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特許7123602二次元画像/写真を心臓の心外膜図のような3D再構成上に投影する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-15
(45)【発行日】2022-08-23
(54)【発明の名称】二次元画像/写真を心臓の心外膜図のような3D再構成上に投影する方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 5/00 20060101AFI20220816BHJP
   G06T 15/04 20110101ALI20220816BHJP
【FI】
A61B5/00 G
G06T15/04
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2018067241
(22)【出願日】2018-03-30
(65)【公開番号】P2018171445
(43)【公開日】2018-11-08
【審査請求日】2021-01-19
(31)【優先権主張番号】15/476,097
(32)【優先日】2017-03-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(73)【特許権者】
【識別番号】518111209
【氏名又は名称】木村 雄弘
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ガル・ハヤム
(72)【発明者】
【氏名】ナタン・シャロン・カッツ
(72)【発明者】
【氏名】木村 雄弘
【審査官】高田 亜希
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2016/178690(WO,A1)
【文献】特開2015-036124(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0196202(US,A1)
【文献】副島京子,心外膜アブレーションの可能性,心臓 Vol.40、No.8、,Vol.40、No.8、,日本,2008年,686-690
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00 - 5/01
A61B 6/00 - 6/14
G06T 11/00 ー17/30
A61B 1/00 - 1/32
A61B 5/055
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
心構造の心外膜表面の三次元(3D)再構成画像を生成するように構成されているシステムであって、
前記心構造の解剖学的データを取得し、前記心構造の3Dモデルを生成するように構成されている処理装置と、
前記心構造の心外膜の中に挿入されるカテーテルと、を備えるシステムであって、前記カテーテルは、
前記心構造の前記心外膜表面の複数の画像をキャプチャし、かつ前記複数の画像を前記処理装置に提供するように構成されている画像センサであって、前記複数の画像が前記心外膜表面のテクスチャを含む、画像センサと、
前記複数の画像のそれぞれに対して、対応する位置、向き、及び距離情報を生成し、かつ前記対応する位置、向き、及び距離情報を前記処理装置に提供するように構成されている少なくとも1つの位置センサとを備え、
前記処理装置は、前記心構造の前記心外膜表面の前記複数の画像から画像のサブセットを、前記画像のサブセット内の冗長な情報を最小化するように前記対応する位置、向き、及び距離情報に基づいて選択すること、及び、前記画像のサブセットを前記心構造の前記3Dモデルに、前記対応する位置、向き、及び距離情報を用いて繋ぎ合わせることによって、前記心構造の前記心外膜表面の3Dテクスチャマップを生成するように更に構成されており、
前記処理装置は、前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップを視覚表示装置に提供するように構成されており、かつ
前記視覚表示装置は、前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップを視覚的に表示するように構成されている、システム。
【請求項2】
前記処理装置が、前記複数の画像と前記対応する位置、向き、及び距離情報とをローカル記憶装置に格納するように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップは、冠状動脈、小血管、脂肪組織、又は傷変性部のうちの少なくとも1つを示す、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記対応する位置、向き、及び距離情報は、外部の基準点に対するものである、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記画像センサは、電荷結合素子(CCD)画像センサである、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップは、前記心構造の前記心外膜にアブレーション処置を実行するために医師によって用いられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記アブレーション処置は、心室性頻脈(VT)を治療するために用いられる、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
非接触センサを用いるように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
処理装置と、画像センサ及び位置センサを備えるカテーテルと、視覚表示装置とを備えるシステムによって実行される心構造の心外膜表面の三次元(3D)再構成画像を生成する方法であって、
前記処理装置によって前記心構造の解剖学的データを取得し、前記心構造の3Dモデルを生成することと、
前記画像センサによって前記心構造の前記心外膜表面のテクスチャを含む複数の画像をキャプチャすることと、
前記位置センサによって前記複数の画像のそれぞれに対して、対応する位置、向き、及び距離情報を生成することと、
前記処理装置によって、前記心構造の前記心外膜表面の前記複数の画像から画像のサブセットを、前記画像のサブセット内の冗長な情報を最小化するように前記対応する位置、向き、及び距離情報に基づいて選択すること、及び、前記対応する位置、向き、及び距離情報を用いて前記画のサブセットを、前記心構造の前記3Dモデルに繋ぎ合わせることによって、前記心構造の3Dテクスチャマップを生成することと、
前記視覚表示装置によって、前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップを視覚的に表示することと、を含む方法。
【請求項10】
前記処理装置によって前記複数の画像と前記対応する位置、向き、及び距離情報を記憶装置に格納することを更に含む、請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップは、冠状動脈、小血管、脂肪組織、又は傷変性部のうちの少なくとも1つを示す、請求項に記載の方法。
【請求項12】
前記対応する位置、向き、及び距離情報は、外部の基準点に対するものである、請求項に記載の方法。
【請求項13】
前記画像センサは、電荷結合素子(CCD)画像センサである、請求項に記載の方法。
【請求項14】
前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップを生成することは、非接触センサを用いる、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
三次元(3D)電気的マッピングシステム及び方法は、1つ以上の心外膜画像を、心臓マッピング及びアブレーションのためのリアルタイム3D位置特定及びマッピングシステムによって生成され得る心臓の3D画像と統合することによって、心臓の心外膜表面の3D画像を生成するために用いられ得る。心臓の心外膜表面の視覚的表現は、例えば、組織の詳細を含む、心外膜表面の画像を収集するための画像センサ又はカメラ式カテーテルを用いて再構成され得る。キャプチャされる各画像に対して、システム及び方法は、画像データを、対応する、心臓に対するカテーテルの位置、向き、及び/又は距離に関する情報と共に格納し得る。位置、向き、及び/又は距離に関する情報は、心臓の心外膜表面の3D組織モデルを再構成するために用いられ得る。
【図面の簡単な説明】
【0002】
図1】本明細書の開示による、CARTO(登録商標)3 Systemによって生成された、患者の心臓の例示的三次元(3D)心臓マップを示す。
図2A】本明細書の開示による、例示的心臓マッピング及びアブレーションシステムの概略図である。
図2B】本明細書の開示による、図2Aの例示的心臓マッピング及びアブレーションシステムに含まれ得る、例示的カテーテルの概略図である。
図3A】本明細書の開示による、心構造の心膜腔の例示的2D画像を描いた図である。
図3B】本明細書の開示による、心構造の心膜腔の例示的2D画像を描いた図である。
図3C】本明細書の開示による、心構造の心膜腔の例示的2D画像を描いた図である。
図4】本明細書の開示による、心臓の心外膜表面の3D組織再構成画像を生成するための例示的手順のフローチャートである。
図5】本明細書の開示による、心構造の非接触3Dマッピングの3D幾何学的再構成画像を生成するための例示的なハイレベル手順を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0003】
心臓アブレーションは、不整脈として知られる心臓リズムの欠陥を、リズムの欠陥の一因となっている心臓内の組織を破壊する外傷を作ることによって補正するために使用され得る、電気生理学者によって実行される医療処置である。心臓アブレーションを使用して治療され得る例示的不整脈には、心臓の心房で始まる異常な心臓リズムである、心房細動(AF)がある。
【0004】
心臓アブレーションは、鼠径部の小さい切開部及び血管を通して心臓に挿入され得る、長い可撓性カテーテルを用い得るが、心臓アブレーションを使用して、エネルギー(例えば、高周波(RF)エネルギー又は超低温)を組織に印加して、心臓リズム障害の原因であり得る不完全な電気インパルスを遮断するための、小さい傷又は変性部を生成し得る。リアルタイム三次元(3D)位置特定及びマッピングテクノロジーは、心臓内のカテーテルの正確な位置及び向きを可視化し、電気生理学者が、カテーテルを可視化して慎重に先導し、適切な場所でRFエネルギーを管理することを可能にするための、高度なナビゲーションシステムとして機能するように用いられ得る。心臓アブレーションの目標は、不整脈を取り除いて、患者の心臓を正常な心臓リズムに戻すこと、又は不整脈の頻度及び患者の症状の重大度を低減させることである。
【0005】
心臓アブレーション用のリアルタイム3D位置特定及びマッピングシステムの一例は、Johnson & Johnsonの子会社である、Biosense Webster(登録商標),Inc.製のCARTO(登録商標)3 Systemである。CARTO(登録商標)3 Systemは、患者の心構造の3Dマップを作製し、心臓内のカテーテル(又はその他の対象物)の正確な場所及び向きを表示するために電磁テクノロジーを使用している。CARTO(登録商標)3 Systemは、心構造の、正確かつリアルタイムでの可視化を確保するために、患者及び心臓の動きを補償するようになっている。
【0006】
図1は、CARTO(登録商標)3 Systemによって生成された、患者の心臓100の例示的な3D心臓マップを示す。カテーテル102の位置及び向きは、患者の心臓100の3D可視化内に図示される。カテーテル102は、治療用及び/又は診断用のカテーテルであり得る。図示されていないがその他の物体及び画像が、図1に示されている3D視覚化には含まれ得るが、そうした物体及び画像には、例えば、追加的なカテーテル及び装置の位置及び向き、マッピングされた心臓100内での方向付けのために用いられる3D合成心臓モデル、方向を示す(例えば、上下、前後)助けとなる二次元(2D)画像、並びにX線画像又はその他の画像が挙げられるが、それらに限られない。
【0007】
図2Aは、統合リアルタイム3D位置特定及びマッピングテクノロジー(例えば、CARTO(登録商標)3 System又は他の3D位置特定及びマッピングテクノロジー)を用いた、例示的心臓マッピング及びアブレーションシステム200の概略図である。心臓マッピング及びアブレーションシステム200は、コンソールシステム201、心臓外センサ214、基準装置群215、エネルギー源219、及び/又はカテーテル(複数可)220のうちの任意の構成部品を含み得るが、含まれ得るものはそれらに限られない。コンソールシステム201は、処理装置(複数可)202、ローカル記憶装置208、視覚表示装置216、及び/又は操作者インターフェース(複数可)218のうちの任意の構成部品を含み得るが、含まれ得るものはそれらに限られない。心臓マッピング及びアブレーションシステム200の特定の要素は、視覚化及び診断に使用される情報を収集するため、及びアブレーション治療を実行するために、患者205の上に、中に、及び/又は患者205に近接して、直接使用され得る。この情報は、処理、視覚化、並びに操作者制御及び指示のために、コンソールシステム201に提供され得るが、その一部を以下で説明する。
【0008】
基準装置群215(例えば、位置特定パッドと呼び得る)は、患者205の下方に置かれる、コンピュータ制御の(例えば、処理装置(複数可)202によって制御される)磁石からなる環を含み得る。磁石は、周辺空間の磁場に対する原点基準点として使用され得る、既知かつ固定の強度及び位置の値を有し得るが、心臓の正確な3D像を製造するのに使用される処理装置(複数可)202に基準情報を提供し得る。
【0009】
心臓外センサ(複数可)214は、例えば、患者205の皮膚上の電極であり得る。心臓外センサ(複数可)214は、心臓の電気生理学的パターンによる皮膚上の電気変化の検出を介して、心臓の電気活動を検出し、不整脈の診断及び治療活動方針の決定に使用される、電気活動に関する情報を処理装置(複数可)202に提供し得る。心臓外センサ(複数可)214によって検出された心臓外信号は、処理をされた形態で、視覚表示装置216に表示され得る。
【0010】
治療及び診断の目的で、患者205に対して1つ又は2つ以上の装置が使用され得る。例示的な心臓マッピング及びアブレーションシステム200では、カテーテル(複数可)220がこれらの目的のために図示され、説明されているが、診断及び/又は治療用処置目的で、他の装置が用いられ得る。
【0011】
1つ以上のカテーテル220は、医師により、患者205の脈管系を通して患者205の心臓に経皮的に挿入され得る。カテーテル(複数可)220は、診断用マッピングのための情報を収集する、及び/又は治療用処置をもたらす(例えば、アブレーションを実行する)目的で、場所及び/又は電気センサが装備され得る。様々な異なるタイプのカテーテル(複数可)220が用いられ得るが、その例としては例えば、固定式カテーテル、偏向可能なカテーテル、双方向性カテーテル、一方向性カテーテル、三尖マッピングカテーテル、ドーナツ形先端を有するカテーテル、バスケットカテーテル、及び/又は投げ縄形状のカテーテルが挙げられるが、それらに限られない。カテーテル220(複数可)が目的の場所(例えば、経路沿いの1つ以上の場所)で、例えばRFエネルギーを印加することによって、アブレーションを実行するのに使用される場合、カテーテル(複数可)220は、処理装置202(複数可)によって命令され得るように、エネルギー源219からRFエネルギーを受信し得る。一例では、カテーテル(複数可)220は、エネルギー源219から直接RFエネルギーを要求し得る。
【0012】
1つの例示的なカテーテル(複数可)220が図2Bにより詳細に示されているが、図2Bには、カテーテル220に含まれ得る要素のうち、全てではなく一部が示されている。カテーテル220は、電極(複数可)222、非接触電極224、画像センサ(複数可)225、位置決めセンサ(複数可)226、遠位先端228、遠位端230、ハンドル232、及び/又はケーブル240のうちの任意の1つ以上の構成部品を含み得るが、含まれるのはそれらに限られない。
【0013】
カテーテル220の遠位端230は、心組織の電気特性を測定するのに使用され得る電極(複数可)222を、遠位先端228に含み得る。電極(複数可)222はまた、診断の目的で電気信号を心臓に送信するのに使用され得る。電極(複数可)222はまた、アブレーションの所望の場所で心組織に直接エネルギー(例えば、RFエネルギー)を印加することによって、欠陥のある心組織に対するアブレーションを実行し得る。
【0014】
遠位端230は、アレイに配置される非接触電極224を含み得るが、非接触電極224は、患者205の心室の壁から遠電界の電気信号を同時に受信し、測定するのに使用され得る。電極(複数可)222及び非接触電極224は、心臓の電気特性に関する情報を処理装置(複数可)202に処理用として提供する。
【0015】
カテーテル(複数可)220は、1つ以上の画像センサ225を装備し得るが、その画像センサ225の例としては、電荷結合素子(CCD)画像センサ、及び/又は体腔に挿入された際に内視鏡画像をキャプチャするためのカメラが挙げられる。画像センサ(複数可)225は、遠位端230に配置され得る。
【0016】
遠位端230は、カテーテル220の遠位先端228に位置決めセンサ(複数可)226(場所センサとも呼ばれる)を含み得るが、同センサ226は、身体内のカテーテル220の位置及び向き(かつ/又は距離)を判別するのに使用される信号を生成し得る。一例では、遠位先端の正確な位置決め情報の取得を容易にするため、位置決めセンサ(複数可)226、電極(複数可)222及び遠位先端の相対的な位置及び向きが固定され、既知のものとされている。例えば、位置決めセンサ(複数可)226の位置は、心臓の外側の既知の位置に対する相対的位置に、部分的に基づいて(例えば、心臓外センサ214に基づいて)判定され得る。位置決めセンサ(複数可)226の使用により、カテーテル220の位置情報が患者205の解剖学的構造に対する相対的位置情報となるため、周辺空間の磁場内の場所特定の正確さの改善がもたらされ得るだけでなく、患者が動いてもそれに適応可能な場所情報が提供され得る。
【0017】
カテーテル220のハンドル232は、医師によって操作され得るが、医師が遠位先端228を所望の方向に効果的に向けるのを可能にするための制御装置234を含み得る。
【0018】
電極222、224及びセンサ226は、コンソールシステム201に電気及び位置情報を提供するため、ハンドル232及びケーブル240を通過し得るワイヤを介して、処理装置(複数可)202に接続され得るが、コンソールシステム201は、心臓内のカテーテル220をリアルタイムで操作し、その機能を表示するのに使用され得る。
【0019】
図2Aを参照すると、コンソールシステム201内の処理装置(複数可)202は、例えば、コンピュータ内部に包含され得る、1つ以上の信号処理回路を含み得る。処理装置(複数可)202は、心臓マッピング及びアブレーションシステム200の機能を実行するため、ハードウェアに実装され、かつ/又はソフトウェアでプログラミングされ得る。このソフトウェアは、例えば、ネットワークを介して電子形態で処理装置(複数可)202にダウンロードされてもよく、かつ/又は磁気若しくは光学媒体若しくは他の不揮発性メモリなどの有形媒体で提供されてもよい。例えば、ソフトウェアモジュールを処理装置(複数可)202にダウンロードし、インストールすることによって、心臓マッピング及びアブレーションシステム200の心臓可視化及び診断能力の拡張を実現し得る。一例では、処理装置(複数可)202は、汎用コンピュータを含み得る。
【0020】
処理装置(複数可)202は、処理センサ(複数可)226、先端電極(複数可)222及び/又は非接触電極224によって生成された信号を含む、カテーテル220からの(情報又はデータを伝達する)信号を受信、増幅、フィルタリング、及び/又はデジタル化し得る。信号は、カテーテル220の位置と向き、並びに心腔の電気特性を算出するために、処理装置(複数可)202によって受信され、使用される。一例では、処理装置(複数可)202が、すでに増幅、フィルタリング、及び/又はデジタル化された信号を受信するように、適切な回路機構が、カテーテル220自体に関連付けられ得る。
【0021】
処理装置(複数可)202は、また、情報又は命令を含む信号を生成し、心臓マッピング及びアブレーションシステム200内の他の要素にそれらの信号を送信するのに使用され得る。例えば、処理装置(複数可)202は、視覚表示装置216上に表示するためのリアルタイム3D心臓マップ情報を生成して送信し得る。別の例では、処理装置(複数可)202は、情報をローカル記憶装置208に対して送受信し得る。別の例では、処理装置(複数可)202は、カテーテル(複数可)220に信号を送信して、エネルギー源219によって提供されるRFエネルギーをアブレーション対象に印加し得る。
【0022】
上で説明したように、処理装置(複数可)202は、処理装置(複数可)202内の別個のユニットとして(例えば、図面上又は物理的に)表現され得る、特定の機能を実装し得る。例えば、処理装置(複数可)202は、カテーテル220内の位置センサ(複数可)226から位置信号を受信するように構成され得るデコーダーユニット204(例えば、処理回路としてハードウェアに、及び/又はソフトウェアモジュールとしてソフトウェアに実装される)を含み得るが、位置信号を使用して、カテーテル遠位先端228に関する位置、向き、距離、温度及び/又は心電図(ECG)の値を算出し得る。
【0023】
別の例では、処理装置(複数可)202は、システム200内の他の装置に命令を送信するためのコントローラユニット207を含み得る。例えば、コントローラユニット207は、アブレーション用のRFエネルギーをカテーテル(複数可)220に提供するよう、エネルギー源219に命令を送信し得るが、RFエネルギーをアブレーション対象(例えば、経路沿いの1つ以上の場所)に印加するよう、カテーテル(複数可)220に命令を送信し得る。
【0024】
別の例では、処理装置(複数可)202は、例えば磁気共鳴映像法(MRI)システム及び/又はコンピュータ断層撮影(CT)システムのような医療用撮像システム(不図示)から画像データを収集するように、かつカテーテル(複数可)220(例えば図2Bの画像センサ(複数可)225)から画像データを収集するように構成され得る、3D画像再構成ユニット206(例えば、ハードウェアに処理回路として実装されるもの及び/又はソフトウェアにソフトウェアモジュールとして実装されるもの)を含み得る。3D画像再構成ユニット206は、画像データを用いて、患者205の心腔のシミュ-レーションされた表面を構築し、それを視覚表示装置216に表示するために提供し得るが、それについては後程更に詳しく説明する。
【0025】
処理ユニット204、206、及び207は、例であり、処理装置(複数可)202に実装され得る、可能な機能の全てを含んでいるわけではない。他の機能及び/又は処理ユニットも、処理装置(複数可)202に含まれ得るが、図示されていない。
【0026】
視覚表示装置216は、処理装置(複数可)202で実行された情報処理に基づいて、心臓の2D及び/又は3D視覚的表現及び/又はマップを表示し、心臓内のカテーテル220の正確な場所及び向きを示すために使用され得る。例えば、マップは、解剖学的マップ、心臓電気活動マップ、心臓電気伝播マップ、心臓電位マップ、インピーダンスマップ、心腔幾何学、及びECG断片化マップとして表示され得る。
【0027】
心臓を表現したもの/マップ及びカテーテル(複数可)に加えて、視野にある物体、及び/又はマッピング、診断、及び治療処置に関連する情報(例えば、ラベル、診断など)も、視覚表示装置216に表示され得る。心臓マッピングの3D視覚的表現は、心臓アブレーションなどの心臓の診断及び治療処置を実行するための正確なリアルタイム視覚ガイドを提供するための、医師によって使用される重要なツールである。
【0028】
操作者インターフェース(複数可)218は、心臓マッピング及びアブレーションシステム200と相互作用し、それを制御するために、1人以上の操作者によって使用され得る。操作者インターフェース(複数可)218としては、キーボード及び/又はマウスといった装置を挙げられ得るが、挙げられ得るのはそれらに限られない。操作者インターフェース(複数可)218は、操作者が、視覚情報にアクセスして操作することを可能にし得るが、個々の患者に対する治療方針を追跡するため、変性部にタグ又はラベルを付ける能力を操作者に提供し得る。
【0029】
心臓マッピング及びアブレーションシステム200の操作者としては、限定されるものではないが、例えば、カテーテルを制御し、診断を収集して解釈し、アブレーション処置を実行し得る医師(例えば、電気生理学者)と、処置中に医師のアシスタントとして働く、臨床アプリケーションスペシャリスト(CAS)と、が挙げられ得る。
【0030】
心室性頻脈(VT又はV-tach)は、心臓の下側のポンプ室である、心室における不適切な電気的活動から発生する不整脈の1つのタイプである。例えば、正常な心臓は、毎分60~100拍(bpm)の拍動をし得るが、まず心臓の心房が収縮し、その後で同期するようにして心室が収縮する。VTの場合、心室が、例えば120~300bpmという高速で拍動し、心房と協調しなくなっている。VTの深刻さの度合いには様々あるが、最も深刻なケースでは、潜在的に、心室性細動又は心停止へとつながる可能性がある。
【0031】
VTは、例えば、本明細書において説明されるツール及び処置を用いたアブレーション処置を用いて治療され得る。一部のケースでは、医師は、心臓の外面、つまり心外膜(すなわち、心臓の筋肉を直接取り囲む結合組織及び脂肪層)上の電気回路からVTが発生していると判定する場合があり得る。心外膜で発生するVTの場合、そのVTを治療するために心臓アブレーションが適用され得る。例えば、カテーテル(例えば、図2A中のカテーテル220)を挿入するために、胸骨のちょうど下方で、心臓のまわりの嚢(心外膜)に小さな穴を開ける場合があり得る。カテーテルを心外膜内で操作して、VTがそこで発生しているかどうかを判定し得る。VTが心外膜で発生していると特定された場合には、VT治療処置の一環として、アブレーション処置が心外膜に適用され得る。
【0032】
既存の心臓マッピング及びアブレーションシステムは、例えばVTのような、心外膜上の心臓の異常を診断及び治療するために必要な、心外膜表面の詳細及びテクスチャの視覚化を欠いている。安全で効果的なアブレーション処置を実行するには、例えば、冠状動脈、小血管、脂肪組織、及び/又は心外膜表面上の傷のエリアについての情報が必要とされ得る。表面の詳細及び心外膜のテクスチャを含む心臓の外面図のような3Dオブジェクトを、効果的に表示し視覚的に再構成するためには、非常に多くの写真が必要とされ得る。
【0033】
1つの実施形態によれば、ビデオ支援3D電気的マッピングシステムは、1つ以上の2D心外膜画像を、心臓アブレーション用リアルタイム3D位置特定及びマッピングシステム(例えばCARTO(登録商標)3 System)によって生成され得る心構造の3Dマップと統合することによって心臓の心外膜表面の全体3D画像を生成するために使用され得る。心臓の心外膜表面の3D視覚的表現は、例えば、心外膜表面の画像のストリームを収集するための画像センサ又はカメラ式カテーテルを用いて再構成され得る。画像センサの一例は、電荷結合素子(CCD)画像センサであり得るが、CCD画像センサは、光センサアレイに電荷として格納された画素を収集して、高品質で高解像度の画像を提供する。
【0034】
キャプチャされたそれぞれの2D心外膜画像に対して、システムは画像データを、対応するカテーテルの位置、向き、及び/又は距離とともに格納し得る。一例では、カテーテルの位置、向き、及び/又は距離は、外部のセンサ(例えば、図2Aの位置パッド及び/又は基準装置群215)に対して定義され得るが、それらのセンサはまた、全ての画像に対して用いられ、一貫した相対的位置、向き、及び/又は距離に関する情報を確保し、心構造の諸側面の多くの画像を正確に繋ぎ合わせ、組み合わせるのを可能にする。したがって、カテーテル画像センサ(又はカメラ)の位置、向き、及び/又は距離は、既知の位置/向き/距離での2D写真(画像)を心臓の3Dマップに加えることによって写真を用いて、3Dの対象物をレジスタ設定し再構成するために用いられ得る。
【0035】
図3A、3B、及び3Cは、本明細書の開示による、心構造の心膜腔(心外膜を含む)の、例示的2D画像300A、300B、及び300Cを描いた図である。例えば、例示的な2D画像300A、300B、及び/又は300Cは、穴を開けた場所を通して心膜腔の中に挿入されるカテーテル302(例えば、図2A及び2B中のカテーテル220)に搭載された画像センサによって、キャプチャされ得る。例示的な画像300A、300B、及び300Cは、心外膜表面のテクスチャの詳細をキャプチャしているが、その詳細の例には、冠状動脈304、小血管306、脂肪組織308、及び/又は傷変性部(不図示)が挙げられるが、それらに限られない(心外膜表面の全ての較正部分に符号が付されたり、図示されているというわけではない)。
【0036】
本明細書で説明されている実施形態によると、図4の例示的な手順400が、多くの心膜表面の2D画像(例えば、図3A~3Cの画像300A~300C)を、心臓の3D幾何学的画像又はマップ(例えば図1)と統合して、テクスチャの詳細を含む心臓の心外膜表面の3D再構成画像を生成するために用いられ得る。
【0037】
図4は、本明細書の開示による、心臓の心外膜表面の3D組織再構成画像を生成するための例示的手順400のフローチャートである。402では、心構造の解剖学的データが、取得され使用されて、心構造の3Dモデル(又はマップ若しくは画像)が生成され得る。例えば、心構造の3Dモデルは、例えばCARTO(登録商標)3 Systemのようなリアルタイム3D心臓位置特定及びマッピングシステムを用いて生成され得る。この心構造3Dモデルには、心外膜の表面のテクスチャの詳細が欠如している。
【0038】
心外膜の詳細が欠如しているのを改善するために、404で、画像センサ(又はカメラ)式カテーテルが、心外膜の中に挿入され、心外膜のテクスチャの詳細を示す、心外膜表面の2D画像を収集し得る。これらの画像は、例えばCCD画像センサ(例えば、カテーテル又は内視鏡に搭載されたもの)を用いて生成され、心外膜の表面の完全な詳細を示し得るが、その詳細には、小血管、冠状動脈、脂肪組織、及び/又は傷のエリアが挙げられるが、それらに限られない。406では、それぞれの心外膜画像に対して、画像データ、関連する位置データ、関連する向きデータ、及び/又は関連する距離データが格納され得る。例えば、ステップ404で収集された画像情報は、記憶装置に、各画像に関連付けられた位置/向き/距離情報を含む表の形で格納され得る。例えば、2D心外膜画像用の位置/向き/距離情報は、外部の基準点(例えば、外部センサ又は外部の位置パッド)に対する、カテーテルに搭載された画像センサの相対的位置に基づいたものであり得る。
【0039】
408では、各2D心外膜画像に関連付けられた位置/向き/距離情報は、適切な位置で2D画像を、心構造の3Dモデルと組み合わせて、心外膜表面の3Dテクスチャマップを生成するために用いられ得る。例えば、位置/向き/距離情報を用いて2D画像を3Dモデルに適切な位置でつなぎ合わせることを伴い得る、2D画像からのマルチビューの3D再構成用の任意のアルゴリズムが用いられ得る。1つの実施形態では、2D画像はキャプチャされ(ステップ404中)、かつ/又は、重なり合う、冗長な画像情報の量を最小化して、心外膜の3D画像再構成に必要とされる写真の数を減らすようにステップ408中に選択され得る。410では、心臓の異常の診断及び/又は治療処置(例えば、VTのためのアブレーション処置)中に、医師又は操作者によって使用されるため、心構造の心外膜表面の3Dテクスチャマップが視覚表示装置(例えば、図2Aの視覚表示装置216)上に表示され得る。
【0040】
このように、例示的な手順400によれば、カテーテルからの位置、向き、及び/又は距離情報は、正確な心臓の3Dモデルをレジスタ設定し構築して、心腔の表面だけでなく、心腔表面(心外膜)のテクスチャをも視覚化するための画像を、心外膜空間にマッピングするために使用され得る。カテーテル画像センサ(カメラ)からの位置、向き、及び/又は距離情報はまた、用いられた写真のうちの重複する情報の量を最小化して、冗長な写真の廃棄を可能にすることによって、心外膜表面のより少ない2D写真の使用を可能にし得る。
【0041】
例示的な実施形態によれば、心構造の3D再構成画像を生成するためのアプローチは、非接触幾何学構造(例えば、非接触センサを用いた)を用い得るが、それにより、心構造の視覚化を提供することによって、より効果的でより安全なアブレーションを提供し得る。図5は、本明細書の開示による、心構造の非接触3Dマッピングの3D幾何学的再構成画像510(テクスチャ無し)を生成するための例示的なハイレベル手順500を示す図である。図5の例においては、心構造の2D画像502及び504(場合によっては他の図示されていない2D画像とともに)が様々に異なる角度で撮像され得るが、その画像は、3D幾何学的心臓画像510を作るため、アルゴリズム506に提供され得る。心臓の画像502及び504は、例えば、内視鏡/カテーテルを心構造の中に挿入することにより、かつ/又は撮像システムによって(MRI、CT)入手される画像であり得るが、アルゴリズム506は、任意のマルチビュー3D再構成アルゴリズムであり得る。一例においては、図4に示される手順400のステップ402で心構造の3Dモデルを入手するために、手順500が用いられ得る。
【0042】
本明細書に記載の実施形態及び処置は、ハードウェア及び/又はソフトウェアに実装され得る。アブレーションを実行するためのコンピュータシステムは、本明細書に記載の処置を含む、付加的な機能を導入するソフトウェアモジュールを実行することができ得る。本明細書に記載の処置は、高度な心臓可視化と、心臓リズム障害を診断し、治療する医師の能力を強化するための診断能力を有効にし得る。本明細書に開示される処置は、心臓内のアブレーション処置に関して述べられているが、これらの処置は、身体の他の部分におけるアブレーションにも同様に使用され得る。
【0043】
本明細書の開示に基づいて多くの変更例が可能であることを理解されたい。特徴及び要素が特定の組み合わせで上記に説明されているが、各特徴又は要素は、他の特徴及び要素を用いずに単独で、又は他の特徴及び要素を用いて若しくは用いずに他の特徴及び要素との様々な組み合わせで使用されてもよい。
【0044】
提供される方法は、汎用コンピュータ、プロセッサ、又はプロセッサコアにおける実装を含む。好適なプロセッサとしては、例として、汎用プロセッサ、専用プロセッサ、従来型プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと関連する1つ又は2つ以上のマイクロプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA)回路、任意のその他の種類の集積回路(IC)、及び/又は状態機械が挙げられる。このようなプロセッサは、処理されたハードウェア記述言語(HDL)命令及びネットリスト等その他の中間データ(このような命令は、コンピュータ可読媒体に記憶することが可能である)の結果を用いて製造プロセスを構成することにより、製造することが可能である。このような処理の結果はマスクワークであり得るが、このマスクワークをその後半導体製造プロセスにおいて用いて、本明細書に説明される方法を実装するプロセッサを製造する。
【0045】
本明細書に提供される方法又はフローチャートは、汎用コンピュータ又はプロセッサによる実行のために持続性コンピュータ可読記憶媒体に組み込まれるコンピュータプログラム、ソフトウェア、又はファームウェアにおいて実装することができる。持続性コンピュータ可読記憶媒体の例としては、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタ、キャッシュメモリ、半導体メモリデバイス、磁気媒体、例えば内蔵ハードディスク及びリムーバブルディスク、磁気光学媒体、並びに光学媒体、例えば、CD-ROMディスク及びデジタル多用途ディスク(DVD)が挙げられる。
【0046】
〔実施の態様〕
(1) 心構造の心外膜表面の三次元(3D)再構成画像を生成するように構成されているシステムであって、
前記心構造の解剖学的データを取得し、前記心構造の3Dモデルを生成するように構成されている処理装置と、
前記心構造の心外膜の中に挿入されるカテーテルと、を備えるシステムであって、前記カテーテルは、
前記心構造の前記心外膜表面の複数の画像をキャプチャし、かつ前記複数の画像を前記処理装置に提供するように構成されている画像センサであって、前記複数の画像が前記心外膜表面のテクスチャを含む、画像センサと、
前記複数の画像のそれぞれに対して、対応する位置、向き、及び距離情報を生成し、かつ前記対応する位置、向き、及び距離情報を前記処理装置に提供するように構成されている少なくとも1つの位置センサとを備え、
前記処理装置は、前記複数の画像を前記心構造の前記3Dモデルに、前記対応する位置、向き、及び距離情報を用いて繋ぎ合わせることによって、前記心構造の前記心外膜表面の3Dテクスチャマップを生成するように更に構成されており、
前記処理装置は、前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップを視覚表示装置に提供するように構成されており、かつ
前記視覚表示装置は、前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップを視覚的に表示するように構成されている、システム。
(2) 前記処理装置が、前記複数の画像と前記対応する位置、向き、及び距離情報とをローカル記憶装置に格納するように更に構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップは、冠状動脈、小血管、脂肪組織、又は傷変性部のうちの少なくとも1つを示す、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記対応する位置、向き、及び距離情報は、外部の基準点に対するものである、実施態様1に記載のシステム。
(5) 前記処理装置は、マルチビュー3D再構成アルゴリズムを用いて、前記心構造の前記3Dモデルを生成するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
【0047】
(6) 前記画像センサは、電荷結合素子(CCD)画像センサである、実施態様1に記載のシステム。
(7) 前記処理装置は、前記心構造の前記心外膜表面の前記複数の画像から画像のサブセットを、前記画像のサブセット内の冗長な情報を最小化するように前記対応する位置、向き、及び距離情報に基づいて選択することによって、前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップを生成するように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
(8) 前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップは、前記心構造の前記心外膜にアブレーション処置を実行するために医師によって用いられる、実施態様1に記載のシステム。
(9) 前記アブレーション処置は、心室性頻脈(VT)を治療するために用いられる、実施態様8に記載のシステム。
(10) 非接触センサを用いるように構成されている、実施態様1に記載のシステム。
【0048】
(11) 心構造の心外膜表面の三次元(3D)再構成画像を生成する方法であって、
前記心構造の解剖学的データを取得し、前記心構造の3Dモデルを生成することと、
前記心構造の前記心外膜表面の複数の画像をキャプチャすることであって、前記複数の画像が、前記心外膜表面のテクスチャを含む、ことと、
前記複数の画像のそれぞれに対して、対応する位置、向き、及び距離情報を生成することと、
前記対応する位置、向き、及び距離情報を用いて前記複数の画像を、前記心構造の前記3Dモデルに繋ぎ合わせることによって、前記心構造の3Dテクスチャマップを生成することと、
前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップを視覚的に表示することと、を含む方法。
(12) 前記複数の画像と前記対応する位置、向き、及び距離情報を格納することを更に含む、実施態様11に記載の方法。
(13) 前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップは、冠状動脈、小血管、脂肪組織、又は傷変性部のうちの少なくとも1つを示す、実施態様11に記載の方法。
(14) 前記対応する位置、向き、及び距離情報は、外部の基準点に対するものである、実施態様11に記載の方法。
(15) 前記心構造の前記3Dモデルを生成することは、マルチビュー3D再構成アルゴリズムを用いる、実施態様11に記載の方法。
【0049】
(16) 前記心構造の前記心外膜表面の前記複数の画像は、前記心構造の心外膜に挿入されるカテーテルに搭載された電荷結合素子(CCD)画像センサを用いてキャプチャされる、実施態様11に記載の方法。
(17) 前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップを生成することは、前記心構造の前記心外膜表面の前記複数の画像から画像のサブセットを、前記画像のサブセット内の冗長な情報を最小化するように、前記対応する位置、向き、及び距離情報に基づいて選択することを含む、実施態様11に記載の方法。
(18) 前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップは、前記心構造の心外膜にアブレーション処置を実行するために医師によって用いられる、実施態様11に記載の方法。
(19) 前記アブレーション処置は、心室性頻脈(VT)を治療するために用いられる、実施態様18に記載の方法。
(20) 前記心構造の前記心外膜表面の前記3Dテクスチャマップを生成することは、非接触センサを用いる、実施態様11に記載の方法。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5