(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-08-15
(45)【発行日】2022-08-23
(54)【発明の名称】表示装置、及び、表示装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20220816BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20220816BHJP
G02F 1/1345 20060101ALI20220816BHJP
H05K 1/14 20060101ALI20220816BHJP
【FI】
G09F9/00 348Z
G09F9/30 330
G02F1/1345
H05K1/14 G
(21)【出願番号】P 2018178968
(22)【出願日】2018-09-25
【審査請求日】2021-09-16
(73)【特許権者】
【識別番号】502356528
【氏名又は名称】株式会社ジャパンディスプレイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中野 泰
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-122877(JP,A)
【文献】特開2003-086999(JP,A)
【文献】特開2003-131584(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第1632648(CN,A)
【文献】特開平07-329914(JP,A)
【文献】特開2016-075896(JP,A)
【文献】特開2002-258767(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-46
G02F 1/13-1/141
1/15-1/19
H01L 27/32
51/50
H05B 33/00-33/28
H05K 1/14
3/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板を備える表示パネルと、
前記第1基板の実装部に実装された配線基板と、を備え、
前記表示パネルは、前記実装部に位置する第1端子及び第2端子と、前記実装部に位置し前記第1端子と前記第2端子との間に位置する第1アライメントマークと、前記第1端子と接続された第1配線と、前記第2端子と接続された第2配線と、を備え、
前記配線基板は、前記第1端子と接続された第1接続配線と、前記第2端子と接続された第2接続配線と、前記第1接続配線と前記第2接続配線との間に位置する第2アライメントマークと、を備え
、
前記第1端子、前記第1アライメントマーク、前記第2端子は、第1方向に並列し、
前記第1接続配線、前記第2アライメントマーク、前記第2接続配線は、前記第1方向に並列し、
前記第1アライメントマーク及び前記第2アライメントマークは、前記第1方向と交差する第2方向に並列し、
前記配線基板は、前記第1アライメントマークと重なる第1ダミー端子と、前記第2アライメントマークに対して前記第1ダミー端子とは反対側に位置する第2ダミー端子と、を有し、
前記第1ダミー端子及び前記第2ダミー端子は、前記第1接続配線と前記第2接続配線との間に位置する、表示装置。
【請求項2】
前記配線基板は、前記表示パネルを駆動する駆動ICチップを備え、
前記第1接続配線及び前記第2接続配線は、前記駆動ICチップに接続されている、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1端子、前記第2端子、前記第1接続配線、前記第2接続配線は、前記第2方向に対して傾斜し、
前記第2アライメントマークの中心は、前記第1アライメントマークの中心に対して、前記配線基板の前記第1方向の幅の中心側に位置する、請求項
1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第1アライメントマークは、第1島部と、前記第1島部の第1方向に並列した第2島部と、前記第1島部の前記第1方向と交差する第2方向に並列した第3島部と、前記第2島部の前記第2方向に並列した第4島部と、を有し、
前記第2アライメントマークは、前記第1方向に延出した第1延出部と、前記第2方向に延出した第2延出部と、を有するクロス形状である、請求項1乃至
3の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
さらに、バーコード、検査用端子、前記配線基板は、第1方向に並列する、請求項1乃至
4の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示パネルは、さらに、前記実装部に位置する第3端子及び第4端子と、前記実装部に位置し前記第3端子と前記第4端子との間に位置する第3アライメントマークと、前記第3端子と接続された第3配線と、前記第4端子と接続された第4配線と、を備え、
前記配線基板は、前記第3端子と接続された第3接続配線と、前記第4端子と接続された第4接続配線と、前記第3接続配線と前記第4接続配線との間に位置する第4アライメントマークと、を備える、請求項1乃至
5の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
第1基板を備える表示パネルと、
前記第1基板の実装部に実装された配線基板と、を備え、
前記表示パネルは、前記実装部に位置する第1端子及び第2端子と、前記実装部に位置し前記第1端子と前記第2端子との間に位置する第1アライメントマークと、前記第1端子と接続された第1配線と、前記第2端子と接続された第2配線と、を備え、
前記配線基板は、前記第1端子と接続された第1接続配線と、前記第2端子と接続された第2接続配線と、前記第1接続配線と前記第2接続配線との間に位置する第2アライメントマークと、を備える、表示装置の製造方法であって、
第1吸引口と第2吸引口を備える吸引器によって前記配線基板を吸引し、
前記吸引器は、前記第1吸引口が前記第1接続配線に重なり、前記第2吸引口が前記第2接続配線に重なり、前記第2アライメントマークの両側を吸引するように前記配線基板を吸引し、
前記表示パネルと前記配線基板を、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークによって位置合わせし、
前記第1端子と前記第1接続配線との間、及び、前記第2端子と前記第2接続配線との間を、異方性導電膜によりそれぞれ接続
し、
前記配線基板は、前記第1接続配線と前記第2接続配線との間に第1ダミー端子を備え、
前記第1ダミー端子は、前記第1アライメントマークに重なる、表示装置の製造方法。
【請求項8】
前記表示パネルは、さらに、前記実装部に位置する第3端子及び第4端子と、前記実装部に位置し前記第3端子と前記第4端子との間に位置する第3アライメントマークと、前記第3端子と接続された第3配線と、前記第4端子と接続された第4配線と、を備え、
前記配線基板は、前記第3端子と接続された第3接続配線と、前記第4端子と接続された第4接続配線と、前記第3接続配線と前記第4接続配線との間に位置する第4アライメントマークと、を備え、
前記吸引器は、さらに、第3吸引口及び第4吸引口を備え、前記第3吸引口が前記第3接続配線に重なり、前記第4吸引口が前記第4接続配線に重なり、前記第4アライメントマークの両側を吸引するように前記配線基板を吸引し、
前記表示パネルと前記配線基板を、前記第3アライメントマークと前記第4アライメントマークによって位置合わせし、
前記第3端子と前記第3接続配線との間、及び、前記第4端子と前記第4接続配線との間を、異方性導電膜によりそれぞれ接続する、請求項
7に記載の表示装置の製造方法。
【請求項9】
前記配線基板はさらに、前記第1接続配線と前記第2接続配線との間に位置し前記第2アライメントマークに対して前記第1ダミー端子とは反対側に位置する第2ダミー端子を備え、
前記第2ダミー端子は、前記第1アライメントマークに重ならない、請求項
8に記載の表示装置の製造方法。
【請求項10】
前記表示パネルと前記配線基板を、前記第1アライメントマークと前記第2アライメントマークによって位置合わせする際に、前記第1アライメントマークは前記第2アライメントマークに重ならない、請求項
8に記載の表示装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、表示装置、表示パネル、及び、配線基板に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、モバイル電子機器向け等の表示装置の需要が高くなっている。表示装置として、表示パネルと、表示パネルに実装された配線基板とを含む構造が知られている。また、表示パネルを駆動する駆動回路が、配線基板に実装された構造が知られている。この構造では、駆動回路が出力する駆動信号は、配線基板の配線を介して表示パネルに供給される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態の目的は、小型化が可能な表示装置、表示パネル、及び、配線基板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態によれば、第1基板を備える表示パネルと、前記第1基板の実装部に実装された配線基板と、を備え、前記表示パネルは、前記実装部に位置する第1端子及び第2端子と、前記実装部に位置し前記第1端子と前記第2端子との間に位置する第1アライメントマークと、前記第1端子と接続された第1配線と、前記第2端子と接続された第2配線と、を備え、前記配線基板は、前記第1端子と接続された第1接続配線と、前記第2端子と接続された第2接続配線と、前記第1接続配線と前記第2接続配線との間に位置する第2アライメントマークと、を備える、表示装置が提供される。
【0006】
本実施形態によれば、第1基板と、前記第1基板と対向する第2基板と、前記第2基板より外側に露出した実装部に位置する第1端子及び第2端子と、前記実装部に位置し前記第1端子と前記第2端子との間に位置する第1アライメントマークと、前記第1端子と接続された第1配線と、前記第2端子と接続された第2配線と、を備える、表示パネルが提供される。
【0007】
本実施形態によれば、駆動ICチップと、前記駆動ICチップに接続された第1接続配線及び第2接続配線と、前記第1接続配線と前記第2接続配線との間に位置する第1アライメントマークと、を備える、配線基板が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態の表示装置の構成及び等価回路を示す図である。
【
図2】
図2は、
図1に示した表示パネルの表示領域の断面図である。
【
図3】
図3は、表示パネルの実装部を示す平面図である。
【
図4】
図4は、配線基板の一部を示す平面図である。
【
図5】
図5は、
図3に示した実装部に
図4に示した配線基板が実装された状態を示す平面図である。
【
図6】
図6は、
図5に示した信号配線及び接続配線に沿った表示装置の断面図である。
【
図7】
図7は、表示パネルに配線基板を実装する工程の断面図を示している。
【
図8】
図8は、
図7に示した配線基板及び吸引器を示す平面図である。
【
図9】
図9は、
図8に示したA-B線における配線基板及び吸引器を示す断面図である。
【
図10】
図10は、比較例と本実施形態の実装部の比較を示す平面図である。
【
図11】
図11は、配線基板の幅の変化に伴った非表示領域の幅の比較を示す平面図である。
【
図12】
図12は、本実施形態の第1変形例を示す平面図である。
【
図13】
図13は、本実施形態の第2変形例を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0010】
本実施形態の主要な構成は、表示装置等のフレキシブル配線基板を有する電子機器に用いることができる。本明細書においては、表示装置を例として本実施形態の構成について説明する。この表示装置は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話端末、ノートブックタイプのパーソナルコンピュータ、車載機器、ゲーム機器等の種々の装置に用いることができる。また、本実施形態は、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置等の自発光型の表示装置、マイクロLED表示装置、電気泳動素子等を有する電子ペーパ型の表示装置、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)を応用した表示装置、或いはエレクトロクロミズムを応用した表示装置など、種々の表示装置に適用可能である。また、ウェアラブルの表示装置や異形状の表示装置にも適用可能である。
【0011】
図1は、本実施形態の表示装置DSPの構成及び等価回路を示す図である。
一例では、第1方向X、第2方向Y、及び、第3方向Zは、互いに直交しているが、90度以外の角度で交差していてもよい。第1方向X及び第2方向Yは、表示装置DSPを構成する基板の主面と平行な方向に相当し、第3方向Zは、表示装置DSPの厚さ方向に相当する。本明細書において、第3方向Zを示す矢印の先端に向かう方向を上方(あるいは、単に上)と称し、矢印の先端から逆に向かう方向を下方(あるいは、単に下)と称する。
【0012】
表示装置DSPは、表示パネルPNLと、表示パネルPNLに実装された配線基板WBと、を備えている。表示パネルPNLは、液晶表示パネルであり、第1基板SUB1と、第1基板SUB1と対向する第2基板SUB2と、シール材SEと、液晶層LCと、信号線Sと、走査線Gと、スイッチング素子SWと、画素電極PEと、共通電極CEなどを備えている。また、表示パネルPNLは、画像を表示する表示領域DAと、表示領域DAを囲む非表示領域NDAと、を備えている。
【0013】
第1基板SUB1は、第2基板SUB2よりも外側に露出した実装部MAを有している。シール材SEは、非表示領域NDAに位置し、第1基板SUB1と第2基板SUB2とを接着している。
図1において、シール材SEが配置された領域は右上がり斜線で示されている。表示領域DAは、シール材SEによって囲まれた内側に位置している。表示パネルPNLは、表示領域DAにおいて第1方向X及び第2方向Yにマトリクス状に配置された複数の画素PXを備えている。
【0014】
上記した信号線S、走査線G、スイッチング素子SW、画素電極PE、共通電極CE、液晶層LCは、表示領域DAに位置している。信号線Sは第2方向Yに沿って延出し、走査線Gは第1方向Xに沿って延出している。スイッチング素子SWは、例えば薄膜トランジスタ(TFT)によって構成され、走査線G及び信号線Sと電気的に接続されている。画素電極PEは、スイッチング素子SWと電気的に接続されている。画素電極PEの各々は、共通電極CEと対向し、画素電極PEと共通電極CEとの間に生じる電界によって液晶層LCを駆動している。保持容量CSは、例えば、共通電極CEと同電位の電極、及び、画素電極PEと同電位の電極の間に形成される。
【0015】
フレキシブルな配線基板WBは、実装部MAに実装されている。また、配線基板WBは、表示パネルPNLを駆動する駆動ICチップ2を備えている。なお、駆動ICチップ2は、実装部MAに実装されても良い。
【0016】
本実施形態の表示パネルPNLは、第1基板SUB1の背面側からの光を選択的に透過させることで画像を表示する透過表示機能を備えた透過型、第2基板SUB2の前面側からの光を選択的に反射させることで画像を表示する反射表示機能を備えた反射型、あるいは、透過表示機能及び反射表示機能を備えた半透過型のいずれであってもよい。
【0017】
また、表示パネルPNLの詳細な構成について、ここでは説明を省略するが、表示パネルPNLは、基板主面に沿った横電界を利用する表示モード、基板主面の法線に沿った縦電界を利用する表示モード、基板主面に対して斜め方向に傾斜した傾斜電界を利用する表示モード、さらには、上記の横電界、縦電界、及び、傾斜電界を適宜組み合わせて利用する表示モードに対応したいずれの構成を備えていてもよい。ここでの基板主面とは、第1方向X及び第2方向Yで規定されるX-Y平面と平行な面である。
【0018】
図2は、
図1に示した表示パネルPNLの表示領域DAの断面図である。図示した例は、表示パネルPNLに横電界を利用する表示モードが適用された例に相当する。
表示装置DSPは、表示パネルPNLに加えて、第1光学素子OD1、第2光学素子OD2、照明装置ILを備えている。
【0019】
第1基板SUB1は、絶縁基板10、絶縁膜11乃至16、信号線S1及びS2、金属配線ML1及びML2、共通電極CE、画素電極PE、配向膜AL1を備えている。絶縁基板10は、ガラス基板や可撓性の樹脂基板などの光透過性を有する基板である。絶縁膜11は、絶縁基板10の上に位置している。絶縁膜12は、絶縁膜11の上に位置している。絶縁膜13は、絶縁膜12の上に位置している。信号線S1及びS2は、絶縁膜13の上に位置し、絶縁膜14によって覆われている。金属配線ML1及びML2は、絶縁膜14の上に位置し、絶縁膜15によって覆われている。金属配線ML1及びML2は、それぞれ信号線S1及びS2の直上に位置している。共通電極CEは、絶縁膜15の上に位置し、絶縁膜16によって覆われている。画素電極PEは、絶縁膜16の上に位置し、配向膜AL1によって覆われている。共通電極CE及び画素電極PEは、インジウム・ティン・オキサイド(ITO)やインジウム・ジンク・オキサイド(IZO)などの透明な導電材料によって形成された透明電極である。
【0020】
絶縁膜11乃至13、及び、絶縁膜16は、シリコン酸化物、シリコン窒化物、シリコン酸窒化物などの無機絶縁材料によって形成された無機絶縁膜であり、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。絶縁膜14及び15は、例えば、アクリル樹脂などの有機絶縁材料によって形成された有機絶縁膜である。
【0021】
第2基板SUB2は、絶縁基板20、遮光層BM、カラーフィルタCF、オーバーコート層OC、配向膜AL2などを備えている。絶縁基板20は、絶縁基板10と同様に、ガラス基板や樹脂基板などの光透過性を有する基板である。遮光層BM及びカラーフィルタCFは、絶縁基板20の第1基板SUB1と対向する側に位置している。カラーフィルタCFは、画素電極PEと対向する位置に配置され、その一部が遮光層BMに重なっている。カラーフィルタCFは、赤色のカラーフィルタCFR、緑色のカラーフィルタCFG、青色のカラーフィルタCFBを有している。オーバーコート層OCは、カラーフィルタCFを覆っている。オーバーコート層OCは、透明な樹脂によって形成されている。配向膜AL2は、オーバーコート層OCを覆っている。配向膜AL1及び配向膜AL2は、例えば、水平配向性を呈する材料によって形成されている。
【0022】
上述した第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、配向膜AL1及び配向膜AL2が対向するように配置されている。第1基板SUB1及び第2基板SUB2は、所定のセルギャップが形成された状態でシール材によって接着されている。液晶層LCは、配向膜AL1と配向膜AL2との間に保持されている。液晶層LCは、液晶分子LMを備えている。液晶層LCは、ポジ型(誘電率異方性が正)の液晶材料、あるいは、ネガ型(誘電率異方性が負)の液晶材料によって構成されている。
【0023】
偏光板PL1を含む第1光学素子OD1は、絶縁基板10に接着されている。偏光板PL2を含む第2光学素子OD2は、絶縁基板20に接着されている。なお、第1光学素子OD1及び第2光学素子OD2は、必要に応じて位相差板、散乱層、反射防止層などを備えていてもよい。
【0024】
このような表示パネルPNLにおいては、画素電極PEと共通電極CEとの間に電界が形成されていないオフ状態において、液晶分子LMは、配向膜AL1及び配向膜AL2の間で所定の方向に初期配向している。このようなオフ状態では、照明装置ILから表示パネルPNLに向けて照射された光は、第1光学素子OD1及び第2光学素子OD2によって吸収され、暗表示となる。一方、画素電極PEと共通電極CEとの間に電界が形成されたオン状態においては、液晶分子LMは、電界により初期配向方向とは異なる方向に配向し、その配向方向は電界によって制御される。このようなオン状態では、照明装置ILからの光の一部は、第1光学素子OD1及び第2光学素子OD2を透過し、明表示となる。
【0025】
図3は、表示パネルPNLの実装部MAを示す平面図である。図中において、第2方向Yに対して反時計回りに鋭角に交差する方向を方向D1と定義し、第2方向Yに対して時計回りに鋭角に交差する方向を方向D2と定義する。なお、第2方向Yと方向D1とのなす角度θ1は、第2方向Yと方向D2とのなす角度θ2と略同一である。
【0026】
表示パネルPNLは、実装部MAに位置する端子PD1乃至PD9と、端子PD21乃至PD29と、実装部MAに位置するアライメントマークAM11及びAM12と、端子PD1乃至PD9にそれぞれ接続された信号配線SW1乃至SW9と、端子PD21乃至PD29にそれぞれ接続された信号配線SW21乃至SW29と、を備えている。また、信号配線SWについては単に配線SWと言うこともでき、実装部MAの端子PDから引き出される配線は駆動ICチップから表示パネルPNLを駆動するための信号を供給するものであっても良く、電源配線や固定電位等の電圧を供給する配線である。
また、一例では配線SW1乃至SW5は表示パネルPNLに各種電圧を供給する電源配線であり、配線SW6乃至SW9は表示パネルPNLに各種信号を供給する信号配線である。後述するアライメントマークAMを挟む配線群を目的や機能ごとにグループ化することもできる。
【0027】
アライメントマークAM11は、端子PD5と端子PD6との間に位置している。アライメントマークAM12は、端子PD24と端子PD25との間に位置している。端子PD1乃至PD5、アライメントマークAM11、端子PD6乃至PD9は、この順に第1方向Xに並列している。また、端子PD21乃至PD24、アライメントマークAM12、端子PD25乃至PD29は、この順に第1方向Xに並列している。アライメントマークAM11は、島部I1と、島部I1の第1方向Xに並列した島部I2と、島部I1の第2方向Yに並列した島部I3と、島部I2の第2方向Yに並列した島部I4と、を有している。アライメントマークAM12は、島部I5と、島部I5の第1方向Xに並列した島部I6と、島部I5の第2方向Yに並列した島部I7と、島部I6の第2方向Yに並列した島部I8と、を有している。島部I1乃至I8は、例えば矩形状であるが、アライメントマークとしての機能を備えていればよく矩形状に限るものではない。
【0028】
実装部MAの第1方向Xに沿った幅の中心位置を中心線L1で定義する。中心線L1は、第2方向Yに平行である。端子PD1乃至PD9、信号配線SW1乃至SW9、アライメントマークAM11は、中心線L1に対して左側に位置している。端子PD21乃至PD29、信号配線SW21乃至SW29、アライメントマークAM12は、中心線L1に対して右側に位置している。アライメントマークAM11及びAM12は、中心線L1に対して略対称な位置に設けられている。また、信号配線SW1乃至SW9は、方向D1に沿って延出している。信号配線SW21乃至SW29は、方向D2に沿って延出している。
【0029】
図4は、配線基板WBの一部を示す平面図である。
配線基板WBは、接続配線WR1乃至WR9と、接続配線WR21乃至WR29と、アライメントマークAM21及びAM22と、を備えている。接続配線WR1乃至WR9及び接続配線WR21乃至WR29は、駆動ICチップ2に接続されている。また、接続配線WRは単に配線WRと呼ぶこともでき、配線基板WBの配線WRが表示パネルPNLに接続されるがため接続配線と本明細書にて呼称するに過ぎない。
【0030】
アライメントマークAM21は、接続配線WR5と接続配線WR6との間に位置している。アライメントマークAM22は、接続配線WR24と接続配線WR25との間に位置している。また、接続配線WR1乃至WR5、アライメントマークAM21、接続配線WR6乃至WR9は、この順に第1方向Xに並列している。接続配線WR21乃至WR24、アライメントマークAM22、接続配線WR25乃至WR29は、この順に第1方向Xに並列している。アライメントマークAM21は、第1方向Xに延出した延出部EP1と、第2方向Yに延出した延出部EP2と、を有するクロス形状である。アライメントマークAM22は、第1方向Xに延出した延出部EP3と、第2方向Yに延出した延出部EP4と、を有するクロス形状である。また、配線基板WBのアライメントマークはアライメントマークとしての機能を有していればよくクロス形状に限るものではない。
【0031】
配線基板WBの第1方向Xに沿った幅の中心位置を中心線L2で定義する。中心線L2は、第2方向Yに平行である。接続配線WR1乃至WR9、アライメントマークAM21は、中心線L2に対して左側に位置している。接続配線WR21乃至WR29、アライメントマークAM22は、中心線L2に対して右側に位置している。アライメントマークAM21及びAM22は、中心線L2に対して略対称な位置に設けられている。また、接続配線WR1乃至WR9は、方向D1に沿って延出している。接続配線WR21乃至WR29は、方向D2に沿って延出している。
【0032】
接続配線WR1乃至WR9及びWR21乃至WR29と、アライメントマークAM21及びAM22は、例えば、銅などの金属膜で形成され、その金属膜表面には錫めっきなどが施されている。
【0033】
図5は、
図3に示した実装部MAに
図4に示した配線基板WBが実装された状態を示す平面図である。実装部MAの中心線L1及び配線基板WBの中心線L2は重なっている。
配線基板WBの接続配線WR1乃至WR9は、それぞれ実装部MAの端子PD1乃至PD9に接続されている。配線基板WBの接続配線WR21乃至WR29は、それぞれ実装部MAの端子PD21乃至PD29に接続されている。
【0034】
アライメントマークAM11及びAM21は、第2方向Yに並列している。また、アライメントマークAM12及びAM22は、第2方向Yに並列している。中心線L1より左側に位置する信号配線SW1乃至SW9、接続配線WR1乃至WR9は、方向D1に沿って延出している。そのため、アライメントマークAM11の中心点O11及びアライメントマークAM21の中心点O21は、方向D1に沿って並列している。すなわち、中心点O21は、中心点O11に対して中心線L1側に位置している。島部I2及びI4、延出部EP2は、第2方向Yに並んでいる。また、中心線L1より右側に位置する信号配線SW21乃至SW29、接続配線WR21乃至WR29は、方向D2に沿って延出している。そのため、アライメントマークAM12の中心点O12及びアライメントマークAM22の中心点O22は、方向D2に沿って並列している。すなわち、中心点O22は、中心点O12に対して中心線L1側に位置している。島部I5及びI7、延出部EP4は、第2方向Yに並んでいる。アライメントマークは、表示パネルPNLと配線基板WBを接合する際に両者の位置合わせのために用いられる。互いのアライメントマークの位置があらかじめ設定された値となるときが位置合わせされている状態となる。
【0035】
なお、アライメントマークのそれぞれの左右に配置される信号配線及び接続配線の本数は、限定されない。アライメントマークAM11及びAM21の左側に少なくとも1組の信号配線及び接続配線が位置していれば良い。同様に、アライメントマークAM12及びAM22の右側に少なくとも1組の信号配線及び接続配線が位置していれば良い。また、図示した例では、表示パネルPNLのアライメントマークの中心点と配線基板WBのアライメントマークの中心点は互いにオフセットされているが、アライメントマークAM11の中心点O11とアライメントマークAM21の中心点O21とが重なっていても良く、アライメントマークAM12の中心点O12とアライメントマークAM22の中心点O22とが重なっていても良い。
【0036】
図6は、
図5に示した信号配線SW1及び接続配線WR1に沿った表示装置DSPの断面図である。つまり、
図6は、第3方向Zと方向D1で規定される平面に沿った平面図である。
信号配線SW1は、絶縁膜12と絶縁膜13との間に位置している。信号配線SW1は、
図1に示した走査線Gと同層に位置し走査線Gと同一材料によって形成されている。信号配線SW1及び走査線Gは、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、銅(Cu)、クロム(Cr)などの金属材料や、これらの金属材料を組み合わせた合金などによって形成され、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。一例では、信号配線SW1及び走査線Gは、モリブデン-タングステン合金によって形成されている。なお、
図5に示したアライメントマークAM11及びAM12は、信号配線SW1と同層に位置し、信号配線SW1及び走査線Gと同一材料によって形成されている。
【0037】
端子PD1は、金属層MEL1及びMEL2と、透明導電層TL1及びTL2と、によって構成されている。金属層MEL1は、絶縁膜13と絶縁膜14との間に位置し、絶縁膜13のコンタクトホールを介して信号配線SW1と接している。金属層MEL1は、
図2に示した信号線S1及びS2と同層であり同一材料によって形成されている。金属層MEL1及び信号線S1及びS2は、上記の金属材料や、上記の金属材料を組み合わせた合金などによって形成され、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。一例では、金属層MEL1及び信号線S1及びS2は、チタン(Ti)を含む第1層、アルミニウム(Al)を含む第2層、及び、チタン(Ti)を含む第3層がこの順に積層された積層体である。
【0038】
金属層MEL2は、絶縁膜14と絶縁膜15との間に位置し、絶縁膜14のコンタクトホールを介して金属層MEL1と接している。金属層MEL2は、
図2に示した金属配線ML1及びML2と同層であり同一材料によって形成されている。金属層MEL2及び金属配線ML1乃至ML2は、上記の金属材料や、上記の金属材料を組み合わせた合金などによって形成され、単層構造であってもよいし、多層構造であってもよい。一例では、金属層MEL2及び金属配線ML1及びML2は、チタン(Ti)を含む第1層、アルミニウム(Al)を含む第2層、及び、チタン(Ti)を含む第3層がこの順に積層された積層体、あるいは、モリブデン(Mo)を含む第1層、アルミニウム(Al)を含む第2層、及び、モリブデン(Mo)を含む第3層がこの順に積層された積層体である。
【0039】
透明導電層TL1は、絶縁膜15と絶縁膜16との間に位置し、絶縁膜15のコンタクトホールを介して金属層MEL2と接している。透明導電層TL1は、
図2に示した共通電極CEと同層であり同一材料によって形成されている。透明導電膜TL2は、絶縁膜16の上に位置し、絶縁膜16のコンタクトホールを介して透明導電膜TL1に接している。透明導電膜TL2は、
図2に示した画素電極PEと同層であり同一材料によって形成されている。
【0040】
配線基板WBは、絶縁基板30と、接続配線WR1と、接続配線WR1を覆うソルダレジストSRと、を備えている。絶縁基板30は、上面30a及び下面30bを有している。絶縁基板30は、例えば、ポリイミドで形成されている。接続配線WR1は、絶縁基板30の下面30bに位置している。ソルダレジストSRは、表示パネルPNLのパッドPD1と対向する位置まで延出せず、パッドPD1と対向する位置で接続配線WR1を露出させている。配線基板WBは、導電材料である異方性導電膜3によって表示パネルPNLと電気的に接続されると共に接着されている。すなわち、異方性導電膜3が第1基板SUB1と配線基板WBとの間に介在している。配線基板WBと表示パネルPNLとの間に異方性導電膜3を介在させた状態で、配線基板WB及び表示パネルPNLを第3方向Zに上下から加圧し、加熱することによって、両者が電気的及び物理的に接続される。
【0041】
図7は、表示パネルPNLに配線基板WBを実装する工程の断面図を示している。
表示パネルPNLは、ステージSTの上に配置されている。
図8と
図9に示すように配線基板WBは、吸引器100に吸着されている。吸引器100は内部に空間を有し空間を真空状態にして配線基板WBを吸引している。吸引器100は、絶縁基板30の上面30aを吸着している。配線基板WBのアライメントマークAM21は、絶縁基板30の下面30b側に位置している。
【0042】
表示パネルPNLに対する配線基板WBの実装は、以下の手順で行われる。表示パネルPNLの下からライトLTを照射し、アライメントマークを認識するためのカメラによって表示パネルPNLの下から撮影する。製造装置が表示パネルPNLのアライメントマーク及び配線基板WBのアライメントマークの位置を認識して、表示パネルPNLと配線基板WBとを位置合わせする。そして、表示パネルPNLと配線基板WBとの間に異方性導電膜を挟んで両者を熱圧着する。
【0043】
図8は、
図7に示した配線基板WB及び吸引器100を示す平面図である。
図8は、
図7に示した吸引器100の上方から見た平面図である。
吸引器100は、第1方向Xに並んだ吸気口SH1乃至SH4を有している。図示した例では、吸気口SH1は接続配線WR1乃至WR4に重なり、吸気口SH2は接続配線WR6乃至13に重なり、吸気口SH3は接続配線WR17乃至WR24に重なり、吸気口SH4は接続配線WR25乃至WR29に重なっている。アライメントマークAM21は、吸気口SH1と吸気口SH2との間に位置している。アライメントマークAM22は、吸気口SH3と吸気口SH4との間に位置している。このように、吸引器100は、吸気口がアライメントマークの左右に位置するように配線基板WBを吸着する。なお、吸引器100は、吸気口SH2と吸気口SH3との間にも図示しない吸気口を有している。
【0044】
図9は、
図8に示したA-B線における配線基板WB及び吸引器100を示す断面図である。
吸引器100は、内部に空間SPを有している。空間SPは、吸気口SH1乃至SH4に連続して繋がっている。吸気口SH1乃至SH4は、絶縁基板30の上面30aによって密閉されている。
配線基板WBは、外力が加わらない状態で丸くなる性質がある。吸気口SH1及びSH2がアライメントマークAM21の左右の領域を吸着することによって、配線基板WBのアライメントマークAM21が位置する部分を平らに保つことができる。同様に、吸気口SH3及びSH4がアライメントマークAM22の左右の領域を吸着することによって、配線基板WBのアライメントマークAM22が位置する部分を平らに保つことができる。
【0045】
図10は、比較例と本実施形態のアライメントマークAM11及びAM12の位置の比較を示す平面図である。
図10(a)は、比較例を示す平面図であり、
図10(b)は、本実施形態を示す平面図である。なお、
図10においては中心線L1より左側の構成を示しているが、中心線L1より右側の構成についても同様のため説明を省略する。
図10(a)に示す比較例においては、アライメントマークAM11及びAM21は、信号配線SW1及び接続配線WR1よりも外側に位置している。アライメントマークAM21の左右に吸着器の吸気口を位置させるため、アライメントマークAM21の左側に吸気口を位置させるための吸気領域ARを確保する必要がある。吸気領域ARは図中に斜線で示す領域に相当する。例えば、比較例において、吸着領域ARの第1方向Xの幅は、約0.65mm以上である。
【0046】
本実施形態によれば、
図10(b)に示すように、アライメントマークAM11及びAM21は、信号配線SW5及び接続配線WR5と、信号配線SW6及び接続配線WR6との間に位置している。そのため、吸着領域ARは、接続配線WR1乃至WR5と重なっている。つまり、吸着領域ARと接続配線WR1乃至WR5が配置される領域を兼用することができる。そのため、比較例と比べて中心線L1から配線基板WBの端部EGまでの距離を小さくすることができる。例えば、配線基板WBの端部EGから中心線L1までの距離は、比較例と比べて約0.35mm小さくすることができる。また、例えば本実施形態においても、吸着領域ARの第1方向Xの幅は、約0.65mm以上であり、このように吸引領域ARを縮小することなく配線基板WBの幅を小さくすることができる。さらに、配線基板WBの幅を小さくできるため、表示パネルPNLの小型化に合わせた配線基板WBを製造することができる。
【0047】
また、接続配線WR1は端部EGの付近まで位置していても良く、接続配線WRを配置するための面積を拡大することができる。そのため、接続配線WRの本数を増加させることができる、もしくは、接続配線WRのピッチを大きくすることができる。また、ピッチを大きくすることで、接続配線WRの幅を大きくすることができ抵抗値を下げることができる。接続配線WRの本数の増加、ピッチの増加、幅の増加に伴って表示パネルPNLの信号配線SWも本数の増加、ピッチの増加、幅の増加が可能となる。また、信号配線SW及び接続配線WRのピッチ及び幅の増加により、表示パネルPNLと配線基板WBの合わせずれのリスクを低減することができる。なお、配線基板WBの幅を縮小せずに、接続配線WRを配置するための領域がより大きい構成としても良い。
【0048】
図11は、比較例と本実施形態の実装部MAの比較を示す平面図である。
図11(a)は、比較例を示す平面図であり、
図11(b)は、本実施形態を示す平面図である。
表示装置DSPは、実装部MAに位置するバーコードBC1及びBC2と、実装部MAに位置する検査用端子TT1及びTT2と、を備えている。
図11(a)に示す例では、バーコードBC1及び検査用端子TT1は、配線基板WBより左側で第2方向Yに並び、バーコードBC2及び検査用端子TT2は、配線基板WBより右側で第2方向Yに並んでいる。配線基板WBは、第1方向Xに幅W11を有している。また、実装部MAは、第2方向Yに幅W1を有している。
【0049】
図11(b)に示すように、本実施形態では、配線基板WBは、第1方向Xに幅W12を有し、幅W12は幅11より小さい。そのため、配線基板WBの左右の領域を比較例に対して拡大することができる。すなわち、バーコードBC1及び検査用端子TT1を配線基板WBより左側で第1方向Xに並んで配置させ、バーコードBC2及び検査用端子TT2を配線基板WBより右側で第1方向Xに並んで配置させることができる。よって、実装部MAの第2方向Yに沿った幅W2を比較例の幅W1より小さくすることができる。なお、図示した例では、バーコード及び検査用端子を例に説明したが、これに限らず他の部材であっても良い。
【0050】
また、実装部MAにおいて、配線基板WBの左右の領域を拡大できたことにより、表示パネルPNLのコーナー部CN1及びCN2の曲率を拡大することができる。すなわち、要求された表示装置の形状に合わせた所望のコーナー部CN1及びCN2を形成することができる。さらに、配線基板WBの接続配線WRをより外側に位置させることができるため、接続される信号配線の引き回しのための領域を縮小することができ、実装部MA側の非表示領域NDAを小さくすることができる。
【0051】
図12は、本実施形態の第1変形例を示す平面図である。
図12に示す構成は、
図10(b)に示した構成と比較して、ダミー端子DM1乃至DM10が配置されている点で相違している。
配線基板WBは、アライメントマークAM11と重なるダミー端子DM1乃至DM5と、アライメントマークAM21に対してダミー端子DM1乃至DM5とは反対側に位置するダミー端子DM6乃至DM10と、を有している。ダミー端子DM1乃至DM10は、接続配線WR5と接続配線WR6との間に位置し、方向D1に沿って延出している。ダミー端子DM1乃至DM10を配置することによって、配線基板WBの層厚を揃えることができる。特に、端子PD及びアライメントマークAM11と重なる部分において配線基板WBの層厚が揃い、異方性導電膜によって表示パネルPNLと配線基板WBとを圧着し易くすることができる。
このような第1変形例においても上記した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】
図13は、本実施形態の第2変形例を示す平面図である。
図13に示す構成は、
図10(b)に示した構成と比較して、信号配線SW1乃至SW9、端子PD1乃至PD9、接続配線WR1乃至WR9が第2方向Yに沿って延出している点で相違している。
アライメントマークAM11の中心点O11及びアライメントマークAM21の中心点O21は、第2方向Yに沿って並列している。アライメントマークAM11は、島部I1及びI3と、島部I2及びI4との間に第2方向Yに沿った隙間GPを有している。隙間GPとアライメントマークAM21の延出部EP2は、第2方向Yに並んでいる。
このような第2変形例においても上記した実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0053】
以上説明したように、本実施形態によれば、小型化が可能な表示装置、表示パネル、及び、配線基板を得ることができる。
【0054】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0055】
DSP…表示装置、PNL…表示パネル、SUB1…第1基板、SUB2…第2基板、
MA…実装部、WB…配線基板、PD1~PD9、PD21~PD29…端子、
AM11、AM12、AM21、AM22…アライメントマーク、
SW1~SW9、SW21~SW29…信号配線、2…駆動ICチップ、
O11、O12、O21、O22…中心点、
I1~I8…島部、EP1、EP2…延出部、
BC1、BC2…バーコード、TT1、TT2…検査用端子、
DM1~DM10…ダミー端子。