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特許7121362経営管理支援システム、経営管理支援方法、及び、経営管理支援プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-09
(45)【発行日】2022-08-18
(54)【発明の名称】経営管理支援システム、経営管理支援方法、及び、経営管理支援プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20120101AFI20220810BHJP
【FI】
G06Q10/10 320
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2018141218
(22)【出願日】2018-07-27
(65)【公開番号】P2020017185
(43)【公開日】2020-01-30
【審査請求日】2021-06-07
(73)【特許権者】
【識別番号】396026569
【氏名又は名称】勤次郎株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】加村 稔
(72)【発明者】
【氏名】國井 達哉
(72)【発明者】
【氏名】中村 義生
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-106581(JP,A)
【文献】特開平05-081307(JP,A)
【文献】特開2016-184407(JP,A)
【文献】国際公開第2015/129339(WO,A1)
【文献】特開2005-234799(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
従業員の就業予定に関するデータを記憶する就業予定記憶部と、
前記従業員の就業実績に関するデータを記憶する就業実績記憶部と、
前記従業員ごとの人件費に関する人件費データを記憶する給与支給実績記憶部と、
前記従業員ごとの賞与に関するデータを記憶する賞与支給実績記憶部と、
経費データを管理する経費記憶部と、
生産販売管理に関する生産販売データを記憶する生産販売管理記憶部と、
会計データを記憶する会計記憶部と、
非会計データを記憶する非会計記憶部と、
前記就業予定記憶部、前記就業実績記憶部、前記給与支給実績記憶部、前記賞与支給実績記憶部、前記経費記憶部、前記生産販売管理記憶部、前記会計記憶部、および、前記非会計記憶部に記憶されたデータを集計する集計部であって、入力されたセグメント要素および集計期間の条件に従って、前記人件費データと前記生産販売データとを集計する前記集計部とを備え、
前記人件費データは、給与の明細項目に対して会計における仕分上の科目を示す科目コードが関連付けられているとともに、前記集計部が従業員に対する総支給額に、さらに社会保障費、交通費、引当金、役員報酬、および、教育費を加算して算出するものであり、
人件費の時間軸上の基準となる第1期間における第1人件費データと、前記第1人件費データに基づき算出したデータであって前記第1期間と異なる第2期間における第2人件費データとを含み、
前記集計部は、前記セグメント要素および前記集計期間の条件に従った、前記生産販売データ、および、前記第1人件費データおよび前記第2人件費データ基づいた人件費集計データを出力するとともに、
未就業の期間については前記就業予定に関するデータに従った人件費データに基づいて前記人件費集計データを算出する
経営管理支援システム。
【請求項2】
前記第1期間は、1か月単位の期間であり、
前記第2期間は、時間単位、1日単位、または、週単位の期間である
請求項に記載の経営管理支援システム。
【請求項3】
従業員の就業予定に関するデータを就業予定記憶部に記憶に記憶し、
前記従業員の就業実績に関するデータを就業実績記憶部に記憶し、
前記従業員ごとの人件費に関する人件費データを給与支給実績記憶部に記憶し、
前記従業員ごとの賞与に関するデータを賞与支給実績記憶部に記憶し、
経費データを経費記憶部に記憶し、
生産販売管理に関する生産販売データを生産販売管理記憶部に記憶し、
会計データを会計記憶部に記憶し、
非会計データを非会計記憶部に記憶し、
集計部が前記就業予定記憶部、前記就業実績記憶部、前記給与支給実績記憶部、前記賞与支給実績記憶部、前記経費記憶部、前記生産販売管理記憶部、前記会計記憶部、および、前記非会計記憶部に記憶されたデータを集計するとともに、入力されたセグメント要素および集計期間の条件に従って前記人件費データと前記生産販売データとを集計し、
前記人件費データが、給与の明細項目に対して会計における仕分上の科目を示す科目コードが関連付けられているとともに、前記集計部が従業員に対する総支給額に、さらに社会保障費、交通費、引当金、役員報酬、および、教育費を加算して算出するものであり、
人件費の時間軸上の基準となる第1期間における第1人件費データと、前記第1人件費データに基づき算出したデータであって前記第1期間と異なる第2期間における第2人件費データとを含み、
前記集計部が、前記セグメント要素および前記集計期間の条件に従った、前記生産販売データ、および、前記第1人件費データおよび前記第2人件費データ基づいた人件費集計データを出力するとともに、
未就業の期間については前記就業予定に関するデータに従った人件費データに基づいて前記人件費集計データを算出する
経営管理支援方法。
【請求項4】
経営管理支援システムに、
従業員の就業予定に関するデータを就業予定記憶部に記憶に記憶する手順と、
前記従業員の就業実績に関するデータを就業実績記憶部に記憶する手順と、
前記従業員ごとの人件費に関する人件費データを給与支給実績記憶部する手順と、
前記従業員ごとの賞与に関するデータを賞与支給実績記憶部に記憶する手順と、
経費データを経費記憶部に記憶する手順と、
生産販売管理に関する生産販売データを生産販売管理記憶部に記憶する手順と、
会計データを会計記憶部に記憶する手順と、
非会計データを非会計記憶部に記憶する手順と、
集計部が前記就業予定記憶部、前記就業実績記憶部、前記給与支給実績記憶部、前記賞与支給実績記憶部、前記経費記憶部、前記生産販売管理記憶部、前記会計記憶部、および、前記非会計記憶部に記憶されたデータを集計するとともに、入力されたセグメント要素および集計期間の条件に従って前記人件費データと前記生産販売データとを集計する手順とを実行させ、
前記人件費データが、給与の明細項目に対して会計における仕分上の科目を示す科目コードが関連付けられているとともに、前記集計部が従業員に対する総支給額に、さらに社会保障費、交通費、引当金、役員報酬、および、教育費を加算して算出するものであり、
人件費の時間軸上の基準となる第1期間における第1人件費データと、前記第1人件費データに基づき算出したデータであって前記第1期間と異なる第2期間における第2人件費データとを含み、
さらに、前記集計部が、前記セグメント要素および前記集計期間の条件に従った、前記生産販売データ、および、前記第1人件費データおよび前記第2人件費データ基づいた人件費集計データを出力するとともに、未就業の期間については前記就業予定に関するデータに従った人件費データに基づいて前記人件費集計データを算出する手順
を実行させるための経営管理支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、経営管理支援システム、経営管理支援方法、及び、経営管理支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業には、経営管理を支援するシステムとして、従業員のスケジュールや勤務実績や人件費などを管理する人材マネジメントシステム、従業員の給与を管理する給与システム、企業会計を管理する会計システム、従業員の勤怠などを管理する就業システムなど様々なコンピュータ管理システムがある。企業の経理部などには、経営者、財務責任者、部門長などから経営に関する様々な観点からのデータが要求される。例えば、経営者からは、事業の種類、事業所の所在地、地域などといった区分(セグメント)ごとに、売上、生産量などの生産販売管理に関する生産販売データが要求されることがある。また、例えば、財務担当者からは、人件費の総額や人件費の予測データが要求されることがある。経理部などの担当者は、複数の支援システムのデータを加工して、様々な部署からの要求に応じたデータを作成している。
【0003】
また、特許文献1には、将来の人件費データを予測する人件費のシミュレーションシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第5917785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の人件費のシミュレーションシステムは、将来の人件費を予測することはできるものの、人件費データを生産販売データと関連付ける考え方は示唆されていない。経営管理の分野において、売上高や生産高と人件費との関係性は、経営管理をする上で重要な要素でありなから、このような観点から経営管理を支援するシステムは提供されていない。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、人件費データと生産販売データとの関連性を容易に把握することを可能とした経営管理支援システム、経営管理支援方法、及び、経営管理支援プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する経営管理支援システムは、従業員ごとの人件費に関する人件費データと、生産販売管理に関する生産販売データとを記憶する記憶部と、入力されたセグメント要素および集計期間の条件に従って、前記人件費データと前記生産販売データとを集計する集計部とを備える。前記人件費データは、人件費の時間軸上の基準となる第1期間における第1人件費データと、前記第1人件費データに基づき算出したデータであって前記第1期間と異なる第2期間における第2人件費データとを含む。そして、前記集計部は、前記セグメント要素および前記集計期間の条件に従った、前記生産販売データ、および、前記第1人件費データおよび前記第2人件費データの少なくとも1つの人件費データに基づいた人件費集計データを出力する。
【0008】
上記構成によれば、所定期間における人件費と生産販売管理データが1つの帳票に出力されるので、人件費集計データと生産販売データとの関連性を容易に把握することができる。
【0009】
上記経営管理支援システムにおいて、前記人件費データは、給与の明細項目に対して会計における仕分上の科目を示す科目コードが関連付けられていることが好ましい。
上記構成によれば、人件費データが科目コードと関連付いているので、会計月で人件費を容易に集計することができる。
【0010】
上記経営管理支援システムにおいて、前記セグメント要素の条件を集計するとき、前記集計部は、ストアドプロシージャ処理によって、前記人件費集計データを生成することが好ましい。
上記構成によれば、ストアドプロシージャ処理によって所望のデータを迅速に算出することができる。
【0011】
上記経営管理支援システムにおいて、前記集計部は、前記人件費データを、前記従業員に対する総支給額に対して、事業主が負担する経費を加算して算出することが好ましい。
上記構成によれば、従業員に対する総支給額に対して、事業主が負担する経費を加算して算出するので正確なものとすることができる。
【0012】
上記経営管理支援システムにおいて、前記第1期間は、1か月単位の期間であり、前記第2期間は、時間単位、1日単位、または、週単位の期間であることが好ましい。
上記構成によれば、月単位のデータから1日単位の人件費を算出することで、どのような長さの期間であっても、設定された期間の人件費を正確に算出することができる。
【0013】
上記経営管理支援システムにおいて、前記記憶部は、さらに就業予定に関するデータを記憶し、前記集計部は、未就業の期間については前記就業予定に関するデータに従った人件費データに基づいて前記人件費集計データを算出することが好ましい。
上記構成によれば、就業実績や就業予定に応じて人件費を正確に算出することができる。
【0014】
また、本発明は、上記経営管理支援システムにより実行される経営管理支援方法である。
更に、本発明は、経営管理支援システムに用いる経営管理プログラムであり、サーバ装置といったコンピュータにインストールされることによって実行される。
【発明の効果】
【0015】
以上のような構成によれば、人件費データと生産販売データとの関連性を容易に把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本実施形態のシステムの概略を示すブロック図。
図2】(a)および(b)は、就業予定記憶部に格納された就業予定を管理するテーブルを示す図。
図3】就業実績記憶部に格納された就業実績を管理するテーブルを示す図。
図4】給与支給実績記憶部に格納された給与支給実績を管理するテーブルを示す図。
図5】経営管理支援システムの機能を説明する図。
図6】会社を管理統制する上で同じ役割を集めた人事・給与上の第1組織と、勤務場所や共に協力して働く上での就業上の第2組織とを説明する概念図。
図7】(a)および(b)は、第1組織の部門や第2組織の職場の管理の一例を示す図。
図8】(a)は従来の処理を説明する図、(b)はストアドプロシージャ処理を説明する図。
図9】(a)は人件費の科目コードを説明する図、(b)は部門CD、科目CDで集計した図、(c)は特定の科目で集計した図。
図10】人件費を算出するにあたって期間のずれを説明する図。
図11】人件費の算出方法を説明する図。
図12】縦軸と横軸の設定ボックス説明する図。
図13図12の設定に基づいて出力した帳票を示す図であり、(a)は縦軸を、売上、原価、人件費、経費とし、横軸を、店舗とした一覧表、(b)はグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図1図13を用いて、経営管理支援システム、経営管理支援方法及び経営管理支援プログラムを具体化した一実施形態を説明する。本実施形態では、企業内における様々な立場にある経営者や従業者が容易に人件費データと生産販売費データとを取得することができる経営管理支援システムを説明する。
【0018】
図1に示すように、経営管理支援システムに用いる管理サーバ10は、ネットワーク1を介して、複数台のクライアント端末2と接続されている。クライアント端末2は、経営者が管理する端末であり、また、財務責任者などが管理する端末であり、さらに、部門長や従業員などが管理する端末である。これらのクライアント端末2は、CPU、ROM、RAM、ハードディスクなどのハードウェアで構成されており、出力部や入力部を備えている。出力部は各種情報を出力するための手段であり、ディスプレイ、プリンタなどにより構成される。また、入力部は各種情報を入力するための手段であり、キーボードやポインティングデバイス、通信インターフェースなどにより構成される。クライアント端末2は、各種のデータをモニタに表示し、または、プリンタで印刷して確認できるデスクトップ型またはノート型のコンピュータ端末、スマートフォン端末などの情報処理装置である。
【0019】
また、管理サーバ10は、ネットワーク1を介して、他のシステム3と接続されている。他のシステム3は、経営者や従業員のスケジュールや勤務実績や人件費などを管理する人材マネジメントシステムや、部署単位など細かな単位で人件費などを管理する労務コスト管理システムである。また、他のシステム3は、出張時の交通費、宿泊費といった経費を管理する業務電子決裁システムや、会計を管理する会計システムなどである。他のシステム3に蓄積された各種のデータは、随時、または、定期的に、管理サーバ10のデータベースにCSV(Comma-Separated Values)などの形式で取り込まれる。この取り込み処理は、操作に応じて実行されてもよいし、プログラムに従って自動的に行われてもよい。
【0020】
以上のような装置がネットワーク1を介して接続された管理サーバ10は、通常のサーバであり、CPU、ROM、RAM、ハードディスクなどのハードウェアにより構成されたコンピュータシステムである。そして、管理サーバ10は、入力された予定や勤務実績や人件費などの人材管理データ、部署単位などの労務コストのデータ、経費データ、会計データなどを統合し、一括して管理する統合データベースであり、一例として、リレーショナルデータベースによって構成されている。
【0021】
具体的に、管理サーバ10は、記憶部11と、入力部12と、出力部13と、集計部14とを備えている。記憶部11は、大容量ハードディスクなどで構成されており、上述のデータベースが構築されている。入力部12は、キーボード、マウスなどの入力装置であり、また、他のシステム3やタイムレコーダなどの他の機器から供給されるデータの入力インターフェースである。また、光ディスク、USBメモリ、メモリカードといった可搬性の記録媒体が接続されデータが入力される入力インターフェースである。出力部13は、データを表示部などに出力するインターフェースであり、クライアント端末2に送信する通信インターフェースである。また、出力部13は、可搬性の記録媒体にデータを出力する。集計部14は、セグメント要素および集計期間の条件に従って、データベースのデータを集計する。管理サーバ10は、集計部14が集計した集計データを出力部13より出力し、プリンタやクライアント端末2の表示部などに表示する。
【0022】
記憶部11は、就業予定記憶部21と、就業実績記憶部22と、給与支給実績記憶部23と、賞与支給実績記憶部24と、経費記憶部25と、生産販売管理記憶部26と、会計記憶部27と、非会計記憶部28とを備えている。
【0023】
図2(a)は、就業予定記憶部21に格納された就業予定を管理するテーブルの一例を示す。就業予定管理テーブル21aは、日単位で従業員の個人スケジュールを管理するものである。具体的に、就業予定管理テーブル21aは、会社を一意に特定する会社CDと、従業員など個人を一意に特定する個人IDと、年月日と、当該従業員の会社組織における所属職場を一意に特定する職場CDと、職場CDが示す職場名と、勤務シフトを示すコードであるシフトCDと、勤務を開始する開始時刻と、勤務を終了する終了時刻と、就業時間とを格納している。なお、開始時刻および終了時刻ならびに就業時間は、分単位で管理しており、例えば、図2(a)の最上段に格納されたで個人IDが「00000001」の開始時刻「480」は「8時」を示し、終了事項「1080」は「18時」を示している。また、「-1」は出勤なしを示している。また、勤務CDが、「1」が通常勤務を示し、「2」が休日を示す。
【0024】
図2(b)は、就業予定記憶部21に格納されたプロジェクト別就業予定管理テーブル21bを示す。プロジェクト別就業予定管理テーブル21bは、従業員などが勤務時間の中でどのプロジェクトにどれだけの時間を割くかを管理するものであり、プロジェクトの作業開始時刻と、プロジェクトの作業終了時刻と、プロジェクトを一意に特定する作業CD1と、就業時間と、残業時間とを格納している。
【0025】
就業予定記憶部21は、月単位の就業予定管理テーブルやプロジェクト別就業予定管理テーブル21bを格納していてもよい。月単位の就業予定管理テーブルやプロジェクト別就業予定管理テーブル21bを作成する場合は、日単位の就業予定管理テーブルやプロジェクト別就業予定管理テーブル21bを集計することで作成することができる。
また、就業予定管理テーブル21aおよびプロジェクト別就業予定管理テーブル21bは、その他、休憩時間や休暇時間や割増時間などを格納していてもよい。
【0026】
図3は、就業実績記憶部22に格納された就業実績を管理するテーブルの一例を示す。就業実績管理テーブル22aは、月単位で従業員の個人就業実績を管理するものである。具体的には、就業実績管理テーブル22aは、会社CD、個人ID、年月日、職場CD、および、職場名の他に、月の就業時間と、月の出勤日数と、有給使用数とが格納されている。なお、就業実績記憶部22は、図2(a)の就業予定管理テーブル21aに対応した日単位の就業実績管理テーブルと、図2(b)のプロジェクト別就業予定管理テーブル21bに対応した日単位のプロジェクト別就業実績管理テーブルも格納していてもよい。日単位の就業実績管理テーブルおよびプロジェクト別就業実績管理テーブルは、月単位の就業実績管理テーブルおよびプロジェクト別就業実績管理テーブルを分解して生成することができる。また、就業実績記憶部22に格納される各種テーブルは、その他に、遅早外出時間、有給休暇残数、弁当注文数や金額などを格納していてもよい。
【0027】
図4は、給与支給実績記憶部23に格納された給与支給実績を管理するテーブルの一例を示す。給与支給実績管理テーブル23aは、月単位で従業員の給与支給実績を管理するものである。具体的には、給与支給実績管理テーブル23aは、会社CD、個人ID、年月日、職場CD、および、職場名の他に、給与の項目である項目CDと、項目CDに対応する金額と、項目CDに対応する勤怠項目が格納されている。勤怠項目は、項目CDが基本給を示しているとき、出勤日数が格納され、項目CDが残業手当を示しているとき、残業時間が格納され、項目CDが出勤日数を示しているとき、その日数が格納されている。その他、給与支給実績管理テーブル23aには、控除項目、保険料、交通費などが格納されていてもよい。給与支給実績記憶部23は、日単位の従業員の給与支給実績を管理するテーブルを格納していてもよい。日単位の給与支給実績管理テーブルは、就業実績管理テーブル22aによって特定される日単位の就業実績に基づいて、日単位の人件費を管理することができる。また、給与未払い分については、就業予定管理テーブル21aによって特定される日単位の就業予定に基づいて、人件費を算出し予測することができる。例えば、月単位の従業員の給与データが第1人件費データであり、それより粒度の細かな時間単位や日単位の給与データが第2人件費データとなる。
なお、賞与支給実績記憶部24にも、給与支給実績管理テーブル23aとほぼ同様な項目で構成された賞与支給実績管理テーブルが格納されている。
この給与支給実績管理テーブル23aには、後述のように、会計における仕分上の科目を示す科目コードが関連付けられている。
【0028】
経費記憶部25は、出張時の交通費、宿泊費といった経費を管理するテーブルを格納している。経費管理テーブルは、日単位のテーブルであり、出張期間中における交通費、宿泊費などの各項目コードが付与されている。経費記憶部25は、月単位の経費管理テーブルを格納していてもよい。月単位の経費管理テーブルは、日単位の経費管理テーブルを集計して算出することができる。
【0029】
生産販売管理記憶部26は、工場や店舗ごとの生産数や販売数を管理するテーブルを格納している。生産販売を管理する生産管理テーブルは、日単位のテーブルであり、項目ごとにコードが付与されている。生産管理テーブルでは、例えば、生産数や販売数、生産目標や販売目標(数、金額など)などが管理されている。その他に、生産管理テーブルは、仕入れや製造にかかる原材料費、広告費、地代家賃などを管理していてもよい。生産販売管理記憶部26は、月単位の生産管理テーブルを格納していてもよい。月単位の生産管理テーブルは、日単位の生産管理テーブルを集計して算出することができる。生産数や販売数については、従業員個人ごとに管理するようにしてもよい。
【0030】
会計記憶部27は、会計データを管理する会計テーブルを格納している。会計データとしては、年次や月次の売上高や、売上原価や、販売費及び一般管理費や、営業外収益などの財務諸表に関する各種財務データであり、これらのデータを含む会計データが格納される。
【0031】
非会計記憶部28は、ユーザ側で任意で設定されたデータが入力される。例えば、借り上げ住宅などの費用、社員教育費、サービスセンタでの受電件数などの各種のデータが格納される。
【0032】
図5は、管理サーバ10の機能を示す図である。
図5中(1)の部分は、就業予定記憶部21において、就業予定管理テーブル21aで従業員の個人スケジュールが日単位で管理されていることを示している。図5中(2)の部分は、就業予定記憶部21において、プロジェクト別就業予定管理テーブル21bで従業員の個人スケジュールが日単位で管理されていることを示している。
【0033】
集計部14は、就業予定管理テーブル21aやプロジェクト別就業予定管理テーブル21bの記録データに従って、会計上の所定月(月初から月末)の勤務時間、残業予定時間などを集計し、就業予定記憶部21に格納する。また、経理上の前月の締め日翌日から当月の締め日までの月単位または複数月の勤務時間、残業予定時間などを集計し、就業予定記憶部21に格納する。これらのデータは、将来分の人件費などを算出する際に利用することができる。また、従業員がどのプロジェクトにどのくらい時間を割くのかを把握する際に利用することができる。また、集計部14は、日単位の就業予定管理テーブル21aまたはプロジェクト別就業予定管理テーブル21bを時間単位に分解することもできる。
【0034】
就業予定について、集計部14は、職場ごとで経理上の前月の締め日翌日から当月の締め日までの月単位の勤務時間、残業予定時間などを集計するクエリ15、日単位の勤務時間、残業予定時間などを集計するクエリ15、時間単位の勤務時間、残業予定時間などを集計するクエリ15などを備えている。クエリ15は、集計したデータを就業予定記憶部21に保存する。
【0035】
図5中(3)の部分は、就業実績記憶部22において、就業実績管理テーブル22aで従業員の個人スケジュールが日単位で管理されていることを示している。図5中(4)の部分は、就業実績記憶部22において、プロジェクト別就業予定管理テーブル21bで従業員の就業実績が日単位で管理されていることを示している。
【0036】
集計部14は、就業実績管理テーブル22aやプロジェクト別就業予定管理テーブル21bの記録データに従って、会計上の所定月(月初から月末)の勤務時間、残業時間などを集計し、就業実績記憶部22に格納する。また、経理上の前月の締め日翌日から当月の締め日までの月単位または複数月の勤務時間、残業時間などを集計し、就業実績記憶部22に格納する。これらのデータは、これまでの人件費などを算出する際に利用することができる。また、従業員がどのプロジェクトにどのくらい時間を割いたのかを把握する際に利用することができる。なお、集計部14は、日単位の就業実績管理テーブル22aまたはプロジェクト別就業実績管理テーブルを時間単位に分解することもできる。
【0037】
就業実績について、集計部14は、職場ごとで経理上の前月の締め日翌日から当月の締め日までの月単位の勤務時間、残業時間などを集計するクエリ16、日単位の勤務時間、残業時間などを集計するクエリ16、会計上の所定月(月初から月末)の勤務時間、残業時間などを集計するクエリ16、経理上の複数月の勤務時間、残業時間などを集計するクエリ16などを備えている。また、プロジェクト別では、会社やグループ会社全体でのプロジェクト別の日ごとや会計月に従った勤務時間、残業時間などを集計するクエリ16を備えている。さらに、個人属性では、時間単位の勤務時間、残業時間などを集計するクエリ16を備えている。クエリ16は、集計したデータを就業実績記憶部22に保存する。
【0038】
図5中(5)の部分は、給与支給実績記憶部23において、給与支給実績管理テーブル23aで従業員の給与支給実績が月単位で管理されていることを示している。集計部14は、給与支給実績管理テーブル23aの記録データに従って、日単位の給与データを算出し、日単位の給与データを集計することで、会計上の所定月(月初から月末)の給与データを算出する。また、給与支給実績管理テーブル23aの記録データに従って、時間単位の給与データに分解する。
【0039】
図5中(6)の部分は、賞与支給実績記憶部24において、賞与支給実績管理テーブルで月単位で従業員の複数月に跨る賞与支給実績が管理されていることを示している。集計部14は、賞与支給実績管理テーブルの記録データに従って、会計上の所定月(月初から月末)の給与データや日単位や時間単位の賞与データに分解する。
【0040】
給与や賞与について、集計部14は、職場ごとで経理上の前月の締め日翌日から当月の締め日までの月単位の給与や賞与などを集計するクエリ17などを備えている。また、会社やグループ会社全体での給与や賞与などを集計するクエリ17を備えている。クエリ17は、集計したデータを給与支給実績記憶部23や賞与支給実績記憶部24に保存する。
【0041】
図5中(7)の部分は、生産販売管理記憶部26において、生産管理テーブルで日単位の生産数や販売数を管理していることを示している。集計部14は、生産管理テーブルの記録データに従って、会計上の所定月(月初から月末)の生産販売データなどを集計し、生産販売管理記憶部26に格納する。また、経理上の前月の締め日翌日から当月の締め日までの月単位の生産販売データなどを集計し、生産販売管理記憶部26に格納する。さらに、経理上の複数月の生産販売データなどを集計し、生産販売管理記憶部26に格納する。また、会計上の時間単位や日単位や会計月単位で生産販売データなどを集計し、生産販売管理記憶部26に格納する。
【0042】
図5中(8)の部分は、経費記憶部25において、経費管理テーブルで日単位の経費データを管理していることを示している。集計部14は、経費管理テーブルの記録データに従って、会計上の所定月(月初から月末)の経費データなどを集計し、経費記憶部25に格納する。集計部14は、個人ごとに、会計上の所定月(月初から月末)の経費などを集計するクエリ18を備えており、クエリ18は、集計すると、経費記憶部25に集計したデータを保存する。また、会社やグループ会社全体での経費などを集計するクエリ18を備えている。クエリ18は、集計したデータを経費記憶部25に保存する。
【0043】
以上のようなクエリ15,16,17,18は、一例として、ストアドプロシージャ処理によって、迅速に処理を行うことができる。なお、クエリはこれ以外に設けるようにしてもよい。
【0044】
ところで、図6に示すように、企業は、会社を管理統制する上で同じ役割を集めた人事・給与上の第1組織41と、勤務場所や共に協力して働く上での就業上の第2組織42とがある。前者の第1組織41は、例えばサービス部、マーケティング部、開発部、管理部、営業部といった組織であり、後者の第2組織42は、例えば職場であり、全国各地に存在する店舗である。従業員は、第1組織41に属しながら第2組織42の中で就業することが多い。企業会計では、第1組織41に従ってPLなどの財務諸表などが作成される。店舗ごとのPLなど財務諸表を作成するは、例えば上述したクエリを実行することで作成することができる。
【0045】
例えば、図7(a)に示すように、第1組織41の部門や第2組織42の職場は、部門コード(1)と内部階層コード(2)とで管理されている。例えば、「全国」は部門コード(1)が「ALL01」、内部階層コード(2)が「001 000 000 000」となっている。その下層の中部は部門コード(1)が「CH01」、内部階層コード(2)が「001 001 000 000」となっている。また、関東は部門コード(1)が「KT09」、内部階層コード(2)が「001 002 000 000」となっている。中部の下層の愛知は部門コード(1)が「AI01」、内部階層コード(2)が「001 001 001 000」となっている。愛知の下層の栄店は部門コード(1)が「SKE001」、内部階層コード(2)が「001 001 001 001」となっている。
【0046】
また、図7(b)に示すように、従業員の給与支給実績管理テーブル23aにおいて、職場CDは、部門コード(1)が格納されているだけである。このような場合において、例えば、中部「CH01」の人件費を知りたい場合は、従来次のように行っていた。すなわち、図8(a)に示すように、クライアント端末2は、「CH01」に紐づく部門リストを要求する(ステップS1)。具体的には、中部「CH01」の内部階層コード(2)の第1階層目と第2階層目が「001 001」であり、内部階層コード(2)の第1階層目と第2階層目が「001 001」のデータを取得する(ステップS2)。その後、取得した各部門コード(1)ごとに人件費を要求し(ステップS3)、その結果を取得する(ステップS4)。
【0047】
これに対して、図8(b)に示すように、ストアドプロシージャ処理によれば、中部「CH01」の人件費を要求し(ステップS11)、次いで、中部「CH01」の人件費を取得することができる(ステップS12)。これにより、2ステップとすることができ、作業効率を向上することができる。
【0048】
ところで、給与支給実績管理テーブル23aには、従業員ごとに、給与の項目であって会計における仕分上の科目を示す科目コードが格納されている。具体的には、図9(a)に示すように、給与支給実績管理テーブル23aにおいて、従業員の各給与明細データには、各項目CDを会計情報と関連付ける科目コードが挿入されている。例えば、項目CDの「基本給」には科目コードの「BASE」が関連付けられ、項目CDの「残業手当」には科目コードの「OVERTIME」が関連付けられている。これにより、例えば、図9(b)に示すように、集計部14は、会計と連携させて、部門CDや科目CDで集計することができる。また、図9(c)に示すように、会計と連携させて、特定の科目で出力することができる。
【0049】
ところで、会計上の月を月初から月末で扱う場合と、経理上の締め日に合わせて扱う場合とがある。図10に示すように、例えば、経理上、就業期間の3月度は2/16~3/15であり、4月度は3/16~4/15である。これに対して、会計期間における3月は、3/1~3/31である。例えば、3/16~4/15までの間に、会計上の3月分の人件費を把握しようとすると、3/1~3/15までの賃金は支払い済みであるが、3/16~3/31までの賃金は未払いの状態である。3/16~3/31の間には、就業済みの期間と未就業の期間が存在する。このような状態において、支払い済みの3/1~3/15までの賃金は、就業実績管理テーブル22aにアクセスし、3/1~3/15の間の就業実績に応じた賃金を算出する。未払いの3/16以降の就業済みの期間についても同様に算出する。また、未就業の期間の賃金については、就業予定管理テーブル21aにアクセスし、3/16~3/31の間の就業予定に応じた賃金を算出する。これにより、就業実績や就業予定に応じて人件費を正確に算出することができる。
【0050】
図11は、1日単位の正確な人件費の具体的な算出方法を説明する図である。(a)に示すように、有給休暇の場合、所定労働時間に対して個人時給単価を乗じた額が1日当たりの人件費となる。また、(b)に示すように、平日出勤の場合、1日総労働時間に対して個人時給単価を乗じた額が1日当たりの人件費となる。さらに、(c)に示すように、休日出勤の場合、時間外時間に対して個人時給単価と割増率とを乗じた額が1日当たりの人件費となる。さらに、(d)に示すように、日額手当は、日額支給額となる。1日当たりの人件費は、(a)~(d)までとなるが、ここでは、(e)および(f)に示すように、社会保険費(健康保険、厚生年金及び基金、介護保険、子供子育て拠出金、労災保険、雇用保険など)が加算されるとともに、(g)および(h)に示すように、交通費(ガソリン代、定期代)が加算される。さらに、(i)、(j)および(k)に示すように、引当金(賞与、退職金など)、役員報酬(役員報酬、役員退職慰労金引当金、役員賞与など)、教育費(教育研修費用)などが加算される。就業実績に応じて1日単位の正確な人件費を算出する場合であっても、就業予定に応じて1日単位の正確な人件費を算出する場合であっても、以上のような方法によることで、1日単位の人件費を正確に算出することができる。
【0051】
次に、クライアント端末2によって管理サーバ10にアクセスして収益分析をする場合を図12を用いて説明する。クライアント端末2に表示される設定画面は、セグメントとしての集計時間軸を設定する期間設定ボックス30と、セグメントとしての縦軸を設定する縦軸設定ボックス31と、セグメントとしての横軸を設定する横軸設定ボックス32とが設定画面に表示される。縦軸設定ボックス31では、例えば、売上、原価といった生産販売管理データや、就業データとして、就業の予定時間や労働時間を設定することができる。また、非会計データ(借り上げ住宅などの費用、社員教育費、サービスセンタでの受電件数などの各種のデータ)を設定することができる。縦軸設定ボックス31では、予め設定された定型のテーブルを選択することができ、ここでは「収益分析1」を設定している。横軸設定ボックス32では、組織に関し、地域や店舗を設定することができる。店舗は、最小単位である。また、商品に関し、品種や品目や商品を設定することができる。商品は、最小単位である。
【0052】
縦軸設定ボックス31で設定された「収益分析1」は、自動的に、縦軸に、売上(売上予算、売上実績)、原価(原価実績)と、人件費(総労働時間、人件費実績)、経費(経費実績)とが選択される。売上予算、売上実、原価実績、人件費実績、および、経費実績は、給与支給実績管理テーブル23a、賞与支給実績管理テーブル、生産管理テーブル、経費管理テーブル、会計テーブルから取り出される。また、総労働時間は、就業予定管理テーブル21a、および、就業実績管理テーブル22aから取り出される。縦軸設定ボックス31の定型は、「収益分析1」の他にも用意されており、選択可能となっている。
【0053】
以上のように期間設定ボックス30、縦軸設定ボックス31、および、横軸設定ボックス32の設定にしたがってデータが集計されると、図13に示すように、縦軸を、売上、原価、人件費、経費とし、横軸を、店舗とした一覧表(図13(a)参照)とグラフ(図13(b)参照)が表示され、また、印刷される。
【0054】
上記経営管理支援システムによれば、以下に列挙する効果を得ることができる。
(1)図12および図13の例のように、所定期間における店舗での人件費と生産販売管理データが1つの帳票に出力されるので、人件費集計データと生産販売データとの関連性を容易に把握することができる。
【0055】
(2)図12および図13の例では、集計時間軸が会計上の2014年03年01日~2014年03年31日に設定されている。この設定された期間は、就業期間の3月度は2/16~3/15の期間と異なっている。集計部14は、図11に基づく人件費の算出方法に従って1日単位の正確な人件費を正確に算出し、ここから2014年03年01日~2014年03年31日の人件費を算出することができる。
【0056】
(3)人件費には、科目コードが項目CDに関連付けられている。したがって、会計と連携させて、給与における特定の科目で出力することができる。
(4)店舗ごとの人件費に関するデータは、ストアドプロシージャ処理によって所望のデータを迅速に算出することができる。
【0057】
(5)人件費データを、従業員に対する総支給額に対して、事業主が負担する経費を加算して算出するので正確なものとすることができる。
(6)給与における月単位のデータから1日単位の人件費を算出することで、どのような長さの期間であっても、設定された期間の人件費を正確に算出することができる。
(7)就業実績や就業予定に応じて人件費を正確に算出することができる。
【0058】
なお、上記経営管理支援システムは、以下のように適宜変更して実施することもできる。
・人件費のデータは、月単位のデータから時間単位のデータを生成する他、月単位のデータから週単位のデータや年単位のデータを生成するようにしてもよい。これらのデータは、クエリを実行してストアドプロシージャ処理で算出することができる。また、算出したデータは、記憶部に保存するようにしてもよい。これにより、次回、データを算出る処理を省略することができ、その分、所望のデータを迅速に算出することができる。
【0059】
・1日単位の正確な人件費を算出するにあたっては、社会保険費、交通費、引当金、役員報酬、教育費の全てが考慮される必要はなく、この中の何れか1つまたは複数であってもよいし、ここに列挙された以外の費用を経費に含ませてもよい。
・全てのクエリをストアドプロシージャ処理としなくてもよい。
【0060】
・日単位の給与支給実績や時間単位の給与支給実績などは、定期的に、月単位の給与支給実績から自動的に算出するようにし、給与支給実績記憶部23に格納するようにしてもよいし、ユーザの操作に応じてクエリを実行して算出し、給与支給実績記憶部23するようにしてもよい。これらのデータは、給与支給実績記憶部23に格納することで、次からは読み出すだけで良く、所望のデータを取得するまでの時間を短縮することができる。また、時間単位の人件費データは、日ごとに行うようにし、保存するようにてもよい。
【0061】
・経営管理支援システムは、飲食業などのサービス業、生産業など企業の経営管理を支援することができる。
【符号の説明】
【0062】
1…ネットワーク、2…クライアント端末、3…システム、10…管理サーバ、11…記憶部、12…入力部、13…出力部、14…集計部、15…クエリ、16…クエリ、17…クエリ、18…クエリ、21…就業予定記憶部、21a…就業予定管理テーブル、21b…プロジェクト別就業予定管理テーブル、22…就業実績記憶部、22a…就業実績管理テーブル、23…給与支給実績記憶部、23a…給与支給実績管理テーブル、24…賞与支給実績記憶部、25…経費記憶部、26…生産販売管理記憶部、27…会計記憶部、28…非会計記憶部、30…期間設定ボックス、31…縦軸設定ボックス、32…横軸設定ボックス、41…第1組織、42…第2組織。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13