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特許7121746外部カートリッジを有するエアロゾル発生システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-09
(45)【発行日】2022-08-18
(54)【発明の名称】外部カートリッジを有するエアロゾル発生システム
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20200101AFI20220810BHJP
   A24F 40/40 20200101ALI20220810BHJP
【FI】
A24F47/00
A24F40/40
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2019553633
(86)(22)【出願日】2017-12-07
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-01-23
(86)【国際出願番号】 EP2017081931
(87)【国際公開番号】W WO2018114380
(87)【国際公開日】2018-06-28
【審査請求日】2020-12-02
(31)【優先権主張番号】16205104.9
(32)【優先日】2016-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】リーヴェル トニー
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/128499(WO,A1)
【文献】特表2013-509160(JP,A)
【文献】国際公開第2016/135342(WO,A2)
【文献】米国特許出願公開第2016/0120224(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0166029(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
A24F 40/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生システムであって、
カートリッジエアロゾル形成基体を含むカートリッジであって、管状の形状を有する、カートリッジと、
第一の端、第二の端および前記第一の端と前記第二の端との間に延在する長さを有するエアロゾル発生装置であって、
液体貯蔵セクション内に位置付けられた液体エアロゾル形成基体を含む液体貯蔵セクション、
前記エアロゾル発生システムの使用中に前記液体貯蔵セクションからの液体形成基体を加熱するように構成される第一の電気ヒーター、
電源および前記電源から前記第一の電気ヒーターへの電力の供給を制御するためのコントローラを備える電源セクション、
前記エアロゾル発生装置の前記第一の端と前記第二の端との間に位置付けられた装置空気吸込み口、および、
前記エアロゾル発生装置の前記第二の端に位置付けられた装置空気出口、を備えるエアロゾル発生装置と、を備え、
前記電源セクションが、前記エアロゾル発生装置の前記第一の端を形成する第一の端および第二の端を有し、前記液体貯蔵セクションが、前記電源セクションの前記第二の端に取り外し可能に取り付けられるよう構成される第一の端、および前記エアロゾル発生装置の前記第二の端を形成する第二の端を有し、
前記エアロゾル発生装置の外表面がフランジを形成し、前記液体貯蔵セクションの前記第一の端および前記電源セクションの前記第二の端のうちの一つが、前記液体貯蔵セクションが前記電源セクションに取り付けられる時に、前記フランジを形成し、
前記エアロゾル発生装置が、前記カートリッジが前記エアロゾル発生装置上に受容される時に、前記カートリッジが前記フランジに受容されるように、前記カートリッジを前記エアロゾル発生装置上に受容するように構成され、前記装置空気吸込み口が、前記カートリッジが前記フランジに受容される時に少なくとも部分的に前記装置空気吸込み口の上にあるように前記フランジの近傍に位置付けられる、エアロゾル発生システム。
【請求項2】
前記装置空気吸込み口が、前記カートリッジが前記フランジに受容される時に前記カートリッジの端が前記装置空気吸込み口に当接するように、前記フランジ上に位置付けられる、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項3】
前記装置空気吸込み口が、前記カートリッジが前記フランジに受容される時に前記カートリッジの内部表面が少なくとも部分的に前記装置空気吸込み口の上にあるように、前記フランジに当接する前記エアロゾル発生装置の外表面上に位置付けられる、請求項1に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項4】
前記エアロゾル発生装置の外表面上に提供される第二の電気ヒーターをさらに備え、前記第二の電気ヒーターが、前記カートリッジが前記エアロゾル発生装置上に受容される時に前記カートリッジが少なくとも部分的に前記第二の電気ヒーターの上にあるよう位置付けられ、前記コントローラが、前記カートリッジが前記エアロゾル発生装置上に受容される時に前記電源から前記第二の電気ヒーターへの電力の供給を制御するように構成される、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項5】
前記エアロゾル発生装置の少なくとも一部分を受容するように構成される取り外し可能なカバーをさらに備え、前記取り外し可能なカバーは、前記カートリッジが前記エアロゾル発生装置上に受容される時に、および前記取り外し可能なカバーが前記エアロゾル発生装置と係合する時に前記カートリッジの上にあるように構成される、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項6】
前記取り外し可能なカバーが、前記取り外し可能なカバーが前記エアロゾル発生装置と係合する時に、前記装置空気出口と流体連通するように構成されるカバー空気出口を備える、請求項5に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項7】
前記取り外し可能なカバーがさらに、前記カートリッジが前記エアロゾル発生装置の上に受容される時に、および前記取り外し可能なカバーが前記エアロゾル発生装置と係合する時に、前記カートリッジと流体連通するように構成されるカバー空気吸込み口を備える、請求項5または6に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項8】
前記取り外し可能なカバーが前記エアロゾル発生装置と係合する時に、前記取り外し可能なカバーの第一の端が前記フランジに当接するように構成される、請求項5、6または7に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項9】
前記カートリッジが、前記エアロゾル発生装置の一部分上にスライドするように構成されるスリーブを形成する、請求項1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項10】
前記液体貯蔵セクションが、前記電源セクションに取り外し可能なように取り付けられるように構成され、前記カートリッジが前記液体貯蔵セクションと前記電源セクションとの間に受容されるように構成される、請求項1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【請求項11】
前記カートリッジが、環状のディスクを形成する、請求項10に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項12】
前記環状のディスクが、リング形状、分割リング形状、およびC字形状のうちの一つである、請求項11に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項13】
前記カートリッジが、前記カートリッジエアロゾル形成基体の少なくとも一部の上にある多孔性ラッパーを備える、請求項1~12のいずれかに記載のエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル発生装置、およびエアロゾル発生装置上に受容されるように構成されたカートリッジを備えるエアロゾル発生システムに関連する。本発明は、電気的に作動する喫煙システムとして特定の用途がある。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生システムの一つのタイプは、電気的に作動する喫煙システムである。公知の手持ち式の電気的に作動する喫煙システムは典型的に、電池と、制御電子回路と、エアロゾル形成基体を加熱するための電気ヒーターとを備えるエアロゾル発生装置を備える。エアロゾル形成基体はエアロゾル発生装置の一部の中に収容されてもよい。例えば、エアロゾル発生装置は、ニコチン溶液などの液体エアロゾル形成基体が貯蔵される液体貯蔵部分を備えてもよい。しばしば「eシガレット」と呼ばれるこうした装置は典型的に、複数の従来の紙巻たばこを消費するのに相当する吸煙回数を提供するために十分な液体エアロゾル形成基体を含有する。
【0003】
従来の紙巻たばこを消費する体験をより忠実にシミュレートする体験をeシガレットユーザーに提供する試みにおいて、一部の装置はeシガレット構成をたばこ由来の基体と組み合わせて、ユーザーによって吸入されるエアロゾルにたばこの味覚を付与することを試みている。しかしながら、たばこ由来の基体を収容するために、こうした装置は通常、従来型のeシガレットよりも著しく大きい。
【0004】
複数のエアロゾル形成基体を備え、公知の装置でのこれらの問題の少なくとも一部を低減または除去するエアロゾル発生システムを提供することが望ましいことになる。
【発明の概要】
【0005】
本発明によると、カートリッジとエアロゾル発生装置とを備えるエアロゾル発生システムが提供されている。カートリッジはエアロゾル形成基体を含み、カートリッジは環状の形状を有する。エアロゾル発生装置は、第一の端、第二の端および第一の端と第二の端との間に延在する長さを有する。エアロゾル発生装置は、液体貯蔵部分内に位置付けられた液体エアロゾル形成基体と、エアロゾル発生システムの使用中に液体貯蔵セクションからの液体エアロゾル形成基体を加熱するように構成された第一の電気ヒーターと、を備える液体貯蔵セクションを備える。エアロゾル発生装置はさらに、電源と、電源から第一の電気ヒーターへの電力供給を制御するよう構成されたコントローラとを備える電源セクションを備える。エアロゾル発生装置はまた、装置の第一の端と第二の端との間に位置付けられた装置空気吸込み口と、装置の第二の端に位置付けられた装置空気出口とを備える。エアロゾル発生装置は、カートリッジが少なくとも部分的に装置空気吸込み口の上にあるように、エアロゾル発生装置上にカートリッジを受容するように構成される。
【0006】
本明細書で使用される「エアロゾル形成基体」という用語は、エアロゾルを形成することができる揮発性化合物を放出する能力を有する基体を説明するために使用される。本発明によるエアロゾル発生システムのエアロゾル形成基体から生成されるエアロゾルは、可視であってもよく、または不可視であってもよく、またベイパー(例えば、室温にて通常、液体または固体である物質の、気体状態の微粒子)、ならびに気体および凝縮されたベイパーの液体の液滴を含んでもよい。
【0007】
本発明によるエアロゾル発生システムは、カートリッジが装置空気吸込み口の上にあるように、エアロゾル発生装置上に受容されるように構成された環状のカートリッジを提供する。従って、使用時に、空気はカートリッジを通してエアロゾル発生装置内に引き出される。
【0008】
有利なことに、この配置は、エアロゾル発生装置内のカートリッジ受け入れくぼみの必要性を除去する。カートリッジ受け入れくぼみを除去することは、従来的なeシガレットと類似したエアロゾル発生装置の長さを容易にしうる。カートリッジ受け入れくぼみを除去することで、ユーザーがカートリッジをエアロゾル発生装置と係合および係合解除することが容易になる。特に、カートリッジがカートリッジ受け入れくぼみ内に詰まるリスクが除去される。
【0009】
有利なことに、この配置は、従来のeシガレットと類似したエアロゾル発生装置の使用を容易にし、このことは、既存の装置を変更する必要性を低減または除去しうる。
【0010】
エアロゾル発生システムは、カートリッジが締まり嵌めによってエアロゾル発生装置上に保持されるように構成されることが好ましい。
【0011】
エアロゾル発生装置の外表面は、カートリッジがエアロゾル発生装置上に受容される時にカートリッジが受容されるフランジを形成してもよく、装置空気吸込み口はフランジの近傍に位置付けられる。有利なことに、カートリッジが受容されるフランジを提供することは、ユーザーによるエアロゾル発生装置上へのカートリッジの正確な配置を容易にしうる。
【0012】
装置空気吸込み口は、カートリッジがフランジに受容される時にカートリッジの端が装置空気吸込み口に当接するように、フランジ上に位置付けられうる。
【0013】
装置空気吸込み口は、カートリッジがフランジに受容される時にカートリッジの内部表面が少なくとも部分的に装置空気吸込み口の上にあるように、フランジに隣接したエアロゾル発生装置の外表面上に位置付けられてもよい。
【0014】
液体貯蔵セクションは、電源セクションから取り外し可能であることが好ましい。有利なことに、これにより、電源セクションの交換なしに、液体貯蔵セクションの交換(例えば、液体エアロゾル発生基体が枯渇した時)が容易になる。液体貯蔵セクションは、締まり嵌め、ねじ接続、およびバヨネット接続のうち少なくとも一つによって、電源セクションに取り外し可能なように取り付けられるよう構成されうる。
【0015】
電源セクションは、エアロゾル発生装置の第一の端を形成する第一の端と第二の端を有してもよく、液体貯蔵セクションは、電源セクションの第二の端に取り外し可能なように取り付けられるよう構成された第一の端と、エアロゾル発生装置の第二の端を形成する第二の端を有する。液体貯蔵セクションの第一の端および電源セクションの第二の端のうちの一つは、液体貯蔵セクションが電源セクションに取り付けられる時に、フランジを形成することが好ましい。電源セクションの第二の端の外形寸法は、液体貯蔵セクションの第一の端の外形寸法より大きくてもよい。液体貯蔵セクションの第一の端の外形寸法は、電源セクションの第二の端の外形寸法より大きくてもよい。
【0016】
エアロゾル発生システムはさらに、エアロゾル発生装置の外表面上に提供された第二の電気ヒーターを備えてもよく、第二の電気ヒーターは、カートリッジがエアロゾル発生装置上に受容される時に少なくとも部分的に第二の電気ヒーターの上にあるように位置付けられる。コントローラは、カートリッジがエアロゾル発生装置上に受容される時に、電源から第二の電気ヒーターへの電力の供給を制御するように構成されることが好ましい。有利なことに、カートリッジを加熱するように構成された第二のヒーターを提供することは、エアロゾル発生システムの使用中にカートリッジエアロゾル形成基体からの揮発性化合物の放出を容易にしうる。
【0017】
第二のヒーターは、エアロゾル発生装置の外表面の一部分の周りに延在する実質的に環状のヒーターを備えうる。第二のヒーターは、エアロゾル発生装置の外表面の一部分の周りに位置付けられた複数の個別のヒーターを備えうる。
【0018】
エアロゾル発生システムはさらに、エアロゾル発生装置の少なくとも一部分を受容するように構成された取り外し可能なカバーを備えてもよく、取り外し可能なカバーは、カートリッジがエアロゾル発生装置上に受容される時に、および取り外し可能なカバーがエアロゾル発生装置と係合する時に、カートリッジの上にあるように構成される。
【0019】
有利なことに、取り外し可能なカバーは、使用中にユーザーによってエアロゾル発生システムが取り扱われる時に、カートリッジを保護しうる。使用中にユーザーがカートリッジに触れることを防止することは、エアロゾル発生システムがカートリッジを加熱するように構成された第二のヒーターを備える実施形態で特に望ましい場合がある。
【0020】
有利なことに、エアロゾル発生装置と組み合わせた取り外し可能なカバーは、従来的なeシガレットと実質的に同一の視覚的外観および外部寸法のうちの少なくとも一つを有するエアロゾル発生システムを提供しうる。有利なことに、これは、携帯ケースなどの既存のアクセサリーとのエアロゾル発生システムの互換性を提供しうる。
【0021】
取り外し可能なカバーは、実質的に円筒形の形状を有することが好ましい。取り外し可能なカバーは、一方の端で実質的に閉じてもよい。取り外し可能なカバーは、取り外し可能なカバーがエアロゾル発生装置と係合する時に、装置空気出口と流体連通するように構成されたカバー空気出口を備えうる。取り外し可能なカバーが一方の端で実質的に閉じている実施形態では、カバー空気出口は閉鎖端に提供されることが好ましい。
【0022】
取り外し可能なカバーは、カートリッジがエアロゾル発生装置上に受容される時に、および取り外し可能なカバーがエアロゾル発生装置と係合する時に、カートリッジと流体連通するように構成されたカバー空気吸込み口を備えうる。
【0023】
エアロゾル発生装置がフランジを含む実施形態では、取り外し可能なカバーの第一の端は、取り外し可能なカバーがエアロゾル発生装置と係合する時に、フランジに当接するように構成されうる。有利なことに、これは、ユーザーによる、取り外し可能なカバーのエアロゾル発生装置上への正確な配置を容易にしうる。
【0024】
取り外し可能なカバーは、締まり嵌めによってエアロゾル発生装置上に保持されるように構成されることが好ましい。
【0025】
カートリッジは、エアロゾル発生装置の一部分上にスライドするように構成されたスリーブを形成してもよい。この配置は、エアロゾル発生装置がフランジを含む実施形態に特に適してる場合がある。
【0026】
液体貯蔵セクションが電源セクションに取り外し可能なように取り付けられるよう構成されている実施形態では、カートリッジは、液体保存セクションと電源セクションの間に受容されるように構成されうる。液体貯蔵セクションおよび電源セクションの一方または両方の接続部分は、カートリッジがエアロゾル発生装置上に受容される時に、カートリッジを通って延在しうる。
【0027】
カートリッジは、環状のディスクを形成してもよい。環状のディスクは、リング形状、分割リング形状、およびC字形状のうちの一つであってもよい。
【0028】
有利なことに、リング形状は、液体貯蔵セクションが電源セクションに取り付けられている間に、カートリッジがエアロゾル発生装置から取り外されることを防止しうる。
【0029】
有利なことに、分割リング形状は、リングのサイズにわずかな膨張および収縮を可能にすることによって、カートリッジと液体貯蔵セクション上の接続部分または電源セクションとの係合を容易にしうる。
【0030】
有利なことに、C字形状は、液体貯蔵セクションを電源セクションから分離することなく、カートリッジとエアロゾル発生装置との係合および係合解除を容易にしうる。例えば、液体貯蔵セクションがねじ接続によって電源セクションに取り付けられている実施形態では、カートリッジとエアロゾル発生装置との係合および係合解除は、電源セクションから液体貯蔵セクションを部分的に螺退させるだけで容易にすることができる。
【0031】
カートリッジは、カートリッジエアロゾル形成基体の少なくとも一部分の上にある多孔性ラッパーを備えてもよい。多孔性ラッパーは、カートリッジエアロゾル形成基体を実質的に封入しうる。多孔性ラッパーは、織布材料および不織布材料のうちの少なくとも一つを含んでもよい。多孔性ラッパーはメッシュを含みうる。多孔性ラッパーは紙を含んでもよい。有利なことに、カートリッジエアロゾル形成基体の少なくとも一部の上にある多孔性ラッパーを提供することは、望ましい形状にカートリッジエアロゾル形成基体を保持し、使用中に空気がカートリッジを通して流れることを可能にしうる。
【0032】
カートリッジは、カートリッジハウジングを備えてもよく、カートリッジエアロゾル形成基体は、カートリッジハウジング内に位置付けられる。カートリッジハウジングは、カートリッジ空気吸込み口およびカートリッジ空気出口を備えることが好ましい。カートリッジは、カートリッジがエアロゾル発生装置と係合する時に、カートリッジ空気出口が装置空気吸込み口の上にあるように構成される。カートリッジおよびエアロゾル発生装置のそれぞれは、エアロゾル発生装置に対するカートリッジの回転方向をユーザーに示すための一つ以上のしるしを備えうる。有利なことに、これは、ユーザーがカートリッジ空気出口を装置空気吸込み口と整列させることを支援しうる。
【0033】
カートリッジハウジングは任意の適切な材料または材料の組み合わせから形成されてもよい。適切な材料としては、アルミニウム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリイミド(Kapton(登録商標)など)、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレン(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、フッ化エチレンプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリオキシメチレン(POM)、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ビニル樹脂、液晶ポリマー(LCP)、および修飾LCP(黒鉛またはガラス繊維を含むLCPなど)が含まれるがこれらに限定されない。
【0034】
エアロゾル発生システムは、カートリッジを囲む取り外し可能なラッパーを備えうる。取り外し可能なラッパーは、カートリッジをエアロゾル発生装置で使用する前に、カートリッジから取り外される。取り外し可能なラッパーは非多孔性材料を含むことが好ましい。取り外し可能なラッパーは、高分子フィルムなどの高分子材料を含みうる。取り外し可能なラッパーは、二つ以上の異なる材料のラミネートを含みうる。取り外し可能なラッパーは、金属化高分子フィルムを含みうる。
【0035】
第一の電気ヒーターは、液体貯蔵セクションおよび電源セクションの両方とは別個に提供されてもよく、第一の電気ヒーターは、液体貯蔵セクションおよび電源セクションのうちの少なくとも一つに取り外し可能なように取り付けられるよう構成される。
【0036】
第一の電気ヒーターは、電源セクションおよび液体貯蔵セクションのうちの一つと一体的に提供されてもよい。
【0037】
第一の電気ヒーターおよび液体貯セクションは、エアロゾル発生装置の気化器セクション内に一緒に提供されることが好ましい。液体貯蔵セクションが電源セクションに取り外し可能なように取り付けられるよう構成されている実施形態では、気化器セクションは、電源セクションに取り外し可能なように取り付けられるよう構成される。
【0038】
カートリッジエアロゾル形成基体は固体エアロゾル形成基体を含んでもよい。固体エアロゾル形成基体は、たばこを含んでもよい。固体エアロゾル形成基体は、加熱に伴い基体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含有するたばこ含有材料を含んでもよい。
【0039】
固体エアロゾル形成基体は、脱プロトン化ニコチンを含有するたばこを含んでもよい。たばこの中のニコチンを脱プロトン化することは有利なことに、ニコチンの揮発性を増大させる場合がある。ニコチンは、たばこをアルカリ化処理に供することによって脱プロトン化されてもよい。
【0040】
固体エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。固体エアロゾル形成基体は、たばこ含有材料および非たばこ含有材料を含んでもよい。
【0041】
固体エアロゾル形成基体は少なくとも一つのエアロゾル形成体を含んでもよい。本明細書で使用される「エアロゾル形成体」という用語は、使用時にエアロゾルの形成を容易にする任意の適切な公知の化合物または化合物の混合物を説明するために使用されている。適切なエアロゾル形成体としては、多価アルコール(プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、およびグリセリンなど)、多価アルコールのエステル(グリセロールモノアセテート、ジアセテート、もしくはトリアセテートなど)、およびモノカルボン酸、ジカルボン酸、またはポリカルボン酸の脂肪族エステル(ドデカン二酸ジメチルおよびテトラデカン二酸ジメチルなど)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
好ましいエアロゾル形成体は、多価アルコール(例えば、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、および最も好ましくはグリセリン)またはその混合物である。
【0043】
固体エアロゾル形成基体は単一のエアロゾル形成体を含んでもよい。別の方法として、固体エアロゾル形成基体は、二つ以上のエアロゾル形成体の組み合わせを含んでもよい。
【0044】
固体エアロゾル形成基体のエアロゾル形成体の含有量は、乾燥重量基準で5パーセントを超えてもよい。
【0045】
固体エアロゾル形成基体のエアロゾル形成体の含有量は、乾燥重量基準でおよそ5パーセント~およそ30パーセントであってもよい。
【0046】
固体エアロゾル形成基体のエアロゾル形成体の含有量は、乾燥重量基準でおよそ20パーセントであってもよい。
【0047】
液体貯蔵セクションの液体エアロゾル形成基体は、加熱に伴い液体から放出される揮発性のたばこ風味化合物を含む、たばこ含有材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は非たばこ材料を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は水、溶媒、エタノール、植物エキス、および天然の風味または人工の風味を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体はエアロゾル形成体を含むことが好ましい。適切なエアロゾル形成体としては、プロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3-ブタンジオール、およびグリセリンなどの多価アルコールまたはその混合物が挙げられる。
【0048】
液体貯蔵セクション内の液体エアロゾル形成基体はニコチンを含んでもよい。
【0049】
液体エアロゾル形成基体はニコチンを含まなくてもよい。
【0050】
液体貯蔵セクションは多孔性担体材料を含んでもよく、ここで液体エアロゾル形成基体は多孔性担体材料上に提供されている。有利なことに、多孔性担体材料上に液体エアロゾル形成基体を提供することは、液体エアロゾル形成基体が液体貯蔵セクションから漏れるリスクを低減できる場合がある。
【0051】
多孔性担体材料は、液体エアロゾル形成基体に対して透過性であり、かつ液体エアロゾル形成基体が多孔性担体材料を通して移動することを可能にする任意の適切な材料または材料の組み合わせを含んでもよい。材料または材料の組み合わせは、液体エアロゾル形成基体に対して不活性であることが好ましい。多孔性担体材料は毛細管材料であってもよく、または毛細管材料でなくてもよい。多孔性担体材料は、液体エアロゾル形成基体の分散および拡散を改善する親水性の材料を含んでもよい。これは、一貫したエアロゾル形成を支援する場合がある。特定の好ましい材料は、液体エアロゾル形成基体の物理的特性に依存することになる。適切な材料の例は毛細管材料であり、例えば海綿体または発泡体材料、繊維または焼結粉末の形態のセラミック系またはグラファイト系の材料、発泡性の金属またはプラスチックの材料、例えば紡糸または押出成形された繊維(セルロースアセテート、ポリエステル、または結合されたポリオレフィン、ポリエチレン、テリレンもしくはポリプロピレン繊維、ナイロン繊維またはセラミックなど)で作製された繊維性材料である。多孔性担体材料は、異なる液体物理的特性を有して使用されるように、任意の適切な空隙率を有してもよい。
【0052】
カートリッジエアロゾル形成基体は、液体エアロゾル形成基体を含んでもよい。液体エアロゾル形成基体は、カートリッジ内に位置付けられた多孔性担体材料上に提供されてもよい。適切な液体エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生装置の液体貯蔵セクションに関連して本明細書に記述されるものを含む。適切な多孔性担体材料は、エアロゾル発生装置の液体貯蔵セクションに関連して本明細書に記述されるものを含む。カートリッジ内に提供された液体エアロゾル形成基体は、エアロゾル発生装置の液体貯蔵部分内に提供された液体エアロゾル形成基体と異なることが好ましい。
【0053】
エアロゾル発生システムはさらに、使用時に、液体エアロゾル形成基体が、液体移動要素に沿って液体貯蔵セクションから電気ヒーターへと毛細管作用によって搬送されるように構成された液体移動要素を備えてもよい。液体貯蔵セクションが多孔性担体材料を含む実施形態では、液体移動要素は、液体エアロゾル形成基体を多孔性担体材料から電気ヒーターへと搬送するように構成される。
【0054】
液体移動要素は、その長さに沿って液体エアロゾル形成基体を運ぶことのできる適切な任意の材料または材料の組み合わせを含みうる。液体移動要素は多孔性材料より形成できるが、そうである必要はない。液体移動要素は繊維質または海綿状の構造を有する材料より形成してもよい。液体移動要素は一束の毛細管を含むことが好ましい。例えば、液体移動要素は複数の繊維もしくは糸、またはその他の微細チューブを含む場合がある。液体移動要素は、海綿体様または発泡体様の材料を含んでもよい。液体移動要素の構造は複数の小さな穴またはチューブを形成し、これを通して液体エアロゾル形成基体は毛細管作用によって搬送されることができる。特定の好ましい材料(複数可)は、液体エアロゾル形成基体の物理的特性に依存することになる。適切な毛細管材料の例としては、海綿体または発泡体材料、繊維または焼結粉末の形態のセラミック系またはグラファイト系の材料、発泡性の金属またはプラスチックの材料、例えば紡がれたかまたは押し出された繊維(酢酸セルロース、ポリエステル、または結合されたポリオレフィン、ポリエチレン、テリレンまたはポリプロピレン繊維、ナイロン繊維、セラミック、ガラス繊維、シリカガラス繊維、炭素繊維、オーステナイト系316ステンレス鋼ならびにマルテンサイト系440および420ステンレス鋼などの医療グレードのステンレス鋼合金の金属繊維など)でできた繊維性材料を含む。液体移動要素は異なる液体物理特性で使用されるように、任意の適切な毛細管を有する場合がある。液体エアロゾル形成基体は、液体移動要素を通して移動されることを可能にする粘度、表面張力、密度、熱伝導率、沸点、蒸気圧などの物理特性(ただし、これらに限定されない)を有する。液体移動要素は、耐熱性材料で形成されうる。液体移動要素は、複数の繊維撚糸を含みうる。複数の繊維撚糸は概して、液体移動要素の長さに沿って整列されうる。
【0055】
液体貯蔵セクションが多孔性担体材料を備える実施形態では、多孔性担体材料および液体移動要素は、同一の材料を含みうる。多孔性担体材料および液体移動要素は、異なる材料を含むことが好ましい。
【0056】
第一の電気ヒーターは抵抗加熱コイルを備えてもよい。
【0057】
第一の電気ヒーターは抵抗加熱メッシュを備えてもよい。
【0058】
抵抗加熱メッシュは複数の導電性フィラメントを備えてもよい。導電性フィラメントは実質的に平面であってもよい。本明細書で使用される「実質的に平坦」とは、単一の平面内に形成され、かつ湾曲した形状もしくはその他の非平面形状に巻かれない、または湾曲した形状もしくはその他の非平面形状に合うように適合されないことを意味する。平坦な加熱メッシュは、製造中に簡単に取り扱うことができ、かつ頑丈な構造を提供する。
【0059】
導電性フィラメントはフィラメントの間に隙間を画定してもよく、また隙間は約10マイクロメートル~約100マイクロメートルの幅を有してもよい。フィラメントは、使用時に液体エアロゾル形成基体が隙間の中へと引き出されるように隙間内に毛細管作用を生じさせて、ヒーター組立品と液体の間の接触面積が増えることが好ましい。
【0060】
導電性フィラメントは160~600メッシュUS(±10%)(すなわち、1インチ当たりのフィラメント数が約160~約600個(±10%))のサイズのメッシュを形成してもよい。隙間の幅は約75マイクロメートル~約25マイクロメートルであることが好ましい。メッシュの総面積に対する隙間の面積の比であるメッシュの開口面積の割合は約25パーセント~約56パーセントであることが好ましい。メッシュは、異なるタイプの織り構造または格子構造を使用して形成されてもよい。導電性フィラメントは、互いに平行に配列されたフィラメントのアレイであってもよい。
【0061】
導電性フィラメントは約8マイクロメートル~約100マイクロメートルの直径を有してもよく、約8マイクロメートル~50マイクロメートルの直径を有することが好ましく、約8マイクロメートル~約39マイクロメートルの直径を有することがより好ましい。
【0062】
抵抗加熱メッシュは、約25平方ミリメートル以下の面積を覆ってもよい。抵抗加熱メッシュは長方形であってもよい。抵抗加熱メッシュは正方形であってもよい。抵抗加熱メッシュは、約5ミリメートル×約2ミリメートルの寸法を有してもよい。
【0063】
導電性フィラメントは任意の適切な導電性材料を含んでもよい。適切な材料としては、ドープされたセラミックなどの半導体、「導電性」のセラミック(例えば、二ケイ化モリブデンなど)、炭素、黒鉛、金属、合金、およびセラミック材料・金属材料で作製された複合材料が挙げられるが、これらに限定されない。こうした複合材料は、ドープされたセラミックまたはドープされていないセラミックを含んでもよい。適切なドープされたセラミックの例としては、ドープ炭化ケイ素が挙げられる。適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。適切な合金の例には、ステンレス鋼、コンスタンタン、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有の合金、およびニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、鉄-アルミニウム系合金および鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。Timetal(登録商標)は、Titanium Metals Corporationの登録商標である。フィラメントは一つ以上の絶縁体で被覆されていてもよい。導電性フィラメント用の好ましい材料は、304、316、304L、および316Lステンレス鋼、ならびに黒鉛である。
【0064】
抵抗加熱メッシュの電気抵抗は、約0.3~約4オームであることが好ましい。メッシュの電気抵抗は約0.5~約3オームであることがより好ましく、約1オームであることがより好ましい。
【0065】
第一の電気ヒーターが抵抗加熱コイルを備える実施形態において、コイルのピッチは約0.5ミリメートル~約1.5ミリメートルであることが好ましく、約1.5ミリメートルであることが最も好ましい。コイルのピッチは、コイルの隣接した巻きの間隔を意味する。コイルは6回未満の巻き数を備えてもよく、5回未満の巻き数を有することが好ましい。コイルは、約0.10ミリメートル~約0.15ミリメートル、好ましくは約0.125ミリメートルの直径を有する電気抵抗性のあるワイヤーで形成されてもよい。電気抵抗性のあるワイヤーは、904または301ステンレス鋼で形成されることが好ましい。他の適切な金属の例としては、チタン、ジルコニウム、タンタル、および白金族の金属が挙げられる。他の適切な合金の例には、コンスタンタン、ニッケル含有、コバルト含有、クロム含有、アルミニウム含有、チタン含有、ジルコニウム含有、ハフニウム含有、ニオビウム含有、モリブデン含有、タンタル含有、タングステン含有、スズ含有、ガリウム含有、マンガン含有、および鉄含有合金、ならびにニッケル、鉄、コバルト、ステンレス鋼系の超合金、Timetal(登録商標)、鉄-アルミニウム系合金および鉄-マンガン-アルミニウム系合金が挙げられる。抵抗加熱コイルはまた、リボンの形態で提供される金属箔(アルミ箔など)を含んでもよい。
【0066】
エアロゾル発生システムがエアロゾル発生装置の外表面上に提供された第二の電気ヒーターを備える実施形態では、第二の電気ヒーターは、第一の電気ヒーターに対して本明細書に記述するヒーターのいずれかを備えうる。
【0067】
第二の電気ヒーターは、柔軟な加熱フィルムなどの加熱フィルムを備えうる。有利なことに、加熱フィルムおよび特に柔軟な加熱フィルムは、第二の電気ヒーターをエアロゾル発生装置の外表面の形状に適合させることを容易にしうる。
【0068】
電源は電池を備えてもよい。例えば、電源はニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池、またはリチウム系電池(例えば、リチウムコバルト電池、リン酸鉄リチウム電池、またはリチウムポリマー電池)であってもよい。別の方法として、電源はコンデンサーなど別の形態の電荷蓄積装置であってもよい。電源は再充電を必要とする場合があり、またエアロゾル発生装置を二つ以上のカートリッジ組立品とともに使用するのに十分なエネルギーを蓄積できる容量を有してもよい。
添付図面を参照しながら、例証としてのみ、本発明をさらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0069】
図1図1は、本発明の第一の実施形態によるエアロゾル発生システムの斜視図であり、カートリッジがエアロゾル発生装置から分離されている。
図2図2は、図1のエアロゾル発生システムの斜視図であり、カートリッジがエアロゾル発生装置上に受容されている。
図3図3は、図1のエアロゾル発生装置の断面図である。
図4図4は、図1のエアロゾル発生システムの断面図であり、カートリッジがエアロゾル発生装置上に受容されている。
図5図5は、本発明の第二の実施形態によるエアロゾル発生システムの斜視図である。
図6図6は、本発明の第三の実施形態によるエアロゾル発生システムの斜視図である。
図7図7は、本発明の第四の実施形態によるエアロゾル発生システムの斜視図である。
図8図8は、図7のエアロゾル発生装置の断面図である。
図9図9は、図7のエアロゾル発生システムの断面図であり、カートリッジがエアロゾル発生装置上に受容されている。
図10図10は、本発明の第五の実施形態によるカートリッジの斜視図である。
図11図11は、本発明の第六の実施形態によるカートリッジの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0070】
図1および2は、本発明の第一の実施形態によるエアロゾル発生システム10の斜視図を示す。エアロゾル発生システム10は、電源セクション14および気化器セクション16を備えるエアロゾル発生装置12を備える。電源セクション14は、エアロゾル発生装置12を起動するためのボタン15を備える。
【0071】
電源セクション14は、エアロゾル発生システムの第一の端21を画定する第一の端20と第二の端22とを備える。気化器セクション16は、電源セクション14の第二の端22に取り外し可能なように取り付けるよう構成された第一の端24と、エアロゾル発生システム10の第二の端27を画定する第二の端26とを備える。電源セクション14の第二の端22の直径は、電源セクション14の第二の端22の一部分がフランジ28を形成するように、気化器セクション16の第一の端24の直径よりも大きい。
【0072】
エアロゾル発生システム10はさらに、エアロゾル発生装置12の外表面30上に受容されるように構成されたカートリッジ18を備える。特に、カートリッジ18は、環状の形状を有し、図2に示す通り、カートリッジ18の端がフランジ28に当接するまで、気化器セクション16の外表面32をスライドするように構成されたスリーブを形成する。
【0073】
図3は、エアロゾル発生装置12の断面図である。電源セクション14は、空気を電源セクション14の中へと入れるための装置空気吸込み口46、コントローラ48、および電源50を画定する。装置空気吸込み口46は、フランジ28上に位置付けられる。
【0074】
気化器セクション16は、電源セクション14から空気を受容するための気化器空気吸込み口52、気化器空気吸込み口52とその上流端で流体連通する気流通路54、および気流通路54の下流端と流体連通する装置空気出口56を備える。
【0075】
気化器セクション16はさらに、気流通路54の外側に位置付けられた環状の多孔性担体材料60の中へと収着された液体エアロゾル形成基体58を備える液体貯蔵セクション57を備える。液体移動要素62は、多孔性担体材料60と接触して位置付けられた第一の端および第二の端と、気流通路54の中に位置付けられた中央部分とを備える。液体エアロゾル形成基体58は、毛細管芯に沿った毛細管作用によって、多孔性担体材料60から毛細管芯の中央部分に吸い出される。
【0076】
気化器セクション16はまた、毛細管芯の中央部分の周囲に巻かれた抵抗加熱コイルを備える第一の電気ヒーター64を備える。エアロゾル発生システム10の作動中、コントローラ48は、電源50から第一の電気ヒーター64への電気エネルギーの供給を制御して、毛細管芯の中央部分からの液体エアロゾル形成基体58を加熱および気化する。
【0077】
図4に示す通り、カートリッジ18がエアロゾル発生装置12上に受容される時、カートリッジ18はフランジ28に当接し、装置空気吸込み口46の上にある。カートリッジ18は、使用中に、空気がカートリッジ18を通して装置空気吸込み口46内に流れうるように、多孔性ラッパー44に包まれるカートリッジエアロゾル形成基体42を備える。
【0078】
エアロゾル発生システム10の動作中、空気はカートリッジ18を通してエアロゾル発生システム10内に引き出され、ここでカートリッジエアロゾル形成基体42からの揮発性化合物が気流に混入される。気流は、装置空気吸込み口46を通り、気化器空気吸込み口52をって気流通路54の中へと流れ、ここで気化された液体エアロゾル形成基体58が気流内に混入される。その後、気流は、装置空気出口56を通ってエアロゾルシステム10の外に流れて、気化された液体エアロゾル形成基体58および揮発性化合物をカートリッジエアロゾル形成基体42からユーザーに送達する。
【0079】
図5は、本発明の第二の実施形態によるエアロゾル発生システム100を示す。エアロゾル発生システム100は、図1~4に示されたエアロゾル発生システム10と実質的に類似していて、同様の部分を指定するために同様の参照符号が使用されている。
【0080】
エアロゾル発生システム100は、エアロゾル発生装置12の気化器セクション16の外表面32に第二の電気ヒーター164が付加されることのみが異なる。第二の電気ヒーター164は、複数の個別の柔軟なフィルムヒーター165を備える。使用中、カートリッジ18は第二の電気ヒーター164の上にあり、コントローラは電源から第二の電気ヒーター164への電気エネルギーの供給を制御してカートリッジ18を加熱する。カートリッジ18を加熱することは、有利なことに、カートリッジエアロゾル形成基体からの揮発性化合物の放出を容易にする。
【0081】
図6は、本発明の第三の実施形態によるエアロゾル発生システム200を示す。エアロゾル発生システム200は、図1~5に示されたエアロゾル発生システム10および100と実質的に類似していて、同様の部分を指定するために同様の参照符号が使用されている。
【0082】
エアロゾル発生システム200は、取り外し可能なカバー201が付加されることのみが異なる。取り外し可能なカバー201は、気化器セクション16およびカートリッジ18にスライドして、エアロゾル発生システム200の使用中にカートリッジ18を覆うように構成される。取り外し可能なカバー201の上流端203は、取り外し可能なカバー201がエアロゾル発生装置12上に受容される時に、フランジ28に当接する。取り外し可能なカバー201の下流端205は閉じており、装置空気出口56の上にあるように構成されたカバー空気出口207を備える。使用中に、取り外し可能なカバー201は、締まり嵌めによってエアロゾル発生装置12上に保持される。
【0083】
図7~9は、本発明の第四の実施形態によるエアロゾル発生システム300を示す。エアロゾル発生システム300は、図1~4に示されたエアロゾル発生システム10と類似していて、同様の部分を指定するために同様の参照符号が使用されている。
【0084】
エアロゾル発生システム300は、電源セクション314を有するエアロゾル発生装置312と、ねじ接続によって互いに取り外し可能なように取り付けられるよう構成された気化器セクション316とを備える。電源セクション314は、気化器セクション316上のメスねじコネクターに取り付けられるように構成されたオスねじコネクター315を備える。エアロゾル発生システム300は、オスねじコネクター315がメスねじコネクターに完全に挿入された時、電源セクション314の第二の端22が気化器セクション316の第一の端24から間隙を介してその間に装置空気吸込み口46を画定するように構成される。
【0085】
エアロゾル発生システム300は、環状のリングの形態のカートリッジ318を備える。カートリッジ318は、オスねじコネクター315上に受容され、カートリッジ318が装置空気吸込み口46の上にあるように、電源セクション314の第二の端22と気化器セクション316の第一の端24との間に挟まれるように構成される。
【0086】
気化器セクション316はさらに、気化器セクションの第二の端にマウスピース311を備え、マウスピース311は装置空気出口と流体連通するマウスピース空気出口313を備える。
【0087】
エアロゾル発生システム300の動作は、図1~4に図示されるエアロゾル発生システム10の動作と実質的に同一である。使用中、空気はカートリッジ318を通してエアロゾル発生システム300内に引き出され、ここでカートリッジエアロゾル形成基体342からの揮発性化合物が気流内に混入される。気流は、装置空気吸込み口46を通り、気化器空気吸込み口52を通して気流通路54の中へと流れ、ここで気化された液体エアロゾル形成基体58が気流内に混入される。その後、気流は、装置空気出口56およびマウスピース空気出口313を通ってエアロゾル発生システム300の外に流れて、気化された液体エアロゾル形成基体58および揮発性化合物をカートリッジエアロゾル形成基体342からユーザーに送達する。
【0088】
図10は、本発明の第五の実施形態によるカートリッジ418を示す。カートリッジ418は、カートリッジ418がカートリッジ418とエアロゾル発生装置との係合および係合解除を容易にしうる分割リング形状を有することを除いて、図7~9に示すカートリッジ318と実質的に同一である。カートリッジ418は、図7~9に示すエアロゾル発生装置312とともに使用されうる。
【0089】
図11は、本発明の第六の実施形態によるカートリッジ518を示す。カートリッジ518は、カートリッジ518がカートリッジ518とエアロゾル発生装置との係合および係合解除を容易にしうるC字形状を有することを除いて、図7~9に示すカートリッジ318と実質的に同一である。カートリッジ518は、図7~9に示すエアロゾル発生装置312とともに使用されうる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11