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特許7121528リポーザブル複数回発射外科用クリップアプライヤ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-09
(45)【発行日】2022-08-18
(54)【発明の名称】リポーザブル複数回発射外科用クリップアプライヤ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/128 20060101AFI20220810BHJP
   A61B 17/10 20060101ALI20220810BHJP
【FI】
A61B17/128 100
A61B17/10
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2018086077
(22)【出願日】2018-04-27
(65)【公開番号】P2018187378
(43)【公開日】2018-11-29
【審査請求日】2021-03-17
(31)【優先権主張番号】62/501,125
(32)【優先日】2017-05-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】15/947,936
(32)【優先日】2018-04-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】モハン ピー.ブイ.アール.
【審査官】羽月 竜治
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/192096(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0172911(US,A1)
【文献】特開平08-173439(JP,A)
【文献】特開2013-184058(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/12-128
A61B 17/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リポーザブル外科用クリップアプライヤであって、
ハンドルアセンブリであって、
ハウジングと、
前記ハウジングに対して離間位置と近接位置との間で可動な少なくとも1つのハンドルと、
前記ハウジング内に配設され、近位プッシャ及び近位駆動装置を含む内部作動アセンブリであって、前記内部作動アセンブリが前記近接位置の方への前記少なくとも1つのハンドルの運動が前記近位プッシャを近位に及び前記近位駆動装置を遠位に動かし、かつ前記離間位置への前記少なくとも1つのハンドルの運動が前記近位プッシャを遠位に及び前記近位駆動装置を近位に動かすように、前記少なくとも1つのハンドルに動作可能に連結されている、内部作動アセンブリと、を含む、ハンドルアセンブリと、
前記ハンドルアセンブリと解放可能に係合可能なシャフトアセンブリであって、
外管と、
前記外管の遠位端部分で支持された顎アセンブリと、
前記外管内に摺動自在に配設された内部駆動装置であって、前記外管を通した前記内部駆動装置の遠位運動が前記顎アセンブリを作動するように前記顎アセンブリに動作可能に連結された、内部駆動装置と、を含む、シャフトアセンブリと、
前記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合可能なクリップカートリッジアセンブリであって、前記クリップカートリッジアセンブリが、その中に直列に配置された複数の外科用クリップ保持し、前記複数の外科用クリップ最遠位の外科用クリップに動作可能に連結された遠位プッシャを含み、それにより、前記クリップカートリッジアセンブリが前記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、前記遠位プッシャの遠位運動が前記最遠位の外科用クリップを前記顎アセンブリ内に装填する、クリップカートリッジアセンブリと、を備え、
前記シャフトアセンブリが前記ハンドルアセンブリと解放可能に係合され、かつ前記クリップカートリッジアセンブリが前記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、
前記近位駆動装置は、前記近接位置の方への前記少なくとも1つのハンドルの運動が前記顎アセンブリを作動させるように、前記内部駆動装置に近位に隣接して位置付けられ、
前記近位プッシャは、前記離間位置の方への前記少なくとも1つのハンドルの運動が前記最遠位の外科用クリップを前記顎アセンブリ内に装填するように、前記遠位プッシャに近位に隣接して位置付けられている、リポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項2】
前記クリップカートリッジアセンブリは、前記遠位プッシャを近位に付勢するように構成された付勢部材をさらに含む、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項3】
前記シャフトアセンブリは、前記内部駆動装置を近位に付勢するように構成された付勢部材をさらに含む、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項4】
前記シャフトアセンブリの前記外管は、細長い切欠を画定し、前記クリップカートリッジアセンブリは、前記クリップカートリッジアセンブリを前記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合するために前記細長い切欠内に取り外し可能に挿入可能である、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項5】
前記クリップカートリッジアセンブリは、前記細長い切欠内で前記クリップカートリッジアセンブリを解放可能に係止するために係止解除位置と係止位置との間で可動なスライダを含む、請求項4に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項6】
前記スライダは、前記係止位置及び前記係止解除位置の各々内で解放可能に保持可能である、請求項5に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項7】
前記ハンドルアセンブリの前記ハウジングは、中央通路を画定する遠位口及び前記中央通路内に内方に延在する保持リングを含み、前記シャフトアセンブリは、前記外管の近位端部分の周りに配設された近位カラーを含み、前記近位カラーが、前記シャフトアセンブリを前記ハンドルアセンブリと解放可能に係合するために、前記遠位口内への前記近位カラーの挿入に際して前記保持リングを受容するように構成された環状凹部を画定する、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項8】
前記近位カラーは、面取りされた近位表面を画定し、前記保持リングは、前記遠位口への前記近位カラーの挿入に際して前記面取りされた近位表面上及び前記環状凹部内にカム動作を行うように構成されている、請求項7に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項9】
前記ハンドルアセンブリは、前記ハウジングに回動自在に連結され、その反対側から延在する一対のハンドルを含む、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項10】
前記ハンドルアセンブリの前記ハウジングは、前記ハウジングの内部へのアクセスを選択的に提供するように開位置と閉位置との間で可動な扉を含む、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項11】
前記クリップカートリッジアセンブリは、少なくとも部分的に透明なカバーを含み、このため前記少なくとも部分的に透明なカバーを通して前記複数の外科用クリップ視覚化を可能にする、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項12】
前記複数の外科用クリップ最近位のクリップは、前記最近位のクリップが前記顎アセンブリ内に装填されたとき、前記顎アセンブリの作動が阻止されるように、固体円板構成を画定する、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項13】
前記クリップカートリッジアセンブリは、前記複数の外科用クリップ遠位に付勢するように構成されたクリップフォロワをさらに含む、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項14】
前記顎アセンブリ内への前記複数の外科用クリップ最近位の外科用クリップの装填に際して、前記クリップフォロワは、前記遠位プッシャと係合するように構成されている、請求項13に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項15】
前記ハンドルアセンブリの前記内部作動アセンブリの前記近位プッシャは、ロッドを含み、前記ハンドルアセンブリの前記内部作動アセンブリの前記近位駆動装置は、腔を画定するダボを含み、前記ロッドは、前記ダボの前記腔内に摺動自在に配設されている、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項16】
前記顎アセンブリの少なくとも一部分は、前記外管から取り外し可能である、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項17】
前記内部駆動装置の少なくとも一部分は、前記外管から取り外し可能である、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項18】
前記内部駆動装置は、近位駆動プランジャ及び前記近位駆動プランジャに係合された遠位駆動バーを含む、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項19】
前記シャフトアセンブリが前記ハンドルアセンブリと解放可能に係合され、かつ前記クリップカートリッジアセンブリが前記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、前記近接位置の方への前記少なくとも1つのハンドルの運動は、前記近位駆動装置を遠位に推進して前記近位駆動プランジャに接触させ、これによって前記顎アセンブリを作動するために前記遠位駆動バーを遠位に動かす、請求項18に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【請求項20】
前記シャフトアセンブリが前記ハンドルアセンブリと解放可能に係合され、かつ前記クリップカートリッジアセンブリが前記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、前記離間位置の方への前記少なくとも1つのハンドルの運動は、前記近位プッシャを遠位に推進して前記遠位プッシャに接触させ、これによって前記顎アセンブリ内に前記最遠位の外科用クリップを装填する、請求項1に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2017年5月4日に出願された米国仮特許出願第62/501,125号の利益及び優先権を主張し、この開示全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。
【0002】
背景
本開示は、外科用クリップアプライヤ、より具体的には、任意の使い捨て構成要素の使い捨て及び更なる使用のための任意の再使用可能な構成要素の再処理を容易化するように選択的分解のために構成される、ハンドルアセンブリ、シャフトアセンブリ、及びクリップカートリッジアセンブリを含むリポーザブル複数回発射外科用クリップアプライヤに関する。
【背景技術】
【0003】
種々のステープラ及びクリップアプライヤが当分野で既知であり、複数の別個かつ有用な外科手術のために使用される。体腔内への1回の侵入中に複数クリップを適用することができるクリップアプライヤは、例えば、Greenら同一出願人による米国特許第5,084,057号及び米国特許第5,100,420号に説明され、この内容全体は、参照によって本明細書に組み込まれる。別の複数クリップアプライヤは、Prattら同一出願人による米国特許第5,607,436号に開示され、この内容全体はまた、参照によって本明細書に組み込まれる。内容全体が参照によって本明細書に組み込まれる、Pierらによる米国特許第5,695,502号は、体腔内への1回の侵入中に前進して複数回クリップを形成するために、交換可能なクリップマガジンを受容しかつこれと協調するように構成される再滅菌可能な外科用クリップアプライヤを開示する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示は、任意の使い捨て構成要素の使い捨て及び更なる使用のための任意の再使用可能な構成要素の再処理を容易化するように選択的分解のために構成される、ハンドルアセンブリ、シャフトアセンブリ、及びクリップカートリッジアセンブリを含むリポーザブル複数回発射外科用クリップアプライヤに関する。
【0005】
本開示の態様によって提供されるリポーザブル外科用クリップアプライヤは、ハンドルアセンブリ、ハンドルアセンブリと解放可能に係合可能なシャフトアセンブリ、及びシャフトアセンブリ内で解放可能に係合可能なクリップカートリッジアセンブリを含む。
【0006】
ハンドルアセンブリは、ハウジング、ハウジングに対して離間位置と近接位置との間で可動な少なくとも1つのハンドル、及びハウジング内に配設された内部作動アセンブリを含む。内部作動アセンブリは、近位プッシャ及び近位駆動装置を含み、近接位置の方へのハンドルの運動が近位プッシャを近位に及び近位駆動装置を遠位に動かし、かつ離間位置へのハンドルの運動が近位プッシャを遠位に及び近位駆動装置を近位に動かすように、ハンドルに動作可能に連結される。
【0007】
シャフトアセンブリは、外管、外管の遠位端部分で支持された顎アセンブリ、及び外管内に摺動自在に配設された内部駆動装置であって、外管を通した内部駆動装置の遠位運動が顎アセンブリを作動するように顎アセンブリに動作可能に連結された、内部駆動装置を含む。
【0008】
クリップカートリッジアセンブリは、その中に外科用クリップの積み重ねを保持し、外科用クリップの積み重ねの最遠位の外科用クリップに動作可能に連結された遠位プッシャを含み、それにより、クリップカートリッジアセンブリがシャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、遠位プッシャの遠位運動が最遠位の外科用クリップを顎アセンブリ内に装填する。
【0009】
シャフトアセンブリがハンドルアセンブリと解放可能に係合され、かつクリップカートリッジアセンブリがシャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、近位駆動装置は、近接位置の方へのハンドルの運動が顎アセンブリを作動するように、内部駆動装置に近位に隣接して位置付けられ、近位プッシャは、離間位置の方へのハンドルの運動が最遠位の外科用クリップを顎アセンブリ内に装填するように、遠位プッシャに近位に隣接して位置付けられる。
【0010】
本開示の態様において、クリップカートリッジアセンブリは、遠位プッシャを近位に付勢するように構成された付勢部材をさらに含む。
【0011】
本開示の別の態様において、シャフトアセンブリは、内部駆動装置を近位に付勢するように構成された付勢部材をさらに含む。
【0012】
本開示の別の態様において、シャフトアセンブリの外管は、細長い切欠を画定する。このような態様において、クリップカートリッジアセンブリは、クリップカートリッジアセンブリをシャフトアセンブリ内で解放可能に係合するために細長い切欠内に取り外し可能に挿入可能である。このような態様において、クリップカートリッジアセンブリは、細長い切欠内でクリップカートリッジアセンブリを解放可能に係止するために係止解除位置と係止位置との間で可動なスライダを含み得る。さらに、スライダは、係止位置及び係止解除位置の各々内で解放可能に保持され得る。
【0013】
本開示のまた別の態様において、ハンドルアセンブリのハウジングは、中央通路を画定する遠位口及び中央通路内に内方に延在する保持リングを含む。このような態様において、シャフトアセンブリは、外管の近位端部分の周りに配設された近位カラーを含む。近位カラーは、シャフトアセンブリをハンドルアセンブリと解放可能に係合するために遠位口内への近位カラーの挿入に際して保持リングを受容するように構成された環状凹部を画定する。
【0014】
本開示のさらに別の態様において、近位カラーは、面取りされた近位表面を画定する。いくつかの態様において、保持リングは、遠位口への近位カラーの挿入に際して面取りされた近位表面上及び環状凹部内にカム動作を行うように構成される。
【0015】
本開示の別の態様において、ハンドルアセンブリは、ハウジングに回動自在に連結され、その反対側から延在する一対のハンドルを含む。
【0016】
本開示のまたさらに別の態様において、ハンドルアセンブリのハウジングは、ハウジングの内部へのアクセスを選択的に提供するように開位置と閉位置との間で可動な扉を含む。
【0017】
本開示の別の態様において、クリップカートリッジアセンブリは、少なくとも部分的に透明なカバ-を含み、このため少なくとも部分的に透明なカバーを通して外科用クリップの積み重ねの視覚化を可能にする。
【0018】
本開示のさらに別の態様において、外科用クリップの積み重ねの最近位のクリップは、最近位のクリップが顎アセンブリ内に装填されたとき、顎アセンブリの作動が阻止されるように、固体円板構成を画定する。
【0019】
本開示のまたさらに別の態様において、クリップカートリッジアセンブリは、外科用クリップの積み重ねを遠位に付勢するように構成されたクリップフォロワをさらに含む。このような態様において、顎アセンブリ内への外科用クリップの積み重ねの最近位の外科用クリップの装填に際して、クリップフォロワは、遠位プッシャと係合するように構成され得る。
【0020】
本開示の別の態様において、ハンドルアセンブリの内部作動アセンブリの近位プッシャは、ロッドを含み、ハンドルアセンブリの内部作動アセンブリの近位駆動装置は、腔を画定するダボを含み、ロッドは、ダボの腔内に摺動自在に配設される。
【0021】
本開示のまたさらに別の態様において、顎アセンブリの少なくとも一部分は、外管から取り外し可能である。追加的または代替的に、内部駆動装置の少なくとも一部分は、外管から取り外し可能である。
【0022】
本開示の別の態様において、内部駆動装置は、近位駆動プランジャ及び近位駆動プランジャに係合された遠位駆動バーを含む。シャフトアセンブリがハンドルアセンブリと解放可能に係合され、かつクリップカートリッジアセンブリがシャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、近接位置の方へのハンドルの運動は、近位駆動装置を遠位に推進して近位駆動プランジャに接触させ、これによって顎アセンブリを作動するために遠位駆動バーを遠位に動かす。
【0023】
本開示の別の態様において、シャフトアセンブリがハンドルアセンブリと解放可能に係合され、かつクリップカートリッジアセンブリがシャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、離間位置の方へのハンドルの運動は、近位プッシャを遠位に推進して遠位プッシャに接触させ、これによって顎アセンブリ内に最遠位の外科用クリップを装填する。
例えば、本願は以下の項目を提供する。
(項目1)
リポーザブル外科用クリップアプライヤであって、
ハンドルアセンブリであって、
ハウジングと、
上記ハウジングに対して離間位置と近接位置との間で可動な少なくとも1つのハンドルと、
上記ハウジング内に配設され、近位プッシャ及び近位駆動装置を含む内部作動アセンブリであって、上記内部作動アセンブリが上記近接位置の方への上記少なくとも1つのハンドルの運動が上記近位プッシャを近位に及び上記近位駆動装置を遠位に動かし、かつ上記離間位置への上記少なくとも1つのハンドルの運動が上記近位プッシャを遠位に及び上記近位駆動装置を近位に動かすように、上記少なくとも1つのハンドルに動作可能に連結されている、内部作動アセンブリと、を含む、ハンドルアセンブリと、
上記ハンドルアセンブリと解放可能に係合可能なシャフトアセンブリであって、
外管と、
上記外管の遠位端部分で支持された顎アセンブリと、
上記外管内に摺動自在に配設された内部駆動装置であって、上記外管を通した上記内部駆動装置の遠位運動が上記顎アセンブリを作動するように上記顎アセンブリに動作可能に連結された、内部駆動装置と、を含む、シャフトアセンブリと、
上記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合可能なクリップカートリッジアセンブリであって、上記クリップカートリッジアセンブリが、その中に外科用クリップの積み重ねを保持し、上記外科用クリップの積み重ねの最遠位の外科用クリップに動作可能に連結された遠位プッシャを含み、それにより、上記クリップカートリッジアセンブリが上記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、上記遠位プッシャの遠位運動が上記最遠位の外科用クリップを上記顎アセンブリ内に装填する、クリップカートリッジアセンブリと、を備え、
上記シャフトアセンブリが上記ハンドルアセンブリと解放可能に係合され、かつ上記クリップカートリッジアセンブリが上記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、
上記近位駆動装置は、上記近接位置の方への上記少なくとも1つのハンドルの運動が上記顎アセンブリを作動させるように、上記内部駆動装置に近位に隣接して位置付けられ、
上記近位プッシャは、上記離間位置の方への上記少なくとも1つのハンドルの運動が上記最遠位の外科用クリップを上記顎アセンブリ内に装填するように、上記遠位プッシャに近位に隣接して位置付けられている、リポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目2)
上記クリップカートリッジアセンブリは、上記遠位プッシャを近位に付勢するように構成された付勢部材をさらに含む、上記項目に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目3)
上記シャフトアセンブリは、上記内部駆動装置を近位に付勢するように構成された付勢部材をさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目4)
上記シャフトアセンブリの上記外管は、細長い切欠を画定し、上記クリップカートリッジアセンブリは、上記クリップカートリッジアセンブリを上記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合するために上記細長い切欠内に取り外し可能に挿入可能である、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目5)
上記クリップカートリッジアセンブリは、上記細長い切欠内で上記クリップカートリッジアセンブリを解放可能に係止するために係止解除位置と係止位置との間で可動なスライダを含む、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目6)
上記スライダは、上記係止位置及び上記係止解除位置の各々内で解放可能に保持可能である、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目7)
上記ハンドルアセンブリの上記ハウジングは、中央通路を画定する遠位口及び上記中央通路内に内方に延在する保持リングを含み、上記シャフトアセンブリは、上記外管の近位端部分の周りに配設された近位カラーを含み、上記近位カラーが、上記シャフトアセンブリを上記ハンドルアセンブリと解放可能に係合するために、上記遠位口内への上記近位カラーの挿入に際して上記保持リングを受容するように構成された環状凹部を画定する、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目8)
上記近位カラーは、面取りされた近位表面を画定し、上記保持リングは、上記遠位口への上記近位カラーの挿入に際して上記面取りされた近位表面上及び上記環状凹部内にカム動作を行うように構成されている、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目9)
上記ハンドルアセンブリは、上記ハウジングに回動自在に連結され、その反対側から延在する一対のハンドルを含む、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目10)
上記ハンドルアセンブリの上記ハウジングは、上記ハウジングの内部へのアクセスを選択的に提供するように開位置と閉位置との間で可動な扉を含む、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目11)
上記クリップカートリッジアセンブリは、少なくとも部分的に透明なカバーを含み、このため上記少なくとも部分的に透明なカバーを通して上記外科用クリップの積み重ねの視覚化を可能にする、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目12)
上記外科用クリップの積み重ねの最近位のクリップは、上記最近位のクリップが上記顎アセンブリ内に装填されたとき、上記顎アセンブリの作動が阻止されるように、固体円板構成を画定する、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目13)
上記クリップカートリッジアセンブリは、上記外科用クリップの積み重ねを遠位に付勢するように構成されたクリップフォロワをさらに含む、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目14)
上記顎アセンブリ内への上記外科用クリップの積み重ねの最近位の外科用クリップの装填に際して、上記クリップフォロワは、上記遠位プッシャと係合するように構成されている、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目15)
上記ハンドルアセンブリの上記内部作動アセンブリの上記近位プッシャは、ロッドを含み、上記ハンドルアセンブリの上記内部作動アセンブリの上記近位駆動装置は、腔を画定するダボを含み、上記ロッドは、上記ダボの上記腔内に摺動自在に配設されている、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目16)
上記顎アセンブリの少なくとも一部分は、上記外管から取り外し可能である、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目17)
上記内部駆動装置の少なくとも一部分は、上記外管から取り外し可能である、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目18)
上記内部駆動装置は、近位駆動プランジャ及び上記近位駆動プランジャに係合された遠位駆動バーを含む、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目19)
上記シャフトアセンブリが上記ハンドルアセンブリと解放可能に係合され、かつ上記クリップカートリッジアセンブリが上記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、上記近接位置の方への上記少なくとも1つのハンドルの運動は、上記近位駆動装置を遠位に推進して上記近位駆動プランジャに接触させ、これによって上記顎アセンブリを作動するために上記遠位駆動バーを遠位に動かす、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(項目20)
上記シャフトアセンブリが上記ハンドルアセンブリと解放可能に係合され、かつ上記クリップカートリッジアセンブリが上記シャフトアセンブリ内で解放可能に係合されたとき、上記離間位置の方への上記少なくとも1つのハンドルの運動は、上記近位プッシャを遠位に推進して上記遠位プッシャに接触させ、これによって上記顎アセンブリ内に上記最遠位の外科用クリップを装填する、上記項目のいずれか一項に記載のリポーザブル外科用クリップアプライヤ。
(摘要)
リポーザブル外科用クリップアプライヤは、ハンドルアセンブリ、ハンドルアセンブリと解放可能に係合可能なシャフトアセンブリ、及びシャフトアセンブリ内で解放可能に係合可能なクリップカートリッジアセンブリを含む。リポーザブル外科用クリップアプライヤが組み立てられるとき、ハンドルアセンブリの近位駆動装置は、近接位置の方へのハンドルアセンブリのハンドルの運動がシャフトアセンブリの顎アセンブリを作動するように、シャフトアセンブリの内部駆動装置に近位に隣接して位置付けられる。リポーザブル外科用クリップアプライヤが組み立てられるとき、ハンドルアセンブリの近位プッシャは、離間位置の方へのハンドルの運動が最遠位の外科用クリップをクリップカートリッジアセンブリから顎アセンブリ内に装填するように、クリップカートリッジアセンブリの遠位プッシャに近位に隣接して位置付けられる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
リポーザブル複数回発射外科用クリップアプライヤの態様及び特徴が、図面を参照して本開示によって提供される。
【0025】
図1】本開示によって提供されるリポーザブル複数回発射外科用クリップアプライヤの上面斜視図であり、そのハンドルアセンブリの扉が閉じた組み立て状態において示される。
図2図1の外科用クリップアプライヤの上面斜視図であり、ハンドルアセンブリの扉が開いた組み立て状態において示される。
図3】分解された状態において示される、図1の外科用クリップアプライヤの上面斜視図である。
図4図1の外科用クリップアプライヤのクリップカートリッジアセンブリの上面図である。
図5図4のクリップカートリッジアセンブリの底面図である。
図6】クリップカートリッジアセンブリの他の構成要素から取り外されたカバーハウジングを含む、図4のクリップカートリッジアセンブリの側面斜視図である。
図7図6に「7」として示される細部のエリアの拡大された側面斜視図である。
図8図4の切断線「8-8」で切断された横断面図の正面斜視図である。
図9図4のクリップカートリッジアセンブリの部品が分離された状態の正面斜視図である。
図10図4の切断線「10-10」で切断された縦断面図である。
図11図10に「11」として示される細部のエリアの拡大された縦断面図である。
図12図10に「12」として示される細部のエリアの拡大された縦断面図である。
図13図1の外科用クリップアプライヤのシャフトアセンブリの上面斜視図である。
図14図13のシャフトアセンブリの側面図である。
図15図13のシャフトアセンブリの上面図である。
図16図15の切断線「16-16」で切断された縦断面図である。
図17図13のシャフトアセンブリの部品が分離された状態の上面斜視図である。
図18図1の外科用クリップアプライヤのハンドルアセンブリの上面斜視図であり、その中の内部構成要素を例示するためにハウジング区分が取り外されている。
図19図3の切断線「19-19」で切断された縦断面図である。
図20図3の切断線「20-20」で切断された縦断面図である。
図21図18のハンドルアセンブリの部品が分離された状態の上面斜視図である。
図22図18のハンドルアセンブリとの図13のシャフトアセンブリの係合を例示する縦断面図である。
図23図18のハンドルアセンブリとの図13のシャフトアセンブリの係合を例示する縦断面図である。
図24図13のシャフトアセンブリとの図4のクリップカートリッジアセンブリの係合を例示する上面斜視図である。
図25図13のシャフトアセンブリとの図4のクリップカートリッジアセンブリの係合を例示する上面斜視図である。
図26】組み立て状態において配設された、図1の外科用クリップアプライヤの縦断面図である。
図27図26に「27」として示される細部の拡大された縦断面図である。
図28図1の外科用クリップアプライヤの遠位部分の上面図である。
図29】外科用クリップアプライヤの内部特徴を例示するために想像線で示される構成要素を含む、図1の外科用クリップアプライヤの遠位端部分の拡大された正面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示によるリポーザブル複数回発射外科用クリップアプライヤは、図面を参照して以下に詳細に説明され、同様の参照番号は、類似または同一の構造的要素を示す。以下の説明全体を通して図面及び説明に示されるように、外科用器具上の相対的位置付けに言及するときに一般的に、用語「近位」は、装置またはその構成要素のユーザにより近い端部分を意味し、用語「遠位」は、装置またはその構成要素のユーザからより離れた端部分を意味する。
【0027】
まず図1~3を参照すると、本開示によって提供される外科用クリップアプライヤが、10として、概して示される。外科用クリップアプライヤ10は、ハンドルアセンブリ100、ハンドルアセンブリ100から遠位に延在するシャフトアセンブリ200、及びシャフトアセンブリ200内で装着されたクリップカートリッジアセンブリ300を含む。シャフトアセンブリ200は、ハンドルアセンブリ100と取り外し可能かつ選択的に係合可能であり、カートリッジアセンブリ300は、シャフトアセンブリ200内で取り外し可能かつ選択的に装着可能である。ハンドルアセンブリ100及びシャフトアセンブリ200は、除菌可能な再使用可能な構成部品として構成され得、一方でクリップカートリッジアセンブリ300は、1回処置使用構成要素として構成され得る。以下に詳細に説明されるように、外科用クリップ「C」(図6)の積み重ねは、動作において、ハンドルアセンブリ100の各作動が、単一外科用クリップを外科用クリップ「C」(図6)の積み重ねから脈管または他の組織の周囲に発射して形成することで脈管または他の組織を結紮するように、ハンドルアセンブリ100、シャフトアセンブリ200、及びカートリッジアセンブリ300の協調する駆動構成要素を作動させるようにクリップカートリッジアセンブリ300内に装填される。
【0028】
図4~12を参照すると、クリップカートリッジアセンブリ300は、カートリッジカバー310、クリップキャリア320、クリップフォロワ330、遠位プッシャ340、スライダ350、第1の付勢部材360、第2の付勢部材370、及び外科用クリップ「C」の積み重ねを含む。
【0029】
図4~6及び9を参照すると、カートリッジカバー310は、複数の係合スロット312、内部キャビティ314、窓316、及び一対の対向ピン腔318を画定する。カートリッジカバー310は、その内部キャビティ314内の視覚化を可能にするように、少なくとも部分的に透明な材料、例えば、透明なプラスチックから形成され得る。カートリッジカバー310の係合スロット312は、カートリッジカバー310をクリップキャリア320に対して、例えば、それとのスナップフィット係合で係合するように、クリップキャリア320の係合フランジ326を受容するように構成される。内部キャビティ314は、その中に、クリップフォロワ330、遠位プッシャ340、スライダ350、第1の付勢部材360、及び外科用クリップ「C」の積み重ねのうちの少なくとも一部分を受容するように構成される。
【0030】
カートリッジカバー310の窓316は、スライダ350のキャップ部分354を摺動自在に受容するように構成される。カートリッジカバー310は、その側部から近位の窓316に横切って延在する突起317を含む。スライダ350のキャップ部分354は、その側部に画定されたより近位に位置付けられた凹部355a及びその同一側部に画定されたより遠位に位置付けられた凹部355bを画定する。より近位に位置付けられた凹部355aは、スライダ350をカートリッジカバー310に対して遠位位置内で解放可能に保持するようにカートリッジカバー310の突起317を受容するように構成される。カートリッジカバー310に対するスライダ350のキャップ部分354の十分に近位の推進に際して、カートリッジカバー310の突起317は、スライダ350のキャップ部分354のより近位に位置付けられた凹部355aから外され、スライダ350が窓316を通って近位に摺動することを可能にする。一度、スライダ350が十分に近位に摺動されると、突起317がスライダ350のキャップ部分354のより遠位に位置付けられた凹部355b内で係合され、これによってスライダ350をカートリッジカバー310に対して近位位置内で解放可能に保持する。スライダ350の近位位置及び遠位位置は、以下に詳細に説明される。
【0031】
カートリッジカバー310の対向ピン腔318は、横断ピン319の対向端部分を支持するように構成される。第2の付勢部材370の近位端部分372は、横断ピン319に対して係合され、したがって、第2の付勢部材370の近位端部分372をカートリッジカバー310、したがって、クリップキャリア320に対して固定する。
【0032】
図6~9を参照すると、クリップカートリッジアセンブリ300のクリップキャリア320は、路面322及び路面322の対向する側部に沿って長手方向に延在する一対の側壁324を含み、それにより、クリップキャリア320は、略U字形構成を画定する。クリップキャリア320は、カートリッジカバー310とプッシャ330との間に位置するために構成され、上記のように、カートリッジカバー310をクリップキャリア320に対して、例えば、それとのスナップフィット係合で係合するためにカートリッジカバー310の係合スロット312内で受容されるように構成される複数の係合フランジ326を含む。
【0033】
加えて図12を参照すると、クリップキャリア320は、クリップキャリア320の遠位端部分の方に路面322から上方に延在する弾力的な中央つまみ328をさらに含む。弾力性のある中央つまみ328は、外科用クリップ「C」の積み重ねをクリップキャリア320内で保持するために外科用クリップ「C」の積み重ねの最遠位の外科用クリップのバックスパンと係合するように構成される。クリップキャリア320は、路面322の下側からその近位端部分の方に依存する脚329をさらに含む。
【0034】
図6及び9を参照すると、クリップカートリッジアセンブリ300のクリップフォロワ330は、外科用クリップ「C」の積み重ねの近位にクリップキャリア320内に摺動自在に配設された遠位そり332を含む。クリップフォロワ330の遠位そり332は、より具体的には、それと当接関係にある外科用クリップ「C」の積み重ねの最近位のクリップに近位に隣接して位置するために構成される。遠位そり332は、以下に説明されるように、そこを通る一対のスロット333をさらに画定する。クリップフォロワ330は、遠位そり332から近位に延在する細長いロッド334をさらに含む。細長いロッド334は、遠位そり332に係合された固定遠位端部及びスライダ350のベース部分352内で画定された腔353内で摺動自在に配設される自由近位端部を画定する。第1の付勢部材360は、遠位そり332を外科用クリップ「C」の積み重ねの最近位のクリップ内に遠位に付勢するために、遠位そり332とスライダ350のベース部分352との間でクリップフォロワ330の細長いロッド334の周りに配設され、これによって、外科用クリップ「C」の積み重ねを遠位に付勢する。
【0035】
図9~11を参照すると、クリップカートリッジアセンブリ300の遠位プッシャ340は、クリップキャリア320の下側(例えば、クリップフォロワ330の反対側)に対して摺動自在に配設される。遠位プッシャ340は、その遠位端部分に一対のプッシャフランジ342を含み、これは、外科用クリップ「C」の積み重ねの最遠位の外科用クリップをクリップキャリア320の弾力的な中央つまみ328を越えて遠位に、かつカートリッジアセンブリ300から顎238(図3)内に遠位に推進するように構成される。遠位プッシャ340は、その近位端部分の方にそこを通って画定された近位スロット344をさらに含み、これは、遠位プッシャ340がクリップキャリア320に対して長手方向に摺動することを許容しつつ、遠位プッシャ340及びクリップキャリア320を互いに整列して維持するようにクリップキャリア320の脚329を摺動自在に受容するように構成される。
【0036】
遠位プッシャ340はまた、遠位プッシャ340の中間部分でその下側から依存するフランジ346を含む。フランジ346は、第2の付勢部材370の遠位端部分374が遠位プッシャ340に対して固定されるように、第2の付勢部材370の遠位端部分374を受容するように構成される。遠位プッシャ340に対して固定された第2の付勢部材370の遠位端部分374によって、及びカートリッジカバー310に対して固定されたその近位端部分372(上記のように、横断ピン319を介して)によって、第2の付勢部材370は、遠位プッシャ340をカートリッジカバー310ならびにしたがってクリップキャリア320及び外科用クリップ「C」の積み重ねに対して近位に付勢するように働く。
【0037】
遠位プッシャ340は、その近位端部分に配設された近位に面するプッシャ表面348を追加的に含む。近位に面するプッシャ表面348は、遠位プッシャ340とモノリシックに形成され、かつ近位に面するプッシャ表面348を画定するためにその近位端部分の下で下に折られる近位延長部349の一部であり得る。
【0038】
図4、6、及び9を参照すると、クリップカートリッジアセンブリ300のスライダ350は、ベース部分352及びベース部分352上に配設されたキャップ部分354を含む。キャップ部分352は、上記に詳述されたように、カートリッジカバー310の窓316内での摺動可能な受容のために構成され、近位位置または遠位位置のいずれかにおいてその中に解放可能に係合可能である。遠位位置において、スライダ350のベース部分352は、カートリッジカバー310の近位端部分を越えて近位に延在しない。近位位置において、ベース部分352は、カートリッジカバー310の近位端部分を越えて近位に延在する。以下に詳述されるように、遠位位置と近位位置との間のスライダ350の運動は、シャフトアセンブリ200(図3)内でのクリップカートリッジアセンブリ300の選択的係止及び係止解除を可能にする。
【0039】
スライダ350のベース部分352は、上記のように、そこを通って長手方向に延在する腔353を画定する。腔353は、クリップフォロワ330の細長いロッド334を摺動自在に受容するように構成される。スライダ350のキャップ部分352は、スライダ350を近位位置と遠位位置との間で摺動させるためにスライダ350のキャップ部分352を把持することを容易化するように加工付き、例えば、溝付きの上面356を画定し得る。
【0040】
続けて図6及び9を参照すると、外科用クリップ「C」の積み重ねは、上記に詳述されたように、先端から後端の方向に配置されたそのクリップによってクリップキャリア320内で支持される。外科用クリップ「C」の積み重ねの外科用クリップの各々は、最近位のクリップ「PC」を除いて、バックスパンによって相互接続された一対の脚を含む。最近位のクリップ「PC」は、固体円板として形成され、区別して印付け及び/または色付けされ得る。本様式で最近位のクリップ「PC」を提供することは、ユーザがカートリッジカバー310を通して最近位のクリップ「PC」の位置を視認することによって残っている外科用クリップの数を視覚的に判定するかまたは少なくとも推定することを可能にする。最近位のクリップ「PC」はまた、顎238(図3)内に装填された場合、以下に詳述されるように、ロックアウトとしても働く。
【0041】
図13~17を参照すると、シャフトアセンブリ200は、外管210、近位カラー220、内部ストップリング225、顎アセンブリ230、及び内部駆動アセンブリ240を含む。外管210は、開放遠位端部分212、開放近位端部分214、開放遠位端部分212と開放近位端部分214との間に延在してそれぞれと連通する腔216、及び外管210の側壁を通って画定されそこを通る腔216と連通する細長い切欠218を含む。細長い切欠218は、外管210が細長い切欠218の遠位に配設された筒状遠位区分219aを画定するように、外管210の開放遠位端部分212から離間される。細長い切欠218はまた、外管が細長い切欠218の近位に配設された筒状近位区分219bを画定するように、外管210の開放近位端部分214から離間される。
【0042】
近位カラー220は、外管210の筒状近位区分219bに対して固定的に係合される。近位カラー220は、環状凹部222及び環状凹部222に隣接する面取りされた近位環状縁224を画定する。内部ストップリング225は、外管210の筒状近位区分219b内に配設され、任意の適切な様式、例えば、溶接でその中に固定的に係合される。
【0043】
顎アセンブリ230は、静止ベース232及び顎構成要素236を含む。静止ベース232は、外管210内でその内面に、例えば、溶接を介して固定される。静止ベース232は、近位指形小片233、中央ブロック234、及び遠位指形小片235を含む。顎アセンブリ236は、近位ハブ237a、二股首部237b、及び一対の顎238を含み、顎238の1つが二股首部237bの二股部分の各々の自由遠位端部に取り付けられる。顎構成要素236の近位ハブ237aは、静止ベース232の中央ブロック234を受容するように構成されたスロット237cを画定し、一方で近位指形小片233は、近位ハブ237aの近位端部分と係合するように構成され、遠位指形小片235は、顎構成要素236を静止ベース232に対して外管210内で係合するように二股首部237bの二股部分の間で近位ハブ237aの遠位端部分と係合するように構成される。本様式で静止ベース232に対して係合された顎構成要素236によって、顎238は、外管210の開放遠位端部214から遠位に延在する。
【0044】
顎アセンブリ230の顎238は、二股首部237bを介して互いから離れるように付勢される。顎238は、外方に面するカム表面239a及び内方に面する経路239bを画定する。内部駆動アセンブリ240の遠位駆動バー242は、顎238のカム表面239aと係合するように構成され、以下に詳述されるように、互いの方に顎238を推進する。顎238の内方に面する経路239bは、以下にまた詳述されるように、外科用クリップをその形成中に顎238内で保持するために、その中で外科用クリップ「C」の積み重ねから外科用クリップの脚を受容するように構成される。
【0045】
続けて図13~17を参照すると、シャフトアセンブリ200の内部駆動アセンブリ240は、遠位駆動バー242及び近位駆動プランジャ244を有する内部駆動装置、ならびに駆動付勢部材246を含む。遠位駆動バー242は、ベース243a及び遠位駆動バー242に沿って長手方向に延在する内部経路243cを画定するためにベース243aの対向する側部に沿って長手方向に延在する一対の側壁243bを含む。
【0046】
内部駆動アセンブリ240の遠位駆動バー242は、箱状遠位端部分243d及びその箱状遠位端部分243dの方にベース243aを通って画定されたスロット243eをさらに含む。遠位駆動バー242は、外管210の腔216に摺動自在に配設される。スロット243eは、そこを通って顎アセンブリ230の静止ベース232を摺動自在に受容するように構成されることで、遠位駆動バー242が外管210内かつ静止ベース232に対して摺動することを可能にする。遠位駆動バー242の箱状遠位端部分243dは、顎アセンブリ230の二股首部237bの周りに位置付けられるために構成される。遠位駆動バー242の遠位の前進に際して、以下に詳述されるように、遠位駆動バー242の箱状遠位端部分243dは、顎238のカム表面239aに対してガム動作するように顎構成要素236に対して遠位に前進され、これによって、顎238を互いの方に推進する。
【0047】
近位駆動プランジャ244は、近位ハブ245a、及び近位ハブ245aに対して固定され、近位ハブ245aから遠位に延在する遠位シャフト245bを含む。遠位シャフト245bの遠位端部分は、遠位駆動バー242の内部経路243cの近位端部分内で係合される。内部駆動アセンブリ240の駆動付勢部材246は、近位駆動プランジャ244及び、したがって、遠位駆動バー242を近位に付勢するために、近位ハブ245aと内部リングストップ225との間で近位駆動プランジャ244の遠位シャフト245bの周りに配設される。近位駆動プランジャ244の近位ハブ245aは、そこを通る孔245cをさらに画定する。
【0048】
顎構成要素236及び内部駆動アセンブリ240は、再使用のためのその様々な構成要素の再処理を容易化するために外管210から取り外し可能である。顎構成要素236及び内部駆動アセンブリ240を外管210及び互いとの動作可能な係合に挿入するために、顎構成要素236は、その近位ハブ237aに導かれ、顎構成要素236のスロット237cが静止ベース232の中央ブロック234の上で整列されるまで、外管210の開放遠位端部212を通して近位に挿入される。内部駆動アセンブリ240は、遠位駆動バー242の箱状遠位端部分243dによって導かれ、遠位駆動バー242の箱状遠位端部分243dが顎構成要素236の二股首部237bの周りに配設されるまで、外管210の開放近位部分214を通して遠位に挿入され、かつ顎構成要素236の周りに遠位に摺動し、それにより、顎構成要素236の近位ハブ237aは、遠位駆動バー242のベース243aのスロット243eの上に配設され、かつそれにより、駆動付勢部材246の遠位端部分は、外管210内で内部リングストップ225に対して推進される。
【0049】
一度、内部駆動アセンブリ240及び顎構成要素236が上記に詳述されたように位置付けられると、顎構成要素236の近位ハブ237aは、遠位駆動バー242のベース243aのスロット243eを通して静止ベース232と係合され得る。より具体的には、顎構成要素236の近位ハブ237aは、静止ベース232の中央ブロック234の方に推進され、それにより、中央ブロック234は、顎構成要素236のスロット237c内で受容され、静止ベース232の近位指形小片233及び遠位指形小片235は、顎構成要素236の近位ハブ237aの、それぞれ、近位端部分及び遠位端部分に対して係合される。本様式で静止ベース232と係合された顎構成要素236によって、静止ベース232は、遠位駆動バー242のベース243aのスロット243eを通して少なくとも部分的に延在し、遠位駆動バー242の箱状遠位端部分243dは、顎構成要素236の二股首部237bの周りに配設される。したがって、外管210、顎構成要素236、及び内部駆動アセンブリ240は、互いに動作可能に係合される。外管210からの顎構成要素236及び内部駆動アセンブリ240の係合解除及び取り外しは、上記に詳述された挿入及び係合の反対の様式で行われる。
【0050】
図1~3及び18~21を参照すると、ハンドルアセンブリ100は、ハウジング110、一対のハンドル130、及び内部作動アセンブリ140を含む。ハウジング110は、複数のねじ116によって互いに固設された上ハウジング部分112及び下ハウジング部分114を含むが、他の適切な係合がまた考慮される。各ハウジング部分112、114は、回動用凹部117をさらに画定する。ハウジング110のハウジング部分のうちの1つ、例えば、上ハウジング部分112は、扉120によって選択的にアクセス可能なアクセス開口118を画定する。扉120は、扉120が、アクセス開口118を覆う閉位置(図1)とアクセス開口118を露出させる開位置(図3)との間で回動することを可能にするようにヒンジ122を介してハウジング部分112に連結される。扉120は、閉位置における扉120の解放可能なラッチングを可能にするラッチ124をさらに含む。扉120の開位置(図3)において、ハウジング110の内部へのアクセスは、再使用のためのハンドルアセンブリ100の再処理を容易化するために提供される。
【0051】
ハウジング110は、開放遠位口126をさらに含み、これは、以下に詳述されるように、シャフトアセンブリ200をハンドルアセンブリ100と解放可能に係合するためにシャフトアセンブリ200の近位端部分をこれを通して受容するように構成される。開放遠位口126は、上ハウジング部分112及び下ハウジング部分114の協調する口部分から形成され、中央通路127を画定する。保持リング128は、開放遠位口126内に捕捉され、中央通路127内に放射状に内方に突出する。保持リング128は、以下に詳述されるように、シャフトアセンブリ200をハンドルアセンブリ100と解放可能に係合するために、シャフトアセンブリ200の近位カラー220と解放可能に係合するように構成される。
【0052】
ハンドルアセンブリ100のハンドル130は、ハウジング110に回動自在に連結され、その反対側から外方に延在する。ハンドル130は、より具体的には、その遠位端部分に回動支柱132及びその近位端部分に指用ループ134を各々含む。回動支柱132は、離間位置と近接位置との間でハウジング110に対するハンドル130の回動を可能にするようにハウジング110に回動自在に連結される。指用ループ134は、ハンドル130を離間位置と近接位置との間で回動するハンドル130の操作を容易化する。
【0053】
ハンドルアセンブリ100のハンドル130は、その第1の端部分で回動ボス138を介して対応するハンドル130の中間部分に回動自在に連結されたリンク機構136を各々さらに含む。リンク機構136は、以下に詳述されるように、その第2の端部分で内部作動アセンブリ140にそれぞれ回動自在に連結される。
【0054】
内部作動アセンブリ140は、近位駆動バー142及び駆動ダボ154を含む近位駆動装置、ラチェットラック144及び一対のラチェット爪146を含むラチェットアセンブリ、リンクアーム150及びリンクボス152を含むリンクアセンブリ、近位プッシャバー156及び近位プッシャプレート158を含む近位プッシャ、ならびに付勢部材160を含む。
【0055】
近位駆動バー142は、ハウジング110内に摺動自在に配設される。近位駆動バー142は、一対のハンドル回動支持部143aを含み、ハンドル130のリンク機構136の第2の端部分がこの周りに回動自在に係合される。近位駆動バー142は、以下に詳述されるように、タブ143bをさらに含み、リンクボス152がこの周りに動作可能に連結される。駆動ダボ154は、近位駆動バー142の遠位端部分上で固定的に支持され、近位駆動バー142から遠位に延在し、そこを通って長手方向に延在する腔155を画定する。
【0056】
ラチェットラック144は、近位駆動バー142の近位端部分上で固定的に支持され、その対向側部に沿って延在する第1及び第2の一式の歯145を画定する。第1及び第2の一式の歯145は、それぞれ第1及び第2のラチェット爪146と係合するように構成される。ラチェット爪146は、以下に詳述されるように、ラチェットラック144のいずれかの側部上でハウジング110内で回動自在に支持され、ラチェット機能を内部作動アセンブリ140に提供するためにラチェットラック144の一式の歯145に対して動作可能に位置付けられる。付勢部材147は、ラチェット爪146を中立位置の方に付勢する。
【0057】
続けて図18~21を参照すると、リンクアーム150がその遠位端部分で近位プッシャプレート158に回動自在に連結され、その近位端部分でリンクボス152に回動自在に連結される。リンクボス152は、上ハウジング部分112及び下ハウジング部分114の対応する回動用凹部117内にそれぞれ受容される、その回動支柱153aを介してハウジング110内で回動自在に支持される。リンクボス152は、近位駆動バー142のタブ143bを摺動自在に受容するように構成された弓形スロット153bをさらに画定する。弓形スロット153bは、以下に詳述されるように、近位駆動バー142のタブ143bからの選択的連結(及び連結解除)を可能にするように開放端部である。
【0058】
近位プッシャバー156の近位端部分は、近位プッシャプレート158上に固定的に係合され、次に、近位駆動バー142上で駆動ダボ154の近位に摺動自在に支持される。近位プッシャバー156は、近位プッシャプレート158から遠位に、そこに対して摺動可能な関係にある駆動ダボ154の腔155を通って、駆動ダボ154から遠位に延在する。
【0059】
付勢部材160は、近位駆動バー142の周りに配設される。付勢部材160の遠位端部分は、ハウジング110内の内部特徴に当接し、一方で付勢部材160の近位端部分は、リンク機構136の第2の端部分に当接する。本様式において、付勢部材160は、ハンドル130をハウジング110に対して離間位置の方に付勢するように働く。
【0060】
動作において、ハウジング110に対して離間位置に配設されたハンドル130(付勢部材160の付勢の下)によって、近位駆動バー142及び、したがって、駆動ダボ154は、最近位位置に配設され、一方で近位プッシャバー156及び近位プッシャプレート158は、最遠位位置に配設される。ハンドル130がハウジング110の方に近接位置の方に回動されると、リンク機構136は、近位駆動バー142を遠位に推進する。駆動バー142が遠位に推進されると、近位駆動バー142のタブ143bがリンクボス152の弓形スロット153bに入り、リンクボス152を回動支柱153aの周りで回転させるようにその上で作動し、それにより、リンクアーム150の近位端部分は、側方外方に動かされ、これによって、リンクアーム150の遠位端部分を近位に引き込む。このように、リンクアーム150、近位プッシャプレート158、及び近位プッシャバー156は、近位に引き込まれる。ハウジング110に対して近接位置に配設されたハンドル130によって、近位駆動バー142及び、したがって、駆動ダボ154は、最遠位位置に配設され、一方で近位プッシャバー156及び近位プッシャプレート158は、最近位位置に配設される。
【0061】
近接位置の方へのハンドル130の上記の回動中、ラチェット爪144は、可聴クリック音及び/または触覚振動を提供するためにラチェットラック146と相互作用し、ハンドル130が作動ストロークを通して動かされていることを示す。さらに、ハンドル130が近接位置に到達することに際して、ラチェット爪146は、ラチェットラック144を通過し、ハンドル130のリターンを可能にする向きに反転し、ストローク端の可聴クリック音及び/または触覚振動を提供する。
【0062】
ハウジング110に対する離間位置の方へのハンドル130の解放またはリターンに際して、ハンドル130は、リンク機構136を近位に引き込み、これによって、近位駆動バー142を近位に引き込む。駆動バー142が近位に引き込まれると、近位駆動バー142のタブ143bは、リンクボス152の弓形スロット153bに沿って動き、最終的にそこから外れ、それにより、リンクボス152は、リンクアーム150の近位端部分を内方に引き込むように回動支柱153aの周りに回転され、これによって、リンクアーム150の遠位端部分を遠位に押し込む。このように、リンクアーム150、近位プッシャプレート158、及び近位プッシャバー156は、遠位に押し込まれる。
【0063】
離間位置の方へのハンドル130の上記のリターン中、ラチェット爪144は、可聴クリック音及び/または触覚振動を提供するためにラチェットラック146と相互作用し、ハンドル130がリターンストロークを通して動かされていることを示す。さらに、ハンドル130が離間位置に到達することに際して、ラチェット爪144は、ラチェットラック146を通過し、ハンドル130の次の作動を許容する向きに反転し、リターン端の可聴クリック音及び/または触覚振動を提供する。
【0064】
ここで図22~27を参照すると、使用のための外科用クリップアプライヤ10を組み立てるために、ハンドルアセンブリ100、シャフトアセンブリ200、及びクリップカートリッジアセンブリ300は、上記に詳述されたように、予め組み立てられていない場合、個々に組み立てられる。その後、シャフトアセンブリ200は、以下に詳述されるように、ハンドルアセンブリ100と係合される。
【0065】
図22~23を参照すると、シャフトアセンブリ200をハンドルアセンブリ100と係合するために、シャフトアセンブリ200の近位端部分は、ハウジング110の開放遠位口126内に近位に挿入される。より具体的には、シャフトアセンブリ200は、ハンドルアセンブリ100に対して近位に動かされ、それにより、シャフトアセンブリ200の近位カラー220は、中央通路127内に近位に挿入され、保持リング128が近位カラー220の面取りされた近位環状縁224の上、かつ近位カラー220の環状凹部222内での係合内にカム動作が行われ、これによって、シャフトアセンブリ200をハンドルアセンブリ100と解放可能に係合するまで、中央通路127を通って摺動する。ハウジング110の開放遠位口126内へのシャフトアセンブリ200の近位端部分の上記の挿入中、近位プッシャバー156は、シャフトアセンブリ200の内部駆動アセンブリ240の近位駆動プランジャ244の近位ハブ245aの孔245c内で受容され、これを通って延在する。さらに、シャフトアセンブリ200が上記に詳述されるようにハンドルアセンブリ100と係合するとき、駆動ダボ154は、近位駆動プランジャ244に近位に隣接して位置付けられる。一度、シャフトアセンブリ200がハンドルアセンブリ100と係合されると、クリップカートリッジアセンブリ300は、以下に詳述されるように、シャフトアセンブリ200内で係合され得る。
【0066】
図24~27を参照すると、シャフトアセンブリ200内でクリップカートリッジアセンブリ300を係合するために、クリップカートリッジアセンブリ300のスライダ150は、まだ遠位位置にない場合、遠位位置に動かされ、この位置において、スライダ350のベース位置352は、カートリッジカバー310の近位端部分を越えて近位に延在せず、かつスライダ350のキャップ部分354のより近位に位置付けられた凹部355aは、スライダ350を遠位位置に保持するようにカートリッジカバー310の突起317内で係合される。
【0067】
図24を参照すると、遠位位置にあるスライダによって、クリップカートリッジアセンブリ300は、シャフトアセンブリ200の外管210の細長い切欠218を通して、かつ外管210に対して遠位に挿入され、それにより、カートリッジカバー310の遠位端部分は、外管210の筒状遠位区分219aに頭が入り、外管210の筒状遠位区分219aによって画定された腔216の一部分を通って延在する。本様式においてカートリッジカバー310の遠位端部分の位置決めに続いて、クリップカートリッジアセンブリ300の残部が外管210の腔216内で着座されるように細長い切欠218を通って挿入される。
【0068】
図25を参照すると、一度、クリップカートリッジアセンブリ300が、カートリッジカバー310の遠位端部分が外管210の筒状遠位区分219aを通って延在する状態で外管210の腔210内で完全に着座されると、スライダ350が近位に推進され、それにより、カートリッジカバー310の突起317は、スライダ350のキャップ部分354のより近位に位置付けられた凹部355aから外され、スライダ350は、窓316を通って近位に摺動され、突起317は、スライダ350を近位位置に保持するようにスライダ350のキャップ部分354のより遠位に位置付けられた凹部355b内で係合される。
【0069】
加えて図26及び27を参照すると、スライダ350の近位位置において、スライダ350のベース部分352は、カートリッジカバー310の近位端部分を越えて近位に、かつ外管210の筒状近位区分219b内に延在する。したがって、外管210の筒状近位区分219b内に延在するスライダ350のベース部分352及び外管210の筒状遠位区分219aを通って延在するカートリッジカバー310の遠位端部分によって、クリップカートリッジアセンブリ300は、シャフトアセンブリ200との係合において係止される。クリップカートリッジアセンブリ300の係合解除及び取り外しは、上記に詳述された挿入及び係合の反対の様式で行われる。
【0070】
依然として図26及び27を参照し、加えて図18及び19を参照すると、ハンドルアセンブリ100のハンドル130は、シャフトアセンブリ200内へのクリップカートリッジアセンブリ300の上記の挿入中に近接位置に動かされてそこに維持されるが、ハンドル130は、クリップカートリッジアセンブリ300をシャフトアセンブリ200内で係止するスライダ350の運動中に近接位置に維持される必要はない。
【0071】
シャフトアセンブリ200内へのクリップカートリッジアセンブリ300の挿入中に近接位置にハンドルアセンブリ100のハンドル130を維持することによって、近位プッシャバー156及び近位プッシャプレート158は、最近位位置に配設され、したがって、近位プッシャバー156は、シャフトアセンブリ200内へのクリップカートリッジアセンブリ300の挿入と干渉しない。むしろ、近位プッシャバー156は、その最近位位置において、クリップカートリッジアセンブリ300の遠位プッシャ340のより近位に面するプッシャ表面348の近位に維持される。
【0072】
また図6及び7を参照すると、一度、クリップカートリッジアセンブリ300がシャフトアセンブリ200内に配設されると、ハンドル130は、離間位置の方に解放されるかまたは戻され得、それにより、近位プッシャプレート158及び近位プッシャバー156は、その最遠位位置の方に遠位に動かされる。近位プッシャバー156が遠位に動かされると、近位プッシャバー156の遠位端部分は、遠位プッシャ340の近位に面するプッシャ表面348内に推進され、これによって、遠位プッシャ340を遠位に推進する。遠位プッシャ340が遠位に動かされると、そのプッシャフランジ342は、外科用クリップ「C」の積み重ねの最遠位の外科用クリップのバックスパンと係合し、最遠位の外科用クリップをクリップキャリア320の弾力的な中央つまみ328の上に遠位に、かつクリップカートリッジアセンブリ300から顎238の内方に面する経路239b内に遠位に推進する。したがって、外科用クリップアプライヤ10は、顎238内で外科用クリップを装填され使える状態になる。外科用クリップ「C」の積み重ねの最遠位のクリップが顎238内に装填されると、クリップフォロワ330のそり332が、第1の付勢部材360の付勢の下、外科用クリップ「C」の積み重ね内の残りのクリップを遠位に推進し、それにより、各クリップが、その遠位に隣接するクリップによって直前に占有された位置をとる。
【0073】
使用において、図1、6、7、18、23、及び26~28を概して参照すると、外科用クリップアプライヤ10は、結紮される脈管(または他の組織)が顎238の間に配設されるように、操作される。一度、この位置が達せられると、ハンドル130は、離間位置から近接位置の方に動かされる。上記に詳述されたように、ハンドル130が近接位置の方に動かされると、近位駆動バー142が遠位に推進される。駆動バー142が遠位に推進されると、駆動ダボ154は、同様に遠位に推進され、それにより、駆動ダボ154は、シャフトアセンブリ200の内部駆動アセンブリ240の近位駆動プランジャ244の近位ハブ245aに接触する。近位駆動プランジャ244は、次に、駆動付勢部材246の付勢に対抗して遠位に動かされ、これによって、遠位駆動バー242を遠位に推進する。遠位駆動バー242が遠位に前進されると、遠位駆動バー242の箱状遠位端部分243dは、顎238のカム表面239aに対してカム動作を行うように遠位に前進され、これによって、その中に装填された外科用クリップを脈管(または他の組織)に対して形成するように顎238を互いの方に推進する。
【0074】
一度、外科用クリップが脈管(または他の組織)に対して形成されると、ラチェット144及び爪146によって提供されるストローク端指示によって示されるように、ハンドル130は、離間位置の方に解放されるかまたは戻され得、それにより、外科用クリップ「C」の積み重ねの次の外科用クリップが次の発射のために顎238内に装填される。外科用クリップアプライヤ10の上記に詳述された使用は、最近位のクリップ「PC」のみが残るまで、外科用クリップ「C」の積み重ねから複数の外科用クリップを発射することを繰り返され得る。
【0075】
図1及び29を参照すると、一度、2番目に近位の外科用クリップ、最近位のクリップ「PC」に遠位に隣接して配設された外科用クリップが発射され、ハンドル130が離間位置の方に解放されるかまたは戻されると、遠位プッシャ340が遠位に動かされ、それにより、そのプッシャフランジ342が、最近位のクリップ「PC」の近位に面する縁と係合し、最近位のクリップ「PC」をクリップカートリッジアセンブリ300から顎238の内方に面する経路239b内に遠位に推進する。最近位のクリップ「PC」が固体円板として形成されるので、顎238は、最近位のクリップ「PC」がその間に配設されたとき、互いの方に動かされることを阻止される。したがって、ハンドル130の作動が阻止される。さらに、クリップカートリッジアセンブリ300内にクリップが残っていないとき、クリップフォロワ330のそり332は、第1の付勢部材360の付勢の下、クリップキャリア320の遠位端部分に動かされる。本構成の結果として、プッシャフランジ342が離間位置の方へのハンドル130の解放またはリターンに応答して近位に動かされると、プッシャフランジ342は、ハンドル130の次の作動をさらに阻止するためにクリップフォロワ330のそり332のスロット333内で係合される。したがって、外科用クリップアプライヤ10のクリップなしの発射が阻止される。
【0076】
本開示は、外科用クリップアプライヤ10がシャフトアセンブリ200内で異なる外科用クリップカートリッジアセンブリ300を装填可能であるをことを考慮する。具体的には、外科用クリップアプライヤ10は、特定サイズ及び/または特定構成の外科用クリップ「C」の積み重ねを有するクリップカートリッジアセンブリ300を装填され得る。例えば、特定の目的に応じて、第1のサイズの外科用クリップ「C」の積み重ねを有する第1のクリップカートリッジアセンブリ300または第1のサイズとは異なる第2のサイズの外科用クリップ「C」の積み重ねを有する第2のクリップカートリッジアセンブリ300がシャフトアセンブリ200内に装填され得る。したがって、外科手術中、異なるサイズ及び/または異なる構成の外科用クリップを使用する必要が生じた場合、ユーザは、異なるクリップカートリッジアセンブリ300の方を選び、使用されているクリップカートリッジアセンブリ300を取り外し得る。
【0077】
本開示は、1つのハンドルアセンブリ100、1つのシャフトアセンブリ200、及び1つ以上のクリップカートリッジアセンブリ300(互いに類似または異なる)を含む外科用キットをさらに考慮する。キットはまた、外科用クリップアプライヤ10の組み立て、外科用クリップアプライヤ10の使用、及び/または使用の後の外科用クリップアプライヤ10の再使用可能な構成要素の再処理のための説明書を含み得る。パッケージ、容器、または箱がまた、提供され得る。
【0078】
上記の説明が単に本開示の例示的なものであることが理解されるべきである。様々な代替例及び変更例が本開示から逸脱することなく当分野の知識を有する者によって想到され得る。したがって、本開示は、全てのこのような代替例、変更例及び差異を包含するように意図される。添付された図面を参照して説明された実施形態は、本開示の一定の例を説明するためにのみ提示される。上記及び/または添付の請求項に説明されたものとは実質的ではない部分で異なる他の要素、ステップ、方法及び技術はまた、本開示の範囲内にあるように意図される。
図1
図2
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