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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-15
(45)【発行日】2022-08-23
(54)【発明の名称】入力支援ユニット及び入力支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/16 20060101AFI20220816BHJP
   G06F 3/0488 20220101ALI20220816BHJP
【FI】
G06F3/16 680
G06F3/0488
G06F3/16 610
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018066537
(22)【出願日】2018-03-30
(65)【公開番号】P2019179295
(43)【公開日】2019-10-17
【審査請求日】2021-01-14
(73)【特許権者】
【識別番号】505455945
【氏名又は名称】コイズミ照明株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】390000594
【氏名又は名称】株式会社レクザム
(74)【代理人】
【識別番号】100168583
【弁理士】
【氏名又は名称】前井 宏之
(72)【発明者】
【氏名】岩村 祐輔
(72)【発明者】
【氏名】塩田 祐次
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-071260(JP,A)
【文献】特開2014-179676(JP,A)
【文献】特開2007-036394(JP,A)
【文献】特開2014-026879(JP,A)
【文献】特開2015-187920(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/16
G06F 3/0488
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザーによる規定の入力を支援する入力支援ユニットであって、
ユーザーから前記規定の入力を受け付ける第1受付部と、
提示の要否と前記受け付けた規定の入力に伴って、前記受け付けた事実を前記ユーザーに提示する提示部と、
前記規定の入力とは異なる所定の操作をユーザーから受け付ける第2受付部と、
前記受け付けた所定の操作に基づいて、前記ユーザーへの前記提示の要否を制御する提示制御部と
を備え、
前記所定の操作は、前記第2受付部に対する長押しの操作又は前記第2受付部に対する連続押しの操作であり、
前記提示制御部は、前記第2受付部が長押しの操作を受け付けた場合、前記ユーザーへの前記提示を要と判定し、
前記提示制御部は、前記第2受付部が連続押しの操作を受け付けた場合、前記ユーザーへの前記提示を否と判定する、入力支援ユニット。
【請求項2】
タッチパネルをさらに備え、
前記第1受付部は、前記タッチパネルに対する前記規定の入力を受け付け、
前記第2受付部は、前記タッチパネルに対する前記所定の操作を受け付け、
前記所定の操作は、前記タッチパネルのうちの一のスイッチに対する長押しの操作又は前記一のスイッチに対する連続押しの操作であり、
前記提示制御部は、前記長押しの操作又は前記連続押しの操作に基づいて、前記提示の要否の制御を行う、請求項1に記載の入力支援ユニット。
【請求項3】
前記提示部は、前記受け付けた事実を音声又は光によって前記ユーザーに提示する、請求項1又は2に記載の入力支援ユニット。
【請求項4】
入力支援ユニットと、通信端末とを備える入力支援システムであって、
前記入力支援ユニットは、
第1ユーザーから規定の入力を受け付ける第1受付部と、
提示の要否と記受け付けた規定の入力に伴って、前記受け付けた事実を前記第1ユーザーに提示する提示部と
信部と
示制御部とを備え、
前記通信端末は、
第2ユーザーから所定の操作を受け付ける第2受付部と、
前記受け付けた所定の操作を前記入力支援ユニットに送信する送信部とを備え、
前記受信部は、前記通信端末から前記所定の操作を受信し、
前記提示制御部は、前記受信した所定の操作に基づいて、前記第1ユーザーへの前記提示の要否を制御し、
前記所定の操作は、前記第2受付部に対する長押しの操作又は前記第2受付部に対する連続押しの操作であり、
前記提示制御部は、前記第2受付部が長押しの操作を受け付けた場合、前記第1ユーザーへの前記提示を要と判定し、
前記提示制御部は、前記第2受付部が連続押しの操作を受け付けた場合、前記第1ユーザーへの前記提示を否と判定する、入力支援システム。
【請求項5】
前記入力支援ユニットは、第1タッチパネルをさらに備え、
前記第1受付部は、前記第1ユーザーから前記第1タッチパネルに対する前記規定の入力を受け付け、
前記通信端末は、第2タッチパネルをさらに備え、
前記第2受付部は、前記第2ユーザーから前記第2タッチパネルに対する前記所定の操作を受け付け、
前記所定の操作は、前記第2タッチパネルのうちの一のスイッチに対する長押しの操作又は前記一のスイッチに対する連続押しの操作である、請求項4に記載の入力支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力支援ユニット及び入力支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
家電機器及び電子機器等においては、タッチパネル及び押しボタン等に対する入力操作を行う際に、操作音を発音させることによって入力操作の有無を認識させ、その操作性を高めることが行われている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-165197号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の操作音をON-OFFするためには、通常のスイッチ以外に、操作音をON-OFFするためのスイッチ(例えば、DIPスイッチ等)を別途設ける必要があり、ユーザーに煩わしい操作を強いるばかりでなく、コストアップをも招いていた。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、操作音をON-OFFするためのスイッチを別途設けずに、操作音のON-OFF制御を可能にする入力支援ユニット及び入力支援システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に開示する入力支援ユニットは、ユーザーによる規定の入力を支援する入力支援ユニットであって、第1受付部と、提示部と、第2受付部と、提示制御部とを備える。前記第1受付部は、ユーザーから規定の入力を受け付ける。前記提示部は、提示の要否と受け付けた規定の入力に伴って、受け付けた事実をユーザーに提示する。前記第2受付部は、規定の入力とは異なる所定の操作をユーザーから受け付ける。前記提示制御部は、受け付けた所定の操作に基づいて、ユーザーへの前記提示の要否を制御する。前記所定の操作は、前記第2受付部に対する長押しの操作又は前記第2受付部に対する連続押しの操作である。前記提示制御部は、前記第2受付部が長押しの操作を受け付けた場合、前記ユーザーへの前記提示を要と判定する。前記提示制御部は、前記第2受付部が連続押しの操作を受け付けた場合、前記ユーザーへの前記提示を否と判定する。
【0007】
本願に開示する入力支援ユニットは、タッチパネルをさらに備えることが好ましい。前記第1受付部は、前記タッチパネルに対する前記規定の入力を受け付け、前記第2受付部は、前記タッチパネルに対する前記所定の操作を受け付けることが好ましい。前記所定の操作は、前記タッチパネルのうちの一のスイッチに対する長押しの操作又は前記一のスイッチに対する連続押しの操作であり、前記提示制御部は、前記長押しの操作又は前記連続押しの操作に基づいて、前記提示の要否の制御を行うことが好ましい。
【0008】
本願に開示する入力支援ユニットにおいて、前記提示部は、前記受け付けた事実を音声又は光によって前記ユーザーに提示することが好ましい。
【0009】
本願に開示する入力支援システムは、入力支援ユニットと、通信端末とを備える。前記入力支援ユニットは、第1受付部と、提示部と、受信部と、提示制御部とを備える。前記第1受付部は、第1ユーザーから規定の入力を受け付ける。前記提示部は、提示の要否と記受け付けた規定の入力に伴って、前記受け付けた事実を前記第1ユーザーに提示する。前記通信端末は、第2受付部と、送信部とを備える。前記第2受付部は、第2ユーザーから所定の操作を受け付ける。前記送信部は、前記受け付けた所定の操作を前記入力支援ユニットに送信する。前記受信部は、前記通信端末から前記所定の操作を受信する。前記提示制御部は、前記受信した所定の操作に基づいて、前記第1ユーザーへの前記提示の要否を制御する。前記所定の操作は、前記第2受付部に対する長押しの操作又は前記第2受付部に対する連続押しの操作である。前記提示制御部は、前記第2受付部が長押しの操作を受け付けた場合、前記第1ユーザーへの前記提示を要と判定する。前記提示制御部は、前記第2受付部が連続押しの操作を受け付けた場合、前記第1ユーザーへの前記提示を否と判定する。
【0010】
本願に開示する入力支援システムにおいて、前記入力支援ユニットは、第1タッチパネルをさらに備えることが好ましい。前記第1受付部は、前記第1ユーザーから前記第1タッチパネルに対する前記規定の入力を受け付けることが好ましい。前記通信端末は、第2タッチパネルをさらに備えることが好ましい。前記第2受付部は、前記第2ユーザーから前記第2タッチパネルに対する前記所定の操作を受け付け付けることが好ましい。前記所定の操作は、前記第2タッチパネルのうちの一のスイッチに対する長押しの操作又は前記一のスイッチに対する連続押しの操作であってもよい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、操作音をON-OFFするためのスイッチを別途設けずに、操作音のON-OFF制御が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係る電力システムを示す図である。
図2】電力システムにおける照明制御システムの構成を示すブロック図である。
図3】照明制御システムにおける通信端末の構成を示すブロック図である。
図4】照明制御システムにおける照明制御画面を示す図である。
図5】通信端末を用いて操作音の遠隔制御を行う場合の処理を示すフローチャートである。
図6】信号変換ユニットにおける通信制御処理を示すフローチャートである。
図7】照明制御ユニットにおける入力支援処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、本発明は以下の実施形態に限定されない。図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示している。
【0014】
図1及び図2を参照して、本発明の実施形態に係る電力システム100について説明する。図1は、電力システム100を示す図である。図2は、照明制御システム200を示す図である。
【0015】
図1に示すように、電力システム100は、所定の施設内の電力の管理に関するシステムである。施設は、例えば、住宅のような建造物、ビル、工場、又は駅である。また、本実施形態において、電力システム100は、照明制御システム200と、分電盤7と、複数の家電8とを備える。照明制御システム200は、システム制御装置1と、ルーター2と、照明制御装置3と、複数の照明器具6と、通信端末9とを備える。照明制御システム200は、外部ネットワーク11の通信端末10との接続が可能である。
【0016】
システム制御装置1は、照明制御システム200を含む電力システム100の全体を制御する制御装置である。システム制御装置1は、ルーター2を介して照明制御装置3、分電盤7、及び通信端末9と接続する。さらに、システム制御装置1は、ルーター2を介して所定のネットワークに接続が可能である。ネットワークは、例えばインターネット又はホームネットワークである。そして、システム制御装置1が照明制御装置3のサーバーとして機能し、通信端末9及び通信端末10に対し、照明制御装置3における表示画面にアクセスを許可するように構成してもよい。また、システム制御装置1は、例えば、HEMS(Home Energy Management System)コントローラーであってもよい。
【0017】
さらにまた、システム制御装置1は、照明器具6に対する制御の内容を示す第1制御信号及び/又は家電8に対する制御の内容を示す家電用制御信号を生成してもよい。具体的には、システム制御装置1は、第1通信プロトコルに準拠した通信を実行してもよい。従って、システム制御装置1は、第1通信プロトコルに準拠した信号形式を有する第1制御信号及び/又は家電用制御信号を生成してもよい。第1制御信号は、例えば、ECHONET Lite(登録商標)などの通信プロトコルに従った信号である。ECHONET Liteは、施設内の有線又は無線等を利用したネットワークの規格である。
【0018】
ルーター2は、例えばホームネットワークに含まれる。ホームネットワークは、例えば、家庭内に構築された通信システムのLAN(Local Area Network)環境のことを示す。ホームネットワークにおいて、ルーター2は、無線通信又は有線通信によって照明制御装置3及び通信端末9と接続する。さらに、ルーター2は、外部ネットワーク11を介して通信端末10と接続が可能である。
【0019】
照明制御装置3は、単数又は複数の照明器具6に対して、種々の制御が可能である。特に、照明制御装置3は、ユーザーの操作に伴って発音される操作音について制御を行う。照明制御装置3は、信号変換ユニット4と、照明制御ユニット5とを含む。信号変換ユニット4は、照明制御ユニット5に接続可能である。本実施形態では、信号変換ユニット4と照明制御ユニット5とは有線接続される。有線接続は、例えばRS-485である。なお、通信端末9及び通信端末10は、照明制御装置3における操作音について遠隔制御を行うため、ルーター2を介して制御メッセージを送信することができる。
【0020】
照明器具6は、例えば、ダウンライト又は間接照明である。照明器具6は、制御部52の指示に従って点灯し、又は消灯する。さらに、照明器具6は、制御部52によって調光され、及び/又は調色され得る。
【0021】
分電盤7は、例えば、分岐回路、通信機器、及び制御部(何れも図示せず)を備える。分電盤7の分岐回路は、システム制御装置1、ルーター2、信号変換ユニット4、照明制御ユニット5、及び複数の家電8の各々に外部電力を供給する。照明器具6には、照明制御ユニット5を介して外部電力が供給される。
【0022】
家電8は、例えば、空調機器(エアコン)、テレビ、又は冷蔵庫である。家電8は、分電盤7の制御部に従って動作する。
【0023】
図2に示す信号変換ユニット4は、ルーター2を介して受信した制御メッセージを照明制御ユニット5が認識可能な制御データに変換する。ここで、「制御メッセージ」は、照明制御ユニット5における操作音の発音の要否を制御するためのメッセージである。さらに、制御メッセージは、後述するブザー部54を特定する機器IDと制御内容とを含むメッセージである。制御内容には、例えば「操作音発音」又は「操作音消音」が含まれる。信号変換ユニット4は、通信部41と、制御部42と、変換部43と、記憶部44とを備える。
【0024】
通信部41は、ルーター2を介して、制御メッセージを受信する。通信部41は、例えば通信インターフェースである。さらに、通信部41は、制御部42の指示により、変換部43において生成された制御データを照明制御ユニット5に送信する。なお、ルーター2及び通信部41は、受信部の一例である。
【0025】
制御部42は、信号変換ユニット4の全体の動作を制御する。制御部42は、例えば、マイクロコンピューターである。制御部42は、記憶部44に記憶された制御プログラムを実行することによって、信号変換ユニット4における種々の制御を行う。具体的には、制御部42は、受信された制御メッセージを制御データに変換するように変換部43に指示する。さらに、制御部52は、変換された制御データを照明制御ユニット5に送信するように通信部41に指示する。
【0026】
変換部43は、通信部41が受信した制御メッセージを、照明制御ユニット5が認識可能な制御データに変換する。具体的には、照明制御ユニット5は、ホームネットワークの通信プロトコル又はインターネットの通信プロトコルに準拠した通信形式の制御メッセージを照明制御ユニット5が認識可能な制御データに変換する。制御データとしては、例えば「BUZZER_ON」と、「BUZZER_OFF」とがある。「BUZZER_ON」は、ブザー部54において操作音を発音させるための制御データである。「BUZZER_OFF」は、ブザー部54において操作音の発音を禁止させるための制御データである。従って、制御メッセージに「操作音発音」が含まれている場合は、制御メッセージから「BUZZER_ON」の制御データに変換し、制御メッセージに「操作音消音」が含まれている場合は、制御メッセージから「BUZZER_OFF」の制御データに変換する。なお、変換部43は、例えば、ECHONET Liteなどの通信プロトコルに従った第1制御信号を、照明制御ユニット5が認識可能なプロトコルに従った第2制御信号に変換してもよい。
【0027】
記憶部44は、信号変換ユニット4の動作に関する各種のデータ、及び信号変換ユニット4の制御に関する各種のデータを記憶する。記憶部44は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び/又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)によって構成される。
【0028】
図2に示す照明制御ユニット5は、操作部53でユーザーから受け付けた操作に基づいて、単数又は複数の照明器具6に関する種々の制御を行う。特に、照明制御ユニット5は、ユーザーから受け付けた操作入力に伴って発音される操作音の要否を制御する。照明制御ユニット5は、通信部51と、制御部52と、操作部53と、ブザー部54と、記憶部55とを含む。なお、照明制御ユニット5は、単数又は複数の照明器具6の点灯又は消灯について、並びに各照明器具6の調光及び/又は調色について制御してもよい。
【0029】
通信部51は、信号変換ユニット4の通信部41から制御データを受信するとともに、受信した制御データを制御部52に送付する。
【0030】
制御部52は、照明制御ユニット5の全体の動作を制御する。制御部52は、例えば、マイクロコンピューターであり、記憶部55に記憶された制御プログラムを実行することによって、照明制御ユニット5における種々の制御を行う。
【0031】
特に、制御部52は、操作部53を介してユーザーから受け付けた操作に基づいて、ブザー部54による操作音の発音について制御する。操作音の発音を制御する操作には、後述する「所定の操作」が該当する。さらに、制御部52は、通信部51を介して受信した制御データに基づいて、ブザー部54における操作音の発音について制御する。なお、制御部52は、提示制御部の一例である。
【0032】
操作部53は、単数又は複数の照明器具6の制御に関する情報をユーザーに提示するとともに、ユーザーから制御に関する操作を受け付ける。操作部53は、例えばタッチパネルを有する液晶ディスプレーである。なお、操作部53は押しボタンであってもよい。
【0033】
操作部53は、ユーザーから、タッチパネルに対する通常の入力と、通常の入力とは異なる特殊な操作を受け付ける。ここで、通常の入力(以下、「規定の入力」ともいう。)とは、タッチパネルに表示されている照明器具の制御に関する入力をいう。通常の入力としては、例えば、照明器具6が表示されているタッチパネルにおいて、照明器具6を点灯又は消灯するための入力が該当する。
【0034】
一方、特殊な操作とは、ブザー部54における操作音の発音を制御するための操作をいう。特殊な操作としては、例えば、スイッチの「長押し」及び「連続押し」が該当する。例えば、制御部52は、スイッチが「長押し」された場合には操作音を発音させるように制御し、スイッチが「連続押し」された場合には操作音の発音を禁止するように制御する。なお、操作部53は、第1受付部、第2受付部及び第1タッチパネルの一例である。
【0035】
ブザー部54は、制御部52の指示により、操作部53においてユーザーから「通常の入力」を受け付けた際に、操作音を発音させ、又は操作音の発音を禁止する。なお、ブザー部54は、提示部の一例である。
【0036】
記憶部55は、照明制御ユニット5の動作に関する各種のデータ、及び照明制御ユニット5の制御に関する各種のデータを記憶する。記憶部55は、例えば、ROM、RAM、及び/又はEEPROMによって構成される。特に、記憶部55は、ブザー部54の操作音の発音を制御するための「ブザーフラグ」を記憶する。ブザーフラグには、「BUZZER_ON」を示す「1」の値、又は「BUZZER_OFF」を示す「0」の値が設定される。
【0037】
図3は、通信端末9及び通信端末10の構成を示すブロック図である。本実施形態では、通信端末9及び通信端末10は、同一の機能を有しているものとする。通信端末9及び通信端末10は、例えば、ユーザーが操作可能なコンピューターである。具体的には、通信端末9及び通信端末10は、例えば、スマートフォン、タブレットコンピューター、又はパーソナルコンピューターのような携帯可能なコンピューターである。通信端末9及び通信端末10は、ホームネットワーク及び外部ネットワーク11を介してルーター2に接続可能である。通信端末9及び通信端末10は、それぞれ通信部12と、制御部13と、入出力部14と、記憶部15とを備える。
【0038】
通信部12は、ルーター2を介して、照明制御ユニット5のブザー部54における操作音の発音の要否を制御する制御メッセージを送信する。通信部41は、例えば通信インターフェースである。なお、通信部12は、ルーター2を介して第1制御信号を送信する機能を有していてもよい。さらに、通信部12は、後述の制御部13において生成された第1制御信号及び/又は家電用制御信号を外部ネットワーク11又はホームネットワークを介してルーター2に送信する機能を有していてもよい。なお、通信部12は、送信部の一例である。
【0039】
制御部13は、通信端末9又は通信端末10の全体の動作を制御する。制御部13は、例えば、マイクロコンピューターであり、記憶部15に記憶された制御プログラムを実行することによって、通信端末9又は通信端末10における種々の制御を行う。
【0040】
特に、制御部13は、ルーター2を介して照明制御ユニット5に操作音を制御するための制御メッセージを送信するように通信部12に指示する。なお、システム制御装置1が照明制御装置3のサーバーとして機能し、操作部53における画面にアクセス可能な場合は、制御部13は、ブラウザでシステム制御装置1にアクセスして操作部53と同等の画面を表示させながら、入出力部14のスイッチを「長押し」又は「連続押し」を行うことにより、操作音の発音について制御を行うこととしてもよい。
【0041】
入出力部14は、各種の情報をユーザーに提示するとともに、ユーザーから制御に関する操作を受け付ける。操作部53は、例えばタッチパネルを有する液晶ディスプレーである。
【0042】
特に、入出力部14は、ユーザーからタッチパネルに対する「通常の入力」と「特殊な操作」とを受け付ける。さらに、入出力部14は、操作部53におけるタッチパネルに表示されている画面と同様の画面の表示が可能である。なお、入出力部14は、第2受付部及び第2タッチパネルの一例である。
【0043】
記憶部15は、通信端末9又は通信端末10の動作に関する各種のデータ及び制御に関する各種のデータを記憶する。記憶部55は、ROM、RAM、及び/又はソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)によって構成される。
【0044】
図4は、照明制御システム200における照明制御画面を示す図である。図4(a)は、照明制御ユニット5の操作部53のタッチパネルに表示される画面例である。図4(a)においては、リビングに、制御対象の3台の照明器具6a~6bが設置されている様子が示されている。さらに、図4(a)には、「操作音が発音する状態」であることを示すアイコン53bが表示されている。
【0045】
図4(b)は、図4(a)に示す中央の「消灯中の照明器具6b」に対する、ユーザーから所定の操作として「連続押し」を受け付けた場合の画面例である。ユーザーから「連続押し」を受け付けた結果、アイコン53bが表示されている。アイコン53bは、「操作音が発音しない状態」であることを示す。なお、システム制御装置1が照明制御装置3のサーバーとして機能する場合は、通信端末9及び通信端末10においても、図4(a)及び図4(b)の画面が表示され、その画面において操作音の要否を制御することが可能である。
【0046】
図5は、通信端末9又は通信端末10を用いて操作音の遠隔制御を行う場合の処理を示すフローチャートである。
【0047】
まず、通信端末9又は通信端末10は、ユーザーの操作によってネットワークに接続される(ステップS102)。例えば、通信端末9又は通信端末10は、ルーター2を介して、家庭内に構築されたLANに接続される。
【0048】
次に、通信端末9又は通信端末10は、ユーザーによって制御用のアプリケーションソフトウェア(以下、「制御用アプリ」という。)が起動される(ステップS104)。なお、制御用アプリには、ブラウザを含んでいてもよい。ここで、通信端末9又は通信端末10の制御部13は、照明制御ユニット5の操作部53の機器IDを取得してもよい。
【0049】
さらに、通信端末9又は通信端末10は、ユーザーによって制御エリアが指定され(ステップS106)、制御対象の器具(以下、「制御器具」ともいう。)が指定される(ステップS108)。
【0050】
この後、通信端末9又は通信端末10は、ユーザーから、入出力部14のタッチパネルを介して所定の操作を受け付ける(ステップS110)。
【0051】
ここで、通信端末9又は通信端末10は、ユーザーから受け付けた所定の操作が「長押し」か否かを判定する(ステップS112)。例えば、ユーザーから受け付けた所定の操作が「長押し」の場合は(ステップS112でYes)、制御メッセージの制御内容を「操作音発音」に設定する(ステップS114)。
【0052】
一方、通信端末9又は通信端末10は、ユーザーから受け付けた所定の操作が「長押し」でない場合は(ステップS112でNo)、ユーザーから受け付けた所定の操作が「連続押し」か否かを判定する(ステップS116)。ユーザーから受け付けた所定の操作が「連続押し」の場合は(ステップS116でYes)、制御メッセージの制御内容を「操作音消音」に設定する(ステップS118)。なお、ユーザーから受け付けた所定の操作が「連続押し」でない場合は(ステップS116でNo)、ステップS110に戻る。
【0053】
通信端末9又は通信端末10は、制御内容の「操作音発音」又は制御内容の「操作音消音」を含む制御メッセージを照明制御装置3に送信する(ステップS120)。なお、制御メッセージには、上記の機器IDを含んでいてもよい。
【0054】
図6は、信号変換ユニット4の制御部42における通信制御処理を示すフローチャートである。図6に示すように、まず、通信部41が、ルーター2を介して制御メッセージを受信すると(ステップS202でYes)、制御部42が、受信した制御メッセージの制御内容が“操作音発音”又は“操作音消音”であるか否かを判定する(ステップS204)。なお、通信部41は、ルーター2を介して制御メッセージを受信するまで(ステップS202でNo)、待機している。
【0055】
制御部42は、受信した制御メッセージの制御内容が“操作音発音”又は“操作音消音”である場合は(ステップS204でYes)、照明制御ユニット5に制御内容を示す制御データを送信する(ステップS206)。
【0056】
制御部42は、受信した制御メッセージの制御内容が“操作音発音”及び“操作音消音”の何れでもない場合は(ステップS204でNo)、受信した信号が第1制御信号か否かを判定する(ステップS208)。
【0057】
制御部42は、受信した信号が第1制御信号であると判定した場合は(ステップS208でYes)、その第1制御信号について処理を実行する(ステップS210)。なお、制御部42は、受信した信号が第1制御信号でないと判定した場合は(ステップS208でNo)、ステップS202に戻る。
【0058】
その後、制御部42は、通信制御処理を終えるまで上記処理(ステップS202~ステップS212)を繰り返す。
【0059】
図7は、照明制御ユニット5の制御部52における入力支援処理を示すフローチャートである。制御部52は、例えば、タッチパネルのスイッチ部が「長押し」された場合に操作音を発音させるように制御し、併せて記憶部55に記憶するブザーフラグの値を「1」に設定する。さらに、制御部52は、「連続押し」された場合に操作音を発音させないように制御し、併せて上記ブザーフラグの値を「0」に設定することとする。
【0060】
図7に示すように、まず、制御部52は、操作部53に表示されているタッチパネルが押下されたか否かを判定する(ステップS302)。制御部52は、タッチパネルの押下が「長押し」の場合は(ステップS304でYes)、ブザーフラグを「1」に設定する(ステップS316)。
【0061】
また、制御部52は、タッチパネルの押下が「長押し」でなく(ステップS304でNo)、「連続押し」の場合は(ステップS306でYes)、ブザーフラグを「0」に設定する(ステップS320)。
【0062】
これにより、制御部52は、上記のようにタッチパネルのスイッチ部が「長押し」又は「連続押し」の操作(以下、「所定の操作」という。)がされた場合は、その操作に伴って設定されたブザーフラグの値に基づいて、タッチパネルを操作した際に操作音を発音させるか、操作音を発音させないかについて決定する(ステップS308)。
【0063】
そして、制御部52は、ブザー部54に対し、「長押し」及び「連続押し」以外の入力(以下、「規定の入力」という。)がなされた場合は(ステップS304でNo、かつ、ステップS306でNo)、上記のように決定されたように操作音を制御しつつ(ステップS308)、押下されたスイッチ部に応じた処理を実行する(ステップS310)。
【0064】
制御部52は、上記のように操作部53のタッチパネルへの押下はされていないが(ステップS302でNo)、通信部51を介して制御データを受信した場合は(ステップS312でYes)、その制御データが“BUZZER_ON”の場合は(ステップS314でYes)、記憶部55のブザーフラグを「1」に設定する。一方、通信部51を介して受信した制御データが“BUZZER_OFF”の場合は(ステップS318でYes)、記憶部55のブザーフラグを「0」に設定する。
【0065】
これにより、操作部53のタッチパネルに対する「長押し」又は「連続押し」の操作がなされた場合と同様に、制御部52は、外部より受信した制御メッセージに基づいて設定されたブザーフラグの値に基づいて、タッチパネルを操作した際に操作音を発音させるか、操作音を発音させないかについて決定し(ステップS308)、操作音の制御を行うことが可能となる(ステップS310)。
【0066】
なお、制御部52は、受信した信号が「長押し」及び「連続押し」の何れでもない場合は(ステップS314でNo、かつ、ステップS318でNo)、その信号が第2制御信号か否かを判定する(ステップS322)。制御部52は、受信した信号が第2制御信号の場合は(ステップS322でYes)、その第2制御信号に基づく処理を実行する(ステップS324)。なお、制御部52は、受信した信号が第2制御信号でない場合は(ステップS322でNo)、ステップS302に戻る。
【0067】
なお、制御部52は、本制御処理を終える指示があるまで(ステップS326でNo)、上記処理(ステップS302~ステップS326)を繰り返す。
【0068】
以上、図1から図7を参照して、照明制御システム200における操作音の制御について説明した。照明制御システム200によれば、操作音をON-OFFするためのスイッチを別途設けずとも、遠隔操作を含む簡便な操作で、操作音の発音の要否について制御することができる。
【0069】
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。但し、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明を構成することが可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
【0070】
なお、通信端末9及び通信端末10は、ルーター2を介して、第1制御信号及び/又は家電用制御信号を生成するようにシステム制御装置1を制御する機能を有していてもよい。この場合、システム制御装置1は、通信端末9又は通信端末10の指示に従って第1制御信号及び/又は家電用制御信号を生成する。また、通信端末9及び通信端末10は、第1制御信号及び/又は家電用制御信号を生成する機能を有していてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0071】
本発明は、入力支援ユニット及び入力支援システムに関するものであり、産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0072】
2 ルーター
3 照明制御装置
4 信号変換ユニット
9,10 通信端末
11 外部ネットワーク
12,41,51 通信部
13,42,52 制御部
14 入出力部
43 変換部
5 照明制御ユニット
53 操作部
53b アイコン
54 ブザー部
6,6a,6b,6c 照明器具
200 照明制御システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7