(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-12
(45)【発行日】2022-08-22
(54)【発明の名称】オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームからのデータを処理するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220815BHJP
G06Q 30/06 20120101ALI20220815BHJP
【FI】
G06Q30/02
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2020569785
(86)(22)【出願日】2018-12-05
(86)【国際出願番号】 CN2018119407
(87)【国際公開番号】W WO2020107509
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2020-12-14
(31)【優先権主張番号】201811429012.0
(32)【優先日】2018-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516317573
【氏名又は名称】ベイジン ディディ インフィニティ テクノロジー アンド ディベロップメント カンパニー リミティッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ホン・ス
(72)【発明者】
【氏名】ビン・ハン
(72)【発明者】
【氏名】ジャンシュン・リウ
(72)【発明者】
【氏名】ヨンフイ・コン
【審査官】原 忠
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-171500(JP,A)
【文献】特開2014-081750(JP,A)
【文献】特開2016-021044(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0114876(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームからのデータを処理するためのシステムであって、
一組の命令を含む少なくとも1つの記憶媒体と、
前記少なくとも1つの記憶媒体とやり取りを行う少なくとも1つのプロセッサであって、前記一組の命令を実行するとき、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記システムに、
前記オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供されるオンデマンドサービスに対する第1の時間期間からの注文の複数の第1のグループを取得し、前記注文の複数の第1のグループの各グループは、サービス要求者および複数のサービス提供者に関連付けられ、
前記注文の複数の第1のグループの前記各グループに対して、
前記複数のサービス提供者の第1の行動特徴を決定し、
前記サービス要求者の第2の行動特徴を決定し、前記第2の行動特徴は、前記第1の時間期間よりも前の第2の時間期間に対する前記第1の時間期間内の前記サービス要求者の前記オンデマンドサービスに関連する行動の変化によって定義され、
第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定し、各ペアは前記注文の複数の第1のグループの前記各グループに対応し、
前記複数の訓練サンプルを使用してサービス評価のための特徴の重みを決定する
ことを行わせるよう、指示される、少なくとも1つのプロセッサと
を備える、システム。
【請求項2】
サービス評価のための特徴の重みを決定するために、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記システムに前記訓練サンプルを用いてニューラルネットワークモデルを訓練させるよう、指示される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記サービス要求者の前記第2の行動特徴は、前記第2の時間期間内の注文数量に対する前記第1の時間期間内の前記サービス要求者に関連付けられた注文数量の変化、または前記第2の時間期間内の注文料金に対する前記第1の時間期間内の前記サービス要求者に関連付けられた注文料金の変化のうちの少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
第1の行動特徴および第2の行動特徴の前記複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定するために、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記システムに、
前記注文の複数の第1のグループの前記各グループに対応する第1の行動特徴および第2の行動特徴の各ペアを複数のカテゴリに分類し、
前記複数のカテゴリに基づいて前記複数の訓練サンプルを決定する
ことを行わせるよう、さらに指示される、請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記複数のカテゴリに基づいて前記複数の訓練サンプルを決定するために、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記システムに、
前記複数のカテゴリの各々について、
前記複数のカテゴリの前記各々における前記第1の行動特徴に基づいて平均の第1の行動特徴を決定し、
前記複数のカテゴリの前記各々における前記第2の行動特徴に基づいて平均の第2の行動特徴を決定し、
前記複数のカテゴリの前記各々に関連付けられた前記平均の第1の行動特徴および前記平均の第2の行動特徴に基づいて前記複数の訓練サンプルを決定する
ことを行わせるよう、指示される、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記複数のカテゴリの前記各々に関連付けられた前記平均の第1の行動特徴および前記平均の第2の行動特徴に基づいて前記複数の訓練サンプルを決定するために、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記システムに、
前記複数のカテゴリの前記各々に関連付けられた前記平均の第2の行動特徴に基づいて前記複数のカテゴリの部分を決定し、前記複数のカテゴリの前記部分の各々に関連付けられた前記平均の第2の行動特徴は条件を満たし、
前記複数のカテゴリの前記部分に関連付けられた前記平均の第1の行動特徴および前記平均の第2の行動特徴を前記複数の訓練サンプルとして指定する
ことを行わせるよう、さらに指示される、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記複数のカテゴリの部分を決定するために、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記システムに、
前記複数のカテゴリの前記各々に関連付けられた前記平均の第2の行動特徴をランク付けし、
前記複数のカテゴリの前記各々に関連付けられた前記ランク付けされた平均の第2の行動特徴に基づいて、前記複数のカテゴリの前記部分を決定し、前記複数の前記部分の各々に関連付けられた前記平均の第2の行動特徴は、第1のしきい値よりも大きいかまたは第2のしきい値よりも小さい、
ことを行わせるよう、さらに指示される、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記システムに、
前記第1の時間期間の後の第3の時間期間に、前記オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供される注文の複数の第2のグループを取得し、
前記第3の時間期間内の前記注文の複数の第2のグループに基づいて、前記複数の訓練サンプルを更新し、
前記更新された複数の訓練サンプルを使用して前記特徴の重みを更新する
ことを行わせるよう、さらに指示される、請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記システムに、
モバイルデバイスからユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文を取得し、
前記1つまたは複数の注文に基づいて前記ユーザの第3の行動特徴を識別し、
前記特徴の重みおよび前記第3の行動特徴に基づいて前記ユーザ向けのサービススコアを決定する
ことを行わせるよう、さらに指示される、請求項1から8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記システムに、
前記モバイルデバイスに信号を送信し、前記信号は前記サービススコアを含み、前記モバイルデバイスに前記サービススコアを表示させるよう構成される、
ことを行わせるよう、さらに指示される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
少なくとも1つのプロセッサが実行する、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームからのデータを処理するための方法であって、
前記オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供されるオンデマンドサービスに対する第1の時間期間からの注文の複数の第1のグループを取得するステップであって、前記注文の複数の第1のグループの各グループは、サービス要求者および複数のサービス提供者に関連付けられる、ステップと、
前記注文の複数の第1のグループの前記各グループに対して、
前記複数のサービス提供者の第1の行動特徴を決定するステップと、
前記サービス要求者の第2の行動特徴を決定するステップであって、前記第2の行動特徴は、前記第1の時間期間よりも前の第2の時間期間に対する前記第1の時間期間内の前記サービス要求者の前記オンデマンドサービスに関連する行動の変化によって定義される、ステップと、
第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定するステップであって、各ペアは前記注文の複数の第1のグループの前記各グループに対応する、ステップと、
前記複数の訓練サンプルを使用してサービス評価のための特徴の重みを決定するステップと
を含む、方法。
【請求項12】
サービス評価のための特徴の重みを決定する前記ステップは、前記訓練サンプルを用いてニューラルネットワークモデルを訓練するステップを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記サービス要求者の前記第2の行動特徴は、前記第2の時間期間内の注文数量に対する前記第1の時間期間内の前記サービス要求者に関連付けられた注文数量の変化、または前記第2の時間期間内の注文料金に対する前記第1の時間期間内の前記サービス要求者に関連付けられた注文料金の変化のうちの少なくとも1つを含む、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
第1の行動特徴および第2の行動特徴の前記複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定する前記ステップは、
前記注文の複数の第1のグループの前記各グループに対応する第1の行動特徴および第2の行動特徴の各ペアを複数のカテゴリに分類するステップと、
前記複数のカテゴリの各々について、
前記複数のカテゴリの前記各々における前記第1の行動特徴に基づいて平均の第1の行動特徴を決定するステップと、
前記複数のカテゴリの前記各々における前記第2の行動特徴に基づいて平均の第2の行動特徴を決定するステップと、
前記複数のカテゴリの前記各々に関連付けられた前記平均の第1の行動特徴および前記平均の第2の行動特徴に基づいて前記複数の訓練サンプルを決定するステップと
を含む、請求項11から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
コンピュータプログラムを具現化する非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータプログラムは、コンピューティングデバイスに、
オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供されるオンデマンドサービスに対する第1の時間期間からの注文の複数の第1のグループを取得し、前記注文の複数の第1のグループの各グループは、サービス要求者および複数のサービス提供者に関連付けられ、
前記注文の複数の第1のグループの前記各グループに対して、
前記複数のサービス提供者の第1の行動特徴を決定し、
前記サービス要求者の第2の行動特徴を決定し、前記第2の行動特徴は、前記第1の時間期間よりも前の第2の時間期間に対する前記第1の時間期間内の前記サービス要求者の前記オンデマンドサービスに関連する行動の変化によって定義され、
第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定し、各ペアは前記注文の複数の第1のグループの前記各グループに対応し、
前記複数の訓練サンプルを使用してサービス評価のための特徴の重みを決定する
ことを行わせるように構成される、命令を含む、
非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2018年11月27日に出願された中国特許出願第201811429012.0号に基づく優先権を主張する。
【0002】
本開示は、一般に、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームに関し、詳細には、オンライン・オンデマンド・プラットフォームからのデータを処理するためのシステムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0003】
インターネット技術の発展に伴い、オンラインタクシー配車サービスおよび配達サービスなどのオンライン・オンデマンドサービスまたはオンラインツーオフラインサービスは、人々の日常生活においてますます重要な役割を果たしている。オンライン・オンデマンドサービスにおけるサービス提供者の効率および/または品質は、サービスセッション中のサービス提供者の行動によって影響を受ける可能性がある。場合によっては、サービス提供者の効率および/または品質は、サービススコアによって示されうる。サービス提供者のサービススコアは、行動特徴および行動特徴に対応する特徴の重みに基づいて決定しうる。一般に、特徴の重みは経験値に基づいて決定され、更新をタイムリーに行うことができないので、様々な条件に適応しない場合がある。サービス提供者のサービススコアが不正確であるとき、サービス要求者とのサービス提供者のペアリング、および異なる注文の分配などの多くの要因が影響を受け、意図しない結果が生じる可能性がある。
【発明の概要】
【0004】
したがって、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームにおいて、サービス評価のための特徴の重みを決定し、サービス提供者に対するサービス評価をより効果的かつ正確に実行するためのシステムおよび方法を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームからのデータを処理するためのシステムが提供される。システムは、一組の命令を含む少なくとも1つの記憶媒体、および少なくとも1つの記憶媒体とやり取りを行う少なくとも1つのプロセッサを含みうる。一組の命令を実行するとき、少なくとも1つのプロセッサは、システムにオンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供されるオンデマンドサービスに対する第1の時間期間からの注文の複数の第1のグループを取得させるよう、指示されうる。注文の複数の第1のグループの各グループは、サービス要求者および複数のサービス提供者に関連付けられうる。注文の複数の第1のグループの各グループに対して、少なくとも1つのプロセッサはまた、システムに複数のサービス提供者の第1の行動特徴およびサービス要求者の第2の行動特徴を決定させるよう、指示されうる。第2の行動特徴は、第1の時間期間よりも前の第2の時間期間に対する第1の時間期間内のサービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動の変化によって定義されうる。少なくとも1つのプロセッサはまた、システムに第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定させるよう、指示されてよく、各ペアは注文の複数の第1のグループの各グループに対応する。少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに複数の訓練サンプルを使用してサービス評価のための特徴の重みを決定させるよう、指示されうる。
【0006】
いくつかの実施形態では、サービス評価のための特徴の重みを決定するために、少なくとも1つのプロセッサは、システムに訓練サンプルを用いてニューラルネットワークモデルを訓練させるよう、指示されうる。
【0007】
いくつかの実施形態では、サービス要求者の第2の行動特徴は、第2の時間期間内の注文数量に対する第1の時間期間内のサービス要求者に関連付けられた注文数量の変化、または第2の時間期間内の注文料金に対する第1の時間期間内のサービス要求者に関連付けられた注文料金の変化のうちの少なくとも1つを含みうる。
【0008】
いくつかの実施形態では、第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定するために、少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに、注文の複数の第1のグループの各グループに対応する第1の行動特徴および第2の行動特徴の各ペアを複数のカテゴリに分類し、複数のカテゴリに基づいて複数の訓練サンプルを決定することを行わせるよう、指示されうる。
【0009】
いくつかの実施形態では、複数のカテゴリに基づいて複数の訓練サンプルを決定するために、少なくとも1つのプロセッサは、システムに、複数のカテゴリの各々について、複数のカテゴリの各々における第1の行動特徴に基づく平均の第1の行動特徴、および複数のカテゴリの各々における第2の行動特徴に基づく平均の第2の行動特徴を決定させるよう、指示されうる。少なくとも1つのプロセッサはまた、システムに複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴に基づいて複数の訓練サンプルを決定させるよう、指示されうる。
【0010】
いくつかの実施形態では、複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴に基づいて複数の訓練サンプルを決定するために、少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第2の行動特徴に基づいて複数のカテゴリの部分を決定させるよう、指示されうる。平均の第2の行動特徴は、複数のカテゴリの部分の各々が条件を満たすことに関連付けられうる。少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに複数のカテゴリの部分に関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴を複数の訓練サンプルとして指定させるよう、指示されうる。
【0011】
いくつかの実施形態では、複数のカテゴリの部分を決定するために、少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第2の行動特徴をランク付けさせるよう、指示されうる。少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに複数のカテゴリの各々に関連付けられたランク付けされた平均の第2の行動特徴に基づいて複数のカテゴリの部分を決定させるよう、指示されうる。平均の第2の行動特徴は、複数の部分の各々が第1のしきい値よりも大きいか、または第2のしきい値よりも小さいことに関連付けられうる。
【0012】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに第1の時間期間の後の第3の時間期間にオンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供される注文の複数の第2のグループを取得させるよう、指示されうる。少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに第3の時間期間内の注文の複数の第2のグループに基づいて複数の訓練サンプルを更新させるよう、指示されうる。少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに更新された複数の訓練サンプルを使用して特徴の重みを更新させるよう、指示されうる。
【0013】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムにモバイルデバイスからユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文を取得させるよう、指示されうる。少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに1つまたは複数の注文に基づいてユーザの第3の行動特徴を識別させるよう、指示されうる。少なくとも1つのプロセッサはさらに、システムに特徴の重みおよび第3の行動特徴に基づいてユーザ向けのサービススコアを決定させるよう、指示されうる。
【0014】
本開示の別の態様によれば、サービス評価のためのシステムが提供される。システムは、ユーザに関連付けられたモバイルデバイスと通信するように構成された通信ポート、および通信ポートに結合された処理回路を含みうる。モバイルデバイスは、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームと通信しうる。動作中、処理回路は、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供されるオンデマンドサービスに対する1つまたは複数の注文をユーザから取得しうる。処理回路はまた、訓練されたニューラルネットワークモデルを用いて1つまたは複数の注文に関連付けられたデータを処理することにより、ユーザ向けのサービススコアを決定しうる。ニューラルネットワークは、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供されるオンデマンドサービスに対する第1の時間期間からの注文の複数の第1のグループを取得することによって提供されうる。注文の複数の第1のグループの各グループは、サービス要求者および複数のサービス提供者に関連付けられうる。ニューラルネットワークはまた、注文の複数の第1のグループの各グループに対する複数のサービス提供者の第1の行動特徴およびサービス要求者の第2の行動特徴を決定することによって提供されうる。第2の行動特徴は、第1の時間期間よりも前の第2の時間期間に対する第1の時間期間内のサービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動の変化によって定義されうる。ニューラルネットワークはまた、第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定することによって提供されてよく、各ペアは注文の複数の第1のグループの各グループに対応する。ニューラルネットワークはさらに、複数の訓練サンプルを使用してサービス評価のための特徴の重みを決定することによって提供されうる。
【0015】
本開示の別の態様によれば、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームからのデータを処理するための方法が提供される。方法は、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供されるオンデマンドサービスに対する第1の時間期間からの注文の複数の第1のグループを取得するステップを含みうる。注文の複数の第1のグループの各グループは、サービス要求者および複数のサービス提供者に関連付けられうる。方法はまた、注文の複数の第1のグループの各グループに対する複数のサービス提供者の第1の行動特徴およびサービス要求者の第2の行動特徴を決定するステップを含みうる。第2の行動特徴は、第1の時間期間よりも前の第2の時間期間に対する第1の時間期間内のサービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動の変化によって定義されうる。方法はまた、第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定するステップを含んでよく、各ペアは注文の複数の第1のグループの各グループに対応する。方法はさらに、複数の訓練サンプルを使用してサービス評価のための特徴の重みを決定するステップを含みうる。
【0016】
本開示の別の態様によれば、コンピュータプログラム製品を具現化する非一時的コンピュータ可読記憶媒体。命令を含むコンピュータプログラム製品は、コンピューティングデバイスに、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供されるオンデマンドサービスに対する第1の時間期間からの注文の複数の第1のグループを取得させるよう構成されうる。注文の複数の第1のグループの各グループは、サービス要求者および複数のサービス提供者、ならびに注文の複数の第1のグループの各グループについてのサービス要求者の第2の行動特徴に関連付けられうる。第2の行動特徴は、第1の時間期間よりも前の第2の時間期間に対する第1の時間期間内のサービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動の変化によって定義されうる。命令を含むコンピュータプログラム製品は、コンピューティングデバイスに、第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定させるよう構成されてよく、各ペアは注文の複数の第1のグループの各グループに対応する。命令を含むコンピュータプログラム製品はさらに、コンピューティングデバイスに、複数の訓練サンプルを使用してサービス評価のための特徴の重みを決定させるよう構成されうる。
【0017】
さらなる特徴は、以下の説明に部分的に記載され、部分的には、以下および添付図面を検討することにより当業者に明らかになるか、または例の作成もしくは動作によって知らされうる。本開示の特徴は、以下に説明される詳細な例に示される方法、手段、および組合せの様々な態様の実践または使用によって実現および達成されうる。
【0018】
本開示は、例示的な実施形態に関してさらに記載される。これらの例示的な実施形態は、図面を参照して詳細に記載される。これらの実施形態は非限定的で例示的な実施形態であり、それらの中で、同様の参照番号は図面のいくつかの図全体にわたって同様の構造を表す。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態による、例示的なオンライン・オンデマンドサービスシステムを示す概略図である。
【
図2】本開示のいくつかの実施形態による、コンピューティングデバイスの例示的なハードウェアおよびソフトウェアの構成要素を示す概略図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態による、端末が実装され得るモバイルデバイスの例示的なハードウェアおよび/またはソフトウェアの構成要素を示す概略図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による、例示的な処理エンジンを示すブロック図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態による、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームからのデータを処理するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態による、複数の訓練例を決定するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下の発明を実施するための形態では、関連する開示の完全な理解を提供するために、例として多くの具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本開示がそのような詳細なしで実践されうることが当業者には明らかであるはずである。他の例では、本開示の不必要に曖昧な態様を回避するために、周知の方法、手順、システム、構成要素、および/または回路が、詳細なしに比較的高レベルで記載されている。開示された実施形態に対する様々な修正は当業者には容易に明らかであり、本明細書に定義された一般原理は、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく他の実施形態および用途に適用されうる。したがって、本開示は、示された実施形態に限定されず、特許請求の範囲と一致する最も広い範囲を与えられるべきである。
【0021】
本明細書で使用される用語は、特定の例示的な実施形態を記載することのみを目的としており、限定するものではない。本明細書で使用されるように、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数形も含むものでありうる。本明細書で使用されるとき、「備える(comprise)」、「備える(comprises)」、および/または「備える(comprising)」、「含む(include)」、「含む(includes)」、および/または「含む(including)」という用語は、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことがさらに理解されよう。
【0022】
本明細書で使用される「システム」、「エンジン」、「ユニット」、「モジュール」、および/または「ブロック」という用語は、異なるレベルの異なる構成要素、要素、部品、セクション、またはアセンブリを昇順で区別するための1つの方法であることが理解されよう。しかしながら、別の表現が同じ目的を達成する場合、用語はそれらによって置き換えられうる。
【0023】
一般に、本明細書で使用される「モジュール」、「ユニット」、または「ブロック」という単語は、ハードウェアもしくはファームウェア内で具現化されたロジック、またはソフトウェア命令の集合を指す。本明細書に記載されたモジュール、ユニット、またはブロックは、ソフトウェアおよび/またはハードウェアとして実装されてよく、任意のタイプの非一時的コンピュータ可読媒体または他のストレージデバイスに記憶されうる。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュール/ユニット/ブロックは、コンパイルされ、実行可能プログラムにリンクされうる。ソフトウェアモジュールは、他のモジュール/ユニット/ブロックから、もしくはそれら自体から呼び出すことができ、かつ/または検出されたイベントもしくは割込みに応答して呼び出されうることが諒解されよう。コンピューティングデバイス上で実行用に構成されたソフトウェアモジュール/ユニット/ブロックは、コンパクトディスク、デジタルビデオディスク、フラッシュドライブ、磁気ディスク、もしくは任意の他の有形媒体などのコンピュータ可読媒体上に、またはデジタルダウンロードとして提供されうる(元々は、実行前にインストール、解凍、または解読を必要とする圧縮されるかまたはインストール可能なフォーマットで記憶しうる)。そのようなソフトウェアコードは、コンピューティングデバイスによる実行のために、実行中のコンピューティングデバイスのストレージデバイスに部分的または完全に記憶されうる。ソフトウェア命令は、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)などのファームウェアに組み込まれうる。ハードウェアモジュール/ユニット/ブロックは、ゲートおよびフリップフロップなどの接続された論理構成要素に含まれてよく、かつ/またはプログラマブルゲートアレイもしくはプロセッサなどのプログラマブルユニットに含まれ得ることがさらに諒解されよう。本明細書に記載されたモジュール/ユニット/ブロックまたはコンピューティングデバイス機能は、ソフトウェアモジュール/ユニット/ブロックとして実装されうるが、ハードウェアまたはファームウェア内に表されうる。一般に、本明細書に記載されたモジュール/ユニット/ブロックは、それらの物理的な構成もしくはストレージに関係なく、他のモジュール/ユニット/ブロックと組み合わされるか、またはサブモジュール/サブユニット/サブブロックに分割されうる論理モジュール/ユニット/ブロックを指す。説明は、システム、エンジン、またはその一部分に適用可能でありうる。
【0024】
ユニット、エンジン、モジュール、またはブロックが、別のユニット、エンジン、モジュール、またはブロックに「接している」、「接続されている」、または「結合されている」と呼ばれる場合、それは、文脈が明確に別途示さない限り、他のユニット、エンジン、モジュール、もしくはブロックに直接接している、接続されている、もしくは結合されているか、または他のユニット、エンジン、モジュール、もしくはブロックと通信しうるか、あるいは介在するユニット、エンジン、モジュール、またはブロックが存在しうることが理解されよう。本明細書で使用されるように、「および/または」という用語は、関連する列挙されたアイテムのうちの1つまたは複数のありとあらゆる組合せを含む。
【0025】
本開示のこれらおよび他の特徴および特性、ならびに動作の方法および構造の関連する要素の機能および部品の組合せおよび製造の経済性は、添付図面を参照して以下の説明を考察するとより明白になってよく、それらのすべては本開示の一部を形成する。しかしながら、図面は例示および説明のみを目的としており、本開示の範囲を限定するものではないことが明確に理解されるべきである。図面は縮尺通りでないことが理解されよう。
【0026】
本開示で使用されるフローチャートは、本開示のいくつかの実施形態に従ってシステムが実施する動作を示す。フローチャートの動作は順不同で実施されうることが明確に理解されるべきである。逆に、動作は逆の順序で、または同時に実施されうる。その上、1つまたは複数の他の動作がフローチャートに追加されうる。1つまたは複数の動作がフローチャートから削除されうる。
【0027】
本開示の実施形態は、陸上輸送、海上輸送、航空輸送、宇宙輸送など、またはそれらの任意の組合せを含むがそれらに限定されない様々な輸送システムに適用されうる。輸送システムの車両には、人力車、旅行道具、タクシー、お抱え運転手付きの車、ヒッチハイク、バス、鉄道輸送(たとえば、列車、新幹線、高速鉄道、および地下鉄)、船、飛行機、宇宙船、熱気球、無人車両など、またはそれらの任意の組合せが含まれうる。輸送システムはまた、管理および/または流通に適用する任意の輸送システム、たとえば、至急便を発送および/または受領するためのシステムを含みうる。
【0028】
本開示の様々な実施形態の適用シナリオは、1つまたは複数のウェブページ、ブラウザのプラグインおよび/もしくは拡張、クライアント端末、カスタムシステム、企業内分析システム、人工知能ロボットなど、またはそれらの任意の組合せを含みうるが、それらに限定されない。本明細書に開示されたシステムおよび方法の適用シナリオは、いくつかの例または実施形態にすぎないことを理解されたい。当業者は、さらなる創造的な努力なしに、これらの図面を他の適用シナリオに適用しうる。たとえば、他の同様のサーバである。
【0029】
本開示における「乗客」、「要求者(requester)」、「要求者(requestor)」、「サービス要求者(service requester)」、「サービス要求者(service requestor)」、および「顧客」という用語は、サービスを要求または注文しうる個人、エンティティ、またはツールを指すために互換的に用いられる。また、本開示における「ドライバ」、「プロバイダ」、「サービス提供者」、および「サプライヤ」という用語は、サービスを提供するか、またはサービスの提供を容易にしうる個人、エンティティ、またはツールを指すために互換的に用いられる。本開示における「ユーザ」という用語は、サービスを要求し、サービスを注文し、サービスを提供し、またはサービスの提供を容易にしうる個人、エンティティ、またはツールを指す場合がある。たとえば、ユーザは、要求者、乗客、ドライバ、事業者など、またはそれらの任意の組合せでありうる。本開示では、「要求者」および「要求者端末」は互換的に用いられてよく、「プロバイダ」および「プロバイダ端末」は互換的に用いられうる。
【0030】
本開示における「要求」、「サービス」、「サービス要求」、および「注文」という用語は、乗客、要求者、サービス要求者、顧客、ドライバ、プロバイダ、サービス提供者、サプライヤなど、またはそれらの任意の組合せによって開始され得る要求を指すために互換的に用いられる。サービス要求は、乗客、要求者、サービス要求者、顧客、ドライバ、プロバイダ、サービス提供者、またはサプライヤのいずれかによって受け入れられうる。サービス要求は有料または無料でありうる。
【0031】
本開示は、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームにおけるサービス提供者のサービス評価のために、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームからのデータを処理するためのシステムおよび方法を提供する。システムおよび方法は、サービス提供者のサービス品質を、サービス提供者に関連付けられたサービス要求者の行動変化にマッピングしうる。特に、システムおよび方法は、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームからのオンデマンドサービスに対する第1の時間期間からの注文の複数のグループを取得しうる。注文の複数のグループの各グループは、サービス要求者および複数のサービス提供者に関連付けられえ、システムおよび方法は、グループに対する複数のサービス提供者の第1の行動特徴およびサービス要求者の第2の行動特徴を決定しうる。第2の行動特徴は、第1の時間期間よりも前の第2の時間期間に対する第1の時間期間内のサービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動の変化によって定義されうる。システムおよび方法は、サービス評価のための特徴の重みを決定するために、ニューラルネットワークモデルを訓練するための第1の行動特徴および第2の行動特徴に基づいて複数の訓練サンプルを決定しうる。オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供されるオンデマンドサービスに対する注文をユーザ(たとえば、サービス提供者)から取得した後、システムおよび方法は、サービス評価のための特徴の重みに基づいてユーザ向けのサービススコアを決定しうる。
【0032】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による、例示的なオンライン・オンデマンドサービスシステム100を示すブロック図である。たとえば、オンライン・オンデマンドシステム100は、輸送サービスのためのオンライン輸送サービスプラットフォームでありうる。オンライン・オンデマンドシステム100は、サーバ110、ネットワーク120、要求者端末130、プロバイダ端末140、車両150、ストレージデバイス160、およびナビゲーションシステム170を含みうる。
【0033】
オンライン・オンデマンドシステム100は、複数のサービスを提供しうる。例示的なサービスには、タクシー配車サービス、運転代行サービス、エクスプレスカーサービス、カープールサービス、バスサービス、ドライバーハイヤーサービス、およびシャトルサービスが含まれうる。いくつかの実施形態では、オンライン・オンデマンドサービスは、食事の予約、ショッピングなど、またはそれらの任意の組合せなどの任意のオンラインサービスでありうる。
【0034】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、単一のサーバまたはサーバグループでありうる。サーバグループは、集中型であってもよく、分散型であってもよい(たとえば、サーバ110は分散型システムでありうる)。いくつかの実施形態では、サーバ110は、ローカルまたはリモートでありうる。たとえば、サーバ110は、ネットワーク120を介して、要求者端末130、プロバイダ端末140、および/またはストレージデバイス160に記憶された情報および/またはデータにアクセスしうる。別の例として、サーバ110は、要求者端末130、プロバイダ端末140、および/またはストレージデバイス160に直接接続されて、記憶された情報および/またはデータにアクセスしうる。いくつかの実施形態では、サーバ110は、クラウドプラットフォームに実装されうる。単なる例として、クラウドプラットフォームには、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、コミュニティクラウド、分散型クラウド、インタークラウド、マルチクラウドなど、またはそれらの任意の組合せが含まれうる。いくつかの実施形態では、サーバ110は、本開示の
図2に示す1つまたは複数の構成要素を有するコンピューティングデバイス200に実装されうる。
【0035】
いくつかの実施形態では、サーバ110は処理エンジン112を含みうる。処理エンジン112は、本開示に記載された1つまたは複数の機能を実行するために、サービス要求に関連する情報および/またはデータを処理しうる。たとえば、処理エンジン112は、サービス評価のための特徴の重み、およびオンライン・オンデマンドサービスに対する1つまたは複数の注文に基づいて、ユーザのサービススコアを決定しうる。別の例として、処理エンジン112は、ある時間期間に取得されたオンライン・オンデマンドサービスに対する注文の複数のグループに基づいて、サービス評価のための特徴の重みを決定しうる。さらなる例として、処理エンジン112は、注文の複数のグループに基づいて複数の訓練サンプルを決定しうる。処理エンジン112は、複数の訓練サンプルを使用してニューラルネットワークモデルを訓練することにより、サービス評価のための特徴の重みを決定しうる。いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、1つまたは複数の処理エンジン(たとえば、シングルコア処理エンジンまたはマルチコアプロセッサ)を含みうる。単なる例として、処理エンジン112には、中央処理装置(CPU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、グラフィック処理装置(GPU)、物理処理装置(PPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、コントローラ、マイクロコントローラユニット、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、マイクロプロセッサなど、またはそれらの任意の組合せが含まれうる。
【0036】
ネットワーク120は、情報および/またはデータの交換を容易にしうる。いくつかの実施形態では、オンライン・オンデマンドシステム100の1つまたは複数の構成要素(たとえば、サーバ110、要求者端末130、プロバイダ端末140、車両150、ストレージデバイス160、およびナビゲーションシステム170)は、ネットワーク120を介してオンライン・オンデマンドシステム100の他の構成要素に情報および/またはデータを送信しうる。たとえば、サーバ110は、ネットワーク120を介して要求者端末130からサービス要求を受信しうる。いくつかの実施形態では、ネットワーク120は、任意のタイプの有線もしくはワイヤレスのネットワーク、またはそれらの組合せでありうる。単なる例として、ネットワーク120には、ケーブルネットワーク、有線ネットワーク、光ファイバネットワーク、電気通信ネットワーク、イントラネット、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、公衆電話交換網(PSTN)、Bluetoothネットワーク、ZigBeeネットワーク、近距離無線通信(NFC)ネットワークなど、またはそれらの任意の組合せが含まれうる。いくつかの実施形態では、ネットワーク120は、1つまたは複数のネットワークアクセスポイントを含みうる。たとえば、ネットワーク120は、基地局および/またはインターネット交換ポイント120-1、120-2などの有線またはワイヤレスのネットワークアクセスポイントを含んでよく、それらを介して、オンライン・オンデマンドシステム100の1つまたは複数の構成要素は、データおよび/または情報を交換するためにネットワーク120に接続されうる。
【0037】
いくつかの実施形態では、乗客は要求者端末130の所有者でありうる。いくつかの実施形態では、要求者端末130の所有者は、乗客以外の誰かでありうる。たとえば、要求者端末130の所有者Aは、要求者端末130を使用して、乗客Bのためのサービス要求を送信するか、あるいはサーバ110からサービスの確認および/もしくは情報または指示を受信しうる。いくつかの実施形態では、サービス提供者はプロバイダ端末140のユーザでありうる。いくつかの実施形態では、プロバイダ端末140のユーザは、サービス提供者以外の誰かでありうる。たとえば、プロバイダ端末140のユーザCは、プロバイダ端末140を使用して、サービス提供者Dに対するサービス要求、および/またはサーバ110からの情報もしくは指示を受信しうる。いくつかの実施形態では、「乗客」および「乗客端末」は互換的に用いられてよく、「サービス提供者」および「プロバイダ端末」は互換的に用いられうる。いくつかの実施形態では、プロバイダ端末は、1つまたは複数のサービス提供者(たとえば、夜勤サービス提供者、または日勤サービス提供者)に関連付けられうる。
【0038】
いくつかの実施形態では、要求者端末130は、モバイルデバイス130-1、タブレットコンピュータ130-2、ラップトップコンピュータ130-3、車両内蔵デバイス130-4、ウェアラブルデバイス130-5など、またはそれらの任意の組合せを含みうる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス130-1は、スマートホームデバイス、スマートモバイルデバイス、仮想現実デバイス、拡張現実デバイスなど、またはそれらの任意の組合せを含みうる。いくつかの実施形態では、スマートホームデバイスは、スマート照明デバイス、インテリジェント電気装置の制御デバイス、スマート監視デバイス、スマートテレビ、スマートビデオカメラ、インターホンなど、またはそれらの任意の組合せを含みうる。いくつかの実施形態では、スマートモバイルデバイスは、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ゲームデバイス、ナビゲーションデバイス、販売時点管理(POS)デバイスなど、またはそれらの任意の組合せを含みうる。いくつかの実施形態では、仮想現実デバイスおよび/または拡張現実デバイスは、仮想現実ヘルメット、仮想現実グラス、仮想現実パッチ、拡張現実ヘルメット、拡張現実グラス、拡張現実パッチなど、またはそれらの任意の組合せを含みうる。たとえば、仮想現実デバイスおよび/または拡張現実デバイスには、Google(商標)グラス、Oculus Rift、HoloLens、Gear VRなどが含まれうる。いくつかの実施形態では、車両内蔵デバイス130-4は、車載コンピュータ、車載テレビなどを含みうる。いくつかの実施形態では、要求者端末130は、乗客および/または要求者端末130の位置を特定するための位置決め技術を有するデバイスでありうる。いくつかの実施形態では、ウェアラブルデバイス130-5は、スマートブレスレット、スマートフットギア、スマートグラス、スマートヘルメット、スマート時計、スマート衣類、スマートバックパック、スマートアクセサリなど、またはそれらの任意の組合せを含みうる。
【0039】
プロバイダ端末140は、複数のプロバイダ端末140-1、140-2、…、140-nを含みうる。いくつかの実施形態では、プロバイダ端末140は、要求者端末130と同様のまたは同じデバイスでありうる。いくつかの実施形態では、プロバイダ端末140は、オンデマンド輸送サービス100を実装しうるようにカスタマイズされうる。いくつかの実施形態では、プロバイダ端末140は、サービス提供者、プロバイダ端末140、および/またはプロバイダ端末140に関連付けられた車両150の位置を特定するための位置決め技術を有するデバイスでありうる。いくつかの実施形態では、要求者端末130および/またはプロバイダ端末140は、別の位置決めデバイスと通信して、乗客、要求者端末130、サービス提供者、および/またはプロバイダ端末140の位置を特定しうる。いくつかの実施形態では、要求者端末130および/またはプロバイダ端末140は、サーバ110に位置決め情報を定期的に送信しうる。いくつかの実施形態では、プロバイダ端末140はまた、サーバ110に可用性ステータスを定期的に送信しうる。可用性ステータスは、プロバイダ端末140に関連付けられた車両150が乗客を運ぶために利用可能であるかどうかを示すことができる。たとえば、要求者端末130および/またはプロバイダ端末140は、位置決め情報および可用性ステータスを30分ごとにサーバ110に送信しうる。別の例として、要求者端末130および/またはプロバイダ端末140は、ユーザがオンデマンド輸送サービス100に関連付けられたモバイルアプリケーションにログインするたびに、位置決め情報および可用性ステータスをサーバ110に送信しうる。
【0040】
いくつかの実施形態では、プロバイダ端末140は、1つまたは複数の車両150に対応しうる。車両150は、乗客を運び、目的地まで移動しうる。車両150は、複数の車両150-1、150-2、…、150-nを含みうる。1台の車両は、1つのタイプのサービス(たとえば、タクシー配車サービス、運転代行サービス、エクスプレスカーサービス、カープールサービス、バスサービス、ドライバーハイヤーサービス、またはシャトルサービス)に対応しうる。
【0041】
いくつかの実施形態では、プロバイダ端末140は、サーバ110との間でユーザインターフェースを介して、オンライン・オンデマンドサービスに関連する情報を送受信しうる。ユーザインターフェースは、プロバイダ端末140に実装されたオンライン・オンデマンドサービス用のアプリケーションの形態でありうる。ユーザインターフェースは、プロバイダ端末140と、プロバイダ端末140に関連付けられたユーザ(たとえば、ドライバ)との間の通信を容易にするように構成されうる。いくつかの実施形態では、ユーザインターフェースは、たとえば、ユーザインターフェース画面を介して、ユーザからサービス評価を実行することを要求する入力を受け取ることができる。プロバイダ端末140は、ユーザインターフェースを介してサーバ110に、サービス評価を実行することの要求を送信しうる。処理デバイス112は、特徴の重みおよびオンライン・オンデマンドサービスに対するユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文に基づいて、ユーザ向けのサービススコアを決定しうる。
【0042】
いくつかの実施形態では、サーバ110は、ユーザインターフェースを介してプロバイダ端末140に1つまたは複数の信号を送信しうる。信号はサービススコアを含みうる。信号はまた、ユーザにサービススコアを表示することをプロバイダ端末140に行わせるように構成されうる。いくつかの実施形態では、信号は、サービススコアがユーザにとって受入れ可能であるかどうかを問い合わせるためのクエリを含みうる。ユーザがサービススコアを受け入れる場合、ユーザは、ユーザインターフェースを介して、サービススコアが受入れ可能であることを示す指示を入力しうる。プロバイダ端末140は、サービススコアが受入れ可能であることを示す指示をサーバ110に送信しうる。サーバ110は、サービススコアが受入れ可能であることを示す指示に応答して、そのサービススコアによってユーザの以前のサービススコアを更新しうる。ユーザがサービススコアを受け入れない場合、ユーザは、ユーザインターフェースを介して、サービススコアが受入れ可能でないことを示す指示を入力しうる。加えて、ユーザからの指示はまた、サービススコアの理由についてのユーザからの問合せを含みうる。プロバイダ端末140は、サービススコアが受入れ可能でないことを示す指示、ならびにユーザからの問合せをサーバ110に送信しうる。いくつかの実施形態では、サーバ110は、ユーザインターフェースを介して、サービススコアの理由についての要約を提供することにより、ユーザの問合せに応答しうる。
【0043】
いくつかの実施形態では、ユーザは、ユーザインターフェースを介して、過去の期間、たとえば、先週、先月などにおける1つまたは複数の履歴サービススコアを問い合わせるための指示を入力しうる。プロバイダ端末140は、過去の期間における1つまたは複数の履歴サービススコアを問い合わせるための指示をサーバ110に送信しうる。サーバ110は、ユーザインターフェースを介して、1つまたは複数の履歴サービススコアを含む1つまたは複数の信号をプロバイダ端末140に送信しうる。1つまたは複数の履歴サービススコアを含む1つまたは複数の信号は、1つまたは複数の履歴サービススコアをユーザに表示することをプロバイダ端末140に行わせるように構成されうる。
【0044】
いくつかの実施形態では、ユーザは、ユーザインターフェースを介して、サービススコアのランク、サービススコアを低下させる要因などを問い合わせるための指示を入力しうる。プロバイダ端末140は、サービススコアのランク、サービススコアを低下させる要因などを問い合わせるための指示をサーバ110に送信しうる。サーバ110は、ユーザインターフェースを介して、問合せに対する応答を含む1つまたは複数の信号をプロバイダ端末140に送信しうる。1つまたは複数の信号は、サービススコアのランク、サービススコアを低下させる要因などをユーザに表示することをプロバイダ端末140に行わせるように構成されうる。
【0045】
ストレージデバイス160は、データおよび/または指示を記憶しうる。たとえば、ストレージデバイス160は、ある時間期間内にオンライン・オンデマンドプラットフォームによって取得された複数の注文を記憶しうる。別の例として、ストレージデバイス160は、サービス評価のために特徴の重みを記憶しうる。いくつかの実施形態では、ストレージデバイス160は、要求者端末130および/またはプロバイダ端末140から取得されたデータを記憶しうる。いくつかの実施形態では、ストレージデバイス160は、本開示に記載された例示的な方法を実行するためにサーバ110が実行または使用しうるデータおよび/または指示を記憶しうる。いくつかの実施形態では、ストレージデバイス160は、マスストレージ、リムーバルストレージ、揮発性読み書きメモリ、読取り専用メモリ(ROM)など、またはそれらの任意の組合せを含みうる。例示的なマスストレージには、磁気ディスク、光ディスク、ソリッドステートドライブなどが含まれうる。例示的なリムーバブルストレージには、フラッシュドライブ、フロッピーディスク、光ディスク、メモリカード、zipディスク、磁気テープなどが含まれうる。例示的な揮発性読み書きメモリには、ランダムアクセスメモリ(RAM)が含まれうる。例示的なRAMには、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデートレート同期式ダイナミックRAM(DDR SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、サイリスタRAM(T-RAM)、およびゼロコンデンサRAM(Z-RAM)などが含まれうる。例示的なROMには、マスクROM(MROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、およびデジタル多用途ディスクROMなどが含まれうる。いくつかの実施形態では、ストレージデバイス160は、クラウドプラットフォームに実装されうる。単なる例として、クラウドプラットフォームには、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、コミュニティクラウド、分散型クラウド、インタークラウド、マルチクラウドなど、またはそれらの任意の組合せが含まれうる。
【0046】
いくつかの実施形態では、ストレージデバイス160は、オンライン・オンデマンドシステム100の1つまたは複数の構成要素(たとえば、サーバ110、要求者端末130、またはプロバイダ端末140)と通信するために、ネットワーク120に接続されうる。オンライン・オンデマンドシステム100の1つまたは複数の構成要素は、ネットワーク120を介してストレージデバイス160に記憶されたデータまたは指示にアクセスしうる。いくつかの実施形態では、ストレージデバイス160は、オンライン・オンデマンドシステム100の1つまたは複数の構成要素(たとえば、サーバ110、要求者端末130、プロバイダ端末140)に直接接続されるか、またはそれらと通信しうる。いくつかの実施形態では、ストレージデバイス160はサーバ110の一部でありうる。
【0047】
ナビゲーションシステム170は、オブジェクト、たとえば、要求者端末130、プロバイダ端末140、車両150などのうちの1つまたは複数に関連付けられた情報を特定しうる。いくつかの実施形態では、ナビゲーションシステム170は、全地球測位システム(GPS)、全地球航法衛星システム(GLONASS)、コンパス航法システム(COMPASS)、北斗航法衛星システム、ガリレオ測位システム、準天頂衛星システム(QZSS)などでありうる。情報には、オブジェクトの位置、高度、速度、もしくは加速度、または現在時刻が含まれうる。ナビゲーションシステム170は、1つまたは複数の衛星、たとえば、衛星170-1、衛星170-2、および衛星170-3を含みうる。衛星170-1~170-3は、独立してまたは一緒に上述された情報を特定しうる。衛星ナビゲーションシステム170は、ワイヤレス接続を介して、ネットワーク120、要求者端末130、プロバイダ端末140、または車両150に上述された情報を送信しうる。
【0048】
いくつかの実施形態では、オンライン・オンデマンドシステム100の1つまたは複数の構成要素(たとえば、サーバ110、要求者端末130、プロバイダ端末140)は、ストレージデバイス160にアクセスするための許可を有しうる。いくつかの実施形態では、オンライン・オンデマンドシステム100の1つまたは複数の構成要素は、1つまたは複数の条件が満たされたときに、乗客、サービス提供者、および/または公衆に関連する情報を読み取りおよび/または修正しうる。たとえば、サーバ110は、サービスが完了した後に1人または複数の乗客の情報を読み取りおよび/または修正しうる。別の例として、サーバ110は、サービスが完了した後に1つまたは複数のサービス提供者の情報を読み取りおよび/または修正しうる。
【0049】
当業者は、オンライン・オンデマンドシステム100の要素(または構成要素)が実行するとき、要素が電気信号および/または電磁信号を介して実行できることを理解するはずである。たとえば、要求者端末130がサービス要求をサーバ110に送出するとき、要求者端末130のプロセッサは、要求を符号化して電気信号を生成しうる。次いで、要求者端末130のプロセッサは、電気信号を出力ポートに送信しうる。要求者端末130が有線ネットワークを介してサーバ110と通信する場合、出力ポートはケーブルに物理的に接続されてよく、ケーブルはさらに、サーバ110の入力ポートに電気信号を送信しうる。要求者端末130がワイヤレスネットワークを介してサーバ110と通信する場合、要求者端末130の出力ポートは、電気信号を電磁信号に変換する1つまたは複数のアンテナでありうる。同様に、プロバイダ端末130は、電気信号または電磁信号を介して、サーバ110から指示および/またはサービス要求を受信しうる。要求者端末130、プロバイダ端末140、および/またはサーバ110などの電子デバイス内で、それらのプロセッサが指示を処理し、指示を送出し、かつ/またはアクションを実行するとき、指示および/またはアクションは電気信号を介して伝導される。たとえば、プロセッサが記憶媒体からデータを検索または保存するとき、プロセッサは、記憶媒体の読み/書きデバイスに電気信号を送出することができ、デバイスは記憶媒体内の構造化データを読み書きしうる。構造化データは、電子デバイスのバスを介して電気信号の形態でプロセッサに送信されうる。ここで、電気信号は、1つの電気信号、一連の電気信号、および/または複数の個別の電気信号を指しうる。
【0050】
図2は、本開示のいくつかの実施形態による、例示的なコンピューティングデバイスの概略図を示す。コンピューティングデバイスは、本開示のいくつかの実施形態による、任意の特定のシステムを実装するように構成された、
図1のサーバ110および/または固有の機能を有するコンピュータなどのコンピュータでありうる。コンピューティングデバイス200は、本開示に開示された1つまたは複数の機能を実行する任意の構成要素を実装するように構成されうる。たとえば、サーバ110は、コンピューティングデバイス200のようなコンピュータのハードウェアデバイス、ソフトウェアプログラム、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せに実装されうる。簡潔にするために、
図2は1つのコンピューティングデバイスのみを示す。いくつかの実施形態では、コンピューティングデバイスの機能は、システムの処理負荷を分散させるために、分散モードで同様のプラットフォームのグループによって実装されうる。
【0051】
コンピューティングデバイス200は、データ通信を実装しうるネットワークと接続しうる通信端末250を含みうる。コンピューティングデバイス200はまた、命令を実行するように構成され、1つまたは複数のプロセッサを含むプロセッサ220を含みうる。概略コンピュータプラットフォームは、内部通信バス210、様々なタイプのプログラム記憶ユニットおよびデータ記憶ユニット(たとえば、ハードディスク270、読取り専用メモリ(ROM)230、ランダムアクセスメモリ(RAM)240)、コンピュータ処理および/または通信に適用可能な様々なデータファイル、ならびに場合によってはプロセッサ220によって実行されるいくつかのプログラム命令を含みうる。コンピューティングデバイス200はまた、コンピューティングデバイス200と他の構成要素との間のデータフローの入力および出力をサポートしうるI/Oデバイス260を含みうる。その上、コンピューティングデバイス200は、通信ネットワークを介してプログラムおよびデータを受信しうる。
【0052】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による、端末が実装され得る例示的なモバイルデバイスの例示的なハードウェアおよび/またはソフトウェアの構成要素を示す概略図である。
図3に示すように、モバイルデバイス300は、カメラ305、通信プラットフォーム310、ディスプレイ320、グラフィック処理装置(GPU)330、中央処理装置(CPU)340、I/O350、メモリ360、モバイルオペレーティングシステム(OS)370、アプリケーション、およびストレージ390を含みうる。いくつかの実施形態では、システムバスまたはコントローラ(図示せず)を含むがそれらに限定されない任意の他の適切な構成要素も、モバイルデバイス300に含まれうる。
【0053】
いくつかの実施形態では、モバイルオペレーティングシステム370(たとえば、iOS(商標)、Android(商標)、Windows Phone(商標)など)および1つまたは複数のアプリケーション380は、CPU340によって実行されるために、ストレージ390からメモリ360にロードされうる。アプリケーション380は、オンライン・オンデマンドシステム100から画像処理に関連する情報または他の情報を受信し、レンダリングするためのブラウザまたは任意の他の適切なモバイルアプリを含みうる。情報ストリームとのユーザ対話は、I/O350を介して実現され、データベース130、サーバ105、および/またはオンライン・オンデマンドシステム100の他の構成要素に提供されうる。いくつかの実施形態では、モバイルデバイス300は、要求者端末130またはプロバイダ端末140に対応する例示的な実施形態でありうる。
【0054】
本開示に記載された様々なモジュール、ユニット、およびそれらの機能を実装するために、コンピュータハードウェアプラットフォームは、本明細書に記載された要素のうちの1つまたは複数のためのハードウェアプラットフォームとして使用されうる。ユーザインターフェース要素を有するコンピュータは、パーソナルコンピュータ(PC)または任意の他のタイプのワークステーションもしくは端末デバイスを実装するために使用されうる。コンピュータは、適切にプログラムされている場合、システムとして機能することもできる。
【0055】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による、例示的な処理エンジンを示すブロック図である。いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、
図2に示すコンピューティングデバイス200(たとえば、プロセッサ220)または
図3に示すCPU340に実装されうる。
図4に示すように、処理エンジン112は、取得モジュール410、サンプル決定モジュール420、訓練モジュール430、サービス評価モジュール440、記憶モジュール450、および送信モジュール460を含みうる。
【0056】
取得モジュール410は、オンライン・オンデマンドサービスシステム100の1つまたは複数の構成要素に関連する情報を取得するように構成されうる。たとえば、取得モジュール410は、ネットワーク120および/またはデータ交換ポートを介して、オンデマンドサービスに対する第1の時間期間からの注文の複数の第1のグループをストレージデバイス160から取得しうる。注文の複数の第1のグループの各グループは、サービス要求者および複数のサービス提供者に関連付けられてよく、注文の複数の第1のグループのグループは、第1の時間期間中にサービス要求者によって送り出され、複数のサービス提供者によって受け取られた1つまたは複数の注文を含みうる。別の例として、取得モジュール410は、ユーザに関連付けられたモバイルデバイス(たとえば、プロバイダ端末140)、ストレージデバイス160、またはオンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームの任意の他の構成要素から、ユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文を取得しうる。ユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文は、第1の時間期間の後の第4の時間期間に生成されうる。さらに別の例として、取得モジュール410は、複数の訓練サンプルを更新するために、第1の時間期間の後の第3の時間期間に注文の複数の第2のグループを取得しうる。
【0057】
サンプル決定モジュール420は、サービス評価のための特徴の重みをさらに決定するための複数の訓練サンプルを決定するように構成されうる。いくつかの実施形態では、サンプル決定モジュール420は、注文の複数の第1のグループの各グループに対する複数のサービス提供者の第1の行動特徴およびサービス要求者の第2の行動特徴を決定しうる。注文の第1のグループに対する複数のサービス提供者の第1の行動特徴は、複数のサービス提供者の1つまたは複数の行動に関連しうる。注文の第1のグループに対するサービス要求者の第2の行動特徴は、第1の時間期間よりも前の第2の時間期間に対する第1の時間期間内のサービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動の変化によって定義されうる。いくつかの実施形態では、サンプル決定モジュール420は、第1の行動特徴および第2の行動特徴の各ペアを複数のカテゴリに分類し、複数のカテゴリに基づいて複数の訓練サンプルを決定しうる。
【0058】
訓練モジュール430は、複数の訓練サンプルを使用してサービス評価のための特徴の重みを決定するように構成されうる。サービス評価のための特徴の重みは、サービス提供者のサービス評価に対するサービス提供者の様々な行動特徴の寄与を示しうる。いくつかの実施形態では、訓練モジュール430は、複数の訓練サンプルを使用してニューラルネットワークモデルを訓練しうる。訓練されたニューラルネットワークモデルは、1つまたは複数の最適化されたパラメータを含みうる。訓練モジュール430は、サービス評価のための特徴の重みとして、1つまたは複数の最適化されたパラメータを指定しうる。いくつかの実施形態では、訓練モジュール430は、ニューラルネットワークモデルを更新することにより、毎週、毎月、毎四半期など、定期的に特徴の重みを更新しうる。
【0059】
サービス評価モジュール440は、特徴の重みに基づいてユーザ向けのサービススコアを決定するように構成されうる。いくつかの実施形態では、サービス評価モジュール440は、ユーザの第3の行動特徴および特徴の重みに基づいてサービススコアを決定しうる。ユーザの第3の行動特徴は、ユーザがユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文を実行している間に行われるユーザの1つまたは複数の行動に関連しうる。たとえば、ユーザの第3の行動特徴は、ユーザの1つまたは複数の行動、および本開示の他の場所に記載されているようにユーザが1つまたは複数の注文を実行している間に1つまたは複数の行動の各々が行われる確率または(頻度)によって定義されうる。いくつかの実施形態では、サービス評価モジュール440は、第4の時間期間よりも前の時間期間からのユーザに関連付けられた履歴注文に基づいてサービススコアを評価しうる。いくつかの実施形態では、サービス評価モジュール440は、ユーザに関連付けられたモバイルデバイスに1つまたは複数の信号を送信しうる。信号は、ユーザのサービススコア、サービススコアが受入れ可能であるかどうかについてのクエリ、サービススコアの理由の要約など、またはそれらの任意の組合せを含みうる。
【0060】
記憶モジュール450は、処理エンジン112の1つまたは複数の構成要素によって生成された情報を記憶するように構成されうる。たとえば、記憶モジュール450は、サンプル決定モジュール420によって決定された複数の訓練サンプルを記憶しうる。別の例として、記憶モジュール450は、訓練モジュール430によって決定されたサービス評価のための特徴の重みを記憶しうる。さらに別の例として、記憶モジュール450は、サービス評価モジュール440によって決定されたサービススコアを記憶しうる。
【0061】
(データ交換ポートとも呼ばれる)送信モジュール460は、処理エンジン112とオンライン・オンデマンドサービスシステム100の1つまたは複数の構成要素との間の接続を確立しうる。接続は、有線接続、ワイヤレス接続、データの送信および/もしくは受信を可能にしうる任意の他の通信接続、ならびに/またはこれらの接続の任意の組合せでありうる。たとえば、取得モジュール410は、送信モジュール460により、ストレージデバイス160から注文の複数の第1のグループを取得しうる。別の例として、サービス評価モジュール440は、送信モジュール460により、1つまたは複数の信号をモバイルデバイスに送信しうる。さらに別の例として、サービス評価モジュール440は、送信モジュール460により、ユーザがサービススコアを受け入れたかどうかの情報を含む信号を受信しうる。
【0062】
モジュールは、処理エンジン112の全部または一部のハードウェア回路でありうる。モジュールはまた、処理エンジン112によって読み取られ実行されるアプリケーションまたは一組の命令として実装されうる。さらに、モジュールは、ハードウェア回路とアプリケーション/命令の任意の組合せでありうる。たとえば、モジュールは、処理エンジン112がアプリケーション/一組の命令を実行しているとき、処理エンジン112の一部でありうる。
【0063】
処理エンジン112の上記の説明は、例示の目的で提供され、本開示の範囲を限定するものではないことに留意されたい。当業者のために、本開示の教示の下で、複数の変形および修正が行われうる。しかしながら、それらの変形および修正は、本開示の範囲から逸脱しない。いくつかの実施形態では、上述された任意のモジュールは、2つ以上の別個のユニットに実装されうる。たとえば、サンプル決定モジュール420の機能は、2つの別個のユニットで実装されてよく、そのうちの一方は、注文の複数の第1のグループの各グループに対する複数のサービス提供者の第1の行動特徴およびサービス要求者の第2の行動特徴を決定するように構成され、他方は複数の訓練サンプルを決定するように構成される。いくつかの実施形態では、処理エンジン112は、1つまたは複数の追加のモジュール(たとえば、記憶モジュール)をさらに含みうる。
【0064】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームからのデータを処理するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。プロセス500の少なくとも一部分は、
図2に示すコンピューティングデバイス200または
図3に示すモバイルデバイス300上で実施されうる。いくつかの実施形態では、プロセス500の1つまたは複数の動作は、
図1に示すオンライン・オンデマンドシステム100内で実施されうる。いくつかの実施形態では、プロセス500内の1つまたは複数の動作は、命令の形態としてストレージデバイス(たとえば、ストレージデバイス160、ROM230、RAM240、ストレージ390)に記憶され、サーバ110(たとえば、サーバ110内の処理エンジン112、またはコンピューティングデバイス200のプロセッサ220)によって呼び出され、かつ/または実行されうる。いくつかの実施形態では、命令は、電子電流または電気信号の形態で送信されうる。
【0065】
510において、処理エンジン112(たとえば、取得モジュール410)は、オンライン・オンデマンドサービス・プラットフォーム(たとえば、オンライン・オンデマンドサービスシステム100)によって提供されるオンデマンドサービスに対する第1の時間期間からの注文の複数の第1のグループを取得しうる。例示的なオンライン・オンデマンドサービスには、タクシー配車サービス、運転代行サービス、エクスプレスカーサービス、カープールサービス、バスサービス、ドライバーハイヤーサービス、シャトルサービス、テイクアウトサービス、など、またはそれらの任意の組合せが含まれうる。いくつかの実施形態では、オンライン・オンデマンドサービスは、食事の予約サービス、オンラインショッピングサービスなど、またはそれらの任意の組合せなどの任意のオンラインツーオフラインサービスでありうる。
【0066】
注文の複数の第1のグループの各グループは、サービス要求者および複数のサービス提供者に関連付けられてよく、注文の複数の第1のグループのグループは、第1の時間期間中にサービス要求者によって送り出され、複数のサービス提供者によって受け取られた1つまたは複数の注文を含みうる。第1の時間期間は、現在時刻の直前の期間、たとえば、先週、先月、過去半年、または昨年でありうる。1つまたは複数の注文は、複数のサービス提供者によって履行されてもされなくてもよい。いくつかの実施形態では、注文の複数の第1のグループは、オンライン・オンデマンドシステム100の1つまたは複数の構成要素から取得されうる。単なる例として、注文の複数の第1のグループは、ストレージデバイス160に記憶されうる。取得モジュール410は、ネットワーク120および/またはデータ交換ポートを介して、ストレージデバイス160から注文の複数の第1のグループを検索しうる。データ交換ポートは、処理エンジン112と、ストレージデバイス160などのオンライン・オンデマンドシステム100内の1つまたは複数の他の構成要素との間の接続を確立しうる。接続は、有線接続、ワイヤレス接続、データの送信および/もしくは受信を可能にしうる任意の他の通信接続、ならびに/またはこれらの接続の任意の組合せでありうる。いくつかの実施形態では、データ交換ポートは、
図2に記載されたCOM250と同様であってよく、その説明はここでは繰り返さない。
【0067】
いくつかの実施形態では、オンライン・オンデマンドサービスは輸送サービスでありうる。輸送サービスに対する注文は、サービス要求者およびサービス提供者に関連付けられた旅行に関連する1つまたは複数のパラメータによって定義されうる。旅行に関連する例示的なパラメータには、推定旅行持続時間、推定到着時間(ETA)、推定旅行ルート、実際の旅行持続時間、実際の旅行ルート、実際の到着時間、サービス提供者の場所とサービス要求者の場所との間の距離、サービス要求者をピックアップするためにサービス提供者が要した時間(ピックアップ時間とも呼ばれる)、推定注文料金、実際の注文料金などが含まれうる。いくつかの実施形態では、サービス要求者は、旅行、注文、および/またはサービス提供者に関して評価し、賞賛し、かつ/または苦情を言って、注文に関連付けられたユーザフィードバックを生成しうる。いくつかの実施形態では、注文に関連付けられたユーザフィードバックは、サービスセッション(すなわち、プロバイダが輸送サービスを提供する持続時間)中のサービス提供者の1つまたは複数の行動に関する評価、賞賛、および/または苦情を含みうる。サービスセッション中のサービス提供者の例示的な1つまたは複数の行動には、サービス提供者が注文をキャンセルする、サービス提供者が注文を履行する、サービス提供者が旅行中にサービス要求者と話し続ける、サービス提供者が旅行中に1つまたは複数の電話をかける、サービス提供者および/またはサービス提供者に関連付けられた車両が旅行中に妙な匂いがする、サービス提供者が回り道をする、サービス提供者が注文に関連付けられた推定ピックアップ時間に従ってピックアップ場所に到着しない、サービス提供者がETAに従って注文に関連付けられた目的地に到着しない、サービス提供者がサービス要求者を目的地まで運ばない、サービス提供者がサービス要求者と衝突(たとえば、喧嘩、口論、嫌がらせなど)する、サービス提供者が車両を清潔に保っていない、サービス提供者が交通規制に違反する、などが含まれうる。いくつかの実施形態では、サービス提供者が輸送サービスを提供する間のサービス提供者の行動には、サービス提供者がサービス要求者を支援する、サービス提供者が礼儀正しく専門的である、などが含まれうる。
【0068】
いくつかの実施形態では、注文に関連付けられた評価は、肯定的または否定的でありうる。たとえば、注文に関連付けられた評価は、好意的または満足したレビューを含みうる。別の例として、注文に関連付けられた評価は、否定的または不満なレビューを含みうる。いくつかの実施形態では、注文に関連付けられた評価は、たとえば、1つ星、2つ星、3つ星などにランク付けされうる。いくつかの実施形態では、サービスセッション中のサービス提供者の1つまたは複数の行動は、クライアント端末(たとえば、要求者端末130またはプロバイダ端末140)のユーザインターフェースを介してサービス要求者によって生成されたユーザフィードバック(たとえば、評価または苦情)から取得されうる。いくつかの実施形態では、サービス提供者の1つまたは複数の行動は、1つまたは複数の旅行パラメータに基づいて決定されうる。たとえば、サービス提供者がETAの前にサービス要求者を目的地まで運ぶかどうかは、注文に関連付けられたETAおよび実際の到着時間に基づいて判定されうる。
【0069】
520において、処理エンジン112(たとえば、サンプル決定モジュール420)は、注文の複数の第1のグループの各グループに対する複数のサービス提供者の第1の行動特徴を決定しうる。いくつかの実施形態では、注文の第1のグループに対する複数のサービス提供者の第1の行動特徴は、複数のサービス提供者の1つまたは複数の行動に関連しうる。たとえば、注文の第1のグループに対する複数のサービス提供者の第1の行動特徴は、複数のサービス提供者の1つまたは複数の行動、および1つまたは複数の行動の各々が行われる可能性がある確率(または頻度)によって定義されうる。本明細書で使用されるように、特定の行動が行われる確率(または頻度)は、複数のサービス提供者が注文の第1のグループを実行する間に複数のサービス提供者のすべての行動が行われる合計時間に対する特定の行動が行われる時間の比率によって定義されうる。いくつかの実施形態では、注文の第1のグループに対する複数のサービス提供者の第1の行動特徴は、注文の第1のグループに関連付けられた1つまたは複数の評価、および1つまたは複数の評価の各評価が行われる確率(または頻度)によって定義されうる。本明細書で使用されるように、注文の第1のグループに関連付けられた特定の評価が行われる確率(または頻度)は、複数のサービス提供者が注文の第1のグループを実行する間にすべての評価が行われる合計回数に対する注文の第1のグループに関連付けられた特定の評価が行われる回数の比率によって定義されうる。
【0070】
注文の第1のグループに対して、複数のサービス提供者の第1の行動特徴は、複数のサービス提供者の行動特徴に基づいて決定されうる。たとえば、処理エンジン112は、複数のサービス提供者が注文の第1のグループを実行する間に、複数のサービス提供者の1つまたは複数の行動を取得しうる。処理エンジン112はまた、1つまたは複数の行動が行われる合計回数および1つまたは複数の行動の各々が行われる回数をカウントしうる。処理エンジン112は、1つまたは複数の行動が行われる合計回数および1つまたは複数の行動の各々が行われる回数を特定しうる。いくつかの実施形態では、第1の行動特徴は、複数の要素を含むN次元特徴ベクトルによって表現されうる。たとえば、第1の行動特徴は、たとえば、
【数1】
によって示されるX
mによって示されてよく、ここで、mはサービス要求者を指し、nは複数のサービス提供者の特定の行動を指し、
【数2】
は、複数のサービス提供者の特定の行動nが行われる確率または(頻度)を指す。
【0071】
530において、処理エンジン112(たとえば、サンプル決定モジュール420)は、注文の複数の第1のグループの各グループに対するサービス要求者の第2の行動特徴を決定しうる。本明細書で使用されるように、注文の第1のグループに対するサービス要求者の第2の行動特徴は、第1の時間期間よりも前の第2の時間期間に対する第1の時間期間内のサービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動の変化によって定義されうる。サービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動は、ある時間期間、たとえば、週、月、四半期、年などにおける注文数量、合計注文料金、平均注文料金などを含みうる。本明細書で使用されるように、注文数量は、その時間期間内のオンデマンドサービスに対するサービス要求者による要求から生じる注文の総数を指しうる。合計注文料金は、その時間期間内にオンデマンドサービスに対してサービス要求者によって要求された注文の合計料金を指すことができる。平均注文料金は、その時間期間内にオンデマンドサービスに対してサービス要求者によって要求された各注文の平均料金を指しうる。第1のグループに対するサービス要求者の第2の行動特徴は、第2の時間期間内の注文数量に対する第1の時間期間内のサービス要求者に関連付けられた注文数量の変化、第2の時間期間内の合計注文料金に対する第1の時間期間内のサービス要求者に関連付けられた合計注文料金の変化、または第2の時間期間内の平均注文料金に対する第1の時間期間内のサービス要求者に関連付けられた平均注文料金の変化のうちの少なくとも1つを含みうる。
【0072】
いくつかの実施形態では、サービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動の変化(すなわち、第2の行動特徴)は、肯定的または否定的でありうる。サービス要求者に関連する行動の変化が0を超える場合、処理エンジン112は、サービス要求者に関連する行動の変化が肯定的であると判断しうる。サービス要求者に関連する行動の変化が0未満である場合、処理エンジン112は、サービス要求者に関連する行動の変化が否定的であると判断しうる。たとえば、サービス要求者に関連付けられた注文数量が第1の時間期間内で300であり、サービス要求者に関連付けられた注文数量が第2の時間期間内で250であるとき、サービス要求者に関連付けられた注文数量の変化は肯定的である。別の例として、サービス要求者に関連付けられた合計注文料金が第1の時間期間内で1000ドルであり、サービス要求者に関連付けられた注文料金が第2の時間期間内で1500ドルであるとき、サービス要求者に関連付けられた合計注文料金の変化は否定的である。
【0073】
いくつかの実施形態では、サービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動の変化(すなわち、第2の行動特徴)は、それぞれ、第2の時間期間内のサービス要求者に関連付けられた合計注文数量、合計注文料金、または平均注文料金に対する注文数量、合計注文料金、または平均注文料金の変化の比率によって示されうる。比率の絶対値が大きいほど、サービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動の変化が激しくなる可能性があり、それは、サービス要求者のオンデマンドサービスに関連する行動が複数のサービス提供者の行動などのいくつかの要因によって影響を受ける可能性があることを意味する。
【0074】
いくつかの実施形態では、第2の行動特徴はy
mと示されうる。第2の行動特徴は、以下に示すように式(1)に従って決定されてよく、
【数3】
ここで、mは第mのサービス要求者を指し、n
1は、第2の時間期間内のサービス要求者に関連する行動の値(たとえば、サービス要求者に関連付けられた注文の総数、注文の合計料金、または平均注文料金)を指し、n
2は、第1の時間期間内のサービス要求者に関連する行動の値(たとえば、サービス要求者に関連付けられた注文の総数、注文の合計料金、または平均注文料金)を指す。n
2<n
1であるとき、第2の行動特徴y
mは否定的でありうる。代替または追加として、n
2>n
1であるとき、第2の行動特徴y
mは肯定的でありうる。
【0075】
540において、処理エンジン112(たとえば、サンプル決定モジュール420)は、第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアに基づいて複数の訓練サンプルを決定することができ、各ペアは注文の複数の第1のグループの各グループに対応する。注文の複数の第1のグループの各グループに対して、サービス要求者の第2の行動特徴は、複数のサービス提供者の第1の行動特徴に対応しうる。いくつかの実施形態では、サンプル決定モジュール420は、たとえば、クラスタリングアルゴリズムを使用することにより、第1の行動特徴および第2の行動特徴の各ペアを複数のカテゴリに分類しうる。例示的なクラスタリングアルゴリズムには、プロトタイプベースのクラスタリングアルゴリズム(たとえば、K-meansアルゴリズム)、密度ベースのクラスタリングアルゴリズム(たとえば、Density-Based Spatial Clustering of Applications with Noise(DBSCAN)アルゴリズム)、階層的クラスタリングアルゴリズム(たとえば、Agglomerative NESting(AGNES)アルゴリズム)などが含まれうる。複数のカテゴリの各々は、第1の行動特徴および第2の行動特徴の1つまたは複数のペアを含みうる。サンプル決定モジュール420は、複数のカテゴリに基づいて複数の訓練サンプルを決定しうる。いくつかの実施形態では、サンプル決定モジュール420は、カテゴリから第1の行動特徴および第2の行動特徴の1つまたは複数のペアを決定しうる。サンプル決定モジュール420はさらに、第1の行動特徴および第2の行動特徴の1つまたは複数のペアに基づいて、複数の訓練サンプルのうちの1つを決定しうる。たとえば、サンプル決定モジュール420は、複数の訓練サンプルのうちの1つとして、それの第2の行動特徴が最大または最小である第1の行動特徴および第2の行動特徴の1つの単一ペアをカテゴリから決定しうる。
【0076】
いくつかの実施形態では、サンプル決定モジュール420は、第1の行動特徴の平均(すなわち、平均の第1の行動特徴)および第2の行動特徴の平均(すなわち、平均の第2の行動特徴)をカテゴリから決定しうる。サンプル決定モジュール420はさらに、カテゴリ内の平均の第1の行動特徴および第2の行動特徴の平均に基づいて、複数の訓練サンプルのうちの1つを決定しうる。たとえば、サンプル決定モジュール420は、カテゴリ内の平均の第1の行動特徴および第2の行動特徴の平均を、複数の訓練サンプルのうちの1つとして指定しうる。別の例として、サンプル決定モジュール420は、その平均の第2の行動特徴が条件を満たす複数のカテゴリの部分を複数の訓練サンプルとして決定しうる。複数の訓練サンプルを決定することの詳細は、本開示の他の場所、たとえば、
図6およびその説明に見出すことができる。
【0077】
550において、処理エンジン112(たとえば、訓練モジュール430)は、複数の訓練サンプルを使用してサービス評価のための特徴の重みを決定しうる。本明細書で使用されるように、サービス評価のための特徴の重みは、サービス提供者のサービス評価に対するサービス提供者の様々な行動特徴の寄与を示すことができる。特徴の重みが大きい行動特徴は、重みが小さい行動特徴よりもサービス提供者のサービス評価に大きく寄与しうる。いくつかの実施形態では、サービス提供者のサービス評価は、サービススコアによって示されうる。サービススコアは、サービス提供者のサービス品質を示すことができる。サービス提供者のサービススコアが高いほど、サービス提供者のサービス品質が良好である可能性がある。いくつかの実施形態では、サービススコアは、たとえば、0~100、または0~10、または-100~100、または-10~10などの範囲内でありうる。
【0078】
いくつかの実施形態では、訓練モジュール430は、複数の訓練サンプルを使用してニューラルネットワークモデルを訓練することにより、サービス評価のための特徴の重みを決定しうる。例示的なニューラルネットワークモデルには、フィードフォワードニューラルネットワークモデル、放射基底関数(RBF)ニューラルネットワークモデル、コホーネン自己組織化ニューラルネットワークモデル、リカレントニューラルネットワーク(RNN)モデル、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)モデル、モジュラニューラルネットワークモデルなどが含まれうる。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワークモデルは、複数の層、たとえば、入力層、複数の隠れ層、および出力層を含みうる。複数の隠れ層は、1つまたは複数の畳み込み層、1つまたは複数のバッチ正規化層、1つまたは複数の活性化層、完全接続層、費用関数層などを含みうる。複数の層の各々は複数のノードを含みうる。1つまたは複数の活性化層は、活性化関数を用いて構成されうる。活性化関数は、活性化層の出力を制約するために、活性化層(たとえば、整流線形ユニット層)によって使用されうる。例示的な活性化関数には、線形関数、ランプ関数、しきい値関数、シグモイド関数などが含まれうる。費用関数層または出力層は、費用関数(すなわち、損失関数(または訓練損失))を用いて構成されうる。費用関数は、ニューラルネットワークモデルの検査値と目標値との間の差を評価するために使用されうる。正則化は、ニューラルネットワークモデルの複雑度を測定するように構成されてよく、たとえば、L2正則化は、訓練されたモデルの過剰適合を回避しうる。
【0079】
いくつかの実施形態では、ニューラルネットワークモデルは、複数のパラメータによって定義されうる。ニューラルネットワークモデルの例示的なパラメータには、畳み込みカーネルのサイズ、層の数、各層のノードの数、2つの接続されたノード間の接続された重み、ノードに関連するバイアスベクトルなどが含まれうる。2つの接続されたノード間の接続された重みは、ノードの出力値の割合を別の接続されたノードの入力値として表すように構成されうる。ノードに関連するバイアスベクトルは、原点から逸脱するノードの出力値を制御するように構成されうる。ニューラルネットワークモデルのパラメータは、オンライン・オンデマンドシステム100のデフォルト設定(たとえば、1つもしくは複数の予備パラメータ)を有するか、または様々な状況で調整可能でありうる。たとえば、訓練モジュール430は、サービス評価のための特徴の重みを、ニューラルネットワークモデルの2つの接続されたノード間の接続された重みとして指定しうる。訓練モジュール430は、複数の訓練サンプルを使用してニューラルネットワークモデルを訓練して、ニューラルネットワーク訓練アルゴリズムに基づいてニューラルネットワークモデルのパラメータを更新および/または調整しうる。例示的なニューラルネットワーク訓練アルゴリズムには、勾配降下アルゴリズム、ニュートンのアルゴリズム、準ニュートンアルゴリズム、レーベンバーグ-マルカートアルゴリズム、共役勾配アルゴリズムなど、またはそれらの組合せが含まれうる。いくつかの実施形態では、ニューラルネットワークモデルは、複数の反復を実行することによって訓練されうる。複数の反復の前に、ニューラルネットワークモデルのパラメータが初期化されうる。たとえば、ニューラルネットワークモデルの接続された重み(すなわち、サービス評価のための特徴の重み)は、たとえば、ガウスランダムアルゴリズム、ザビエルアルゴリズムなどに基づく範囲内のランダム値になるように初期化されうる。次いで、条件が満たされるまで、ニューラルネットワークモデルのパラメータを更新するために複数の反復が実行されうる。条件は、ニューラルネットワークモデルが十分に訓練されたかどうかの指示を提供しうる。たとえば、ニューラルネットワークモデルに関連付けられた費用関数の値が最小であるか、またはしきい値(たとえば、定数)よりも小さい場合、条件が満たされうる。別の例として、費用関数の値が収束する場合、条件が満たされうる。2回以上の連続する反復における費用関数の値の変動がしきい値(たとえば、定数)よりも小さい場合、収束が発生したと見なされうる。さらに一例として、訓練プロセス内で指定された数の反復が実行されたとき、条件が満たされうる。
【0080】
複数の反復の各々について、第1の行動特徴および第2の行動特徴を含む訓練サンプルが、ニューラルネットワークモデルに入力されうる。第1の行動特徴は、推定された第2の行動特徴を生成するために、ニューラルネットワークモデルの1つまたは複数の層によって処理されうる。推定された第2の行動特徴は、ニューラルネットワークモデルの費用関数に基づいて、訓練サンプル内の(基準の第2の行動特徴とも呼ばれる)第2の行動特徴と比較されうる。ニューラルネットワークモデルの費用関数は、ニューラルネットワークモデルの推定された第2の行動特徴と基準の第2の行動特徴との間の差を評価するように構成されうる。費用関数の値が現在の反復においてしきい値を超える場合、ニューラルネットワークモデルのパラメータは、第1の行動特徴に対応する費用関数の値(すなわち、推定された第2の行動特徴と基準の第2の行動特徴との間の差)をしきい値よりも小さくするように、調整および更新されうる。それに応じて、次の反復では、条件が満たされるまで、上述されたニューラルネットワークモデルのパラメータを更新するようにニューラルネットワークモデルを訓練するために、別の訓練サンプルがニューラルネットワークモデルに入力されうる。訓練されたニューラルネットワークモデルは、1つまたは複数の最適化および/または更新されたパラメータを含みうる。訓練モデル430は、1つまたは複数の最適化されたパラメータを、サービス評価のための特徴の重みとして指定しうる。
【0081】
いくつかの実施形態では、特徴の重みは、事業者によって生成された指示またはオンライン・オンデマンドサービスシステム100のデフォルト設定に従って更新されうる。たとえば、処理エンジン112は、毎週、毎月、毎四半期など、定期的に特徴の重みを更新しうる。処理エンジン112は、複数の訓練サンプルを更新することによって特徴の重みを更新しうる。たとえば、処理エンジン112は、第1の時間期間の後の第3の時間期間にオンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームによって提供される注文の複数の第2のグループを取得しうる。処理エンジン112は、第3の時間期間内の注文の複数の第2のグループに基づいて複数の訓練サンプルを更新しうる。処理エンジン112は、特徴の重みを更新するために複数の更新された訓練サンプルを使用して、ニューラルネットワークモデルまたは訓練されたニューラルネットワークモデルをさらに訓練しうる。
【0082】
560において、処理エンジン112(たとえば、取得モジュール410)は、ユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文を取得しうる。ユーザは、オンライン・オンデマンドサービスのサービス提供者でありうる。ユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文は、第1の時間期間の後の第4の時間期間に生成されうる。たとえば、第1の時間期間が第2四半期である場合、第4の時間期間は第3四半期でありうる。いくつかの実施形態では、処理エンジン112(たとえば、取得モジュール410)は、ユーザに関連付けられたモバイルデバイス(たとえば、プロバイダ端末140)、ストレージデバイス160、またはオンライン・オンデマンドサービス・プラットフォームなどから、1つまたは複数の注文を取得しうる。取得モジュール410は、ユーザの指示またはオンライン・オンデマンドシステム100のデフォルト設定に従って、ユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文を取得しうる。たとえば、ユーザは、モバイルデバイス(たとえば、ユーザインターフェース)を介してサービススコアを更新するための要求または指示を生成しうる。次いで、取得モジュール410は、サービス評価のために、第3の時間期間からユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文を取得しうる。別の例として、取得モジュール410は、定期的に、たとえば、毎月、毎四半期などに、ユーザに関連付けられた1つまたは複数の注文を取得しうる。
【0083】
570において、処理エンジン112(たとえば、サービス評価モジュール440)は、特徴の重みに基づいてユーザ向けのサービススコアを決定しうる。サービス評価モジュール440は、ユーザの第3の行動特徴および特徴の重みに基づいてサービススコアを決定しうる。ユーザの第3の行動特徴は、ユーザが1つまたは複数の注文を実行している間に行われるユーザの1つまたは複数の行動に関連しうる。いくつかの実施形態では、ユーザの第3の行動特徴は、ユーザの1つまたは複数の行動、および本開示の他の場所に記載されているようにユーザが1つまたは複数の注文を実行している間に1つまたは複数の行動の各々が発生する確率または(頻度)によって定義されうる。いくつかの実施形態では、サービス評価モジュール440は、1つまたは複数の注文からユーザの第3の行動特徴を識別しうる。たとえば、処理エンジン112は、ユーザが1つまたは複数の注文の各々を実行している間に行われるユーザの1つまたは複数の行動を取得しうる。処理エンジン112はさらに、1つまたは複数の行動が行われる合計回数および1つまたは複数の行動の各々が行われる回数をカウントしうる。処理エンジン112は、1つまたは複数の行動が行われる合計回数に対する1つまたは複数の行動の各々が行われる回数の比率に基づいて、第3の行動特徴を決定しうる。
【0084】
いくつかの実施形態では、サービス評価モジュール440は、1つまたは複数の行動の各々の確率(または頻度)と対応する特徴の重みの積を決定しうる。次いで、サービス評価モジュール440は、1つまたは複数の行動の各々の確率(または頻度)と対応する特徴の重みの積の合計をサービススコアとして決定しうる。たとえば、第3の行動特徴は、たとえば、第1のベクトル、たとえば、[x1,x2,…,xn]によって示されてよく、ここで、nは1つまたは複数の注文に関連するユーザの行動を指し、xnは行動nの確率(または頻度)を指す。特徴の重みは、第2のベクトル、たとえば、[w1,w2,…,wn]によって示されてよく、サービス評価モジュール440は、第1のベクトルと第2のベクトルとの間で点乗積演算を実行することによってサービススコアを決定しうる。さらに、サービススコアは(x1・w1+x2・w2+,…,+xn・wn)に等しくてよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、サービス評価モジュール440は、1つまたは複数の信号をモバイルデバイスに送信しうる。信号はユーザのサービススコアを含みうる。信号はまた、ユーザにサービススコアを表示することをモバイルデバイスに行わせるように構成されうる。いくつかの実施形態では、信号は、サービススコアがユーザにとって受入れ可能であるかどうかを問い合わせるためのクエリを含みうる。ユーザがサービススコアを受け入れる場合、ユーザは、モバイルデバイスを介して、サービススコアが受入れ可能であることを示す指示を入力しうる。モバイルデバイスは、サービススコアが受入れ可能であることを示す指示をサービス評価モジュール440に送信しうる。サービス評価モジュール440は、サービススコアが受入れ可能であることを示す指示に応答して、そのサービススコアによってユーザの以前のサービススコアを更新しうる。ユーザがサービススコアを受け入れない場合、ユーザは、モバイルデバイスを介して、サービススコアが受入れ可能でないことを示す指示を入力しうる。加えて、ユーザからの指示はまた、サービススコアの理由についてのユーザからの問合せを含みうる。モバイルデバイスは、サービススコアが受入れ可能でないことを示す指示、ならびにユーザからの問合せをサービス評価モジュール440に送信しうる。いくつかの実施形態では、サービス評価モジュール440は、ユーザインターフェースを介して、サービススコアの理由についての要約を提供することにより、ユーザの問合せに応答しうる。
【0086】
いくつかの実施形態では、サービス評価モジュール440は、第4の時間期間よりも前の時間期間からのユーザに関連付けられた履歴注文に基づいてサービススコアを評価しうる。たとえば、サービス評価モジュール440は、第3の行動特徴を、履歴注文から識別された基準の行動特徴と比較しうる。第3の行動特徴と基準の行動特徴との間の差がしきい値未満である場合、サービス評価モジュール440は、サービススコアによってユーザの以前のサービススコアを更新せず、以前のサービススコアをモバイルデバイスに送信しうる。第3の行動特徴と基準の行動特徴との間の差がしきい値を超える場合、サービス評価モジュール440は、サービススコアによってユーザの以前のサービススコアを更新し、サービススコアをモバイルデバイスに再び送信しうる。
【0087】
プロセス500に関する上記の説明は、単に例示の目的で提供され、本開示の範囲を限定するものではないことに留意されたい。当業者のために、本開示の教示の下で、複数の変形および修正が行われうる。しかしながら、それらの変形および修正は、本開示の範囲から逸脱しない。いくつかの実施形態では、1つもしくは複数の動作は省略されてよく、かつ/または1つもしくは複数のさらなる動作が追加されうる。たとえば、動作560および動作570は省略されうる。別の例として、動作520および動作530は同時に実行されうる。
【0088】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による、複数の訓練サンプルを決定するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。プロセス600の少なくとも一部分は、
図2に示すコンピューティングデバイス200または
図3に示すモバイルデバイス300上で実施されうる。いくつかの実施形態では、プロセス600の1つまたは複数の動作は、
図1に示すオンライン・オンデマンドシステム100内で実施されうる。いくつかの実施形態では、プロセス600内の1つまたは複数の動作は、命令の形態としてストレージデバイス(たとえば、ストレージデバイス160、ROM230、RAM240、ストレージ390など)に記憶され、サーバ110(たとえば、サーバ110内の処理エンジン112、またはコンピューティングデバイス200のプロセッサ220)によって呼び出され、かつ/または実行されうる。いくつかの実施形態では、
図5に関連して記載された動作540は、
図6に示すプロセス600に従って実行されうる。
【0089】
610において、処理エンジン112(たとえば、サンプル決定モジュール420)は、第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアを複数のカテゴリに分類しうる。各ペアは、注文の複数の第1のグループの各グループに対応する第1の行動特徴および対応する第2の行動特徴を含みうる。第1の行動特徴および第2の行動特徴のペアは、
図5に記載されたように決定されうる。複数のカテゴリの各々は、第1の行動特徴および第2の行動特徴の1つまたは複数のペアを含みうる。
【0090】
いくつかの実施形態では、サンプル決定モジュール420は、本開示の他の場所(たとえば、
図5およびその説明)に記載されたクラスタリングアルゴリズムを使用して、第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアを、複数のカテゴリとも呼ばれる複数のクラスタにクラスタ化しうる。サンプル決定モジュール420は、異なるペアにおける第1の行動特徴間の類似性に基づいて、第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアをクラスタ化しうる。2つの第1の行動特徴間の類似性は、2つの第1の行動特徴間の距離によって表されうる。距離が小さいほど、類似性が高くなる可能性がある。類似性を表すための例示的な距離には、ミンコフスキ距離、ユークリッド距離、マンハッタン距離、チェビシェフ距離などが含まれうる。たとえば、サンプル決定モジュール420は、2つ以上のペアの第1の行動特徴間の類似性が、類似性しきい値よりも大きいなどの基準を満たす場合、第1の行動特徴および第2の行動特徴の2つ以上のペアを同じカテゴリにクラスタ化しうる。
【0091】
別の例として、K平均アルゴリズムを使用して、第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアは、第1の部分および第2の部分に分類されうる。第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアの第1の部分の中の各ペアは、複数のカテゴリ(すなわち、K個のクラスタ)のうちの1つに分類されうる。Kの値(すなわち、複数のカテゴリの数)は、オンライン・オンデマンドシステム100において事前に決定されうる。たとえば、Kの値は、複数のペアの総数の半分に等しくてよい。次いで、サンプル決定モジュール420は、第2の部分の中の各ペアをターゲットクラスタに分類しうる。第2の部分の中の特定のペアのためのターゲットクラスタは、ターゲットクラスタに属する第1の部分の中のペアの第1の行動特徴と、第2の部分の中の特定のペアの第1の行動特徴との間の類似性に基づいて決定されうる。たとえば、ターゲットクラスタに属する第1の部分の中のペアの第1の行動特徴は、第2の部分の中の特定のペアの第1の行動特徴との最小距離を有しうる。
【0092】
620において、処理エンジン112(たとえば、サンプル決定モジュール420)は、複数のカテゴリの各々について、複数のカテゴリの各々の中の第1の行動特徴に基づいて、平均の第1の行動特徴を決定しうる。いくつかの実施形態では、ペアの第1の行動特徴は、複数の要素を含むベクトル、たとえば、
【数4】
によって示されうる。カテゴリに関連付けられた平均の第1の行動特徴は、カテゴリの各ペアの中の第1の行動特徴の複数の要素を平均化することによって決定されうる。たとえば、カテゴリが
【数5】
として表される第1の行動特徴および第2の行動特徴の3つのペアを含む場合、カテゴリの平均の第1の行動特徴は
【数6】
として決定されうる。
【0093】
630において、処理エンジン112(たとえば、サンプル決定モジュール420)は、複数のカテゴリの各々について、複数のカテゴリの各々の中の第2の行動特徴に基づいて、平均の第2の行動特徴を決定しうる。いくつかの実施形態では、カテゴリに関連付けられた平均の第2の行動特徴は、カテゴリの各ペアの中の第2の行動特徴を平均化することによって決定されうる。たとえば、カテゴリが
【数7】
として表される第1の行動特徴および第2の行動特徴の3つのペアを含む場合、カテゴリの平均の第2の行動特徴は(y
1+y
2+y
3)/3として決定されうる。
【0094】
640において、処理エンジン112(たとえば、サンプル決定モジュール420)は、複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴に基づいて複数の訓練サンプルを決定しうる。いくつかの実施形態では、サンプル決定モジュール420は、複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴を、複数の訓練サンプルとして決定しうる。複数の訓練サンプルの各々は、複数のカテゴリのうちの1つに関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴のペアを含みうる。たとえば、複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴は、それぞれ、(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、…、(XK,YK)として表されてよく、ここで、XKは第Kのカテゴリの平均の第1の特徴を表し、YKは第Kのカテゴリの平均の第2の特徴を表す。(X1,Y1)、(X2,Y2)、(X3,Y3)、…、(XK,YK)は、複数の訓練サンプルとして指定されうる。
【0095】
いくつかの実施形態では、サンプル決定モジュール420は、複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第2の行動に基づいて、複数の訓練サンプルとして複数のカテゴリの部分を決定しうる。いくつかの実施形態では、複数のカテゴリの部分の各々に関連付けられた平均の第2の行動は、条件を満たすことができる。たとえば、特定のカテゴリに関連付けられた平均の第2の行動が第1のしきい値よりも大きいかまたは第2のしきい値よりも小さい場合、サンプル決定モジュール420は、特定のカテゴリに関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動を、訓練サンプルの1つとして決定しうる。第1のしきい値および/または第2のしきい値は、事業者によって、またはオンライン・オンデマンドサービスシステム100のデフォルト設定に従って設定されうる。別の例として、サンプル決定モジュール420は、複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第2の特徴を昇順または降順でランク付けしうる。サンプル決定モジュール420は、複数のカテゴリの部分を、その平均の第2の行動特徴が上位レンジ、たとえば、上位10%、上位20%、上位30%など、および/または下位レンジ、たとえば、下位10%、下位20%、下位30%などにランク付けされる複数の訓練サンプルとして決定しうる。いくつかの実施形態では、サンプル決定モジュール420は、複数のカテゴリの部分に関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴を、複数の訓練サンプルとして指定しうる。いくつかの実施形態では、サンプル決定モジュール420は、複数のカテゴリの部分の各々の中の第1の行動特徴および第2の行動特徴の1つまたは複数のペアを、複数の訓練サンプルとして指定しうる。
【0096】
さらなる例として、複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第2の行動特徴は、降順でランク付けされうる。複数のカテゴリの部分は、上位20%および下位20%にランク付けされた平均の第2の行動特徴を有するカテゴリを含みうる。上位20%にランク付けされた平均の第2の行動特徴を有するカテゴリに関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴のペアは、肯定的な訓練サンプルと呼ばれる場合もある。下位20%にランク付けされた平均の第2の行動特徴を有するカテゴリに関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴のペアは、否定的な訓練サンプルと呼ばれる場合もある。
【0097】
本開示のいくつかの実施形態によれば、第1の行動特徴および第2の行動特徴の複数のペアは、複数のカテゴリにクラスタ化されうる。複数の訓練サンプルは、複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴に基づいて決定されてよく、これは処理のためのデータ量を減少させることができる。さらに、複数の訓練サンプルは、複数のカテゴリの各々に関連付けられた平均の第2の行動特徴をランク付けすることによって決定されうる。その平均の第2の行動特徴が上部および/または下部にランク付けされた複数のカテゴリの部分に関連付けられた平均の第1の行動特徴および平均の第2の行動特徴の複数のペアは、複数の訓練サンプルとして指定されてよく、これは訓練サンプルのノイズレベルを下げることができる。
【0098】
プロセス600の上記の説明は、単に例示の目的で提供され、本開示の範囲を限定するものではないことに留意されたい。当業者のために、本開示の教示の下で、複数の変形および修正が行われうる。しかしながら、それらの変形および修正は、本開示の範囲から逸脱しない。いくつかの実施形態では、1つもしくは複数の動作は省略されてよく、かつ/または1つもしくは複数のさらなる動作が追加されうる。たとえば、620および630は1つの動作に組み合わされうる。別の例として、動作620は省略されうる。サンプル決定モジュール420が、複数のカテゴリの各々について、複数のカテゴリの各々の中の第2の行動特徴に基づいて平均の第2の行動特徴を決定した後、サンプル決定モジュール420は、ランク付けされた第2の行動特徴に基づいて複数のカテゴリの部分を決定しうる。サンプル決定モジュール420はさらに、複数のカテゴリの部分に含まれる第1の行動特徴および第2の行動特徴のペアを、複数の訓練サンプルとして指定しうる。
【0099】
このように基本的な概念を記載してきたが、この詳細な開示を読んだ後、前述の詳細な開示は例としてのみ提示されるものであり、限定するものではないことが、当業者にはかなり明白であろう。本明細書に明示的に記載されていないが、様々な変更、改善、および修正が行われてよく、当業者向けである。これらの変更、改善、および修正は、本開示によって示唆されるものであり、本開示の例示的な実施形態の趣旨および範囲内である。
【0100】
その上、本開示の実施形態を記載するためにいくつかの用語が使用されている。たとえば、「一実施形態」、「実施形態」、および/または「いくつかの実施形態」という用語は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の様々な部分における「実施形態」、「一実施形態」、または「代替実施形態」に対する2つ以上の言及は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているとは限らないことが強調され、諒解されるべきである。さらに、特定の特徴、構造、または特性は、本開示の1つまたは複数の実施形態において適切であるように組み合わされうる。
【0101】
さらに、本開示の態様は、任意の新しく有用なプロセス、機械、製造、もしくは物質の組成、またはそれらの新しく有用な改善を含む、いくつかの特許可能なクラスまたはコンテキストのいずれかで本明細書に図示および記載されうることが当業者には理解されよう。したがって、本開示の態様は、完全にハードウェア、(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)完全にソフトウェア、または本明細書において一般に「ブロック」、「モジュール」、「エンジン」、「ユニット」、「構成要素」、もしくは「システム」と呼ばれる場合があるソフトウェアとハードウェアを組み合わせる実装形態によって実装されうる。さらに、本開示の態様は、コンピュータ可読プログラムコードがそこに具現化された1つまたは複数のコンピュータ可読媒内で具現化されたコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。
【0102】
コンピュータ可読信号媒体は、たとえば、ベースバンド内または搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラムコードがその中に具現化された伝搬データ信号を含みうる。そのような伝搬信号は、電磁的、光学的など、またはそれらの任意の適切な組合せを含む様々な形態のいずれかをとることができる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、またはデバイスにより、またはそれらともに使用するためのプログラムを通信、伝搬、または転送しうる、任意のコンピュータ可読媒体でありうる。コンピュータ可読信号媒体上に具現化されたプログラムコードは、ワイヤレス、有線、光ファイバケーブル、RFなど、または前述の任意の適切な組合せを含む任意の適切な媒体を使用して送信されうる。
【0103】
本開示の態様の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java、Scala、Smalltalk、Eiffel、JADE、Emerald、C++、C#、VB.NET、Pythonなどのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語、Visual Basic、Fortran1703、Perl、COBOL1702、PHP、ABAPなどの従来の手続き型プログラミング言語、Python、Ruby、およびGroovyなどの動的プログラミング言語、または他のプログラミング言語を含む、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組合せで書かれうる。プログラムコードは、完全にユーザのコンピュータ上で、一部はユーザのコンピュータ上で、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして、一部はユーザのコンピュータ上で、一部はリモートコンピュータ上で、または完全にリモートコンピュータもしくはサーバ上で実行しうる。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)またはワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザのコンピュータに接続されてよく、あるいは接続は、外部コンピュータ(たとえば、インターネットサービス提供者を使用してインターネットを介して)、もしくはクラウドコンピューティング環境内で行われるか、またはサービスとしてのソフトウェア(SaaS)などのサービスとして提供されうる。
【0104】
さらに、処理要素もしくはシーケンスの列挙された順序、または数字、文字、もしくは他の名称の使用は、したがって、特許請求されたプロセスおよび方法を、特許請求の範囲において指定され得る場合を除き、いかなる順序にも限定するものではない。上記の開示は、開示の様々な有用な実施形態であると現在考えられているものを様々な例を介して説明しているが、そのような詳細はその目的のためだけであり、添付の特許請求の範囲は開示された実施形態に限定されず、反対に、開示された実施形態の趣旨および範囲内にある修正形態および同等の構成をカバーするものであることが理解されるべきである。たとえば、上述された様々な構成要素の実装形態はハードウェアデバイス内で具現化されてよく、ソフトウェアのみのソリューション、たとえば既存のサーバまたはモバイルデバイスへのインストールとして実装されてもよい。
【0105】
同様に、本開示の実施形態の前述の説明では、様々な特徴は時々、1つまたは複数の様々な実施形態を理解することを支援する本開示の簡素化を目的として、単一の実施形態、図、またはそれらの説明に一緒にグループ化される。しかしながら、この開示方法は、特許請求された主題が各請求項に明示的に記載されているよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映していると解釈されるべきではない。むしろ、特許請求された主題は、前述の単一の開示された実施形態のすべての特徴より少ない特徴にありうる。
【符号の説明】
【0106】
100 オンライン・オンデマンドサービスシステム、オンデマンド輸送サービス
105 サーバ
110 サーバ
112 処理エンジン
120 ネットワーク
120-1 基地局および/またはインターネット交換ポイント
120-2 基地局および/またはインターネット交換ポイント
130 要求者端末
130-1 モバイルデバイス
130-2 タブレットコンピュータ
130-3 ラップトップコンピュータ
130-4 車両内蔵デバイス
130-5 ウェアラブルデバイス
140 プロバイダ端末
140-1 プロバイダ端末
140-2 プロバイダ端末
140-n プロバイダ端末
150 車両
150-1 車両
150-2 車両
150-n 車両
160 ストレージデバイス
170 衛星ナビゲーションシステム
170-1 衛星
170-2 衛星
170-3 衛星
200 コンピューティングデバイス
210 内部通信バス
220 プロセッサ
230 読取り専用メモリ(ROM)
240 ランダムアクセスメモリ(RAM)
250 通信端末
260 I/Oデバイス
270 ハードディスク
300 モバイルデバイス
305 カメラ
310 通信プラットフォーム
320 ディスプレイ
330 グラフィック処理装置(GPU)
340 中央処理装置(CPU)
350 I/O
360 メモリ
370 モバイルオペレーティングシステム(OS)
380 アプリケーション
390 ストレージ
410 取得モジュール
420 サンプル決定モジュール
430 訓練モジュール
440 サービス評価モジュール
450 記憶モジュール
460 送信モジュール
500 プロセス
600 プロセス