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特許7122342ケイ素‐窒素共ドープグラフェン触媒材料及びその製造方法、並びにその使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-10
(45)【発行日】2022-08-19
(54)【発明の名称】ケイ素‐窒素共ドープグラフェン触媒材料及びその製造方法、並びにその使用
(51)【国際特許分類】
   C01B 32/182 20170101AFI20220812BHJP
   C01B 32/184 20170101ALI20220812BHJP
   B01J 35/02 20060101ALI20220812BHJP
   B01J 37/08 20060101ALI20220812BHJP
   B01J 37/04 20060101ALI20220812BHJP
   B01J 27/24 20060101ALI20220812BHJP
   H01M 4/90 20060101ALI20220812BHJP
   H01M 4/86 20060101ALI20220812BHJP
   H01M 4/96 20060101ALI20220812BHJP
【FI】
C01B32/182
C01B32/184
B01J35/02 J
B01J37/08
B01J37/04 102
B01J27/24 M
H01M4/90 X
H01M4/86 M
H01M4/96 M
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020099283
(22)【出願日】2020-06-08
(65)【公開番号】P2021014396
(43)【公開日】2021-02-12
【審査請求日】2020-06-08
(31)【優先権主張番号】201910630028.6
(32)【優先日】2019-07-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507190994
【氏名又は名称】上海交通大学
【氏名又は名称原語表記】SHANGHAI JIAO TONG UNIVERSITY
【住所又は居所原語表記】800 Dongchuan Rd.,Minhang District,Shanghai,200240,P.R.CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】野田 克敏
(72)【発明者】
【氏名】後藤 哲
(72)【発明者】
【氏名】李 新昊
(72)【発明者】
【氏名】▲タク▼ 光耀
(72)【発明者】
【氏名】于 秋▲イン▼
(72)【発明者】
【氏名】呂 利氷
(72)【発明者】
【氏名】陳 接勝
【審査官】青木 千歌子
(56)【参考文献】
【文献】特表2018-522365(JP,A)
【文献】特開2013-173660(JP,A)
【文献】特表2014-523806(JP,A)
【文献】NIU, Fang et al,Nitrogen and silica co-doped graphene nanosheets for NO2 gas sensing,Journal of Materials Chemistry A,2013年05月28日,Vol.1/No.20,pp.6130-6133,ESI pp1-10
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C01B 32/182
B01J 35/02
B01J 37/08
B01J 37/04
H01M 4/86
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
グラフェン骨格にケイ素原子と窒素原子とがドープされたケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料であって、XPS分析により得られたケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の構成元素のモル分率の総和を100%としたとき、ケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料についてXPS分析により得られたケイ素および窒素のモル分率は、ケイ素の含有量が0.43-2.08モル%で、窒素の含有量が6.62-8.53モル%であるケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料。
【請求項2】
シート構造を有する請求項1に記載のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料。
【請求項3】
ケイ素源、炭素源及び窒素源を所定の比率で混合した後に水を加えて混合物を溶解させ、70-90℃で乾燥することで、均一に混合された固体粉末が得られ、窒素雰囲気のマッフル炉で高温か焼することで、黒色のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料が得られるケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の製造方法。
【請求項4】
前記ケイ素源は、水ガラス、シリカゾルから選ばれた少なくとも一種であり、前記炭素源は、テレフタル酸、グルコースから選ばれた少なくとも一種であり、前記窒素源は、ジシアンジアミド、尿素から選ばれた少なくとも一種である請求項3に記載のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の製造方法。
【請求項5】
前記ケイ素源は、水ガラスであり、前記炭素源は、グルコースであり、前記窒素源は、ジシアンジアミドである請求項3に記載のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の製造方法。
【請求項6】
前記ケイ素源におけるケイ素量と炭素源における炭素量との質量比が0.5%-15%であり、か焼温度が800-1100℃である請求項3-5のいずれか一項に記載のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の製造方法。
【請求項7】
電極触媒分野又は光電触媒分野における請求項1又は2に記載のケイ素‐窒素共ドープグラフェン又は請求項3-6のいずれか一項に記載の製造方法によって得られたケイ素‐窒素共ドープグラフェンの触媒又は担体としての使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭素材料分野に関し、具体的には、ケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料及びその製造方法、並びにその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
二次元グラフェン材料は、独特の電気化学性質及び機械的性質、高比表面積、高ヤング率、高熱伝導率などを有するため、幅広い使用価値を有する。グラフェンは、その独特の性質によって、触媒分野において好ましい担体として使用されている。また、貴金属、遷移金属、金属酸化物などとグラフェンとの複合によって製造された触媒材料は、電極触媒、有機触媒などの分野で優れた性能を現した。しかし、貴金属は、資源希少で高価である欠点があり、遷移金属は、埋蔵量が比較的に豊富であるが、グラフェンとの複合材料としては、安定性が好ましくないなどの欠点があるため、実際のニーズを満たすことができない。したがって、埋蔵量が豊富で、性能も優れ、安定性も優れる新規の非金属材料を研究開発することは、非常に重要な意味を有する。グラフェンは、ゼロバンドギャップ系金属材料であり、ヘテロ原子のドープによって、グラフェンのバンドギャップ構造、電荷密度などを調整できる。よく見られる非金属ヘテロ原子としては、窒素原子、ホウ素原子などがあり、ヘテロ原子をドープすることによって、グラフェンの活性点の数を効果的に増加させ、その触媒性能を向上させることができる。一方、ケイ素は、地殻における含有量が酸素のほか二番目に多く、値段が安いものである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】エル・ビー・エルブィ(L.B.Lv)他「超疎水性および超親水性表面の超吸収性ビルディングブロックとしてのしわが寄ったグラフェンモノリッシュ(“Wrinkled Graphene Monolishs as Superabsorbing Building Blocks for Superhydrophobic and Superhydrophilic Surfaces”)」、アンゲヴァンテ・ケミー(Angew.Chem.Int.Ed.)、2015年、第54巻、第50号、p.15165-15169
【発明の概要】
【0004】
本願の発明者は、グラフェン材料に関する研究において、グラフェンの骨格にケイ素及び窒素を共ドープすることによって、グラフェンのキャップを調整し、グラフェンに半導体の性質を持たせ、新規の触媒又は担体として電極触媒、光電触媒などの触媒分野において大きな使用価値を有することを発見した。
【0005】
本願発明は、グラフェン骨格にケイ素原子と窒素原子とがドープされたケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料を提供する。
より好ましいケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料において、明らかなプリーツ状のシート構造を有する。
【0006】
より好ましいケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料において、小分子炭素源、小分子窒素源、小分子ケイ素源からワンステップか焼によって直接合成される。
より好ましいケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料において、前記小分子炭素源は、グルコースであり、前記小分子窒素源は、ジシアンジアミドであり、前記小分子ケイ素源は、ケイ酸塩である。
【0007】
より好ましいケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料において、ケイ素の含有量が0.43-2.08モル%で、窒素の含有量が6.62-8.53モル%である。
本願発明は、ケイ素源、炭素源及び窒素源を所定の比率で混合した後に水を加えて混合物を溶解させ、70-90℃で乾燥することで、均一に混合された固体粉末が得られ、窒素雰囲気のマッフル炉で高温か焼することで、黒色のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料が得られるケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の製造方法を提供する。
【0008】
より好ましいケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の製造方法において、前記ケイ素源は、水ガラス、シリカゾルから選ばれた少なくとも一種であり、前記炭素源は、テレフタル酸、グルコースから選ばれた少なくとも一種であり、前記窒素源は、ジシアンジアミド、尿素から選ばれた少なくとも一種である。
【0009】
より好ましいケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の製造方法において、前記ケイ素源は、水ガラスであり、前記炭素源は、グルコースであり、前記窒素源は、ジシアンジアミドである。
【0010】
より好ましいケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の製造方法において、前記ケイ素源におけるケイ素量と炭素源における炭素量との比が0.5%-15%であり、前記か焼温度が800-1100℃である。
【0011】
本願発明は、電極触媒分野又は光電触媒分野における請求項1-5のいずれか一項に記載のケイ素‐窒素共ドープグラフェン又は請求項6-9のいずれか一項に記載の製造方法によって得られたケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の触媒又は担体としての使用にもかかる。
【0012】
本願発明のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料は、グラフェンの骨格に、窒素の他、ケイ素をドープすることによって得られるが、材料に半導体性質を持たせることで、電極触媒、光電極触媒分野において大きな使用価値を有する。
【0013】
本願発明のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料は、明らかなプリーツ状のシート構造を有し、単独で触媒として使用可能であり、金属の担体として触媒分野に適用することもできる。
【0014】
本発明のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の製造方法は、製造プロセスも簡単であるため、工業において連続的な量産化を実現でき、製造された材料は、安定性が優れるため、担体及び非金属触媒として触媒分野において大きな使用潜在性を有する。
【0015】
本発明のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料に対してその特徴を確認したところ、XRD分析によると、製造されたケイ素‐窒素共ドープグラフェンは、炭素にかかる広峰だけを2つ有し、その他にはいずれのケイ素にかかる峰も備えない。これによれば、本発明にかかる材料において、ケイ素が高度に分散されている。XPS分析によれば、得られたケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料において、ケイ素が0.43-2.08モル%を占め、窒素が6.62-8.53モル%を占め、炭素が87.97-81.55モル%を占める。なお、窒素について、ピリチオン型窒素の含有量は、ケイ素の含有量の増加に伴って向上され、石墨型窒素の含有量は、ケイ素の含有量の増加に伴って低減される。これからわかるように、本発明にかかるグラフェン材料は、ケイ素のドープによって、バンドギャップ調整の作用だけではなく、窒素種類調整の作用も発揮できる。これらの作用は、触媒反応において大きな使用価値を有する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】高温か焼によって製造されたケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料のデジタル写真を示す(実施例11)。
図2】ケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の走査型電子顕微鏡写真を示す(実施例12)。
図3】ケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料のXRDスペクトルを示す(実施例12)。
図4】ケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料のケイ素炭素比の異なるサンプルであるC1s(a),Si2p(b),N1s(c)XPSスペクトルを示す(実施例11-15)。
図5】ケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料であるC1sXPSスペクトルを示す(実施例12)。
図6】ケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料であるSi2pXPSスペクトルを示す(実施例12)。
図7】OER性能測定結果を示す(実施例11-14)。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明にかかるケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料の製造方法は、以下のとおりである。
ケイ素源材料、炭素源材料、窒素源材料を所定の比率で混合した後に水を加えて混合物を溶解させ、70-90Cで乾燥することで、均一に混合された固体粉末が得られ、窒素雰囲気のマッフル炉で800-1100Cの温度でか焼することで、黒色のケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料が得られる。ここで、前記ケイ素源は、水ガラス(ケイ素の含有量12.5%)、シリカゾル(ケイ素の含有量16.6%)などケイ酸塩を選択してもよく、炭素源は、テレフタル酸、グルコースなどを選択してもよく、窒素源は、ジシアンジアミド、尿素などを選択してもよい。好ましくは、ケイ素源が水ガラスであり、炭素源がグルコースであり、窒素源がジシアンジアミドである。ここで、窒素源としてのジシアンジアミドと、炭素源としてのグルコースとが、20:1-80:1の質量比で混合される。また、前記ケイ素源におけるケイ素量と炭素源における炭素量との比が0.5%-15%である。
【0018】
実施例1:
質量がそれぞれ16mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、800Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0019】
実施例2:
質量がそれぞれ80mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、800Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0020】
実施例3:
質量がそれぞれ160mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、800Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0021】
実施例4:
質量がそれぞれ320mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、800Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0022】
実施例5:
質量がそれぞれ480mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、800Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0023】
実施例6:
質量がそれぞれ16mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、900Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0024】
実施例7:
質量がそれぞれ80mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、900Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0025】
実施例8:
質量がそれぞれ160mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、900Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0026】
実施例9:
質量がそれぞれ320mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、900Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0027】
実施例10:
質量がそれぞれ480mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、900Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0028】
実施例11:
質量がそれぞれ16mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、1000Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0029】
実施例12:
質量がそれぞれ80mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、1000Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0030】
実施例13:
質量がそれぞれ160mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、1000Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0031】
実施例14:
質量がそれぞれ320mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、1000Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0032】
実施例15:
質量がそれぞれ480mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、1000Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0033】
実施例16:
質量がそれぞれ16mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、1100Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0034】
実施例17:
質量がそれぞれ80mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、1100Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0035】
実施例18:
質量がそれぞれ160mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、1100Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0036】
実施例19:
質量がそれぞれ320mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、1100Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0037】
実施例20:
質量がそれぞれ480mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、1100Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0038】
実施例21:
質量がそれぞれ12mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、900Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0039】
実施例22:
質量がそれぞれ60mg、1mg、40mgであるケイ酸塩、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、900Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0040】
実施例23:
質量がそれぞれ120mg、1mg、40mgであるシリカゾル、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、900Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0041】
実施例24:
質量がそれぞれ240mg、1mg、40mgであるシリカゾル、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、900Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0042】
実施例25:
質量がそれぞれ360mg、1mg、40mgであるシリカゾル、グルコース、ジシアンジアミドと、300mlの脱イオン水との混合物をビーカーに入れて、75Cで完全に溶解するまで加熱し、続いて水が完全に蒸発されるまで加熱し、得られた固体粉末を窒素雰囲気でか焼した。か焼温度は、900Cで、1時間保温し、室温まで自然に冷却させた後、モルタルで研磨することによって黒色粉末が得られた。
【0043】
図7では、実施例11-14で得られたケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料に対してOER性能テストを行った結果を示す。図7に示すように、実施例11-14で得られたケイ素‐窒素共ドープグラフェン材料は、より低いスタート電位を有し、同一の電圧でより大きい電流を有し、ケイ素のドープによって材料のOER性能が向上されたことがわかる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7