(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-12
(45)【発行日】2022-08-22
(54)【発明の名称】両軸リール用基板ユニット
(51)【国際特許分類】
A01K 89/015 20060101AFI20220815BHJP
【FI】
A01K89/015 A
(21)【出願番号】P 2019197635
(22)【出願日】2019-10-30
【審査請求日】2021-12-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000204033
【氏名又は名称】太平洋工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112472
【氏名又は名称】松浦 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100202223
【氏名又は名称】軸見 可奈子
(72)【発明者】
【氏名】堀 茂樹
【審査官】吉原 健太
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-154522(JP,A)
【文献】特開平10-313747(JP,A)
【文献】特開2016-007184(JP,A)
【文献】特開昭58-138332(JP,A)
【文献】実開昭61-069975(JP,U)
【文献】特開平01-174317(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 89/00 - 89/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
釣糸巻取用の手巻ハンドル(13)が右手用か左手用かによって可動部(11)の位置検出用のマグネット(18Z)の配置が左右反対になる二仕様の両軸リール(10)に兼用される両軸リール用基板ユニット(40)であって、
基板(60B)と、
前記基板(60B)の上面又は下面から左右の少なくとも一方に延び、前記二仕様のうち一方の仕様と他方の仕様とで、左右反対に延びるように配置が変えられるケーブル(70)と、
前記ケーブル(70)の先端部に取り付けられて表面と裏面とを有し、前記一方の仕様では、前記表面が前記マグネット(18Z)に対向配置される一方、前記他方の仕様では、前記裏面が前記マグネット(18Z)に対向配置されて、それぞれ前記マグネット(18Z)の磁力を検出する磁気センサ(19Z)と、を有する両軸リール用基板ユニット(40)。
【請求項2】
前記ケーブル(70)は、前記基板(60B)に対して左右の一方に折り曲げられるか否かにより前記一方の仕様と前記他方の仕様とに変更される請求項1に記載の両軸リール用基板ユニット(40)。
【請求項3】
前記ケーブル(70)は、フラットケーブル(70)であり、
前記フラットケーブル(70)は、前記基板(60B)に固定された固定部(71)と、前記固定部(71)から左右の一方に延長されて前後の一方に屈曲したL形中継部(72)と、前記L形中継部(72)の先端部から左右両方向に延びて先端部に前記磁気センサ(19,19Z)をそれぞれ有する1対の横長直線部(73)とを有し、
前記L形中継部(72)のうち前記固定部(71)から左右の一方に延長された部分が前記基板(60B)に対して左右の他方に折り曲げられるか否かにより前記一方の仕様と前記他方の仕様とに変更される請求項2に記載の両軸リール用基板ユニット(40)。
【請求項4】
前記磁気センサ(19)は、前記表面と前記裏面の形状が、それらの中心に対して面対称形状をなしている請求項1から3の何れか1の請求項に記載の両軸リール用基板ユニット(40)。
【請求項5】
釣糸巻取用の手巻ハンドル(13)が右手用か左手用かによって可動部(11)の位置検出用のマグネット(18Z)の配置が左右反対になる二仕様の両軸リール(10)に兼用される両軸リール用基板ユニット(40V)であって、
基板(60B)と、
前記基板(60B)の上面又は下面に固定されている第1コネクタ(75)と、
上下方向を向く回転中心軸周りに180度旋回させた2配置で前記第1コネクタ(75)に対して結合可能な第2コネクタ(76)と、
前記第2コネクタ(76)から左右の少なくとも一方に延び、前記第2コネクタ(76)の前記第1コネクタ(75)に対する回転位置の変更により前記第2コネクタ(76)から左右の何れに延びるかが変えられるケーブル(70V)と、
前記ケーブル(70V)の先端部に取り付けられ、前記マグネット(18Z)の磁力を検出する磁気センサ(19Z)と、を有する両軸リール用基板ユニット(40V)。
【請求項6】
前記ケーブル(70)は、フラットケーブル(70)である請求項1,2,4,5の何れか1の請求項に記載の両軸リール用基板ユニット(40)。
【請求項7】
前記可動部(11)は、釣糸を巻き取るスプール(11)である請求項1から6の何れか1の請求項に記載の両軸リール用基板ユニット(40)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、両軸リールに用いられる両軸リール用基板ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、釣糸巻取用の手巻ハンドルを有する両軸リールがある(例えば、特許文献1参照)。また、両軸リールには、可動部の位置を検出する磁気センサを有し、その磁気センサと基板とがケーブルに接続されてなる両軸リール用基板ユニットが備えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-49040号公報(段落[0023]、
図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、両軸リールには、手巻ハンドルが右手用か左手用かの何れの仕様かによって、可動部に備えられるマグネット等の配置が左右反対になるものがある。そのため、従来の両軸リール用基板ユニットでは、各仕様ごとの専用の部品を用いて両軸リール用基板ユニットを製造する必要があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するためになされた請求項1の発明は、釣糸巻取用の手巻ハンドル(13)が右手用か左手用かによって可動部(11)の位置検出用のマグネット(18Z)の配置が左右反対になる二仕様の両軸リール(10)に兼用される両軸リール用基板ユニット(40)であって、基板(60B)と、前記基板(60B)の上面又は下面から左右の少なくとも一方に延び、前記二仕様のうち一方の仕様と他方の仕様とで、左右反対に延びるように配置が変えられるケーブル(70)と、前記ケーブル(70)の先端部に取り付けられて表面と裏面とを有し、前記一方の仕様では、前記表面が前記マグネット(18Z)に対向配置される一方、前記他方の仕様では、前記裏面が前記マグネット(18Z)に対向配置されて、それぞれ前記マグネット(18Z)の磁力を検出する磁気センサ(19Z)と、を有する両軸リール用基板ユニット(40)である。
【0006】
請求項2の発明は、前記ケーブル(70)は、前記基板(60B)に対して左右の一方に折り曲げられるか否かにより前記一方の仕様と前記他方の仕様とに変更される請求項1に記載の両軸リール用基板ユニット(40)である。
【0007】
請求項3の発明は、前記ケーブル(70)は、フラットケーブル(70)であり、 前記フラットケーブル(70)は、前記基板(60B)に固定された固定部(71)と、前記固定部(71)から左右の一方に延長されて前後の一方に屈曲したL形中継部(72)と、前記L形中継部(72)の先端部から左右両方向に延びて先端部に前記磁気センサ(19,19Z)をそれぞれ有する1対の横長直線部(73)とを有し、前記L形中継部(72)のうち前記固定部(71)から左右の一方に延長された部分が前記基板(60B)に対して左右の他方に折り曲げられるか否かにより前記一方の仕様と前記他方の仕様とに変更される請求項2に記載の両軸リール用基板ユニット(40)である。
【0008】
請求項4の発明は、前記磁気センサ(19)は、前記表面と前記裏面の形状が、それらの中心に対して面対称形状をなしている請求項1から3の何れか1の請求項に記載の両軸リール用基板ユニット(40)である。
【0009】
請求項5の発明は、釣糸巻取用の手巻ハンドル(13)が右手用か左手用かによって可動部(11)の位置検出用のマグネット(18Z)の配置が左右反対になる二仕様の両軸リール(10)に兼用される両軸リール用基板ユニット(40V)であって、基板(60B)と、前記基板(60B)の上面又は下面に固定されている第1コネクタ(75)と、上下方向を向く回転中心軸周りに180度旋回させた2配置で前記第1コネクタ(75)に対して結合可能な第2コネクタ(76)と、前記第2コネクタ(76)から左右の少なくとも一方に延び、前記第2コネクタ(76)の前記第1コネクタ(75)に対する回転位置の変更により前記第2コネクタ(76)から左右の何れに延びるかが変えられるケーブル(70V)と、前記ケーブル(70V)の先端部に取り付けられ、前記マグネット(18Z)の磁力を検出する磁気センサ(19Z)と、を有する両軸リール用基板ユニット(40V)である。
【0010】
請求項6の発明は、前記ケーブル(70)は、フラットケーブル(70)である請求項1,2,4,5の何れか1の請求項に記載の両軸リール用基板ユニット(40)である。
【0011】
請求項7の発明は、前記可動部(11)は、釣糸を巻き取るスプール(11)である請求項1から6の何れか1の請求項に記載の両軸リール用基板ユニット(40)である。
【発明の効果】
【0012】
請求項1及び請求項5の発明によれば、両軸リール用基板ユニットを、手巻ハンドルが右手用の仕様と左手用の仕様とで、兼用することができ、右手用と左手用の仕様の両軸リール用基板ユニットを別々の専用部品で製造しなくても良くなる。これにより、両軸リール用基板ユニットの製造コストの削減を図ることが可能となる。
【0013】
請求項2の発明では、ケーブルを基板に対して左右の一方に折り曲げるか否かにより右手用と左手用の仕様変更を行うことができるので、仕様変更が容易となる。
【0014】
請求項3の発明では、基板からフラットケーブルが、左右両方に延びて先端部に磁気センサが設けられる構成であっても、L形中継部のうち固定部から左右の一方に延長された部分を左右に折り曲げることで、仕様変更を容易に行うことができる。
【0015】
請求項4の発明では、磁気センサの表面と裏面の形状が表面と裏面との中心に対して面対称となっているので、磁気センサの表面と裏面との何れをマグネットに対向させることも可能となる。
【0016】
請求項6の発明では、ケーブルがフラットケーブルであるので、右手用と左手用の両方の仕様で、基板にフラットケーブルを重ね合わせるように配置することができ、ケーブルの嵩張りを抑制して基板ユニットをコンパクトにすることができる。
【0017】
手巻ハンドルが右手用か左手用かによって可動部の位置検出用のマグネットの配置が左右反対となる両軸リールにおいて、上記可動部は、釣糸を巻き取るスプールであってもよいし(請求項7の発明)、スプールの駆動を操作する駆動操作部であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本開示の第1実施形態に係る基板ユニットを備えた右手用仕様の電動リールの右方斜視図
【
図9】(A)右手用仕様のときのケーブルの底面図、(B)左手用仕様のときの折り曲げられた第4のケーブルの底面図
【
図10】左手用仕様のときのケーブルの別の例を示す底面図
【
図11】(A)磁気センサの正断面図、(B)第2実施形態に係る基板ユニットにおける右手用仕様のときの磁気センサの正断面図
【
図12】第2実施形態に係る基板ユニットの(A)折り曲げていないフラットケーブルの底面図、(B)折り曲げたフラットケーブルの底面図
【
図13】(A)第3実施形態に係る基板ユニットのフラットケーブルの底面図、(B)コネクタ同士の接続を180度変えたときのフラットケーブルの底面図
【
図14】第3実施形態に係る基板ユニットの(A)右手用仕様のときの第1及び第2コネクタの概念図、(B)左手用仕様のときの第1及び第2コネクタの概念図
【発明を実施するための形態】
【0019】
[第1実施形態]
以下、
図1~11を参照しつつ、本開示の一本実施形態に係る両軸リール用基板ユニット40(以下、単に「基板ユニット40」という。)について説明する。基板ユニット40は、電動リール10(特許請求の範囲に記載の両軸リールに相当する。)に備えられる。
図1に示すように、電動リール10には、横方向で対向する1対の側壁21,21が設けられ、それら側壁21,21の間に、スプール11が差し渡されている。スプール11の両端部は各側壁21に備えられた図示しない軸受に支持され、スプール11は、横方向に延びる回転軸を中心に回転可能となっている。なお、本実施形態では、スプール11が、特許請求の範囲に記載の「可動部」に相当する。
【0020】
電動リール10では、スプール11に、モータと手巻ハンドル13(
図1の例では、右手用の手巻ハンドル)とが、クラッチ機構95とギヤとを介して連結されている。また、スプール11の後側(電動リール10を使用する釣り人側)では、1対の側壁21,21の間に前述のクラッチ機構95をオンオフするためのクラッチレバー14が差し渡されている。そして、クラッチ機構95により、スプール11が、釣糸99を巻き取る巻取方向のみに回転可能な状態と、自在回転可能な状態とに切り替えられる。また、スプール11の巻取方向への回転は、モータ又は手巻ハンドル13にて行うことができる。一方、スプール11の巻取方向とは逆の送出方向への回転は、スプール11が自在回転可能な状態で、釣糸99が餌や錘等に引っ張られることで行われる。また、クラッチ機構95により、モータの一方向の回転出力が、スプール11に対して異なる向きの力に切り替えられて伝達され、スプール11の送出方向の回転をモータにてアシストすることもできるようになっていてもよい。
【0021】
手巻ハンドル13は、1対の側壁21のうち一方の側壁21の外側面に取り付けられる。
図1に示される右手用仕様の電動リール10の例では、手巻ハンドル13は、電動リール10の後方から見て(使用者側から見て)右側の側壁21に取り付けられていて、手巻ハンドル13を使用者が右手で操作し易くなっている。
図1に示されるように、上述のクラッチ機構95や、モータの動力をスプール11に伝達するためのギヤは、1対の側壁21のうち、手巻ハンドル13が取り付けられた側壁21(
図1の例では右側の側壁21)の内部に設けられている。
【0022】
電動リール10には、スプール11よりも上側に配置され、1対の側壁21の上端部同士を連絡する上側架橋部22が設けられている。上側架橋部22の後端部の横方向の中央には、後端凹部23が形成されている。そして、上側架橋部22のうち後端凹部23を挟んで横方向で対向する部分に、駆動操作部17が差し渡されて回転可能に支持されている。駆動操作部17は、例えば、1回転未満の回転範囲内で回転可能となっていて、駆動操作部17を回転範囲の一端側に配置されると、モータへの電圧出力が停止される(スプール11が回転駆動されない)。そして、駆動操作部17が回転範囲の他端側に回転されるにつれて、モータへの電圧出力が大きくなり(スプール11を速く回転可能となり)、駆動操作部17が回転範囲の他端に配置されると、モータへの電圧出力が最大となる(スプール11を最大速度で回転可能となる)。
【0023】
図1及び
図3に示すように、本実施形態では、駆動操作部17は、ローラ形状をなし、横方向に延びるシャフト17Sの中央部に一体回転可能に備えられている。シャフト17Sは、両端部を1対の軸受17Jに支持されている。
【0024】
図11(A)に示すように、シャフト17Sの一端部(本実施形態では、手巻ハンドル13側の端部)には、マグネット18が一体回転可能に備えられている。本実施形態では、マグネット18は、シャフト17Sと同軸の環状をなし、シャフト17Sの回転軸回りにN極とS極とが交互に配置される。詳細には、マグネット18は、周方向に等分(例えば、2等分や4等分)するようにN極とS極が配置されている。また、スプール11の端部にもマグネット18Z(
図1参照)が固定されている。スプール11のマグネット18Zは、例えば、シャフト17Sのマグネット18と同様の構成となっていて、本実施形態では、スプール11のうち手巻ハンドル13と反対側の端部(
図1及び
図2の右手用仕様では左端部)にスプール11と一体回転可能に備えられている。
【0025】
なお、電動リール10の上側架橋部22の上面には、窓部15が配置され、その窓部15を通してモニタ67(
図5参照)が視認可能となっている。また、上側架橋部22の上面には、窓部15の後側に横並びに配置された複数の設定ボタン16が備えられている。
【0026】
電動リール10の内部には、
図2及び
図3に示す基板ユニット40が備えられている。具体的には、基板ユニット40は、防水ケース41を有し、防水ケース41の内部に回路基板を収容して備える。防水ケース41は、上下方向に扁平な形状をなして、シャフト17Sの周面に前側から対向し、例えば、透明な樹脂からなる。また、本実施形態では、
図5に示すように、前述の回路基板としては、上下に対向する1対の回路基板60A,60Bが設けられ、上側に配置される第1の回路基板60Aの上面には、前述のモニタ67が配置されている。
【0027】
前述の複数の設定ボタン16は、防水ケース41の複数の上面孔38に防水された状態で支持され、第1の回路基板60Aの上面に実装されている図示しない複数の押圧スイッチに突き当てられている。
【0028】
なお、基板ユニット40は、上側架橋部22に組み付けられると、
図1に示すように、防水ケース41のうち窓部15と複数の設定ボタン16とを除いた部分が上側架橋部22の上面カバー49にて覆われる。
【0029】
図2に示すように、本実施形態の基板ユニット40では、防水ケース41の両側面の前側部分に設けられたケーブル引出口37Aからは、それぞれ第1と第2のケーブル42A,42Bが側方に引き出されている。また、防水ケース41の両側面の後側部分に設けられたケーブル引出切欠き部37Cからは、それぞれ第3と第4のケーブル42C,42Dが側方に引き出されている。第1~第4のケーブル42A~42Dは、1対の回路基板60A,60Bのうち下側に配置される第2の回路基板60Bに接続される。なお、防水ケース41のケーブル引出口37Aとケーブル引出切欠き部37Cは、防水処理されている。
【0030】
詳細には、第1のケーブル42Aの末端は、直流の外部電源に接続するための電源コネクタの端子に接続される。なお、電源コネクタは、電動リール10の下面に固定されている。第2のケーブル42Bの末端は、前述のモータに接続される。第3のケーブル42Cの末端には、後述の磁気センサ19が接続されている。第4のケーブル42Dの末端には、後述の磁気センサ19Zが接続されている。第3のケーブル42Cと第4のケーブル42Dは、フラットケーブルとなっていて、回路基板60A,60Bと厚み方向で重なっている。第3のケーブル42Cと第4のケーブル42は、下側に配置される第2の回路基板60Bの下面に固定され、互いに反対側に(左右方向に)延びている。なお、第3のケーブル42Cと第4のケーブル42Dは、フラットケーブルでなくてもよい。
【0031】
なお、防水ケース41及び防水ケース41に収容される部品の詳細は、例えば以下のようになっている。
図5に示すように、防水ケース41は、下方が開放した容器状の上側ケース構成体41Aと、上側ケース構成体41Aの下方開口を閉塞する蓋状の下側ケース構成体41Bとからなる。下側ケース構成体41Bは、平板の外縁部から包囲壁61を起立させた構成となっていて、下側ケース構成体41Bのうち、上側ケース構成体41Aのケーブル引出口37Aとケーブル引出切欠き部37Cに対応する部分には、包囲壁61を内側に凹ませてシール剤受容部62が形成されている。
【0032】
モニタ67は、モニタ受容プレート68で下側から覆われた状態で第1の回路基板60Aに実装されている。第1の回路基板60Aのうちモニタ67よりも前側には、上側ケース構成体41Aの上面孔38に対応する位置に、前述の複数の押圧スイッチが実装されている。また、枠状のパッキン65が、モニタ67の外縁部と上側ケース構成体41Aの窓部15を囲む部分との間に挟まれる。第1の回路基板60Aと上側ケース構成体41Aとは、例えば、ビスB1により固定される。
【0033】
第2の回路基板60Bの下面の両側部には、前述の第1~第4のケーブル42A~42Dが接続される。そして、第1と第2のケーブル42A,42Bが、上側ケース構成体41Aの側面の各ケーブル引出口37Aに挿通される。また、第3ケーブル42Cと第4のケーブル42Dが、上側ケース構成体41Aの側面の各ケーブル引出切欠き部37Cから引き出される。そして、下側ケース構成体41Bのシール剤受容部62にシール剤が充填されると共に、第2の回路基板60Bが上側ケース構成体41Aと下側ケース構成体41Bの間に配置されて、上側ケース構成体41Aと下側ケース構成体41BがビスB2により固定される。このとき、上側ケース構成体41Aと下側ケース構成体41Bとの間が、図示しないシール部品によりシールされると共に、ケーブル引出口37A及びケーブル引出切欠き部37Cと第1~第4のケーブル42A~42Dとの間が、前述のシール剤によりシールされる。これにより、回路基板60A,60Bやモニタ67等の部品が、防水ケース41内に水密状態に収容される。
【0034】
図3及び
図11(A)に示すように、駆動操作部17の回転位値を検出するために基板ユニット40には、マグネット18の磁気を検出する磁気センサ19が備えられている。磁気センサ19は、マグネット18の近傍位置に配置される。詳細には、磁気センサ19は、マグネット18に対して、例えば、シャフト17S(駆動操作部17)の回転軸方向の一方側から(手巻ハンドル13と反対側又は同じ側から)対向する。なお、磁気センサ19は、駆動操作部17の回転方向を判別するために、磁力検出部19S(センサ素子。
図11参照)をマグネット18の回転方向に沿った少なくとも2箇所に備える。そして、磁気センサ19は、駆動操作部17の回転位置に応じた検出信号を出力する。回路基板60A又は60Bに備えられた図示しない演算制御回路は、磁気センサ19からの検出信号に基づいて、駆動操作部17の回転位置を算出し、その算出結果に応じてモータへの電圧出力を制御し、スプール11の回転駆動を制御する。
【0035】
また、基板ユニット40には、スプール11の回転を検出するための磁気センサ19Zも備えられている。磁気センサ19Zは、前述の第3のケーブル42Dの末端に接続され、スプール11に固定されたマグネット18Zと対向配置される。詳細には、磁気センサ19Zは、左側の側壁21内に設けられ、スプール11の左端部に一体回転可能に固定されたマグネット18Zに、表面を向けて左方から対向する。
【0036】
本実施形態では、磁気センサ19と磁気センサ19Zは、ホール素子で構成されるが、これに限定されるものではなく、GMR素子(巨大磁気抵抗効果素子)、AMR素子(異方性磁気抵抗効果素子)、TMR素子(トンネル磁気抵抗効果素子)等で構成されてもよい。
【0037】
ここで、電動リール10を使用する釣り人によっては手巻ハンドル13が右側に配置された方が操作し易いという人と、左側に配置された方が操作し易いという人がいるため、電動リール10には、手巻ハンドル13の左右の位置が逆になる右手用と左手用の2つの仕様がある。具体的には、手巻ハンドル13は、
図1に示される右手用仕様では、上述のように、後方から見て右側の側壁21に取り付けられるのに対し、
図6に示される左手用仕様では、後方から見て左側の側壁21に取り付けられる。従って、左手用仕様では、上述のクラッチ機構95やギヤが、左側の側壁21の内部に設けられることとなる。このため、右手用仕様において(
図4参照)、左側の側壁21に設けられているスプール11用の磁気センサ19Z及びマグネット18Zを、左手用仕様においても同じ位置、即ち左側の側壁21に設けたままとすると、それらとクラッチ機構95及び上記ギヤとが、干渉するという問題が生じる。これに対し、本実施形態では、
図6及び
図7に示されるように、スプール11用の磁気センサ19Z及びマグネット18Zを、左手用仕様においては右側の側壁21内に配置することができる。即ち、本実施形態の基板ユニット40は、右手用と左手用の2つの仕様において、スプール11用の磁気センサ19Z及びマグネット18Zを、手巻ハンドル13が取り付けられる側壁21とは反対側の側壁21に配置するように、左右反対配置とすることが可能となって、2つの仕様で兼用される。なお、これら2つの仕様において、例えば、電動リール10のうちスプール11や駆動操作部17、磁気センサ19、クラッチレバー14等も兼用される。また、本実施形態では、右手用と左手用の2つの仕様において、駆動操作部17用の磁気センサ19の位置は同じになっている。
【0038】
詳細には、スプール11用のマグネット18Zは、左手用仕様では、スプール11の右端部に固定され、スプール11用の磁気センサ19Zは、マグネット18Zに右方から裏面を向けて対向する。このように、本実施形態では、磁気センサ19Zは、表面と裏面との何れをマグネット18Zに対向させても、マグネット18Zの磁力を検出することが可能となっている。なお、詳細には、右手用と左手用の2つの仕様で、スプール11用のマグネット18Z及び磁気センサ19Zの位置は、スプール11の左右方向の中央に対して左右対称となっている。また、磁気センサ19Zの内部に配置された磁力検出部(センサ素子)は、磁気センサ19Zの表裏の両面に対して同じ距離となる位置に配置されている。従って、本実施形態では、磁気センサ19Zの前後上下左右の向きを変更せずに、マグネット18Zに対して、右手用仕様では表面を対向させ、左手用仕様では裏面を対向させることで、磁気センサ19Zの磁力検出部とマグネット18Zとの距離を同じにすることができ、磁力の測定精度を同じにすることができる。本実施形態の基盤ユニット40によれば、右手用仕様と左手用仕様とで別々の専用の磁気センサ19を用意しなくても良くなる。なお、本実施形態では、このように磁気センサ19Zを固定する図示しないセンサ固定部が設けられている。
【0039】
図8に示されるように、左手用仕様では、スプール11用の磁気センサ19Zに接続される第4のケーブル42Dは、駆動操作部17用の磁気センサ19に接続される第3のケーブル42Cと同様に、防水ケース41の右側面のケーブル引出切欠き部37Cから右側に引き出される。これにより、左手用仕様において右側の側壁21に設けられるスプール11用の磁気センサ19Zに対して第4のケーブル42Dが連絡し易くなっている。
【0040】
図9(A)に示されるように、本実施形態の基板ユニット40では、回路基板60Bの下面から、第3ケーブル42Cと第4ケーブ42Dが左右方向に延びている。具体的には、回路基板60Bに固定された固定部71と、固定部71から左右の一方に延長された第3のケーブル42Cと、固定部71から左右の他方に延長された第4のケーブル42Dと、からなるフラットケーブル70が設けられている。そして、右手用仕様では、
図9(A)のように、第3と第4のケーブル42C,42Dとは、互いに反対側に延びる一方で、左手用仕様では、
図9(B)のように、第3と第4のケーブル42C,42Dは、同じ側に延びるように配置される。
【0041】
ここで、左手用仕様と右手用仕様との仕様変更は、フラットケーブル70のうち第4のケーブル42Dを左右方向で折返すか否かにより行うことができる。具体的には、
図9(A)に示されるように、左手用仕様では第4のケーブル42Dは折り返されない一方で、
図9(B)に示されるように、右手用仕様では、第4のケーブル42Dは第3のケーブル42Cと同じ側に折り返される。このようにフラットケーブル70が折り返されることで、磁気センサ19Zの表裏もひっくり返るが、本実施形態の基板ユニット40の磁気センサ19Zは、表裏の両面でマグネット18Zの磁力を検出できるので、仕様変更にあたっての支障はない。
【0042】
本実施形態の基板ユニット40の構成についての説明は以上である。本実施形態の基板ユニット40では、手巻ハンドル13が右手用の仕様と左手用の仕様とで、兼用することができ、右手用と左手用の仕様の基板ユニットを別々の専用部品で製造しなくても良くなる。これにより、基板ユニット40の製造コストの削減を図ることが可能となる。なお、詳細には、従来では、例えば
図10に示されるように、左手用仕様の基板ユニットとして、右手用仕様(
図9(A))とは異なる専用のケーブル70Xを有する基板ユニット40Xが必要となっていたが、本実施形態の基板ユニット40によれば、左手用と右手用の仕様でこのような別の基板ユニットを用意しなくて良くなるので、製造コストの削減が容易となる。また、本実施形態の基板ユニット40では、フラットケーブル70Bを回路基板60Bに対して左右の一方に折り曲げるか否かにより右手用と左手用の仕様変更を行うことができるので、仕様変更が容易となる。
【0043】
[第2実施形態]
本実施形態では、右手用と左手用の2つの仕様で、駆動操作部17用のマグネット18の左右の位置が反対になる(本実施形態の例では、駆動操作部17の左右方向の中央に対して左右対称な位置に変更になる)。本実施形態のように、電動リール10では、スペース等の構造上の理由で、2つの仕様において駆動操作部17用のマグネット18の左右位置が反対になることもある。
図11(A)には、右手用の手巻ハンドル13の仕様の例が示されている。この例では、マグネット18は、シャフト17S(本実施形態では、特許請求の範囲に記載の「可動部」に相当する。)の右端面に固定され、磁気センサ19は、マグネット18に右方から対向する。なお、左手用の手巻ハンドル13の仕様の場合には、
図11(B)に示されるように、右手用仕様とは左右の配置が逆になる。左手用仕様では、磁気センサ19は、
図3及び
図8に2点鎖線で示される位置に配置される。なお、マグネット18及び磁気センサ19は、右手用仕様においてシャフト17Sの左側に、左手用仕様においてシャフト17Sの右側に配置されてもよい。
【0044】
本実施形態では、磁気センサ19は、表面19Aと裏面19Bとの何れをマグネット18に対向させても、マグネット18の磁力を検出することが可能となっている。また、
図11(A)及び
図11(B)に示されるように、磁気センサ19の表面19Aと裏面19Bとは、それら面の中心となる仮想平面Sに対して面対称形状をなしている。また、磁気センサ19の内部に配置された磁力検出部(センサ素子)19Sは、磁気センサ19の表裏の両面19A,19Bに対して同じ距離となる位置に配置されている。従って、本実施形態では、磁気センサ19の前後上下左右の向きを変更せずに、マグネット18に対して、一方の仕様では表面19Aを対向させ、他方の仕様では裏面19Bを対向させることで、磁気センサ19の磁力検出部19Sとマグネット18との距離を同じにすることができ、磁力の測定精度を同じにすることができる。なお、本実施形態では、このように磁気センサ19を固定する図示しない第2のセンサ固定部が設けられている。また、本実施形態では、左右の軸受17Jの形状が同じになっているので、磁気センサ19を軸受17Jに宛がうことで、両仕様においてマグネット18と磁力検出部19Sの距離を同じにし易くなる。なお、本開示では、磁気センサ19において、表面19Aと裏面19Bが面対称形状であるとは、厳密に面対称形状である場合だけでなく、略面対称形状であることも含まれる。また、磁気センサ19の磁力検出部19Sが、磁気センサ19の表裏の両面19A,19Bに対して同じ距離となる位置に配置されているとは、厳密に同じ距離となる位置に配置される場合だけでなく、ほぼ同じ距離となる位置に配置される場合も含まれる。磁気センサ19についても同様である。
【0045】
ここで、本実施形態の基板ユニット40では、回路基板60Bの下面から、第3ケーブル42Cと第4ケーブ42Dが左右に延びている。具体的には、回路基板60Bに固定された固定部71と、固定部71から左右の一方に延長されて前後の一方(例えば後方)に屈曲したL形中継部72と、L形中継部72の先端部から左右両方に延びた横長直線部73(第3のケーブル42C及び第4のケーブル42D)とからなるフラットケーブル70が設けられている。そして、左手用の仕様と右手用の仕様との仕様変更は、フラットケーブル70を左右に折返すか否かにより行うことができる。具体的には、
図12(A)及び
図12(B)に示されるように、フラットケーブル70のL形中継部72のうち固定部71から左右の一方に延長された部分が左右の他方に折り曲げられるか否かにより2つの仕様の仕様変更を行うことができる。これにより、互いに反対側に延びた第3と第4のケーブル42C,42Dのそれぞれの左右位置を一度に逆転させることができる。このようにフラットケーブル70が折り返されることで、磁気センサ19の表裏もひっくり返るが、本実施形態の基板ユニット40の磁気センサ19は、表裏の両面でマグネット18の磁力を検出できるので、仕様変更にあたっての支障はない。なお、本実施形態では、スプール11用のマグネット18Zと磁気センサ19Zの左右位置も上記第1実施形態と同様に逆転するが、逆転しなくてもよい。
【0046】
本実施形態の基板ユニット40の構成についての説明は以上である。本実施形態の基板ユニット40では、手巻ハンドル13が右手用の仕様と左手用の仕様とで、兼用することができ、右手用と左手用の基板ユニットを別々に製造しなくて良くなる。これにより、基板ユニット40の製造コストの削減を図ることが可能となる。
【0047】
また、本実施形態の基板ユニット40では、フラットケーブル70を回路基板60Bに対して左右の一方に折り曲げるか否かにより右手用と左手用の仕様変更を行うことができるので、仕様変更が容易となる。しかも、本実施形態では、回路基板60Bからフラットケーブル70が、左右両方に延びて先端部に磁気センサ19,19Zが設けられる構成であっても、L形中継部72のうち固定部71から左右の一方に延長された部分を左右に折り曲げることで、仕様変更を容易に行うことができる。また、本実施形態では、フラットケーブル70を左右方向で折り曲げるので、折り曲げた場合と折り曲げない場合とで、ケーブル引出口37A及びケーブル引出切欠き部37Cを、兼用することが可能となる。また、第3と第4のケーブル42C,42Dがフラットケーブル70であるので、右手用と左手用の両方の仕様で、回路基板60Bにフラットケーブル70を重ね合わせるように配置することができ、第3と第4のケーブル42C,42Dの嵩張りを抑制して基板ユニット40をコンパクトにすることができる。
【0048】
[第3実施形態]
本実施形態の基板ユニット40Vには、
図13及び
図14に示されるように、回路基板60Bの下面に実装される第1コネクタ75と、その第1コネクタ75に下方から結合される第2コネクタ76と、が設けられる。そして、第2コネクタ76から左右の少なくとも一方(本実施形態では両方)にフラットケーブル70V(第3と第4のケーブル42C,42D)がそれぞれ延び、それら各フラットケーブルの先端部には、磁気センサ19,19Zが取り付けられる。ここで、第2コネクタ76は、第1コネクタ75に対して、上下方向を向く回転中心軸周りに180度旋回させた2配置で結合可能となっている(
図13(A)及び
図13(B)参照)。本実施形態の構成によっても、手巻ハンドル13が左手用と右手用とで基板ユニット40を兼用することができる。また、本実施形態によっても、互いに反対側に延びた第3と第4のケーブル42C,42Dのそれぞれの左右位置を一度に逆転させることができる。また、第3と第4のケーブル42C,42Dがフラットケーブルであるので、右手用と左手用の両方の仕様で、回路基板60Bにフラットケーブル70Vを重ね合わせるように配置することができ、第3と第4のケーブル42C,42Dの嵩張りを抑制して基板ユニット40Vをコンパクトにすることができる。
【0049】
なお、
図14には、第1及び第2コネクタ75,76と、スプール11(左手用仕様と右手用仕様とでマグネット18Zの位置が左右反転するもの)の回転検出用のセンサ19Zの例が示されている。本例では、第1コネクタ75の差込口に、第2コネクタ76の差込片が差し込まれて接続される。例えば、第1コネクタ75の差込口の内面のうち左側面と右側面とには、それぞれ右手仕様用の端子列85Rと、左手仕様用の端子列85Lが設けられている。具体的には、端子列85Rと端子列85Lは、前後反転させた配置となっている。また、第2コネクタ76の差込片の表裏(左右)の一方の面には、第1コネクタ75の端子列85R又は85Lと接続される端子列86が備えられている。ここで、第1コネクタ75の端子列85R,85Lと、第2コネクタ76の端子列86とにおいて、センサ19Zの1対の磁力検出部19SA、19SBと回路基板60Bの接続用の端子(
図14における検出部1用、検出部2用)は、前後方向で対称な位置に配置されている(例えば、端子列の5つの端子のうち前後から2番目に配置されている)。従って、第1コネクタ75に対して第2コネクタ76が上述のように180度旋回することで、フラットケーブル70Vの配置が左右逆になって、端子列86の並びが前後で逆になった場合でも、第1コネクタ75と第2コネクタ76とを接続するだけで、スプール11の回転方向の検出を上記180度旋回前と同様に行うことができる。なお、例えば、第2コネクタ76の端子列86は、
図14(A)に示す右手用仕様のときには、第1コネクタ75の端子列85Rと接続され、
図14(B)に示す左手用仕様のときには、上記180度旋回により第2コネクタ76のうち端子列86が配置された面が左右逆向きになるため、第1コネクタ75の端子列85Lと接続される。
【0050】
[他の実施形態]
(1)上記実施形態では、磁気センサ19により位置又は動きが検出される可動部として、回転する部品(シャフト17S)が設けられていたが、スライドする部品が設けられてよいし、シーソー状に傾動する部品(例えば、駆動操作部)が設けられてもよい。例えば、前者の場合、磁気センサをマグネット付きのスライド部品の移動方向に沿って複数備えることで、スライド部品の位置や動きを検出することができる。
【0051】
(2)上記実施形態では、本開示の「両軸リール」が、電動リール10であったが、スプール11を手動で回転させる手動式のベイトリールであってもよい。
【0052】
(3)上記実施形態において、フラットケーブル70は、固定部71から左右方向の一方側にのみ延びていてもよい。また、フラットケーブル70は、左右方向の少なくとも一方側に複数延びていてもよい。
【0053】
(4)フラットケーブル70を、回路基板60Bに半田付けで固定してもよい。
【0054】
(5)上記実施形態では、フラットケーブル70が、第2の回路基板60Bの下面に固定されていたが、第2の回路基板60Bの上面に固定されていてもよい。
【0055】
(6)上記第1実施形態において、駆動操作部17用のマグネット18と磁気センサ19が右手用仕様と左手用仕様とで左右逆の配置となってもよい。この場合、第3のケーブル42Cが左右方向で折り曲げられるか否かにより、2つの仕様の仕様変更が行われてもよい。なお、この場合、フラットケーブル70のうち回路基板60Bに固定される固定部71において、第3と第4のケーブル42C,42Dに連絡する部分が、前後方向でずれた配置となっていれば、第3と第4のケーブル42C,42Dを両方、左右方向で折り曲げることが容易となる。
【0056】
(7)上記実施形態では、磁気センサ19の表面19Aと裏面19Bの形状が、それらの中心に対して面対称形状となっていたが、面対称形状でなくてもよい。また、磁気センサ19の磁力検出部19Sが、磁気センサ19の表面19Aと裏面19Bに対して異なる距離となる位置に配置されていてもよい。
【符号の説明】
【0057】
10 電動リールユニット
13 手巻ハンドル
18 マグネット
18Z マグネット
19 磁気センサ
19Z 磁気センサ
40 基板ユニット
60A 第1の回路基板
60B 第2の回路基板
70 フラットケーブル