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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-12
(45)【発行日】2022-08-22
(54)【発明の名称】間接排水用継手
(51)【国際特許分類】
   E03C 1/12 20060101AFI20220815BHJP
【FI】
E03C1/12 A
E03C1/12 E
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018105638
(22)【出願日】2018-05-31
(65)【公開番号】P2019210640
(43)【公開日】2019-12-12
【審査請求日】2020-11-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000000505
【氏名又は名称】アロン化成株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135460
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 康利
(74)【代理人】
【識別番号】100084043
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 喜多男
(74)【代理人】
【識別番号】100142240
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 優
(72)【発明者】
【氏名】中村 太一
(72)【発明者】
【氏名】水野 宏俊
(72)【発明者】
【氏名】橋詰 稔
【審査官】神尾 寧
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-129299(JP,A)
【文献】特開2011-032656(JP,A)
【文献】特開2017-083112(JP,A)
【文献】特開2014-148804(JP,A)
【文献】米国特許第07509978(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E03C 1/12- 1/33
F16L 51/00-55/48
F16L 13/00-33/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流側排水管から流れてくる排水を、下流側排水管に向けて間接排水するための間接排水用継手であって、
前記上流側排水管の下流側の管端部に接続され、前記上流側排水管から流れてくる排水が導入される導入継手部と、
前記導入継手部の下流側の端部に接続され、前記導入継手部に導入された排水が上から下に流下する排水用空間を内部に有する本体継手部と、
を備えており、
前記本体継手部における側周部のうち一側の部位には、前記排水用空間と当該本体継手部の外部とを連通する通水部が設けられ、他側の部位には、前記排水用空間と当該本体継手部の外部とが連通せず、かつ当該導入継手部に導入された排水が伝う非通水部が設けられており、
前記非通水部には、当該非通水部を伝う排水を下方へ案内する排水案内部が設けられている
ことを特徴とする間接排水用継手。
【請求項2】
前記排水案内部は、前記非通水部に設けられた、鉛直方向に沿った凸条部又は凹条部である
請求項1に記載の間接排水用継手。
【請求項3】
前記排水案内部は、前記通水部と前記非通水部との境界部であって、前記本体継手部の軸線側に向かって突出するように設けられた凸形状の障壁部である
請求項1に記載の間接排水用継手。
【請求項4】
前記上流側排水管の管端部が、鉛直方向と交わる方向に沿って配置され、
前記導入継手部には、前記上流側排水管の管端部が接続される接続口が設けられており、
前記接続口が、前記上流側排水管の管軸に沿う方向に開口し、かつ前記本体継手部における通水部が配された側に配置されている
請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の間接排水用継手。
【請求項5】
前記導入継手部には、前記上流側排水管の管端部が接続される接続口が設けられていると共に、当該接続口には排水通路が形成されており、前記排水通路の下流端には、鉛直方向に沿って前記排水用空間に向かって下向きに開口した流出口が設けられており、
前記導入継手部における前記流出口の開口縁には、前記導入継手部における前記排水通路の内壁面と連続してなり、前記排水通路の内壁面を伝って流下する排水を前記本体継手部の軸線寄りに案内する排水案内壁部が形成されている
請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の間接排水用継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下流側の排水管から漏出する排水が上流側へ流れて悪影響を及ぼしてしまうことを防止する間接排水用継手に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば給湯器等の機器のドレン等排水を排出する排水経路に採用されるものであって、下流側の排水管から排水が逆流して機器に故障等の悪影響を与えてしまうことを防止する間接排水構造は既によく知られている(例えば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2011-162947号公報
【文献】特開2016-211166号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上流側から排出された排水が間接排水用継手の内部を通過する際に、当該間接排水用継手の内周面を伝って間接排水用の通水部から外部へ排水が流出してしまう問題があった。特に上流側排水管の管端部が横向きに開口している配管構造を有している場合には、当該間接排水用継手の内周を螺旋状に伝って流下することになるため、この問題がとりわけ顕著となる。
【0005】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、排水が下流側へと円滑に流下する間接排水用継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上流側排水管から流れてくる排水を、下流側排水管に向けて間接排水するための間接排水用継手であって、前記上流側排水管の下流側の管端部に接続され、前記上流側排水管から流れてくる排水が導入される導入継手部と、前記導入継手部の下流側の端部に接続され、前記導入継手部に導入された排水が上から下に流下する排水用空間を内部に有する本体継手部と、を備えており、前記本体継手部における側周部のうち一側の部位には、前記排水用空間と当該本体継手部の外部とを連通する通水部が設けられ、他側の部位には、前記排水用空間と当該本体継手部の外部とが連通しない非通水部が設けられており、前記非通水部には、当該非通水部を伝う排水を下方へ案内する排水案内部が設けられていることを特徴とする間接排水用継手である。
【0007】
かかる構成とすることにより、前記非通水部を伝う排水を下方へ案内することで通水部から外部へ排水が飛散してしまうことを防止することができる。
【0008】
ここで、前記排水案内部は、前記非通水部に設けられた、鉛直方向に沿った凸条部又は凹条部である構成が提案される。
【0009】
かかる構成にあって、導入継手部から流出した排水が本体継手部の内周面を伝って流下する際に、非通水部を伝う排水は、前記凸条部又は凹条部によって排水の伝う向きを下方へと案内される。これにより、排水が通水部を介して外部へ飛散してしまうことがなく、排水を下方へ円滑に流下させることができる。
【0010】
また、前記排水案内部は、前記通水部と前記非通水部との境界部であって、前記本体継手部の軸線側に向かって突出するように設けられた凸形状の障壁部である構成が提案される。
【0011】
かかる構成とすることにより、通常時に非通水部を伝う排水が通水部を介して外部へ飛散してしまうことを防止できる。
【0012】
また、前記上流側排水管の管端部が、鉛直方向と交わる方向に沿って配置され、前記導入継手部には、前記上流側排水管の管端部が接続される接続口が設けられており、前記接続口が、前記上流側排水管の管軸に沿う方向に開口し、かつ前記本体継手部における通水部が配された側に配置されている構成が提案される。
【0013】
かかる構成とすることにより、通常時の前記排水空間において前記上流側排水管から排出された排水が向かう方向には前記非通水部が設けられているため、排水が前記通水部を通って外部へ飛散してしまうことを防止できる。特に、前記上流側排水管の管端部が鉛直方向と交わる方向に沿って配置されている場合には、前記排水空間において排水が前記本体継手部の内周面を螺旋状に伝って流下しやすいところ、前記非通水部には鉛直方向に沿った凸条部又は凹条部が設けられているため、排水を下方向に適切に案内して円滑に流下させることができる。
【0014】
また、前記導入継手部には、前記上流側排水管の管端部が接続される接続口が設けられていると共に、当該接続口には排水通路が形成されており、前記排水通路の下流端には、鉛直方向に沿って前記排水用空間に向かって下向きに開口した流出口が設けられており、前記導入継手部における前記流出口の開口縁には、前記導入継手部における前記排水通路の内壁面と連続してなり、前記排水通路の内壁面を伝って流下する排水を前記本体継手部の軸線寄りに案内する排水案内壁部が形成されている構成が提案される。
【0015】
かかる構成とすることにより、流出口から流出する排水が、排水案内壁部による案内作用によって、本体継手部の軸線寄りに案内されることになり、排水が通水部を介して外部へ直接飛散することが防止される。
【発明の効果】
【0016】
本発明の間接排水用継手は、排水を下方へ円滑に流下させることができる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】実施例に係る間接排水用継手が使用された配管接続構造を示す説明図である。
図2】実施例に係る間接排水用継手を示し、(a)は斜視図であり、(b)は正面図である。
図3】実施例に係る間接排水用継手を示し、(a)は平面図であり、(b)は図2(b)のA-A線断面図である。
図4】実施例に係る間接排水用継手を示し、(a)は図2(b)のB-B線断面図であり、(b)は図2(b)のC-C線断面図である。
図5図3(a)のD-D線断面拡大図であり、特に導入継手部を示している。
図6図3(a)のE-E線断面拡大図であり、特に逆止弁を示している。
図7図3(b)のF-F線断面図である。
図8】凸段部を示す拡大断面図である。
図9】逆止弁の動作概要を示す説明図であり、(a)は流体逆流阻止状態を示し、(b)は通過状態を示す。
図10】実施例に係る外筒体を示し、(a)は斜視図であり、(b)は正面図である。
図11】実施例に係る外筒体を示し、(a)は平面図であり、(b)は図10(b)のG-G線断面図である。
図12】実施例に係る外筒体を示し、(a)は図10(b)のH-H線断面図であり、(b)は図11(a)のI-I線断面図であり、(c)は図11(b)のJ-J線断面図である。
図13】実施例に係る内筒体を示し、(a)は斜視図であり、(b)は正面図である。
図14】実施例に係る内筒体を示し、(a)は平面図であり、(b)は底面図であり、(c)は図13(b)のK-K線断面図である。
図15】(a)は図13(b)のL-L線断面図であり、(b)は図14(a)のM-M線断面図である。
図16】実施例に係る導入継手部を示し、(a)は斜視図であり、(b)は正面図である。
図17】実施例に係る導入継手部を示し、(a)は平面図であり、(b)は一部切欠底面図である。
図18】実施例に係る導入継手部を示し、(a)は図16(b)のN-N線断面図であり、(b)は図17(a)のO-O線断面図である。
図19】導入継手部を本体継手部に装着する際の状態を示す説明図である。
図20】本体継手部を排水管部に接続した状態を示す説明図である。
図21】本体継手部に導入継手部を接続した状態であって、導入継手部が離開状態である場合を示す説明図である。
図22】実施例にかかる間接排水用継手の縦断面図であり、導入継手部が接続状態である場合を示している。
図23】逆止弁を交換している状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の間接排水用継手が、給湯器等のドレン等排水を排出する排水経路に使用された実施例を詳細に説明する。なお、本発明は、下記に示す実施例に限定されることはなく、適宜設計変更が可能である。
【0019】
図1に示すように、間接排水用継手1は、上流側に配置された給湯器等の機器2と、下流側に配置された排水本管8との間に配置されて使用される。具体的に間接排水用継手1には、機器2のドレン排水等の排水(以下、ドレン等排水という)を排出する複数の上流側排水管端部5,6,7が接続されていると共に、排水本管8に接続されたます9に連通する下流側排水管部10が接続されている。そして、間接排水用継手1は、上流から流れてくるドレン等排水を、排水本管8に向けて間接排水する機能を有する。なお、上流側排水管端部5,6,7が上流側排水管の管端部に相当し、下流側排水管部10が下流側排水管に相当する。また、間接排水用継手1と、上流側排水管端部5,6,7と、下流側排水管部10とによって配管接続構造11が構成されている。
【0020】
〔間接排水用継手〕
以下、間接排水用継手1の構造について説明する。
【0021】
〔本体継手部〕
図2,3に示すように、間接排水用継手1は、軸線方向をほぼ上下方向とした円筒形状の本体継手部15を備えている。
【0022】
また、図3b等に示すように、本体継手部15は、円筒形状の外筒部30と、外筒部30の内側に収容された円筒形状の内筒部50と、を備えている。
【0023】
また、本体継手部15内には、排水が上から下に流下する排水用空間16が形成されていると共に、本体継手部15の上端部には排水用空間16に連通する上側開口部17が形成され、かつ、下端部には排水用空間16に連通する下側開口部18が形成されている。
【0024】
また、図2等に示すように、本体継手部15の上側開口部17には、本体継手部15とは別部材で構成される蓋形状の導入継手部60が取り付けられている。なお、この導入継手部60には、図1に示すように、上流側排水管端部5,6,7が接続されることとなる。
【0025】
これに対し、本体継手部15の下側開口部18には、図1図2a等に示すように、下流側排水管部10の上流側端部が接続されることとなる。
【0026】
また、本体継手部15は、当該本体継手部15の外部と排水用空間16とを連通する外側通水部32を備えている。具体的に外側通水部32は、多数の貫通孔によって構成されている。
【0027】
さらに、本体継手部15の排水用空間16内には、図3bに示すように流体逆流防止手段である逆止弁20が配置されている。逆止弁20は、間接排水用継手1内において、下流方向へドレン等排水を流すことを許容し、かつ排水本管8の排水が上流方向へ逆流することを防止する機能を有している。
【0028】
詳述すると、逆止弁20は、ドレン等排水が内部を流通可能であって、下側に向かう程縮径した弾性変形可能な弁構造を有している。そして、図3bに示すように、下端部に形成された排出口22は、通常時において対向する一対の平板状の口縁部23,23が互いに密着することで閉鎖された状態となっている。そして、図1に示すような施工が完了した状態においてドレン等排水が流れない通常時は、図9aに示すように、逆止弁20の口縁部23,23が互いに密着して排出口22が閉鎖された流体逆流阻止状態αとなる。かかる状態では、排水本管8内の流体(排水やガス)は、逆止弁20よりも上流側へ流出することが阻止されている。したがって、当該流体が機器2内に漏出してしまって機器が損傷する、といったことがない。
【0029】
一方、機器2からドレン等排水が流出し、逆止弁20内に所定量のドレン等排水が蓄積されると、当該ドレン等排水の重量によって逆止弁20が弾性変形して図9bに示すような口縁部23,23が互いに離開した形状となり、排出口22が開口した通過状態βとなる。かかる状態では、逆止弁20内のドレン等排水が適切に下流側へ排出される。なお、逆止弁20内に蓄積したドレン等排水が適切に排出されると、当該逆止弁20は元の形状に復帰して再び流体逆流阻止状態αとなる。
【0030】
なお、仮に下流側排水管部10から排水が間接排水用継手1へ逆流したとしても、かかる逆流水は、排水用空間16から外側通水部32を経て外部へ流出可能であるため、間接排水構造が適切に構築されている。
【0031】
次に、本体継手部15の外筒部30について説明する。
【0032】
図10等に示すように、外筒部30における下流側の端部(下端部)には、流出側接続部31が形成されている。この流出側接続部31は、下流側排水管部10の上流端に形成された下流側排水管端部10aに接続される。
【0033】
また、外筒部30における側周部のうち所定部位(一側の部位)には、上述の外側通水部32が設けられている。この外側通水部32は、縦横に配列された複数の貫通孔で構成されており、外側通水部32の下端は、最下位置にある貫通孔の位置に対応し、これらの貫通孔群によって所定高さの通水領域が確保されている。
【0034】
また、外筒部30における側周部のうち前記外側通水部32の反対側の部位(他側の部位)には、逆止弁取出用外側開口部33(流体逆流防止手段取出用外側開口部)が設けられている。この逆止弁取出用外側開口部33は、上述の逆止弁20を交換等するための開口部であり、逆止弁20が通過可能な寸法となっている。
【0035】
また、図11bに示すように、外筒部30における外側通水部32及び逆止弁取出用外側開口部33よりも下側の内周面には、当該外筒部30の軸線に向かって筒壁が肉厚となった部位からなる凸段部34が前記軸線周りに形成されている。また、図11aに示すように、凸段部34の上面には、上向きに突出したガイド突出部35が設けられている。なお、図12bに示すように、ガイド突出部35は、当該外筒部30におけるわずかに内側に縮径したテーパー状の内周面に連成するように形成されている。
【0036】
また、凸段部34より下側には、図6に示すように、公知のバヨネット機構25が設けられており、逆止弁20が着脱自在に接続可能となっている。
【0037】
さらに、図10等に示すように、外筒部30における上流側の端部(上端部)の外周面には、水平向きに差し出された板片部からなる接続用片部36,37が上下一対で配設されている。この接続用片部36,37は外側通水部32が配置された側と同じ側に設けられており、外筒部30の外周面から水平に張り出した鍔構造となっている。また、上下に並置された接続用片部36,37は、左右一対の補強用ブリッジ部38,38によって互いに連結されている。
【0038】
また、上側の接続用片部36の上面には、上向きに突出した係止段部41,41が左右一対で形成されている。係止段部41,41は、後述する導入継手部60に設けられた一対の被係止片部72,72が係止される。
【0039】
また、図10aに示すように、外筒部30における上流側の端部(上端部)であって外側通水部32がある側とは反対の側(逆止弁取出用外側開口部33が配置された側)には、下向きに切り欠かれてなる導入継手部通過用外側凹溝45が凹設されている。
【0040】
次に、内筒部50について説明する。
【0041】
内筒部50は、図13等に示したように、外筒部30の内径より若干小さい外径を有した筒部材で構成されている。そして、外筒部30内に内筒部50が入れられた状態で、内筒部50の下端が外筒部30の凸段部34上に乗載して下から支持されている。
【0042】
また、内筒部50の高さ寸法は、内筒部50が外筒部30内に収容された状態で内筒部50の上端と外筒部30の上端とが略等しい高さ位置となる寸法とされている。また、内筒部50が外筒部30内に配置された状態では、当該外筒部30に対して内筒部50は同軸上で回動自在となっている。
【0043】
また、内筒部50における側周部のうち所定の部位(一側の部位)には、逆止弁取出用外側開口部33と連通可能な逆止弁取出用内側開口部51が形成されている。この逆止弁取出用内側開口部51は、上述の逆止弁取出用外側開口部33と同様に、逆止弁20を交換等するための開口部であり、逆止弁20が通過可能な寸法となっている。
【0044】
また、内筒部50における側周部のうち逆止弁取出用内側開口部51とは反対側の部位(他側の部位)には、内外を連通する部分がない非通水部52が形成されている。また、非通水部52の内周面側の部位には、鉛直方向に沿った縦長リブ状の凸条部53が、周方向に間隔をおいて複数個(5個)設けられている。この凸条部53は、図4図14等に示すように、内筒部50の内側に隆起している。
【0045】
そしてさらに、図14a,図14c等に示すように内筒部50の内周面であって、逆止弁取出用内側開口部51と非通水部52との境界部には、本体継手部15の軸線側(すなわち内筒部50の軸線側)に向かって突出する凸形状の障壁部54,54が鉛直方向に沿って一対形成されている。
【0046】
また、図8図15に示すように、内筒部50における内周面の下端部には、内側に向かって下方傾斜する下方傾斜部55が設けられている。そして、図8に示すように、内筒部50が外筒部30内に収容された状態で、内筒部50の下端部における内周縁に相当する下方傾斜部55の下端は、外筒部30の凸段部34における内周縁よりも、内筒部50の軸線側に位置している。ただし、バヨネット機構25の凸部のある位置は除かれる。
【0047】
さらに、図13図14bに示すように、内筒部50における下端部には、外筒部30のガイド突出部35が差し入れられる凹形状のガイド溝部56が当該内筒部50の外周面に沿って円弧状に形成されている。かかる構成にあって、内筒部50が外筒部30内で回動した際にガイド突出部35がガイド溝部56内を相対的に移動し、ガイド突出部35がガイド溝部56の一側の溝端に当接したときは、逆止弁取出用外側開口部33と逆止弁取出用内側開口部51とが連通した後述の開放状態γとなる(図21参照)。一方、ガイド突出部35がガイド溝部56の他側の溝端に当接したときは、外側通水部32が遮蔽された使用状態δとなる(図7図22等参照)。
【0048】
また、図13に示すように、内筒部50における上流側の端部(上端部)であって非通水部52がある側とは反対の側(逆止弁取出用内側開口部51が配置された側)には、下向きに切り欠かれてなる導入継手部通過用内側凹溝57が凹設されている。
【0049】
さらに、図13a,図14cに示すように、内筒部50における非通水部52の外周面には、鉛直方向を長手方向とする凹溝状の指掛け用凹部58が周方向に間隔をおいて複数個(5個)形成されている。なお、この指掛け用凹部58は、上述した凸条部53に対応する部位に形成されている。
【0050】
〔導入継手部〕
次に、導入継手部60について説明する。
【0051】
導入継手部60は、図16等に示すように蓋形状をなし、当該導入継手部60の側周部には複数(3個)の管端部接続口61,62,63が設けられている。具体的に管端部接続口61,62,63は、互いに隣接して横方向(ほぼ水平方向)に並置されており、横向きに開口している。なお、管端部接続口61,62,63は、上述の上流側排水管端部5,6,7が個別に接続されることになり、かかる管端部接続口61,62,63により、本発明に係る接続口が構成される。
【0052】
また、図17図18に示すように、導入継手部60内には、管端部接続口61,62,63ごとに排水通路61a,62a,63aが個別に形成されており、これらの排水通路61a,62a,63aが左右方向に並んで配置されている。
【0053】
さらに、図17図18aに示すように、左右方向に並置された排水通路61a,62a,63aの各下流端には、鉛直方向に沿って下向きに各々独立して開口した流出口61b,62b,63bが設けられている。さらに詳述すると、中央の流出口62bの開口形状は、管端部接続口62側の壁を底辺とした略三角形状をなしており、当該流出口62bにおける斜辺部を介して左右両側の流出口61b,63bが両側で隣接している。かかる構成とすることにより、排水通路61a,62a,63aにおいて管端部接続口61,62,63から流出口61b,62b,63bに至るまで、各排水通路61a,62a,63aを流れる排水が他の排水通路61a,62a,63aに混流して機器2側へ逆流してしまうことが防止されている。
【0054】
また、図18等に示すように、中央の流出口62bに臨む管端部接続口62側の壁面部には、凸形状の第1案内伝達部65が鉛直下向きに突き出されている。一方、流出口61b,62b,63bに臨む第1案内伝達部65とは反対側の壁面部には、凸形状の第2案内伝達部66が鉛直下向きに突き出されている。ここで、第1案内伝達部65及び第2案内伝達部66は、導入継手部60に導入された排水が当該導入継手部60の壁面部を伝って別の排水通路等へ逆流してしまうことを防止する機能を有している。このため、導入継手部60から排出された排水は、下方の排水用空間16へ適切に流下するよう案内される。
【0055】
なお、図17bに示したように、左右方向に並置された流出口61b,62b,63bのうち、外側に位置する排水通路61aの下流端側には、排水を流出口61bに向けて案内する排水案内第一壁部61cが鉛直方向に立設されている。さらに、流出口61bの開口縁において、排水を本体継手部15の非通水部52側へ向けるべく本体継手部15の軸線寄りに案内する湾曲状の排水案内第二壁部(排水案内壁部)61dが鉛直方向に立設されている。すなわち、排水案内第一壁部61cによって排水通路61a内の外側の壁面を伝う排水が流出口61b側へ円滑に案内される。そして、排水案内第一壁部61cと連続する排水案内第二壁部61dが設けられることによって、流出口61bから流出する排水が、本体継手部15の非通水部52側であって外側通水部32からより遠い側へ向かって案内される。これにより、排水が外側通水部32から直接外部へ飛散することを防止されている。なお、かかる構成は、反対側に位置する排水通路63a及び流出口63bにも同様に適用されており、構造が対称形状であるため説明を省略する。
【0056】
また、図16に示すように、導入継手部60の外周部には、下向きに突出した板片状の継手部接続ガイド部71が、当該導入継手部60の外周形状(略U字形状)に沿って形成されている。さらに、図17b等に示すように、継手部接続ガイド部71における管端部接続口62側の両端部には、内側に肉厚となった内壁面で構成される両側一対の被係止片部72,72が設けられている。
【0057】
また、継手部接続ガイド部71の両端部において、被係止片部72の下方には、隙間を置いて設けられた凸段部状のガイド凸部74が設けられている。そして、被係止片部72とガイド凸部74との隙間が、ガイド溝部73とされている。
【0058】
〔摺動構造〕
上述の導入継手部60は、以下の手順で本体継手部15に装着される。
図19に示すように、導入継手部60を、本体継手部15の逆止弁取出用外側開口部33と管端部接続口61,62,63とが対向するように配置する。また、内筒部50の回動位置を、逆止弁取出用内側開口部51と外筒部30の逆止弁取出用外側開口部33とが連通した位置として、外筒部30の導入継手部通過用外側凹溝45と、内筒部50の導入継手部通過用内側凹溝57とが連通した状態としておく。そして、導入継手部60の被係止片部72,72を、上側の接続用片部36上に接触させるように導入継手部60を本体継手部15に対して水平方向に近づけて組み付けていく。そうすると、この組み付け過程で、導入継手部60のガイド溝部73に本体継手部15の接続用片部36の外縁が嵌入し、かつ、導入継手部60のガイド凸部74が、上下一対の接続用片部36,37の間隙に嵌入する。そして、導入継手部60の継手部接続ガイド部71が接続用片部36の外縁による案内作用を受けながら当該導入継手部60が本体継手部15に対して摺動自在となる。そして、図4b,図5に示すように、導入継手部60の被係止片部72が係止段部41を乗り越えて導入継手部60が本体継手部15に仮止めされたところで、導入継手部60が本体継手部15に装着された状態となる。なお、かかる装着状態では、導入継手部60のガイド凸部74が本体継手部15の上下一対の接続用片部36,37間に嵌入しているため、導入継手部60が本体継手部15に対して上向きに脱離しにくい構造となる。
【0059】
上述の手順によって組み付け状態が得られると、導入継手部60の下流側の端部に本体継手部15が接続されて、例えば導入継手部60に導入された排水は流出口61b,62b,63bを介して排水用空間16に流出する。
【0060】
ところで、導入継手部60を本体継手部15に対して摺動させながら装着する過程において、導入継手部60の第1案内伝達部65及び第2案内伝達部66は、本体継手部15において互いに連通した導入継手部通過用外側凹溝45と導入継手部通過用内側凹溝57とによって形成された凹溝部分を通過する。このため、装着時に第1案内伝達部65及び第2案内伝達部66が導入継手部60の摺動動作を阻害することはない。
【0061】
なお、上述した組み付け手順の逆の手順を実行することで、仮止め状態の導入継手部60を本体継手部15に対して逆方向に摺動させて適正に離脱させることが可能である。
【0062】
〔配管接続方法〕
次に、上述の間接排水用継手1を用いた配管接続方法について説明する。
【0063】
上述の間接排水用継手1を用いて配管接続構造11を構築するには、まず、図20に示したように、先行配管された下流側排水管部10の上流端に形成された下流側排水管端部10aに、本体継手部15の流出側接続部31を接続する。このとき、本体継手部15の外筒部30を、先行配管された上流側排水管端部5,6,7側に外側通水部32が向くように配置する。なお、図20においては、中央の上流側排水管端部6のみを断面で示し、他の上流側排水管端部5,7については図示を省略することにより説明を簡素化している。
【0064】
ここで、内筒部50の回動位置は、逆止弁取出用内側開口部51と外筒部30の逆止弁取出用外側開口部33とが連通した開放状態γとなる位置とする。そうすると、外筒部30の導入継手部通過用外側凹溝45と、内筒部50の導入継手部通過用内側凹溝57とが連通した状態となる。
【0065】
この状態で、図21に示したように、導入継手部60を本体継手部15に取り付ける。ここで、導入継手部60を摺動させる前の初期位置では、導入継手部60の管端部接続口61,62,63が上流側排水管端部5,6,7から離開した離開状態εとなる。そして、かかる離開状態εで、上流側排水管端部5,6,7の管端部を適切長さに切断する。
【0066】
そして、初期位置の導入継手部60を、上流側排水管端部5,6,7に近づく方向に摺動させて、導入継手部60の管端部接続口61,62,63と上流側排水管端部5,6,7とが接続する接続状態ζとする(図23参照)。なお、導入継手部60は、上流側排水管端部5,6,7の管軸に沿う方向に摺動するため、確実に接続状態ζが得られる。
【0067】
その後、図22に示すように、内筒部50を外筒部30に対して回動させ、外側通水部32と逆止弁取出用内側開口部51とが連通した使用状態δとすることで配管の接続作業が完了する。
【0068】
このように、先行配管された上流側排水管端部5,6,7と下流側排水管部10とが地獄配管の状態であっても、間接排水用継手1を用いて容易に配管接続することができる。
【0069】
ところで、図23に示すように、経年劣化等によって逆止弁20に不具合が発生した場合、間接排水用継手1は逆止弁20のみを交換することができる。具体的には、内筒部50を外筒部30に対して回動させて、開放状態γとすると、間接排水用継手1内の逆止弁20を、逆止弁取出用外側開口部33と逆止弁取出用内側開口部51とから抜き出して新規の逆止弁20を取り付けることができる。また、内筒部50を外筒部30に対して回動させてガイド溝部56の他側の溝端にガイド突出部35を当接させると、外側通水部32と逆止弁取出用内側開口部51とが連通した使用状態δとすることができる。
【0070】
〔間接排水用継手1の利点〕
以下に、間接排水用継手1に関する利点を順に記載する。
【0071】
下流側排水管部10に接続された本体継手部15に対して、導入継手部60が上流側排水管端部5,6,7の管端部の管軸方向に沿って摺動自在であるため、導入継手部60が上流側排水管端部5,6,7の管端部から離開した離開状態εと、導入継手部60が上流側排水管端部5,6,7の管端部と接続された接続状態ζとに状態変換可能となる。したがって、地獄配管の状態でも上流側排水管端部5,6,7等の位置をずらす必要がなくなるため、間接排水用継手1を適切かつ容易に適用することができる。
【0072】
上流側排水管端部5,6,7が複数ある使用環境であっても、導入継手部60に複数の管端部接続口61,62,63が設けられているため、複数のドレン等排水を一括して排水処理することができる。
【0073】
本体継手部15の内筒部50を外筒部30に対して回動させて、外側通水部32と逆止弁取出用内側開口部51とが連通した使用状態δとすると、排水が勢いよく排水用空間16に流入しても、この排水は非通水部52に当たって適切に流下する。したがって、排水用空間16に流入した排水が、直接、外側通水部32を介して外部へ飛散してしまうことがない。
【0074】
導入継手部60における流出口61b,62b,63bに臨む壁面部には、排水を伝わせて排水用空間16へ排水を案内する凸形状の第1案内伝達部65及び第2案内伝達部66が鉛直下向きに突き出されている。このため、鉛直方向と交わる方向に沿って導入される排水を適切に排水用空間16に向けるべく方向を変えて案内することができる。
【0075】
導入継手部60に設けられた管端部接続口61,62,63ごとに排水通路61a,62a,63aが個別に形成され、排水通路61a,62a,63aの下流端には鉛直方向に沿って下向きに各々独立して開口した流出口61b,62b,63bが設けられている。このため、大量の排水が導入継手部60に導入された場合でも、一の排水通路61a,62a,63aを流れる排水が、別の他の排水通路61a,62a,63aへ流れ込んで逆流してしまうことを防止できる。
【0076】
排水案内第一壁部61cは、排水通路61a内の排水を流出口61b側へ円滑に案内することができる。また、排水案内第一壁部61cに連続する排水案内第二壁部61dは、流出口61bから流出する排水を、本体継手部15の軸線寄りに案内することで外側通水部32から離れ、かつ非通水部52に近い位置で排出することが可能となり、排水が外部へ直接飛散することが防止される。
【0077】
非通水部52には、鉛直方向に沿った凸条部53が設けられているため、通常時において非通水部52を伝う排水が凸条部53を伝って下方に円滑に案内されて流下する。なお、凸条部53は、厳密に鉛直方向に沿う必要はなく、実質的に排水を下方へ案内する作用が得られる程度にほぼ鉛直方向に沿っていればよい。
【0078】
特に、導入継手部60に上流側排水管端部5,6,7が横向きに接続された構成にあっては、導入継手部60から排水が勢いよく本体継手部15に流入すると、排水が本体継手部15の内周面を排水が螺旋状に伝って流下しやすいところ、凸条部53によって好適に下方向に向けて流下させることができる。
【0079】
内筒部50の逆止弁取出用内側開口部51と非通水部52との境界部には、本体継手部15の軸線側に向かって突出する凸形状の障壁部54,54が鉛直方向に沿って形成されている。このため、使用状態δにおいて外側通水部32と非通水部52との境界部に障壁部54,54が位置することになり、非通水部52を伝う排水が外側通水部32を介して外部へ飛散してしまうことを防止できる。
【0080】
内筒部50が外筒部30に対して回動することで、開放状態γと使用状態δとに状態変換自在となる。このため、逆止弁20の交換や排水用空間16内の掃除等のメンテナンスが容易となる。
【0081】
内筒部50の下端が、外筒部30の内周面に形成された凸段部34に下から支持される構成であるため、構造が簡素化されて製造コストを低く抑えることができる。
【0082】
また、内筒部50における内周面の下端部には、内側に向かって下方傾斜する下方傾斜部55が設けられており、下方傾斜部55の下端が、外筒部30の凸段部34の先端よりも、内筒部50の軸線側に位置している。このため、内筒部50の内周面を伝う排水が内筒部50と外筒部30との隙間から漏水することを防止することができ、例えばOリング等の補助部材が不要となる。
【0083】
外筒部30にガイド突出部35が設けられており、内筒部50にはガイド突出部35が差し入れられるガイド溝部56が形成されている。そして、内筒部50を外筒部30に対して回動する際に、ガイド溝部56の一側の溝端にガイド突出部35が当接したときに開放状態γとなり、ガイド溝部56の他側の溝端にガイド突出部35が当接したときに使用状態δとなる。このため、内筒部50の内周面を螺旋状に伝う排水の勢いで意図せず内筒部50が回転してしまうことを防止することができる。また、内筒部50の回動範囲が規制されることでメンテナンス時に内筒部50の回動作業が簡便となる。
【0084】
また、内筒部50の外周面に凹形状の指掛け用凹部58が形成されているため、内筒部50の回動操作が容易となる。
【0085】
〔本発明の要部〕
以下に、本発明の要部を再度記載する。
【0086】
非通水部52には、鉛直方向に沿った凸条部53が設けられているため、通常時において非通水部52を伝う排水が下方に円滑に案内されて流下する。
【0087】
本体継手部15の内筒部50を外筒部30に対して回動させて、外側通水部32と逆止弁取出用内側開口部51とが連通した使用状態δとすると、排水が勢いよく排水用空間16に流入しても、この排水は非通水部52に当たって適切に流下する。したがって、排水用空間16に流入した排水が、直接、外側通水部32を介して外部へ飛散してしまうことがない。
【0088】
内筒部50の逆止弁取出用内側開口部51と非通水部52との境界部には、本体継手部15の軸線側に向かって突出する凸形状の障壁部54,54が鉛直方向に沿って形成されている。このため、使用状態δにおいて外側通水部32と非通水部52との境界部に障壁部54,54が位置することになり、非通水部52を伝う排水が外側通水部32を介して外部へ飛散してしまうことを防止できる。
【0089】
排水案内第一壁部61cによって排水通路61a内の排水が流出口61b側へ円滑に案内される。また、排水案内第一壁部61cに連続する排水案内第二壁部61dによって、流出口61bから流出する排水が、本体継手部15の軸線寄りに案内されることで外側通水部32から離れ、かつ非通水部52に近い位置で排出されるため、排水が外部へ直接飛散することが防止される。
【0090】
上記実施例において、各部の寸法形状は適宜自由に選択可能である。なお、外側通水部32の高さは、間接排水を確実に実現すべく50mm以上あることが望ましい。
【0091】
また、管端部接続口61,62,63は3個に限らず4個以上あってもよいし、2個あるいは1個であっても構わない。
【0092】
上流側排水管端部5,6,7の管端部は水平方向に沿っている必要はなく、鉛直方向と交わる方向であればよい。また、これに対応して導入継手部60の摺動方向を適宜定めることができる。ただし、施工容易性を考慮すれば、上流側排水管端部5,6,7の管端部は水平方向であることが望ましい。
【0093】
また、導入継手部60の摺動可能範囲内において、適宜、離開状態ε及び接続状態ζが得られればよく、摺動可能範囲の限界位置で離開状態ε又は接続状態ζとなる必要はない。
【0094】
第1案内伝達部65及び第2案内伝達部66は、個別に形成されていてもよいし流出口61b,62b,63bを囲繞するように鉛直下向きに突出するように形成されていてもよい。
【0095】
非通水部52に設けられた凸条部53は、凸条ではなく凹条に窪んで形成された凹条部であっても構わない。
【0096】
流体逆流防止手段としての逆止弁20は、他の公知技術で構成される逆流防止手段が用いられてもよい。
【0097】
上流側排水管端部5,6,7や下流側排水管部10を間接排水用継手1に接続する際には、接着剤やシールテープ等が用いられても構わない。
【0098】
また、本体継手部15は、外筒部30と内筒部50とからなる二重構造が採用されていなくてもよい。
【0099】
また、間接排水用継手1は、ドレン等排水を間接排水する用途だけでなく、雨水を間接排水する用途に用いてもよい。
【0100】
また、これまでに述べた間接排水用継手1は、施工容易性を確保するために導入継手部60が本体継手部15に対して摺動自在な構成であるが、本発明はこれに限定されず、例えば導入継手部60が本体継手部15に対して摺動不能に予め固定されている構造であってもよいし、導入継手部60と本体継手部15とが一体化された構造であっても勿論よい。
【符号の説明】
【0101】
1 間接排水用継手
5,6,7 上流側排水管端部(上流側排水管の管端部)
10 排水管部(下流側排水管)
11 配管接続構造
15 本体継手部
16 排水用空間
32 外側通水部(通水部)
34 凸段部
52 非通水部
53 凸条部(排水案内部)
54 障壁部(排水案内部)
55 下方傾斜部
58 指掛け用凹部
60 導入継手部
61,62,63 管端部接続口(接続口)
61a,62a,63a 排水通路
61b,62b,63b 流出口
61d 排水案内第二壁部(排水案内壁部)
65 第1案内伝達部(案内伝達部)
66 第2案内伝達部(案内伝達部)
ε 離開状態
ζ 接続状態
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23