(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-10
(45)【発行日】2022-08-19
(54)【発明の名称】運転者アシストシステムに対するテストを実行するための弾性的に変形可能なダミー車両
(51)【国際特許分類】
G01M 17/007 20060101AFI20220812BHJP
G01M 7/08 20060101ALI20220812BHJP
【FI】
G01M17/007 B
G01M7/08 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2021128857
(22)【出願日】2021-08-05
(62)【分割の表示】P 2018537725の分割
【原出願日】2016-10-12
【審査請求日】2021-08-05
(31)【優先権主張番号】102015117358.1
(32)【優先日】2015-10-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】515263750
【氏名又は名称】フォーアクティブシステムズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ウィマー,トマス
(72)【発明者】
【氏名】フリッツ,マルティン
【審査官】森口 正治
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-335286(JP,A)
【文献】特表2014-515115(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01M 7/08,17/00-17/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者アシストシステムに対するテストを実行するための車両であって、前記車両は、
本体と、
少なくとも1つの支柱と、を備え、
前記支柱は、前記車両が衝突体と激突する際に生じ得る激突力の作用がない場合は形状安定であり、前記激突力が作用する場合は弾性的に変形可能であり、
前記支柱は、前記激突力が作用する場合に前記支柱が前記本体から非破壊的に分離可能であるように、前記本体と連結されており、
前記車両は、車輪をさらに有し、
前記車輪は、
車輪ハブと、
少なくとも1つのスポークと、を備え、
前記車輪ハブと前記少なくとも1つのスポークとは相互に分離可能であり、
前記スポークは、前記車両が衝突体と激突する際に生じ得る激突力の作用がない場合には、形状安定であり、前記激突力が作用する場合には、弾性的に変形可能であり、
前記スポークの第1端は、前記激突力が作用する際に、前記スポークが前記車輪ハブから非破壊的に分離可能であるように車輪ハブと接続されており、
前記車輪は前記支柱に回動可能に固定されており、
前記本体と車輪ハブとの間に弾性引っ張り要素が固定されており、前記弾性引っ張り要素は前記支柱に直接固定されていない、車両。
【請求項2】
前記本体は、前記支柱よりも剛性に構成されている、
請求項1記載の車両。
【請求項3】
前記本体は、前記支柱をクリップ接続により分離可能に固定可能であるクランプ要素を備える、
請求項1又は2記載の車両。
【請求項4】
前記支柱は、1000N/mm2から3000N/mm2の弾性係数を有する弾性プラスチックによって形成されている、
請求項1乃至3いずれか1項記載の車両。
【請求項5】
前記支柱は、40N/mm2から70N/mm2の降伏点を有する、
請求項1乃至4いずれか1項記載の車両。
【請求項6】
前記激突力が作用する際に、少なくとも前記本体又は前記支柱に固定されたままで、弾性的に変形するように、前記本体及び前記支柱と接続された弾性引っ張り要素をさらに備え、
前記弾性引っ張り要素は、さらに前記本体と前記支柱との間で引っ張り力を伝達する、
請求項1乃至5いずれか1項記載の車両。
【請求項7】
前記弾性引っ張り要素は、弾性ベルトとして、弾性ロープとして、又は弾性チェーンとして形成されている、
請求項6記載の車両。
【請求項8】
前記支柱は、中空プロファイルを有し、
前記弾性引っ張り要素は、前記中空プロファイルの内部に延在する、
請求項6又は7記載の車両。
【請求項9】
前記本体は、相互に接続された、複数のフレーム要素からなるフレームである、
請求項1乃至8いずれか1項記載の車両。
【請求項10】
接続ジョイントは、それぞれ2つのフレーム要素を接続する、
請求項9記載の車両。
【請求項11】
前記車両は、車両ハンドルをさらに有し、
前記車両ハンドルは、収容孔を有し、
前記車両ハンドルは、前記収容孔内に分離可能に差し込み可能である、
請求項10記載の車両。
【請求項12】
前記本体に固定可能なダミー要素をさらに有する、
請求項1乃至11いずれか1項記載の車両。
【請求項13】
弾性引っ張り要素は、前記本体の、車両サドルを取り付け可能であるノード点と、車輪ハブとの間に固定されている、
請求項12記載の車両。
【請求項14】
請求項1乃至13いずれか1項記載の車両を用いて運転者アシストシステムに対するテストを実行するための方法であって、当該方法は、
衝突体との前記車両の激突を生じさせ、それにより激突力が発生するステップを含み、
支柱は、激突力の作用がない場合は形状安定であり、前記激突力が作用する場合は前記支柱が弾性的に変形可能であるステップを含み、
前記支柱は、前記激突力が作用する場合は前記支柱が前記本体から非破壊的に分離可能であるように、本体と接続されている、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、運転者アシストシステムに対するテストを実行するための車両に関し、運転者アシストシステムに対するテストを実行するための車両用の車輪に関する。さらに、本発明は、車両を用いて運転者アシストシステムに対するテストを実行するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば自動車のドライバーアシストシステムのような現代的な車両システムのテストのために、アシストシステムを備えたテストされるべきテスト車両と、例えば、ダミーを有する自転車のような、さらなるダミー車両との間の衝突又は衝突に近い状況がもたらされる。
【0003】
アシストシステムを有するテスト車両と例えばダミー自転車との間の衝突又は衝突に近い状況のために、例えば、テスト車両及び/又はダミー自転車は所定の速度に加速される。実際に近い衝突状況をもたらすために、テスト車両は、ダミー自転車であっても、衝突又は衝突に近い状況をもたらすための動作に置かれる。その際、特に運転者アシストシステムは、現実に即して、その機能、有用性及適合性について実際にテストされることができる。かかるシステムのテストにおいて、衝突はしばしば回避されることができない。
【0004】
運転者アシストシステムのためには、しかしながらテストの頻繁な繰り返しが必要である。ダミー車両の製造はまさに、運転者アシストシステムのかかるテストにおいて、相当なコスト要因である。従って、衝突におけるダミー車両の破壊は、特に頻繁な衝突試験の繰り返しにおいてコストを引き起こす。
【発明の概要】
【0005】
本発明の課題は、運転者アシストシステムに対するテストでの繰り返し使用に適したダミー車両を提供することにある。
【0006】
この課題は、独立請求項にかかる、運転者アシストシステムに対するテストを実行するための車両、車輪及び車両を用いて運転者アシストシステムのテストを実行するための方法によって解決される。
【0007】
本発明の第1の態様によれば、運転者アシストシステム又は運転アシストシステムに対するテストを実行するための(ダミー)車両が記載される。車両は、本体(例えば車両フレーム又は容積体)と少なくとも1つの支柱とを有する。支柱は、車両が衝突体(例えばテストされるべきアシストシステムを備えたテスト車両)に激突する際に生じ得る激突力の作用がない場合は形状安定(formstabil)であり、激突力が作用する場合は弾性的に変形可能であるように構成されている。支柱は、激突力が作用する場合に本体から非破壊的に(zerstoerungsfrei)解放可能であるように本体と接続されている。
【0008】
本発明のさらなる態様によれば、上述の車両を用いて運転者アシストシステムに対するテストを実行するための方法が示される。方法によれば、衝突体(例えばテストされるべきアシストシステムを有するテスト車両)と車両の激突(ein Aufprall des Fahrzeugs mit
einem Kollisionskorper)が生じさせられ、従って激突力が発生する。支柱は、激突力の作用がない場合は形状安定であり、激突力が作用する場合は弾性的に変形可能であり、支柱は、激突力が作用する場合は本体から非破壊的に分離されるように本体に接続されている。
【0009】
運転者アシストシステムに対するテストにおいて、例えば、アシストシステムを有するテスト車両がテストされる。アシストシステムは、例えば別の車両のような障害物を認識し、相応に受動的又は能動的にテスト車両と連絡する、例えば、レーダーセンサのようなセンサを備える。かかる場合に、例えばテスト車両は本発明にかかるダミー車両に向かって移動する。その際両車両は異なる速度を有することができる。テスト車両のダミー車両との衝突(Kollision)の際に激突力(Aufprallkraft)が発生する。テスト車両は、例えば10km/hから100km/hの速度でダミー車両に向けて移動し、従ってダミー車両との衝突の際に相応の激突力が発生する。
【0010】
結果として激突力を生じさせる激突エネルギーは、例えば100kJと800kJとの間の範囲内にあることができる。本発明によるダミー車両は、例えば自転車、モーターバイク、クアッドバイク(eines Quads)又は歩行補助器(eines Rollators)の形態の車両である。
【0011】
テストされるべきアシストシステムを有するテスト車両は例えば自動車、トラック又はモーターバイクである。
【0012】
本発明の使用によれば、車両の少なくとも1つの支柱が、激突力が作用する際に本体から非破壊的に分離可能であるように、車両の本体と接続されている。支柱はその際、弾性的に変形可能に形成されている。
【0013】
「弾性的に変形可能」という用語は、支柱(例えば、後述のスポーク)が激突力の作用の下でその形状を変化させることができ、作用する激突力が取り除かれた際に、その元の形状に復帰できることであると理解される。
【0014】
「非破壊的に分離可能(zerstoerungsfrei loesbar)」という用語は、激突力が作用する際に、破壊されることなく分離される、支柱と本体との間の接続を定義する。さらに、激突力の作用がない場合は(ohne Einwirken der
Aufprallkraft)、支柱と本体とが形状安定的に1つの相対位置に相互に保持されることができるように接続は構成されている。
【0015】
例えば本体は、フレームであり、そこに冒頭で述べたタイプの複数の支柱が固定される。支柱は、例えば本体の収容孔に差し込まれることができ、それにより差し込み接続(eine Steckverbindung)を形成する。さらに、例えば、支柱を本体に固定する後述のクランプ要素が適用されることができ、従って激突力が作用する際に非破壊的な分離が実現される。
【0016】
本体は、少なくとも1つの支柱を用いてオリジナルに忠実なダミー車両の形態を模写する。このダミー車両は、テストされるべきアシストシステムを有するテスト車両から、実際の車両として認識される。それにより、ダミー車両で現実に即して運転者アシストシステムの機能がテストされることができる。
【0017】
本発明によるダミー車両によって、衝突の際の破壊のリスクが低減され、又は防止されることが確実にされる。激突力が作用する際に、高い激突エネルギーを逃がす(nachzugeben)ために、支柱は弾性的に変形する。それにより、激突力に基づく材料破損は回避される。さらに、激突力に基づいて、例えば弾性変形に基づいて、支柱は本体から非破壊的に分離されることができ、従って、要素の楔止め(Verkeilung)は低減されることができ、それによってもたらされる破損リスクは低減されることができる。なぜなら、それによって車両の全ての要素、特に本体と少なくとも1つの支柱は、相互に分離されるものの、しかしながら非破壊に保たれるので、これらの要素は新しいテストのために容易な方法で改めて繋ぎ合わされることができ、従って新しいダミー車両を製造するためのコストは使われなくなるからである。そのため、運転者アシストシステムに対するテストの実行のための、容易に再利用可能なダミー車両を得ることができる。同時に、激突力の作用がない場合は支柱が形状安定であるように、支柱が構成される。さらに、激突力の作用がない場合は、支柱と本体との間で力を伝達する接続が可能であるように、支柱の本体との接続は安定的に構成されている。このようにして、支柱と本体とで任意に構成されたダミー車両が形成されることができる。
【0018】
本発明のさらなる例示的実施形態によれば、本体は、支柱よりも高い剛性を有する。
【0019】
本体は、例えば、プラスチック又は金属合金からなることができる。本体は、従って車両の補強コアを構成する。換言すると、本体は、少なくとも1つの支柱より、より剛性であり、撓みにくいように形成されている。従って、この剛性の本体には、少なくとも1つの支柱に比べてより容易に、付加的付属品、例えば測定システム又は車両コンポーネント(車両サドル、車両ハンドル)が取り付けられることができる。
【0020】
さらなる例示的実施形態によれば、本体はクランプ要素、特に弾性クランプクリップを備え、その中で支柱がクリップ接続によって分離可能に固定される。クランプ要素は、この意味で、同様に本体内の収容孔としても構成され、この収容孔内で支柱は所定の圧入(Presspassung)によって固定される。クランプ要素は、接続の所定の位置及び方向を設定し、それによりダミー車両は衝突後に同じ外形及び寸法となることができる。クランプ要素は例えばクランプクリップを形成することができる。クランプクリップは弾性的に変形可能な材料から形成される。クランプクリップは、舌片形状のクリップ領域を備え、これはポールを部分的に取り囲む。同時にクリップ領域は、支柱を挟み込む。クランプクリップは本体に堅固に固定されている。代替的に、クランプクリップは支柱に堅固に固定され、クリップ接続によってフレームのフレーム要素に分離可能に固定されることもできる。
【0021】
支柱は、激突力が作用する際に、その弾性的変形可能性に基づいて破壊されることなく、クランプクリップから分離される。
【0022】
運転者アシストシステムのテストの新たな実行のために、支柱は改めてクランプクリップに固定されることができる。さらに、クランプクリップを使用することにより、支柱はその長手方向に沿ってクランプクリップに相対的に激突力が作用する際に、支柱がクランプクリップから分離されることなく、シフト(長手シフト)できることが可能である。
【0023】
さらなる例示的実施形態によれば、支柱は、約1000N/mm2から約3000N/mm2の弾性係数を有する弾性的プラスチックによって構成されることができる。
【0024】
さらなる例示的実施形態によれば、支柱は40N/mm2から70N/mm2の降伏点を有する。
【0025】
さらなる例示的実施形態によれば、車両は弾性引っ張り要素を備え、弾性引っ張り要素は、激突力が作用する際に引っ張り要素が少なくとも本体又は支柱に固定されたままで、弾性的に変形するように本体及び支柱と接続されている。弾性引っ張り要素はその際さらに本体と支柱の間で引っ張り力を伝達する。
【0026】
弾性引っ張り要素は、特に、支柱よりも高い延性又は高い弾性変形可能性を備えるように構成されている。弾性引っ張り要素は、従って激突力が作用する際に、支柱及び/又は本体との接続を分離することなく、弾性的に変形することができる。支柱は従って本体から非破壊的に分離されることができ、しかしながら例えば弾性引っ張り要素によってさらに間接的に本体に保持されることもできる。一方では、弾性引っ張り要素はさらに激突力の減衰に寄与する。他方では、衝突後、即ち、支柱が本体から分離された後、支柱は引き続き弾性引っ張り要素を介して本体に接続される。そのため、容易かつ迅速な方法で、支柱は本体の固定箇所に迅速に導かれ、そこに固定されることができる。
【0027】
さらなる例示的実施形態において、弾性引っ張り要素は、弾性ベルト、弾性ロープとして又は弾性チェーンとして構成される。
【0028】
さらなる例示的実施形態において、支柱は中空プロファイル(ein Hohlprofil)を有し、弾性引っ張り要素は中空プロファイル内部に延在する。換言すると、支柱は管形状を形成する。例えば、支柱は、所望の弾性特性を有する管である。
【0029】
さらなる例示的実施形態によれば、本体はフレームであり、相互に接続される複数の、特に3つのフレーム要素からなる。
【0030】
フレーム要素は、例えば、相互に接続され、支えとなる接続(einen tragenden Verbund)又はフレームを構成する複数のポールであることができる。フレーム要素は、特に、支柱よりも頑丈であり少ない可延性(weniger duktil)に構成されているさらに、フレーム要素は弾性的に変形可能であることができる。フレーム要素は例えば中空プロファイルを有することができる。さらに、フレーム要素は例えば繊維複合機能材料(Faserverbundwerkstoffen)、金属機能材料又はプラスチック材料から形成されることができる。
【0031】
さらなる例示的実施形態によれば、接続ジョイントにおいてそれぞれ2つのフレーム要素が相互に接続される。接続ジョイントは例えば中実材料(einem Vollmaterial)からなるリジットな又は安定したジョイントであることができる。接続ジョイントは、例えば、相応のフレーム要素が差し込まれることができる相応の収容孔を有することができる。その際、フレーム要素は相応の収容孔に、圧入の形で固定されることができる。フレーム要素は特に、長さ方向にシフトできるように(laengs verschieblich)対応する収容孔内に固定されることができる。従って、激突力が作用する際に、フレーム要素は収容孔内に留まるが、長さ方向にシフトできるように収容孔内においてその延在長手方向に変位する。従って激突力のさらなる減衰が生成される。
【0032】
さらなる例示的実施形態においては、さらに、激突力を制限する(abzugrenzen)ために、減衰要素、例えばゴムダンパー又は他の液圧式若しくは気圧式ダンパーを、フレーム内に、特にフレーム要素の間に、組み込むことができる。
【0033】
さらなる例示的実施形態によれば、車両は車両ハンドルを有する。接続ジョイントは、収容孔を有し、車両ハンドルは収容孔内に分離可能に差し込み可能である。車両ハンドルには典型的には人間類似(menschenaehnlichen)ダミーの手が固定される。
【0034】
激突力が作用する際に、相応の引っ張り力がダミーの手から車両ハンドルに伝達され、従って車両ハンドルは収容孔から引き抜かれる。従って、ダミーの手は車両ハンドルとともにフレームから分離され、特にダミーの上体が回転し、収容孔から離れるように移動する。このようにダミーの上体を取り除くことによって、初期衝撃力が減少し、従って衝突はダミーに対してより良好に受け止められる。ダミーが自転車運転者を模擬する場合、この離れる回動移動で、運転者アシストシステムを有するテスト車両へのダミーの衝突は、同様に減少され、従って、テスト車両のダミーによる万一の(eventuelle)損傷が最小化される。
【0035】
さらなる例示的実施形態によれば、車両は、車両サドルを有し、接続ジョイントが収容孔を有する。車両サドルは収容孔に分離可能に差し込まれる。
【0036】
さらなる例示的実施形態によれば、車両は、フレーム、特に車両サドルに固定可能であるダミー要素を有する。
【0037】
本発明のさらなる態様によれば、運転者アシストシステムに対するテストを実行するための、車両、特に上述の車両に対する車輪が記載されている。車輪は車輪ハブ及びスポークを有する。スポークは、車両が衝突体(例えばテストすべきアシストシステムを有するテスト車両)と激突する際に生じ得る激突力の作用がない場合にはスポークが形状安定であり、激突力が作用する場合には弾性的に変形可能であるように、構成されている。スポークの第1端は、激突力が作用する場合に本体から又は車輪ハブからスポークが非破壊的に分離可能であるように車輪ハブと接続される。
【0038】
スポークは例えば、上述の支柱に対応して構成されることができる。車輪ハブは例えば上述の車両本体に従って構成される。
【0039】
車輪ハブは、スポークよりも中実(massiver)で、より撓みにくく、例えばより少ない可延性に、形成されている。車輪ハブはさらに、例えばボール軸受(ein Kugellager)又はピポッドピン(einen Drehbolzen)を備え、従って車輪ハブは回転可能であり、例えば上述の車両の支柱に固定可能である。
【0040】
車輪ハブには例えば、上述したタイプの複数のスポーク、例えば10本から25本の、特に約15本のスポークが配置されることができる。
【0041】
「弾性的に変形可能(elastisch verformbar)」という用語は、スポークが、激突力が作用する際にその形状を変化させることができ、作用する激突力がなくなった際には元の形状に復帰することと理解される。
【0042】
「非破壊的に分離可能(zerstoerungsfrei loesbar)」という用語は、激突力が作用する際に破壊を伴わないで分離する、スポークと車輪ハブとの間の接続を定義する。さらに、その接続は、激突力の作用がなければ、スポークと本体が形状安定し、相互に相対的位置に保たれることができるように構成されている。
【0043】
この非破壊的な分離可能性を実現するために、スポークは例えばその第1端で車輪ハブの収容孔に緩く、又は遊嵌の形で(im Sinne einer Spielpassung)、差し込まれることができ、従って激突力が作用する際にスポークは弾性的に変形し、収容孔から外へ出るように導かれる(hinaus gleiten)ことができる。さらに、例えば車輪ハブに、例えば冒頭で述べたタイプのクランプクリップのようなクランプ要素が固定されることができ、スポークはクリップ接続の枠組みで挟みこまれることができる。
【0044】
車両が自転車又は他の二輪車であり、上述の車輪が後輪である場合、相応の衝突の際に、アシストシステムを有するテスト車両と車両との間の第1コンタクトが車両の後輪において生じる。スポークの車輪ハブへの非破壊的に分離可能な固定及び弾性変形可能性に基づいて、激突力が作用する際の車輪ハブ又はスポークの破壊が防止される。衝突の後、スポークは、容易な方法で、改めて車輪ハブと接続されることができ、運転者アシストシステムに対する新たなテストのために使用されることができる。
【0045】
車両のさらなる例示的実施形態によれば、これは、上述の車輪を有する。車両の車輪ハブは、支柱に固定されている。特に、車両の車輪ハブは、非破壊的に分離可能に支柱に固定されており、従って、激突力が作用する際に支柱は車輪ハブから分離する。このようにして、車輪は、特に回転可能に、車両に固定されることができる。テスト中に車輪は、例えば路床との接触に基づいて回転することができ、従ってここではテスト中に現実に即したシミュレート(ein realitatsnahes Simulieren)が可能になる。
【0046】
さらなる例示的実施形態によれば、さらなる弾性引っ張り要素、例えばゴムロープ、弾性チェーン、又はゴムベルトが、本体、特に車両サドルを取付可能である接続ジョイントと、車輪ハブとの間に固定される。
【0047】
テストされるべきアシストシステムを有するテスト車両が車輪と衝突する間、これはテスト車両の下の床との静摩擦に基づいて、押され、又は引っ張られる。従ってテスト車両は車輪を介して走行することができ、コンポーネントを破壊することができる(die Komponenten zerstoren)。弾性引っ張り要素202を取り付けると、これが防止される。なぜなら引っ張り要素は車輪ハブを、特に車両サドルの方向に引っ張り、従って、車輪がテスト車両の下に引っ張られることを防止するからである。
【0048】
車輪のさらなる例示的実施形態を以下に記載する。
【0049】
車輪のさらなる例示的実施形態によれば、リング形状に形成されたリム要素を備える。スポークは第2端でリム要素に固定される。
【0050】
さらなる例示的実施形態によれば、リム要素は少なくとも1つの収容孔を有し、そこでスポークの第2端は、激突力が作用する際にスポークがリム要素から非破壊的に分離可能なように、収容孔内に差し込まれる。
【0051】
リム要素は、特に弾性変形可能に構成されている。スポークは、リム要素及び車輪ハブの間に嵌め込まれ(eingespannt)、激突力が作用する場合に、スポークは非破壊的に少なくともリム要素又は車輪ハブから分離することができる。リム要素は例えばプラスチック材料を有することができる。さらに、リム要素は弾性変形可能な硬質ゴムであることができる。
【0052】
さらなる例示的実施形態によれば、リム要素は弾性変形可能な帯状体からなり、対応する端部において(an den entsprechenden Enden)相互に接続される。
【0053】
帯状体は、例えば約20から50ミリメートル、特に約30から40ミリメートルの幅を有する。さらに、帯状体は、約2から10ミリメートル、特に約3から6ミリメートルの厚さを有する。さらなる例示的実施形態によれば、帯状体は40N/mm2から70N/mm2の降伏点を有する。
【0054】
その両端で接続された弾性変形可能な帯状体に基づいて、弾性変形可能なリム要素が提供されることができ、激突力が伝達されても、これはそれ自身で克服することもできる(wobei dieses auch in sich
verwunden werden kann)。さらに、これは帯形状の形態に基づいて、逃れることができ(sich entwinden)、リング形状の初期形状に復帰変形することができる。
【0055】
さらなる例示的実施形態によれば、リム要素は金属コーティング又は金属要素、例えば金属フィルム要素若しくはアルミニウムフィルムを有し、リム要素の周方向に沿って、次々に、特に相互に離間して、配置されている。金属要素はリム要素の厚さよりも大きな厚さを有する。
【0056】
金属要素は、(例えばプラスチックからなり)少なくとも金属の表面コーティングを有するか又は金属合金、特にアルミニウム合金から製造される。
【0057】
特にリム要素の帯状体がプラスチックから製造されている場合は、アシストシステム又はそのセンサはこれを測定することができない。実際の車両においては、リム要素は通常金属から製造されており、アシストシステムのセンサによって検出される。それにもかかわらずより実際のリム要素をシミュレートするために、例えばプラスチック製のリム要素の上に周方向に金属要素を配置することができる。金属要素は、その際、たとえはリム要素の周方向に沿って相互に離間して配置されることができる。従って、リム要素は金属要素の間で弾性的に変形することができ、同時に金属要素に基づいて、リム要素の検出が可能になる。従って、本発明による車輪でアシストシステムを現実に即してテストすることができる。
【0058】
金属要素はさらに、リム要素の帯状体より大きい厚さを有することができる。さらに、金属要素は周方向に2から4センチメートルの長さを有することができる。
【0059】
さらなる例示的実施形態によれば、リム要素の半径方向外側表面上に充填材料、特にエアーチューブ(ein Luftschlauch)又は弾性発泡材料(例えば、発泡プラスチック)が取り付けられている。例えば、リム要素の帯状体は、一方では弾性変形性を保証し、激突力が作用しない場合には十分に安定的な形状保持を保証するために、薄く形成されることができる。実際の車輪フレームのリムを現実に即して模倣するために、充填材料が塗布されることができる。充填材料は例えば、激突力が作用しない場合であっても弾性変形可能である。充填材料は、車輪の半径方向に、約20から50ミリメートルの厚さを有する。
【0060】
本発明のさらなる例示的実施形態によれば、リム要素の半径方向外側表面には、タイヤ、特にゴムタイヤが配置されている。タイヤは、例えば、通常のタイヤプロファイル(Reifenprofil)を有する、車両のための通常のプロファイルタイヤ(Profilreifen)、例えば自転車タイヤ(周面)であることができる。タイヤとリム要素との間には、例えば充填材料が配置されることができる。
【0061】
さらなる例示的実施形態によれば、車輪は弾性引っ張り要素を備える。弾性引っ張り要素は、冒頭で述べた、車両のための引っ張り要素に相応に構成されている。弾性引っ張り要素は、激突力が作用する際に、車輪ハブ及びスポークに固定されたままになるように車輪ハブ及びスポークと接続されている。
【0062】
付加的に又は代替的に、弾性引っ張り要素は、激突力が作用する際に、リム要素及びスポークに固定されたままになるように、リム要素及びスポークと接続されており、弾性引っ張り要素は専らリム要素とスポークとの間で引っ張り力を伝達する。
【0063】
弾性引っ張り要素は、弾性ベルトとして、弾性ロープとして、又は弾性チェーンとして構成される。
【0064】
弾性引っ張り要素は、特に、スポークよりも高い弾性変形性を有するように構成されている。
【0065】
弾性引っ張り要素は、従って、スポーク及び/又は車輪ハブ若しくはリム要素との接続が分離することなく、激突力が作用する際に弾性的に変形することができる。スポークは従って車輪ハブ又はリム要素から非破壊的に分離することができるが、例えば、弾性引っ張り要素に基づいて引き続き間接的に車輪ハブ又はリム要素に保持される。一方では、弾性引っ張り要素はさらに激突力の減衰に寄与する。他方では、衝突後、即ち本体からスポークが分離された後、スポークは引き続き弾性引っ張り要素を介して車輪ハブ又はリム要素に接続されている。従って、より容易かつ迅速な方法で、スポークは車輪ハブ又はリム要素の固定箇所に導かれ、固定されることができる。
【0066】
さらなる例示的実施形態によれば、スポークは中空プロファイルを有する。弾性引っ張り要素は中空プロファイルの内部で又は中空プロファイルの外部で平行に延在する。
【0067】
スポークの中空プロファイルは例えば8から12ミリメートルの外径を有する。スポークは例えば、2から4ミリメートルの壁厚(eine Wandstraecke)を有する。
【0068】
さらなる例示的実施形態によれば、弾性的引っ張り要素は肉厚部(Verdickung)、特にノードを備え、肉厚部は中空プロファイルの開口横断面よりも大きい。したがって、例えば、弾性張力要素は、スポークの中空プロファイルを通して挿入され、一方の端面において突出することができる。この突出部において、例えば、ノード又はその他の太い部分(Aufdickung)が設けられることができ、従って中空プロファイルの内部へ滑り込むのを抑止することができる。さらに、例えば車輪ハブ又はリム要素は相応の孔を有し、これを介して弾性引っ張り要素が挿通され、そこの上で、車輪ハブ又はリム要素のスポークの反対側にノード又はその他の太い部分が弾性引っ張り要素に設けられることができる。従って、激突力によって必要とされる場合(bei Beanspruchung durch die
Aufprallkraft)の弾性引っ張り要素の滑り戻り(Zuruckrutschen)又は分離(ein Loesen)が回避される。
【0069】
ここに記載された実施形態は、本発明の可能な実施形態の限定された選択肢のみを表すことに留意されたい。従って、個別の実施形態の特徴を適切な方法で互いに組み合わせることが可能であり、当業者にとっては、ここで明示された実施形態の変形例を有する多数の異なる実施形態が、明らかに開示されているとみなされるべきである。特に、本発明のいくつかの実施形態が装置請求項を用いて、本発明の別の実施形態が方法請求項を用いて、記載される。しかしながら、明示的に示されない限り、1つの発明対象のタイプに属する特徴の組み合わせに加えて、異なる発明対象のタイプに属する特徴の任意の組み合わせも可能であることが、当業者には本出願を読むことによって容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0070】
以下では、本発明のさらなる説明及びより良い理解のために、添付の図面を参照して実施例がより詳細に記述される。
【
図1】本発明の例示的実施形態による、2つの車輪を有する車両としての自転車を示す図である。
【
図2】
図1の自転車のフレームと支柱との間の車両サドルの接続領域の拡大斜視図を示す図である。
【
図3】
図1の自転車のフレームと支柱の間のさらなる接続領域の拡大斜視図を示す図である。
【
図4】本発明の例示的実施形態による、
図1の自転車のための車輪を示す図である。
【
図5】本発明の例示的実施形態による、弾性引っ張り要素を有する、
図4の車輪を模式的に示す図である。
【
図6】本発明の例示的実施形態による、車輪構造の拡大図を示す図である。
【
図7】本発明の例示的実施形態による、自転車運転者としてのダミーを有する車両としての自転車の側面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0071】
異なる図面における同一又は類似のコンポーネントは、同一の符号を有する。図面における表現は、模式的である。
【0072】
本発明は、運転者アシストシステムのテストを実行するための車両100に関し、特に自転車に関する。車両100は、本体101と少なくとも1つの支柱102とを有し、支柱は、車両100が衝突体と激突する際に生じ得る激突力の作用がない場合は形状安定であり、激突力が作用する場合は弾性的に変形可能であるように構成されている。支柱102は、激突力が作用する場合支柱102が本体101から非破壊的に分離されるように本体101と接続されている。
【0073】
自転車100は、さらに、例えば、
図4乃至
図6において詳細に述べられる、本発明の例示的実施形態による2つの車輪107を有する。
【0074】
運転者アシストシステムに対するかかるテストの際には、例えばテスト車両はダミー車両100に向けて移動し、両車両は異なる速度を有することができる。テスト車両のダミー車両100との衝突の際には激突力が発生する。テスト車両は例えば10km/hから100km/hの速度を有し、ダミー車両に向けて移動し、従ってダミー車両との衝突の際に、相応の激突力が発生する。
【0075】
図1の実施形態において、車両100は、本体101としてのフレームを有する自転車である。フレームは3つのフレーム要素103から構成され、フレーム要素103のうちのそれぞれ2つが相互に固定されている。車両100の支柱102は、激突力が作用する場合に支柱102がフレーム要素103から非破壊的に分離されるようにフレーム要素103と接続されている。その際、支柱102は弾性的に変形可能に形成されている。
図1の実施形態による自転車100は、例えば複数の支柱102を有する。従って、例えば、後方領域において、支柱102は車両の第2領域を車輪ハブ108に接続する。車両の前方領域において、例えば支柱102は前輪107の車輪ハブ108を自転車100のハンドル領域と接続する。
【0076】
支柱102は例えば本体101の収容孔内に、又はさらに後述するようにフレームの接続ジョイント104内に差し込まれることができ、それにより差し込み接続を構成する。さらに、例えば後述の、支柱102を本体101に固定するクランプ要素201が適用されることができ、従って激突力が作用する場合に非破壊的な分離が実現される。
【0077】
少なくとも支柱102を有する本体101は、オリジナルに忠実なジオメトリーを有するダミー自転車100の形態を複製する。このダミー自転車は、テストされるべきアシストシステムを有するテスト車両から実際の車両として認識されることができる。それにより、ダミー自転車100を用いて現実に即して運転者アシストシステムの機能がテストされることができる。本体101又はフレーム要素103は従って自転車の補強コアを形成する。換言すれば、本体は、少なくとも1つの支柱よりも、より剛性であり、少ない可延性に形成されている。従って、この剛性の本体101には、付加的付属品、例えば測定システム又は車両コンポーネント(車両サドル106、車両ハンドル105)が、少なくとも1つの支柱に比べてより容易に取り付けられることができる。フレーム要素103は、例えば、相互に接続され、支えとなる接続又はフレームを構成する複数のポールであることができる。フレーム要素103は、特に、支柱102よりも頑丈であり少ない可延性に構成されている。さらに、フレーム要素103は弾性的に変形可能であることができる。フレーム要素103は例えば中空プロファイルを有することができる。
【0078】
接続ジョイント104において、例えばそれぞれ2つのフレーム要素103が相互に接続される。接続ジョイント104は例えば中実材料からなるリジットな又は安定したジョイントであることができる。接続ジョイント104は、例えば、相応のフレーム要素103が差し込まれることができる相応の収容孔を有することができる(
図2参照)。その際、フレーム要素103は相応の収容孔に、圧入の形で固定されることができる。フレーム要素102は特に、長さ方向にシフトできるように相応の収容孔内に固定されることができる。従って、激突力が作用する際に、フレーム要素103は収容孔内に留まるが、収容孔内においてその延在長手方向において長さ方向にシフトできるように変位する。従って激突力のさらなる減衰を生じさせることができる。
【0079】
接続ジョイント104は、さらなる収容孔を備え、車両ハンドル105は収容孔内に分離可能に差し込まれることができる。車両ハンドル105には、典型的には人間類似ダミー701の手が固定されている(
図7参照)。激突力が作用する際は、相応の引っ張り力がダミー701の手から車両ハンドル105に伝達され、従って、車両ハンドル105は収容孔から引き抜かれる。従ってダミー701の手は、両ハンドル105とともにフレームから分離され、特にダミーの上体が回転し、収容孔から離れるように移動する。
【0080】
さらに、車両サドル106が示され、相応の接続ジョイント104が収容孔を有し、収容孔内には車両サドルが分離可能に差し込まれることができる。さらに、ダミー701は車両サドル106なしでフレームに固定されることもできる。
【0081】
自転車又は車両100は、さらに下部接続ジョイント104に固定されたポール109を備える。ポール109は自転車又は車両100を走行可能な底部要素110に保持する。走行可能な底部要素110は、例えばテスト中に床の上でけん引されることができ、従って自転車又は車両100の走行をシミュレートすることができる。
図1に示されるように、車輪107と底部要素110は床上に載置される。このようにして、底部要素110の駆動の際に自転車又は車両100が走行させられ、車輪107は床摩擦に基づいて回転する。このようにして、現実に即した走行する自転車又は車両100がシミュレートされる。
【0082】
ポール109はさらに、非破壊的に分離可能に下部接続ジョイント104に固定されることができる。さらに、そこで継手(ein Gelenk)又はクリップ要素(eine Klemmverbindung)はポール109と下部接続ジョイント104との間に設けられる。
【0083】
図2は、
図1の自転車100のフレームと支柱103との間の車両サドル106における接続領域の拡大斜視図を示す。
【0084】
特に、車輪ハブ108から示される接続ジョイント104に導かれる2つの支柱102が示される。接続ジョイント104には、クランプ要素201、特に弾性クランプクリップが固定され、その中で相応の支柱102はクリップ接続によって分離可能に固定されている。クランプクリップ201は舌片形状のクランプ領域を備え、これは、支柱102を部分的に取り囲む。同時にクランプ領域は支柱102を挟み込む(einsppant)。クランプクリップ201はさらに本体と接続されている。
【0085】
激突力が作用する際に、支柱102は、自身の弾性変形性に基づいて破壊されることなく、クランプクリップ201から分離する。運転者アシストシステムに対するテストを改めて実行するために支柱102は改めてクランプクリップ201に固定されることができる。
【0086】
さらに、クランプクリップ201の使用によって、支柱102がクランプクリップ201から分離されることなく、支柱102はその長手方向に沿ってクランプクリップに相対的に激突力が作用する際にシフト(長手シフト)されることができることが可能である。
【0087】
さらに
図2は、弾性引っ張り要素202、例えばゴムバンドを示す。弾性引っ張り要素は、激突力が作用する際に引っ張り要素202が少なくとも接続ジョイント104又は支柱12若しくは車輪ハブ108に固定されたままで弾性的に変形するように、サドル領域106内の接続ジョイント104及び支柱102又は車輪107の車輪ハブ108(図示せず)と接続されている。
【0088】
弾性引っ張り要素202は、激突力が作用する際に、支柱102及び/又は本体1010との接続を分離することなく、弾性的に変形する。支柱102は、このようにして本体101から非破壊的に分離されることができ、しかしながら例えば弾性引っ張り要素202に基づいて引き続き間接的に本体101に保持される。一方では、弾性引っ張り要素202はさらに激突力の減衰に寄与する。他方では、衝突後、即ち、支柱が本体102から分離された後、支柱102は引き続き弾性引っ張り要素202を介して本体101に接続される。そのため、容易かつ迅速な方法で支柱102は本体101への固定箇所に迅速に導かれ、そこに固定されることができる。さらに引っ張り要素202は特に、支柱102を上方に引っ張るために予め付勢されていることができる。支柱102を接続ジョイント104に保持する弾性要素202は、例えば、支柱102及び接続ジョイント104と堅固に接続された追加のエラストマーロープである。
【0089】
さらに、弾性引っ張り要素202は、一方では車輪107の車輪ハブ108に、他方では例えば車輪サドル106に固定された接続ジョイント104に、固着されることができる。これは、車輪107の分離の際に、引っ張り要素202によって車両サドル106の方向に、従って例えば床から離れるように引っ張られるという利点を有する。テストされるべきアシストシステムを有するテスト車両が車輪107と衝突する間、これはテスト車両の下の床との静摩擦に基づいて、押され、又は引っ張られる。従って、テスト車両は車輪107を介して走行することができ、コンポーネントを破壊することができる。弾性引っ張り要素202を取り付けると、これが防止される。なぜなら引っ張り要素202は車輪ハブ108を、特に車両サドル106の方向に引っ張り、車輪107がテスト車両の下に引っ張られることを防止するからである。
【0090】
図2にさらに示されるように、支柱102は中空プロファイルを有し、弾性引っ張り要素202は中空プロファイル内部に延在することができる。
【0091】
図3は、
図1の車両100の下部における接続領域の拡大斜視図を示し、そこに示されている連結ジョイント104では、相応のフレーム要素103が収容孔に差し込まれている。さらに接続ジョイント104の側方領域にクランプクリップ201が固定されている。クランプクリップ201は、車両100の後方領域に延在し、そこで車輪ハブ107に接続されているそれぞれの支柱102に固定されている。
【0092】
さらに、接続ジョイント104の収容孔内に配置された支柱109が示されている。
図3に示されるように、支柱109はヒンジ状に支持されており、横方向に折り畳まれることができる。従って、例えば、テスト車両との側面衝突の際には車両100は折り畳まれることができる。
【0093】
図4は、本発明の例示的実施形態による
図1の車両100のための車輪107を示す。車輪107は車輪ハブ108と、スポーク401とを有する。スポーク401は、車両100が衝突体(例えばテストされるべきアシストシステムを有するテスト車両)と激突する際に生じ得る激突力の作用がない場合はスポーク401が形状安定であり、激突力が作用する場合はスポーク401が弾性的に変形可能であるように、構成されている。スポーク401の第1端403は、激突力が作用する際にスポーク401が車輪ハブ108から非破壊的に分離可能であるように、車輪ハブ108と接続されている。
【0094】
スポーク401は、例えば、異なる幾何学的寸法を有する上述の支柱102に相応に形成されている。
【0095】
車輪ハブ108は、スポーク401よりも中実で、より少ない可延性に形成されている。車輪ハブ108は、さらに例えばボール軸受又はピポッドピンを備え、従って車輪ハブ108は回転可能に、例えば上述の車両100の支柱102に固定可能である。非破壊的な分離可能性を実現するために、スポーク401は例えばその第1端が車輪ハブ108の収容孔内に緩く又は遊嵌の形で差し込まれることができ、従って激突力が作用する際は、スポーク401は弾性的に変形し、収容孔から外へ出るように導かれることができる。例えば、車輪ハブ108には、例えば冒頭で述べたようなタイプのクランプクリップのようなクランプ要素201が固定されることができ、そこにスポーク401がクランプ接続の枠組みで挟み込まれることができる。
【0096】
車輪ハブ108には、例えば複数のスポーク401、例えば10~25本の、特には約15本のスポークが上述の形態で配置されることができる。
図4では、見やすさに考慮して、4本のスポークのみが描かれている。
【0097】
車輪ハブ108は支柱102に回動可能に固定されている。特に、車輪ハブ108は、非破壊的に分離可能に支柱102に固定されており、従って激突力が作用する際に支柱102は車輪ハブ108から分離される。
【0098】
車輪107はさらに、リング形状に形成されているリム要素40を備える。スポーク401は第2端404でリム要素407に固定されている。リム要素407は少なくとも1つの収容孔(めくら孔(Sackloch)又は貫通孔)を有し、スポーク401の第2端404は、激突力が作用する際にスポーク401がリム要素407から非破壊的に分離可能であるように差し込まれている。
【0099】
リム要素407は特に弾性的に変形可能に形成されている。スポーク401はリム要素407と車輪ハブ108との間に嵌め込まれ、激突力が作用する場合は、スポーク401は非破壊的に、少なくともリム要素407又は車輪ハブ108から分離可能である。
【0100】
リム要素407は弾性的に変形可能な帯状体として形成されており、相応の端部において相互に接続されている。端部が接続された、弾性的に変形可能な帯状体に基づいて、弾性的に変形可能なリム要素407が提供されることができ、激突力が伝達される場合でも、これ自体で克服することができる。さらに、これは、帯形状の形態に基づいて、逃れることができ、リング形状の初期形状に復帰変形することができる。
【0101】
さらに、リム要素407は金属フィルムでコーティングされている。さらに、リム要素407は、リム要素407の周囲に沿って次々に、特に相互に間隔を置いて配置されている金属要素406を備える。
金属要素406は、リム要素407の厚さより大きい厚さを有する。
【0102】
金属要素406は少なくとも1つの金属製の表面コーティングを有し(及び例えばプラスチックからなるか)、又は、金属合金、特にアルミニウム合金からなる。
【0103】
リム要素407の半径方向外側表面上に充填材料408が、特に空気チューブ又は弾性発泡材料が取り付けられている。例えば、リム要素の帯状体407は、一方では弾性変形性を保証し、激突力が作用しない場合には十分に安定的な形状保持を保証するために、薄く形成されることができる。実際の車輪フレームのリムを現実に即して模倣するために、充填材料が塗布される。充填材料は、例えば、衝突力が作用しない場合にも、弾性的に変形可能である。
【0104】
リム要素の半径方向外側表面には、タイヤ409、特にゴムタイヤが配置される。タイヤ409は例えば、通常のタイヤプロファイルを有する車両用の通常のプロファイルタイヤであり、例えば自転車タイヤ(周面)であることができる。タイヤ409とリム要素407との間には充填材料408が配置されることができる。
【0105】
車輪107は、さらに同様に弾性引っ張り要素402を備える。弾性引っ張り要素402は冒頭に記載された引っ張り要素202に相応に車両100に形成される。弾性引っ張り要素402は、激突力が作用する際に引っ張り要素402が車輪ハブ108及びスポーク401に固定されたままになるように車輪ハブ108及びスポーク401と接続される。
【0106】
付加的に又は代替的に、弾性引っ張り要素402は、激突力が作用する際に引っ張り要素402がリム要素407及びスポーク401に固定されたままになるように、リム要素407及びスパーク401に接続されており、弾性引っ張り要素402は、リム要素407とスポーク401の間で専ら引っ張り力を伝達する。弾性引っ張り要素402は、従って激突力が作用する際に、このスポーク401及び/又は車輪ハブ108若しくはリム要素407との間の接続が分離されることなく、弾性的に変形する。スポーク401は、従って車輪ハブ108若しくはリム要素407から非破壊的に分離されることができ、しかしながら、例えば弾性引っ張り要素402に基づいて、さらに間接的に車輪ハブ108又はリム要素407に保持される。一方で、弾性引っ張り要素402はさらに、激突力の減衰に寄与する。他方で、衝突の後、即ち、スポーク401が車輪ハブ108から分離された後、スポーク401はさらに、弾性引っ張り要素402を介して車輪ハブ108又はリム要素407に接続される。従って、より容易で迅速な方法で、スポーク401が、車輪ハブ108又はリム要素407の固定位置に迅速に導かれ、固定されることができる。
【0107】
図4に示されるように、スポーク401は中空プロファイルを有する。弾性引っ張り要素402は中空プロファイル内に延在する。
【0108】
弾性引っ張り要素402の固定のために、これは、肉厚部405、特にノードを有し、肉厚部405は中空プロファイルの開口横断面よりも大きい。このようにして、例えば弾性引っ張り要素405はスポーク401の中空プロファイルを通って差し込まれることができ、表側から突出することができる。この突出部において、例えばノード又はその他の太い部分が設けられることができ、従って、中空プロファイル内部へ滑り込むのを妨げることができる。
【0109】
図5は、
図4の車輪を示し、弾性引っ張り要素402は引き延ばされた状態であり、スポーク401はその第2端404でリム要素407から分離された状態で示されている。図示されるように、スポーク401は第1端403で、車輪ハブ108に固定され、第2端404でリム要素407に固定される。
激突力が作用した後、例えばスポーク401がリム要素407から分離されることができる。弾性引っ張り要素402が変形可能であるので、スポーク401が改めて相応の収容孔内に差し込まれ、新たなテスト実施のために車輪107が容易に組み立てられることができる。
【0110】
図6は、リム要素における車輪構造の拡大図を示す。リム要素407は帯形状に形成されており、帯状体は、2つの端部において接続されている。リム要素407の半径方向外側には、自転車100の実際のリム要素の実際の厚さをシミュレートするために、フォーム(Schaum)が充填材408として取り付けられる。充填材料408の上にはタイヤ409が取り付けられる。したがって、この複合材料は、実際の自転車の車輪に従って半径方向の広がりを有する。スポーク401はリム要素407の収容孔内に差し込まれることができる。
図6において、スポーク401は分離された状態で示されており、弾性引っ張り要素402のみが収容孔に貫通されている。引っ張り要素402は、抜け落ちを防止するために、肉厚部405を有する。
【0111】
さらに、
図6には、弾性的引っ張り要素402の改善された保護的な固定(eine verbesserte und schonende
Fixierung)を保証するために、クリップ要素601、例えばプラスチック製のクリップリングが、収容孔内に固定されることができることが示されている。
【0112】
さらに、リム要素407の周方向に沿って相互に離間して金属要素406が配置されていることが拡大図において再び示される。
【0113】
図7は、自転車運転者としてのダミー701を有する
図1の車両としての自転車100の側面図を示す。
車輪10は回転可能に固定されている。運転者アシストシステムに対するテスト中に、車輪107は、例えば路床(dem Untergrund)との接触に基づいて回転することができ、従って、ここではテスト中の現実に即したシミュレートが可能になる。さらに、自転車100は、床の上をけん引される床要素110上に取り付けられている。
図7に示されるように、自転車100は、ダミー701とともに、実際の自転車運転者と比較して同じ寸法を有する現実的な衝突モデルを形成する。
【0114】
付言すると、「備える(”umfassend”)」は他の要素又はステップを除外するものではなく、「1つ(”eine” oder ”ein”)」は複数を除外するものではないことに留意すべきである。さらに、上述の実施形態の1つにおいて参照符号とともに記載された特徴又はステップは、上述の他の実施形態の特徴又はステップとの組み合わせにおいて用いられることもできることに留意すべきである。
【符号の説明】
【0115】
100 車両、自転車
101 本体
102 支柱
103 フレーム要素
104 接続ジョイント
105 車両ハンドル
106 車両サドル
107 車輪
108 車輪ハブ
109 ポール
110 底部要素
201 クランプ要素
202 弾性引っ張り要素
401 スポーク
402 弾性引っ張り要素
403 第1端
404 第2端
405 肉厚部
406 金属要素
407 リム要素
408 充填材料
409 タイヤ
601 クリップ要素
701 ダミー
【0116】
付記
[付記1]
運転者アシストシステムに対するテストを実行するための車両(100)であって、前記車両(100)は、
本体(101)と、
少なくとも1つの支柱(102)と、を備え、
前記支柱(102)は、前記車両(100)が衝突体と激突する際に生じ得る激突力の作用がない場合は形状安定であり、前記激突力が作用する場合は弾性的に変形可能であり、
前記支柱(102)は、前記激突力が作用する場合に前記支柱(102)が前記本体(101)から非破壊的に分離可能であるように、前記本体(101)と連結されている、
車両。
[付記2]
前記本体(101)が前記支柱(102)よりも剛性に構成されている、
付記1記載の車両。
[付記3]
前記本体(101)は、前記支柱(102)をクリップ接続により分離可能に固定可能であるクランプ要素(201)、特に弾性クランプクリップを備える、
付記1又は2記載の車両。
[付記4]
前記支柱(102)は、1000N/mm2から3000N/mm2の弾性係数を有する弾性プラスチックによって形成されている、
付記1乃至3いずれか1項記載の車両。
[付記5]
前記支柱(102)は40N/mm2から70N/mm2の降伏点を有する、
付記1乃至4いずれか1項記載の車両。
[付記6]
前記激突力が作用する際に、少なくとも前記本体(101)又は前記支柱(102)に固定されたままで、弾性的に変形するように、前記本体(101)及び前記支柱(102)と接続された弾性引っ張り要素(202)をさらに備え、
前記弾性引っ張り要素(202)はさらに前記本体(101)と前記支柱(102)との間で引っ張り力を伝達する、
付記1乃至5いずれか1項記載の車両。
[付記7]
前記弾性引っ張り要素(202)は、弾性ベルトとして、弾性ロープとして、又は弾性チェーンとして形成されている、
付記6記載の車両。
[付記8]
前記支柱(102)は中空プロファイルを有し、
特に前記弾性引っ張り要素(202)は前記中空プロファイルの内部に延在する、
付記6又は7記載の車両。
[付記9]
前記本体(101)は、相互に接続された、複数の、特に3つのフレーム要素(103)からなるフレームである、
付記1乃至8いずれか1項記載の車両。
[付記10]
接続ジョイント(104)はそれぞれ2つのフレーム要素(103)を接続する、
付記9記載の車両。
[付記11]
前記車両は、車両ハンドル(105)をさらに有し、
前記車両ハンドル(104)は収容孔を有し、
前記車両ハンドル(105)は前記収容孔内に分離可能に差し込み可能である、
付記10記載の車両。
[付記12]
前記フレームに固定可能なダミー要素をさらに有する、
付記1乃至11いずれか1項記載の車両。
[付記13]
付記15乃至26による車輪(107)をさらに有し、
前記車輪(107)は前記支柱(102)に回動可能に固定されている、
付記1乃至12いずれか1項記載の車両。
[付記14]
弾性引っ張り要素(202)が、前記本体(101)、特に車両サドル(106)を取り付け可能であるノード点と、車輪ハブ(108)との間に固定されている、
付記13記載の車両。
[付記15]
運転者アシストシステムに対するテストを実行するための車両(100)、特に付記1乃至4のいずれか1項に記載の車両(100)に固定するための車輪(107)であって、前記車輪(107)は、
車輪ハブ(108)と、
少なくとも1つのスポーク(401)と、を備え、
前記スポーク(401)は、前記車両(100)が衝突体と激突する際に生じ得る激突力の作用がない場合には、形状安定であり、前記激突力が作用する場合には、弾性的に変形可能であり、
前記スポーク(401)の第1端(403)は、前記激突力が作用する際に、前記スポーク(401)が前記車輪ハブ(108)から非破壊的に分離可能であるように車輪ハブ(108)と接続されている、
車輪。
[付記16]
円形状に形成されたリム要素(407)をさらに備え、
前記スポーク(401)は第2端(404)で前記リム要素(407)に固定されている、
付記15記載の車輪。
[付記17]
前記リム要素(407)は、弾性的に変形可能な帯状体からなり、対応する端部において相互に接続されている、
付記16記載の車輪。
[付記18]
前記リム要素(104)は、金属コーティング又は複数の金属要素を有し、
前記複数の金属要素は、相前後して、特に互いに離間して、前記リム要素の周囲に沿って配置され、
前記金属要素(406)はリム要素の厚さより大きい厚さを有する、
付記16又は17記載の車輪。
[付記19]
前記金属要素(406)は少なくとも1つの金属表面コーティングを有するか、又は金属合金製、特にアルミニウム合金製である。
付記18記載の車輪。
[付記20]
前記リム要素の半径方向外側の表面上には、充填材料(408)、特に空気チューブ又は弾性発砲材料が取り付けられている、
付記16乃至19いずれか1項記載の車輪。
[付記21]
前記リム要素の半径方向外側の表面にタイヤ(409)、特にゴムタイヤが配置されている、
付記16乃至20いずれか1項記載の車輪。
[付記22]
前記リム要素(407)は少なくとも1つの収容孔を備え、
前記スポーク(401)の前記第2端は、前記激突力が作用する際に、前記スポーク(401)が前記リム要素(407)から非破壊的に分離可能であるように前記車輪ハブ(108)の前記収容孔内に差し込まれている、
付記16乃至21いずれか1項記載の車輪。
[付記23]
弾性引っ張り要素(402)をさらに備え、
前記弾性引っ張り要素(402)は、前記激突力が作用する際に、前記引っ張り要素(402)が前記車輪ハブ(108)及び前記スポーク(401)に固定されたままになるように、前記車輪ハブ(108)及び前記スポーク(401)と接続されており、及び/又は
前記弾性引っ張り要素(402)は、前記激突力が作用する際に、前記引っ張り要素(402)が前記リム要素(407)及び前記スポーク(401)に固定されたままになるように、前記リム要素(407)及び前記スポーク(401)と接続されれており、
前記弾性引っ張り要素(402)はさらに前記リム要素(407)と前記スポーク(401)との間で引っ張り力を伝達する、
付記16乃至22いずれか1項記載の車輪。
[付記24]
前記弾性引っ張り要素(402)は、弾性ベルトとして、弾性ロープとして、又は、弾性チェーンとして形成されている、
付記23記載の車輪。
[付記25]
前記スポーク(401)は、中空プロファイルを備え、
特に弾性引っ張り要素(402)は前記中空プロファイル内部に延在する、
付記23又は24記載の車輪。
[付記26]
前記弾性引っ張り要素(402)は肉厚部(405)、特にノードを備え、
前記肉厚部(405)は前記中空プロファイルの開口横断面よりも大きい、
付記25記載の車輪。
[付記27]
付記1乃至14いずれか1項記載の車両(100)を用いて運転者アシストシステムに対するテストを実行するための方法であって、当該方法は、
衝突体との前記車両(100)の激突を生じさせ、それにより激突力が発生するステップを含み、
支柱は、激突力の作用がない場合は形状安定であり、前記激突力が作用する場合は前記支柱(102)が弾性的に変形可能であるステップを含み、
前記支柱(102)は、前記激突力が作用する場合は前記支柱が前記本体(101)から非破壊的に分離可能であるように、本体(101)と接続されている、
方法。