(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-15
(45)【発行日】2022-08-23
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 7/02 20060101AFI20220816BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 333Z
(21)【出願番号】P 2018114130
(22)【出願日】2018-06-15
【審査請求日】2021-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-088985(JP,A)
【文献】特開2017-104272(JP,A)
【文献】特許第6857630(JP,B2)
【文献】特開2016-202538(JP,A)
【文献】特開2016-198359(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定値を設定可能な遊技機であって、
乱数値を抽出するとともに遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段から出力されたコマンドに基づいて演出を制御する演出制御手段と、
表示手段と
、を備え、
前記遊技制御手段は、
前記乱数値に基づいて可変表示を実行可能であり、
前記乱数値を加工した特定コマンドを前記演出制御手段に出力し、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から出力された前記特定コマンドから前記乱数値を復元し、復元された前記乱数値に基づいて可変表示に対応した演出を制御
可能であり、
前記可変表示に対応した演出は、
実行中の可変表示に関する可変表示対応演出と、未だ実行されていない可変表示であって前記特定コマンドを送信する契機となった可変表示に関する先読み演出
と、を含み、
前記演出制御手段は、前記表示手段において、
前記可変表示対応演出が実行されることに対応して該可変表示対応演出が実行されている旨を示す文字情報を含む関連表示を該文字情報が第1移動態様で移動する態様で表示し、
前記先読み演出が実行されることに対応して該先読み演出が実行されている旨を示す文字情報を含む関連表示を該文字情報が前記第1移動態様と異なる第2移動態様で移動する態様で表示し、
前記可変表示対応演出及び前記先読み演出とは異なる演出として、所定演出と特定演出とを実行可能であり
、
前記所定演出が実行されることに対応して該所定演出が実行されている旨を示す文字情報を含む第1関連表示を該文字情報が移動する態様で表示し、
前記第1関連表示を表示しているときに前記特定演出が実行されることに対応して該第1関連表示が表示されている表示領域を縮小表示する場合において、該第1関連表示が表示される第1表示領域と、該第1関連表示が表示されず該第1表示領域の背景色と異なる色となる第2表示領域と、が前記表示手段の表示領域に形成されるように該第1関連表示を縮小表示し、かつ縮小表示された該第1関連表示の文字情報が移動する態様で前記文字情報を表示し、
前記第1関連表示を表示しているときに前記特定演出が実行されることに対応して該第1関連表示が表示されている表示領域を縮小表示する場合において、エラーが発生したときに、前記第1表示領域と前記第2表示領域とに跨って該エラーに関連する第2関連表示を表示し、かつ前記特定演出が実行されないときと同じ態様で該第2関連表示を表示し、
前記第1表示領域と前記第2表示領域とに跨って表示される前記第2関連表示を、該第1表示領域に表示されている前記エラーに関連する情報と、該第2表示領域に表示されている該エラーに関連する情報とが同一の視認性となるように表示する、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段と、表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段とを備え、所定状態に関連する関連表示を表示可能であり、関連表示として、特定演出による変化を受けない関連表示を表示可能な遊技機が提案されている。例えば、特許文献1には、遊技を行うことが可能であり、演出表示装置と、演出表示装置に表示される背景画像、演出図柄を視認不可能とするブラックアウト演出を実行する演出制御用CPUとを備え、先読み特定演出が実行されている期間に関連して、ブラックアウト演出が実行されても視認可能なチャンスゾーンテロップを表示可能なパチンコ遊技機が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたような遊技機において、より好適に関連表示を表示することが望まれている。
【0005】
この発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、より好適に関連表示を表示する遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(A)上記目的を達成するため、本願発明に係る遊技機は、
設定値を設定可能な遊技機であって、
乱数値を抽出するとともに遊技の進行を制御する遊技制御手段と、
前記遊技制御手段から出力されたコマンドに基づいて演出を制御する演出制御手段と、
表示手段と
、を備え、
前記遊技制御手段は、
前記乱数値に基づいて可変表示を実行可能であり、
前記乱数値を加工した特定コマンドを前記演出制御手段に出力し、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から出力された前記特定コマンドから前記乱数値を復元し、復元された前記乱数値に基づいて可変表示に対応した演出を制御
可能であり、
前記可変表示に対応した演出は、
実行中の可変表示に関する可変表示対応演出と、未だ実行されていない可変表示であって前記特定コマンドを送信する契機となった可変表示に関する先読み演出
と、を含み、
前記演出制御手段は、前記表示手段において、
前記可変表示対応演出が実行されることに対応して該可変表示対応演出が実行されている旨を示す文字情報を含む関連表示を該文字情報が第1移動態様で移動する態様で表示し、
前記先読み演出が実行されることに対応して該先読み演出が実行されている旨を示す文字情報を含む関連表示を該文字情報が前記第1移動態様と異なる第2移動態様で移動する態様で表示し、
前記可変表示対応演出及び前記先読み演出とは異なる演出として、所定演出と特定演出とを実行可能であり
、
前記所定演出が実行されることに対応して該所定演出が実行されている旨を示す文字情報を含む第1関連表示を該文字情報が移動する態様で表示し、
前記第1関連表示を表示しているときに前記特定演出が実行されることに対応して該第1関連表示が表示されている表示領域を縮小表示する場合において、該第1関連表示が表示される第1表示領域と、該第1関連表示が表示されず該第1表示領域の背景色と異なる色となる第2表示領域と、が前記表示手段の表示領域に形成されるように該第1関連表示を縮小表示し、かつ縮小表示された該第1関連表示の文字情報が移動する態様で前記文字情報を表示し、
前記第1関連表示を表示しているときに前記特定演出が実行されることに対応して該第1関連表示が表示されている表示領域を縮小表示する場合において、エラーが発生したときに、前記第1表示領域と前記第2表示領域とに跨って該エラーに関連する第2関連表示を表示し、かつ前記特定演出が実行されないときと同じ態様で該第2関連表示を表示し、
前記第1表示領域と前記第2表示領域とに跨って表示される前記第2関連表示を、該第1表示領域に表示されている前記エラーに関連する情報と、該第2表示領域に表示されている該エラーに関連する情報とが同一の視認性となるように表示する。
(1)上記目的を達成するため、他の態様に係る遊技機は、
遊技者にとって有利度が異なる複数の設定値のうちいずれかの設定値に設定可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(例えば、CPU103)と、
前記遊技制御手段から出力されたコマンドに基づいて演出を制御する演出制御手段(例えば、演出制御用CPU120等)と、
乱数値(例えば、MR1~MR3等)を抽出する抽出手段(例えば、
図5のS101等)と、
表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、
前記表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段(例えば、演出制御用CPU120が、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の縮小率で縮小させる縮小演出を実行可能であること等)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記抽出手段から抽出された前記乱数値に基づいて可変表示を実行可能であり(例えば、
図5のS112等)、
前記乱数値を加工した(例えば、
図8-4の83FS031等)特定コマンド(例えば、乱数値送信用コマンド1~4等)を前記演出制御手段に出力し(例えば、
図8-4の83FS031、
図4のS27等)、
前記演出制御手段は、前記遊技制御手段から出力された前記特定コマンドから前記乱数値を復元し(例えば、
図8-5の83FS042等)、復元された前記乱数値に基づいて可変表示に対応した演出(例えば、先読み予告演出)を制御し(例えば、
図8-6の83FS066等)、
前記表示手段は、
所定状態に関連する関連表示(例えば、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像38SH10や、下皿が満タンになっている異常を報知するエラーテロップ画像38SH90等)を表示可能であり、
関連表示として、前記特定演出による変化を受ける第1関連表示(例えば、縮小演出による変化を受ける大当りテロップ画像38SH10等)と、前記特定演出による変化を受けない第2関連表示(例えば、縮小演出による変化を受けないエラーテロップ画像38SH90等)とを表示可能である。
【0007】
このような構成によれば、より好適に関連表示を表示することができる。また、遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0008】
(2) 上記(1)の遊技機において、
前記特定コマンドは、可変表示を実行するための可変表示パターンを先読みで特定するためのコマンド(例えば、乱数値送信用コマンド1~4)である。
【0009】
このような構成によれば、メイン側で可変表示パターンを先読み判定することなく演出制御手段としてのサブ側で可変表示パターンが先読みにより特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0010】
(3) 上記(1)または(2)の遊技機において、
前記特定コマンドは、前記抽出手段から抽出された前記乱数値を10進数から16進数に変換し、変換した値を複数のコマンドに分けて構成されるコマンドであり(例えば、
図8-3)、
前記遊技制御手段は、前記複数のコマンドを一括で出力する(例えば、
図8-4の83FS032および
図4のS27)。
【0011】
このような構成によれば、複数のコマンドを一括で出力することにより演出制御手段としてのサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0012】
(4) 上記(3)の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記複数のコマンドを所定の順序で解析する(例えば、
図8-3)ことにより前記乱数値を復元し(例えば、
図8-5の83FS042)、
復元された前記乱数値に基づいた可変表示パターンコマンドを記憶する記憶手段(例えば、
図8-5の83FS048)をさらに備える。
【0013】
このような構成によれば、サブ側で復元された乱数値に基づいた可変表示パターンコマンドを用いてサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0014】
(5) 上記(2)~(4)のいずれかの遊技機において、
前記遊技制御手段は、可変表示パターンの区分(例えば、変動パターンテーブルのカテゴリ)を特定可能な区分コマンド(例えば、変動パターン振分け状態指定コマンド)を前記演出制御手段に出力する(例えば、
図8-4の83FS022、83FS023、および、
図4のS27)。
【0015】
このような構成によれば、可変表示パターンの区分を特定可能な区分コマンドが出力されることでサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減す
ることができる。
【0016】
(6) 上記(2)~(5)のいずれかの遊技機において、
前記遊技制御手段は、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、大当り遊技状態)に制御するか否かを特定可能な有利状態コマンド(例えば、図柄指定コマンド)を前記特定コマンドとは別のコマンドとして前記演出制御手段に出力する(例えば、
図8-4の83FS027、83FS029、83FS030)。
【0017】
このような構成によれば、最重要な当否結果に関する情報はメイン側で特定しサブ側に出力するため安全性を高くすることができる。また、有利状態コマンドを送信することでサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0018】
(7) 上記(5)または(6)の遊技機において、
前記演出制御手段は、前記区分コマンドと、前記有利状態コマンドとに基づいて、可変表示パターンを決定するためのテーブルを設定し(例えば、
図8-5の83FS045、83FS047)、当該設定されたテーブルと復元された前記乱数値とに基づいて可変表示に対応した演出を制御する(例えば、
図8-5の83FS048、
図8-6の83FS066)。
【0019】
このような構成によれば、区分コマンドと有利状態コマンドとに基づいて設定されたテーブルと復元された乱数値とから可変表示に対応した演出が制御されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0020】
(8) 上記(1)~(7)のいずれかの遊技機において、
可変表示に対応した演出として、前記特定コマンドを送信する契機となった可変表示に関する先読み演出を実行する(例えば、
図8-6の83FS066)。
【0021】
このような構成によれば、サブ側で可変表示パターンが特定されることにより可変表示に関する先読み演出が実行されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】この実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図である。
【
図2】パチンコ遊技機に搭載された各種の制御基板などを示す構成図である。
【
図3】遊技制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
【
図4】遊技制御用タイマ割込み処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5】特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図6】演出制御メイン処理の一例を示すフローチャートである。
【
図7】演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8-1】特徴部83Fにおける演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【
図8-2】特徴部83Fにおける始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8-3】特徴部83Fにおける変動パターン判定用乱数値MR3の変換および復元に関する処理を説明するための図である。
【
図8-4】特徴部83Fにおける入賞時乱数値判定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8-5】特徴部83Fにおける先読み変動パターンコマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。
【
図8-6】特徴部83Fにおける先読み予告処理の一例を示すフローチャートである。
【
図9-1】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-2】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-3】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-4】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-5】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-6】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-7】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-8】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-9】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-10】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-11】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-12】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-13】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-14】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-15】特徴部38SHに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-16】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-17】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-18】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-19】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-20】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-21】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-22】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-23】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-24】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-25】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-26】特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-27】特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-28】特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-29】特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-30】特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-31】特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-32】特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-33】特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-34】特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-35】特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-36】特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-37】特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例を示す図である。
【
図9-38】特徴部38SH(63IW)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-39】特徴部38SH(63IW)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-40】特徴部38SH(63IW)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-41】特徴部38SH(63IW)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-42】特徴部38SH(63IW)に関する演出動作例を示す図である。
【
図9-43】特徴部38SH(63IW)に関する演出動作例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
【0024】
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
【0025】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
【0026】
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
【0027】
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
【0028】
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
【0029】
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
【0030】
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられてい
てもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
【0031】
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
【0032】
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
【0033】
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
【0034】
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
【0035】
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(
図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
【0036】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
【0037】
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(
図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
【0038】
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
【0039】
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始
動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
【0040】
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
【0041】
遊技盤2の所定位置(
図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」~「9」を示す数字や「-」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
【0042】
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
【0043】
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
【0044】
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
【0045】
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
【0046】
遊技盤2の所定位置(
図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
【0047】
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
【0048】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
【0049】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(
図2参照)により検出される。
【0050】
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(
図2参照)により検出される。
【0051】
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティッ
クコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
【0052】
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
【0053】
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
【0054】
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
【0055】
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
【0056】
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
【0057】
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「-」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
【0058】
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
【0059】
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
【0060】
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有
利となる。
【0061】
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
【0062】
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
【0063】
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
【0064】
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
【0065】
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
【0066】
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
【0067】
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
【0068】
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
【0069】
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技
状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
【0070】
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
【0071】
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
【0072】
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
【0073】
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
【0074】
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
【0075】
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
【0076】
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
【0077】
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当
り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
【0078】
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
【0079】
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
【0080】
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
【0081】
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
【0082】
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
【0083】
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば
図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
【0084】
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は
、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
【0085】
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
【0086】
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
【0087】
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0088】
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0089】
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
【0090】
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
【0091】
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
【0092】
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
【0093】
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
【0094】
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
【0095】
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
【0096】
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
【0097】
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
【0098】
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
【0099】
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
【0100】
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
【0101】
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
【0102】
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
【0103】
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられ
ていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
【0104】
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
【0105】
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。
図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
【0106】
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
【0107】
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
【0108】
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
【0109】
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
【0110】
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
【0111】
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
【0112】
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
【0113】
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
【0114】
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
【0115】
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、
図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。
図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
【0116】
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
【0117】
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26
)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
【0118】
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
【0119】
図5は、特別図柄プロセス処理として、
図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
【0120】
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0121】
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110~S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110~S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
【0122】
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特
図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
【0123】
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテー
ブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
【0124】
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
【0125】
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
【0126】
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
【0127】
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
【0128】
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
【0129】
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入
賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
【0130】
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
【0131】
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
【0132】
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
【0133】
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
【0134】
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
【0135】
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、
図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。
図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
【0136】
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
【0137】
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
【0138】
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
【0139】
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
【0140】
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
【0141】
図7は、演出制御プロセス処理として、
図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行さ
れる。
【0142】
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170~S177の処理のいずれかを選択して実行する。
【0143】
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
【0144】
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
【0145】
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
【0146】
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
【0147】
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
【0148】
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
【0149】
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
【0150】
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
【0151】
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
【0152】
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
【0153】
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「-」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「-」を示す記号が表示されなくてもよい)。
【0154】
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用
可能である。
【0155】
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
【0156】
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
【0157】
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
【0158】
(特徴部083Fに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部083Fについて説明する。
【0159】
主基板11の側においては、CPU103が遊技制御に用いる乱数値として、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2、変動パターン判定用の乱数値MR3、普図表示結果判定用の乱数値MR4、MR4の初期値決定用の乱数値MR5等がカウント可能に制御される。乱数値MR1~MR5は、CPU103により、異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによる更新によってカウントするようにしてもよいし、カウンタとしての乱数回路104によって更新されてもよい。乱数回路104は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100とは異なる乱数回路チップとして構成されるものであってもよい。こうした遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。
【0160】
CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミング、および、第2始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミングで、特図表示結果判定用の乱数値MR1の数値データをカウンタから抽出し、抽出した数値データに基づいて、大当り判定、小当り判定等の当否判定等(小当り決定時の停止図柄、ハズレ決定時の停止図柄の決定も含む)を行うことが可能である。CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミング、および、第2始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミングで、大当り種別判定用の乱数値MR2の数値データをカウンタから抽出し、抽出した数値データに基づいて、大当りの種別を複数種類の大当り種別から選択決定する大当り種別判定等(大当り種別毎の停止図柄の決定も含む)を行うことが可能である。CPU103は、第1始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミング、および、第2始動入賞口への始動入賞が検出されたタイミングで、変動パターン判定用の乱数値MR3をカウンタから抽出し、抽出した乱数値MR3を加工して演出制御用CPU120へ送信することが可能である。
【0161】
始動入賞が検出されたタイミングで抽出された乱数値MR1、乱数値MR2、および、乱数値MR3は、保留情報(保留データ)としてRAM102に保留記憶される。そして
、CPU103では、乱数値MR1による当否判定、および、乱数値MR2による大当り種別判定のそれぞれが、演出制御用CPU120での保留先読み予告演出等の演出の実行のために、始動入賞が検出されたタイミングで実行される。始動入賞が検出されたタイミングでの乱数値MR3による変動パターン判定は、CPU103では実行されず、演出制御用CPU120において、加工された乱数値MR3を復元して実行される。その後、変動表示の開始タイミングにおいては、変動表示を実行するために、このような乱数値MR1、乱数値MR2、および、乱数値MR3の保留情報に基づいて、当否判定等、大当り種別判定等、および、変動パターン判定が実行される。
【0162】
特徴部083Fについては、遊技制御側(メイン側とも称する)のCPU103が抽出した変動パターン判定用の乱数値MR3の数値データに基づいて、演出制御側(サブ側とも称する)の演出制御用CPU120が可変表示を実行可能である場合において、CPU103が乱数値MR3の数値データを加工した特定コマンドを演出制御用CPU120に出力し、演出制御用CPU120が、受信した特定コマンドから乱数値MR3の数値データを復元し、復元された乱数値MR3の数値データに基づいて可変表示に対応した演出を制御する例を主に説明する。
【0163】
まず、特徴部083Fの遊技制御により制御される遊技状態を説明する。特徴部083Fでは、大当りとすることが決定されたときに、大当り種別が「非確変」(通常大当り)、「確変」(確変大当り)のいずれかの大当りに選択決定される設定を一例として説明する。
【0164】
通常大当りの場合は、大当り遊技状態の終了後において、低確率状態(非確変状態)で所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されるまでの間、時短状態(高ベース状態)となる。このような遊技状態は、低確高ベース状態と呼ばれる。そのような時短状態が終了した後は、低確率状態(非確変状態)で低ベース状態(第2始動入賞口に遊技球が進入しにくくなる制御状態)に制御される。このような遊技状態は、低確低ベース状態と呼ばれる。パチンコ遊技機1の電源投入時における起動当初の状態は、基本的に低確低ベース状態である。
【0165】
確変大当りの場合は、大当り遊技状態の終了後において、所定回数(例えば100回)の可変表示が実行されるまでの間、高確率状態(確変状態)かつ時短状態(高ベース状態)となる。このような遊技状態は、高確高ベース状態と呼ばれる。そのような高確高ベース状態が終了した後は、低確低ベース状態に制御される。小当りの場合は、小当り遊技状態の終了前後で遊技状態が変化しない。
【0166】
図8-1は、演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビットは「0」とされる。尚、
図8-1に示されたコマンド形態は一例であって、他のコマンド形態を用いてもよい。また、この例では、制御コマンドが2つの制御信号で構成されることになるが、制御コマンドを構成する制御信号数は、1であってもよいし、3以上の複数であってもよい。
【0167】
図8-1に示す例において、コマンド8001Hは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第1変動開始コマンドである。コマンド8002Hは、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームにおける変動開始を指定する第2変動開始コマンドである。コマンド81XXHは、特図ゲームにおける特別図柄の変動表示に対応して画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで変動表示される飾り図柄などの変動
パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドである。ここで、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。尚、変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0168】
コマンド8CXXHは、変動表示結果通知コマンドであり、特別図柄や飾り図柄などの変動表示結果を指定する演出制御コマンドである。変動表示結果通知コマンドでは、例えば変動表示結果が「ハズレ」であるか「大当り」であるか「小当り」であるかの決定結果(事前決定結果)や、変動表示結果が「大当り」となる場合の大当り種別を複数種類のいずれとするかの決定結果(大当り種別決定結果)に応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0169】
コマンド8F00Hは、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L,5C,5Rで飾り図柄の変動停止(確定)を指定する図柄確定コマンドである。コマンド95XXHは、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドである。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。
【0170】
コマンド96XXHは、パチンコ遊技機1においてエラー(異常)の発生および発生したエラー(異常)の種別を指定するエラー(異常)指定コマンドである。エラー(異常)指定コマンドでは、例えば、各エラー(異常)に対応するEXTデータが設定されることにより、演出制御基板12側において、いずれのエラー(異常)の発生が判定されたのかを特定することができ、特定したエラー(異常)の発生が、後述するエラー報知処理によって報知される。
【0171】
コマンドA0XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の開始を示す演出画像の表示を指定する当り開始指定コマンド(「ファンファーレコマンド」ともいう)である。コマンドA1XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態となっている期間であることを通知する大入賞口開放中通知コマンドである。コマンドA2XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、大入賞口が開放状態から閉鎖状態に変化した期間であることを通知する大入賞口開放後通知コマンドである。コマンドA3XXHは、大当り遊技状態または小当り遊技状態の終了時における演出画像の表示を指定する当り終了指定コマンドである。
【0172】
当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、例えば変動表示結果通知コマンドと同様のEXTデータが設定されることなどにより、事前決定結果や大当り種別決定結果に応じて異なるEXTデータが設定されてもよい。あるいは、当り開始指定コマンドや当り終了指定コマンドでは、事前決定結果及び大当り種別決定結果と設定されるEXTデータとの対応関係を、変動表示結果通知コマンドにおける対応関係とは異ならせるようにしてもよい。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、大当り遊技状態または小当り遊技状態におけるラウンドの実行回数(例えば「1」~「15」)に対応して、異なるEXTデータが設定される。
【0173】
コマンドB100Hは、入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aにより検出されて始動入賞(第1始動入賞)が発生したことに基づき、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームを実行するための第1始動条件が成立したことを通知する第1始動口入賞指定コマンドである。コマンドB200Hは、可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第2始動口スイッチ22Bにより検出されて始動入賞(第2始動入賞)が発生したことに基づき、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームを実
行するための第2始動条件が成立したことを通知する第2始動口入賞指定コマンドである。
【0174】
コマンドC1XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第1特図保留記憶数を通知する第1保留記憶数通知コマンドである。コマンドC2XXHは、画像表示装置5などにて特図保留記憶数を特定可能に表示するために、第2特図保留記憶数を通知する第2保留記憶数通知コマンドである。第1保留記憶数通知コマンドは、例えば第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1始動条件が成立したことに基づいて、第1始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。第2保留記憶数通知コマンドは、例えば第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2始動条件が成立したことに基づいて、第2始動口入賞指定コマンドが送信されるときに、主基板11から演出制御基板12に対して送信される。また、第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドは、第1開始条件と第2開始条件のいずれかが成立したとき(保留記憶数が減少したとき)に、特図ゲームの実行が開始されることなどに対応して送信されるようにしてもよい。
【0175】
第1保留記憶数通知コマンドや第2保留記憶数通知コマンドに代えて、合計保留記憶数を通知する合計保留記憶数通知コマンドを送信するようにしてもよい。すなわち、合計保留記憶数の増加(または減少)を通知するための合計保留記憶数通知コマンドが用いられてもよい。
【0176】
コマンドC3XXHは、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。
【0177】
コマンドD0XXHは、新たに設定された設定値を主基板11から演出制御基板12(演出制御用CPU120)に指定するための設定値指定コマンドである。
【0178】
コマンドE101Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアせずに起動したこと(電断復旧したこと、ホットスタートとも言う)を通知するホットスタート通知コマンドである。コマンドE102Hは、パチンコ遊技機1がRAM102の内容をクリアして起動したこと(コールドスタート)を通知するコールドスタート通知コマンドである。コマンドE103Hは、パチンコ遊技機1において設定値の変更操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値変更状態で起動したこと)を通知する設定値変更開始通知コマンドである。コマンドE104Hは、パチンコ遊技機1において設定値の変更操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。コマンドE105Hは、パチンコ遊技機1において設定値の確認操作が開始されたこと(パチンコ遊技機1が設定値確認状態で起動したこと)を通知する設定値確認開始通知コマンドである。コマンドE106Hは、パチンコ遊技機1の設定値の確認操作が終了したことを通知する設定値変更終了通知コマンドである。
【0179】
コマンドD0XXHで説明した設定値、および、コマンドE103H~E106Hで説明した設定値変更について、以下に、簡単に説明する。
【0180】
本実施の形態のパチンコ遊技機1は、遊技場側の者(遊技場の店員等)による所定のスイッチ等の操作手段等を用いた設定変更操作により設定値に応じた大当りの当選確率が変わる構成とされている。例えば遊技制御用のCPU103において、設定変更操作に応じてパチンコ遊技機1に設定する大当りの当選確率を変更可能とする設定変更処理が実行される。これにより、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブルを用いることにより、大当りの当選確率を変更可能とする設定変更処理が実行される。設定値は例えば1~6の6段階(複数段階)からなり、大当りの当選
確率が設定値1<設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6の順に当選確率が高くなる。すなわち、設定値として設定値1が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が低く、設定値2~設定値6の順番で有利度が段階的に高くなる。なお、設定値は、複数段階設けられていればよく、6段階に限定されるものではない。このように大当りの当選確率を変更可能とすることに応じて出球率(単位時間あたりの出球数(賞球数))が変化するため、設定値を変更することは出玉率を変更するとも言える。
【0181】
例えば、本実施の形態のパチンコ遊技機1は、電源投入時の設定変更操作による設定値の選択に応じて大当りの当選確率が変わる。6段階の設定値のうち、例えば設定値4、設定値5、設定値6は、大当りの当選確率が高い高設定と呼ばれ、例えば設定値1、設定値2、設定値3は、大当りの当選確率が低い低設定と呼ばれる場合がある。
【0182】
また、小当りの当選確率については、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。また、確変制御が実行されるパチンコ遊技機1では、大当りの当選確率を設定変更する場合に、低確状態での大当りの当選確率と高確率状態での大当りの当選確率との両方が、設定値1~設定値6の設定により変更可能(例えば両方の大当り当選確率が設定値1<設定値2<設定値3<設定値4<設定値5<設定値6)となるようにしてもよい。
【0183】
また、大当りの種別の選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。変動パターン種別の選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。変動パターンの選択確率も、大当りの当選確率と同様に、設定値1~設定値6の設定により変更可能としてもよい。
【0184】
コマンドF0XX、コマンドF1XX、コマンドF2XXおよびコマンドF3XXは、始動入賞時において、変動パターン判定用の乱数値MR3の乱数値情報を通知(送信)する乱数値送信用コマンド1~4である。乱数値送信用コマンド1~4は、乱数値MR3の数値データを4分割して送信するために用いられる。コマンドF4XXは、始動入賞時において、変動パターン(可変表示パターン)の振分け状態を指定する変動パターン振分け状態指定コマンド(可変表示パターンの区分を特定可能な区分コマンド)である。
【0185】
図8-2は、始動入賞判定処理として、
図5のS101(以下、フローチャートについて、「ステップS」は「S」という略称で説明する)にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
【0186】
図8-2に示す始動入賞判定処理において、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aからの検出信号に基づき、第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(83FS001)。このとき、第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(83FS001;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(83FS002)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第1保留記憶数カウンタの格納値である第1保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。83FS002にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(83FS002;No)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられた始動口バッファの格納値を、「1」に設定する(83FS003)。
【0187】
83FS001にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(83FS001;No)、83FS002にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(83F
S002;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bからの検出信号に基づき、第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(83FS004)。このとき、第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(83FS004;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば上限記憶数としての「4」)となっているか否かを判定する(83FS005)。CPU103は、例えば遊技制御カウンタ設定部に設けられた第2保留記憶数カウンタの格納値である第2保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。83FS005にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(83FS005;No)、例えば遊技制御バッファ設定部に設けられ、「第1特図」と「第2特図」とのどちらの始動入賞であるかを区別可能なデータを格納する始動口バッファの格納値を、「2」に設定する(83FS006)。
【0188】
83FS003、83FS006の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファの格納値である始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数を1加算するように更新する(83FS007)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。また、第2保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口を遊技球が通過(進入)して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加するように更新される。このときには、合計保留記憶数も1加算するように更新する(83FS008)。例えば、遊技制御カウンタ設定部に設けられた合計保留記憶数カウンタ(第1特図および第2特図の保留記憶数の合計数を計数するカウンタ)の格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新すればよい。
【0189】
83FS008の処理を実行した後に、CPU103は、乱数回路104や遊技制御カウンタ設定部のランダムカウンタによって更新されている数値データのうちから、特図表示結果判定用の乱数値MR1、大当り種別判定用の乱数値MR2および変動パターン判定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(83FS009)。こうして抽出した各乱数値を示す数値データは、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭に、保留情報としてセットされることで記憶される(83FS010)。第1保留記憶部および第2特図保留記憶部のそれぞれでは、最大4つの保留データを記憶可能(4つのデータエントリが設けられている)であり、古いデータから順番に保留番号「1」~「4」が付与されている。この場合の保留番号「1」の保留データは、最も古いデータであり、新たな可変表示に用いられることとなるデータである。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、第1特図保留記憶部に乱数値MR1~MR3を示す数値データがセットされる一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、第2特図保留記憶部乱数値MR1~MR3を示す数値データがセットされる。
【0190】
CPU103は、83FS009の処理を実行することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果や可変表示時間を含む可変表示態様の決定に用いられる乱数値のうち、一部または全部を示す数値データを抽出する。
【0191】
83FS010の処理に続いて、始動口バッファ値に応じた始動口入賞指定コマンドの送信設定が行われる(83FS011)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときにはROM101における第1始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタにより指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第1始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときにはROM101にお
ける第2始動口入賞指定コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファのバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して第2始動口入賞指定コマンドを送信するための設定を行う。こうして設定された始動口入賞指定コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0192】
83FS011の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を実行する(83FS012)。その後、第1保留記憶数通知コマンドおよび第2保留記憶数通知コマンドのような保留記憶数通知コマンド用に例えばROM101に設けられた保留記憶数通知コマンドテーブルの記憶アドレスを送信コマンドバッファにおいて送信コマンドポインタによって指定されたバッファ領域に格納すること等により、演出制御基板12に対して保留記憶数通知コマンドを送信するための設定を行う(83FS013)。こうして設定された保留記憶数通知コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、
図4に示すS27のコマンド制御処理が実行されること等により、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
【0193】
83FS013の処理を実行した後には、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(83FS014)。このとき、始動口バッファ値が「1」であれば(83FS014;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(83FS015)、83FS004の処理に進む。これに対して、始動口バッファ値が「2」であるときには(83FS014;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(83FS016)、始動入賞判定処理を終了する。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
【0194】
特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、特別図柄通常処理(
図5のS110)により、特図表示結果(特別図柄の可変表示結果)を「大当り」や「小当り」として大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、変動パターン設定処理(
図5のS111)において、飾り図柄の可変表示態様を具体的に規定する変動パターンの決定が行われる。他方、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出されたタイミングで、CPU103が
図8-1の83FS012において、入賞時乱数値判定処理を実行することにより、特図表示結果としての大当り判定、小当り判定、大当り種別判定等を行う。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の可変表示態様が所定表示態様となることを予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120等により、先読み予告演出を実行するか否かを決定することができる。
【0195】
図8-3は、本実施の形態における特徴部83Fにおける変動パターン判定用乱数値MR3の変換および復元に関する処理を説明するための図である。特徴部83Fにおいては、CPU103によるメイン側の処理において、変動パターン判定用乱数値MR3の変換処理が実行される。CPU103により変換処理が実行されることにより複数のコマンドが主基板11から演出制御基板12に対して送信される。そして、演出制御用CPU120によるサブ側の処理において、複数のコマンドから乱数値MR3の復元処理が実行される。以下に、これらの処理について具体例を示し説明する。
【0196】
図8-3に示すように、変動パターン判定用乱数値MR3(0~65535の範囲)として「60000」が抽出されたとする。このような場合、CPU103によるメイン側の処理において、(60000)
Dから(EA60)
Hへと10進数の数値を16進数へ
と変換する。そして、16進数への変換後に(EA60)
Hという4桁の数値データとなった乱数値MR3の各桁の値を、複数(4つ)に分けて、乱数値送信用コマンド1~4として送信する。例えば、(EA60)
Hという4桁の数値データとなった乱数値MR3の各桁を、F0-00h、F1-06h、F2-0Ah、F3-0Ehというように加工することにより、複数(4つ)の乱数値送信用コマンド1~4に分けて、送信する。
【0197】
複数の乱数値送信用コマンド1~4を受信したサブ側では、演出制御用CPU120により、下位bit(
図8-3の下線部)を取出し、(EA60)
Hを(60000)
Dと判断する。具体的には、
図8-3に示すように、取出した下位bitの数値から0×16
0+6×16
1+A×16
2+E×16
3=0×1+6×16+10×256+14×4096=60000とし、乱数値送信用コマンド1~4から乱数値MR3が60000として復元される。このように、乱数値MR3は、複数の乱数値送信用コマンド1~4を所定の順序で解析することにより復元される。
【0198】
先読み予告を実行する際に、細かい変動パターンに関する情報の方が変動パターン種別のみの粗い情報よりも多くの種類の先読み予告を実行することが可能となる。しかし、変動パターンを決定するための細かい情報をメイン側で決めてしまうとサブ側よりも容量の少ないメイン側の容量が圧迫され、処理負担が高くなってしまう。そこで、抽出した変動パターン判定用乱数値をメイン側で変換後にサブ側に送信し、サブ側で変動パターン判定用乱数値を復元した後に先読み予告を実行することにより、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0199】
また、変動パターンコマンドは、変動パターンを特定するための可変表示パターンを特定するためのコマンドである。よって、サブ側で変動パターンコマンドを特定できるようになるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0200】
また、抽出された変動パターン判定用乱数値MR3は、10進数から16進数に変換され、変換された値を複数の乱数値送信用コマンド1~4に分けられる。そして、複数の乱数値送信用コマンド1~4が一括で、メイン側からサブ側へと出力される。これにより、サブ側で変動パターンコマンドを特定できるようになるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0201】
図8-4は、入賞時乱数値判定処理として、
図8-2の83FS012にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図8-4に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、遊技制御フラグ設定部等に設けられた確変フラグ等の状態を確認すること等により、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(83FS021)。CPU103は、確変フラグがオンであるときには確変状態であることを特定すればよい。
【0202】
83FS021の処理に続いて、変動パターン振分状態を特定する処理を実行する(83FS022)。変動パターン振分状態とは、以下に説明するような変動パターンの振分を選択する状態をいう。
【0203】
CPU103が可変表示を実行するときには、複数種類の変動パターンのそれぞれに対応して変動パターン判定用乱数値MR3の数値データが振分けられた変動パターンテーブルを用い、始動入賞時に抽出されて保留データとして記憶され、可変表示開始時に読出されたMR3の数値データに対応する変動パターンが、実行する変動パターンとして選択決定される。
【0204】
変動パターンテーブルについては、可変表示結果および保留記憶数等の所定のテーブル
選択条件に基づいてデータ内容(選択可能な変動パターンの種類および変動パターンの選択の割振り等)が異なる複数のテーブルがRAM102に記憶される態様で設けられている。例えば変動パターンテーブルとしては、大当り決定時かつ確変決定時に用いる確変大当り時テーブル、大当り決定時かつ非確変決定時に用いる非確変大当り時テーブル、ハズレ決定時かつ保留記憶数少数時(例えば特
図1または特
図2の保留データが1~3個)に用いる保留少数ハズレ時テーブル、ハズレ決定時かつ保留記憶数多数時(例えば特
図1または特
図2の保留データが4個)に用いる保留多数ハズレ時テーブル、ハズレ決定時に保留記憶数少数に関係なく用いる基本ハズレ時テーブル、および、小当り決定時に用いる小当り時テーブルが含まれている。
【0205】
このような変動パターンテーブルは、大当り確率の状態、ベースの状態、および、時短制御の進行状態等の遊技状態に応じて、複数のカテゴリ(区分)に分類されてRAM102に記憶されている。例えば、変動パターンテーブルのカテゴリとしては、第1低確低ベースカテゴリ、第2低確低ベースカテゴリ、第1低確高ベースカテゴリ、第2低確高ベースカテゴリ、第1高確高ベースカテゴリ、および、第2高項確高ベースカテゴリが設けられている。
【0206】
第1低確低ベースカテゴリは、低確低ベース状態が継続している期間中(大当りが発生すると初期化される期間)に実行された可変表示回数が所定回数(例えば200回)未満のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。第2低確低ベースカテゴリは、低確低ベース状態が継続している期間中(大当りが発生すると初期化される期間)に実行された可変表示回数が所定回数(例えば200回)以上のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。
【0207】
第1低確高ベースカテゴリは、低確高ベース状態(非確変大当り後の時短状態)が所定回数(例えば50回)未満のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。第2低確高ベースカテゴリは、低確高ベース状態(非確変大当り後の時短状態)が所定回数(例えば50回)以上のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。
【0208】
第1高確高ベースカテゴリは、高確高ベース状態(確変大当り後の確変状態および時短状態)が所定回数(例えば50回)未満のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。第2高確高ベースカテゴリは、高確高ベース状態(確変大当り後の確変状態および時短状態)が所定回数(例えば50回)以上のときに用いられる変動パターンテーブルのカテゴリである。
【0209】
特徴部083Fでは、前述の各種変動パターンテーブルについて、低ベース状態(非時短状態)と高ベース状態(時短状態)とで選択可能なテーブルとして設定されたテーブルが異なる例を説明する。なお、低ベース状態(非時短状態)と高ベース状態(時短状態)とで選択可能なテーブルとして設定されたテーブルが同じであってもよい。
【0210】
第1低確低ベースカテゴリ、および、第2低確低ベースカテゴリのそれぞれは、確変大当り時テーブル、非確変大当り時テーブル、保留少数ハズレ時テーブル、および、小当り時テーブルよるなるテーブルの組合せにより構成され、遊技状態に応じて、変動パターンの決定に用いられるテーブルが選択される。
【0211】
第1低確高ベースカテゴリ、第2低確高ベースカテゴリ、第1高確高ベースカテゴリ、および、第2高確高ベースカテゴリのそれぞれは、確変大当り時テーブル、非確変大当り時テーブル、基本ハズレ時テーブル、および、小当り時テーブルよりなるテーブルの組合せにより構成され、遊技状態に応じて、変動パターンの決定に用いられるテーブルが選択される。
【0212】
以上に説明したように、可変表示を実行するときの変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルは、遊技状態に応じたカテゴリ別に設けられている。したがって、可変表示を実行するときに変動パターンを選択決定するためには、可変表示を実行するときの遊技状態に基づいて、前述のように分類(区分)された遊技状態に応じた変動パターンテーブルのカテゴリを特定する。そして、特定したカテゴリに対応して記憶されている複数の変動パターンテーブルのうちから、大当り判定結果、大当り種別判定結果、小当り判定結果、および、保留記憶数を含む遊技状態に応じた変動パターンテーブルを選択し、選択した変動パターンテーブルを用い、保留データから読出した変動パターン判定用乱数値MR3の数値データに基づいて、可変表示に用いる変動パターンを決定する。
【0213】
83FS022では、変動パターン振分状態を特定する処理として、83FS021で特定された現在の遊技状態に含まれており、変動パターンテーブルのカテゴリを特定するために用いる遊技状態のデータに基づいて、変動パターンテーブルのカテゴリを特定する処理が行われる。
【0214】
次に、83FS022で特定した変動パターン振分状態としての変動パターンテーブルのカテゴリを指定するために、変動パターン振分け状態指定コマンドを演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(83FS023)。始動入賞時において、変動パターン振分け状態指定コマンドを受信することにより、演出制御用CPU120では、始動入賞時において、当該始動入賞に対応する保留データに含まれる変動パターン判定用乱数値MR3のカテゴリを認識することができる。
【0215】
次に、第1特図表示結果決定テーブルまたは第2特図表示結果決定テーブルを構成するテーブルデータから、始動口バッファ値(「1」または「2」)や現在の遊技状態に対応して特図表示結果の決定に用いられる特図表示結果決定用テーブルデータを選択する(83FS024)。第1特図表示結果決定テーブルは、第1特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第2特図表示結果決定テーブルは、第2特図を用いた特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。
【0216】
第1特図表示結果決定テーブルおよび第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、乱数値MR1と比較される数値(判定値)の範囲が、「大当り」、「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。
【0217】
第1特図表示結果決定テーブルおよび第2特図表示結果決定テーブルのそれぞれでは、遊技状態が確変状態(高確率状態)であるときに、通常状態(低確率状態)であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、確変状態では、通常状態であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
【0218】
図8-2の83FS009で抽出された乱数値MR1を示す数値データが大当りの判定の範囲内(大当り判定範囲内)であるか否かを判定する(83FS025)。これにより、保留データに基づく可変表示に基づいて「大当り」とするか否かが判定される。
【0219】
83FS025にて大当り判定範囲内ではないと判定された場合には(83FS025;No)、
図8-2の83FS009で抽出された乱数値MR1を示す数値データが小当りの判定の範囲内(小当り判定範囲内)であるか否かを判定する(83FS026)。これにより、保留データに基づく可変表示に基づいて「小当り」とするか否かが判定される。
【0220】
83FS026にて乱数値MR1が小当り判定範囲内でない場合には(83FS026;No)、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(83FS027)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「00H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。図柄指定コマンドは、始動入賞時において、大当り判定および小当り判定のような当否判定による判定結果に基づいて、大当り、小当り、ハズレのような当否判定の判定結果に加え、大当り種別の判定結果を示すことが可能なコマンドである。
【0221】
83FS026にて乱数値MR1が小当り判定範囲内である場合には(83FS026;Yes)、可変表示結果が「小当り」となる場合に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(83FS006)。一例として、CPU103は、図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「03H」とするためのコマンドテーブルなどを設定すればよい。
【0222】
83FS025にて大当りである場合には(83FS025;Yes)、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて、大当り種別を判定する(83FS028)。このとき、CPU103は、始動入賞時の保留データ記憶時において「第1特図」と「第2特図」とのどちらの始動入賞であるかを区別可能なデータである始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(「1」に対応する「第1特図」または「2」に対応する「第2特図」)に応じて、大当り種別決定テーブルを構成するテーブルデータから変動特図に対応する大当り種別決定用テーブルデータを選択する。大当り種別決定用テーブルは、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき大当り種別を「非確変」、「確変」のような複数種類のいずれかに決定するために参照されるテーブルであり、「第1特図」に対応するテーブルデータと「第2特図」に対応するテーブルデータとが設けられており、「始動口バッファ値に対応して特定される変動特図(可変表示をする特図)に対応して、いずれかのデータテーブルが選択されて、大当り種別判定のために用いられる。
【0223】
次に、83FS028の処理による判定結果に応じた図柄指定コマンドを、演出制御基板12に対して送信するための設定が行われる(83FS029)。一例として、83FS028にて大当り種別が「確変」の大当りに決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「01H」とし、大当り種別が「非確変」の大当りに決定されると判定した場合には図柄指定コマンドにおけるEXTデータを「02H」とすればよい。
【0224】
83FS027、83FS030、83FS029の処理のいずれかを実行した後には、83FS009で抽出した保留データから乱数値MR3を示す数値データを読出し、
図8-3で説明したように、当該MR3の数値データを10進数から16進数に変換し、変換後の16進数の数値データの各桁の値を複数の乱数値送信用コマンド1~4に分ける処理(数値データを加工する処理)をする(83FS031)。そして、83FS031で分けた乱数値送信用コマンド1~4を、一括して演出制御基板12に対して送信するための設定を行う(83FS032)。これにより、MR3の数値データから加工された乱数値送信用コマンド1~4が
図4のS27のコマンド制御処理により送信される。
【0225】
図8-5は、先読み変動パターンコマンド解析処理として、
図6のS75で実行される処理の一例を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、先読み演出に関する特定条件が成立したときに、先読み変動パターンコマンド解析処理において、CPU103が図
8-4の83FS0
32により送信した乱数値送信用コマンド1~4を解析する処理をする。
【0226】
先読み変動パターンコマンド解析処理を実行する先読み演出に関する特定条件とは、次のような条件である。始動入賞が発生したときには、
図8-1に示す演出制御コマンドのうち、第1始動入賞口入賞指定コマンドまたは第2始動入賞口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動パターン振分け状態指定コマンド、第1保留記憶数通知コマンド、第2保留記憶数通知コマンド、および、乱数値送信用コマンド1~4という複数種類のコマンドが同時期に送信される。演出制御用CPU120では、
図6のS75のコマンド解析処理において、このような始動入賞が発生したときに送信されてくる複数種類のコマンドのうち、少なくともいずれかが受信されたことを、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドのデータに基づいて確認したことを条件として、
図8-5の先読み変動パターンコマンド解析処理が実行される。このように、先読み変動パターンコマンド解析処理は、始動入賞が発生した時期に実行される解析処理である。
【0227】
先読み変動パターンコマンド解析処理においては、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドのデータを確認することにより、83FS032により一括で送信されてくる乱数値送信用コマンド1~4について、すべてのコマンドが受信されたか否かを判定する(83FS041)。乱数値送信用コマンド1~4のすべてのコマンドが受信されたと判定されたときには、乱数値送信用コマンド1~4により分割送信された変動パターンコマンドを所定の順序で解析することにより復元する乱数解析モジュール(サブルーチン)を実行する(83FS042)。乱数解析モジュールにおいては、
図8-3にサブ側で変動パターン判定用乱数値MR3を復元する処理として説明した復元処理が実行されることにより、分割送信されてきた乱数値送信用コマンド1~4から変動パターン判定用乱数値MR3が復元可能となる。
【0228】
次に、乱数解析モジュール(83FS042)により乱数値MR3が正常に復元されたか否かを判定する(83FS043)。83FS043では、例えば、復元された乱数値MR3の数値データが、乱数値MR3が予め定められた取り得る数値範囲(0~65535)の数値データとなった場合に数値MR3が正常に復元されたと判定される。つまり、予め定められた取り得る数値範囲以外の異常態様の数値となった場合には、異常であると判定される。
【0229】
83FS043で乱数値MR3が正常に復元されたと判定されたときは、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドのデータを確認することにより、
図8-4の83FS023により送信設定される変動パターン振分け状態指定コマンドが受信されたか否かを判定する(83FS044)。83FS044で変動パターン振分け状態指定コマンドが受信されたと判定されたときは、受信された変動パターン振分け状態指定コマンドが指定する変動パターンテーブルのカテゴリを特定する(83FS045)。これにより、RAM122に記憶された変動パターンテーブルのカテゴリ(第1低確低ベースカテゴリ、第2低確低ベースカテゴリ、第1低確高ベースカテゴリ、第2低確高ベースカテゴリ、第1高確高ベースカテゴリ、および、第2高項確高ベースカテゴリ)のうちから、先読み演出関して変動パターンを選択決定するために用いる変動パターンテーブルのカテゴリが選択される。
【0230】
次に、演出制御コマンド受信用バッファに格納されたコマンドのデータを確認すること
により、始動入賞の発生に応じて主基板11から送信されてくるべき図柄指定コマンドが受信されたか否かを判定する(83FS046)。83FS046で図柄指定コマンドが受信されたと判定されたときは、送信されてきた保留記憶数を確認し83FS045で特定された変動パターンテーブルのカテゴリ内の変動パターンテーブルのうちから、先読み演出に関する変動パターンの選択決定に用いられる変動パターンテーブルが選択される。
【0231】
次に、83FS046で特定された変動パターンテーブルを用い、乱数値解析モジュール(83FS042)により復元された乱数値MR3の数値データに基づいて、先読み演出に関する変動パターンを選択決定することにより特定する(83FS047)。そして、83FS047で特定された変動パターンを、先読み演出に関する変動パターンとして演出制御用CPU120に対して指定するコマンドとして、先読み変動コマンドをRAM122の先読み変動コマンド記憶領域に記憶することによりセットし(83FS048)、処理を終了する。
【0232】
また、83FS041で乱数値送信用コマンド1~4の少なくともいずれかのコマンドが受信されてないと判定されたとき(一部のコマンドのみ受信した場合、いずれのコマンドも受信していない場合等)(83FS041)、83FS043で乱数値MR3が正常に復元されなかったと判定されたとき、および、83FS046で図柄指定コマンドが受信されていないと判定されたときのそれぞれの場合には、始動入賞時に送信されてくる演出制御コマンドに異常が生じた場合であるので、当該異常が生じたことを演出制御用CPU120に対して指定するコマンドとして、先読み変動エラーコマンドをRAM122の先読み変動エラーコマンド記憶領域に記憶することによりセットし(83FS049)、処理を終了する。
【0233】
図8-6は、先読み予告処理として、
図7のS161にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図8-6に示す先読み予告処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読み変動パターンコマンド解析処理でセットされたRAM122の記憶領域のコマンドをチェックする(ステップ83FS061)。そして、今回セットされた記憶領域、およびそれ以外のRAM122の記憶領域内全体をチェックし、先読み変動エラーコマンドがあるか否かを判定する(83FS062)。先読み変動エラーコマンドは、
図8-5の83FS049においてセットされるコマンドであり、コマンドを正常に受信できなかった場合や乱数値を正常に復元できなかった場合にセットされるコマンドである。RAM122の記憶領域内に先読み変動エラーコマンドがあった場合(83FS062;Y)には、先読み予告エラーコマンドの記憶情報に対応した可変表示が終了するまで先読み予告を実行しないように設定し(83FS067)、処理を終了する。
【0234】
なお、先読み予告エラーコマンドが記憶されている場合には、その記憶情報よりも後に発生した記憶情報が正常であったとしても先読み予告エラーコマンドの記憶情報に対応した可変表示が終了するまで先読み予告を実行しないように設定すればよい。そして、先読み予告エラーコマンドの記憶情報に対応した可変表示が終了した後の正常なコマンドの受信により、先読み予告が許可されるようにすればよい。また、RAM122の記憶領域内全体をチェックするのではなく、今回セットされたコマンドがエラーか否かのみにより判定してもよい。その場合にもエラーとなるコマンドの記憶情報に対応する可変表示が終了するまでは先読み予告を制限すればよい。
【0235】
83FS062において、先読み変動エラーコマンドがなかった場合(83FS062)には、先読み予告を実行可能であるか否かを判定する(83FS063)。例えば、RAM122の記憶領域を確認し、既に先読み予告演出が実行されている場合や大当り遊技状態である場合には、先読み予告が実行可能ではないと判定される。なお、これらの場合にも先読み予告演出を実行するようにしてもよい。83FS063において、先読み予告
を実行可能でない場合には83FS067において先読み予告を実行しないように設定し、処理を終了する。
【0236】
83FS063において、先読み予告を実行可能であると判定した場合(83FS063;Y)には、
図8-5で説明した先読み変動パターンコマンド解析処理によってセットされた先読み変動コマンドに基づいて先読み予告を抽選する(83FS064)。例えば、先読み変動コマンドにより先読み予告を実行するか否か、および先読み予告を実行する場合には、先読み予告演出の演出内容の詳細が決定される。
【0237】
次いで、83FS065の処理においては、先読み読み予告の実行がありと決定されたか否かが判定される。83FS065において、先読み予告の実行なしと判定された場合(83FS065;N)には、処理を終了する。83FS065において先読み予告の実行ありと判定された場合(83FS065;Y)には、決定された先読み予告を実行し(83FS066)、処理を終了する。これにより、変動パターン判定用の乱数値MR3を加工した乱数値送信用コマンド1~4から83FS042により復元された乱数値MR3に基づいて可変表示に対応した演出制御が実行されることとなる。なお、83FS066では、決定された先読み予告をすぐに実行するのではなく、所定のタイミング(例えば、変動開始時のタイミングや変動中のタイミング)で実行することも含まれる。
【0238】
なお、RAM122の記憶領域内に先読み変動エラーコマンドがあった場合(83FS062;Y)に先読み予告を実行しないように設定する場合について説明したが、先読み予告を抽選(83FS064)した後に、先読み変動エラーコマンドがあるか否かを判定し、先読み変動エラーコマンドがある場合には、抽選により決定された先読み予告の実行を制限するように設定してもよい。
【0239】
〔特徴部083Fの主な構成および効果〕
次に、前述した特徴部083Fの主な構成および効果を説明する。
【0240】
[1]
図8-4の83FS031により変動パターン判定用の乱数値MR3の数値データから加工された乱数値送信用コマンド1~4が、
図8-4の83FS032、
図4のS27のコマンド制御処理により送信される。そして、
図8-5の83FS042により、MR3を加工した乱数値送信用コマンド1~4から乱数値MR3が復元され、
図8-6の83FS066により、その復元された乱数値MR3に基づいて、可変表示に対応した演出制御が実行される。これにより、CPU103のような遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0241】
[2] CPU103により
図8-4の83FS031で加工された後送信され、演出制御用CPU120により
図8-5の83FS042で復元されて可変表示に対応した演出制御に用いられる演出制御コマンドが、乱数値送信用コマンド1~4という変動パターンを特定可能なコマンドである。これにより、CPU103のような遊技制御手段としてのメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0242】
[3] 乱数値送信用コマンド1~4は、
図8-3に示すように、抽出された乱数値M3を10進数から16進数に変換し、変換した値を複数のコマンドに分けて構成されるコマンドであり、
図8-4の83FS032および
図4のS27により複数のコマンドが一括で出力される。このように、複数のコマンドを一括で出力することにより演出制御用CPU120のような演出制御手段としてのサブ側で可変表示パターンが特定されるため、CPU103のようなメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0243】
[4]
図8-3に示すように、乱数値MR3は、
図8-5の83FS043により複
数の乱数値送信用コマンド1~4を所定の順序で解析することにより復元される。そして、
図8-5の83FS048に示すように、復元された乱数値M3に基づいた変動パターンコマンドに相当する先読み変動コマンドが記憶される。これにより、演出制御用CPU120のようなサブ側で復元された乱数値MR3に基づいた可変表示パターンコマンドを用いてサブ側で可変表示パターンが特定されるため、CPU103のようなメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0244】
[5]
図8-4の83FS022、83FS023、および、
図4のS27により、CPU103のようなメイン側では、変動パターンテーブルのカテゴリのような可変表示パターンの区分を特定可能な変動パターン振分け状態指定コマンドを演出制御用CPU120のようなサブ側に出力する。これにより、変動パターンテーブルのカテゴリ(可変表示パターンの区分)を特定可能なコマンドが出力されることでサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0245】
[6]
図8-4の83FS027、83FS029、83FS030に示すように、CPU103のようなメイン側では、大当り遊技状態のような遊技者にとって有利な有利状態に制御するか否かを特定可能な図柄指定コマンドを変動パターン振分け状態指定コマンドとは別のコマンドとして出力する。これにより、最重要な当否結果(大当り判定結果、小当り判定結果)に関する情報はCPU103のようなメイン側で特定し、演出制御用CPU120のようなサブ側に出力するため安全性を高くすることができる。また、図柄指定コマンドを送信することでサブ側で可変表示パターンが特定されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0246】
[7] 演出制御用CPU120では、
図8-5の83FS045、83FS047に示すように、変動パターン振分け状態指定コマンドと、図柄指定コマンドとに基づいて、可変表示パターンを決定するためのテーブルを特定し、
図8-5の83FS048、
図8-6の83FS066に示すように、当該特定されたテーブルと復元された変動パターン判定用乱数値MR3とに基づいて可変表示に対応した演出を制御する。これにより、変動パターン振分け状態指定コマンドと図柄指定コマンドとに基づいて設定されたテーブルと復元された乱数値MR3とから可変表示に対応した演出が制御されるため、メイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0247】
[8] 演出制御用CPU120では、
図8-6の83FS066に示すように、可変表示に対応した演出として、変動パターン振分け状態指定コマンドを送信する契機となった可変表示に関する先読み演出を実行する。これにより、演出制御用CPU120のようなサブ側で可変表示パターンが特定されることにより可変表示に関する先読み演出が実行されるため、CPU103のようなメイン側の容量の圧迫を軽減することができる。
【0248】
〔特徴部092F,093Fの主な変形例〕
[1] 前述した実施の形態では、
図8-4の83FS032において乱数値送信用コマンド1~4が一括して送信される場合を説明した。しかし、乱数値送信用コマンド1~4は、一括で送信されるのではなく、1つずつ送信されるようにしてもよい。また、送信の途中で何等かの異常が発生しコマンドを全て送信できない場合には、エラー情報に関するコマンドを送信してもよいし、遊技を停止する処理に移行するようにしてもよい。
【0249】
[2] 前述した実施の形態では、
図8-5の83FS048において先読み変動コマンドがセットされ、83FS049において先読み変動エラーコマンドがセットされることについて説明した。しかしながら、一のデバイスにおいて解析した変動パターンによる先読み変動コマンドを他のデバイスに送信することにより、送信されたデバイスにおいて先読み予告を実行が決定されるようにしてもよい。
【0250】
[3] 前述した実施の形態では、
図8-6の83FS063において先読み予告を実行可能か否かについて判定する場合について説明した。83FS063においては、当該判定が実行される前に記憶されている保留情報にリーチとなる可変表示の保留情報がある場合には、先読み予告を実行しないように判定してもよい。また、リーチとなる可変表示の保留情報が記憶されている場合であっても実行される先読み予告の種類により先読み予告が実行されるようにしてもよい。例えば、実行される先読み予告が保留変化によるものであれば、リーチとなる可変表示の保留情報が記憶されている場合であっても保留変化による先読み予告を実行してもよい。
【0251】
[4] 前述した実施の形態では、変動パターン判定用乱数値MR3の加工方法を複数設けてもよい。そして、変動パターン判定用乱数値MR3の加工方法の情報をメイン側からサブ側に送信することにより、MR3を復元するようにしてもよい。
【0252】
[5] 前述した実施の形態では、変動パターン判定用乱数値MR3が0~65535の範囲で設定されていた。しかし、変動パターン判定用乱数値MR3の範囲は、これよりも少ない範囲や多い範囲であってもよい。
【0253】
[6] 前述した実施の形態では、特別図柄通常処理時において始動入賞時と同様の変動パターン判定用乱数値MR3の加工をして、メイン側から乱数値送信用コマンド1~4を送信し、サブ側で乱数の復元処理をすることにより変動パターンを特定可能としてもよい。
【0254】
(特徴部38SHに関する説明1)
次に、本実施の形態の特徴部38SHについて説明する。特徴部38SHを持つ遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段を備える。表示手段は、所定状態に関連する関連表示と、特定表示とを表示可能である。そして、関連表示に特定表示を重ねて表示する場合にも、該関連表示の内容が認識可能となる。
【0255】
なお、以下の説明では、説明が煩雑になってしまうことを防ぐことを目的として、関連表示について特定のテロップ画像を例にとって説明する。しかしながら、関連表示は、例示されたテロップ画像に限定されるものではなく、所定状態に関連する様々なテロップ画像に適用可能である。
【0256】
ここで、テロップとは、狭義には、
図9-1~
図9-43に示す演出動作例のように、帯状の枠表示内を文字情報が移動する画像であり、広義には、帯状の枠表示がなく文字情報のみを表示することである。広義のテロップは、文字情報が移動する態様であってもよいし、文字情報が移動しない態様であってもよい。文字情報は、文字列、文字、記号、絵文字等で構成される情報であって、例えば、遊技者に対して何らかの報知を行う目的で表示される情報や、演出に関連する情報を提示する情報等である。文字情報は、実在する文字列、文字、記号、絵文字等で構成される情報に限られず、架空の文字列、文字、記号、絵文字等を含んでいてもよい。
【0257】
図9-1~
図9-43に示す演出動作例では、主として、遊技者に対して何らかの報知を行う目的で表示される文字情報を含むテロップについて説明する。一方、演出に関連する文字情報を含むテロップの一例として、楽曲を出力する演出が実行されているときにテロップを表示するような場合に、出力されている楽曲の歌詞を示す文字情報を含むテロップを表示可能である。即ち、楽曲の歌詞を示す文字情報は、遊技者に対して何らかの報知を行う目的で表示されるものではないが、演出に関連する文字情報ではある。
【0258】
(特徴部38SHに関する演出動作例1)
図9-1は、特徴部38SHに関する演出動作例を示す。この例では、所定状態に関連する関連表示として、大当り中演出の実行中であることを報知するテロップ画像の表示を例にとって説明する。また、この例では、特定表示として、右側の遊技領域に向けて遊技球を発射するよう指示する右打ち指示画像の表示を例にとって説明する。
【0259】
演出制御用CPU120は、大当り中演出の実行中であることを報知するテロップ画像を画像表示装置5に表示可能である。例えば、演出制御用CPU120は、
図9-1に示すように、画像表示装置5の表示領域における上方の領域に、左右に延びる大当りテロップ画像38SH10を表示する。大当りテロップ画像38SH10は、「LIVE BONUS」との文字情報38SH11が表示される態様の画像である。この例では、大当りテロップ画像38SH10の「LIVE BONUS」との文字情報38SH11が認識可能であることを以て、大当り中演出の実行中であることが報知される。
【0260】
また、演出制御用CPU120は、右側の遊技領域に向けて遊技球を発射するよう指示する右打ち指示画像を画像表示装置5に表示可能である。例えば、演出制御用CPU120は、
図9-1に示すように、画像表示装置5の表示領域における右上方の領域に、右打ち指示画像38SH20を表示する。右打ち指示画像38SH20は、「右打ち」という文字情報と「→」という矢印とが、輪になるように交互に表示され、時計回りに回転する態様の画像である。この例では、右打ち指示画像38SH20を表示することにより、右側の遊技領域に向けて遊技球を発射するよう指示する。
【0261】
演出制御用CPU120は、例えば、大当り中演出の実行中であることを条件として、大当りテロップ画像38SH10を表示する。また、例えば、大当り遊技状態であるにもかかわらず、左側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検知された場合に、演出制御用CPU120は、右打ち指示画像38SH20を表示する。したがって、大当り遊技状態であるにもかかわらず、左側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検知された場合、演出制御用CPU120は、大当りテロップ画像38SH10と右打ち指示画像38SH20とを同時に表示することになる。
【0262】
ここで、画像表示装置5に表示される複数の画像は、それぞれ表示のプライオリティが設定されている。演出制御用CPU120は、表示のプライオリティが異なる複数の画像を重ねて表示する場合、表示のプライオリティが高い画像を、その画像よりも表示のプライオリティが低い画像の前面に表示する。この例では、大当りテロップ画像38SH10よりも右打ち指示画像38SH20の方が表示のプライオリティが高いものとする。その場合、大当りテロップ画像38SH10の前面に右打ち指示画像38SH20が重なって表示されるため、大当りテロップ画像38SH10の文字情報38SH11が右打ち指示画像38SH20に隠れて認識困難又は認識不可能となり、大当りテロップ画像38SH10の内容が認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
図9-1(A)に示す例では、「LIVE BONUS」という文字列の「BONUS」という文字列の一部が右打ち指示画像38SH20に隠れて認識困難となり、大当りテロップ画像38SH10の内容が認識困難となっている。このように、大当りテロップ画像38SH10の文字情報38SH11の一部又は全部が認識困難又は認識不可能である場合、大当りテロップ画像38SH10の内容が大当り中演出の実行中であることを報知するものであることを認識困難又は認識不可能となる。
【0263】
そこで、この例では、大当りテロップ画像38SH10の文字情報38SH11を移動させることで、大当りテロップ画像38SH10の内容を認識可能とする。
図9-1に示す例では、
図9-1(A)に示す状態から大当りテロップ画像38SH10の文字情報38SH11を右側から左側へ移動させることにより、
図9-1(B)に示すように、「L
IVE BONUS」という文字列の全部が右打ち指示画像38SH20に隠れない位置まで移動して認識可能となり、大当りテロップ画像38SH10の内容が大当り中演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能となる。
【0264】
なお、文字情報38SH11の文字は、画像表示装置5の表示領域の左端に到達すると、更なる移動に伴い表示されなくなる。このように、文字情報38SH11を右側から左側へ移動させた結果、文字情報38SH11が表示されなくなった場合、演出制御用CPU120は、文字情報38SH11を、画像表示装置5の表示領域の右側から左側へ移動させるように再び表示する。
【0265】
また、大当りテロップ画像38SH10といったテロップ画像の表示位置は、大当り中演出や可変表示中の演出の視認性を妨げ難い表示位置であれば、画像表示装置5の表示領域における如何なる位置であってもよい。例えば、演出制御用CPU120は、画像表示装置5の表示領域における右方又は左方の領域に、上下に延びるテロップ画像を表示可能である。また、演出制御用CPU120は、斜め方向に延びるテロップ画像を表示可能である。
【0266】
このように、
図9-1に示す例では、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像38SH10と、右打ち指示画像38SH20とを表示可能であり、大当りテロップ画像38SH10に右打ち指示画像38SH20を重ねて表示する場合にも、大当りテロップ画像38SH10の文字情報38SH11を移動させることにより、大当りテロップ画像38SH10の内容が認識可能となる。
【0267】
(特徴部38SHに関する演出動作例2)
図9-2は、特徴部38SHに関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0268】
この例では、大当りテロップ画像38SH10に「LIVE BONUS」との複数の同じ文字情報を表示することで、1つの文字情報からは大当りテロップ画像38SH10の内容を認識困難又は認識不可能である場合でも、複数の同じ文字情報から大当りテロップ画像38SH10の内容を認識可能とする。
【0269】
図9-2(A)に示す例では、大当りテロップ画像38SH10に「LIVE BONUS」との2つの文字情報38SH111、文字情報38SH112を表示しているが、文字情報38SH111は「LIVE」という文字列が画像表示装置5の表示領域に収まらず一部が切れており、文字情報38SH111からは大当りテロップ画像38SH10の内容を認識困難である。また、文字情報38SH112は「BONUS」という文字列の一部が右打ち指示画像38SH20に隠れており、文字情報38SH112からも大当りテロップ画像38SH10の内容を認識困難である。しかしながら、文字情報38SH111の「LIVE」という文字列の認識可能な一部の文字と、文字情報38SH111の「BONUS」という認識可能な文字列と、文字情報38SH112の「LIVE」という認識可能な文字列と、文字情報38SH112の「BONUS」という文字列の認識可能な一部の文字とによれば、大当りテロップ画像38SH10には「LIVE BONUS」という文字情報が表示されていることを認識可能であり、大当りテロップ画像38SH10の内容が大当り中演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能となる。
【0270】
また、この例においても、大当りテロップ画像38SH10の文字情報38SH111と文字情報38SH112とを移動させることで、大当りテロップ画像38SH10の内容をより容易に認識可能とする。
図9-2に示す例では、
図9-2(A)に示す状態から
大当りテロップ画像38SH10の文字情報38SH111と文字情報38SH112とを右側から左側へ移動させることにより、
図9-2(B)に示すように、文字情報38SH111の「LIVE」という文字列の認識可能な範囲と、文字情報38SH112の「BONUS」という文字列の認識可能な範囲とが変わっている。即ち、文字情報38SH111と文字情報38SH112とを移動させることにより、各々の文字情報において認識可能な文字列の範囲が変わるので、文字情報が移動せずに認識困難又は認識不可能な文字が不変である場合と比較して、大当りテロップ画像38SH10の内容が大当り中演出の実行中であることを報知するものであることをより容易に認識可能となる。
【0271】
このように、
図9-2に示す例では、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像38SH10と、右打ち指示画像38SH20とを表示可能であり、大当りテロップ画像38SH10に右打ち指示画像38SH20を重ねて表示する場合にも、大当りテロップ画像38SH10に複数の同じ文字情報を表示することにより、テロップ画像38SH10の内容が認識可能となる。
【0272】
(特徴部38SHに関する演出動作例3)
図9-3は、特徴部38SHに関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0273】
演出制御用CPU120は、大当り遊技状態にて実行される大当り中演出に関連する大当り中楽曲をスピーカ8L、8Rから出力可能である。例えば、演出制御用CPU120は、大当り中演出としてキャラクタが歌やダンスを披露するライブ演出を実行し、その歌やダンスに対応する楽曲を大当り中楽曲として出力する。
【0274】
ここで、演出制御用CPU120は、大当り種別に応じて異なる種類の大当り中楽曲を出力可能である。このような態様の場合、大当り中演出として実行されるライブ演出にて披露される楽曲を、大当り種別に応じて異ならせればよい。このような態様によれば、大当り中楽曲を聴いた遊技者に対して、いずれの大当り種別の大当り遊技状態であるかを容易に認識させることができる。
【0275】
例えば、「確変大当り」である場合と、「非確変大当り」である場合とで、大当り中楽曲を異ならせればよい。特に、「確変大当り」である場合には、印象的なイントロの楽曲を大当り中楽曲として採用することにより、大当り遊技状態が開始されたことに応じて、あるいは、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されたことに応じて大当り中楽曲を出力すれば、大当り遊技状態の開始時から、あるいは、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出された時点で、興趣を一気に高めることができる。
【0276】
また、大当り中演出として、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出を実行する場合には、大当り中楽曲として、「非確変大当り」に対応する大当り中楽曲を採用することにより、大当り遊技状態の開始時、あるいは、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出された時点では、大当り種別が「確変大当り」であることを報知しないようにすればよい。このような態様の場合、大当り中演出として昇格演出が実行されたことに応じて、大当り中楽曲を、「非確変大当り」に対応する大当り中楽曲から、「確変大当り」に対応する大当り中楽曲に変更するようにしてもよい。その際、「確変大当り」に対応する大当り中楽曲を出力するにあたっては、楽曲のイントロから出力するようにしてもよいし、楽曲のサビのパートから出力するようにしてもよい。このような態様によれば、昇格演出による遊技者の興趣向上の効果を、より高めることができる。
【0277】
また、演出制御用CPU120は、右側の遊技領域に向けて遊技球を発射するよう指示する右打ち指示音声をスピーカ8L、8Rから出力可能である。例えば、演出制御用CP
U120は、「右を狙ってね」といった音声を右打ち指示音声として出力する。
【0278】
演出制御用CPU120は、例えば、大当り中演出の実行中であることを条件として、大当り中楽曲を出力する。また、例えば、大当り遊技状態であるにもかかわらず、左側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検知された場合に、演出制御用CPU120は、右打ち指示音声を出力する。したがって、大当り遊技状態であるにもかかわらず、左側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検知された場合、演出制御用CPU120は、大当り中楽曲と右打ち指示音声とを同時に出力することになる。その場合、大当り中楽曲と右打ち指示音声とのいずれも認識困難又は認識不可能となってしまう可能性がある。
【0279】
また、上述したように、大当り遊技状態であるにもかかわらず、左側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検知された場合、演出制御用CPU120は、大当りテロップ画像38SH10と右打ち指示画像38SH20とを同時に表示するが、大当りテロップ画像38SH10の文字情報38SH11が右打ち指示画像38SH20に隠れて認識困難又は認識不可能となり、大当りテロップ画像38SH10の内容が認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
【0280】
図9-3(A)に示す例では、大当りテロップ画像38SH10の文字情報38SH11が右打ち指示画像38SH20に隠れていないため、大当りテロップ画像38SH10の内容が大当り中演出の実行中であることを報知するものであることを視覚的に認識可能である。したがって、演出制御用CPU120は、大当り中楽曲の音量よりも右打ち指示音声の音量を大きくする等して、右打ち指示音声を聴覚的に認識し易くさせる。ここで、大当り中楽曲の音量よりも右打ち指示音声の音量を大きくするには、大当り中楽曲の音量を下げて右打ち指示音声の音量を上げる方法と、大当り中楽曲の音量を下げるが右打ち指示音声の音量を上げない方法と、大当り中楽曲の音量を下げずに右打ち指示音声の音量を上げる方法とがある。
【0281】
図9-3(B)に示す例では、「LIVE BONUS」という文字列の「BONUS」という文字列の一部が右打ち指示画像38SH20に隠れて認識困難となり、大当りテロップ画像38SH10の内容が視覚的に認識困難となっている。そこで、この例では、右打ち指示音声の音量よりも大当り中楽曲の音量を大きくする等して、大当り中楽曲を聴覚的に認識し易くさせることにより、大当りテロップ画像38SH10の内容が大当り中演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能にする。ここで、右打ち指示音声の音量よりも大当り中楽曲の音量を大きくするには、右打ち指示音声の音量を下げて大当り中楽曲の音量を上げる方法と、右打ち指示音声の音量を下げるが大当り中楽曲の音量を上げない方法と、右打ち指示音声の音量を下げずに大当り中楽曲の音量を上げる方法とがある。
【0282】
なお、演出制御用CPU120は、例えば、演出制御パターンと、大当りテロップ画像38SH10の表示を開始してから経過した演出時間とに基づいて、文字情報38SH11の位置を特定可能である。したがって、演出制御用CPU120は、右打ち指示画像38SH20を表示する場合、演出制御パターンと、大当りテロップ画像38SH10の表示を開始してから経過した演出時間とに基づいて、文字情報38SH11が右打ち指示画像38SH20に隠れるかを判定することができる。
【0283】
このように、
図9-3に示す例では、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像38SH10と、右打ち指示画像38SH20とを表示可能であり、テロップ画像38SH10に右打ち指示画像38SH20を重ねて表示する場合にも、大当り中楽曲の音量と、右打ち指示音声の音量との少なくとも一方の音量を調整することにより
、大当りテロップ画像38SH10の内容が認識可能となる。
【0284】
また、演出制御用CPU120は、例えば「LIVE BONUS」との音声をスピーカ8L、8Rから出力することにより、大当り遊技状態に制御されていることを報知するようにしてもよい。このような態様とする場合、
図9-3(A)に示す例のように、大当りテロップ画像38SH10の内容が大当り中演出の実行中であることを報知するものであることを視覚的に認識可能であれば、「LIVE BONUS」との音声の音量よりも右打ち指示音声の音量を大きくし、
図9-3(B)に示す例のように、大当りテロップ画像38SH10の内容が視覚的に認識困難であれば、右打ち指示音声の音量よりも「LIVE BONUS」との音声の音量を大きくすればよい。その際、大当り中楽曲の音量については、変更してもよいし、変更しなくてもよい。
【0285】
(特徴部38SHに関する説明2)
また、特徴部38SHを持つ遊技機の表示手段は、第1の関連表示に重ねて表示される特定表示として、該関連表示とは異なる第2の関連表示を表示可能である。そして、第1の関連表示に第2の関連表示を重ねて表示する場合にも、第1の関連表示の内容が認識可能となる。
【0286】
(特徴部38SHに関する演出動作例4)
図9-4は、特徴部38SHに関する他の演出動作例を示す。この例では、第1の関連表示として、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するテロップ画像の表示を例にとって説明する。また、この例では、第2の関連表示として、先読みゾーン演出の注目ポイントを教示するテロップ画像の表示を例にとって説明する。
【0287】
上述したように、先読みゾーン演出とは、背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーンに移行させる演出である。演出制御用CPU120は、始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果に基づいて、先読み判定の対象となった保留情報に対応するターゲットの可変表示において、スーパーリーチとなることや表示結果が「大当り」となることを予告する先読みゾーン演出を実行可能である。演出制御用CPU120は、ターゲットの可変表示を含む、ターゲットの可変表示よりも前に実行される複数回の可変表示に跨って、先読みゾーン演出を実行可能である。
【0288】
演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するテロップ画像を画像表示装置5に表示可能である。例えば、演出制御用CPU120は、
図9-4に示すように、画像表示装置5の表示領域における右方の領域に、上下に延びるゾーンテロップ画像38SH30を表示する。ゾーンテロップ画像38SH30は、「LIVE ZONE」との文字情報38SH31が表示される態様の画像である。この例では、ゾーンテロップ画像38SH30の「LIVE ZONE」との文字情報38SH31が認識可能であることを以て、先読みゾーン演出の実行中であることが報知される。
【0289】
また、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出の注目ポイントを教示するテロップ画像を画像表示装置5に表示可能である。演出制御用CPU120は、
図9-4に示すように、画像表示装置5の表示領域における下方の領域に、注目ポイントテロップ画像38SH40を表示する。注目ポイントテロップ画像38SH40は、「センターのメンバーに注目!」との文字情報38SH41が表示される態様の画像である。この例は、先読みゾーン演出として、複数のキャラクタが歌やダンスを披露するライブ演出を実行するもので、楽曲のサビのタイミングでいずれのキャラクタがセンターに位置しているかに応じて、先読みゾーン演出の予告対象となっている可変表示の大当り期待度が異なる。この例では、注目ポイントテロップ画像38SH40の「センターのメンバーに注目!」との文字情報38SH41が認識可能であることを以て、先読みゾーン演出の注目ポイントが教
示される。
【0290】
演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを条件として、ゾーンテロップ画像38SH30を表示する。また、演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出として実行されているライブ演出の楽曲がサビに移行することを条件として、注目ポイントテロップ画像38SH40を表示する。したがって、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として実行されているライブ演出の楽曲がサビに移行する場合、ゾーンテロップ画像38SH30と注目ポイントテロップ画像38SH40とを同時に表示することになる。
【0291】
この例では、ゾーンテロップ画像38SH30よりも注目ポイントテロップ画像38SH40の方が表示のプライオリティが高いものとする。その場合、ゾーンテロップ画像38SH30の前面に注目ポイントテロップ画像38SH40が重なって表示されるため、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31が注目ポイントテロップ画像38SH40に隠れて認識困難又は認識不可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
図9-4(A)に示す例では、「LIVE ZONE」という文字列の「ZONE」という文字列の一部が注目ポイントテロップ画像38SH40に隠れて認識困難となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難となっている。このように、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の一部又は全部が認識困難又は認識不可能である場合、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中を報知するものであることを認識困難又は認識不可能となる。
【0292】
そこで、この例では、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を移動させることで、ゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識可能とする。
図9-4に示す例では、
図9-4(A)に示す状態からゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を下側から上側へ移動させることにより、
図9-4(B)に示すように、「LIVE ZONE」という文字列の全部が注目ポイントテロップ画像38SH40に隠れない位置まで移動して認識可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中を報知するものであることを認識可能となる。
【0293】
なお、文字情報38SH31の文字は、画像表示装置5の表示領域の上端に到達すると、更なる移動に伴い表示されなくなる。このように、文字情報38SH31を下側から上側へ移動させた結果、文字情報38SH31が表示されなくなった場合、演出制御用CPU120は、文字情報38SH31を、画像表示装置5の表示領域の下側から上側へ移動させるように再び表示する。
【0294】
このように、
図9-4に示す例では、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30と、先読みゾーン演出の注目ポイントを教示する注目ポイントテロップ画像38SH40とを表示可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30に注目ポイントテロップ画像38SH40を重ねて表示する場合にも、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を移動させることにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識可能となる。
【0295】
(特徴部38SHに関する演出動作例5)
図9-5は、特徴部38SHに関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0296】
この例では、ゾーンテロップ画像38SH30に「LIVE ZONE」との複数の同じ文字情報を表示することで、1つの文字情報からはゾーンテロップ画像38SH30の
内容を認識困難又は認識不可能である場合でも、複数の同じ文字情報からゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識可能とする。
【0297】
図9-5(A)に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30に「LIVE ZONE」との2つの文字情報38SH311、文字情報38SH312を表示しているが、文字情報38SH311は「LIVE」という文字列が画像表示装置5の表示領域に収まらず一部が切れており、文字情報38SH311からはゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識困難である。また、文字情報38SH312は「ZONE」という文字列の一部が注目ポイントテロップ画像38SH40に隠れており、文字情報38SH312からもゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識困難である。しかしながら、文字情報38SH311の「LIVE」という文字列の認識可能な一部の文字と、文字情報38SH311の「ZONE」という認識可能な文字列と、文字情報38SH312の「LIVE」という認識可能な文字列と、文字情報38SH312の「ZONE」という文字列の認識可能な一部の文字とによれば、ゾーンテロップ画像38SH30には「LIVE ZONE」という文字情報が表示されていることを認識可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中を報知するものであることを認識可能となる。
【0298】
また、この例においても、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH311と文字情報38SH312とを移動させることで、ゾーンテロップ画像38SH30の内容をより容易に認識可能とする。
図9-5に示す例では、
図9-5(A)に示す状態からゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH311と文字情報38SH312とを下側から上側へ移動させることにより、
図9-5(B)に示すように、文字情報38SH311の「LIVE」という文字列の認識可能な範囲と、文字情報38SH312の「ZONE」という文字列の認識可能な範囲とが変わっている。即ち、文字情報38SH311と文字情報38SH312とを移動させることにより、各々の文字情報において認識可能な文字列の範囲が変わるので、文字情報が移動せずに認識困難又は認識不可能な文字が不変である場合と比較して、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中を報知するものであることをより容易に認識可能となる。
【0299】
このように、
図9-5に示す例では、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30と、先読みゾーン演出の注目ポイントを教示する注目ポイントテロップ画像38SH40とを表示可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30に注目ポイントテロップ画像38SH40を重ねて表示する場合にも、ゾーンテロップ画像38SH30に複数の同じ文字情報を表示することにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識可能となる。
【0300】
(特徴部38SHに関する演出動作例6)
図9-6は、特徴部38SHに関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0301】
演出制御用CPU120は、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づく先読み予告演出として、テロップによる演出を実行可能である。一例として、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出に関連するゾーン楽曲をスピーカ8L、8Rから出力可能である。例えば、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の歌やダンスに対応する楽曲をゾーン楽曲として出力する。
【0302】
ここで、演出制御用CPU120は、大当り期待度が異なる複数種類の先読みゾーン演出を実行可能であり、先読みゾーン演出の種類に応じて異なる種類のゾーン楽曲を出力可能である。このような態様の場合、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出にて披
露される楽曲を、先読みゾーン演出の種類に応じて異ならせればよい。このような態様によれば、ゾーン楽曲を聴いた遊技者に対して、大当り期待度を容易に認識させることができる。
【0303】
また、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出の注目ポイントを教示する注目ポイント音声をスピーカ8L、8Rから出力可能である。例えば、演出制御用CPU120は、「センターのメンバーに注目」といった音声を注目ポイント音声として出力する。
【0304】
演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを条件として、ゾーン楽曲を出力する。また、演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出として実行されているライブ演出の楽曲がサビに移行することを条件として、注目ポイント音声を出力する。したがって、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として実行されているライブ演出の楽曲がサビに移行する場合、ゾーン楽曲と注目ポイント音声とを同時に出力することになる。その場合、ゾーン楽曲と注目ポイント音声とのいずれも認識困難又は認識不可能となってしまう可能性がある。
【0305】
また、上述したように、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として実行されているライブ演出の楽曲がサビに移行する場合、ゾーンテロップ画像38SH30と注目ポイントテロップ画像38SH40とを同時に表示するが、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31が注目ポイントテロップ画像38SH40に隠れて認識困難又は認識不可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
【0306】
図9-6(A)に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31が注目ポイントテロップ画像38SH40に隠れていないため、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中を報知するものであることを視覚的に認識可能である。したがって、演出制御用CPU120は、ゾーン楽曲の音量よりも注目ポイント音声の音量を大きくする等して、注目ポイント音声を聴覚的に認識し易くさせる。ここで、ゾーン楽曲の音量よりも注目ポイント音声の音量を大きくするには、ゾーン楽曲の音量を下げて注目ポイント音声の音量を上げる方法と、ゾーン楽曲の音量を下げるが注目ポイント音声の音量を上げない方法と、ゾーン楽曲の音量を下げずに注目ポイント音声の音量を上げる方法とがある。
【0307】
図9-6(B)に示す例では、「LIVE ZONE」という文字列の「ZONE」という文字列の一部が注目ポイントテロップ画像38SH40に隠れて認識困難となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が視覚的に認識困難となっている。そこで、この例では、注目ポイント音声の音量よりもゾーン楽曲の音量を大きくする等して、ゾーン楽曲を聴覚的に認識し易くさせることにより、ゾーンテロップ画像38SH40の内容が先読みゾーン演出の実行中を報知するものであることを認識可能にする。ここで、注目ポイント音声の音量よりもゾーン楽曲の音量を大きくするには、注目ポイント音声の音量を下げてゾーン楽曲の音量を上げる方法と、注目ポイント音声の音量を下げるがゾーン楽曲の音量を上げない方法と、注目ポイント音声の音量を下げずにゾーン楽曲の音量を上げる方法とがある。
【0308】
なお、演出制御用CPU120は、例えば、演出制御パターンと、ゾーンテロップ画像38SH30の表示を開始してから経過した演出時間とに基づいて、文字情報38SH31の位置を特定可能である。したがって、演出制御用CPU120は、注目ポイントテロップ画像38SH40を表示する場合、演出制御パターンと、ゾーンテロップ画像38SH30の表示を開始してから経過した演出時間とに基づいて、文字情報38SH31が注目ポイントテロップ画像38SH40に隠れるかを判定することができる。
【0309】
このように、
図9-4に示す例では、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30と、先読みゾーン演出の注目ポイントを教示する注目ポイントテロップ画像38SH40とを表示可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30に注目ポイントテロップ画像38SH40を重ねて表示する場合にも、ゾーン楽曲の音量と、注目ポイント音声の音量との少なくとも一方の音量を調整することにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識可能となる。
【0310】
また、演出制御用CPU120は、例えば「LIVE ZONE」との音声をスピーカ8L、8Rから出力することにより、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するようにしてもよい。このような態様とする場合、
図9-6(A)に示す例のように、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを視覚的に認識可能であれば、「LIVE ZONE」との音声の音量よりも注目ポイント音声の音量を大きくし、
図9-6(B)に示す例のように、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が視覚的に認識困難であれば、注目ポイント音声の音量よりも「LIVE ZONE」との音声の音量を大きくすればよい。その際、ゾーン楽曲の音量については、変更してもよいし、変更しなくてもよい。
【0311】
(特徴部38SHに関する説明3)
また、特徴部38SHを持つ遊技機の表示手段は、関連表示を文字表示が移動する態様により表示可能である。そして、第1の関連表示における文字表示の移動速度と、第2の関連表示における文字表示の移動速度とが異なる。
【0312】
(特徴部38SHに関する演出動作例7)
図9-7、
図9-8は、特徴部38SHに関する他の演出動作例を示す。この例では、第1の関連表示として、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するテロップ画像の表示を例にとって説明する。また、この例では、第2の関連表示として、擬似連演出により再開された可変表示の回数を報知する擬似連テロップ画像の表示を例にとって説明する。
【0313】
演出制御用CPU120は、擬似連演出により再開された可変表示の回数を報知するテロップ画像を画像表示装置5に表示可能である。例えば、演出制御用CPU120は、
図9-7、
図9-8に示すように、画像表示装置5の表示領域における下方の領域に、左右に延びる擬似連テロップ画像38SH50を表示する。擬似連テロップ画像38SH50は、「NEXT×N(Nは、擬似連演出により再開された可変表示の回数)」との文字情報38SH51が表示される態様の画像である。この例では、擬似連テロップ画像38SH50の「NEXT×N」との文字情報38SH51が認識可能であることを以て、擬似連演出により再開された可変表示の回数が報知される。
【0314】
演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを条件として、ゾーンテロップ画像38SH30を表示する。また、演出制御用CPU120は、擬似連演出の実行中であることを条件として、擬似連テロップ画像38SH50を表示する。したがって、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出の実行中に擬似連演出を実行する場合、ゾーンテロップ画像38SH30と擬似連テロップ画像38SH50とを同時に表示することになる。
【0315】
このように、異なる状態に関連するテロップ画像を同時に表示する場合、遊技者の注目が発散してしまい、いずれのテロップ画像にも注目させることができない可能性がある。
【0316】
そこで、この例では、異なる状態に関連するテロップ画像を同時に表示する場合、いず
れの状態の注目度が高いかに応じて、テロップ画像の文字情報の移動速度を異ならせる。一例として、テロップ画像の文字情報の移動速度が速いほど目立つことから遊技者の注目を集め易いという技術思想に基づき、注目度の低い状態に関連するテロップ画像の文字情報の移動速度よりも、注目度の高い状態に関連するテロップ画像の文字情報の移動速度を速くする。
【0317】
図9-7に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30と、擬似連演出により再開された可変表示の回数が1回であることを報知する擬似連テロップ画像38SH50とが同時に表示されている。ここで、擬似連演出により再開された可変表示の回数が1回であるときの大当り期待度は、先読みゾーン演出が実行されることによる大当り期待度よりも低いものとする。その場合、擬似連演出よりも先読みゾーン演出の方が、注目度が高い演出であると言える。したがって、演出制御用CPU120は、擬似連テロップ画像38SH50の「NEXT×1」との文字情報38SH51の移動速度よりも、ゾーンテロップ画像38SH30の「LIVE ZONE」との文字情報38SH31の移動速度を速くする。
【0318】
(特徴部38SHに関する演出動作例8)
図9-8に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30と、擬似連演出により再開された可変表示の回数が3回であることを報知する擬似連テロップ画像38SH50とが同時に表示されている。ここで、擬似連演出により再開された可変表示の回数が3回であるときの大当り期待度は、先読みゾーン演出が実行されることによる大当り期待度よりも高いものとする。その場合、先読みゾーン演出よりも擬似連演出の方が、注目度が高い演出であると言える。したがって、演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30の「LIVE ZONE」との文字情報38SH31の移動速度よりも、擬似連テロップ画像38SH50の「NEXT×3」との文字情報38SH51の移動速度を速くする。
【0319】
なお、例えば、テロップ画像の文字情報の移動速度が遅いほど文字列を読み易いことから遊技者の注目を集め易いという技術思想に基づき、注目度の低い状態に関連するテロップ画像の文字情報の移動速度よりも、注目度の高い状態に関連するテロップ画像の文字情報の移動速度を遅くしてもよい。
【0320】
このように、
図9-7、
図9-8に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30と擬似連テロップ画像38SH50とを文字情報が移動する態様により表示可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の移動速度と、擬似連テロップ画像38SH51の移動速度とを異ならせることにより、いずれかのテロップ画像に注目させ易くすることができる。
【0321】
(特徴部38SHに関する演出動作例9)
一方、同じ状態に関連するテロップ画像を同時に表示する場合、いずれかのテロップ画像に対する注目を意図的に高めない方がよい場合がある。
【0322】
そこで、
図9-9に示す例では、同じ状態に関連するテロップ画像を同時に表示する場合、テロップ画像の文字情報の移動速度を同程度とする。ここで、文字情報の移動速度が同程度とは、実際の移動速度が全く同じでなくてもよく、遊技者が視認したときに、同じ移動速度であるとの印象を与えることができれば、実際には互いの移動速度が異なっていてもよい。例えば、大きい文字の文字情報と、小さい文字の文字情報とを全く同じ移動速度で移動させた場合、錯覚により、大きい文字の文字情報よりも、小さい文字の文字情報が奥に見えることから、小さい文字の文字情報が速く移動しているように見える。したがって、このような錯覚を踏まえて、大きい文字の文字情報の実際の移動速度よりも、小さ
い文字の文字情報の実際の移動速度を遅くする等して、両者の移動速度が同程度であるかのように見せるようにしてもよい。また、例えば、ぼかしが入った文字情報と、ぼかしが入っていない文字情報とを同じ移動速度で移動させた場合、錯覚により、ぼかしが入っていない文字の文字情報よりも、ぼかしが入っている文字の文字情報が奥に見えることから、ぼかしの入っている文字の文字情報が速く移動しているように見える。したがって、このような錯覚を踏まえて、ぼかしが入っていない文字の文字情報の移動速度よりも、ぼかしが入っている文字の文字情報の移動速度を遅くする等して、両者の移動速度が同程度であるかのように見せるようにしてもよい。
【0323】
なお、例えば、先読みゾーン演出として、
図9-9に示すような、複数のキャラクタが歌やダンスを披露するライブ演出を実行するものにおいて、楽曲のサビのタイミングでいずれのキャラクタがセンターに位置しているかに応じて、先読みゾーン演出の予告対象となっている可変表示の大当り期待度が異なる場合、楽曲のサビのタイミングにおける先読みゾーン演出の注目度は、楽曲のサビ以外のタイミングにおける先読みゾーン演出の注目度よりも高いと言える。このような技術思想に鑑み、演出制御用CPU120は、同じ状態に関連するゾーンテロップ画像38SH30と注目ポイントテロップ画像38SH40とを同時に表示する場合であっても、楽曲のサビのタイミングであるかにかかわらず先読みゾーン演出の実行中であることを条件として表示されるゾーンテロップ画像38SH30の「LIVE ZONE」との文字情報38SH31の移動速度よりも、先読みゾーン演出として実行されているライブ演出の楽曲がサビに移行することを条件として表示される注目ポイントテロップ画像38SH40の「センターのメンバーに注目!」との文字情報38SH41の移動速度を速くしてもよい。
【0324】
また、例えば、先読みゾーン演出として、
図9-9に示すような、複数のキャラクタが歌やダンスを披露するライブ演出を実行するものにおいて、楽曲のサビのタイミングでいずれのキャラクタがセンターに位置しているかに応じて、先読みゾーン演出の予告対象となっている可変表示の大当り期待度が異なる場合、大当り期待度の高いキャラクタがセンターに位置しているときの先読みゾーン演出の注目度は高く、大当り期待度の低いキャラクタがセンターに位置しているときの先読みゾーン演出の注目度は低いと言える。このような技術思想に鑑み、演出制御用CPU120は、同じ状態に関連するゾーンテロップ画像38SH30と注目ポイントテロップ画像38SH40とを同時に表示する場合であっても、大当り期待度の高いキャラクタがセンターに位置しているときには、ゾーンテロップ画像38SH30の「LIVE ZONE」との文字情報38SH31の移動速度よりも、注目ポイントテロップ画像38SH40の「センターのメンバーに注目!」との文字情報38SH41の移動速度を速くし、大当り期待度の低いキャラクタがセンターに位置しているときには、注目ポイントテロップ画像38SH40の「センターのメンバーに注目!」との文字情報38SH41の移動速度よりも、ゾーンテロップ画像38SH30の「LIVE ZONE」との文字情報38SH31の移動速度を速くしてもよい。
【0325】
(特徴部38SHに関する演出動作例10)
また、あるタイミングにおける関連表示の文字表示の移動速度と、別のタイミングにおける該関連表示の文字表示の移動速度とを異ならせてもよい。
【0326】
例えば、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の楽曲のテンポに応じて、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の移動速度を異ならせる。
【0327】
図9-10に示す例は、先読みゾーン演出として、アップテンポのサビの後にスローテンポの後奏となる楽曲のライブ演出を実行するもので、スローテンポの後奏が終わるタイミングに合わせて、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる
場面を示す。
図9-10(A)は、アップテンポのサビを開始したタイミングの場面を示し、
図9-10(B)は、アップテンポのサビを開始してから1秒後の場面を示す。
図9-10(C)は、スローテンポの後奏を開始したタイミングの場面を示し、
図9-10(D)は、スローテンポの後奏を開始してから1秒後の場面を示す。
【0328】
演出制御用CPU120は、このような先読みゾーン演出を実行する場合、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の楽曲がサビの期間では、
図9-10(A)~(B)に示すように、サビのテンポがアップテンポであることに応じて、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の移動速度を基準速度よりも速くする。ここで、基準速度とは、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の移動速度を調整していないデフォルトの速度であり、例えば、楽曲の前奏、Aメロ、Bメロ、Cメロといった、楽曲がサビや後奏以外の期間である場合に適用すればよい。
【0329】
一方、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の楽曲が後奏の期間では、
図9-10(C)~(D)に示すように、後奏のテンポがスローテンポであることに応じて、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の移動速度を基準速度よりも遅くする。
【0330】
そして、演出制御用CPU120は、スローテンポの後奏が終わるタイミングに合わせて、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。ここで、演出制御用CPU120は、スローテンポの後奏が終わるタイミングに合わせて確定飾り図柄が停止表示されるように、先読みゾーン演出の長さや特図変動時間等に基づいて、先読みゾーン演出の実行開始タイミングを決定すればよい。
【0331】
例えば、
図9-10(E1)に示すように大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示させる場合、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出として、楽曲の1番にあたるライブ演出を実行し、大当り中演出として、この楽曲の2番にあたるライブ演出を実行するようにしてもよい。一方、
図9-10(E2)に示すようにハズレ組合せとなる確定飾り図柄を停止表示させる場合には、演出制御用CPU120は、確定飾り図柄を停止表示させたことを以て、先読みゾーン演出を終了させればよい。
【0332】
また、演出制御用CPU120は、楽曲の1番のサビの後のスローテンポの間奏が終わり、その楽曲の2番のAメロや頭サビを開始した後に、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させ、表示結果が「大当り」となる場合には、大当り中演出として、そのまま楽曲の2番にあたるライブ演出をシームレスに実行するようにしてもよい。このような態様とすることにより、確定飾り図柄が停止表示されるよりも前に、表示結果が「大当り」となることへの期待感を大きく向上させることができる。
【0333】
このように、
図9-10に示す例では、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の楽曲のテンポに応じて、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の移動速度を異ならせることにより、先読みゾーン演出における興趣を向上させることができる。
【0334】
また、演出制御用CPU120は、テロップの表示と共に他の演出を実行する場合、他の演出の態様の変化に応じて態様が変化するテロップと、他の演出の態様が変化しても態様が変化しないテロップとを表示可能である。
【0335】
一例として、演出制御用CPU120は、楽曲のテンポが変化することに応じて文字情報の移動速度が変化するテロップ画像と、楽曲のテンポが変化しても文字情報の移動速度が変化しないテロップ画像とを表示可能である。また、演出制御用CPU120は、文字
情報が移動することに代えて、表示中の文字情報とは異なる文字情報に表示を更新する態様のテロップを表示する場合、楽曲のテンポが変化することに応じて文字情報の更新タイミングが変化するテロップ画像と、楽曲のテンポが変化しても文字情報の更新タイミングが変化しないテロップ画像とを表示可能である。
【0336】
他の一例として、演出制御用CPUは、リーチ演出を実行して確定飾り図柄を導出するにあたり、例えば、リーチ演出にて再生される動画の再生速度を遅くするといった、リーチ演出の演出速度を変化させることで、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることへの期待感を煽る煽り演出を実行可能である。このような態様のリーチ演出を実行するにあたり、演出制御用CPU120は、他の演出の態様の変化に応じて態様が変化するテロップとして、煽り演出にて動画の再生速度が遅くなることに応じて文字情報の移動速度が遅くなるテロップ画像を表示可能である。
【0337】
また、他の一例として、演出制御用CPU120は、他の演出の態様の変化に応じて態様が変化するテロップとして、例えば、音楽ライブの観客の合いの手に合わせて「HEY!」との文字情報の表示が跳ね上がるテロップや、戦場の銃撃音に合わせて「ボタンを連打しろ!」との文字情報の表示が震えるテロップや、格闘の打撃音に合わせて「勝利すればチャンス!」との文字情報の表示が歪むテロップといった、他の演出における効果音に合わせて態様が変化するテロップを表示可能である。
【0338】
また、他の一例として、演出制御用CPU120は、他の演出の態様の変化に応じて態様が変化するテロップとして、例えば、ライブ演出にて表示されるキャラクタ画像にスポットライトが当たったことに応じて「センターのメンバーに注目!」との文字情報の表示がキラキラと輝くテロップや、巨人が建物を破壊する演出表示において建物が破壊される度に「巨人になりたいと思いませんか?」との文字情報の表示がひび割れするテロップや、巨人が建物を破壊する演出表示において破壊された建物が崩れる度に「ゴゴゴゴゴ・・・」との文字情報の表示が拡大縮小あるいは揺れるテロップといった、他の演出における表示の動きに合わせて態様が変化するテロップを表示可能である。
【0339】
(特徴部38SHに関する説明4)
また、特徴部38SHを持つ遊技機の表示手段は、関連表示の表示中に特定演出が表示される前と後とで、異なる態様により関連表示を表示可能である。そして、関連表示に特定表示を重ねて表示する場合にも、関連表示の内容が認識可能となる。
【0340】
(特徴部38SHに関する演出動作例11)
図9-11は、特徴部38SHに関する他の演出動作例を示す。上述したように、演出制御用CPU120は、例えば、大当り中演出の実行中であることを条件として、大当りテロップ画像38SH10を表示する。また、例えば、大当り遊技状態であるにもかかわらず、左側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検知された場合に、演出制御用CPU120は、右打ち指示画像38SH20を表示する。
【0341】
図9-11(A)は、大当り遊技状態において、右側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることを検知した場合の表示例である。大当り遊技状態において、右側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検知された場合、演出制御用CPU120は、大当りテロップ画像38SH10を表示する一方、右打ち指示画像38SH20を表示しない。このように、大当りテロップ画像38SH10が表示されているときに右打ち報知画像38SH20が表示されない場合、大当りテロップ画像38SH10の内容を認識可能である。
【0342】
図9-11(B)は、
図9-11(A)に示す状況の直後に、左側の遊技領域に向けて
遊技球が発射されていることを検知した場合の表示例である。左側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検知された場合、演出制御用CPU120は、大当りテロップ画像38SH10に右打ち指示画像38SH20を重ねて表示する。このように、大当りテロップ画像38SH10に右打ち指示画像38SH20が重ねて表示される場合、大当りテロップ画像38SH10の内容を認識困難又は認識不可能となる。そこで、演出制御用CPU120は、大当りテロップ画像38SH10に右打ち指示画像38SH20を重ねて表示することに応じて、右打ち指示画像38SH20に隠れて視認困難又は視認不可能となる文字情報を、右打ち指示画像38SH20に隠れない位置に表示する。
図9-11(B)に示す例では、右打ち指示画像38SH20に隠れて視認困難となる「LIVE」との文字情報を示す吹き出し画像38SH60を付した大当りテロップ画像38SH10を表示している。なお、吹き出し画像38SH60を表示する位置は、右打ち指示画像38SH20に隠れない位置であれば、大当りテロップ画像38SH10から離れた位置であってもよい。
【0343】
このように、
図9-11に示す例では、大当りテロップ画像38SH10の表示中に右打ち指示画像38SH20が重ねて表示される場合、右打ち指示画像38SH20に隠れて視認困難となる「LIVE」との文字情報を示す吹き出し画像38SH60を、右打ち指示画像38SH20に隠れない位置に付した大当りテロップ画像38SH10を表示することにより、大当りテロップ画像38SH10の内容が認識可能となる。
【0344】
(特徴部38SHに関する演出動作例12)
図9-12(A)は、大当り遊技状態において、右側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることを検知した場合の表示例である。大当り遊技状態において、右側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検知された場合、演出制御用CPU120は、大当りテロップ画像38SH10Aを表示する一方、右打ち指示画像38SH20を表示しない。このように、大当りテロップ画像38SH10Aが表示されているときに右打ち報知画像38SH20が表示されない場合、大当りテロップ画像38SH10Aの内容を認識可能である。
【0345】
図9-12(B)は、
図9-12(A)に示す状況の直後に、左側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることを検知した場合の表示例である。左側の遊技領域に向けて遊技球が発射されていることが検知された場合、演出制御用CPU120は、大当りテロップ画像38SH10Aに右打ち指示画像38SH20を重ねて表示する。このように、大当りテロップ画像38SH10Aに右打ち指示画像38SH20が重ねて表示される場合、大当りテロップ画像38SH10Aの内容を認識困難又は認識不可能となる。そこで、演出制御用CPU120は、大当りテロップ画像38SH10Aに右打ち指示画像38SH20を重ねて表示することに応じて、複数の大当りテロップ画像を表示する。
図9-12(B)に示す例では、右打ち指示画像38SH20が重なる大当りテロップ画像38SH10Aに加えて、同じ内容の大当りテロップ画像38SH10Bを表示している。
【0346】
このように、
図9-12に示す例では、大当りテロップ画像38SH10Aの表示中に右打ち指示画像38SH20Bが重ねて表示される場合、大当りテロップ画像38SH10Aと同じ内容の大当りテロップ画像38SH10Bを新たに表示することにより、大当りテロップ画像の内容が認識可能となる。
【0347】
なお、複数のテロップ画像を表示する場合に、各テロップ画像の表示態様を異ならせてもよい。
【0348】
(特徴部38SHに関する演出動作例13)
図9-13に示す例では、大当りテロップ画像38SH10Aと、大当りテロップ画像
38SH10Bとを表示する場合に、各大当りテロップ画像の文字情報が移動する向きを異ならせている。
【0349】
(特徴部38SHに関する演出動作例14)
図9-14に示す例では、大当りテロップ画像38SH10Cと、大当りテロップ画像38SH10Dと、大当りテロップ画像38SH10Eとを表示する場合に、各大当りテロップ画像の長さと、各大当りテロップ画像が延びる方向とを異ならせている。
【0350】
(特徴部38SHに関する演出動作例15)
図9-15に示す例では、大当りテロップ画像38SH10Fと、大当りテロップ画像38SH10Gとを表示する場合に、各大当りテロップ画像の太さと、各大当りテロップ画像の文字情報の大きさとを異ならせている。
【0351】
このように、
図9-13~
図9-15に示す例では、複数のテロップ画像を表示する場合に、各テロップ画像の表示態様を異ならせることにより、演出効果を高め、演出が単調になってしまうことを防止することができる。
【0352】
また、予告演出に関連するテロップ画像を表示するにあたり、このような構成を適用する場合、予告演出の大当り期待度に応じて、複数のテロップ画像が表示されるときの表示態様を異ならせてもよい。例えば、大当り期待度が高い予告演出であるほど、その予告演出に関連する複数のテロップ画像を表示する際の表示態様を派手なものとすれば、複数のテロップ画像を表示する際の表示態様に応じて、予告演出の大当り期待度を示唆することができ、興趣を向上させることができるだけでなく、テロップ画像への注目を大きく向上させることができる。
【0353】
また、同時に表示されるテロップの数や、同時に表示されるテロップの種類の組み合わせ等に応じて、大当り期待度を異ならせてもよい。
【0354】
また、演出制御用CPU120は、演出の結果として、遊技者にとって有利な結果を報知する成功報知と、遊技者にとって有利な結果を報知しない失敗報知とのいずれかを、共通の態様の事前演出の後に実行する特定演出を実行可能である。演出制御用CPU120は、このような特定演出の実行中にも複数のテロップを表示可能である。このような態様の場合、同時に表示されるテロップの数や、同時に表示されるテロップの種類の組み合わせ等に応じて、特定演出の結果として成功報知が実行される期待度を異ならせてもよい。
【0355】
また、演出制御用CPU120は、種類が異なる複数のテロップについても、
図9-13~
図9-15に示すような態様で表示可能である。
【0356】
また、演出制御用CPU120は、文字情報の移動速度や更新速度が異なる複数のテロップについても、
図9-13~
図9-15に示すような態様で表示可能である。
【0357】
(特徴部38SHに関する付記)
(1)特徴部38SHに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、表示手段(例えば、画像表示装置5等)を備え、前記表示手段は、所定状態に関連する関連表示(例えば、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像38SH10等)と、特定表示(例えば、右打ち指示画像38SH20等)とを表示可能であり、関連表示に特定表示を重ねて表示する場合にも、該関連表示の内容が認識可能となる(例えば、テロップ画像38SH10に右打ち指示画像38SH20を重ねて表示する場合にも、テロップ画像38SH10の文字情報38SH11を移動させることで、テロップ画像38SH10の内容が認識可能となること等)。
【0358】
このような構成によれば、より好適に関連表示を表示することができる。
【0359】
(2)上記(1)の遊技機において、前記表示手段は、第1の関連表示(例えば、ゾーンテロップ画像38SH30等)に重ねて表示される特定表示として、該関連表示とは異なる第2の関連表示(例えば、注目ポイントテロップ画像38SH40等)を表示可能としてもよい。
【0360】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0361】
(3)上記(2)の遊技機において、前記表示手段は、関連表示を文字表示(例えば、文字情報38SH31や文字情報38SH51等)が移動する態様により表示可能であり、第1の関連表示における文字表示の移動速度と、第2の関連表示における文字表示の移動速度とが異なるようにしてもよい(例えば、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の移動速度と、擬似連テロップ画像38SH51の移動速度とを異ならせること等)。
【0362】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0363】
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記表示手段は、関連表示の表示中に特定演出が表示される前と後とで、異なる態様により関連表示を表示可能としてもよい(例えば、大当りテロップ画像38SH10の表示中に右打ち指示画像38SH20が重ねて表示される場合、右打ち指示画像38SH20に隠れて視認困難となる「LIVE」との文字情報を示す吹き出し画像38SH60を、右打ち指示画像38SH20に隠れない位置に付した大当りテロップ画像38SH10を表示すること等)。
【0364】
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
【0365】
(特徴部38SH(39SH)に関する説明1)
次に、本実施の形態の特徴部38SH(39SH)について説明する。特徴部38SH(39SH)を持つ遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段と、動作可能な可動体とを備える。表示手段は、所定状態に関連する関連表示を所定の表示領域において表示可能である。可動体は、少なくとも所定の表示領域と重なる動作位置に動作可能である。そして、関連表示の表示中に可動体が動作位置にある場合にも、該関連表示の内容が認識可能となる。
【0366】
(特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例1)
図9-16は、特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例を示す。この例では、所定状態に関連する関連表示として、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するテロップ画像の表示を例にとって説明する。
【0367】
演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出の実行中に、画像表示装置5の前面にて可動体32を動作させる可動体演出を実行可能である。このような可動体演出にて動作する可動体32は、可動体演出が実行されないときには、画像表示装置5の前面に被らない初期位置に退避されていればよい。この例では、先読みゾーン演出の実行中に実行される可動体演出として、音楽ライブにて観客が用いるスティックライトを模した可動体32を動作させる可動体演出について説明する。この例では、スティックライトを模した可動体32を、画像表示装置5の前面にて左右に揺動させることにより、画像表示装置5の下方の表示領域に表示される一部の画像等が可動体32に隠れて視認困難又は視認不可能となる。
【0368】
また、可動体32に複数色に発光可能なLEDを内蔵し、可動体32を動作させるときにLEDを所定色に発光させるようにしてもよい。また、可動体32の動作速度を、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の楽曲のテンポに合わせて異ならせてもよい。
【0369】
演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを条件として、画像表示装置5の表示領域における左方の領域に上下方向に延びるゾーンテロップ画像38SH30を表示する。また、演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の大当り期待度に応じて、可動体演出を実行するかを決定する。したがって、可動体演出を実行することに決定された場合、演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30の表示中に可動体32を動作させることになる。
【0370】
また、例えば、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の大当り期待度に応じて、可動体演出の態様を異ならせてもよい。例えば、先読みゾーン演出として実行されているライブ演出の大当り期待度に応じて、可動体32に内蔵されたLEDの発光色を異ならせる。
【0371】
また、例えば、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の楽曲のサビよりも前に可動体演出を実行する場合に、楽曲のサビにていずれのキャラクタがセンターに位置するかに応じて、可動体演出の態様を異ならせてもよい。例えば、
図9-16に示す例は、2つの可動体32を1セットとして、2セット計4つの可動体32による可動体演出を実行するものであるが、楽曲のサビにていずれのキャラクタがセンターに位置するかに応じて、セットになる2つの可動体32のLEDの発光色の組み合わせを異ならせる。その場合、セットになる2つの可動体32のLEDの発光色の組み合わせは、例えば、キャラクタAの好きな色が「白」であれば、セットになる2つの可動体32のLEDの発光色の組み合わせを「白」と「白」にし、キャラクタAの好きな色が「赤」と「緑」であれば、セットになる2つの可動体32のLEDの発光色の組み合わせを「赤」と「緑」にするといった、各キャラクタのキャラ設定に因んだ色の組み合わせとする。このような構成とすることにより、可動体演出における可動体32の色によって、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の楽曲のサビよりも前に、楽曲のサビにていずれのキャラクタがセンターに位置するかを示唆することができる。
【0372】
また、その場合、
図9-16に示すように、左側にある可動体32のLEDの発光色の組み合わせと、右側にある可動体32のLEDの発光色の組み合わせとを異ならせてもよい。このような構成とすることにより、可動体演出における可動体32の色によって、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の楽曲のサビよりも前に、楽曲のサビにていずれのキャラクタがセンターに位置するかについて、二人のキャラクタのいずれかである可能性を示唆することができ、興趣を向上させることができる。
【0373】
また、例えば、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の楽曲に応じて、可動体演出の態様を異ならせてもよい。例えば、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の楽曲に応じて、セットになる2つの可動体32のLEDの発光色の組み合わせを異ならせる。その場合、セットになる2つの可動体32のLEDの発光色の組み合わせは、例えば、楽曲Aのイメージカラーが「紫」であれば、セットになる2つの可動体32のLEDの発光色の組み合わせを「紫」と「紫」にし、楽曲Bのイメージカラーが「緑」と「白」であれば、セットになる2つの可動体32のLEDの発光色の組み合わせを「緑」と「白」にするといった、各楽曲のイメージに因んだ色の組み合わせとする。このような構成とすることにより、先読みゾーン演出として、イメージカラーがある特定の楽曲によるライブ演出が実行されるときの興趣を向上させることができる。
【0374】
その場合、ゾーンテロップ画像38SH30が表示されている左方の表示領域の前面に可動体32が移動することにより、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31が可動体32に隠れて認識困難又は認識不可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
図9-16(A)に示す例では、「LIVE ZONE」という文字列の「ZONE」という文字列の一部が可動体32に隠れて認識困難となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難となっている。このように、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の一部又は全部が認識困難又は認識不可能である場合、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識困難又は認識不可能となる。
【0375】
そこで、この例では、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を移動させることで、ゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識可能とする。
図9-16に示す例では、
図9-16(A)に示す状態からゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を下側から上側へ移動させることにより、
図9-16(B)に示すように、「LIVE ZONE」という文字列の全部が可動体32に隠れない位置まで移動して認識可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能となる。
【0376】
このように、
図9-16に示す例では、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30を、画像表示装置5の表示領域の左方の表示領域において表示可能であり、可動体32は、少なくともゾーンテロップ画像38SH30が表示される左方の表示領域の前面に動作可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30の表示中に可動体32が左方の表示領域の前面にある場合にも、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を移動させることにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識可能となる。
【0377】
また、演出制御用CPU120は、特定の動作を繰り返す可動体32の動作周期と、テロップの文字情報が移動することに伴い可動体32に隠れる位置に文字情報の特定箇所が表示される周期とが一致しないように、可動体32の動作速度と、テロップの文字情報の移動速度との、少なくとも一方の速度を調整する制御を行ってもよい。このような制御によれば、文字情報の同じ箇所ばかりが可動体32に隠れて視認困難又は視認不可能となってしまうことを防止することができる。
【0378】
(特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例2)
図9-17は、特徴部38SH(39SH)に関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0379】
この例では、ゾーンテロップ画像38SH30に「LIVE ZONE」との複数の同じ文字情報を表示することで、1つの文字情報からはゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識困難又は認識不可能である場合でも、複数の同じ文字情報からゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識可能とする。
【0380】
図9-17(A)に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30に「LIVE ZONE」との2つの文字情報38SH311、文字情報38SH312を表示しているが、文字情報38SH311は「LIVE」という文字列が画像表示装置5の表示領域に収まらず切れており、文字情報38SH311からはゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識困難である。また、文字情報38SH312は「ZONE」という文字列の一部が可動体32に隠れており、文字情報38SH312からもゾーンテロップ画像38SH3
0の内容を認識困難である。しかしながら、文字情報38SH311の「ZONE」という認識可能な文字列と、文字情報38SH312の「LIVE」という認識可能な文字列と、文字情報38SH312の「ZONE」という文字列の認識可能な一部の文字とによれば、ゾーンテロップ画像38SH30には「LIVE ZONE」という文字情報が表示されていることを認識可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能となる。
【0381】
また、この例においても、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH311と文字情報38SH312とを移動させることで、ゾーンテロップ画像38SH30の内容をより容易に認識可能とする。
図9-17に示す例では、
図9-17(A)に示す状態からゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH311と文字情報38SH312とを下側から上側へ移動させることにより、
図9-17(B)に示すように、文字情報38SH311の「ZONE」という文字列の認識可能な範囲と、文字情報38SH312の「ZONE」という文字列の認識可能な範囲とが変わっている。即ち、文字情報38SH311と文字情報38SH312とを移動させることにより、各々の文字情報において認識可能な文字列の範囲が変わるので、文字情報が移動せずに認識困難又は認識不可能な文字が不変である場合と比較して、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることをより容易に認識可能となる。
【0382】
このように、
図9-17に示す例では、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30を、画像表示装置5の表示領域の左方の表示領域において表示可能であり、可動体32は、少なくともゾーンテロップ画像38SH30が表示される左方の表示領域の前面に動作可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30の表示中に可動体32が左方の表示領域の前面にある場合にも、ゾーンテロップ画像38SH30に複数の同じ文字情報を表示することにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識可能となる。
【0383】
(特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例3)
図9-18は、特徴部38SH(39SH)に関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0384】
演出制御用CPU120は、可動体演出の実行中に、可動体32の動作に対応する可動体対応音声をスピーカ8L、8Rから出力可能である。例えば、演出制御用CPU120は、「ワー」といった観客の声援を模した音声を、可動体対応音声として出力する。
【0385】
演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを条件として、ゾーン楽曲を出力する。また、演出制御用CPU120は、可動体演出の実行中であることを条件として、可動体対応音声を出力する。したがって、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出の実行中に可動体演出を実行する場合、ゾーン楽曲と可動体対応音声とを同時に出力することになる。その場合、ゾーン楽曲と可動体対応音声とのいずれも認識困難又は認識不可能となってしまう可能性がある。
【0386】
また、上述したように、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出の実行中に可動体演出を実行する場合、ゾーンテロップ画像38SH30の表示中に可動体32を動作させるが、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31が可動体32に隠れて認識困難又は認識不可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
【0387】
図9-18(A)に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH
31が可動体32に隠れていないため、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを視覚的に認識可能である。したがって、演出制御用CPU120は、ゾーン楽曲の音量よりも可動体対応音声の音量を大きくする等して、可動体対応音声を聴覚的に認識し易くさせる。ここで、ゾーン楽曲の音量よりも可動体対応音声の音量を大きくするには、ゾーン楽曲の音量を下げて可動体対応音声の音量を上げる方法と、ゾーン楽曲の音量を下げるが可動体対応音声の音量を上げない方法と、ゾーン楽曲の音量を下げずに可動体対応音声の音量を上げる方法とがある。
【0388】
図9-18(B)に示す例では、「LIVE ZONE」という文字列の「ZONE」という文字列の一部が可動体32に隠れて認識困難となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が視覚的に認識困難となっている。そこで、この例では、可動体対応音声の音量よりもゾーン楽曲の音量を大きくする等して、ゾーン楽曲を聴覚的に認識し易くさせることにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能にする。ここで、可動体対応音声の音量よりもゾーン楽曲の音量を大きくするには、可動体対応音声の音量を下げてゾーン楽曲の音量を上げる方法と、可動体対応音声の音量を下げるがゾーン楽曲の音量を上げない方法と、可動体対応音声の音量を下げずにゾーン楽曲の音量を上げる方法とがある。
【0389】
なお、演出制御用CPU120は、例えば、演出制御パターンと、ゾーンテロップ画像38SH30の表示を開始してから経過した演出時間とに基づいて、文字情報38SH31の位置を特定可能である。したがって、演出制御用CPU120は、可動体演出を実行する場合、演出制御パターンと、ゾーンテロップ画像38SH30の表示を開始してから経過した演出時間とに基づいて、文字情報38SH31が可動体32に隠れるかを判定することができる。
【0390】
このように、
図9-18に示す例では、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30を、画像表示装置5の表示領域の左方の表示領域において表示可能であり、可動体32は、少なくともゾーンテロップ画像38SH30が表示される左方の表示領域の前面に動作可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30の表示中に可動体32が左方の表示領域の前面にある場合にも、ゾーン楽曲の音量と、可動体対応音声の音量との少なくとも一方の音量を調整することにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識可能となる。
【0391】
(特徴部38SH(39SH)に関する説明2)
また、特徴部38SH(39SH)を持つ遊技機の表示手段は、可動体の動作に対応した対応表示を表示可能である。そして、関連表示に対応表示を重ねて表示する場合にも、該関連表示の内容が認識可能となる。
【0392】
(特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例4)
図9-19は、特徴部38SH(39SH)に関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0393】
演出制御用CPU120は、可動体演出の実行中に、可動体32の動作に対応した対応表示を、画像表示装置52に表示可能である。この例では、演出制御用CPU120は、スティックライトを模した可動体32が画像表示装置5の前面にあるときに、対応表示として、スティックライトの光を模したエフェクト画像38SHEを、可動体32の周りに表示する。その際、演出制御用CPU120は、スティックライトを模した可動体32の周りにあたかも光が見えているように、可動体32の動作に合わせてエフェクト画像38SHEを移動させる。
【0394】
なお、可動体32にLEDを内蔵させて、LEDを発光させる態様とする場合、演出制御用CPU120は、可動体32のLEDの発光色と同じ色のエフェクト画像38SHEを表示する。
【0395】
演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを条件として、画像表示装置5の表示領域における左方の領域に上下方向に延びるゾーンテロップ画像38SH30を表示する。また、演出制御用CPU120は、例えば、可動体演出の実行中であることを条件として、エフェクト画像38SHEを表示する。したがって、先読みゾーン演出の実行中に可動体演出が実行される場合、演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30の表示中にエフェクト画像38SHEを表示することになる。
【0396】
その場合、ゾーンテロップ画像38SH30が表示されている左方の表示領域の前面に可動体32が移動することにより、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31が、可動体32の周りに表示されたエフェクト画像38SHEに隠れて認識困難又は認識不可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
図9-19(A)に示す例では、「LIVE ZONE」という文字列の「ZONE」という文字列の一部がエフェクト画像38SHEに隠れて認識困難となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難となっている。このように、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の一部又は全部が認識困難又は認識不可能である場合、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識困難又は認識不可能となる。
【0397】
そこで、この例では、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を移動させることで、ゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識可能とする。
図9-19に示す例では、
図9-19(A)に示す状態からゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を下側から上側へ移動させることにより、
図9-19(B)に示すように、「LIVE ZONE」という文字列の全部がエフェクト画像38SHEに隠れない位置まで移動して認識可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能となる。
【0398】
このように、
図9-19に示す例では、可動体32の動作に対応したエフェクト画像38SHEを表示可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30にエフェクト画像38SHEを重ねて表示する場合にも、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を移動させることにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識可能となる。
【0399】
(特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例5)
図9-20は、特徴部38SH(39SH)に関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0400】
この例では、ゾーンテロップ画像38SH30に「LIVE ZONE」との複数の同じ文字情報を表示することで、1つの文字情報からはゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識困難又は認識不可能である場合でも、複数の同じ文字情報からゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識可能とする。
【0401】
図9-20(A)に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30に「LIVE ZONE」との2つの文字情報38SH311、文字情報38SH312を表示しているが、文字情報38SH311は「LIVE」という文字列が画像表示装置5の表示領域に収ま
らず切れており、文字情報38SH311からはゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識困難である。また、文字情報38SH312は「ZONE」という文字列の一部がエフェクト画像38SHEに隠れており、文字情報38SH312からもゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識困難である。しかしながら、文字情報38SH311の「ZONE」という認識可能な文字列と、文字情報38SH312の「LIVE」という認識可能な文字列と、文字情報38SH312の「ZONE」という文字列の認識可能な一部の文字とによれば、ゾーンテロップ画像38SH30には「LIVE ZONE」という文字情報が表示されていることを認識可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能となる。
【0402】
また、この例においても、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH311と文字情報38SH312とを移動させることで、ゾーンテロップ画像38SH30の内容をより容易に認識可能とする。
図9-20に示す例では、
図9-20(A)に示す状態からゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH311と文字情報38SH312とを下側から上側へ移動させることにより、
図9-20(B)に示すように、文字情報38SH311の「ZONE」という文字列の認識可能な範囲と、文字情報38SH312の「ZONE」という文字列の認識可能な範囲とが変わっている。即ち、文字情報38SH311と文字情報38SH312とを移動させることにより、各々の文字情報において認識可能な文字列の範囲が変わるので、文字情報が移動せずに認識困難又は認識不可能な文字が不変である場合と比較して、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることをより容易に認識可能となる。
【0403】
このように、
図9-20に示す例では、可動体32の動作に対応したエフェクト画像38SHEを表示可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30にエフェクト画像38SHEを重ねて表示する場合にも、ゾーンテロップ画像38SH30に複数の同じ文字情報を表示することにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識可能となる。
【0404】
(特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例6)
図9-21は、特徴部38SH(39SH)に関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0405】
上述したように、演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを条件として、ゾーン楽曲を出力する。また、演出制御用CPU120は、可動体演出の実行中であることを条件として、可動体対応音声を出力する。したがって、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出の実行中に可動体演出を実行する場合、ゾーン楽曲と可動体対応音声とを同時に出力することになる。その場合、ゾーン楽曲と可動体対応音声とのいずれも認識困難又は認識不可能となってしまう可能性がある。
【0406】
また、上述したように、演出制御用CPU120は、先読みゾーン演出の実行中に可動体演出を実行する場合、ゾーンテロップ画像38SH30の表示中にエフェクト画像38SHEを表示するが、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31がエフェクト画像38SHEに隠れて認識困難又は認識不可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
【0407】
図9-21(A)に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31がエフェクト画像38SHEに隠れていないため、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを視覚的に認識可能である。したがって、演出制御用CPU120は、ゾーン楽曲の音量よりも可動体対
応音声の音量を大きくする等して、可動体対応音声を聴覚的に認識し易くさせる。ここで、ゾーン楽曲の音量よりも可動体対応音声の音量を大きくするには、ゾーン楽曲の音量を下げて可動体対応音声の音量を上げる方法と、ゾーン楽曲の音量を下げるが可動体対応音声の音量を上げない方法と、ゾーン楽曲の音量を下げずに可動体対応音声の音量を上げる方法とがある。
【0408】
図9-21(B)に示す例では、「LIVE ZONE」という文字列の「ZONE」という文字列の一部がエフェクト画像38SHEに隠れて認識困難となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が視覚的に認識困難となっている。そこで、この例では、可動体対応音声の音量よりもゾーン楽曲の音量を大きくする等して、ゾーン楽曲を聴覚的に認識し易くさせることにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能にする。ここで、可動体対応音声の音量よりもゾーン楽曲の音量を大きくするには、可動体対応音声の音量を下げてゾーン楽曲の音量を上げる方法と、可動体対応音声の音量を下げるがゾーン楽曲の音量を上げない方法と、可動体対応音声の音量を下げずにゾーン楽曲の音量を上げる方法とがある。
【0409】
なお、演出制御用CPU120は、例えば、演出制御パターンと、ゾーンテロップ画像38SH30の表示を開始してから経過した演出時間とに基づいて、文字情報38SH31の位置を特定可能である。したがって、演出制御用CPU120は、エフェクト画像38SHEを表示する場合、演出制御パターンと、ゾーンテロップ画像38SH30の表示を開始してから経過した演出時間とに基づいて、文字情報38SH31がエフェクト画像38SHEに隠れるかを判定することができる。
【0410】
このように、
図9-21に示す例では、可動体32の動作に対応したエフェクト画像38SHEを表示可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30にエフェクト画像38SHEを重ねて表示する場合にも、ゾーン楽曲の音量と、可動体対応音声の音量との少なくとも一方の音量を調整することにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識可能となる。
【0411】
(特徴部38SH(39SH)に関する説明3)
また、特徴部38SH(39SH)を持つ遊技機の表示手段は、関連表示として、可動体の動作によって視認困難となり得る第1関連演出と、可動体の動作によって視認困難とならない第2関連演出とを表示可能である。
【0412】
(特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例7)
図9-22は、特徴部38SH(39SH)に関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0413】
演出制御用CPU120は、同じ状態に関連する関連表示として、可動体の動作によって視認困難となり得る第1関連演出と、可動体の動作によって視認困難とならない第2関連演出とを表示可能である。例えば、演出制御用CPU120は、
図9-22に示すように、第1関連表示として、可動体32の動作によって視認困難となり得るゾーンテロップ画像38SH30Aを表示し、第2関連表示として、可動体32の動作によって視認困難とならないゾーンテロップ画像38SH30Bを表示する。
【0414】
演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを条件として、ゾーンテロップ画像38SH30Aとゾーンテロップ画像38SH30Bとを表示する。
図9-22(A)に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30Aとゾーンテロップ画像38SH30Bとのいずれも視認可能である。したがって、ゾーンテロップ画像の
内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能である。
【0415】
また、演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の大当り期待度に応じて、可動体演出を実行するかを決定する。したがって、可動体演出を実行することに決定された場合、演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30Aとゾーンテロップ画像38SH30Bとの表示中に可動体32を動作させることになる。
【0416】
その場合、画像表示装置5の表示領域における下方の領域に表示されたゾーンテロップ画像38SH30Aの前面に可動体32が現れることにより、ゾーンテロップ画像38SH30Aの文字情報38SH31Aが可動体32に隠れて認識困難又は認識不可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30Aの内容が認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
図9-22(B)に示す例では、「LIVE ZONE」という文字列の「ZONE」という文字列の一部が可動体32に隠れて認識困難となり、ゾーンテロップ画像38SH30Aの内容が認識困難となっている。このように、ゾーンテロップ画像38SH30Aの文字情報38SH31Aの一部又は全部が認識困難又は認識不可能である場合、ゾーンテロップ画像38SH30Aの内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識困難又は認識不可能となる。一方、このような状況にあっても、画像表示装置5の表示領域における上方の領域に表示されたゾーンテロップ画像38SH30Bには可動体32が重ならないため、ゾーンテロップ画像38SH30からゾーンテロップ画像の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識可能である。
【0417】
このように、
図9-22に示す例では、可動体32の動作によって視認困難となり得るゾーンテロップ画像38SH30Aと、可動体32の動作によって視認困難とならないゾーンテロップ画像38SH30Bとを表示可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30Aに可動体32が重なって認識困難又は認識不可能である場合にも、ゾーンテロップ画像38SH30Bには可動体32が重ならないため、ゾーンテロップ画像38SH30Bの内容を認識可能である。
【0418】
(特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例8)
図9-23は、特徴部38SH(39SH)に関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0419】
演出制御用CPU120は、異なる状態に関連する関連表示として、可動体32の動作によって視認困難となり得る第1関連表示と、可動体32の動作によって視認困難とならない第2関連演出とを表示可能である。例えば、演出制御用CPU120は、
図9-23に示すように、第1関連表示として、可動体32の動作によって視認困難となり得るゾーンテロップ画像38SH30を表示し、第2関連表示として、可動体32の動作によって視認困難とならない擬似連テロップ画像38SH50を表示する。
【0420】
演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを条件として、ゾーンテロップ画像38SH30を表示する。また、演出制御用CPU120は、例えば、擬似連演出の実行中であることを条件として、擬似連テロップ画像38SH50を表示する。
図9-23(A)に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30と擬似連テロップ画像38SH50とのいずれも視認可能である。したがって、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであり、擬似連テロップ画像38SH50の内容が擬似連演出により再開された可変表示の回数を報知
するものであることを認識可能である。
【0421】
また、演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の大当り期待度に応じて、可動体演出を実行するかを決定する。したがって、可動体演出を実行することに決定された場合、演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30と擬似連テロップ画像38SH50との表示中に可動体32を動作させる場合がある。
【0422】
その場合、画像表示装置5の表示領域における右方の領域に表示されたゾーンテロップ画像38SH30の前面に可動体32が現れることにより、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31が可動体32に隠れて認識困難又は認識不可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
図9-23(B)に示す例では、「LIVE ZONE」という文字列の「ZONE」という文字列の一部が可動体32に隠れて認識困難となり、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識困難となっている。このように、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の一部又は全部が認識困難又は認識不可能である場合、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識困難又は認識不可能となる。一方、このような状況にあっても、画像表示装置5の表示領域における上方の領域に表示された擬似連テロップ画像38SH50には可動体32が重ならないため、先読みテロップ画像38SH50の内容が擬似連演出により再開された可変表示の回数を報知するものであることを認識可能である。
【0423】
このように、
図9-23に示す例では、可動体32の動作によって視認困難となり得るゾーンテロップ画像38SH30と、可動体32の動作によって視認困難とならない擬似連テロップ画像38SH50とを表示可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30に可動体32が重なって認識困難又は認識不可能である場合にも、擬似連テロップ画像38SH50には可動体32が重ならないため、擬似連テロップ画像38SH50の内容を認識可能である。
【0424】
(特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例9)
図9-24は、特徴部38SH(39SH)に関する他の演出動作例を示す。この例では、上述した例と異なる点について詳細に説明し、共通の構成についてはその詳細な説明を省略する。
【0425】
図9-24(A)に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30と擬似連テロップ画像38SH50とのいずれも視認可能である。したがって、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであり、擬似連テロップ画像38SH50の内容が擬似連演出により再開された可変表示の回数を報知するものであることを認識可能である。
【0426】
図9-24(A)に示す例のように、画像表示装置5の表示領域における右方の領域に上下方向に延びるゾーンテロップ画像38SH30を表示し、下方の領域に左右方向に延びる擬似連テロップ画像38SH50を表示する場合、可動体32が現れることにより、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31と擬似連テロップ画像38SH50の文字情報38SH51とのいずれもが可動体32に隠れて認識困難又は認識不可能となり、ゾーンテロップ画像38SH30と擬似連テロップ画像38SH50とのいずれの内容も認識困難又は認識不可能となってしまうことがある。
【0427】
図9-24(B)に示す例では、「LIVE ZONE」という文字列の「ZONE」という文字列の一部が可動体32に隠れて認識困難となり、ゾーンテロップ画像38SH
30の内容が認識困難となっている。このように、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の一部又は全部が認識困難又は認識不可能である場合、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が先読みゾーン演出の実行中であることを報知するものであることを認識困難又は認識不可能となる。
【0428】
そこで、演出制御用CPU120は、
図9-24(B)に示すように、可動体32が現れることに応じて、擬似連テロップ画像38SH50を非表示にすると共に、擬似連テロップ画像38SH50の内容であった、擬似連演出により再開された可変表示の回数を報知する擬似連報知画像38SH70を表示するため、擬似連報知画像38SH70によれば、非表示となった先読みテロップ画像38SH50の内容と同じ内容を認識させることができる。
【0429】
このように、
図9-24に示す例では、可動体32の動作によって視認困難となり得るゾーンテロップ画像38SH30と、可動体32が現れることに応じて非表示となり、結果的に可動体32の動作によって視認困難とならない擬似連テロップ画像38SH50とを表示可能であり、擬似連テロップ画像38SH50の内容であった、擬似連演出により再開された可変表示の回数を報知する擬似連報知画像38SH70を表示するため、非表示となった先読みテロップ画像38SH50の内容と同じ内容を認識させることができる。
【0430】
(特徴部38SH(39SH)に関する説明4)
また、特徴部38SH(39SH)を持つ遊技機の表示手段は、関連表示の実行中に可動体が動作位置に動作する前と後とで、異なる態様により関連表示を表示可能である。
【0431】
(特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例10)
図9-25は、特徴部38SH(39SH)に関する他の演出動作例を示す。この例では、演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを条件として、画像表示装置5の表示領域における下方の領域にゾーンテロップ画像38SH30を表示する。また、演出制御用CPU120は、例えば、先読みゾーン演出として実行されるライブ演出の大当り期待度に応じて、可動体演出を実行するかを決定し、可動体演出を実行する場合には、ゾーンテロップ画像38SH30の表示中に可動体32を動作させる。
【0432】
図9-25(A)は、先読みゾーン演出の実行中に可動体演出を開始していない場合の表示例である。先読みゾーン演出の実行中に可動体演出を開始していない場合、演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30を表示する一方、可動体32を動作させない。このように、ゾーンテロップ画像38SH30が表示されているときに可動体32が動作しない場合、ゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識可能である。
【0433】
図9-25(B)は、
図9-25(A)に示す状況の直後に、可動体演出を開始した場合の表示例である。演出制御用CPU120は、可動体演出を実行する場合、画像表示装置5の表示領域における下方の領域に表示されたゾーンテロップ画像38SH30の前面にて可動体32を動作させる。このように、ゾーンテロップ画像38SH30の前面にて可動体32を動作させる場合、ゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識困難又は認識不可能となる。そこで、演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30の前面にて可動体32を動作させることに応じて、可動体32に隠れて視認困難又は視認不可能となる文字情報38SH31を、可動体32に隠れない位置に表示する。
図9-25(B)に示す例では、可動体32に隠れて視認困難となる「LIVE ZONE」との文字情報38SH31を報知するミニキャラ画像38SH80を付したゾーンテロップ画像38SH30を表示している。なお、ミニキャラ画像38SH80を表示する位置は、
可動体32に隠れない位置であれば、ゾーンテロップ画像38SH30から離れていてもよい。
【0434】
このように、
図9-25に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30の前面にて可動体32を動作させる場合、可動体32に隠れて視認困難となる「LIVE ZONE」との文字情報38SH31を報知するミニキャラ画像38SH80を付したゾーンテロップ画像38SH30表示することにより、ゾーンテロップ画像38SH30の内容が認識可能となる。 (特徴部38SH(39SH)に関する演出動作例11)
図9-26(A)は、先読みゾーン演出の実行中に可動体演出を開始していない場合の表示例である。先読みゾーン演出の実行中に可動体演出を開始していない場合、演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30Aを表示する一方、可動体32を動作させない。このように、ゾーンテロップ画像38SH30Aが表示されているときに可動体32が動作しない場合、ゾーンテロップ画像38SH30Aの内容を認識可能である。
【0435】
図9-26(B)は、
図9-25(A)に示す状況の直後に、可動体演出を開始した場合の表示例である。演出制御用CPU120は、可動体演出を実行する場合、画像表示装置5の表示領域における下方の領域に表示されたゾーンテロップ画像38SH30Aの前面にて可動体32を動作させる。このように、ゾーンテロップ画像38SH30Aの前面にて可動体32を動作させる場合、ゾーンテロップ画像38SH30Aの内容を認識困難又は認識不可能となる。そこで、演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30Aの前面にて可動体32を動作させることに応じて、複数のゾーンテロップ画像を表示する。
図9-26(B)に示す例では、可動体32が重なるゾーンテロップ画像38SH30Aに加えて、同じ内容のゾーンテロップ画像38SH30Bを表示している。
【0436】
このように、
図9-26に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30Aの前面にて可動体32を動作させる場合、ゾーンテロップ画像38SH30Aと同じ内容のゾーンテロップ画像38SH30Bを新たに表示することにより、ゾーンテロップ画像の内容が認識可能となる。
【0437】
(特徴部38SH(39SH)に関する付記)
(1)特徴部38SH(39SH)に関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、表示手段(例えば、画像表示装置5等)を備え、前記表示手段は、所定状態に関連する関連表示(例えば、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像38SH10等)と、特定表示(例えば、右打ち指示画像38SH20等)とを表示可能であり、関連表示に特定表示を重ねて表示する場合にも、該関連表示の内容が認識可能となる(例えば、テロップ画像38SH10に右打ち指示画像38SH20を重ねて表示する場合にも、テロップ画像38SH10の文字情報38SH11を移動させることで、テロップ画像38SH10の内容が認識可能となること等)。
【0438】
このような構成によれば、より好適に関連表示を表示することができる。
【0439】
(2)上記(1)の遊技機において、前記表示手段は、第1の関連表示(例えば、ゾーンテロップ画像38SH30等)に重ねて表示される特定表示として、該関連表示とは異なる第2の関連表示(例えば、注目ポイントテロップ画像38SH40等)を表示可能としてもよい。
【0440】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0441】
(3)上記(2)の遊技機において、前記表示手段は、関連表示を文字表示(例えば、文字情報38SH31や文字情報38SH51等)が移動する態様により表示可能であり、第1の関連表示における文字表示の移動速度と、第2の関連表示における文字表示の移動速度とが異なるようにしてもよい(例えば、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の移動速度と、擬似連テロップ画像38SH51の移動速度とを異ならせること等)。
【0442】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0443】
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記表示手段は、関連表示の表示中に特定演出が表示される前と後とで、異なる態様により関連表示を表示可能としてもよい(例えば、大当りテロップ画像38SH10の表示中に右打ち指示画像38SH20が重ねて表示される場合、右打ち指示画像38SH20に隠れて視認困難となる「LIVE」との文字情報を示す吹き出し画像38SH60を、右打ち指示画像38SH20に隠れない位置に付した大当りテロップ画像38SH10を表示すること等)。
【0444】
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
【0445】
(特徴部38SH(40SH)に関する説明1)
次に、本実施の形態の特徴部38SH(40SH)について説明する。特徴部38SH(40SH)を持つ遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、第1表示手段と、第2表示手段とを備え、第1表示手段と第2表示手段とに跨って所定状態に関連する関連表示を表示可能である。
【0446】
図9-27は、特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例を示す。
【0447】
(特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例1)
図9-27(A)に示す例のパチンコ遊技機1は、第1表示手段としての画像表示装置5と、第2表示手段としての副画像表示装置38SH5Aとを備える。
【0448】
副画像表示装置38SH5Aは、例えば、画像表示装置5の右側に隣接して設けられている。副画像表示装置38SH5Aは、例えばLCDや有機EL等から構成され、各種の演出画像を表示する。副画像表示装置38SH5Aは、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を副画像表示装置38SH5Aに供給することで、演出画像を副画像表示装置38SH5Aに表示させる。
【0449】
演出制御用CPU120は、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨って、副画像表示装置38SH5Aの表示領域における右端から画像表示装置5の表示領域における左端まで左右方向に延びるゾーンテロップ画像38SH30を表示する。
【0450】
演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字を、副画像表示装置38SH5Aの表示領域における右端から左側へ移動させるように表示する。文字情報38SH31の文字は、副画像表示装置38SH5Aの表示領域の左端に到達すると、更なる移動に伴い表示されなくなる。このように、文字情報38SH31を副画像表示装置38SH5Aにて右側から左側へ移動させた結果、文字情報38SH31が副画像表示装置38SH5Aに表示されなくなった場合、演出制御用CPU120は、副画像表示装置38SH5Aには表示されなくなった文字情報38SH31の文字を、画像表示装置5の表示領域の右端から左側へ移動させるように表示する。そして、文字情報38SH31の文字は、画像表示装置5の表示領域の左端に到達すると、更なる
移動に伴い表示されなくなる。このように、文字情報38SH31を画像表示装置5にて右側から左側へ移動させた結果、文字情報38SH31が画像表示装置5に表示されなくなった場合、演出制御用CPU120は、画像表示装置5には表示されなくなった文字情報38SH31の文字を、副画像表示装置38SH5Aの表示領域の右端から左側へ移動させるように再び表示する。
【0451】
なお、副画像表示装置38SH5Aは、常に画像表示装置5の右側に隣接して設けられたものでなくてもよい。例えば、副画像表示装置38SH5Aは、画像表示装置5の右側とは異なる位置に設けられ、先読みゾーン演出といった所定の演出を実行することに応じて、画像表示装置5の右側に並ぶように移動するものであってもよい。
【0452】
このように、
図9-27(A)に示す例では、画像表示装置5と、副画像表示装置38SH5Aとを備え、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨って、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30を表示することにより、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとによる好適な表示を行うことができる。
【0453】
(特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例2)
図9-27(B)に示す例のパチンコ遊技機1は、第1表示手段としての画像表示装置5と、第2表示手段としてのドットマトリクスLED表示装置38SH5Bとを備える。
【0454】
ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bは、例えば、画像表示装置5の右側に隣接して設けられている。ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bは、LEDが2次元配列状に並んだドットマトリクス型ディスプレイであり、例えば、カソードが列で、アノードが行で連結されている。演出制御用CPU120は、行と列を指定して電流を流すよう指定することで個々のLEDを個別に点灯し、列と行の指定をラスタースキャン方式で行うことにより、ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bに各種の演出画像を表示させる。表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号をドットマトリクスLED表示装置38SH5Bに供給することで、演出画像をドットマトリクスLED表示装置38SH5Bに表示させる。
【0455】
なお、演出制御用CPU120は、LED毎にパルス数を変えることで、個々のドットの明るさを制御する。また、ドットマトリクスLED表示装置38SH5BにRGBカラーのLEDを使えばフルカラーのディスプレイを実現可能である。また、LEDに代えてOLEDを採用すれば、LEDよりも小さいドットを形成することができる。
【0456】
演出制御用CPU120は、画像表示装置5とドットマトリクスLED表示装置38SH5Bとに跨って、ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bの表示領域における右端から画像表示装置5の表示領域における左端まで左右方向に延びるゾーンテロップ画像38SH30を表示する。
【0457】
演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字を、ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bの表示領域における右端から左側へ移動させるように表示する。文字情報38SH31の文字は、ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bの表示領域の左端に到達すると、更なる移動に伴い表示されなくなる。このように、文字情報38SH31をドットマトリクスLED表示装置38SH5Bにて右側から左側へ移動させた結果、文字情報38SH31がドットマトリクスLED表示装置38SH5Bに表示されなくなった場合、演出制御用CPU120は、ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bには表示されなくなった文字情報38SH31の文字を、画像表示装置5の表示領域の右端から左側へ移動させるように表示する。そして、
文字情報38SH31の文字は、画像表示装置5の表示領域の左端に到達すると、更なる移動に伴い表示されなくなる。このように、文字情報38SH31を画像表示装置5にて右側から左側へ移動させた結果、文字情報38SH31が画像表示装置5に表示されなくなった場合、演出制御用CPU120は、画像表示装置5には表示されなくなった文字情報38SH31の文字を、ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bの表示領域の右端から左側へ移動させるように再び表示する。
【0458】
なお、ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bは、常に画像表示装置5の右側に隣接して設けられたものでなくてもよい。例えば、ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bは、画像表示装置5の右側とは異なる位置に設けられ、先読みゾーン演出といった所定の演出を実行することに応じて、画像表示装置5の右側に並ぶように移動するものであってもよい。このように、
図9-27(B)に示す例では、画像表示装置5と、ドットマトリクスLED表示装置38SH5Bとを備え、画像表示装置5とドットマトリクスLED表示装置38SH5Bとに跨って、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30を表示することにより、画像表示装置5とドットマトリクスLED表示装置38SH5Bとによる好適な表示を行うことができる。
【0459】
(特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例3)
図9-27(C)に示す例のパチンコ遊技機1は、第1表示手段としての画像表示装置5と、第2表示手段としてのバーサライタ38SH5Cとを備える。
【0460】
バーサライタ38SH5Cは、人の目の残像効果を利用した表示装置である。バーサライタ38SH5Cは、板体38SH5C1の長手側面に配列された複数のLEDを、特定パターンに従って短い周期で点滅させながら板体38SH5C1を回転させることにより生じるLEDの光の残像を利用して、各種の演出画像を表示する。
【0461】
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号をバーサライタ38SH5Cに供給することで、バーサライタ38SH5Cの回転制御と、LEDの点灯制御とを行い、演出画像をバーサライタ38SH5Cに表示させる。なお、バーサライタ38SH5Cは、回転動作時にLEDにて各種の演出画像を表示し得る範囲を表示領域となる。この例では、バーサライタ38SH5Cの表示領域が画像表示装置5の右側に並ぶように、バーサライタ38SH5Cの板体38SH5C1が設けられている。
【0462】
演出制御用CPU120は、画像表示装置5とバーサライタ38SH5Cとに跨って、バーサライタ38SH5Cの表示領域における右端から画像表示装置5の表示領域における左端まで左右方向に延びるゾーンテロップ画像38SH30を表示する。
【0463】
演出制御用CPU120は、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字を、バーサライタ38SH5Cの表示領域における右端から左側へ移動させるように表示する。文字情報38SH31の文字は、バーサライタ38SH5Cの表示領域の左端に到達すると、更なる移動に伴い表示されなくなる。このように、文字情報38SH31をバーサライタ38SH5Cにて右側から左側へ移動させた結果、文字情報38SH31がバーサライタ38SH5Cに表示されなくなった場合、演出制御用CPU120は、バーサライタ38SH5Cには表示されなくなった文字情報38SH31の文字を、画像表示装置5の表示領域の右端から左側へ移動させるように表示する。そして、文字情報38SH31の文字は、画像表示装置5の表示領域の左端に到達すると、更なる移動に伴い表示されなくなる。このように、文字情報38SH31を画像表示装置5にて右側から左側へ移動させた結果、文字情報38SH31が画像表示装置5に表示されなくなった場合、演出制御用CPU120は、画像表示装置5には表示されなくなった文字情報38SH
31の文字を、バーサライタ38SH5Cの表示領域の右端から左側へ移動させるように再び表示する。
【0464】
このように、
図9-27(A)に示す例では、画像表示装置5と、バーサライタ38SH5Cとを備え、画像表示装置5とバーサライタ38SH5Cとに跨って、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30を表示することにより、画像表示装置5とバーサライタ38SH5Cとによる好適な表示を行うことができる。
【0465】
(特徴部38SH(40SH)に関する説明2)
また、特徴部38SH(40SH)を持つ遊技機は、関連表示として、文字を表示可能であり、第1表示手段と第2表示手段とに跨って関連表示を表示するときに、第1表示手段の表示領域と第2表示手段の表示領域との間の非表示領域の大きさよりも大きい文字を表示可能である。
【0466】
(特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例4)
図9-28は、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとが隣接している部分を拡大した要部拡大図である。この例の画像表示装置5は、フレーム部38SH5Fの内側に表示領域が形成されている。同様に、副画像表示装置38SH5Aは、フレーム部38SH5AFの内側に表示領域が形成されている。
【0467】
このような画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨ってゾーンテロップ画像38SH30表示する場合、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字が、画像表示装置5の表示領域と副画像表示装置38SH5Aの表示領域とに跨って表示されることになる。このように文字情報38SH31の文字を表示するにあたり、フレーム部38SH5Fとフレーム部38SH5AFとに相当する部分に文字の一部が隠れているかのような表示態様とする場合、画像表示装置5の表示領域と副画像表示装置38SH5Aの表示領域とに跨って表示される文字が認識困難又は認識不可能となってしまう可能性がある。
【0468】
ここで、画像表示装置5のフレーム部38SH5Fの幅寸法、及び副画像表示装置38SH5Aのフレーム部38SH5AFの幅寸法は、既知の寸法である。そこで、演出制御用CPU120は、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨ってゾーンテロップ画像38SH30を表示するにあたり、フレーム部38SH5Fの幅寸法とフレーム部38SH5AFの幅寸法とを足し合わせた長さL1よりも、各文字の幅方向の長さL2の方が長いフォントサイズの文字情報38SH31を表示する。
【0469】
しかしながら、フレーム部38SH5Fの幅寸法とフレーム部38SH5AFの幅寸法とを足し合わせた長さL1よりも、各文字の幅方向の長さL2の方が長いフォントサイズとしても、結果として、画像表示装置5の表示領域と副画像表示装置38SH5Aの表示領域とに跨って表示される文字が認識困難又は認識不可能となる場合もある。そこで、パチンコ遊技機1の設計段階において、ゾーンテロップ画像38SH30といったテロップ画像の文字情報を、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨って表示した場合に人間が文字を判別できるかをシミュレーションすること等により、文字情報のフォントサイズが決定されればよい。また、同じフォントサイズであっても文字の形によって、画像表示装置5の表示領域と副画像表示装置38SH5Aの表示領域とに跨って表示された場合に、視認可能な文字と、認識困難又は認識不可能となる文字とがある。例えば、「Z」という文字が視認可能であっても、「I」という文字については縦線が隠れてしまうと認識困難又は認識不可能となり易い。そこで、認識困難又は認識不可能となり易い文字が混在する文字列を文字情報として表示する場合には、太字や斜体文字とすることにより
、認識困難又は認識不可能とならないようにすればよい。
【0470】
なお、例えば、画像表示装置5の表示領域の前面に副画像表示装置38SH5Aを移動させ、画像表示装置5の表示領域の一部が副画像表示装置38SH5Aによって隠れるようにする場合、画像表示装置5のフレーム部38SH5Fが副画像表示装置38SH5Aによって隠れることから、副画像表示装置38SH5Aのフレーム部38SH5AFの幅寸法よりも、各文字の幅方向の長さL2の方が長いフォントサイズの文字情報38SH31を表示すればよい。
【0471】
同様に、副画像表示装置38SH5Aの表示領域の前面に画像表示装置5を移動させ、副画像表示装置38SH5Aの表示領域の一部が画像表示装置5によって隠れるようにする場合、副画像表示装置38SH5Aのフレーム部38SH5Fが画像表示装置5によって隠れることから、画像表示装置5のフレーム部38SH5Fの幅寸法よりも、各文字の幅方向の長さL2の方が長いフォントサイズの文字情報38SH31を表示すればよい。
【0472】
このように、
図9-28に示す例では、ゾーンテロップ画像38SH30として、文字情報38SH31を表示可能であり、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨ってゾーンテロップ画像38SH30を表示するときに、画像表示装置5のフレーム部38SH5Fの幅寸法と、副画像表示装置38SH5Aのフレーム部38SH5AFの幅寸法とを足し合わせた長さL1よりも、各文字の幅方向の長さL2の方が長いフォントサイズの文字情報38SH31を表示することにより、好適にゾーンテロップ画像38SH30を表示することができる。
【0473】
(特徴部38SH(40SH)に関する説明3)
また、特徴部38SH(40SH)を持つ遊技機は、第1表示手段と第2表示手段とに跨って関連表示を表示するときに、一方の表示手段のみによっても関連表示の内容を認識可能に表示可能である。
【0474】
(特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例5)
図9-29(A)に示す例では、画像表示装置5と副画像表示装置51とに跨ってゾーンテロップ画像38SH30を表示するときに、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の全ての文字が画像表示装置5の表示領域内に表示されていることから、画像表示装置5のみによってもゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識可能である。
【0475】
(特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例6)
図9-29(B)に示す例では、画像表示装置5と副画像表示装置51とに跨ってゾーンテロップ画像38SH30を表示するときに、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の全ての文字が副画像表示装置38SH5Aの表示領域内に表示されていることから、副画像表示装置38SH5Aのみによってもゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識可能である。
【0476】
ここで、画像表示装置5の表示領域の幅寸法、及び副画像表示装置38SH5Aの表示領域の幅寸法は、既知の寸法である。そこで、パチンコ遊技機1の設計段階において、ゾーンテロップ画像38SH30といったテロップ画像の文字情報の全ての文字を、画像表示装置5表示領域に表示し得るフォントサイズ、あるいは、副画像表示装置38SH5Aの表示領域に表示し得るフォントサイズが決定されればよい。
【0477】
このように、
図9-29に示す例では、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨ってゾーンテロップ画像38SH30を表示するときに、ゾーンテロップ画像38
SH30の文字情報38SH31の全ての文字が画像表示装置5の表示領域内に表示されるように、あるいは、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の全ての文字が副画像表示装置38SH5Aの表示領域内に表示されるようにすることにより、好適にゾーンテロップ画像38SH30を表示することができる。例えば、画像表示装置5の表示領域と副画像表示装置38SH5Aの表示領域とに跨って表示される文字が認識困難又は認識不可能となってしまう場合であっても、ゾーンテロップ画像38SH30の内容を認識可能となる。
【0478】
(特徴部38SH(40SH)に関する説明4)
また、特徴部38SH(40SH)を持つ遊技機は、関連表示として、第1表示手段と第2表示手段とに跨って文字を表示可能な第1関連表示と、第1表示手段と第2表示手段とに跨らずに文字を表示可能な第2関連表示とを表示可能であり、第1関連表示にて表示される文字と、第2関連表示にて表示される文字とで、文字の大きさが異なる。
【0479】
(特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例7)
図9-30(A)に示す例では、演出制御用CPU120は、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに文字が跨るように、左右に延びるゾーンテロップ画像38SH30を表示する。また、演出制御用CPU120は、画像表示装置5に、上下に延びる擬似連テロップ画像38SH50を表示する。したがって、この例の擬似連テロップ画像38SH50の文字は、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨って表示されることはない。
【0480】
ここで、ゾーンテロップ画像38SH30や擬似連テロップ画像38SH50といった複数のテロップ画像を表示する場合、各テロップ画像における文字の大きさを異ならせた方が、各々のテロップ画像の内容を認識させ易い。
【0481】
一方、上述したように、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨ってゾーンテロップ画像38SH30を表示する場合、画像表示装置5のフレーム部38SH5Fの幅寸法と、副画像表示装置38SH5Aのフレーム部38SH5AFの幅寸法とを足し合わせた長さL1よりも、各文字の幅方向の長さL2の方が長いフォントサイズの文字情報38SH31を表示することにより、好適にゾーンテロップ画像38SH30を表示することができる。
【0482】
このような理由から、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨って表示されるゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字の大きさは、大きな文字になり易い傾向にある。そのため、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字の大きさと、擬似連テロップ画像38SH50の文字情報38SH51の文字の大きさとを異ならせるにあたり、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字の大きさよりも、擬似連テロップ画像38SH50の文字情報38SH51の文字の大きさを大きくすると、単に文字が大きいという理由から視認性は高まるが、先読みゾーン演出の演出画像を表示するための表示領域が狭くなってしまうばかりか、全体として不格好な見た目となってしまう。
【0483】
そこで、演出制御用CPU120は、このようなゾーンテロップ画像38SH30と擬似連テロップ画像38SH50とを表示するにあたり、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字の大きさよりも小さい文字となるように、擬似連テロップ画像38SH50の文字情報38SH51を表示することにより、換言すれば、擬似連テロップ画像38SH50の文字情報38SH51の大きさよりも大きい文字となるように、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を表示することにより、先読みゾーン演出の演出画像を表示するための表示領域を十分に確保すると共に、全体として
不格好な見た目とならないようにすることができる。
【0484】
(特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例8)
図9-30(B)に示す例では、演出制御用CPU120は、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに文字が跨るように、左右に延びるゾーンテロップ画像38SH30を表示する。また、演出制御用CPU120は、副画像表示装置38SH5Aに、上下に延びる擬似連テロップ画像38SH50を表示する。したがって、この例の擬似連テロップ画像38SH50の文字は、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨って表示されることはない。
【0485】
この例の場合にも、演出制御用CPU120は、このようなゾーンテロップ画像38SH30と擬似連テロップ画像38SH50とを表示するにあたり、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字の大きさよりも小さい文字となるように、擬似連テロップ画像38SH50の文字情報38SH51を表示することにより、換言すれば、擬似連テロップ画像38SH50の文字情報38SH51の大きさよりも大きい文字となるように、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31を表示することにより、先読みゾーン演出の演出画像を表示するための表示領域を十分に確保すると共に、全体として不格好な見た目とならないようにすることができる。
【0486】
なお、
図9-30(A)、(B)のように、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに文字が跨るように、左右に延びるゾーンテロップ画像38SH30を表示し、画像表示装置5又は副画像表示装置38SH5Aに、上下に延びる擬似連テロップ画像38SH50を表示するにあたり、先読みゾーン演出の演出画像を表示するための表示領域を十分に確保することができれば、あるいは、全体として不格好な見た目とならないのであれば、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字の大きさよりも大きい文字となるように、擬似連テロップ画像38SH50の文字情報38SH51を表示してもよい。
【0487】
このように、
図9-30に示す例では、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨って文字情報38SH31を表示可能なゾーンテロップ画像38SH30と、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨らずに文字情報38SH51を表示可能な擬似連テロップ画像38SH50とを表示可能であり、ゾーンテロップ画像38SH30にて表示される文字情報38SH31の文字と、擬似連テロップ画像38SH50にて表示される文字情報38SH51の文字とで、文字の大きさが異なるので、ゾーンテロップ画像38SH30と擬似連テロップ画像38SH50とを好適に表示することができる。
【0488】
なお、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに文字が跨らない態様のテロップ画像については、画像表示装置5のフレーム部38SH5Fの幅寸法と、副画像表示装置38SH5Aのフレーム部38SH5AFの幅寸法とを足し合わせた長さよりも、各文字の幅方向の長さの方が短いフォントサイズの文字情報が表示されていてもよい。
【0489】
(特徴部38SH(40SH)に関する演出動作例9)
なお、特徴部38SH(40SH)を持つ遊技機は、
図9-31に示すように、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとを上下に隣接させたパチンコ遊技機1にも適用可能である。即ち、演出制御用CPU120は、上下に並んだ画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨って、例えば、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30を表示可能である。
【0490】
このような態様の場合、演出制御用CPU120は、画像表示装置5と副画像表示装置
38SH5Aとに跨ってゾーンテロップ画像38SH30を表示するにあたり、画像表示装置5の下部のフレームの高さ寸法と、副画像表示装置38SH5Dの上部のフレームの高さ寸法とを足し合わせた長さよりも、各文字の高さ方向の長さの方が長いフォントサイズの文字情報38SH31を表示すればよい。
【0491】
なお、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Dとに文字が跨らない態様のテロップ画像38SH50については、画像表示装置5の下部のフレームの高さ寸法と、副画像表示装置38SH5Dの上部のフレームの高さ寸法とを足し合わせた長さよりも、各文字の高さ方向の長さの方が短いフォントサイズの文字情報38SH51が表示されていてもよい。
【0492】
(特徴部38SH(40SH)に関する付記)
(1)特徴部38SH(40SH)に関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、第1表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、第2表示手段(例えば、副画像表示装置38SH5A等)とを備え、前記第1表示手段と前記第2表示手段とに跨って所定状態に関連する関連表示を表示可能である(例えば、画像表示装置5と副画像表示装置38SH5Aとに跨って、先読みゾーン演出の実行中であることを報知するゾーンテロップ画像38SH30を表示すること等)。
【0493】
このような構成によれば、より好適に関連表示を表示することができる。
【0494】
(2)上記(1)の遊技機において、関連表示(例えば、ゾーンテロップ画像38SH30等)として、文字(例えば、文字情報38SH31等)を表示可能であり、前記第1表示手段と前記第2表示手段とに跨って関連表示を表示するときに、前記第1表示手段の表示領域と前記第2表示手段の表示領域との間の非表示領域の大きさよりも大きい文字を表示可能である(例えば、画像表示装置5のフレーム部38SH5Fの幅寸法と、副画像表示装置38SH5Aのフレーム部38SH5AFの幅寸法とを足し合わせた長さよりも、各文字の幅方向の長さの方が長いフォントサイズの文字情報38SH31を表示すること等)。
【0495】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0496】
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、前記第1表示手段と前記第2表示手段とに跨って関連表示(例えば、ゾーンテロップ画像38SH30等)を表示するときに、一方の表示手段のみによっても関連表示の内容を認識可能に表示可能としてもよい(例えば、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の全ての文字が画像表示装置5の表示領域内に表示されるように、あるいは、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の全ての文字が副画像表示装置38SH5Aの表示領域内に表示されるようにすること等)。
【0497】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0498】
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、関連表示として、前記第1表示手段と前記第2表示手段とに跨って文字(例えば、文字情報38SH31等)を表示可能な第1関連表示(例えば、ゾーンテロップ画像38SH30等)と、前記第1表示手段と前記第2表示手段とに跨らずに文字(例えば、文字情報38SH51等)を表示可能な第2関連表示(例えば、擬似連テロップ画像38SH50等)とを表示可能であり、前記第1関連表示にて表示される文字と、前記第2関連表示にて表示される文字とで、文字の大きさが異なるようにしてもよい(例えば、ゾーンテロップ画像38SH30の文字情報38SH31の文字の大きさよりも小さい文字となるように、擬似連テロップ画像38
SH50の文字情報38SH51を表示すること等)。
【0499】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0500】
(特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する説明1)
次に、本実施の形態の特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とについて説明する。
【0501】
特徴部38SH(41SH)を持つ遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段と、表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段とを備え、所定状態に関連する関連表示を表示可能であり、関連表示として、特定演出による変化を受ける第1関連表示と、特定演出による変化を受けない第2関連表示とを表示可能である。
【0502】
また、特徴部38SH(41SH)を持つ遊技機において、第1関連表示は演出状態に関連する関連表示であり、第2関連表示は遊技状態に関連する関連表示である。
【0503】
また、特徴部38SH(41SH)を持つ遊技機において、第1関連表示は、動作を伴う態様で表示され、前記特定演出が実行されることより変化した場合にも動作を伴う態様で表示される。
【0504】
一方、特徴部38SH(42SH)を持つ遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段と、表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段とを備え、表示手段は、所定状態に関連する関連表示を、動作を伴う態様で表示可能であり、関連表示は、特定演出が実行されることにより変化した場合にも動作を伴う態様で表示可能である。
【0505】
また、特徴部38SH(42SH)を持つ遊技機において、関連表示として、特定演出による変化を受ける第1関連表示と、特定演出による変化を受けない第2関連表示とを表示可能である。
【0506】
また、特徴部38SH(42SH)を持つ遊技機において、第1関連表示は演出状態に関連する関連表示であり、第2関連表示は遊技状態に関連する関連表示である。
【0507】
(特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例1)
図9-32は、特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例を示す。この例では、表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出として、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の縮小率で縮小させる縮小演出を例にとって説明する。また、この例では、特定演出による変化を受ける表示であって、演出状態に関連する第1関連表示として、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像を例にとって説明する。また、この例では、特定演出による変化を受けない表示であって、遊技状態に関連する第2関連表示として、エラーを報知するエラーテロップ画像を例にとって説明する。
【0508】
演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の縮小率で縮小させる縮小演出を実行可能である。
【0509】
また、演出制御用CPU120は、エラーを報知するエラーテロップ画像を表示可能である。
図9-32に示す例では、下皿が満タンになっている異常を、「球を抜いてね」と
いう文字情報39SH91により報知するエラーテロップ画像38SH90を表示する例について説明する。
【0510】
演出制御用CPU120は、例えば、大当り中演出の実行中であることを条件として、大当りテロップ画像38SH10を表示する。また、例えば、下皿が満タンになっていることが検知された場合に、演出制御用CPU120は、エラーテロップ画像38SH90を表示する。したがって、大当り遊技状態において下皿が満タンになっていることが検知された場合、演出制御用CPU120は、
図9-32(A)に示すように、大当りテロップ画像38SH10とエラーテロップ画像38SH90とを同時に表示することになる。
【0511】
また、演出制御用CPU120は、縮小演出の実行タイミングとなったことを条件として、縮小演出を実行し、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の縮小率で縮小させる。したがって、大当り遊技状態において縮小演出の実行タイミングとなった場合、演出制御用CPU120は、
図9-32(B)に示すように、例えば、キャラクタ画像や、大当り遊技状態におけるラウンド数を示す表示といった、大当り演出中に表示される複数の表示を共通の縮小率で縮小させる。そして、縮小演出が実行されることにより、変化した表示の周囲には、黒色の表示領域外領域38SHBKが形成される。このような縮小演出が実行されることにより、演出の興趣を向上させることができる。
【0512】
その際、演出制御用CPU120は、
図9-32(B)に示すように、大当りテロップ画像38SH10についても共通の縮小率で表示する。即ち、大当り中演出という演出状態に関連する大当りテロップ画像38SH10は、縮小演出による変化を受ける。
【0513】
ここで、下皿が満タンになっている状況が放置され続けた場合、その状況が解消されるまでエラーテロップ画像38SH90の表示と共に警告音が鳴り続けるため、周囲の遊技者の迷惑になってしまう。
【0514】
そこで、演出制御用CPU120は、
図9-32(B)に示すように、縮小演出が実行されても、エラーテロップ画像38SH90を縮小させない。即ち、エラーという遊技状態に関連するエラーテロップ画像38SH90は、縮小演出による変化を受けない。
【0515】
このように、
図9-32に示す例では、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の縮小率で縮小させる縮小演出を実行可能であり、縮小演出による変化を受ける大当りテロップ画像38SH10と、縮小演出による変化を受けないエラーテロップ画像38SH90とを表示可能であるため、テロップ画像38SH10が縮小演出による変化を受けることにより演出の興趣を向上させることができる一方、エラーテロップ画像38SH90が縮小演出による変化を受けないことにより下皿が満タンになっていることを適切に報知し続けることができる。
【0516】
なお、
図9-32に示す例では、特定演出による変化を受ける表示であって、演出状態に関連する第1関連表示として、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像を例にとって説明したが、大当りテロップ画像のように、遊技者に対して何らかの報知を行う目的で表示される文字情報を含むテロップについては、特定演出による変化を受けない表示であって、遊技状態に関連する第2関連表示として表示するようにしてもよい。
【0517】
これに対し、楽曲の歌詞を示す文字情報を含むテロップのように、遊技者に対して何らかの報知を行う目的ではない演出に関連する文字情報を含むテロップは、特定演出による変化を受ける表示であって、演出状態に関連する第1関連表示として表示可能であるが、特定演出による変化を受けない表示であって、遊技状態に関連する第2関連表示としては
表示することができないテロップである。
【0518】
また、
図30-32に示す例では、特定演出による変化を受けない表示であって、遊技状態に関連する第2関連表示として、下皿が満タンになっている異常を報知するエラーテロップ画像を例にとって説明したが、所謂、コントローラー接続エラー、振動モータ異常エラー、磁石エラー、スイッチ異常エラー、不正入賞エラー、払出エラー、主制御基板通信不良、サブ基板不一致エラー、球切れエラー、カードユニットエラーといった、各種のエラーを報知するテロップ画像についても、特定演出による変化を受けない表示であって、遊技状態に関連する第2関連表示として表示可能である。
【0519】
また、演出制御用CPU120は、例えば、確変状態又は時短状態に制御されていることを報知するテロップのように遊技状態を報知するテロップの他、大当り期待度が高い演出と共に表示されるテロップのように重要な演出と共に実行されるテロップについても、特定演出による変化を受けないテロップとして表示可能である。
【0520】
(特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例2)
図9-33は、特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する他の演出動作例を示す。この例では、表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出として、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の拡大率で拡大させる拡大演出を例にとって説明する。
【0521】
演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の拡大率で拡大させる拡大演出を実行可能である。
【0522】
演出制御用CPU120は、例えば、大当り中演出の実行中であることを条件として、大当りテロップ画像38SH10を表示する。また、例えば、下皿が満タンになっていることが検知された場合に、演出制御用CPU120は、エラーテロップ画像38SH90を表示する。したがって、大当り遊技状態において下皿が満タンになっていることが検知された場合、演出制御用CPU120は、
図9-33(A)に示すように、大当りテロップ画像38SH10とエラーテロップ画像38SH90とを同時に表示することになる。
【0523】
また、演出制御用CPU120は、拡大演出の実行タイミングとなったことを条件として、拡大演出を実行し、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の拡大率で拡大させる。したがって、大当り遊技状態において拡大演出の実行タイミングとなった場合、演出制御用CPU120は、
図9-33(B)に示すように、例えば、キャラクタ画像や、大当り遊技状態におけるラウンド数を示す表示といった、大当り演出中に表示される複数の表示を共通の拡大率で拡大させる。そして、拡大演出が実行されることにより、拡大演出により変化した複数の表示が画像表示装置5の表示領域に収まらなくなる。このような拡大演出が実行されることにより、演出の興趣を向上させることができる。
【0524】
その際、演出制御用CPU120は、
図9-33(B)に示すように、大当りテロップ画像38SH10についても共通の拡大率で表示する。即ち、大当り中演出という演出状態に関連する大当りテロップ画像38SH10は、拡大演出による変化を受ける。
【0525】
一方、演出制御用CPU120は、
図9-33(B)に示すように、拡大演出が実行されても、エラーテロップ画像38SH90を拡大させない。即ち、エラーという遊技状態に関連するエラーテロップ画像38SH90は、拡大演出による変化を受けない。
【0526】
このように、
図9-33に示す例では、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通
の拡大率で拡大させる拡大演出を実行可能であり、拡大演出による変化を受ける大当りテロップ画像38SH10と、拡大演出による変化を受けないエラーテロップ画像38SH90とを表示可能であるため、テロップ画像38SH10が拡大演出による変化を受けることにより演出の興趣を向上させることができる一方、エラーテロップ画像38SH90が拡大演出による変化を受けないことにより下皿が満タンになっていることを適切に報知し続けることができる。
【0527】
(特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例3)
図9-32は、特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例を示す。この例では、表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出として、画像表示装置5に表示される複数の表示をまとめて振動させる画ブレ演出を例にとって説明する。
【0528】
演出制御用CPU120は、画像表示装置5に表示される複数の表示をまとめて振動させる画ブレ演出を実行可能である。
【0529】
演出制御用CPU120は、例えば、大当り中演出の実行中であることを条件として、大当りテロップ画像38SH10を表示する。また、例えば、下皿が満タンになっていることが検知された場合に、演出制御用CPU120は、エラーテロップ画像38SH90を表示する。したがって、大当り遊技状態において下皿が満タンになっていることが検知された場合、演出制御用CPU120は、
図9-34(A)に示すように、大当りテロップ画像38SH10とエラーテロップ画像38SH90とを同時に表示することになる。
【0530】
また、演出制御用CPU120は、画ブレ演出の実行タイミングとなったことを条件として、画ブレ演出を実行し、画像表示装置5に表示される複数の表示をまとめて振動させる。したがって、大当り遊技状態において画ブレ演出の実行タイミングとなった場合、演出制御用CPU120は、
図9-34(B)に示すように、例えば、キャラクタ画像や、大当り遊技状態におけるラウンド数を示す表示といった、大当り演出中に表示される複数の表示をまとめて振動させる。そして、画ブレ演出が実行されることにより、変化した表示の周囲には、黒色の表示領域外領域38SHBKが形成される。このような画ブレ演出が実行されることにより、演出の興趣を向上させることができる。
【0531】
その際、演出制御用CPU120は、
図9-34(B)に示すように、大当りテロップ画像38SH10についても、その他の表示と共にまとめて振動させる。即ち、大当り中演出という演出状態に関連する大当りテロップ画像38SH10は、画ブレ演出による変化を受ける。
【0532】
ここで、下皿が満タンになっている状況が放置され続けた場合、その状況が解消されるまでエラーテロップ画像38SH90の表示と共に警告音が鳴り続けるため、周囲の遊技者の迷惑になってしまう。
【0533】
そこで、演出制御用CPU120は、
図9-34(B)に示すように、画ブレ演出が実行されても、エラーテロップ画像38SH90を振動させない。即ち、エラーという遊技状態に関連するエラーテロップ画像38SH90は、画ブレ演出による変化を受けない。
【0534】
このように、
図9-34に示す例では、画像表示装置5に表示される複数の表示をまとめて振動させる画ブレ演出を実行可能であり、画ブレ演出による変化を受ける大当りテロップ画像38SH10と、画ブレ演出による変化を受けないエラーテロップ画像38SH90とを表示可能であるため、テロップ画像38SH10が画ブレ演出による変化を受け
ることにより演出の興趣を向上させることができる一方、エラーテロップ画像38SH90が画ブレ演出による変化を受けないことにより下皿が満タンになっていることを適切に報知し続けることができる。
【0535】
(特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例4)
【0536】
上述したように、演出制御用CPU120は、
図9-35に示すように、画ブレ演出を実行する場合、大当りテロップ画像38SH10についても、その他の表示と共にまとめて振動させる。
【0537】
ここで、上述したように、演出制御用CPU120は、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像38SH10を、文字情報38SH11が移動する態様で表示可能である。この例の演出制御用CPU120は、
図9-35(A)に示す状態の直後の状態を示す
図9-35(B)に示すように、画ブレ演出により大当りテロップ画像38SH10を変化させた場合にも、大当りテロップ画像38SH10の文字情報38SH11を移動させる。
【0538】
このように、
図9-35に示す例では、大当りテロップ画像38SH10は、文字情報38SH11が移動する態様で表示され、画ブレ演出が実行されることにより変化した場合にも文字情報38SH11が移動する態様で表示されることにより、画ブレ演出が実行されたときの演出の興趣を高めることができる。
【0539】
(特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する説明2)
また、特徴部38SH(41SH)又は特徴部38SH(42SH)を持つ遊技機は、特定演出が実行されることに応じて表示領域外領域が現れ、第2関連表示は、表示領域外領域に跨って表示可能であり、表示領域外領域に跨って表示されるときにも内容が認識可能に表示される。
【0540】
(特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例5)
図9-36は、画ブレ演出が実行された状態を示す。
図9-36に示す例では、半透明の帯状の背景画像の前面に、大部分が黒い黒抜きの文字情報38SH91が表示されるエラーテロップ画像39SH90を例にとって説明する。
【0541】
上述したように、エラーテロップ画像38SH90は、画ブレ演出による変化を受けない。したがって、例えば、画像表示装置5の表示領域における左端から右端まで左右に延びるエラーテロップ画像38SH90を表示した場合、画ブレ演出が実行されることにより、エラーテロップ画像38SH90は、黒色の表示領域外領域38SHBKに跨って表示されることになる。
【0542】
その場合、
図9-36(A)に示すように、エラーテロップ画像38SH90の文字情報38SH91が表示領域外領域38SHBKに相当する表示領域に表示されている場合、半透明の背景画像に透けて見える黒色の表示領域外領域38SHBKに同化して黒抜きの文字情報38SH91が視認困難であり、エラーテロップ画像38SH90の内容が認識困難となる。
【0543】
そこで、この例では、
図9-36(B)に示すように、エラーテロップ画像38SH90の文字情報38SH91を移動させ、文字情報38SH91の全ての文字が画ブレ演出により変化した表示内に表示されるようにすることによって、エラーテロップ画像38S
H90の内容を認識可能としている。
【0544】
なお、文字情報38SH91の全ての文字が画ブレ演出により変化した表示内に同時に表示されなくてもよい。例えば、エラーテロップ画像38SH90の文字情報38SH91を移動させることにより、文字情報38SH91の文字が画ブレ演出により変化した表示内に順次表示された結果、全ての文字を順に視認することができれば、文字情報38SH91の全ての文字を画ブレ演出により変化した表示内に同時に表示させることができない場合であっても、エラーテロップ画像38SH90の内容を認識可能とすることができる。
【0545】
(特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(42SH)とに関する演出動作例6)
図9-37は、画ブレ演出が実行された状態を示す。
図9-37に示す例では、半透明の帯状の背景画像の前面に、大部分が白い白抜きの文字情報38SH91が表示されるエラーテロップ画像39SH90を例にとって説明する。
【0546】
この例の場合、
図9-37(A)、(B)に示すように、エラーテロップ画像38SH90の文字情報38SH91が表示領域外領域38SHBKに相当する表示領域に表示されていても、半透明の背景画像に透けて見える黒色の表示領域外領域38SHBKに同化しないため白抜きの文字情報38SH91が視認可能であり、エラーテロップ画像38SH90の内容が認識可能となる。
【0547】
このように、
図9-36、
図9-37に示す例では、画ブレ演出が実行されることに応じて表示領域外領域38SHBKが現れ、エラーテロップ画像38SH90は、表示領域外領域38SHBKに跨って表示可能であり、表示領域外領域38SHBKに跨って表示されるときにも内容が認識可能に表示されることにより、好適にエラーテロップ画像38SH90を表示することができる。
【0548】
(特徴部38SH(41SH)に関する付記)
(1)特徴部38SH(41SH)に関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、前記表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段(例えば、演出制御用CPU120が、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の縮小率で縮小させる縮小演出を実行可能であること等)とを備え、前記表示手段は、所定状態に関連する関連表示(例えば、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像38SH10や、下皿が満タンになっている異常を報知するエラーテロップ画像38SH90等)を表示可能であり、関連表示として、前記特定演出による変化を受ける第1関連表示(例えば、縮小演出による変化を受ける大当りテロップ画像38SH10等)と、前記特定演出による変化を受けない第2関連表示(例えば、縮小演出による変化を受けないエラーテロップ画像38SH90等)とを表示可能である。
【0549】
このような構成によれば、より好適に関連表示を表示することができる。
【0550】
(2)上記(1)の遊技機において、第1関連表示は演出状態に関連する関連表示であり(例えば、大当りテロップ画像38SH10が、大当り中演出を報知するテロップ画像であること等)、第2関連表示は遊技状態に関連する関連表示としてもよい(例えば、エラーテロップ画像38SH90が、下皿が満タンになっている異常を報知するテロップ画像であること等)。
【0551】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0552】
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、第1関連表示は、動作を伴う態様で表示され(例えば、大当りテロップ画像38SH11を、文字情報38SH11が移動する態様で表示すること等)、前記特定演出が実行されることより変化した場合にも動作を伴う態様で表示されてもよい(例えば、画ブレ演出が実行されることにより変化した場合にも文字情報38SH11が移動する態様で表示されること等)。
【0553】
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
【0554】
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記特定演出(例えば、画ブレ演出等)が実行されることに応じて表示領域外領域(例えば、表示領域外領域38SHBK等)が現れ、第2関連表示は、前記表示領域外領域に跨って表示可能であり、前記表示領域外領域に跨って表示されるときにも内容が認識可能に表示されてもよい(例えば、エラーテロップ画像38SH90は、表示領域外領域38SHBKに跨って表示可能であり、表示領域外領域38SHBKに跨って表示されるときにも内容が認識可能に表示されること等)。
【0555】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0556】
(特徴部38SH(42SH)に関する付記)
(1)特徴部38SH(42SH)に関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、前記表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段(例えば、演出制御用CPU120が、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の縮小率で縮小させる縮小演出を実行可能であること等)とを備え、前記表示手段は、所定状態に関連する関連表示を、動作を伴う態様で表示可能であり(例えば、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像38SH10を、文字情報38SH11が移動する態様で表示すること等)、関連表示は、前記特定演出が実行されることにより変化した場合にも動作を伴う態様で表示可能である(例えば、画ブレ演出が実行されることにより変化した場合にも文字情報38SH11が移動する態様で表示されること等)。
【0557】
このような構成によれば、より好適に関連表示を表示することができる。
【0558】
(2)上記(1)の遊技機において、関連表示として、前記特定演出による変化を受ける第1関連表示(例えば、縮小演出による変化を受ける大当りテロップ画像38SH10等)と、前記特定演出による変化を受けない第2関連表示(例えば、縮小演出による変化を受けないエラーテロップ画像38SH90等)とを表示可能としてもよい。
【0559】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0560】
(3)上記(2)の遊技機において、第1関連表示は演出状態に関連する関連表示であり(例えば、大当りテロップ画像38SH10が、大当り中演出を報知するテロップ画像であること等)、第2関連表示は遊技状態に関連する関連表示としてもよい(例えば、エラーテロップ画像38SH90が、下皿が満タンになっている異常を報知するテロップ画像であること等)。
【0561】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0562】
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記特定演出が実行される
ことに応じて表示領域外領域が現れ、第2関連表示は、前記表示領域外領域に跨って表示可能であり、前記表示領域外領域に跨って表示されるときにも内容が認識可能に表示されてもよい。
【0563】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0564】
(特徴部38SH(63IW)に関する説明1)
次に、本実施の形態の特徴部38SH(63IW)について説明する。特徴部38SH(63IW)を持つ遊技機は、遊技を行う遊技機であって、所定状態に関する関連表示を表示可能な表示手段を備え、表示手段は、複数の方向に延びるように形成された関連表示を表示可能である。
【0565】
(特徴部38SH(63IW)に関する説明2)
また、特徴部38SH(63IW)を持つ遊技機は、遊技を行う遊技機であって、所定状態に関する関連表示を表示可能な表示手段を備え、表示手段は、曲線状に形成された関連表示を表示可能である。
【0566】
(特徴部38SH(63IW)に関する演出動作例1)
次に、所定状態に関する関連表示を表示する場合の表示態様について説明する。
図9-38は、右打ち指示画像の表示例を示す説明図である。
図9-38において、(1)(2)(3)の順に表示画面の態様が遷移する。
【0567】
この実施の形態では、高ベース状態(すなわち確変状態または時短状態)のときに、関連表示として、右打ちを指示する右打ち指示画像を画像表示装置5に表示する操作指示演出が行われる(例えば、ステップS673,S676の処理に相当する)。
【0568】
図9-38に示す例では、画像表示装置5において、曲線状の領域からなる右打ち指示画像38SH200aが表示されている。この実施の形態では、右打ち操作を行うと、打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールに沿って、弧を描くように移動し、その後、遊技領域7の右側の領域に下りてくる。つまり、曲線状の領域からなる右打ち指示画像38SH200aは、右打ち操作を行ったときの遊技球の軌道になぞらえた形状である。また、右打ち指示画像38SH200aは、曲線状に形成された領域内に文字列「→右打ち→」を含む態様により構成されている。このような態様とすることで、遊技者が直感的に指示内容を認識することができ、効果的に右打ちを指示することができる。
【0569】
図9-38(1)~(4)に示すように、右打ち指示画像38SH200aは、曲線状に形成された領域内において、文字列「→右打ち→」が左端部から右端部に移動するような態様により表示される。このような態様とすることで、遊技者が指示内容を認識しやすくなり、より効果的に右打ちを指示することができる。
【0570】
そして、
図9-38(5)~(6)に示すように、右打ち指示画像38SH200aは、曲線状に形成された領域の右端部に達したことにより消去された文字列「→右打ち→」の一部が、左端部から再び表示されるような態様により表示される。
【0571】
なお、右打ち指示画像38SH200aについて、
図9-38に示す態様に限らず、例えば、曲線状に形成された領域内において、複数の文字列「→右打ち→」が左端部から右端部に移動するような態様により表示されるようにしてもよい。また、文字列について、一定の速度で移動させる態様に限らず、途中で移動速度が変化するものや、停止するものであってもよい。具体的には、曲線状に形成された領域のうちの左端部から中央部までの
領域においては、中央部から右端部までの領域よりも文字列の移動速度が速いような態様であってもよい。また、左端部から文字列が表示されると所定期間停止表示され、その後右端部まで移動した後にも所定期間停止表示されるような態様であってもよい。また、移動速度が複数回変化する(例えば、高速→低速→高速や、高速→中速→低速など)態様であってもよいし、移動速度が変化するとともに、所定位置で停止表示される態様であってもよい。
【0572】
図9-39は、左打ち指示画像の表示例を示す説明図である。
図9-39において、(1)(2)(3)の順に表示画面の態様が遷移する。
【0573】
この実施の形態では、高ベース状態(すなわち確変状態または時短状態)から低ベース状態(すなわち通常状態)に移行したときに、関連表示として、左打ちを指示する左打ち指示画像を画像表示装置5に表示する操作指示演出が所定期間(例えば、10秒間)行われる(例えば、ステップS671の処理に相当する)。
【0574】
図9-39に示す例では、画像表示装置5において、曲線状の領域からなる左打ち指示画像38SH200bが表示されている。また、左打ち指示画像38SH200bは、曲線状に形成された領域内に文字列「←左打ち←」を含む態様により構成されている。
【0575】
上述のように、右打ち指示画像38SH200aは、右打ち操作を行ったときの遊技球の軌道になぞらえた形状であり、曲線状に形成された領域内において、文字列「→右打ち→」が左端部から右端部に移動するような態様により表示される。これに対して、
図9-39(1)~(4)に示すように、右打ちから左打ちに戻すことを指示する左打ち指示画像38SH200bは、右打ち指示画像38SH200aと同様の形状であるが、曲線状に形成された領域内において、文字列「←左打ち←」が右端部から左端部に移動するような態様により表示される。つまり、左打ち指示画像38SH200bの形状や文字列の表示態様により、右打ち時の遊技球の軌道からどのように変更するべきかが示される。このような態様とすることで、遊技者が指示内容を認識しやすくなり、より効果的に左打ちを指示することができる。
【0576】
そして、
図9-39(5)~(6)に示すように、左打ち指示画像38SH200bは、曲線状に形成された領域の左端部に達したことにより消去された文字列「←左打ち←」の一部が、右端部から再び表示されるような態様により表示される。
【0577】
図9-38,
図9-39に示す、右打ち指示画像38SH200aおよび左打ち指示画像38SH200bは、例えば、領域内における文字列(「→右打ち→」または「←左打ち←」)の表示位置が異なる複数の画像から構成される。なお、動画像データを再生することにより、
図9-38,
図9-39に示すような、右打ち指示画像38SH200aおよび左打ち指示画像38SH200bを実現するようにしてもよい。
【0578】
図9-38,
図9-39に示すように、右打ち指示画像38SH200aや左打ち指示画像38SH200bを、曲線状に形成された態様により表示可能とすることにより、画一的な矩形状に形成された態様のみにより表示可能とするときよりも、これらの画像を効果的に表示することができ、演出効果を高めることができる。
【0579】
また、
図9-38,
図9-39に示すように、右打ち指示画像38SH200aや左打ち指示画像38SH200bについて、所定の領域内において文字列を移動させる態様により表示可能とすることにより、これらの画像を効果的に表示することができ、演出効果を高めることができる。
【0580】
また、
図9-38,
図9-39に示すように、右打ち指示画像38SH200aや左打ち指示画像38SH200bについて、文字列の全てを認識可能な態様(例えば、左端部に達したことにより消去された文字列の一部が右端部から再び表示される)により文字列を表示することにより、これらの画像を効果的に表示することができ、演出効果を高めることができる。
【0581】
また、
図9-38,
図9-39に示すように、右打ち指示画像38SH200aや左打ち指示画像38SH200bについて、遊技状態に応じた態様により表示可能とすることにより(例えば、高ベース状態(すなわち右打ちが有効な状態)のときには、文字列「→右打ち→」が領域内の左端部から右端部に移動する態様により表示し、低ベース状態(すなわち左打ちが有効な状態)のときには、文字列「←左打ち←」が領域内の右端部から左端部に移動する態様により表示することにより)、これらの画像を効果的に表示することができ、演出効果を高めることができる。
【0582】
図9-40は、発展演出に関する演出解説画像の表示例を示す説明図である。
図9-40において、(1)(2)(3)の順に表示画面の態様が遷移する。
【0583】
この実施の形態では、リーチ中に、より信頼度が高いリーチに発展することを示唆する発展演出を実行可能である。
図9-40には、キャラクタが地雷原の通過に挑み、通過できれば、より信頼度が高いリーチに発展し、通過できなければ、はずれが確定する態様の発展演出が示されている。
【0584】
発展演出が開始されると、
図9-40(1),(2)に示すように、画像表示装置5において、地雷38SH201a~38SH201cが表示されるとともに、関連表示として、発展演出を解説するための演出解説画像38SH200cが表示される。演出解説画像38SH200cは、地雷38SH201a~38SH201cを避けるルートを示すジグザグ状の矢印型領域を含む態様により構成されている。具体的には、矢印型領域は矢尻部と矢柄部とを含み、矢柄部が2つの屈曲部を有することによりジグザグ状に形成されている。すなわち、演出解説画像38SH200cは、屈曲部を有し、複数の方向に延びるように形成された領域(換言すれば、異なる方向に延びる複数の直線状の領域から形成された領域)を含む態様により構成されている。
【0585】
また、演出解説画像38SH200cは、ジグザグ状に形成された矢印型領域内に、発展演出が地雷原の通過に挑むものであることを示す文字列「地雷を避けて進め」を含む態様により構成されている。また、
図9-40(1),(2)に示すように、演出解説画像38SH200cは、ジグザグ状に形成された矢印型領域内において、文字列「地雷を避けて進め」が下端部から上端部に移動するような態様により表示される。また、文字列「地雷を避けて進め」が上端部に達すると一文字ずつ消去され、消去された文字が再び下端部から表示される。すなわち、
図9-40(1),(2)に示す一連の表示が所定期間繰り返し行われる。このような態様とすることで、画像表示装置5の表示領域下部側から上部方向に向かって地雷を避けて進むことを目指す演出であることを効果的に示すことができ、演出効果を高めることができる。
【0586】
なお、
図9-40(1),(2)に示す例では、演出解説画像38SH200cは、ジグザグ状に形成された矢印型領域内に文字列「地雷を避けて進め」の一部が表示され、その後、徐々に全部が表示される態様であるが、常に文字列「地雷を避けて進め」の全部が表示される態様であってもよい。また、演出解説画像38SH200cに加えて、演出の詳細な説明(具体的には、キャラクタが地雷原の通過に挑み、通過できれば、より信頼度が高いリーチに発展し、通過できなければ、はずれが確定すること)が示される演出解説画像を表示するようにしてもよい。また、演出解説画像38SH200cの表示に加えて
、スピーカ27から音声「地雷を避けて進め」が出力されるようにしてもよい。この場合には、例えば、
図9-40(1)に示す文字列が表示開始されたタイミングでこの音声が出力される。また、演出解説画像38SH200cについて、例えば、領域の形状や色、サイズなどが異なる態様や、文字列のフォントや色、サイズ、移動態様(例えば、速度や一時停止回数)などが異なる態様を設け、いずれの態様により表示されるかに応じて、地雷原の通過に成功する期待度が異なるようにしてもよい。
【0587】
次いで、
図9-40(3)に示すように、画像表示装置5において、演出解説画像38SH200cが消去され、地雷原の通過に挑むキャラクタ38SH202が表示される。
【0588】
そして、
図9-40(4A)~(5A)に示すように、キャラクタが地雷38SH201a~38SH201cを避けて通過することに成功すると、より信頼度が高いSPリーチに発展することが報知される演出が行われる。一方、
図9-40(4B)~(5B)に示すように、キャラクタが地雷38SH201cに接触して爆発する演出が行われると(すなわち、キャラクタが地雷38SH201a~38SH201cを避けて通過することに失敗すると)、はずれが確定する演出が行われる。
【0589】
図9-40に示すように、演出解説画像38SH200cについて、屈曲部を有し、複数の方向に延びるように形成された態様(換言すれば、異なる方向に延びる複数の直線状の領域から形成された態様)により表示可能とすることにより、画一的な矩形状に形成された態様のみにより表示可能とするときよりも、多くの文字列を表示することができるとともに、発展演出の演出内容を効果的に表示することができ、演出効果を高めることができる。なお、
図9-40に示す例では、2つの屈曲部を有する矢印型領域が示されているが、このような態様に限らず、1つの屈曲部を有する態様であってもよいし、3つ以上の屈曲部を有する態様であってもよい。また、
図9-40に示す例では、直角に屈曲する屈曲部を有する矢印型領域が示されているが、屈曲する角度は直角以外であってもよいし、屈曲部ごとに屈曲する角度が異なるものであってもよい。
【0590】
なお、
図9-38~
図9-39に示す例と、
図9-40に示す例とを組み合わせて、曲線状に形成された領域と、屈曲部を有し、複数の方向に延びるように形成された領域とを含む態様により構成された関連表示を用いるようにしてもよい。例えば、演出解説画像について、「Ω」状に形成された領域を含む態様とし、当該領域内において、演出内容を解説するための文字列を移動させるようにしてもよい。
【0591】
また、
図9-40に示す例では、演出解説画像は、平面的に複数の方向に延びるように形成された領域を含む態様により構成されているが、このような構成に限らず、立体的に複数の方向に延びるように形成された領域を含む態様により構成されていてもよい。
【0592】
図9-41は、役物演出に関する演出解説画像の表示例を示す説明図である。ここでは、可動部材を鉛直方向および水平方向に動作させる役物演出を実行可能であるものとする。
【0593】
図9-41(A1)に示すように、画像表示装置5において、役物演出の実行前に、関連表示として、役物演出が実行されることを示唆する演出解説画像38SH200eが表示される。演出解説画像38SH200eは、可動部材の動作方向を示す、鉛直方向に延びた領域と水平方向に延びた領域(
図9-41に示すように、厳密には、水平方向に延びるように見える平面上(つまり画像表示装置5の表示画面上)に描写された領域)とを含む態様により構成されている。すなわち、演出解説画像38SH200eは、立体的に複数の方向に延びるように形成された領域を含む態様により構成されている。
【0594】
また、演出解説画像38SH200eは、鉛直方向に延びた領域内に、可動部材の動作内容を示す文字列「落下して」を含み、水平方向に延びた領域内に、可動部材の動作内容を示す文字列「飛び出す」を含む態様により構成されている。このような態様とすることで、可動部材が立体的に動作する役物演出の内容を効果的に示唆することができ、演出効果を高めることができる。なお、
図9-41に示す例では、鉛直方向から水平方向に屈曲する屈曲部を1つ有する態様が示されているが、このような態様に限らず、2つ以上の屈曲部を有する態様であってもよい。例えば、鉛直方向から水平方向に屈曲する屈曲部と、水平方向から鉛直方向に屈曲する屈曲部とを有する態様であってもよい。また、
図9-40に示すような平面的に複数の方向に延びるように形成された領域と、
図9-41に示すような立体的に複数の方向に延びるように形成された領域とを含む態様であってもよい。
【0595】
なお、
図9-41(B1)~(B4)に示すように、演出解説画像38SH200eにより示される領域の形状が変化するようにしてもよい。
図9-41(B1)~(B4)に示す例では、演出解説画像38SH200eは、鉛直方向に延びた領域内において文字列「落下して」が上端部から下端部に達すると、水平方向に延びた領域が加えられる(
図9-41(B3))。そして、水平方向に延びた領域内において文字列「飛び出す」が上端部から下端部に移動する態様(すなわち、遊技機側から遊技者側に向かって移動するように見える態様)により表示される(
図9-41(B4)~(B5))。
【0596】
また、遊技者に所定の操作を指示する操作指示報知についても、本実施形態の構成を適用可能である。
【0597】
図9-42は、操作指示画像の表示例を示す説明図である。ここでは、回転操作可能なジョグダイアルを備えているものとする。
図9-42に示すように、ジョグダイアルの回転操作を指示する操作指示報知は、ジョグダイアルを模したジョグダイアル画像204と、操作指示画像38SH200dとを表示することにより行われる。
【0598】
図9-42に示す例では、画像表示装置5において、関連表示として、ジョグダイアル画像204の周囲を囲む環状の矢印型領域を含む操作指示画像38SH200dが表示されている。具体的には、矢印型領域は矢尻部と矢柄部とを含み、矢柄部が環状に形成されている。また、操作指示画像38SH200dは、矢印型領域内に文字列「ジョグを回せ!」を含む態様により構成されている。
【0599】
図9-42(1)~(3)に示すように、操作指示画像38SH200dは、ジョグダイアル画像204の周囲を囲む環状に形成された矢印型領域内において、文字列「ジョグを回せ!」が時計回りに移動するような態様により表示される。このような態様とすることで、ジョグダイアルを時計回りに回転操作するという操作指示の内容を認識しやすくなり、より効果的に操作を指示することができる。
【0600】
図9-38~
図9-42に示す例では、単一の関連表示が表示されているが、態様が異なる複数の関連表示を並行して表示可能とするとともに、重ねて表示可能としてもよい。
【0601】
図9-43は、右打ち指示画像およびエラー報知画像の表示例を示す説明図である。
図9-43に示す例では、画像表示装置5において、曲線状の領域からなる右打ち指示画像38SH200aが表示されている。また、右打ち指示画像38SH200aは、曲線状に形成された領域内に文字列「→右打ち→」を含む態様により構成されている。
【0602】
ここで、満タンエラー状態が発生すると、
図9-38(2)~(4)に示すように、関連表示として、エラー報知画像38SH200gが、右打ち指示画像38SH200aに重畳する態様により表示される。エラー報知画像38SH200gは、矩形状に形成され
た領域内において、文字列「満タンエラー 球を抜いて下さい」が右端部から左端部に移動するような態様により表示される。なお、エラー報知画像38SH200gについては、文字列が移動しない態様として視認性を高め、エラー内容を認識しやすくするようにしてもよい。
【0603】
図9-43に示す例では、右打ち指示画像38SH200aとエラー報知画像38SH200gとのうち、より優先度が高い情報を含むエラー報知画像が優先的に(すなわち上位階層)表示されている。このような構成により、関連表示を好適に表示することができる。
【0604】
なお、
図9-43に示す例では、右打ち指示画像38SH200aとエラー報知画像38SH200gとを並行して表示する場合に、右打ち指示画像38SH200aおよびエラー報知画像38SH200gの態様を変化させることなく、重畳させて表示しているが、いずれかまたは両方の形状を変形させたり、表示位置を変化させたりして、表示するようにしてもよい。例えば、右打ち指示画像38SH200aと、操作指示画像38SH200dとのように、形状が環状で似ている関連表示を並行して表示する場合には、いずれかを矩形状に変化させるようにしてもよいし、いずれかまたは両方の表示位置を変化させて重ならないようにしてもよい。このようにすることにより、認識しやすくすることができる。
【0605】
また、
図9-43には、エラー報知画像38SH200gを重畳させて表示する例が示されているが、これに限らず、
図9-38~
図9-42に示す画像を重畳させて表示するようにしてもよい。例えば、右打ち指示画像38SH200aにジョグダイアル画像204を重畳させて表示するようにしてもよい。
【0606】
また、
図9-43に示す例に限らず、3つ以上の画像を重畳させて表示することを許容するようにしてもよい。例えば、右打ち指示画像38SH200aにジョグダイアル画像204を重畳させて表示しているときに、エラーが生じた場合には、右打ち指示画像38SH200aおよびジョグダイアル画像204にエラー報知画像38SH200gを重畳させて表示するようにしてもよい。なお、複数の画像を重畳させて表示する場合には、予め定められた表示優先度に従って重畳させて表示する(例えば、報知する内容として優先度が高いエラー報知画像38SH200gは、表示優先度が高く設定され、上位階層に表示される)ようにしてもよいし、表示時間が短い順に表示優先度が高くなる(すなわち、表示時間が短い画像が上位階層に表示される)ようにしてもよいし、直近に表示された順に表示優先度が高くなる(すなわち、後から表示される画像が上位階層に表示される)ようにしてもよいし、表示サイズが小さい順に表示優先度が高くなる(すなわち、表示サイズが小さい画像が大きい画像に重なるように上位階層に表示される)ようにしてもよい。
【0607】
(特徴部38SH(63IW)に関する付記)
(1)特徴部38SH(63IW)に関する遊技機は、遊技を行う遊技機であって、所定状態に関する関連表示(例えば、演出解説画像38SH200cや演出解説画像38SH200e)を表示可能な表示手段(例えば、画像表示装置5)を備え、表示手段は、複数の方向に延びるように形成された関連表示を表示可能である(例えば、ジグザグ状の矢印型領域を含む態様により構成された演出解説画像38SH200cや、鉛直方向に延びた領域と水平方向に延びた領域(厳密には、水平方向に延びるように見える平面上に描写された領域)とを含む態様により構成された演出解説画像38SH200eなど。
図9-40,
図9-41参照)。
【0608】
そのような構成によれば、関連表示を効果的に表示することができ、演出効果を高めることができる。
【0609】
(2)特徴部38SH(63IW)に関する遊技機は、遊技を行う遊技機であって、所定状態に関する関連表示(例えば、右打ち指示画像38SH200aや左打ち指示画像38SH200b、操作指示画像38SH200d)を表示可能な表示手段を備え、表示手段は、曲線状に形成された関連表示を表示可能である(例えば、
図9-38、
図9-39,
図9-42参照)。
【0610】
そのような構成によれば、関連表示を効果的に表示することができ、演出効果を高めることができる。
【0611】
(特徴部38SHと特徴部38SH(63IW)とに関する説明1)
特徴部38SHと特徴部38SH(63IW)とに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段を備え、表示手段は、複数の方向に延びるように形成されて所定状態に関連する関連表示と、特定表示とを表示可能であり、関連表示に特定表示を重ねて表示する場合にも、該関連表示の内容が認識可能となる。
【0612】
(特徴部38SHと特徴部38SH(63IW)とに関する説明2)
また、特徴部38SHと特徴部38SH(63IW)とに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段を備え、表示手段は、曲線状に形成されて所定状態に関連する関連表示と、特定表示とを表示可能であり、関連表示に特定表示を重ねて表示する場合にも、該関連表示の内容が認識可能となる。
【0613】
(特徴部38SH(39SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する説明1)
特徴部38SH(39SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段と、動作可能な可動体とを備え、表示手段は、複数の方向に延びるように形成されて所定状態に関連する関連表示を所定の表示領域において表示可能であり、可動体は、少なくとも所定の表示領域と重なる動作位置に動作可能であり、関連表示の表示中に可動体が動作位置にある場合にも、該関連表示の内容が認識可能となる。
【0614】
(特徴部38SH(39SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する説明2)
また、特徴部38SH(39SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段と、動作可能な可動体とを備え、表示手段は、曲線状に形成されて所定状態に関連する関連表示を所定の表示領域において表示可能であり、可動体は、少なくとも所定の表示領域と重なる動作位置に動作可能であり、関連表示の表示中に可動体が動作位置にある場合にも、該関連表示の内容が認識可能となる。
【0615】
(特徴部38SH(40SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する説明1)
特徴部38SH(40SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、第1表示手段と、第2表示手段とを備え、第1表示手段と第2表示手段とに跨って、複数の方向に延びるように形成されて所定状態に関連する関連表示を表示可能である。
【0616】
(特徴部38SH(40SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する説明2)
また、特徴部38SH(40SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、第1表示手段と、第2表示手段とを備え、第1表示手段と第2表示手段とに跨って、曲線状に形成されて所定状態に関連する関連表示を表示可能である。
【0617】
(特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する説明1)
特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段と、表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段とを備え、表示手段は、複数の方向に延びるように形成されて所定状態に関連する関連表示を表示可能であり、関連表示として、特定演出による変化を受ける第1関連表示と、特定演出による変化を受けない第2関連表示とを表示可能である。
【0618】
(特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する説明2)
また、特徴部38SH(41SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段と、表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段とを備え、表示手段は、曲線状に形成されて所定状態に関連する関連表示を表示可能であり、関連表示として、特定演出による変化を受ける第1関連表示と、特定演出による変化を受けない第2関連表示とを表示可能である。
【0619】
(特徴部38SH(42SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する説明1)
特徴部38SH(42SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段と、表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段とを備え、表示手段は、複数の方向に延びるように形成されて所定状態に関連する関連表示を、動作を伴う態様で表示可能であり、関連表示は、特定演出が実行されることにより変化した場合にも動作を伴う態様で表示可能である。
【0620】
(特徴部38SH(42SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する説明2)
また、特徴部38SH(42SH)と特徴部38SH(63IW)とに関する遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機であって、表示手段と、表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段とを備え、表示手段は、曲線状に形成されて所定状態に関連する関連表示を、動作を伴う態様で表示可能であり、関連表示は、特定演出が実行されることにより変化した場合にも動作を伴う態様で表示可能である。
【0621】
また、以下のような構成を備えてもよい。
【0622】
(1)本願発明に係る遊技機は、遊技を行うことが可能な遊技機(例えば、パチンコ遊技機1等)であって、表示手段(例えば、画像表示装置5等)と、前記表示手段に表示される複数の表示に共通の変化を与える特定演出を実行する特定演出手段(例えば、演出制御用CPU120が、画像表示装置5に表示される複数の表示を共通の縮小率で縮小させる縮小演出を実行可能であること等)とを備え、前記表示手段は、所定状態に関連する関連表示(例えば、大当り中演出の実行中であることを報知する大当りテロップ画像38SH10や、下皿が満タンになっている異常を報知するエラーテロップ画像38SH90等)を表示可能であり、関連表示として、前記特定演出による変化を受ける第1関連表示(例えば、縮小演出による変化を受ける大当りテロップ画像38SH10等)と、前記特定演出による変化を受けない第2関連表示(例えば、縮小演出による変化を受けないエラーテロップ画像38SH90等)とを表示可能である。
【0623】
このような構成によれば、より好適に関連表示を表示することができる。
【0624】
(2)上記(1)の遊技機において、第1関連表示は演出状態に関連する関連表示であり(例えば、大当りテロップ画像38SH10が、大当り中演出を報知するテロップ画像
であること等)、第2関連表示は遊技状態に関連する関連表示としてもよい(例えば、エラーテロップ画像38SH90が、下皿が満タンになっている異常を報知するテロップ画像であること等)。
【0625】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0626】
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、第1関連表示は、動作を伴う態様で表示され(例えば、大当りテロップ画像38SH11を、文字情報38SH11が移動する態様で表示すること等)、前記特定演出が実行されることより変化した場合にも動作を伴う態様で表示されてもよい(例えば、画ブレ演出が実行されることにより変化した場合にも文字情報38SH11が移動する態様で表示されること等)。
【0627】
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
【0628】
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、前記特定演出(例えば、画ブレ演出等)が実行されることに応じて表示領域外領域(例えば、表示領域外領域38SHBK等)が現れ、第2関連表示は、前記表示領域外領域に跨って表示可能であり、前記表示領域外領域に跨って表示されるときにも内容が認識可能に表示されてもよい(例えば、エラーテロップ画像38SH90は、表示領域外領域38SHBKに跨って表示可能であり、表示領域外領域38SHBKに跨って表示されるときにも内容が認識可能に表示されること等)。
【0629】
このような構成によれば、好適に関連表示を表示することができる。
【0630】
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、前記表示手段は、関連表示として、複数の方向に延びるように形成された関連表示を表示可能としてもよい(例えば、ジグザグ状の矢印型領域を含む態様により構成された演出解説画像38SH200cや、鉛直方向に延びた領域と水平方向に延びた領域(厳密には、水平方向に延びるように見える平面上に描写された領域)とを含む態様により構成された演出解説画像38SH200e等。
図9-40、
図9-41参照)。
【0631】
このような構成によれば、演出効果を高めることができる。
【0632】
(6)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、前記表示手段は、関連表示として、曲線状に形成された関連表示を表示可能としてもよい(例えば、
図9-38、
図9-39、
図9-42参照)。
【0633】
(特徴部の関連づけに係る説明)
特徴部に関する各構成は、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。このように組み合わせられた特徴部、あるいは、組み合わせられていない個別の特徴部について、他の特徴部に関する各構成の一部または全部と、適宜、組み合わせられてもよい。
【0634】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0635】
1 パチンコ遊技機、2 遊技盤、3 遊技機用枠、4A,4B 特別図柄表示装置、
5 画像表示装置、6A 入賞球装置、6B 可変入賞球装置、7 特別可変入賞球装置、8L,8R スピーカ、9 遊技効果ランプ、10 一般入賞口、11 主基板、12
演出制御基板、13 音声制御基板、14 ランプ制御基板、15 中継基板、20 普通図柄表示器、21 ゲートスイッチ、22A,22B 始動口スイッチ、23 カウントスイッチ、30 打球操作ハンドル、31A スティックコントローラ、31B プッシュボタン、32 可動体、100 遊技制御用マイクロコンピュータ、101,121 ROM、102,122 RAM、103 CPU、104,124 乱数回路、105,125 I/O、120 演出制御用CPU、123 表示制御部。