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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-12
(45)【発行日】2022-08-22
(54)【発明の名称】簡易墓及び簡易仏壇
(51)【国際特許分類】
   A47G 33/02 20060101AFI20220815BHJP
   E04H 13/00 20060101ALI20220815BHJP
【FI】
A47G33/02 D
E04H13/00 B
E04H13/00 G
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2019091838
(22)【出願日】2019-05-15
(65)【公開番号】P2020185197
(43)【公開日】2020-11-19
【審査請求日】2021-03-18
(73)【特許権者】
【識別番号】519173613
【氏名又は名称】佐藤 朱門
(74)【代理人】
【識別番号】100154014
【弁理士】
【氏名又は名称】正木 裕士
(74)【代理人】
【識別番号】100154520
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 祐子
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 朱門
【審査官】遠藤 邦喜
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-288421(JP,A)
【文献】実開平06-031794(JP,U)
【文献】登録実用新案第3083550(JP,U)
【文献】登録実用新案第3053980(JP,U)
【文献】特開2004-016564(JP,A)
【文献】実開昭59-026693(JP,U)
【文献】特開2006-020844(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 33/02
E04H 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
墓標と御本尊とが収納される横長矩形状立方体に形成された第1収納箱と、
写真や絵及び位牌が収納される縦長矩形状立方体に形成された第2収納箱と、
骨箱が収納される横長矩形状立方体に形成された第3収納箱と、を備えた収納箱と、
前記第1収納箱が上部に載置されると共に、該第1収納箱の後部側に配置される前記第2収納箱が上部に載置される載置台と、を有し、
記収納箱は、前記第1収納箱と前記第2収納箱と前記第3収納箱を密接に配置することで構成され、
前記第1収納箱は、上方が開放された有底の第1収納体と、該第1収納体の上面を閉止する第1蓋体と、で構成され、前記第1収納体には、前記墓標と前記御本尊が収納され、
前記第2収納箱は、上方が開放された有底の第2収納体と、該第2収納体の上面を閉止する第2蓋体と、で構成され、前記第2収納体には、前記写真や前記絵及び前記位牌が収納され、
前記第3収納箱は、上方が開放された有底の第3収納体と、該第3収納体の上面を閉止する第3蓋体と、で構成され、前記第3収納体には、前記骨箱が収納され、
前記第3収納体及び前記第3蓋体の後端部には、コ字状の切欠き部が設けられ、
前記載置台の上部に前記第1収納箱を載置し、さらに、該第1収納箱の後部側に配置されるように前記載置台の上部に前記第2収納箱を載置し、そしてさらに、前記第1収納箱の第1蓋体の上面に前記第3収納箱を設置し、その際、前記切欠き部内に前記第2収納箱を挿入させることで前記第2収納箱の移動を規制し、これによって、前記第1収納箱と前記第2収納箱と前記第3収納箱を密接に配置してなる簡易墓及び簡易仏壇。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、簡易墓と簡易仏壇を両方兼ね備えた簡易墓及び簡易仏壇に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、墓地用の土地が慢性的に不足しており、比較的安価な墓地は都心からきわめて遠く離れた地方でしか購入できないものとなっている。また、現在の居住地よりきわめて遠い遠隔の地にお墓がある場合、墓地の所有者が高齢化していくと、頻繁にお墓参りにいけないとの事情もある。また、仏壇に関しても、住宅事情などから、現在市販されている仏壇を購入するのに二の足をふむといった場合もある。
【0003】
そこで、このような事情に鑑み、簡易墓(例えば、特許文献1参照)や、簡易仏壇(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3059246号公報
【文献】実開平06-000245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような簡易墓や、簡易仏壇はそれぞれ個々に設置しなければならず、設置に手間がかかるうえ、設置場所を確保しなければならないという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は、上述の事情に鑑み、簡易墓と簡易仏壇を両方兼ね備えた上、設置が容易で、しかも、室内に設置可能なため、天候、積雪に左右されずに管理・お参りが可能な簡易墓及び簡易仏壇を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記本発明の目的は、以下の手段によって達成される。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0008】
請求項1に係る簡易墓及び簡易仏壇は、墓標(20)と御本尊(21)とが収納される横長矩形状立方体に形成された第1収納箱(2)と、
写真(35)や絵及び位牌(34)が収納される縦長矩形状立方体に形成された第2収納箱(3)と、
骨箱(41)が収納される横長矩形状立方体に形成された第3収納箱(4)と、を備えた収納箱と、
前記第1収納箱(2)が上部に載置されると共に、該第1収納箱(2)の後部側に配置される前記第2収納箱(3)が上部に載置される載置台(5)と、を有し、
記収納箱は、前記第1収納箱(2)と前記第2収納箱(3)と前記第3収納箱(4)を密接に配置することで構成され、
前記第1収納箱(2)は、上方が開放された有底の第1収納体(収納体2a)と、該第1収納体(収納体2a)の上面を閉止する第1蓋体(蓋体2b)と、で構成され、前記第1収納体(収納体2a)には、前記墓標(20)と前記御本尊(21)が収納され、
前記第2収納箱(3)は、上方が開放された有底の第2収納体(収納体3a)と、該第2収納体(収納体3a)の上面を閉止する第2蓋体(蓋体3b)と、で構成され、前記第2収納体(収納体3a)には、前記写真(35)や前記絵及び前記位牌(34)が収納され、
前記第3収納箱(4)は、上方が開放された有底の第3収納体(収納体4a)と、該第3収納体(収納体4a)の上面を閉止する第3蓋体(蓋体4b)と、で構成され、前記第3収納体(収納体4a)には、前記骨箱(41)が収納され、
前記第3収納体(収納体4a)及び前記第3蓋体(蓋体4b)の後端部(4a1,4b1)には、コ字状の切欠き部(4a2,4b2)が設けられ、
前記載置台(5)の上部に前記第1収納箱(2)を載置し、さらに、該第1収納箱(2)の後部側に配置されるように前記載置台(5)の上部に前記第2収納箱(3)を載置し、そしてさらに、前記第1収納箱(2)の第1蓋体(蓋体2b)の上面に前記第3収納箱(4)を設置し、その際、前記切欠き部(4a2,4b2)内に前記第2収納箱(3)を挿入させることで前記第2収納箱(3)の移動を規制し、これによって、前記第1収納箱(2)と前記第2収納箱(3)と前記第3収納箱(4)を密接に配置してなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
次に、本発明の効果について、図面の参照符号を付して説明する。なお、括弧内は、後述する実施形態の参照符号を付したものであるが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0013】
請求項1に係る簡易墓及び簡易仏壇によれば、お墓参りをする際は、第1収納箱(2),第2収納箱(3),第3収納箱(4)を利用して、墓標(20)を設置し、仏壇に手を合わせる際は、第1収納箱(2),第2収納箱(3),第3収納箱(4)を利用して、墓標(20)に代え、御本尊(21)を設置することができる。これにより、簡易墓と簡易仏壇を両方兼ね備えたものを提供することができる。また、本発明によれば、簡易墓と簡易仏壇を設置するにあたり、第1収納箱(2),第2収納箱(3),第3収納箱(4)を利用しているから、簡単容易に簡易墓と簡易仏壇を設置することができる。さらに、室内に設置可能なため、天候、積雪に左右されずに管理・お参りをすることができる。
【0014】
さらに、本発明によれば、墓標(20)と御本尊(21)が収される第1収納箱(2)と、写真(35)や絵及び位牌(34)が収される第2収納箱(3)と、骨箱(41)が収される第3収納箱(4)と、を密接に配置することで構成されている。これにより、第2収納箱(3)は不要である場合や、第3収納箱(4)は不要である場合等、使用者の要望に合わせて臨機応変に対応することができる。
【0016】
らに、発明によれば、第3収納箱(4)には、第2収納箱(3)を挿入させることで移動を規制する切欠き部(4a2,4b2)が設けられているから、第2収納箱(3)の移動が規制されることとなる。これにより、載置台(5)から第2収納箱(3)が落下してしまう事態をより低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】(a)は、本発明の一実施形態に係る簡易墓及び簡易仏壇の正面図、(b)は、同実施形態に係る載置台上に、第1収納箱及び第2収納箱並びに第3収納箱を設置した状態の斜視図である。
図2】(a)は、同実施形態に係る載置台の斜視図、(b)は、同実施形態に係る載置台上に第1収納箱が載置された状態を示す斜視図、(c)は、(b)に示す状態からさらに第2収納箱が載置された状態を示す斜視図である。
図3】(a)は、同実施形態に係る第1収納箱の分解斜視図、(b)は、同実施形態に係る土台に墓標又は御本尊を立設固定しようとしている状態を示す斜視図、(c)は、同実施形態に係る土台に墓標が立設固定されている状態を示す斜視図、(d)は、同実施形態に係る土台に御本尊が立設固定されている状態を示す斜視図である。
図4】同実施形態に係る第2収納箱の分解斜視図である。
図5】(a)は、同実施形態に係るケースの斜視図、(b)は、同実施形態に係るケースが開いた状態を示す斜視図、(c)は、(b)に示すX-X線断面図、(d)は、(b)に示す状態からさらに支持板と設置板を回動させて、位牌と写真をセットした状態を示す斜視図である。
図6】(a)は、同実施形態に係る第3収納箱の分解斜視図、(b)は、同実施形態に係る骨風呂敷の斜視図である。
図7】(a)は、同実施形態に係る骨箱の分解斜視図、(b)は、同実施形態に係る骨入れの分解斜視図である。
図8】同実施形態に係る載置台上に、第1収納箱及び第2収納箱並びに第3収納箱を設置した状態で、花飾りを設置した場合の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る簡易墓及び簡易仏壇の一実施形態について、図面を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
【0019】
図1に示すように、簡易墓及び簡易仏壇1は、主に、第1収納箱2と、第2収納箱3と、第3収納箱4と、載置台5とで構成されている。この載置台5は、持ち運び可能なサイズであって、図2(a)に示すように、厚板矩形状の載置台本体5aを有している。そして、この載置台本体5aの内部には、図2(a)に示すように、矩形状の凹部5bが設けられている。そしてさらに、図2(a)に示すように、この載置台本体5aの後端部5a1(図示左側)中央に、載置台本体5aと略面一となるような厚みのある凸状の第1支持部5c1が凹部5bに向かって一体的に突設されている。またさらに、図2(a)に示すように、この載置台本体5aの後端部5a1(図示左側)中央に、載置台本体5aと略面一となるような厚みのある横長矩形状の第2支持部5c2が外方向(凹部5bが設けられている箇所とは逆方向)に向かって一体的に突設されている。なお、第1支持部5c1と第2支持部5c2の横幅は略同一に形成されている。
【0020】
かくして、このように形成される載置台5には、図2(b)に示すように、凹部5b内に第1収納箱2が載置される。さらに、図2(c)に示すように、第2収納箱3が、第1収納箱2の後部側(図示左側)に位置するように、第1支持部5c1及び第2支持部5c2上に第2収納箱3が載置されることとなる。そしてさらに、第1収納箱2上に第3収納箱4が載置されることにより、図1(特に、図1(b)参照)に示すような載置状態となる。
【0021】
しかして、このように、載置台5の凹部5b内に第1収納箱2を載置するようにすれば、載置台5にしっかりと第1収納箱2を載置することができる。さらに、第1支持部5c1及び第2支持部5c2上に第2収納箱3を載置するようにすれば、載置台5から第2収納箱3が落下してしまう事態を低減させることができる。
【0022】
ところで、第1収納箱2は、持ち運び可能なサイズであって、図2(b)及び図3(a)に示すように、略横長矩形状に形成された立方体に形成され、上方が開放された有底の収納体2aと、収納体2aの上面を閉止する蓋体2bとで構成されている。この収納体2a内には、図3(a)に示すように、墓標20と、御本尊21と、土台22とが収納されている。墓標20は、図1(a),図3(b),(c)に示すように、縦長半楕円状に形成される共に、御影石等で形成され、「○×家」等の彫刻がされている。このような墓標20は、図2(b)に示すように、略台形状の土台22の上部に設けられている凹孔22a内に挿入されることにより、図2(c)に示すように、土台22上に立設固定されることとなる。
【0023】
一方、御本尊21は、図3(b),(d)に示すように、縦長半楕円状に形成される共に、プラスチック等で形成され、「南無妙法蓮華経」等と記載されている。このような御本尊21は、図3(b)に示すように、略台形状の土台22の上部に設けられている凹孔22a内に挿入されることにより、図3(d)に示すように、土台22上に立設固定されることとなる。
【0024】
第2収納箱3は、持ち運び可能なサイズであって、図2(c)及び図4に示すように、略縦長矩形状に形成された立方体に形成され、上方が開放された有底の収納体3aと、収納体3aの上面を閉止する蓋体3bとで構成されている。この収納体3aは、図4に示すように、細縦長矩形状のケース30が収納できるように、複数の収納孔3a1(図示では、3個)が設けられている。このケース30は、図5(c)に示すように、断面視楕円状の支持板31と、その支持板31の後端部31aに連結ピン33を介して回動自在に連結されている断面視略釣針状の設置板32と、で構成されている。この支持板31は、図5(a),(b)に示すように、左右に横長楕円状の左壁板31b,右壁板31cが立設されている。そして、この左壁板31bの前端部31b1と、右壁板31cの前端部31c1とを繋ぐ略棒状の連結板31dが設けられている。さらに、図5(b),(c)に示すように、左壁板31bの底部31b2側と、右壁板31cの底部31c2側とを繋ぐ、断面視矩形状の底板31eが設けられている。なお、図5(a),(b)に示すように、この連結板31dの中央部分には、小さな略円形状の凹孔31d1が設けられている。
【0025】
一方、設置板32は、図5(b),(c)に示すように、逆C字状の底部32a内に位牌34や、故人やペット等の写真35が収納できるようになっている。そして、底部32aの一端部32a1には、断面視矩形状の載置板32bが連なって設けられており、この載置板32b上に底部32a内に収納された位牌34や写真35が載置できるようになっている。
【0026】
かくして、図5(c)に示すように、このように形成される支持板31の後端部31aと、設置板32の後端部32a2とが連結ピン33を介して連結されることにより、連結ピン33を基点として、支持板31及び設置板32は回動することとなる。
【0027】
しかして、上記のようなケース30は、次のように使用されることとなる。すなわち、図4に示す第2収納箱3の収納体3aの収納孔3a1内には、図5(a)に示すように、支持板31の上面を設置板32にて閉止している状態で収納されている。そして、図5(a)に示すように、このような状態のケース30の設置板32を、凹孔31d1に指を引っ掛けて、矢印Y1方向に回動させる。これにより、図5(b)に示すような状態となる。次いで、図5(b)に示すように、ケース30の設置板32を、矢印Y2方向に回動させ、さらに、ケース30の支持板31を、矢印Y3方向に回動させれば、図5(d)に示すような状態となる。この状態で、図5(d)に示すように、位牌34と写真35が横並びになるように、位牌34と写真35を設置板32の底部32a内に収納させれば、図1に示すような状態となる。なお、位牌34と写真35をケース30に収納する際は、上記説明した手順と逆の手順を行うようにすれば良い。
【0028】
第3収納箱4は、持ち運び可能なサイズであって、図1(b)及び図6(a)に示すように、略横長矩形状に形成された立方体に形成され、上方が開放された有底の収納体4aと、収納体4aの上面を閉止する蓋体4bとで構成されている。図6(a)に示すように、この収納体4aの後端部4a1には、コ字状の切欠き部4a2が設けられている。さらに、蓋体4bの後端部4b1には、コ字状の切欠き部4b2が設けられている。なお、切欠き部4a2の横幅と切欠き部4b2の横幅は略同一に形成されている。
【0029】
しかして、このように、収納体4aの後端部4a1に切欠き部4a2を設け、さらに、蓋体4bの後端部4b1に切欠き部4b2を設けるようにしておけば、図1(b)に示すように、第1収納箱2上に第3収納箱4を載置した際、第2収納箱3の移動を規制することができる。すなわち、第1収納箱2上に第3収納箱4を載置した際、図1(b)に示すように、切欠き部4a2及び切欠き部4b2内に第2収納箱3を挿入することができる。これにより、第2収納箱3の左右の移動が規制されることとなるから、載置台5から第2収納箱3が落下してしまう事態をより低減させることができる。
【0030】
一方、収納体4a内には、図6(a)に示すように、巾着袋状の骨風呂敷40が収納されている。この骨風呂敷40内には、図6(b)に示すように、骨箱41が収納されている。骨箱41は、図6(b),図7(a)に示すように、蒲鉾状に形成されており、上方が開放された有底の収納体41aと、収納体41aの上面を閉止する蓋体41bとで構成されている。この収納体41a内には、図7(a)に示すように、複数の骨入れ42(図示では、3個)が収納されている。この骨入れ42は、図7(b)に示すように、有底で上方が開放された骨収納体42aと、この骨収納体42aの上方を閉止する蓋体42bと、で構成されている。骨収納体42aは、有底で上方が開放された円筒状の骨収納本体42a1を有している。この骨収納本体42a1内には、人骨やペットの骨等を収納できるようになっており、表面中央部には、法名や俗名などが記載できるラベルが貼着できる凹部42a2が設けられている。そして、この骨収納本体42a1の上面42a3中央部には、筒状の首部42a4が一体的に設けられている。この首部42a4には、外周面に雄ネジ42a5が刻設されており、この雄ネジ42a5に、蓋体42bの内周部に刻設されている図示しない雌ネジが螺合することにより、骨収納体42aの上方が蓋体42bにて閉止されることとなる。
【0031】
なお、図1及び図6(a)に示す、収納体4aの側部に設けられている半円状のものは飾り4a3である。
【0032】
かくして、上述したようなものが収納されている第1収納箱2と、第2収納箱3と、第3収納箱4とは、図1(b)に示すように載置されることとなる。
【0033】
そして、図1(b)に示すような載置状態で、お墓参りをしようとした場合、図1(a)に示すように、第1収納箱2に収納されている墓標20を土台22に立設固定した上で、第2収納箱3の蓋体3b上に載置する。さらに、図1(a)に示すように、第2収納箱3に収納されている複数のケース30のうち、一つのケース30に、お墓参りをする故人の位牌34及び写真35をセットし、載置台5の前部に配置する。
【0034】
しかして、このようにすれば、図1(a)に示すように、簡易的な墓を設置することができる。なお、豪華にしたい場合、図1(a)に示すように、載置台5の後部に屏風10を設置し、載置台5の下に芝生をイメージした色紙11を設置するようにしても良い。このようにすれば、より墓らしくすることができる。さらに、図8に示すように、周りに花飾りFを設けるようにしても良い。
【0035】
一方、仏壇に手を合わせる場合には、第2収納箱3の蓋体3b上に載置されている土台22に立設固定した墓標20(図1(a)参照)を、御本尊21を土台22に立設固定したものに代えるようにすれば良い。このようにすれば、簡易的な墓から簡易的な仏壇に変更することができる。なお、豪華にしたい場合、お供え物等をするようにすれば良い。
【0036】
しかして、以上説明した本実施形態によれば、お墓参りをする際は、第1収納箱2及び第2収納箱3並びに第3収納箱4を利用して、墓標20を設置し、仏壇に手を合わせる際は、第1収納箱2及び第2収納箱3並びに第3収納箱4を利用して、墓標20に代え、御本尊21を設置するようにしている。これにより、簡易墓と簡易仏壇を両方兼ね備えたものを提供することができる。さらに、室内に設置可能なため、天候、積雪に左右されずに管理・お参りをすることができる。
【0037】
また、本実施形態によれば、簡易墓と簡易仏壇を設置するにあたり、第1収納箱2及び第2収納箱3並びに第3収納箱4を利用しているから、簡単容易に簡易墓と簡易仏壇を設置することができる。
【0038】
さらに、第1収納箱2及び第2収納箱3並びに第3収納箱4は、持ち運び可能なサイズであるから任意の場所に設置することが可能である。
【0039】
そしてさらに、墓標20及び/又は御本尊21が不要な場合は、第1収納箱2に収納しておけばよく、又、位牌34や写真35が不要な場合は、第2収納箱3に収納しておくだけでよいため、手軽に収納することが可能である。
【0040】
なお、本実施形態において示した形状等はあくまで一例であり、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。例えば、本実施形態においては、第1収納箱2と、第2収納箱3と、第3収納箱4とを別々に設ける例を示したが、第1収納箱2と第2収納箱3と第3収納箱4とを一体にして一つの収納箱としても良い。この際、その一つの収納箱内に、第1収納箱2に収納されているものと、第2収納箱3に収納されているものと、第3収納箱4に収納されているものを全て収納するようにしても良い。しかしながら、第1収納箱2と、第2収納箱3と、第3収納箱4とを別々に設けた方が好ましい。例えば、位牌34及び写真35は不要であるから、第2収納箱3は不要であるという場合や、骨箱41は不要であるから、第3収納箱4は不要であるという場合等が想定される。このような場合、第1収納箱2と、第2収納箱3と、第3収納箱4とを別々に設けておけば、このような要望に臨機応変に対応することができる。そのため、第1収納箱2と、第2収納箱3と、第3収納箱4とを別々に設けた方が好ましい。
【0041】
また、本実施形態においては、墓標20と、御本尊21とが立設固定される土台22として共通のものを使用する例を示したが、それに限らず、墓標20用の土台、御本尊21用の土台を別々に設けるようにしても良い。
【0042】
また、本実施形態においては、一つのケース30に、一人の故人の位牌34及び写真35をセットした例しか示していないが、それに限らず、複数いる場合は、位牌34及び写真35がセットされたケース30を人数分複数並べて配置するようにしても良い。
【0043】
また、本実施形態においては、写真35を例示したが、それに限らず、似顔絵や風景画等の絵でも良い。さらに、写真35としては、プラスチック製の板に印刷されたものでも良い。
【符号の説明】
【0044】
1 簡易墓及び簡易仏壇
2 第1収納箱(収納箱)
3 第2収納箱(収納箱)
4 第3収納箱(収納箱)
4a2,4b2 切欠き部
5 載置台
5b 凹部
5c1 第1支持部(支持部)
5c2 第2支持部(支持部)
20 墓標
21 御本尊
34 位牌
35 写真
41 骨箱





















図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8