(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-09
(45)【発行日】2022-08-18
(54)【発明の名称】コンピュータプログラム、およびコンピュータ装置
(51)【国際特許分類】
A63F 13/69 20140101AFI20220810BHJP
【FI】
A63F13/69 510
(21)【出願番号】P 2020155277
(22)【出願日】2020-09-16
【審査請求日】2020-11-16
(73)【特許権者】
【識別番号】000129149
【氏名又は名称】株式会社カプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100212923
【氏名又は名称】清水 貴雄
(72)【発明者】
【氏名】奥山 幹樹
(72)【発明者】
【氏名】川上 智司
(72)【発明者】
【氏名】田中 大将
【審査官】石原 豊
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-156841(JP,A)
【文献】特開2013-252275(JP,A)
【文献】特開2013-156743(JP,A)
【文献】特開2020-089463(JP,A)
【文献】「ポコロンダンジョンズ」配信5周年を記念した「無料引き放題ガチャ」を開催,4Gamer.net[online],2019年06月25日,https://web.archive.org/web/20190625222741/https://www.4gamer.net/games/252/G025266/20190624060/,特に本文を参照。[検索日2021年12月3日]
【文献】『エレスト』激レアガチャ無料で引き放題の神イベント開催中! いま始めるならゲットしておきたいおすすめキャラ,ファミ通App[online],2016年12月09日,https://app.famitsu.com/20161209_910123/,特に本文、図を参照。[検索日2021年12月3日]
【文献】FGOガチャがスキップされる条件や演出の短縮方法はあるのか解説!,無課金者のかけ込み寺[online],2020年05月24日,https://possangames.work/fgo-gatya-skip-bedone/,特に本文、図を参照。[検索日2021年12月3日]
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24
A63F13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が要求されたことを契機として前記媒体抽選を実行して、複数種類のゲーム媒体が記憶された抽選リストに基づいて、前記ユーザとの関連づけ処理を実行するための前記ゲーム媒体である当選媒体を決定する媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、
所定期間内である場合に限って、
前記ユーザに条件を課すことなく無制限に、前記ユーザによる前記媒体抽選の要求を許可し、
前記所定期間が経過した場合に、
前記ユーザによる前記媒体抽選の要求を
無制限に許可することを終了し、
前記所定期間が経過したことを契機として初めて、
前記所定期間の経過までに決定された
すべての前記当選媒体
を対象とした当選媒体群のうちから選択された少なくともいずれか1つについて、前記ユーザに関連づける前記関連づけ処理を実行する、
コンピュータプログラム。
【請求項2】
前記媒体抽選実行手段は、前記媒体抽選の実行中において所定条件を満たした場合に、前記媒体抽選において、前記ユーザにとって有利な状況を発生させる、
請求項1に記載のコンピュータプログラム。
【請求項3】
前記所定条件は、すでに前記ユーザに関連づけられている前記ゲーム媒体が前記当選媒体として決定されたこと、または、前記ユーザの操作が所定タイミングで行われたこと、である、
請求項2に記載のコンピュータプログラム。
【請求項4】
前記有利な状況は、前記媒体抽選の実行中において、前記当選媒体に関する情報の少なくとも一部を前記ユーザに提示するための獲得演出がスキップされることである、
請求項2または3に記載のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記有利な状況は、前記媒体抽選の実行中において、前記媒体抽選の要求が許可されうる前記所定
期間が延長される、および/または、前記所定
期間の経過時間の計時が停止されることである、
請求項2~4のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記媒体抽選実行手段は、前記所定期間中に要求された前記媒体抽選の回数が多いほど、前記媒体抽選において前記ユーザにとって有利な効果を発生させる、
請求項1~5のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項7】
前記媒体抽選実行手段は、前記媒体抽選により所定種類の前記ゲーム媒体が前記当選媒体として決定される回数が多いほど、前記媒体抽選において前記ユーザにとって有利な効果を発生させる、
請求項1~
6のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項8】
前記媒体抽選実行手段は、
無制限に前記媒体抽選の要求を受けつけることを、前記所定期間中であっても前記ユーザの操作に基づいて中断し、かつ、
無制限に前記媒体抽選が受けつけられることが中断された場合に、前記所定期間の残り時間に応じて、前記ユーザに特典を関連づける、
請求項1~
7のいずれか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、
前記コンピュータプログラムを実行する制御部と、
を備える、
コンピュータ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータプログラム、およびサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザによる抽選要求(ガチャ要求)を受けつけたことを契機として、ユーザに付与するゲーム媒体(例えば、アイテム)を選択するための、いわゆるガチャと呼ばれる抽選が実行されるゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ガチャによって選択されたゲーム媒体(当選媒体)に関する情報は、ユーザ(ユーザの識別情報)に関連づけられる。そして、ユーザに関連づけられた当選媒体に関する情報は、ユーザのゲーム装置へ送信される。これにより、当選媒体がユーザに付与される。
【0004】
このような従来のガチャにおいては、ガチャの種類(例えば、ユーザによる1回のガチャ要求で1体のゲーム媒体が選択される単発ガチャ、1回のガチャ要求で10体のゲーム媒体が選択される10連ガチャ)によって、抽選の実行回数があらかじめ定められている。そして、1回のガチャ要求がなされることにより、あらかじめ定められた回数の抽選が実行されたのちに、当選媒体のすべてがユーザに付与される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来のガチャは、前述のとおり、抽選の実行回数があらかじめ定められており、ユーザがガチャを実行するにあたって工夫を凝らす点が存在しなかった。そのため、従来のガチャでは、ユーザの興味が薄れてしまうおそれがあった。
【0007】
本発明の目的は、興趣のあるガチャを実行することのできるコンピュータプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の発明は、
コンピュータを、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が要求されたことを契機として前記媒体抽選を実行して、複数種類のゲーム媒体が記憶された抽選リストに基づいて、前記ユーザとの関連づけ処理を実行するための前記ゲーム媒体である当選媒体を決定する媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、
所定期間内である場合に限って、前記ユーザによる前記媒体抽選の要求を許可し、
前記所定期間が経過した場合に、
前記ユーザによる前記媒体抽選の要求を許可することを終了し、
前記所定期間の経過までに決定された前記当選媒体のうちの少なくともいずれか1つについて、前記ユーザに関連づける前記関連づけ処理を実行する、
コンピュータプログラムである。
【0009】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記媒体抽選の実行中において所定条件を満たした場合に、前記媒体抽選において、前記ユーザにとって有利な状況を発生させる、
ことができる。
【0010】
また、第1の発明において、
前記所定条件は、すでに前記ユーザに関連づけられている前記ゲーム媒体が前記当選媒体として決定されたこと、または、前記ユーザの操作が所定タイミングで行われたこと、である、
ことができる。
【0011】
また、第1の発明において、
前記有利な状況は、前記媒体抽選の実行中において、前記当選媒体に関する情報の少なくとも一部を前記ユーザに提示するための獲得演出がスキップされることである、
ことができる。
【0012】
また、第1の発明において、
前記有利な状況は、前記媒体抽選の実行中において、前記媒体抽選の要求が許可されうる前記所定時間が延長される、および/または、前記所定時間の経過時間の計時が停止されることである、
ことができる。
【0013】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、少なくとも1つの前記当選媒体から前記ユーザが選択した少なくとも1つの選択媒体を前記ユーザに関連づけるための前記ユーザの操作を受けつける、
ことができる。
【0014】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、少なくとも1つの前記当選媒体からさらに抽選で決定された少なくとも1つの抽選結果媒体を前記ユーザに関連づける、
ことができる。
【0015】
また、第1の発明において、
前記媒体抽選実行手段は、前記媒体抽選が実行された結果、前記当選媒体から、すでに前記ユーザに関連づけられている前記ゲーム媒体と同じ種類の前記当選媒体、および/または、前記当選媒体のうちで重複している種類の前記ゲーム媒体のうちの少なくともいずれか1つの前記当選媒体、を除いた残存媒体を前記ユーザに関連づける、
ことができる。
【0016】
第2の発明は、
第1の発明のコンピュータプログラムを記憶する記憶部と、
前記コンピュータプログラムを実行する制御部と、
を備える、
コンピュータ装置である。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、興趣のあるガチャを実行することのできるコンピュータプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態におけるゲームシステムの構成を示す図である。
【
図2】本実施形態におけるゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
【
図3】本実施形態におけるゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
【
図4】本実施形態におけるゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
【
図5】本実施形態におけるゲームシステムで実行されるゲームのゲーム画面の一例を示す図である。
【
図6】本実施形態における時間内無制限ガチャ処理を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[実施形態]
本発明の実施形態にかかるゲームシステム1について、
図1~
図6を参照して説明する。ゲームシステム1は、
図1に示すとおり、サーバ装置2とゲーム装置3とを備える。なお、後述の制御手段および処理手順は一例であり、本発明の実施形態はこれらには限られない。処理手順等は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
【0020】
<ゲームの説明>
サーバ装置2により、ゲーム装置3で実行されうる所定のゲームが提供される。具体的には、ゲーム装置3では、ユーザがタッチパッド350を介して仮想ゲーム空間上のプレイヤキャラクタを操作して進行する複数のステージ(以下、「クエスト」という。)を備えるゲームが実行される。
【0021】
本実施形態において、ゲーム装置3にて実行されるゲームには、ユーザが操作するプレイヤキャラクタが、敵キャラクタであるモンスターを討伐するクエストパートがある。例えば、ゲーム中の1つのクエストでは、制限時間内にプレイヤキャラクタがモンスターを討伐すればそのクエストのクリア条件が満たされる。このクエストは、ユーザがタッチパッド350を操作することで進行する。
【0022】
また、このゲームには、前記クエストパートのほか、媒体抽選パート(ガチャパート)がある。このガチャパートでは、ユーザの操作(ガチャ要求)に基づいて、ユーザに付与するゲーム媒体(例えば、キャラクタ、アイテム)を選択するためのガチャが実行される。
【0023】
本実施形態においてガチャで選択されるゲーム媒体はキャラクタである。また、ユーザに付与されるキャラクタには、それぞれパラメータとして体力値、スキル値のほか、レアリティ(希少度)が設けられている。本実施形態では、キャラクタに設定されるレアリティとして、ノーマル、レア、激レア、超激レアの4種類が設けられている。各キャラクタには、いずれか1つのレアリティが設定されている。
【0024】
なお、ガチャは、ゲーム内の仮想価値媒体である石が消費される旨の情報がサーバ装置2において受信されたことを契機として(ユーザによりガチャ要求がなされたことを契機として)実行される。
【0025】
そして、ガチャが実行されると、ガチャテーブルに記憶されたキャラクタの中からいずれかのキャラクタが選択される。選択されたキャラクタ(当選キャラクタに関する情報)は、ユーザ(ユーザの識別情報)に関連づけられる。
【0026】
以下では、当選キャラクタとユーザとを関連づけ、ユーザに関連づけられた当選キャラクタに関する情報を当該ユーザのゲーム装置3へ送信することを、「当選キャラクタをユーザに付与する」という場合がある。
【0027】
以上は通常のガチャ処理についての説明であるが、その一部について、後述の時間内無制限ガチャ処理でも同様の処理が行われる。
【0028】
また、ゲームシステム1によれば、本発明の時間内無制限ガチャ処理を実行することもできる。本実施形態の時間内無制限ガチャ処理では、ガチャを実行することができる(ガチャ要求が許可されうる)制限時間があらかじめ定められている。ユーザは、例えば30分間の制限時間内であれば何度でもガチャを要求することができる。時間内無制限ガチャ処理の詳細は、後述する。
【0029】
<ハードウェア構成>
図1を参照して、サーバ装置2のハードウェア構成および機能的構成、ならびに前記ゲームが実行されるゲーム装置3のハードウェア構成および機能的構成について説明する。
【0030】
なお、ゲーム装置3には、そのゲーム装置3に対応づけてユーザアカウントが付与される。このユーザアカウントはユーザアカウント情報(ユーザの識別情報)として管理される。
【0031】
ゲーム装置3が通信ネットワーク4を介してサーバ装置2と通信を行う場合には、そのゲーム装置3からユーザの識別情報が送信される。送信されたユーザの識別情報は、サーバ装置2において所定の認証がなされる。これにより、サーバ装置2とゲーム装置3との通信が可能となる。
【0032】
また、ユーザには、ゲームをプレイするにあたってゲームアカウントが付与される。ゲームアカウントは、ゲームアカウント情報として管理される。
【0033】
<サーバ装置2のハードウェア構成>
サーバ装置2は、
図1のとおり、制御部20、記憶部21、ネットワークインターフェース22を備える。
【0034】
記憶部21およびネットワークインターフェース22は、バス29を介してサーバ装置2の制御部20に接続される。
【0035】
制御部20は、サーバ装置2の動作を制御する。
【0036】
記憶部21は、主にHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Rando
m Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、SSD(Solid State Drive)で構成される。
【0037】
記憶部21には、例えば、ゲーム装置3にてプレイされるゲームを実行するためのゲームプログラムを配信するための配信プログラムおよびデータが記憶される。
【0038】
ネットワークインターフェース22は、サーバ装置2とゲーム装置3との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。
【0039】
<サーバ装置2の制御部20の機能的構成>
サーバ装置2の制御部20は、
図1のとおり、本発明のコンピュータプログラムを実行することにより、照合手段201、媒体抽選実行手段202、タイマ管理手段203、および通信手段204として機能する。
【0040】
<照合手段201の説明>
照合手段201は、ゲーム装置3から送信されるユーザの識別情報を用いて、ユーザアカウントの認証を行う。
【0041】
<媒体抽選実行手段202の説明>
媒体抽選実行手段202は、通信手段204を介してゲーム装置3から後述のガチャ要求情報を受信したことを契機として通常のガチャ処理を実行する。
【0042】
具体的には、媒体抽選実行手段202は、通常のガチャ処理についてのガチャ要求がなされた場合に、それぞれ複数のパラメータを備える複数種類のキャラクタが記憶されたガチャテーブルからキャラクタを選択し、その当選キャラクタに関する情報を生成する。
【0043】
なお、ユーザがガチャを要求した場合(
図2の「ガチャる!」ボタン341がタッチされた場合)には、媒体抽選実行手段202は、ユーザによる1回のガチャ要求で1体のキャラクタを選択する。
【0044】
なお、媒体抽選実行手段202は、通常のガチャ処理に基づくガチャ要求に必要な量(10個)の石を消費させるためのユーザによる操作が受けつけられたのちに、通常のガチャ処理を実行する。
【0045】
また、媒体抽選実行手段202は、ガチャの要求に必要な量(10個)の石を消費させるためのユーザによる操作が受けつけられたのちに、ユーザに関連づけられている石の関連づけを解除する(ユーザ所有の石が消費される)。
【0046】
図3では、通常のガチャ処理に基づく単発ガチャの結果である当選キャラクタが所定のキャラクタ(例えば、ユーザ未所有のキャラクタ)である場合の獲得演出がなされている。具体的には、
図3の獲得演出の例では、メッセージボックス342に「お!これは…!!」と記載されたテキストが表示されることにより、当選キャラクタがユーザ未所有のキャラクタであることを示唆している。
【0047】
この獲得演出がなされるにあたって、媒体抽選実行手段202は、記憶部21に記憶されているユーザ所有のキャラクタと当選キャラクタとを比較して、当選キャラクタがユーザ未所有のキャラクタであると判定された場合に、獲得演出に関する情報を生成する。この情報がゲーム装置3に送信され、
図3のような獲得演出がなされる。この獲得演出は、例えば3秒間表示される動画である。
【0048】
また、媒体抽選実行手段202は、当選キャラクタをユーザに関連づける。そして、ユーザに関連づけられた当選キャラクタに関する情報は、通信手段204を介して、ゲーム装置3へ送信される。これにより、当選キャラクタがユーザに付与される。
【0049】
また、媒体抽選実行手段202は、
図5のようにガチャの結果を枠344に表示するための情報を生成する。この例における当選キャラクタは、水属性、激レアのキャラクタ23である。なお、
図5は後述の時間内無制限ガチャ処理におけるゲーム画面の一例であるが、通常のガチャ処理においても、同様に枠344が表示され、その枠344内に当選キャラクタが表示される。
【0050】
以上が、通常のガチャ処理の説明である。以下に、本発明の時間内無制限ガチャ処理を説明する。
【0051】
媒体抽選実行手段202は、所定のゲーム条件が満たされた場合(例えば、ゲーム内で時間内無制限ガチャイベントが発生した場合)であって後述のタイマ管理手段203から制限時間のカウントダウンを開始した旨の情報を受信したことに基づいて、時間内無制限ガチャ処理を開始する。
【0052】
そして、媒体抽選実行手段202は、時間内無制限ガチャイベントが開始されてから制限期間(30分間)内である場合に限って、時間内無制限ガチャ処理についての、ユーザによるガチャの要求を許可する。具体的には、媒体抽選実行手段202は、時間内無制限ガチャ処理が開始されたのちに、
図4のとおり、液晶画面340に「無制限にガチャる!」ボタン343を表示させるための情報を生成し、通信手段204を介してゲーム装置3へ送信する。
【0053】
なお、本実施形態において、ユーザが時間内無制限ガチャ処理に基づくガチャを要求するために必要な石は200個である。すなわち、時間内無制限ガチャイベントが実行されているときに、ユーザは、石を200個消費することで、時間内無制限ガチャを要求することができる。
【0054】
時間内無制限ガチャ処理に基づいてガチャが実行された場合には、ガチャの結果が表示されることは通常のガチャ処理と同様であるが、さらに媒体抽選実行手段202は、
図5のとおり、液晶画面340に「再度ガチャる!」ボタン345を表示するための情報を生成する。
【0055】
ユーザが「再度ガチャる!」ボタン345をタッチした場合には、媒体抽選実行手段202は、再度ガチャを実行し、当選キャラクタ(以下、時間内無制限ガチャ処理においては便宜的に「付与前キャラクタ」という)に関する情報を生成する。
【0056】
なお、通常のガチャ処理とは異なり、時間内無制限ガチャ処理では、付与前キャラクタはすぐにユーザに付与されない。すなわち、時間内無制限ガチャ処理では、付与前キャラクタはいったん仮の当選キャラクタとして記憶部21に記憶される。このように、時間内無制限ガチャ処理では、付与前キャラクタは、制限時間が経過するまではユーザに直接的に関連づけられず(関連づけ処理がされず)、ユーザへの仮の関連づけ処理がなされる。
【0057】
この「再度ガチャる!」ボタン345は、制限時間(30分間)内であれば、付与前キャラクタに関する情報が生成された後、何度でも表示される。なお、ユーザは、「再度ガチャる!」ボタン345をタッチせず、図示しない「戻る」ボタンをタッチすることによって、時間内無制限ガチャ処理を中断することができる。また、ユーザが、図示しない「無制限ガチャに戻る」ボタンをタッチすることにより、時間内無制限ガチャ処理を再開することができる。
【0058】
また、媒体抽選実行手段202は、時間内無制限ガチャ処理におけるガチャの実行中において所定条件を満たした場合、ユーザにとって有利な状況を発生させる。
【0059】
本実施形態において、所定条件は、ユーザ所有のキャラクタが付与前キャラクタとして選択されたことである。なお、付与前キャラクタが、ユーザ所有のキャラクタであるか否かは、媒体抽選実行手段202が、記憶部21に記憶されているユーザ所有のキャラクタと、付与前キャラクタとを比較することによって、判定される。
【0060】
また、有利な状況は、付与前キャラクタの獲得演出がスキップされる(
図3の獲得演出が表示されない)ことである。前述のとおり、獲得演出は3秒間表示される動画であるところ、この動画がスキップされることにより、動画がスキップされない場合(付与前キャラクタが、ユーザ未所有のキャラクタであった場合)に比べて、ユーザは再ガチャを要求する時間を3秒間多く確保することができる。
【0061】
そして、時間内無制限ガチャ処理についてのガチャの要求の許可が開始されてから30分が経過した場合に、タイム管理手段203から制限時間である30分間が経過した旨の情報を受信したことに基づいて、媒体抽選実行手段202は、時間内無制限ガチャ処理に基づくガチャ要求を許可することを終了する。
【0062】
また、媒体抽選実行手段202は、時間内無制限ガチャ処理の制限時間である30分間の経過までに決定された、仮の関連づけ処理がなされている付与前キャラクタのうちの少なくともいずれか1つについて、ユーザに直接的に付与するための関連づけ処理を実行する。
【0063】
具体的には、媒体抽選実行手段202は、後述の媒体抽選要求手段302からの指定操作に関する情報を受信したのち、仮の関連づけ処理がなされている付与前キャラクタからユーザが選択した最大10体の選択キャラクタをユーザに直接的に付与するための関連づけ処理を実行する。なお、制限時間内の付与前キャラクタの数が10体以内である場合には、ユーザの操作に基づくことなく、すべての付与前キャラクタが選択キャラクタとしてユーザに付与される。その後、媒体抽選実行手段202は、時間内無制限ガチャ処理を終了する。
【0064】
<タイマ管理手段203の説明>
タイマ管理手段203は、時間内無制限ガチャイベントが開始(時間内無制限ガチャ処理に基づくガチャの要求が許可)されてから、制限時間の残り時間のカウントダウンを開始する。残り時間のカウントダウンが開始された旨の情報が媒体抽選実行手段202に送信されることにより、媒体抽選実行手段202は、時間内無制限ガチャ処理を開始する。
【0065】
また、制限時間である30分間が経過した場合に、タイマ管理手段203は残り時間が0(ゼロ)に到達した旨の信号を、媒体抽選実行手段202に送信する。媒体実行手段202は、この信号を受信したことに基づいて、時間内無制限ガチャ処理を終了する。
【0066】
<通信手段204の説明>
通信手段204は、ゲーム装置3との間で、ユーザの識別情報、ゲームプログラム、ゲームアカウント情報、および課金アイテムなどのゲームデータなどを送受信する。
【0067】
また、通信手段204は、ガチャ要求情報をゲーム装置3から受信する。通信手段204が受信したガチャ要求情報は媒体抽選実行手段202へ送信される。
【0068】
また、通信手段204は、タイマ管理手段203が管理する時間内無制限ガチャ処理における制限時間の残り時間、および付与前キャラクタに関する情報などをゲーム装置3へ送信する。
【0069】
<ゲーム装置3のハードウェア構成>
ゲーム装置3は、
図1のとおり、スピーカ330、液晶画面340、およびタッチパッド350が内蔵される、例えば、スマートフォンなどの端末装置である。このゲーム装置3において、サーバ装置2から配信されたゲームに関するゲームプログラムおよびデータに基づいてゲームが進行する。
【0070】
また、ゲーム装置3は、サーバ装置2との間で、インターネットあるいはLANなどの通信ネットワーク4を介して互いにデータ通信をすることができる。
【0071】
ゲーム装置3は、制御部30、記憶部31、ネットワークインターフェース32、オーディオ処理部33、グラフィック処理部34、および操作部35を備える。
【0072】
記憶部31、ネットワークインターフェース32、オーディオ処理部33、グラフィック処理部34、および操作部35は、バス39を介して、制御部30に接続される。
【0073】
制御部30は、ゲーム装置3の動作を制御する。
【0074】
記憶部31は、主にHDD、RAM、ROM、SSDで構成される。記憶部31には、例えば、ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびデータが記憶される。
【0075】
ネットワークインターフェース32は、ゲーム装置3とサーバ装置2との間でデータを送受信するために、通信ネットワーク4に接続される。これにより、ゲーム装置3にゲームプログラムおよびゲームデータがダウンロードされる。
【0076】
オーディオ処理部33は、制御部30の指示に従ってデジタルのゲーム音声を再生および合成する。また、オーディオ処理部33には、スピーカ330が接続される。ゲーム音声は、スピーカ330から出力される。
【0077】
グラフィック処理部34は、制御部30の指示に従って仮想ゲーム空間およびプレイヤキャラクタなどを含むゲーム画像を動画形式で描画する。グラフィック処理部34にて動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面として液晶画面340に表示される。
【0078】
操作部35には、ユーザからの操作信号が入力される。本実施形態において操作部35には、入力位置検出装置であるタッチパッド350を介してユーザからの操作信号が入力される。ユーザはタッチパッド350をタッチすることによって、キャラクタの選択、クエストの選択、あるいは、プレイヤキャラクタの操作等を行う。
【0079】
<ゲーム装置3の制御部30の機能的構成>
ゲーム装置3の制御部30は、サーバ装置2からダウンロードされたゲームプログラムを実行することで、
図1のとおり、ゲーム実行手段301、媒体抽選要求手段302、および通信手段303として機能する。
【0080】
<ゲーム実行手段301の説明>
ゲーム実行手段301は、ユーザによるタッチパッド350の操作に基づいて、クエストパートおよびガチャパートを備えるゲームをゲーム装置3に実行させる。
【0081】
具体的には、ゲーム実行手段301は、ゲームデータに含まれるゲーム空間オブジェクトおよびテクスチャなどのデータを記憶部31から読み出し、二次元または三次元の仮想ゲーム空間を生成する。
【0082】
また、ゲーム実行手段301は、仮想ゲーム空間にプレイヤキャラクタを配置する。そして、ゲーム実行手段301は、ユーザによるタッチパッド350の操作、および、ゲームの進行状況に応じて、仮想ゲーム空間におけるプレイヤキャラクタの行動を制御する。
【0083】
また、ゲーム実行手段301は、仮想ゲーム空間、プレイヤキャラクタ、および仮想操作ボタン(例えば、「ガチャる!」ボタン341など)をゲーム画面として液晶画面340に表示するための情報を生成する。これらの情報に従って、グラフィック処理部34が液晶画面340上にゲーム画像を描画する。
【0084】
例えば、液晶画面340には、
図2~
図5のとおり、画面上部から「ユーザランク」、「石(石の所有数)」などが表示される。なお、この石は、ユーザが購入することにより、または、ログインボーナスなどにより、ユーザに付与される。
【0085】
また、ゲーム実行手段301は、媒体抽選実行手段202からユーザに関連づけられた当選キャラクタ(または付与前キャラクタ)に関する情報を受信したのち、当選キャラクタ(または付与前キャラクタ)を液晶画面340に表示させる。
【0086】
<媒体抽選要求手段302の説明>
媒体抽選要求手段302は、ユーザの操作に基づいて石を消費してガチャ要求を行う。ガチャ要求が行われると、媒体抽選要求手段302はガチャ要求情報を生成する。このガチャ要求情報は、通信手段303を介してサーバ装置2へ送信される。
【0087】
具体的には、媒体抽選要求手段302は、ユーザが「ガチャる!」ボタン341または「無制限にガチャる!」ボタン343をタッチした場合には、タッチされたボタンに応じたガチャ要求情報を生成する。このガチャ要求情報をサーバ装置2が受信することにより、サーバ装置2にてガチャが実行される。
【0088】
また、媒体抽選要求手段302は、ユーザが「再度ガチャる!」のボタン345をタッチした場合には、石を消費することなく、再ガチャ要求情報を生成する。そして、この再ガチャ要求情報をサーバ装置2が受信することにより、サーバ装置2にて再度ガチャが実行される。
【0089】
また、媒体抽選要求手段302は、ユーザによる付与前キャラクタの指定操作を受けつける。この指定操作に関する情報は、サーバ装置2の媒体抽選実行手段202へ送信される。
【0090】
<通信手段303の説明>
通信手段303は、例えば、サーバ装置2からゲームに関するゲームプログラム、キャラクタに関する情報などの情報を受信する。
【0091】
また、通信手段303は、例えば、ユーザの操作に基づいて、ユーザの識別情報、ゲームアカウント情報、新たなゲームデータのダウンロード要求情報、ガチャ要求情報、再ガチャ要求情報などの情報をサーバ装置3へ送信する。
【0092】
<時間内無制限ガチャ処理の説明>
以下、
図6を参照して、本発明の時間内無制限ガチャ処理について説明する。
【0093】
まず、ゲーム装置3の媒体抽選要求手段302が、ユーザの操作に基づいて、時間内無制限ガチャに関するガチャ要求を行う(ステップS1)。これにより、通信手段303を介して時間内無制限ガチャに関するガチャ要求情報がサーバ装置2へ送信される。
【0094】
ついで、時間内無制限ガチャに関するガチャ要求情報を受信したサーバ装置2の媒体抽選実行手段202が、そのガチャ要求が再ガチャ要求であるか否かを判定する(ステップS2)。
【0095】
そのガチャ要求が再ガチャ要求であると判定された場合(S2:YES)には、処理は、後述のステップS4へ移行する。
【0096】
一方、そのガチャ要求が再ガチャ要求ではないと判定された場合(S2:NO)には、媒体抽選実行手段202は、ユーザが所有する石のうち、時間内無制限ガチャに必要な200個の石を消費させる(ステップS3)。
【0097】
ついで、媒体抽選実行手段202が、ガチャテーブルに基づいてガチャを実行する(ステップS4)。
【0098】
ガチャの実行により、ガチャテーブルから1体のキャラクタが選択されて、付与前キャラクタが決定される(ステップS5)。
【0099】
ついで、媒体抽選実行手段202が、付与前キャラクタがユーザ所有のキャラクタであるか否かを判定する(ステップS6)。
【0100】
付与前キャラクタがユーザ所有のキャラクタであった場合(S6:YES)には、キャラクタの獲得演出はスキップされ、処理は後述のステップS8へ移行する。
【0101】
一方、付与前キャラクタがユーザ所有のキャラクタでない場合(S6:NO)には、媒体抽選実行手段202は、キャラクタの獲得演出を表示する(ステップS7)。
【0102】
ついで、タイマ管理手段203が、制限時間の残り時間が0(ゼロ)に到達したか否かを判定する(ステップS8)。
【0103】
残り時間が0(ゼロ)より大きい場合(S8:NO)には、媒体抽選実行手段202は、「再度ガチャる!」ボタン345を表示させるための情報を生成し、処理はステップS1へ戻る。
【0104】
一方、残り時間が0(ゼロ)に到達した場合(S8:NO)には、媒体抽選要求手段302は、ユーザによる付与前キャラクタの指定操作を受けつける。これにより、選択キャラクタが決定される(ステップS9)。
【0105】
ついで、媒体抽選実行手段202は、選択キャラクタに関する情報をゲーム装置3へ送信する。これにより、選択キャラクタがユーザに付与される(ステップS10)。一方、ユーザに指定されなかった付与前キャラクタに関する情報は、記憶部21から削除される。その後、本発明の時間内無制限ガチャ処理は終了する。
以上の手順により、本発明の時間内無制限ガチャ処理が実行される。
【0106】
以上をまとめると、本実施形態のコンピュータプログラムは、
サーバ装置2を、
ユーザの操作に基づいて、時間内無制限ガチャ処理にかかるガチャが要求されたことを契機として時間内無制限ガチャ処理を実行して、複数種類のキャラクタが記憶されたガチャテーブルに基づいて、ユーザに付与するためのキャラクタである付与前キャラクタを決定する媒体抽選実行手段202、
として機能させ、
媒体抽選実行手段202は、
制限時間内である30分間に限って、ユーザによるガチャの要求を許可し、
制限時間内である30分間が経過した場合に、
ユーザによるガチャの要求を許可することを終了し、
制限時間の経過までに決定された複数の付与前キャラクタのうちからユーザが指定した選択キャラクタをユーザに付与する。
【0107】
<発明の効果>
本実施形態のコンピュータプログラムによれば、興趣のあるガチャを実行することができる。
【0108】
[他の実施形態]
前記実施形態においては、有利な状況は、時間内無制限ガチャの実行中において、ユーザ所有のキャラクタが当選した場合に付与前キャラクタの獲得演出がスキップされることであったが、本発明はこれには限られない。有利な状況は、例えば、レアリティの高いキャラクタの当選確率が高くなることであってもよい。
【0109】
また、時間内無制限ガチャの実行中において、ユーザ所有のキャラクタと同じ種類のキャラクタが当選した場合に、媒体抽選実行手段がタイマ管理手段に所定の指示を送り、時間内無制限ガチャ処理に基づくガチャを要求することができる時間を延長することもできる。
【0110】
さらに、時間内無制限ガチャの実行により、ユーザ所有のキャラクタと同じ種類のキャラクタが当選した場合に、媒体抽選実行手段がタイマ管理手段に所定の指示を送り、タイマ管理手段に時間内無制限ガチャ処理に基づくガチャを要求することができる制限時間の残り時間のカウントダウンを停止させてもよい。
【0111】
また、ガチャテーブルの中に、時間内無制限ガチャ処理が実行されうる時間を延長させる権利が含められていてもよい。
【0112】
また、例えば、媒体抽選実行手段が、例えばユーザの操作が所定条件(ユーザの端末操作入力が所定のタイミングで行われたこと)を満たしたかどうかを判定してもよい。この場合には、媒体抽選実行手段は、タイマ管理手段に所定の指示を送り、所定条件が満たされた程度(例えば、GREAT、GOOD、BADのいずれかの評価)によって、タイマ管理手段に残り時間の上乗せ処理を行わせてもよい。
【0113】
なお、この場合において、同じ種類のゲーム媒体とは、「属性、レアリティ、能力値などのパラメータが同一であって、同一名のキャラクタ同士」および「同一名であるが、少なくともいずれか1つのパラメータが互いに異なるキャラクタ同士」の双方が含まれていてもよい。
【0114】
前記実施形態においては、ユーザは最大で10体の選択キャラクタを選択することができる例が記載されているが、ユーザは付与前キャラクタのすべてを破棄することができてもよい。
【0115】
また、媒体抽選実行手段は、少なくとも1つの付与前キャラクタからさらに抽選で決定された少なくとも1つの抽選結果キャラクタ、をユーザに付与してもよい。
【0116】
また、媒体抽選実行手段は、時間内無制限ガチャ処理における付与前キャラクタのすべてをユーザに付与してもよい。
【0117】
また、前記とは異なり、時間内無制限ガチャ処理においてガチャおよび再ガチャが実行されるたびに、ユーザは、その操作に基づいて、10体以内の付与前キャラクタをキープキャラクタとして指定することができてもよい。
【0118】
さらにこの場合において、あるキャラクタが一度キープキャラクから外れると、そのキャラクタをキープキャラクタに再設定することができないようにすることもできる。この場合には、制限時間の経過後にすべての付与前キャラクタをユーザが比較して選択キャラクタを選択することができる場合と比べて、ユーザの運あるいは勘の要素が必要となり、いっそう興趣のあるガチャを提供することができる。
【0119】
また、媒体抽選実行手段は、ガチャおよび再ガチャが実行された結果、付与前キャラクタから、ユーザ所有のキャラクタと同じ種類の付与前キャラクタ、および/または、付与前キャラクタのうちで重複しているキャラクタのうちの少なくともいずれか1つの付与前キャラクタ、を除いた残存キャラクタをユーザに付与してもよい。
【0120】
前記実施形態において、時間内無制限ガチャは、所定のイベント期間内に提供される例が記載されているが、本発明はこれには限られない。時間内無制限ガチャは、常に提供されていてもよい。また、時間内無制限ガチャは、所定のゲーム条件が満たされた場合(例えば、ユーザが、所定日数以上連続してログインした場合、特殊クエストをクリアした場合、特定のアイテムを獲得した場合、通常のガチャで時間内無制限ガチャを実行することのできるチケットを獲得した場合など)に提供されてもよい。
【0121】
また、前記実施形態とは異なり、時間内無制限ガチャ処理の制限時間内においてガチャの実行回数が多くなるほど(あるいは、所定種類のキャラクタが当選するほど)、レアリティの高いキャラクタ、あらかじめユーザが指定したキャラクタ、などの当選確率が上昇(あるいは下降)してもよい。
【0122】
また、ユーザが、時間内無制限ガチャを中断させることができるのではなく、時間内無制限ガチャを終了させることができてもよい。この場合には、例えば、残りの制限時間に応じて、ユーザに特典(例えば、時間内無制限ガチャで当選しうる最高レアリティのキャラクタよりもレアリティの低いキャラクタ、残りの制限時間に応じた量の石など)が付与されてもよい。この構成によれば、例えば、時間内無制限ガチャが開始されてから、ユーザがいかに早く目当てのキャラクタを獲得することができるかというゲーム性を創出することができる。
【0123】
また、ユーザによる再ガチャ要求に代えて、自動で再ガチャ要求をすることができる機能が搭載されていてもよい。
【0124】
また、前記実施形態では、再ガチャが要求される場合には石の消費が不要である例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、再ガチャが要求されるたびに必要とされる石の量が減っていってもよい。
【0125】
またさらに、再ガチャが要求されるたびに、再ガチャ要求に必要な石の消費量を減少させるか否か、および、石の必要消費量を減少させるのであればいくつ減少させるか、の減少抽選が実行されてもよい。そして、この場合において、減少抽選の結果により石の必要消費量が所定値(例えば、ゼロ)以下となった場合には、制限時間内であっても、時間内無制限ガチャが終了されてもよい。なお、これらの構成は、本発明の時間内無制限ガチャ処理の有無にかかわらず、通常のガチャ処理に適用することもできる。
【0126】
前記実施形態においてパラメータはレアリティである例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、パラメータは、属性、キャラクタの能力値、スキルレベルなどであってもよい。
【0127】
前記実施形態では、ゲーム媒体はキャラクタであったが、ゲーム媒体は武器あるいは装備などのアイテム、またはガチャを実行するときなどに消費される石などであってもよい。
【0128】
また、時間内無制限ガチャ処理が実行されうる所定期間は、連続した1つの期間ではなく、例えば、ガチャイベントが1週間継続されており、その期間における毎日の15時から16時の間に時間内無制限ガチャに基づくガチャ要求が許可されてもよい。
【0129】
また、時間内無制限ガチャのガチャ結果(例えば、制限時間内に何回のガチャを実行することができたか、付与前キャラクタの画像など)を、ユーザがSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で他ユーザに共有することができてもよい。
【0130】
また、前記実施形態では、時間内無制限ガチャにおいて、付与前キャラクタがユーザ所有のキャラクタであった場合に、獲得演出がスキップされる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、付与前キャラクタがユーザ未所有のキャラクタであった場合であって、かつ、ユーザによる操作のタイミングが適切であった場合に、獲得演出がスキップされてもよい。
【0131】
また、時間内無制限ガチャ処理における制限時間は、ユーザごとに異なっていてもよい。例えば、ユーザの識別情報の下一桁の数字によってユーザがグループ分けされ、グループごとに制限時間が異なっていてもよい。また、それとは異なり、制限時間は、ユーザのゲーム進行状況(例えば、いくつのクエストがクリアされているか)によって異なっていてもよい。
【0132】
また、前記実施形態では、コンピュータ装置がサーバ装置である例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、一のユーザのゲーム装置がサーバ装置として機能してもよい。この場合には、BLUETOOTH(登録商標)で一方のゲーム装置と他方のゲーム装置とが接続されていてもよい。また、ゲーム装置単体でガチャが実行されてもよい。
【0133】
また、前記実施形態においては、ゲーム装置はスマートフォンなどの端末装置である例が記載されているが、本発明は、これには限られない。ゲーム装置は、例えば、ディスプレイおよびコントローラが外部接続される据え置き型のゲーム装置、あるいは、パーソナルコンピュータであってもよい。
【0134】
なお、その他の実施形態として、
コンピュータを、
ユーザの操作に基づいて媒体抽選が要求されたことを契機として前記媒体抽選を実行して、複数種類のゲーム媒体が記憶された抽選リストに基づいて、前記ユーザとの関連づけ処理を実行するための前記ゲーム媒体である当選媒体を決定する媒体抽選実行手段、
として機能させ、
前記媒体抽選実行手段は、
所定期間内である場合に限って、前記ユーザによる前記媒体抽選の要求を許可し、
前記媒体抽選が要求されてから前記所定期間が経過した場合に、
前記ユーザによる前記媒体抽選の要求を許可することを終了し、
前記所定期間の経過までに決定された前記当選媒体のうちの少なくともいずれか1つについて、前記ユーザに関連づける前記関連づけ処理を実行する、
コンピュータプログラムがある。
【0135】
また、前記実施形態では、制限時間が経過するまでは、付与前キャラクタは仮の関連づけ処理がなされる例が記載されているが、本発明はこれには限られない。例えば、制限時間が経過するまで、付与前キャラクタはユーザに直接的に関連づけられているが、制限時間が経過してユーザが選択キャラクタを選択したのちに、選択されなかった付与前キャラクとユーザとの関連づけが解除されてもよい。
【符号の説明】
【0136】
1 ゲームシステム
2 サーバ装置
201 照合手段
202 媒体抽選実行手段
203 タイマ管理手段
204 通信手段
3 ゲーム装置
301 ゲーム実行手段
302 媒体抽選要求手段
303 通信手段
4 通信ネットワーク