(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-15
(45)【発行日】2022-08-23
(54)【発明の名称】走行制御装置
(51)【国際特許分類】
B60L 15/40 20060101AFI20220816BHJP
B61L 25/02 20060101ALI20220816BHJP
【FI】
B60L15/40 E
B61L25/02 G
(21)【出願番号】P 2018125021
(22)【出願日】2018-06-29
【審査請求日】2021-06-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】二神 拓也
(72)【発明者】
【氏名】小林 広幸
(72)【発明者】
【氏名】高橋 雄介
(72)【発明者】
【氏名】堀江 勝大
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸 直人
(72)【発明者】
【氏名】山崎 世支明
(72)【発明者】
【氏名】小湊 須美子
(72)【発明者】
【氏名】吉田 憲二
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 博章
【審査官】井古田 裕昭
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-019470(JP,A)
【文献】国際公開第2016/035597(WO,A1)
【文献】特開2010-184527(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 15/40
B61L 25/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
列車が備える撮影部によって前記列車の前方を撮影して得られる撮影画像において、前記列車の軌道の周辺に存在し、かつ、前記列車の停止位置を特定可能とする対象物を検出する検出部と、
前記検出部による前記対象物の検出結果に基いて、前記列車と前記対象物の相対距離を算出する相対距離算出部と、
前記列車の速度情報を取得する速度情報取得部と、
前記速度情報取得部によって取得された前記速度情報に基いて、前記列車の移動距離を算出する移動距離算出部と、
前記対象物によって特定される停止位置に前記列車が停止するように、前記検出部によって前記対象物が検出された場合に、前記相対距離算出部によって算出された前記相対距離に基いて前記列車の走行を制御するとともに、所定条件を満たした後は、制御を切り替えて、前記移動距離算出部によって算出された前記移動距離に基いて前記列車の走行を制御する走行制御部と、
を備え
、
前記所定条件は、
前記撮影画像から前記対象物が離脱したこと、
前記撮影画像において前記対象物が所定位置に移動したこと、
前記撮影画像において前記対象物が所定サイズ以上になったこと、
前記相対距離算出部によって算出された前記相対距離が第2の閾値以下になったこと、
のいずれかである、走行制御装置。
【請求項2】
前記速度情報取得部は、
車輪速センサから得られる前記列車の車輪の回転数、加速度センサから得られる加速度情報、距離計測装置から得られる前記対象物までの距離情報の少なくともいずれかに基いて前記速度情報を取得する、
請求項1に記載の走行制御装置。
【請求項3】
前記検出部は、前記撮影画像において、前記列車の前方に存在する他の列車を検出し、
前記走行制御部は、前記検出部によって前記列車の前方に存在する他の列車が検出された場合は、前記他の列車との相対距離が第1の閾値以上の状態で前記列車が停止するように前記列車の走行を制御する、
請求項1に記載の走行制御装置。
【請求項4】
前記撮影部は、ステレオカメラであり、
前記相対距離算出部は、前記ステレオカメラの撮影により得られる複数の前記撮影画像における前記対象物の視差に基いて、前記列車と前記対象物の相対距離を算出する、
請求項1に記載の走行制御装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、走行制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、列車を所定の停止位置に停止させるために、軌道の周辺に停止標識等の対象物が設置されている場合がある。また、その場合に、対象物によって特定される停止位置に列車を自動的に停止させるための各種の制御方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、列車の停止位置の精度等の面で改善の余地がある。そこで、本実施形態の課題は、対象物によって特定される停止位置に列車を高精度に停止させることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の走行制御装置は、検出部と、相対距離算出部と、速度情報取得部と、移動距離算出部と、走行制御部と、を備える。検出部は、列車が備える撮影部によって前記列車の前方を撮影して得られる撮影画像において、前記列車の軌道の周辺に存在し、かつ、前記列車の停止位置を特定可能とする対象物を検出する。相対距離算出部は、前記検出部による前記対象物の検出結果に基いて、前記列車と前記対象物の相対距離を算出する。速度情報取得部は、前記列車の速度情報を取得する。移動距離算出部は、前記速度情報取得部によって取得された前記速度情報に基いて、前記列車の移動距離を算出する。走行制御部は、前記対象物によって特定される停止位置に前記列車が停止するように、前記検出部によって前記対象物が検出された場合に、前記相対距離算出部によって算出された前記相対距離に基いて前記列車の走行を制御するとともに、所定条件を満たした後は、制御を切り替えて、前記移動距離算出部によって算出された前記移動距離に基いて前記列車の走行を制御する。前記所定条件は、前記撮影画像から前記対象物が離脱したこと、前記撮影画像において前記対象物が所定位置に移動したこと、前記撮影画像において前記対象物が所定サイズ以上になったこと、前記相対距離算出部によって算出された前記相対距離が第2の閾値以下になったこと、のいずれかである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、本実施形態の鉄道車両の概略構成を示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態の鉄道車両が有する走行制御装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、本実施形態において列車が対象物に近づくと撮影画像から対象物が離脱することを説明するための模式図である。
【
図4】
図4は、本実施形態における撮影画像を示す模式図である。
【
図5】
図5は、本実施形態の走行制御装置による走行制御を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、添付の図面を用いて、本実施形態の走行制御装置を適用した鉄道車両について説明する。
【0008】
図1は、本実施形態の鉄道車両RVの概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の鉄道車両RV(列車の一例)は、カメラ10、走行制御装置20、記録装置30、表示装置40、および、速度センサ50を備える。
【0009】
カメラ10は、鉄道車両RVに設けられ、鉄道車両RVの前方(進行方向)を撮影可能な撮影部の一例である。ここで、鉄道車両RVの停止位置を特定可能とする対象物(
図3の対象物60、61、
図4の対象物61)が、鉄道車両RVの進行方向における軌道の周辺に存在している。なお、軌道とは、列車の線路のうちの路盤上の構造物(レール、枕木等)の総称である。カメラ10は、例えば、対象物までの距離を特定可能とするステレオカメラである。
【0010】
走行制御装置20は、鉄道車両RVの走行を制御する装置である(詳細は後述)。記録装置30は、鉄道車両RVの走行制御に用いる各種情報を記録する装置である。表示装置40は、各種情報を表示する装置であり、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)である。速度センサ50は、鉄道車両RVの走行速度に関するセンシングを行う手段であり、例えば、鉄道車両RVの車輪の回転数(速度情報の一例)を計測して出力する車輪速センサである。
【0011】
図2は、本実施形態の鉄道車両RVが有する走行制御装置20の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、走行制御装置20は、画像取得部201、検出部202、相対距離算出部203、速度情報取得部204、移動距離算出部205、走行制御部206、および、記憶部207を有する。
【0012】
本実施形態では、各部201~206の一部若しくは全ては、鉄道車両RVが有するCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが記憶部207に記憶されるソフトウェアを実行することによって実現される。
【0013】
また、各部201~206の一部若しくは全ては、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路基板であるハードウェアによって実現されてもよい。また、各部201~206は、プロセッサによって実行されるソフトウェア、およびハードウェアの協働によって実現されてもよい。
【0014】
記憶部207は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SDカード等の不揮発性の記憶媒体や、RAM(Random Access Memory)、レジスタ等の揮発性記憶媒体を含む。そして、記憶部207は、鉄道車両RVが有するプロセッサが実行するプログラム等の各種情報を記憶する(詳細は後述)。
【0015】
画像取得部201は、カメラ10から撮影画像を取得する。例えば、カメラ10がステレオカメラである場合、画像取得部201は、鉄道車両RVの前方を異なる視点から撮影して得られる複数の撮影画像を取得する。また、画像取得部201は、カメラ10から、予め設定された周期(例えば、カメラ10のフレームレート)で、撮影画像を連続的に取得する。
【0016】
検出部202は、画像取得部201により取得される撮影画像において対象物を検出する。対象物は、より具体的には、例えば、駅や車庫の線路周辺に設置される停止標識である。
【0017】
相対距離算出部203は、検出部202による対象物の検出結果に基いて、鉄道車両RVと対象物の相対距離を算出する。カメラ10がステレオカメラの場合、相対距離算出部203は、カメラ10の撮影により得られる複数の撮影画像における対象物の視差に基いて、鉄道車両RVと対象物の相対距離を算出する。相対距離算出部203は、検出部202により対象物が検出される度に、相対距離を連続して算出する。
【0018】
また、相対距離算出部203は、撮影画像における対象物の寸法に基いて相対距離を算出してもよい。具体的には、記憶部207は、検出部202により検出する対象物の実際の寸法を示す情報を含む対象物情報を記憶する。そして、相対距離算出部203は、記憶部207に記憶される対象物情報が示す対象物の実際の寸法(既知の対象物の寸法)と、撮影画像における対象物の寸法とに基いて相対距離を算出する。
【0019】
速度情報取得部204は、速度センサ50から鉄道車両RVの速度情報を取得する。
【0020】
移動距離算出部205は、速度情報取得部204によって取得された速度情報に基いて、鉄道車両RVの移動距離を算出する。
【0021】
走行制御部206は、対象物によって特定される停止位置に鉄道車両RVが停止するように、検出部202によって対象物が検出された場合に、相対距離算出部203によって算出された相対距離に基いて鉄道車両RVの走行を制御するとともに、所定条件を満たした後は、制御を切り替えて、移動距離算出部205によって算出された移動距離に基いて鉄道車両RVの走行を制御する。
【0022】
ここで、所定条件は、例えば、次の(条件1)~(条件4)のいずれかである。
(条件1)撮影画像から対象物が離脱したこと。
(条件2)撮影画像において対象物が所定位置(例えば
図3(c)のような左下の位置)に移動したこと。
(条件3)撮影画像において対象物が所定サイズ(例えば
図3(c)の対象物61のサイズ)以上になったこと。
(条件4)相対距離算出部203によって算出された相対距離が第2の閾値(例えば30m)以下になったこと。
【0023】
なお、例えば、鉄道車両RVの属性(鉄道車両RVの車種、編成数、系列)ごとに、対応する対象物が異なっている場合がある。その場合、記憶部207に記憶されている停止位置情報は、例えば、鉄道車両RVの複数の属性それぞれと対応する対象物の組み合わせを含む情報である。走行制御部206は、記憶部207に記憶されている停止位置情報を参照して、鉄道車両RVの属性に合わせて対応する対象物を特定し、鉄道車両RVの走行を制御することができる。
【0024】
次に、
図3、
図4を参照して、鉄道車両RVが対象物60、61に近づくと撮影画像から対象物が離脱することについて説明する。
図3は、本実施形態において鉄道車両RVが対象物60、61に近づくと撮影画像から対象物が離脱することを説明するための模式図である。
図4は、本実施形態における撮影画像を示す模式図である。
【0025】
まず、
図3(a)に示すように、レールRを走行する鉄道車両RV2が対象物61から例えば30m以上離れている場合、カメラ10で撮影した撮影画像には対象物61が映っている(
図4(a))。なお、鉄道車両RV2の前方には、対象物60の近くに停止した鉄道車両RV1が存在している。
【0026】
その後、鉄道車両RV2が対象物61に近づいていくと、カメラ10で撮影した撮影画像において対象物61の大きさは徐々に大きくなる(
図4(b)(c))。
【0027】
その後、
図3(b)に示すように、鉄道車両RV2から対象物61までの相対距離(距離w)が例えば30m以下になると、カメラ10で撮影した撮影画像からは対象物61が離脱している(
図4(d))。
【0028】
その後、
図3(c)に示すように、鉄道車両RV2は、先頭の部分が対象物61の横に到達した時点で停止する。
【0029】
次に、
図5を参照して、走行制御装置20による走行制御について説明する。
図5は、本実施形態の走行制御装置20による走行制御を示すフローチャートである。まず、ステップS1において、画像取得部201は、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0030】
次に、ステップS2において、検出部202は、ステップS1で取得した撮影画像において対象物を検出したか否かを判定し、Yesの場合はステップS2に進み、Noの場合はステップS1に戻る。
【0031】
ステップS3において、画像取得部201は、カメラ10から撮影画像を取得する。次に、ステップS4において、相対距離算出部203は、ステップS3で取得した撮影画像に基いて、鉄道車両RVと対象物の相対距離を算出する。
【0032】
次に、ステップS5において、走行制御部206は、ステップS4で算出された相対距離に基いて鉄道車両RVの走行を制御する。つまり、走行制御部206は、鉄道車両RVが対象物に近づくにつれて速度が遅くなるように、鉄道車両RVの走行を制御する。
【0033】
次に、ステップS6において、走行制御部206は、所定条件(例えば上述の条件1~4のいずれか)を満たしたか否かを判定し、Yesの場合はステップS7に進み、Noの場合はステップS3に戻る。
【0034】
ステップS7において、速度情報取得部204は、速度センサ50から鉄道車両RVの速度情報を取得する。
【0035】
次に、ステップS8において、移動距離算出部205は、ステップS7で取得された速度情報に基いて、鉄道車両RVの移動距離を算出する。
【0036】
次に、ステップS9において、走行制御部206は、対象物によって特定される停止位置に鉄道車両RVが停止するように、制御を切り替えて、ステップS8で算出された移動距離に基いて鉄道車両RVの走行を制御する。つまり、走行制御部206は、鉄道車両RVが対象物に近づくにつれて速度が遅くなるように、鉄道車両RVの走行を制御する。
【0037】
次に、ステップS10において、走行制御部206は、ステップS8で算出された移動距離等に基いて鉄道車両RVが所定位置に到達したか否かを判定し、Yesの場合はステップS11に進み、Noの場合はステップS7に戻る。
【0038】
ステップS11において、走行制御部206は、鉄道車両RVの完全停止制御を行う。
【0039】
このように、本実施形態の走行制御装置20によれば、対象物によって特定される停止位置(例えば対象物の真横)に鉄道車両RVを高精度に停止させることができる。本実施形態の走行制御装置20の作用効果について、従来技術と比較して説明する。従来技術において、例えば、GPS(Global Positioning System)やGNSS(Global Navigation Satellite System)によって列車の現在位置を算出して、対象物によって特定される停止位置に列車を停止させる制御方法では、停止位置の誤差が2m程度と大きくなってしまうという問題がある。また、この制御方法では、併せて、対象物の絶対的な位置情報や、鉄道車両の絶対的な位置に応じた速度制御パターンをデータとして準備および記憶しておく必要があり、コストが大きくなってしまうという問題もある。
【0040】
一方、本実施形態の走行制御装置20によれば、停止位置の誤差が2m程度よりも有意に小さくなる(例えば、数十cm程度)。また、対象物の絶対的な位置情報や、鉄道車両の絶対的な位置に応じた速度制御パターンをデータとして準備および記憶しておく必要がなく、低コスト化を実現できる。
【0041】
また、従来技術において、例えば、列車の先頭に設置したカメラで対象物を撮影して、画像認識によって列車と対象物の相対距離を算出すること等によって前記停止位置に列車を停止させる制御方法では、列車が対象物にある程度(例えば30m)近づくと、対象物が撮影画像から離脱してその後の停止制御ができなくなってしまうことがあるという問題がある。
【0042】
一方、本実施形態の走行制御装置20によれば、まず、撮影画像において対象物が検出されてから所定条件を満たすまでは、撮影画像に基いて算出された鉄道車両RVと対象物の相対距離に基いて鉄道車両RVの走行を制御する。また、所定条件(例えば上述の条件1~4のいずれか)を満たした後は、速度情報から算出された移動距離に基いて鉄道車両RVの走行を制御する。これにより、鉄道車両RVが対象物にある程度(例えば30m)近づいて対象物が撮影画像から離脱した場合でも、鉄道車両RVの停止位置の精度は低下しない。
【0043】
(変形例)
次に、走行制御装置20の変形例について説明する。速度情報取得部204は、速度センサ50から速度情報を取得する代わりに、加速度センサ(不図示)から得られる加速度情報や、距離計測装置(不図示)から得られる対象物までの距離情報に基いて速度情報を取得(算出)してもよい。
【0044】
また、
図3に示すように、対象物60、61のように対象物が複数ある場合、鉄道車両RV2は、前方に他の鉄道車両(鉄道車両RV1)が存在しなければ一番奥の対象物60に基いて停止制御を行えばよいし、前方に他の鉄道車両(鉄道車両RV1)が存在すれば当該他の鉄道車両の手前の対象物61に基いて停止制御を行えばよい。その場合、検出部202は、撮影画像において、鉄道車両RV2の前方に存在する他の列車を検出する。そして、走行制御部206は、検出部202によって鉄道車両RV2の前方に存在する他の列車が検出された場合は、当該他の列車との相対距離が第1の閾値以上の状態を維持できる範囲で対象物に基いて鉄道車両RVが停止するように鉄道車両RVの走行を制御する。
【0045】
これにより、前方に他の鉄道車両が存在するか否かに応じて鉄道車両RVの停止制御を柔軟に行うことができる。
【0046】
なお、本実施形態の走行制御装置20で実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。本実施形態の走行制御装置20で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0047】
さらに、本実施形態の走行制御装置20で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態の走行制御装置20で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0048】
本実施形態の走行制御装置20で実行されるプログラムは、上述した各部201~206を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPUが上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各部が主記憶装置上にロードされ各部201~206が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0049】
本発明の実施形態と変形例を説明したが、それらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態と変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態と変形例は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0050】
10…カメラ、20…走行制御装置、30…記録装置、40…表示装置、50…速度センサ、60、61…対象物、201…画像取得部、202…検出部、203…相対距離算出部、204…速度情報取得部、205…移動距離算出部、206…走行制御部、207…記憶部、RV…鉄道車両。