(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-10
(45)【発行日】2022-08-19
(54)【発明の名称】収納装置及び物品収納システム
(51)【国際特許分類】
A47G 29/122 20060101AFI20220812BHJP
E05B 65/00 20060101ALI20220812BHJP
E05B 49/00 20060101ALI20220812BHJP
G06Q 50/00 20120101ALI20220812BHJP
A47G 29/12 20060101ALI20220812BHJP
B65G 61/00 20060101ALN20220812BHJP
【FI】
A47G29/122 B
E05B65/00 D
E05B49/00 B
G06Q50/00 300
A47G29/12 D
B65G61/00 550
(21)【出願番号】P 2018204459
(22)【出願日】2018-10-30
【審査請求日】2021-07-26
(73)【特許権者】
【識別番号】300076563
【氏名又は名称】原 周平
(74)【代理人】
【識別番号】100081455
【氏名又は名称】橘 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100170966
【氏名又は名称】藤本 正紀
(72)【発明者】
【氏名】原 周平
【審査官】大内 康裕
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-283491(JP,A)
【文献】特開2015-051820(JP,A)
【文献】特開2001-175555(JP,A)
【文献】特開2016-212750(JP,A)
【文献】特開2018-113037(JP,A)
【文献】特開平10-059487(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1836808(KR,B1)
【文献】韓国登録特許第10-1707999(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 29/00~29/30
E05B 1/00~85/28
B65G 61/00
G06Q 50/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが操作するユーザ端末とネットワークを介して接続され、物品を一時的に預かり保管する1以上の収納ボックスを備えた収納装置であって、
ユーザの電話番号情報を含むユーザ情報を各ユーザごとに管理するユーザ情報管理部と、
物品を入庫する際に電話番号情報を入力する電話番号入力部と、
前記電話番号入力部により入力された電話番号情報が前記ユーザ情報管理部において管理されているか否か判断して認証を行い、前記電話番号情報が管理されているユーザ宛の配送物を入庫することを許可する認証部と、
前記管理されているユーザ情報を参照し、前記入力された電話番号情報に基づいて、ユーザの連絡先を決定する連絡先決定部と、
前記ユーザ宛の配送物が入庫されたことを示す着荷通知を前記決定された連絡先の前記ユーザ端末へ送信する着荷通知部とを有
し、
前記連絡先決定部は、前記電話番号入力部により入力され、かつ前記認証部により認証に用いられた電話番号情報をそのままユーザの連絡先として決定し、
前記着荷通知部は、前記連絡先として決定した電話番号情報を宛先とするショートメールによる前記着荷通知を前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする収納装置。
【請求項2】
前記ユーザ情報管理部は、ユーザのメールアドレスを前記電話番号情報に対応付けて管理し、
前記連絡先決定部は、前記ユーザ情報管理部において前記入力された電話番号情報に対応付けられた前記メールアドレスを抽出してユーザの連絡先として決定し、
前記着荷通知部は、前記連絡先として決定したメールアドレスを用いて、電子メールによる前記着荷通知を前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする請求項1記載の収納装置。
【請求項3】
ユーザが加入しているSNSの情報を管理するSNSサーバとネットワークを介して接続され、
前記ユーザ情報管理部は、ユーザが加入しているSNSに情報を登録するためのSNS情報を前記電話番号情報に対応付けて管理し、
前記連絡先決定部は、前記ユーザ情報管理部において前記入力された電話番号情報に対応付けられた前記SNS情報を抽出してユーザの連絡先として決定し、
前記着荷通知部は、前記連絡先として決定したSNS情報を用いて、前記着荷通知を示すメッセージ情報を前記SNSサーバへ送信して登録させ、前記着荷通知を示すメッセージ情報に対して前記ユーザ端末がアクセス可能なようにすることを特徴とする
請求項2記載の収納装置。
【請求項4】
前記ユーザ情報管理部は、前記ユーザが希望する前記着荷通知の連絡方法を示す希望連絡方法情報を管理し、
前記連絡先決定部は、前記希望連絡方法情報において指定された連絡方法に基づいて、前記ショートメール、前記電子メール又は前記SNSのメッセージ情報のいずれかを前記着荷通知の連絡方法として決定することを特徴とする請求項3記載の収納装置。
【請求項5】
前記電話番号情報が入力されると、前記ユーザ宛の配送物が入庫された収納ボックスを解錠するための解錠情報を発行する解錠情報発行部をさらに有し、
前記着荷通知部は、前記発行された解錠情報を含む前記着荷通知を前記決定された連絡先の前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする
請求項1から4のいずれか1項に記載の収納装置。
【請求項6】
物品を一時的に預かり保管する1以上の収納ボックスを備えた収納装置と、
ユーザが操作するユーザ端末と、
前記収納装置及び前記ユーザ端末とネットワークを介して接続される管理サーバとを有する物品収納システムであって、
前記収納装置は、
物品を入庫する際に電話番号情報を入力する電話番号入力部と、
前記入力された電話番号情報を前記管理サーバへ送信する電話番号送信部とを有し、
前記管理サーバは、
ユーザの電話番号情報を含むユーザ情報を各ユーザごとに管理するユーザ情報管理部と、
前記電話番号入力部により入力され、前記収納装置から受信した電話番号情報が前記ユーザ情報管理部において管理されているか否か判断して認証を行い、前記電話番号情報が管理されているユーザ宛の配送物を入庫することを許可する認証部と、
前記管理されているユーザ情報を参照し、前記収納装置から受信した電話番号情報に基づいて、ユーザの連絡先を決定する連絡先決定部と、
前記ユーザ宛の配送物が入庫されたことを示す着荷通知を前記決定された連絡先の前記ユーザ端末へ送信する着荷通知部とを有
し、
前記連絡先決定部は、前記電話番号入力部により入力され、かつ前記認証部により認証に用いられた電話番号情報をそのままユーザの連絡先として決定し、
前記着荷通知部は、前記連絡先として決定した電話番号情報を宛先とするショートメールによる前記着荷通知を前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする物品収納システム。
【請求項7】
前記ユーザ情報管理部は、ユーザのメールアドレスを前記電話番号情報に対応付けて管理し、
前記連絡先決定部は、前記ユーザ情報管理部において前記入力された電話番号情報に対応付けられた前記メールアドレスを抽出してユーザの連絡先として決定し、
前記着荷通知部は、前記連絡先として決定したメールアドレスを用いて、電子メールによる前記着荷通知を前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする
請求項6記載の物品収納システム。
【請求項8】
ユーザが加入しているSNSの情報を管理するSNSサーバとネットワークを介して接続され、
前記ユーザ情報管理部は、ユーザが加入しているSNSに情報を登録するためのSNS情報を前記電話番号情報に対応付けて管理し、
前記連絡先決定部は、前記ユーザ情報管理部において前記入力された電話番号情報に対応付けられた前記SNS情報を抽出してユーザの連絡先として決定し、
前記着荷通知部は、前記連絡先として決定したSNS情報を用いて、前記着荷通知を示すメッセージ情報を前記SNSサーバへ送信して登録させ、前記着荷通知を示すメッセージ情報に対して前記ユーザ端末がアクセス可能なようにすることを特徴とする
請求項7記載の物品収納システム。
【請求項9】
前記ユーザ情報管理部は、前記ユーザが希望する前記着荷通知の連絡方法を示す希望連絡方法情報を管理し、
前記連絡先決定部は、前記希望連絡方法情報において指定された連絡方法に基づいて、前記ショートメール、前記電子メール又は前記SNSのメッセージ情報のいずれかを前記着荷通知の連絡方法として決定することを特徴とする請求項8記載の物品収納システム。
【請求項10】
前記管理サーバは、
前記電話番号情報が入力されると、前記ユーザ宛の配送物が入庫された収納ボックスを解錠するための解錠情報を発行する解錠情報発行部をさらに有し、
前記着荷通知部は、前記発行された解錠情報を含む前記着荷通知を前記決定された連絡先の前記ユーザ端末へ送信することを特徴とする
請求項6から9のいずれか1項に記載の物品収納システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納装置及び物品収納システムに関し、特に、ユーザ宛の配送物が入庫されたとき、ユーザの端末へ通知を行う収納装置及び物品収納システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、核家族化、未婚・晩婚者の増加や少子高齢化に伴う単身者の増加、さらには共働きの夫婦の増加等が進行し、そのライフスタイルが大きく変わってきている。
また、近年は、ECコマースの隆盛に伴って、購入商品等の物品が各家庭に配送されることが多くなっている一方で、上記のとおり、夫婦の共働き等の割合の増加により家を留守にするケースが増えてきており、上記物品をスムーズに受け取ることのできる環境や設備が望まれている。
【0003】
上記のようなニーズに応えるように、近年、マンション等の集合住宅の共用部等には、いわゆる宅配ロッカーと称される収納装置が設置されることが多くなってきている。
この収納装置は、宅配便等により集合住宅の居住者宛に配送された物品を、一時的に預かり、施錠可能に収納することにより、当該居住者が不在の場合であっても、再配達を依頼することなく、当該収納装置から自身宛の配送物を取り出すことにより、スムーズに当該配送物を受け取ることができるというものである。
【0004】
上記のような居住者宛の配送物等を一時的に預かり保管する収納装置に関する従来技術の1つとして、特許文献1が開示するところの宅配ロッカーが提案されている。
この特許文献1に開示される宅配ロッカーは、宅配業者が宅配ロッカーに宅配物を入れ、操作パネルから届け先の部屋番号を入力すると、届け先の住戸に設置された表示パネルに宅配物の着荷状況を集合住宅の各居住者に個別に知らせることができるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の特許文献1の宅配ロッカーでは、宅配業者が宅配物を入庫する際に部屋番号を誤って入力した場合、宅配物の配送先の居住者に着荷の事実が伝わらず、宅配物の受け渡しを行うことができないという問題点があった。
部屋番号は、一般的に3桁又は4桁程度の数字であるため、その入力の誤りは頻繁に起こり得るものであり、このような問題が多発していた。
【0007】
また、上記特許文献1の宅配ロッカーでは、着荷通知のみならず配送物の入庫のためには部屋番号の入力が必須であることから、オフィスに勤務する従業員等、1人1人に部屋番号が付与されていないユーザに対しては、宅配ロッカーの利用自体ができないという問題点があった。
【0008】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、配送物を宅配ロッカー等の収納装置に入庫する際に部屋番号を入力することなく、誤って他のユーザに配送物の着荷通知を行うことを防ぎ、部屋番号が付与されていないユーザによる利用及び当該ユーザに対する着荷通知を行うことが可能な収納装置及び物品収納システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
かかる目的を達成するため、本発明は、ユーザが操作するユーザ端末とネットワークを介して接続され、物品を一時的に預かり保管する1以上の収納ボックスを備えた収納装置であって、ユーザの電話番号情報を含むユーザ情報を各ユーザごとに管理するユーザ情報管理部と、物品を入庫する際に電話番号情報を入力する電話番号入力部と、電話番号入力部により入力された電話番号情報がユーザ情報管理部において管理されているか否か判断して認証を行い、電話番号情報が管理されているユーザ宛の配送物を入庫することを許可する認証部と、管理されているユーザ情報を参照し、入力された電話番号情報に基づいて、ユーザの連絡先を決定する連絡先決定部と、ユーザ宛の配送物が入庫されたことを示す着荷通知を決定された連絡先のユーザ端末へ送信する着荷通知部とを有し、連絡先決定部は、電話番号入力部により入力され、かつ認証部により認証に用いられた電話番号情報をそのままユーザの連絡先として決定し、着荷通知部は、連絡先として決定した電話番号情報を宛先とするショートメールによる着荷通知をユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0011】
また、本発明における収納装置によれば、ユーザ情報管理部は、ユーザのメールアドレスを電話番号情報に対応付けて管理し、連絡先決定部は、ユーザ情報管理部において入力された電話番号情報に対応付けられたメールアドレスを抽出してユーザの連絡先として決定し、着荷通知部は、連絡先として決定したメールアドレスを用いて、電子メールによる着荷通知をユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0012】
また、本発明における収納装置によれば、ユーザが加入しているSNSの情報を管理するSNSサーバとネットワークを介して接続され、ユーザ情報管理部は、ユーザが加入しているSNSに情報を登録するためのSNS情報を電話番号情報に対応付けて管理し、連絡先決定部は、ユーザ情報管理部において入力された電話番号情報に対応付けられたSNS情報を抽出してユーザの連絡先として決定し、着荷通知部は、連絡先として決定したSNS情報を用いて、着荷通知を示すメッセージ情報をSNSサーバへ送信して登録させ、着荷通知を示すメッセージ情報に対してユーザ端末がアクセス可能なようにすることを特徴とする。
【0013】
また、本発明における収納装置によれば、ユーザ情報管理部は、ユーザが希望する着荷通知の連絡方法を示す希望連絡方法情報を管理し、連絡先決定部は、希望連絡方法情報において指定された連絡方法に基づいて、ショートメール、電子メール又はSNSのメッセージ情報のいずれかを着荷通知の連絡方法として決定することを特徴とする。
【0014】
また、本発明における収納装置によれば、電話番号情報が入力されると、ユーザ宛の配送物が入庫された収納ボックスを解錠するための解錠情報を発行する解錠情報発行部をさらに有し、着荷通知部は、発行された解錠情報を含む着荷通知を決定された連絡先のユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0016】
また、本発明は、物品を一時的に預かり保管する1以上の収納ボックスを備えた収納装置と、ユーザが操作するユーザ端末と、収納装置及びユーザ端末とネットワークを介して接続される管理サーバとを有する物品収納システムであって、収納装置は、物品を入庫する際に電話番号情報を入力する電話番号入力部と、入力された電話番号情報を管理サーバへ送信する電話番号送信部とを有し、管理サーバは、ユーザの電話番号情報を含むユーザ情報を各ユーザごとに管理するユーザ情報管理部と、電話番号入力部により入力され、収納装置から受信した電話番号情報がユーザ情報管理部において管理されているか否か判断して認証を行い、電話番号情報が管理されているユーザ宛の配送物を入庫することを許可する認証部と、管理されているユーザ情報を参照し、収納装置から受信した電話番号情報に基づいて、ユーザの連絡先を決定する連絡先決定部と、ユーザ宛の配送物が入庫されたことを示す着荷通知を決定された連絡先のユーザ端末へ送信する着荷通知部とを有し、連絡先決定部は、電話番号入力部により入力され、かつ認証部により認証に用いられた電話番号情報をそのままユーザの連絡先として決定し、着荷通知部は、連絡先として決定した電話番号情報を宛先とするショートメールによる着荷通知をユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0018】
また、本発明における物品収納システムによれば、ユーザ情報管理部は、ユーザのメールアドレスを電話番号情報に対応付けて管理し、連絡先決定部は、ユーザ情報管理部において入力された電話番号情報に対応付けられたメールアドレスを抽出してユーザの連絡先として決定し、着荷通知部は、連絡先として決定したメールアドレスを用いて、電子メールによる着荷通知をユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0019】
また、本発明における物品収納システムによれば、ユーザが加入しているSNSの情報を管理するSNSサーバとネットワークを介して接続され、ユーザ情報管理部は、ユーザが加入しているSNSに情報を登録するためのSNS情報を電話番号情報に対応付けて管理し、連絡先決定部は、ユーザ情報管理部において入力された電話番号情報に対応付けられたSNS情報を抽出してユーザの連絡先として決定し、着荷通知部は、連絡先として決定したSNS情報を用いて、着荷通知を示すメッセージ情報をSNSサーバへ送信して登録させ、着荷通知を示すメッセージ情報に対してユーザ端末がアクセス可能なようにすることを特徴とする。
【0020】
また、本発明における物品収納システムによれば、ユーザ情報管理部は、ユーザが希望する着荷通知の連絡方法を示す希望連絡方法情報を管理し、連絡先決定部は、希望連絡方法情報において指定された連絡方法に基づいて、ショートメール、電子メール又はSNSのメッセージ情報のいずれかを着荷通知の連絡方法として決定することを特徴とする。
【0021】
また、本発明における物品収納システムによれば、管理サーバは、電話番号情報が入力されると、ユーザ宛の配送物が入庫された収納ボックスを解錠するための解錠情報を発行する解錠情報発行部をさらに有し、着荷通知部は、発行された解錠情報を含む着荷通知を決定された連絡先のユーザ端末へ送信することを特徴とする。
【0023】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0024】
図1は、本発明における物品収納システムの機能ブロック図である。
図に示すように、本発明における物品収納システムは、ユーザ情報管理部と、電話番号入力部と、連絡先決定部と、解錠情報発行部と、着荷通知部と、認証部とを有する。
【0025】
例えば、ユーザ情報管理部の機能は、以下のように実現される。
収納装置10の情報格納部12はユーザDB121を格納する。
ユーザDB121は、ユーザ名と、ユーザの電話番号情報と、希望連絡方法情報と、認証用のパスワードと、その他、住所等のユーザの個人情報とをそれぞれユーザを特定する個別のID(ユーザID)に対応付けて管理している。
また、管理サーバ20の情報格納部22はユーザDB221を格納する。
ユーザDB221は、ユーザ名と、ユーザの電話番号情報と、希望連絡方法情報と、認証用のパスワードと、その他、住所等のユーザの個人情報とをそれぞれユーザを特定する個別のID(ユーザID)に対応付けて管理している。
【0026】
例えば、電話番号入力部の機能は、以下のように実現される。
収納装置10は情報入力部15を有する。
情報入力部15は、例えば、配送業者が配送物に添付されている伝票に記載されている配送先のユーザの電話番号情報を確認し、配送業者による操作により、上記電話番号情報を入力する。
【0027】
例えば、連絡先決定部の機能は、以下のように実現される。
収納装置10の情報格納部12はユーザDB121を格納する。
ユーザDB121は、ユーザの電話番号情報と、希望連絡方法情報とをそれぞれユーザを特定する個別のID(ユーザID)に対応付けて管理している。
制御部11は、ユーザDB121を参照し、配送業者に入力された電話番号情報に基づいてユーザを特定し、さらにユーザDB121において管理されている希望連絡方法情報を参照して、上記特定したユーザがショートメール(電話番号をメールアドレスとするメール)、電子メール又はSNSのいずれの連絡方法による着荷通知を希望しているか否かを判断する。
また、管理サーバ20の情報格納部22はユーザDB221を格納する。
ユーザDB221は、ユーザの電話番号情報と、希望連絡方法情報とをそれぞれユーザを特定する個別のID(ユーザID)に対応付けて管理している。
制御部21は、ユーザDB221を参照し、配送業者に入力された電話番号情報に基づいてユーザを特定し、さらにユーザDB221において管理されている希望連絡方法情報を参照して、上記特定したユーザがショートメール、電子メール又はSNSのいずれの連絡方法による着荷通知を希望しているか否かを判断する。
【0028】
例えば、解錠情報発行部の機能は、以下のように実現される。
収納装置10の制御部11又は管理サーバ20の制御部21は、物品が入庫された収納ボックスを解錠するために用いられる固有の解錠情報を発行する。
【0029】
例えば、着荷通知部の機能は、以下のように実現される。
収納装置10の制御部11は、ユーザDB121を参照し、ユーザが希望している連絡方法による着荷通知をユーザ端末30へ送信するよう通信部13を制御する。
また、管理サーバ20の制御部21は、ユーザDB221を参照し、ユーザが希望している連絡方法による着荷通知をユーザ端末30へ送信するよう通信部23を制御する。
【0030】
例えば、認証部の機能は、以下のように実現される。
収納装置10の制御部11は、ユーザDB121を参照し、入力された電話番号情報に一致する電話番号情報が、ユーザDB121に登録されているか否かを判断し、登録されていると判断した場合には、その配送先のユーザが収納装置10を用いて配送物を受け取るサービスを利用する資格があると認識する。
また、管理サーバ20の制御部21は、ユーザDB221を参照し、入力された電話番号情報に一致する電話番号情報が、ユーザDB221に登録されているか否かを判断し、登録されていると判断した場合には、その配送先のユーザが収納装置10を用いて配送物を受け取るサービスを利用する資格があると認識する。
【発明の効果】
【0031】
本発明における収納装置は、ユーザの電話番号情報を含むユーザ情報を各ユーザごとに管理し、物品を入庫する際に電話番号情報を入力すると、管理されているユーザ情報を参照し、入力された電話番号情報に基づいて、ユーザの連絡先を決定し、ユーザ宛の配送物が入庫されたことを示す着荷通知を決定された連絡先のユーザ端末へ送信するので、配送物を宅配ロッカー等の収納装置に入庫する際に部屋番号を入力することなく、誤って他のユーザに配送物の着荷通知を行うことを防ぎ、部屋番号が付与されていないユーザによる利用及び当該ユーザに対する着荷通知を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本発明における物品収納システムの機能ブロック図である。
【
図2】本発明の第1の実施の形態における物品収納システムの構成を示す図である。
【
図3】本発明の第1の実施の形態における収納装置の外観を示す斜視図である。
【
図4】本発明の第1の実施の形態における収納装置の構成を示す図である。
【
図5】本発明の第1の実施の形態における情報格納部が格納する各データベースを示す図である。
【
図6】本発明の第1の実施の形態におけるユーザDBのデータ構成を示す図である。
【
図7】本発明の第1の実施の形態における使用状況DBのデータ構成を示す図である。
【
図8】本発明の第1の実施の形態における利用履歴DBのデータ構成を示す図である。
【
図9】本発明の第1の実施の形態における収納ボックスの外観を示す図である。
【
図10】本発明の第1の実施の形態における管理サーバの構成を示す図である。
【
図11】本発明の第1の実施の形態における情報格納部が格納する各データベースを示す図である。
【
図12】本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末の構成を示す図である。
【
図13】本発明の第1の実施の形態におけるSMSサーバの構成を示す図である。
【
図14】本発明の第1の実施の形態における電子メールサーバの構成を示す図である。
【
図15】本発明の第1の実施の形態におけるSNSサーバの構成を示す図である。
【
図16】本発明の第1の実施の形態におけるユーザDBにおいて管理されるデータ構成の一例を示す図である。
【
図17】本発明の第1の実施の形態におけるグループDBにおいて管理されるデータ構成の一例を示す図である。
【
図18】本発明の第1の実施の形態において、ユーザ情報を収納装置に登録するときの物品収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図19】本発明の第1の実施の形態において、物品を収納装置に入庫するときの収納装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【
図20】本発明の第1の実施の形態において、物品を収納装置に入庫するときの収納装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【
図21】本発明の第1の実施の形態において、物品を収納装置に入庫するときの収納装置10による動作の流れを示すフローチャートである。
【
図22】本発明の第1の実施の形態における利用者の種類の選択画面の一例を示す図である。
【
図23】本発明の第1の実施の形態における収納装置の利用目的の選択画面の一例を示す図である。
【
図24】本発明の第1の実施の形態における電話番号情報の入力画面情報の一例を示す図である。
【
図25】本発明の第1の実施の形態における配送物に添付されている伝票の一例を示す図である。
【
図26】本発明の第1の実施の形態における入庫する配送物の種類の選択画面情報の一例を示す図である。
【
図27】本発明の第1の実施の形態における収納ボックスの使用状況の画面情報の一例を示す図である。
【
図28】本発明の第1の実施の形態における着荷通知の一例を示す図である。
【
図29】本発明の第1の実施の形態におけるグループのメッセージの画面情報の一例を示す図である。
【
図30】本発明の第1の実施の形態において、物品を収納装置から取り出すときの収納装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【
図31】本発明の第2の実施の形態において、ユーザ情報を管理サーバに登録するときの物品収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
【
図32】本発明の第2の実施の形態において、物品を収納装置に入庫するときの収納装置10による動作の流れを示すフローチャートである。
【
図33】本発明の第2の実施の形態において、物品を収納装置に入庫するときの収納装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【
図34】本発明の第2の実施の形態において、物品を収納装置に入庫するときの収納装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【
図35】本発明の第2の実施の形態において、物品を収納装置に入庫するときの収納装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【
図36】本発明の第2の実施の形態において、物品を収納装置から取り出すときの収納装置による動作の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
<第1の実施の形態>
(第1の実施の形態の概要)
集合住宅の居住者等のユーザが例えば通販会社から商品を購入等すると、配送業者はその商品(配送物)をユーザに配送するが、ユーザが不在等で配送物を受け取ることができない場合には、配送業者は、その配送物を集合住宅のエントランス等に設置された収納装置10の収納ボックス内に入庫し、預け入れる。
本発明の第1の実施の形態では、配送業者は、その配送物の入庫の際、当該配送物の小包等に添付されている伝票に記載されている配送先のユーザの電話番号情報を収納装置10に入力する。
収納装置10は、この入力された電話番号情報に基づいて受取側のユーザの認証を行う。
その後、収納装置10は、上記入力された電話番号情報に基づいて、ショートメール、電子メール又はSNSによる着荷通知をユーザが使用するユーザ端末30へ送信する。
【0034】
このように、本実施の形態では、従来は部屋番号に対応付けて管理していた配送物に関する情報を、電話番号情報に対応付けて管理するというものである。
【0035】
(第1の実施の形態の構成)
〔1〕物品収納システムの全体構成
図2は、本発明の第1の実施の形態における物品収納システムの構成を示す図である。
図に示すように、物品収納システムは、集合住宅等の施設の共用部等に設置され、複数の居住者宛の物品を施錠状態で保管する等、当該複数の居住者(ユーザ)等により共同で使用される収納装置10と、上記収納装置10を解錠する解錠情報及び当該収納装置10における配送状況等を管理する管理サーバ20と、配送物の配送先のユーザが操作するユーザ端末30と、収納装置10から送信されるショートメールをユーザ端末30へ送信するSMS(Short Message Service)サーバ40と、収納装置10から送信される通常の電子メールをユーザ端末30へ送信する電子メールサーバ50と、ユーザが参加するSNS(Social Networking Service)の情報を管理するとともに、ユーザ端末30に対し、収納装置10から取得した配送物の配送状況等の情報の通知をSNSを通じて行うSNSサーバ60と、収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30、SMSサーバ40、電子メールサーバ50及びSNSサーバ60を通信可能に接続するインターネット又はLAN等のネットワーク100とを有して構成される。
【0036】
〔2〕収納装置10の構成
(1)収納装置10の概要
収納装置10は、ユーザ宛の物品をユーザの手元に届くまでに一時預け入れる収納装置であって、複数の施錠可能な収納ボックスを備える。
【0037】
収納装置10は、マンション等の集合住宅の他、オフィス、コンビニエンスストア・スーパーマーケット等の店舗や商業施設、又は駅や病院等の公共施設・機関等に設置されるものとしてもよく、設置場所はこれらに限定されるものではない。
【0038】
収納装置10は、宅配便等の配送物の他、あらゆる物品を預け入れ、保管することができる。
例えば、ユーザは、クリーニングサービス利用のために、収納装置10を使用する。
このとき、ユーザは自身の未クリーニングの衣服を収納装置10に預け入れ、クリーニング業者がその預け入れられた衣服を回収してクリーニングをし、クリーニング済みの衣服をまた収納装置10に収納し、その後、ユーザがそのクリーニング済みの衣服を収納装置10から取り出す。
【0039】
また、ユーザは、スーパーマーケットやコンビニエンスストア等による食料品の配送サービス利用のために、収納装置10を使用することもできる。
このとき、業者はユーザから注文を受けた食料品を配送して収納装置10に預け入れ、その後、ユーザがその食料品を収納装置10から取り出す。
【0040】
また、ユーザは、下記のような宅配型のレンタカーサービス利用のために、収納装置10を使用することもできる。
この場合、ユーザがレンタカー会社に対して車両のレンタルの希望を伝えると、レンタカー会社の従業員等は、車両を所定の駐車場まで届けるとともに、その鍵を収納装置10に預け入れて収納する。
ユーザは、収納装置10からその車両の鍵を取り出し、その鍵を用いて車両を利用し、利用後、その鍵を収納装置10に再度預け入れ収納する。
その後、レンタカー会社の従業員等は、その収納装置10に収納されている鍵を取り出して回収し、利用後の車両とともに、自社の営業所等まで搬送する。
【0041】
以上のように、収納装置10は、ユーザの利用する様々なサービスに利用可能であるが、以下、本実施の形態では、一例として、集合住宅の共用スペースに設置され、当該集合住宅の居住者であるユーザが不在によりユーザ宛の配送物を受け取ることができないとき等に、そのユーザ宛の配送物を一時預け入れるサービスに利用するものとして説明を進める。
【0042】
(2)収納装置10の全体構成
図3は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10の外観を示す斜視図である。
また、
図4は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10の構成を示す図である。
以下、これら図を用いて、収納装置10の構成について説明する。
図に示すように、収納装置10は、CPU等から構成され収納装置10全体を制御する制御部11と、各種情報を格納する情報格納部12と、ネットワーク100を介して管理サーバ20、ユーザ端末30、SMSサーバ40、電子メールサーバ50及びSNSサーバ60と通信を行う通信部13と、各種情報を表示する表示部14と、各種キーを備え情報入力が可能であるとともに、収納ボックスの解錠用の認証用の情報の読取り等をする情報入力部15と、ユーザ宛の物品を収納する収納ボックスを複数備えた収納部16とを有して構成される。
各部11~16は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部11の制御の下、種々の処理が実行される。
【0043】
配送業者は、ユーザ宛の配送物の配送業務を行う。
配送時にユーザが不在の場合には、そのユーザが居住する集合住宅の集合玄関近く等に設置されている収納装置10の収納ボックスにユーザ宛の配送物を一時預け入れる。
収納ボックスは通常施錠されている。
配送業者は、配送時、収納装置10の物品が収納されていない未使用の収納ボックスを解錠し、当該解錠した収納ボックス内に、ユーザ宛の配送物を入庫した後、施錠を行う。
このように、配送業者は、たとえ配送先のユーザが不在であっても、収納装置10に預け入れることができるので、その配送物を持ち帰って再配達を行うという煩雑な作業を省くことでき、配送作業の効率化を実現することができる。
【0044】
また、配送業者は、上記解錠した収納ボックスに配送物を入庫するとき、配送業者が情報入力部15を操作する等して、配送先のユーザの電話番号情報を入力すると、収納装置10は、当該入力された電話番号情報に当該収納装置10の使用状況を対応付けてデータベースに登録する。
このように、本実施の形態では、収納装置10は、従来技術における配送先のユーザの部屋番号ではなく、配送先のユーザの電話番号情報に対応付けて使用状況を管理する。
【0045】
ユーザは、自身の居住する集合住宅に帰宅すると、収納装置10に自身宛の配送物が収納されているかどうか確認し、収納されている場合には、情報入力部15を操作して認証を行い、収納装置10は、認証が成功すると、当該ユーザ宛の配送物が収納されている収納ボックスを解錠する。
ユーザは、上記解錠した収納ボックス内に収納されていた自身宛の配送物を取り出すことができる。
【0046】
また、ユーザは、配送物の配送を依頼したいとき、収納装置10の未使用の収納ボックスを解錠し、当該配送物を当該収納ボックスに入庫して施錠を行う。
その後、配送業者は、情報入力部15を操作して認証を行い、収納装置10は、認証が成功すると、当該ユーザが依頼した配送物が収納されている収納ボックスを解錠する。
配送業者は、上記配送物を取出して、当該配送物に記載された宛先へ配送を行う。
このように、ユーザは、配送依頼を行うとき、配送業者の事業所に配送物を持ち込んだり、配送業者が取りに来るまで待ったりする必要がなく、いつでも配送物の配送依頼を行うことができる。
【0047】
上記配送物には、ユーザがクリーニングを依頼する衣類等の未クリーニング品も含まれる。
ユーザは、自身の衣類のクリーニングを依頼するとき、収納装置10の未使用の収納ボックスを解錠し、未クリーニング品を当該収納ボックスに入庫して施錠を行う。
配送業者(クリーニング事業者を含む)は、情報入力部15を操作して認証を行い、収納装置10は、認証が成功すると、当該未クリーニング品が収納されている収納ボックスを解錠する。
配送業者は、上記未クリーニング品を取出して、当該未クリーニング品をクリーニング事業者の事業所やクリーニング工場へ配送する。
その後、クリーニング事業者側でクリーニング作業が完了すると、配送業者は、そのクリーニング作業が完了したクリーニング品を収納装置10へ配送する。
配送業者は、情報入力部15を操作する等して、物品が収納されていない未使用の収納ボックスを解錠すると、当該解錠した収納ボックス内にクリーニング品を入庫した後、施錠を行う。
このように、配送業者は、たとえ配送先のユーザが不在であっても、収納装置10にクリーニング品を預け入れることができるので、そのクリーニング品を持ち帰って再配達を行うという煩雑な作業を省くことでき、配送作業の効率化を実現することができる。
また、ユーザは、クリーニングの依頼を行うとき、配送業者(クリーニング事業者)の事業所に配送物を持ち込んだり、配送業者(クリーニング事業者)が取りに来るまで待ったりする必要がなく、いつでもクリーニングの依頼を行うことができる。
【0048】
収納装置10の収納ボックスは、同一の集合住宅に居住する複数のユーザが共用可能である。すなわち、収納装置10の収納ボックスには、同一の集合住宅に居住する複数のユーザ宛の物品がそれぞれ収納可能である。
【0049】
収納装置10の収納ボックスにユーザ宛の配送物が既に入庫され、閉扉及び施錠されている場合には、当該ユーザ(同じ住戸に居住するユーザを含む場合がある)のみが当該収納装置10の収納ボックスを解錠可能であり、他の住戸のユーザ及び配送業者は解錠することができない。
収納装置10の収納ボックスは、収納中の物品を1度取り出して空の状態になってはじめて、他の物品を収納することが許可される。
【0050】
(3)制御部11の構成
制御部11は、収納装置10全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部11は、情報格納部12から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部12に情報の書込みを実行する。
制御部11は、施解錠及び開閉扉といった収納ボックスの動作制御、収納装置10の使用の際の認証処理、ユーザの個人情報及び各収納ボックスの使用状況の管理等を行う。
【0051】
(4)情報格納部12の構成
情報格納部12は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部12は、制御部11で実行するプログラムを記憶する領域や制御部11が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部11は、その情報格納部12に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
情報格納部12は、後述する各データベースを格納する。
【0052】
図5は、本発明の第1の実施の形態における情報格納部12が格納する各データベース121,122,123を示す図である。
図に示すように、情報格納部12は、ユーザに関するユーザ情報等を管理するユーザDB121と、収納部16を構成する複数の収納ボックスの使用状況を管理する使用状況DB122と、収納装置10の利用履歴情報を管理する利用履歴DB123とを格納する。
【0053】
図6は、本発明の第1の実施の形態におけるユーザDB121のデータ構成を示す図である。
図に示す例では、ユーザDB121は、ユーザ名と、ユーザの電話番号情報と、希望連絡方法情報と、認証用のパスワードと、その他、住所等のユーザの個人情報とをそれぞれユーザを特定する個別のID(ユーザID)に対応付けて管理している。
収納装置10にユーザ宛の配送物が入庫されたとき、収納装置10は、ユーザに対してその着荷通知を送信する。
希望連絡方法情報とは、ユーザが希望する着荷通知の連絡方法を示す情報である。
ユーザが指定する希望連絡方法情報は、例えば、電話番号情報を宛先とするショートメール、メールアドレスを宛先とする電子メール、ユーザが加入しているSNS等である。
【0054】
図7は、本発明の第1の実施の形態における使用状況DB122のデータ構成を示す図である。
図に示す例では、使用状況DB122は、収納装置10の各収納ボックスの使用状況を管理するデータベースである。
使用状況DB122は、各収納ボックスの使用状況(「収納中」、「未使用」)と、配送先のユーザの電話番号情報と、配送物が入庫された時期等の使用時期とをそれぞれ各収納ボックスを識別するボックス識別情報(ボックス番号)に対応付けて管理している。
【0055】
本例では、収納部16は、一例として、7つの収納ボックスから構成されており、各収納ボックスには、ボックス識別情報a~gが付されている。
これらボックス識別情報a~gは、
図3に示す収納ボックス16a~16gにそれぞれ対応している。
【0056】
また、
図7に示すように、使用状況DB122における「使用状況」には、「収納中」、「未使用」の2つのステータスがあり、制御部11(CPU)は、各収納ボックスに設けられている後述の物品検知部135による検知結果等に基づいて、これらのステータスのいずれかを書き込む。
収納ボックスが物品を収納し、閉扉及び施錠している場合には、制御部11(CPU)は、当該収納ボックスの使用状況を「収納中」と書き込む。この場合は、制御部11(CPU)は、当該物品の宛先のユーザの電話番号情報も該当する収納ボックスのボックス識別情報に対応付けて書き込む。
一方、収納ボックスが物品を収納しておらず、閉扉している場合には、制御部11(CPU)は、当該収納ボックスの使用状況を「未使用」と書き込む。
物品の入庫作業が終了し、再度収納ボックスが閉扉及び施錠されると、制御部11(CPU)は、当該収納ボックスの使用状況を「収納中」に書き替える。一方、物品の取出し作業が終了し、再度収納ボックスが閉扉されると、制御部11(CPU)は、当該収納ボックスの使用状況を「未使用」のままとする。
なお、本実施の形態においては、「作業」とは、物品の入庫作業及び取出し作業を含むものをいうこととする。
【0057】
図8は、本発明の第1の実施の形態における利用履歴DB123のデータ構成を示す図である。
図に示す例では、利用履歴DB123は、収納装置10の各収納ボックスにおける利用履歴情報(入庫・取出し等)を管理するデータベースである。
利用履歴DB123は、物品を入庫又は取出したユーザ又は配送業者等の利用者のIDと、利用内容(入庫又は取出し)と、配送先のユーザの電話番号情報と、配送物が入庫された時期等の使用時期とをそれぞれ各収納ボックスを識別するボックス識別情報(ボックス番号)に対応付けて管理している。
【0058】
(5)収納部16の構成
収納部16は、複数の収納ボックスから構成される。
収納ボックスは、ユーザ宛の配送物等を一時保管するための収納庫であり、それぞれ施解錠可能に構成されている。
例えば、ユーザが不在の場合でも、配送担当者は、その収納ボックスにユーザ宛の配送物を入庫し施錠することにより、収納部16は、ユーザが取り出すまで配送物等を安全に保管することができる。
後述の施解錠部134を含む収納ボックスにおける施解錠を実現する構造は、入庫取出口132を閉塞するように扉133を収納室131に固定するものであれば特に限定しないが、以下、施解錠の構造の一例を説明する。
【0059】
図3に示す例では、収納装置10は、収納ボックス16a~16gを有している。
【0060】
次に、その収納ボックスの構成について詳細に説明する。
図9は、本発明の第1の実施の形態における収納ボックスの外観を示す図である。
図に示すように、収納ボックスは、ユーザ宛の配送物等の収納空間である収納室161と、開口しており、配送物等の入庫口又は取出口である入庫取出口162と、施錠時には上記入庫取出口162を閉止する開閉部材である扉163と、電気錠等から構成され、上記扉163を入庫取出口162を閉止したままの状態で施錠するとともに、制御部161から解錠信号が入力されると当該施錠を解錠する施解錠部164と、収納室161内に物品が収納されていることを検知する物品検知部165と、収納室161と扉163とを接続するヒンジ部167と、扉163の裏側に取り付けられているフック168とを有する。
【0061】
収納室161は、少なくとも一方の面が開口している直方体形状の箱体である。
収納室161及び扉163は、例えば、鉄やその他金属又は合金で製造され、閉扉時には、外側から容易に破壊されない程度の強度を備えている。
【0062】
扉163はそれぞれヒンジ部167を介して旋回自在に収納室161に取り付けられている。
また、扉163の裏側には、それぞれフック168が取り付けられている。
【0063】
収納ボックスの扉163には、開く方向に付勢力が作用しており、施解錠部164により解錠されると、扉163は自動で開くようになっている。
また、ユーザが物品を収納ボックス内に入庫して施錠しようとする場合には、例えば、ユーザが扉163を上記付勢力に抗して閉じることで、施錠が自動で行われる。
【0064】
施解錠部164は、一般的な電子錠又は機械式の錠等を有し、その形式は特に限定されない。
本実施の形態では、一例として、以下、施解錠部は電子錠を有するものとして説明を進める。
施解錠部164は、施錠時は、扉を収納室の入庫取出口を閉塞したまま固定するものであり、開扉を抑制する。この場合、収納ボックスに収納されている物品を外部から取り出すことはできず、また、収納ボックスに物品を入庫することもできない。
【0065】
施解錠部164は、収納室161の開口面に、閉扉時に上記フック168が挿入されるフック穴169を有する。
また、施解錠部164は、そのフック穴169奥に、扉163の開閉を検知するセンサである開閉扉検知部169cを有する。
開閉扉検知部169cは、例えばスイッチ状の部材を有しており、フック穴169にフック168が挿入されると、その挿入されたフック168の先端が開閉扉検知部169cのスイッチ状の部材を押圧することで、開閉扉検知部169cは扉163が閉扉されたことを検知することができる。
【0066】
また、施解錠部164は、上記挿入されたフック168をフック穴169内で係止して動作を規制する係止部を有する。
例えば、上記フック168及び係止部の素材は金属製であるが、これに限定されない。
例えば、上記係止部において上記フック168を係止する係止部材は、金属製のレバー等で構成され、そのレバーを動作させてフック168に当接させることでフック168を係止し、開扉を抑制する。
【0067】
施解錠部164は、制御部11と通信ケーブル等を介して通信可能に接続されている。
制御部11は、収納ボックスの解錠を要求する旨の解錠要求信号が入力され、この解錠要求を許可すると、解錠信号を該当する収納ボックスの施解錠部164へ出力する。
施解錠部164は、その解錠信号が入力されると、係止部のレバーを動作させる等して係止を解除し、収納ボックスの解錠を行う。
施解錠部164は施錠すると、その施錠状態を検知し、施錠検知信号を制御部11へ送信する。また、施解錠部164(開閉扉検知部169c)は、扉163の開扉又は閉扉の状態を検知し、これら検知した開閉扉の状態を示す開扉検知信号又は閉扉検知信号を制御部11へ送信する。
【0068】
まず、収納ボックスの施錠時の動作について説明する。
扉163が閉扉されて入庫取出口162を閉塞すると、扉163の裏面に取り付けられているフック168が、収納室161に設けられている施解錠部164のフック穴169に挿嵌され、そのフック168の先端がフック穴169の奥に設けられている開閉扉検知部169cを押圧すると、開閉扉検知部169cは、扉163が閉扉されたことを検知する。
ここで、開閉扉検知部169cは、上記閉扉を検知したとき、自身が有するレバーやカム等の金属製等の部材を物理的に移動させ、これをトリガーとして、施解錠部164は、閉扉検知信号を制御部11へ出力してもよい。
【0069】
施解錠部164は、開閉扉検知部169cが扉163の閉扉を検知すると、自身に備えられている係止部を動作させて、そのフック穴169に挿入されたフック168を係止して固定し、開扉を抑制して施錠を行う。
【0070】
次に、収納ボックスの解錠時の動作について説明する。
制御部11は、収納ボックスの解錠が要求され、それを許可すると、解錠信号を生成し、施解錠部164へ出力する。
施解錠部164は、制御部11から解錠信号が入力されると、係止部の係止部材を移動させて、係止しているフック168に対する係止状態を解除して解錠を行う。
フック168に対する係止部による係止が解除されると、扉163は自由に開扉可能となる。
【0071】
各収納ボックスは原則、配送物が収納及又は未収納のいずれの場合においても施錠されている。
一旦、配送物が入庫されると、施錠及び閉扉し、その配送宛の利用者が取り出すまで安全に保管する。配送物が収納されている場合は、当該配送物の宛先のユーザの認証を行い、認証成功であれば解錠する。
【0072】
物品検知部165は、収納室161内に物品が収納されていることを検知するセンサである。
物品検知部165は、制御部11と通信ケーブル等を介して通信可能に接続されている。
物品検知部165は、物品が収納されていることを検知すると、物品検知信号を制御部11へ送信する。
制御部11は、上記物品検知信号及び施錠検知信号、さらには開扉又は閉扉検知信号を受信すると、これら各検知信号に基づいて、使用状況DB122に当該収納ボックスの使用状況のステータスを書き込む。
【0073】
例えば、物品検知部165は、投光器と受光器とを備えた一般的な赤外線センサである。この場合、投光器は収納室161内に赤外線を照射し、受光器が受光する。物品が収納室161に存在すると、上記投光器から照射された赤外線が遮られ、受光器で受光できない。このようなとき、物品検知部165は収納室161内の物品を検知できる。
また、受光器が、投光器から照射された赤外線の反射光を受光するタイプである場合には、物品が収納室161内に存在すると、その赤外線が物品表面を反射し、受光器で受光され、物品の存在を検知できる。
その他の例では、例えば、物品検知部165は重量計を有する。
物品検知部165がこの重量計を有するタイプの場合、収納室161の底面に重量計が設けられ、収納室161内に物品が入庫されると、重量計がその物品の重量を検知する。これにより物品検知部165は、収納室161内の物品の存在を検知する。
【0074】
(6)通信部13の構成
通信部13は、ネットワーク100を介して行う収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30、SMSサーバ40、電子メールサーバ50又はSNSサーバ60との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部13は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0075】
(7)表示部14及び情報入力部15の構成
表示部14は、液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネル等のディスプレイやLED等の発行素子によるランプ等の表示装置である。
制御部11は、情報格納部12から画像を読み出し、画像出力処理を実行して画面情報を生成する。
制御部11は、上記生成した画像情報を表示部14へ出力する。
表示部14は、上記入力した画像情報をディスプレイ等に画面表示する。
また、制御部11は、制御信号を表示部14へ出力し、表示部14が有するランプを点灯させることもできる。
【0076】
情報入力部15は、例えば各種キー等から構成される情報入力装置を備え、当該情報入力装置は表示部14と連携してポインティングデバイスを提供する。情報入力部15は、ユーザ等による各種操作を受け付けて、その操作内容を示す信号を制御部11等に出力する。
制御部11は、上記操作内容を示す信号を入力すると、当該信号の内容に応じて、表示部14へその操作内容に応じた画面表示を行う旨の制御信号を表示部14へ出力する。
表示部14は、その制御信号を入力すると、当該制御信号に応じて画面表示を行う。
なお、上記表示部14と情報入力部15は一体に構成され、タッチパネルを形成してもよい
【0077】
また、情報入力部15は、赤外線通信等の近距離無線通信を行って情報記録媒体から情報を読み取る情報読取装置を備えている。
ユーザは、上記収納ボックスの解錠用の認証情報が記録されている情報記録媒体を情報入力部15(情報読取装置)にかざす等して所定距離内まで接近させると、情報入力部15は、上記情報記録媒体から上記認証情報を読み取る。
この情報入力部15による認証情報の読取技術については特に限定しないが、例えば、Felica(登録商標)、MIFARE(登録商標)、NFC(Near Field Communication)、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信方式を用いる。また、情報記録媒体の表面にコード情報が印刷又は設けられている場合には、情報入力部15はそのコード情報を光学的に読み取る。
上記情報記録媒体は、例えば、ユーザを識別する認証情報が書き込まれた非接触型のICカードや同様の機能を備えた携帯端末である。
【0078】
〔3〕管理サーバ20の構成
管理サーバ20は、ユーザ情報及び収納装置10の使用状況等を管理するサーバ装置である。
管理サーバ20は、例えば、収納装置10の管理事業者又はユーザへの配送物を提供する通販会社により管理される
【0079】
図10は、本発明の第1の実施の形態における管理サーバ20の構成を示す図である。
図に示すように、管理サーバ20は、CPU等により構成され管理サーバ20全体を制御する制御部21と、居住者(ユーザ)の情報等を格納する情報格納部22と、ネットワーク100を介して収納装置10又はユーザ端末30と情報の送受信を無線又は有線を介して行う通信部23とを有して構成される。
各部21~23は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部21の制御の下、種々の処理が実行される。
【0080】
制御部21は、管理サーバ20全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部21は、情報格納部22から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部22に情報の書込みを実行する。
【0081】
情報格納部22は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部22は、制御部21で実行するプログラムを記憶する領域や制御部21が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部21は、その情報格納部22に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0082】
通信部23は、ネットワーク100を介して行う収納装置10又はユーザ端末30との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部23は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0083】
図11は、本発明の第1の実施の形態における情報格納部22が格納する各データベース221,222,223を示す図である。
図に示すように、情報格納部22は、ユーザ情報等を管理するユーザDB221と、収納部16を構成する複数の収納ボックスの使用状況を管理する使用状況DB222と、収納装置10の利用履歴情報を管理する利用履歴DB223とを格納する。
本実施の形態では、これらユーザDB221、使用状況DB222及び利用履歴DB223は、それぞれ収納装置10のユーザDB121、使用状況DB122及び利用履歴DB123と同様のデータを管理している。
また、収納装置10及び管理サーバ20の一方は、他方のデータベースにおいて管理される情報の一部を管理するよう構成してもよい。
【0084】
管理サーバ20は、ユーザ端末30からユーザ情報を受信すると、その受信したユーザ情報を上記ユーザDB221に登録する。
また、管理サーバ20は収納装置10と所定時間ごとに通信を行い、自身が格納しているユーザDB221、使用状況DB222及び利用履歴DB223と、収納装置10が格納しているユーザDB121、使用状況DB122及び利用履歴DB123との同期を取る。
【0085】
〔4〕ユーザ端末30の構成
ユーザ端末30は、居住者が使用するスマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、PC又はその他の端末であり、通信事業者との契約により電話番号が付与されており、SMSサーバ40を介してこの電話番号に基づくショートメールの送受信が可能に構成されている。ただし、ユーザ端末30は、必ずしも通話機能を有していなくてもよい。
また、ユーザ端末30は、電子メールサーバ50を介してメールアドレスに基づく通常の電子メール(以下、単に「電子メール」という)の送受信が可能に構成されている。
さらに、ユーザ端末30は、ユーザが加入しているSNSの情報を管理するSNSサーバ60にアクセスして、そのSNSにおいてユーザが参加しているグループ内におけるコメントを閲覧可能に構成されている。
ユーザは、ユーザ端末30を用いて、上記ショートメール、電子メール又はSNSにより収納装置10から配送物の現在の状況等の通知を受けることができる。
【0086】
図12は、本発明の第1の実施の形態におけるユーザ端末30の構成を示す図である。
図に示すように、ユーザ端末30は、CPU等から構成されユーザ端末30全体の動作を制御する制御部31と、入力した情報やネットワークを介して受信した情報等を格納する情報格納部32と、ネットワークを介して情報の送受信を行う通信部33と、ディスプレイ等から構成され情報を画面表示する表示部34と、キーやマウス等から構成され情報の入力等を行う情報入力部35とを有して構成される。
また、上記表示部34と情報入力部35は、一体に構成され、タッチパネルを構成してもよい。
各部31~35は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部31の制御の下、種々の処理が実行される。
【0087】
制御部31は、ユーザ端末30全体の制御を司る処理部であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)等の電子回路やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の集積回路により構成される。
制御部31は、情報格納部32から情報の読出しを実行するとともに、情報格納部32に情報の書込みを実行する。
【0088】
情報格納部32は、例えば、ハードディスク、メモリ又は半導体素子等の情報を格納する装置である。
情報格納部32は、制御部31で実行するプログラムを記憶する領域や制御部31が処理を実行する際に一時的に使用する作業領域等(RAM等)を有する。
制御部31は、その情報格納部32に格納されているプログラムを読み出し、上記作業領域に展開して各種の処理を実行する。
【0089】
通信部33は、ネットワーク100を介して行う収納装置10、管理サーバ20、SMSサーバ40、電子メールサーバ50又はSNSサーバ60との通信を制御するインターフェースであり、LANアダプタ等を有する。
通信部33は、無線送受信機を備え、無線通信を介してLANやインターネット等に接続されてもよいし、ケーブル等の有線を介して接続されてもよい。
【0090】
表示部34は、ディスプレイやランプ等の表示装置である。
制御部31は、情報格納部32から画像を読み出し、画像出力処理を実行して画面情報を生成する。また、制御部31は、通信部33が管理サーバ40から受信した画像情報に対して画像出力処理を実行して画面情報を生成する。
制御部31は、上記生成した画像情報を表示部34へ出力する。
表示部34は、上記入力した画像情報をディスプレイ等に画面表示する。
また、制御部31は、制御信号を表示部34へ出力し、表示部34が有するLED等のランプを点灯させることもできる。
【0091】
情報入力部35は、例えば各種キー等から構成される情報入力装置を備え、当該情報入力装置は表示部34と連携してポインティングデバイスを提供する。情報入力部35は、受注側等による各種操作を受け付けて、その操作内容を示す信号を制御部31等に出力する。
制御部31は、上記操作内容を示す信号を入力すると、当該信号の内容に応じて、表示部34へその操作内容に応じた画面表示を行う旨の制御信号を表示部34へ出力する。
表示部34は、その制御信号を入力すると、当該制御信号に応じて画面表示を行う。
なお、上記表示部34と情報入力部35は一体に構成され、タッチパネルを形成してもよい。
【0092】
ユーザ端末30は、Webサーバとして機能する管理サーバ20又はSNSサーバ60から画面情報、例えばWebページを受信して表示することができる。
ユーザ端末30は、制御部31が受注側の要求に応じてHTTP(Hypertext Transfer Protocol)要求を生成して送信する機能と、HTTP応答(応答の一例)を解釈して受注側に提示する機能とを有する。
例えば、情報格納部32は、一例としてWebブラウザを格納する。
制御部31は、HTTP応答を解釈して画像データや音声データを生成し、表示部34に表示したり、音声をユーザ端末30が有するスピーカから出力したりすることで、HTTP応答を受注側に提示する。
【0093】
〔5〕SMSサーバ40の構成
SMSサーバ40は、通信会社等により管理され、ショートメールの送受信を行うサーバであって、収納装置10が作成したショートメールを受信及び一時格納し、その一時格納したショートメールを送付先のユーザ端末30へ送信する。
図13は、本発明の第1の実施の形態におけるSMSサーバ40の構成を示す図である。
図に示すように、SMSサーバ40は、CPU等により構成されSMSサーバ40全体を制御する制御部41と、情報を格納する情報格納部42と、ネットワーク100を介して収納装置10又はユーザ端末30とショートメールの送受信を無線又は有線を介して行う通信部43とを有して構成される。
通信部43は、配送物の配送状況を示すショートメールを収納装置10から受信すると、情報格納部42に一時格納した後、そのショートメールを宛先のユーザ端末30へ送信する。
各部41~43は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部41の制御の下、種々の処理が実行される。
【0094】
〔6〕電子メールサーバ50の構成
電子メールサーバ50は、通信会社又はインターネットプロバイダ等により管理され、電子メールの送受信を行うサーバであって、収納装置10が作成した電子メールを受信及び一時格納し、その一時格納した電子メールを送付先のユーザ端末30へ送信する。
図14は、本発明の第1の実施の形態における電子メールサーバ50の構成を示す図である。
図に示すように、電子メールサーバ50は、CPU等により構成され電子メールサーバ50全体を制御する制御部51と、情報を格納する情報格納部52と、ネットワーク100を介して収納装置10又はユーザ端末30と電子メールの送受信を無線又は有線を介して行う通信部53とを有して構成される。
通信部53は、配送物の配送状況を示す電子メールを収納装置10から受信すると、情報格納部52に一時格納した後、その電子メールを宛先のユーザ端末30へ送信する。
各部51~53は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部51の制御の下、種々の処理が実行される。
【0095】
〔7〕SNSサーバ60の構成
SNSサーバ60は、SNSを運営するSNS事業者により管理されるサーバ装置である。
図15は、そのSNSサーバ60の構成を示す図である。
図に示すように、SNSサーバ60は、CPU等により構成されSNSサーバ60全体を制御する制御部61と、SNSの情報を格納する情報格納部62と、ネットワーク100を介して収納装置10又はユーザ端末30と情報の送受信を無線又は有線を介して行う通信部63とを有して構成される。
各部61~63は、内部のバスに接続され、このバスを介して種々の情報等が入出力され、制御部61の制御の下、種々の処理が実行される。
【0096】
さらに、図に示すように、情報格納部62は、ユーザ(集合住宅の居住者)の個人情報並びに収納装置10の情報等を管理するユーザDB621と、ユーザ及び収納装置10を含む複数のSNSユーザにより構成されるグループの情報を管理するグループDB622とを格納している。
【0097】
図16は、上記ユーザDB621において管理されるデータ構成の一例を示す図である。
図に示すように、ユーザDB621には、各SNSユーザ(居住者、収納装置10)を識別するSNSユーザIDに対応付けて各ユーザの個人情報が格納されている。
ここで格納されるSNSユーザの個人情報には、ユーザの氏名(又は収納装置10であること)、SNSユーザの電話番号(ユーザ端末30、収納装置10の電話番号)、メールアドレス(ユーザ端末30のメールアドレス)、SNSユーザの端末など(ユーザ端末30、収納装置10)の端末ID等が含まれる。
【0098】
図に示すように、ユーザDB621において、収納装置10は、ユーザとともに、SNSユーザとして登録されており、ユーザは、ユーザ端末30を用いて、収納装置10からのコメント(例えば、配送物の着荷通知や配送依頼通知など)をSNS内で閲覧できるようになっている。
【0099】
図17は、グループDB622において管理されるデータ構成の一例を示す図である。
図の例では、ユーザID「00001」のユーザの各グループ「001」、「002」、「003」に所属するその他の各ユーザの電話番号が示されている。
また、これらの数字を組み合わせたものをグループID(ユーザIDの数字5桁+グループの数字3桁)とし、グループの特定に使用される。例えば、ユーザID「00001」のユーザが作成したグループ「001」のグループIDは「00001001」である。
【0100】
図の例のグループDB622では、ユーザID「00001」のユーザのグループ「002」には、電話番号「03-1117-XXXX」の収納装置10のみが所属しており、ユーザID「00001」のユーザのみが、収納装置10からの当該ユーザ宛てのコメントを閲覧することができるようになっている。
【0101】
(第1の実施の形態の動作)
(1)ユーザ情報の登録動作
図18は、本発明の第1の実施の形態において、ユーザ情報を収納装置10に登録するときの物品収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、ユーザが、ユーザ端末30を用い、管理サーバ20を介して収納装置10に、自身のユーザ情報を登録するときの物品収納システムの動作について説明する。
【0102】
まず、ユーザは、ユーザ端末30の情報入力部35を用いて、自身のユーザ情報を入力する(ステップS101)。
ユーザ情報には、ユーザの氏名と、電話番号情報と、希望連絡方法情報と、その他ユーザの個人情報とが含まれる。
ユーザの個人情報には、ユーザの住所、メールアドレス等の連絡先情報、性別、生年月日等が含まれてもよい。
また、このとき、上記ユーザ情報には、ユーザ宛の物品が収納されている収納ボックスを解錠するための認証用のパスワードが含まれてもよい。
制御部31は、上記情報入力部35により入力されたユーザ情報を情報格納部32に格納させる。
【0103】
次に、ユーザが情報入力部35を操作すると、通信部33は情報格納部32に格納されているユーザ情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS102)。
【0104】
管理サーバ20の通信部23は、上記ユーザ情報をユーザ端末30から受信すると、制御部21は、その受信したユーザ情報を情報格納部22に登録させる(ステップS103)。
【0105】
次に、管理サーバ20の通信部23は、上記情報格納部22に登録したユーザ情報を収納装置10へ送信する(ステップS104)。
【0106】
収納装置10の通信部13は、上記ユーザ情報を管理サーバ20から受信すると、制御部11は、その受信したユーザ情報のユーザに対し、固有のユーザIDを発行し、その発行したユーザIDに対応付けて、当該受信したユーザ情報を情報格納部12のユーザDB121に登録させる(ステップS105)。
【0107】
このように、ユーザが入力したユーザ情報は、最終的に収納装置10に登録される。
この登録されたユーザ情報は、ユーザ宛の配送物が収納装置10に入庫された際、収納装置10が認証又は着荷通知を行うこと等に用いられる。
以上で、ユーザ情報の登録動作を終了する。
【0108】
(2)物品を入庫するときの動作
図19,20,21は、本発明の第1の実施の形態において、物品を収納装置10に入庫するときの収納装置10による動作の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、物品入庫時の動作について、配送業者がユーザ宛の物品(配送物)を収納装置10に入庫するときの例を用いて説明する。
【0109】
まず、配送業者は、配送する物品を持って収納装置10が設置される集合住宅のエントランス等を訪れる。
収納装置10の表示部14には、「配送業者」、「居住者」等の収納装置10の利用者の種類の選択画面が表示されている。
図22は、その利用者の種類の選択画面の一例を示す図である。
ここで、配送業者は情報入力部15を操作して、選択画面上の「配送業者」を選択すると、制御部11は、表示部14に「入庫」、「取出」等の収納装置10の利用目的の選択画面を表示させる。
図23は、その収納装置10の利用目的の選択画面の一例を示す図である。
ここで、配送業者は、情報入力部15を操作して「入庫」を選択して、物品入庫を要求する旨の情報を入力する(ステップS201)。
【0110】
収納装置10の制御部11は、上記物品入庫の要求情報が入力されると、配送物の配送先のユーザの電話番号情報の入力画面情報を表示部14に表示させる。
図24は、本発明の第1の実施の形態における電話番号情報の入力画面情報の一例を示す図である。
図に示すように、電話番号情報の入力画面には、電話番号情報の入力欄が設けられている。
【0111】
図25は、その配送物に添付されている伝票の一例を示す図である。
図に示す伝票には、一般的な宅配便の伝票と同様に、配送先の情報(配送先の電話番号情報を含む)、配送元の情報、配送物の種類・サイズ等が記入されている。
配送業者は、配送物に添付されている伝票に記載されている配送先のユーザの電話番号情報を確認し、情報入力部15を操作して、上記電話番号情報を入力する(ステップS202)。
【0112】
配送先のユーザの電話番号情報が入力されると、制御部11は、ユーザDB121を参照し、当該入力された電話番号情報に一致する電話番号情報が、ユーザDB121に登録されているか否かを判断する(ステップS203)。
ここで、制御部11は、入力された電話番号情報がユーザDB121に登録されていないと判断した場合には(ステップS203/No)、その配送先のユーザが収納装置10を用いて配送物を受け取るサービスを利用する資格がないと認識し、収納装置10の収納ボックスの解錠動作を実行せず、当該配送業者による配送物の入庫を拒否し、そのまま物品の入庫動作を終了する。
【0113】
一方、制御部11は、入力された電話番号情報がユーザDB121に登録されていると判断した場合には(ステップS203/Yes)、その配送先のユーザが収納装置10を用いて配送物を受け取るサービスを利用する資格があると認識し、入庫する配送物の種類の選択画面情報を表示部14に表示させる。
図26は、その入庫する配送物の種類の選択画面情報の一例を示す図である。
図の例では、入庫する配送物の種類、「普通便」、「クール便」及び「スキー便」が選択画面情報上に表示されている。普通便は通常の配送物、クール便は要冷蔵の配送物、スキー便はスキー板等スキーに用いる物品であり、大型の配送物が多い。
配送業者は、上記配送物に添付されている伝票の内容を確認して、情報入力部15を操作して、上記配送物の種類を入力する。
【0114】
配送物の種類が入力されると、制御部11は、使用状況DB122を参照し、使用状況のステータスが「未使用」となっている収納ボックスの情報を抽出し、表示部14にその入庫可能な未使用の収納ボックスが示された収納ボックスの使用状況の画面情報を表示させる(ステップS204)。
図27は、その収納ボックスの使用状況の画面情報の一例を示す図である。
図の例では、表示部14は、その収納ボックスの使用状況の画面情報において、入庫可能な未使用の収納ボックスについて、その位置を点灯させて表示している(図では斜線の収納ボックス)。
【0115】
配送業者は、情報入力部15を操作して、表示部14に表示された未使用の収納ボックスから、入庫する収納ボックスを選択すると(ステップS205/Yes)、情報入力部15は、その選択された収納ボックスを特定する信号を制御部11へ出力する。
制御部11は、上記選択された収納ボックスを特定する信号が入力されると、その特定選択された収納ボックスの解錠信号を当該収納ボックスの施解錠部134へ送信し、当該施解錠部134は当該収納ボックスを解錠する(ステップS206)。
【0116】
配送業者は、その解錠された収納ボックスを開扉して当該収納ボックスに物品を入庫して閉扉するか、又は当該解錠した収納ボックスへの入庫をやめて閉扉する。
ここで、収納ボックスに物品が入庫された場合、物品検知部135は、当該物品の入庫を検知し、その旨を示す物品検知信号を制御部11へ出力する。
【0117】
制御部11は、上記物品検知信号を物品検知部135から入力されたか否かを判断する(ステップS207)。
制御部11は、物品検知部135から物品検知信号が入力されず、収納ボックスに物品が収納されなかったと判断すると(ステップS207/No)、制御部11は、使用状況DB122の当該収納ボックスの使用状況のステータスを「未使用」のままとし、当該収納ボックスを施錠するための施錠信号を施解錠部134へ出力する。
施解錠部134は、上記施錠信号を制御部11から入力されると、当該収納ボックスについて再度施錠し、動作を終了する。
このように使用状況のステータスが「未使用」の収納ボックスは使用が可能である。
【0118】
一方、制御部11は、物品検知部135から物品検知信号が入力されたと判断した場合には(ステップS207/Yes)、制御部11は、空きの収納ボックスに物品が入庫されたと判断し、使用状況DB122の当該収納ボックスの使用状況のステータスを「未使用」から「収納中」に書き替え、当該収納ボックスを施錠するための施錠信号を施解錠部134へ出力する。
施解錠部134は、上記施錠信号を制御部11から入力されると、当該収納ボックスについて再度施錠し、当該物品が入庫された収納ボックスへのさらなる入庫を規制する。
【0119】
次に、制御部11は、上記物品が入庫された収納ボックスを解錠するために用いられる解錠情報を発行する(ステップS208)。
この解錠情報は、ユーザが自身宛の配送物を取出すときに収納装置10に入力する固有の情報であり、例えば入庫ごとにランダムに発行されるワンタイムパスワードである。
解錠情報は、例えば、文字列から構成されるパスワードであってもよいし、バーコード又は2次元バーコード等の図形が表された画像情報であってもよいし、又は音声情報であってもよい。
【0120】
次に、制御部11は、使用状況DB122の該当収納ボックスのボックス識別情報に対応付けて上記発行した解錠情報を登録する。
また、このとき、制御部11は、上記物品の入庫履歴を示す履歴情報も利用履歴DB123に登録する(ステップS209)。
ここで、登録される履歴情報は、利用の内容である「入庫」と、物品が入庫された収納ボックスのボックス識別情報と、入庫の際に配送業者が入力した電話番号情報とを含む。履歴情報には、この他、例えば、入庫時期(物品入庫後に閉扉した時期/使用時期)等を含むようにしてもよい。
また、配送業者が、物品の入庫の際、例えば、配送会社名や担当者のIDといった自身を識別する情報を入力していた場合には、その情報も履歴情報に含まれる。
【0121】
次に、制御部11は、ユーザDB121を参照し、上記配送業者に入力された電話番号情報に基づいてユーザを特定し、さらにユーザDB121において管理されている希望連絡方法情報を参照して、上記特定したユーザがショートメールによる着荷通知を希望しているか否かを判断する(ステップS210)。
ここで、制御部11は、ユーザがショートメールによる着荷通知を希望していると判断した場合には(ステップS210/Yes)、上記配送業者に入力された電話番号情報を宛先とし、当該ユーザ宛の配送物が収納装置10に届けられたことを文面とするショートメールを生成する(ステップS211)。
【0122】
制御部11は、通信部13に、上記生成したショートメールを着荷通知として該当するユーザのユーザ端末30へ送信させる(ステップS212)。
ユーザ端末30の通信部32は上記着荷通知を収納装置10から受信する。
制御部31は、その着荷通知を表示部34に表示させる(ステップS213)。
【0123】
図28は、その着荷通知の一例を示す図である。
図の例では、着荷通知には、ユーザ宛の配送物の保管場所(収納装置10のボックス番号「1」の収納ボックス)、配送物の種類、到着日時及び解錠情報(ワンタイムパスワード)が含まれる。
ユーザは、上記ショートメール(着荷通知)に示された内容を確認し、その後、解錠情報を用いて自身宛の配送物が保管されている収納ボックスの解錠を行う。
【0124】
一方、制御部11は、ユーザDB121の希望連絡方法情報を参照した結果、ユーザがショートメール以外の着荷通知を希望していると判断した場合には(ステップS210/No)、希望連絡方法情報において、メールアドレスを宛先とする通常の電子メールによる着荷通知を希望しているか否かを判断する(ステップS221)。
ここで、制御部11は、ユーザが通常の電子メールによる着荷通知を希望していると判断した場合には(ステップS221/Yes)、ユーザDB121を参照し、上記配送業者に入力された電話番号情報に対応付けられているメールアドレスを連絡先情報として抽出する(ステップS222)。
次に、制御部11は、上記抽出されたメールアドレスを宛先とし、当該ユーザ宛の配送物が収納装置10に届けられたことを文面とする電子メールを生成する(ステップS223)。
制御部11は、通信部13に、上記生成した電子メールを着荷通知として該当するユーザのユーザ端末30へ電子メールサーバ50を介して送信させる(ステップS224)。
ユーザ端末30の通信部32は上記着荷通知を電子メールサーバ50を介して収納装置10から受信する。
制御部31は、その着荷通知を表示部34に表示させる(ステップS225)。
ユーザは、上記電子メール(着荷通知)に示された内容を確認し、その後、解錠情報を用いて自身宛の配送物が保管されている収納ボックスの解錠を行う。
【0125】
一方、制御部11は、ユーザDB121の希望連絡方法情報を参照した結果、ユーザが電子メールではなく、SNSによる着荷通知を希望していると判断した場合には(ステップS221/No)、ユーザDB121を参照し、上記配送業者に入力された電話番号情報に対応付けられているSNS情報を連絡先情報として抽出する(ステップS231)。
ここでSNS情報には、SNSを特定するSNS識別情報と、当該SNSにおけるユーザのIDであるSNSユーザIDと、当該SNSにおいてユーザが着荷通知を受けるグループのIDを示すグループIDと、当該SNSを管理するSNSサーバ60のアドレス等が含まれる。
【0126】
次に、制御部11は、着荷情報のメッセージ情報を作成する(ステップS232)。
その電子メールのメッセージ情報の内容は、上述のショートメールの本文と同様であってよい。
【0127】
次に、制御部11は、通信部13に、上記抽出したSNS情報と、メッセージ情報とをSNSサーバ60へ送信させる(ステップS233)。
ここで、収納装置10は、上記抽出したSNS情報に含まれるSNSサーバ60のアドレス宛に上記SNS情報及びメッセージ情報を送信する。
【0128】
SNSサーバ60の通信部63は、上記SNS情報及びメッセージ情報を収納装置10から受信すると、制御部61は、ユーザDB621及びグループDB622を参照し、情報格納部62における該当グループの情報記憶領域に上記着荷通知のメッセージ情報を登録する(ステップS234)。
【0129】
次に、制御部61は、通信部63に、上記着荷通知のメッセージ情報の登録があった旨の通知を該当するユーザのユーザ端末30へ送信させる(ステップS235)。
このとき、制御部61は、送信先のユーザ端末30のアドレス等については、ユーザDB621を参照し、上記収納装置10から受信したSNS情報に含まれる該当するユーザのSNSユーザIDに基づいて抽出する。
【0130】
ユーザ端末30の通信部32は上記着荷通知のメッセージ情報の登録通知をSNSサーバ60から受信すると、制御部31は、その通知があった旨について表示部34に表示させる(ステップS236)。
【0131】
ユーザは、その表示部34を見て上記通知を確認した後、情報入力部35を操作して、該当するグループ内のメッセージ情報の取得要求を入力し、通信部33は、その入力されたメッセージ情報の取得要求をSNSサーバ60へ送信する(ステップS237)。
このメッセージ情報の取得要求には、該当するグループのグループIDが含まれる。
【0132】
SNSサーバ60の通信部63は、上記メッセージ情報の取得要求をユーザ端末30から受信すると、制御部61は、情報格納部62に格納されている該当するグループのメッセージ情報を抽出し、通信部63に、上記ユーザ端末30へ送信させる(ステップS238)。
【0133】
ユーザ端末30の通信部33は、上記グループのメッセージ情報をSNSサーバ60から受信すると、制御部31は、上記受信したグループのメッセージ情報を表示部34上に表示させる(ステップS239)。
【0134】
図29は、そのグループのメッセージの画面情報の一例を示す図である。
図の例では、上記グループのメッセージの画面情報は、一般的なSNSにおけるチャット方式のメッセージ交換画面と同様のものを採用している。
すなわち、グループには、配送物を受け取るユーザが、グループのメンバーとして登録されている他に、配送物を保管する収納装置10自体があたかも一(いち)ユーザのようにグループのメンバーとして登録されている。
図の例では、そのグループのメンバーとして登録されている収納装置10が、着荷通知をそのグループ内のメッセージ情報の1つとして、グループのメッセージの画面情報上に投稿している。
ユーザは、当該グループのメッセージの画面情報に投稿されている収納装置10からのメッセージ情報(着荷情報)の内容を確認し、その後、解錠情報を用いて自身宛の配送物が保管されている収納ボックスの解錠を行う。
【0135】
なお、本実施の形態では、配送業者が物品を入庫する場合を例に説明したが、集合住宅の居住者であるユーザが物品を入庫する場合も物品収納システムは同様に動作する。
【0136】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、配送業者がユーザ宛の配送物を収納装置10に入庫する際、電話番号情報を入力し、収納装置10はその入力された電話番号情報に基づいて配送先のユーザの認証を行い、認証成功時には、ユーザが予め希望していた方法で、その入力された電話番号情報に基づいた宛先のユーザ端末30へ着荷通知を送信する。
このように、収納装置10は、従来の部屋番号と異なり、電話番号情報に基づいて、配送物に関する情報を管理するので、従来の部屋番号で管理していたときとは異なり、ユーザが配送物を受け取ることができないといった不具合の発生を防止することが可能となる。
すなわち、集合住宅の部屋番号は、通常3~4桁の数字で構成されることが多く、配送業者が配送物を収納装置10に入庫する際、「102」を誤って「201」と入力する等、部屋番号の誤入力が頻繁に起こり得る。
この結果、部屋番号「102」のユーザが、配送物を受け取ることができないといった不具合が発生する。
これに対し、電話番号情報は通常は10~11桁の数字から構成されており、仮に、配送業者が配送物を収納装置10に入庫する際、配送先のユーザの電話番号情報を誤って入力したとしても、認証失敗となり、配送物が誤った電話番号情報に対応付けて収納装置10に入庫される可能性は著しく低い。
よって、第1の実施の形態によれば、配送業者による収納装置10への情報の誤入力により、ユーザが自身宛の配送物を受け取ることができないといった不具合の発生を防止することが可能となる。
【0137】
特に、ユーザが希望連絡方法情報において、ショートメールによる着荷通知を希望している場合は、収納装置10は、配送業者が配送物の入庫の際に入力した電話番号情報をそのまま着荷通知の宛先に使用するので、他の連絡先情報の管理が不要となり、物品収納システムの構築の簡素化に貢献することが可能となる。
【0138】
また、本実施の形態では、収納装置10はユーザの電話番号情報に基づいて収納装置10における収納の管理を行うので、例えばオフィスの従業員等、自身の部屋番号を有さないユーザであっても、配送物の一時預かりサービスを利用することができ、着荷通知を受け取ることが可能となる。
【0139】
(3)物品を取り出すときの動作
図30は、本発明の第1の実施の形態において、物品を収納装置10から取り出すときの収納装置10による動作の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、物品取出し時の動作について、ユーザが自身宛の物品(配送物)を収納装置10から取り出すときの例を用いて説明する。
【0140】
まず、ユーザは、上述のとおり、収納装置10から着荷通知を受け取った後、その着荷通知に示されていた、自身宛の物品が収納されている収納装置10が設置される集合住宅のエントランスを訪れる。
【0141】
収納装置10の表示部14には、
図22に示したような「配送業者」、「居住者」等の収納装置10の利用者の種類の選択画面が表示されている。
ここで、ユーザは情報入力部15を操作して、選択画面上の「居住者」を選択すると、制御部11は、表示部14に
図23に示したような「入庫」、「取出」等の収納装置10の利用目的の選択画面を表示させる。
ここで、ユーザは、情報入力部15を操作して「取出」を選択して、自身宛の配送物(物品)の取出しを要求する旨の情報を入力する。
【0142】
収納装置10の制御部11は、上記物品取出しの要求情報が入力されると、解錠情報の入力画面情報を表示部14に表示させる。
ここで、ユーザは、情報入力部15を操作して、着荷通知に示されていた解錠情報を入力する(ステップS301)。
当該解錠情報の入力方法としては、例えば解錠情報が着荷情報に示されていたパスワード(ワンタイムパスワード)や予め各ユーザごとに設定されていたパスワード等である場合には、ユーザは情報入力部15に備えられているテンキー等を用いて解錠情報を入力したり、赤外線等の近距離無線通信機能を用いて情報入力部15に読み取らせて入力したりする。
また、解錠情報が着荷情報に示されていたバーコードや2次元バーコード等の画像情報である場合には、ユーザは、ユーザ端末30の表示部34にバーコードや2次元バーコード等を表示させ、その表示させたバーコードや2次元バーコード等を解錠情報として情報入力部15のコードリーダ機能を用いて入力する。
情報入力部15は、上記入力された解錠情報を制御部11へ出力する。
【0143】
制御部11は、上記解錠情報が情報入力部15から入力されると、使用状況DB122を参照し、当該入力された解錠情報が登録された「収納中」の収納ボックスがあるか否かを判断する(ステップS302)。
すなわち、制御部11は、使用状況DB122においてユーザの解錠情報が対応付けられた「収納中」の収納ボックスがあるか否かを判断する。
制御部11は、解錠情報に対応付けられた、物品が収納されている収納ボックスがないと判断した場合(ステップS302/No)、動作を終了する。
【0144】
一方、制御部11は、解錠情報に対応付けられた、収納ボックスがあると判断した場合(ステップS302/Yes)、当該収納ボックスの解錠信号を当該収納ボックスの施解錠部134へ送信し、当該施解錠部134は当該収納ボックスを解錠する(ステップS303)。
【0145】
ユーザは、その解錠された収納ボックスを開扉し、当該収納ボックスに収納されている物品を取り出した後に閉扉すると、物品検知部135は、当該収納ボックスにまだ物品が収納されているか否かの検知動作を行う。
ここで、ユーザが物品を取出し、当該収納ボックス内に物品が収納されていない場合には、物品検知信号を制御部11へ出力しない。
【0146】
制御部11は、物品が当該収納ボックスから取り出されたか否かを判断する(ステップS304)。
ここで、制御部11は、物品検知部135から物品検知信号が入力されなかった場合には、制御部11は、当該収納ボックスから物品が取り出されたと判断し(ステップS304/Yes)、使用状況DB122の当該収納ボックスの使用状況のステータスを「収納中」から「未使用」に書き替える。
【0147】
次に、制御部11は、当該収納ボックスから物品(ユーザ宛の配送物)が取り出された旨の履歴情報を利用履歴DB123に登録する(ステップS305)。
次に、制御部11は、通信部13に、上記登録した利用履歴の情報を管理サーバ20へ送信させる(ステップS306)。
管理サーバ20の通信部23は、上記利用履歴の情報を収納装置10から受信すると、その受信した利用履歴の情報を利用履歴DB223に登録して、収納装置10の利用履歴DB123との間で同期をとる(ステップS307)。
【0148】
次に、制御部11は、上記物品が取り出された収納ボックスを施錠するための施錠信号を施解錠部134へ出力する。
施解錠部134は、上記施錠信号が制御部11から入力されると、当該収納ボックスについて施錠する(ステップS308)。
以上で、動作を終了する。
このように使用状況のステータスが「未使用」に書き替えられた収納ボックスは使用(入庫)が可能となる。
【0149】
一方、制御部11は、上記物品検知信号が物品検知部135から入力されたと判断した場合には、収納ボックスから物品が取り出されなかったと判断し(ステップS304/No)、使用状況DB122の当該収納ボックスの使用状況のステータスを「収納中」のままにして、当該収納ボックスを施錠するための施錠信号を施解錠部134へ出力する。
施解錠部134は、上記施錠信号が制御部11から入力されると、当該収納ボックスについて再度施錠し、入庫を規制して(ステップS308)、動作を終了する。
【0150】
なお、本実施の形態では、ユーザが物品を取り出す場合を例に説明したが、例えば、ユーザが入庫した物品を配送する配送業者や、ユーザが入庫した未クリーニング品を回収する業者等が物品を取り出す場合も物品収納システムは同様に動作する。
【0151】
(第1の実施の形態のまとめ)
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態によれば、配送業者がユーザ宛の配送物を収納装置10に入庫する際、電話番号情報を入力し、収納装置10はその入力された電話番号情報に基づいて配送先のユーザの認証を行い、認証成功時には、ユーザが予め希望していた方法で、その入力された電話番号情報に基づいた宛先のユーザ端末30へ着荷通知を送信するので、配送業者がユーザ宛の配送物を収納装置10に入庫する際に、誤った情報を入力することによりユーザが配送物を受け取ることができないといった不具合の発生を防止することが可能となる。
【0152】
特に、オフィスに勤務する従業員宛に配送物の配送を行う場合には、部屋番号で従業員を特定できないため、従来は宅配ロッカー(収納装置10)による配送を行うことが困難であった。
これに対し、本実施の形態では、物品収納システムは電話番号情報に基づいて配送を管理するので、オフィスの従業員のように部屋番号を有していないユーザであっても収納装置10を用いた配送物の一時預かりサービスを利用することが可能となる。
【0153】
また、第1の実施の形態によれば、ユーザが希望連絡方法情報においてショートメールによる着荷通知を希望している場合は、収納装置10は、配送業者が配送物の入庫の際に入力した電話番号情報をそのまま着荷通知の宛先に使用するので、他の連絡先情報の管理が不要となり、物品収納システムの構築の簡素化に貢献することが可能となる。
【0154】
また、以上説明した第1の実施の形態では、収納装置10の制御部11は、配送物の入庫を確認すると、各入庫事実ごとに解錠情報を発行してユーザ側に通知し、ユーザはその通知された解錠情報(ワンタイムパスワード)を用いて、自身宛の配送物が収納されている収納ボックスの解錠を行うものであった。
第1の実施の形態の変形例として、これに対し、各ユーザごとに予めユーザDB121に登録されている固定のパスワードを解錠情報として使用してもよい。
この場合、ユーザは、上記のとおり着荷通知を受けると、自身が記憶している解錠情報(パスワード)を収納装置10の情報入力部15を用いて入力する。
すると、収納装置10の制御部11は、その入力された解錠情報と、ユーザDB121に登録されている認証用のパスワードとを比較照合して認証を行い、認証が成功した場合には、当該ユーザ宛の配送物が収納されている収納ボックスの解錠を行う。
【0155】
上記固定のパスワードは、ユーザの電話番号情報であってもよい。
この場合、ユーザによるユーザ情報の登録作業の手間を削減し、ユーザDB121,221が管理するデータ構成の簡素化を図ることが可能となる。
また、固定のパスワードがユーザの電話番号情報である場合、着荷通知には、解錠情報として、電話番号情報そのものが示されるか、又は単にユーザの電話番号情報を解錠情報として用いるようメッセージが示される。
【0156】
また、以上説明した本実施の形態では、収納装置10は、希望連絡方法情報に基づいて、ショートメール、電子メール又はSNSのいずれかの連絡方法で着荷通知を行うものであったが、希望連絡方法情報において複数の連絡方法が希望されている場合には、それら希望されている連絡方法全てにより着荷通知を行うようにしてもよい。
【0157】
また、本実施の形態では、収納装置10は、ユーザ端末30に対して着荷通知を行っていたが、ユーザ宛の配送物が収納装置10に保管されたまま所定時間が経過したときには、ユーザに対し配送物の取出しを催促する遅滞通知をさらに行うようにしてもよい。
収納装置10の制御部11は、使用状況DB122に管理されている使用状況を所定時間ごとに参照し、入庫から所定時間(例えば3日間)経過したと判断した場合、当該取出が遅延している配送物について、使用状況DB122に対応付けて登録されている電話番号情報を抽出し、その抽出した電話番号情報に基づいて、着荷通知と同様の方法で、ショートメール、電子メール又はSNSにより遅滞通知を行う。
例えば、その遅滞通知の内容は、「入庫から所定時間経過しているため、配送物を早く取り出して欲しい」旨のメッセージと、ユーザ宛の配送物の保管場所(収納装置10のボックス番号も含む)と、配送物の種類と、到着日時(入庫日時)と、解錠情報(ワンタイムパスワード)とが含まれる。
このようにユーザが自分宛の配送物をなかなか取りに来ない場合、収納装置10は、既に入力されている配送先のユーザの電話番号情報に基づいて、ユーザ端末30に対してユーザの希望連絡方法情報に基づいて遅滞通知を行うので、ユーザに対して遅滞通知を確実に知らせることができ、収納装置10における配送物の遅滞を最小限度に抑えることが可能となる。
【0158】
(第1の実施の形態の変形例)
上述の第1の実施の形態では、ユーザDB121,221が、ユーザの電話番号情報を管理し、これを用いて認証を行っていた。
これに対し、第1の実施の形態の変形例では、ユーザDB121,221は、ユーザの電話番号情報を管理せず、制御部11は電話番号情報を用いた認証を行わない。
以下、特記しない限り、本変形例は、第1の実施の形態と同様であるとして説明を進める。
【0159】
本変形例では、配送業者が、配送物の配送時に、情報入力部15を操作して、配送物に添付されている伝票に記載されている配送先のユーザの電話番号情報を確認し、情報入力部15を操作して、上記電話番号情報を入力すると、制御部11は、この入力された電話番号情報に基づく認証処理を実行せずに、入庫する配送物の種類の選択画面情報を表示部14に表示させる。
その後の処理は、第1の実施の形態と同様である。
【0160】
以上説明したように、第1の実施の形態の変形例では、ユーザDB121,221はユーザの電話番号情報を管理しないので、ユーザによるユーザ情報の登録作業の手間を削減し、ユーザDB121,221が管理するデータ構成の簡素化を図ることが可能となる。
【0161】
<第2の実施の形態>
(第2の実施の形態の概要)
本発明の第1の実施の形態では、ユーザは、ユーザ端末30を用いて、自身のユーザ情報を管理サーバ20に登録し、その後、管理サーバ20がその登録されたユーザ情報を収納装置10へ送信して登録していた。
また、第1の実施の形態では、収納装置10は、ユーザ宛の配送物の入庫の際、配送業者によって入力された配送先のユーザの電話番号情報と、上記登録されたユーザ情報における電話番号情報との間で認証を行い、認証が成功したと判断した場合には、上記配送業者が入力した電話番号情報に基づいて、ユーザの宛先を抽出し、ショートメール、電子メール又はSNSにより着荷通知を行うものであった。
【0162】
これに対し、本発明の第2の実施の形態では、ユーザは、ユーザ端末30を用いて、自身のユーザ情報を管理サーバ20に送信し、管理サーバ20はそのユーザ情報を収納装置10へ送信せずに、自機に登録するにとどめる。
また、第2の実施の形態では、収納装置10は、ユーザ宛の配送物の入庫の際、配送業者によって入力された配送先のユーザの電話番号情報を管理サーバ20へ送信し、管理サーバ20は、その収納装置10から受信した電話番号情報と、自機に登録されているユーザ情報における電話番号情報との間で認証を行い、認証が成功したと判断した場合には、上記配送業者が入力した電話番号情報に基づいて、ユーザの宛先を抽出し、ショートメール、電子メール又はSNSにより着荷通知を行う。
すなわち、本実施の形態では、管理サーバ20が、収納装置10に代わって、ユーザ情報の管理、認証及び着荷通知を行う。
また、本実施の形態においては、収納装置10に代わって管理サーバ20が滞留通知を行う。
以下、特記しない限り、本実施の形態における物品収納システムの構成及び動作は、第1の実施の形態と同様であるとして説明を進める。
【0163】
(第2の実施の形態の構成)
本実施の形態では、管理サーバ20は、情報格納部22に格納されているユーザDB221、使用状況DB222及び利用履歴DB223において各種情報を管理し、これら管理される情報を用いて、認証及び着荷通知を行う。
本実施の形態では、収納装置10の情報格納部12は、ユーザDB121、使用状況DB122及び利用履歴DB123を格納していなくてもよく、格納している場合には、第1の実施の形態と同様に、管理サーバ20のユーザDB221、使用状況DB222及び利用履歴DB223とそれぞれ同期を行うようにしてもよい。
【0164】
(第2の実施の形態の動作)
(1)ユーザ情報の登録動作
図31は、本発明の第2の実施の形態において、ユーザ情報を管理サーバ20に登録するときの物品収納システムによる動作の流れを示すシーケンスチャートである。
以下、本図に沿って、ユーザが、ユーザ端末30を用い、管理サーバ20に自身のユーザ情報を登録するときの物品収納システムの動作について説明する。
【0165】
まず、ユーザは、ユーザ端末30の情報入力部35を用いて、自身のユーザ情報を入力する(ステップS601)。
ユーザ情報には、ユーザの氏名と、電話番号情報と、希望連絡方法情報と、その他ユーザの個人情報とが含まれる。
ユーザの個人情報には、ユーザの住所、メールアドレス等の連絡先情報、性別、生年月日等が含まれてもよい。
制御部31は、上記情報入力部35により入力されたユーザ情報を情報格納部32に格納させる。
【0166】
次に、ユーザが情報入力部35を操作すると、通信部33は情報格納部32に格納されているユーザ情報を管理サーバ20へ送信する(ステップS602)。
【0167】
管理サーバ20の通信部23は、上記ユーザ情報をユーザ端末30から受信すると、制御部21は、その受信したユーザ情報のユーザに対し、固有のユーザIDを発行し、その発行したユーザIDに対応付けて、当該受信したユーザ情報を情報格納部22のユーザDB221に登録させる(ステップS603)。
【0168】
このように、ユーザが入力したユーザ情報は、最終的に管理サーバ20に登録される。
この登録されたユーザ情報は、ユーザ宛の配送物が収納装置10に入庫された際、管理サーバ20が認証又は着荷通知を行うこと等に用いられる。
以上で、ユーザ情報の登録動作を終了する。
【0169】
(2)物品を入庫するときの動作
図32,33,34,35は、本発明の第2の実施の形態において、物品を収納装置10に入庫するときの収納装置10による動作の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、物品入庫時の動作について、配送業者がユーザ宛の物品(配送物)を収納装置10に入庫するときの例を用いて説明する。
【0170】
第1の実施の形態と同様に、まず、配送業者は、情報入力部15を操作して、選択画面上で利用者の種類として「配送業者」を選択するとともに、利用目的として「入庫」を選択して、物品入庫を要求する旨の情報を入力する(ステップS701)。
【0171】
次に、配送業者は、情報入力部15を操作して、配送物に添付されている伝票に記載されている配送先のユーザの電話番号情報を確認し、情報入力部15を操作して、上記電話番号情報を入力する(ステップS702)。
【0172】
配送先のユーザの電話番号情報が入力されると、制御部11は、通信部13に、当該入力された電話番号情報を管理サーバ20へ送信させる(ステップS703)。
【0173】
管理サーバ20の通信部23は、その電話番号情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、ユーザDB221を参照し、当該受信した電話番号情報に一致する電話番号情報が、ユーザDB221に登録されているか否かを判断する(ステップS704)。
このとき、制御部21は、上記受信した電話番号情報に一致する電話番号情報が、ユーザDB221に登録されていると判断した場合には、使用状況DB222を参照し、収納装置10の各収納ボックスの使用状況の情報を抽出する。
【0174】
次に、制御部21は、通信部23に、上記電話番号情報がユーザDB221に登録されているか否かの判断結果の情報を収納装置10へ送信させる(ステップS705)。
このとき、制御部21は、上記受信した電話番号情報に一致する電話番号情報が、ユーザDB221に登録されていると判断した場合には、上記抽出した各収納ボックスの使用状況の情報も収納装置10へ送信させる。
【0175】
収納装置10の通信部13は、上記判断結果の情報(電話番号情報がユーザDB221に登録されている場合には各収納ボックスの使用状況の情報も)を管理サーバ20から受信すると、制御部11は、その判断結果情報の内容に基づいて、上記電話番号情報がユーザDB221に登録されているか否かについて判断する(ステップS706)。
ここで、制御部11は、判断結果情報の内容が「電話番号情報がユーザDB221に登録されていない」であると判断した場合には(ステップS706/No)、その配送先のユーザが収納装置10を用いて配送物を受け取るサービスを利用する資格がないと認識し、収納装置10の収納ボックスの解錠動作を実行せず、当該配送業者による配送物の入庫を拒否し、そのまま物品の入庫動作を終了する。
【0176】
一方、制御部11は、判断結果情報の内容が「電話番号情報がユーザDB221に登録されている」であると判断した場合には(ステップS706/Yes)、その配送先のユーザが収納装置10を用いて配送物を受け取るサービスを利用する資格があると認識し、入庫する配送物の種類の選択画面情報を表示部14に表示させる。
配送業者は、上記配送物に添付されている伝票の内容を確認して、情報入力部15を操作して、上記配送物の種類を入力する。
【0177】
配送物の種類が入力されると、制御部11は、上記管理サーバ20から受信した各収納ボックスの使用状況の情報に基づいて、使用状況のステータスが「未使用」となっている収納ボックスの情報を抽出し、表示部14にその入庫可能な未使用の収納ボックスが示された収納ボックスの使用状況の画面情報を表示させる(ステップS707)。
【0178】
配送業者は、情報入力部15を操作して、表示部14に表示された未使用の収納ボックスから、入庫する収納ボックスを選択すると(ステップS708/Yes)、情報入力部15は、その選択された収納ボックスを特定する信号を制御部11へ出力する。
制御部11は、上記選択された収納ボックスを特定する信号が入力されると、その選択された収納ボックスの解錠信号を当該収納ボックスの施解錠部134へ出力し、当該施解錠部134は当該収納ボックスを解錠する(ステップS709)。
【0179】
配送業者は、その解錠された収納ボックスを開扉して当該収納ボックスに物品を入庫して閉扉するか、又は当該解錠した収納ボックスへの入庫をやめて閉扉する。
ここで、収納ボックスに物品が入庫された場合、物品検知部135は、当該物品の入庫を検知し、その旨を示す物品検知信号を制御部11へ出力する。
【0180】
制御部11は、上記物品検知信号を物品検知部135から入力されたか否かを判断する(ステップS710)。
制御部11は、物品検知部135から物品検知信号が入力されず、収納ボックスに物品が収納されなかったと判断すると(ステップS710/No)、当該収納ボックスを施錠するための施錠信号を施解錠部134へ出力する。
施解錠部134は、上記施錠信号を制御部11から入力されると、当該収納ボックスについて再度施錠し、動作を終了する。
このように使用状況のステータスが「未使用」に書き替えられた収納ボックスは使用が可能となる。
【0181】
一方、制御部11は、物品検知部135から物品検知信号が入力されたと判断した場合には(ステップS710/Yes)、空きの収納ボックスに物品が入庫されたと判断し、当該収納ボックスを施錠するための施錠信号を施解錠部134へ出力する。
施解錠部134は、上記施錠信号を制御部11から入力されると、当該収納ボックスについて再度施錠し、当該物品が入庫された収納ボックスへのさらなる入庫を規制する。
【0182】
次に、制御部11は、通信部13に、上記入力された電話番号情報、入庫された収納ボックスのボックス識別情報(ボックス番号)、当該収納ボックスに入庫した履歴を含む履歴情報を管理サーバ20へ送信させる(ステップS711)。
【0183】
管理サーバ20の通信部23は、上記履歴情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、上記物品が入庫された収納ボックスを解錠するために用いられる解錠情報を発行する(ステップS712)。
【0184】
次に、制御部21は、使用状況DB222の該当収納ボックスのボックス識別情報に対応付けて上記発行した解錠情報を登録する。
また、このとき、制御部21は、上記収納装置10から受信した履歴情報を利用履歴DB223に登録するとともに、電話番号情報及び入庫時期等の情報を、入庫した収納ボックスのボックス識別情報に対応付けて使用状況DB222に登録し、使用状況DB222の当該収納ボックスの使用状況のステータスを「未使用」から「収納中」に書き替える(ステップS713)。
【0185】
その後の管理サーバ20が着荷通知をショートメール、電子メール又はSNSによりユーザ端末30へ送信する動作(S714~S717,S721~S725,S731~739)については、第1の実施の形態において、収納装置10が着荷通知をユーザ端末30へ送信する動作(S210~S213,S221~S225,S231~S239)と同様であるので、説明を省略する。
【0186】
なお、本実施の形態では、配送業者が物品を入庫する場合を例に説明したが、集合住宅の居住者であるユーザが物品を入庫する場合も物品収納システムは同様に動作する。
【0187】
(3)物品を取り出すときの動作
図36は、本発明の第2の実施の形態において、物品を収納装置10から取り出すときの収納装置10による動作の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、物品取出し時の動作について、ユーザが自身宛の物品(配送物)を収納装置10から取り出すときの例を用いて説明する。
【0188】
第1の実施の形態と同様に、まず、ユーザは、情報入力部15を操作して、選択画面上で利用者の種類として「居住者」を選択するとともに、利用目的として「取出」を選択して、物品入庫を要求する旨の情報を入力する。
【0189】
収納装置10の制御部11は、上記物品取出しの要求情報が入力されると、解錠情報の入力画面情報を表示部14に表示させる。
ここで、ユーザは、情報入力部15を操作して、着荷通知に示されていた解錠情報を入力する(ステップS801)。
情報入力部15は、上記入力された解錠情報を制御部11へ出力する。
【0190】
制御部11は、上記解錠情報が情報入力部15から入力されると、通信部13に、当該入力された解錠情報を管理サーバ20へ送信させる(ステップS802)。
【0191】
管理サーバ20の通信部23は、上記解錠情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、使用状況DB222を参照し、当該入力された解錠情報が対応付けられて登録された「収納中」の収納ボックスがあるか否かを判断する(ステップS803)。
【0192】
次に、制御部21は、通信部23に、上記解錠情報が対応付けられて登録された「収納中」の収納ボックスがあるか否かの判断結果の情報を収納装置10へ送信させる(ステップS804)。
【0193】
収納装置10の通信部13は、上記判断結果の情報を管理サーバ20から受信すると、制御部11は、その判断結果情報の内容に基づいて、上記解錠情報が対応付けられて登録された「収納中」の収納ボックスがあるか否かについて判断する(ステップS805)。
ここで、制御部11は、判断結果情報の内容が「解錠情報が対応付けられて登録された「収納中」の収納ボックスがない」であると判断した場合には(ステップS805/No)、動作を終了する。
【0194】
一方、制御部11は、判断結果情報の内容が「解錠情報が対応付けられて登録された「収納中」の収納ボックスがある」であると判断した場合には(ステップS805/Yes)、当該収納ボックスの解錠信号を当該収納ボックスの施解錠部134へ送信し、当該施解錠部134は当該収納ボックスを解錠する(ステップS806)。
【0195】
ユーザは、その解錠された収納ボックスを開扉し、当該収納ボックスに収納されている物品を取り出した後に閉扉すると、物品検知部135は、当該収納ボックスにまだ物品が収納されているか否かの検知動作を行う。
ここで、ユーザが物品を取出し、当該収納ボックス内に物品が収納されていない場合には、物品検知信号を制御部11へ出力しない。
【0196】
制御部11は、物品が当該収納ボックスから取り出されたか否かを判断する(ステップS807)。
ここで、制御部11は、物品検知部135から物品検知信号が入力されなかった場合には、当該収納ボックスから物品が取り出されたと判断し(ステップS807/Yes)、通信部13に、当該収納ボックスから物品が取り出された旨の履歴情報を管理サーバ20へ送信させる(ステップS808)。
【0197】
管理サーバ20の通信部23は、上記履歴情報を収納装置10から受信すると、制御部21は、その受信した履歴情報に基づいて、当該収納ボックスから物品(ユーザ宛の配送物)が取り出された旨の履歴情報を利用履歴DB223に登録し、使用状況DB222の当該収納ボックスの使用状況のステータスを「収納中」から「未使用」に書き替える(ステップS809)。
【0198】
次に、制御部11は、上記物品が取り出された収納ボックスを施錠するための施錠信号を施解錠部134へ出力する。
施解錠部134は、上記施錠信号が制御部11から入力されると、当該収納ボックスについて施錠する(ステップS810)。
以上で、動作を終了する。
このように使用状況のステータスが「未使用」に書き替えられた収納ボックスは使用(入庫)が可能となる。
【0199】
一方、制御部11は、上記物品検知信号が物品検知部135から入力されたと判断した場合には、収納ボックスから物品が取り出されなかったと判断し(ステップS807/No)、当該収納ボックスを施錠するための施錠信号を施解錠部134へ出力する。
施解錠部134は、上記施錠信号が制御部11から入力されると、当該収納ボックスについて再度施錠し、入庫を規制して(ステップS810)、動作を終了する。
【0200】
なお、本実施の形態では、ユーザが物品を取り出す場合を例に説明したが、例えば、ユーザが入庫した物品を配送する配送業者や、ユーザが入庫した未クリーニング品を回収する業者等が物品を取り出す場合も物品収納システムは同様に動作する。
【0201】
(第2の実施の形態のまとめ)
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、収納装置10が各データベースを管理しておらず、管理サーバ20が代わって電話番号情報に基づいて、配送物に関する情報を管理する場合であっても、第1の実施の形態と同様に、従来の部屋番号で管理していたときとは異なり、ユーザが配送物を受け取ることができないといった不具合の発生を防止することが可能となる、という効果を奏する。
また、同様に、ユーザが希望連絡方法情報において、ショートメールによる着荷通知を希望している場合は、管理サーバ20は、配送業者が配送物の入庫の際に入力した電話番号情報をそのまま着荷通知の宛先に使用するので、他の連絡先情報の管理が不要となり、物品収納システムの構築の簡素化に貢献することが可能となる。
【0202】
(第2の実施の形態の変形例)
上述の第2の実施の形態では、ユーザDB221が、ユーザの電話番号情報を管理し、これを用いて認証を行っていた。
これに対し、第2の実施の形態の変形例では、ユーザDB221は、ユーザの電話番号情報を管理せず、制御部21は電話番号情報を用いた認証を行わない。
以下、特記しない限り、本変形例は、第2の実施の形態と同様であるとして説明を進める。
【0203】
本変形例では、配送業者が、配送物の配送時に、情報入力部15を操作して、配送物に添付されている伝票に記載されている配送先のユーザの電話番号情報を確認し、情報入力部15を操作して、上記電話番号情報を入力すると、制御部11は、この入力された電話番号情報に基づく認証処理を実行せずに、入庫する配送物の種類の選択画面情報を表示部14に表示させる。
その後の処理は、第2の実施の形態と同様である。
【0204】
以上説明したように、第2の実施の形態の変形例では、ユーザDB221はユーザの電話番号情報を管理しないので、ユーザによるユーザ情報の登録作業の手間を削減し、ユーザDB221が管理するデータ構成の簡素化を図ることが可能となる。
【0205】
<実施の形態のまとめ>
以上説明したように、本発明の第1,第2の実施の形態によれば、配送業者がユーザ宛の配送物を収納装置10に入庫する際、電話番号情報を入力し、収納装置10又は管理サーバ20はその入力された電話番号情報に基づいて配送先のユーザの認証を行い、認証成功時には、ユーザが予め希望していた方法で、その入力された電話番号情報に基づいた宛先のユーザ端末30へ着荷通知を送信するので、配送業者がユーザ宛の配送物を収納装置10に入庫する際に、誤った情報を入力することによりユーザが配送物を受け取ることができないといった不具合の発生を防止することが可能となる。
【0206】
また、第1,第2の実施の形態によれば、ユーザが希望連絡方法情報においてショートメールによる着荷通知を希望している場合は、収納装置10又は管理サーバ20は、配送業者が配送物の入庫の際に入力した電話番号情報をそのまま着荷通知の宛先に使用するので、他の連絡先情報の管理が不要となり、物品収納システムの構築の簡素化に貢献することが可能となる。
【0207】
上記の収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30、SMSサーバ40、電子メールサーバ50及びSNSサーバ60は、主にCPUとメモリにロードされたプログラムによって実現される。ただし、それ以外の任意のハードウェアおよびソフトウェアの組合せによってこの装置またはサーバを構成することも可能であり、その設計自由度の高さは当業者には容易に理解されるところである。
また、上記の収納装置10、管理サーバ20、ユーザ端末30、SMSサーバ40、電子メールサーバ50又はSNSサーバ60をソフトウェアモジュール群として構成する場合、このプログラムは、光記録媒体、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、または半導体等の記録媒体に記録され、上記の記録媒体からロードされるようにしてもよいし、所定のネットワークを介して接続されている外部機器からロードされるようにしてもよい。
【0208】
なお、上記の実施の形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施の形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。
例えば、施解錠部134は機械式であってもよく、この場合には、自身に設けられている鍵穴に鍵が挿入・回転されたり、自身に設けられているダイヤルが解錠条件に合った状態に遷移すると、解錠を行い、扉が自由に開扉できる状態となり、ユーザ又は配送担当者は収納ボックスから物品を取り出したり、入庫したりできるようになる。
【符号の説明】
【0209】
10 収納装置
11,21,31,41,51,61 制御部
12,22,32,42,52,62 情報格納部
13,23,33,43,53,63 通信部
14,34 表示部
15,35 情報入力部
16 収納部
16a~16g 収納ボックス
20 管理装置
30 ユーザ端末
40 SMSサーバ
50 電子メールサーバ
60 SNSサーバ
100 ネットワーク
121,221 ユーザDB
122,222 使用状況DB
123,223 利用履歴DB
161 収納室
162 入庫取出口
163 扉
164 施解錠部
165 物品検知部
167 ヒンジ部
168 フック
169 フック穴
169c 開閉扉検知部