(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-09
(45)【発行日】2022-08-18
(54)【発明の名称】無線アクセスネットワークにおけるチャネル推定の転送
(51)【国際特許分類】
H04W 28/18 20090101AFI20220810BHJP
H04W 28/06 20090101ALI20220810BHJP
H04W 92/04 20090101ALI20220810BHJP
【FI】
H04W28/18 110
H04W28/06
H04W92/04
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021142947
(22)【出願日】2021-09-02
【審査請求日】2021-10-01
(32)【優先日】2021-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FI
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513311642
【氏名又は名称】ノキア ソリューションズ アンド ネットワークス オサケユキチュア
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ダニ ヨハネス コルピ
(72)【発明者】
【氏名】ミッコ アレクシ ウーシタロ
(72)【発明者】
【氏名】ヤンネ マッティ ユハニ フットゥネン
(72)【発明者】
【氏名】ミッコ ヨハネス ホンカラ
(72)【発明者】
【氏名】レオ ミッコ ヨハネス カルッカイネン
【審査官】倉本 敦史
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/088346(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/226538(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線アクセスネットワークのネットワークノードの無線ヘッドのための装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
端末デバイスから基準信号を受信し、前記基準信号に基づいてチャネル推定を計算し、第1の精度レベルを有する前記チャネル推定を、前記無線ヘッドと前記ネットワークノードとの間のリンクを介して前記ネットワークノードに転送することであって、前記第1の精度レベルは、前記チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、転送することと、
前記精度レベルの変更を決定し、前記決定に応じて、第2の精度レベルを有する前記チャネル推定または更なるチャネル推定を前記ネットワークノードに転送することであって、前記第2の精度レベルは、前記チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、前記第2の数は前記第1の数と異なる、転送することと、
を実行させるように構成される、装置。
【請求項2】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、チャネル品質レベルを監視させ、前記監視されたチャネル品質レベルにおける変化の検出に応じて、前記精度レベルの変更を決定させるように構成される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記ネットワークノードから、前記第2の精度レベルを示すチャネル推定要求を受信させ、前記要求に応じて、前記精度レベルの変更を決定させるように構成される、請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の精度レベルおよび前記第2の精度レベルは、チャネル係数あたりのビット数を定義する、請求項1~3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の精度レベルおよび前記第2の精度レベルは、前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を搬送するビット数を圧縮するために、チャネル係数間の相関を利用するための方法を定義する、請求項1~4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
無線アクセスネットワークのネットワークノードのための装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
無線ヘッドから、前記無線ヘッドと前記ネットワークノードとの間のリンクを介して、第1の精度レベルを有するチャネル推定を受信することであって、前記第1の精度レベルは前記チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、受信することと、
前記精度レベルの変更を決定し、前記決定に応じて、第2の精度レベルを有する前記チャネル推定または更なるチャネル推定の転送を要求するメッセージを前記無線ヘッドに送信することであって、前記第2の精度レベルは、前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、前記第2の数は前記第1の数と異なる、送信することと、
前記無線ヘッドから、前記第2の精度レベルを有する前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を受信することと、
信号処理において前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を用いることと、
を実行させるように構成される、装置。
【請求項7】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記精度レベルを有する前記チャネル推定を用いることによって信号を処理させ、前記信号処理の品質を評価させ、前記品質に基づいて前記精度レベルの変更を決定させるように構成される、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記信号処理の前記品質が品質閾値を上回っている場合、前記精度レベルの低減を決定させるように構成される、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記信号処理の前記品質が前記品質閾値を上回っている場合、かつ前記精度レベルが決定された精度閾値未満である場合、チャネル推定の転送を停止するように前記無線ヘッドに要求することを決定させるように構成される、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記リンクの容量を推定させ、前記推定された容量が閾値を上回っている場合、前記精度レベルの変更を決定させるように構成される、請求項6~8のいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記第1の精度レベルおよび前記第2の精度レベルは、チャネル係数あたりのビット数を定義する、請求項6~10のいずれか1項に記載の装置。
【請求項12】
前記第1の精度レベルおよび前記第2の精度レベルは、チャネル係数間の相関を利用して、前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を搬送するビット数を圧縮するための方法を定義し、前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を、前記圧縮方法の逆を用いることによって復元させるように構成される、請求項6~11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
無線アクセスネットワークのネットワークノードの無線ヘッドのための方法であって、
前記無線ヘッドによって、端末デバイスから基準信号を受信し、前記基準信号に基づいてチャネル推定を計算し、第1の精度レベルを有する前記チャネル推定を、前記無線ヘッドと前記ネットワークノードとの間のリンクを介して前記ネットワークノードに転送することであって、前記第1の精度レベルは、前記チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、転送することと、
前記無線ヘッドによって、前記精度レベルの変更を決定し、前記決定に応じて、第2の精度レベルを有する前記チャネル推定または更なるチャネル推定を前記ネットワークノードに転送することであって、前記第2の精度レベルは、前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、前記第2の数は前記第1の数と異なる、転送することと、
を含む、方法。
【請求項14】
無線アクセスネットワークのネットワークノードのための方法であって、
前記ネットワークノードによって、無線ヘッドから、前記無線ヘッドと前記ネットワークノードとの間のリンクを介して、第1の精度レベルを有するチャネル推定を受信することであって、前記第1の精度レベルは前記チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、受信することと、
前記ネットワークノードによって、前記精度レベルの変更を決定し、前記決定に応じて、第2の精度レベルを有する前記チャネル推定または更なるチャネル推定の転送を要求するメッセージを前記無線ヘッドに送信することであって、前記第2の精度レベルは、前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、前記第2の数は前記第1の数と異なる、送信することと、
前記ネットワークノードによって、前記無線ヘッドから、前記第2の精度レベルを有する前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を受信することと、
前記ネットワークノードによって、信号処理において前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を用いることと、
を含む、方法。
【請求項15】
コンピュータプログラ
ムであって、前記コンピュータプログラ
ムは、無線アクセスネットワークのネットワークノードの無線ヘッドにおいてコンピュータプロセスを実行するよう
にコンピュータを構成し、前記コンピュータプロセスは、
端末デバイスから基準信号を受信し、前記基準信号に基づいてチャネル推定を計算し、第1の精度レベルを有する前記チャネル推定を、前記無線ヘッドと前記ネットワークノードとの間のリンクを介して前記ネットワークノードに転送することであって、前記第1の精度レベルは、前記チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、転送することと、
前記精度レベルの変更を決定し、前記決定に応じて、第2の精度レベルを有する前記チャネル推定または更なるチャネル推定を前記ネットワークノードに転送することであって、前記第2の精度レベルは、前記チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、前記第2の数は前記第1の数と異なる、転送することと、
を含む、コンピュータプログラ
ム。
【請求項16】
コンピュータプログラ
ムであって、前記コンピュータプログラ
ムは、無線アクセスネットワークのネットワークノードにおいてコンピュータプロセスを実行するよう
にコンピュータを構成し、前記コンピュータプロセスは、
無線ヘッドから、前記無線ヘッドと前記ネットワークノードとの間のリンクを介して、第1の精度レベルを有するチャネル推定を受信することであって、前記第1の精度レベルは前記チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、受信することと、
前記精度レベルの変更を決定し、前記決定に応じて、第2の精度レベルを有する前記チャネル推定または更なるチャネル推定の転送を要求するメッセージを前記無線ヘッドに送信することであって、前記第2の精度レベルは、前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、前記第2の数は前記第1の数と異なる、送信することと、
前記無線ヘッドから、前記第2の精度レベルを有する前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を受信することと、
信号処理において前記チャネル推定または前記更なるチャネル推定を用いることと、
を含む、コンピュータプログラ
ム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書に記載の様々な実施形態は、無線通信の分野に関し、特に、無線アクセスネットワークにおいてチャネル推定を転送することに関する。
【背景技術】
【0002】
現代の無線アクセスネットワークにおいて、サービングされる(モバイル)端末デバイスへの無線カバレッジは、いくつかの文献においては基地局、NodeB等と称される無線アクセスノードのネットワークの形態で提供される。セルラネットワークの最新の発展バージョンでは、単一のアクセスノードが複数の空間的に離れたリモート無線ヘッド(RRH)を有するという概念。単一のアクセスノードまたはRRHは、特定の端末デバイスにサービングすることができ、このため、端末デバイスから受信した信号を処理するように構成される。RRHと端末デバイスとの間の無線チャネルの状態を表すチャネル推定を、様々な目的、例えば等化のために用いることができる。様々な信号処理タスクまたはアプリケーションのために、RRHからチャネル推定を転送する必要性が存在し得る。
【発明の概要】
【0003】
本発明のいくつかの態様は、独立請求項によって定義される。
【0004】
本発明のいくつかの実施形態は、従属請求項において定義される。
【0005】
独立請求項の範囲に入らない本明細書に記載の実施形態および特徴が存在する場合、これらは本発明の様々な実施形態を理解するのに有用な例として解釈される。本開示のいくつかの態様は、独立請求項によって定義される。
【0006】
一態様によれば、無線アクセスネットワークのネットワークノードの無線ヘッドのための装置であって、端末デバイスから基準信号(reference signal)を受信し、基準信号に基づいてチャネル推定(channel estimate)を計算し、第1の精度レベル(precision level)を有するチャネル推定を、無線ヘッドとネットワークノードとの間のリンクを介してネットワークノードに転送する手段であって、第1の精度レベルは、チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、手段と、精度レベルの変更を決定し、この決定に応じて、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定をネットワークノードに転送する手段であって、第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、第2の数は第1の数と異なる、手段とを備える、装置が提供される。
【0007】
手段は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えることができ、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に上記のステップを実行させるように構成される。
【0008】
一実施形態において、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、チャネル品質レベルを監視させ、監視されたチャネル品質レベルにおける変化の検出に応じて、精度レベルの変更を決定させるように構成される。
【0009】
一実施形態において、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、ネットワークノードから、第2の精度レベルを示すチャネル推定要求を受信させ、要求に応じて、精度レベルの変更を決定させるように構成される。
【0010】
一実施形態において、第1の精度レベルおよび第2の精度レベルは、チャネル係数(channel coefficient)あたりのビット数を定義する。
【0011】
一実施形態において、第1の精度レベルおよび第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送するビット数を圧縮するために、チャネル係数間の相関を利用するための方法を定義する。
【0012】
一態様によれば、無線アクセスネットワークのネットワークノードのための装置であって、無線ヘッドから、無線ヘッドとネットワークノードとの間のリンクを介して、第1の精度レベルを有するチャネル推定を受信する手段であって、第1の精度レベルはチャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、手段と、精度レベルの変更を決定し、この決定に応じて、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定の転送を要求するメッセージを無線ヘッドに送信する手段であって、第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、第2の数は第1の数と異なる、手段と、無線ヘッドから、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定を受信する、手段と、信号処理においてチャネル推定または更なるチャネル推定を用いる手段とを実行させるように構成される、装置が提供される。
【0013】
手段は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備えることができ、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に上記のステップを実行させるように構成される。
【0014】
一実施形態において、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、精度レベルを有するチャネル推定を用いることによって信号を処理させ、この信号処理の品質を評価させ、品質に基づいて精度レベルの変更を決定させるように構成される。
【0015】
一実施形態において、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、前記信号処理の品質が品質閾値(quality threshold)を上回っている場合、精度レベルの低減を決定させるように構成される。
【0016】
一実施形態において、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、前記信号処理の品質が品質閾値を上回っている場合、かつ精度レベルが決定された精度閾値未満である場合、チャネル推定の転送を停止するように無線ヘッドに要求することを決定させるように構成される。
【0017】
一実施形態において、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、リンクの容量を推定させ、推定された容量が閾値を上回っている場合、精度レベルの変更を決定させるように構成される。
【0018】
一実施形態において、第1の精度レベルおよび第2の精度レベルは、チャネル係数あたりのビット数を定義する。
【0019】
一実施形態において、第1の精度レベルおよび第2の精度レベルは、チャネル係数間の相関を利用して、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送するビット数を圧縮するための方法を定義し、少なくとも1つのメモリおよびコンピュータプログラムコードは、少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、チャネル推定または更なるチャネル推定を、圧縮方法の逆を用いることによって復元させるように構成される。
【0020】
一態様によれば、無線アクセスネットワークのネットワークノードの無線ヘッドのための方法であって、無線ヘッドによって、端末デバイスから基準信号を受信し、基準信号に基づいてチャネル推定を計算し、第1の精度レベルを有するチャネル推定を、無線ヘッドとネットワークノードとの間のリンクを介してネットワークノードに転送することであって、第1の精度レベルは、チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、転送することと、無線ヘッドによって、精度レベルの変更を決定し、この決定に応じて、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定をネットワークノードに転送することであって、第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、第2の数は第1の数と異なる、転送することと、を含む、方法が提供される。
【0021】
一実施形態において、無線ヘッドは、チャネル品質レベルを監視し、監視されたチャネル品質レベルにおける変更の検出に応じて、精度レベルの変更を決定する。
【0022】
一実施形態において、無線ヘッドは、ネットワークノードから、第2の精度レベルを示すチャネル推定要求を受信し、要求に応じて、精度レベルの変更を決定する。
【0023】
一実施形態において、第1の精度レベルおよび第2の精度レベルは、チャネル係数あたりのビット数を定義する。
【0024】
一実施形態において、第1の精度レベルおよび第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送するビット数を圧縮するために、チャネル係数間の相関を利用するための方法を定義する。
【0025】
一態様によれば、無線アクセスネットワークのネットワークノードのための方法であって、ネットワークノードによって、無線ヘッドから、無線ヘッドとネットワークノードとの間のリンクを介して、第1の精度レベルを有するチャネル推定を受信することであって、第1の精度レベルはチャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、受信することと、ネットワークノードによって、精度レベルの変更を決定し、この決定に応じて、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定の転送を要求するメッセージを無線ヘッドに送信することであって、第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、第2の数は第1の数と異なる、送信することと、ネットワークノードによって、無線ヘッドから、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定を受信することと、ネットワークノードによって、信号処理においてチャネル推定または更なるチャネル推定を用いることとを含む、方法が提供される。
【0026】
一実施形態において、ネットワークノードは、精度レベルを有するチャネル推定を用いることによって信号を処理し、この信号処理の品質を評価し、品質に基づいて精度レベルの変更を決定する。
【0027】
一実施形態において、ネットワークノードは、前記信号処理の品質が品質閾値を上回っている場合、精度レベルを低減することを決定する。
【0028】
一実施形態において、前記信号処理の品質が品質閾値を上回っている場合、かつ精度レベルが定められた精度閾値を下回っている場合、ネットワークノードは、無線ヘッドに、更なるチャネル推定の転送を停止するように要求することを決定する。
【0029】
一実施形態において、ネットワークノードは、リンクの容量を推定し、推定容量が閾値を上回っている場合、精度レベルの変更を決定する。
【0030】
一実施形態において、第1の精度レベルおよび第2の精度レベルは、チャネル係数あたりのビット数を定義する。
【0031】
一実施形態において、第1の精度レベルおよび第2の精度レベルは、チャネル係数間の相関を利用して、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送するビット数を圧縮するための方法を定義し、ネットワークノードは、チャネル推定または更なるチャネル推定を、圧縮方法の逆を用いることによって復元する。
【0032】
一態様によれば、コンピュータ可読媒体において具現化され、コンピュータによって読み出し可能なコンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品であって、コンピュータプログラムコードは、無線アクセスネットワークのネットワークノードの無線ヘッドにおいてコンピュータプロセスを実行するようにコンピュータを構成し、コンピュータプロセスは、端末デバイスから基準信号を受信し、基準信号に基づいてチャネル推定を計算し、第1の精度レベルを有するチャネル推定を、無線ヘッドとネットワークノードとの間のリンクを介してネットワークノードに転送することであって、第1の精度レベルは、チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、転送することと、精度レベルの変更を決定し、この決定に応じて、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定をネットワークノードに転送することであって、第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、第2の数は第1の数と異なる、転送することとを含む、コンピュータプログラム製品が提供される。
【0033】
一態様によれば、コンピュータ可読媒体において具現化され、コンピュータによって読み出し可能なコンピュータプログラムコードを含むコンピュータプログラム製品であって、コンピュータプログラムコードは、無線アクセスネットワークのネットワークノードにおいてコンピュータプロセスを実行するようにコンピュータを構成し、コンピュータプロセスは、無線ヘッドから、無線ヘッドとネットワークノードとの間のリンクを介して、第1の精度レベルを有するチャネル推定を受信することであって、第1の精度レベルはチャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、受信することと、精度レベルの変更を決定し、この決定に応じて、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定の転送を要求するメッセージを無線ヘッドに送信することであって、第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、第2の数は第1の数と異なる、送信することと、無線ヘッドから、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定を受信することと、信号処理においてチャネル推定または更なるチャネル推定を用いることとを含む、コンピュータプログラム製品が提供される。
【0034】
実施形態は、添付の図面を参照して、単なる例として以下で説明される。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】本発明のいくつかの実施形態を適用することができる無線通信シナリオを示す図である。
【
図2】本発明のいくつかの実施形態を適用することができる無線通信シナリオを示す図である。
【
図3】無線ヘッドとネットワークノードとの間で転送されるチャネル推定の精度レベルを適応させるためのプロセスを示す図である。
【
図4】無線ヘッドとネットワークノードとの間で転送されるチャネル推定の精度レベルを適応させるためのプロセスを示す図である。
【
図5】チャネル推定の精度レベルのネットワークノード始動の変更のためのシグナリング図の実施形態を示す図である。
【
図6】チャネル推定の精度レベルのネットワークノード始動の変更のためのシグナリング図の実施形態を示す図である。
【
図7】チャネル推定の精度レベルの無線ヘッド始動の変更のためのシグナリング図の実施形態を示す図である。
【
図8】チャネル推定の精度レベルを適応させる更に別の実施形態を示す図である。
【
図9】本発明のいくつかの実施形態による装置の構造のブロック図を示す図である。
【
図10】本発明のいくつかの実施形態による装置の構造のブロック図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下の実施形態は例である。本明細書は、いくつかの場所で、「或る(an)」、「1つの(one)」、または「いくつかの(some)」実施形態に言及し得るが、これは必ずしも、そのような参照それぞれが同じ実施形態(単数または複数)に対するものであることも、特徴が単一の実施形態のみに該当するものであることも意味するものではない。異なる実施形態の単一の特徴同士を組み合わせて他の実施形態を提供することもできる。更に、「備える(comprising)」および「含む(including)」という語は、記載される実施形態を言及された特徴のみからなるように限定するものではないと理解されるべきであり、そのような実施形態は更に、具体的に言及されていない特徴/構造も含んでもよい。
【0037】
以下では、種々の例示的実施形態が、実施形態を適用可能なアクセスアーキテクチャの例として、ロングタームエボリューションアドバンスト(LTEアドバンスト、LTE-A)、新無線(NR、5G)に基づく無線アクセスアーキテクチャを使用して記載されるが、実施形態はそのようなアーキテクチャに限定されない。当業者であれば、実施形態は、パラメータおよび手順を適宜調節することによって、適切な手段を有する他の種類の通信ネットワークにも適用され得ることを認識するであろう。適切なシステムの他の選択肢のいくつかの例は、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)無線アクセスネットワーク(UTRANまたはE-UTRAN)、ロングタームエボリューション(LTE、E-UTRAと同じ)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLANまたはWiFi)、WiMAX(worldwide interoperability for microwave access)、Bluetooth(登録商標)、パーソナル通信サービス(PCS)、ZigBee(登録商標)、WCDMA(wideband code division multiple access)(登録商標)、超広帯域(UWB)技術を使用するシステム、センサネットワーク、モバイルアドホックネットワーク(MANET)、およびインターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(IMS)、またはその任意の組合せである。
【0038】
図1は、いくつかの要素および機能エンティティのみを示す簡略化されたシステムアーキテクチャの例を示し、これらは全て論理ユニットであり、その実装は示すものと異なってもよい。
図1に示される接続は、論理接続であり、実際の物理接続は異なってもよい。システムは典型的に、
図1に示されているもの以外の機能および構造も備えることが当業者には明らかである。
【0039】
なお、実施形態は例として与えられたシステムに制限されず、当業者はこの解決策を、必要な特性を備えた他の通信システムに適用してもよい。
【0040】
図1の例は、例示的な無線アクセスネットワークの一部を示す。
【0041】
図1は、セル内の1つまたは複数の通信チャネルにおいて無線接続するように構成された端末デバイスまたはユーザデバイス100および102を示し、アクセスノード((e/g)NodeB等)104がセルを供給する。(e/g)NodeBは、3GPP仕様において定義されているように、eNodeBまたはgNodeBを指す。ユーザデバイスから(e/g)NodeBへの物理リンクは、アップリンクまたは逆方向リンクと呼ばれ、(e/g)NodeBからユーザデバイスへの物理リンクは、ダウンリンクまたは順方向リンクと呼ばれる。(e/g)NodeBまたはそれらの機能は、任意のノード、ホスト、サーバ、またはアクセスポイント等、そのような使用に適したエンティティを用いることによって実施することができることを理解されたい。
【0042】
通信システムは典型的に、2つ以上の(e/g)NodeBを含み、この場合、(e/g)NodeBは同様に、この目的で設計された有線または無線のリンク上で互いに通信するように構成することができる。これらのリンクは、シグナリング目的のみでなく、データを1つの(e/g)NodeBから別の(e/g)NodeBにルーティングするためにも用いることができる。(e/g)NodeBは、結合された通信システムの無線リソースを制御するように構成されたコンピューティングデバイスである。NodeBは、基地局、アクセスポイント、アクセスノード、または無線環境において動作することが可能な中継局を含む任意の他のタイプのインタフェースデバイスとしても言及される場合がある。(e/g)NodeBは、送受信機を含むかまたは送受信機に結合される。(e/g)NodeBの送受信機から、ユーザデバイスに対する双方向無線リンクを確立するアンテナユニットに対する接続が提供される。アンテナユニットは、複数のアンテナまたはアンテナ素子を含むことができる。(e/g)NodeBは、コアネットワーク110(CNまたは次世代コアNGC)に更に接続される。システムに依拠して、CN側の相手部分は、サービングゲートウェイ(S-GW、ユーザデータパケットをルーティングおよび転送する)、外部パケットデータネットワークに対してユーザデバイス(UE)の接続性を提供するためのパケットデータネットワークゲートウェイ(P-GW)、またはモバイル管理エンティティ(MME)等であり得る。
【0043】
ユーザデバイス(UE、ユーザ機器、ユーザ端末、端末デバイス等とも呼ばれる)は、エアインタフェース上のリソースが割り振られ、割り当てられる装置の1つのタイプを例示しており、したがってユーザデバイスに関して本明細書中で説明されている任意の特徴を、中継ノード等の対応する装置を用いて実装することができる。そのような中継ノードの例は、基地局に向かうレイヤ3中継器(セルフバックホーリング中継器)である。
【0044】
ユーザデバイスは、典型的には、限定ではないが、以下のタイプのデバイス、すなわち、移動局(モバイルフォン)、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ハンドセット、無線モデムを用いるデバイス(アラームまたは測定デバイス等)、ラップトップおよび/またはタッチスクリーンコンピュータ、タブレット、ゲームコンソール、ノート型パソコンおよびマルチメディアデバイスを含む、加入者識別モジュール(SIM)とともにまたはそれを伴わずに動作する無線モバイル通信デバイスを含む携帯型コンピューティングデバイスを指す。ユーザデバイスは、ほぼ排他的なアップリンク専用デバイスとすることもでき、その一例がネットワークに画像またはビデオクリップをロードするカメラまたはビデオカメラであることを理解されたい。ユーザデバイスは、人対人または人対コンピュータのインタラクションを必要とすることなくネットワーク上でデータを転送する能力がオブジェクトに提供されるシナリオであるモノのインターネット(IoT)ネットワークにおいて動作する能力を有するデバイスとすることもできる。ユーザデバイスはクラウドを利用することもできる。いくつかの用途では、ユーザデバイスは、(時計、イヤフォンまたはメガネ等の)無線部品を有する小型の携帯型デバイスを備えることができ、計算はクラウドにおいて実行される。ユーザデバイス(またはいくつかの実施形態ではレイヤ3の中継ノード)は、ユーザ機器の機能のうちの1つまたは複数を実行するように構成される。ユーザデバイスは、一部の名称または装置を挙げるだけでも、加入者ユニット、移動局、遠隔端末、アクセス端末、ユーザ端末またはユーザ機器(UE)と呼ばれる場合もある。
【0045】
本明細書中で説明された様々な技術は、サイバーフィジカルシステム(CPS)(物理的エンティティを制御する、協働する計算要素のシステム)にも適用することができる。CPSは、異なるロケーションで物理的オブジェクトに埋め込まれた大量の相互接続されたICTデバイス(センサ、アクチュエータ、プロセッサ、マイクロコントローラ等)の実装および利用を可能にすることができる。該当するフィジカルシステムが固有のモビリティを有しているモバイルサイバーフィジカルシステムは、サイバーフィジカルシステムの下位カテゴリである。モバイルフィジカルシステムの例は、人間または動物が運ぶモバイルロボット機器および電子機器を含む。
【0046】
更に、装置は単一のエンティティとして示されたが、異なるユニット、プロセッサおよび/またはメモリユニット(全てが
図1に示されるわけではない)が実施されてもよい。
【0047】
5Gは、多入力多出力(MIMO)アンテナ、すなわち、より小さい局と協働して動作し、サービス需要、使用事例および/または利用可能スペクトルに依拠して様々な無線技術を使用するマクロサイトを含む、LTE(いわゆるスモールセルコンセプト)よりもはるかに多くの基地局またはノードを使用することを可能にする。5Gモバイル通信は、ビデオストリーミング、拡張現実、様々なデータ共有方式、および(車両安全性、様々なセンサおよびリアルタイム制御を含む(大規模)マシンタイプ通信(mMTC)等の)様々な形態のマシンタイプアプリケーションを含む、多岐にわたる使用事例および関連アプリケーションをサポートする。5Gは、複数の無線インタフェース、すなわち、6GHz未満、cm波およびmm波を有することが予期され、LTE等の既存のレガシー無線アクセス技術と統合されることも可能である。LTEとの統合は、少なくとも初期段階において、マクロカバレッジがLTEによって提供され、5G無線インタフェースアクセスがLTEへのアグリゲーションによって小セルから来るシステムとして実装され得る。換言すれば、5Gは、RAT間の運用性(LTE-5G等)、RI間の運用性(6GHz未満-cm波、6GHz未満-cm波-mm波等の無線インタフェース間の運用性)の双方をサポートするように計画される。5Gネットワークにおける使用を検討される概念の1つは、複数の独立した専用の仮想サブネットワーク(ネットワークインスタンス)を同じインフラストラクチャ内に作成して、レイテンシ、信頼性、スループット、およびモビリティに関する異なる要件を有するサービスを実行できるネットワークスライシングである。
【0048】
LTEネットワークにおける現在のアーキテクチャは、無線において完全に分散型であり、典型的には、コアネットワークにおいて完全に集中型である。5Gにおける低レイテンシアプリケーションおよびサービスは、ローカルブレークアウトおよびマルチアクセスエッジコンピューティング(MEC)につながる無線にコンテンツを近づけることを要求する。5Gは、分析および知識生成がデータのソースで行われることを可能にする。この手法は、ラップトップ、スマートフォン、タブレットおよびセンサ等のネットワークに連続的に接続されない場合があるリソースを活用することを必要とする。MECは、アプリケーションおよびサービスホスティングのための分散コンピューティング環境を提供する。MECは、より速い応答時間のために、セルラ加入者に近接してコンテンツを記憶し、処理する能力も有する。エッジコンピューティングは、ワイヤレスセンサネットワーク、モバイルデータ取得、モバイルシグネチャ分析、協調分散ピアツーピアアドホックネットワーキング、ならびにローカルクラウド/フォグコンピューティングおよびグリッド/メッシュコンピューティング、デューコンピューティング、モバイルエッジコンピューティング、クラウドレット、分散データ記憶および検索、自律自己回復ネットワーク、リモートクラウドサービス、拡張および仮想現実、データキャッシング、モノのインターネット(大量接続性および/またはレイテンシクリティカル)、クリティカル通信(自律走行車、交通安全、リアルタイム分析論、タイムクリティカルな制御、健康管理アプリケーション)としても分類可能な処理等の、広範囲の技術を包含する。
【0049】
通信システムは、公衆交換電話網またはインターネット等の他のネットワーク112と通信するか、またはそれらによって提供されるサービスを利用することもできる。通信ネットワークは、クラウドサービスの使用をサポートすることも可能である場合があり、例えば、コアネットワーク動作の少なくとも一部は、クラウドサービス(これは「クラウド」114として
図1に示されている)として実施することができる。通信システムは、異なるオペレータのネットワークが、例えばスペクトル共有において、協力するための施設を提供する、中央制御エンティティ等も備えることができる。
【0050】
エッジクラウドは、ネットワーク機能仮想化(NFV)およびソフトウェアで定義されたネットワーキング(SDN)を用いて、無線アクセスネットワーク(RAN)内にもたらされ得る。エッジクラウドを使用することは、アクセスノード動作が、無線部分を含むリモート無線ヘッド(RRH)または基地局に作動的に結合されたサーバ、ホストまたはノードにおいて、少なくとも部分的に実施されることを意味し得る。ノード動作が、複数のサーバ、ノードまたはホストの間で分散されることも可能である。クラウドRANアーキテクチャのアプリケーションは、RANリアルタイム機能がRAN側において(分散型ユニットDU105において)実施されることと、非リアルタイム機能が集中型で(集中型ユニットCU108において)実施されることとを可能にする。文献における用語は変動する場合があるが、いくつかの文献において、RRHはDU105に対応する。単一のCU108は、互いに対し空間的に遠隔にある、例えば異なる地理的ロケーションまたはアンテナサイトに位置する、複数のRRHを有することができる。
図2は、CU108が3つのRRH105、105A、105Bを有するシナリオを示す。CUとRRH(またはDU)との間のインタフェースは、5G仕様におけるF1インタフェースである。そのような構成は、CUが、例えば、異なるRRHを介して同じ時間周波数リソースにわたって同時に異なる複数の端末デバイスと通信する空間分散型の多入力多出力(MIMO)通信を利用することを可能にする。各RRHは、RRHによってサービングされる1つ以上の端末デバイスへの空間チャネルを確立することができ、空間チャネルは、同じ時間周波数リソースにおける1つまたは複数の他のRRHによって形成される1つまたは複数の空間チャネルに対し実質的に直交(または少なくとも区別可能)とすることができる。そのようなシナリオは、スペクトル効率を改善することができる。
【0051】
コアネットワーク動作と基地局動作との間の機能の分散は、LTEのものと異なる場合もあり、更には存在しない場合もあることも理解されたい。用いられる可能性が高いいくつかの他の技術進歩は、ビッグデータおよびオールIPであり、これらは、ネットワークが構築および管理されている方法を変更する場合がある。5G(または新無線(NR))ネットワークは、複数の階層をサポートするように設計されており、ここで、MECサーバは、コアと基地局またはノードB(gNB)との間に配置され得る。MECは、4Gネットワークでも適用され得ることを理解されたい。
【0052】
5Gは、例えばバックホーリングを提供することによって、5Gサービスのカバレッジを強化または補完するために、衛星通信も利用することができる。可能な使用事例は、マシン対マシン(M2M)もしくはモノのインターネット(IoT)デバイスのための、もしくは車に乗った乗客のためのサービス連続性を提供すること、または、クリティカル通信、および未来の鉄道、海上および/または航空通信のためのサービス可用性を確保することである。衛星通信は、静止地球軌道(GEO)衛星システムを利用し得るが、地球低軌道(LEO)衛星システム、特にメガコンステレーション(数百の(ナノ)衛星が配備されたシステム)も利用し得る。メガコンステレーションにおける各衛星109は、地上のセルを生み出すいくつかの衛星対応ネットワークエンティティを包含することができる。地上のセルは、地上の中継ノードを通じてまたは地上に位置するまたは衛星内のgNBによって生成することができる。
【0053】
図示されたシステムは、無線アクセスシステムの一部の単に一例であり、実際には、システムは、複数の(e/g)ノードBを備えてもよく、ユーザデバイスは、複数の無線セルにアクセスしてもよく、システムは、物理レイヤ中継ノードまたは他のネットワーク要素等の他の装置も備えてもよいことが当業者には明らかである。(e/g)ノードBのうちの少なくとも1つは、ホーム(e/g)ノードBとすることができる。加えて、無線通信システムの地理的エリアにおいて、複数の異なる種類の無線セルならびに複数の無線セルが提供されてもよい。無線セルは、数十キロメートルまでの直径を通常は有する大きいセルであるマクロセル(またはアンブレラセル)、または、マイクロ、フェムトもしくはピコセル等のより小さいセルとすることができる。
図1の(e/g)ノードBは、任意の種類のこれらのセルを提供し得る。セルラ無線システムは、いくつかの種類のセルを含むマルチレイヤネットワークとして実装され得る。通常は、マルチレイヤネットワークにおいて、1つのアクセスノードは、1つの種類の1つまたは複数のセルを提供し、したがって、複数の(e/g)ノードBは、そのようなネットワーク構造を提供することを必要とされる。
【0054】
通信システムの配備および性能を改善する必要性を満たすために、「プラグアンドプレイ」(e/g)ノードBの概念が導入された。典型的には、「プラグアンドプレイ」(e/g)ノードBを使用することができるネットワークは、ホーム(e/g)ノードB(H(e/g)ノードB)に加えて、ホームノードBゲートウェイ、またはHNB-GW(
図1に示さず)を含む。典型的にはオペレータのネットワーク内にインストールされるHNBゲートウェイ(HNB-GW)は、コアネットワークに戻る多数のHNBからのトラフィックを集約することができる。
【0055】
図2は、アクセスノード104が同じDU105およびCU108に接続された複数のRRH105A、105B、105Cを用いるシナリオを示す。RRHとDUとの間のインタフェースは、5G仕様においてフロントホールリンクと呼ばれるのに対し、DUとCUとの間のインタフェースはF1インタフェースと呼ばれる。信号処理タスクは、RRH、DUおよびCU間で分散させることができる。RRHは、チャネル推定および等化等のいくつかの低レベル(物理層)信号処理タスクを実行することができ、DUは、復調および復号等のいくつかの高レベル(物理層および任意選択でリンク層)信号処理タスクを実行することができ、CUは、いくつかの更に高レベルの信号処理タスクを実行することができる。DUおよびCUの共通項は、以下の説明におけるネットワークノードである。DUおよび更にはCUは、RRHおよび端末デバイス間の無線チャネルに関する情報を必要とするいくつかの信号処理タスクを実行することができる。RRHは、端末デバイスから受信した基準信号に基づいてチャネルを推定し、RRHは、チャネル推定をDUおよび更にはCUに送達することができる。しかしながら、フロントホールおよびF1インタフェースは、大量のトラフィックを転送し、任意のシグナリング情報の効率的な転送が有利である。
【0056】
図3および
図4は、チャネル推定を転送するためのプロセスの実施形態を示す。
図3は、RRHのためのプロセスを示すのに対し、
図4は、ネットワークノード、例えばDUまたはCUのためのプロセスを示す。
図3を参照すると、ネットワークノードの無線ヘッドにおけるプロセスは、端末デバイス(UE)から基準信号を受信し、基準信号に基づいてチャネル推定を計算すること(ブロック300)と、第1の精度レベルを有するチャネル推定を、無線ヘッドとネットワークノードとの間のリンクを介してネットワークノードに転送すること(ブロック302)であって、第1の精度レベルは、チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義することと、精度レベルの変更を決定すること(ブロック304)と、この決定に応じて、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定をネットワークノードに転送すること(308)とを含み、第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、第2の数は第1の数と異なる。ブロック304において第1の精度レベルが十分であると判断される場合、プロセスは、次の基準信号の受信および新たなチャネル推定の計算のためにブロック300に戻ることができる。
【0057】
図4を参照すると、ネットワークノードにおけるプロセスは、無線ヘッドから、無線ヘッドとネットワークノードとの間のリンクを介して、第1の精度レベルを有するチャネル推定を受信すること(ブロック400)であって、第1の精度レベルはチャネル推定を搬送する第1のビット数を定義することと、精度レベルの変更を決定すること(ブロック402)と、この決定に応じて、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定の転送を要求するメッセージを無線ヘッドに送信すること(404)であって、第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、第2の数は第1の数と異なることと、無線ヘッドから、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定を受信すること(ブロック406)と、信号処理においてチャネル推定または更なるチャネル推定を用いること(ブロック408)とを含む。
【0058】
図3および
図4の実施形態において、チャネル推定は、適応的な精度レベルを有して転送され、ここで、各精度レベルは、チャネル推定を定義するために用いられる定められたビット数に制限される。したがって、チャネル推定を転送するために必要なビット数は、選択された精度レベルに応じて変動する。ネットワークノードにおける信号処理に必要な精度レベルを有するチャネル推定が転送されるとき、リンクを介して転送されるビット量は、必要性に対し適応させることができる。これにより、精度レベルがブロック408の信号処理に十分であることを確保しながら、シグナリングオーバヘッドを低減させる。
図4に記載のように、ネットワークノードは、精度レベルの変更を開始することができるが、以下で説明するいくつかの実施形態は、精度レベルを変更する必要性を自律的に検出するように無線ヘッドを構成する。
図3の実施形態は、精度レベルを変更するための双方のオプションをカバーする。すなわち、ブロック304は、ネットワークノードから受信した要求(ブロック404)に応答することができるか、または無線ヘッドにおける内部イベントに応答することができる。
【0059】
実施形態において、第1の精度レベルおよび第2の精度レベルは、チャネル係数あたりのビット数を定義する。換言すれば、チャネル係数の精度は、本明細書に記載の実施形態に応じてスケーリングすることができる。例えば、第1の精度レベルは、チャネル係数あたりの第1の固定小数点数を示すことができるのに対し、第2の精度レベルは、チャネル係数あたりの第2の異なる固定小数点数を示すことができる。浮動小数点数を用いるとき、第1の精度レベルは、チャネル推定のための第1のビット総数を定義することができるのに対し、第2の精度レベルは、チャネル推定のための第2の異なるビット総数を定義することができる。このとき、利用可能なビット数は、チャネル係数を定義するために不均一に分散させることができる。いくつかのチャネル係数は、他のチャネル定数よりも少ないビット数で定義することができる。
【0060】
実施形態において、第1の精度レベルおよび第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送するビット数を圧縮するために、チャネル係数間の相関を利用するための方法を定義する。次に、無線ヘッドは、相関および圧縮方法を用いることによってチャネル推定を圧縮することができ、ネットワークノードは、それぞれ、圧縮方法の逆を用いることによってチャネル推定または更なるチャネル推定を復元する。例えば、チャネル係数の相関が高い場合、チャネル係数のうちの少なくともいくつかをスキップし、送信しないことが可能である。次に、ネットワークノードは、例えば、補間および転送されたチャネル係数を用いて、欠落したチャネル係数を計算することができる。スキップされたチャネル係数の数は、異なる精度レベルについて変動し得る。
【0061】
第1のビット数および第2のビット数は、チャネル推定を記述するのに用いられるペイロードビット数を指す。したがって、例えば、チャネル符号化またはパリティチェックの目的で、ペイロードビットに対する冗長性を人工的に増大させるために用いられる方法は、第1および第2のビット数にはカウントされない。換言すれば、第1のビット数および第2のビット数は、ネットワークノードにおける(未加工)チャネル推定ビットを用いた信号処理アプリケーションの目的で精度レベルを決定する。
【0062】
次に、
図5~
図8のシグナリング図を参照して、
図3および
図4のいくつかの実施形態を説明する。
図5は、無線ヘッドが、ネットワークノードから、第2の精度レベルを示すチャネル推定要求を受信し、要求に応じて、精度レベルの変更を決定する実施形態を示す。
図5を参照すると、無線ヘッドは、上記で説明した方式でブロック300を実行し、チャネル推定を計算することができる。上記で説明したように、チャネル推定は、端末デバイスと無線ヘッドとの間の無線チャネルの状態を表すチャネル係数を含むことができる。当該技術分野において既知であるように、チャネル係数は、例えば、チャネルの周波数応答を記述する周波数領域サンプルとすることができる。無線ヘッドは、チャネル推定が決定された精度レベルで推定されると、これらのチャネル推定をネットワークノードに転送することができる。
【0063】
ブロック500において、ネットワークノードは、例えば、復調またはリンクアダプテーション(変調および符号化方式の選択)等の信号処理アプリケーションにおいて、チャネル推定の必要性を検出する。ネットワークノードは、現在利用可能なチャネル推定の精度レベル(例えば、第1の精度レベル)を決定することができる。ブロック402において、ネットワークノードは、現在の精度レベルが、信号処理アプリケーションに十分であるか否かを評価することができる。これは、例えばネットワークノードによって、信号処理アプリケーションを実行する前後に行うことができる。ネットワークノードは、以前に用いられた精度レベルに関する情報、および精度レベルが信号処理アプリケーションの実行の成功に十分であったか否かに関する情報を記憶しておくことができる。したがって、ネットワークノードは、ブロック402において、現在の精度レベルが、信号処理アプリケーションのために統計的に十分であると観測されたか否かを評価することが可能である。別のオプションは、現在の精度レベルで信号処理アプリケーションを実行し、性能を評価し、次に、改善された精度レベルで再び信号処理アプリケーションを実行するか否かを判断することである。閾値は、記憶された情報に基づいて設定することができ、ブロック402は、閾値と精度レベルとの比較を含むことができる。ブロック402において精度レベルが十分高くないとみなされる場合、プロセスはステップ502に進み、ここで、ネットワークノードは、精度レベルを変更し、より高い精度レベルを有するチャネル推定を再送信することの要求を無線ヘッドに送信する。ステップ502において、ネットワークノードは、要求された精度レベルを明示的に示すことができる。ステップ502において、メッセージに応じて、無線ヘッドは、チャネル推定の精度レベルを変更し、より高い精度レベル(例えば第2の精度レベル)を有するチャネル推定を送信することができる。より高い精度レベルを有するチャネル推定を受信すると、ブロック504において、ネットワークノードは、信号処理アプリケーションに進むことができる。ブロック402において現在の精度レベルが受容可能であると判断された場合、ブロック504は、ステップ502なしで実行することができる。したがって、現在の精度レベルが、信号処理アプリケーションに適切であるとみなされる場合、リンクに対する追加のトラフィックは生じない。
【0064】
ブロック504において、信号処理アプリケーションは、チャネル推定を用いることによって実行される。加えて、ブロック504は、信号処理の品質を評価し、品質を表す品質メトリックを出力することを含むことができる。例えば、信号処理アプリケーションがデータを復調および復号している事例において、品質メトリックは、復調および復号が成功したか否かを示すことができる。他のアプリケーションにおいて、別の類似のメトリックが導出されてもよい。ブロック506において、品質メトリックは、閾値と比較され、チャネル推定によって提供される品質が十分であったか否かが判断される。品質が十分であると判断される場合、プロセスはブロック508に進むことができ、ブロック508において、現在の精度レベルが維持される。したがって、反対の要求を受信しないとき、無線ヘッドも現在の精度レベルを用いることができる。換言すれば、ステップ502が実行されなかった場合、元の精度レベルが維持される。ステップ502が実行された場合、ステップ502において合意された精度レベルが維持される。反対に、現在の精度レベルが適切ではなく、例えば、過度に低いかまたは更には過度に高いと判断される場合、プロセスはブロック510に進むことができ、ブロック510において、精度レベルが変更される。ブロック506は、1つの閾値、または品質が過度に低かったか否かを判断するための一方の閾値および品質が過度に高かったか否かを判断するための他方の閾値の2つの閾値との比較を含むことができる。したがって、品質評価は、品質の要求を満たすのにちょうど十分な精度レベルを求めることを目的とすることができる。ブロック510が実行される場合、ネットワークノードは、無線ヘッドに、精度レベルを変更し、新たな精度レベルを有する後続のチャネル推定を送信することの要求を送信する(ブロック512)ことができる。ステップ512において、ネットワークノードは、要求された精度レベルを明示的に示すことができる。メッセージに応じて、無線ヘッドは、チャネル推定の精度レベルを変更し、新たな精度レベルを有する後続のチャネル推定を送信することができる。新たな精度レベルを有するチャネル推定を受信すると、ネットワークノードは、
図5のプロセスの次の反復のために、チャネル推定をメモリに記憶することができる。
図4の実施形態に反映して、ブロック404および406は、ステップ502および/またはステップ512に含まれてもよい。
【0065】
図5の手順を用いて、品質メトリックを用いることによって精度レベルを必要な精度に適応させてもよい。実際には、
図5の手順は、品質メトリックに基づいて、精度レベルを増大させるか、保持するか、または減少させるかを判断するための1つまたは複数の閾値を用いることができる。1つの閾値を用いるとき、手順は、精度が十分高くないと判断され、精度レベルの増大が引き起こされるまで、精度レベルを徐々に低減させることができる。複数の閾値を用いているときであっても、ブロック510における変更は増分的とすることができ、例えば、各反復においてチャネル係数あたり1ビットを付加/低減してもよく、またはそうでない場合、各反復において所定の数のビットを付加/低減してもよい。
【0066】
実施形態において、前記信号処理の品質が品質閾値を上回っている場合、かつ精度レベルが定められた精度閾値を下回っている場合、ネットワークノードは、無線ヘッドに、更なるチャネル推定の転送を停止するように要求する。換言すれば、受容可能な品質が、チャネル推定なしであっても到達可能であると判断される場合、ネットワークノードは、無線ヘッドに、チャネル推定の送信を停止するように命令し、これによりリンクにおけるシグナリングオーバヘッドを低減することができる。品質が閾値未満に低下していることを検出すると、ネットワークノードは、再び、合意された精度レベルを有するチャネル推定の送信を要求することができる。
【0067】
実施形態において、ネットワークノードは、リンク、例えばフロントホールリンクの容量を監視し、推定された容量を、精度レベルを変更するか否かを判断するための更なる判断基準として用いる。特に、リンク容量は、チャネル推定の精度レベルを増大させる判断する際に考慮に入れることができる。
図6は、
図5の手順から変更されたシグナリング図を示す。同じ参照符号は、
図5と同じ機能を表す。ブロック600において、ネットワークノードは、リンクの容量を監視することができる。ブロック600は、トラフィックロードまたは利用可能なリンク容量を評価して、リンクが更なるトラフィックを搬送することができるか否かを、増大した精度レベルを有するチャネル係数の形態で判断することを含むことができる。ブロック402または506において精度レベルを増大させることを判断する際、ブロック602において、リンク容量を閾値と比較することができる。閾値は、リンクが増大した精度レベルによって生じる付加的なシグナリング負荷を搬送することができるか否かを判断するためのレベルを定義することができる。リンク容量が精度レベルにおける増大に対応するには過度に低いと判断する際、増大を却下することができる。利用可能な容量が存在すると判断する際、増大を許可することができ、ステップ502または512を実行することができる。
【0068】
決定されるバランシングは、品質メトリックの観点からの必要性と、リンク容量との間で用いることができる。異なる信号処理アプリケーションは、2つのパラメータについて異なる重みを有することができ、重みは、ブロック402、506、および602において用いられる閾値に組み込むことができる。いくつかのアプリケーションは、品質により高い重みを設定する場合があるのに対し、他のアプリケーションは、リンク容量により高い重みを設定する場合がある。例えば、リンクが輻輳している間に、品質メトリックが精度レベルの増大の必要性を示す状況において、より高い重みがリンク容量に与えられる場合、ステップ512において、精度レベルを実際に低減させることができる。
【0069】
上記で説明したように、実施形態において、無線ヘッドは、精度レベルの変更を自律的に開始する。無線ヘッドは、無線チャネルのチャネル品質レベルを監視し、監視されたチャネル品質レベルにおける変更の検出に応じて、精度レベルの変更を決定することができる。
図7は、そのような実施形態のシグナリング図を示す。
図3~
図5における同じ参照符号は、同じまたは実質的に類似した動作を表す。
【0070】
図7を参照すると、ブロック300は、上記で説明した方式で行うことができ、無線ヘッドは、決定された(第1の)精度レベルを有するチャネル推定をネットワークノードに報告することができる。ブロック700において、無線ヘッドは、無線チャネルの状態を表すチャネル品質レベルを監視する。ブロック700において監視されるメトリックの例は、無線チャネルのノイズレベルである。チャネル品質レベルの変化、例えばノイズレベルの増大または低減を検出する際(ブロック304)、無線ヘッドは、精度レベルの変更を開始することができる。したがって、無線ヘッドは、ステップ702において、精度レベルを変更することの要求を送信し、提案される新たな精度レベルも示すことができる。ブロック402において、ネットワークノードは、新たな精度レベルを受容するか否かを判断することができる。ブロック402における判定は、
図4~
図6に関連して上記で説明した実施形態のうちの任意のものに基づくことができる。例えば、品質メトリックおよび/またはリンク容量を考慮に入れることができる。ブロック402において、要求が受容可能であると判断する際、ネットワークノードは、精度レベルの変更に応答および確認応答することができる(ステップ704)。したがって、無線ヘッドは、精度レベルを変更し、合意された精度レベルを有する更なるチャネル推定を送信することができる。合意された新たな精度レベルを有する後続のチャネル推定を受信する際、精度レベルはネットワークノードにおいても変更される(ブロック510)。他方で、例えば、信号処理における即座に十分な品質、またはリンクにおける輻輳に起因して、精度レベルを変更しないことを決定する際、ステップ706において、ネットワークノードは、要求を拒絶することができる。したがって、無線ヘッドは現在の精度レベルを維持することができる。無線ヘッドは、決定された時間間隔にわたって新たな要求を送信すること(ステップ702)を控えることもできる。ネットワークノードがその間に精度レベルの増大の必要性を検出する際、
図5または
図6の手順を用いることができる。
【0071】
無線ヘッドが現在チャネル推定をネットワークノードに送信していない状況において、
図7の手順は、ブロック304において、チャネル品質の低減を検出する際に無線ヘッドがチャネル推定の送信を要求するように変更することができる。したがって、ステップ702は、提案された精度レベルを有するチャネル推定の送信を開始するための要求となるように変更することができる。ステップ704において要求が承認される場合、無線ヘッドは、合意された精度レベルを有するチャネル推定の送信を開始することができる。この場合、承認は、(フロントホール)リンクを介してチャネル推定を送信するためのリソース割り当て許可を含むことができる。同様の方式で、手順は、無線ヘッドによって、チャネル品質が所定の閾値を上回っていることを検出する際、チャネル推定の送信を停止することを提案するのに用いることができる。ステップ704において承認する際、無線ヘッドは、チャネル推定の送信を停止することができる。
【0072】
上記で説明したように、いくつかの実施形態は、ここでも変更された精度レベルを有するチャネル推定を送信するために用いることができる。その目的で、無線ヘッドは、チャネル推定寿命と呼ばれる決定された時間間隔についてチャネル推定を記憶することができる。寿命はネットワークノードに既知とすることができる。寿命が満了する際、無線ヘッドはチャネル推定を破棄することができる。精度レベルの適応的管理のための寿命および/または他のパラメータについて、無線ヘッドとネットワークノードとの間で合意することができる。そのような他のパラメータは、圧縮方法、およびチャネル推定が各精度レベルで転送されるフォーマットを含むことができる。これらのパラメータは、ネットワークノードにおいてチャネル推定の抽出および再構築を可能にする。パラメータは、例えば、精度レベルごとに、チャネル推定において送信されないチャネル係数を補間するためにネットワークノードによって何の情報が必要とされるかを定義する補間方法を含むことができる。例えば、異なる精度レベルは、ネットワークノードに送信されるチャネル係数の異なる周波数インデックスと関連付けることができる。パラメータは、チャネル推定のためのフォーマットを定義するバイナリフォーマット、および任意選択で、チャネル推定のためのスケーリングパラメータを含むことができる。フォーマットは、精度レベルごとに、固定小数点数が用いられるか、または浮動小数点数が用いられるか、およびいずれの精度で用いられるかを示すことができる。スケーリング係数は、精度レベルごとに、受信したチャネル係数値をスケーリングするためにネットワークノードによって用いられる値を定義することができる。
【0073】
上記では、信号処理アプリケーションのいくつかの例が簡単に開示されている。更なる例は、無線ヘッドがネットワークノードの別の無線ヘッドによってサービングされる特定の端末デバイスから信号を受信することが可能であるか否かを判断するための検出アルゴリズムである。検出手順を用いて、端末デバイスが無線ヘッドと干渉するか否かを判断することができる。端末デバイスの基準信号は、ネットワークノードによってサービングされるため、ネットワークノードに既知とすることができる。ネットワークノードは、端末デバイスにサービングする無線ヘッドによって受信される信号を表す第1の等化信号を取得することができ、第1の等化信号は、端末デバイスからサービング無線ヘッドによって受信される信号を含む。ネットワークノードは、端末デバイスにサービングしない無線ヘッドによって受信される信号を表す第2の等化信号を更に取得することができ、第2の無線ヘッドは、第1の無線ヘッドから空間的に離れている。次に、ネットワークノードは、第1の等化信号を第2の等化信号と相互相関させ、前記相互相関に基づいて、第2の等化信号も端末デバイスから受信した信号を含むか否かを判断する。この手順を用いて、例えば、端末デバイスからの干渉を低減するために、非サービング無線ヘッドにおける干渉除去を行うか否かを判断する。相互相関信号は、従来から、非サービング無線ヘッドが端末デバイスから信号を受信するか否かを検出するための基礎として用いられる検出閾値と比較される。この手順は、第2の等化信号について逆等化を行うことによって改善することができる。逆等化は、非サービング無線ヘッドから上述した実施形態のうちの任意のものに従って受信されたチャネル推定に基づいて行うことができる。このとき、相互相関は、逆等化された第2の信号と、第1の等化信号との間で行うことができる。対応する逆等化は、相互相関の前に、明らかに、サービング無線ヘッドから受信されたチャネル推定を用いることによって、第1の等化信号についても行うことができる。逆等化は、非サービング無線ヘッドによる(潜在的に準最適な)等化の効果を除去し、これにより検出の精度を改善する。しかしながら、ネットワークノードに利用可能なチャネル推定の精度レベルは、逆等化の性能に影響を及ぼす場合がある。したがって、検出の品質は、例えば、
図5または
図6の実施形態に従って評価することができる。1つの品質メトリックは、検出の結果とすることができ、いくつかの連続した検出が、端末デバイスの確認された検出または非検出を示す場合、この一定した挙動は、十分な品質を示すとみなすことができる(誤警報なし)。他方で、検出結果が散発的であり、検出および非検出を交互にもたらす場合、ネットワークノードは、誤警報が検出に含まれること、およびチャネル推定の精度レベルにおける増大が必要とされることを決定することができる。検出の品質を決定するための別のメトリックは、検出の基礎として用いられる相互相関信号の結果を評価することによるものである。品質が高いとき、更には過度に高いとき、検出を示す相互相関信号のピークは、検出閾値よりもはるかに高い。そのような場合、より低い精度レベルが受容可能な結果を提供する場合がある。精度レベルの低減をトリガーする、検出閾値とピークとの間の差は、所望の実施に従って設定することができる。
【0074】
図8は、例えば、上記で説明した端末デバイス検出手順における適応的な精度レベルを有するチャネル推定を用いるための手順の更に別の実施形態である。
図8を参照すると、ステップ800において、端末デバイスは基準信号を送信することができる。基準信号を受信する際、無線ヘッドは、チャネル推定を実行し(ステップ300)、チャネル推定寿命にわたってチャネル推定を記憶する。チャネル推定は、基準信号から直接計算されたチャネル係数を含む未加工チャネル推定とすることができる。例えば、基準信号は、選択された時間周波数リソースにおける基準シンボルを含むことができ、未加工チャネル推定は、これらの時間周波数リソースについてのみチャネル係数を有することができる。他の時間周波数リソースのためのチャネル係数を決定するために、補間または別の方法を用いて、チャネル推定を、基準信号を含まない時間周波数リソースに広げることができる。無線ヘッドは、送信リソース、例えば送信時間間隔(TTI)において、基準信号とともに受信された信号(例えばデータ)を等化することができる。ステップ802において、等化シンボルは、ブロック804における復調および復号のためにネットワークノードに転送することができる。復号および周期的冗長検査を介した誤り検査の実行の際、例えば、ステップ806において、誤り検査の結果を無線ヘッドに送達することができ、無線ヘッドは、ステップ808において、肯定応答(ACK/NAK)を端末デバイスに送信することができる。肯定応答は、復号が成功したか否かを示し、これにより、端末デバイスに、再送信が必要とされるか否かを示す。
【0075】
加えて、ネットワークノードは、上記で説明した実施形態のうちの任意のものに従ってブロック402を実行し、チャネル推定の精度レベルを決定する。判定は、上記で説明したように、誤り検査、および/または品質メトリックとしての相互相関の品質、および/またはリンク容量に基づくことができる。ステップ810において、ネットワークノードは、決定された精度レベルを有する未加工チャネル推定を要求し、ステップ812において、要求された精度レベルを有する未加工チャネル推定のチャネル係数を受信する。次に、ネットワークノードは、例えば、上記で説明した方式における補間または復元を介して、ブロック814においてチャネル推定を復号する。復号は、未加工チャネル推定がチャネル係数を有していない周波数リソース(例えばサブキャリア)のためのチャネル係数を計算することを含むことができる。その後、チャネル効果をシンボルに戻すために、信号処理アプリケーションにおいてチャネル推定を用いて、例えばステップ802において受信した等化シンボルについて逆等化を行うことができる。その後、逆等化シンボルは相互相関を受けることができる。
【0076】
上記で説明した実施形態は、無線ヘッドがチャネル推定を記憶し、これらをネットワークノードに転送するという文脈で主に説明されているが、チャネル推定は、DUにおいて等しく記憶し、信号処理アプリケーションの目的でCUに送達することができ、DUは、無線ヘッドの上記で説明した機能を実行することができることを理解されたい。
【0077】
図9は、上記で説明した実施形態におけるネットワークノードの機能、例えば
図4のプロセスまたはその実施形態のいずれかを実行する装置の上述の機能の構造の実施形態を示す。上記で説明したように、ネットワークノードのための装置は、信号処理タスクにおいてチャネル推定を用い、適応的精度レベルを有するチャネル推定を受信するように構成することができる。一実施形態において、装置は、ネットワークノードにおいて本発明のいくつかの実施形態を実現する回路または電子デバイスとすることができる。このため、上記で説明した機能を実行する装置は、そのようなデバイスに含めることができ、例えば、装置は、チップ、チップセット、プロセッサ、マイクロコントローラ等の回路、またはネットワークノードのためのそのような回路の組合せを含むことができる。
【0078】
図9を参照すると、装置は、ネットワークノードの上記で説明した機能を実行する能力を装置に与える通信コントローラ10を備えることができる。いくつかの実施形態では、装置は、DU等のネットワークノードに接続されたRRHと通信するための通信インタフェースまたは通信回路22を含むことができる。インタフェース22は、ネットワークノードの実施に依拠して、5GネットワークのフロントホールインタフェースまたはF1インタフェースの仕様に従って動作することができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、上記で説明した手順は、無線アクセスネットワークの別のネットワークノードによって、または更にはコアネットワークによって実行されてもよく、そのような実施形態にでは、インタフェース22は別の通信プロトコルをサポートしてもよい。いずれの場合も、ネットワークノードは、インタフェース22を介してチャネル推定を取得することができる。
【0079】
いくつかの実施形態では、装置は、実施に依拠して、コアネットワーク110またはCUに向けて通信する能力を装置に与えるように構成された第2の通信インタフェース21を備える。いくつかの実施形態では、通信インタフェース21を用いて、有線接続を介して他のネットワークノードと通信することもできる。5Gネットワークの文脈において、通信インタフェース22は、Xnインタフェースおよび/またはNGインタフェースを介した通信のために構成することができる。
【0080】
通信コントローラ10は、少なくとも1つのプロセッサまたは処理回路を備えることができる。装置は、装置の前記プロセッサの動作を構成する1つまたは複数のコンピュータプログラム製品24を記憶するメモリ20を更に備えることができる。メモリ20は、半導体ベースのメモリデバイス、フラッシュメモリ、磁気メモリデバイスおよびシステム、光学メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリ等の任意の適切なデータストレージ技術を用いて実施することができる。メモリ20は、装置の動作構成、例えば、上記で説明した様々な比較の閾値、ならびに精度レベル、および精度レベルごとのチャネル推定のフォーマットを定義する関連パラメータを記憶する構成データベース26を更に記憶することができる。
【0081】
通信コントローラは、ネットワークノードと、ネットワークノードに接続された端末デバイスとの間の無線接続を確立、管理、および終了するように構成されたRRCコントローラ12を備えることができる。RRCコントローラ12は、ハンドオーバ等のRRCアクションの判定を行うRRC機能の制御下で動作することができる。RRCコントローラ12は、上記で説明した干渉管理も行うことができる。干渉コントローラは、入力として、端末デバイスのカバレッジに関する情報、例えば相関行列を受信することができる。RRCコントローラは、上記で説明した実施形態のうちの任意のものに従って、端末デバイスのカバレッジエリアを決定するようにカバレッジ監視回路14に命令することもできる。
【0082】
通信コントローラは、少なくとも時々チャネル推定を必要とする上記で説明した信号処理アプリケーション17またはタスクを実行するように構成された信号プロセッサ14を含むことができる。信号処理アプリケーションの目的で、信号プロセッサ14は、信号処理アプリケーションの適切な動作に必要とされる精度レベルを決定するように構成された精度レベル推定器16を備えることができる。精度レベル推定器16は、上記で説明したように、ブロック402、506および/または602における判定を行うように構成することができる。信号プロセッサは、例えば、ブロック504において品質メトリックを計算することによって、信号処理アプリケーション17の性能を監視する品質推定器を更に備えることができる。
【0083】
図10は、上記で説明した実施形態における無線ヘッドの機能、例えば
図3のプロセスまたはその実施形態のいずれかを実行する装置の上述の機能の構造の実施形態を示す。上記で説明したように、無線ヘッドのための装置は、端末デバイスから受信した基準信号からチャネル推定を計算し、適応的精度レベルを有するチャネル推定をネットワークノードに転送するように構成することができる。実施形態において、装置は、無線ヘッドにおいて本発明のいくつかの実施形態を実現する回路または電子デバイスとすることができる。このため、上記で説明した機能を実行する装置は、そのようなデバイスに含めることができ、例えば、装置は、チップ、チップセット、プロセッサ、マイクロコントローラ等の回路、または無線ヘッドのためのそのような回路の組合せを含むことができる。
【0084】
図10を参照すると、装置は、無線ヘッドの上記で説明した機能を実行する能力を装置に与える通信コントローラ50を備えることができる。いくつかの実施形態では、装置は、DU等のネットワークノードと通信するための通信インタフェースまたは通信回路62を含むことができる。インタフェース62は、5Gネットワークのフロントホールインタフェースの仕様に従って動作することができる。装置は、端末デバイスとの無線インタフェースにわたって通信する機能を装置に提供するように構成された無線通信インタフェース61を更に備えることができる。無線通信インタフェースは、アンテナアレイと、無線通信に必要とされるアナログ無線周波数コンポーネントと、受信した信号を処理し、チャネル推定を計算するために必要とされるデジタルベースバンド信号処理コンポーネントとを備えることができる。
【0085】
通信コントローラ50は、少なくとも1つのプロセッサまたは処理回路を備えることができる。装置は、装置の前記プロセッサの動作を構成する1つまたは複数のコンピュータプログラム製品24を記憶するメモリ20を更に備えることができる。メモリ20は、半導体ベースのメモリデバイス、フラッシュメモリ、磁気メモリデバイスおよびシステム、光学メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリ等の任意の適切なデータストレージ技術を用いて実施することができる。メモリ20は、装置の動作構成、例えば、精度レベル、および精度レベルごとのチャネル推定のフォーマットを定義する関連パラメータを記憶する構成データベース26を更に記憶することができる。
【0086】
通信コントローラは、チャネル推定を計算するように構成されたチャネル推定器回路58を備えることができる。一般的な方法は、基準信号の既知の基準信号を用いることによって端末デバイスから無線インタフェースを介して受信される基準信号を処理し、したがって、受信信号から基準信号を取り除いて、無線チャネルを表す信号、例えばチャネル係数のみを残すことである。次に、そのような未加工チャネル推定をメモリ60に記憶することができる。いくつかの実施形態では、通信コントローラ50は、チャネル状態700を監視し、例えば
図7の実施形態に従って、ネットワークノードに転送されるチャネル推定の精度レベルに対する変更を提案するときを決定するように構成された精度レベル推定器56を更に備えることができる。
【0087】
本明細書において用いられるとき、「回路」という用語は、以下のうちの1つまたは複数を指す。(a)アナログおよび/またはデジタル回路のみにおける実施等のハードウェアのみの回路実装、(b)(該当する場合は)(i)プロセッサもしくはプロセッサコアの組合せ、または(ii)装置に特定の機能を実行させるように協働するデジタル信号プロセッサ、ソフトウェアおよび少なくとも1つのメモリを含むプロセッサ/ソフトウェアの一部等の、回路およびソフトウェアおよび/またはファームウェアの組合せ、ならびに(c)ソフトウェアまたはファームウェアが物理的に存在しない場合であっても、動作のためにソフトウェアまたはファームウェアを必要とするマイクロプロセッサまたはマイクロプロセッサの一部等の回路。
【0088】
この「回路」の定義は、本出願のこの用語の使用に適用される。更なる例として、本出願で用いられるとき、「回路」という用語は、単にプロセッサ(もしくは複数のプロセッサ)またはプロセッサの一部、例えばマルチコアプロセッサの1つのコアおよびその(もしくはそれらの)付属ソフトウェアおよび/もしくはファームウェアの実施も包含することになる。「回路」という用語はまた、例えば特定の要素に適用可能な場合は、本発明の実施形態による装置のためのベースバンド集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、および/またはフィールドプログラマブルグリッドアレイ(FPGA)回路もカバーすることになる。
図3~
図8またはその実施形態のうちのいずれかに記載のプロセスまたは方法は、1つまたは複数のコンピュータプログラムによって定義される1つまたは複数のコンピュータプロセスの形態で実行することもできる。図面に関連して説明したプロセスの機能を実行する1つまたは複数の装置において、別個のコンピュータプログラムが提供されてもよい。コンピュータプログラムは、ソースコード形式、オブジェクトコード形式または一部の中間形式であってもよく、プログラムを搬送可能な任意のエンティティまたはデバイスとすることができる何らかのキャリア内に記憶することができる。そのようなキャリアは、一時的および/または非一時的コンピュータ媒体、例えば記録媒体、コンピュータメモリ、読み出し専用メモリ、電気搬送信号、電気通信信号およびソフトウェア配布パッケージを含む。必要な処理能力に応じて、コンピュータプログラムは、単一の電子デジタル処理ユニットにおいて実行されてもよく、または複数の処理ユニットに分散されてもよい。
【0089】
本明細書に記載の実施形態は、上記で定義した無線ネットワークに適用可能であるが、他の無線ネットワークにも適用可能である。用いられるプロトコル、無線ネットワークの仕様およびそれらのネットワーク要素は迅速に展開する。そのような展開は、説明された実施形態に対する更なる変更を必要とする場合がある。したがって、全ての単語および表現は広義で解釈されるべきであり、実施形態を限定ではなく例示することが意図される。技術の進歩につれて、本発明の概念が種々の方法で実施され得ることが、当業者には明らかとなる。実施形態は、上記で説明された例に限定されず、特許請求の範囲内で変動する場合がある。
【符号の説明】
【0090】
10 通信コントローラ
12 RRCコントローラ
14 カバレッジ監視回路
信号プロセッサ
16 精度レベル推定器
17 信号処理アプリケーション
20 メモリ
21 第2の通信インタフェース
22 通信回路
通信インタフェース
24 コンピュータプログラム製品
26 構成データベース
50 通信コントローラ
56 精度レベル推定器
58 チャネル推定器回路
60 メモリ
61 無線通信インタフェース
62 通信回路
通信インタフェース
100 端末デバイス
ユーザデバイス
102 端末デバイス
ユーザデバイス
104 アクセスノード
105 分散型ユニット(DU)
108 集中型ユニット(CU)
109 衛星
110 コアネットワーク
112 ネットワーク
【要約】
【課題】無線ヘッドと、無線アクセスネットワークのネットワークノードとの間のチャネル推定の転送を制御するための解決策を提供すること。
【解決手段】一態様によれば、無線ヘッドにおける方法は、端末デバイスから基準信号を受信し、基準信号に基づいてチャネル推定を計算し、第1の精度レベルを有するチャネル推定を、無線ヘッドとネットワークノードとの間のリンクを介してネットワークノードに転送することであって、第1の精度レベルは、チャネル推定を搬送する第1のビット数を定義する、転送することと、精度レベルの変更を決定し、この決定に応じて、第2の精度レベルを有するチャネル推定または更なるチャネル推定をネットワークノードに転送することであって、第2の精度レベルは、チャネル推定または更なるチャネル推定を搬送する第2のビット数を定義し、第2の数は第1の数と異なる、転送することとを含む。
【選択図】
図3