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特許7122383原子炉での使用に適した管状セラミック部品
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-10
(45)【発行日】2022-08-19
(54)【発明の名称】原子炉での使用に適した管状セラミック部品
(51)【国際特許分類】
   G21C 3/07 20060101AFI20220812BHJP
   G21C 3/06 20060101ALI20220812BHJP
【FI】
G21C3/07
G21C3/06 300
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2020541875
(86)(22)【出願日】2018-06-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 EP2018065343
(87)【国際公開番号】W WO2019149386
(87)【国際公開日】2019-08-08
【審査請求日】2021-05-17
(31)【優先権主張番号】62/624,420
(32)【優先日】2018-01-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504446548
【氏名又は名称】ウェスティングハウス エレクトリック スウェーデン アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】ミドルバーグ サイモン
(72)【発明者】
【氏名】ハルスタディウス ラース
(72)【発明者】
【氏名】ラホダ エドワード ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ヨーランソン ケネス
(72)【発明者】
【氏名】シュー ペン
【審査官】右▲高▼ 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-269621(JP,A)
【文献】特表2008-501977(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0049211(US,A1)
【文献】国際公開第2015/053937(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21C 3/07
G21C 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
原子炉での使用に適した管状セラミック部品(20)であり、
炭化ケイ素の内層(21)と、
炭化ケイ素の充填材料(27)中の炭化ケイ素繊維(25、26)の中間層(22)であって、前記内層(21)に隣接する、中間層(22)と、
炭化ケイ素の外層(23)であって、前記中間層(22)に隣接する、外層(23)と、
を備える、管状セラミック部品(20)であって、
前記内層(21)、前記充填材料および前記外層(23)はドープされ、炭化ケイ素の結晶内の固溶体中に少なくとも1つのドーパントを含み、
1つまたは複数の前記ドーパントは、原子炉の管状セラミック部品の運転前に、炭化ケイ素の事前膨張または成長を提供することを特徴とする、
管状セラミック部品(20)。
【請求項2】
前記ドーパントは、物質B、N、Al、P、O、Be、Li、S、Ti、Ge、P、P、Al、AlN、AlおよびTiC1-Xのうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の管状セラミック部品(20)。
【請求項3】
炭化ケイ素中の前記ドーパントの濃度は、1~1000ppmである、請求項1または2に記載の管状セラミック部品(20)。
【請求項4】
炭化ケイ素中の前記ドーパントの濃度は、10~1000ppmである、請求項1または2に記載の管状セラミック部品(20)。
【請求項5】
炭化ケイ素中の前記ドーパントの濃度は、50~1000ppmである、請求項1または2に記載の管状セラミック部品(20)。
【請求項6】
前記ドーパントは少なくともNを含み、窒素は、天然Nよりも高い割合の同位体15Nを含むように濃縮される、請求項1~5のいずれか1項に記載の管状セラミック部品(20)。
【請求項7】
前記ドーパントは少なくともBを含み、ホウ素は、天然Bよりも高い割合の同位体11Bを含むように濃縮される、請求項1~6のいずれか1項に記載の管状セラミック部品(20)。
【請求項8】
前記内層、前記充填材料および前記外層の炭化ケイ素は、1%未満の2次相の濃度を有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の管状セラミック部品(20)。
【請求項9】
前記管状セラミック部品(20)は、燃料棒(4)の被覆管(11)を形成し、核燃料ペレット(10)の山を囲む、請求項1~8のいずれか1項に記載の管状セラミック部品(20)。
【請求項10】
前記管状セラミック部品(20)は、燃料集合体(1)の流路(6)を形成し、複数の燃料棒(4)を囲む、請求項1~9のいずれか1項に記載の管状セラミック部品(20)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、原子炉、特に、沸騰水型原子炉、BWR、および加圧水型原子炉、PWR、などの水型原子炉のための、燃料集合体の流路および被覆管などの管状セラミックSiCおよびSiC-SiC部品のドーピングに関する。本発明はまた、鉛高速炉などの高速炉にも適用可能である。
【0002】
特に、本発明は、炭化ケイ素の内層と、炭化ケイ素の充填材料中の炭化ケイ素繊維の中間層であって、内層に隣接する中間層と、炭化ケイ素の外層であって、中間層に隣接する外層と、を備える、原子炉での使用に適した管状セラミック部品(tubular ceramic component)に関する。
【背景技術】
【0003】
燃料集合体および流路などの核関連部品に炭化ケイ素または炭化ケイ素複合材料を使用することが知られている。
【0004】
特許文献1は、モノリシック炭化ケイ素の内層、炭化ケイ素マトリックスによって囲まれた炭化ケイ素繊維の中央層、および炭化ケイ素の外層を含む多層被覆管を開示している。
【0005】
特許文献2は、燃料集合体のための流路を開示している。流路は、炭化ケイ素の内層、炭化ケイ素のフィラー材料によって囲まれた炭化ケイ素繊維の中央層、および炭化ケイ素の外層を含む。
【0006】
純粋な炭化ケイ素、または実質的に純粋な炭化ケイ素は、照射と高温に曝されると等方的に成長する。成長は、結晶質炭化ケイ素の不純物(2次相)と、結晶質炭化ケイ素の欠陥の形成によるものである。
【0007】
原子炉では、初期段階で炭化ケイ素部品(silicon carbide component)の比較的急速な成長が特定のレベルまで発生し、その後、部品の寿命の間、比較的一定に保たれる。これは、炭化ケイ素の被覆管の問題である。被覆管内の燃料は、燃料の寿命中に連続的に膨張するため、一定のペレットと被覆とのギャップを維持することは困難である。
【0008】
不純物による成長は、少量の2次相を確保することで回避できる場合があり、これは、適切な製造方法を選択することで可能になる場合がある。
【0009】
欠陥の形成による成長は、250~400℃の温度範囲で点欠陥の形成、すなわちSiまたはCの原子が結晶構造の格子間位置に移動することを通して発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許出願公開第US2006/0039524号
【文献】国際公開第WO2011/134757号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、上述の問題を克服することである。特に、本発明は、原子炉の運転中の中性子束に曝されたときの管状セラミック部品の減少しかつより均一な成長または膨張を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、内層、充填材料および外層の炭化ケイ素がドープされ、炭化ケイ素の結晶内の固溶体に少なくとも1つのドーパントを含むことを特徴とする、最初に定義された管状セラミック部品によって達成される。
【0013】
したがって、内層、充填材料および外層の炭化ケイ素は、純粋な結晶炭化ケイ素、または、炭化ケイ素結晶中の固溶体中の1つまたは複数のドーパントを有し、および非常に少量の2次相、例えば1%未満の2次相を有する、実質的に純粋な結晶炭化ケイ素を含み得る。
【0014】
内層、充填材料および外層の炭化ケイ素に1つまたは複数のドーパントを加えることにより、原子炉の運転中の被覆管の成長を低減することができ、より均一になるように修正することができる。特に運転の初期段階において、ノンドープの炭化ケイ素部品の比較的急速な成長が大幅に減少する場合がある。
【0015】
1つまたは複数のドーパントは、原子炉の管状セラミック部品の運転前に、炭化ケイ素の事前膨張または成長を提供する。炭化ケイ素の結晶構造における固溶体中の1つまたは複数のドーパントの存在に起因する連結性の変化は、特定の欠陥の移動度を高め、再結合し、さらなる膨張または成長を防ぐ、追加の欠陥を促進する欠陥の集団が構造内に存在することを意味する。
【0016】
1つまたは複数のドーパントは、欠陥関連の成長および点欠陥の形成を制御する可能性を提供する。欠陥関連の成長の主な部分は、C原子の置換(displacement)によるものである。この置換により、内部応力と変形が生じる。十分に高い内部応力(温度が低下すると増加する)で、成長は停止する(新しい点欠陥はもはや安定していないので)、すなわち、飽和成長は低温で最高である。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、ドーパントは、物質B、N、Al、P、O、Be、Li、S、Ti、Ge、P、P、Al、AlN、AlおよびTiC1-Xのうちの少なくとも1つを含む。
【0018】
したがって、炭化ケイ素のドーピングは、管状セラミック部品の製造中に、元素B、N、Al、P、O、Be、Li、S、Ti、Geのうちの1つまたは複数、および/または化合物P、P、Al、AlN、AlおよびTiC1-Xのうちの1つまたは複数を添加することによって、達成することができる。
【0019】
これらのドーパントは、管状セラミック部品の炭化ケイ素に適した以下の特性を有し得る。
-中性子の吸収を最小にする小さい中性子断面積。
-内部応力の形成を増加させるCよりも大きいサイズの元素。より小さいドーパントは、炭化ケイ素のC原子に取って代わる(replace)ことができる一方、より大きい元素、例えばSおよびGeは、炭化ケイ素中のSi原子に取って代わることができる。一部のドーパントは、SiおよびCの両方を別のものに取り替えることができる。
-格子間への強力な反発相互作用により、低い成長度で飽和につながる。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、炭化ケイ素中のドーパントの濃度は、1~1000ppmである。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、炭化ケイ素中のドーパントの濃度は、10~1000ppmである。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、炭化ケイ素中のドーパントの濃度は、50~1000ppmである。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、ドーパントは少なくともNを含み、窒素は、天然Nよりも高い割合の同位体15Nを含有するように濃縮される。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、ドーパントは少なくともBを含み、ホウ素は、天然のBよりも高い割合の同位体11Bを含有するように濃縮される。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、内層、充填材料および外層の炭化ケイ素は、1%未満、好ましくは0.8%未満、より好ましくは0.6%未満、最も好ましくは0.4%未満である2次相の濃度を有する。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、管状セラミック部品は、燃料棒の被覆管を形成し、核燃料ペレットの山を囲む。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、管状セラミック部品は、燃料集合体の流路を形成し、複数の燃料棒を封入する。
【0028】
次に、本発明を、さまざまな実施形態の説明を通じて、また添付図面を参照して、より詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、原子炉用の燃料集合体の縦断面図を概略的に開示する。
図2図2は、図1の燃料集合体の燃料棒の縦断面図を概略的に開示する。
図3図3は、図2の燃料棒の一部の部分断面図を概略的に開示する。
図4図4は、図1の燃料集合体の一部の部分断面図を概略的に開示する。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、原子炉、特に、沸騰水型原子炉、BWR、または加圧水型原子炉、PWR、などの水冷軽水炉、LWR、で使用するための燃料集合体1を開示する。燃料集合体1は、底部部材2、頂部部材3、および底部部材2と頂部部材3との間に延びる複数の細長い燃料棒4を備える。燃料棒4は、複数のスペーサ5によってそれらの位置に維持される。
【0031】
さらに、燃料集合体1は、BWRでの使用が意図される場合、燃料棒4を取り囲み、包囲する流路6を備える。
【0032】
図2は、図1の燃料集合体1の燃料棒4の1つを開示する。燃料棒4は、複数の焼結核燃料ペレット10の形態の核燃料と、核燃料ペレット10を封入する被覆管11とを備える。燃料棒4は、被覆管11の下端を封止する底部プラグ12と、燃料棒4の上端を封止する上部プラグ13とを備える。核燃料ペレット10は、被覆管11内に積み重ねて配置される。したがって、被覆管11は、燃料ペレット10およびガスを封入する。ばね14は、核燃料ペレット10の山と上部プラグ13との間の上部プレナム15内に配置される。ばね14は、核燃料ペレット10の山を下部プラグ12に押し付ける。
【0033】
図3は、管状セラミック部品20が燃料棒の被覆管11を形成する第1実施形態の管状セラミック部品20を開示する。管状セラミック部品20は、内層21と、内層21に隣接する中間層22と、中間層22に隣接する外層23とを備える。
【0034】
図4は、管状セラミック部品20が燃料集合体1の流路6を形成する第2実施形態の管状セラミック部品20を開示する。また、第2実施形態では、管状セラミック部品20は、内層21と、内層21に隣接する中間層22と、中間層22に隣接する外層23とを備える。
【0035】
内層21は、均質な、好ましくはモノリシックの炭化ケイ素からなる。中間層22は、均質な炭化ケイ素の充填材料27中の炭化ケイ素繊維25、26からなる。外層23は、均質な、好ましくはモノリシックの炭化ケイ素からなる。
【0036】
図3に見られるように、中間層22の炭化ケイ素繊維25、26は2つの副層に巻かれ、2つの層の炭化ケイ素繊維25、26は交差する、すなわち2つの副層の炭化ケイ素繊維26、27の繊維の方向は互いに交差する。
【0037】
中間層22はまた、炭化ケイ素繊維25、26を有する1つの副層のみ、または炭化ケイ素繊維25、26を有する3つ以上の副層を含み得ることに留意されたい。
【0038】
内層21、充填材料27および外層23の炭化ケイ素は結晶性であり、1つまたは複数のドーパントでドープされる。
【0039】
ドーパントは、内層21、充填材料27および外層23の結晶質炭化ケイ素の結晶内の固溶体中に存在する。
【0040】
1つまたは複数のドーパントは、さまざまな方法で炭化ケイ素に添加され得る。例えば、ドーパントは、炭化ケイ素を炭化ケイ素繊維25、26上および中間層22上に堆積させるプロセス中に加えることができる。
【0041】
第1のステップにおいて、炭化ケイ素繊維25、26は、例えば適切な形態で、管状形状に1つ以上の副層で巻き付けられてもよい。
【0042】
第2のステップでは、充填材料27を形成するために、炭化ケイ素を中間層22の炭化ケイ素繊維25、26上に堆積させてもよい。堆積プロセス中、炭化ケイ素は、炭化ケイ素繊維25、26間の隙間に侵入する。炭化ケイ素は、スパッタリング、物理蒸着、PVD、化学蒸着、CVDなどの任意の適切な方法により堆積させてもよい。次に、ドーパントは、堆積される炭化ケイ素に前もって加えられてもよく、または堆積プロセス中に炭化ケイ素と混合されてもよい。
【0043】
第3のステップでは、上述の堆積方法のいずれかによって中間層22上に内層21を形成するために、炭化ケイ素を中間層22に堆積させてもよい。次に、中間層22の炭化ケイ素と同じ方法でドーパントを加えてもよい。
【0044】
第4のステップでは、上述の堆積方法のいずれかによって中間層22上に外層23を形成するために、炭化ケイ素を中間層22に堆積させてもよい。次に、中間層22の炭化ケイ素と同じ方法でドーパントを加えることができる。外層23は、内層21の堆積の後または前に堆積されてもよい。
【0045】
別の方法によれば、1つまたは複数のドーパントは、炭化ケイ素の製造中に、例えばいわゆるアチソン炉において1つまたは複数のドーパントをSiOおよびCに加えることによって供給されてもよい。
【0046】
内層21、充填材料27および外側層23の炭化ケイ素中のドーパントの濃度は、1~1000ppm、好ましくは10~1000ppm、より好ましくは50~1000ppm、最も好ましくは50~500ppmであってよい。
【0047】
内層21、充填材料27および外層23の炭化ケイ素は、1つまたは複数のドーパントに加えて、可能な残留物質のバランスを含んでもよい。
【0048】
内層21、充填材料27および外側層23の炭化ケイ素は、1%未満の2次相の濃度を有する。
【0049】
炭化ケイ素繊維25、26は、ドーパントを含まない純粋な、または実質的に純粋な炭化ケイ素でできている。可能な残留物質のバランスが、炭化ケイ素繊維25、26に存在してもよい。
【0050】
炭化ケイ素に添加されて含まれるドーパントは、物質B、N、Al、P、O、Be、Li、S、Ti、Ge、P、P、Al、AlN、AlおよびTiC1-Xのうちの少なくとも1つを含む。
【0051】
炭化ケイ素は、これらの物質のうちの1つを添加することにより、またはこれらの物質の2つ以上の組み合わせにより、ドープされてよい。
【0052】
B、ホウ素
Bは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に含まれ得る可能なドーパントである。好ましくは、ホウ素は、中性子吸収断面積を減少させるために、天然のBよりも高い割合の同位体11Bを含むように濃縮される。Bは、例えば、スパッタリング、PVDまたはCVDによる元素として添加されてもよい。
【0053】
N、窒素
Nは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に含まれ得る可能なドーパントである。好ましくは、窒素は、中性子吸収断面積を減少させるために、天然のNよりも高い割合の同位体15Nを含むように濃縮される。Nは、例えば、スパッタリング、PVDまたはCVDによって元素として添加されてもよい。元素NはCよりも大きいので、Nは、炭化ケイ素中のC原子を置き換えるのに有効であり得る。
【0054】
Al、アルミニウム
Alは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に含まれ得る可能なドーパントである。Alは、例えば、スパッタリング、PVDまたはCVDによって元素として添加されてもよい。Alはまた、化合物Al、AlN、Alのうちの1つとして添加されてもよい。また、これらの場合、Alは、炭化ケイ素の結晶中に固溶する元素として含まれる。元素AlはCよりも大きいので、Alは、炭化ケイ素中のC原子を置き換えるのに有効であり得る。
【0055】
P、リン
Pは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に含まれ得る可能なドーパントである。Pは、例えば、スパッタリング、PVDまたはCVDによって元素として添加されてもよい。Pはまた、化合物PおよびPのうちの1つとして添加されてもよい。また、これらの場合、Pは、炭化ケイ素の結晶中に固溶体中の元素として含まれる。元素PはCよりも大きいので、Pは、炭化ケイ素中のC原子を置き換えるのに有効であり得る。
【0056】
O、酸素
Oは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に含まれ得る可能なドーパントである。Oは、例えば、スパッタリング、PVDまたはCVDによって元素として添加されてもよい。Oはまた、化合物P、PおよびAlのうちの1つとして添加されてもよい。また、これらの場合、Oは、炭化ケイ素の結晶中に固溶体中の元素として含まれる。元素OはCよりも大きいので、Oは、炭化ケイ素中のC原子を置き換えるのに有効であり得る。
【0057】
Be、ベリリウム
Beは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に含まれ得る可能なドーパントである。Beは、例えば、スパッタリング、PVDまたはCVDによって元素として添加されてもよい。
【0058】
Li、リチウム
Liは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に含まれ得る可能なドーパントである。Liは、例えば、スパッタリング、PVDまたはCVDによって元素として添加されてもよい。
【0059】
S、硫黄
Sは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に含まれ得る可能なドーパントである。Sは、例えば、スパッタリング、PVDまたはCVDによって元素として添加されてもよい。元素Sは、CおよびSiの両方よりも大きいので、Sは、炭化ケイ素内のC原子およびSi原子を置き換えるのに有効であり得る。
【0060】
Ti、チタン
Tiは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に含まれ得る可能なドーパントである。Tiは、例えば、スパッタリング、PVDまたはCVDによって元素として添加されてもよい。Tiはまた、化合物TiC1-Xとして添加されてもよい。また、この場合、Tiは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に元素として含まれる。元素Tiは、CおよびSiの両方よりも大きいので、Tiは、炭化ケイ素中のC原子およびSi原子を置き換えるのに有効であり得る。
【0061】
Ge、ゲルマニウム
Geは、炭化ケイ素の結晶中の固溶体に含まれ得る可能なドーパントである。Geは、例えば、スパッタリング、PVDまたはCVDによって元素として添加されてもよい。元素Geは、CおよびSiの両方よりも大きいので、Geは、炭化ケイ素中のC原子およびSi原子を置き換えるのに有効であり得る。
【0062】
本発明は、上で開示され論じられた実施形態に限定されず、以下の特許請求の範囲内で変更および修正され得る。

図1
図2
図3
図4