(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-10
(45)【発行日】2022-08-19
(54)【発明の名称】電磁弁マニホールド
(51)【国際特許分類】
F16K 31/06 20060101AFI20220812BHJP
F16K 27/00 20060101ALI20220812BHJP
H02M 7/06 20060101ALI20220812BHJP
【FI】
F16K31/06 310
F16K27/00 Z
H02M7/06 A
H02M7/06 G
(21)【出願番号】P 2019148324
(22)【出願日】2019-08-13
【審査請求日】2021-03-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000106760
【氏名又は名称】CKD株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 新治
(72)【発明者】
【氏名】畑中 翔太郎
【審査官】清水 康
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-095853(JP,A)
【文献】特開2004-336894(JP,A)
【文献】特開2001-207498(JP,A)
【文献】特開2011-120341(JP,A)
【文献】特開2009-138917(JP,A)
【文献】特開平03-249490(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/06-31/11
H02M 7/00- 7/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電磁弁を駆動するために前記各電磁弁にそれぞれ設けられるソレノイドコイルへの供給電圧を交流電圧から直流電圧に変換する制御回路を有する制御基板を備え、
前記制御回路は、
前記各電磁弁に対応して設けられるとともに外部制御機器に接続される複数の接点と、
前記外部制御機器から前記各接点を介して入力された交流電圧をそれぞれ整流化する複数の整流回路と、
整流化された前記交流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、
前記各整流回路で整流化された電圧を降圧する降圧回路と、
前記平滑コンデンサに充電された電流を放電する複数の放電抵抗と、
前記各ソレノイドコイルにそれぞれ直列接続される複数のエンハンスト型FETと、
前記各放電抵抗に直列接続される複数のディプレッション型FETと、を有し、
前記各接点が前記各整流回路を介して前記降圧回路の入力端子に並列接続されるとともに、前記各ソレノイドコイル及び前記各放電抵抗が前記降圧回路の出力端子に並列接続されており、
前記外部制御機器からの前記各接点を介した交流電圧の入力が行われると、前記各エンハンスト型FETがオンになるとともに前記各ディプレッション型FETがオフとなり、
前記外部制御機器からの前記各接点を介した交流電圧の入力が停止すると、前記各エンハンスト型FETがオフになるとともに前記各ディプレッション型FETがオンとなる電磁弁マニホールド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁弁マニホールドに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、電磁弁マニホールドは、複数の電磁弁と、複数の電磁弁を駆動するために各電磁弁にそれぞれ設けられるソレノイドコイルへの供給電圧を交流電圧から直流電圧に変換する制御回路を有する制御基板と、を備えている。例えば特許文献1に開示されているように、制御回路は、外部制御機器から入力された交流電圧を整流化する整流回路と、交流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、整流回路で整流化された電圧を降圧する降圧回路と、を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、このような制御回路では、ソレノイドコイルへの供給電圧を交流電圧から直流電圧に変換する際に、平滑コンデンサに電流が供給され、平滑コンデンサが充電される。ここで、外部制御機器からの交流電圧の入力が停止されると、平滑コンデンサに充電された電流が放電するが、このとき、平滑コンデンサから放電された電流がソレノイドコイルに流れると、電磁弁の駆動の停止が遅れてしまうといった応答遅れが生じてしまう虞がある。
【0005】
そこで、平滑コンデンサに充電された電流を効率良く放電するために、制御回路に放電抵抗を設けることが考えられる。しかしながら、制御回路に放電抵抗を設けると、ソレノイドコイルへの供給電圧を交流電圧から直流電圧に変換している際に、放電抵抗にも電流が流れる場合があり、消費電力が増大する虞がある。また、電磁弁マニホールドにおいては、電磁弁の数が増えるほど、制御基板の体格が大型化する傾向にあるため、制御基板の体格を極力小さくすることが望まれている。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、電磁弁の駆動の停止が遅れてしまうことを回避するとともに、消費電力を抑えつつも、平滑コンデンサに充電された電流を効率良く放電することができ、且つ制御基板の体格の小型化を図ることができる電磁弁マニホールドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する電磁弁マニホールドは、複数の電磁弁を駆動するために前記各電磁弁にそれぞれ設けられるソレノイドコイルへの供給電圧を交流電圧から直流電圧に変換する制御回路を有する制御基板を備え、前記制御回路は、前記各電磁弁に対応して設けられるとともに外部制御機器に接続される複数の接点と、前記外部制御機器から前記各接点を介して入力された交流電圧をそれぞれ整流化する複数の整流回路と、整流化された前記交流電圧を平滑化する平滑コンデンサと、前記各整流回路で整流化された電圧を降圧する降圧回路と、前記平滑コンデンサに充電された電流を放電する複数の放電抵抗と、前記各ソレノイドコイルにそれぞれ直列接続される複数のエンハンスト型FETと、前記各放電抵抗に直列接続される複数のディプレッション型FETと、を有し、前記各接点が前記各整流回路を介して前記降圧回路の入力端子に並列接続されるとともに、前記各ソレノイドコイル及び前記各放電抵抗が前記降圧回路の出力端子に並列接続されており、前記外部制御機器からの前記各接点を介した交流電圧の入力が行われると、前記各エンハンスト型FETがオンになるとともに前記各ディプレッション型FETがオフとなり、前記外部制御機器からの前記各接点を介した交流電圧の入力が停止すると、前記各エンハンスト型FETがオフになるとともに前記各ディプレッション型FETがオンとなる。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、電磁弁の駆動の停止が遅れてしまうことを回避するとともに、消費電力を抑えつつも、平滑コンデンサに充電された電流を効率良く放電することができ、且つ制御基板の体格の小型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態における電磁弁マニホールドを示す斜視図。
【
図3】外部制御機器からの電源端子を介した交流電圧の入力が行われている状態を示す制御回路の回路図。
【
図4】外部制御機器からの電源端子を介した交流電圧の入力が停止されている状態を示す制御回路の回路図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、電磁弁マニホールドを具体化した一実施形態を
図1~
図4にしたがって説明する。
図1に示すように、電磁弁マニホールド10は、一方向に連設された複数のバルブブロック11と、複数のバルブブロック11の配列方向の一方の端部に配置される給排気ブロック12と、複数のバルブブロック11及び給排気ブロック12を間に置いた両端部にそれぞれ配置されるエンドブロック13及び仕切りブロック14とを備えている。給排気ブロック12は、エンドブロック13に隣接している。各バルブブロック11には、電磁弁15がそれぞれ内蔵されている。よって、電磁弁マニホールド10は、複数の電磁弁15を備えている。
【0011】
また、電磁弁マニホールド10は、仕切りブロック14に対してバルブブロック11とは反対側に隣接して配置される四角箱状の制御ブロック16を備えている。制御ブロック16には、制御基板17が内蔵されている。制御基板17は、制御回路18を有している。したがって、電磁弁マニホールド10は、制御回路18を有する制御基板17を備えている。
【0012】
図2に示すように、制御回路18は、複数の電磁弁15を駆動するために各電磁弁15にそれぞれ設けられるソレノイドコイル19への供給電圧を交流電圧から直流電圧に変換する。制御回路18は、各電磁弁15に対応して設けられるとともに外部制御機器20に電気的に接続される複数の接点である電源端子21を有している。また、制御回路18は、外部制御機器20に電気的に接続される接地端子22を有している。
【0013】
制御回路18は、外部制御機器20から各電源端子21を介して入力された交流電圧をそれぞれ整流化する複数の整流回路23を有している。各整流回路23は、4つのダイオード23a,23b,23c,23dを有する整流ブリッジ回路である。各整流回路23は、平滑コンデンサとしての第1平滑コンデンサ24を有している。第1平滑コンデンサ24の一端は、ダイオード23aのカソードに電気的に接続されている。第1平滑コンデンサ24の他端は、ダイオード23bのアノードに電気的に接続されている。
【0014】
各整流回路23のダイオード23aのアノードは、各電源端子21にそれぞれ直列接続されている。したがって、制御回路18は、各電源端子21に対応して整流回路23を1つずつ有している。つまり、制御回路18は、各電磁弁15に対応して整流回路23を1つずつ有している。各整流回路23のダイオード23bのカソードは、接地端子22に並列接続されている。
【0015】
ダイオード23cのアノードは、ダイオード23bのカソードと接地端子22との間に電気的に接続されている。ダイオード23cのカソードは、ダイオード23aのカソードと第1平滑コンデンサ24の一端との間に電気的に接続されている。ダイオード23dのアノードは、ダイオード23bのアノードと第1平滑コンデンサ24の他端との間に電気的に接続されている。ダイオード23dのカソードは、ダイオード23aのアノードと電源端子21との間に電気的に接続されている。よって、各整流回路23は、4つのダイオード23a,23b,23c,23dと第1平滑コンデンサ24とをブリッジ接続して構成されている。
【0016】
各整流回路23の4つのダイオード23a,23b,23c,23dは、外部制御機器20から各電源端子21を介して入力された交流電圧を整流化する。第1平滑コンデンサ24は、4つのダイオード23a,23b,23c,23dによって整流化された交流電圧を平滑化する。
【0017】
制御回路18は、各整流回路23で整流化された電圧を降圧する降圧回路25を有している。降圧回路25は、DC-DCコンバータ26、インダクタ27、及び平滑コンデンサとしての第2平滑コンデンサ28を有している。
【0018】
降圧回路25は、入力端子29及び出力端子30を有している。入力端子29には、各整流回路23がダイオード31を介して並列接続されている。したがって、各電源端子21は、各整流回路23を介して降圧回路25の入力端子29に並列接続されている。各ダイオード31のアノードは、各整流回路23に電気的に接続されている。各ダイオード31のカソードは、降圧回路25の入力端子29に電気的に接続されている。
【0019】
DC-DCコンバータ26は、入力端子29に電気的に接続されている。また、DC-DCコンバータ26は、インダクタ27の一端に電気的に接続されている。インダクタ27の他端は、降圧回路25の出力端子30に電気的に接続されている。第2平滑コンデンサ28の一端は、インダクタ27の他端と出力端子30との間に電気的に接続されている。第2平滑コンデンサ28の他端は、複数の整流回路23のうちの1つのダイオード23bを介して接地端子22に電気的に接続されている。なお、降圧回路25は、過電圧保護用のダイオード32,33、及びノイズ対策用のコンデンサ34を有している。
【0020】
DC-DCコンバータ26は、第1平滑コンデンサ24によって平滑化された交流電圧をPWM信号に変換し、電圧を降圧する。DC-DCコンバータ26によって降圧した電圧は、第2平滑コンデンサ28及びインダクタ27によって平滑化される。したがって、第2平滑コンデンサ28は、DC-DCコンバータ26によって降圧した交流電圧を平滑化する。そして、降圧回路25は、DC-DCコンバータ26によって降圧され、第2平滑コンデンサ28及びインダクタ27によって平滑化された電圧を出力端子30から出力する。
【0021】
出力端子30には、各ソレノイドコイル19の一端が並列接続されている。また、制御回路18は、放電抵抗35を複数有している。制御回路18は、各電磁弁15に対応して放電抵抗35を1つずつ有している。各放電抵抗35の一端は、出力端子30に並列接続されている。したがって、各ソレノイドコイル19及び各放電抵抗35は、降圧回路25の出力端子30に並列接続されている。
【0022】
制御回路18は、一対の分圧抵抗36,37を複数組有している。制御回路18は、各電磁弁15に対応して一対の分圧抵抗36,37を1組ずつ有している。各分圧抵抗36の一端は、各整流回路23と各ダイオード31との間にそれぞれ電気的に接続されている。分圧抵抗36の他端は、分圧抵抗37の一端に直列接続されている。各分圧抵抗37の他端は、各整流回路23のダイオード23bを介して接地端子22に接続されている。
【0023】
制御回路18は、エンハンスト型FET38を複数有している。制御回路18は、各電磁弁15に対応して各エンハンスト型FET38を1つずつ有している。各エンハンスト型FET38は、n型チャネルの電界効果トランジスタである。各エンハンスト型FET38のドレイン端子は、各ソレノイドコイル19の他端にそれぞれ直列接続されている。各エンハンスト型FET38のソース端子は、各整流回路23のダイオード23bを介して接地端子22に接続されている。各エンハンスト型FET38のゲート端子は、一対の分圧抵抗36,37の間に電気的に接続されている。
【0024】
制御回路18は、ディプレッション型FET39を複数有している。制御回路18は、各電磁弁15に対応して各ディプレッション型FET39を1つずつ有している。各ディプレッション型FET39は、n型チャネルの電界効果トランジスタである。各ディプレッション型FET39のドレイン端子は、各放電抵抗35の他端にそれぞれ直列接続されている。各ディプレッション型FET39のソース端子は、各整流回路23のダイオード23bを介して接地端子22に接続されている。各ディプレッション型FET39のゲート端子は、一対の分圧抵抗36,37の間に電気的に接続されている。
【0025】
外部制御機器20から各電源端子21にそれぞれ交流電圧が入力されると、各整流回路23によって整流化された電圧に基づいた基準電圧が一対の分圧抵抗36,37により生成される。そして、一対の分圧抵抗36,37により生成された基準電圧が、各エンハンスト型FET38のゲート端子、及び各ディプレッション型FET39のゲート端子にそれぞれ入力される。一対の分圧抵抗36,37は、消費電力を小さくするために抵抗値は大きい方が望ましく、ソレノイドコイル19に入力される電圧と同等に調整されている。
【0026】
各エンハンスト型FET38は、エンハンスト型FET38のゲート端子に対する基準電圧の入力が行われるとオンになるとともに、エンハンスト型FET38のゲート端子に対する基準電圧の入力が停止されるとオフになる。また、各ディプレッション型FET39は、ディプレッション型FET39のゲート端子に対する基準電圧の入力が行われるとオフになるとともに、ディプレッション型FET39のゲート端子に対する基準電圧の入力が停止されるとオンになる。
【0027】
したがって、外部制御機器20からの各電源端子21を介した交流電圧の入力が行われると、各エンハンスト型FET38がオンになるとともに各ディプレッション型FET39がオフとなる。また、外部制御機器20からの各電源端子21を介した交流電圧の入力が停止すると、各エンハンスト型FET38がオフになるとともに各ディプレッション型FET39がオンとなる。
【0028】
次に、本実施形態の作用について説明する。
図3に示すように、外部制御機器20から電源端子21に交流電圧が入力されると、整流回路23の4つのダイオード23a,23b,23c,23dによって交流電圧が整流化される。次に、4つのダイオード23a,23b,23c,23dによって整流化された交流電圧は、第1平滑コンデンサ24によって平滑化される。さらに、第1平滑コンデンサ24によって平滑化された交流電圧は、降圧回路25のDC-DCコンバータ26によって降圧されるとともに、DC-DCコンバータ26によって降圧した交流電圧は、第2平滑コンデンサ28及びインダクタ27によって平滑化される。このようにして、制御回路18において、外部制御機器20からの交流電圧が直流電圧に変換される。
【0029】
このとき、エンハンスト型FET38がオンであるため、直流電圧に応じた電流におけるソレノイドコイル19への流れが許容されている。これにより、制御回路18において交流電圧から変換された直流電圧が、ソレノイドコイル19に供給電圧として印加され、電磁弁15が駆動する。また、制御回路18において、ソレノイドコイル19への供給電圧を交流電圧から直流電圧に変換している際には、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ28それぞれに電流が流れて、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ28がそれぞれ充電され、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ28の充放電で電圧を平滑化する。
【0030】
一方で、ディプレッション型FET39がオフであるため、直流電圧に応じた電流における放電抵抗35への流れが遮断されている。これにより、制御回路18において、ソレノイドコイル19への供給電圧を交流電圧から直流電圧に変換している際には、直流電圧に応じた電流が放電抵抗35に流れなくなり、消費電力が抑えられている。
【0031】
図4に示すように、外部制御機器20からの電源端子21を介した交流電圧の入力が停止すると、ソレノイドコイル19への供給電圧の印加が行われなくなり、電磁弁15の駆動が停止する。そして、制御回路18において、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ28それぞれに充電された電流が放電する。このとき、各エンハンスト型FET38がオフであるため、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ28それぞれから放電された電流におけるソレノイドコイル19への流れが遮断されている。したがって、外部制御機器20からの電源端子21を介した交流電圧の入力が停止しているにもかかわらず、ソレノイドコイル19へ電流が流れて、電磁弁15の駆動の停止が遅れてしまうといった応答遅れの問題が回避される。
【0032】
一方で、ディプレッション型FET39がオンであるため、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ28それぞれから放電された電流における放電抵抗35への流れが許容されている。これにより、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ28それぞれに充電された電流が放電抵抗35によって効率良く放電される。したがって、放電抵抗35は、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ28それぞれに充電された電流を放電する。なお、第1平滑コンデンサ24に充電された電流は、分圧抵抗36にも流れて分圧抵抗36によっても放電される。
【0033】
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)各電源端子21は、各整流回路23を介して降圧回路25の入力端子29に並列接続されている。また、各ソレノイドコイル19及び各放電抵抗35は、降圧回路25の出力端子30に並列接続されている。これによれば、各電磁弁15に対応して、降圧回路25を1つずつ設ける必要が無く、降圧回路25を共通化することができるため、制御基板17の体格の小型化を図ることができる。
【0034】
外部制御機器20からの各電源端子21を介した交流電圧の入力が行われると、各エンハンスト型FET38がオンになるとともに各ディプレッション型FET39がオフとなる。これによれば、制御回路18において、ソレノイドコイル19への供給電圧を交流電圧から直流電圧に変換している際には、直流電圧に応じた電流が放電抵抗35に流れなくなり、消費電力を抑えることができる。
【0035】
また、外部制御機器20からの各電源端子21を介した交流電圧の入力が停止すると、各エンハンスト型FET38がオフになるとともに各ディプレッション型FET39がオンとなる。これによれば、外部制御機器20からの電源端子21を介した交流電圧の入力が停止しているにもかかわらず、ソレノイドコイル19へ電流が流れて、電磁弁15の駆動の停止が遅れてしまうといった応答遅れの問題を回避することができる。そして、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ28それぞれに充電された電流を放電抵抗35によって効率良く放電することができる。以上のことから、電磁弁15の駆動の停止が遅れてしまうことを回避するとともに、消費電力を抑えつつも、第1平滑コンデンサ24及び第2平滑コンデンサ28それぞれに充電された電流を効率良く放電することができ、且つ制御基板17の体格の小型化を図ることができる。
【0036】
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0037】
・ 実施形態において、各整流回路23は、4つのダイオード23a,23b,23c,23dを有する整流ブリッジ回路であったが、これに限らず、例えば、センタータップ方式の全波整流回路等に変更してもよい。
【0038】
・ 実施形態において、降圧回路25は、例えば、第2平滑コンデンサ28を有していない回路構成であってもよい。要は、降圧回路25は、整流回路23で整流化された電圧を降圧する回路構成であればよく、その回路構成は特に限定されるものではない。
【0039】
・ 実施形態において、電磁弁15の数は、複数であれば特に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0040】
10…電磁弁マニホールド、15…電磁弁、17…制御基板、18…制御回路、19…ソレノイドコイル、20…外部制御機器、21…接点である電源端子、23…整流回路、24…平滑コンデンサとしての第1平滑コンデンサ、25…降圧回路、28…平滑コンデンサとしての第2平滑コンデンサ、29…入力端子、30…出力端子、35…放電抵抗、38…エンハンスト型FET、39…ディプレッション型FET。