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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-09
(45)【発行日】2022-08-18
(54)【発明の名称】グラフィカル・インディケータ
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/32 20060101AFI20220810BHJP
【FI】
H04N1/32 144
【請求項の数】 7
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021035025
(22)【出願日】2021-03-05
(65)【公開番号】P2021150958
(43)【公開日】2021-09-27
【審査請求日】2021-04-12
(31)【優先権主張番号】109108331
(32)【優先日】2020-03-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】502343182
【氏名又は名称】松翰科技股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100173565
【弁理士】
【氏名又は名称】末松 亮太
(72)【発明者】
【氏名】チェン-フー・イェ
(72)【発明者】
【氏名】イー-シュアン・チェン
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-288756(JP,A)
【文献】特開2004-166177(JP,A)
【文献】特開2007-280162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/32 - 1/36
1/42 - 1/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフィカル・インディケータであって、
複数のブロックであって、前記ブロックが、寸法がM×Nのインディケータ行列を形成し、MおよびNが、それぞれ、3よりも大きい正の整数である、複数のブロックを備え、
前記ブロックが、
N個の第1ヘッダ・ブロックと(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックとを含む複数のヘッダ・ブロックと、
複数のコンテンツ・ブロックであって、前記コンテンツ・ブロックの各々がデータ・マイクロ・グラフィックを有し、前記コンテンツ・ブロックが、ドット・パターン・コードを記録するために使用される、複数のコンテンツ・ブロックと、
を含み、
前記N個の第1ヘッダ・ブロックが前記インディケータ行列の第1行に配置され、
前記(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックの各々が、前記インディケータ行列の前記第1行以外の(M-1)行にわたり配置され、前記コンテンツ・ブロックが前記(M-1)行にわたり配置され、
前記N個の第1ヘッダ・ブロックの各々が、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有し、
前記(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックにおける1つ以上の目標第2ヘッダ・ブロックが、前記ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さず、前記(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックにおける前記1つ以上の目標第2ヘッダ・ブロック以外の複数の剰余第2ヘッダ・ブロックの各々が、前記ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有し、
前記N個の第1ヘッダ・ブロックが、直線形式で第1ヘッダ領域に配置され、前記(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックが、直線形式で第2ヘッダ領域に配置され、
前記第1ヘッダ領域における第1接続端が、前記第2ヘッダ領域の第2接続端に隣接し、
前記(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックにおける前記第2ヘッダ領域の2つの端部に位置する2つの端部第2ヘッダ・ブロックが、
前記剰余第2ヘッダ・ブロックの内の1つと、前記1つ以上の目標第2ヘッダ・ブロックの内の1つとを含み、前記1つ以上の目標第2ヘッダ・ブロックの内の前記1つが、前記第1ヘッダ領域に隣接する、または
前記剰余第2ヘッダ・ブロックの内の2つを含む、グラフィカル・インディケータ。
【請求項2】
請求項1記載のグラフィカル・インディケータにおいて、前記コンテンツ・ブロックの各々が、V個の仮想領域を有し、Vが3以上の正の整数であり、
前記コンテンツ・ブロックの各々が二進数に対応するように、前記コンテンツ・ブロックの各々のデータ・マイクロ・グラフィックが、コンテンツ・ブロックの前記V個の仮想領域の内、当該データ・マイクロ・グラフィックが属する1つに選択的に設定される、グラフィカル・インディケータ。
【請求項3】
請求項記載のグラフィカル・インディケータにおいて、前記1つ以上の目標第2ヘッダ・ブロックの各々が、
第1型であって、当該第1型に属する目標第2ヘッダ・ブロックが空である、第1型、および
第2型であって、当該第2型に属する目標第2ヘッダ・ブロックが、W個の仮想領域を有し、Wが2以上の正の整数であり、前記第2型に属する目標第2ヘッダ・ブロックがヘッダ・データ値に対応するように、前記W個の仮想領域の内1つ以上に、それぞれ、ヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックが構成される、第2型、
の内の1つに属し、
前記ヘッダ・データ値が、補助ヘッダ情報および補助データ情報の内1つ以上を含む、グラフィカル・インディケータ。
【請求項4】
請求項記載のグラフィカル・インディケータにおいて、前記ヘッダ・マイクロ・グラフィックが、当該ヘッダ・マイクロ・グラフィックが属するブロック内に配置される、グラフィカル・インディケータ。
【請求項5】
請求項記載のグラフィカル・インディケータにおいて、前記2つの端部第2ヘッダ・ブロックの内1つが、前記第1ヘッダ領域の2つの端部に位置する2つの端部第1ヘッダ・ブロックの内1つに隣接する、グラフィカル・インディケータ。
【請求項6】
請求項記載のグラフィカル・インディケータにおいて、前記グラフィカル・インディケータのヘッダ・マイクロ・グラフィックの総数が、(M+N-1)未満であり、前記コンテンツ・ブロックの総数が、{M*N-(M+N-1)}に等しい、グラフィカル・インディケータ。
【請求項7】
グラフィカル・インディケータであって、
複数のブロックであって、前記ブロックが、寸法がM×Nのインディケータ行列を形成し、MおよびNが、それぞれ、3よりも大きい正の整数である、複数のブロックを備え、
前記ブロックが、
N個の第1ヘッダ・ブロックと、(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックとを含む、複数のヘッダ・ブロックと、
複数のコンテンツ・ブロックであって、前記コンテンツ・ブロックの各々が、データ・マイクロ・グラフィックを有し、前記コンテンツ・ブロックが、ドット・パターン・コードを記録するために使用される、複数のコンテンツ・ブロックと、
を含み、
前記N個の第1ヘッダ・ブロックが、前記インディケータ行列の第1行に配置され、
前記(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックが、前記インディケータ行列の第1行以外の(M-1)行にわたり配置され、前記コンテンツ・ブロックが、前記(M-1)行にわたり配置され、
前記N個の第1ヘッダ・ブロックの各々が、第1ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有し、N個の第1ヘッダ・マイクロ・グラフィックの各々が、当該第1ヘッダ・マイクロ・グラフィックが属する第1ヘッダ・ブロックの第1縁に配置され、
前記(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックにおける1つ以上の目標第2ヘッダ・ブロックが、前記第1ヘッダ・マイクロ・グラフィックおよび第2ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さず、前記(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックにおける前記1つ以上の目標第2ヘッダ・ブロック以外の複数の剰余第2ヘッダ・ブロックの各々が、前記第2ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有し、前記第2ヘッダ・マイクロ・グラフィックの各々が、当該第2ヘッダ・マイクロ・グラフィックが属する剰余第2ヘッダ・ブロックの第2縁に配置され、
前記コンテンツ・ブロックの各々の前記データ・マイクロ・グラフィックが、当該データ・マイクロ・グラフィックが属するコンテンツ・ブロックのコンテンツ構成領域内に配置され、前記コンテンツ・ブロックにおける前記コンテンツ構成領域の位置が、前記第1縁および前記第2縁にしたがって予め決められる、グラフィカル・インディケータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本発明は、パターン/画像認識を通じて読まれるように構成されたグラフィカル・インディケータに関し、グラフィカル・インディケータはインディケータ・データに対応する。
【従来技術】
【0002】
[0002] 印刷技術および電子技術の発展と共に、可視テキスト情報または画像情報においてグラフィカル・インディケータを隠す技法も、日常生活において広く使用されるようになった。図1は、先行技術にしたがって描かれたグラフィカル・インディケータおよび主情報の共存を示す模式図である。図1に示すように、複数の隣接するグラフィカル・インディケータ102が、物体面100上に形成されている。各グラフィカル・インディケータは複数のマイクロ・グラフィクで構成され(これらをグラフィカル・マイクロユニットとも呼ぶ)、マイクロ・グラフィクは非常に小さいので、これらは人間の目には視覚的に無視されるか、または背景色として解釈され易い(人間の目によって認識するのは容易でない)。グラフィカル・インディケータおよび主情報104(例えば、図1におけるテキスト・パターン「APPLE」)は、印刷のような方法によって、紙面等のような物体面100上に一緒に形成される。グラフィカル・インディケータ102は、人の目による主情報104の受け入れには影響を及ぼすことなく、主情報と共存するインディケータ・データとして見なすことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[0003] したがって、フレームワーク(framework)を改善するためには、グラフィカル・インディケータ上で実行される画像認識処理(operation)の認識率を高めるグラフィカル・インディケータは、当業者にとって開発目的の1つとなる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[0004] 本発明は、画像認識プロセスにおいてグラフィカル・インディケータの認識率を高めるグラフィカル・インディケータを対象とする。
【0005】
[0005] 本発明の実施形態は、複数のブロックを含むグラフィカル・インディケータを提供する。ブロックは寸法がM×Nのインディケータ行列を形成し、MおよびNは、それぞれ、3よりも大きい正の整数であり、ブロックは、複数のヘッダ・ブロックと、複数のコンテンツ・ブロックとを含む。ヘッダ・ブロックは、N個の第1ヘッダ・ブロックと、(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックとを含む。コンテンツ・ブロックの各々は、データ・マイクロ・グラフィックを有し、コンテンツ・ブロックは、ドット・パターン・コードを記録するために使用される。N個の第1ヘッダ・ブロックは、インディケータ行列の第1行に配置される。(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックは、それぞれ、インディケータ行列の第1行以外の(M-1)行にわたり配置される。コンテンツ・ブロックは、(M-1)行にわたり配置される。N個の第1ヘッダ・ブロックの各々は、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する。更に、(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックにおける1つまたは複数の目標第2ヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さず、(M-1)個の第2ヘッダ・ブロックにおけるこの1つまたは複数の目標第2ヘッダ・ブロック以外の、複数の剰余第2ヘッダ・ブロックの各々は、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する。
【0006】
[0006] 本発明の実施形態は、複数のブロックを含むグラフィカル・インディケータを提供する。ブロックは、寸法がM×Nのインディケータ行列を形成し、MおよびNは、それぞれ、3よりも大きい正の整数であり、ブロックは、複数のヘッダ・ブロックと、複数のコンテンツ・ブロックとを含む。ヘッダ・ブロックは、M個の第1ヘッダ・ブロックと、(N-1)個の第2ヘッダ・ブロックとを含む。コンテンツ・ブロックの各々は、データ・マイクロ・グラフィックを有し、コンテンツ・ブロックはドット・パターン・コードを記録するために使用される。M個の第1ヘッダ・ブロックは、インディケータ行列の第1列に配置され、(N-1)個の第2ヘッダ・ブロックは、それぞれ、インディケータ行列の第1列以外の(N-1)行にわたり配置され、コンテンツ・ブロックは(N-1)行にわたり配置される。M個の第1ヘッダ・ブロックの各々は、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する。(N-1)個の第2ヘッダ・ブロックにおける1つまたは複数の目標第2ヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さず、(N-1)個の第2ヘッダ・ブロックにおけるこの1つまたは複数の目標第2ヘッダ・ブロック以外の、複数の剰余第2ヘッダ・ブロックの各々は、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する。
【0007】
[0007] 以上の説明に基づくと、本発明によって提供されるグラフィカル・インディケータは、インディケータ行列を形成する複数のヘッダ・ブロックと複数のコンテンツ・ブロックとを含み、複数のヘッダ・マイクロ・グラフィックおよび複数のデータ・マイクロ・グラフィックは、それぞれ、ヘッダ・ブロックおよびコンテンツ・ブロックに配置され、ヘッダ・ブロックは、更に、目標ヘッダ・ブロックと、目標ヘッダ・ブロックとは異なる剰余ヘッダ・ブロックとに分割され、ヘッダ・ブロックおよびコンテンツ・ブロック間の相違を強調し(strengthen)、グラフィカル・インディケータの認識能力を高める。このように、前述の具体的な構成によって、本発明によって提供されるグラフィカル・インディケータは、グラフィカル・インディケータを電子デバイスによって取り込み、対応する画像認識処理を実行するときの認識率を高め、グラフィカル・インディケータによって記録されたドット・パターン・コードを精度高く認識し、電子デバイスによって実行される画像認識処理の効率を高める。
【0008】
[0008] 添付図面は、本発明の更に深い理解を得るために含められ、本明細書に組み込まれその一部を形成する。図面は、本発明の実施形態を例示し、説明と共に、本発明の原理を説明する役割を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、先行技術にしたがって描かれたグラフィカル・インディケータおよび主情報の共存を例示する模式図である。
図2図2は、本発明の実施形態による電子デバイスのブロック模式図である。
図3図3は、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図4A図4Aは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図4B図4Bは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図5A図5Aは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図5B図5Bは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図6A図6Aは、本発明の実施形態によるコンテンツ・ブロックの模式図である。
図6B図6Bは、本発明の実施形態によるコンテンツ・ブロックの模式図である。
図6C図6Cは、本発明の実施形態によるコンテンツ・ブロックの模式図である。
図7A図7Aは、本発明の実施形態による目標ヘッダ・ブロックの模式図である。
図7B図7Bは、本発明の実施形態による目標ヘッダ・ブロックの模式図である。
図8A図8Aは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図8B図8Bは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図9A図9Aは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図9B図9Bは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図10A図10Aは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図10B図10Bは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
図11図11は、本発明の実施形態による複数の隣接するグラフィカル・インディケータの模式図である。
図12図12は、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0009] 具体的には、図2を参照すると、実施形態において、電子デバイス200は、プロセッサ210、記憶デバイス220、入力/出力デバイス240、および画像スキャン/キャプチャ・デバイス250を含む。
【0011】
[0010] 他の実施形態では、電子デバイス200は、更に、ワイヤレス通信回路ユニット230も含む。他の実施形態では、プロセッサ210は、ワイヤレス通信回路ユニット230に、他の電子デバイスとの接続を確立するように、またはネットワーク接続を確立するように命令することができる。プロセッサ210は、この接続またはネットワーク接続を使用することによって、記憶デバイス220に格納されているデータを更新することができる。
【0012】
[0011] 更に他の実施形態では、電子デバイス200は、プロセッサ210、記憶デバイス220、ワイヤレス通信回路ユニット230、および画像スキャン/キャプチャ・デバイス250を含む。プロセッサ210は、ワイヤレス通信回路ユニット230に、出力デバイスとのワイヤレス接続を確立し、この出力デバイスを通じてデータを出力するように(例えば、マルチメディア・コンテンツを再生するため)命令することができる。
【0013】
[0012] この実施形態では、プロセッサ210は、計算機能を有するハードウェアである。プロセッサ210は、1つまたは複数のプログラム・コードを実行し、電子デバイス200の動作全体を管理するために使用される。この実施形態では、プロセッサ210は、たとえば、1つまたは複数のコアを有する中央処理ユニット(CPU)、プログラマブル・マイクロプロセッサ、ディジタル信号プロセッサ(DSP)、プログラマブル・コントローラ、特定用途集積回路(ASIC)、プログラマブル・ロジック・デバイス(PLD)、または他の同様のデバイスである。
【0014】
[0013] 記憶デバイス220は、プロセッサ210の命令によって、長期にわたって格納する必要があるデータを記録するために使用される。例えば、記憶デバイス220は、電子デバイス200を管理するために使用されるファームウェアまたはソフトウェア、および複数のデータベース(例えば、ドット・パターン・コード・データベース、マルチメディア・データベース)を記録する。ドット・パターン・コード・データベースは、複数のドット・パターン・コードに対応するデータを格納するために使用される。マルチメディア・データベースは、複数のマルチメディア・コンテンツを格納するために使用され、マルチメディア・コンテンツは、ビデオ・データ、音声メッセージ、静止画像、および動画(dynamic image)、またはこれらの組み合わせの内の1つを含む。尚、一実施形態では、インターネット上のクラウド・サーバにも複数のデータベースを格納できることは注記してしかるべきである。
【0015】
[0014] 記憶デバイス220は、不揮発性メモリ・モジュール(例えば、NANDフラッシュ・メモリ・モジュール)で構成された任意の種類の記憶回路モジュールでもよい。実施形態では、記憶デバイス220は、例えば、メモリ・カード・スロットを有する記憶回路モジュールであり、このメモリ・カード・スロットのメモリ・カードに格納されているデータにアクセスすることができる。
【0016】
[0015] ワイヤレス通信回路ユニット230は、ワイヤレス通信によってデータを送信または受信するために使用される。例えば、ワイヤレス通信回路ユニット230は、ワイヤレス通信回路モジュール(図示せず)を有することができ、ワイヤレス・フィデリティ(WiFi)システム、第五世代ワイヤレス通信技術(5G)、Bluetooth通信技術、またはこれらの組み合わせの内1つをサポートするために、このワイヤレス通信回路モジュールが使用されるが、本発明はこれらに限定されるのではない。尚、実施形態では、通信回路ユニット230がインターネットへのネットワーク接続も確立し、該当するデータをアップロード/ダウンロードする、または対応する命令を送信/受信する、または電子デバイスのソフトウェア/ファームウェアを更新することも可能であることは注記してしかるべきである。
【0017】
[0016] 入力/出力デバイス240は、入力デバイスと出力デバイスとを含む。入力デバイスは、入力命令を生成する入力動作を受けるために使用され、出力デバイスは、マルチメディア・コンテンツを出力するために使用される。入力デバイスは、例えば、種々の形態の物理ボタン、マイクロフォン(音声命令を受けるために使用される)、またはタッチ・スクリーンである。出力デバイスは、スピーカ、画面(またはタッチ・スクリーン)、および/またはユニバーサル・シリアル・バス(USB)のような送信インターフェースを含むことができる。
【0018】
[0017] 画像スキャン/キャプチャ・デバイス250は、少なくとも1つの光源(例えば、LED)と、画像検知エレメントとを含み、画像検知エレメントは、例えば、電荷結合デバイス(CCD)または相補金属酸化物半導体(CMOS)画像センサでもよい。光源は、画像スキャン/キャプチャ・デバイス250によって指し示された表面を照明するために使用される。例えば、画像スキャン/キャプチャ・デバイス250を電子デバイス200のケーシングの表面上に設置することができる。画像スキャン/キャプチャ・デバイス250は、光源を使用して、画像スキャン/キャプチャ・デバイス250によって指し示された物体の表面100を照明し、物体表面100上に印刷されている主情報および複数のグラフィカル・インディケータを示して、画像スキャン/キャプチャ・デバイス250が、示された主情報およびグラフィカル・インディケータ上で画像キャプチャ動作を実行し、対応する画像を取得することができるようにする。物体の表面は、例えば、ウッド・チップ、紙、プラスチック製の布、金属シート等のような、テキスト、画像等を含む主情報を印刷することができる物理的要素である。画像スキャン/キャプチャ・デバイスは、物体表面上に印刷されている画像をキャプチャすることができる。
【0019】
[0018] 次いで、プロセッサ210は、画像からのグラフィカル・インディケータ102のディジタル・データ(例えば、ドット・パターン・コード)を認識する。プロセッサ210は、ディジタル・データに対してデコード処理(operation)を実行し、ディジタル・データに対応するデコード情報(decoded information)を入手することができる。次いで、プロセッサ210は、デコード情報にしたがって、マルチメディア・コンテンツ(例えば、ビデオ、画像、またはオーディオ)、または所定の形態のデコード情報に対応する作業/動作命令を出力するように、出力デバイスに命令することができる。マルチメディア・コンテンツは、予め記憶デバイスに格納しておいてもよい。このように、人間の目では容易に認識できない複数のグラフィカル・インディケータ102を(書籍の1ページのような)物体表面上に印刷することによって、書籍の1ページのような、共通に使用される物体表面がドット・パターン・コードを付加的に記録することができるので、電子デバイス200は、書籍の1ページのような物体表面をキャプチャすることによって得られた画像上で画像認識処理(operation)を実行し、画像内にあるドット・パターン・コードを入手し、次いで、ドット・パターン・コードに対応するデコード情報にしたがって、デコード情報に対応するマルチメディア・コンテンツを記憶デバイス220から読み出し、マルチメディア・コンテンツを出力することができる。デコード情報は、出力すべきマルチメディア・コンテンツの識別コード/ファイル名を示すために使用される。画像スキャン/キャプチャ・デバイス250がキャプチャ画像においてドット・パターン・コードを識別する方法は、本発明の主要な技術内容ではないので、その詳細については繰り返さない。
【0020】
[0019] 図3は、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図3を参照すると、グラフィカル・インディケータ300は、複数のブロック(例えば、ブロック311(1)~311(4)、312(1)~312(3)、321(1)~321(9))を含む。図3において複数の格子として示すが、グラフィカル・インディケータ300のブロックは仮想である。これが意味するのは、グラフィカル・インディケータは、これらの格子の格子線を印刷することによって実装されるのではないということである。この実施形態では、ブロックの配列および相対的位置関係は、構成されるヘッダ・マイクロ・グラフィクス、データ・マイクロ・グラフィクス、または/およびヘッダ・データ・マイクロ・グラフィクスの位置を示すために使用される。加えて、ヘッダ・マイクロ・グラフィクス、データ・マイクロ・グラフィクス、およびヘッダ・データ・マイクロ・グラフィクスは、物体表面上に実際に印刷された小さい画像である。
【0021】
[0020] これら複数のブロックは、寸法がM×Nのインデックス行列を構成し、これら複数のブロックは、複数のヘッダ・ブロック(例えば、ブロック311(1)~311(4)およびブロック312(1)~312(3))と、複数のコンテンツ・ブロック(例えば、ブロック321(1)~321(9))とを含み、ここでMおよびNは、それぞれ、3よりも大きい正の整数である。
【0022】
[0021] ヘッダ・ブロックは、N個の第1ヘッダ・ブロック311(1)~311(4)と、(M-1)個の第2ヘッダ・ブロック312(1)~312(3)とを含む。コンテンツ・ブロック321(1)~321(9)は、ドット・パターン・コードを記録するために使用される。
【0023】
[0022] 例えば、図3に示すように、MはNに等しく、MおよびNの双方は4に等しい。4つの第1ヘッダ・ブロック311(1)~311(4)は、インディケータ行列の第1行(上から下に向かう行の内最初の行)に配置される。3つ(4-1=3)の第2ヘッダ・ブロック312(1)~312(3)は、それぞれ、インディケータ行列の第1行以外の3つ(例えば、4-1)の行に配置され、コンテンツ・ブロック321(1)~321(9)は、(M-1)行にわたり配置される。また、インディケータ行列の第1行以外の3つ(例えば、4-1)の行を、アレイ領域と呼んでもよい。加えて、グラフィカル・インディケータのヘッダ・マイクロ・グラフィックの総数は(M+N-1)よりも少なく、コンテンツ・ブロックの総数は[M*N-(M+N-1)]に等しい。
【0024】
[0023] 詳細には、図3の例では、第2ヘッダ・ブロックは、それぞれ、アレイ領域の各行の第1列に配置される。アレイ領域の各行においてヘッダ・ブロックが構成されない他の列には、コンテンツ・ブロック321(1)~321(9)が構成される。コンテンツ・ブロック321(1)~321(9)は、コンテンツ領域CR1を構成することができる。
【0025】
[0024] 第1ヘッダ・ブロックは、直線形式で第1ヘッダ領域HR1を構成することができ、第2ヘッダ・ブロックは、直線形式で第2ヘッダ領域HR2を構成することができる。尚、図3に示すように、第1ヘッダ領域HR1の第1接続端(connection end)(例えば、第1ヘッダ・ブロック311(1))は、第2ヘッダ領域HR2の第2接続端(例えば、第2ヘッダ・ブロック312(1))に隣接し、第1ヘッダ領域HR1は第2ヘッダ領域HR2に対して垂直であり、第2ヘッダ領域HR2の第2ヘッダ・ブロックの全て(例えば、312(1)~312(3))は、インディケータ行列の複数の列における第1ヘッダ領域HR1の第1接続端に対応する列(例えば、第1列)に属することは注記してしかるべきである。この実施形態では、第1ヘッダ領域HR1および第2ヘッダ領域HR2以外のグラフィカル・インディケータ300の他の部分を、コンテンツ領域CR1として定めることができる。
【0026】
[0025] 以上の実施形態では、第2ヘッダ・ブロックは、直線形式にしたがって、第1ヘッダ領域HR1に接続された/隣接する第2ヘッダ領域HR2を構成することができ、第1ヘッダ領域HR1は第2ヘッダ領域HR2に対して垂直であるが、本発明はこれに限定されるのではない。例えば、他の実施形態では、第2ヘッダ・ブロックが、直線形式以外の形式で、第2ヘッダ領域HR2を構成してもよく、および/または第2ヘッダ領域HR2が第1ヘッダ領域HR1に対して垂直でなくてもよい。
【0027】
[0026] 図4Aは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図4Aを参照すると、グラフィカル・インディケータ400は、5×4のインディケータ・アレイである。ヘッダ・ブロックは、第1ヘッダ・ブロック411(1)~411(4)と、第2ヘッダ・ブロック412(1)~412(4)とを含む。
【0028】
[0027] この実施形態では、第1ヘッダ・ブロック411(1)~411(4)は直線形式で第1ヘッダ領域HR1を構成することができ、第2ヘッダ・ブロック412(1)~412(4)は、直線形式で第2ヘッダ領域HR2を構成することができる。この実施形態では、第1ヘッダ領域HR1および第2ヘッダ領域HR2以外のグラフィカル・インディケータ400の他の部分を、コンテンツ領域CR1およびCR2として設定することができ、コンテンツ領域CR1はコンテンツ・ブロック421(1)~421(6)を含み、コンテンツ領域CR2はコンテンツ・ブロック422(1)~422(6)を含む。第2ヘッダ領域HR2の第2接続端(例えば、第2ヘッダ・ブロック412(1))は、第1ヘッダ領域HR1の第1接続端(例えば、第1ヘッダ・ブロック411(4))に隣接する。グラフィカル・インディケータ400の内、第1ヘッダ領域HR1でない部分は、アレイ領域MR1と呼んでもよい。尚、この実施形態では、第2ヘッダ領域HR2の第2ヘッダ・ブロック(例えば、412(1)~412(4))の全てが、インディケータ行列の複数の列における第1ヘッダ領域HR1の第1接続端に対応する列(例えば、第4列)に属する訳ではないことは注記してしかるべきである。例えば、第2ヘッダ領域HR2の第2ヘッダ・ブロック412(1)~412(4)では、1つの第2ヘッダ・ブロック412(1)だけが、第1接続端411(4)に対応する列に属し、他の第2ヘッダ・ブロック412(2)、412(3)、および412(4)は、それぞれ、他の第1ヘッダ・ブロック411(3)、411(2)、411(1)に対応する複数の列(例えば、第3列、第2列、および第1列)に属する。加えて、第1ヘッダ領域HR1および第2ヘッダ領域HR2の配列パターン全体は、数字の7のようになり、第2ヘッダ領域HR2は、アレイ領域MR1の対角線上に配置される。
【0029】
[0028] 尚、第2ヘッダ領域HR2において第2接続端412(1)の後ろに配置された他の第2ヘッダ・ブロック412(2)~412(4)、および対応する第1ヘッダ・ブロック411(3)、411(2)、および411(1)は、それぞれ、それらの間に1つ以上のコンテンツ・ブロックを有し、第1ヘッダ・ブロックと第2ヘッダ・ブロックとの間にあり同じ列に属する1つ以上のコンテンツ・ブロックの総数は、第2接続端の後ろに配置された第2ヘッダ・ブロックの順序にしたがって増加することは注記してしかるべきである。例えば、第2ヘッダ・ブロック412(2)は、第2接続端412(1)の後ろに配置された「1番目」の第2ヘッダ・ブロックであり、第2ヘッダ・ブロック412(2)と対応する第1ヘッダ・ブロック411(3)との間にあるコンテンツ・ブロックの総数は「1」である。第2ヘッダ・ブロック412(3)は、第2接続端412(1)の後ろに配置された「2番目」の第2ヘッダ・ブロックであり、第2ヘッダ・ブロック412(3)と対応する第1ヘッダ・ブロック411(2)との間にあるコンテンツ・ブロックの総数は「2」である。第2ヘッダ・ブロック412(4)は、第2接続端412(1)の後ろに配置された「3番目」の第2ヘッダ・ブロックであり、第2ヘッダ・ブロック412(4)と対応する第1ヘッダ・ブロック411(1)との間にあるコンテンツ・ブロックの総数は「3」である。
【0030】
[0029] 図4Bは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図4Bを参照すると、グラフィカル・インディケータ410は、4×4のインディケータ・アレイである。ヘッダ・ブロックは、第1ヘッダ・ブロック431(1)~431(4)と、第2ヘッダ・ブロック432(1)~432(3)とを含む。
【0031】
[0030] この実施形態では、第1ヘッダ・ブロック431(1)から431(4)は、直線形式で第1ヘッダ領域HR1を構成することができ、第2ヘッダ・ブロック432(1)~432(3)は、直線形式で第2ヘッダ領域HR2を構成することができる。この実施形態では、第1ヘッダ領域HR1および第2ヘッダ領域HR2以外のグラフィカル・インディケータ410の他の部分は、コンテンツ領域CR1およびCR2として設定することができ、コンテンツ領域CR1は、コンテンツ・ブロック441(1)~441(6)を含み、コンテンツ領域CR2はコンテンツ・ブロック442(1)~442(3)を含む。第2ヘッダ領域HR2の第2接続端432(1)は、第1ヘッダ領域HR1の第1接続端431(4)に隣接する。第1ヘッダ領域HR1でないグラフィカル・インディケータ410の部分を、アレイ領域MR1と呼んでもよい。尚、第1ヘッダ領域HR1および第2ヘッダ領域HR2の全体的な配列パターンは数字の7の字のようになり、第2ヘッダ領域HR2の第2ヘッダ・ブロック(例えば、432(1)~432(3))の全てが、アレイ領域の複数の列における第1ヘッダ領域HR1の第1接続端に対応する列(例えば、第4列)に属する訳ではなく、第2ヘッダ領域HR2の第2ヘッダ・ブロック432(1)~432(3)では、1つの第2ヘッダ・ブロック432(1)だけが、第1接続端431(4)に対応する列に属し、他の第2ヘッダ・ブロック432(2)、432(3)は、それぞれ、他の第1ヘッダ・ブロック431(3)、431(2)に対応する複数の列(例えば、第3列、第2列)に属することは注記してしかるべきである。
【0032】
[0031] 図4Aの例と同様に、第2ヘッダ領域HR2において第2接続端432(1)の後ろに配置された他の第2ヘッダ・ブロック432(2)、432(3)、および対応する第1ヘッダ・ブロック431(3)、431(2)は、それぞれ、それらの間に1つ以上のコンテンツ・ブロックを有し、第1ヘッダ・ブロックと第2ヘッダ・ブロックとの間にあり同じ列に属する1つ以上のコンテンツ・ブロックの総数は、第2接続端の後ろに配置された第2ヘッダ・ブロックの順序にしたがって増加する。例えば、第2ヘッダ・ブロック432(2)は、第2接続端432(1)の後ろに配置された「1番目」の第2ヘッダ・ブロックであり、第2ヘッダ・ブロック432(2)と対応する第1ヘッダ・ブロック431(3)との間にあるコンテンツ・ブロックの総数は「1」である。第2ヘッダ・ブロック432(3)は、第2接続端432(1)の後ろに配置された「2番目」の第2ヘッダ・ブロックであり、第2ヘッダ・ブロック432(3)と対応する第1ヘッダ・ブロック431(2)との間にあるコンテンツ・ブロックの総数は、「2」である。加えて、前述の実施形態では、グラフィカル・インディケータのインディケータ・アレイの各行は、少なくとも1つのヘッダ・ブロックを有する。尚、図3図4A、および図4Bにおける第1ヘッダ・ブロックの配列、および第2ヘッダ・ブロックの配列は、ほぼ夾角(included angle)を形成することを注記しておく。
【0033】
[0032] 図5Aは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図5Bは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図5Aを参照すると、この実施形態では、グラフィカル・インディケータ500は5×4のインディケータ・アレイである。グラフィカル・インディケータ500のヘッダ・ブロックは、複数の第1ヘッダ・ブロック511(1)~511(2)と、複数の第2ヘッダ・ブロック512(1)~512(4)とを含み、第1ヘッダ・ブロック511(1)~511(2)が直線形式で第1ヘッダ領域HR1を構成することができ、第2ヘッダ・ブロック512(1)~512(4)が直線形式で第2ヘッダ領域HR2を構成することができる。加えて、第1ヘッダ領域HR1および第2ヘッダ領域HR2の全体的な配列パターンは「y」の字のようになり、第2ヘッダ領域HR2は、アレイ領域MR1の対角線上に配置され、第1ヘッダ領域HR1の第1ヘッダ・ブロック511(2)(第1接続端とも呼ぶ)は、第2ヘッダ領域HR2の第2ヘッダ・ブロック512(2)(第2接続端とも呼ぶ)に接続される/隣接する。
【0034】
[0033] 尚、以上の実施形態において、第1または第2ヘッダ領域は直線形式であるが、本発明はこれに限定されるのではないことは注記してしかるべきである。例えば、図5Bを参照すると、グラフィカル・インディケータ510のインディケータ行列において、グラフィカル・インディケータ510のヘッダ・ブロックは、複数の第1ヘッダ・ブロック531(1)~531(2)と、複数の第2ヘッダ・ブロック532(1)~532(4)とを含み、第1ヘッダ・ブロック531(1)~531(2)が、直線形式で第1ヘッダ領域HR1を構成し、第2ヘッダ・ブロック532(1)~532(4)が、直線形式以外の形式で、第2ヘッダ領域HR2を構成する。
【0035】
[0034] この実施形態では、各グラフィカル・インディケータにおけるヘッダ領域HR1、HR2は、複数の隣接するグラフィカル・インディケータを区別し易くすることができる。各グラフィカル・インディケータを区別した後、各グラフィカル・インディケータのコンテンツ領域は、複数の構成されたデータ・マイクロ・グラフィックを通じて、ドット・パターン・コードに対応する複数の二進値を記録することができる。詳細には、図4を一例とすると、ヘッダ領域HR1およびHR2に含まれるヘッダ情報(ヘッダ情報は、ヘッダ領域HR1およびHR2内に構成されたヘッダ・マイクロ・グラフィックおよび/またはヘッダ・データ・マイクロ・グラフィクスを通じて得ることができる)は、プロセッサ210がグラフィカル・インディケータ400の位置を確認する(orientate)ための、重要な基準情報となる。
【0036】
[0035] 具体的には、図5Aおよび図5Bの例では、グラフィカル・インディケータ500のインディケータ行列に対応する複数のコンテンツ・ブロックは、第1ヘッダ領域HR1および第2ヘッダ領域HR2によって、3つのコンテンツ領域に分割されたものと見なすことができる。例えば、グラフィカル・インディケータ500の最上位にあるコンテンツ領域は、複数のコンテンツ・ブロック521(1)~521(4)を含み、グラフィカル・インディケータ500の左側にあるコンテンツ領域は、複数のコンテンツ・ブロック522(1)~522(4)を含み、グラフィカル・インディケータ500の右下にあるコンテンツ領域は、複数のコンテンツ・ブロック523(1)~523(6)を含む。尚、図4Aにおける5×4インディケータ行列では20ブロックの内の8つがヘッダ・ブロックとして設定されているのと比較すると、図5Aにおける5×4インディケータ行列では、20ブロックの内ヘッダ・ブロックとして設定されているのは6つのブロックだけなので、コンテンツ・ブロックの総数は増加していることは注記してしかるべきである。加えて、図5Aにおける複数のコンテンツ・ブロックの方がグラフィカル・インディケータ500において均等に分布されているので、各コンテンツ・ブロックと最も近いヘッダ・ブロックとの間の距離は、図5Aおよび図5Bにおけるヘッダ領域の設計のために、増加しないが、グラフィカル・インディケータ500および510のドット・パターン・コードの総数は増加する一方、グラフィカル・インディケータ500における認識度、およびコンテンツ・ブロックの認識効率は維持されるので、これによって、グラフィカル・インディケータ500、510によってそれぞれ伝えられるコンテンツの総量は増加する。
【0037】
[0036] 加えて、ヘッダ領域HR1およびHR2によって伝えられるヘッダ情報を増強(enhance)するためには、この実施形態では、グラフィカル・インディケータの第2ヘッダ領域における複数の第2ヘッダ・ブロックが、1つまたは複数の目標第2ヘッダ・ブロック(目標ヘッダ・ブロックとも呼ぶ)と、1つまたは複数の目標第2ヘッダ・ブロックとは異なる剰余第2ヘッダ・ブロック(剰余ヘッダ・ブロックとも呼ぶ)とを含むことは、注記してしかるべきである。このように、第2ヘッダ領域における目標ヘッダ・ブロックと剰余ヘッダ・ブロックとの間の相違が、更にヘッダ情報に追加され、ヘッダ情報の詳細を増強することができる。
【0038】
[0037] 更に具体的には、この実施形態では、第1ヘッダ領域における第1ヘッダ・ブロックの各々が、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する。加えて、第2ヘッダ領域における1つまたは複数の目標第2ヘッダ・ブロックはヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さず、複数の剰余ヘッダ・ブロックの各々がヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する。
【0039】
[0038] 図6Aは、本発明の実施形態によるコンテンツ・ブロックの模式図である。この実施形態では、異なる位置のデータ・マイクロ・グラフィックを使用して、対応する異なる値を示すことができるように、コンテンツ・ブロックに配置されるデータ・マイクロ・グラフィックは、コンテンツ・ブロックの異なる位置にある複数の仮想領域の内の1つに配置される。
【0040】
[0039] 更に具体的には、複数のコンテンツ・ブロックの各コンテンツ・ブロックは、V個の仮想領域を有し、ここでVは3以上の正の整数である。加えて、複数のコンテンツ・ブロックの各コンテンツ・ブロックが二進数に対応することができるように、複数のコンテンツ・ブロックの各コンテンツ・ブロックのデータ・マイクロ・グラフィックは、コンテンツ・ブロックのV個の仮想領域の内、そのデータ・マイクロ・グラフィックが属する1つに選択的に設定される。
【0041】
[0040] 図6Aを参照して、コンテンツ・ブロック621(0)が4つの仮想領域V1~V4(V=4)を有すると仮定する。この例では、コンテンツ・ブロック621(1)が値「0」に対応することができる(即ち、二進数「00」に対応する)ように、データ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V1に配置することができる。コンテンツ・ブロック621(2)が値「1」に対応する(即ち、二進値「01」に対応する)ことができるように、データ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V2に配置することができる。コンテンツ・ブロック621(3)が値「2」に対応する(即ち、二進数「10」に対応する)ことができるように、データ・マイクロ・グラフィクを仮想領域V3に配置することができる。コンテンツ・ブロック621(4)が値「3」に対応する(即ち、二進数「11」に対応する)ことができるように、データ・マイクロ・グラフィクを仮想領域V4に配置することができる。プロセッサ210は、コンテンツ・ブロックにおけるデータ・マイクロ・グラフィックの位置にしたがって、コンテンツ・ブロックに対応する値を識別することができる。
【0042】
[0041] 以上の例では、データ・マイクロ・グラフィックは、指定された仮想領域の中心に配置されるが、本発明はこれに限定されるのではない。例えば、データ・マイクロ・グラフィックは、指定された仮想領域の異なる位置に配置されてもよい。プロセッサ210は、更に、データ・マイクロ・グラフィックが属する仮想領域におけるデータ・マイクロ・グラフィックの異なる位置も認識することができる。このように、同じ仮想領域に配置されるデータ・マイクロ・グラフィックであっても、異なる位置にしたがって、異なる値に対応することができる。これについて図6Bを参照しながら説明する。
【0043】
[0042] 図6Bは、本発明の実施形態によるコンテンツ・ブロックの模式図である。図6Bを参照して、コンテンツ・ブロック622(0)は4つの仮想領域V1~V4(V=4)を有すると仮定する。各仮想領域は、複数の仮想下位領域に分割することができる。例えば、仮想領域V1は仮想下位領域V1.1~V1.4を含み、仮想領域V2は仮想下位領域V2.1~V2.4を含み、仮想領域V3は仮想下位領域V3.1~V3.4を含み、仮想領域V4は仮想下位領域V4.1~V4.4を含む。尚、本発明は、各仮想領域に含まれる仮想下位領域の数には限定されないことは、注記してしかるべきである。データ・マイクロ・グラフィックは、複数の仮想領域の内の1つの複数の仮想下位領域に設定することができる。以下の説明では、データ・マイクロ・グラフィックは、例えば、仮想領域V1(例えば、図6Bに示すコンテンツ・ブロック622(1)~622(4))に配置されることとする。
【0044】
[0043] 図6Bの例では、コンテンツ・ブロック622(1)の仮想下位領域V1.1が値「0」に対応する(即ち、二進数「00」に対応する)ことができるように、データ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V1の右上にある仮想下位領域V1.1に配置することができる。コンテンツ・ブロック622(2)の仮想下位領域V1.2が値「1」に対応する(即ち、二進数「01」に対応する)ことができるように、データ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V1の左上にある仮想下位領域V1.2に配置することができる。コンテンツ・ブロック622(3)の仮想下位領域V1.3が値「2」に対応する(即ち、二進数「10」に対応する)ことができるように、データ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V1の左下にある仮想下位領域V1.3に配置することができる。コンテンツ・ブロック622(4)の仮想下位領域V1.4が値「3」に対応する(即ち、二進数「11」に対応する)ことができるように、データ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V1の右下にある仮想下位領域V1.4に配置することができる。
【0045】
[0044] 図6Aおよび図6Bの実施形態では、各コンテンツ・ブロックは1つのデータ・マイクロ・グラフィックだけを有するが、本発明はこれに限定されるのではない。例えば、他の実施形態では、各コンテンツ・ブロックが1つよりも多いデータ・マイクロ・グラフィックを有してもよく、各コンテンツ・ブロックによって表される二進値は、コンテンツ・ブロックにおけるデータ・マイクロ・グラフィック全ての集合体である。これについて、図6Cを参照しながら以下に説明する。
【0046】
[0045] 図6Cは、本発明の実施形態によるコンテンツ・ブロックの模式図である。図6Cを参照して、コンテンツ・ブロック623(0)は4つの仮想領域V1~V4(V=4)を有すると仮定する。各仮想領域は、複数の仮想下位領域に分割することができる。例えば、仮想領域V1は仮想下位領域V1.1~V1.4を含み、仮想領域V2は仮想下位領域V2.1~V2.4を含み、仮想領域V3は仮想下位領域V3.1~V3.4を含み、仮想領域V4は仮想下位領域V4.1~V4.4を含む。データ・マイクロ・グラフィックは、1つ以上の仮想領域の複数の仮想下位領域内に設定することができる。
【0047】
[0046] 図6Cの例では、コンテンツ・ブロック623(1)の仮想下位領域V1.2が値「1」に対応し、コンテンツ・ブロック623(1)が二進数「00 00 00 01」に対応する(仮想領域V4~V1によってそれぞれ表される値「0001」に対応する)ことができるように、コンテンツ・ブロック623(1)のデータ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V1の左上にある仮想下位領域V1.2に配置することができる。コンテンツ・ブロック623(2)の仮想下位領域V1.2が値「1」に対応することができ、コンテンツ・ブロック623(2)の仮想下位領域V2.3が値「2」に対応することができ、コンテンツ・ブロック623(2)が二進値「00 00 10 01」に対応するように、コンテンツ・ブロック623(2)のデータ・マイクロ・グラフィックを、仮想領域V1の左上にある仮想下位領域V1.2に配置することができ、更にコンテンツ・ブロック623(2)の他のデータ・マイクロ・グラフィックを、仮想領域V2の左下にある仮想下位領域V2.3に配置することができる。コンテンツ・ブロック623(3)の仮想下位領域V1.2、V2.3、V3.4が、それぞれ、値「1」、「2」、「3」に対応し、コンテンツ・ブロック623(3)が二進値「00 11 10 01」に対応するように、コンテンツ・ブロック623(3)のデータ・マイクロ・グラフィックを、仮想領域V1の左上にある仮想下位領域V1.2に配置し、コンテンツ・ブロック623(3)の他のデータ・マイクロ・グラフィックを、仮想領域V2の左下にある仮想下位領域V2.3に配置することができ、コンテンツ・ブロック623(3)の他のデータ・マイクロ・グラフィックを、仮想領域V3の右下にある仮想下位領域V3.4に配置する。コンテンツ・ブロック623(4)の仮想下位領域V1.2、V2.3、V3.4、およびV4.1が、それぞれ、値「1」、「2」、「3」、および「0」に対応し、コンテンツ・ブロック623(4)が二進値「00 11 10 01」に対応するように、コンテンツ・ブロック623(4)のデータ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V1の左上にある仮想下位領域V1.2に配置し、コンテンツ・ブロック623(4)の他のデータ・マイクロ・グラフィックを、仮想領域V2の左下にある仮想下位領域V2.3に配置することができ、コンテンツ・ブロック623(4)の他のデータ・マイクロ・グラフィックを、仮想領域V3の右下にある仮想下位領域V3.4に配置し、コンテンツ・ブロック623(4)の更に他のデータ・マイクロ・グラフィックを、仮想領域V4の右上にある仮想下位領域V4.1に配置する。
【0048】
[0047] この実施形態では、1つ以上の目標ヘッダ・ブロックが、それぞれ、以下の型の内1つに属する。つまり、(1)第1型。第1型に属する目標第2ヘッダ・ブロックは空である。(2)第2型。第2型に属する目標ヘッダ・ブロックは、W個の仮想領域を有し、Wが2以上の正の整数である。ここで、W個の仮想領域の1つ以上には、それぞれ、1つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックが構成されるので、第2型に属する目標第2ヘッダ・ブロックは、ヘッダ・データ値に対応することができる。加えて、ヘッダ・データ値は、補助ヘッダ情報および補助データ情報(例えば、複数のビット値の内1つ)という情報の内1つ以上を含む。
【0049】
[0048] 端的に言うと、第1型に属する目標ヘッダ・ブロック(第1型目標ヘッダ・ブロックとも呼ぶ)、第1ヘッダ・ブロック、および剰余ヘッダ・ブロック間の最も大きな相違は、第1型目標ヘッダ・ブロックには何もマイクロ・グラフィックが構成されないことである(データ・マイクロ・グラフィック、ヘッダ・マイクロ・グラフィック、またはヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックのいずれであっても関係なく)。この実施形態では、第1型目標ヘッダ・ブロックは空である。
【0050】
[0049] 一方、第2型に属する目標ヘッダ・ブロック(第2型目標ヘッダ・ブロックとも呼ぶ)は空でない。この実施形態では、第2型目標ヘッダ・ブロックは、1つ以上のヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有する。これについて、図7Aおよび図7Bを参照しながら以下で説明する。
【0051】
[0050] 図7Aは、本発明の実施形態による目標ヘッダ・ブロックの模式図である。図7Aを参照し、第2型目標ヘッダ・ブロックは、2つの仮想領域(W=2)を有し、これら2つの仮想領域は、第2型目標ヘッダ・ブロックの面積を等しく分割する、例えば、第2型目標ヘッダ・ブロック721(0)の上下に配置された仮想領域V1、V2、第2型目標ヘッダ・ブロック722(0)の左右に配置された仮想領域V1、V2、第2型目標ヘッダ・ブロック723(0)の対角線に沿って配置された仮想領域V1、V2、および第2型目標ヘッダ・ブロック724(0)の他の対角線に沿って配置された仮想領域V1、V2に分割することができると仮定する。
【0052】
[0051] 図7Bは、本発明の実施形態による目標ヘッダ・ブロックの模式図である。図7Bを参照し、第2型目標ヘッダ・ブロック721(0)は、上下に配置された仮想領域V1、V2を有すると仮定する。仮想領域V1が値「1」に対応し、ヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有さない他方の仮想領域V2が値「0」に対応するように、第2型目標ヘッダ・ブロック721(1)の1つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V1に構成することができ、第2型目標ヘッダ・ブロック721(1)は二進値「01」に対応する。他の例をあげると、仮想領域V1が値「1」に対応するように、第2型目標ヘッダ・ブロック721(2)の1つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V1に構成することができ、仮想領域V2が値「1」に対応するように、他のヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V2に構成することができる。このように、第2型目標ヘッダ・ブロック721(2)は、二進値「11」に対応することができる。他の例をあげると、仮想領域V2が値「1」に対応し、ヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有さない他方の仮想領域V1が値「0」に対応するように、第2型目標ヘッダ・ブロック721(3)の1つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを仮想領域V2に構成することができ、第2型目標ヘッダ・ブロック721(3)は二進値「10」に対応する。
【0053】
[0052] この実施形態では、第2ヘッダ領域の複数の第2ヘッダ・ブロックにおける第2ヘッダ領域の両端に位置する2つの端部第2ヘッダ・ブロックは、複数の剰余ヘッダ・ブロックの内1つと、1つ以上の目標ヘッダ・ブロックの内1つとを含み、1つ以上の目標ヘッダ・ブロックの1つは、第1ヘッダ領域、または複数の剰余ヘッダ・ブロックの内の2つに隣接する。
【0054】
[0053] 端的に言うと、第2ヘッダ領域に目標ヘッダ・ブロックを設定するには、2つのパターンがある。第1のパターンでは、第2ヘッダ領域における目標ヘッダ・ブロックを、第1ヘッダ領域に隣接する第2ヘッダ領域の2つの端部の内1つに位置付けることができる。第2のパターンでは、第2ヘッダ領域における目標ヘッダ・ブロックを、第2ヘッダ領域の2つの端部に位置付けることができない。
【0055】
[0054] 図8Aは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図8Aを参照すると、グラフィカル・インディケータ301の第2ヘッダ領域HR2において、第1ヘッダ領域HR1の一端部に隣接するヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さない目標ヘッダ・ブロック312(1)になっている。ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロック312(3)は、第2ヘッダ領域HR2の他方の端部に位置する(第1ヘッダ領域HR1の他方の端部に隣接しない)。加えて、グラフィカル・インディケータ301の目標ヘッダ・ブロック312(1)は空である。
【0056】
[0055] 他の例をあげると、グラフィカル・インディケータ302とグラフィカル・インディケータ301との間の相違は、第2ヘッダ領域HR2の2つの端部に配置されていない目標ヘッダ・ブロック312(2)が、2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有することである。実施形態では、構成された目標ヘッダ・ブロック312(2)および剰余ヘッダ・ブロック312(3)の位置を交換してもよい。
【0057】
[0056] 図8Bは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図8Bを参照すると、グラフィカル・インディケータ304の第2ヘッダ領域HR2の一端部にあるヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さない目標ヘッダ・ブロック312(1)であり、第2ヘッダ領域HR2の他方の端部にあるヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロック312(3)である。加えて、第2ヘッダ領域HR2の中央にあるヘッダ・ブロックは空の目標ヘッダ・ブロック312(2)である。グラフィカル・インディケータ304の目標ヘッダ・ブロック312(1)は、2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有し、目標ヘッダ・ブロック312(1)の2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックは、例えば、2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックの内1つのみに着色するように設定することができる。尚、他の実施形態では、第2ヘッダ領域HR2において2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有する目標ヘッダ・ブロックの位置を、第2ヘッダ領域HR2における剰余ヘッダ・ブロック312(3)の位置と交換することもできる。即ち、ヘッダ・ブロック312(2)、312(3)の一方を、2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有する目標ヘッダ・ブロックとして構成するために選択することができ、他方の1つは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロックとして構成するために選択することができる。
【0058】
[0057] 図9Aは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図9Aを参照すると、グラフィカル・インディケータ401の第2ヘッダ領域HR2において、第1ヘッダ領域HR1の一端部に隣接するヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さない目標ヘッダ・ブロック412(1)となっている。ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロック412(4)は、第2ヘッダ領域HR2の他方の端部に位置する(第1ヘッダ領域HR1の他方の端部に隣接しない)。加えて、グラフィカル・インディケータ401の目標ヘッダ・ブロック412(1)は、2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有し、グラフィカル・インディケータ401の目標ヘッダ・ブロック412(2)は空である。尚、他の実施形態では、第2ヘッダ領域HR2における目標ヘッダ・ブロックの位置は、第2ヘッダ領域HR2における剰余ヘッダ・ブロック412(3)、412(4)の内の1つの位置と交換することができる、即ち、ヘッダ・ブロック412(1)、412(3)、412(4)から、2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有する目標ヘッダ・ブロックとして構成するために、1つを選択できることは、注記してしかるべきである。
【0059】
[0058] 他の例をあげると、グラフィカル・インディケータ402の第2ヘッダ領域HR2において、第1ヘッダ領域HR1の一端部に隣接するヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さない目標ヘッダ・ブロック412(1)である。ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロック412(4)は、第2ヘッダ領域HR2の他方の端部に位置する(第1ヘッダ領域HR1の他方の端部に隣接しない)。加えて、グラフィカル・インディケータ402の目標ヘッダ・ブロック412(2)は2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有し、グラフィカル・インディケータ402の目標ヘッダ・ブロック412(1)は空である。尚、他の実施形態では、第2ヘッダ領域HR2における目標ヘッダ・ブロックの位置は、第2ヘッダ領域HR2における剰余ヘッダ・ブロック412(3)、412(4)の内1つの位置と交換することができる、即ち、ヘッダ・ブロック412(2)、412(3)、412(4)から、2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有する目標ヘッダ・ブロックとして構成するために、1つを選択できることは注記してしかるべきである。
【0060】
[0059] 図9Bは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図9Bを参照すると、グラフィカル・インディケータ403の第2ヘッダ領域HR2の2つの端部にあるヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロック412(1)および412(4)となっている。ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さない目標ヘッダ・ブロック412(2)、412(3)は、第2ヘッダ領域HR2の2つの端部に位置していない。加えて、グラフィカル・インディケータ403の目標ヘッダ・ブロック412(3)は空であり、グラフィカル・インディケータ403の目標ヘッダ・ブロック412(2)は2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有する。
【0061】
[0060] 一方、グラフィカル・インディケータ404の第2ヘッダ領域HR2の双方の端部にあるヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロック412(1)、412(5)である。ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さない目標ヘッダ・ブロック412(2)、412(3)、412(4)は、第2ヘッダ領域HR2の2つの端部に位置していない。加えて、グラフィカル・インディケータ404の目標ヘッダ・ブロック412(2)および412(4)は空であり、グラフィカル・インディケータ404の目標ヘッダ・ブロック412(3)は1つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有する。
【0062】
[0061] 図10Aは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図10Aを参照すると、グラフィカル・インディケータ501の第2ヘッダ・領域HR2において、第1ヘッダ領域HR1の一方の端部に隣接するヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さない目標ヘッダ・ブロック512(1)である。ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロック512(3)は、第2ヘッダ領域HR2の他方の端部に位置する(第1ヘッダ領域HR1の他方の端部に隣接しない)。加えて、グラフィカル・インディケータ501の目標ヘッダ・ブロック512(1)は空である。
【0063】
[0062] 他の例をあげると、グラフィカル・インディケータ502の第2ヘッダ領域HR2において、第1ヘッダ領域HR1の一方の端部に隣接するヘッダ・ブロックは空の目標ヘッダ・ブロック512(1)である。ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロック512(3)が、第2ヘッダ領域HR2の他方の端部に位置する(第1ヘッダ領域HR1の他方の端部に隣接しない)。加えて、グラフィカル・インディケータ502のヘッダ・ブロック512(2)は、2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有する目標ヘッダ・ブロックである。
【0064】
[0063] 図10Bは、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図10Bを参照すると、グラフィカル・インディケータ503の第2ヘッダ領域HR2の2つの端部にあるヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロック512(1)および512(3)となっている。ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有さない目標ヘッダ・ブロック512(2)は、第2ヘッダ領域HR2の2つの端部に位置していない(located)。加えて、グラフィカル・インディケータ503の目標ヘッダ・ブロック512(2)は空である。
【0065】
[0064] 一方、グラフィカル・インディケータ504の第2ヘッダ領域HR2において、第1ヘッダ領域HR1の一方の端部に隣接するヘッダ・ブロックは、2つのヘッダ・データ・マイクロ・グラフィックを有する目標ヘッダ・ブロック512(1)であり、第2ヘッダ領域HR2の他方の端部にあるヘッダ・ブロックは、ヘッダ・マイクロ・グラフィックを有する剰余ヘッダ・ブロック512(3)である。加えて、第2ヘッダ領域HR2の中央にある目標ヘッダ・ブロック512(2)は空である。
【0066】
[0065] 図11は、本発明の実施形態による複数の隣接するグラフィカル・インディケータの模式図である。先に説明したように、主情報と共に物体の表面上に実質的に印刷された複数のグラフィカル・インディケータは、異なる領域に配置された複数のマイクロ・グラフィックのみを含む。図11を参照すると、例えば、図11は、図8Aの複数の隣接するグラフィカル・インディケータ301を実際に物体の表面上に印刷した模式図である。
【0067】
[0066] 図12は、本発明の実施形態によるグラフィカル・インディケータの模式図である。図12を参照して、グラフィカル・インディケータ600は、第1ヘッダ領域HR1と第2ヘッダ領域HR2とを含み、グラフィカル・インディケータ600は、更に、複数のコンテンツ・ブロック621(1)~612(9)を含むと仮定する。グラフィカル・インディケータ600の第1ヘッダ領域HR1におけるヘッダ・ブロック611(1)~611(4)のヘッダ・マイクロ・グラフィックは、それぞれ、ヘッダ・ブロック611(1)~611(4)の右縁に配置されている。グラフィカル・インディケータ600の第2ヘッダ領域HR2の2つの端部にある剰余ヘッダ・ブロック612(1)および612(3)のヘッダ・マイクロ・グラフィックは、それぞれ、ヘッダ・ブロック612(1)、612(3)の下縁に配置されている。加えて、グラフィカル・インディケータ600の目標ヘッダ・ブロック612(2)は空である。
【0068】
[0067] この実施形態では、データ・マイクロ・グラフィックを対応するコンテンツ・ブロックに配置することができる複数のコンテンツ・ブロックの各々におけるコンテンツ構成領域の位置は、対応するヘッダ・ブロックにおける第1ヘッダ領域HR1の各ヘッダ・マイクロ・グラフィックの位置、および対応するヘッダ・ブロックにおける第2ヘッダ領域HR2の各ヘッダ・マイクロ・グラフィックの位置によって決定される。例えば、図12に示すように、複数のコンテンツ・ブロックの各々において、第1ヘッダ領域HR1における各ヘッダ・マイクロ・グラフィックは、対応するヘッダ・ブロックの「右」縁にあり(右縁の逆側は「左」縁である)、第2ヘッダ領域HR2における各ヘッダ・マイクロ・グラフィックは、対応するヘッダ・ブロックの「下」縁にある(下縁の逆側は「上」縁である)ので、データ・マイクロ・グラフィックを配置することができるコンテンツ構成領域は、各コンテンツ・ブロックの「左上」部分となる(各コンテンツ・ブロックの右縁部分および下縁部分を避けるため)。即ち、各コンテンツ・ブロックのコンテンツ構成領域は、第1ヘッダ領域HR1および第2ヘッダ領域HR2におけるヘッダ・マイクロ・グラフィックに対して、逆側に配置される(arranged)。
【0069】
[0068] 他の例をあげると、他の実施形態において、第1ヘッダ領域における各ヘッダ・マイクロ・グラフィックが、対応するヘッダ・ブロックの「右」縁にあり、第2ヘッダ領域における各ヘッダ・マイクロ・グラフィックが対応するヘッダ・ブロックの「上」縁にあると仮定すると、各コンテンツ・ブロックのコンテンツ構成領域を各コンテンツ・ブロックの「左下」部分に予め決めることができる。他の例をあげると、他の実施形態において、第1ヘッダ領域における各ヘッダ・マイクロ・グラフィックが対応するヘッダ・ブロックの「左」縁にあり、第2ヘッダ領域における各ヘッダ・マイクロ・グラフィックが対応するヘッダ・ブロックの「上」縁にあると仮定すると、各コンテンツ・ブロックのコンテンツ割り当て領域は、各コンテンツ・ブロックの「右下」部分に予め決めることができる。他の例をあげると、他の実施形態において、第1ヘッダ領域における各ヘッダ・マイクロ・グラフィックが対応するヘッダ・ブロックの「左」縁にあり、第2ヘッダ領域における各ヘッダ・マイクロ・グラフィックが、対応するヘッダ・ブロックの「下」縁にあると仮定すると、各コンテンツ・ブロックのコンテンツ構成領域は、各コンテンツ・ブロックの「右上」部分に予め決めることができる。
【0070】
[0069] 要約すると、本発明によって提供されるグラフィカル・インディケータは、インディケータ行列を形成する複数のヘッダ・ブロックおよび複数のコンテンツ・ブロックと、それぞれヘッダ・ブロックおよびコンテンツ・ブロック内に配置された複数のヘッダ・マイクロ・グラフィックおよび複数のデータ・マイクロ・グラフィックとを含み、ヘッダ・ブロックが、更に、目標ヘッダ・ブロックと、目標ヘッダ・ブロックとは異なる剰余ヘッダ・ブロックとに分割され、ヘッダ・ブロックとコンテンツ・ブロックとの間の相違を強調して、グラフィカル・インディケータの認識能力を高める。このように、以上で述べた特定の構成によって、本発明によって提供されるグラフィカル・インディケータは、このグラフィカル・インディケータが電子デバイスによってキャプチャされ対応する画像認識処理を実行するときに、認識率を上げることができ、グラフィカル・インディケータによって記録されたドット・パターン・コードを精度高く認識し、電子デバイスによって実行される画像認識処理の効率を高める。
【符号の説明】
【0071】
100:物体表面
102:グラフィカル・インディケータ
104:主情報
200:電子デバイス
210:プロセッサ
220:記憶デバイス
230:ワイヤレス通信回路ユニット
240:入力/出力デバイス
250:画像スキャン/キャプチャ・デバイス
HR1、HR2:ヘッダ領域
CR1、CR2:コンテンツ領域
MR1:アレイ領域
300~304、400~404、410、500~504、510、600:グラフィカル・インディケータ
M、N:正整数
311(1)~311(4)、411(1)~411(5)、431(1)~431(4)、511(1)~511(2)、531(1)~531(2)、611(1)~611(4):第1ヘッダ・ブロック
312(1)~312(4)、412(1)~412(5)、432(1)~432(3)、512(1)~512(4)、532(1)~532(4)、612(1)~612(3):第2ヘッダ・ブロック
321(1)~321(9)、421(1)~421(6)、422(1)~422(6)、441(1)~441(6)、442(1)~442(3)、521(1)~521(4)、522(1)~522(4)、523(1)~523(6)、541(1)~541(4)、542(1)~542(5)、621(0)~621(9)、622(0)~622(4)、623(0)~623(4):コンテンツ・ブロック
721(0)~724(0)、721(3)~724(3):目標ヘッダ・ブロック
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図11
図12