(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-09
(45)【発行日】2022-08-18
(54)【発明の名称】備蓄品収容容器および収容容器
(51)【国際特許分類】
B65D 5/63 20060101AFI20220810BHJP
B65D 5/492 20060101ALI20220810BHJP
B65D 77/26 20060101ALI20220810BHJP
【FI】
B65D5/63
B65D5/492
B65D77/26 S
(21)【出願番号】P 2018077960
(22)【出願日】2018-04-13
【審査請求日】2021-03-24
(31)【優先権主張番号】P 2017140351
(32)【優先日】2017-07-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】308019922
【氏名又は名称】株式会社レスキューナウ
(74)【代理人】
【識別番号】100104880
【氏名又は名称】古部 次郎
(72)【発明者】
【氏名】石渡 裕
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-210370(JP,A)
【文献】登録実用新案第3157732(JP,U)
【文献】特表2003-519597(JP,A)
【文献】特開2016-088546(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0055923(US,A1)
【文献】特開2010-006401(JP,A)
【文献】実開平06-042638(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 5/63
B65D 5/492
B65D 5/38
B65D 5/42
B65D 77/26
B65D 77/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空間を複数の空間に仕切る仕切りを有し、災害用の備蓄品を収容する第1の収容容器と、
前記第1の収容容器内に収容されるとともに、前記仕切りにより形成された複数の空間のうちの一部の空間内に収容され、災害用の備蓄品を収容する第2の収容容器と、
を備え、
前記第1の収容容器には、当該第1の収容容器内の備蓄品の取り出しに用いられる備蓄品取り出し用開口とは別に、前記第2の収容容器の取り出しに用いられる容器取り出し用開口が設けられ、
前記第1の収容容器は、互いに対向し間隙をおいて配置された一対の壁部を有し、
前記一対の壁部を構成する一方の壁部に、前記容器取り出し用開口が設けられ、前記第1の収容容器に収容されている前記第2の収容容器と、他方の壁部との間に、当該第1の収容容器内の備蓄品を収容する空間が形成されている備蓄品収容容器。
【請求項2】
備蓄品の消費期限に基づき備蓄品が少なくとも二つの群に分けられており、一方の群の備蓄品が前記第1の収容容器に収容され、他方の群の備蓄品が前記第2の収容容器に収容されている請求項1に記載の備蓄品収容容器。
【請求項3】
前記第1の収容容器には、前記備蓄品取り出し用開口を塞ぐ蓋部材が更に設けられ、
前記蓋部材が閉じられている状態では、前記容器取り出し用開口の対向箇所に当該蓋部材が位置する請求項
1に記載の備蓄品収容容器。
【請求項4】
前記第1の収容容器には、前記備蓄品取り出し用開口を塞ぐ蓋部材が更に設けられ、
前記容器取り出し用開口は、前記蓋部材により覆われない箇所に設けられ、当該蓋部材を開けずに前記第2の収容容器を取り出せるように構成された請求項
1に記載の備蓄品収容容器。
【請求項5】
前記第1の収容容器は、第1の内壁部と、当該第1の内壁部に対向する第2の内壁部とを備え、
前記第2の収容容器は、前記第1の内壁部と前記第2の内壁部との間に配置され、
前記第1の内壁部と前記第2の収容容器との間、および、前記第2の内壁部と当該第2の収容容器との間の両者に、水を収容した水収容容器が収容されている請求項1に記載の備蓄品収容容器。
【請求項6】
前記第1の収容容器が有する前記複数の空間のうち、前記第2の収容容器が収容されている空間とは異なる空間には、消費期限の記載の有る備蓄品が収容され、
前記第2の収容容器には、消費期限の記載の無い備蓄品が収容されている請求項1に記載の備蓄品収容容器。
【請求項7】
災害用の備蓄品を収容する容器本体と、
前記容器本体の内部空間を、前記備蓄品を収容する備蓄品用収容空間と、災害用の備蓄品を収容した
備蓄品用容器が収容される容器用収容空間とに仕切る仕切りと、
を備え
、
前記容器本体には、当該容器本体内の備蓄品の取り出しに用いられる備蓄品取り出し用開口とは別に、前記備蓄品用容器の取り出しに用いられる容器取り出し用開口が設けられ、
前記容器本体は、互いに対向し間隙をおいて配置された一対の壁部を有し、
前記一対の壁部を構成する一方の壁部に、前記容器取り出し用開口が設けられ、前記容器用収容空間と、他方の壁部との間に、前記容器本体内の備蓄品を収容する空間が形成されている収容容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、備蓄品収容容器および収容容器に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、蓋付き容器の内部を少なくとも2つの収容区画に分け、一の区画に一般的防災用品を収容すると共に、他の区画に患者専用の避難用品を収容し、この容器を患者のベッド周辺などに配置する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
災害用の備蓄品を収容した備蓄品収容容器では、複数種類の備蓄品が収容されることが多く、このように、複数種類の備蓄品を一つの収容容器にそのまま収容すると、複数種類の備蓄品が混在した状態となり、備蓄品収容容器を利用しにくくなる。
本発明の目的は、備蓄品収容箱をより利用しやすいものにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、内部空間を複数の空間に仕切る仕切りを有し、災害用の備蓄品を収容する第1の収容容器と、前記第1の収容容器内に収容されるとともに、前記仕切りにより形成された複数の空間のうちの一部の空間内に収容され、災害用の備蓄品を収容する第2の収容容器と、を備え、前記第1の収容容器には、当該第1の収容容器内の備蓄品の取り出しに用いられる備蓄品取り出し用開口とは別に、前記第2の収容容器の取り出しに用いられる容器取り出し用開口が設けられ、前記第1の収容容器は、互いに対向し間隙をおいて配置された一対の壁部を有し、前記一対の壁部を構成する一方の壁部に、前記容器取り出し用開口が設けられ、前記第1の収容容器に収容されている前記第2の収容容器と、他方の壁部との間に、当該第1の収容容器内の備蓄品を収容する空間が形成されている備蓄品収容容器である。
請求項2に記載の発明は、備蓄品の消費期限に基づき備蓄品が少なくとも二つの群に分けられており、一方の群の備蓄品が前記第1の収容容器に収容され、他方の群の備蓄品が前記第2の収容容器に収容されている請求項1に記載の備蓄品収容容器である。
請求項3に記載の発明は、前記第1の収容容器には、前記備蓄品取り出し用開口を塞ぐ蓋部材が更に設けられ、前記蓋部材が閉じられている状態では、前記容器取り出し用開口の対向箇所に当該蓋部材が位置する請求項1に記載の備蓄品収容容器である。
請求項4に記載の発明は、前記第1の収容容器には、前記備蓄品取り出し用開口を塞ぐ蓋部材が更に設けられ、前記容器取り出し用開口は、前記蓋部材により覆われない箇所に設けられ、当該蓋部材を開けずに前記第2の収容容器を取り出せるように構成された請求項1に記載の備蓄品収容容器である。
請求項5に記載の発明は、前記第1の収容容器は、第1の内壁部と、当該第1の内壁部に対向する第2の内壁部とを備え、前記第2の収容容器は、前記第1の内壁部と前記第2の内壁部との間に配置され、前記第1の内壁部と前記第2の収容容器との間、および、前記第2の内壁部と当該第2の収容容器との間の両者に、水を収容した水収容容器が収容されている請求項1に記載の備蓄品収容容器である。
請求項6に記載の発明は、前記第1の収容容器が有する前記複数の空間のうち、前記第2の収容容器が収容されている空間とは異なる空間には、消費期限の記載の有る備蓄品が収容され、前記第2の収容容器には、消費期限の記載の無い備蓄品が収容されている請求項1に記載の備蓄品収容容器である。
請求項7に記載の発明は、災害用の備蓄品を収容する容器本体と、前記容器本体の内部空間を、前記備蓄品を収容する備蓄品用収容空間と、災害用の備蓄品を収容した備蓄品用容器が収容される容器用収容空間とに仕切る仕切りと、を備え、前記容器本体には、当該容器本体内の備蓄品の取り出しに用いられる備蓄品取り出し用開口とは別に、前記備蓄品用容器の取り出しに用いられる容器取り出し用開口が設けられ、前記容器本体は、互いに対向し間隙をおいて配置された一対の壁部を有し、前記一対の壁部を構成する一方の壁部に、前記容器取り出し用開口が設けられ、前記容器用収容空間と、他方の壁部との間に、前記容器本体内の備蓄品を収容する空間が形成されている収容容器である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、備蓄品収容箱をより利用しやすいものにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】反対側壁部側から備蓄品収容容器を眺めた場合の図である。
【
図5】
図4の矢印V方向から、容器本体の反対側壁部等を眺めた場合の図である。
【
図6】第1収容容器から第2収容容器を取り出した後の状態を示した図である。
【
図8】第2収容容器に収容された備蓄品を示した図である。
【
図9】備蓄品収容容器の他の構成例を示した図である。
【
図10】備蓄品収容容器の他の構成例を示した図である。
【
図11】備蓄品収容容器の他の構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本実施形態の備蓄品収容容器を示した図である。
本実施形態の備蓄品収容容器1は、2つの収容容器により構成されている。
具体的には、本実施形態の備蓄品収容容器1は、直方体状に形成された第1収容容器100と、この第1収容容器100内に収容され第1収容容器100よりも小さい第2収容容器200とにより構成されている。
【0009】
さらに、本実施形態の備蓄品収容容器1では、第1収容容器100内に、水(飲料水)を収容した水収容容器300が収容されている。
第1収容容器100には、この水収容容器300が2本収容されている。この2本の水収容容器300のうちの一方の水収容容器300は、第2収容容器200よりも上方に配置され、他方の水収容容器300は、第2収容容器200よりも下方に配置されている。
【0010】
第1収容容器100は、直方体状に形成され、6個の板状且つ矩形状に形成された壁部10を有する。
具体的には、第1収容容器100は、背表紙側壁部10A、背表紙側壁部10Aとは反対側に位置する反対側壁部10B、上側壁部10C、下側壁部10D、右側壁部10E、左側壁部10Fを有する。
【0011】
さらに、第1収容容器100は、外表面に、6個の側面20を有する。
具体的には、第1収容容器100は、背表紙側側面20A、反対側側面20B、上側側面20C、および、下側側面20Dを備える。さらに、第1収容容器100は、互いに対向する一対の側面である、右側面20Eおよび左側面20Fを有する。ここで、この右側面20Eおよび左側面20Fの各々のサイズは、A4サイズとなっている。
【0012】
図2は、備蓄品収容容器1を寝かした状態で、反対側壁部10B(反対側側面20B)側から備蓄品収容容器1を眺めた場合の図である。
図3は、蓋部材120を開いた状態を示した図である。
図3に示すように、本実施形態の第1収容容器100は、容器本体110と、容器本体110の上部に位置する開口(備蓄品取り出し用開口170)を塞ぐ蓋部材120とにより構成されている。
本実施形態では、
図2に示すように、蓋部材120を図中矢印2Aに示す方向へ移動させて、この蓋部材120を開くことで、第1収容容器100からの備蓄品40の取り出し、第1収容容器100への備蓄品40の収容を行える。
【0013】
図3に示すように、本実施形態の蓋部材120は、背表紙側壁部10Aに接続しており、背表紙側壁部10Aに接続する箇所を中心として回転する。
第1収容容器100の内部には、災害用の備蓄品40が複数収容されており、本実施形態では、蓋部材120を開くことで、備蓄品40の取り出しを行える。
第1収容容器100には、災害用の備蓄品40として、上述した水収容容器300(
図1参照)の他に、照明器具(照明用ライト)40A、食料品40Bなどが収容されている。
【0014】
図3に示すように、容器本体110は、直方体状に形成され、背表紙側壁部50A、反対側壁部50B、背表紙側壁部50Aと反対側壁部50Bとを接続する第1接続壁部50C、第2接続壁部50Dとを備える。第1接続壁部50Cと第2接続壁部50Dとは、互いに対向する関係で配置されている。
さらに、容器本体110は、備蓄品40を下方から支持する底面(不図示)を備える。ここで、この底面は、第1収容容器100の左側壁部10F(
図1参照)により構成される。
【0015】
さらに、
図3に示すように、第1収容容器100の容器本体110の上部には、備蓄品40の取り出しに用いられる第1の開口の一例としての備蓄品取り出し用開口170が設けられている。
本実施形態では、蓋部材120を開くことで、この備蓄品取り出し用開口170が現れるようになり、第1収容容器100内の備蓄品40の取り出しを行える。
【0016】
さらに、本実施形態では、容器本体110の反対側壁部50Bに、備蓄品取り出し用開口170とは別に設けられた容器取り出し用開口180が設けられている。
第2の開口の一例としてのこの容器取り出し用開口180は、第2収容容器200の取り出しのために設けられ、本実施形態では、この容器取り出し用開口180を通じて、第2収容容器200が取り出される。
【0017】
第1収容容器100に対して、第2収容容器200を収容する構成では、この第2収容容器200と、第1収容容器100内の備蓄品40とが混在する状態となり、第2収容容器200を取り出しにくくなるおそれがある。より具体的には、第2収容容器200が埋もれてしまい、第2収容容器200を取り出しにくくなるおそれがある。
【0018】
この場合、例えば、備蓄品40を一旦取り出したうえで、第2収容容器200を取り出すなどの作業が必要となる。
これに対し、本実施形態では、第2収容容器200の取り出しのための専用の開口である、容器取り出し用開口180が設けられており、第1収容容器100から備蓄品40を取り出さずに、第2収容容器200を取り出せる。
【0019】
さらに、本実施形態では、開閉可能に設けられ、容器取り出し用開口180を塞ぐ塞ぎ部材181が設けられている。第2収容容器200が取り出される前は、容器取り出し用開口180は、この塞ぎ部材181により塞がれている。
第2収容容器200が取り出される際には、ユーザによりこの塞ぎ部材181が操作されて、塞ぎ部材181は回転し、塞ぎ部材181が開かれる。その後、容器取り出し用開口180を通じて、第2収容容器200が取り出される。
【0020】
本実施形態では、蓋部材120が閉じられている状態においては、
図2に示すように、容器取り出し用開口180の対向箇所に蓋部材120が位置するようになる。
これにより、容器取り出し用開口180を通じて、第1収容容器100内に、ほこりなどの異物が侵入することが抑制される。さらに、本実施形態では、塞ぎ部材181(
図3参照)も設けられており、これにより、第1収容容器100内への異物の進入がさらに起きにくくなる。
【0021】
図4は、第1収容容器100の容器本体110の拡大図である。なお、この
図4では、第1収容容器100内の備蓄品40うち、水収容容器300以外の備蓄品40の図示を省略している。
本実施形態では、第1収容容器100内に、第1収容容器100の内部空間を複数の空間に仕切る仕切り部材500が設けられている。
【0022】
本実施形態では、仕切り部材500よりも図中上方に位置する空間が、備蓄品40を収容する空間(備蓄品用収容空間)となっている。また、仕切り部材500の左右に位置する空間(水収容容器300が収容されている空間)も、備蓄品40を収容する空間となっている。
【0023】
また、本実施形態では、仕切り部材500よりも図中下方に位置する空間が、第2収容容器200を収容する空間(容器用収容空間)となっている。
さらに、本実施形態では、容器本体110の反対側壁部10Bの表面に、第1収容容器100を交換した日を記入するための日付記入欄4Aが設けられている。なお、第1収容容器100の交換については、後述する。
【0024】
図4に示すように、第1収容容器100の容器本体110は、第1接続壁部50Cの内側の部分に、第1の内壁部110Aを有し、また、第2接続壁部50Dの内側の部分に、第2の内壁部110Bを有する。
ここで、第1の内壁部110Aと第2の内壁部110Bとは、互いに対向する関係で配置されている。さらに、本実施形態では、第2収容容器200は、この第1の内壁部110Aと第2の内壁部110Bとの間に配置されている。また、第1の内壁部110Aと第2収容容器200との間、および、第2の内壁部110Bと第2収容容器200との間の両者に、水収容容器300が収容されている。
【0025】
ここで、例えば、2本の水収容容器300が接近した状態で配置され、さらに、この2本の水収容容器300が、第1の内壁部110Aおよび第2の内壁部110Bの何れかに寄せられて配置されていると、備蓄品収容容器1の重心が偏るようになり、備蓄品収容容器1を取り扱いにくくなるおそれある。
これに対し、本実施形態のように、2本の水収容容器300の間に第2収容容器200を配置し、この2本の水収容容器300を互いに離れた関係で配置すると、備蓄品収容容器1の重心の偏りが起きにくくなる。
【0026】
さらに、
図4に示すように、本実施形態では、第2収容容器200の図中手前側に位置する壁部に、ユーザが指を入れるための開口210が形成されている。
ユーザは、第2収容容器200を第1収容容器100から取り出す際、この開口210を通じて、第2収容容器200の内部に、例えば中指を入れる。そして、この中指を、第2収容容器200の内側から第2収容容器200の内壁部に引っ掛ける。これにより、第2収容容器200の取り出し(引き出しを)を行いやすくなる。
さらに、本実施形態では、容器本体110の反対側壁部10Bであって、容器取り出し用開口180の上の部分に、容器取り出し用開口180に接続され容器取り出し用開口180側が開放された切り欠き182が形成されている。
【0027】
図5は、
図4の矢印V方向から、容器本体110の反対側壁部10B等を眺めた場合の図である。
上記のとおり、容器本体110の反対側壁部10Bには、容器取り出し用開口180側が開放された切り欠き182(以下、「本体切り欠き182」と称する)が形成されている。
さらに、本実施形態では、仕切り部材500の縁部にも切り欠き184(以下、「仕切り切り欠き184」と称する)が形成されている。
【0028】
より具体的には、仕切り部材500が有する複数の縁部のうち、容器本体110の反対側壁部10B側に位置する縁部510に、仕切り切り欠き184が形成されている。
この仕切り切り欠き184は、容器本体110の本体切り欠き182の対向位置に配置されている。
【0029】
第1収容容器100からの第2収容容器200の取り出しにあたっては、例えば、ユーザの右手の中指が、第2収容容器200の開口210(
図4参照)を通じて第2収容容器200内に入れられる。また、例えば、ユーザの右手の親指が、本体切り欠き182(
図5参照)を通じて、第1収容容器100内に入れられ、さらに、仕切り切り欠き184を通じて、第2収容容器200の上面に押し付けられる。
これにより、ユーザは、右手の中指と親指とで、第2収容容器200を挟んだ状態となり、第2収容容器200の取り出しを行いやすくなる。
【0030】
図6は、第1収容容器100から第2収容容器200を取り出した後の状態を示した図である。
本実施形態では、第1収容容器100から第2収容容器200を取り出すと、取り出す前に第2収容容器200が位置していた箇所が空洞となる。
言い換えると、本実施形態では、取り出す前に第2収容容器200が占めていた空間の周囲に、規制部の一例としての仕切り部材500が位置しており、第2収容容器200を取り出すと、仕切り部材500により囲まれた空間が空洞となる。
【0031】
本実施形態では、仕切り部材500があるため、第2収容容器200を取り出した場合でも、第1収容容器100内の備蓄品40(
図3も参照)の移動が規制され、第2収容容器200が占めていた空間への備蓄品40の移動が規制される。これにより、第2収容容器200が占めていた箇所は、空洞となる。
付言すると、本実施形態では、第2収容容器200を取り出した後の空間であって、取り出す前の第2収容容器200が占めていた空間へ、備蓄品40が入り込むことが抑制され、第2収容容器200が占めていた箇所は、空洞となる。
【0032】
これにより、例えば、第2収容容器200を第1収容容器100内へ再び収容しようする場合に、第2収容容器200の収容先に備蓄品40が無い状態となり、第1収容容器100内への第2収容容器200の収容を行いやすくなる。
また、本実施形態では、後述するように、第1収容容器100のみを新たな第1収容容器100に交換したうえで、この第1収容容器100へ、第2収容容器200を収容する場合があり、この場合も、第2収容容器200の収容先が空洞となっており、第2収容容器200の収容作業が行いやすくなる。
【0033】
ここで、
図6を参照して、第2収容容器200について説明する。
第2収容容器200は、第1収容容器100と同様に直方体状に形成されている。
また、第2収容容器200は、第1収容容器100と同様、容器本体240と、この容器本体240の上部に位置する開口を塞ぐ蓋部材250とを備える。
【0034】
図7は、仕切り部材500を説明する図である。
本実施形態では、仕切り部材500は、第1収容容器100とは別部材となっており、
図7に示すように、図中上方へ仕切り部材500を持ち上げることで、第1収容容器100から、仕切り部材500を取り出せるようになる。
【0035】
仕切り部材500は、板状の基材に対して曲げ加工を行うことにより形成されている。
仕切り部材500には、容器本体110の底面50Gに対して接触配置される板状の一対の接触部(第1接触部530、第2接触部540)が設けられている。
さらに、仕切り部材500には、容器本体110の底面50Gに対向して配置される対向部550が設けられている。
【0036】
対向部550は、第1接触部530と第2接触部540との間に配置されるとともに、容器本体110の底面50Gとの間に間隙を有した状態で配置される。
さらに、仕切り部材500には、対向部550と第1接触部530とを接続する第1接続部560、対向部550と第2接触部540とを接続する第2接続部570とが設けられている。
【0037】
仕切り部材500のうち、第1接続部560、対向部550、第2接続部570が設けられている箇所は、その断面形状がコの字状となっており、本実施形態では、このコの字状となっている箇所の内側に、第2収容容器200(
図7では不図示)が収容される。
言い換えると、本実施形態では、第1接続部560、対向部550、第2接続部570、容器本体110の底面50Gとにより囲まれた箇所に、第2収容容器200が収容される。
【0038】
図8は、第2収容容器200に収容された備蓄品40を示した図である。
第2収容容器200には、食品以外の備蓄品40が収容されている。具体的には、第2収容容器200には、作業用の手袋や、ごみ袋などの袋状部材が収容されている。
また、第2収容容器200には、消費期限の記載の無い備蓄品40が収容されている。言い換えると、第2収容容器200には、消費期限の定めの無い備蓄品40が収容されている。
【0039】
一方、第1収容容器100(
図3参照)には(第1収容容器100が有する複数の空間のうち、第2収容容器200が収容されている空間とは異なる空間には)、照明器具40A、食料品40B、水収容容器300などが収容されている。
付言すると、第1収容容器100には、消費期限の記載の有る備蓄品40が収容されている。言い換えると、第1収容容器100には、消費期限の定めの有る備蓄品40が収容されている。
なお、消費期限の記載の有る備蓄品40は、食料品40Bだけに限られない。照明器具40Aなどにも消費期限が有る。
【0040】
本実施形態では、備蓄品40の消費期限に基づき、備蓄品40が少なくとも二つの群に分けられており、一方の群の備蓄品40が、第1収容容器100に収容され、他方の群の備蓄品40が、第2収容容器200に収容されている。
より具体的には、消費期限の記載のある備蓄品40が、第1収容容器100に収容され、消費期限の記載の無い備蓄品40が、第2収容容器200に収容されている。
【0041】
そして、本実施形態では、例えば、第1収容容器100内の備蓄品40の何れかが消費期限を超えた場合(最も早く消費期限を迎える備蓄品40が消費期限を超えた場合)などに、ユーザにより、第1収容容器100の交換が行われる。
【0042】
具体的には、第1収容容器100の交換にあたっては、まず、第2収容容器200が取り出される。そして、第1収容容器100が、新しい第1収容容器100(消費期限がより先にある備蓄品40が収容された第1収容容器100)に交換される。
そして、この新しい第1収容容器100の容器取り出し用開口180を通じて、取り出した状態にある第2収容容器200を、この新しい第1収容容器100に収容する。これにより、新たな備蓄品収容容器1が生成される。
【0043】
なお、本実施形態では、消費期限の有無に応じて、備蓄品40の収容先を異ならせたが、消費期限の有無に限らず、消費期限の長短に応じて、備蓄品40の収容先を異ならせてもよい。
具体的には、例えば、消費期限の長い備蓄品群を第2収容容器200に収容し、消費期限が短い備蓄品群を第1収容容器100に収容するようにしてもよい。
【0044】
また、備蓄品40の収容先は、3つ以上としてもよく、例えば、備蓄品40を、備蓄品40の消費期限に基づき3つの群に分け、例えば、消費期限の記載が無い備蓄品群を第3収容容器(不図示)に収容するようにし、消費期限の長い備蓄品群を第2収容容器200に収容し、消費期限が短い備蓄品群を第1収容容器100に収容するようにしてもよい。
【0045】
ここで、備蓄品40の収容先が、消費期限に基づき分けられておらず、備蓄品40が混在した状態で1つの備蓄品収容容器1に収容されていると、備蓄品収容容器1の廃棄に結びつきやすい。
具体的には、消費期限を有する備蓄品40が収容されていると、消費期限の有無などに基づき、備蓄品40の選別作業を行う必要が生じるが、備蓄品40が混在した状態で収容されているとこの選別作業に手間を要するようになる。
【0046】
この場合、この手間を要する選別作業を避けるために、備蓄品収容容器1の全体が廃棄されて新たな備蓄品収容容器1が購入されたり、備蓄品収容容器1が古いままの状態でそのまま継続して利用されたりする可能性がある。
これに対し、本実施形態のように、消費期限の有無等に応じて、備蓄品40の収容先が異なっていると、上記選別作業がより簡易なものになり、備蓄品収容容器1の不必要な廃棄や、備蓄品収容容器1が古いままの状態で利用されることが起きにくくなる。
【0047】
ここで、本実施形態では、
図1の符号1Aで示すように、第1収容容器100の背表紙側側面20Aに、第1収容容器100に収容されている備蓄品40の各々の消費期限(賞味期限)が記載され、本実施形態では、第1収容容器100を開けないでも、第1収容容器100に収容されている備蓄品40の各々の消費期限を把握できるようになる。
【0048】
さらに、本実施形態では、
図1の符号1Bで示すように、第1収容容器100の背表紙側側面20Aに、第1収容容器100の交換時期を示す「品質保証期限」が記載されている。
この品質保証期限は、第1収容容器100に収容されている備蓄品40の各々の消費期限により特定される年月のちの、時間的に最も早く迎える年月と同じ年月となっている。
【0049】
なお、上記にて説明した構成例では、消費期限に基づき、備蓄品40の収容先を異ならせたが、備蓄品40の収容先は、消費期限に基づかずに決めてもよい。
例えば、ユーザが希望する分類方法で、備蓄品40の収容先を決めるようにしてもよい。
言い換えると、本実施形態の備蓄品収容容器1は、カスタイズできるようになっており、ユーザの希望に応じ、ユーザ自身が、各収容容器に収容する備蓄品40を決めてもよい。
【0050】
例えば、第1収容容器100、第2収容容器200の何れか一方の収容容器に、帰宅用用品(会社から自宅へ徒歩等で帰宅する際に用いる装備)を入れ、他方の収容容器に、食品などを入れるようにしてもよい。
また、例えば、第1収容容器100、第2収容容器200の何れか一方の収容容器に、救護用品を入れ、他方の収容容器に、食品などを入れるようにしてもよい。
また、上記では、第1収容容器100を、新たな第1収容容器100に交換する場合を一例に説明したが、第2収容容器200を、新たな第2収容容器200に交換するようにしてもよい。
【0051】
ここで、
図1を再び参照し、備蓄品収容容器1についてさらに説明する。
図1では、A4サイズの一対の側面の一方の側面(図中手前側に位置する右側面20E)側から2本の水収容容器300等を見た場合の2本の水収容容器300等の関係を示している。
図1に示すこの状態では、この2本の水収容容器300は、互いに離れた関係にある。さらに、本実施形態では、上記のとおり、この2本の水収容容器300の間に、第2収容容器200が配置されている。
【0052】
また、本実施形態では、上記一対の側面である右側面20E、左側面20Fの他に、互いに対向する関係の他の一対の側面が、2組設けられている。
具体的には、1組目の他の一対の側面として、上側側面20C、下側側面20Dが設けられている。また、2組目の他の一対の側面として、背表紙側側面20A、反対側側面20Bが設けられている。
【0053】
そして、本実施形態では、2本の水収容容器300のうちの一方の水収容容器300は、上記他の一対の側面(上記1組目の他の一対の側面)に含まれる一方の側面側に寄せられて配置され、他方の水収容容器300は、この他の一対の側面に含まれる他方の側面側に寄せられて配置されている。
具体的には、一方の水収容容器300は、上側側面20C側に寄せられて配置され、他方の水収容容器300は、下側側面20D側に寄せられて配置されている。
【0054】
ここで、例えば、2本の水収容容器300が接近した状態で配置され、さらに、この2本の水収容容器300の両者が、例えば、上側側面20C側に寄せられて配置されていると、備蓄品収容容器1の重心が偏るようになり、備蓄品収容容器1を取り扱いにくくなるおそれある。
【0055】
これに対し、本実施形態のように、2つある側面(上側側面20C、下側側面20D)のそれぞれに水収容容器300を寄せて配置すると、備蓄品収容容器1の重心の偏りが起きにくくなる。
なお、ここでは、上側側面20C、下側側面20Dのそれぞれに備蓄品収容容器1を寄せる場合を説明したが、背表紙側側面20A側に一方の水収容容器300を寄せ、反対側側面20B側に、他方の水収容容器300を寄せてもよい。
【0056】
また、本実施形態では、上記のとおり互いに対向する関係にある、右側面20Eおよび左側面20Fのサイズが、A4サイズとなっている。
これにより、本棚や、ユーザの机の引き出しなどに、備蓄品収容容器1を収容しやすくなる。ここで、例えば、A4サイズを超えるサイズなど、A4以外のサイズの場合、備蓄品収容容器1の収容性が低下する。
【0057】
備蓄品収容容器1の収容性が低下すると、ユーザがアクセスしにくい箇所に、備蓄品収容容器1が収容される可能性が高まり、備蓄品収容容器1を利用しにくくなる。
本実施形態のように、A4サイズとすることで、ユーザがアクセスしやすい箇所に備蓄品収容容器1が収容される可能性が高まり、備蓄品収容容器1をより利用しやすくなる。
【0058】
(その他)
上記では、容器取り出し用開口180を1つだけ形成した場合を説明したが、容器取り出し用開口180は、複数形成し、第1収容容器100の複数箇所から、第2収容容器200を取り出せるようにしてもよい。
【0059】
具体的には、例えば、
図9(備蓄品収容容器1の他の構成例を示した図)に示すように、背表紙側側面20Aにも容器取り出し用開口185を形成し、2箇所から、第2収容容器200を取り出せるようにしてもよい。
より具体的には、反対側側面20B側に形成された容器取り出し用開口180の他に、背表紙側側面20Aにも容器取り出し用開口185を形成すれば、第1収容容器100の複数箇所から、第2収容容器200を取り出せるようなる。
【0060】
なお、この
図9に示す例では、
図3にて示した塞ぎ部材181と同様、背表紙側側面20Aに形成した容器取り出し用開口185を塞ぐ塞ぎ部材189が設けられている。ここで、この
図9に示す例では、塞ぎ部材189の全周に亘ってミシン目が形成されており、塞ぎ部材189を開けると、符号9Aで示すように、第1収容容器100から塞ぎ部材189が分離する。
このように、塞ぎ部材189が分離する場合、第1収容容器100に対し、容器取り出し用開口185(塞ぎ部材189が分離した後の容器取り出し用開口185)を通じて第2収容容器200を収容した場合に、備蓄品収容容器1の外部から、第2収容容器200の存在がより明確に分かるようになる。塞ぎ部材189が分離しない場合、第2収容容器200がこの塞ぎ部材189の背後に隠れてしまい、第2収容容器200の存在が分かりにくくなる。
また、
図9に示すこの構成例では、塞ぎ部材189の外表面の色と、蓋部材120の外表面の色(蓋部材120のうち、塞ぎ部材189が設けられている箇所以外に位置する部位の色)とを異ならせている。これにより、容器取り出し用開口185が存在していることを、ユーザに対してより明確に伝えられるようになる。
【0061】
また、例えば、
図10(備蓄品収容容器1の他の構成例を示した図)に示すように、容器取り出し用開口180が、蓋部材120により覆われない構成としてもよい。
この構成例では、蓋部材120を小さくし、蓋部材120を閉じた状態のとき、容器取り出し用開口180が蓋部材120により覆われないようにしている。
言い換えると、この構成例では、容器取り出し用開口180は、蓋部材120により覆われない箇所に設けられている。
なお、この構成例でも、
図9と同様、容器取り出し用開口180を塞ぐ塞ぎ部材181の外表面の色と、蓋部材120の外表面の色とを異ならせてもよい。また、塞ぎ部材181の外表面の色と、容器本体110の外表面の色(容器本体110のうち、塞ぎ部材181が設けられている箇所以外に位置する部位の色)とを異ならせてもよい。
【0062】
図10に示すこの構成例では、備蓄品収容容器1の外部から、蓋部材120を開けずに、容器取り出し用開口180の存在が分かるようになり、第2収容容器200が取り出し可能であることを、ユーザにより明確に知らせることが出来るようになる。
容器取り出し用開口180の存在が分かりやすいと、備蓄品収容容器1が部分的に交換可能であることを、ユーザに対してより明確に伝えられるようになる。
【0063】
さらに、
図10に示すこの構成例では、蓋部材120を開けずに第2収容容器200を取り出せるようになり、第1収容容器100の交換作業や、第2収容容器200の交換作業がより行いやすいものになる。
なお、
図9にて示した構成例でも、背表紙側側面20Aの容器取り出し用開口185が、蓋部材120により覆われない構成となっており、この構成例でも、第2収容容器200が取り出し可能であることを、ユーザにより明確に知らせることが出来るようになる。
【0064】
また、容器取り出し用開口180を1つだけ形成するにあたっては、反対側側面20B側でなく、背表紙側側面20Aに形成するようにしてもよい。
具体的には、例えば、
図9にて表示されている容器取り出し用開口180は設けずに、
図9にて示す、容器取り出し用開口185のみを設けるようにしてもよい。
【0065】
また、備蓄品収容容器1は、
図11(備蓄品収容容器1の他の構成例を示した図)に示す構成としてもよい。
この構成例では、上記と同様、第1収容容器100に、背表紙側壁部50A、反対側壁部50B、第1接続壁部50C、第2接続壁部50Dが設けられている。
【0066】
ここで、背表紙側壁部50Aと反対側壁部50Bとは、互いに対向する関係で配置されている。また、背表紙側壁部50Aと反対側壁部50Bとは、間隙をおいて配置されている。
さらに、この構成例では、背表紙側壁部50Aに、容器取り出し用開口180が設けられている。
【0067】
さらに、この構成例では、第1収容容器100に収容されている第2収容容器200と、反対側壁部50Bとの間に、第1収容容器100内の備蓄品40を収容する空間900が形成されている。
この構成例では、第2収容容器200を、上記にて示した第2収容容器200よりも短寸とし、さらに、反対側壁部50B側への第2収容容器200の移動を規制することで、空間900を形成している。
【0068】
反対側壁部50B側への第2収容容器200の移動の規制は、仕切り部材500により行っている。
仕切り部材500には、上記と同様、容器本体110の底面50Gに対して接触配置される板状の一対の接触部(第1接触部530、第2接触部540)が設けられている。
さらに、仕切り部材500には、容器本体110の底面50Gに対向して配置される対向部550が設けられている。
【0069】
さらに、仕切り部材500には、対向部550と第1接触部530とを接続する第1接続部560(
図7と同様の第1接続部560)、対向部550と第2接触部540とを接続する第2接続部570が設けられている。
さらに、この構成例では、仕切り部材500に、対向部550の端部(反対側壁部50B側に位置する端部)から、下方(底面50G)に向かって延びる規制部591が設けられている。
さらに、規制部591の下端部から反対側壁部50B側へ延び且つ底面50Gに対して接触配置される第3接触部593が設けられている。
【0070】
さらに、この構成例では、第1接続部560の延長線上に、第1仕切り部596が設けられ、第2接続部570の延長線上に、第2仕切り部597が設けられている。
本実施形態では、この第1仕切り部596と第2仕切り部597との間に、空間900が設けられている。
【0071】
さらに、反対側壁部50Bには、空間900に収容された備蓄品40の取り出しに用いられる取り出し用開口195が設けられている。さらに、取り出し用開口195を塞ぐ塞ぎ部材196が設けられている。
この構成例では、この塞ぎ部材196を開くことで、取り出し用開口195が現れ、この取り出し用開口195を通じて、備蓄品40の取り出しを行える。
【0072】
また、この構成例では、空間900に収容される備蓄品40が、円筒状の缶体となっている。
この缶体には、軸方向における一方に、環状に形成され且つ缶体の径方向における外側方向へ突出した一端部41が設けられている。さらに、この缶体には、軸方向における他方に、同じく、環状に形成され且つ缶体の径方向における外側方向へ突出した他端部42が設けられている。
【0073】
さらに、この構成例では、第3接触部593に、2つの溝593Aが形成されている。
この構成例では、一方の溝593Aに、上記缶体の一端部41がはめ込まれる。また、他方の溝593Aに、缶体の他端部42がはめ込まれる。
これにより、本実施形態では、空間900内にて缶体が移動することが抑制される。
【0074】
さらに、本実施形態では、水収容容器300(
図11では不図示、
図4参照)に沿って、第1仕切り部596、第2仕切り部597が配置される形となる。
これにより、水収容容器300の移動が、第1仕切り部596、第2仕切り部597により規制される。
【0075】
この構成例では、第2収容容器200が反対側壁部50B側へ移動しようとすると、規制部591によりこの移動が規制され、これにより、空間900が確保される。
より具体的には、第2収容容器200が反対側壁部50B側へ移動しようとすると、仕切り部材500が、反対側壁部50B側へ移動しようとするが、この場合、第1仕切り部596、第2仕切り部597が、反対側壁部50Bに突き当たる。
これにより、仕切り部材500の移動が規制され、これに伴い、第2収容容器200の移動が規制される。
【0076】
なお、この構成例では、仕切り部材500の一部を、反対側壁部50Bに突き当てることで、仕切り部材500の固定(反対側壁部50B側へ向かおうとする仕切り部材500の移動の規制)を行ったが、仕切り部材500の固定は、他の形態により行ってもよい。
例えば、接着により、仕切り部材500の固定を行ってもよい。また、例えば、仕切り部材500の一部を、容器本体110に形成した穴などに差し込んで、仕切り部材500の固定を行ってもよい。
【0077】
また、
図11にて示した構成例では、反対側壁部50B側に、空間900がある構成を説明したが、第2収容容器200を反対側壁部50B側に配置し、背表紙側壁部50A側に、空間900を設けるようにしてもよい。
【符号の説明】
【0078】
1…備蓄品収容容器、20C…上側側面、20D…下側側面、20E…右側面、20F…左側面、40…備蓄品、100…第1収容容器、110A…第1の内壁部、110B…第2の内壁部、120…蓋部材、170…備蓄品取り出し用開口、180…容器取り出し用開口、181…塞ぎ部材、185…容器取り出し用開口、200…第2収容容器、300…水収容容器、500…仕切り部材