、通信回線202と、メモリ203と、少なくとも1つの通信インタフェース204とを備える。
【0041】
プロセッサ201は、汎用中央処理装置(central processing unit、CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、又は、本願の解決策におけるプログラム実行を制御するように構成されている1つ又は複数の集積回路であってよい。
【0042】
通信回線202は、前述の構成要素間の情報の伝送経路を含んでよい。
【0043】
通信インタフェース204は、送受信機等の任意の装置を用いて実装されてよく、別のデバイス、又はEthernet(登録商標)、RAN、若しくは無線ローカルエリアネットワーク(wireless local area networks、WLAN)等の通信ネットワークと通信するように構成されている。
【0044】
メモリ203は、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)若しくは静的情報及び命令を格納できる別のタイプのスタティックストレージデバイス、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)若しくは情報及び命令を格納できる別のタイプのダイナミックストレージデバイスであってもよいし、又は、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(electrically erasable programmable read-only memory、EEPROM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(compact disc read-only memory、CD-ROM)若しくは別のコンパクトディスクストレージ、光ディスクストレージ(コンパクトディスク、レーザディスク、光ディスク、デジタル多用途ディスク、ブルーレイ光ディスク等を含む)、磁気ディスク記憶媒体若しくは別の磁気ストレージデバイス、又は、命令若しくはデータ構造の形式で予想されるプログラムコードを保持若しくは格納するのに用いることができる、コンピュータによってアクセス可能な任意の他の媒体であってよい。しかしながら、メモリ203は、これに限定されるものではない。メモリは、独立に存在してよく、通信回線202を用いてプロセッサに接続される。代替的に、メモリはプロセッサと統合されてよい。本願の本実施形態において提供されるメモリは、通例、不揮発性であり得る。メモリ203は、本願の解決策を実行するためのコンピュータ実行可能命令を格納するように構成されており、プロセッサ201は、その実行を制御する。プロセッサ201は、メモリ203に格納されているコンピュータ実行可能命令を実行して、本願の以下の実施形態において提供される方法を実施するように構成されている。
【0045】
任意選択で、本願の本実施形態におけるコンピュータ実行可能命令は、アプリケーションプログラムコードとも称され得る。これは、本願の本実施形態において特に限定されるものではない。
【0046】
特定の実装中、一実施形態において、プロセッサ201は、1つ又は複数のCPU、例えば、図3におけるCPU0及びCPU1を含んでよい。
【0047】
特定の実装中、一実施形態において、通信デバイス200は、複数のプロセッサ、例えば、図3におけるプロセッサ201及びプロセッサ207を含んでよい。プロセッサのうちの各プロセッサは、シングルコア(single-CPU)プロセッサであってもよいし、又は、マルチコア(multi-CPU)プロセッサであってもよい。本明細書におけるプロセッサは、データ(例えば、コンピュータプログラム命令)を処理するように構成されている1つ又は複数のデバイス、回路、及び/又は処理コアを指してよい。
【0048】
特定の実装中、一実施形態において、通信デバイス200は、出力デバイス205と、入力デバイス206とをさらに含んでよい。出力デバイス205は、プロセッサ201と通信し、複数の方式で情報を表示してよい。例えば、出力デバイス205は、液晶ディスプレイ(liquid crystal display、LCD)、発光ダイオード(light emitting diode、LED)ディスプレイデバイス、陰極線管(cathode ray tube、CRT)ディスプレイデバイス、プロジェクタ(projector)等であってよい。入力デバイス206は、プロセッサ201と通信し、複数の方式でユーザからの入力を受け取ってよい。例えば、入力デバイス206は、マウス、キーボード、タッチスクリーンデバイス、センシングデバイス等であってよい。
【0049】
前述の通信デバイス200は、汎用デバイス又は専用デバイスであってよい。特定の実装中、通信デバイス200は、デスクトップコンピュータ、ポータブルコンピュータ、ネットワークサーバ、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、モバイルフォン、タブレットコンピュータ、無線端末デバイス、組み込みデバイス、又は図3のものと同様の構造を有するデバイスであってよい。本願の本実施形態では、通信デバイス200のタイプは限定されるものではない。
【0050】
本願の実施形態において提供されるいずれの技術的解決手段も、ダウンリンク伝送シナリオに適用可能であってもよいし、又は、アップリンク伝送シナリオに適用可能であってもよいことに留意すべきである。解決策がダウンリンク伝送シナリオに適用される場合、送信側デバイスは、ネットワークデバイスであってよく、受信側デバイスは、端末であってよい。解決策がアップリンク伝送シナリオに適用される場合、送信側デバイスは、端末であってよく、受信側デバイスは、ネットワークデバイスであってよい。以下の実施形態のうちのいずれか1つにおいて、送信側デバイス(又は受信側デバイス)がネットワークデバイスと置き換えられた後、本実施形態におけるネットワークデバイス及び送信側デバイス(又は受信側デバイス)と置き換えられたネットワークデバイスは、同じネットワークデバイスを表し得る。送信側デバイス(又は受信側デバイス)が端末と置き換えられた後、本実施形態における端末及び送信側デバイス(又は受信側デバイス)と置き換えられた端末は、同じ端末を表し得る。これについては、ここで一様に説明されており、詳細は以下で再度説明しない。
【0051】
本願の実施形態における「リソース単位」は、端末をスケジューリングするための基本単位である。リソース単位は、周波数ドメインにおける複数の連続するサブキャリアと、時間ドメインにおける1つの時間間隔(time interval、TI)を含む。異なるスケジューリングプロセスにおいて、リソース単位のサイズは、同じであってもよいし、又は、異なってもよい。TIは、LTEシステムにおける伝送時間間隔(transmission time interval、TTI)であってもよいし、大きなサブキャリアを有する高周波数システムにおけるシンボルレベルショートTTI又はショートTTIであってもよく、又は、5Gシステムにおけるスロット(slot)若しくはミニスロット(mini-slot)であってもよい。これは、本願の本実施形態において特に限定されるものではない。任意選択で、1つのリソース単位は、1つ又は複数のRB、1つ又は複数のRB対(RB pair)等を含んでよい。加えて、リソース単位は、代替的には、RBの半分等であってよい。加えて、リソース単位は、別の時間-周波数リソースであってよい。これは、本願の本実施形態において特に限定されるものではない。別途特記しない限り、又は、矛盾が存在しない限り、以下の特定の例は全て、リソース単位がLTEシステムにおけるRBである例を用いて説明されていることに留意すべきである。
【0052】
本願の実施形態における「スケジューリング周期性」は、時間間隔TIである。
【0053】
本願の実施形態における「時間ドメインシンボル」は、限定されるものではないが、以下:OFDMシンボル、ユニバーサルフィルタードマルチキャリア(universal filtered multi-carrier、UFMC)信号、フィルタバンクマルチキャリア(filter-bank multi-carrier、FBMC)シンボル、一般化された周波数分割多重(generalized frequency-division multiplexing、GFDM)シンボル等のうちのいずれか1つを含んでよい。
【0054】
本願の実施形態における「少なくとも1つ(のタイプ)」という用語は、1つ(単数のタイプ)又は複数(複数のタイプ)を含む。「複数の(タイプ)」は、2つの(タイプ)又は2つよりも多くの(タイプ)を意味する。例えば、A、B、及びCのうちの少なくとも1つは、以下の場合:Aのみが存在する場合、Bのみが存在する場合、A及びBの両方が存在する場合、A及びCの両方が存在する場合、B及びCの両方が存在する場合、並びにA、B、及びCの全てが存在する場合を含む。本願の実施形態における「及び/又は」という用語は、関連対象を説明するための相関関係に過ぎず、3つの関係が存在し得ることを表している。例えば、A及び/又はBは、以下の3つの場合:Aのみが存在する場合、A及びBの両方が存在する場合、Bのみが存在する場合を表し得る。本願の実施形態における用語記号「/」は、一般に、関連対象間の「又は」の関係を示す。加えて、式において、記号「/」は、関連対象間の除算関係を示している。例えば、A/Bは、AがBで除算されることを示し得る。本願の実施形態における「第1」、「第2」等の用語は、異なる対象を区別することを意図しており、異なる対象の順序を示すものではない。
【0055】
以下では、添付図面を参照しながら、本願の実施形態において提供される技術的解決手段を説明する。
【0056】
図4は、本願の一実施形態に係るシーケンスを生成する方法の概略図である。方法は、以下の段階を含む。
【0057】
S401:第1シーケンスの初期化係数を取得する。ここで、初期化係数は、第1パラメータと関連付けられる。
【0058】
S402:初期化係数に基づいて、第1シーケンスを生成する。
【0059】
前述の説明を参照すると、段階S401及びS402は、ネットワークデバイスによって実行されてもよいし、又は、端末によって実行されてもよい。通信システムにおいて、これらの2つの段階は、代替的には、ネットワークデバイス及び端末の両方によって実行されてよい。アップリンク及びダウンリンクデータ伝送の場合において、前述の段階は、1つのネットワークデバイス又は端末によって複数回実行されてよい。例えば、アップリンク伝送プロセスにおいて、シーケンスを生成する方法は、アップリンク信号の一シーケンスのために一度実行される。この実行前又は後に、方法は、ダウンリンク信号の一シーケンスを生成するためにもう一度実行される。一実施形態において、第1シーケンスは、基準信号を生成するためのシーケンスである。基準信号は、限定されるものではないが、復調基準信号(demodulation reference signal、DMRS)であってもよいし、又は、復調に用いられる別の基準信号であってもよい。
【0060】
一実施形態において、初期化係数は、第1パラメータと関連付けられる。第1パラメータは、具体的には、システムパラメータ、例えば、ポート番号又は符号分割多重(code division multiplexing、CDM)グループアイデンティティであってよい。ここで、ポートは、通例はアンテナポートであるか、又は、別の形態のポート、例えばアンテナの物理ポートであってよい。任意選択で、第1パラメータは、代替的には、別のパラメータ、例えば、アンテナパネルアイデンティティ又は別のアイデンティティ等のパラメータであってよい。
【0061】
一実施形態において、方法は、S401A:第1パラメータを決定し、この第1パラメータに基づいて、第1シーケンスの初期化係数を取得する、をさらに含んでよい。例えば、アンテナポートが第1パラメータである場合、S401Aは以下のとおりである:アンテナポートを決定し、このアンテナポートに基づいて、第1シーケンスの初期化係数を取得する。代替的には、CDMグループアイデンティティが第1パラメータである場合、S401Aは以下のとおりである:CDMグループアイデンティティを決定し、このCDMグループアイデンティティに基づいて、第1シーケンスの初期化係数を取得する。CDMグループアイデンティティは、代替的には、CDMグループについての他の情報であってよいことが理解されるべきである。例えば、CDMグループのグループ情報を決定するのに用いることができる別のパラメータが取得される。パラメータは、暗黙的若しくは明示的な方式で、又は予め設定された対応関係に基づいて、CDMグループのものであるグループ情報又はグループアイデンティティを決定するのに用いられ得る。パラメータは、第1パラメータである。
【0062】
以下では、前述した方法に係る説明のための特定の例が与えられる。
【0063】
例1:第1パラメータは、CDMグループアイデンティティである。
【0064】
第1シーケンスに対応する基準信号が属するCDMグループのCDMグループアイデンティティが取得される場合、第1シーケンスは、そのCDMグループに対応するデータを復調するために基準信号を生成するのに用いられ得る。従って、これに対応して、第1シーケンスの初期化係数を取得するプロセスも、CDMグループアイデンティティによって決定される。例えば、CDMグループアイデンティティは、0、1、又は2であってよい。この場合、初期化係数を生成する方式は、CDMグループアイデンティティに基づいて異なる機能を有して得る。例えば、初期化係数は、
【数33】
を満たし、
ここで、
【数34】
であり、
dは、
【数35】
を満たし、λは第1パラメータであり、λはCDMグループアイデンティティであり、具体的には0、1、及び2のうちの1つであってよく、
【数36】
である。
【0065】
異なるλについて、初期化係数が満たす前述の3つの分岐は、対応関係を用いて又はテーブルの形式で、受信側及び送信側において予め定義されてよいことが理解されるべきである。
【0066】
一例において、
【数37】

【数38】
であってよく、これは
【数39】
を端数切り捨てしたものを表している。
【0067】
【数40】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数41】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数42】
はシンボルのインデックスであり、
【数43】
はスクランブリング係数であり、
【数44】
はシーケンススクランブリングアイデンティティである。
【0068】
一例において、d=0の場合、前述の初期化係数は、
【数45】
を満たし、
より具体的には、λ=0の場合、前述の初期化係数は、
【数46】
を満たし、より具体的には、λ=1の場合、前述の初期化係数は、
【数47】
を満たし、又は、
より具体的には、λ=2の場合、前述の初期化係数は、
【数48】
若しくは
【数49】
を満たす。
【0069】
【数50】
はスロットにおけるシンボルの数であり、例えば、限定されるものではないが、基準信号を搬送するスロットにおけるシンボルの数である。例えば、LTE規格において、
【数51】
は6又は7に等しくてもよいし、又は、10であってもよい。NRにおいて、
【数52】
は変数であってもよいし、又は、固定値であってもよい。
【数53】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、例えば、限定されるものではないが、基準信号を搬送するサブフレームのインデックスである。代替的には、
【数54】
はスロットのインデックスであり、例えば、限定されるものではないが、基準信号を搬送するスロットのインデックスである。
【数55】
はシンボルのインデックスであり、例えば、限定されるものではないが、基準信号を搬送するシンボルのインデックスである。例えば、LTE規格において、
【数56】
は0~5又は0~6に等しくてよく、NRにおいて、
【数57】
の値範囲は0~13であってよい。
【数58】
はスクランブリング係数である。例えば、
【数59】
の値は0又は1であってよい。
【数60】
はシーケンススクランブリングアイデンティティである。ここで、スロットは、代替的には、時間単位であってよい。拡張実施形態において、スロットは、代替的には、サブフレームにおけるスロットの数と置き換えられてよい。
【0070】
一実施形態において、λ=2の場合、初期化係数が満たす式は、λ=0又はλ=1であってよい。
【0071】
例2:第1パラメータはポートアイデンティティである。
【0072】
第1パラメータ値は、異なるポートアイデンティティに基づいて決定されてよい。例えば、ポートアイデンティティとCDMグループアイデンティティとの間には以下の対応関係(表1)があるので、初期化係数は、代替的には、以下のp値に基づいて直接決定されてよい。
【表1】
【0073】
例えば、pが1000及び1001である場合、初期化係数が以下の式であること又は以下の式を満たすことが直接決定される。
【数61】
【0074】
pが1002及び1003である場合、初期化係数が以下の式であること又は以下の式を満たすことが直接決定される。
【数62】
ここで、他のp値は、CDMグループの値に対応してよく、ここでは詳細は再度説明しない。
【0075】
例3:第1パラメータは、別のアイデンティティである。
【0076】
例えば、CDMグループは、通例、シグナリングを通して暗黙的通知の方式で決定されてよい。例えば、マッピング関係が定義され、ここで、シグナリングによって示される状態は、ポート値に対応し、CDMグループアイデンティティは、表1に基づいてさらに決定される。初期化係数を決定するプロセスにおいて、初期化係数は、シグナリングに基づいて直接決定されて生成されてよく、シグナリングの送信機及び受信機の両方が、上記実施に従って初期化係数を決定してよい。
【0077】
前述の3つの例は、第1パラメータの例を説明するものである。本発明における第1パラメータは、前述の複数のアイデンティティに限定されることが理解されるべきである。
【0078】
一実施形態において、初期化係数は、
【数63】
を満たし、
ここで、
【数64】
であり、
dは、
【数65】
を満たし、λは第1パラメータであり、λはλ、λ、及びλのうちの1つであり、
【数66】
であり、
【数67】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数68】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数69】
はシンボルのインデックスであり、
【数70】
はスクランブリング係数であり、
【数71】
はシーケンススクランブリングアイデンティティである。
【0079】
一実施形態において、λは0であり、λは1であり、λは2である。
【0080】
一実施形態において、初期化係数は、
【数72】
を満たし、
ここで、
【数73】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数74】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数75】
はシンボルのインデックスであり、
【数76】
はスクランブリング係数であり、
【数77】
はシーケンススクランブリングアイデンティティであり、
λは第1パラメータであり、かつ0、1、及び2のうちの1つであり、
【数78】
である。
【0081】
一実施形態において、第1パラメータはポート番号であるか、又は、第1パラメータは符号分割多重CDMグループアイデンティティである。
【0082】
単に説明しやすさのために、パラメータ値は前述の方程式及び式に加えられており、異なる表現であってもよいことが理解されるべきである。例えば、
【数79】
は直接
【数80】
として書かれてよい。他のパラメータも
【数81】
と同様である。
【0083】
一実施形態において、前述の段階は、S403:第1シグナリングを受信する、ここで、第1シグナリングは第1パラメータを示すのに用いられる、をさらに含む。別の実施形態において、前述の段階は、S403A(図示せず):第1シグナリングを送信する、ここで、第1シグナリングは第1パラメータを示すのに用いられる、をさらに含む。
【0084】
一実施形態において、方法は、S404:第1シーケンスに基づいて第1基準信号を生成する、及び、S405:第1基準信号を送信する、をさらに含む。
【0085】
例えば、基準信号は以下の方式で生成されてよい:
基準信号シーケンスを取得する、ここで、基準信号シーケンスは以下の式に従って生成されてよい。
【数82】
【0086】
この場合、基準信号シーケンスは、代替的には、前述の式に基づいて取得されるルックアップテーブルを用いて取得されてよく、ここで、
【数83】
である。
【0087】
【数84】
はバイナリGoldシーケンスであり、その長さは、例えば、限定されるものではないが、
【数85】
であってよく、ここで、
【数86】
である。
【0088】
【数87】
の初期化係数は
【数88】
である。
【0089】
【数89】
の初期化係数は
【数90】
を満たす。
【0090】
ここで、cinitは、前述の実施形態を満たす様々な形式のものであってもよいし、又は、前述の実施形態における式若しくはそれらの式の等価な変形に従って直接生成されてもよい。特定の実施プロセスにおいて、基準信号は、DMRS又はCSI-RSである。
【0091】
前述の基準信号シーケンスが生成された後、プロセスが基準信号送信プロセスである場合、基準信号シーケンスは、サブキャリアにさらにマッピングされてよいことが理解されるべきである。一実施形態において、前述のサブキャリアは、等間隔の又は連続するサブキャリアである。これに対応して、プロセスが受信プロセスである場合、プロセスは、基準信号が受信された後の復調プロセスであってよく、前述のプロセスは、チャネル推定をさらに含んでよい(すなわち、前述の処理段階は、チャネル推定段階であってよい)。ここでは詳細は再度説明しない。
【0092】
基準信号シーケンスを取得することは、様々な方式におけるものであってよく、例えば、限定されるものではないが、予め設定された式に従った計算を通して基準信号シーケンスを取得すること、又は、テーブルルックアップを通して基準信号シーケンスを取得することであってよい。より具体的には、予め設定された式は、例えば、限定されるものではないが、基準信号シーケンス生成式である。この式は、初期化係数に関係する式である。例えば、予め設定された式におけるパラメータは、初期化係数を含む。しかしながら、関係はこれに限定されるものではない。特定の実施プロセスにおいて、前述の予め設定された式については、例えば、限定されるものではないが、既存のLTE規格又は5G規格において言及される基準信号シーケンス生成式を参照されたい。加えて、本明細書において説明されるように、
【数91】
は、基準信号に対応するアンテナポートが属する符号分割多重グループのインデックス、符号分割多重グループに対応するオフセット値、符号分割多重グループに対応するスクランブリング係数、又は、符号分割多重グループを識別するのに用いることができる他の情報を表す。
【0093】
本発明の各実施形態における段階は、一実施形態として別々に用いられよいことが理解されるべきである。別の実施形態において、第1パラメータと初期化係数との間の相関関係が格納されてよい。
【0094】
前述した方法の実装によれば、シーケンス生成プロセスにおいて複数の初期化係数が存在してよい。さらに、本発明において、初期化係数は、生成された初期化係数のパラメータがポート番号又はCDMグループと関連付けられるように設計される。このようにして、異なるCDMグループに同じシーケンスが用いられる場合を回避でき、DMRSシンボルのPAPRがデータシンボルのそれよりも高いという問題が解決される。一実施形態において、
●以下の初期化係数は、タイプ2DMRSシーケンスに用いられる:
【数92】
【0095】
図5は、本願の一実施形態に係るシーケンスを生成する装置の概略構造図である。シーケンスを生成する装置は、
第1シーケンスの初期化係数を取得するように構成されている決定モジュール501であって、初期化係数は第1パラメータと関連付けられる、決定モジュールと、
初期化係数に基づいて、第1シーケンスを生成するように構成されている生成モジュール502と、
を備える。
【0096】
決定モジュール501によって第1シーケンスの初期化係数を取得すること、及び、生成モジュール502によって初期化係数に基づいて第1シーケンスを生成することについては、図4に示される実施形態における段階を参照されたい。例えば、決定モジュールは、段階S401を実行してもよいし、又は、段階401A、及び基準信号を生成する段階等の他の段階を実行してもよく、ここで詳細は再度説明しない。
【0097】
装置は、第1シグナリングを受信するように構成されている受信モジュール503であって、第1シグナリングは第1パラメータを示すのに用いられる、受信モジュールをさらに備えてよい。モジュールは、段階S403を実行してよく、ここで詳細は再度説明しない。受信モジュールは、第2基準信号を受信するようにさらに構成されている。
【0098】
装置は、第1基準信号を送信するように構成されている送信モジュール504をさらに備えてよい。装置は、第1シーケンスに基づいて第2基準信号を処理するように構成されている処理モジュール505をさらに備えてよい。
【0099】
前述のモジュールの一部又は全ては、同じモジュールであってよい。例えば、生成モジュール、決定モジュール、及び処理モジュールは、1つの全体処理モジュールであってよい。本発明の本実施形態は、これらのモジュールの統合及び一モジュールの機能を実施するための複数のモジュールへの分割も保護する。本実施形態における機能については、前述の態様における様々な可能な設計を参照されたい。
【0100】
図2における例に関連して、前述の装置は、図6に示される形態であってよい。
【0101】
プロセッサ601は、第1シーケンスの初期化係数を取得するように構成されており、ここで、初期化係数は、第1パラメータと関連付けられる。
【0102】
プロセッサ601は、初期化係数に基づいて第1シーケンスを生成するように構成されている。プロセッサは、前述の処理モジュール及び決定モジュールの機能をさらに実行してよい。
【0103】
受信モジュールは、受信機602であってよく、送信モジュールは、送信機603であってよい。一実施形態において、送信機及び受信機は、アンテナ、一組の回路デバイス、又はチップの送受信機ピンであってよい。
【0104】
本発明は、信号のアップリンク及びダウンリンク伝送を完了するために、前述の送受信機装置を含む通信システムをさらに提供する。例えば、第1シーケンスを生成した後、送信側は、第1シーケンスに基づいて第1基準信号を生成して、第1基準信号を送信し、受信側は、第2基準信号を受信して、第1シーケンスに基づいて第2基準信号を処理する。
【0105】
本発明は、チップをさらに提供する。前述のチップは、プロセッサであってもよいし、又は、前述の受信機及び送信機を含んでもよい。
【0106】
本発明は、前述の実施形態に係る方法を実行するために、コンピュータプログラムをさらに提供する。
【0107】
本発明の実施形態をより良好に実施するために、本発明の一実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、1つ又は複数のコンピュータプログラムを格納する。コンピュータ可読記憶媒体は、磁気ディスク、光ディスク、ROM、RAM等であってよい。1つ又は複数のコンピュータプログラムは、送信側デバイスにおける1つ又は複数のプロセッサ上で実行される。コンピュータプログラムが実行されると、図4に示される方法の実施形態における送信側デバイスに対応する手順が実施されてよい。1つ又は複数のコンピュータプログラムは、受信側デバイスにおける1つ又は複数のプロセッサ上で実行される。コンピュータプログラムが実行されると、図4に示される方法の実施形態における受信側デバイスに対応する手順が実施されてよい。
【0108】
実施形態を参照しながら本発明を本明細書において説明したが、本発明の特許請求の範囲はこれに限定されないものとする。保護を請求する本発明を実施するプロセスにおいて、当業者であれば、添付図面、開示内容、及び添付の特許請求の範囲を検討することによって、前述の実施形態におけるプロセスの全部又は一部を理解して実施し得る。本発明の特許請求の範囲に従って作成される等価な変更形態は、依然として本発明の範囲内にある。特許請求の範囲において、「備える、含む(comprising)」は別の構成要素又は別の段階を排除せず、「一(a)」又は「1つ(one)」は「複数の」の場合を排除しない。単一のコントローラ又は別のユニットが、特許請求の範囲に列挙された複数の機能を実行してよい。互いに異なる従属請求項には複数の手段が記録されているが、これは、より良い効果を生み出すようにこれらの手段を組み合わせることができないことを意味するものではない。コンピュータプログラムは、適切な媒体、例えば、光学記憶媒体若しくはソリッドステート媒体に格納/分散されてよく、他のハードウェアとともに提供されるか若しくはハードウェアの一部として用いられるか、又は、インターネット(英語:Internet)若しくは別の有線若しくは無線システムを用いて等の別の方式で分散されてよい。(項目1)
第1シーケンスの初期化係数を取得する段階であって、上記初期化係数は、第1パラメータと関連付けられる、段階と、
上記初期化係数に基づいて上記第1シーケンスを生成する段階と、
を含む、シーケンスを生成する方法。(項目2)
上記初期化係数は、
【数93】
を満たし、ここで、
【数94】
であり、
dは
【数95】
を満たし、λは第1パラメータであり、λはλ、λ、及びλのうちの1つであり、
【数96】
であり、
【数97】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数98】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数99】
はシンボルのインデックスであり、
【数100】
はスクランブリング係数であり、
【数101】
はシーケンススクランブリングアイデンティティである、項目1に記載の方法。(項目3)
λは0であり、λは1であり、λは2である、項目2に記載の方法。(項目4)
上記初期化値は、
【数102】
を満たし、
ここで、
【数103】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数104】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数105】
はシンボルのインデックスであり、
【数106】
はスクランブリング係数であり、
【数107】
はシーケンススクランブリングアイデンティティであり、
λは上記第1パラメータであり、かつ0、1、及び2のうちの1つであり、
【数108】
である、項目1に記載の方法。(項目5)
上記第1パラメータはポート番号であるか、又は、上記第1パラメータは符号分割多重CDMグループアイデンティティである、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。(項目6)
上記方法は、
第1シグナリングを受信する段階であって、上記第1シグナリングは、上記第1パラメータを示すために用いられる、段階をさらに含む、項目1~5のいずれか一項に記載の方法。(項目7)
上記方法は、
上記第1シーケンスに基づいて第1基準信号を生成する段階と、
上記第1基準信号を送信する段階と、
をさらに含む、項目1~6のいずれか一項に記載の方法。(項目8)
上記方法は、
第2基準信号を受信する段階と、
上記第1シーケンスに基づいて上記第2基準信号を処理する段階と、
をさらに含む、項目1~6のいずれか一項に記載の方法。(項目9)
第1シーケンスの初期化係数を取得するように構成されている決定モジュールであって、上記初期化係数は、第1パラメータと関連付けられる、決定モジュールと、
上記初期化係数に基づいて上記第1シーケンスを生成するように構成されている生成モジュールと、
を備える、シーケンスを生成する装置。(項目10)
上記初期化係数は、
【数109】
を満たし、ここで、
【数110】
であり、
dは
【数111】
を満たし、λは上記第1パラメータであり、λはλ、λ、及びλのうちの1つであり、
【数112】
であり、
【数113】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数114】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数115】
はシンボルのインデックスであり、
【数116】
はスクランブリング係数であり、
【数117】
はシーケンススクランブリングアイデンティティである、項目9に記載の装置。(項目11)
λは0であり、λは1であり、λは2である、項目9又は10に記載の装置。(項目12)
上記初期化値は、
【数118】
を満たし、
ここで、
【数119】
はスロットにおけるシンボルの数であり、
【数120】
はサブフレーム又はスロットのインデックスであり、
【数121】
はシンボルのインデックスであり、
【数122】
はスクランブリング係数であり、
【数123】
はシーケンススクランブリングアイデンティティであり、
λは上記第1パラメータであり、かつ0、1、及び2のうちの1つであり、
【数124】
である、項目9に記載の装置。(項目13)
上記第1パラメータはポート番号であるか、又は、上記第1パラメータは符号分割多重CDMグループアイデンティティである、項目9~12のいずれか一項に記載の装置。(項目14)
上記装置は、
第1シグナリングを受信するように構成されている受信モジュールであって、上記第1シグナリングは上記第1パラメータを示すために用いられる、受信モジュールをさらに備える、項目9~13のいずれか一項に記載の装置。(項目15)
上記装置は、
上記第1シーケンスに基づいて第1基準信号を生成するようにさらに構成されている上記生成モジュールと、
上記第1基準信号を送信するように構成されている送信モジュールと、
をさらに備える、項目9~14のいずれか一項に記載の装置。(項目16)
上記装置は、
第2基準信号を受信するように構成されている受信モジュールと、
上記第1シーケンスに基づいて上記第2基準信号を処理するように構成されている処理モジュールと、
をさらに備える、項目9~14のいずれか一項に記載の装置。(項目17)
送信側と受信側とを備える通信システムであって、上記送信側は、項目7に記載の方法を実行するように構成されており、上記受信側は、項目8に記載の方法を実行するように構成されている、通信システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6