(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-09
(45)【発行日】2022-08-18
(54)【発明の名称】箱詰装置
(51)【国際特許分類】
B65B 5/10 20060101AFI20220810BHJP
B65B 35/44 20060101ALI20220810BHJP
【FI】
B65B5/10
B65B35/44
(21)【出願番号】P 2018093497
(22)【出願日】2018-05-15
【審査請求日】2021-02-25
(73)【特許権者】
【識別番号】592230645
【氏名又は名称】ヒラヤマプロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100170900
【氏名又は名称】大西 渉
(72)【発明者】
【氏名】吉田 周平
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-218023(JP,A)
【文献】特表2009-502693(JP,A)
【文献】特開2003-175902(JP,A)
【文献】実公昭47-000264(JP,Y1)
【文献】特開昭62-220405(JP,A)
【文献】特開平06-263106(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 5/10
B65B 35/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方に開口する収容箱に袋体を複数落下させて箱詰めするよう構成された箱詰装置であって、
上記袋体を第1無端状ベルトの周回移動動作で順次搬送する第1コンベアと、
該第1コンベアで搬送中の
上記袋体を所定数X個通過毎に堰止めることにより
複数の上記袋体が搬送方向に所定数X個だけ連なる直線状の袋体群を繰り返し作成しながら当該袋体群を上記第1コンベアで順次搬送させる堰止手段と、
上記第1コンベア
よりも搬送方向下流側で、且つ、上記収容箱の上方に設けられ
るコンベアであって、第2無端状ベルトの周回移動動作で
、上記第1コンベアで搬送されてくる上記袋体群を、上記所定数X個だけ連なる整列状態のまま受け取る第2コンベアと、
該第2コンベアを搬送方向と直交する水平方向に移動させることにより、
上記袋体群を上記収容箱に落下させる袋体落下手段とを備えていることを特徴とする箱詰装置。
【請求項2】
請求項1に記載の箱詰装置において、
上記第2コンベア
に受け取られる上記袋体群を構成する袋体の数が
上記所定数X個であるか否かを検出可能な個数検出手段と、
該個数検出手段及び上記袋体落下手段に接続され、上記個数検出手段で検出された個数がX個である場合、上記第2コンベアが搬送方向と直交する水平方向に移動するよう上記袋体落下手段を制御する一方、上記個数検出手段で検出された個数がX個でない場合、
上記第2コンベアが搬送方向と直交する水平方向に移動することなく上記第2無端状ベルトのさらなる周回移動動作で上記袋体群を上記第2コンベア外へ排出するよう構成された制御手段とを備えていることを特徴とする箱詰装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の箱詰装置において、
上記第2コンベアは、搬送方向と交差する水平方向に一対並設され、両第2コンベアは、上記袋体群を上記両第2コンベアに跨る位置で搬送するよう構成され、
上記袋体落下手段は、上記両第2コンベアを搬送方向と交差する水平方向に互いに接近離間させるよう構成されていることを特徴とする箱詰装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1つに記載の箱詰装置において、
上記第2コンベアの下方に配設され、上記収容箱を上記第2コンベアの搬送方向と交差する水平方向に往復移動させる箱移動手段を備えていることを特徴とする箱詰装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1つに記載の箱詰装置において、
上記第2コンベアの搬送方向下流側において当該第2コンベアに並設され、上記収容箱又は当該収容箱が上下に複数積み重ねられた収容箱群を水平方向に延びる搬送通路に沿って搬送可能な箱搬送手段と、
上記搬送通路の上流側に配設され、上記搬送通路における上記収容箱の通過を遮らない上方の位置において上記収容箱又は上記収容箱群を保持可能な箱保持手段と、
該箱保持手段の下方に配設され、且つ、上記収容箱又は上記収容箱群を昇降可能に構成され、上記搬送通路の収容箱を上昇させて上記箱保持手段に保持された状態の上記収容箱又は上記収容箱群に下方から重ね合わせ可能に構成された第1箱昇降手段と、
上記搬送通路の下流側に配設され、上記収容箱群を昇降させることが可能で、且つ、上記搬送通路における上記収容箱群の通過を遮らない上方の位置において上記収容箱群を保持可能な第2箱昇降手段とを備えていることを特徴とする箱詰装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、麺類等を包装した柔軟な袋体を収容箱に箱詰めする箱詰装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、製麺工場で製造する中華麺や蕎麦等の麺類は、樹脂製フィルム等で形成された袋体で包装した後、収容箱に箱詰めして出荷される。この各袋体の収容箱への箱詰作業は煩雑であるため、近年では、箱詰装置を用いて各袋体を収容箱に箱詰めするのが一般的である。
【0003】
例えば、特許文献1に開示されている箱詰装置は、各袋体を搬送して搬送方向下流端から順次落下させる上側コンベアと、該上側コンベアの下方に並設され、当該上側コンベアから落下した各袋体を上側コンベアの搬送方向の反対側に搬送可能な下側コンベアとを備えている。該下側コンベアは、搬送方向と直交する水平方向に一対設けられ、該両下側コンベアは、搬送方向と直交する水平方向に接近離間可能になっている。そして、両下側コンベアは、上側コンベアから袋体が落下する毎に所定量だけ搬送動作を行って各袋体が落下位置から搬送方向にずれるようにしていて、予め決められた数の袋体を搬送して両下側コンベアに予め決められた所定数だけ連なった直線状の袋体群が作成されると、両下側コンベアが互いに離間することにより袋体群を整列状態で収容箱に落下させて箱詰めするようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1の箱詰装置では、各袋体を直線状に整列する袋体群にするために2つのコンベアを上下に並設させる必要がある。したがって、設備が上下に広いスペースを占有してしまうという問題がある。
【0006】
また、上述の如き装置では、整列状態の袋体群を両下側コンベアから収容箱へ落下させる際、上側コンベアから下側コンベアに袋体が落下する間に両下側コンベアにおける接近離間動作を完了させておく必要がある。しかし、特許文献1では、各袋体が上側コンベアから両下側コンベアに一定の短い間隔で落下するので、各袋体の落下間に両下側コンベアの接近離間動作を完了させようとすると両下側コンベアの接近離間動作の速度を上げる必要があり、設備費用が嵩むだけでなく、両下側コンベアによる接近離間動作が激しくなって袋体群が乱れた状態で箱詰めされ易くなってしまうという問題もあった。
【0007】
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、袋体群を綺麗に整列した状態で箱詰めできる低コストで且つ上下にコンパクトな箱詰装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するために、本発明は、コンベアで搬送中の複数の袋体を所定数経過毎に堰止めて袋体群を作成するようにしたことを特徴とする。
【0009】
具体的には、上方に開口する収容箱に袋体を複数落下させて箱詰めするよう構成された箱詰装置を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0010】
すなわち、第1の発明では、複数の上記袋体を第1無端状ベルトの周回移動動作で順次搬送する第1コンベアと、該第1コンベアで搬送中の複数の上記袋体を所定数X個通過毎に堰止めることにより上記袋体が搬送方向に所定数X個だけ連なる直線状の袋体群を繰り返し作成しながら当該袋体群を上記第1コンベアで順次搬送させる堰止手段と、上記第1コンベアよりも搬送方向下流側で、且つ、上記収容箱の上方に設けられるコンベアであって、第2無端状ベルトの周回移動動作で、上記第1コンベアで搬送されてくる上記袋体群を、上記所定数X個だけ連なる整列状態のまま受け取る第2コンベアと、該第2コンベアを搬送方向と直交する水平方向に移動させることにより、上記袋体群を上記収容箱に落下させる袋体落下手段とを備えていることを特徴とする。
【0011】
第2の発明では、第1の発明において、上記第2コンベアで搬送される上記袋体群を構成する袋体の数が上記所定数X個であるか否かを検出可能な個数検出手段と、該個数検出手段及び上記袋体落下手段に接続され、上記個数検出手段で検出された個数がX個である場合、上記第2コンベアが搬送方向と直交する水平方向に移動するよう上記袋体落下手段を制御する一方、上記個数検出手段で検出された個数がX個でない場合、上記第2コンベアが搬送方向と直交する水平方向に移動することなく上記第2無端状ベルトのさらなる周回移動動作で上記袋体群を上記第2コンベア外へ排出するよう構成された制御手段とを備えていることを特徴とする。
【0012】
第3の発明では、第1又は第2の発明において、上記第2コンベアは、搬送方向と交差する水平方向に一対並設され、両第2コンベアは、上記袋体群を上記両第2コンベアに跨る位置で搬送するよう構成され、上記袋体落下手段は、上記両第2コンベアを搬送方向と交差する水平方向に互いに接近離間させるよう構成されていることを特徴とする。
【0013】
第4の発明では、第1から第3のいずれか1つの発明において、上記第2コンベアの下方に配設され、上記収容箱を上記第2コンベアの搬送方向と交差する水平方向に往復移動させる箱移動手段を備えていることを特徴とする。
【0014】
第5の発明では、第1から第4のいずれか1つの発明において、上記第2コンベアの搬送方向下流側において当該第2コンベアに並設され、上記収容箱又は当該収容箱が上下に複数積み重ねられた収容箱群を水平方向に延びる搬送通路に沿って搬送可能な箱搬送手段と、上記搬送通路の上流側に配設され、上記搬送通路における上記収容箱の通過を遮らない上方の位置において上記収容箱又は上記収容箱群を保持可能な箱保持手段と、該箱保持手段の下方に配設され、且つ、上記収容箱又は上記収容箱群を昇降可能に構成され、上記搬送通路の収容箱を上昇させて上記箱保持手段に保持された状態の上記収容箱又は上記収容箱群に下方から重ね合わせ可能に構成された第1箱昇降手段と、上記搬送通路の下流側に配設され、上記収容箱群を昇降させることが可能で、且つ、上記搬送通路における上記収容箱群の通過を遮らない上方の位置において上記収容箱群を保持可能な第2箱昇降手段とを備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
第1の発明では、袋体を落下させて収容箱に収容する機構において、特許文献1の如き収容箱の上方に2つのコンベアを上下に並設する必要が無くなるので、上下にコンパクトな箱詰装置にすることができる。また、袋体落下手段が袋体の落下動作を行う際、第1コンベアにおいて搬送される袋体群になる前の各袋体の間隔よりも、堰止手段により作成された各袋体群の間隔の方が広くなるので、第2コンベアから袋体群を落下させた後、次の袋体群を落下させるまでの時間が各袋体を所定の間隔で搬送して落下させる場合に比べて長くなる。したがって、袋体落下手段の動作を必要以上に速くする必要が無くなるので、整列状態の各袋体群が収容箱への落下時に乱れ難くなるとともに設備を簡素化することができ、コストを低く抑えることができる。
【0016】
第2の発明では、第2コンベアで搬送される袋体群が予め決められた数だけ連なっている場合にだけその袋体群を落下させるので、正確な数の袋体を確実に収容箱に収容することができる。一方、第2コンベアで搬送される袋体群が予め決められた数の袋体でない場合には、その袋体群を第2コンベアの搬送方向下流側にそのままの状態で収容箱の上方を通過させるので、設備の動作速度をできるだけ落とすことなく予め決められた数ではない袋体が連なった袋体群を効率良く仕分けて取り除くことができる。
【0017】
第3の発明では、袋体落下手段によって第2コンベアを移動させるストロークを1つの第2コンベアで袋体群を落下させる場合に比べて短くすることができる。したがって、袋体落下手段における動作のサイクルタイムを第2コンベアが1つの場合に比べて短縮することができる。
【0018】
第4の発明では、箱移動手段が収容箱を第2コンベアの搬送方向と直交する水平方向に往復移動させることができるようになるので、収容箱に対する袋体群の落下位置を第2コンベアの搬送方向と直交する水平方向に変えることができる。したがって、収容箱を上から見て各袋体が格子状に隙間無く配置されるように各袋体を収容箱に収容することができる。
【0019】
第5の発明では、箱保持手段及び第1箱昇降手段によって複数の収容箱を積み重ねる際に、箱保持手段に隣り合う第2箱昇降手段にて2つの収容箱群を積み重ねることができるので、2つの領域で収容箱を効率良く高く積み上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の実施形態に係る箱詰装置の平面図である。
【
図5】
図4の後、袋体群作成ユニットにて袋体群を作成している途中の状態を示す図である。
【
図6】
図5の後、袋体群作成ユニットにて作成した袋体群を後工程に搬送している状態を示す図である。
【
図7】
図2のVII-VII線における断面図である。
【
図8】
図7の後、袋体落下ユニットにて袋体群を落下させる直前の状態を示す図である。
【
図10】
図8の後、袋体群を下方に落下させている途中の状態を示す図である。
【
図12】
図10の後、収容箱の異なる位置に袋体群を落下させる直前の状態を示す図である。
【
図13】
図12の後、収容箱の異なる位置に袋体群を落下させる直前の状態を示す図である。
【
図14】袋体落下ユニットにて袋体群を収容箱に落下させずにそのまま収容箱の上方を素通りさせた状態を示す
図7相当図である。
【
図16】
図15の後、第1箱積重構造にて収容箱を保持した直後の状態を示す図である。
【
図17】
図16の後、第1箱積重構造にて2個の収容箱を積み重ねる直前の状態を示す図である。
【
図18】
図17の後、第1箱積重構造にて2個積み重ねた収容箱を保持した直後の状態を示す図である。
【
図19】
図18の後、第1箱積重構造にて収容箱群を次工程に搬送する直前の状態を示す図である。
【
図21】
図20の後、第2箱積重構造にて5個の収容箱を積み重ねて作成された収容箱群を保持した直後の状態を示す図である。
【
図22】
図21の後、第2箱積重構造にて2個の収容箱群を積み重ねる直前の状態を示す図である。
【
図23】
図22の後、第2箱積重構造にて10個の収容箱を積み重ねて作成された収容箱群を作成した直後の状態を示す図である。
【
図24】
図23の後、第2箱積重構造にて10個の収容箱を積み重ねて作成された収容箱群を保持した直後の状態を示す図である。
【
図25】
図24の後、第2箱積重構造から収容箱群を次工程に搬送する直前の状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎない。
【0022】
図1及び
図2は、本発明の実施形態に係る箱詰装置1を示す。該箱詰装置1は、中華麺や蕎麦等の麺類を包装した柔軟性を有する袋体10を樹脂製の収容箱11に箱詰めするものであり、
図1紙面左側上部から順次搬入される複数の袋体10を収容箱11に収容するとともに、複数の袋体10が収容された収容箱11を複数積み重ねて収容箱群12にした後、
図1紙面左側下部から順次搬出するようになっている。
【0023】
箱詰装置1は、複数の袋体10が搬送方向に連なって直線状の隊列をなす袋体群10Aを作成可能な袋体群作成ユニット2と、該袋体群作成ユニット2の搬送方向下流側に配設され、袋体群10Aを収容箱11に落下させる袋体落下ユニット3と、該袋体落下ユニット3の下方に配設され、収容箱11を水平方向に往復移動させる箱移動ユニット4と、該箱移動ユニット4の搬送方向下流側に配設され、収容箱11又は収容箱群12を積み重ねることが可能な箱積重ユニット5とを備えている。
【0024】
収容箱11は、平面視で長方形状をなす上方に開放する底の浅い容器であり、長手方向の各側壁には、一対の係合孔11aが水平方向に所定の間隔をあけて形成されている(
図2参照)。
【0025】
収容箱11には、袋体10が平面視で縦横に隙間無く整列した状態で、且つ、上下2段に重ねられた状態で計24個収容可能になっている(
図13参照)。
【0026】
袋体群作成ユニット2は、
図3及び
図4に示すように、水平方向に帯状に延びる第1コンベア21と、該第1コンベア21を支持する架台22とを備え、第1コンベア21は、架台22の上端寄りの位置を横切るように配設されている。
【0027】
第1コンベア21は、回転軸心が搬送方向と交差する水平方向に向く複数の第1ガイドローラ21aを備え、該各第1ガイドローラ21aには、ゴム製の第1無端状ベルト21bが巻き掛けられている。尚、
図4に記載する2つの第1ガイドローラ21aの間には、図示しないが搬送方向に所定の間隔をあけて複数の第1ガイドローラ21aが並設されている。
【0028】
第1無端状ベルト21bは、図示しない駆動モータによる各第1ガイドローラ21aの回転動作により周回移動して外周面に順次載置される袋体10を水平方向に搬送するようになっている。
【0029】
架台22は、下方に開放する略U字状をなし、互いに対向する一対の側部フレーム24を備え、該各側部フレーム24の下端には、それぞれジャッキパッド29が取り付けられている。
【0030】
各側部フレーム24の上部には、互いに所定の間隔をあけて水平方向に延びる上側水平フレーム24aと下側水平フレーム24bとが設けられ、該下側水平フレーム24bは、第1コンベア21の側部に対応した位置となっている。
【0031】
両側部フレーム24における上側水平フレーム24aの搬送方向下流側の間には、下方に向かってスライド可能なスライド部材28aを有する第1堰止機構28(堰止手段)が取り付けられている。
【0032】
該第1堰止機構28は、スライド部材28aを下方にスライドさせると、
図5に示すように、第1コンベア21にて搬送中の各袋体10を堰止める一方、スライド部材28aを上方にスライドさせると、
図6に示すように、第1コンベア21による各袋体10の堰止め状態を解除するようになっている。
【0033】
一方側の上側水平フレーム24aと下側水平フレーム24bとの間には、当該上側水平フレーム24aと下側水平フレーム24bとを橋絡するセンサ取付フレーム24cが水平方向に等間隔に4つ設けられている。
【0034】
搬送方向の最も下流側に位置するセンサ取付フレーム24cは、第1堰止機構28に接近した位置となっており、当該第1堰止機構28が堰止めた先頭に位置する袋体10に対応する位置となっている。また、残りの各センサ取付フレーム24cは、袋体10が搬送方向に4個連なったときの2番目から4番目の袋体10にそれぞれ対応する位置となっている。
【0035】
各センサ取付フレーム24cには、第1無端状ベルト21b上における各センサ取付フレーム24cに対応する位置に袋体10が位置するか否かを確認可能な第1袋体確認センサ25が取り付けられている。
【0036】
両側部フレーム24における上側水平フレーム24aの間には、当該両上側水平フレーム24aを橋絡するガイド板吊下フレーム24dが搬送方向に所定の間隔をあけて一対設けられている。
【0037】
両ガイド板吊下フレーム24dの下方には、搬送方向に帯状に延びる上側ガイド板26が上記両ガイド板吊下フレーム24dに吊り下げられ、上側ガイド板26は、第1コンベア21で搬送される搬送方向に連なった各袋体10をその各々が上下に重ならないようにしながら搬送方向下流側に案内するようになっている。
【0038】
また、第1コンベア21における第1無端状ベルト21bと上側ガイド板26との間には、搬送方向に沿って帯状に延びる側方ガイド板27が搬送方向と直交する水平方向に所定の間隔をあけて一対設けられ、両側方ガイド板27は、第1コンベア21で搬送される袋体10を第1コンベア21の中央に寄せながら搬送方向下流側に案内するようになっている。
【0039】
そして、第1堰止機構28は、本実施形態においては、第1コンベア21で搬送中の各袋体10を4個通過する毎に堰止めることにより、袋体10が搬送方向に4個連なる直線状の袋体群10Aを繰り返し作成しながら当該袋体群10Aを第1コンベア21で順次搬送させるようになっている。
【0040】
より具体的には、第1堰止機構28は、下方にスライドした状態のスライド部材28aが第1コンベア21にて搬送中の各袋体10のうちの1つを堰止めると、各第1袋体確認センサ25のうちの搬送方向の最も下流側に配置された第1袋体確認センサ25から順に堰止められた袋体10の存在を確認し、搬送方向の最も上流側に位置する第1袋体確認センサ25が袋体10の存在を確認したときに、その他3つの第1袋体確認センサ25が袋体10の存在をそれぞれ確認した状態であると、スライド部材28aが上方にスライドして、当該スライド部材28aによる袋体群10Aの堰止状態が解除されて袋体群10Aが第1コンベア21で下流側に搬送されるようになっている。
【0041】
第1コンベア21から下流側に搬送される袋体群10Aは、
図1に示すように、平面視で略L字状をなすL字コンベア9によって袋体落下ユニット3まで搬送されるようになっている。
【0042】
袋体落下ユニット3は、
図7に示すように、平面視で矩形枠状をなす本体フレーム31を備え、該本体フレーム31の内方には、互いに所定の間隔をあけて対向しながら搬送方向に沿って平行に延びる一対の支持プレート32が配設されている。
【0043】
各支持プレート32の外側面における上半部分には、ガイドシリンダ34が搬送方向に所定の間隔をあけて一対取り付けられ、各ガイドシリンダ34は、両支持プレート32が互いに接近離間できるよう当該両支持プレート32を案内するようになっている。
【0044】
両支持プレート32の下半部分の間には、当該両支持プレート32に沿って直線状に延びる一対の第2コンベア33が搬送方向と交差する水平方向に所定の間隔をあけて並設されている。
【0045】
各第2コンベア33は、回転軸心が搬送方向と直交する水平方向に向く複数の第2ガイドローラ33aを備え、各第2ガイドローラ33aは、対応する支持プレート32に回転可能に支持されている。尚、
図7に記載する第2コンベア33の2つの第2ガイドローラ33aの間には、図示しないが搬送方向に所定の間隔をあけて複数の第2ガイドローラ33aが並設されている。
【0046】
各第2ガイドローラ33aには、ゴム製の第2無端状ベルト33bが巻き掛けられ、該第2無端状ベルト33bは、駆動モータ30による各第2ガイドローラ33aの回転動作により周回移動するようになっている。
【0047】
そして、両第2コンベア33は、両第2無端状ベルト33bの周回移動動作により、袋体群10Aを両第2コンベアに跨る位置で搬送するよう構成されている。
【0048】
両支持プレート32の上半部分内方には、当該各支持プレート32に沿って互いに平行に延びる一対のガイドプレート35が配設されている。
【0049】
該両ガイドプレート35の間の寸法は、袋体10の幅寸法に対応しており、両ガイドプレート35は、両第2コンベア33によって袋体群10Aが搬送される際、当該袋体群10Aを整列状態を維持したまま下流側へ案内するようになっている。
【0050】
両ガイドプレート35上部の搬送方向下流側の間には、両第2コンベア33によって搬送される袋体群10Aを堰止可能な第2堰止機構39が設けられている。
【0051】
該第2堰止機構39は、搬送方向と交差する水平方向に延びる回動軸心周りに回動可能な堰止板39aを備え、該堰止板39aを図示しない駆動モータで回動させることにより、袋体群10Aを堰止める位置と袋体群10Aの堰止めを解除する位置とに切り替えることができるようになっている。
【0052】
また、両ガイドプレート35上部の間には、当該両ガイドプレート35を橋絡するセンサ保持フレーム35aが搬送方向に所定の間隔をあけて一対設けられている。
【0053】
搬送方向下流側に位置するセンサ保持フレーム35aは、第2堰止機構39に接近配置され、当該第2堰止機構39が袋体群10Aを堰止めた状態の先頭の袋体10に対応する位置となっている。一方、搬送方向上流側に位置するセンサ保持フレーム35aは、第2堰止機構39が袋体群10Aを堰止めた状態の後尾の袋体10に対応する位置となっている。
【0054】
各センサ保持フレーム35aには、第2無端状ベルト33b上における各センサ保持フレーム35aに対応する位置に袋体10が位置するか否かを確認可能な第2袋体確認センサ35b(個数検出手段)が取り付けられている。
【0055】
搬送方向下流側に位置する第2袋体確認センサ35bが袋体10を確認するとともに、搬送方向上流側に位置する第2袋体確認センサ35bが袋体10を確認すると、第2コンベア33で搬送される各袋体群10Aの袋体10の数が4個であることが分かるようになっている。
【0056】
両ガイドプレート35の中途部上方には、平面視で長方形状をなす載置プレート36が両ガイドプレート35と交差するように配設されている。
【0057】
載置プレート36には、一対の流体圧シリンダ37が搬送方向に並んで載置され、各流体圧シリンダ37のロッド部37aは、搬送方向と直交する水平方向で、且つ、互いに反対側に伸縮するようになっている。
【0058】
各ロッド部37aの先端は、
図9及び
図11に示すように、リンク機構38を介して各支持プレート32の外側面に接続されている。
【0059】
流体圧シリンダ37、リンク機構38及び支持プレート32が本発明の袋体落下手段7を構成していて、各流体圧シリンダ37のロッド部37aが伸縮すると、各リンク機構38を介した各支持プレート32の接近離間動作により、両第2コンベア33が搬送方向と交差する水平方向に互いに接近離間するようになっている。
【0060】
駆動モータ30、第2袋体確認センサ35b、流体圧シリンダ37及び第2堰止機構39には、制御部8(制御手段)が接続されている。
【0061】
該制御部8は、各第2袋体確認センサ35bが袋体10をそれぞれ検出した際、すなわち、第2コンベア33にて搬送される袋体群10Aの袋体10の個数が4個であると検出された場合、
図10及び
図11に示すように、袋体群10Aを堰止めた状態となるよう第2堰止機構39を制御し、且つ、駆動モータ30を停止させるとともに両第2コンベア33が互いに離間するよう各流体圧シリンダ37を制御して両第2コンベア33に跨る袋体群10Aを袋体落下ユニット3の下方に配置された収容箱11に落下させるようになっている。
【0062】
一方、制御部8は、搬送方向上流側に位置する第2袋体確認センサ35bが袋体10を検出しなかった際、すなわち、第2コンベア33にて搬送される袋体群10Aの袋体10の個数が4個でないと検出された場合、
図14に示すように、袋体群10Aの堰止めを解除するよう第2堰止機構39を制御するとともに駆動モータ30を回転駆動させながら流体圧シリンダ37を制御しないよう構成され、袋体群10Aは、両第2コンベア33の下流端まで搬送されるとともに当該両第2コンベア33の下流端に連続して設けられた排出スロープ31aを介して袋体落下ユニット3の外側に排出されるようになっている。
【0063】
箱移動ユニット4は、
図2に示すように、第2コンベア33の搬送方向と直交する水平方向に所定の間隔をあけて複数並設された搬送ローラ41を備えている。
【0064】
該各搬送ローラ41は、回転軸心が第2コンベア33の搬送方向に沿って延びており、図示しない駆動モータによって正逆回転駆動可能になっている。
【0065】
各搬送ローラ41には、収容箱11を載置可能になっていて、各搬送ローラ41は、箱移動ユニット4の上流側にセットされた収容箱11を袋体落下ユニット3の下方を通過して箱移動ユニット4の下流側まで移動させることができるようになっている。
【0066】
また、各搬送ローラ41は、袋体落下ユニット3の下方の位置において正逆回転駆動することにより、
図12及び
図13に示すように、収容箱11を第2コンベア33の搬送方向と交差する水平方向に往復移動させることができるようになっていて、これにより、袋体落下ユニット3から落下する袋体群10Aの収容箱11への落下位置を変更できるようになっている。
【0067】
箱積重ユニット5は、
図2に示すように、第2コンベア33の搬送方向下流側において当該第2コンベア33に並設されている。
【0068】
箱積重ユニット5は、箱移動ユニット4の下流側領域に設けられた第1箱積重機構5Aと、該第1箱積重機構5Aの下流側に設けられた第2箱積重機構5Bとを備え、第1箱積重機構5Aと第2箱積重機構5Bとの間には、収容箱群12Aを搬送するための水平方向に延びる搬送通路R1が設定されている。
【0069】
第1箱積重機構5Aは、
図15に示すように、搬送ローラ41の回転軸心に沿う方向において搬送ローラ41の両外側に配設された一対の箱搬送ユニット51(箱搬送手段)を備えている。
【0070】
該箱搬送ユニット51は、搬送ローラ41の回転軸心と直交する水平方向に延びるガイドレール51aと、該ガイドレール51aにスライド可能に嵌合するスライダ51bとを備え、該スライダ51bには、シリンダ機構により昇降可能な昇降部材51cが取り付けられている。
【0071】
箱搬送ユニット51は、各昇降部材51cを上昇させて収容箱群12Aを下方から持ち上げるとともに各スライダ51bを各ガイドレール51aに沿ってスライドさせることにより、収容箱群12Aを第1箱積重機構5Aから第2箱積重機構5Bまで搬送通路R1に沿って搬送することができるようになっている。
【0072】
また、第1箱積重機構5Aは、両箱搬送ユニット51の外側方上側に固定された一対の箱保持機構52(箱保持手段)を備えている。
【0073】
該箱保持機構52は、搬送通路R1の上流側に位置しており、当該搬送通路R1に沿って延びる回動軸52aと、該回動軸52aにその延長方向に所定の間隔をあけて固定された一対の係合爪52bとを備え、該両係合爪52bの間隔は、収容箱11の各側壁における一対の係合孔11aの間隔に対応している。
【0074】
そして、箱保持機構52は、図示しない駆動モータによって回動軸52aを介して両係合爪52bを回動させることにより、
図15及び
図16に示すように、両係合爪52bを上向く姿勢と水平に延びる姿勢とに切替可能になっている。
【0075】
両箱搬送ユニット51の間には、第1箱昇降機構53(第1箱昇降手段)が設けられている。
【0076】
該第1箱昇降機構53は、搬送ローラ41か、或いは、両箱搬送ユニット51に載置されている収容箱11又は収容箱群12Aを下方から支持可能な側面視で略T字状をなす一対の支持部材53aを備え、該各支持部材53aは、搬送ローラ41の回転軸心に沿う方向において搬送ローラ41の外側にそれぞれ位置している。
【0077】
両支持部材53aの下端側は連結部材53bによって連結され、該連結部材53bの中央部分には、昇降用シリンダ53cのシリンダロッド53dの先端が取り付けられている。
【0078】
そして、第1箱昇降機構53は、両昇降用シリンダ53cのシリンダロッド53dが伸びると、両支持部材53aが上昇して収容箱11又は収容箱群12Aを下方から支持するとともに上昇させるようになっている。
【0079】
また、両箱保持機構52は、第1箱昇降機構53により上昇した収容箱11又は収容箱群12Aの底辺に位置する収容箱11が両箱保持機構52の間に位置する状態において両係合爪52bを水平に延びる姿勢に切り替えると、
図16乃至
図18に示すように、各係合爪52bが収容箱11の各係合孔11aに係合して収容箱11又は収容箱群12Aを保持するようになっている。
【0080】
さらに、第1箱昇降機構53は、両箱保持機構52に保持された収容箱11又は収容箱群12Aに対して収容箱11を下方から支持して上昇させることにより、上昇させた収容箱11を箱保持機構52に保持された状態の収容箱11又は収容箱群12Aに下方から重ね合わせることができるようになっている。
【0081】
一方、第1箱昇降機構53は、昇降用シリンダ53cのシリンダロッド53dが縮むと、
図19に示すように、両支持部材53aが下降して当該両支持部材53aが支持する収容箱11又は収容箱群12Aを搬送ローラ41又は両箱搬送ユニット51に受け渡し可能になっている。
【0082】
第2箱積重機構5Bは、
図20に示すように、搬送ローラ41の軸心方向に所定の間隔をあけて設けられた上下に延びる一対のサイドフレーム55を備え、該両サイドフレーム55の間には、第2箱積重機構5B側にスライドする箱搬送ユニット51のスライダ51b及び昇降部材51cが侵入可能になっている。
【0083】
また、第2箱積重機構5Bは、各サイドフレーム55に対応する一対の第2箱昇降機構58(第2箱昇降手段)を備えている。
【0084】
該第2箱昇降機構58は、垂直に延びる細長い断面円形状のガイドポール56を備え、該ガイドポール56は、搬送方向に所定の間隔をあけて各サイドフレーム55の内面側に一対固定されている。
【0085】
また、第2箱昇降機構58は、両ガイドポール56に対応する略矩形状の取付プレート59を備えている。
【0086】
該取付プレート59は、各ガイドポール56に上下にスライド可能に嵌合するスライド筒57に固定され、図示しない駆動機構によって上下にスライドするようになっている。
【0087】
取付プレート59の下部には、一対の窓部59aが搬送方向に所定の間隔をあけて貫通形成されている。
【0088】
取付プレート59の外面側には、搬送通路R1に沿って延びる回動軸59bと、該回動軸59bにその延長方向に所定の間隔をあけて固定された一対の係合爪59cとが設けられ、該両係合爪59cの間隔は、収容箱11の各側壁における一対の係合孔11aの間隔に対応している。
【0089】
そして、第2箱昇降機構58は、図示しない駆動モータによって回動軸59bを介して両係合爪59cを回動させることにより、
図20及び
図21に示すように、両係合爪59cを上向く姿勢と水平に延びる姿勢とに切替可能になっていて、各係合爪59cは水平に延びる姿勢になると、各窓部59aを介して取付プレート59の内面側に飛び出すようになっている。
【0090】
そして、第2箱昇降機構58は、両サイドフレーム55間に侵入してきた昇降部材51cが収容箱群12Aを支持する状態において両係合爪59cを水平に延びる姿勢に切り替えると、各係合爪59cが収容箱11の各係合孔11aに係合して収容箱群12Aを保持するようになっている。
【0091】
また、第2箱昇降機構58は、各スライド筒57を上方にスライドさせることにより、
図22に示すように、搬送通路R1における収容箱群12Aの通過を遮らない上方の位置まで保持した収容箱群12Aを上昇させることができるようになっている。
【0092】
さらに、第2箱昇降機構58が搬送通路R1の上方で収容箱群12Aを保持した状態で収容箱群12Bを支持する昇降部材51cを両サイドフレーム55間に侵入させ、且つ、各スライド筒57を下方にスライドさせると、
図23に示すように、収容箱群12Bに収容箱群12Aが上方から積み重ねられて収容箱群12が得られるようになっている。
【0093】
それに加えて、第2箱昇降機構58は、昇降部材51cが収容箱群12を支持した状態で両係合爪59cを上方に延びる姿勢に切り替えるとともに各スライド筒57を下方にスライドさせて両係合爪59cを収容箱群12の底辺に位置する収容箱11に対応する位置まで移動させ、且つ、両係合爪59cを水平に延びる姿勢に切り替えることにより、
図24に示すように、各係合爪59cが収容箱群12の底辺に位置する収容箱11の各係合孔11aに係合して収容箱群12を保持するようになっている。
【0094】
そして、両サイドフレーム55下端の間には、搬送方向下流側に向かって直線状に延びる搬出ガイド部50が設けられていて、昇降部材51cを両サイドフレーム55の間から第1箱積重機構5A側に退避させるとともに、各係合爪59cが収容箱群12を保持した状態で各スライド筒57をさらに下方にスライドさせることにより、
図25に示すように、収容箱群12を搬出ガイド部50に載置して搬送方向下流側に搬出できるようになっている。
【0095】
次に、箱詰装置1による各袋体10の箱詰作業について詳述する。
【0096】
まず、
図1に示すように、袋体群作成ユニット2における第1コンベア21の上流側に図示しない袋体搬入装置から袋体10が所定の間隔をあけて順に搬入される。
【0097】
第1コンベア21の上流側に搬入された袋体10は、
図3及び
図4に示すように、周回移動する第1無端状ベルト21bによって搬送方向下流側に搬送される。その際、第1堰止機構28のスライド部材28aは下方にスライドした状態になっていて、第1無端状ベルト21bによって搬送される袋体10がスライド部材28aに接触してそれ以上下流側に移動しなくなる。
【0098】
その後、第1無端状ベルト21bによって順次搬送される各袋体10は、スライド部材28aに堰止めされている袋体10に順に接触して下流側に移動しなくなり、
図5に示すように、各袋体10が搬送方向に直線状に並ぶ袋体群10Aになる。
【0099】
各第1袋体確認センサ25によって4つの袋体10からなる袋体群10Aの作成が確認されると、スライド部材28aが上方にスライドしてスライド部材28aによる袋体群10Aの堰止状態が解除され、
図6に示すように、袋体群10Aが第1無端状ベルト21bの周回移動動作によって下流側に搬送される。
【0100】
袋体群作成ユニット2にて順に作成される袋体群10Aは、
図7に示すように、L字コンベア9を介して袋体落下ユニット3の両第2コンベア33の上流側に所定の間隔をあけて順次搬入される。
【0101】
両第2コンベア33の上流側に搬入された袋体群10Aは、
図8及び
図9に示すように、周回移動する両第2無端状ベルト33bによって搬送方向下流側に搬送される。その際、第2堰止機構39の堰止板39aは袋体群10Aを堰止める位置となっており、箱移動ユニット4によって空の収容箱11が両第2コンベア33の真下に位置している。
【0102】
各第2袋体確認センサ35bによって4つの袋体10からなる袋体群10Aが両第2コンベア33で搬送されているのが確認されると、
図10及び
図11に示すように、堰止板39aが袋体群10Aを堰止める位置の状態のまま第2無端状ベルト33bの周回移動動作が停止するとともに袋体落下手段7によって両第2コンベア33が互いに離間して袋体群10Aが収容箱11の中央部分に落下する。
【0103】
次に、
図12に示すように、第2無端状ベルト33bが再び周回移動動作を開始し、且つ、袋体落下手段7によって両第2コンベア33が互いに接近するとともに、箱移動ユニット4によって収容箱11が袋体10の幅寸法分だけ袋体落下ユニット3の真下の位置から後退した位置まで移動する。そして、次に両第2コンベア33によって搬送される袋体群10Aが各第2袋体確認センサ35bによって確認されると、袋体落下手段7によって両第2コンベア33が互いに離間して袋体群10Aが収容箱11の一端側部分に落下する。
【0104】
次いで、
図13に示すように、袋体落下手段7によって両第2コンベア33が互いに接近するとともに、箱移動ユニット4によって収容箱11が袋体10の幅寸法分だけ袋体落下ユニット3の真下の位置から前進した位置まで移動する。そして、次に両第2コンベア33によって搬送される袋体群10Aが各第2袋体確認センサ35bによって確認されると、袋体落下手段7によって両第2コンベア33が互いに離間して袋体群10Aが収容箱11の他端側部分に落下する。
【0105】
そして、箱移動ユニット4によって収容箱11を往復移動させながら袋体落下ユニット3から袋体群10Aを収容箱11の中央部分、一端側部分及び他端側部分の3か所に順に落下させる動作をもう一度繰り返し、収容箱11に袋体10が平面視で縦横に隙間無く整列した状態で、且つ、上下2段に重ねられた状態で計24個収容する。
【0106】
尚、袋体落下ユニット3の両第2コンベア33に4つの袋体10からなる袋体群10Aが搬入されなかった場合、各第2袋体確認センサ35bによって4つの袋体10からなる袋体群10Aが両第2コンベア33で搬送されていないと確認され、
図14に示すように、堰止板39aが袋体群10Aの堰止めを解除する位置まで回動するとともに、両第2コンベア33が互いに離間せずにそのまま袋体群10Aを搬送方向下流側に搬送して排出スロープ31aを介して袋体落下ユニット3の外側に排出する。
【0107】
収容箱11に袋体10が敷き詰められると、
図2に示すように、収容箱11は箱移動ユニット4によって箱積重ユニット5の第1箱積重機構5Aの領域まで移動する。
【0108】
収容箱11が箱積重ユニット5の第1箱積重機構5Aの領域まで移動すると、
図15及び
図16に示すように、両支持部材53aが上昇して収容箱11を下方から支持するとともに両箱保持機構52の間の位置まで上昇させる。そして、各箱保持機構52の係合爪52bが水平に延びる姿勢に切り替わって収容箱11の各係合孔11aに係合して両箱保持機構52で収容箱11を保持した後、両支持部材53aが下降する。
【0109】
次いで、
図17及び
図18に示すように、次の収容箱11が箱積重ユニット5の第1箱積重機構5Aの領域まで移動すると、両支持部材53aが上昇して収容箱11を下方から支持するとともに箱保持機構52に保持された状態の収容箱11に下方から重ね合わせる。このとき、各係合爪52bが上向く姿勢に切り替わるとともに積み重ねた2個の収容箱11の下側の収容箱11が両第1箱積重機構5Aの間の位置となるまで両支持部材53aが2個の収容箱11をさらに上昇させる。そして、各箱保持機構52の係合爪52bが水平に延びる姿勢に切り替わって下側の収容箱11の各係合孔11aに係合して両箱保持機構52で2つの収容箱11を保持した後、両支持部材53aが下降する。
【0110】
上述のように第1箱積重機構5Aにて収容箱11を複数積み重ねて複数の収容箱11からなる収容箱群12Aが得られると、
図19に示すように、両支持部材53aが上昇して収容箱群12Aを支持し、その後、各係合爪52bが上向く姿勢に切り替わって両箱保持機構52による収容箱群12Aの保持状態が解除される。しかる後、両支持部材53aが下降して収容箱群12Aを両昇降部材51cに受け渡す。そして、各スライダ51bが各ガイドレール51aに沿ってスライドして収容箱群12Aが箱積重ユニット5の第2箱積重機構5Bの領域まで移動する。
【0111】
収容箱群12Aが箱積重ユニット5の第2箱積重機構5Bの領域まで移動すると、
図20に示すように、両取付プレート59が両昇降部材51cに支持された状態の収容箱群12Aの側方の位置まで各ガイドポール56に沿ってスライド移動する。
【0112】
両取付プレート59が収容箱群12Aの側方まで移動すると、
図21に示すように、各係合爪59cが水平に延びる姿勢に切り替わって収容箱群12Aの底辺における収容箱11の各係合孔11aに係合し、両第2箱昇降機構58が収容箱群12Aを保持する。
【0113】
次に、
図22に示すように、両取付プレート59が上方にスライド移動して収容箱群12Aを搬送通路R1における収容箱群12Aの通過を遮らない上方の位置まで上昇させるとともに、各スライダ51bが各ガイドレール51aに沿ってスライドして第1箱積重機構5Aにて次に作成された収容箱群12Bが両サイドフレーム55間に進入する。
【0114】
しかる後、両取付プレート59が下方にスライド移動する。すると、
図23に示すように、収容箱群12Bに収容箱群12Aが上方から積み重なって収容箱群12が得られる。
【0115】
次いで、両昇降部材51cが収容箱群12を支持した状態で両係合爪59cが上方に延びる姿勢に切り替わるとともに両取付プレート59が下方にスライドして各係合爪59cが収容箱群12の底辺に位置する収容箱11に対応する位置まで移動する。しかる後、
図24に示すように、各係合爪59cが水平に延びる姿勢に切り替わって各係合爪59cが収容箱11の各係合孔11aに係合し、両第2箱昇降機構58が収容箱群12を保持する。
【0116】
そして、各スライダ51bが各ガイドレール51aに沿ってスライドして両昇降部材51cを第1箱積重機構5Aの領域まで移動させるとともに、両取付プレート59が下方にスライドすることにより、
図25に示すように、収容箱群12が搬出ガイド部50に載置される。その後、作業者が搬出ガイド部50に沿って収容箱群12を搬送方向下流側に搬出して箱詰作業が終了する。
【0117】
以上より、本発明の実施形態によると、袋体10を落下させて収容箱11に収容する機構において、特許文献1の如き収容箱の上方に2つのコンベアを上下に並設する必要が無くなるので、上下にコンパクトな箱詰装置1にすることができる。
【0118】
また、袋体落下ユニット3が袋体10の落下動作を行う際、第1コンベア21において搬送される袋体群10Aになる前の各袋体10の間隔よりも、第1堰止機構28により作成された各袋体群10Aの間隔の方が広くなるので、両第2コンベア33から袋体群10Aを落下させた後、次の袋体群10Aを落下させるまでの時間が各袋体10を所定の間隔で搬送して落下させる場合に比べて長くなる。したがって、袋体落下ユニット3の動作を必要以上に速くする必要が無くなるので、整列状態の各袋体群10Aが収容箱11への落下時に乱れ難くなるとともに設備を簡素化することができ、コストを低く抑えることができる。
【0119】
また、第2コンベア33で搬送される袋体群10Aが予め決められた数だけ連なっている場合にだけその袋体群10Aを落下させるので、正確な数の袋体10を確実に収容箱11に収容することができる。一方、第2コンベア33で搬送される袋体群10Aが予め決められた数の袋体10でない場合には、その袋体群10Aを第2コンベア33の搬送方向下流側にそのままの状態で収容箱11の上方を通過させるので、設備の動作速度をできるだけ落とすことなく予め決められた数ではない袋体10が連なった袋体群10Aを効率良く仕分けて取り除くことができる。
【0120】
また、袋体落下ユニット3には第2コンベア33が一対設けられ、該両第2コンベア33を互いに接近離間させることで袋体群10Aを落下させる構成になっているので、袋体落下ユニット3によって各第2コンベア33を移動させるストロークを1つの第2コンベア33で袋体群10Aを落下させる場合に比べて短くすることができる。したがって、袋体落下ユニット3における動作のサイクルタイムを第2コンベア33が1つの場合に比べて短縮することができる。
【0121】
また、箱移動ユニット4が収容箱11を第2コンベア33の搬送方向と直交する水平方向に往復移動させることができるようになるので、収容箱11に対する袋体群10Aの落下位置を第2コンベア33の搬送方向と直交する水平方向に変えることができる。したがって、収容箱11を上から見て各袋体10が格子状に隙間無く配置されるように各袋体10を収容箱11に収容することができる。
【0122】
また、箱保持機構52及び第1箱昇降機構53によって複数の収容箱11を積み重ねる際に、箱保持機構52に隣り合う第2箱昇降機構58にて2つの収容箱群12A、12Bを積み重ねることができるので、2つの領域で収容箱11を効率良く高く積み上げることができる。
【0123】
尚、本発明の実施形態では、袋体群作成ユニット2にて4個の袋体10からなる袋体群10Aを作成するようにしているが、2個又は3個の袋体10からなる袋体群10Aを作成してもよいし、5個以上の袋体10からなる袋体群10Aを作成してもよい。
【0124】
また、本発明の実施形態では、袋体群作成ユニット2にて第1袋体確認センサ25を4つ取り付けて袋体群10Aが4個連なっているか否かを検出するようにしているが、この構成に限らず、例えば、各袋体10を直線状に整列させたときに、後側2つの袋体10だけを検出可能に構成されたセンサ等にて袋体群10Aが所望する数だけ連なっているか否かを検出する構成であってもよい。
【0125】
また、本発明の実施形態では、袋体落下ユニット3にて袋体群10Aを落下させる際に第2堰止機構39で袋体群10Aを堰止めるとともに両第2コンベア33の第2無端状ベルト33bの周回移動動作を停止させているが、第2堰止機構39による堰止動作と第2無端状ベルト33bの停止動作とのいずれか一方を行えばよい。
【産業上の利用可能性】
【0126】
本発明は、麺類等を包装した柔軟な袋体を収容箱に箱詰めする箱詰装置に適している。
【符号の説明】
【0127】
1 箱詰装置
4 箱移動ユニット(箱移動手段)
7 袋体落下手段
8 制御部(制御手段)
10 袋体
10A 袋体群
11 収容箱
12 収容箱群
12A 収容箱群
12B 収容箱群
21 第1コンベア
21b 第1無端状ベルト
28 第1堰止機構(堰止手段)
33 第2コンベア
33b 第2無端状ベルト
35b 第2袋体確認センサ(個数検出手段)
51 箱搬送ユニット(箱搬送手段)
52 箱保持機構(箱保持手段)
53 第1箱昇降機構(第1箱昇降手段)
58 第2箱昇降機構(第2箱昇降手段)
R1 搬送通路