(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-10
(45)【発行日】2022-08-19
(54)【発明の名称】エアロゾル生成装置用の掃除キット
(51)【国際特許分類】
A24F 40/85 20200101AFI20220812BHJP
【FI】
A24F40/85
(21)【出願番号】P 2021529812
(86)(22)【出願日】2020-12-04
(86)【国際出願番号】 KR2020017618
(87)【国際公開番号】W WO2021182720
(87)【国際公開日】2021-09-16
【審査請求日】2021-05-26
(31)【優先権主張番号】10-2020-0030386
(32)【優先日】2020-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】519217032
【氏名又は名称】ケーティー アンド ジー コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アン、フィ キョン
(72)【発明者】
【氏名】キム、チョン ミョン
(72)【発明者】
【氏名】ユン、ソク ソン
(72)【発明者】
【氏名】イ、チョン イク
(72)【発明者】
【氏名】イム、ソン ピル
【審査官】杉浦 貴之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/166595(WO,A1)
【文献】特開2019-208445(JP,A)
【文献】国際公開第2019/175099(WO,A1)
【文献】欧州特許出願公開第3610744(EP,A1)
【文献】国際公開第2020/016274(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/175104(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/85
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル生成装置用の掃除キットであって、
前記掃除キットは、
前記掃除キットの一側に形成されて前記エアロゾル生成装置のヒータと収容部の少なくとも1つに粘着された残余物質を除去するようになるブレード部を含
み、
前記ブレード部は、第1ブレード部及び第2ブレード部を含み、
前記第1ブレード部及び前記第2ブレード部は、互いに弾性力を加え、
前記第1ブレード部と前記第2ブレード部との間には、中空が形成され、前記中空に前記ヒータが挿入され、
前記第1ブレード部と前記第2ブレード部のそれぞれは、前記中空に向かって凸状に湾曲し、
前記中空に前記ヒータが挿入されるとき、前記中空の直径は、前記ヒータの直径に対応するように変更される、エアロゾル生成装置用の掃除キット。
【請求項2】
前記掃除キットの他側に形成され、前記ブレード部に連結されたブラシ部をさらに含み、
前記ブラシ部は、前記エアロゾル生成装置から分離された前記残余物質を除去し、
前記ブレード部と前記ブラシ部は、長手方向に沿って並んで配置される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用の掃除キット。
【請求項3】
前記ブレード部と前記ブラシ部とを覆うカバー部をさらに含む、請求項
2に記載のエアロゾル生成装置用の掃除キット。
【請求項4】
前記ヒータ及び前記収容部から分離された前記残余物質が排出されるように前記ブレード部に通孔が形成される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用の掃除キット。
【請求項5】
前記第1ブレード部と前記第2ブレード部のそれぞれは、前記中空に向かって突出する突出部を含み、
前記突出部は、前記中空の一部を形成する、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用の掃除キット。
【請求項6】
前記突出部は、凹溝を含み、
前記凹溝は、前記中空の一部を形成する、請求項5に記載のエアロゾル生成装置用の掃除キット。
【請求項7】
前記ブレード部が前記収容部に挿入されるとき、前記ブレード部の底エッジが前記収容部の底面部と接触するように形成される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用の掃除キット。
【請求項8】
前記ブレード部の前記底エッジは、湾曲形成されるが、
前記ブレード部が前記収容部に挿入されるとき、前記底エッジの湾曲曲率が減少する、請求項
7に記載のエアロゾル生成装置用の掃除キット。
【請求項9】
前記ブレード部は、弾性を有する板バネで形成される、請求項
8に記載のエアロゾル生成装置用の掃除キット。
【請求項10】
前記ブレード部が前記収容部に挿入されるとき、前記ブレード部の側面エッジは、前記収容部の内壁と接触するように形成される、請求項1に記載のエアロゾル生成装置用の掃除キット。
【請求項11】
前記ブレード部の側面エッジは、前記ブレード部の長手方向中心軸と並んで延びる、請求項1
0に記載のエアロゾル生成装置用の掃除キット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル生成装置用の掃除キットに係り、さらに詳細には、エアロゾル生成装置の収容部とヒータとの接触中に移動することで、エアロゾル生成装置を掃除するエアロゾル生成装置用の掃除キットに関する。
【背景技術】
【0002】
最近、伝統的なシガレットの代替物に係わる需要が増加している。例えば、シガレットを燃焼させてエアロゾルを生成させる方法ではない、エアロゾル生成物質を加熱することで、エアロゾルを生成するエアロゾル生成装置に係わる需要が増加している。これにより、加熱式シガレット及び加熱式カートリッジに係わる研究が活発に進められている。
【0003】
エアロゾル生成物品(例えば、シガレット)を加熱してエアロゾルを生成するとき、エアロゾル生成装置にエアロゾルの残余物質が粘着されてエアロゾル生成装置の損傷や故障を誘発してしまう。また、熱効率が減少し、固着物によって引き起こされる不完全燃焼によって不快なにおいが喫煙時に発生してしまう恐れがある。
【0004】
これにより、ユーザがエアロゾル生成装置を個別的に掃除せねばならない必要がある。但し、ユーザが一般的な掃除ツールを通じてエアロゾル生成装置に粘着された残余物質をきれいに掃除するのには難点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
エアロゾル生成装置に粘着された残余物質は、エアロゾル生成装置の損傷や故障を誘発し、生成されたエアロゾルの香味を変化させ、ユーザに不快感を与えてしまう。
【0006】
これにより、エアロゾル生成装置に粘着された残余物質を効率的に除去するための掃除キット(kit)がユーザに提供される必要があり、完全な掃除のために掃除キットは、粘着された残余物質をエアロゾル生成装置の構成要素(例えば、ヒータ)と密着される必要がある。
【0007】
本実施例が解決しようとする技術的課題は、前記技術的課題に限定されず、以下の実施例からさらに他の技術的課題が類推されうる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施例は、エアロゾル生成装置のヒータ及び収容部に粘着された残余物質を分離させ、分離された残余物質を除去する掃除キットを提供する。
【0009】
本開示の一側面によれば、エアロゾル生成装置用の掃除キットは、掃除キットの一側に形成され、エアロゾル生成装置のヒータと収容部の少なくとも1つに粘着された残余物質を除去するようになるブレード部;及び掃除キットの他側に形成され、エアロゾル生成装置から分離された残余物質を除去するようになるブラシ部;を含む。
【発明の効果】
【0010】
実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キットは、エアロゾル生成装置のヒータ及び収容部に粘着された残余物質が分離されてエアロゾル生成装置から除去されうる。掃除キットの一側に位置したブレード部は、ヒータ及び収容部と密接に接触して粘着された残余物質を分離させうる。掃除キットの他側に位置したブラシ部は、ブレード部によって分離された残余物質をエアロゾル生成装置から除去することができる。
【0011】
実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キットを通じて、ユーザは、追加的な掃除ツールを使用するか、エアロゾル生成装置を分解せずとも、便利にエアロゾル生成装置を掃除することができる。
【0012】
エアロゾル生成装置の残余物質が除去されることにより、エアロゾル生成装置の損傷や故障の危険を減少させうる。また、残余物質が除去されることにより、エアロゾル生成装置の加熱時に不要な物質の発生を防止し、良質の香味を有するエアロゾルをユーザに提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図2A】一実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キットの斜視図である。
【
図2B】
図2Aに図示されたエアロゾル生成装置用の掃除キットのカバー部を除去した斜視図である。
【
図3A】一実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キットのブレード部の斜視図である。
【
図4】エアロゾル生成装置に挿入される
図3Aに図示されたブレード部を概略的に示す図面である。
【
図5】エアロゾル生成装置に挿入される
図3Aに図示されたブレード部を概略的に示す図面である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示の一側面によれば、エアロゾル生成装置用の掃除キットは、掃除キットの一側に形成されてエアロゾル生成装置のヒータと収容部の少なくとも1つに粘着された残余物質を除去するようになるブレード部;及び掃除キットの他側に形成されてエアロゾル生成装置から分離された残余物質を除去するようになるブラシ部;を含む。
【0015】
ブレード部とブラシ部は、長手方向に沿って並んで配置されうる。
【0016】
掃除キットは、ブレード部とブラシ部とを覆うカバー部をさらに含んでもよい。
【0017】
ヒータ及び収容部から分離された残余物質が排出されるようにブレード部に通孔が形成されうる。
【0018】
ブレード部は、第1ブレード部及び第2ブレード部を含み、第1ブレード部及び第2ブレード部は、第1ブレード部及び第2ブレード部が互いに引っぱり合うようにする弾性力を加えるようになりうる。
【0019】
第1ブレード部と第2ブレード部との間には、中空が形成され、ブレード部が収容部に挿入されるとき、中空にヒータが挿入される。
【0020】
中空の直径は、中空にヒータが挿入されるとき、ヒータの直径によっても変更される。
【0021】
ブレード部が収容部に挿入されるとき、ブレード部の底エッジが収容部の底面部と接触するように形成されうる。
【0022】
ブレード部の底エッジは、湾曲形成され、ブレード部が収容部に挿入されるとき、底エッジの湾曲曲率が減少しうる。
【0023】
ブレード部は、弾性を有する板バネで形成されうる。
【0024】
ブレード部が収容部に挿入されるとき、ブレード部の側面エッジは、収容部の内壁と接触するように形成されうる。
【0025】
ブレード部の側面エッジは、ブレード部の長手方向中心軸と並んで延びてもよい。
【0026】
実施例で使用される用語は、本実施例での機能を考慮しながら可能な限り、現在広く使用される一般的な用語を選択したが、これは、当分野に従事する技術者の意図または判例、新たな技術の出現などによっても異なる。また、特定の場合は、出願人が任意に選定した用語もあり、その場合、当該発明の説明部分において、詳細にその意味を記載する。したがって、本発明で使用される用語は、単なる用語の名称ではない、その用語が有する意味と、本発明の全般にわたる内容とに基づいて定義されねばならない。
【0027】
明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」または「備える」とするとき、それは、特に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するものではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいということを意味する。また、明細書に記載された「…部」、「…モジュール」というような用語は、少なくとも1つの機能や動作を処理する単位を意味し、それは、ハードウェアまたはソフトウェアによって具現されるか、あるいはハードウェアとソフトウェアとの結合によっても具現される。
【0028】
一方、本明細書で使用された用語は、実施例を説明するためのものであり、本実施例を制限しようとするものではない。本明細書において、単数形は、文言で特別に言及しない限り、複数形も含む。
【0029】
明細書全体において、構成要素の「長手方向」は、構成要素が構成要素の一方向軸に沿って延びる方向でもあり、この際、構成要素の一方向軸は、一方向軸を横切る他方向軸よりも構成要素がさらに長く延びる方向を意味することができる。
【0030】
ここで、使用される要素のリストの前に位置する「少なくとも1つの」のような表現は、要素の全体リストを修飾するものであり、リストの個別要素を修飾するものではない。例えば、「a、b、及びcの少なくとも1つ」は、単に「a」、単に「b」、単に「c」、「aとb」、「aとc」、「bとc」、または「a、b及びc」をいずれも含むと理解されねばならない。
【0031】
1つの要素や層が他の要素や層の「上に」、「上方に」、「上部に」、「連結された」、「結合された」と言及するとき、1つの要素や層が他の要素や層の直ぐ上に、上方に、上部に、連結されるか、または結合されうる。逆に、1つの要素が他の要素や層の「直ぐ上に」、「直上に」、「直ぐ上部に」、「直接連結された」、または「直接結合された」と言及するときには、中間に介在された要素や層が存在しないのである。全体として、同じ番号は、同じ要素を指称する。
【0032】
明細書全体で実施例は、本明細書で発明を容易に説明するための任意の区分であって、実施例それぞれが互いに排他的である必要はない。例えば、一実施例に開示された構成は、他の実施例に適用及び具現され、この際、本明細書の範囲を外れない限度で変更されて適用及び具現されうる。
【0033】
以下添付図面に基づいて本開示の実施例について技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施可能なように詳細に説明する。しかし、本開示は、様々な互いに異なる形態にも具現され、ここで説明する実施例に限定されない。
【0034】
【0035】
一実施例によれば、エアロゾル生成装置200は、エアロゾル生成装置用の掃除キット100(
図2A参照)の掃除対象である。エアロゾル生成装置200は、収容部210及びヒータ220を含んでもよい。
【0036】
エアロゾル生成装置200の収容部210は、シガレットを収容することができる。シガレットは、エアロゾル生成装置200の収容部210に収容されて使用された後、ユーザによって除去されうる。シガレットが加熱されるか、除去されるとき、エアロゾル生成装置200の収容部210(すなわち、シガレットを収容する空洞の側壁)、収容部210の底面部230、及びヒータ220にシガレットの残余物質が粘着されうる。シガレットから生成された残余物質は、エアロゾル生成装置200の損傷や故障を誘発することができる。また、残余物質が加熱される場合、エアロゾルの香味が減少しうる。
【0037】
エアロゾル生成装置200は、ヒータ220を含んでもよい。エアロゾル生成装置200のヒータ220は、例えば、電気抵抗性ヒータ220でもある。ヒータ220には、導電性トラック(track)を含み、導電性トラックに電流が流れることにより、ヒータ220が加熱されうる。
図1のエアロゾル生成装置200には、ヒータ220が縫針状と図示されたが、ヒータ220の形状は、それに制限されず、外部加熱型としてシガレットを取り囲む形状でもある。
【0038】
図1に図示されたエアロゾル生成装置200には、一実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キット100に係わる構成要素が図示されている。したがって、
図1に図示された構成要素以外に他の汎用的な構成要素がエアロゾル生成装置200にさらに含まれるということを、実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者であれば、理解できるであろう。
【0039】
図1に図示されたエアロゾル生成装置200の構成要素は、以下において、一実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キット100をさらに詳細に説明するために言及されうる。
【0040】
図2Aは、一実施例によってカバー部101、102を備えて本体部103に連結されたエアロゾル生成装置用の掃除キット100の斜視図であり、
図2Bは、カバー部101、102のない掃除キット100の斜視図である。
【0041】
図2Aを参照すれば、一実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キット100の外部形状が図示される。一実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キット100は、カバー部101、102及び本体部103を含んでもよい。カバー部101、102は、第1カバー部101及び第2カバー部102を含んでもよい。
【0042】
第1カバー部101及び第2カバー部102は、エアロゾル生成装置用の掃除キット100の互いに異なる構成要素を保護することができる。第1カバー部101及び第2カバー部102は、掃除キット100の長手方向によって並んで配置され、掃除キット100に結合されうる。
【0043】
カバー部101、102は、例えば、強制嵌合(interference fit)、または磁力によって掃除キット100の本体部103に連結されうる。カバー部101、102が嵌合を通じて掃除キット100の本体部103に装着された場合、カバー部101、102には、フック部(図示せず)が、掃除キット100の本体部103には、フック部を収容する収容溝(図示せず)が形成されうる。カバー部101、102に形成されたフック部は、収容溝に挿入されることで、カバー部101、102が掃除キット100の本体部103に連結されうる。
【0044】
カバー部101、102が磁力によって掃除キット100の本体部103に連結された場合、カバー部101、102と掃除キット100の本体部103のそれぞれには、磁石が配置されうる。カバー部101、102が掃除キット100の本体部103に隣接するとき、カバー部101、102と掃除キット100の本体部103に配置された磁石は、互いに引っぱることができる。したがって、カバー部101、102と本体部103は、互いに連結されうる。
【0045】
掃除キット100が使用されるとき、本体部103からカバー部101、102の少なくとも一部が分離されうる。すなわち、カバー部101、102の一部が本体部103と連結された状態、またはカバー部101、102が完全に本体部103から分離された状態で、掃除キット100は、ユーザによって使用されうる。
【0046】
図2Bを参照して、一実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キット100の内部構成要素について詳細に説明する。
図2Bは、カバー部101、102が除去された
図2Aに図示されたエアロゾル生成装置用の掃除キット100を図示する。
【0047】
一実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キット100は、本体部103の一側に位置するブレード部110及び本体部103の他側に連結されたブラシ部120を含んでもよい。
【0048】
ブレード部110は、エアロゾル生成装置200の収容部210、収容部210の底面部230、及びヒータ220から残余物質を分離させうる。ブレード部110は、エアロゾル生成装置200の収容部210に挿入されうる。ブレード部110は、収容部210に挿入され、収容部210内の構成要素に力を加えることができる。
【0049】
ブレード部110が収容部210に挿入されれば、ブレード部110と収容部210、収容部の底面部230、及びヒータ220は、互いに密接に接触することができる。ブレード部110は、収容部210に挿入されて収容部210の長手方向軸に対して回転することができる。ブレード部110が回転することにより、残余物質は、収容部210、収容部210、底面部230、及びヒータ220から分離されうる。
【0050】
本体部103の他側に位置するブラシ部120は、分離された残余物質を前記エアロゾル生成装置200から除去することができる。ブラシ部120は、微細毛を複数本含んでもよい。微細毛は、エアロゾル生成装置200の収容部210、収容部の底面部230、及びヒータ220に粘着された残余物質を集め、残余物質を除去することができる。
【0051】
ユーザは、ブレード部110とブラシ部120とを使用してエアロゾル生成装置200を掃除することができる。例えば、ユーザは、ブレード部110をエアロゾル生成装置200の収容部210に挿入することで、収容部210、収容部の底面部230、及びヒータ220に粘着された残余物質を収容部210、収容部の底面部230、及びヒータ220から脱落させうる。
【0052】
次いで、ユーザは、ブラシ部120を挿入することで、脱落された残余物質をエアロゾル生成装置200の収容部210、収容部の底面部230、及びヒータ220から除去することができる。ブレード部110とブラシ部120とが一体型として形成されることにより、ユーザは、さらに便利にエアロゾル生成装置200を掃除することができる。
【0053】
図3Aは、一実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キット100のブレード部110の斜視図である。ブレード部110には、通孔116が形成されうる。通孔116を通じてヒータ220及び収容部210から分離された残余物質が集められる。
【0054】
例えば、ブレード部110は、収容部210に挿入された状態で、収容部210の長手方向軸に対して回転し、これにより、残余物質が収容部210、収容部210の底面部230、及びヒータ220から分離される。残余物質が分離されるとき、ブレード部110に形成された通孔116は、残余物質が通過する経路でもある。
【0055】
ブレード部110は、互いに対して弾性力を加えることができる第1ブレード部110a及び第2ブレード部110bを含んでもよい。ブレード部110は、対称でもある。第1ブレード部110aと第2ブレード部110bは、互いに対して所定距離離隔されうる。第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの間には、ヒータ220が挿入される中空115が形成されうる。第1ブレード部110a及び第2ブレード部110bのそれぞれは、中空115に向かって突出する突出部110pを含むことができる。突出部110pは中空115の一部を形成する。第1ブレード部110aと第2ブレード部110bの突出部110pは、凹溝110gを含むことができる。凹溝110gは中空115の一部を形成する。
【0056】
第1ブレード部110aと第2ブレード部110bは、互いに対して弾性力を加えることができる。すなわち、弾性力は、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bが互いに引っ張り合う方向に作用することができる。弾性力よりも大きな外力が加えられて第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとが開くとき、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの離隔距離は遠くなる。
【0057】
図3Bは、
図3Aに図示されたブレード部110の一実施形態での平面図であり、
図3Cは、
図3Aに図示されたブレード部110の他の実施形態での平面図である。
図3B及び
図3Cを参照すれば、ブレード部110に一実施形態と他の実施形態での形態をさらに詳細に図示される。
【0058】
図3Bは、第1ブレード部110a及び第2ブレード部11bに外力が作用しないときの平面図である。例えば、ブレード部110が使用されていないとき、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの間の中空115の直径は、D1でもある。
【0059】
図3Cは、第1ブレード部110a及び第2ブレード部110bに外力が作用するときの平面図である。例えば、ブレード部110が使用されるとき、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの間の中空115にヒータ220が挿入されうる。ヒータ220の直径は、中空115の直径よりも大きくなる。したがって、中空115にヒータ220が挿入されることにより、中空115の直径は、前記ヒータ220の直径に対応するように変更されうる。
【0060】
図3Bと
図3Cとを対比すれば、ヒータ220が中空115に挿入されることにより、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの間の中空115の直径は、d1からd2に変更されうる。この際、d2は、d1よりも大きくなる。
【0061】
第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの間には、スプリングが配置されうる。スプリングは、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの距離が増加する場合、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとが互いに近くなる方向に互いに向かって引っ張られうる。
【0062】
第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの離隔距離が増加することにより(例えば、中空115の直径がd1からd2に変更されることにより)、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの間の弾性力が増加しうる。これにより、中空115を形成する第1ブレードの内部面、及び第2ブレード部110bの内部面は挿入されたヒータ220と密接に接触することができる。
【0063】
図4及び
図5は、
図3Aに図示されたブレード部110がエアロゾル生成装置200に挿入されるとき、互いに対応する構成を概略的に示す図面である。
【0064】
図4及び
図5は、ブレード部110がエアロゾル生成装置200に挿入されたとき、エアロゾル生成装置200がブレード部110とどのように接触するかを図示する。
【0065】
ブレード部110がエアロゾル生成装置200に挿入されたとき、ブレード部110は、エアロゾル生成装置200の各構成要素に対応する部分と接触することができる。
【0066】
ブレード部110がエアロゾル生成装置200の収容部210に挿入されるとき、ブレード部110の中空115には、ヒータ220が挿入されうる。
【0067】
図3B及び
図3Cに基づいて前述したところのようにブレード部110の中空115にヒータ220が挿入されるとき、中空115の直径がヒータ220の直径に対応して変更されうる。第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの間の弾性力によってブレード部110とヒータ220は、互いに密接に接触することができる。
【0068】
また、ブレード部110がエアロゾル生成装置200の収容部210に挿入されるとき、ブレード部110の端部112は、エアロゾル生成装置200の収容部の底面部230と接触することができる。ブレード部110の端部112と収容部の底面部230の接触は、ユーザの外力によっても行われうる。
【0069】
ブレード部110が、
図3B及び
図3Cに示されるように第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとを含む実施例において、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bの底エッジは、収容部210の底面部230と接触することができる。第1ブレード部110aと第2ブレード部110bの離隔距離の変化によって底エッジ112間の離隔距離も変更されうる。
【0070】
例えば、ブレード部110が収容部210に挿入されることにより、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの離隔距離がd1からd2に増加するとき、底エッジ112間の距離は、d1とd2との差だけ増加することができる。また、ブレード部110が収容部210から引き出されることにより、第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとの離隔距離がd2からd1に減少し、底エッジ112間の距離は、d1とd2との差だけ減少することができる。
【0071】
また、ブレード部110がエアロゾル生成装置200の収容部210に挿入されれば、ブレード部110の側面エッジ113は、収容部210の内壁と接触することができる。収容部210の内壁は、シガレットを収容するための空洞(cavity)を形成し、ヒータ220を取り囲むように配置されうる。ブレード部110の側面エッジ113は、ブレード部110の長手方向中心軸から放射方向に最も遠く離れたエッジでもある。
【0072】
ブレード部110は、例えば、4つの側面エッジ113を含んでもよい。ブレード部110が第1ブレード部110aと第2ブレード部110bとを含む一実施例において、2つの側面エッジ113が第1ブレード部110aと第2ブレード部110bのそれぞれに形成されうる。側面エッジ113は、ブレード部110の長手方向中心軸と並んで延びるように形成されうる。
【0073】
ブレード部110は、板バネでもあり、所定の弾性を有することができる。
図4に図示されたようにブレード部110の底エッジ112は、ブレード部110の長手方向の中心軸に向かって凸状に湾曲形成されうる。ブレード部110が挿入されるとき、ブレード部110の湾曲曲率は減少するように、収容部210との接触によって変形されうる。例えば、ブレード部110の湾曲曲率が減少するように、ブレード部110の長手方向の中心軸に垂直方向にブレード部110に圧力が加えられる。
【0074】
図5は、一実施例によってブレード部110と接触するエアロゾル生成装置200の構成要素を図示する。
【0075】
ブレード部110が収容部210に挿入される場合、ブレード部110の中空115は、ヒータ220と接触し、ブレード部110の底エッジ112は、収容部の底面部230と接触し、ブレード部110の側面エッジ113は、収容部210の内壁と接触することができる。
【0076】
すなわち、ブレード部110は、ヒータ220、収容部の底面部230、収容部210の内壁と密接に接触し、接触を保持する間に回転することができる。ブレード部110が収容部210に挿入されることにより、ブレード部110の中空115の長手方向中心軸とヒータ220の長手方向中心軸は、互いに一致し、ブレード部110は、ヒータ220の長手方向中心軸に対して回転することができる。
【0077】
ブレード部110が回転するとき、ブレード部110と収容部210の内部に位置する構成要素(すなわち、収容部210の底面部230、収容部210の内壁、及びヒータ220)との間には、摩擦力が作用することができる。これにより、残余物質が収容部の底面部230、収容部210の内壁、及びヒータ220から分離されうる。
【0078】
上述した実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キット100は、エアロゾル生成装置200のヒータ220及び収容部210に粘着された残余物質を分離させ、分離された残余物質をエアロゾル生成装置200から除去することができる。掃除キット100の一側に位置したブレード部110は、ヒータ220及び収容部210と接触して粘着された残余物質を分離させ、掃除キット100の他側に形成されたブラシ部120は、ブレード部110によって分離された残余物質をエアロゾル生成装置200から除去することができる。
【0079】
実施例に係わるエアロゾル生成装置用の掃除キット100を通じて、ユーザは、追加的な掃除ツールを使用するか、エアロゾル生成装置200を分解せずとも、便利にエアロゾル生成装置200を掃除することができる。
【0080】
エアロゾル生成装置200の残余物質が除去されることにより、エアロゾル生成装置200の損傷や故障の危険を減少させ、エアロゾル生成装置の加熱時に不要な物質の発生を防止することができる。したがって、良質の香味を有するエアロゾルをユーザに提供し、ユーザの満足感を向上させうる。
【0081】
本実施例に係わる技術分野で通常の知識を有する者は、前記記載の本質的な特性から外れない範囲で変形された形態として具現可能であるということが理解できるであろう。したがって、開示された方法は、限定的な観点ではなく、説明的な観点で考慮されねばならない。本開示の範囲は、前述した説明ではなく、請求範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本開示に含まれたものと解釈されねばならない。
【産業上の利用可能性】
【0082】
1以上の実施例は、エアロゾル生成装置の収容部及びヒータと接触する間に、エアロゾル生成装置を掃除するエアロゾル生成装置用の掃除キットに関する。